駐車場管理システム
【課題】 簡単な構成で、駐車位置を特定して表示させることのできる駐車場管理システムを提供する。
【解決手段】 入場する車両の車番情報を得るための入口側カメラ１０と、複数の駐車エリア３に位置する車両を撮影して車番情報を得るためのエリアカメラ１６と、駐車券発行機６から送られる入場情報と入口側カメラ１０から送られる車番情報とを記録する管理装置２０と、管理装置２０から送られる入場情報と車番情報とを関連付けて記録するとともに、車番情報が対応するエリアカメラ１６の設置位置情報および撮影時間を逐次記録して駐車エリア３を特定する駐車位置管理サーバ２３と、入場情報または車番情報の少なくとも一方に基づいて駐車位置管理サーバ２３から入場情報に対応する駐車位置を検索して表示部２７に表示する駐車位置検索端末１７と、を備えている。
【解決手段】 入場する車両の車番情報を得るための入口側カメラ１０と、複数の駐車エリア３に位置する車両を撮影して車番情報を得るためのエリアカメラ１６と、駐車券発行機６から送られる入場情報と入口側カメラ１０から送られる車番情報とを記録する管理装置２０と、管理装置２０から送られる入場情報と車番情報とを関連付けて記録するとともに、車番情報が対応するエリアカメラ１６の設置位置情報および撮影時間を逐次記録して駐車エリア３を特定する駐車位置管理サーバ２３と、入場情報または車番情報の少なくとも一方に基づいて駐車位置管理サーバ２３から入場情報に対応する駐車位置を検索して表示部２７に表示する駐車位置検索端末１７と、を備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は駐車場管理システムに係り、特に、駐車場に駐車した車両位置を容易に検索することを可能とした駐車場管理システムに関するものである。
【背景技術】
【０００２】
一般に、自走式の駐車場においては、車両の運転者が駐車場の任意の空いている車室を探し、その空いている車室に適宜駐車するようになっている。
そのため、車室が極めて多く存在する大型の駐車場においては、駐車した車室の位置を失念することがあり、車両を駐車場から出場させようとした場合に、車両を探し出すのが極めて困難となってしまうという問題を有している。
【０００３】
そのため、従来から、駐車された車両を撮影する撮影手段により撮影された駐車車両の画像を解析して、駐車車両のナンバープレートを読み取り、読み取った車両ナンバーに、少なくともこの車両の駐車位置を表す入場情報を関連付けて記憶させ、入場情報照会手段により車両ナンバーを入力することにより、入力された車両ナンバーと一致する車両の入場情報を入力者に報知する駐車場管理システムが開示されている（例えば、特許文献１参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
【特許文献１】特開２００５−２３４８０２号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしながら、前記特許文献１に記載の発明においては、車両監視装置のデジタルカメラを、各駐車スペースの後部中央にそれぞれ設置し、車両センサにより新たな車両の駐車が確認されると、駐車された車両のナンバープレートを撮影して、得られた画像データを管理サーバに送信するものであり、各駐車スペース毎に、デジタルカメラおよび車両センサを設置する必要があり、システムが極めて大掛かりなものとなってしまうという問題を有している。また、車両ナンバーを入力することにより入場情報を得るものであるため、車両ナンバーを入力する操作が必要であり、しかも、車両ナンバーを失念した場合には、入場情報を得ることができなくなってしまうという問題をも有している。
【０００６】
本発明は前記した点に鑑みてなされたものであり、簡単な構成で、駐車位置を特定して表示させることのできる駐車場管理システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明は前記目的を達成するために、請求項１に係る発明は、駐車場の入口に設けられ入場する車両を撮影して車番情報を得るための入口側カメラと、
少なくとも駐車場に設けられた複数の駐車エリアに位置する車両を撮影して車番情報を得るための複数のエリアカメラと、
駐車場に入場する車両の入場情報を取得する駐車券発行機と、
前記駐車券発行機から送られる入場情報と前記入口側カメラから送られる車番情報とを記録する管理装置と、
前記管理装置から送られる入場情報および前記入口側カメラによる車番情報を関連付けて記録するとともに、前記車番情報に基づいて前記エリアカメラによる車番情報を照会し、車番情報が一致する場合に前記エリアカメラの設置位置情報および撮影時間を逐次記録し、最終的に照会された車番情報が得られたエリアカメラの設置位置から駐車エリアを特定する駐車位置管理サーバと、
前記入場情報または前記車番情報の少なくとも一方に基づいて前記駐車位置管理サーバから入場情報に対応する駐車位置を検索して表示部に表示する駐車位置検索端末と、
を備えていることを特徴とする。
【０００８】
請求項２に係る発明は、請求項１において、前記駐車券発行機は、入場情報が記録された駐車券を発行するものであり、前記駐車位置検索端末は、前記駐車券を読み取って入場情報を取得し、この入場情報に基づいて駐車位置を検索するものであることを特徴とする。
【０００９】
請求項３に係る発明は、請求項１または請求項２において、前記駐車位置検索端末は、前記入場情報または前記車番情報の少なくとも一方を入力するための入力操作部を備えており、この入力操作部により入力された前記入場情報または前記車番情報に基づいて駐車位置を検索するものであることを特徴とする。
【００１０】
請求項４に係る発明は、請求項１から請求項３のいずれか一項において、前記エリアカメラは、ウェブカメラであり、前記エリアカメラにより撮影された車両の画像を解析して車番を認識し、この車番情報を前記駐車位置管理サーバに送る車番認識サーバを備えていることを特徴とする。
【００１１】
請求項５に係る発明は、請求項１から請求項４のいずれか一項において、前記駐車位置管理サーバは、前記管理装置から送られる前記入場情報および前記車番情報を記録するとともに、対応する車番情報の前記エリアカメラの設置位置情報および撮影時間を逐次記録する車番管理テーブルを備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【００１２】
請求項１に係る発明によれば、駐車位置管理サーバにより、入場情報および入口側カメラによる車番情報を関連付けて記録するとともに、車番情報に基づいてエリアカメラによる車番情報を照会し、車番情報が一致する場合にエリアカメラの設置位置情報および撮影時間を逐次記録することにより、確実に駐車エリアを特定することができる。また、入場情報または車番情報の少なくとも一方に基づいて駐車位置管理サーバから入場情報に対応する駐車位置を検索して表示部に表示するようにしているので、容易に車両の駐車エリアを確認することができる。
【００１３】
請求項２に係る発明によれば、駐車券発行機が入場情報が記録された駐車券を発行し、駐車位置検索端末により駐車券を読み取って入場情報を取得し、この入場情報に基づいて駐車位置を検索するようにしているので、駐車券を読み取らせるだけで、容易に車両の駐車エリアを確認することができる。
