説明

A2Aアデノシンレセプターの選択的アンタゴニスト

【課題】運動障害を伴う神経変性障害のための新規化合物および医薬組成物の提供。
【解決手段】A2Aアデノシンレセプターの選択的アンタゴニストが提供される。前記新規A2Aブロッカーはパーキンソン病および他の疾患、虚血、虚血および興奮毒性で誘導される脳障害、強硬症、癌、薬物依存および薬物禁断の治療に有用である。

【発明の詳細な説明】
【発明の背景】
【0001】
本出願は“A2Aアデノシンレセプターの選択的アンタゴニスト”と題された2004年4月2日付で出願された米国仮出願No.60/559,159号の利益を主張しており、その開示は引用することにより本明細書の開示の一部とされる。
【0002】
発明の分野
本発明は、A2Aアデノシンレセプター(AR)の選択的アンタゴニストである化合物および医薬組成物に関する。これらの化合物は薬剤として有用である。
【0003】
2Aアデノシンレセプターの選択的アンタゴニストは、動物モデルおよびヒト試験の双方で、パーキンソン病(PD)の治療に有効であることが判明した。しかしながら、治験薬KW6002は動物毒性が検出されたため、初期臨床試験が第三相で中止された。他の治験化合物は、臨床候補と考えられる十分な効力、選択性、または生物学的利用能(bioavailability)を不足している。
【0004】
発明の背景
パーキンソン病は二番目に多い神経変性障害であり、北米で100万人以上罹患している。その病理進行、すなわち黒質におけるドーパミン作動性ニューロンの変性が、線条体ドーパミンの著しい減少と運動障害を引き起こす。この洞察によりPDのドーパミン代替治療としてL‐ドーパの導入に至った。現在でも、L‐ドーパはPDの運動症状の“ゴールド・スタンダード”治療であり続けている4,5。それが呈する顕著な症状軽減にもかかわらず、L‐ドーパによる長期治療は大きな限界を有している。L‐ドーパで5〜10年間の治療後、患者の60%以内で、L‐ドーパ有効性の喪失およびある消耗性合併症7,8、特に“オン”と“オフ”の運動変動、そして不随意舞踏病、または失調性運動(運動異常(dyskinesia))を経験する。これはPDの遅い段階で患者の管理上制限因子となっていた。運動異常(dyskinesia)の進行はドーパミンレセプターの脱感作を反映しているのかもしれない10。最も重要なことは、L‐ドーパがドーパミン作動性ニューロンの変性を遅延または停止させる明らかな証拠がない。事実、インビトロ細胞培養研究により、ドーパミンおよびその酸化性代謝産物がドーパミン作動性ニューロンに毒性であることを示唆し、L‐ドーパがドーパミン作動性ニューロンの変性を実際には促進させているかもしれないという懸念を生じた。この懸念により、多くの臨床医はPDの過程で早期にL‐ドーパを処方することを避けている11
【0005】
L‐ドーパ療法のこれら大きな制限はドーパミンレセプターの活性化と関連している。これにより、ドーパミン作動系を標的としないPDの代替治療に向けた研究を促すことになった12。ドーパミン以外の線条体神経修飾物質(neuromodulator)および伝達物質が、運動機能の重要な調節因子(regulator)として次第に評価され、ドーパミン代替を補う新たな治療機会を与えている。
【0006】
この10年間にわたり、A2Aアデノシンレセプター(A2AAR)がPD治療用として次第に注目されるようになった13,14。この理由は、脳幹神経節におけるA2AARの役割に関する我々の理解と、より選択的な新規A2AARアンタゴニストの最近の開発に基づいている。アデノシン‐ドーパミン相互作用の解剖学的、神経化学的、および挙動的証拠がこの治療提案の根拠を形成している15‐17。解剖学的には、A2AAR密度は線条体で高く、線条体ではレセプターmRNAが、線条体淡蒼球ニューロンにおいてDレセプターmRNAと同時発現される18‐20。A2Aレセプターのこの独特の細胞分布は、A2Aレセプターアンタゴニストが“間接的に”線条体淡蒼球経路を選択的に調節して運動活動に影響を与えることを示唆している。神経化学段階において、A2AARの活性化が線条体でDレセプターとの結合親和性を減少させ21、そしてA2AARの活性化がアセチルコリンおよびGABAの放出とc‐Fosの発現を含めた、線条体Dレセプターの活性化により生じる多くの神経化学および細胞変化と拮抗している。更に、挙動研究により、非選択的アデノシンアンタゴニストのカフェインおよびテオフィリンが自発運動を刺激し22,23、一方で非選択的アゴニストNECA24がドーパミンアゴニストにより誘導される自発的移動活動および運動活動を抑制することを明らかにした。そのため、運動活動を調節する上で、A2AARアゴニストおよびアンタゴニストは、それぞれドーパミンアンタゴニストおよびアゴニストとして機能するのである。A2Aアンタゴニストによる運動増進を説明するために三つの可能なメカニズムが提案された。すなわち、(1)直接的なレセプター‐レセプター(A2A‐D)拮抗相互作用25,26、(2)A2AおよびDレセプターシグナリングの対抗性、但し独立性、または(3)脳幹神経節におけるGABA放出のA2AAR調節30‐32である。これらのレセプターはA2AAR‐D2ヘテロダイマーも形成するが33、二量体化がどのようにレセプター機能に影響を与えるかは不明である。
【0007】
2AレセプターアンタゴニストはPD患者に多くの治療効果をもたらす。
第一に、A2Aアンタゴニストは正常動物およびドーパミン欠乏動物で運動活動を刺激する。PDのげっ歯類モデルにおいて、非選択的アデノシンアンタゴニスト(カフェインおよびテオフィリン)22,34およびA2AAR選択的アンタゴニストSCH58261、KW6002およびCSCは、Dレセプターの遺伝的欠失42と同様にMPTP、6‐ヒドロキシドーパミン、ハロペリドール、またはレセルピン35‐41により誘導される運動欠陥を逆転させる。更に最近になり、A2AアンタゴニストKW6002はMPTP処置非ヒト霊長類で運動欠陥を逆転させた43,44。更に、L‐ドーパのようなドーパミン作動剤の閾値下(sub-threshold)用量、またはアポルホルミンもしくはキンピロールのようなDおよびDアゴニストの閾値下(sub-threshold)用量と組み合わされた場合、A2Aアンタゴニストは運動活動を刺激しうる45。例えば、KW6002をL‐ドーパと組み合わせるとL‐ドーパの用量を減らせ、それによりL‐ドーパに伴う合併症を減らせる。一部の非特異的アデノシンアンタゴニストまたは一部のドーパミンアゴニストとは対照的に、急性治療とそれに続く継続治療が15日間続けられた後で運動刺激が観察された44,46,47。そのため、A2Aアンタゴニストの運動刺激効果に対する耐性は発現しなかった。
【0008】
第二に、PDのMPTP処置サルモデルの研究によりA2Aアンタゴニストの新規特徴、すなわち運動異常(dyskinesia)のなく運動活動を刺激することを明らかにした43,44,48。L‐ドーパとは対照的に、KW6002による反復治療は運動欠陥を逆転させたが、予めL‐ドーパ投与されたサルでも、運動異常(dyskinesia)を誘導しなかった。更に、A2AARノックアウトマウスにおける我々の最近の発見によると、L‐ドーパの長期治療による挙動感覚の進行にはA2AARの活性化を要することを示唆している。A2Aレセプターの遺伝的不活性化はL‐ドーパ誘導性回転挙動を弱めた49。これは、MPTP処置サルへのKW6002とアポモルフィンとの同時投与がアポモルフィン誘導性運動異常(dyskinesia)の進行を完全に止めたことを示す最近の研究と一致している50。そこでA2AAR機能のこの新規面を基礎付ける分子メカニズムを調べる別な研究が支持されているのである。
【0009】
第三に、蓄積した証拠は、A2AARの特異的不活性化がハンチントン病56およびアルツハイマー病57の動物モデルのみならず、虚血51‐53および興奮毒性54,55でも誘導される脳障害を一貫して弱めることを示唆している。A2AARアンタゴニストによる神経保護はPDのげっ歯類モデルへ最近、領域が広げられた。CSC、DMPX、SCH58261、およびKW6002のようなA2AARアンタゴニスト(但し、A1AARアンタゴニストDPCPXは含まない)の同時投与はPDのいくつかの神経毒モデルでドーパミン作動性神経毒性を弱めた58。A2AARアンタゴニストは(ドーパミン作動性末端で分子マーカーのドーパミン含有率および発現の減少のような)機能的保護をもたらすのみならず、PDのMPTP‐OHDAおよび6‐OHDAモデルの双方において、黒質におけるドーパミン作動性ニューロンの喪失も減少させた59,60。同様にA2AARのノックアウトはマウスにおいて、MPTP誘導ドーパミン作動性神経毒性を弱めた59。広範囲のニューロン損傷モデルに対するA2AARアンタゴニストによる神経保護の証明と一緒に、これらの結果は、A2AARアンタゴニストが神経保護をもたらし、ドーパミン作動性ニューロンの変性を遅延または停止すらさせる可能性を高めている。
【0010】
最後に、他の神経伝達物質レセプター、例えばグルタミン酸レセプターの広範囲分布とは対照的に、A2AARの発現はほぼ排他的に線条体で生じ、脳幹神経節外で薬物作用による重度の副作用(グルタミン酸アンタゴニストのような薬物による重度の問題)なしにドーパミン媒介運動経路の選択的調節を行える。周囲アデノシンレベルおよびA2AAR密度がPD患者において正常であることに重点を置くことが重要であり61、A2AアンタゴニストがPDの遅い段階でも有効なままであることを示している。
【0011】
ドーパミン作動性ニューロン変性に対する潜在的神経保護剤としてのA2ARアンタゴニストで期待される使用は、カフェインとPD間との関係に関する疫学研究の2000年5月の報告書により著しく高められた。Rossらは8004人の日本人‐米国人の30年間追跡による大規模な有望研究について記載し、そこではこの集団でカフェイン消費とPD進行リスクとに反比例関係があることを示した62。47,351人の男性および88,565人の女性を用いた二つの他の進行中で大規模集団(cohort)研究(Heath Professional Follow-up Studies and Nurse’s Heath Study)も、適度なカフェイン消費(3〜5カップ/日)がPD進行リスクを減少させることを示した63。そのため、カフェイン消費とPD進行リスクとの反比例関係はこれら二つの大規模で有望な疫学研究でしっかりと確立されたようである。これらの結果はA2AARアンタゴニストによる神経保護を示した動物研究と一致し、カフェインを含めたA2Aアンタゴニストがドーパミン作動性ニューロンの変性を遅延または停止させる機会をもたらすことを強く示している。
【0012】
KW6002の初期臨床試験結果は、ある研究で運動活動を高め(20〜80mg/日)、他の研究でL‐ドーパの低(但し、高くない)用量による運動刺激効果を高めることを示した64,65。KW6002はよく許容され(tolerated)、副作用をほとんど有しなかった。残念ながら、この化合物がラットで長期毒性を生じることが判明したため、KW6002による試験は中止された。そのため、毒性の無い別の分子を開発する喫緊の必要性が生じたのである。
【0013】
初代の比較的選択的なA2AARアンタゴニストである8‐スチリルキサンチン類は約10年前に現れた。この種類はKW‐6002を含み、それはA2AARに対する低ナノモル親和性と、AARよりA2AARに対して>100倍の選択性を有している。KW‐6002はPDの治療剤として2002年に臨床試験へ入った1,66。SCH58261、ピラゾロ〔4,3‐e〕‐1,2,4‐トリアゾロ〔1,5‐c〕ピリミジンは、次の数年間で出現した一連の第二世代誘導体の原型(prototype)であった。これらも、インビトロでA2AARに対して低ナノモル親和性と良い選択性を有していた67。出現した第三クラスのアンタゴニスト、1,2,4‐トリアゾロ〔4,5‐e〕‐1,3,5‐トリアジン類はZM241385で代表され、これはナノモル下(sub-nanomolar)範囲でA2AARに活性であるが、選択性が少なく、A2BARとも相互作用した68。これらの強力なA2Aアンタゴニストは重要な研究手段であり、インビトロでA2AAR機能の薬理研究を著しく促し、A2AARの神経生物学の我々の理解をインビボで有意に高めた。しかしながら、これらアンタゴニストは各々重大な欠点を有している。KW‐6002は光感受性であり、活性E異性体から1/800低活性Z異性体への光異性化を受ける69。SCH58261は非常に難溶性であり、その第二世代誘導体でも不十分な生物学的利用能(bioavailability)である70。前記のように、ZM241385は非選択的であり、しかも生物学的利用能(bioavailability)に乏しい。1,2,4‐トリアゾロ〔4,3‐a〕キノキサリン‐1‐オン類71およびICIからのオキサゾロ〔4,5‐d〕ピリミジン類のような他の窒素複素環類も非選択的であり、それらの生物学的利用能(bioavailability)は未知である。したがって、選択的A2AARアンタゴニストである化合物について継続的必要性が存在している。
【発明の概要】
【0014】
一面において、式Iの化合物またはその薬学上許容される塩、場合により単一立体異性体またはその立体異性体の混合物の形で存在するものが提供される:
【化1】

