2液混合注入装置及びそのミキサ
【課題】吐出圧を高くしても充分な耐圧性を持たせることができる使い捨て型のミキサ構成としつつ、ミキサ交換作業性も非常に容易な2液混合注入装置を提供する。
【解決手段】種類の異なる複数の液の押出注入手段から供給される液を導入して混合攪拌するミキサを、前記押出注入手段が取り付けられるブロックに対して着脱可能としておく。このミキサを、ノズル部を有する樹脂製ミキシングチャンバと、このミキシングチャンバ内に挿入される樹脂製ミキシングロータと、ミキシングロータを内挿したミキシングチャンバを収容して圧力支持をなす金属外套とから構成する。これにより、前記ミキシングロータとこれを内挿するミキシングチャンバの廃棄交換が可能となる。
【解決手段】種類の異なる複数の液の押出注入手段から供給される液を導入して混合攪拌するミキサを、前記押出注入手段が取り付けられるブロックに対して着脱可能としておく。このミキサを、ノズル部を有する樹脂製ミキシングチャンバと、このミキシングチャンバ内に挿入される樹脂製ミキシングロータと、ミキシングロータを内挿したミキシングチャンバを収容して圧力支持をなす金属外套とから構成する。これにより、前記ミキシングロータとこれを内挿するミキシングチャンバの廃棄交換が可能となる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は2液混合注入装置及びそのミキサに係り、特に硬化性樹脂と非硬化性樹脂とを混合して化学反応により硬化させる樹脂を押出注入させるのに好適な2液混合注入装置及びそのミキサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、硬化性樹脂と非硬化性樹脂とからなる2液を混合して化学反応により固化する樹脂を注入するための2液混合注入装置が提案されている(特許文献1)。この種の注入装置は、硬化性樹脂と非硬化性樹脂とを独立した通路によりミキサのミキシングチャンバにそれぞれ連続的に供給し、ミキシングチャンバ内でミキシングロータを回転させることにより混練し、適正な状態で固化するように調整して混合された樹脂の吐出を行う。
【0003】
一般的な従来の2液混合注入装置では、硬化性樹脂と非硬化性樹脂の押出吐出手段が各々取り付けられるブロックを有している。このブロックにはそれぞれの樹脂通路を設け、ブロック下部に取り付けたミキサのミキシングチャンバに同時に2液の樹脂を一定の割合で供給するようにしている。ミキシングチャンバの内部には供給された樹脂を混合するためのミキシングロータが挿入され、このロータをモータによって強制的に回転駆動することにより、供給された2液を混合攪拌しながら先端ノズル側に送り出し、ノズルから吐出注入するようにしている。
【0004】
このような2液混合樹脂の注入装置では、注入作業が終了した場合や樹脂変えする場合には、ミキシング流路に樹脂が残留するとそれが硬化してしまうので、樹脂流路の洗浄作業が行われる。通常は、各樹脂の押出吐出手段からバルブ切り替えにより洗浄液を押出吐出させてミキサから洗浄液を吐出させ、樹脂流路を洗浄するようにしている。
【0005】
この洗浄作業の容易化を図るため、前記特許文献1に記載の発明では、ミキサのチャンバ側面に樹脂押出吐出手段を直接接離できるようにし、作業の終了後にはミキサを廃棄するようにした構成が示されている。
【特許文献1】特開平8−118348号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来の構造のものでは、樹脂押出吐出手段をミキサの側面に向けて出入させるための複雑な駆動機構を必要とし、部品点数の増加によるコスト増大を招く欠点がある。また、ミキサには複数の樹脂が個別の押出吐出手段から所定圧力で導入されるが、ミキサ内圧が高くなるとロータを内挿しているミキサチャンバが膨らんでしまって混合攪拌が不完全になる可能性があるため、チャンバ強度を充分に高くしなければならない。ミキサは使用後に廃棄処分されることから、コストを上げた上で処分するという不合理性が存在していた。また、ミキサの交換を簡単に行わせるために、特許文献1に記載の技術では、各樹脂の押出吐出手段を跳ね上げ可能にしてミキサの周囲を開放して交換が容易になるようにしている。このため、ミキサ交換作業性のために複雑な機構を採用しなければならないという欠点がある。
【0007】
本発明は、上記従来の問題点に着目し、吐出圧を高くしても充分な耐圧性を持たせることができる使い捨て型のミキサ構成としつつ、ミキサ交換作業性も非常に容易な2液混合注入装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係る2液混合注入装置は、種類の異なる複数の液の押出注入手段から供給される液を導入して混合攪拌するミキサを、前記押出注入手段が取り付けられるブロックに対して着脱可能としておき、当該ミキサを、ノズル部を有する樹脂製ミキシングチャンバと、このミキシングチャンバ内に挿入される樹脂製ミキシングロータと、ミキシングロータを内挿したミキシングチャンバを収容して圧力支持をなす金属外套とから構成し、前記ミキシングロータとこれを内挿するミキシングチャンバの廃棄交換を可能としたことを特徴としてなる。
