説明

2段階プロジェクタの構造

光プロジェクションシステムは、変調した輝度を有する光ピクセルのマトリックスを含む画像を投射するために提供される。第一イメージャは、第一出力マトリックスを提供する画像の各ピクセルにおいて提供されたグレースケール値と比例して、ピクセルごとに光バンドを変調するように形成される。第二イメージャは、第一出力マトリックスを受け、各ピクセルにおいて提供された第二のグレースケール値に比例してピクセルごとに第一イメージャからの光の個々に変調されたピクセルを変調するように位置し、かつ、形成される。単一のガウスレンズセット及びシステム絞りに位置した鏡を有するリレーレンズシステムは、ピクセルごとに第一イメージャからの変調した光出力を第二イメージャの対応するピクセルに集光する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2段階プロジェクタの構造に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイ(LCDs)、特に、反射型光エンジン又はイメージャを使用する反射型液晶(liquid crystal on silicon)(LCOS)は、リアプロジェクションテレビ(RPTV)などのイメージング装置でますます普及してきている。LCOSシステムにおいて、投射された光は偏光ビームスプリッタ(PBS)によって偏光され、ピクセルのマトリックスからなるLCOSイメージャ又は光エンジンに導かれる。この明細書において、かつ、関連技術の実施と一致して、ピクセルという用語は、画像の小さな領域又はドット、光の移動に対応する部分及びその光の移動を生じるイメージャの部分を示すために使用される。
【0003】
イメージャの各ピクセルは、別々に変調した光信号若しくはピクセルのマトリックスを形成するためにイメージャ又は光エンジンへのグレースケールファクターの入力に従って、光の入射を変調する。変調された光信号のマトリックスはイメージャから反射されるか又は出力され、可視できる画像を形成するために光のピクセルを組み合わせて、ディスプレイスクリーンに変調した光を投影するプロジェクションレンズのシステムに導かれる。このシステムにおいて、ピクセルからピクセルへのグレースケールの変化は、画像信号を処理するために使用されるビット数によって制限される。明るい状態(つまり、最大の光)から暗い状態(最低の光)までのコントラスト比は、イメージャでの光の漏出によって制限される。
【0004】
既存のLOCSシステムの主な問題の一つは、暗い状態での光量を減ずることが難しく、際立ったコントラスト比の提供が困難である。これは、部分的に、LCOSシステムに固有な光の漏出による。
【0005】
加えて、入力はビットの固定した数(例えば、8、10など)であり、光のフルスケールを記述しなければならないため、ピクチャーのより暗い領域での微妙な違いを記述するために利用可能なビットが非常に少ない傾向にある。これは、アーティファクトの輪郭化(contouring artifact)を導く。
【0006】
暗い状態でのLCOSのコントラストを増強する一つのアプローチは、COLORSWITCH(登録商標)又は、その特定のフレームで最大値に基づいた全体のピクチャーをスケール化する同様の装置を使用することである。これは幾らかのピクチャーを改善するが、高レベルと低レベルを含むピクチャーではほとんど改善しない。上記問題を解決する他の方法は、より良好なイメージャを成すことなどであるが、これらはせいぜい改善が高まる程度である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特に暗い状態においてビデオ画像のコントラスト比を増大し、アーティファクトの輪郭化を減ずるプロジェクションシステムを必要とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、改善したコントラストを提供し、二段階プロジェクション構造を使用してピクセルごとに光信号の輪郭化を提供するプロジェクションシステムを提供し、これによってすべてのビデオピクチャーを改善する。第一イメージャは、第一出力マトリックスを提供する画像の各ピクセルにおいて提供されたグレースケール値と比例して、ピクセルごとに光バンドを変調するように形成される。第二イメージャは、第一出力マトリックスを受け、各ピクセルにおいて提供された第二のグレースケール値に比例してピクセルごとに第一イメージャからの光の個々に変調されたピクセルを変調するように位置し、かつ、形成される。単一のガウスレンズセット及びシステム絞りに位置する鏡を有するリレーレンズシステムは、ピクセルごとに第一イメージャからの変調された光出力を第二イメージャの対応するピクセルに集光する。