〔前記式中、RおよびRは各々独立して水素、ハロゲン、‐NH、‐OH、‐SH、‐NHCH、‐N(CH、‐OMe、‐SMe、(C‐C)アルキル、アリール、およびアリール(C‐C)アルキルからなる群より選択され、ここでRおよびRはRの1〜4置換基で場合により置換され、ここでアルキルは‐O‐、‐S‐、‐SO‐、‐S(O)‐、またはアミノ(‐NR‐)から選択される1〜4のヘテロ原子で場合により介在され、あるいはRおよびRは独立して不在であり、但しRが結合しているRおよびRがハロゲン、‐NH、‐OH、‐SH、‐NHCH、‐N(CH、‐OMe、および‐SMeである場合にRはチオまたはハロゲンではない、Rは水素、ハロ、‐OR、‐SR、(C‐C)アルキル、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C‐C)シクロアルキル、複素環、複素環(C‐C)アルキル、アリール、アリール(C‐C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C‐C)アルキル、‐CO、RC(=O)O‐、RC(=O)‐、‐OCO、RNC(=O)O‐、ROC(=O)N(R)‐、RN‐、RNC(=O)‐、RC(=O)N(R)‐、RNC(=O)N(R)‐、RNC(=S)N(R)‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、‐SSR、RS(=O)‐、RS(=O)‐、‐NNR、および‐OPOからなる群より選択される、または基CRから形成される環がアリールまたはヘテロアリール、または部分的不飽和であれば、Rは不在でもよい、RおよびRはそれらが結合している原子と一緒になって、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12環原子を有する飽和または部分的不飽和、単環式、二環式、三環式、または芳香環を形成し、ここで環原子は環中で‐O‐、‐S‐、‐SO‐、‐S(O)‐、またはアミン(‐NR‐)からなる群より選択される1、2、3、または4のヘテロ原子で場合により介在され、RおよびRを含んでなる環は場合により1〜14のR基で更に置換されている、各Rは独立してハロ、‐OR、‐SR、置換(C‐C)アルキルまたは非置換(C‐C)ア
ルキル、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C‐C)シクロアルキル、(C‐C12)ビシクロアルキル、複素環、ヘテロシクリル(C‐C)アルキル、アリール、アリール(C‐C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C‐C)アルキル、‐CO、RC(=O)O‐、RC(=O)‐、‐OCO、RNC(=O)O‐、ROC(=O)N(R)‐、RN‐、RNC(=O)‐、RC(=O)N(R)‐、RNC(=O)N(R)‐、RNC(=S)N(R)‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、‐SSR、RS(=O)‐、‐NNR、および‐OPOからなる群より選択されるか、あるいは二つのR基とそれらが結合する原子とは一緒になってC=OまたはC=Sを形成するか、あるいは二つのR基はそれらが結合する原子と一緒になって炭素環式または複素環式環を形成しうる、RおよびRは各々独立して水素、(C‐C)アルキル、(C‐C)シクロアルキル、アリールまたはアリール(C‐C)アルキレン、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C‐C)アルキレン‐である、あるいはRおよびRはそれらが結合する窒素原子と一緒になって複素環またはヘテロ芳香環を形成している、RおよびR10は各々独立して水素、ハロゲン、‐NH、‐OH、‐SH、‐NHCH、‐N(CH、‐OMe、‐SMe、(C‐C)アルキル、アリール、およびアリール(C‐C)アルキルからなる群より選択され、ここでRおよびR10はRの1〜4置換基で場合により置換され、ここでアルキルは‐O‐、‐S‐、‐SO‐、‐S(O)‐、またはアミノ(‐NR‐)から選択される1〜4のヘテロ原子で場合により介在され、あるいはRおよびR10は独立して不在であり、但しRが結合しているRおよびR10がハロゲン、‐NH、‐OH、‐SH、‐NHCH、‐N(CH、‐OMe、および‐SMeである場合にRはチオまたはハロゲンではない、Yは‐CRまたはNRである、Zは水素、ハロゲン、(C‐C)アルキル、(C‐C)シクロアルキル、(C‐C12)ビシクロアルキル、(C‐C20)ポリシクリル、ヘテロシクリル
、シクロアルキル(C‐C)アルキル、ビシクロアルキル(C‐C12)アルキル、ヘテロシクリル(C‐C)アルキル、アリール、アリール(C‐C14)、アリール(C‐C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C‐C)アルキル、‐NR、‐OR、‐SR、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、‐CO、RC(=O)O‐、RC(=O)‐、‐OCO、RNC(=O)O‐、ROC(=O)NR‐、RNC(=O)‐、RC(=O)N(R)‐、RNC(=O)NR‐、RNC(=S)NR‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、‐SSR、RS(=O)‐、‐NNR、‐OPO、‐OS(O)R、‐OS(=O)OR、‐OS(O)OR、および‐O(SO)NRからなる群より選択される、RおよびRは各々独立して水素、ハロゲン、‐NH、‐OH、‐SH、‐NHCH、‐N(CH、‐OMe、‐SMe、プロパルギル、シアノ、‐NNH、‐NNCH、‐OPOH、‐OPOCH、‐OS(O)H、‐OS(O)OH、‐OS(O)CH、‐OS(O)OCH、(C‐C)アルキル、アリール、アリール(C‐C)アルキル、(C‐C)シクロアルキル、(C‐C12)ビシクロアルキル、シクロアルキル(C‐C)アルキル、ビシクロアルキル(C‐C12)アルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリール(C‐C)アルキルからなる群より選択され、ここでアルキルおよびシクロアルキルは‐O‐、‐S‐、‐SO‐、‐S(O)‐、およびアミノ(‐NR‐)からなる群より選択される1〜4のヘテロ原子で場合により介在される、アルキル、シクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは‐OR、‐NR、‐SR、シアノ、‐NNH、‐NNCH、‐OPOH、‐OPOCH、‐OS(O)H、‐OS(O)OH、‐OS(O)CH、および‐OS(O)OCHからなる群より選択される一、二、三、または四置換基で場合により置換されるが、但しRが他のヘテロ原子と結合している場合にそれはヘテロ原子ではない、Rは水素および(C‐C)アルキルからなる群より選択される、m
は0〜8である、nは0、1、2、または3である、但し、mが0である場合、Zは水素、シアノ、ニトロ、またはヘテロ原子ではなく、nが0である場合、Yは‐NRではない。〕。
【0015】
他の面において、式IIの化合物またはその薬学上許容される塩、場合により単一立体異性体またはその立体異性体の混合物の形で存在するものが提供される:
【化2】

〔前記式中、R、R、R、R、R、R10、m、n、Y、およびZは前記の通りである、Lは‐(C‐C)アルキル‐C≡C‐、‐C≡C‐(C‐C)アルキル‐、‐(CH1‐3‐CH=CH‐、‐CH=CH‐(CH1‐3‐、‐(CH1‐2‐CH=CH‐CH‐、および‐CH‐CH=CH‐(CH1‐2‐からなる群より選択されるリンカーである。〕。
【0016】
他の面において、式IIIの化合物、その薬学上許容される塩、場合により単一立体異性体またはその立体異性体の混合物の形で存在するものが提供される:
【化3】

