説明

高圧部収納筐体

【課題】高圧部収納筐体において、衝撃によって破損しても、破片が高圧部に到達することを抑止することである。
【解決手段】高圧部収納筐体10は、アルミニウム等で構成される壁部12と、壁部12で囲まれる内部空間14とを供え、内部空間14には、高電圧電源回路20を構成する高圧部が収納配置される。壁部12の内で、衝撃を受けることが予想される衝撃予想部位16である突出部40の壁厚は、他の部位よりも厚く設定される。具体的には、X字状に交差するリブ形状を有する突出部40とされる。突出部40のところにおける内部空間14に配置される内部配線36は、仮に、突出部40が衝撃を受けて破損したときに、その破片が、内部空間14内に入り込まないような配置とされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高圧部収納筐体に係り、特に、高電圧となる部材である高圧部を内部に収容する導電性材料で構成される高圧部収納筐体に関する。
【背景技術】
【0002】
回転電機を搭載する車両には、インバータ等の高電圧回路が備えられる。高電圧回路は、外部からの衝撃からの保護、高電圧部分の外部からの分離、冷却等を考慮して、適切な強度を有する金属製の筐体に、電気的絶縁を取りながら収納される。
【0003】
例えば、特許文献1には、車両搭載機器であるインバータの固定構造として3箇所のボルト止めが述べられている。そして、インバータが車両本体の前方側から後方側に向けて所定以上の押圧力で押圧されると、固定部材との間を止めているボルトが破断し、サイドメンバ固定部に設けられた切欠との間を止めているボルトは切欠から外れ、案内部材に設けられたスリットとの間を止めているボルトはスリットから外れ、インバータが車両本体の後方側に移動することが述べられている。これによって、インバータの耐衝撃性が図られている。
【0004】
特許文献2には、ハイブリッド車が前面衝突時に、ラジエータコアサポートが後方に移動してインバータと干渉することから保護する緩衝構造が述べられている。ここでは、インバータの前面に、ラジエータコアサポートとの間に隙間を開けながら、ブラケットを介してインバータ保護バンパ等の緩衝部材を設けることが開示されている。インバータ保護バンパに代えて、エンジンコントロールユニット、吸気装置であるレゾネータを用いることも述べられている。
【0005】
なお、本発明に関連する技術として、特許文献3には、電力変換装置のケース体について、アルミニウム又はアルミニウム合金を溶融状態として高圧で金型内に流し込むダイキャスト成型すると、成型後にアルミニウム成型品の温度が下がったときに反りが発生し、反り矯正処理を行う必要があることを指摘している。ここでは、反り発生予想部の剛性を高めるために、その箇所の板厚を増強し、あるいは格子状のリブを設けることが述べられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−90818号公報
【特許文献2】特開2006−117051号公報
【特許文献3】特開2010−232487号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
インバータ等の高圧部を収納する筐体は、耐衝撃性を考えて、適当な強度を有する金属材料で構成されることが多い。しかし、場合によっては、外部の衝撃のために筐体が破損することが生じ得る。その場合に、筐体の破片が、筐体内部に入り込むと、金属破片である筐体破片によって、例えば高圧部と筐体との間で予期せぬ短絡等が生じ得る。高圧部と筐体との間に短絡が生じると、筐体に高電圧が漏れる漏電となる恐れがある。
【0008】
本発明の目的は、衝撃によって破損しても、破片が高圧部に到達することを抑止できる高圧部収納筐体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る高圧部収納筐体は、導電性材料で構成される壁部と、壁部で囲まれる内部空間であって、高電圧となる部材である高圧部を予め定めた高圧部配置部位に配置して収納する内部空間と、を備え、壁部は、衝撃を受けることが予想される衝撃予想部位の壁厚について、予め想定した大きさの想定衝撃力によって衝撃予想部位が破片となるときに、その破片が予め定めた想定破片大きさ以上となるように設定された壁厚を有し、内部空間において、壁部の衝撃予想部位と高圧部配置部位との間に、想定破片大きさの破片が通り抜けることを防止する破片通過抑止部材が配置されることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る高圧部収納筐体において、破片通過抑止部材は、収納空間内に配置される絶縁配線であることが好ましい。
