説明

2剤式泡沫状毛髪処理剤及び毛髪処理用化粧品

【課題】泡形成性と泡維持性に優れた泡の吐出を的確に実現できる2剤式泡沫状毛髪処理剤を提供する。
【解決手段】組成上の一定の条件を満たす第1剤と第2剤の混合液がフォーマー容器の気液混合室において泡沫剤とされた染毛剤又は脱色剤であって、その気液混合時の全ての泡単位における空気の合計体積X(ml)と第1剤/第2剤混合液の合計質量Y(g)との比率X/Yが10.0〜40.0の範囲内である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は2剤式泡沫状毛髪処理剤及び毛髪処理用化粧品に関し、更に詳しくは、本発明は、フォーマー容器によって良好な泡として吐出される2剤式泡沫状毛髪処理剤と、このような良好な泡沫状毛髪処理剤を吐出する毛髪処理用化粧品に関する。
【0002】
本発明において、「毛髪処理剤」とは染毛剤又は毛髪脱色剤を言い、「2剤式毛髪処理剤」とは2剤式染毛剤又は2剤式毛髪脱色剤を言い、「2剤式泡沫状毛髪処理剤」とは第1剤と第2剤の混合液がフォーマー容器によって泡状(泡沫剤)とされた染毛剤又は毛髪脱色剤を言う。
【背景技術】
【0003】
従来、例えばクリーム状や液体状の二剤式毛髪処理剤が知られている。これらの毛髪処理剤においては、第1剤と第2剤の混合液を毛髪に塗布した後の垂れ落ちを防止する観点から、一般的に混合液の粘度を高く設定している。そのため、毛髪の根元等に剤が行き渡らず、染め残しや染めムラができる場合があった。又、このような不具合を避けるため、毛髪を少しずつ分けながら混合液を塗布したり、そのためにブロッキングを行うという手間を要していた。
【0004】
これに対して、二剤式毛髪処理剤の第1剤と第2剤の混合液をスクイズフォーマー容器等のフォーマー容器によって泡沫状に吐出して使用する二剤式泡沫状毛髪処理剤が提案されている。この技術によれば、吐出した泡を手で揉みこむようにして毛髪全体に行き渡らせることにより、面倒なブロッキング等の操作を行わなくても、良好な染毛や毛髪脱色が可能である。
【0005】
【特許文献1】特開2004−339216号公報
【特許文献2】特開2009−51856号公報 上記特許文献1、2には、染毛剤又は毛髪脱色剤の第1剤と第2剤の混合液をフォーマー容器によって泡沫状に吐出する毛髪化粧品が開示されている。これらの特許文献では、第1剤と第2剤の混合液の粘度を1〜300mPa・s の範囲内に調整すれば、混合液を吐出し易く、毛髪へ塗布し易い泡体積(泡密度)が得られ易いとしている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、本願発明者の研究によれば、2剤式泡沫状毛髪処理剤の利点を十分に確保するためには、第1剤と第2剤の混合液がフォーマー容器から吐出される際に、液状と泡状の混合状態でなく全て泡状で吐出されていること(泡形成性)、及び、吐出された泡が毛髪への適用時まで泡潰れがないため毛髪に塗布し易いこと(泡保形性)が必要である。
【0007】
このような泡の特性は、第1剤と第2剤の混合液の粘度を上記の特許文献に示すように調整しても、必ずしも実現されるとは限らない。例えば粘度が1〜300mPa・s の範囲を大きく外れた混合液からも泡形成性と泡保形性に優れた泡が形成される場合があり、逆に混合液の粘度が上記の範囲内にある混合液を用いても、これらの特性を満たす泡が形成されない場合もある。
【0008】
一方、泡の形成に関しては、一般的に炭酸水素ナトリウムや炭酸アンモニウム等の発泡剤の使用も考えられる。しかし、発泡剤は経時的な安定性を確保できない場合があり、しかも発泡剤により発生させた泡が泡形成性と泡保形性に優れているかどうかは分からない。
【0009】
そこで本発明は、泡形成性と泡保形性に優れた泡の吐出を的確に実現できる2剤式泡沫状毛髪処理剤と、このような良好な泡沫状の毛髪処理剤を吐出する毛髪処理用化粧品を提供することを、解決すべき技術的課題とする。
【0010】
本願発明者は、上記課題の解決手段を追求する過程で、第1剤と第2剤の混合液の粘度の調整は必ずしも課題の解決に直結しないことを知った。そして、その混合液がフォーマー容器の気液混合室で泡形成される際の空気の合計体積X(ml)と、第1剤/第2剤混合液の合計質量Y(g)との比率X/Yが一定の範囲内であれば、泡形成性と泡保形性に優れた泡が吐出されることを見出した。
【課題を解決するための手段】
【0011】
(第1発明)
上記課題を解決するための本願第1発明の構成は、下記の(1)及び(2)の条件を満たす第1剤と第2剤の混合液がフォーマー容器の気液混合室において泡沫剤とされた染毛剤又は脱色剤であって、その気液混合時の不完全な泡単位も含めた全ての泡単位における空気の合計体積X(ml)と第1剤/第2剤混合液の合計質量Y(g)との比率X/Yが10.0〜40.0の範囲内である、2剤式泡沫状毛髪処理剤である。
【0012】