〔前記式中、R、R、R、R、R、R10、m、n、Y、およびZは前記の通りである、Lは‐NH‐、‐N=N‐、‐NH‐N=、‐O‐、‐S‐、‐SO‐、およびピラゾリルからなる群より選択されるリンカーである〕。
【0017】
式I、II、およびIIIの前記化合物の各々の一変更態様において、基(CRは一緒になってメチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、イソ‐プロピレン、イソ‐ブチレン、sec-ブチレン、およびtert-ブチレンからなる群より選択される。他の変更態様において、(CRは一緒になってメチレン、エチレン、プロピレン、およびイソ‐プロピレンからなる群より選択される。他の変更態様において、(CR‐Zは一緒になって‐CHCH=CH、‐CHC≡CH、‐CHC≡CCH、または‐CHCHC≡CHからなる群より選択される。更に他の変更態様において、(CR‐Zは一緒になって‐CHC≡CHである。
【0018】
前記式の他の変更態様において、RおよびRは水素であるかまたは不在であり、mは2〜8であり、基(CRは場合により1〜4のアルケニルまたはアルキニル共役または非共役基を含んでなる。他の変更態様において、mは1〜8であり、Zは‐NH、‐OH、‐SH、‐NR、‐OR、‐SR、およびシアノからなる群より選択される。他の具体的な変更態様において、(CR‐Zは一緒になってメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、イソ‐プロパノール、イソ‐ブタノール、sec-ブタノール、およびtert-ブタノールからなる群より選択される。更に他の変更態様において、(CR‐Zは一緒になってメタノール、エタノール、プロパノール、および‐CHCNからなる群より選択される。
【0019】
前記各々の一変更態様において、RおよびRは水素であり、基(CRは直線または分岐であり、mは1〜6であり、Zはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、およびヘキシルオキシからなる群より選択される。他の変更態様において、Zはメトキシ、エトキシ、およびプロポキシからなる群より選択される。他の変更態様において、Zは単環式、二環式、三環式、または芳香もしくは非芳香(C‐C20)シクロアルキル環であり、ここで環原子は‐O‐、‐S‐、‐SO‐、‐S(O)‐、およびアミノ(‐NR‐)からなる群より選択される1〜8のヘテロ原子で場合により介在されている。更に他の変更態様において、ZはRの1〜4置換基で場合により置換されたシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチル環からなる群より選択される。更に他の変更態様において、Zはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルからなる群より選択され、ここでmは0または1である。他の変更態様において、Zはシクロペンチルであり、ここでmは0である。具体的な変更態様において、Zはシクロブチルであり、mは1であり、RおよびRは水素である。
【0020】
前記各々の一つの具体的変更態様において、YおよびZは各々独立して水素または下記からなる群より選択される:
【化4】


前記式中、各YまたはZ基は場合により一、二、または三つの二重結合を含んでなる、環中の各炭素は‐O‐、‐S‐、‐SO‐、‐S(O)‐、またはアミノ(‐NR‐)から選択される1〜6のヘテロ原子で場合により置換または介在され、場合により1〜10のR基で更に置換されるが、但しYまたはZ環は橋頭炭素原子または三置換炭素原子に結合されていない。他の変更態様において、各YまたはZは独立して水素または下記からなる群より選択される二環式環である:
【化5】

前記式中、いかなる二つの隣接炭素環原子も‐O‐、‐S‐、‐SO‐、‐S(O)‐、またはアミノ(‐NR‐)から選択される1〜6のヘテロ原子で場合により介在され、環は‐NH、‐OH、‐SH、‐NHCH、‐N(CH、‐OMe、‐SMe、プロパルギル、シアノ、‐NNH、‐NNCH、‐OPOH、‐OPOCH、‐OS(O)H、‐OS(O)OH、‐OS(O)CH、および‐OS(O)OCHからなる群より選択される1〜7のR基で場合により置換され、mおよびnは各々独立して0または1である。他の変更態様において、各YまたはZは独立して水素または下記からなる群より選択される:
【化6】