【0009】
前記ミキサのロータはブロックを貫通する回転軸の角形断面の回転伝達軸部を挿入させるとともに、回転伝達軸部とロータの挿入穴と凹凸係合部で係合位置決め可能とすればよい。
【0010】
前記ミキサのミキシングロータは前記ブロックへの対面部に外向きフランジ部を有するとともに、このフランジ部にはブロック側の接合面に当接され前記回転伝達軸部の周囲を囲繞する突条部を設けて線接触接合させている。
【0011】
前記ミキサのミキシングチャンバは前記ブロックに形成された前記押出注入手段から液供給通路の開口に対面された液導入口を有し、この液導入口は前記ミキシングロータのフランジ部下面を経由してロータ・チャンバ間の隙間流路に連通されている。
【0012】
更に、前記ミキサは前記ブロックに対してフランジ結合構成とし、フランジ外縁を締め付ける締付手段により着脱可能としてなる。
【0013】
本発明に係る2液混合注入装置用ミキサは、ノズル部を有する樹脂製ミキシングチャンバと、このミキシングチャンバ内に挿入される樹脂製ミキシングロータと、ミキシングロータを内挿したミキシングチャンバを収容して圧力支持をなす金属外套とから構成し、前記ミキシングロータとこれを内挿するミキシングチャンバの廃棄交換を可能としたものである。
【発明の効果】
【0014】
この発明に係る2液混合注入装置のミキサは、液の押出注入手段が取り付けられているブロックに対して着脱自在にし、ミキサのロータとチャンバとを金属外套に内挿する構成としているので、ミキサをブロックから取り外し、金属外套から内部の樹脂チャンバと樹脂ロータとを一体で取り出し、これを簡単に廃棄し、新しいチャンバとロータとに交換することができる。金属外套内に樹脂製のミキシングチャンバを収容保持するため、チャンバ自体の肉厚を薄肉構造としても注入時に膨張することが金属外套によって抑えられる。したがって交換廃棄されるチャンバとロータのコストを低減できるとともに吐出機能の必要な耐圧性を確保することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に、本発明に係る2液混合注入装置及びそのミキサの最良の実施形態につき、図面を参照しながら、詳細に説明をする。
図1は実施形態に係る2液混合注入装置の断面構成を示しており、種類の異なる樹脂液として、硬化性樹脂と非硬化性樹脂を混合して吐出するための装置を示している。当該装置は、硬化性樹脂と非硬化性樹脂の押出注入手段10、12の取付ブロック14を有し、この取付ブロック14の下部にミキサ16を取り付けるようにしている。このミキサ16は、ノズル部を有する樹脂製ミキシングチャンバ18と、このミキシングチャンバ18内に挿入される樹脂製ミキシングロータ20と、ミキシングロータ20を内挿したミキシングチャンバ18を収容して圧力支持をなす金属外套22とから構成し、前記ミキシングロータ20とこれを内挿するミキシングチャンバ18の廃棄・交換を可能としたものである。
【0016】
まず、図2〜6に樹脂製ミキシングロータ20の平面図、側面図、図3のC−C線断面図、図2のA−A線断面図、図2のB−B線断面図をそれぞれ示す。これらの図に示すように、ミキシングロータ20は棒軸状に形成されたもので、外周面部に螺旋溝と縦溝を形成することにより、多数のフィン24が螺旋に沿った形状とされている。前記フィン24は、押出注入手段10,12から圧送される2種の樹脂材料を撹拌混合するためのものであり、また、螺旋状に形成することで樹脂材料を後述するミキシングチャンバ18の注入ノズル方向へ誘導する役割がある。
【0017】
ミキシングロータ20の上端部には前記フィン24の外縁より外向きに張り出したフランジ部26が形成され、このフランジ部26を取付ブロック14に対面させて接合させるようにしている。ミキシングロータ20の下端部は円錐形状とされている。ミキシングロータ20の中心部には当該ロータ20を回転させるための回転伝達軸部28(図1参照)を挿通させる挿通孔30が形成され、これがフランジ部26側に開口している。回転伝達軸部28は取付ブロック14を貫通して回転自在に支持された回転軸32の先端に形成されたものである。その形状は四角断面とされ、これに対応して前記挿通孔30の断面も四角形状とされ、モータを通じて駆動される回転軸32の回転が回転伝達軸部28を介してミキシングロータ20に回転が伝達されるようにしている。回転伝達軸部28の途中には凹陥溝34を互いに平行な平面部に形成され、一方、ミキシングロ−タ20の挿通孔30には前記凹陥溝34に係合する突起36を形成している。これによって回転軸32(回転伝達軸部28)とミキシングロータ20の軸方向の位置決めがなされることとなる。
【0018】
ミキシングロータ20のフランジ部26の上面部には、前記挿通孔30の周囲、すなわち回転伝達軸部28の周囲を囲繞するように、半円断面の環状突条37が設けられている。フランジ部26はこの環状突条37を介して取付ブロック14に線接触することになる。
【0019】
