説明

7員環化合物及びその糖尿病と代謝症候群を治療するための薬学的用途

本発明は、糖尿病又は代謝症候群の予防・治療に用いられる製剤を製造するための一類の7員環化合物の新たな用途を公開した。また、一類の新たな7員環化合物を公開した。また、前述7員環化合物の製造方法及び前述7員環化合物を含有する組成物を公開した。本発明の7員環化合物は有効に糖尿病又は代謝症候群などの疾患を予防・治療することができる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
哺乳動物の糖尿病又は代謝症候群を予防・治療するための薬物の製造に用いられることを特徴とする、式(I)で表される化合物、その異性体、ラセミ体、薬学的に許容される塩、或いはこれらの混合物の使用。
【化1】

(式中、Ar1、Ar2はベンゼン環或いは複素環から選ばれる。
X、YはO、N、S或いはSO2から選ばれる。
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8は独立にH、置換又は非置換のC1-10アルキル基、置換又は非置換のC2-10アルケニル基、置換又は非置換のC2-10アルキニル基、ハロゲン、-COOR’、-NR’R”、-OR’、-COR’、-CONR’R”、=O、-SR’、-SO3R’、-SO2NR’R”、-SOR’、-SO2R’、-NO2、或いは-CNから選ばれる。
但し、R’、R”は独立にH、置換又は非置換のフェニル基、置換又は非置換のベンジル基、置換又は非置換のC1-10アルキル基、置換又は非置換のC2-10アルケニル基、置換又は非置換のC2-10アルキニル基から選ばれる。或いは、基R’とR”は連結して一緒に4-7員環を形成している。)
【請求項2】
Ar1及び/又はAr2はベンゼン環であることを特徴とする、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
前述の代謝症候群は、インスリン抵抗性、高インスリン血症、耐糖能異常、肥満、脂肪肝、高尿酸血症、痛風、高脂血症、高コレステロール血症、アテローム性動脈硬化或いは高血圧から選ばれることを特徴とする、請求項1に記載の使用。
【請求項4】
式(I)で表される化合物、その異性体、ラセミ体或いは薬学的に許容される塩。
【化2】

(式中、Ar1、Ar2はベンゼン環或いは複素環から選ばれる。
X、YはO、N、S或いはSO2から選ばれる。
R3はOR’である。
R1、R2、R4、R5、R6、R7、R8は独立にH、置換又は非置換のC1-10アルキル基、置換又は非置換のC2-10アルケニル基、置換又は非置換のC2-10アルキニル基、ハロゲン、-COOR’、-NR’R”、-OR’、-COR’、-CONR’R”、=O、-SR’、-SO3R’、-SO2NR’R”、-SOR’、-SO2R’、-NO2、或いは-CNから選ばれる。
但し、R’、R” は独立にH、置換又は非置換のフェニル基、置換又は非置換のベンジル基、置換又は非置換のC1-10アルキル基、置換又は非置換のC2-10アルケニル基、置換又は非置換のC2-10アルキニル基から選ばれる。或いは、基R’とR”は連結して一緒に4-7員環を形成している。)
【請求項5】
Ar1及び/又はAr2はベンゼン環であることを特徴とする、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
XとYのうちの一方は、Oではないことを特徴とする、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
前述の化合物は、式(II)で表される構造を有することを特徴とする、請求項5に記載の化合物。
【化3】