前記式中、mおよびnは各々独立して0または1であり、R、R、R、およびR10は各々独立して不在であるか、または水素、‐NH、‐OH、‐SH、‐NHCH、‐N(CH、‐OMe、および‐SMeからなる群より選択され、各Z基はハロ、‐NH、‐OH、‐SH、‐NHCH、‐N(CH、‐OMe、‐SMe、プロパルギル、シアノ、‐NNH、‐NNCH、‐OPOH、‐OPOCH、‐S(SO)H、‐S(SO)OH、‐S(SO)CH、および‐S(SO)OCHからなる群より選択される1〜7のR基で場合により置換されている。
【0021】
前記の他の変更態様において、RおよびRは水素であり、mは0、1、2、または3であり、Zはフラン、ジヒドロ‐フラン、テトラヒドロフラン、チオフェン、ピロール、2H‐ピロール、2‐ピロリン、3‐ピロリン、ピロリジン、1,3‐ジオキソラン、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ジヒドロイミダゾール、2‐イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾール、2‐ピラゾリン、ピラゾリジン、イソキサゾール、イソチアゾール、1,2,3‐オキサジアゾール、1,2,4‐オキサジアゾール、1,2,3‐トリアゾール、1,2,4‐トリアゾール、1,3,4‐チアジアゾール、2H‐ピラン、1H‐テトラゾール、4H‐ピラン、ピリジン、ジヒドロ‐ピリジン、テトラヒドロ‐ピリジン、ピペリジン、1,4‐ジオキサン、モルホリン、1,4‐ジチアン、チオモルホリン、ピリダジン、ピリミジン、ジヒドロ‐ピリミジン、テトラヒドロ‐ピリミジン、ヘキサヒドロ‐ピリミジン、ピラジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、1,3,5‐トリアジン、および1,3,5‐トリチアンからなる群より選択され、各Z基は1〜10のR基で場合により置換されている。
【0022】
更に他の変更態様において、RおよびRは水素であり、mは0または1であり、Zはフラン、チオフェン、ピロール、2H‐ピロール、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾール、イソキサゾール、イソチアゾール、1,2,3‐オキサジアゾール、1,2,4‐オキサジアゾール、1,2,3‐トリアゾール、1,2,4‐トリアゾール、1,3,4‐チアジアゾール、および1H‐テトラゾールからなる群より選択され、各Z基はメチル、エチル、プロピル、イソ‐プロピル、‐NH、‐OH、‐SH、‐NHCH、‐N(CH、‐OCH、および‐SCHからなる群より選択される1〜3のR基で場合により置換されている。他の変更態様において、Zは‐CO、RC(=O)O‐、RC(=O)‐、‐OCO、RNC(=O)O‐、ROC(=O)NR‐、RN‐、RNC(=O)‐、RC(=O)N(R)‐、RNC(=O)NR‐、RNC(=S)NR‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、‐SSR、RS(=O)‐、RS(O)‐、‐N=NR、‐OPO、‐OS(O)R、‐OS(=O)OR、‐OS(O)OR、および‐OS(O)NRからなる群より選択され、mは1〜8であり、基(CRは場合により飽和または部分的不飽和である。更に他の変更態様において、Zは‐CO、RC(=O)O‐、RC(=O)‐、‐OCO、RNC(=O)O‐、ROC(=O)NR‐、RN‐、RNC(=O)‐、RC(=O)NR‐、RNC(=O)NR‐、RNC(=S)NR‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、‐SSR、RS(=O)‐、RS(=O)‐、‐N=NR、‐OPO、‐OS(O)R、‐OS(=O)OR、‐OS(O)OR、および‐O(SO)NRからなる群より選択され、(Rは一緒になって‐CH‐、‐CHCH‐、‐CHCHCH‐、‐CHCHCHCH‐、‐CHCHCHCHCH‐、‐CHCHCHCHCHCH‐、‐CH=CHCH‐、‐CHCH=CH‐、‐CH=CHCHCH‐、‐CHCH
=CHCH‐、‐CHCHCH=CH‐、‐C≡CCH‐、‐CHC≡C‐、‐C≡CCHCH‐、‐CHC≡CCH‐、および‐CHCHC≡C‐からなる群より選択される。前記の更に他の変更態様において、Zは独立して‐CO、RC(=O)‐、RN‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、RS(=O)‐、RS(=O)‐、‐OPO、‐OS(O)R、‐OS(=O)OR、‐OS(O)OR、または‐OS(O)NRであり、(CRは一緒になって‐CH‐、‐CHCH‐、‐CHCHCH‐、‐CHCHCHCH‐、‐CHCHCHCHCH‐、‐CHCHCHCHCHCH‐、‐CH=CHCH‐、‐CHCH=CH‐、‐CH=CHCHCH‐、‐CHCH=CHCH‐、‐CHCHCH=CH‐、‐C≡CCH‐、‐CHC≡C‐、‐C≡CCHCH‐、‐CHC≡CCH‐、および‐CHCHC≡C‐からなる群より選択される。
【0023】
前記の各々の一つの具体的変更態様において、各Rは独立して水素、ハロ、‐OR、‐SR、(C‐C)アルキル、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C‐C)シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル(C‐C)アルキレン‐、アリール、アリール(C‐C)アルキレン‐、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C‐C)アルキレン‐、‐CO、RC(=O)O‐、RC(=O)‐、‐OCO、RNC(=O)O‐、ROC(=O)N(R)‐、RN‐、RNC(=O)‐、RC(=O)N(R)‐、RNC(=O)N(R)‐、RNC(=S)N(R)‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、‐SSR、RS(=O)‐、RS(=O)‐、‐N=NR、および‐OPOからなる群より選択される。他の変更態様において、RおよびRはそれらが結合する炭素原子と一緒になってC=O、C=S、またはC=NRである。更に他の変更態様において、Rは水素、ハロ、‐OR、‐SR、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、‐CO、RC(=O)O‐、RC(=O)‐、‐OCO、RNC(=O)O‐、ROC(=O)N(R)‐、RN‐、RNC(=O)‐、RC(=O)N(R)‐、RNC(=O)N(R)‐、RNC(=S)N(R)‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、‐SSR、RS(=O)‐、RS(=O)‐、‐NNR、および‐OPOからなる群より選択される、または基CRから形成される環がアリールまたはヘテロアリールまたは部分的不飽和であれば、Rは不在でもよい。前記の他の変更態様において、Rは水素、OH、OMe、OAc、NH、NHMe、NMe、およびNHAcからなる群より選択される。具体的な変更態様において、Rは水素またはOHである。
【0024】
前記の各々の一つの具体的変更態様において、RおよびRはそれらが結合している原子と一緒になって、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12環原子を有する飽和または部分的不飽和、単環式、二環式、もしくは三環式、または芳香環を形成し、ここで環原子は環中で‐O‐、‐S‐、‐SO‐、‐S(O)‐、またはアミン(‐NR‐)からなる群より選択される1、2、3、または4のヘテロ原子で場合により介在され、RおよびRを含んでなる環は場合により1〜14のR基で更に置換されている、各Rは独立してハロ、‐OR、‐SR、(C‐C)アルキル、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C‐C)シクロアルキル、(C‐C12)ビシクロアルキル、複素環、ヘテロシクリル(C‐C)アルキル、アリール、アリール(C‐C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C‐C)アルキル、‐CO、RC(=O)O‐、RC(=O)‐、‐OCO、RNC(=O)O‐、ROC(=O)N(R)‐、RN‐、RNC(=O)‐、RC(=O)N(R)‐、RNC(=O)N(R)‐、RNC(=S)N(R)‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、‐SSR、RS(=O)‐、‐NNR、‐OPOからなる群より選択されるか、あるいは二つのR基とそれらが結合する原子とは一緒になってC=OまたはC=Sを形成するか、あるいは二つのR基はそれらが結合する原子と一緒になって炭素環式または複素環式環を形成しうる。他の変更態様において、RおよびRとそれらが結合する原子とを含んでなる環はシクロペンタン、シクロヘキサン、ピペリジン、ジヒドロ‐ピリジン、テトラヒドロ‐ピリジン、ピリジン、ピペラジン、デカリン、テトラヒドロ‐ピラジン、ジヒドロ‐ピラジン、ピラジン、ジヒドロ‐ピリミジン、テトラヒドロ‐ピリミジン、ヘキサヒドロ‐ピリミジン、ピラジン、イミダゾール、ジヒドロ‐イミダゾール、イミダゾリジン、ピラゾール、ジヒドロ‐ピラゾール、ピラゾリジン、ノルボルナン、およびアダマンタンからなる群より選択され、各々非置換であるかまたは置換されている。
【0025】
前記の各々の一つの具体的変更態様において、Rは置換(C‐C)アルキルまたは非置換(C‐C)アルキル、‐OR、‐CO、RC(=O)‐、RC(=O)O‐、RN‐、RNC(=O)‐、およびアリールからなる群より選択されるが、但しRおよびRを含んでなる環がOまたはSであるヘテロ原子を含有している場合、前記テロ原子はRで置換されていない。他の変更態様において、RはOH、OMe、メチル、エチル、t‐ブチル、‐CO、‐CONR、OAc、NH、NHMe、NMe、NHEt、およびN(Et)からなる群より選択されるが、但しRおよびRを含んでなる環がOまたはSであるヘテロ原子を含有している場合、前記ヘテロ原子はRで置換されていない。更に他の変更態様において、Rはメチル、エチル、‐CO、‐CONR、およびOAcからなる群より選択されるが、但しRおよびRを含んでなる環がヘテロ原子を含有している場合、前記ヘテロ原子はOAcで置換されていない。更に他の変更態様において、Rは‐(CH1‐2OR、‐(CH1‐2C(=O)OR、‐(CH1‐2OC(=O)R、‐(CH1‐2C(=O)R、‐(CH1‐2OCO、‐(CH1‐2NHR、‐(CH1‐2NR、‐(CH1‐2OC(=O)NHR、および‐(CH1‐2OC(=O)NRからなる群より選択される。更に他の変更態様において、Rは‐CHC(=O)OR、‐CHOC(=O)OR、‐CHOH、‐CHOAc、‐CHNH(CH)、および‐(CH1‐2N(CHである。他の変更態様において、R環で置換されているR基の数は1〜4である。
【0026】
他の変更態様において、RおよびRは水素、(C‐C)アルキル‐、アリール、アリール(C‐C)アルキレン‐、3、4、5、6、7、8、9、または10環原子を有する単環式、二環式、または芳香もしくは非芳香環からなる群より選択され、ここで環原子は環中で‐O‐、‐S‐、‐SO‐、‐S(O)‐、またはアミン(‐NR‐)からなる群より選択される1、2、3、または4のヘテロ原子で場合により介在され、各々1、2、3、または4のR基で場合により置換されている。更に他の変更態様において、Rは水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、3‐ペンチル、イソ‐プロピル、イソ‐ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、フェニル、およびベンジルからなる群より選択されるか、あるいはRは水素、メチル、またはsec-ブチルである。他の変更態様において、RおよびRは各々独立して水素、(C‐C)アルキル、(C‐C)シクロアルキル、アリール、アリール(C‐C)アルキレン、ヘテロアリール、およびヘテロアリール(C‐C)アルキレン‐からなる群より選択される、あるいはRおよびRはそれらが結合する窒素原子と一緒になって複素環またはヘテロ芳香環を形成している。
【0027】
前記の各々の一つの具体的変更態様において、‐NRはアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ペンチルアミノ、ジフェニルエチルアミノ、ピリジルメチルアミノ、ジエチルアミノ、およびベンジルアミノからなる群より選択される。他の変更態様において、‐NRはアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、およびベンジルアミノからなる群より選択されるか、または‐NRはアミノである。
【0028】
前記の各々の一つの具体的変更態様において、RおよびRは各々独立して水素、(C‐C)アルキルおよび1〜3の(C‐C)アルコキシ、(C‐C)シクロアルキル、(C‐C)アルキルチオ、アリール、アリール(C‐C)アルキレン、ヘテロアリール、またはヘテロアリール(C‐C)アルキレンで置換された(C‐C)アルキルからなる群より選択される、あるいはRおよびRはそれらが結合する窒素と一緒になってピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、またはチオモルホリノ環を形成している、Rは水素または(C‐C)アルキルである、mは0〜約8、pは0〜2である、Yは‐CRまたはNRである。
【0029】
他の変更態様において、Rはベンジル、フェネチル、フェニルプロピルからなる群より選択され、Rの1、2、または3置換基で各々が場合により置換されている。具体的な変更態様において、Rはベンジル、フェネチル、フェニルプロピルからなる群より選択され、メチル、エチル、プロピル、メトキシ、エトキシ、およびプロポキシからなる群より選択されるRの一、二、または三置換基で各々が場合により置換されている、またはRはベンジル、Rはメトキシである。
【0030】
前記の他の面において、Rは水素、フルオロ、‐OH、‐CHOH、‐OMe、‐OAc、‐NH、‐NHMe、‐NMe、および‐NHAcからなる群より選択される、あるいはRは水素またはOHである。一つの変更態様において、各R10は独立して水素、フルオロ、(C‐C)アルキル、(C‐C)シクロアルキル、ヘテロシクリル、複素環(C‐C)アルキレン‐、アリール、アリール(C‐C)アルキレン‐、ヘテロアリール、およびヘテロアリール(C‐C)アルキレン‐からなる群より選択される。他の変更態様において、R10は水素、(C‐C)アルキル、シクロプロピル、シクロヘキシル、およびベンジルからなる群より選択される、あるいはR10は水素である。前記の更に他の変更態様において、RおよびR10とそれらが結合する炭素原子はC=O基である。
【0031】
前記化合物の変更態様において、RおよびRは各々独立して水素、(C‐C)アルキル、アリール、およびアリール(C‐C)アルキレンからなる群より選択される。具体的な変更態様において、RおよびRは各々独立して水素、メチル、エチル、フェニル、およびベンジルからなる群より選択される。他の変更態様において、Rは(C‐C)アルキルである。更に他の変更態様において、Rはメチル、エチル、プロピル、およびブチルからなる群より選択される。更に他の変更態様において、Rはメチル、エチル、i‐プロピル、i‐ブチル、およびtert-ブチルからなる群より選択される。更に他の変更態様において、RおよびRは環である。
【0032】
前記の各々の一つの変更態様において、Yは‐CRまたはNRであり、下記からなる群より選択される:
【化7】

前記式中、qは0、1、2,3、または4であり、Rは水素、ハロ、‐OR、‐SR、(C‐C)アルキル、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C‐C)シクロアルキル、複素環、複素環(C‐C)アルキル、アリール、アリール(C‐C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C‐C)アルキル、‐CO、RC(=O)O‐、RC(=O)‐、‐OCO、RNC(=O)O‐、ROC(=O)N(R)‐、RN‐、RNC(=O)‐、RC(=O)N(R)‐、RNC(=O)N(R)‐、RNC(=S)N(R)‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、‐SSR、RS(=O)‐、RS(=O)‐、‐NNR、および‐OPOからなる群より選択される、各Rは独立してハロ、‐OR、‐SR、置換(C‐C)アルキルまたは非置換(C‐C)アルキル、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C‐C)シクロアルキル、(C‐C12)ビシクロアルキル、複素環、ヘテロシクリル(C‐C)アルキル、アリール、アリール(C‐C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C‐C)アルキル、‐CO、RC(=O)O‐、RC(=O)‐、‐OCO、RNC(=O)O‐、ROC(=O)N(R)‐、RN‐、RNC(=O)‐、RC(=O)N(R)‐、RNC(=O)N(R)‐、RNC(=S)N(R)‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、‐SSR、RS(=O)‐、‐NNR、および‐OPOからなる群より選択されるが、但しRがヘテロ原子と結合している場合にRはハロゲンまたはヘテロ原子ではない。
【0033】
他の変更態様において、Yは‐CRまたはNRであり、下記からなる群より選択される:
【化8】