【００１４】
請求項３に係る発明によれば、駐車位置検索端末が入場情報または車番情報の少なくとも一方を入力するための入力操作部を備えており、この入力操作部により入力された入場情報または車番情報に基づいて駐車位置を検索するようにしているので、駐車券を持っていない場合でも、入力操作部から所定の情報を入力することにより、確実に車両の駐車エリアを確認することができる。
【００１５】
請求項４に係る発明によれば、エリアカメラを比較的安価なウェブカメラとし、車番認識サーバにより、エリアカメラにより撮影された車両の画像を解析して車番を認識するようにしているので、エリアカメラの設置コストを低く抑えることができ、システムの設置コストを安価とすることができる。
【００１６】
請求項５に係る発明によれば、駐車位置管理サーバが管理装置から送られる入場情報および車番情報を記録するとともに、対応する車番情報のエリアカメラの設置位置情報および撮影時間を逐次記録する車番管理テーブルを備えているので、入口側カメラによる車番情報とエリアカメラによる車番情報とを効率よく関連付けて記録することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【００１７】
【図１】本発明に係る駐車場管理システムの第１実施形態を示す概略構成図である。
【図２】本発明に係る駐車場管理システムの第１実施形態における制御構成を示すブロック図である。
【図３】第１実施形態における駐車位置検索端末の表示部による待機状態の表示画面の例を示す説明図である。
【図４】第１実施形態における駐車位置検索端末の表示部による検索結果の表示画面の例を示す説明図である。
【図５】第１実施形態における車両の入場処理の動作を示すフローチャートである。
【図６】第１実施形態における駐車エリアの検索処理の動作を示すフローチャートである。
【図７】第１実施形態における車両の出場処理の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１８】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【００１９】
図１は本発明に係る駐車場管理システムの第１実施形態を示す概略図である。図１に示すように、本発明に係る駐車場管理システムが適用される駐車場１は、本実施形態においては、複数のフロアから構成されており、駐車場１の各フロアには、車両を駐車するための複数の駐車車室２，２…が設けられている。また、駐車場１は、複数の駐車エリア３に分割されており、この駐車エリア３は、例えば、１つのフロアに１つの駐車エリア３を設定するようにしてもよいし、１つのフロアに複数の駐車エリア３を設定するようにしてもよいし、さらに、１つの駐車車室２を１つの駐車エリア３として設定するようにしてもよい。これは、駐車場１の規模に応じて任意に設定することができるものである。
【００２０】
駐車場１の入口側には、駐車場１に入場する車両が走行するための入場路４が設けられており、駐車場１の出口側には、車両を出場させる出場路５が設けられている。駐車場１の入場路４には、駐車場１に入庫する車両に対して当該駐車場１を識別するコード、駐車券の１枚ごとに異なる駐車券番号および入場日時などで構成される入場情報が記録された駐車券を発行する駐車券発行機６が設置されており、入場路４の車両の進行方向前方には、ゲートバー７を備えた入場ゲート機８が設置されている。この入場ゲート機８は、ゲートバー７を入場路４を横切るように位置させた閉状態と、ゲートバー７を入場路４の側方に立ち上げるように位置させた開状態とを切り換えることができるように構成されている。
【００２１】
駐車場１の入場路４の駐車券発行機６に対応する位置および入場ゲート機８に対応する位置には、その上に位置する車両を検出して車両検出信号を発生するループコイルなどからなる２つの入場口車両感知器９，９がそれぞれ配設されている。さらに、本実施形態においては、入場ゲート機８の上部には、入場路４から入庫する車両を撮影する入口側カメラ１０が設置されており、この入口側カメラ１０は、撮影した車両の画像を解析してその車両の車番を認識することができる機能を有している。
【００２２】
また、出場路５には、駐車料金の精算を行う精算機１１が設置されており、出場路５の車両の進行方向前方には、ゲートバー１２を備えた出場ゲート機１３が設置されている。出場路５の精算機１１に対応する位置および出場ゲート機１３に対応する位置には、その上に位置する車両を検出して車両検出信号を発生するループコイルなどからなる２つの出場口車両感知器１４，１４がそれぞれ配設されている。さらに、本実施形態においては、出場ゲート機１３の上部には、出場路５から出庫する車両を撮影してこの車両の車番を認識する出口側カメラ１５が設置されており、この出口側カメラ１５は、入口側カメラ１０と同様に、撮影した車両の画像を解析してその車両の車番を認識することができる機能を有している。
【００２３】
また、本実施形態においては、駐車場１には、例えば、ウェブカメラなどからなり各駐車エリア３の車両を撮影するためのエリアカメラ１６，１６…がそれぞれ設置されている。エリアカメラ１６は、例えば、駐車場１の１フロアを１つの駐車エリア３とする場合は、少なくとも各フロアを結ぶスロープ通路部分にエリアカメラ１６を設置することにより、該当するフロアに進入する車両を撮影することができるものである。エリアカメラ１６は、各駐車エリア３の車両を撮影することができるものであれば、いずれの位置に設置するようにしてもよく、また、駐車エリア３以外の車両の走行通路を走行する車両を撮影することができる位置に設置するようにしてもよい。ウェブカメラは比較的安価であるため、必要に応じて任意の位置に設置することが可能である。さらに、エリアカメラ１６は、撮影箇所を可変することができるように設置することにより、１つのエリアカメラ１６で複数の駐車エリア３の車両を撮影することができるようにしてもよい。
【００２４】
また、駐車場１の各フロアには、駐車位置検索端末１７が設置されており、駐車位置検索端末１７は、利用者が利用しやすいように駐車場１の各フロアの入口付近に設置することが望ましい。
【００２５】
次に、本発明に係る駐車場管理システムの制御構成について図２を参照して説明する。
本実施形態においては、駐車券発行機６は、入場口車両感知器９により車両が駐車場１の入口に接近したことを検出した際に、駐車券を発券する発行制御部１８を備えており、駐車券発行機６は、当該駐車場１を識別するコード、駐車券の１枚ごとに異なる駐車券番号および入場日時などで構成される入場情報を駐車券に記録する駐車券記録部１９を備えている。駐車券に記録される入場情報は、例えば、二次元コードまたは一次元コードとして記録するようにしてもよいし、駐車券の裏面に形成された磁気記録面に磁気情報として記録するようにしてもよい。
【００２６】
また、駐車場管理システムは、管理装置２０を備えており、管理装置２０には、駐車券発行機６の発行制御部１８から送られる入場情報および入口側カメラ１０、出口側カメラ１５により認識された車番情報を記録する駐車管理データベース２１が設けられている。管理装置２０は、駐車券発行機６から駐車券が発行された際に、駐車券の入場情報および入口側カメラ１０による車番情報を駐車管理データベース２１に格納し、車両の出場時に精算機１１にこれらの情報を出力するように構成されている。