(1)第1剤はアルカリ剤を含有し、第2剤は酸化剤を含有する。
【0013】
(2)第1剤と第2剤の一方又は双方に、第1剤/第2剤混合時において1.0〜15.0質量%となる界面活性剤を含有する。
【0014】
(第2発明)
上記課題を解決するための本願第2発明の構成は、前記第1発明に係る2剤式泡沫状毛髪処理剤において、界面活性剤がアニオン性界面活性剤である、2剤式泡沫状毛髪処理剤である。
【0015】
(第3発明)
上記課題を解決するための本願第3発明の構成は、前記第1発明又は第2発明に係る2剤式泡沫状毛髪処理剤において、第1剤と第2剤の一方又は双方に、第1剤/第2剤混合時において0.05〜0.7質量%となるキサンタンガムを含有する、2剤式泡沫状毛髪処理剤である。
【0016】
(第4発明)
上記課題を解決するための本願第4発明の構成は、フォーマー容器と、第1発明〜第3発明のいずれかに記載の第1剤及び第2剤とからなる、毛髪処理用化粧品である。
【0017】
(第5発明)
上記課題を解決するための本願第5発明の構成は、前記第4発明に係る毛髪処理用化粧品において、フォーマー容器がスクイズフォーマー容器である、毛髪処理用化粧品である。
【発明の効果】
【0018】
第1発明のように、毛髪処理剤の第1剤と第2剤が混合時(以下、単に「混合時」という場合は第1剤と第2剤の混合時を意味する)において1.0〜15.0質量%となる界面活性剤を含有することを条件として、第1剤/第2剤混合液(以下、単に「混合液」という場合は第1剤/第2剤混合液を意味する)がフォーマー容器の気液混合室で泡沫剤とされた際、不完全な泡単位も含めた全ての泡単位における空気の合計体積X(ml)と混合液の合計質量Y(g)との比率X/Yが10.0〜40.0の範囲内である場合、フォーマー容器から吐出された泡は、泡形成性と泡保形性が優れる。
【0019】
第1剤と第2剤の混合液の粘度に関わらず、上記の比率X/Yが10.0未満であると、混合液の質量に対する空気の体積が不足するため、フォーマー容器から吐出された泡の泡形成性が確保されない。図1(a)はフォーマー容器から吐出された泡が十分な泡形成性を伴わないため、過剰に流動的で容器の底に溜まっている状態を示す。一方、図1(b)はフォーマー容器から吐出された泡が十分な泡形成性を伴うため、泡形状保持力を有している状態を示す。
【0020】
又、上記の比率X/Yが40.0を超えると、混合液の質量に対する空気の体積が過大となるために、フォーマー容器から吐出された泡の泡保形性が確保されない。
【0021】
毛髪処理剤の第1剤と第2剤が混合時において含有する界面活性剤が1.0質量%未満であると、界面活性剤の絶対量の不足という理由から泡の形成自体が不十分になるという不具合がある。また、含有量が15.0質量%を超えると、混合液の粘度、粘性が高くなりすぎるという理由から泡の形成が不十分になるという不具合がある。
【0022】
第1発明において毛髪処理剤の必須成分である界面活性剤の種類は必ずしも限定されないが、キメ細かい泡が得られるという理由から、好ましくは、第2発明のようにアニオン性界面活性剤が用いられる。
【0023】
第3発明によれば、2剤式泡沫状毛髪処理剤が混合時において0.05〜0.7質量%となるキサンタンガムを含有するので、泡保形性が更に向上するという効果が得られる。キサンタンガムの混合時含有量が0.05質量%未満であると、泡保形性の向上効果が得られ難い。キサンタンガムの混合時含有量が0.7質量%を超えると、混合液の粘度、粘性が高くなるためフォーマー容器から吐出し難くなり、その結果フォーマー容器からの吐出物における空気の体積が相対的に過大となるために、泡保形性のさらなる向上効果が得られ難い。
【0024】
第4発明によれば、フォーマー容器と、第1発明〜第3発明に記載の第1剤及び第2剤とからなり、上記のような良好な泡沫状毛髪処理剤を吐出する毛髪処理用化粧品が提供される。
【0025】
フォーマー容器の種類あるいは泡沫剤吐出のメカニズムは必ずしも限定されないが、毛髪への塗布のし易さという理由から、好ましくは、第5発明のようにスクイズフォーマー容器が用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】フォーマー容器から吐出された泡の状態を示す写真である。
【図2】第1剤/第2剤混合液がフォーマー容器の気液混合室内で泡状となった際の泡単位の状態を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
次に、本発明を実施するための形態を、その最良の形態を含めて説明する。
【0028】
〔2剤式泡沫状毛髪処理剤〕
本発明に係る2剤式泡沫状毛髪処理剤は、2剤式染毛剤又は2剤式毛髪脱色剤における下記の(1)及び(2)の条件を満たす第1剤と第2剤の混合液が、フォーマー容器の気液混合室において泡沫剤(泡状)とされたものである。
【0029】
