説明

2つの部品から成るパックトレーの新規な製造装置

【課題】底部とそれに連結された側壁のストリップとから成る本体を有し、この本体は剛性または半剛性の材料で作られた外側包装材1とその内側に重ねられる液密プラスチックフィルム11とから成るパックトレーの製造装置。液密プラスチックフィルムを配置する前に外側包装材1の側壁1bのストリップの内側表面の接着領域10に接着剤を塗布する接接手段を備えた少なくとも一つのステーション2を有し、上記接着手段は接着領域10を形成するために側壁1bの内面の少なくとも一部と接触する少なくとも一つのパッドタイプの接着具5(支持構造体4に取付けられる)と接着パッド5に接着剤を供給する供給手段7とを含む。
【解決手段】パッド5が接着領域10と接触して接着剤を塗布する拡大位置と、パッド5がパックトレーの外側包装材1から離れた収縮位置との間でパッド5を運動させる手段6を介してパッド5を支持構造体4に取付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には包装材料(emballage)、特に液密パックトレー (barquette etanche)、特に、その新規な製造設備構造に関するものである。
本発明の液密パックトレーは厚紙等の剛体材料から成る外側包装材(envelope externe)と液密パックトレーを密封する熱成形プラスチックフィルムから成る内側ライニング (doublage interieur) とから成る。
【背景技術】
【0002】
2つの部品から成るパックトレーは例えば特許文献1(フランス国特許第2,826,937号公報)に記載されている。このパックトレーでは接着剤が外側包装材の内面上に噴霧または射出され、内側プラスチックフィルムが接着プロセスを介して外側包装材と一体化される。
【0003】
しかし、包装された中身を後で加熱・再加熱する必要のあるパックトレーの場合には、それに使用する接着剤の中には噴霧法での塗布が難しいもの、例えばル主のアクリル系接着剤がある。さらに、噴霧法は必ずしも清潔で効率的な方法ではない。接着剤のこの塗布法は一般に周囲を汚染するためパックトレーの工業的生産、特に食品加工分野では問題にある。
これらの欠点を克服するために本出願人は特許文献2(フランス国特許第2,883,223号公報)に記載の新規な装置を開発した。この装置は基本的に下記構造要素を有する接着ステーションから成る:
(1)少なくとも一つのパッド型の接着具(その表面の少なくとも一部に接着剤が送られ、パックトレーの外側包装材の被接着領域と接触して接着剤を塗布する接着具)、
(2)平らな接着剤供給面を有する接着具に接着剤を充填する手段(この充填手段は接着具の表面へ接着剤を塗布するように形成されている)
【0004】
この特許の接着具は弾性材料で作られた本体を有し、この本体が接着剤受取り位置と接着塗布位置との間で変形する。接着剤受取り位置では本体が同じ平面内で突き出て、その表面に接着剤が充填され、接着塗布位置では充填された接着剤が外側包装材の接着すべき領域と接触する。この構造体を用いることによって内側プラスチックカバーを配置する直前にパックトレーの外側包装材の内側に接着剤を簡単に塗布することができる。
しかし、この接着パッドは、その構造および運動から、接着剤を塗布した後に外側包装材から離れないことがある。さらに、接着パッドの変形が制御されないため接着パッドの接着剤の塗布位置が必ずしも厳密に同じ場所に来るとは限らず、厚紙外側包装材上に接着剤が塗布される領域にバラつきが生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】フランス国特許第2,826,937号公報