(但し、R1、R2、R3、R5、R6、R7、R8の定義は、請求項4と同様である。
R9、R10は独立にH、置換又は非置換のフェニル基、置換又は非置換のベンジル基、置換又は非置換のC1-10アルキル基、置換又は非置換のC2-10アルケニル基、置換又は非置換のC2-10アルキニル基、置換又は非置換のアミノ基、-CORc、-CONRcRdから選ばれる。或いは、基R9とR10は隣接のNと一緒に4-7員環を形成している。
但し、Rc、Rdは独立にH、置換又は非置換のC1-10アルキル基、置換又は非置換のC2-10アルケニル基、置換又は非置換のC2-10アルキニル基から選ばれる。或いは、基RcとRdとは連結して一緒に4-7員環を形成している。)
【請求項8】
前述の化合物が、
4-ホルミル-3-ヒドロキシ-8-メトキシ-1,9-ジメチル-11-オキソ-11-ヒドロ-ジベンゾ[b,e][1,4]ジオキセピン-6-カルボン酸エチル、
4-ホルミル-3-ヒドロキシ-8-メトキシ-1,9-ジメチル-11-オキソ-11-ヒドロ-ジベンゾ[b,e][1,4]ジオキセピン-6-カルボン酸プロピル、
3-ヒドロキシ-8-メトキシ-1,9-ジメチル-11-オキソ-4-フェニルアミノメチル-11-ヒドロ-ジベンゾ[b,e][1,4]ジオキセピン-6-カルボン酸、
3-ヒドロキシ-8-メトキシ-1,9-ジメチル-11-オキソ-4-[(2-ピロール-1-イルエチルアミノ)-メチル]-11-ヒドロ-ジベンゾ[b,e][1,4]ジオキセピン-6-カルボン酸、
3-ヒドロキシ-8-メトキシ-1,9-ジメチル-11-オキソ-4-[(4-スルファミルフェニル)-アミノメチル]-11-ヒドロ-ジベンゾ[b,e][1,4]ジオキセピン-6-カルボン酸、
3-ヒドロキシ-8-メトキシ-1,9-ジメチル-11-オキソ-4-[(2-モルホリン-4-イルエチルアミノ)-メチル]-11-ヒドロ-ジベンゾ[b,e][1,4]ジオキセピン-6-カルボン酸、
3-ヒドロキシ-8-メトキシ-1,9-ジメチル-11-オキソ-4-(ピペラジン-1-イルメチル)-11-ヒドロ-ジベンゾ[b,e][1,4]ジオキセピン-6-カルボン酸、
4-t-ブチルアミノメチル-3-ヒドロキシ-8-メトキシ-1,9-ジメチル-11-オキソ-11-ヒドロ-ジベンゾ[b,e][1,4]ジオキセピン-6-カルボン酸、
4-(4-ベンジル-ピペラジン-1-イルメチル)-3-ヒドロキシ-8-メトキシ-1,9-ジメチル-11-オキソ-11-ヒドロ-ジベンゾ[b,e][1,4]ジオキセピン-6-カルボン酸、
4-[(4-アセチルアミノ-フェニル)-アミノメチル]-3-ヒドロキシ-8-メトキシ-1,9-ジメチル-11-オキソ-11-ヒドロ-ジベンゾ[b,e][1,4]ジオキセピン-6-カルボン酸、
3-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-8-メトキシ-1,9-ジメチル-11-オキソ-11-ヒドロ-ジベンゾ[b,e][1,4]ジオキセピン-6-カルボン酸、
ジベンゾ[b,e][1,4]ジオキセピン-11-オン、
4-(4-フルオロフェニルアミノメチル)-3-ヒドロキシ-8-メトキシ-1,9-ジメチル-11-オキソ-11-ヒドロ-ジベンゾ[b,e][1,4]ジオキセピン-6-カルボン酸、
4-ホルミル-3-ヒドロキシ-8-メトキシ-1,9-ジメチル-11-オキソ-11-ヒドロ-ジベンゾ[b,e][1,4]ジオキセピン-6-カルボキシメタンアミド、
4-ホルミル-3-ヒドロキシ-8-メトキシ-1,9-ジメチル-11-オキソ-11-ヒドロ-ジベンゾ[b,e][1,4]ジオキセピン-6-カルボキシエタンアミド、
4-ホルミル-3-ヒドロキシ-8-メトキシ-1,9-ジメチル-11-オキソ-11-ヒドロ-ジベンゾ[b,e][1,4]ジオキセピン-6-カルボキシジエタンアミド、
4-(ベンジルイミノメチル)-3-ヒドロキシ-8-メトキシ-1,9-ジメチル-11-オキソ-11-ヒドロ-ジベンゾ[b,e][1,4]ジオキセピン-6-カルボキシベンズアミド、
3-ヒドロキシ-8-メトキシ-1,9-ジメチル-11-オキソ-4-[(4-スルファミルフェニル)-イミノメチル]-11-ヒドロ-ジベンゾ[b,e][1,4]ジオキセピン-6-[カルボキシ-(4-スルファミル)ベンズアミド]、
2-クロロ-3-ヒドロキシ-8-メトキシ-5,10-ジヒドロ-ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン-11-オン、
9-ヒドロキシ-3-メトキシ-6-オキソ-6,11-ジヒドロ-5H-ベンゾ[e]ピリジノ[3,2-b][1,4]ジアゼピン-10-カルバルデヒド、
4-ホルミル-3-ヒドロキシ-8-メトキシ-1,9-ジメチル-11-オキソ-11-ヒドロ-ジベンゾ[b,e][1,4]ジオキセピン-6-カルボン酸ブチル、
4-ホルミル-3-ヒドロキシ-8-メトキシ-1,9-ジメチル-11-オキソ-11-ヒドロ-ジベンゾ[b,e][1,4]ジオキセピン-6-カルボン酸ペンチル、
8-メチル-5-オキソ-6,11-ジヒドロ-5H-ベンゾ[b]ピリジノ[2.3-e][1,4]ジアゼピン-10-カルボン酸、
3-ヒドロキシ-8-メトキシ-1,9-ジメチル-11-オキソ-4-[(4-スルファミルフェニル)-アミノメチル]-11-ヒドロ-ジベンゾ[b,e][1,4]ジオキセピン-6-カルボン酸プロピル、
3-ヒドロキシ-8-メトキシ-1,9-ジメチル-11-オキソ-4-[(2-モルホリン-4-イルエチルアミノ)-メチル]-11-ヒドロ-ジベンゾ[b,e][1,4]ジオキセピン-6-カルボン酸プロピル、
4-(4-フルオロフェニルアミノメチル)-3-ヒドロキシ-8-メトキシ-1,9-ジメチル-11-オキソ-11-ヒドロ-ジベンゾ[b,e][1,4]ジオキセピン-6-カルボン酸、
から選ばれることを特徴とする、請求項4に記載の化合物。
【請求項9】
(a) 有効量の式(I)で表される化合物、その異性体、ラセミ体、薬学的に許容される塩、或いはこれらの混合物と、
【化4】