【0011】
また、本発明に係る高圧部収納筐体において、壁部の衝撃予想部位は、壁厚の厚い部分がリブ形状であって、リブ形状の幅寸法が想定破片大きさの寸法よりも大きな寸法であることが好ましい。
【0012】
また、本発明に係る高圧部収納筐体において、壁部の衝撃予想部位は、壁厚の厚い部分がX字状に交差するリブ形状であることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
上記構成により、高圧部収納筐体の壁部は、衝撃を受けることが予想される衝撃予想部位の壁厚について、予め想定した大きさの想定衝撃力によって衝撃予想部位が破片となるときに、その破片が予め定めた想定破片大きさ以上となるように設定された壁厚を有し、筐体の内部空間において、壁部の衝撃予想部位と高圧部配置部位との間に、想定破片大きさの破片が通り抜けることを防止する破片通過抑止部材が配置される。これにより、衝撃によって筐体が破損しても、破片が高圧部に到達することを抑止できる。
【0014】
また、破片通過抑止部材は、収納空間内に配置される絶縁配線である。したがって、内部破線の配置を工夫することで、衝撃によって筐体が破損しても、破片が高圧部に到達することを効果的に抑止できる。
【0015】
また、壁部の衝撃予想部位は、壁厚の厚い部分がリブ形状であって、リブ形状の幅寸法が想定破片大きさの寸法よりも大きな寸法である。衝撃予想部位の壁厚は他の部位よりも厚いので、耐衝撃性が高いが、衝撃によって仮に破損したときでも、その破片は、壁厚あるいはリブ形状の幅の大きさを有することが多い。上記構成のようにすることで、破片の大きさが想定破片大きさよりも大きくなるので、破片が破片通過抑止部材を通り抜けることがなくなる。
【0016】
また、壁部の衝撃予想部位は、壁厚の厚い部分がX字状に交差するリブ形状である。X字状リブとすることで、衝撃を受ける部位の強度を集中的に高めることができ、また、仮に破損した場合でも、破片がリブの幅寸法よりも小さくなることを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る実施の形態の高圧部収納筐体の構造を説明する図である。
【図2】本発明に係る実施の形態における高圧部の構成を説明する図である。
【図3】本発明に係る実施の形態の高圧部収納筐体について、衝撃テストを行った結果を説明する図である。
【図4】図3と比較するため、同様の衝撃テストを、従来技術の高圧部収納筐体について行った結果を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態につき、詳細に説明する。以下では、高圧部収納筐体として、車両に搭載されるものを説明するが、高電圧となる高圧部を内部に収納する筐体であって、外部衝撃を受ける可能性を有するものであれば、車両搭載用でなくてもよい。例えば、高所に設置され落下衝撃を受ける可能性のあるものであってもよい。また、以下では、高圧部として、コンバータ、インバータ等を含む高電圧電源回路を説明するが、これは説明のための例示であって、例えばインバータのみであってもよい。
【0019】
また、以下で説明する材質、形状、寸法等は、説明のための例示であって、高圧部収納筐体の仕様に応じて適宜変更が可能である。
【0020】
以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本文中の説明においては、必要に応じそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
【0021】