前記式中、Rは水素、ハロ、‐OR、‐SR、(C‐C)アルキル、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C‐C)シクロアルキル、複素環、複素環(C‐C)アルキル、アリール、アリール(C‐C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C‐C)アルキル、‐CO、RC(=O)O‐、RC(=O)‐、‐OCO、RNC(=O)O‐、ROC(=O)N(R)‐、RN‐、RNC(=O)‐、RC(=O)N(R)‐、RNC(=O)N(R)‐、RNC(=S)N(R)‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、‐SSR、RS(=O)‐、RS(=O)‐、‐NNR、および‐OPOからなる群より選択される、各Rは独立してハロ、‐OR、‐SR、置換(C‐C)アルキルまたは非置換(C‐C)アルキル、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C‐C)シクロアルキル、(C‐C12)ビシクロアルキル、複素環、ヘテロシクリル(C‐C)アルキル、アリール、アリール(C‐C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C‐C)アルキル、‐CO、RC(=O)O‐、RC(=O)‐、‐OCO、RNC(=O)O‐、ROC(=O)N(R)‐、RN‐、RNC(=O)‐、RC(=O)N(R)‐、RNC(=O)N(R)‐、RNC(=S)N(R)‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、‐SSR、RS(=O)‐、‐NNR、および‐OPOからなる群より選択される。
【0034】
他の変更態様において、‐C(R)Rを含んでなる環は、2‐メチルシクロヘキサン‐1‐イル、2,2‐ジメチルシクロヘキサン‐1‐イル、2‐エチルシクロヘキサン‐1‐イル、2,2‐ジエチルシクロヘキサン‐1‐イル、2-tert-ブチルシクロヘキサン‐1‐イル、2‐フェニルシクロヘキサン‐1‐イル、3‐メチルシクロヘキサン‐1‐イル、3‐エチルシクロヘキサン‐1‐イル、3,3‐ジメチルシクロヘキサン‐1‐イル、4‐メチルシクロヘキサン‐1‐イル、4‐エチルシクロヘキサン‐1‐イル、4,4‐ジメチルシクロヘキサン‐1‐イル、4-tert-ブチルシクロヘキサン‐1‐イル、4‐フェニルシクロヘキサン‐1‐イル、3,3,5,5‐テトラメチルシクロヘキサン‐1‐イル、2,4‐ジメチルシクロペンタン‐1‐イル、4‐(カルボキシル)シクロヘキサン‐1‐イル、4‐(カルボキシメチル)シクロヘキサン‐1‐イル、および4‐(カルボキシエチル)シクロヘキサン‐1‐イルである。更に他の変更態様において、‐C(R)Rを含んでなる環は、ピペリジン‐4‐イル、1‐カルボキシピペリデン‐4‐イル、1‐(メトキシカルボニル)ピペリジン‐4‐イル、1‐(エトキシカルボニル)ピペリジン‐4‐イル、1‐(n‐プロポキシカルボニル)ピペリジン‐4‐イル、1‐(2,2‐ジメチルプロポキシカルボニル)ピペリジン‐4‐イル、ピペリジン‐1‐イル、4‐カルボキシピペリデン‐1‐イル、4‐(メトキシカルボニル)ピペリジン‐1‐イル、4‐(エトキシカルボニル)ピペリジン‐1‐イル、4‐(n‐プロポキシ)ピペリジン‐1‐イル、4‐(2,2‐ジメチルプロポキシカルボニル)ピペリジン‐1‐イル、ピペリジン‐3‐イル、1‐カルボキシピペリデン‐3‐イル、1‐(メトキシカルボニル)ピペリジン‐3‐イル、1‐(エトキシカルボニル)ピペリジン‐3‐イル、1‐(n‐プロポキシカルボニル)ピペリジン‐3‐イル、1‐(2,2‐ジメチルプロポキシカルボニル)ピペリジン‐3‐イル、3‐カルボキシピペリデン‐1‐イル、3‐(メトキシカルボニル)ピペリジン‐1‐イル、3‐(エトキシカルボニル)ピペリジン‐1‐イル、3‐(n‐プロポキシカルボニル)ピペリジン‐1‐イル、3‐(2,2‐ジメチルプロポキシカルボニル)ピペリジン‐1‐イル、ピペラジン‐1‐イル、1‐カルボキシピペラジン‐4‐イル、1‐(メトキシカルボニル)ピペラジン‐4‐イル、1‐(エトキシカルボニル)ピペラジン‐4‐イル、および1‐(n‐プロポキシカルボニル)ピペラジン‐4‐イルである。
【0035】
他の変更態様において、‐C(R)Rを含んでなる環は、2‐メチルシクロヘキサン‐1‐イル、2,2‐ジメチルシクロヘキサン‐1‐イル、2‐エチルシクロヘキサン‐1‐イル、2,2‐ジエチルシクロヘキサン‐1‐イル、2-tert-ブチルシクロヘキサン‐1‐イル、2‐フェニルシクロヘキサン‐1‐イル、3‐メチルシクロヘキサン‐1‐イル、3‐エチルシクロヘキサン‐1‐イル、3,3‐ジメチルシクロヘキサン‐1‐イル、4‐メチルシクロヘキサン‐1‐イル、4‐エチルシクロヘキサン‐1‐イル、4,4‐ジメチルシクロヘキサン‐1‐イル、4-tert-ブチルシクロヘキサン‐1‐イル、4‐フェニルシクロヘキサン‐1‐イル、3,3,5,5‐テトラメチルシクロヘキサン‐1‐イル、2,4‐ジメチルシクロペンタン‐1‐イル、4‐(カルボキシル)シクロヘキサン‐1‐イル、4‐(カルボキシメチル)シクロヘキサン‐1‐イル、4‐(カルボキシエチル)シクロヘキサン‐1‐イル、ピペリジン‐4‐イル、1‐(メトキシカルボニル)ピペリジン‐4‐イル、1‐(2,2‐ジメチルプロポキシカルボニル)ピペリジン‐4‐イル、ピペリジン‐1‐イル、4‐(メトキシカルボニル)ピペリジン‐1‐イル、4‐(2,2‐ジメチルプロポキシカルボニル)ピペリジン‐1‐イル、ピペリジン‐3‐イル、1‐(メトキシカルボニル)ピペリジン‐3‐イル、1‐(2,2‐ジメチルプロポキシカルボニル)ピペリジン‐3‐イル、3‐(メトキシカルボニル)ピペリジン‐1‐イル、および3‐(2,2‐ジメチルプロポキシカルボニル)ピペリジン‐1‐イルからなる群より選択される。
【0036】
具体的な変更態様において、Zは単環式、二環式、三環式、または芳香もしくは非芳香(C‐C20)シクロアルキル環であり、ここで環原子は‐O‐、‐S‐、‐SO‐、‐S(O)‐、およびアミノ(‐NR‐)からなる群より選択される1〜8のヘテロ原子で場合により介在されている。前記の一つの変更態様において、RおよびRは水素であり、mは0、1、2、または3であり、Zはフラン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、チオフェン、ピロール、2H‐ピロール、2‐ピロリン、3‐ピロリン、ピロリジン、1,3‐ジオキソラン、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ジヒドロ‐イミダゾール、2‐イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾール、2‐ピラゾリン、ピラゾリジン、イソキサゾール、イソチアゾール、1,2,3‐オキサジアゾール、1,2,4‐オキサジアゾール、1,2,3‐トリアゾール、1,2,4‐トリアゾール、1,3,4‐チアジアゾール、2H‐ピラン、1H‐テトラゾール、4H‐ピラン、ピリジン、ジヒドロ‐ピリジン、テトラヒドロ‐ピリジン、ピペリジン、1,4‐ジオキサン、モルホリン、1,4‐ジチアン、チオモルホリン、ピリダジン、ピリミジン、ジヒドロ‐ピリミジン、テトラヒドロ‐ピリミジン、ヘキサヒドロ‐ピリミジン、ピラジン、ジヒドロ‐ピラジン、テトラヒドロ‐ピラジン、ピペラジン、1,3,5‐トリアジン、および1,3,5‐トリチアンからなる群より選択され、各Z基は1〜10のR基で場合により置換されている。他の変更態様において、Zは単環式、二環式、三環式、または芳香もしくは非芳香(C‐C20)シクロアルキル環であり、ここで環原子は‐O‐、‐S‐、‐SO‐、‐S(O)‐、およびアミノ(‐NR‐)からなる群より選択される1〜8のヘテロ原子で場合により介在されている。
【0037】
具体的な変更態様において、RおよびRは水素であり、mは0、1、2、または3であり、Zはフラン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、チオフェン、ピロール、2H‐ピロール、2‐ピロリン、3‐ピロリン、ピロリジン、1,3‐ジオキソラン、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ジヒドロ‐イミダゾール、2‐イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾール、2‐ピラゾリン、ピラゾリジン、イソキサゾール、イソチアゾール、1,2,3‐オキサジアゾール、1,2,4‐オキサジアゾール、1,2,3‐トリアゾール、1,2,4‐トリアゾール、1,3,4‐チアジアゾール、2H‐ピラン、1H‐テトラゾール、4H‐ピラン、ピリジン、ジヒドロ‐ピリジン、テトラヒドロ‐ピリジン、ピペリジン、1,4‐ジオキサン、モルホリン、1,4‐ジチアン、チオモルホリン、ピリダジン、ピリミジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、ヘキサヒドロ‐ピリミジン、ピラジン、ジヒドロ‐ピラジン、テトラヒドロ‐ピラジン、ピペラジン、1,3,5‐トリアジン、および1,3,5‐トリチアンからなる群より選択され、各Z基は1〜10のR基で場合により置換されている。
【0038】
他の面において、下記式の化合物:
【化9】