【特許文献2】フランス国特許第2,883,223号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本出願人は、単純かつ効率的な方法で外側包装材の所定の一つまたは複数の領域に接着剤を迅速、正確かつ繰返して塗布することができる、2つの部品から成るパックトレーの新規な製造装置を開発した。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の新規な装置は上記特許文献2(フランス国特許第2,883,223号公報)に記載の装置と同じタイプのパックトレーの製造装置で、パックトレーは底部とそれに連結された側壁ストリップとから成る本体を有し、この本体は剛性または半剛性の材料、例えば厚紙から成る外側包装材とこの外側包装材の内側に重ねられる追加の液密プラスチックフィルムとから成り、この液密プラスチックフィルムは2つの材料の間の連結領域を形成する一つまたは複数の領域で外側包装材と接着一体化される。さらに、上記装置は支持構造体に取付けられた少なくとも一つのパッドタイプの接着具を備えた接着ステーションを有し、接着具は外側包装材の少なくとも一つの側壁内面の少なくとも一部と接触して上記接着領域を形成する。
【0008】
本発明では、上記パッドが少なくとも一つの多孔質材料のブロックから成り、この多孔質材料ブロックはその拡散現象によって供給手段を介して接着剤が充填ができ、また、接触によって、必要な場合にはさらに押圧力を加えて、上記接着領域へ接着剤が塗布でき、さらに、接着パッドは拡大(伸長)位置と収縮(折畳み)位置との間で拡大・収縮させ、特に、外側包装材が接着ステーションに入る運動とこの接着ステーションから出る運動させる手段を介して支持構造体に取付けられ、上記拡大位置では接着パッドが接着領域と接触してこの領域に接着剤を塗布し、収縮位置では接着パッドがパックトレーの外側包装材から遠く離れる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】1A〜1Dは、2つの部品から成るパックトレーを製造するための本発明の接着ステーションで行われる主段階の一般的概念図。
【図2】2Aと2Bは接着パッドがシリンダタイプの操作手段で支持されている、本発明の接着ステーションで外側包装材を接着するための主段階の概念図。
【図3】3Aと3Bは接着パッドがパンタグラフ型の操作手段で支持された、本発明の接着ステーションで実施される主段階の概念図。
【図4】4Aと4Bは接着パッドがパンタグラフ型の構造体で支持された[図3]の接着ステーションの変形例の概念図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の装置は厚紙外側包装材の内面の常に同じ場所に正確に接着剤を確実に塗布するのに特に有利である。
本発明の特に有利な特徴は、内側の収縮位置と外側の拡大位置との間で、上記拡大・収縮手段によって接着パッドの運動のストローク端へ接着パッドを移動させることができる点にある。
本発明の別の特徴は、4つの側壁を有するストリップから成るパックトレーの製造時に、接着手段が少なくとも2つの接着パッドを有し、各パッドが側壁の2つの側壁の少なくとも一部に接着剤を塗布することができる点にある。
【0011】
本発明の第1の実施例では各接着パッドがシリンダを介して支持構造体に取付けられる。このシリンダは拡大位置と収縮位置との間で接着パッドを運動させる。
本発明の第2の有利な実施例では接着パッドの支持構造体は垂直またはほぼ垂直な中心支持シャフトの形をしている。この中心支持シャフト上には操作手段に連結された少なくとも一つの伸縮アームが関節結合している。この伸縮アームの自由端は接着パッドを支持し、上記操作手段は中心支持シャフトに対して伸縮アームを拡大および収縮させる。伸縮アームは制御シリンダによって中心支持シャフトの高さ方向に沿って移動可能なスライドと協働し、このスライドの並進運動によって伸縮アームは拡大・収縮する。