(1)第1剤はアルカリ剤を含有し、第2剤は酸化剤を含有する。なお、2剤式染毛剤においては、第1剤が更に染料成分を含有する。
【0030】
(2)第1剤と第2剤の一方又は双方に、混合時において1.0〜15.0質量%となる界面活性剤を含有する。
【0031】
泡沫状毛髪処理剤は、毛髪に塗布されることにより染毛処理又は毛髪脱色処理に用いられる。泡沫状毛髪処理剤の使用方法としては、例えば、泡をブラシに吐出し、毛髪に塗布することにより染毛処理する方法が挙げられる。また、泡を手に吐出し、そのまま手で毛髪へ塗布する方法が挙げられる。
【0032】
2剤式染毛剤、2剤式毛髪脱色剤、アルカリ剤、酸化剤、染料成分、界面活性剤等については、詳しくは後述する。
【0033】
(比率X/Y)
又、本発明に係る2剤式泡沫状毛髪処理剤は、上記の気液混合時に、不完全な泡単位も含めた全ての泡単位における空気の合計体積X(ml)と第1剤/第2剤混合液の合計質量Y(g)との比率X/Yが10.0〜40.0の範囲内である。
【0034】
ここにおいて「不完全な泡単位」の定義を図2に従って述べる。混合液がフォーマー容器の気液混合室内で泡状となった際、個々の泡単位について、気液混合室の器壁1に接していない完全な泡単位2a、2b、2c・・・と、器壁1に接している不完全な泡単位3a、3b、3c・・・に区別することができる。泡形成性と泡保形性に優れた泡は、毛髪処理剤が泡沫状となった時点、即ち気液混合室内での気液混合時における空気の合計体積X(ml)と第1剤/第2剤混合液の合計質量Y(g)との比率X/Yが特定の範囲内である必要がある。従って、泡単位2a、2b、2c・・・だけでなく、不完全な泡単位3a、3b、3c・・・も計算に入れた比率X/Yが問題となる。
【0035】
しかし、これらの泡がフォーマー容器から吐出される際には、不完全な泡単位3a、3b、3c・・・は器壁1から剥離されることによって潰れることが予想される。従って、例えば前記特許文献1のようにフォーマー容器から吐出された後の泡の重量と体積の計測に基づく気液混合比によって本発明を正しく定義することは困難である。本発明における比率X/Yの測定方法の一例を実施例において述べるが、上記の不完全な泡単位3a、3b、3c・・・も計算に入れた比率X/Yを正しく測定できる方法であれば、そのような測定法に限定されない
〔毛髪処理用化粧品〕
本発明に係る毛髪処理用化粧品は、フォーマー容器と、毛髪処理剤の第1剤及び第2剤からなる。
【0036】
(フォーマー容器)
フォーマー容器とは毛髪処理剤の第1剤/第2剤混合液を泡状に吐出することができる容器であって、各種形式のフォーマー容器が公知であるが、本発明においてはスクイズフォーマー容器、ポンプフォーマー容器等を使用することができる。特にスクイズフォーマー容器が好ましい。
【0037】
スクイズフォーマー容器とは、ポリプロピレン(PP)等の軟質合成樹脂製の容器本体を手指を用いてスクイズする(容器に対する圧縮動作と圧縮解除動作を繰り返す)ことにより、容器本体内の第1剤/第2剤混合液と空気をフォーマー用吐出ヘッドの気液混合室に導入して混合し、形成された泡をノズルから吐出するものである。スクイズフォーマー容器の構成及び機能は、例えば特開2008-291024号公報、あるいは雑誌「フレグランスジャーナル」の2009年6月号に掲載された文献「ヘアカラー技術の新しい動向(−泡状ヘアカラー技術の開発−)」等に説明されており、公知である。
【0038】
本発明で用いるフォーマー容器としては、必ずしも限定はされないが、ディップチューブ(第1剤/第2剤混合液を容器本体から気液混合室に吸い上げるチューブ)の内径が1.5〜5mmのもの、とりわけ内径が2mmのものが好ましい。又、ディップチューブの長さが10cm程度であるものが好ましい。
【0039】
(毛髪処理用化粧品の実施形態)
本発明の毛髪処理用化粧品はフォーマー容器と毛髪処理剤の第1剤及び第2剤からなり、具体的には以下(イ)〜(ハ)の実施形態が包含される。これら(イ)〜(ハ)の実施形態は、毛髪処理用化粧品の製造出荷時から使用直前の状態に至る各ステージにおける実施形態に対応している。
【0040】
(イ)フォーマー容器と、これとは別途にそれぞれ容器包装された第1剤及び第2剤からなる。
【0041】
(ロ)フォーマー容器と、その容器本体に収容された第2剤と、これとは別途に容器包装された第1剤からなる。
【0042】
(ハ)フォーマー容器と、その容器本体に収容された第1剤/第2剤混合液。
【0043】
〔2剤式毛髪処理剤〕
本発明において、「2剤式毛髪処理剤」とは、フォーマー容器の気液混合室において泡沫剤とされる前の状態の2剤式毛髪処理剤であって、より具体的には、2剤式染毛剤又は2剤式毛髪脱色剤を意味する。
【0044】
2剤式染毛剤と2剤式毛髪脱色剤はいずれも第1剤がアルカリ剤を含有し第2剤が酸化剤を含有するが、2剤式染毛剤においては第1剤が更に染料成分を含有する。それに加えて、2剤式染毛剤と2剤式毛髪脱色剤はいずれも、第1剤と第2剤の一方又は双方に、両者の混合時において1.0〜15.0質量%、更に好ましくは3.0〜13.0質量%となる界面活性剤を含有する。