〔前記式中、RおよびRは各々独立して水素、(C‐C)アルキル、3‐ペンチル、アリール(C‐C)アルキル、ヘテロアリール(C‐C)アルキルからなる群より選択され、各々非置換であるかまたは置換されており、Rは水素または(C‐C)アルキルからなる群より選択される、R11は(C‐C)アルキル、プロパルギル、(C‐C)シクロアルキル、(C‐C)シクロアルキル(C‐C)アルキル、アリール(C‐C)アルキル、ヘテロアリール(C‐C)アルキル、ヘテロシクリル(C‐C)アルキル、HO(C‐C)アルキル、ハロ(C‐C)アルキル、‐COO(C‐C)アルキル、(C‐C)アルキルCOO(C‐C)アルキルからなる群より選択され、各々非置換であるかまたは置換されている、R13はメチル、イソ‐プロピル、イソ‐ブチル、またはtert-ブチルである、R、R、およびmは前記と同義である〕またはその薬学上許容される塩、場合により単一立体異性体またはその立体異性体の混合物の形で存在するものが提供される。
【0039】
他の面において、治療有効量の前記各々の化合物および薬学上許容される賦形剤を含んでなる医薬組成物が提供される。式I、II、およびIIIの化合物の一部は、更に薬学上許容される塩およびエステルを形成してもよい。これら種類のすべてが本発明の範囲内に含まれる。式I、II、およびIIIの化合物の薬学上許容される塩基付加塩には、親化合物に存在する酸性プロトンが当業界で知られているような無機塩基または有機塩基と反応しうる場合に形成される塩を含む。許容される無機塩基には、例えば水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、および水酸化ナトリウムがある。塩は有機塩基、例えばコリン、ジシクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、プロカイン、N‐メチルグルカミンなどを用いて製造してもよい〔例えば、Berge et al.,”Pharmaceutical Salts”,J.Pharma.Sci.66:1(1977)参照〕。式I、II、およびIIIの化合物の薬学上許容される酸付加塩には、親化合物が塩基性基を含有している場合に形成される塩を含む。化合物の酸付加塩は、適切な溶媒中で、親化合物と過剰の無毒性無機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸(硫酸および重硫酸塩を生じる)、硝酸、リン酸など、または無毒性有機酸、例えば酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ショウノウスルホン酸、tert-ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルクロン酸、グルタミン酸などから製造される。遊離塩基形は、酸付加塩を塩基と接触させて常法で遊離塩基を単離することにより再生される。遊離塩基形は、極性溶媒中の溶解度のようなある物理的性質で、それらの各塩形とやや異なることがある。
【0040】
前記態様、面および変更態様には、アミノ酸の塩、例えばアルギネートなど、グルコン酸塩およびガラクツロネートも含まれる。本発明の化合物の一部は不活性塩または双性イオンを形成してもよい。本発明の化合物のあるものは非溶媒和形および溶媒和形、例えば水和形で存在でき、これらは本発明の範囲に属している。前記化合物のあるものは一以上の固体または結晶相または多形体でも存在し、このような多形体またはこのような多形体の混合物の様々な生物活性も本発明の範囲内に含まれる。薬学上許容される賦形剤と治療有効量の本発明の少なくとも一種の化合物とを含んでなる医薬組成物も提供される。
【0041】
本発明の化合物またはその誘導体の医薬組成物は、非経口投与用の溶液または凍結乾燥粉末として処方しうる。粉末は使用前に適切な希釈物または他の薬学上許容される担体(carrier)の添加により再調製してもよい。液体処方物は通常緩衝化された等張水溶液である。適切な希釈物の例は、正常等張塩水液、水中5%デキストロース、または酢酸ナトリウムもしくはアンモニウム緩衝液である。このような処方物は特に非経口投与に適しているが、経口投与にも用いられる。ポリビニルピロリジノン、ゼラチン、ヒドロキシセルロース、アラビアゴム、ポリエチレングリコール、マンニトール、塩化ナトリウム、またはクエン酸ナトリウムのような賦形剤も加えてよい。一方、これらの化合物はカプセル化、錠剤化しても、または経口投与用の乳剤もしくはシロップ剤として製造してもよい。薬学上許容される固体担体(carrier)または液体担体(carrier)も、組成物を増強または安定化するか、または組成物の製造を容易にするために加えてよい。液体担体(carrier)には、シロップ、ピーナツ油、オリーブ油、グリセリン、塩水、アルコール類または水がある。固体担体(carrier)には、デンプン、ラクトース、硫酸カルシウム、二水和物、白土、ステアリン酸マグネシウムまたはステアリン酸、タルク、ペクチン、アラビアゴム、寒天またはゼラチンがある。担体(carrier)には、単独のまたはロウと一緒にしたモノステアリン酸グリセリンまたはジステアリン酸グリセリンのような徐放性物質もある。固体担体(carrier)の量は様々であるが、好ましくは投薬単位当たり約20mg〜約1gである。医薬製剤は、錠剤形の場合で必要時に粉砕、混和、造粒、および打錠、または硬ゼラチンカプセル形の場合で粉砕、混和、および充填を伴う一般的調剤技術に従い製造される。液体担体(carrier)が用いられる場合、製剤はシロップ剤、エリキシル剤、乳剤、または水性もしくは非水性懸濁液の形となる。このような液体処方物は直接p.o.で投与されるか、または軟ゼラチンカプセル中に充填される。これら投与法の各々に適した処方は、例えばRemington:The Science and Practice of Pharmacy,A Gennaro,ed.,20th edition,Lippincott,Williams & Wilkins,Philadelphia,Paでみられる。
【0042】
一つの変更態様において、場合により単一立体異性体またはその立体異性体の混合物の形で、前記化合物またはその薬学上許容される塩が提供される。一面において、治療の必要な哺乳動物に治療有効量の前記のA2Aアンタゴニスト化合物を投与することからなる、哺乳動物で運動異常(dyskinesia)なしに運動活動を刺激するための方法が提供される。前記方法の一つの変更態様において、治療有効量は、虚血、虚血および興奮毒性で誘導される脳障害、ハンチントン病、強硬症、癌、薬物依存および薬物禁断、パーキンソン病(薬物誘導、脳炎後、毒物誘導または外傷後誘導)、急性の痛みまたは慢性の痛み、ナルコレプシー、およびアルツハイマー病を治療するために効果的である。前記の他の変更態様において、治療有効量は障害が進行性核上性麻痺、ハンチントン病、多系統萎縮症、大脳皮質基底核変性症、ウィルソン病、ハラーフォルデン・シュバッツ病、進行性淡蒼球萎縮症、ドーパ応答性失調振せん麻痺、痙攣、または運動異常(dyskinesia)に至る脳幹神経節の他の障害である、運動障害を治療するために、運動活動を刺激する上で効果的である。前記の他の変更態様において、化合物は運動障害(すなわち、L‐ドーパまたはドーパミンアゴニスト)、依存症または癌の治療で一種以上の追加薬物と組み合わせて用いられ、諸成分は同時または連続投与用の同一処方または別処方である。本方法の更に他の変更態様において、治療有効量は神経保護を行いドーパミン作動性ニューロンの変性を遅延または停止させるために効果的である。更に他の変更態様において、治療有効量は哺乳動物で免疫細胞の活性を増加させることで免疫応答を高めるために効果的である。一つの変更態様において、活性は前炎症サイトカイン産生である。他の変更態様において、免疫細胞の活性は炎症の増加をもたらす。前記方法の更に他の変更態様において、哺乳動物はヒトである。
【0043】
本方法の他の態様において、治療の必要な哺乳動物に治療有効量の前記のA2Aアンタゴニスト化合物を投与することからなる、哺乳動物で運動異常(dyskinesia)なしに運動活動を刺激するための方法が提供される。前記態様の一つの変更態様において、A2Aアンタゴニストが前記態様、面および変更態様の各々の化合物から選択される、前記のような方法が提供される。
【0044】
他の態様において、PDの四マウスモデルで新規A2Aアンタゴニストを評価する方法が提供される。これらには、A)正常およびドーパミン欠乏マウスにおける運動機能、B)ドーパミン欠乏マウスで運動活動を刺激するL‐ドーパとの相乗活性、C)MPTP代謝を抑制することによる減弱MPTP誘導神経毒性、およびD)一側性6‐OHDA損傷マウスにおける遅延L‐ドーパ誘導移動感覚がある。
【0045】
他の態様において、前記式の各々の化合物を水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、塩素、またはヨウ素からのもの(例えば、H、H、13C、14C、15N、18O、31P、32P、35S、18F、36Cl、123I、125I)のような同位体、場合により放射性同位体(放射性核種)、例えば三重水素、放射性ヨウ素(例えば、結合アッセイ用の125Iまたはスペクトル画像用の123I)または他の非放射性同位体(例えば、重水素)などと接触させることからなる方法が提供される。同位体標識化合物は、一次動力学同位体効果により、薬物/組織分布アッセイおよび/または酸化的代謝操作に有用である。それらは、薬剤を前記放射性リガンドおよびレセプターと接触させ、放射性リガンドの置換および/または薬剤の結合の程度を測定することにより、標的‐レセプター仲介に伴う疾患または症状の治療に可能な治療剤を特定する上でも有益である。水素置換用重水素に関する代表的な参考文献として、Hanzlik et al.,J.Org.Chem.55,3992-3997,1990、Reider et al.,J.Org.Chem.52,3326-3334,1987、Foster,Adv.Drug Res.14 1-40,1985、Gillette et al.,Biochemistry,33(10),2927-2937,1994、およびJarman et al.,Carcinogenesis,16(4)683-688,1993があり、それら参考文献は引用することにより、本明細書の開示の一部とされる。例えば、Single Photon Emission Computerized Tomography(SPECT)またはPositron Emission Tomography(PET)などの画像技術を用いて検出される放射線標識化合物の使用が、当業界で知られている。例えば米国特許No.6,395,742号、米国特許No.6,472,667号、およびそこで引用された参考文献参照。
【発明の具体的説明】
【0046】
定義
特にそこで別記されていない限り、用いられている用語の定義は、有機合成および薬学の業界で用いられている標準的定義である。
【0047】
カルボニル基またはカルボニル誘導体、例えばチオカルボニルまたはイミンなどが、例えば‐C(=O)O‐または‐C(=O)NR‐のような基で表わされる場合には、‐OC(=O)‐または‐NRC(=O)‐である対応異性基も含まれる。
【0048】
“アルキル”基は炭素原子の鎖を有する直線、分岐、飽和、または不飽和脂肪族基であり、場合により酸素原子、窒素原子、または硫黄原子が鎖中の炭素原子間に、または示されたように挿入されている。(C‐C20)アルキルは例えば1〜20炭素原子の鎖を有するアルキル基を含み、例えば基メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、アリル、1‐プロペニル、イソプロペニル、エチニル、1‐プロピニル、2‐プロピニル、1,3‐ブタジエニル、ペンタ‐1,3‐ジエニル、ペンタ‐1,4‐ジエニル、ヘキサ‐1,3‐ジエニル、ヘキサ‐1,3,5‐トリエニルなどを含む。アルキル基は例えば‐(CR‐基としても表わされ、ここでRおよびRは独立して水素であるか、または独立して不在であり、例えばmは1〜8であり、このような表示も飽和および不飽和双方のアルキル基を含めた意味である。例えば“アリールアルキル”として表示されるアリール基のような、他の基で示されるようなアルキルは、(例えば(C‐C20)アルキルのように)アルキル基および/または(例えば(C‐C14)アリールのように)アリール基で示された原子数の直線、分岐、飽和、または不飽和脂肪族二価基であることを意味するか、または原子が示されていない場合はアリールとアルキル基との結合を意味する。このような基の非排他例には、ベンジル、フェネチルなどがある。
【0049】
“アルキレン”基とは、(例えば‐(C‐C20)アルキレン‐または‐(C‐C20)アルキレニル‐のように)アルキル基で示された原子数の直線、分岐、飽和、または不飽和脂肪族二価基であり、場合により一以上の酸素原子、窒素原子、または硫黄原子が鎖中の炭素原子間に、または示されたように挿入(または“介在”)されている。
【0050】
モノシクリルまたはポリシクリル基のような“シクリル”には、単環式、直線的縮合、角(angularly)縮合または架橋したポリシクロアルキル、またはそれらの組合せがある。このようなシクリル基はヘテロシクリルアナログを含めた意味である。シクリル基は飽和、部分的飽和または芳香族である。
【0051】
“ハロゲン”または“ハロ”は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を意味する。
【0052】
“ヘテロシクリル”または“複素環”は、環を形成する原子のうち一以上がN、O、またはSであるヘテロ原子である、シクロアルキルである。ヘテロシクリルの非排他例には、ピペリジル、4‐モルホリル、4‐ピペラジニル、ピロリジニル、1,4‐ジアザペルヒドロエピニル、1,3‐ジオキサニルなどがある。
【0053】
“薬学上許容される塩”とは、望ましい薬理活性を有すると通常考えられ、安全な無毒性であると考えられる、獣医薬用および人医薬用に許容される塩組成物を意味する。このような塩には、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸などの無機酸、または酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、クエン酸、グルコン酸、サリチル酸などの有機酸で形成される酸付加塩がある。
【0054】
“置換または非置換”とは、例えばアルキル、アリール、ヘテロシクリル、(C‐C)シクロアルキル、(C‐C12)ビシクロアルキル、ヘテロシクリル(C‐C)アルキル、アリール(C‐C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C‐C)アルキル、Z基を規定する単環式環、二環式環、または多環式環などの基が、特に別記されていない限り、非置換であるか、またはハロ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、メトキシ、カルボキシ、‐NH、‐OH、‐SH、‐NHCH、‐N(CH、‐SMe、プロパルギル、シアノ、‐NNH、‐NNCH、‐OPOH、‐OPOCH、‐S(SO)H、‐S(SO)OH、‐S(SO)CH、および‐S(SO)OCHなどの基から選択される一、二、三、四、または五の置換基で置換されていることを意味する。
代表的A2AARアンタゴニスト
【化10】