【００２７】
駐車場管理システムは、各エリアカメラ１６から送られる車両の撮影画像を解析して車両の車番を認識する車番認識サーバ２２を備えている。この車番認識サーバ２２は、各エリアカメラ１６から送られる撮影画像を常に解析して後述する駐車位置管理サーバ２３に出力するように構成されている。
【００２８】
また、駐車場管理システムは、管理装置２０から送られる入場情報および入口側カメラ１０による車番情報が入力されるとともに、車番認識サーバ２２から送られるエリアカメラ１６による車番情報が入力される駐車位置管理サーバ２３を備えている。駐車位置管理サーバ２３には、管理装置２０から送られる入場情報に含まれる駐車券番号と入口側カメラ１０により車番情報とを関連付けて記録する車番管理テーブル２４が設けられており、この車番管理テーブル２４は、入口側カメラ１０による車番情報に基づいて各エリアカメラ１６に基づく車番情報を照会し、車番情報が一致した場合に、エリアカメラ１６の設置位置および撮影時間を記録するように構成されている。このようにエリアカメラ１６による車番情報を記録することにより、最終的に確認された車番情報に対応するエリアカメラ１６の設置位置に基づいて、エリアカメラ１６が対象とする駐車エリア３を駐車位置として特定するように構成されている。この場合に、駐車車室２毎にエリアカメラ１６を設置するようにすれば、各駐車車室２毎に駐車位置を特定することが可能となる。さらに、エリアカメラ１６を撮影箇所を可変できるように設置すれば、１台のエリアカメラ１６で複数の駐車車室２を撮影することができるので、コストを抑えながらも車室単位で駐車位置を特定することができる。
【００２９】
なお、車両のナンバープレートの汚れや曲がりなどにより入口側カメラ１０により車番の認識ができなかった場合には、駐車位置管理サーバ２３の車番管理テーブル２４には、入り口側カメラによる車番情報が記録されないこととなる。そのため、エリアカメラ１６による車番情報が駐車位置管理サーバ２３に送られた場合に、入口側カメラ１０による車番情報との照会ができないこととなるが、この場合には、エリアカメラ１６による車番情報のみを入場情報と関連付けずに車番管理テーブル２４に記録するようにすればよい。このエリアカメラ１６による車番情報に基づいて、各エリアカメラ１６に基づく車番情報を照会し、車番情報が一致した場合に、エリアカメラ１６の設置位置および撮影時間を記録することにより、最終的な駐車エリア３の特定が可能となる。
【００３０】
さらに、駐車位置検索端末１７には、駐車券に記録された入場情報を読み取るための端末読み取り部２５が設けられており、駐車位置検索端末１７には、例えば、車番や駐車券の駐車券番号などを入力するための入力操作部２６および車両の駐車位置や所定のメッセージを表示するための表示部２７が設けられている。この表示部２７の表示画面としては、例えば、図３に示すような画像が考えられる。そして、駐車位置検索端末１７は、例えば、駐車券を挿入することにより駐車券の入場情報を端末読み取り部２５により読み取り、この入場情報と、駐車位置管理サーバ２３の車番管理テーブル２４から対応する入場情報とを照会し、その入場情報に対応する駐車エリア３を検索して表示部２７に表示させるように構成されている。この駐車エリア３の表示画面としては、例えば、図４に示すように、駐車階数および駐車エリア３を表示することが考えられる。なお、駐車位置検索端末１７の表示部２７の表示画面としては、駐車位置の検索結果を駐車エリア３の地図で表示させるようにしてもよい。
【００３１】
また、駐車券を持っていない利用者が駐車位置を検索する場合には、入力操作部２６により、駐車券番号を入力するか、あるいは車番を入力することにより、駐車位置管理サーバ２３の車番管理テーブル２４から対応する入場情報あるいは車番情報を照会して表示部２７に表示させることができるものである。また、入口側カメラ１０により車番の認識ができなかった場合で、かつエリアカメラ１６による車番情報を取得することができた場合には、駐車位置検索端末１７の入力操作部２６により利用者が車番を入力することにより、駐車エリア３を検索して表示部２７に表示させることができる。
【００３２】
なお、駐車位置検索端末１７に、印刷部を設け、駐車エリア３の検索結果をプリントアウトすることができるようにしてもよい。さらに、駐車位置検索端末１７に精算部を設け、駐車位置検索端末１７を事前料金精算機としても機能するようにしてもよい。
【００３３】
また、精算機１１には、駐車券の入場情報を読み取る精算読み取り部２８が設けられており、精算機１１には、駐車券の入場情報に基づいて駐車料金を精算する精算部２９が設けられている。そして、精算機１１により駐車料金の精算が行われた際に、駐車券の入場情報に含まれる駐車券番号を管理装置に送るとともに、出口側カメラ１５により車両の車番を認識して車番情報を管理装置２０に送り、認識した車番を駐車管理データベース２１に記録しておく。これは、例えば、その後に駐車場１を何回利用したかという利用記録として利用するものであり、必要に応じて、例えば、利用回数に応じたクーポンなどを発行するサービスに利用されるものである。なお、利用記録やクーポン発行サービスなどに用いるために駐車管理データベース２１に記憶する車番情報は、出口側カメラ１５により認識された車番に限定されるものではなく、入口側カメラ１０により認識された車番を記憶するようにしてもよい。
【００３４】
また、管理装置２０から駐車位置管理サーバ２３に駐車券番号あるいは車番情報を送り、駐車位置管理サーバ２３の車番管理テーブル２４の対応する情報を削除するように構成されている。
【００３５】
さらに、駐車位置検索端末１７が事前料金精算機としても機能する場合に、駐車位置検索端末１７により利用者が事前精算したときには、精算機１１に駐車券を挿入することなく、出口側カメラ１５により車番を認識し、車番が認識できたら、出場ゲート機１３のゲートバー１２を開き、車両を出場させるようにしてもよい。
【００３６】
これら各部材はハブ３０を介して互いに接続されている。なお、前記実施形態においては、車番認識サーバ２２および駐車位置管理サーバ２３をそれぞれ管理装置２０と別体に設けるようにしているが、車番認識サーバ２２および駐車位置管理サーバ２３を管理装置２０と一体に設けるようにしてもよい。
【００３７】
次に、本実施形態の作用について図５から図７に示すフローチャートを参照して説明する。
【００３８】
まず、図５に示すように、入場路４に車両が入場して駐車券発行機６の近傍に停車し、入場口車両感知器９により車両を検出したら（ＳＴ１）、発行制御部１８により駐車券発行機６を動作させて駐車券を発行させるとともに（ＳＴ２）、入口側カメラ１０により車両を撮影して入場した車両の車番を認識する。車両の運転者が駐車券を取ったら入場ゲート機８を動作させてゲートバー７を開き（ＳＴ３）、車両を駐車場１に入場させる（ＳＴ４）。そして、駐車券発行機６から管理装置２０に入場情報と車番情報とを送り（ＳＴ５）、駐車管理データベース２１に入場情報と車番情報とを記録するとともに（ＳＴ６）、管理装置２０から駐車位置管理サーバ２３に入場情報と車番情報を送り（ＳＴ７）、車番管理テーブル２４に記録する（ＳＴ８）。