図1は、車両に搭載される高電圧電源回路20を収納するための高圧部収納筐体10の構造を説明する図である。図1には、高圧部収納筐体10の正面図、平面断面図、側面断面図が示されている。図2は高電圧電源回路20の構成を説明する図である。図1の平面断面図は、高圧部収納筐体10の正面図の高さ方向のほぼ半分の高さで切断したときの様子を示し、側面断面図は、高圧部収納筐体10の内部空間14に配置される高電圧電源回路20の中の主要な部品のところを結んで切断したときの様子を示す。
【0022】
高圧部収納筐体10は、アルミニウムまたはアルミニウム合金を材料として、ダイキャスト法によって成型した上部筐体と下部筐体を、組み合わせて一体化し、密閉容器状としたものである。高圧部収納筐体10は、厚さが数mm程度の壁部12と、壁部12によって囲まれる内部空間14を備える。アルミニウムまたはアルミニウム合金を用いるは、軽量化と適当な強度を併せ持つ材料であるためである。アルミニウムまたはアルミニウム合金に代えて、適当な剛性と強度を有する材料を用いてもよい。例えば、鋳鉄材等の金属材料を用いて所定の形状に成型したものを高圧部収納筐体10として用いることができる。
【0023】
内部空間14に配置され収納される高圧部は、高電圧となる部品で、具体的には、高電圧電源回路20を構成する高電圧部品である。図2に示されるように、高電圧電源回路20は、蓄電装置22と、回転電機24との間に接続配置され、数百ボルトの高電圧で作動する電源回路である。
【0024】
ここで、蓄電装置22は、充放電可能な高電圧用蓄電装置である。かかる蓄電装置22としては、リチウムイオン組電池、ニッケル水素組電池等の2次電池、高電圧用キャパシタを用いることができる。なお、組電池は、単電池または電池セルと呼ばれる端子電圧が1Vから数Vの電池を複数個組み合わせて、上記の所定の端子電圧を得るようにしたものである。蓄電装置22の両端子間電圧は、例えば、200V程度である。
【0025】
回転電機24は、車両に搭載されるモータ・ジェネレータ(M/G)であって、インバータ34を含む電源回路部から電力が供給されるときはモータとして機能し、図示されていないエンジンによる駆動時、あるいは車両の制動時には発電機として機能する3相同期型回転電機である。
【0026】
高電圧電源回路20の電圧変換器28は、蓄電装置22とインバータ34の間に配置され、コンバータとも呼ばれる直流電圧変換機能を有する回路である。電圧変換器28は、リアクトルと、スイッチング素子を含んで構成される。電圧変換機能としては、蓄電装置22側の電圧をリアクトルのエネルギ蓄積作用を利用して昇圧しインバータ34側に供給する昇圧機能と、インバータ34側からの電力を蓄電装置22側に降圧して充電電力として供給する降圧機能とを有する。インバータ34に供給される昇圧電圧としては、例えば、600V程度である。
【0027】
平滑コンデンサ26,30は、それぞれ、蓄電装置22側、インバータ34側の電圧、電流を平滑化する作用を有する容量素子である。
【0028】
インバータ34は、回転電機24に接続される回路で、複数のスイッチング素子と逆接続ダイオード等を含んで構成され、交流電力と直流電力との間の電力変換を行う機能を有する。すなわち、インバータ34は、回転電機24を発電機として機能させるときは、回転電機24からの交流3相回生電力を直流電力に変換し、蓄電装置22側に充電電流として供給する交直変換機能を有する。また、回転電機24をモータとして機能させるときは、蓄電装置22側からの直流電力を交流3相駆動電力に変換し、回転電機24に交流駆動電力として供給する直交変換機能を有する。
【0029】
放電抵抗32は、高電圧電源回路20の動作を停止するときに、平滑コンデンサ30に蓄積されている電荷を放電するための抵抗素子である。
【0030】
高圧部は、上記の電圧変換器28、インバータ34、平滑コンデンサ26,30、放電抵抗32のように、数百Vの高電圧となる部品のことである。高圧部は、高圧部収納筐体10の壁部12に囲まれた内部空間14において、予め定めた高圧部配置部位に配置して収納される。なお、図1の側面断面図において示される内部配線36は、高電圧電源回路20の配線部材で、外周が絶縁被覆される高電圧配線である。
【0031】