【0012】
接着ステーションはその全体形状がパンタグラフ型であるのが有利である。すなわち、
(1)伸縮アームを中心支持シャフトの下端に関節結合し、スライドを中間アームを介して伸縮アームと協働させ、この中間アームの一端をスライドに関節結合し、その他端は伸縮アームの両端の間にある点に関節結合するか、
(2)伸縮アームの一方の端部を支持シャフトのスライドに関節結合し、一つまたは複数の中間操作アームの一方を中心支持シャフトの下端に、他方を伸縮アームの両端の間にある関節結合点に関節結する。
【0013】
本発明の別の特徴は、接着剤の供給手段が少なくとも一つのタンクを有し、このタンクは少なくとも一つの多孔質材料ブロックへ接着剤を供給する供給回路と連結され、この供給回路は流量制御手段、例えばポンプ、電磁弁および/または手動弁を有する点にある。
以下、添付図面を参照して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものではない。
【実施例】
【0014】
[図1A]〜[図1D]は本発明装置で2つの部品から成るパックトレーを製造する段階の一部(すなわち、外側包装材の内面に接着剤を付ける段階と液密プラスチックフィルムを配置する段階)を示している。以下で説明するように、実施する接着方法は一塗りの方法によって、接触を介して接着剤を単に塗布することによって、外側包装材内面の一つまたは複数の領域に接着剤を塗布することを含む。
[図1A]は本発明の接着ステーション2に適切に位置決めされたパックトレー外側包装材1を示している。
外側包装材1は適切な材料、好ましくは厚紙(圧密タイプまたは段ボールタイプ、有利には再生可能な厚紙)で作られる。この外側包装材1は底壁1aとそれに連結された周辺側壁1bのストリップとで構成され、周辺側壁1bはわずかに外側へ向かって拡大して一般に裁頭台形組立体を形成する。この外側包装材1は適切に切断、溝付けされた厚紙ブランクから所定容積を成すように作られる。この外側包装材1は例えば製紙用パルプを成形して得ることもできる。
【0015】
本発明の別の実施例では外側包装材1を発泡プラスチック材料で作ることができ、種々の材料を組合せ、例えばベニヤ/厚紙ミックスで作ることもできる。一般に、外側包装材1を作る材料の種類と厚さはパックトレーの寸法とその使用目的に応じて選択される。
【0016】
接着ステーション2は垂直方向に移動可能なフレーム3と、このフレーム3に支持された中央支持構造体4と、この構造体4に取付けられた接着具5(ここでは2つ)と、これらの接着具5の間に介在する操作手段6とを備えている。この操作手段6はそれと組み合わされた接着具5を外側拡大位置と内側収縮位置との間で案内する。[図1A]では2つの接着パッド5が折り畳まれた収縮位置にあり、中心支持構造体4の側に集まっている。
接着具5は外側包装材1の内面の一部(特に側壁1bの一部)と接触して各接着領域を形成する接着パッドである。この接着具5は上記操作手段6を介して支持された支持体5aを含み、この支持体5aには拡散現象によって接着剤を供給する少なくとも一つの多孔質材料のブロック5b(例えば発泡合成フォーム)が備えられている。接着剤は接着剤タンク7aを有する供給手段7から供給される。接着剤タンク7a7は供給回路7b(例えば可撓管)に連結され、この供給回路7bには従来の流量制御手段7c(例えばポンプ、電磁弁および/または手動弁)が設けられている。
【0017】
[図1B]〜[図1D]は接着ステーション2で実施される外側包装材1への接着段階([図1B]、[図1C])と内側熱可塑性フィルムの取付けの段階(図1D)の詳細を示している。
【0018】