このようなミキシングロータ20を収容するミキシングチャンバ18の構成を図7〜図19に示す。これらは平面図、縦断面図、チャンバ首部の横断面図と縦断面図である。ミキシングチャンバ18は、円筒形状の下部を円錐状に絞って形成しており、その先端に樹脂材料を吐出するためのノズル38を設けている。ミキシングチャンバ18は内部に前述のミキシングロータ20を収容するが、ロータ軸部のフィン外縁がミキシングチャンバ18の内周面を摺動回転できるような内径サイズとされている。そして、ミキシングチャンバ18の上端部には、やや肉厚のフランジ部40が設けられ、ここにロータ20のフランジ部26の嵌入部42を形成している。この嵌入部42にフランジ部26を収容させた状態でミキシングロータ20がミキシングチャンバ18に収容されると、両者のフランジ部26、40の上面が同一面となるとともに、ロータ側フランジ部26に形成された環状突条37部分のみが上面から突出するようになっている。
【0020】
また、チャンバフランジ部40の上面には180度対向する位置に一対の硬化性樹脂導入口44と非硬化性樹脂導入口46が開口している。これら樹脂導入口44,46は、ロータ側フランジ部26の下面部に潜り込んで、ミキシングチャンバ18とロータ20の間に樹脂をそれぞれ導入させるようにしている。
【0021】
なお、チャンバフランジ部40の上面には、位置決め穴48が設けられ、取付ブロック14に設けた位置決め突起(図示せず)を嵌入させることで、樹脂導入口44,46を取付ブロック14に形成した硬化性樹脂通路50、非硬化性樹脂通路52(図1参照)とそれぞれ位置合わせできるようにしている。更に、チャンバフランジ部40の直下のチャンバ外周部に後述の金属外套との位置決め突起54を設けている(図9,図10参照)。
【0022】
図11、12に上記ミキシングチャンバ18を収容する金属外套22の平面図と縦断面図を示している。金属外套22は、アルミニウム材料からなる金属ケースであり、ミキシングチャンバ18の収容孔56を形成しているスリーブ58と、その上端部のフランジ保持部60を主たる構成要素としている。スリーブ58の下端面にはミキシングチャンバ18のノズル38を突出させる開口62が形成されている。開口62に近い収容孔56の下端部はミキシングチャンバ18の下部絞り部分を受けるようにテーパ面を形成している。フランジ保持部60にはミキシングチャンバ18のフランジ部40を収容する段部64が形成されており、この段部64の収容孔56に沿った開口縁の一部に前記位置決め突起54を嵌入可能な位置決め溝66を形成し、これに収容されたミキシングチャンバ18が回転しないように調整される。
【0023】
そして、金属外套22は取付ブロック14に対してフランジ結合することで一体的に固定されるようにしており、このため、フランジ保持部60の上端外周に張り出しフランジ部68を設けている。この張り出しフランジ部68は下面側に片勾配を付して構成される。
【0024】
一方、図1に示すように、押出注入手段10,12が取り付けられる取付ブロック14の下面にはボス部70が突設され、その突端面に回転軸32の軸受スリーブ72を臨ませ、回転伝達軸部28が突出させている。また、回転伝達軸部28を中心として180度対向する線対称位置に硬化性樹脂通路50と非硬化性樹脂通路52を開口させている。上記ボス部70の下端部外周には張り出しフランジ部74を形成し、その上面に片勾配を施している。
【0025】
このような取付ブロック14のボス部70を利用してミキサを取り付けるが、ミキシングロータ20をミキシングチャンバ18内に収容した状態で、これを金属外套22に収容することでミキサが構築され、これを取付ブロック14のボス部70にフランジ結合して固定するようにしている。図1に示しているように、ブロック側の張り出しフランジ部74とミキサ側の張り出しフランジ部68を対面させ、それらの外縁をテーパを利用して締付手段76により締め付けることで、一体結合させることができる。また逆に締付手段76を緩めることで、ミキサの取り外しが簡単にできるようにしている。フランジ結合した状態では、ミキシングロータ20のフランジ部26は軸受スリーブ72に対面し、その外側にてボス部70の突端面に開口した樹脂通路50,52の各々が位置決め穴48によって規定された状態でミキシングチャンバ18のフランジ部40に設けた樹脂導入口44,46に対面して取り付けられる。
【0026】
このような2液混合注入装置およびミキサでは、注入作業の終了後に、ミキサを固定している締付手段76を外し、ミキサを下方に引き下げることでミキシングロータ20に嵌入している回転伝達軸部28が引き抜かれ、取付ブロック14から簡単に分離できる。その後は金属外套22からミキシングロータ20を内挿しているミキシングチャンバ18をそのまま引き出し、これを廃棄するとともに、次の新規なミキシングチャンバ18に新規なミキシングロータ20をに入れ込み、これを金属外套22に装着して取付ブロック14にフランジ結合させればよい。もちろん、その間に必要に応じて取付ブロック14の押出注入手段10,12の変更や樹脂通路50,52の洗浄を行っておく。