【００３９】
次に、エリアカメラ１６により撮影された画像を車番認識サーバ２２に送り、車番認識サーバ２２により撮影画像を解析して車番を認識し（ＳＴ９）、この車番情報を駐車位置管理サーバ２３に送る（ＳＴ１０）。駐車位置管理サーバ２３は、車番管理テーブル２４の車番情報に基づいてエリアカメラ１６による車番情報を照会して、車番情報が一致した場合には、車番管理テーブル２４の車番情報に対応するエリアカメラ１６の設置位置情報および撮影時間を記録する（ＳＴ１１）。エリアカメラ１６による車番情報が入力される毎にこれら動作を繰り返して行い、最終的に記録されたエリアカメラ１６の設置位置情報に基づいて車利用の駐車エリア３を特定する（ＳＴ１２）。
【００４０】
次に、駐車位置検索端末１７による駐車位置検索処理について図６に示すフローチャートを参照して説明する。
【００４１】
駐車位置検索端末１７に駐車券が挿入されたら、駐車券に記録された入場情報を読み取り部により読み取り（ＳＴ１３）、この入場情報を駐車位置管理サーバ２３に送る（ＳＴ１４）。そして、この入場情報と、駐車位置管理サーバ２３の車番管理テーブル２４から対応する入場情報とを照会し、その入場情報に対応する駐車エリア３を検索して取り出し（ＳＴ１５）、この駐車エリア３を表示部２７に表示させる（ＳＴ１６）。これにより、利用者は自己の車両の駐車位置を確認することができる。
【００４２】
そして、駐車場１から出場する場合は、図７に示すように、出場路５の出場口車両感知器１４により車両を検出したら（ＳＴ２０）、精算部２９により精算機１１を動作させて料金精算を行わせ（ＳＴ２１）、料金精算が完了したら（ＳＴ２２）、出場ゲート機１３のゲートバー１２を開き（ＳＴ２３）、車両を出場させる（ＳＴ２４）。一方、駐車券の入場情報に含まれる駐車券番号を管理装置２０に送るとともに、出口側カメラ１５により車両の車番を認識して車番情報を管理装置２０に送り（ＳＴ２５）、駐車管理データベース２１に記録しておく（ＳＴ２６）。そして、管理装置２０から駐車位置管理サーバ２３に駐車券番号あるいは車番情報を送り（ＳＴ２７）、駐車位置管理サーバ２３の車番管理テーブル２４の対応する情報を削除する（ＳＴ２８）。
【００４３】
なお、本実施形態においては、入場時に駐車券を発行するものであるが、利用者に対してあらかじめ契約により発行される定期券や利用者が元々持っている固有のＩＤ（例えば、ＩＣカード機能搭載携帯電話やＩＣカードの非接触タグなど）を読取って適用することも可能である。この場合には、定期券や携帯電話などにあらかじめ固有のＩＤと車番情報とを記録するとともに、管理装置２０にもこれらＩＤ情報と車番情報とを登録しておくことが望ましい。そして、駐車券発行機６および駐車位置検索端末１７に、定期券の読み取り部あるいはＩＤ読み取り部を設けておく。このような構成することにより、駐車券発行機６により読み取った定期券や携帯電話などの固有のＩＤ情報および車番情報に基づいて駐車位置の管理を行うことができる。また、このようにあらかじめ車番情報が記録されている場合には、入場情報やＩＤ情報を用いずに、車番情報のみにより駐車位置の管理を行うようにしてもよい。
【００４４】
例えば、定期券や携帯電話などを利用する場合には、入口側カメラ１０により車番を認識し、この車番情報があらかじめ登録されている車番情報と一致した場合に、入場ゲート機８を開くように動作させ、出場する際は、出口側カメラ１５により車番を認識し、この車番情報があらかじめ登録されている車番情報と一致する場合に、出場ゲート機１３を開くように動作させるようにすればよい。このような構成とすることにより、いちいち駐車券の発券、挿入といった操作をすることなく、駐車場の入場、出場を行うことが可能となる。
【００４５】
したがって、本実施形態においては、駐車券に書き込まれた入場情報および入口側カメラ１０により認識された車番情報を駐車位置管理サーバ２３に記録するとともに、エリアカメラ１６による車番情報を逐次記録することにより、確実に駐車エリア３を特定することができる。また、駐車位置検索端末１７に駐車券の入場情報を読み取らせるだけで、駐車位置管理サーバ２３の駐車エリア３を検索して表示することができるので、容易に、車両の駐車エリア３を確認することができる。
【００４６】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【００４７】
１ 駐車場
２ 駐車車室
３ 駐車エリア
４ 入場路
５ 出場路
６ 駐車券発行機
８ 入場ゲート機
９ 入場口車両感知器
１０ 入口側カメラ
１１ 精算機
１３ 出場ゲート機
１４ 出場口車両感知器
１５ 出口側カメラ
１６ エリアカメラ
１７ 駐車位置検索端末
１８ 発行制御部
１９ 駐車券記録部
２０ 管理装置
２１ 駐車管理データベース
２２ 車番認識サーバ
２３ 駐車位置管理サーバ
２４ 車番管理テーブル
２５ 端末読み取り部
２６ 入力操作部
２７ 表示部
２８ 精算読み取り部
２９ 精算部
【技術分野】
【０００１】
本発明は駐車場管理システムに係り、特に、駐車場に駐車した車両位置を容易に検索することを可能とした駐車場管理システムに関するものである。
【背景技術】
【０００２】
一般に、自走式の駐車場においては、車両の運転者が駐車場の任意の空いている車室を探し、その空いている車室に適宜駐車するようになっている。
そのため、車室が極めて多く存在する大型の駐車場においては、駐車した車室の位置を失念することがあり、車両を駐車場から出場させようとした場合に、車両を探し出すのが極めて困難となってしまうという問題を有している。
【０００３】
そのため、従来から、駐車された車両を撮影する撮影手段により撮影された駐車車両の画像を解析して、駐車車両のナンバープレートを読み取り、読み取った車両ナンバーに、少なくともこの車両の駐車位置を表す入場情報を関連付けて記憶させ、入場情報照会手段により車両ナンバーを入力することにより、入力された車両ナンバーと一致する車両の入場情報を入力者に報知する駐車場管理システムが開示されている（例えば、特許文献１参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
【特許文献１】特開２００５−２３４８０２号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしながら、前記特許文献１に記載の発明においては、車両監視装置のデジタルカメラを、各駐車スペースの後部中央にそれぞれ設置し、車両センサにより新たな車両の駐車が確認されると、駐車された車両のナンバープレートを撮影して、得られた画像データを管理サーバに送信するものであり、各駐車スペース毎に、デジタルカメラおよび車両センサを設置する必要があり、システムが極めて大掛かりなものとなってしまうという問題を有している。また、車両ナンバーを入力することにより入場情報を得るものであるため、車両ナンバーを入力する操作が必要であり、しかも、車両ナンバーを失念した場合には、入場情報を得ることができなくなってしまうという問題をも有している。