(式中、Ar1、Ar2、X、Y、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8の定義は、請求項1と同様である。)
(b) 食品学・薬学的に許容される担体或いは賦形剤と、
を含有することを特徴とする、組成物。
【請求項10】
さらに、(c) 抗糖尿病薬、脂質降下薬、ダイエット薬、抗高血圧薬、或いは抗凝血薬から選ばれる一種又は多種の薬物を含有することを特徴とする、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
式(I)で表される化合物を製造する方法であって、
【化5】

(式中、Ar1、Ar2、X、Y、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8の定義は、請求項1と同様である。)
(a) 式(IV)化合物と式(V)化合物とを縮合させ、式(VI)化合物を形成すること、
【化6】

(式中、KはC3-6アルコキシ基、アミノ基、置換又は非置換のアリーロキシ基、置換又は非置換のベンジルオキシ基から、Lはハロゲン、C3-6アルコキシ基、アミノ基、置換又は非置換のアリーロキシ基、置換又は非置換のベンジルオキシ基、メルカプト基から、
MはC3-6アルコキシ基、アミノ基、置換又は非置換のアリーロキシ基、置換又は非置換のベンジルオキシ基、メルカプト基から、Zはハロゲン、C3-6アルコキシ基、アミノ基、置換又は非置換のアリーロキシ基、置換又は非置換のベンジルオキシ基、メルカプト基から選ばれる。)
(b) 式(VI)化合物に脱保護基及び/又は脱水をさせ、分子内で環を構成し、所要の化合物を得ること、
を含むことを特徴とする製造方法。
【請求項12】
哺乳動物の糖尿病又は代謝症候群を予防・治療する方法であって、必要とする哺乳動物の対象に、有効量の式(I)で表される化合物、その異性体、ラセミ体、薬学的に許容される塩、或いはこれらの混合物を使用すること、を含むことを特徴とする方法。
【化7】

(式中、Ar1、Ar2、X、Y、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8の定義は、請求項1と同様である。)

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−528061(P2010−528061A)
【公表日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−509654(P2010−509654)
【出願日】平成19年5月29日(2007.5.29)
【国際出願番号】PCT/CN2007/070059
【国際公開番号】WO2008/144982
【国際公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【出願人】(509328010)
【氏名又は名称原語表記】Shanghai Institute of Materia Medica Chinese Academy of Sciences
【住所又は居所原語表記】NO. 555 ZU CHONG ZHI ROAD,ZHANGJIANG HI−TECH PARK, SHANGHAI 201203, P.R. CHINA
【Fターム(参考)】