【0027】
上記ミキサとこのミキサを利用した2液混合注入装置では、ミキサ取付状態において、樹脂を押出注入すると、樹脂導入口44,46に供給された樹脂圧力がロータ側フランジ部26をボス部70の突端面に押し付けるように作用する。フランジ部40には環状突条37が設けられており、これが押しつぶされて大きなシール機能を発揮することができる。集中的に線接触している部分が加圧されるので、シール効果が高い。また、ミキシングロータ20には回転軸32の伝達軸部28が嵌入するが、凹陥溝34を利用して伝達軸部28の挿入深さが決められているので、着脱が極めて簡単に行える。かつ、四角断面で回転伝達を行うようにしているので、伝達軸部28だけが空回りするようなことも防止できるようになっている。これによってミキサの引き抜きによって簡単にミキサを分離できる利点が得られる。
【0028】
更に、本実施形態では、ミキシングチャンバ18とミキシングロータ20を樹脂成型品としているが、ロータ20は耐疲労性と優れた耐摩擦摩耗特性があるエンジニアリングプラスチックを用いればよく、例えばポリアセタールコポリマーを用いればよい。さらにミキシングチャンバ18としてはポリプロピレンを用いて低コスト化を図ることができる。これはミキサの圧力保持を金属外套22に負わせ、これに収容されるミキシングチャンバ18は薄肉形態で作成することができるからである。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明は電子機器の樹脂モールディング分野や薬剤の塗布、定量供給などに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】実施形態に係る2液混合注入装置の要部断面図である。
【図2】ミキシングロータの平面図である。
【図3】ミキシングロータの側面図である。
【図4】ミキシングロータのC−C線断面図である。
【図5】ミキシングロータのA−A線断面図である。
【図6】ミキシングロータのB−B線段面図である。
【図7】ミキシングチャンバの平面図である。
【図8】ミキシングチャンバの縦断面図である。
【図9】ミキシングチャンバの胴部断面図である。
【図10】ミキシングチャンバのフランジ部段面図である。
【図11】金属外套の平面図である。
【図12】金属外套の縦断面図である。
【符号の説明】
【0031】
10、12………押出注入手段、14………取付ブロック、16………ミキサ、18………ミキシングチャンバ、20………ミキシングロータ、22………金属外套、24………フィン、26………外向きフランジ部、28………回転伝達軸部、30………挿通孔、32………回転軸、34………凹陥溝、36………突起、37………環状突条、38………ノズル、40………チャンバフランジ部、42………フランジ嵌入部、44………硬化性樹脂導入口、46………非硬化性樹脂導入口、48………位置決め穴、50………硬化性樹脂通路、52………非硬化性樹脂通路、54………位置決め突起、56………収容孔、58………スリーブ、60………フランジ保持部、62………開口、64………段部、66………位置決め溝、68………張り出しフランジ部、70………ボス部、72………軸受スリーブ、74………張り出しフランジ部、76………締付手段。
【技術分野】
【0001】
本発明は2液混合注入装置及びそのミキサに係り、特に硬化性樹脂と非硬化性樹脂とを混合して化学反応により硬化させる樹脂を押出注入させるのに好適な2液混合注入装置及びそのミキサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、硬化性樹脂と非硬化性樹脂とからなる2液を混合して化学反応により固化する樹脂を注入するための2液混合注入装置が提案されている(特許文献1)。この種の注入装置は、硬化性樹脂と非硬化性樹脂とを独立した通路によりミキサのミキシングチャンバにそれぞれ連続的に供給し、ミキシングチャンバ内でミキシングロータを回転させることにより混練し、適正な状態で固化するように調整して混合された樹脂の吐出を行う。
【0003】
一般的な従来の2液混合注入装置では、硬化性樹脂と非硬化性樹脂の押出吐出手段が各々取り付けられるブロックを有している。このブロックにはそれぞれの樹脂通路を設け、ブロック下部に取り付けたミキサのミキシングチャンバに同時に2液の樹脂を一定の割合で供給するようにしている。ミキシングチャンバの内部には供給された樹脂を混合するためのミキシングロータが挿入され、このロータをモータによって強制的に回転駆動することにより、供給された2液を混合攪拌しながら先端ノズル側に送り出し、ノズルから吐出注入するようにしている。
【0004】
このような2液混合樹脂の注入装置では、注入作業が終了した場合や樹脂変えする場合には、ミキシング流路に樹脂が残留するとそれが硬化してしまうので、樹脂流路の洗浄作業が行われる。通常は、各樹脂の押出吐出手段からバルブ切り替えにより洗浄液を押出吐出させてミキサから洗浄液を吐出させ、樹脂流路を洗浄するようにしている。
【0005】