[図1B]に示すように、接着ステーション2のフレーム3は下側に配置された外側包装材1へ向かって下方へ操作される。それと同時か、変形例ではフレーム3がその下限位置に達したときに、操作手段6は外側へ向かって拡大され、それによって各接着パッド5(接着剤を含浸したフォーム)は外側包装材1の側壁1bと接触し、この接触によって(必要に応じて押圧現象と組合せて)接着剤を塗布する。
接着剤を塗布した後、接着パッド5を外側包装材1から引き戻して初期位置へ戻す([図1C])。この場合には接着パッド5に接着時に行った運動([図1A]および[図1B]で述べた運動)と逆の運動をさせる。より正確に言えば、操作手段6が内側へ駆動され、それと組み合わされた接着パッド5がパックトレー外側包装材1の側壁1bから離れた折り畳み運動のストローク端位置に来る。一方、フレーム3は垂直上昇運動をして、外側包装材1内の狭い空間内から接着パッド5を抜き出す。
【0019】
[図1C]に示すように、接着剤は線状または帯状10の形で塗布される。この接着帯または線10の形状、表面および位置は外側包装材1と内側プラスチックフィルムとの間の所望連結構造に依存し、多孔質ブロック5bの形はそれに応じて決める。
【0020】
次に、接着剤が塗布された外側包装材1を接着ステーション2から取り出し、次のステーションへ移送する。この次のステーションでは[図1D]の概念図で示すように内側熱可塑性フィルム11を追加する。このプラスチックフィルム11は外側包装材1内で直接熱成形することもできる。例えば、熱成形ダイ(この分野で通常用いられている)を用いてプラスチックフィルム11を配置することができる。変形例では、プラスチックフィルム11を予め熱成形し、それを外側包装材1内に配置することができる。
接着パッド5の多孔質ブロック5bには供給手段7から接着剤を常時供給して、一連の接着操作を続けて実行できるようにする。接着剤タンク7aは重力またはポンプによって系に接着剤を供給する。接着剤の流量は供給弁の直径または開口時間あるいは供給ポンプによって与えられる圧力を必要に応じて制御して調節する。
【0021】
上記の操作で得られる最終生成物は熱成形されたプラスチックフィルム11を内側に重ねた外側包装材1から成るパックトレーである。これらの2つの材料は組み合わされ、接着領域10で互いに固定される。接着領域はパックトレーの裁頭台形ストリップの4つの側壁の上側端縁部の所のみに連続または不連続な線状または帯状に形成して、使用後に材料を再利用するために外側包装材1とその内側ライニング11とを容易に分離できるようにするのが好ましい。
【0022】
効率を最適化するために本発明装置に複数の外側包装材1を互いに並置して同時に移送する手段を設け、さらに接着ステーション2を設け、この接着ステーションのフレーム3には並置された外側包装材1に接着剤を同時に塗布するための適切な数の支持ユニット4/パッド5を設ける。
一般に、このようなパッドを用いた塗布方法を用いることで接着剤を単一操作で正確、迅速かつ確実に外側包装材1の所定領域に塗布することができる。
さらに、本発明装置を用いることで一般には噴霧塗布が難しい種々の接着剤、例えばアクリル接着剤でパックトレーの外側包装材1を接着することが可能になる。アクリル接着剤は耐熱特性を有するので、特に食品用途の包装トレー中で食料品を直接加熱または再加熱する場合にはアクリル接着剤を使用するのが特に有利である。
【0023】
パッドの数およびその活性面の形状は外側包装材1の側壁1bのストリップの形状に依存する。4つの側壁のストリップを有するパックトレーを作る場合には、接着手段は各々が4つの側壁の中の互いに反対側にある2つの側壁へ接着剤を塗布できる2つの接着パッド5を有するか、4つの側壁を接着できる4つのパッドを有するのが有利である。
上記の側壁1bの接着と組み合わせて、または、それとは別に、外側包装材1の底壁1aの全部または一部の接着を考えることもできる。この場合には支持構造体4に追加の補助パッドを設け、この補助パッドを底壁1aと接触させてそこに接着剤を塗布することができる。