【０００６】
本発明は前記した点に鑑みてなされたものであり、簡単な構成で、駐車位置を特定して表示させることのできる駐車場管理システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明は前記目的を達成するために、請求項１に係る発明は、駐車場の入口に設けられ入場する車両を撮影して車番情報を得るための入口側カメラと、
少なくとも駐車場に設けられた複数の駐車エリアに位置する車両を撮影して車番情報を得るための複数のエリアカメラと、
駐車場に入場する車両の入場情報を取得する駐車券発行機と、
前記駐車券発行機から送られる入場情報と前記入口側カメラから送られる車番情報とを記録する管理装置と、
前記管理装置から送られる入場情報および前記入口側カメラによる車番情報を関連付けて記録するとともに、前記車番情報に基づいて前記エリアカメラによる車番情報を照会し、車番情報が一致する場合に前記エリアカメラの設置位置情報および撮影時間を逐次記録し、最終的に照会された車番情報が得られたエリアカメラの設置位置から駐車エリアを特定する駐車位置管理サーバと、
前記入場情報または前記車番情報の少なくとも一方に基づいて前記駐車位置管理サーバから入場情報に対応する駐車位置を検索して表示部に表示する駐車位置検索端末と、
を備えていることを特徴とする。
【０００８】
請求項２に係る発明は、請求項１において、前記駐車券発行機は、入場情報が記録された駐車券を発行するものであり、前記駐車位置検索端末は、前記駐車券を読み取って入場情報を取得し、この入場情報に基づいて駐車位置を検索するものであることを特徴とする。
【０００９】
請求項３に係る発明は、請求項１または請求項２において、前記駐車位置検索端末は、前記入場情報または前記車番情報の少なくとも一方を入力するための入力操作部を備えており、この入力操作部により入力された前記入場情報または前記車番情報に基づいて駐車位置を検索するものであることを特徴とする。
【００１０】
請求項４に係る発明は、請求項１から請求項３のいずれか一項において、前記エリアカメラは、ウェブカメラであり、前記エリアカメラにより撮影された車両の画像を解析して車番を認識し、この車番情報を前記駐車位置管理サーバに送る車番認識サーバを備えていることを特徴とする。
【００１１】
請求項５に係る発明は、請求項１から請求項４のいずれか一項において、前記駐車位置管理サーバは、前記管理装置から送られる前記入場情報および前記車番情報を記録するとともに、対応する車番情報の前記エリアカメラの設置位置情報および撮影時間を逐次記録する車番管理テーブルを備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【００１２】
請求項１に係る発明によれば、駐車位置管理サーバにより、入場情報および入口側カメラによる車番情報を関連付けて記録するとともに、車番情報に基づいてエリアカメラによる車番情報を照会し、車番情報が一致する場合にエリアカメラの設置位置情報および撮影時間を逐次記録することにより、確実に駐車エリアを特定することができる。また、入場情報または車番情報の少なくとも一方に基づいて駐車位置管理サーバから入場情報に対応する駐車位置を検索して表示部に表示するようにしているので、容易に車両の駐車エリアを確認することができる。
【００１３】
請求項２に係る発明によれば、駐車券発行機が入場情報が記録された駐車券を発行し、駐車位置検索端末により駐車券を読み取って入場情報を取得し、この入場情報に基づいて駐車位置を検索するようにしているので、駐車券を読み取らせるだけで、容易に車両の駐車エリアを確認することができる。
【００１４】
請求項３に係る発明によれば、駐車位置検索端末が入場情報または車番情報の少なくとも一方を入力するための入力操作部を備えており、この入力操作部により入力された入場情報または車番情報に基づいて駐車位置を検索するようにしているので、駐車券を持っていない場合でも、入力操作部から所定の情報を入力することにより、確実に車両の駐車エリアを確認することができる。
【００１５】
請求項４に係る発明によれば、エリアカメラを比較的安価なウェブカメラとし、車番認識サーバにより、エリアカメラにより撮影された車両の画像を解析して車番を認識するようにしているので、エリアカメラの設置コストを低く抑えることができ、システムの設置コストを安価とすることができる。
【００１６】
請求項５に係る発明によれば、駐車位置管理サーバが管理装置から送られる入場情報および車番情報を記録するとともに、対応する車番情報のエリアカメラの設置位置情報および撮影時間を逐次記録する車番管理テーブルを備えているので、入口側カメラによる車番情報とエリアカメラによる車番情報とを効率よく関連付けて記録することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【００１７】
【図１】本発明に係る駐車場管理システムの第１実施形態を示す概略構成図である。
【図２】本発明に係る駐車場管理システムの第１実施形態における制御構成を示すブロック図である。
【図３】第１実施形態における駐車位置検索端末の表示部による待機状態の表示画面の例を示す説明図である。
【図４】第１実施形態における駐車位置検索端末の表示部による検索結果の表示画面の例を示す説明図である。
【図５】第１実施形態における車両の入場処理の動作を示すフローチャートである。
【図６】第１実施形態における駐車エリアの検索処理の動作を示すフローチャートである。
【図７】第１実施形態における車両の出場処理の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１８】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【００１９】
図１は本発明に係る駐車場管理システムの第１実施形態を示す概略図である。図１に示すように、本発明に係る駐車場管理システムが適用される駐車場１は、本実施形態においては、複数のフロアから構成されており、駐車場１の各フロアには、車両を駐車するための複数の駐車車室２，２…が設けられている。また、駐車場１は、複数の駐車エリア３に分割されており、この駐車エリア３は、例えば、１つのフロアに１つの駐車エリア３を設定するようにしてもよいし、１つのフロアに複数の駐車エリア３を設定するようにしてもよいし、さらに、１つの駐車車室２を１つの駐車エリア３として設定するようにしてもよい。これは、駐車場１の規模に応じて任意に設定することができるものである。
【００２０】
駐車場１の入口側には、駐車場１に入場する車両が走行するための入場路４が設けられており、駐車場１の出口側には、車両を出場させる出場路５が設けられている。駐車場１の入場路４には、駐車場１に入庫する車両に対して当該駐車場１を識別するコード、駐車券の１枚ごとに異なる駐車券番号および入場日時などで構成される入場情報が記録された駐車券を発行する駐車券発行機６が設置されており、入場路４の車両の進行方向前方には、ゲートバー７を備えた入場ゲート機８が設置されている。この入場ゲート機８は、ゲートバー７を入場路４を横切るように位置させた閉状態と、ゲートバー７を入場路４の側方に立ち上げるように位置させた開状態とを切り換えることができるように構成されている。