この洗浄作業の容易化を図るため、前記特許文献1に記載の発明では、ミキサのチャンバ側面に樹脂押出吐出手段を直接接離できるようにし、作業の終了後にはミキサを廃棄するようにした構成が示されている。
【特許文献1】特開平8−118348号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来の構造のものでは、樹脂押出吐出手段をミキサの側面に向けて出入させるための複雑な駆動機構を必要とし、部品点数の増加によるコスト増大を招く欠点がある。また、ミキサには複数の樹脂が個別の押出吐出手段から所定圧力で導入されるが、ミキサ内圧が高くなるとロータを内挿しているミキサチャンバが膨らんでしまって混合攪拌が不完全になる可能性があるため、チャンバ強度を充分に高くしなければならない。ミキサは使用後に廃棄処分されることから、コストを上げた上で処分するという不合理性が存在していた。また、ミキサの交換を簡単に行わせるために、特許文献1に記載の技術では、各樹脂の押出吐出手段を跳ね上げ可能にしてミキサの周囲を開放して交換が容易になるようにしている。このため、ミキサ交換作業性のために複雑な機構を採用しなければならないという欠点がある。
【0007】
本発明は、上記従来の問題点に着目し、吐出圧を高くしても充分な耐圧性を持たせることができる使い捨て型のミキサ構成としつつ、ミキサ交換作業性も非常に容易な2液混合注入装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係る2液混合注入装置は、種類の異なる複数の液の押出注入手段から供給される液を導入して混合攪拌するミキサを、前記押出注入手段が取り付けられるブロックに対して着脱可能としておき、当該ミキサを、ノズル部を有する樹脂製ミキシングチャンバと、このミキシングチャンバ内に挿入される樹脂製ミキシングロータと、ミキシングロータを内挿したミキシングチャンバを収容して圧力支持をなす金属外套とから構成し、前記ミキシングロータとこれを内挿するミキシングチャンバの廃棄交換を可能としたことを特徴としてなる。
【0009】
前記ミキサのロータはブロックを貫通する回転軸の角形断面の回転伝達軸部を挿入させるとともに、回転伝達軸部とロータの挿入穴と凹凸係合部で係合位置決め可能とすればよい。
【0010】
前記ミキサのミキシングロータは前記ブロックへの対面部に外向きフランジ部を有するとともに、このフランジ部にはブロック側の接合面に当接され前記回転伝達軸部の周囲を囲繞する突条部を設けて線接触接合させている。
【0011】
前記ミキサのミキシングチャンバは前記ブロックに形成された前記押出注入手段から液供給通路の開口に対面された液導入口を有し、この液導入口は前記ミキシングロータのフランジ部下面を経由してロータ・チャンバ間の隙間流路に連通されている。
【0012】
更に、前記ミキサは前記ブロックに対してフランジ結合構成とし、フランジ外縁を締め付ける締付手段により着脱可能としてなる。
【0013】
本発明に係る2液混合注入装置用ミキサは、ノズル部を有する樹脂製ミキシングチャンバと、このミキシングチャンバ内に挿入される樹脂製ミキシングロータと、ミキシングロータを内挿したミキシングチャンバを収容して圧力支持をなす金属外套とから構成し、前記ミキシングロータとこれを内挿するミキシングチャンバの廃棄交換を可能としたものである。
【発明の効果】
【0014】
この発明に係る2液混合注入装置のミキサは、液の押出注入手段が取り付けられているブロックに対して着脱自在にし、ミキサのロータとチャンバとを金属外套に内挿する構成としているので、ミキサをブロックから取り外し、金属外套から内部の樹脂チャンバと樹脂ロータとを一体で取り出し、これを簡単に廃棄し、新しいチャンバとロータとに交換することができる。金属外套内に樹脂製のミキシングチャンバを収容保持するため、チャンバ自体の肉厚を薄肉構造としても注入時に膨張することが金属外套によって抑えられる。したがって交換廃棄されるチャンバとロータのコストを低減できるとともに吐出機能の必要な耐圧性を確保することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に、本発明に係る2液混合注入装置及びそのミキサの最良の実施形態につき、図面を参照しながら、詳細に説明をする。
図1は実施形態に係る2液混合注入装置の断面構成を示しており、種類の異なる樹脂液として、硬化性樹脂と非硬化性樹脂を混合して吐出するための装置を示している。当該装置は、硬化性樹脂と非硬化性樹脂の押出注入手段10、12の取付ブロック14を有し、この取付ブロック14の下部にミキサ16を取り付けるようにしている。このミキサ16は、ノズル部を有する樹脂製ミキシングチャンバ18と、このミキシングチャンバ18内に挿入される樹脂製ミキシングロータ20と、ミキシングロータ20を内挿したミキシングチャンバ18を収容して圧力支持をなす金属外套22とから構成し、前記ミキシングロータ20とこれを内挿するミキシングチャンバ18の廃棄・交換を可能としたものである。
【0016】