【0024】
[図2]〜[図4]は接着ステーション2の特定の構造を示し、[図1]で述べたものと同様に、2つの部品から成るパックトレーを作るための装備を示す(図を簡略にするために、上記と同様な供給手段7は図示していない)。
[図2A]と[図2B]は接着ステーション2の可能な第1実施例を示している。この接着ステーション2の各接着パッド5は空気圧シリンダ16の形をした操作手段6を介して支持構造体4にそれぞれ取り付けられている。
この空気圧シリンダ16は接着パッド5を下記の2つのストローク端位置の間を水平方向またはほぼ水平方向に運動させる:
(1)支持構造体4の側の内側に折り畳まれた収縮位置([図2A])、
(2)外側へ拡大した拡大位置([図2B])。この拡大位置では(フレーム3を下方へ運動させた後に)接着パッド5が外側包装材1の側壁1bと接触し、接触によって(必要な場合には押圧現象を組み合わせて)接着剤が塗布される。
空気圧シリンダ16の運動は壁1bの面に直角であるのが有利である。
【0025】
[図3]([図3A]と[図3B])および[図4]([図4A]と[図4B])は接着パッド5がその支持構造体4上にパンタグラフ型の操作手段6を介してどのように取り付けられるかを示している(概略図)。この場合、支持構造体4の全体形状は垂直またはほぼ垂直な中心支持シャフトで、この中心支持シャフト上に伸縮アーム17が関節結合され、この伸縮アームの自由端に接着パッド5の一つが支持されている。
【0026】
伸縮アーム17は中心支持シャフト4に対して収縮ストローク端位置([図3A]および[図4A])と拡大ストローク端位置([図3B]および[図4B])との間を運動可能である。そのために、中心支持シャフト4上を高さ方向に沿って移動可能なスライド18とこのスライド18を操作するための空気圧シリンダ(図示せず)が挿入されている。スライド18の並進運動によって伸縮アーム17の拡大運動および収縮運動が確実に行われる。より正確には、[図3]の接着ステーション2の場合、伸縮アーム17は中心支持シャフト4の下端に関節結合されている。各伸縮アーム17は水平またはほぼ水平な軸線(図示せず)(ここでは接着剤を塗布する側壁1bと平行な軸線)の周りに関節結合されている。スライド18は中間アーム19を介して各伸縮アーム17と協働する。この中間アーム19の一端はスライド18に関節結合され、他端はそれと組み合わされた伸縮アーム17の両端の間にある一点と関節結合している。
【0027】
[図4]に示す変形例では伸縮アーム17の一端がスライド18に関節結合されている。一方、各中間アーム19の一端は中心支持シャフト4の下端に関節結合され、その他端は各伸縮アーム17に伸縮アーム17の両端の間にある関節結合点に関節結合している。
実際には、[図3B]および[図4B]から分かるように、制御シリンダ(図示せず)を用いてスライド18を中心支持シャフト4の下端へ向かって(フレーム3離す方向へ)運動させると、伸縮アーム17が開き、接着パッド5はその外側拡大位置へ移動する。ここでフレーム3を下方へ運動させると接着パッド5の多孔質ブロック5bが外側包装材1の側壁5bと接触し、その上に接着剤を塗布する。
【0028】
逆に、[図3A]および[図4A]に示すように、スライド18を(それと組み合わされたフレーム3へ向かって)上方へ移動させると、伸縮アーム17は内側収縮位置(各接着パッド5の収縮位置に対応)へ移動する。この位置ではフレーム3は既に持ち上げられており、外側包装材1は接着手段4、5、6によって邪魔されない状態で接着ステーション2上に位置しており、接着ステーションから取り出すことができる。
[図2]〜[図4]を参照して述べた解決策のどれを選択するかはパックトレーの寸法および形状、利用可能な空間および用いる接着タップの数に依存する。
【図1A】