【表1】

略記:3-P:3‐ペンチル、Me:メチル、Proparg:プリピ‐2‐ニイル、cPent:シクロペンチル。括弧内の数はA2AARに対する選択性比率である。パーセンテージで表示された活性は1μM候補リガンドによる放射性リガンドの置換率である。
【0055】
正常マウスで親油性A2AレセプターアンタゴニストATL‐2による運動増強
正常マウスで運動活動を刺激しうる化合物の能力が、簡単なコンピューターアシスト移動活動ケージ系を用いて測定された。C57BL/6マウス(Jackson's labから購入されたn=6〜8)を薬物処置前に120分間かけて試験環境に慣らした。試験化合物をビヒクル(10%DMSO、10%ヒマシ油EL‐620および80%塩水)に溶解した。薬物を15mg/kgの用量で腹腔内に投与し、移動活動を薬物投与の前後、2時間にわたり記録した。
【0056】
図2は、ATL‐2が強い運動刺激を生じ、20分以内でピークに達して、約60分間続いたことを示している(矢印は注射を示す。)。他のA2ARアンタゴニストによる我々の以前の経験から、ATL2の運動刺激効果はSCH58261およびKW6002のような他のA2ARアンタゴニストに匹敵するかまたはそれより強い。
【0057】
2Aレセプターを欠くマウスでATL‐2の運動刺激効果の不在
我々は、この数年間で開発されたA2AR KOマウス(混在(129sv X C57BL/6)および類似遺伝子(C57BL/6遺伝的背景)双方)を用いることにより、ATL‐2がA2Aレセプターに作用して運動活動を刺激することを実証した。我々はA2AレセプターKOおよびそれらのWT同腹子でATL‐2の運動刺激効果を評価した。WTおよびA2AKOマウス(n=4)を60分間かけて慣らし、ATL‐2(15mg/kg)で処置し、運動活動について120分間記録した。
【0058】
図3は、ATL‐2がWTマウスで運動活動を生じたが(比較的高い基礎移動は、短い慣らし時間(120分間ではなく60分間)と、我々が以前に観察したようなKOマウス35と比較してWTで比較的高い基礎移動の傾向のためであるらしい)、この運動刺激がA2AレセプターKOマウスで不在であったことを示している。
【表2】

【表3】

【0059】
実験:
2AARアンタゴニストの合成
下記操作が本発明の化合物の製造に用いられる。これら化合物を製造するに際して用いられた出発物質および試薬はAldrich Chemical Company(Milwaukee,Wis.)、Bachem(Torrance,Calif.)、Sigma(St.Louis,Mo.)のような市販業者から入手しうるか、または当業者に周知の方法により、Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis,vol.1-17,John Wiley and Sons,New York,N,Y.,1991、Rodd's Chemistry of Carbon Compounds,Vol.1-5 and supps.,Elsevier Science Publishers,1989、Organic Reactions,vol.1-40,John Wiley and Sons,New York,N,Y.,1991、March J.:Advanced Organic Chemistry,4th ed.,John Wiley and Sons,New York,N,Y.、およびLarock:Comprehensive Organic Transformations,VCH Publishers,New York,1989の参考文献で記載された操作に従い、製造される。一部の場合には、保護基が導入され、最後に除去される。アミノ、ヒドロキシ、およびカルボキシ基に適した保護基は、Greene et al.,Protective Groups in Organic Synthesis,Second Edition,John Wiley and Sons,New York,N,Y.,1991で記載されている。標準有機化学反応は、例えばLarock:Comprehensive Organic Transformations,VCH Publishers,New York,1989で記載されているように、いくつかの異なる試薬を用いて行える。
【0060】
一つの変更態様において、本発明の化合物はスキーム1で略記されたステップにより合成される。POCl/ジエチルアニリンによる還元塩素化に際してリボースを保護するためにグアノシンA′がアセチル化されて、6‐クロログアノシンC′を形成する。ジヨードメタン中でヨウ素元素の存在下における非水性ジアゾ化が、保護6‐クロロ‐2‐ヨードネブラリンD′に至る標準経路である。メタノール性アンモニア中の加熱で糖を脱保護し、6‐クロロ置換基を除いて、2‐ヨードアデノシンE′を形成させる。E′と末端アルキンとのパラジウム触媒カップリングで2‐アルキニルアデノシンF′を生成させ、これは酸加水分解を受けて9H‐アデニンG′を形成する。適切なハロゲン化合物(アルキル、シクロアルキル、または複素環式)によるアルキル化で、標的2,9‐二置換アデニンH′の合成を完了する。
スキーム1
【化11】

【0061】
末端アルキン(S)‐1‐エチニル‐1‐ヒドロキシ‐(R)‐3‐メチルシクロヘキサンおよび2‐エチニルアダマンタン‐2‐オールの製造は、エチニルマグネシウムブロミドで対応ケトンの処理により行われる。
【0062】
置換ピペリジン‐カルボキシレート末端アルキン(スキーム2)の製造は、適切なアルキルクロロホルメートでメチルエステルJ′をアシル化することを見越して、4‐カルボキシピペリジン(イソニペコチン酸)I′から出発し、N‐カルバモイルエステルK′を形成させる。エステルのホウ化水素還元で4‐ヒドロキシメチルピペリジンL′を生成させ、これはリチウムアセチリドとの縮合の準備のためにM′へのトシル化を受けて、末端アルキンN′を形成する。
スキーム2:末端アルキンの合成
【化12】

スキーム3:A2aアンタゴニストの代表的製造工程およびA2aアンタゴニストの例
【化13】

スキーム4:A2aアンタゴニストの代表的製造工程
【化14】

【表4】





【0063】
合成
【化15】

【0064】
(S)‐1,1‐エチニル‐ヒドロキシ‐(R)‐3‐メチルシクロヘキサン
THF中、0.5Mエチニルマグネシウムブロミド(150.0ml、0.0750mol)の溶液を無水THF(100ml)中(R)‐(+)‐3‐メチルシクロヘキサノン(2.77g、0.02469mol)の氷冷溶液へ加えた。氷浴を取除き、混合液を室温で24時間攪拌した。混合液を氷上で冷却し、水(15.0ml)で急冷した。THFの容量を約50mlに減少させ、混合液をセライト/砂の層で濾過し、エーテルで洗浄した。次いで溶液を蒸発乾固させ、粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヘキサン‐ヘキサン/酢酸エチル(10%)の勾配で溶出させ、白色結晶固体物として純粋生成物を得た。収量1.412g,41%。H NMR(CDCl)δ0.73‐0.95,1.10‐1.19,1.35‐1.45,1.51‐1.84,1.93‐2.03(5×m,9H,シクロヘキシル),0.93(d,3H,‐CH),2.48(s,1H,アルキン)。
【0065】
【化16】

【0066】
2‐エチニル‐アダマンタン‐2‐オール
THF中、0.5Mエチニルマグネシウムブロミド(400.0ml、0.2000mol)の溶液を無水THF(250ml)中で、2‐アダマントン(7.706g、0.05130mol)の氷冷溶液へ加えた。混合液を氷上で0.5時間、次いで室温で21時間攪拌した。容量を半分に減少させ、溶液を氷上で冷却させた。反応を水(5.0ml)で急冷させ(quenched)、セライト/砂の層で濾過し、蒸発乾固させた。粗製物をエーテル(400ml)に溶解させ、水(2×40ml)および塩水(50ml)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固させて、結晶白色固体物として純粋生成物を得た。収量8.961g,99%。H NMR(CDCl)δ1.54‐1.61,1.68‐1.72,1.76‐1.99,2.11‐2.21(4×m,14H,アダマンチル),2.53(s,1H,アルキン)。
【0067】
【化17】