まず、図2〜6に樹脂製ミキシングロータ20の平面図、側面図、図3のC−C線断面図、図2のA−A線断面図、図2のB−B線断面図をそれぞれ示す。これらの図に示すように、ミキシングロータ20は棒軸状に形成されたもので、外周面部に螺旋溝と縦溝を形成することにより、多数のフィン24が螺旋に沿った形状とされている。前記フィン24は、押出注入手段10,12から圧送される2種の樹脂材料を撹拌混合するためのものであり、また、螺旋状に形成することで樹脂材料を後述するミキシングチャンバ18の注入ノズル方向へ誘導する役割がある。
【0017】
ミキシングロータ20の上端部には前記フィン24の外縁より外向きに張り出したフランジ部26が形成され、このフランジ部26を取付ブロック14に対面させて接合させるようにしている。ミキシングロータ20の下端部は円錐形状とされている。ミキシングロータ20の中心部には当該ロータ20を回転させるための回転伝達軸部28(図1参照)を挿通させる挿通孔30が形成され、これがフランジ部26側に開口している。回転伝達軸部28は取付ブロック14を貫通して回転自在に支持された回転軸32の先端に形成されたものである。その形状は四角断面とされ、これに対応して前記挿通孔30の断面も四角形状とされ、モータを通じて駆動される回転軸32の回転が回転伝達軸部28を介してミキシングロータ20に回転が伝達されるようにしている。回転伝達軸部28の途中には凹陥溝34を互いに平行な平面部に形成され、一方、ミキシングロ−タ20の挿通孔30には前記凹陥溝34に係合する突起36を形成している。これによって回転軸32(回転伝達軸部28)とミキシングロータ20の軸方向の位置決めがなされることとなる。
【0018】
ミキシングロータ20のフランジ部26の上面部には、前記挿通孔30の周囲、すなわち回転伝達軸部28の周囲を囲繞するように、半円断面の環状突条37が設けられている。フランジ部26はこの環状突条37を介して取付ブロック14に線接触することになる。
【0019】
このようなミキシングロータ20を収容するミキシングチャンバ18の構成を図7〜図19に示す。これらは平面図、縦断面図、チャンバ首部の横断面図と縦断面図である。ミキシングチャンバ18は、円筒形状の下部を円錐状に絞って形成しており、その先端に樹脂材料を吐出するためのノズル38を設けている。ミキシングチャンバ18は内部に前述のミキシングロータ20を収容するが、ロータ軸部のフィン外縁がミキシングチャンバ18の内周面を摺動回転できるような内径サイズとされている。そして、ミキシングチャンバ18の上端部には、やや肉厚のフランジ部40が設けられ、ここにロータ20のフランジ部26の嵌入部42を形成している。この嵌入部42にフランジ部26を収容させた状態でミキシングロータ20がミキシングチャンバ18に収容されると、両者のフランジ部26、40の上面が同一面となるとともに、ロータ側フランジ部26に形成された環状突条37部分のみが上面から突出するようになっている。
【0020】
また、チャンバフランジ部40の上面には180度対向する位置に一対の硬化性樹脂導入口44と非硬化性樹脂導入口46が開口している。これら樹脂導入口44,46は、ロータ側フランジ部26の下面部に潜り込んで、ミキシングチャンバ18とロータ20の間に樹脂をそれぞれ導入させるようにしている。
【0021】
なお、チャンバフランジ部40の上面には、位置決め穴48が設けられ、取付ブロック14に設けた位置決め突起(図示せず)を嵌入させることで、樹脂導入口44,46を取付ブロック14に形成した硬化性樹脂通路50、非硬化性樹脂通路52(図1参照)とそれぞれ位置合わせできるようにしている。更に、チャンバフランジ部40の直下のチャンバ外周部に後述の金属外套との位置決め突起54を設けている(図9,図10参照)。
【0022】
図11、12に上記ミキシングチャンバ18を収容する金属外套22の平面図と縦断面図を示している。金属外套22は、アルミニウム材料からなる金属ケースであり、ミキシングチャンバ18の収容孔56を形成しているスリーブ58と、その上端部のフランジ保持部60を主たる構成要素としている。スリーブ58の下端面にはミキシングチャンバ18のノズル38を突出させる開口62が形成されている。開口62に近い収容孔56の下端部はミキシングチャンバ18の下部絞り部分を受けるようにテーパ面を形成している。フランジ保持部60にはミキシングチャンバ18のフランジ部40を収容する段部64が形成されており、この段部64の収容孔56に沿った開口縁の一部に前記位置決め突起54を嵌入可能な位置決め溝66を形成し、これに収容されたミキシングチャンバ18が回転しないように調整される。
【0023】
そして、金属外套22は取付ブロック14に対してフランジ結合することで一体的に固定されるようにしており、このため、フランジ保持部60の上端外周に張り出しフランジ部68を設けている。この張り出しフランジ部68は下面側に片勾配を付して構成される。
【0024】