【0045】
(アルカリ剤)
アルカリ剤は、酸化剤の作用を促進するために配合される。アルカリ剤の具体例としては、アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン等のアルカノールアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。これらの中でも酸化剤の作用を促進する効果が高いことからアンモニアが好ましい。これらアルカリ剤は単独で配合してもよいし、二種以上を組合わせて配合してもよい。アルカリ剤の配合量は特段に限定されないが、第1剤/第2剤混合液中において0.05〜5.0質量%となることが好ましい。
【0046】
(酸化剤)
酸化剤は、毛髪中のメラニンの分解や、後述の染料成分の重合のために配合される。酸化剤としては過酸化水素が特に好ましく、その配合量は、第1剤/第2剤混合液中において2.0〜4.0質量%、特に3.0〜3.6質量%となることが好ましい。酸化剤としては、その他にも、臭素酸カリウムや臭素酸ナトリウム等の臭素酸塩、過ホウ酸ナトリウム等の過ホウ酸塩が例示される。更に、過酸化尿素、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、硫酸塩の過酸化水素付加物等の過酸化物も例示することができる。
【0047】
(染料成分)
染料成分としては酸化染料中間体が配合される。酸化染料中間体は具体的には主要中間体からなり、又は主要中間体とカプラーからなる。染料成分の種類及び配合量は染毛の目的に応じて適宜に決定すれば良く、特段に限定されない。
【0048】
主要中間体としては、p−フェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン、N−フェニル−p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、p−アミノフェノール、o−アミノフェノール、p−メチルアミノフェノール、o−クロル−p−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノフェノール等が例示される。
【0049】
カプラーとしては、レゾルシン、カテコール、ピロガロール、フロログルシン、没食子酸、ハイドロキノン、5−アミノ−o−クレゾール、m−アミノフェノール、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール、m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、トルエン−3,4−ジアミン、α−ナフトール、2,6−ジアミノピリジン、ジフェニルアミン、3,3’−イミノジフェニール、1,5−ジヒドロキシナフタレンおよびタンニン酸等が例示される。
【0050】
これらの酸化染料中間体は1種類を単独で配合してもよいし、2種類以上を組み合わせて配合してもよい。
【0051】
(界面活性剤)
界面活性剤は、乳化剤又は各成分の可溶化剤として染毛剤組成物を乳化し、粘度を調整したり粘度安定性を向上させたりする。界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤が挙げられるが、特にアニオン性界面活性剤が好ましい。
【0052】
アニオン性界面活性剤としては、例えばアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、アルケニルエーテル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α-スルホン脂肪酸塩、N−アシルアミノ酸型界面活性剤、リン酸モノ又はジエステル型界面活性剤、及びスルホコハク酸エステルが挙げられる。これらの界面活性剤のアニオン基の対イオンとしては、例えばナトリウムイオン、カリウムイオン、及びトリエタノールアミンのイオンが挙げられる。アルキル硫酸塩としては、例えばラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。スルホコハク酸エステルとしては、例えばスルホコハク酸ラウリル二ナトリウムが挙げられる。
【0053】
カチオン性界面活性剤としては、例えばアルキルトリメチルアンモニウム塩、アルケニルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、ジアルケニルジメチルアンモニウム塩、ラノリン脂肪酸アミドプロピルエチルジメチルアンモニウム、アルキロイルアミドプロピルジメチルアミン、アルキルピリジニウム塩、及びベンザルコニウム塩が挙げられる。これらの界面活性剤のカチオン基の対イオンとしては、例えば塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、アルキル硫酸イオン、及びサッカリンのイオンが挙げられる。アルキルトリメチルアンモニウム塩としては、例えば塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、及び塩化ラウリルトリメチルアンモニウムが挙げられる。ベンザルコニウム塩としては、例えば塩化ベンザルコニウムが挙げられる。