【００２１】
駐車場１の入場路４の駐車券発行機６に対応する位置および入場ゲート機８に対応する位置には、その上に位置する車両を検出して車両検出信号を発生するループコイルなどからなる２つの入場口車両感知器９，９がそれぞれ配設されている。さらに、本実施形態においては、入場ゲート機８の上部には、入場路４から入庫する車両を撮影する入口側カメラ１０が設置されており、この入口側カメラ１０は、撮影した車両の画像を解析してその車両の車番を認識することができる機能を有している。
【００２２】
また、出場路５には、駐車料金の精算を行う精算機１１が設置されており、出場路５の車両の進行方向前方には、ゲートバー１２を備えた出場ゲート機１３が設置されている。出場路５の精算機１１に対応する位置および出場ゲート機１３に対応する位置には、その上に位置する車両を検出して車両検出信号を発生するループコイルなどからなる２つの出場口車両感知器１４，１４がそれぞれ配設されている。さらに、本実施形態においては、出場ゲート機１３の上部には、出場路５から出庫する車両を撮影してこの車両の車番を認識する出口側カメラ１５が設置されており、この出口側カメラ１５は、入口側カメラ１０と同様に、撮影した車両の画像を解析してその車両の車番を認識することができる機能を有している。
【００２３】
また、本実施形態においては、駐車場１には、例えば、ウェブカメラなどからなり各駐車エリア３の車両を撮影するためのエリアカメラ１６，１６…がそれぞれ設置されている。エリアカメラ１６は、例えば、駐車場１の１フロアを１つの駐車エリア３とする場合は、少なくとも各フロアを結ぶスロープ通路部分にエリアカメラ１６を設置することにより、該当するフロアに進入する車両を撮影することができるものである。エリアカメラ１６は、各駐車エリア３の車両を撮影することができるものであれば、いずれの位置に設置するようにしてもよく、また、駐車エリア３以外の車両の走行通路を走行する車両を撮影することができる位置に設置するようにしてもよい。ウェブカメラは比較的安価であるため、必要に応じて任意の位置に設置することが可能である。さらに、エリアカメラ１６は、撮影箇所を可変することができるように設置することにより、１つのエリアカメラ１６で複数の駐車エリア３の車両を撮影することができるようにしてもよい。
【００２４】
また、駐車場１の各フロアには、駐車位置検索端末１７が設置されており、駐車位置検索端末１７は、利用者が利用しやすいように駐車場１の各フロアの入口付近に設置することが望ましい。
【００２５】
次に、本発明に係る駐車場管理システムの制御構成について図２を参照して説明する。
本実施形態においては、駐車券発行機６は、入場口車両感知器９により車両が駐車場１の入口に接近したことを検出した際に、駐車券を発券する発行制御部１８を備えており、駐車券発行機６は、当該駐車場１を識別するコード、駐車券の１枚ごとに異なる駐車券番号および入場日時などで構成される入場情報を駐車券に記録する駐車券記録部１９を備えている。駐車券に記録される入場情報は、例えば、二次元コードまたは一次元コードとして記録するようにしてもよいし、駐車券の裏面に形成された磁気記録面に磁気情報として記録するようにしてもよい。
【００２６】
また、駐車場管理システムは、管理装置２０を備えており、管理装置２０には、駐車券発行機６の発行制御部１８から送られる入場情報および入口側カメラ１０、出口側カメラ１５により認識された車番情報を記録する駐車管理データベース２１が設けられている。管理装置２０は、駐車券発行機６から駐車券が発行された際に、駐車券の入場情報および入口側カメラ１０による車番情報を駐車管理データベース２１に格納し、車両の出場時に精算機１１にこれらの情報を出力するように構成されている。
【００２７】
駐車場管理システムは、各エリアカメラ１６から送られる車両の撮影画像を解析して車両の車番を認識する車番認識サーバ２２を備えている。この車番認識サーバ２２は、各エリアカメラ１６から送られる撮影画像を常に解析して後述する駐車位置管理サーバ２３に出力するように構成されている。
【００２８】
また、駐車場管理システムは、管理装置２０から送られる入場情報および入口側カメラ１０による車番情報が入力されるとともに、車番認識サーバ２２から送られるエリアカメラ１６による車番情報が入力される駐車位置管理サーバ２３を備えている。駐車位置管理サーバ２３には、管理装置２０から送られる入場情報に含まれる駐車券番号と入口側カメラ１０により車番情報とを関連付けて記録する車番管理テーブル２４が設けられており、この車番管理テーブル２４は、入口側カメラ１０による車番情報に基づいて各エリアカメラ１６に基づく車番情報を照会し、車番情報が一致した場合に、エリアカメラ１６の設置位置および撮影時間を記録するように構成されている。このようにエリアカメラ１６による車番情報を記録することにより、最終的に確認された車番情報に対応するエリアカメラ１６の設置位置に基づいて、エリアカメラ１６が対象とする駐車エリア３を駐車位置として特定するように構成されている。この場合に、駐車車室２毎にエリアカメラ１６を設置するようにすれば、各駐車車室２毎に駐車位置を特定することが可能となる。さらに、エリアカメラ１６を撮影箇所を可変できるように設置すれば、１台のエリアカメラ１６で複数の駐車車室２を撮影することができるので、コストを抑えながらも車室単位で駐車位置を特定することができる。
【００２９】
なお、車両のナンバープレートの汚れや曲がりなどにより入口側カメラ１０により車番の認識ができなかった場合には、駐車位置管理サーバ２３の車番管理テーブル２４には、入り口側カメラによる車番情報が記録されないこととなる。そのため、エリアカメラ１６による車番情報が駐車位置管理サーバ２３に送られた場合に、入口側カメラ１０による車番情報との照会ができないこととなるが、この場合には、エリアカメラ１６による車番情報のみを入場情報と関連付けずに車番管理テーブル２４に記録するようにすればよい。このエリアカメラ１６による車番情報に基づいて、各エリアカメラ１６に基づく車番情報を照会し、車番情報が一致した場合に、エリアカメラ１６の設置位置および撮影時間を記録することにより、最終的な駐車エリア３の特定が可能となる。
【００３０】
さらに、駐車位置検索端末１７には、駐車券に記録された入場情報を読み取るための端末読み取り部２５が設けられており、駐車位置検索端末１７には、例えば、車番や駐車券の駐車券番号などを入力するための入力操作部２６および車両の駐車位置や所定のメッセージを表示するための表示部２７が設けられている。この表示部２７の表示画面としては、例えば、図３に示すような画像が考えられる。そして、駐車位置検索端末１７は、例えば、駐車券を挿入することにより駐車券の入場情報を端末読み取り部２５により読み取り、この入場情報と、駐車位置管理サーバ２３の車番管理テーブル２４から対応する入場情報とを照会し、その入場情報に対応する駐車エリア３を検索して表示部２７に表示させるように構成されている。この駐車エリア３の表示画面としては、例えば、図４に示すように、駐車階数および駐車エリア３を表示することが考えられる。なお、駐車位置検索端末１７の表示部２７の表示画面としては、駐車位置の検索結果を駐車エリア３の地図で表示させるようにしてもよい。