再び図1に戻り、高圧部収納筐体10は、外部衝撃から高圧部を保護するために、適当な強度を有する壁厚の壁部12で高圧部が配置される内部空間を形成する。高圧部収納筐体10を車両に搭載するときは、その搭載位置によって、車両の衝突等によって受ける衝撃の方向がある程度予測できる。そこで、壁部12のうちで、衝撃を受けることが予想される衝撃予想部位については、他の部位に比較して、その剛性を上げるように、壁厚を厚くする。
【0032】
図1の正面図における中央部の突出部40は、車両が道路に設けられるポールに側面衝突したときに外部衝撃を受けやすい部位である。そこで、これを衝撃予想部位16として、その部分の壁厚が他の部位の壁厚に比較して厚く設定される。具体的には、図1の正面図に示されるように、突出部40の部分がX字状に交差するリブ形状とされる。すなわち、X字状の部分の壁厚が厚いリブとなっている。
【0033】
また、高圧部収納筐体10の突出部40のところにおける内部空間14に配置される内部配線36は、仮に、突出部40が衝撃を受けて破損したときに、その破片が、内部空間14内に入り込まないような配置とされる。すなわち、突出部40のところの内部空間14に配置される内部配線36は、破片通過抑止部材として利用される。内部配線36が破片通過抑止部材として不十分である場合には、網目状の耐熱絶縁性ネット等を破片通過抑止部材として配置するものとしてよい。
【0034】
突出部40の壁厚とリブ形状の幅寸法、破片通過抑止部材としての内部配線36の配置については、破片が内部空間14に入り込まないように、以下のように設定される。すなわち、車両が衝突等で受ける衝撃力を、車両の仕様等から予め想定する。予め想定される衝撃力の大きさを想定衝撃力とする。そして、その想定衝撃力が衝撃予想部位16である突出部40に加わったときに、突出部40の壁厚とリブ形状の幅寸法で定まる剛性と破壊強さ等を用いて、突出部40の破壊モードを予測する。破壊モードの予測は、シミュレーション計算、あるいは、ポール側突試験と呼ばれる衝撃テストまたはこれに相当する静圧縮試験を行うことで得ることができる。
【0035】
つぎに、破壊モードから予測される突出部40の破片の大きさを予測する。予測された破片の大きさを想定破片大きさとする。そして、内部配線36の配置は、内部配線36同士の隙間の寸法、内部配線36と壁部12との間の隙間の寸法が、想定破片大きさよりも小さくなるように設定される。上記のように、突出部40をX字状のリブ形状とするときは、想定破片大きさの最小寸法は、壁厚あるいは、リブ形状の幅寸法となることが多い。例えば、内部配線36における隙間寸法よりも、突出部40の壁厚を厚くし、また、突出部40のリブ形状の幅寸法を、内部配線36における隙間寸法よりも大きくすることで、破片の大きさを想定破片大きさよりも大きくすることができる。
【0036】
このようにすることで、想定衝撃力を突出部40が受けて、突出部40が破片となるときでも、その破片が破片通過抑止部材である内部配線36における隙間を通過することを効果的に抑止できる。
【0037】
上記構成の作用効果について図3を用いて説明する。ここでは、予め定めた仕様のポール側突試験に対応するように、剛体治具を用いて静圧縮力を突出部40に印加して、高圧部収納筐体10の損傷の様子を調べた結果が示されている。なお、比較のため、図4には、従来技術の構造を有する高圧部収納筐体11を用いて、同様の評価を行ったときの結果が示されている。従来技術の構造においては、突出部50にリブ形状が設けられず、突出部50の壁厚と他の部位の壁厚は同じである。
【0038】
図3の上段の図は、高圧部収納筐体10の初期状態における正面図で、図1の正面図と同じである。下段の図は、剛体治具を用いて予め定めた静圧縮力を突出部40に印加した後の様子を示す図である。図3に示されるように、突出部40は、X字状のリブ形状において、幅方向に割れ目42が生じるが、破片が生じるまでの損傷となっていない。図3の結果から、仮に、この割れ目から、破片が生じたとして、予測される破片の大きさは、60mm×45mm×7mm程度が最小であった。
【0039】