【0054】
ノニオン性界面活性剤としては、例えばポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、アルキルサッカライド界面活性剤、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、脂肪酸アルカノールアミド、及びアルキルアミンオキサイドが挙げられる。ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては、例えばラウレス(ポリオキシエチレン(POE)ラウリルエーテル)、セテス(POEセチルエーテル)、ステアレス(POEステアリルエーテル)、オレス(POEオレイルエーテル)が挙げられる。
【0055】
両性界面活性剤としては、例えばココベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、コカミドプロピルベタイン、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ココアンホ酢酸ナトリウム、及びラウリルベタイン(ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン)が挙げられる。
【0056】
(2剤式毛髪処理剤におけるその他の成分)
2剤式毛髪処理剤の第1剤及び/又は第2剤には、上記の成分以外にも、例えば水、油性成分、消泡剤としての低級アルコール及び多価アルコール、パラベン等の防腐剤、糖類(ソルビトール・グルコース・ショ糖等)、ポリペプチド、リン酸やクエン酸等のpH調整剤、アルキルグリセリルエーテルその他の粘度調整剤、オレイン酸ジエタノールアミド・ラウリン酸ジエタノールアミド等のアミド類、EDTA−Na等のキレート化剤、フェナセチン等の安定化剤、酸化防止剤、ビタミン、香料、帯電防止剤、毛髪柔軟剤、色素、紫外線吸収剤、植物抽出物、生薬抽出物、天然色素、などを任意に選択して配合することができる。
【0057】
油性成分は毛髪にうるおい感を付与する。油性成分としては、例えば油脂、ロウ、高級アルコール、炭化水素、高級脂肪酸、アルキルグリセリルエーテル、エステル、及びシリコーン類が挙げられる。これらの油性成分は、1種類のみが単独で含有されてもよいし、2種類以上が組み合わされて含有されてもよい。
【0058】
油脂としては、例えばオリーブ油、ローズヒップ油、ツバキ油、シア脂、アーモンド油、茶実油、サザンカ油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、牛脂、カカオ脂、トウモロコシ油、落花生油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、小麦胚芽油、ハトムギ油、ブドウ種子油、アボカド油、カロット油、マカダミアナッツ油、ヒマシ油、アマニ油、ヤシ油、ミンク油、卵黄油及び月見草油が挙げられる。油脂は、第1剤/第2剤混合液中で0.01〜10質量%、特に0.1〜5質量%となるように配合することが好ましい。
【0059】
ロウとしては、例えばミツロウ、ラノリン、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、鯨ロウ、コメヌカロウ、サトウキビロウ、パームロウ、モンタンロウ、綿ロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、カポックロウ、セラックロウ等が挙げられる。それらの中でも特にミツロウ、ラノリン、キャンデリラロウが好ましい。ロウ類は、第1剤/第2剤混合液中で0.01〜10質量%、特に0.1〜5質量%となるように配合することが好ましい。
【0060】
高級アルコールとしては、例えばセチルアルコール(セタノール)、2−ヘキシルデカノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、2−オクチルドデカノール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、デシルテトラデカノール、及びラノリンアルコールが挙げられる。高級アルコールは、第1剤/第2剤混合液中で0.1〜10質量%、特に1〜5質量%となるように配合することが好ましい。
【0061】