【００３１】
また、駐車券を持っていない利用者が駐車位置を検索する場合には、入力操作部２６により、駐車券番号を入力するか、あるいは車番を入力することにより、駐車位置管理サーバ２３の車番管理テーブル２４から対応する入場情報あるいは車番情報を照会して表示部２７に表示させることができるものである。また、入口側カメラ１０により車番の認識ができなかった場合で、かつエリアカメラ１６による車番情報を取得することができた場合には、駐車位置検索端末１７の入力操作部２６により利用者が車番を入力することにより、駐車エリア３を検索して表示部２７に表示させることができる。
【００３２】
なお、駐車位置検索端末１７に、印刷部を設け、駐車エリア３の検索結果をプリントアウトすることができるようにしてもよい。さらに、駐車位置検索端末１７に精算部を設け、駐車位置検索端末１７を事前料金精算機としても機能するようにしてもよい。
【００３３】
また、精算機１１には、駐車券の入場情報を読み取る精算読み取り部２８が設けられており、精算機１１には、駐車券の入場情報に基づいて駐車料金を精算する精算部２９が設けられている。そして、精算機１１により駐車料金の精算が行われた際に、駐車券の入場情報に含まれる駐車券番号を管理装置に送るとともに、出口側カメラ１５により車両の車番を認識して車番情報を管理装置２０に送り、認識した車番を駐車管理データベース２１に記録しておく。これは、例えば、その後に駐車場１を何回利用したかという利用記録として利用するものであり、必要に応じて、例えば、利用回数に応じたクーポンなどを発行するサービスに利用されるものである。なお、利用記録やクーポン発行サービスなどに用いるために駐車管理データベース２１に記憶する車番情報は、出口側カメラ１５により認識された車番に限定されるものではなく、入口側カメラ１０により認識された車番を記憶するようにしてもよい。
【００３４】
また、管理装置２０から駐車位置管理サーバ２３に駐車券番号あるいは車番情報を送り、駐車位置管理サーバ２３の車番管理テーブル２４の対応する情報を削除するように構成されている。
【００３５】
さらに、駐車位置検索端末１７が事前料金精算機としても機能する場合に、駐車位置検索端末１７により利用者が事前精算したときには、精算機１１に駐車券を挿入することなく、出口側カメラ１５により車番を認識し、車番が認識できたら、出場ゲート機１３のゲートバー１２を開き、車両を出場させるようにしてもよい。
【００３６】
これら各部材はハブ３０を介して互いに接続されている。なお、前記実施形態においては、車番認識サーバ２２および駐車位置管理サーバ２３をそれぞれ管理装置２０と別体に設けるようにしているが、車番認識サーバ２２および駐車位置管理サーバ２３を管理装置２０と一体に設けるようにしてもよい。
【００３７】
次に、本実施形態の作用について図５から図７に示すフローチャートを参照して説明する。
【００３８】
まず、図５に示すように、入場路４に車両が入場して駐車券発行機６の近傍に停車し、入場口車両感知器９により車両を検出したら（ＳＴ１）、発行制御部１８により駐車券発行機６を動作させて駐車券を発行させるとともに（ＳＴ２）、入口側カメラ１０により車両を撮影して入場した車両の車番を認識する。車両の運転者が駐車券を取ったら入場ゲート機８を動作させてゲートバー７を開き（ＳＴ３）、車両を駐車場１に入場させる（ＳＴ４）。そして、駐車券発行機６から管理装置２０に入場情報と車番情報とを送り（ＳＴ５）、駐車管理データベース２１に入場情報と車番情報とを記録するとともに（ＳＴ６）、管理装置２０から駐車位置管理サーバ２３に入場情報と車番情報を送り（ＳＴ７）、車番管理テーブル２４に記録する（ＳＴ８）。
【００３９】
次に、エリアカメラ１６により撮影された画像を車番認識サーバ２２に送り、車番認識サーバ２２により撮影画像を解析して車番を認識し（ＳＴ９）、この車番情報を駐車位置管理サーバ２３に送る（ＳＴ１０）。駐車位置管理サーバ２３は、車番管理テーブル２４の車番情報に基づいてエリアカメラ１６による車番情報を照会して、車番情報が一致した場合には、車番管理テーブル２４の車番情報に対応するエリアカメラ１６の設置位置情報および撮影時間を記録する（ＳＴ１１）。エリアカメラ１６による車番情報が入力される毎にこれら動作を繰り返して行い、最終的に記録されたエリアカメラ１６の設置位置情報に基づいて車利用の駐車エリア３を特定する（ＳＴ１２）。
【００４０】
次に、駐車位置検索端末１７による駐車位置検索処理について図６に示すフローチャートを参照して説明する。
【００４１】
駐車位置検索端末１７に駐車券が挿入されたら、駐車券に記録された入場情報を読み取り部により読み取り（ＳＴ１３）、この入場情報を駐車位置管理サーバ２３に送る（ＳＴ１４）。そして、この入場情報と、駐車位置管理サーバ２３の車番管理テーブル２４から対応する入場情報とを照会し、その入場情報に対応する駐車エリア３を検索して取り出し（ＳＴ１５）、この駐車エリア３を表示部２７に表示させる（ＳＴ１６）。これにより、利用者は自己の車両の駐車位置を確認することができる。
【００４２】
そして、駐車場１から出場する場合は、図７に示すように、出場路５の出場口車両感知器１４により車両を検出したら（ＳＴ２０）、精算部２９により精算機１１を動作させて料金精算を行わせ（ＳＴ２１）、料金精算が完了したら（ＳＴ２２）、出場ゲート機１３のゲートバー１２を開き（ＳＴ２３）、車両を出場させる（ＳＴ２４）。一方、駐車券の入場情報に含まれる駐車券番号を管理装置２０に送るとともに、出口側カメラ１５により車両の車番を認識して車番情報を管理装置２０に送り（ＳＴ２５）、駐車管理データベース２１に記録しておく（ＳＴ２６）。そして、管理装置２０から駐車位置管理サーバ２３に駐車券番号あるいは車番情報を送り（ＳＴ２７）、駐車位置管理サーバ２３の車番管理テーブル２４の対応する情報を削除する（ＳＴ２８）。
【００４３】
なお、本実施形態においては、入場時に駐車券を発行するものであるが、利用者に対してあらかじめ契約により発行される定期券や利用者が元々持っている固有のＩＤ（例えば、ＩＣカード機能搭載携帯電話やＩＣカードの非接触タグなど）を読取って適用することも可能である。この場合には、定期券や携帯電話などにあらかじめ固有のＩＤと車番情報とを記録するとともに、管理装置２０にもこれらＩＤ情報と車番情報とを登録しておくことが望ましい。そして、駐車券発行機６および駐車位置検索端末１７に、定期券の読み取り部あるいはＩＤ読み取り部を設けておく。このような構成することにより、駐車券発行機６により読み取った定期券や携帯電話などの固有のＩＤ情報および車番情報に基づいて駐車位置の管理を行うことができる。また、このようにあらかじめ車番情報が記録されている場合には、入場情報やＩＤ情報を用いずに、車番情報のみにより駐車位置の管理を行うようにしてもよい。
【００４４】
例えば、定期券や携帯電話などを利用する場合には、入口側カメラ１０により車番を認識し、この車番情報があらかじめ登録されている車番情報と一致した場合に、入場ゲート機８を開くように動作させ、出場する際は、出口側カメラ１５により車番を認識し、この車番情報があらかじめ登録されている車番情報と一致する場合に、出場ゲート機１３を開くように動作させるようにすればよい。このような構成とすることにより、いちいち駐車券の発券、挿入といった操作をすることなく、駐車場の入場、出場を行うことが可能となる。