【0009】
本発明は、添付図を参照して記載される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、増強されたコントラスト比と減じられた輪郭化を有する、テレビディスプレイなどのプロジェクションシステムを提供する。図1に例示された典型的なLCOS対LCOSシステムにおいて、白色光1がランプ10によって生成される。ランプ10は、LCOSシステムでの使用に適した任意のランプであってよい。例えば、短いアーチ型の水銀ランプが使用されてよい。白色光1はインテグレータ20に入射し、プロジェクションシステム30に向かって白色光1のテレセントリックビーム(telecentric beam)を導く。次いで、白色光1は、その構成要素の光2の赤、緑及び青(RGB)バンドに分離される。RGB光2は、ダイクロイックミラー(示されていない)によって分離され、変調のための赤、緑及び青のプロジェクションシステム30に導かれる。次いで、変調されたRGB光2は、プリズムアセンブリ(示されていない)によって再度組み合わされて、プロジェクションレンズアセンブリ40によってディスプレイスクリーン(示されていない)に投射される。
【0011】
代替として、白色光1は、例えば、カラーホイール(color wheel)(示されていない)によって時間領域で光2のRGBバンドに分離され、単一のLCOS対LCOSプロジェクションシステム30に一度に導かれる。
【0012】
典型的なLCOS対LCOSプロジェクションシステム30は、本発明と一致する二段階プロジェクション構造を用いる。光2の単色のRGBバンドは、ピクセルごとに2つの異なるイメージャ50、60によって連続して変調される。光2のRGBバンドは、p偏光要素3及びs偏光要素4(示されていない)を含む。光2のそれらのRGBバンドは第一PBS71の第一表面71aに入射し、第一PBS71内で表面71pを偏光することによって偏光される。偏光表面71pは、光2のRGBバンドのp偏光要素3を第二表面71bまで第一PBS71を通過させ、一方で、第一PBS71から第四表面71dを通過するプロジェクション経路から離れる角度でs偏光要素4を反射する。第一イメージャ50は、光のRGBバンドが第一PBS71に入射する第一面71aと反対の第一PBS71の第二表面71bを越えて配置される。PBS71を通過するp偏光要素3は、したがって、第一イメージャ50に入射する。
【0013】
図1に例示された典型的な実施態様において、第一イメージャ50は、ディスプレイ画像(示されていない)のピクセルに対応する偏光された液晶のマトリックスを含むLCOSイメージャである。これらの結晶は、これらの方向に従って光を移動し、代わって、第一イメージャ50に提供される信号によって生成される電場の強度に応じて変化する。イメージャのピクセルは、各個々のピクセルにおける第一イメージャ50に提供されるグレースケール値に比例してピクセルごとにp偏光要素3を変調する。個々のピクセルの変調の結果として、第一イメージャ50は、光のピクセルのマトリックス又は目立たないドットを含む、第一の光マトリックス5を提供する。第一の光マトリックス5は、第一PBS71の第二表面71bを通過して第一イメージャ50から戻って反射された変調されたs偏光の光の出力であり、そこでは第三表面71cによる第一PBS71からの角度で偏光表面71pによって反射される。第一光マトリックス5の各ピクセルは、第一イメージャ50のピクセルに提供される個々のグレースケール値と比例する強度又は輝度を有する。
【0014】
s偏光の光の第一光マトリックス5は、リレーレンズシステム80を通ってPBS71により反射され、第一光マトリックス5の1対1の転送を提供する。図2に例示される典型的な実施態様において、リレーレンズシステム80は、単一のガウスレンズセットと、レンズセットによって画像を後ろに反射する鏡83を含む。この単一のガウスレンズセットは、約−1倍率で転送された画像のわずかなディストーションを提供するために形成された球面レンズ81及び色消しレンズ82を含み、第一イメージャ50の各ピクセルの出力は第二イメージャ60の対応するピクセルに投射される。
【0015】