炭化水素としては、例えば流動パラフィン、固形パラフィン、イソパラフィン、スクワラン、α−オレフィンオリゴマー、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、流動イソパラフィン、ポリイソブテン、水添ポリイソブテン、ミネラルオイル、スクワラン、ポリブテン、ポリエチレン、マイクロクリスタリンワックス、及びワセリンが挙げられる。それらの中でも特に流動イソパラフィン、ワセリン、α−オレフィンオリゴマーが好ましい。炭化水素類は、第1剤/第2剤混合液中で0.01〜10質量%、特に0.1〜5質量%となるように配合することが好ましい。
【0062】
高級脂肪酸としては、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、リノール酸、リシノール酸、ラノリン脂肪酸等が挙げられる。高級脂肪酸は、第1剤/第2剤混合液中で0.01〜10質量%、特に0.1〜5質量%となるように配合することが好ましい。
【0063】
エステルとしては、例えばアジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸−2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソステアリル、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、イソオクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、セバシン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸ステアリル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ミリスチン酸トリイソデシル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸2−エチルへキシル、リシノール酸オクチルドデシル、脂肪酸(C10−30)(コレステリル/ラノステリル)、乳酸ラウリル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、乳酸オクチルドデシル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、カプリン酸セチル、トリカプリル酸グリセリル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ラノリン誘導体等が挙げられる。エステル類は、第1剤/第2剤混合液中で0.01〜10質量%、特に0.1〜5質量%となるように配合することが好ましい。
【0064】
シリコーンとしては、例えばジメチルポリシロキサン(ジメチコン)、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、末端水酸基変性ジメチルポリシロキサン、650〜10,000の平均重合度を有する高重合シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ベタイン変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、及びフッ素変性シリコーンが挙げられる。シリコーン類は、第1剤/第2剤混合液中で0.01〜10質量%、特に0.1〜5質量%となるように配合することが好ましい。
【0065】
シリコーン類のうち、アミノ変性シリコーンとしては、アミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(アミノプロピルジメチコン)、アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(アモジメチコン)、アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(トリメチルシリルアモジメチコン)等が挙げられる。
【0066】
低級アルコールとしては例えばエタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−プロパノール、ブタノール等が挙げられる。それらの中でも特にn−プロパノール、エタノール、イソプロパノールが好ましい。低級アルコールは、第1剤/第2剤混合液中で0.01〜10質量%、特に0.1〜5質量%となるように配合することが好ましい。
【0067】
多価アルコールとしては、例えばグリコール、及びグリセリン類が挙げられる。グリコールとしては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、及び1,3−ブチレングリコールが挙げられる。グリセリン類としては、例えばグリセリン、ジグリセリン、及びポリグリセリンが挙げられる。それらの中でも特にプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリエチレングリコールが好ましい。多価アルコールは、第1剤/第2剤混合液中で0.01〜10質量%、特に0.1〜5質量%となるように配合することが好ましい。