【００４５】
したがって、本実施形態においては、駐車券に書き込まれた入場情報および入口側カメラ１０により認識された車番情報を駐車位置管理サーバ２３に記録するとともに、エリアカメラ１６による車番情報を逐次記録することにより、確実に駐車エリア３を特定することができる。また、駐車位置検索端末１７に駐車券の入場情報を読み取らせるだけで、駐車位置管理サーバ２３の駐車エリア３を検索して表示することができるので、容易に、車両の駐車エリア３を確認することができる。
【００４６】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【００４７】
１ 駐車場
２ 駐車車室
３ 駐車エリア
４ 入場路
５ 出場路
６ 駐車券発行機
８ 入場ゲート機
９ 入場口車両感知器
１０ 入口側カメラ
１１ 精算機
１３ 出場ゲート機
１４ 出場口車両感知器
１５ 出口側カメラ
１６ エリアカメラ
１７ 駐車位置検索端末
１８ 発行制御部
１９ 駐車券記録部
２０ 管理装置
２１ 駐車管理データベース
２２ 車番認識サーバ
２３ 駐車位置管理サーバ
２４ 車番管理テーブル
２５ 端末読み取り部
２６ 入力操作部
２７ 表示部
２８ 精算読み取り部
２９ 精算部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
駐車場の入口に設けられ入場する車両を撮影して車番情報を得るための入口側カメラと、
少なくとも駐車場に設けられた複数の駐車エリアに位置する車両を撮影して車番情報を得るための複数のエリアカメラと、
駐車場に入場する車両の入場情報を取得する駐車券発行機と、
前記駐車券発行機から送られる入場情報と前記入口側カメラから送られる車番情報とを記録する管理装置と、
前記管理装置から送られる入場情報および前記入口側カメラによる車番情報を関連付けて記録するとともに、前記車番情報に基づいて前記エリアカメラによる車番情報を照会し、車番情報が一致する場合に前記エリアカメラの設置位置情報および撮影時間を逐次記録し、最終的に照会された車番情報が得られたエリアカメラの設置位置から駐車エリアを特定する駐車位置管理サーバと、
前記入場情報または前記車番情報の少なくとも一方に基づいて前記駐車位置管理サーバから入場情報に対応する駐車位置を検索して表示部に表示する駐車位置検索端末と、
を備えていることを特徴とする駐車場管理システム。
【請求項２】
前記駐車券発行機は、入場情報が記録された駐車券を発行するものであり、前記駐車位置検索端末は、前記駐車券を読み取って入場情報を取得し、この入場情報に基づいて駐車位置を検索するものであることを特徴とする請求項１に記載の駐車場管理システム。
【請求項３】
前記駐車位置検索端末は、前記入場情報または前記車番情報の少なくとも一方を入力するための入力操作部を備えており、この入力操作部により入力された前記入場情報または前記車番情報に基づいて駐車位置を検索するものであることを特徴とする請求項１または請求項２に記載の駐車場管理システム。
【請求項４】
前記エリアカメラは、ウェブカメラであり、前記エリアカメラにより撮影された車両の画像を解析して車番を認識し、この車番情報を前記駐車位置管理サーバに送る車番認識サーバを備えていることを特徴とする請求項１から請求項３のいずれか一項に記載の駐車場管理システム。
【請求項５】
前記駐車位置管理サーバは、前記管理装置から送られる前記入場情報および前記車番情報を記録するとともに、対応する車番情報の前記エリアカメラの設置位置情報および撮影時間を逐次記録する車番管理テーブルを備えていることを特徴とする請求項１から請求項４のいずれか一項に記載の駐車場管理システム。
【請求項１】
駐車場の入口に設けられ入場する車両を撮影して車番情報を得るための入口側カメラと、
少なくとも駐車場に設けられた複数の駐車エリアに位置する車両を撮影して車番情報を得るための複数のエリアカメラと、
駐車場に入場する車両の入場情報を取得する駐車券発行機と、
前記駐車券発行機から送られる入場情報と前記入口側カメラから送られる車番情報とを記録する管理装置と、
前記管理装置から送られる入場情報および前記入口側カメラによる車番情報を関連付けて記録するとともに、前記車番情報に基づいて前記エリアカメラによる車番情報を照会し、車番情報が一致する場合に前記エリアカメラの設置位置情報および撮影時間を逐次記録し、最終的に照会された車番情報が得られたエリアカメラの設置位置から駐車エリアを特定する駐車位置管理サーバと、
前記入場情報または前記車番情報の少なくとも一方に基づいて前記駐車位置管理サーバから入場情報に対応する駐車位置を検索して表示部に表示する駐車位置検索端末と、
を備えていることを特徴とする駐車場管理システム。
【請求項２】
前記駐車券発行機は、入場情報が記録された駐車券を発行するものであり、前記駐車位置検索端末は、前記駐車券を読み取って入場情報を取得し、この入場情報に基づいて駐車位置を検索するものであることを特徴とする請求項１に記載の駐車場管理システム。
【請求項３】
前記駐車位置検索端末は、前記入場情報または前記車番情報の少なくとも一方を入力するための入力操作部を備えており、この入力操作部により入力された前記入場情報または前記車番情報に基づいて駐車位置を検索するものであることを特徴とする請求項１または請求項２に記載の駐車場管理システム。
【請求項４】
前記エリアカメラは、ウェブカメラであり、前記エリアカメラにより撮影された車両の画像を解析して車番を認識し、この車番情報を前記駐車位置管理サーバに送る車番認識サーバを備えていることを特徴とする請求項１から請求項３のいずれか一項に記載の駐車場管理システム。
【請求項５】
前記駐車位置管理サーバは、前記管理装置から送られる前記入場情報および前記車番情報を記録するとともに、対応する車番情報の前記エリアカメラの設置位置情報および撮影時間を逐次記録する車番管理テーブルを備えていることを特徴とする請求項１から請求項４のいずれか一項に記載の駐車場管理システム。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【公開番号】特開２０１０−１９８１７２（Ｐ２０１０−１９８１７２Ａ）
【公開日】平成２２年９月９日（２０１０．９．９）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００９−４０５５３（Ｐ２００９−４０５５３）
【出願日】平成２１年２月２４日（２００９．２．２４）
【出願人】（０００００４６５１）日本信号株式会社 (720)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２２年９月９日（２０１０．９．９）
【国際特許分類】
【出願日】平成２１年２月２４日（２００９．２．２４）
【出願人】（０００００４６５１）日本信号株式会社 (720)
【Ｆターム（参考）】
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