一方、図1に示すように、押出注入手段10,12が取り付けられる取付ブロック14の下面にはボス部70が突設され、その突端面に回転軸32の軸受スリーブ72を臨ませ、回転伝達軸部28が突出させている。また、回転伝達軸部28を中心として180度対向する線対称位置に硬化性樹脂通路50と非硬化性樹脂通路52を開口させている。上記ボス部70の下端部外周には張り出しフランジ部74を形成し、その上面に片勾配を施している。
【0025】
このような取付ブロック14のボス部70を利用してミキサを取り付けるが、ミキシングロータ20をミキシングチャンバ18内に収容した状態で、これを金属外套22に収容することでミキサが構築され、これを取付ブロック14のボス部70にフランジ結合して固定するようにしている。図1に示しているように、ブロック側の張り出しフランジ部74とミキサ側の張り出しフランジ部68を対面させ、それらの外縁をテーパを利用して締付手段76により締め付けることで、一体結合させることができる。また逆に締付手段76を緩めることで、ミキサの取り外しが簡単にできるようにしている。フランジ結合した状態では、ミキシングロータ20のフランジ部26は軸受スリーブ72に対面し、その外側にてボス部70の突端面に開口した樹脂通路50,52の各々が位置決め穴48によって規定された状態でミキシングチャンバ18のフランジ部40に設けた樹脂導入口44,46に対面して取り付けられる。
【0026】
このような2液混合注入装置およびミキサでは、注入作業の終了後に、ミキサを固定している締付手段76を外し、ミキサを下方に引き下げることでミキシングロータ20に嵌入している回転伝達軸部28が引き抜かれ、取付ブロック14から簡単に分離できる。その後は金属外套22からミキシングロータ20を内挿しているミキシングチャンバ18をそのまま引き出し、これを廃棄するとともに、次の新規なミキシングチャンバ18に新規なミキシングロータ20をに入れ込み、これを金属外套22に装着して取付ブロック14にフランジ結合させればよい。もちろん、その間に必要に応じて取付ブロック14の押出注入手段10,12の変更や樹脂通路50,52の洗浄を行っておく。
【0027】
上記ミキサとこのミキサを利用した2液混合注入装置では、ミキサ取付状態において、樹脂を押出注入すると、樹脂導入口44,46に供給された樹脂圧力がロータ側フランジ部26をボス部70の突端面に押し付けるように作用する。フランジ部40には環状突条37が設けられており、これが押しつぶされて大きなシール機能を発揮することができる。集中的に線接触している部分が加圧されるので、シール効果が高い。また、ミキシングロータ20には回転軸32の伝達軸部28が嵌入するが、凹陥溝34を利用して伝達軸部28の挿入深さが決められているので、着脱が極めて簡単に行える。かつ、四角断面で回転伝達を行うようにしているので、伝達軸部28だけが空回りするようなことも防止できるようになっている。これによってミキサの引き抜きによって簡単にミキサを分離できる利点が得られる。
【0028】
更に、本実施形態では、ミキシングチャンバ18とミキシングロータ20を樹脂成型品としているが、ロータ20は耐疲労性と優れた耐摩擦摩耗特性があるエンジニアリングプラスチックを用いればよく、例えばポリアセタールコポリマーを用いればよい。さらにミキシングチャンバ18としてはポリプロピレンを用いて低コスト化を図ることができる。これはミキサの圧力保持を金属外套22に負わせ、これに収容されるミキシングチャンバ18は薄肉形態で作成することができるからである。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明は電子機器の樹脂モールディング分野や薬剤の塗布、定量供給などに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】実施形態に係る2液混合注入装置の要部断面図である。
【図2】ミキシングロータの平面図である。
【図3】ミキシングロータの側面図である。
【図4】ミキシングロータのC−C線断面図である。
【図5】ミキシングロータのA−A線断面図である。
【図6】ミキシングロータのB−B線段面図である。
【図7】ミキシングチャンバの平面図である。
【図8】ミキシングチャンバの縦断面図である。
【図9】ミキシングチャンバの胴部断面図である。
【図10】ミキシングチャンバのフランジ部段面図である。
【図11】金属外套の平面図である。
【図12】金属外套の縦断面図である。
【符号の説明】
【0031】
10、12………押出注入手段、14………取付ブロック、16………ミキサ、18………ミキシングチャンバ、20………ミキシングロータ、22………金属外套、24………フィン、26………外向きフランジ部、28………回転伝達軸部、30………挿通孔、32………回転軸、34………凹陥溝、36………突起、37………環状突条、38………ノズル、40………チャンバフランジ部、42………フランジ嵌入部、44………硬化性樹脂導入口、46………非硬化性樹脂導入口、48………位置決め穴、50………硬化性樹脂通路、52………非硬化性樹脂通路、54………位置決め突起、56………収容孔、58………スリーブ、60………フランジ保持部、62………開口、64………段部、66………位置決め溝、68………張り出しフランジ部、70………ボス部、72………軸受スリーブ、74………張り出しフランジ部、76………締付手段。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