【0068】
防腐剤としては、例えばパラベンが挙げられる。ポリペプチドは、毛髪を保護するために配合してもよい。ポリペプチドとしては、例えば、タンパク質、例えばコラーゲン、ケラチン、エラスチン、フィブロイン、コンキオリン、大豆タンパク及びカゼインを酸、アルカリ又はプロテアーゼを用いて加水分解した加水分解物、並びに4級化したカチオン変性タンパク質が挙げられる。
【0069】
pH調整剤としては、例えば硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、リン酸第一アンモニウム、リン酸第二アンモニウム、クエン酸、酒石酸、乳酸、リンゴ酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、ピロリン酸、グルコン酸、グルクロン酸、安息香酸、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、及び塩基性アミノ酸が挙げられる。キレート化剤としては、例えばエチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸ナトリウム、エデト酸、エデト酸二ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、並びに1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸及びその塩が挙げられる。酸化防止剤としては、例えばアスコルビン酸及び亜硫酸塩が挙げられる。
【実施例】
【0070】
以下に本発明の実施例を比較例と共に説明する。本発明の技術的範囲は以下の実施例及び比較例によって限定されない。
〔2剤式毛髪処理剤の第1剤、第2剤の調製〕
実施例1〜実施例18及び比較例1〜比較例3に係る2剤式毛髪処理剤(染毛剤又は脱色剤)の第1剤、及び第2剤(いずれの実施例及び比較例においても、第2剤は6%過酸化水素水溶液である)をそれぞれ常法に従って調製した。末尾の表1〜表5に、それらの実施例及び比較例に係る第1剤の組成を示す。各表中、成分について示す数値は第1剤における質量%で表記している。
〔2剤式毛髪処理剤の第1剤/第2剤混合液の粘度〕
上記の各例に係る2剤式毛髪処理剤の第1剤と第2剤を1:1の質量比で混合して第1剤/第2剤混合液を調製し、その粘度を東機産業株式会社製のTV−10型粘度計で測定した。その際、粘度が1〜100mPa・sの範囲の場合はM1ロータ、60rpmで測定した。一方、粘度が100mPa・s以上の範囲の場合はM4ロータ、60rpmで測定した。粘度の計測結果を各表の「混合粘度」の欄に示す。
〔2剤式毛髪処理剤の泡沫化〕
2剤式毛髪処理剤の泡沫化には、軟質プラスチック材料製の150mL容器本体に大和製罐株式会社製のフォーマー用吐出ヘッド(メッシュの目は混合室側200メッシュ、吐出口側255メッシュ、材質は共にナイロン)を取り付けたS1スクイズフォーマー容器(ディップチューブの内径2mm、長さ10cm)を用いた。
【0071】
まず容器本体から吐出ヘッドを取り外したもとで、容器本体内に毛髪処理剤の第2剤(6%過酸化水素水溶液)を一定量収容し、次いで第2剤と1:1の質量比で上記各例に係る第1剤を加え、泡立たないようにゆっくりと第1剤と第2剤を十分に混合させ、第1剤/第2剤混合液を調製した。しかる後、容器本体に吐出ヘッドを取り付けて容器本体をスクイズし、第1剤/第2剤混合液を泡沫化させ、スクイズフォーマー容器のノズルから泡状に吐出した。
〔2剤式泡沫状毛髪処理剤の比率X/Yの測定〕
十分な容量があり、スクイズフォーマー容器のノズルを密に嵌入させ得る小さな開口部以外の部分は密閉されているビニール袋を用いて、以下(a)〜(c)のステップにより比率X/Yを測定する。比率X/Yとは、前記のようにスクイズフォーマー容器による気液混合時における、不完全な泡単位も含めた全ての泡単位における空気の合計体積X(ml)と、第1剤/第2剤混合液の合計質量Y(g)との比率である。
【0072】
(a)2剤式泡沫状毛髪処理剤の吐出
予め質量(W1g)を精密に秤量したビニール袋を十分に脱気し、ビニール袋が1枚の薄いシートのように密着した状態にして、その開口部にスクイズフォーマー容器のノズルを密に嵌入させた状態で、スクイズフォーマー容器をスクイズして、各例に係る第1剤/第2剤混合液の泡(2剤式泡沫状毛髪処理剤)を適量(おおむね20〜30g程度)吐出する。
【0073】
(b)第1剤/第2剤混合液の合計質量Yの測定
泡の吐出後ただちにビニール袋の開口部を密閉して、吐出された泡を含むビニール袋の質量(W2g)を精密に秤量する。そして、第1剤/第2剤混合液の合計質量Y(g)は、「Y=W2−W1」の式により求める。
【0074】
(c)全ての泡単位における空気の合計体積Xの測定