図2に示されるように、典型的なリレーレンズシステム80は、レンズシステム80のための焦点又はシステム絞りに位置する鏡83と、第一PBS71と鏡83との間に位置する球面レンズ81と、球面レンズ81と鏡83との間の色消しレンズ82とを含む。画像がレンズ81、82を通過し、鏡83によって反射され、反対のオーダーでレンズ81、82により通過して戻るようにして、プロジェクションシステム30のプロジェクション経路が折り返し(folded)できることを本発明者は確定した。低ディストーション及び高い光伝達関数率(optical transfer function modulus)で折り返しプロジェクション経路により画像を中継するために、システム絞りに関して対称である、等価なレンズシステムを開発しなければならないことを本発明者は確定した。
【0016】
等価なレンズシステム80’が図3に示される。等価なレンズシステム80’は、鏡を備えないシステム絞り83’を設けて、上述の単一のガウスレンズセットの球面レンズ81及び色消しレンズ82を含む。システム絞り83’と第二イメージャ72との間で、等価なレンズシステム80’は等価な色消しレンズ82’及び等価な球面レンズ81’を含む。等価な色消しレンズ82’及び等価な球面レンズ81’は、実際には、それぞれ、画像が反対方向に通過する、色消しレンズ82及び球面レンズ81である。球面レンズ81は、第一表面81a及び第二表面81bを有し、それら表面は、等価なレンズシステム80’の光軸に向かって収束する光のパターンに向かう第一PBS71からの分岐する光パターンを曲げる。色消しレンズ82は第一表面82a、第二表面82b及び第三表面82cを有し、球面レンズ81からの収束する光パターンをシステム絞り83’に集光する。システム絞り83’において、光パターンは反転し分岐する。第一表面82c、第二表面82b及び第三表面82aを有する等価な色消しレンズ82’は、色消しレンズ82の反転である(つまり、等価な色消しレンズ82’の第一表面82cは色消しレンズ82の第三表面82cと同等であり、第二の色消しレンズ82’の第三表面82aは色消しレンズ82の第一表面82aと同等であるように同じレンズは後方で転向している。)。等価な色消しレンズ82’の表面82c、82b、82aは、分岐する光パターンを等価な非球面レンズ81’に分配する。第一表面81b及び第二表面81aを有する等価な球面レンズ81’は、球面レンズ81の反転である。表面81b及び81aは、第一イメージャ50からの対象物又はピクセルのマトリックスに対する1対1の一致を有する第二イメージャ60に反転した画像を形成するように光パターンを収束へと曲げる。等価なリレーレンズシステム80’の表面は、第一イメージャ50及び第二イメージャ60のピクセルの1対1の一致を達成するように、イメージャ50、60及びPBS71、72と共に作用するように形成される。等価なリレーレンズシステム80’を使用する典型的なプロジェクションシステム30の表面の概要が表1に提供される。それらの典型的なレンズ表面は、ZEMAX(登録商標)ソフトウェアと、本発明者によって確定された新奇な特徴を使用して、本発明者によって開発された。コスト、サイズ、輝度レベル及び他の設計的な要素などの要素に基づいて様々な修正がこの典型的なプロジェクションシステムで成されることができる。
【0017】
【表1】

上述のように、第一光マトリックス5は、変調されたs偏光の光を含む。鏡83によって反射された後に第一PBS71を通過するために、第一光マトリックス5は、反転した第一光マトリックス5’に対して反転である。例えば、これは、レンズ81、82と鏡83との間に四半波プレート(Quarter Wave Plate)(QWP)88を配置することによって成されてよい。典型的な実施態様において、QWP88は、鏡83上にラミネートされたブロードバンドQWPである。プロジェクション経路がQWP88を二度通過することで、第一光マトリックス5は、反転した第一光マトリックス5’に対して反転である。反転した第一光マトリックス5’は等価なリレーレンズシステム80’を出た後、表面71cから表面71dへと第一PBS71を戻って通過し、第一表面72aにより第二PBS72に入射し、第二イメージャ60へと表面72bを通過して出る。図2に例示される典型的な実施態様において、第二イメージャ60はLCOSイメージャであり、そのLCOSイメージャは、各個々のピクセルにおいて第二イメージャ60に提供されるグレースケール値と比例してピクセルごとにすでに変調して、かつ、反転した第一光マトリックス5’を変調する。第二イメージャ60のピクセルは、1対1で第一イメージャ50のピクセル及びディスプレイ画像のピクセルと一致する。したがって、第二イメージャ60への特定のピクセル(i、j)の入力は、第一イメージャ50の対応するピクセル(i、j)からの出力である。
【0018】