種類の異なる複数の液の押出注入手段から供給される液を導入して混合攪拌するミキサを、前記押出注入手段が取り付けられるブロックに対して着脱可能としておき、当該ミキサを、ノズル部を有する樹脂製ミキシングチャンバと、このミキシングチャンバ内に挿入される樹脂製ミキシングロータと、ミキシングロータを内挿したミキシングチャンバを収容して圧力支持をなす金属外套とから構成し、前記ミキシングロータとこれを内挿するミキシングチャンバの廃棄交換を可能としたことを特徴とする2液混合注入装置。
【請求項2】
前記ミキサのロータはブロックを貫通する回転軸の角形断面の回転伝達軸部を挿入させるとともに、回転伝達軸部とロータの挿通孔と凹凸係合部で係合位置決め可能としてなることを特徴とする請求項1に記載の2液混合注入装置。
【請求項3】
前記ミキサのミキシングロータは前記ブロックへの対面部に外向きフランジ部を有するとともに、このフランジ部にはブロック側の接合面に当接され前記回転伝達軸部の周囲を囲繞する突条部を設けて線接触接合させていることを特徴とする請求項2に記載の2液混合注入装置。
【請求項4】
前記ミキサのミキシングチャンバは前記ブロックに形成された前記押出注入手段から液供給通路の開口に対面された液導入口を有し、この液導入口は前記ミキシングロータのフランジ部下面を経由してロータ・チャンバ間の隙間流路に連通されていることを特徴とする請求項1に記載の2液混合注入装置。
【請求項5】
前記ミキサは前記ブロックに対してフランジ結合構成とし、フランジ外縁を締め付ける締付手段により着脱可能としてなることを特徴とする請求項1に記載の2液混合注入装置。
【請求項6】
ノズル部を有する樹脂製ミキシングチャンバと、このミキシングチャンバ内に挿入される樹脂製ミキシングロータと、ミキシングロータを内挿したミキシングチャンバを収容して圧力支持をなす金属外套とから構成し、前記ミキシングロータとこれを内挿するミキシングチャンバの廃棄交換を可能とした2液混合注入装置用ミキサ。
【請求項1】
種類の異なる複数の液の押出注入手段から供給される液を導入して混合攪拌するミキサを、前記押出注入手段が取り付けられるブロックに対して着脱可能としておき、当該ミキサを、ノズル部を有する樹脂製ミキシングチャンバと、このミキシングチャンバ内に挿入される樹脂製ミキシングロータと、ミキシングロータを内挿したミキシングチャンバを収容して圧力支持をなす金属外套とから構成し、前記ミキシングロータとこれを内挿するミキシングチャンバの廃棄交換を可能としたことを特徴とする2液混合注入装置。
【請求項2】
前記ミキサのロータはブロックを貫通する回転軸の角形断面の回転伝達軸部を挿入させるとともに、回転伝達軸部とロータの挿通孔と凹凸係合部で係合位置決め可能としてなることを特徴とする請求項1に記載の2液混合注入装置。
【請求項3】
前記ミキサのミキシングロータは前記ブロックへの対面部に外向きフランジ部を有するとともに、このフランジ部にはブロック側の接合面に当接され前記回転伝達軸部の周囲を囲繞する突条部を設けて線接触接合させていることを特徴とする請求項2に記載の2液混合注入装置。
【請求項4】
前記ミキサのミキシングチャンバは前記ブロックに形成された前記押出注入手段から液供給通路の開口に対面された液導入口を有し、この液導入口は前記ミキシングロータのフランジ部下面を経由してロータ・チャンバ間の隙間流路に連通されていることを特徴とする請求項1に記載の2液混合注入装置。
【請求項5】
前記ミキサは前記ブロックに対してフランジ結合構成とし、フランジ外縁を締め付ける締付手段により着脱可能としてなることを特徴とする請求項1に記載の2液混合注入装置。
【請求項6】
ノズル部を有する樹脂製ミキシングチャンバと、このミキシングチャンバ内に挿入される樹脂製ミキシングロータと、ミキシングロータを内挿したミキシングチャンバを収容して圧力支持をなす金属外套とから構成し、前記ミキシングロータとこれを内挿するミキシングチャンバの廃棄交換を可能とした2液混合注入装置用ミキサ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2008−221536(P2008−221536A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−60835(P2007−60835)
【出願日】平成19年3月9日(2007.3.9)
【出願人】(507078762)株式会社エクサ (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月9日(2007.3.9)
【出願人】(507078762)株式会社エクサ (1)
【Fターム(参考)】
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