上記(b)ステップにおける吐出された泡を含むビニール袋を、その開口部を密閉したままで、泡が全て潰れて液状に戻るまで放置する。一方、例えばメスシリンダーのような目盛り付きの透明な筒Aを、その開口を下向きにして、水を張った、好ましくは透明な材料からなる容器B内で倒立状態に保持し、透明な筒の内部から気体を排除しておく。泡が全て潰れて液状に戻ったビニール袋をそのまま容器Bの水面下に持ち込み、ビニール袋の開口部を筒Aの下端開口の真下に位置させたもとで、ビニール袋の開口部から内容物(特に気体)を全て排出させ、気体を全て筒Aに回収する。回収された気体の体積を筒Aの目盛りによって読み取り、これを全ての泡単位の空気の合計体積X(mL)とする。容器Bに張った水の水圧による回収空気の体積の圧縮は、事実上無視できる。
【0075】
以上の(a)〜(c)のステップにより求めたY(g)とX(mL)により算出した比率X/Yの値を、各表の「空気(mL)/混合液(g)」の欄に示す。
【0076】
〔2剤式泡沫状毛髪処理剤の評価〕
(泡形成性の評価)
実施例1〜18及び比較例1〜3に係る2剤式泡沫状毛髪処理剤を、25℃の条件下、平らな容器上に上記スクイズフォーマー容器より一定量吐出した。吐出した時の泡形成性、即ち、「泡が液状と泡状の混合状態でなく、全て泡状で吐出されている」かどうかを評価(官能評価)した。評価基準は以下の通りである。評価結果を各表における「泡形成性」の欄に示した。
【0077】
◎:パネラー10人中「泡形成性が優れる」と答えた者が7人以上である。
【0078】
○:パネラー10人中「泡形成性が優れる」と答えた者が5〜6人である。
【0079】
△:パネラー10人中「泡形成性が優れる」と答えた者が3〜4人である。
【0080】
×:パネラー10人中「泡形成性が優れる」と答えた者が2人以下である。
【0081】
(泡保形性の評価)
上記の「泡形成性の評価」の場合と同様にして泡を吐出した時の泡維持性、即ち、「吐出された泡が毛髪への適用時まで泡潰れがないため毛髪に塗布し易い」かどうかを評価(官能評価)した。評価基準は以下の通りである。評価結果を各表における「泡保形性」の欄に示した。
【0082】
◎:パネラー10人中「泡保形性が優れる」と答えた者が7人以上である。
【0083】
○:パネラー10人中「泡保形性が優れる」と答えた者が5〜6人である。
【0084】
△:パネラー10人中「泡保形性が優れる」と答えた者が3〜4人である。
【0085】
×:パネラー10人中「泡保形性が優れる」と答えた者が2人以下である。
【0086】
【表1】

【0087】
【表2】

【0088】
【表3】

【0089】
【表4】

【0090】
【表5】

【産業上の利用可能性】
【0091】
本発明によって、泡形成性と泡保形性に優れた泡の吐出を的確に実現できる2剤式泡沫状毛髪処理剤が提供される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の(1)及び(2)の条件を満たす第1剤と第2剤の混合液がフォーマー容器の気液混合室において泡沫剤とされた染毛剤又は脱色剤であって、その気液混合時の不完全な泡単位も含めた全ての泡単位における空気の合計体積X(ml)と第1剤/第2剤混合液の合計質量Y(g)との比率X/Yが10.0〜40.0の範囲内であることを特徴とする2剤式泡沫状毛髪処理剤。
(1)第1剤はアルカリ剤を含有し、第2剤は酸化剤を含有する。
(2)第1剤と第2剤の一方又は双方に、第1剤/第2剤混合時において1.0〜15.0質量%となる界面活性剤を含有する。
【請求項2】
前記2剤式泡沫状毛髪処理剤において、界面活性剤がアニオン性界面活性剤であることを特徴とする請求項1に記載の2剤式泡沫状毛髪処理剤。
【請求項3】
前記2剤式泡沫状毛髪処理剤において、第1剤と第2剤の一方又は双方に、第1剤/第2剤混合時において0.05〜0.7質量%となるキサンタンガムを含有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の2剤式泡沫状毛髪処理剤。
【請求項4】
フォーマー容器と、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の第1剤及び第2剤とからなることを特徴とする毛髪処理用化粧品。
【請求項5】
前記毛髪処理用化粧品において、フォーマー容器がスクイズフォーマー容器であることを特徴とする請求項4に記載の毛髪処理用化粧品。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−153091(P2011−153091A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−15066(P2010−15066)
【出願日】平成22年1月27日(2010.1.27)
【出願人】(000113274)ホーユー株式会社 (278)
【Fターム(参考)】