次いで、第二イメージャ60はp偏光の光の出力マトリックス6を生成する。出力マトリックス6での光の各ピクセルは、第二イメージャ60のピクセルのためにイメージャに提供されるグレースケール値によって強度で変調される。したがって、出力マトリックス6の特定のピクセル(i、j)は、第一イメージャでのその対応するピクセル(i、j)と第二イメージャ60でのその対応するピクセル(i、j)における両者のグレースケール値に比例する強度を有する。
【0019】
特定のピクセル(i、j)の光出力Lは、第一イメージャ50の与えられたピクセルでの光入射のプロダクトによって与えられ、グレースケール値は第一イメージャ50で与えられたピクセルにおいて選択され、グレースケール値は第二イメージャ60で選択される。
【0020】
L=L0xG1xG2
L0は与えられたピクセルにおける定数である(ランプの機能及び照明システムである)。したがって、実際に、光出力Lは、各イメージャ50、60でのこのピクセルにおいて選択されたグレースケール値によって主に決定される。例えば、最高1までグレースケールを標準化し、各イメージャが200:1の非常に適度のコントラスト比を有すると仮定すると、ピクセル(i、j)の明るい状態は1であり、ピクセル(i、j)の暗い状態は1/200(漏出により0ではない)である。次いで、二段階プロジェクタ構造は40,000:1の輝度範囲を有する。
【0021】
Lmax=1x1=1;
Lmin=0.005x0.005=0.000025
それらの制限によって画成された輝度範囲は1/0.000025:1又は40,000:1のコントラスト比を与える。重要なことに、典型的な二段階プロジェクタ構造における暗い状態の輝度は、仮説のイメージャが既存の単一のイメージャ構造で使用された場合の明るい状態の100分の12よりもむしろ、明るい状態の輝度の4万分の1だけである。当業者によって理解されるように、低いコントラスト比を有するイメージャは、高いコントラスト比を有するイメージャよりも相当に低コストで提供できる。したがって、200:1のコントラスト比を有する2つのイメージャを使用する二段階プロジェクションシステムは40,000:1のコントラスト比を提供し、一方で、500:1の比を有するさらにより高価なイメージャを使用する単段階プロジェクションシステムは単に500:1のコントラストを提供する。さらに、500:1のコントラスト比を有する一つのイメージャと200:1の比を有する高価なイメージャを備える二段階プロジェクションシステムは、100,000:1のコントラスト比のシステムを有する。したがって、コストとパフォーマンスの釣り合いは、最適なプロジェクションシステムを成すように実行できる。
【0022】
図2を再度参照するに、出力マトリックス6は第二表面72bにより第二PBS72に入射する。第二PBS72は、第三表面72cにより、s偏光の出力マトリックス6を反射する、偏光表面72pを有する。出力マトリックス6が第二PBS72を出た後、出力マトリックス6はプロジェクションレンズアセンブリ40に入射し、可視のためのスクリーン(示されていない)にディスプレイ画像7を投射する。
【0023】
明るい状態のプロジェクション経路と漏出経路は、それぞれ図4及び5に示される。まず図4を参照するに、偏光ビームスプリッタ(PBS)71、72はp偏光の光を真っ直ぐに通し、s偏光の光をそらす。第一イメージャ50のピクセルが明るい状態に設定される場合には、入射のp偏光の光をs偏光の光へと反転し、このs偏光の光を反射する。次いで、第一PBS71はs偏光の光を、レンズ、四半波プレート及び鏡を含む二段階プロジェクションシステム30に向かってそらす。
【0024】
光が四半波プレートを二回通過するので、半波はp偏光の光へと反転され、第二イメージャ60へと71、72の両PBSを通過する。第二イメージャ60はs偏光の光としての光を反転して反射し、第二PBSによってプロジェクションレンズシステム(示されていない)に向かってそらされる。
【0025】