【図1B】

【図1C】

【図1D】

【図2A】

【図2B】

【図3A】

【図3B】

【図4A】

【図4B】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
底部とそれに連結された側壁のストリップとから成る本体を有し、この本体は剛性または半剛性の材料、例えば厚紙で作られた外側包装材1とその内側に重ねられる液密プラスチックフィルム(11)とから成るパックトレーの製造装置であって、この装置は液密プラスチックフィルム(11)を配置する前に外側包装材(1)の側壁(1b)のストリップの「接着領域(10)」とよばれる内側表面の少なくとも一部に接着剤を塗布する接接手段を備えた少なくとも一つのステーション(2)を有し、上記接着手段は(a)上記接着領域(10)を形成するために側壁(1b)の一つの内面の少なくとも一部と接触する、支持構造体(4)に取付けられた少なくとも一つのパッドタイプの接着具(5)と、(b)接着パッド(5)に接着剤を供給する供給手段(7)とを含む、パックトレーの製造装置において、
上記接着パッド(5)が少なくとも一つの多孔質材料のブロック(5b)から成り、この多孔質材料ブロック(5b)はその拡散現象によって供給手段(7)から接着剤が供給でき、接触によって(必要な場合にはさらに押圧力を加えて)上記接着領域(10)へ接着剤を塗布することができ、
接着パッド(5)は拡大位置と収縮位置との間で拡大・収縮させる手段(6)を介して支持構造体(4)に取付けられており、拡大位置では接着パッド(5)が接着領域(10)と接触してこの領域に接着剤を塗布し、収縮位置では接着パッド(5)がパックトレーの外側包装材(1)から遠く離れて、外側包装材(1)が接着ステーションへ入る運動とこの接着ステーションから出る運動とを可能にすることを特徴とする装置。
【請求項2】
上記手段(6)が接着パッド(5)を拡大・収縮させ、その運動のストローク端でパッド(5)を内側収縮位置および外側拡大位置へそれぞれ移動させる請求項1に記載の装置。
【請求項3】
パックトレーが4つの側壁から成るストリップを有し、接着手段が少なくとも2つの接着パッド(5)を有し、各パッドが側壁(1b)の2つの側壁の少なくとも一部に接着剤を塗布する請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
各接着パッド(5)がシリンダ(16)を介して支持構造体(4)に取付けられ、各シリンダ(16)は拡大位置と収縮位置との間で各接着パッドを運動させる請求項1〜3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
接着パッドの支持構造体(4)の全体が垂直または略垂直な中心支持シャフトの形状を有し、この中心支持シャフト上に少なくとも一つの伸縮アーム(17)が関節結合され、この伸縮アームには操作手段(6)が連結され、この操作手段(6)の自由端に接着パッド(5)が支持され、操作手段(6)が伸縮アーム(17)を中心支持シャフト(4)に対して拡大・収縮運動させる請求項1〜3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
伸縮アーム(17)が、中心支持シャフト(4)の高さ方向に沿って摺動可能なスライド(18)と協働し、このスライド(18)の並進運動によって伸縮アーム(17)が拡大・収縮運動する請求項5に記載の装置。
【請求項7】
伸縮アーム(17)が中心支持シャフト(4)の下端に関節結合され、スライド(18)が中間アーム(19)を介して伸縮アーム(17)と協働し、この中間アーム(19)の一端はスライド(18)に関節結合され、その他端は伸縮アーム(17)にその両端の間の点で関節結合されている請求項6に記載の装置。
【請求項8】
伸縮アーム(17)の両端の一方が中心支持シャフト(4)のスライド(18)に関節結合され、一つまたは複数の中間操作アーム(19)の一端が中心支持シャフト(4)の下端に関節結合され、その他端が伸縮アーム(17)にこの伸縮アーム(17)の両端の間にある関節結合点で関節結合されている請求項6に記載の装置。
【請求項9】
スライド(18)が制御シリンダによって中心支持シャフト(4)に沿って運動する請求項5〜8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
接着剤の供給手段(7)が少なくとも一つのタンク(7a)を有し、このタンクは少なくとも一つの多孔質材料ブロック(5b)に接着剤を供給する回路(7b)に連結され、供給回路(7b)が流量制御手段(7c)を有する請求項1〜9のいずれか一項に記載の装置。

【公表番号】特表2010−507505(P2010−507505A)
【公表日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−533922(P2009−533922)
【出願日】平成19年10月26日(2007.10.26)
【国際出願番号】PCT/FR2007/052254
【国際公開番号】WO2008/053114
【国際公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【出願人】(509120425)
【出願人】(509120436)
【Fターム(参考)】