比較例の図4において、上段の図は、静圧縮力を印加する前の初期状態である。中段の図は、剛体治具を用いて予め定めた静圧縮力を突出部50に印加した後の様子を示す図である。ここに示されるように、突出部50に相当する部分が破壊して、空洞52が開口している。図4の下段の図は、この空洞形成に伴って生じた複数の破片54,56,58の様子を示す図である。破片54は、空洞52の大部分に相当する壁部であり、破片56は破片56よりも小さいがある程度の大きさを有する破片である。破片58は、壁部12の壁厚に相当する大きさの寸法を有する小さな破片である。最も小さい破片58の寸法は、20mm×10mm×10mmであった。
【0040】
なお、従来技術の高圧部収納筐体11について、予め定めた仕様のポール側突試験を行ったところ、図4とほぼ同様の破壊が突出部50のところに生じ、空洞が形成され、多くの破片が生じた。この結果から、上記の剛体治具を用いた静圧縮力印加試験は、予め定めた仕様のポール側突試験と同等の内容を有する試験と考えてよい。
【0041】
このように、従来技術の高圧部収納筐体11においては、衝撃によって20mm×10mm×10mm程度の小さな破片58が生じる。このような小さな破片58は、高圧部収納筐体11の内部空間に容易に入り込み、その内部空間に配置される高圧部に接触し、高圧部と高圧部収納筐体11の内壁との間に短絡を生じさせる恐れが生じる。これに対し、図3で示されるように、リブ形状の突出部40を有する高圧部収納筐体10においては、割れ目42が生じるが破片は生じない。その割れ目から生じ得る破片の大きさは、60mm×45mm×7mm程度で、従来技術の場合に生じる破片58に比べ、体積で約10倍大きい。そして、この大きさの破片が通り抜けないように、内部配線26が内部空間14に配置される。破片の大きさを従来技術に比べ、格段に大きくできるので、内部配線26が破片通過抑止部材として、効果的に作用し、内部空間14に破片が入り込むことを十分に抑止できる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明に係る高圧部収納筐体は、車両に搭載される高電圧電源回路を収納する筐体として利用できる。
【符号の説明】
【0043】
10,11 高圧部収納筐体、12 壁部、14 内部空間、16 衝撃予想部位、20 高電圧電源回路、22 蓄電装置、24 回転電機、26,30 平滑コンデンサ、28 電圧変換器、30 平滑コンデンサ、32 放電抵抗、34 インバータ、36 内部配線、40,50 突出部、42 割れ目、52 空洞、54,56,58 破片。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性材料で構成される壁部と、
壁部で囲まれる内部空間であって、高電圧となる部材である高圧部を予め定めた高圧部配置部位に配置して収納する内部空間と、
を備え、
壁部は、衝撃を受けることが予想される衝撃予想部位の壁厚について、予め想定した大きさの想定衝撃力によって衝撃予想部位が破片となるときに、その破片が予め定めた想定破片大きさ以上となるように設定された壁厚を有し、
内部空間において、壁部の衝撃予想部位と高圧部配置部位との間に、想定破片大きさの破片が通り抜けることを防止する破片通過抑止部材が配置されることを特徴とする高圧部収納筐体。
【請求項2】
請求項1に記載の高圧部収納筐体において、
破片通過抑止部材は、収納空間内に配置される絶縁配線であることを特徴とする高圧部収納筐体。
【請求項3】
請求項2に記載の高圧部収納筐体において、
壁部の衝撃予想部位は、壁厚の厚い部分がリブ形状であって、リブ形状の幅寸法が想定破片大きさの寸法よりも大きな寸法であることを特徴とする高圧部収納筐体。
【請求項4】
請求項3に記載の高圧部収納筐体において、
壁部の衝撃予想部位は、壁厚の厚い部分がX字状に交差するリブ形状であることを特徴とする高圧部収納筐体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−146856(P2012−146856A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−4785(P2011−4785)
【出願日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】