図5を参照するに、第一イメージャのピクセルが暗い状態に設定される場合、s偏光の光のほとんどは転送されず、第一イメージャ50によって反射される。光のわずかな部分が、p偏光の第一漏出5’としてイメージャ50により漏出する。このp偏光の第一漏出5’のほとんどは、第一PBS71を通過する。しかしながら、わずかな第二漏出5’’はプロジェクションシステム30にそらされて、s偏光の光の第二漏出5’’’へと反転される。s偏光の光の第二漏出5’’’のほとんどは第一PBS71によってそらされるが、わずか一部は第三漏出5’’’’として通過する。第二PBS72が第三漏出5’’’’のほとんどをそらすが、わずか一部は、s偏光の第四漏出5’’’’’として第二イメージャ60へと第二PBSを通過する。s偏光の第四漏出5’’’’’はs偏光の光なので、第二イメージャ60はs偏光の第四漏出5’’’’’を反転しないで、s偏光の第四漏出5’’’’’を反射し、第二PBS72はs偏光の光をプロジェクションレンズシステム(示されていない)に向かってそらす。このようにして、暗い状態でプロジェクションレンズシステムに到達するために、光は第一イメージャにより一度、第一PBSにより二度、さらに第二PBSにより一度漏出する。第一イメージャ50と71、72のPBSが夫々0.05の漏出を有する場合、例えば、正味の漏出は0.05又は6.25EE−06であり得る。
【0026】
上述のように、表1に概要されたレンズシステム80は、発明者によって考案されたシステム制約下のZEMAX(登録商標)を使用して設計された。この典型的なレンズシステムにおいてZEMAXソフトウェアパッケージによって計算されたディストーション及び変調伝達関数は、それぞれ図6及び7に示される。図6に示されるように、ディストーションは0.05%未満であり、図7に示されるように、1ミリメートルにつき36サイクルの空間周波数での光伝達関数は0.6よりも大きい。
【0027】
表1を再度参照するに、各表面に提供された厚さは、プロジェクションシステムにおける次の表面までの距離である。したがって、第一PBS71と鏡との間の全距離は37ミリメートル未満であり、プロジェクションシステムの最大の長さは100ミリメートルよりも短く、非常にコンパクトなプロジェクションシステムを提供する。
【0028】
前述は本発明を実行するための幾つかの可能性を例示する。他の多数の実施態様は、本発明の趣旨及び範囲内において可能である。したがって、制限ではなく実例となるものと先の記述が見なされ、本発明の範囲が等価物の十分な範囲と共に請求項によって与えられることが意図される。
【0029】
関連出願の相互参照
この出願は、ここに全体が参照として組み込まれている、出願日2002年12月4日で発明の名称が“SIMPLIFIED TWO―STAGE PROJECTOR ARCHITECHTURE”である米国仮特許出願番号第60/430,996(事件番号PU020474)の利益を主張する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の典型的な実施態様と一致する二段階プロジェクション構造を設けたLCOSプロジェクションシステムのブロック図を示す。
【図2】本発明と一致する典型的な二段階プロジェクションシステムを示す。
【図3】折り返さない対称なレンズシステムを備える図2のプロジェクションシステムにおける等価なプロジェクションシステムを示す。
【図4】本発明による典型的で簡素な二段階プロジェクション構造におけるブリッジ状態の光経路を示す。
【図5】本発明による典型的で簡素な二段階プロジェクション構造における暗い状態での光の漏出を示す。
【図6】本発明による典型的で簡素な二段階プロジェクション構造における像面湾曲のディストーションを示す。
【図7】本発明による典型的で簡素な二段階プロジェクション構造における伝達関数率を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
変調した輝度を有するピクセルのマトリックスを含んで画像を投射するためのプロジェクションシステムであって、該プロジェクションシステムは、
第一出力マトリックスを提供する前記画像の各ピクセルにおいて提供されたグレースケール値に比例して、ピクセルごとに光バンドを変調するように形成された第一イメージャと、
光の変調されたピクセルの前記第一出力マトリックスを受け、前記画像の各ピクセルにおいて提供された第二のグレースケール値に比例して、ピクセルごとに前記第一イメージャからの光の個々に変調されたピクセルを変調するように位置し、かつ、形成される第二イメージャと、
ピクセルごとに前記第一イメージャからの前記変調した光出力を前記第二イメージャの対応するピクセルに集光するように形成されたリレーレンズシステムと、
を含み、前記リレーレンズシステムは、単一のガウスレンズセット及び前記レンズセットにおいて前記画像が前記レンズセットにより反射して戻るようにシステム絞りに位置した鏡を含むことを特徴とするプロジェクションシステム。
【請求項2】
前記リレーレンズシステムはさらに、前記単一のガウスレンズセットと前記鏡との間に配置された四半波プレートを含むことを特徴とする請求項1に記載のプロジェクションシステム。
【請求項3】
前記鏡と前記第二イメージャとの間に配置された第一及び第二の偏光ビームスプリッタをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のプロジェクションシステム。
【請求項4】
前記第一偏光ビームスプリッタはまた、照明源と前記第一イメージャとの間に配置されることを特徴とする請求項3に記載のプロジェクションシステム。
【請求項5】
前記単一のガウスレンズセットは単一の球面レンズ及び色消しレンズを含み、前記色消しレンズは前記単一の球面レンズと前記システム絞りとの間に配置されることを特徴とする請求項1に記載のプロジェクションシステム。
【請求項6】
前記リレーレンズシステムは、1ミリメートルにつき36サイクルの空間周波数で0.6よりも大きい光伝達関数で、約0.05%未満のディストーションを有することを特徴とする請求項1に記載のプロジェクションシステム。
【請求項7】
前記リレーレンズシステムは、約−0.9995乃至−1.0005間の倍率を有することを特徴とする請求項1に記載のプロジェクションシステム。
【請求項8】
前記リレーレンズシステムは、1.05度未満の入力及び出力角度偏差のテレセントリック性を有することを特徴とする請求項1に記載のプロジェクションシステム。
【請求項9】
プロジェクション経路に沿って画像を投射するための二段階プロジェクションシステムであって、該プロジェクションシステムは、
第一及び第二イメージャを含み、前記第一イメージャの出力が、前記第一イメージャの特定のピクセルの前記出力を前記第二イメージャの対応するピクセルに集光する単一のガウスレンズセットの光軸に沿った各方向で前記単一のガウスレンズセットを一度通過するようにして、前記第一及び第二イメージャはピクセルのマトリックスをそれぞれ含み、前記イメージャ間のプロジェクション経路に配置する鏡と、該プロジェクション経路上の前記光軸を有し、前記鏡と前記イメージャとの間に位置する前記単一のガウスレンズセットとを備えることを特徴とする二段階プロジェクションシステム。
【請求項10】
前記第一及び第二イメージャはLCOSイメージャであり、第一及び第二偏光ビームスプリッタは前記鏡と前記第二イメージャとの間に位置することを特徴とする請求項9に記載の二段階プロジェクションシステム。
【請求項11】
前記第一偏光ビームスプリッタは照明源と前記第一イメージャとの間に同時に配置されることを特徴とする請求項10に記載の二段階プロジェクションシステム。
【請求項12】
前記単一のガウスレンズセットと前記鏡との間に位置する四半波プレートをさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の二段階プロジェクションシステム。
【請求項13】
前記単一のガウスレンズセットは単一の球面レンズ及び色消しレンズを含み、前記色消しレンズは前記単一の球面レンズと前記システム絞りとの間に配置されることを特徴とする請求項9に記載の二段階プロジェクションシステム。
【請求項14】
前記単一のガウスレンズセットは、1ミリメートルにつき36サイクルの空間周波数で0.6よりも大きい光伝達関数で、約0.05%未満のディストーションを有することを特徴とする請求項9に記載の二段階プロジェクションシステム。
【請求項15】
前記単一のガウスレンズセットは、約−0.9995乃至−1.0005間の倍率を有することを特徴とする請求項9に記載の二段階プロジェクションシステム。
【請求項16】
前記単一のガウスレンズセットは、1.05度未満の入力及び出力角度偏差を有するテレセントリックであることを特徴とする請求項9に記載の二段階プロジェクションシステム。
【請求項17】
前記プロジェクションシステムの最長の長さは100ミリメートル未満であることを特徴とする請求項9に記載の二段階プロジェクションシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2006−509425(P2006−509425A)
【公表日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−557388(P2004−557388)
【出願日】平成15年11月26日(2003.11.26)
【国際出願番号】PCT/US2003/038011
【国際公開番号】WO2004/051995
【国際公開日】平成16年6月17日(2004.6.17)
【出願人】(501263810)トムソン ライセンシング (2,848)
【氏名又は名称原語表記】Thomson Licensing
【Fターム(参考)】