【0068】
N6‐アミノ置換のための代表的操作:2‐ヨードアデノシン
MeOH(300ml)中、6‐クロロ‐2‐ヨード‐9‐(2′,3′,5′‐O‐トリアセチルフラノシル)‐9H‐プリン(14.70g、0.02729mol)の懸濁液を氷浴で冷却した。次いで混合液が飽和するまでアンモニアガスをそれに吹き込んだ。反応容器を密閉し、40℃で18時間および60℃で5日間加熱した。混合液を氷上で冷却し、窒素ガスを溶液に吹き込み、混合液を室温に加温させた。次いで溶媒を減圧下で除去し、粗製物を氷酢酸3〜4滴含有水から再結晶化させた。得られた沈殿物を濾過し、水およびエーテルで洗浄して、白色固体物を得た。収量7.167g,67%。
【0069】
【化18】

【0070】
N6‐アルキルアミノ置換のための代表的操作:2‐ヨード‐6‐(3‐ペンチル)アデノシン
6‐クロロ‐2‐ヨード‐9‐(2′,3′,5′‐O‐トリアセチルフラノシル)‐9H‐プリン(6.723g、0.01248mol)、3‐アミノペンタン(1.673ml、0.01436mol)およびジイソプロピルエチルアミン(2.725ml、0.01560mol)を圧力装置中、90℃で21時間にわたり変性エタノール(150ml)中で攪拌した。次いで反応液を氷上で冷却し、混合液が飽和するまでアンモニアガスをそれに吹き込んだ。反応容器を閉じ、混合液を室温で21時間攪拌した。混合液を氷上で冷却し、窒素ガスを溶液に吹き込み、混合液を室温に加温させた。溶媒を減圧下で除去し、粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/MeOH(0〜4%)の勾配で溶出させ、灰白色固体物として純粋生成物を得た。収量4.838g,84%。
【0071】
【化19】

【0072】
C2カップリングのための代表的操作:2‐〔2‐〔ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル〕エチン‐1‐イル〕アデノシン
新鮮脱気アセトニトリル/DMF(100ml,1:1)中、2‐ヨードアデノシン(3.105g、7.898mmol)の溶液に脱気トリエチルアミン(11.0ml、78.9mmol)、Pd(PPh(113mg、0.09779mmol)、CuI(触媒)および2,2‐エチニル‐ヒドロキシ‐アダマンタニル(1.516g、8.601mmol)を加えた。混合液を不活性雰囲気下室温で71時間攪拌した。シリカ結合Pd(II)スカベンジャーSi‐チオール(561mg)およびPd(0)スカベンジャーSi‐TAAcOH(541mg)を加え、更に攪拌を4.5時間続けた。懸濁液をセライトで濾過し、得られた溶液を蒸発乾固させた。粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/MeOH(0〜15%)の勾配で溶出させ、白色固体物として純粋生成物を得た。収量3.476g,100%。
【0073】
【化20】

【0074】
リボース開裂のための代表的操作:2‐〔2‐〔ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル〕エチン‐1‐イル〕アデニン
メタノール(100ml)および1.0M HCl(10.0ml)中、2‐〔2‐〔ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル〕エチン‐1‐イル〕アデノシン(3.486g、7.896mmol)の溶液を圧力装置中で、90℃で18〜50時間攪拌した。5.0M NaOHでpHを4.2に調整し、容量を減圧下で半分に減少させた。冷却後、得られた沈殿物を濾過し、メタノールで洗浄して、白色固体物として純粋生成物を得た。収量2.153g,88%。H NMR(DMSO‐d)δ8.13(s,1H),7.25(br s,2H),5.56(s,1H),2.18‐2.09,1.94‐1.89,1.82‐1.64,1.52‐1.45(4×m,12H)。LRMS ESI(M+H)310.1。
【0075】
【化21】

【0076】
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン
前記リボース開裂のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデノシン(1.03g)から白色固体物として生成物を得た。収量0.725g,98%。LRMS ESI(M+H)342.2。
【0077】
C2,N9‐アデニンの合成
適切なアルキルハライドを用いたN9‐アルキル化のための代表的操作
適切な9‐非置換アデニン(1.649mmol)をDMF(80ml)に溶解した。無水炭酸カリウム(358mg,2.590mmol)および適切なアルキルハライド(3.295mmol)を加え、混合液を25〜100℃で5〜100時間攪拌した。反応混合液をシリカに吸着させ、カラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/MeOH(0〜10%)の勾配で溶出させて、純粋生成物を得た。
【0078】
【化22】

【0079】
9‐シクロプロピルメチル‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕アデニン(1)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕アデニン(29mg)から白色固体物として1を得た。収量19mg,55%。H NMR(CDOD)δ8.21(s,1H),4.06(d,2H,J=7.3Hz),2.13‐2.05,1.94‐1.66,1.49‐1.28,0.92‐0.80,0.66‐0.59,0.49‐0.44(6×m,14H),1.17(t,1H,J=12.3Hz),0.96(d,2H,J=6.6Hz)。LRMS ESI(M+H)326.1。
【0080】
【化23】

【0081】
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐9‐プロパルギルアデニン(2)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕アデニン(112mg)から灰白色固体物として2を得た。収量88mg,69%。H NMR(CDOD)δ8.23(s,1H),5.04(s,2H),2.98(t,1H,J=2.6Hz),2.13‐2.05,1.94‐1.65,1.49‐1.38,0.91‐0.80(4×m,7H),1.17(t,1H,J=12.3Hz),0.95(d,2H,J=6.6Hz)。LRMS ESI(M+H)310.1。
【0082】
【化24】

【0083】
9‐シクロペンチル‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕アデニン(3)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕アデニン(34mg)から白色固体物として3を得た。収量21mg,50%。H NMR(CDOD)δ8.21(s,1H),4.91(tt,1H,J=7.0Hz),2.31‐2.19,2.13‐1.65,1.49‐1.38,0.92‐0.79(4×m,17H),1.15(t,1H,J=12.3Hz),0.96(d,2H,J=6.6Hz)。LRMS ESI(M+H)340.2。
【0084】
【化25】

【0085】
9‐アセトニトリル‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕アデニン(4)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕アデニン(43mg)から白色固体物として4を得た。収量25mg,51%。H NMR(CDOD)δ8.20(s,1H),5.35(s,1H),2.33‐2.05,1.93‐1.66,1.49‐1.38,0.92‐0.80(4×m,9H),1.18(t,1H,J=12.3Hz),0.96(d,2H,J=6.6Hz)。LRMS ESI(M+H)311.1。
【0086】
【化26】

【0087】
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐9‐(4‐メトキシベンジル)アデニン(5)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕アデニン(24mg)から白色固体物として5を得た。収量29mg,84%。H NMR(CDOD)δ8.10(s,1H),7.26(d,2H,J=8.8Hz),6.88(d,2H,J=8.8Hz),5.32(s,2H),3.75(s,3H),2.33‐2.05,1.92‐1.66,1.49‐1.38,0.92‐0.80(4×m,9H),1.17(t,1H,J=12.3Hz),0.95(d,2H,J=6.6Hz)。LRMS ESI(M+H)392.2。
【0088】
【化27】

【0089】
9‐(3,4‐ジクロロベンジル)‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕アデニン(6)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕アデニン(26mg)から白色固体物として6を得た。収量28mg,68%。H NMR(CDOD)δ8.20(s,1H),7.52(d,1H,J=2.1Hz),7.48(d,1H,J=8.3Hz),7.19(dd,1H,J=2.1Hz,J=8.3Hz),5.40(s,2H),2.11‐2.04,1.92‐1.64,1.48‐1.37,0.92‐0.79(4×m,9H),1.16(t,1H,J=12.3Hz),0.94(d,2H,J=6.6Hz)。LRMS ESI(M+H)430.2。
【0090】
【化28】

【0091】
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐9‐(4‐トリフルオロメチルベンジル)アデニン(7)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕アデニン(30mg)から白色固体物として7を得た。収量33mg,70%。H NMR(CDOD)δ8.20(s,1H),7.64(d,2H,J=8.2Hz),7.44(d,2H,J=8.1Hz),5.52(s,2H),2.10‐2.03,1.90‐1.63,1.47‐1.36,0.90‐0.78(4×m,9H),1.15(t,1H,J=12.3Hz),0.93(d,2H,J=6.6Hz)。LRMS ESI(M+H)430.1。
【0092】
【化29】

【0093】
9‐(3,5‐ジメチル‐イソキサゾール‐4‐イルメチル)‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕アデニン(8)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕アデニン(32mg)から白色固体物として8を得た。収量36mg,80%。H NMR(CDOD)δ8.15(s,1H),5.20(s,2H),2.50(s,3H),2.22(s,3H),2.11‐2.03,1.92‐1.65,1.49‐1.38,0.92‐0.81(4×m,9H),1.18(t,1H,J=12.2Hz),0.96(d,2H,J=6.6Hz)。LRMS ESI(M+H)381.1。
【0094】
【化30】

【0095】
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐9‐〔2‐(トリフルオロメチルフェニル)チアゾール‐4‐イルメチル〕アデニン(9)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕アデニン(26mg)から白色固体物として9を得た。収量30mg,61%。H NMR(CDOD)δ8.31(s,1H),8.09(d,2H,J=8.8Hz),7.74(d,2H,J=8.3Hz),7.55(s,1H),5.58(s,2H),2.12‐2.04,1.91‐1.64,1.48‐1.37,0.91‐0.78(4×m,9H),1.16(t,1H,J=12.4Hz),0.94(d,2H,J=6.6Hz)。LRMS ESI(M+H)513.1。
【0096】
【化31】

【0097】
2‐〔2‐〔ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル〕エチン‐1‐イル〕‐9‐〔3‐(チオフェン‐2‐イル)プロピ‐2‐イニル〕アデニン(10)
新鮮脱気アセトニトリル/DMF(15ml,2:1)中、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐9‐プロパルギルアデニン(30mg、0.09697mmol)の溶液に脱気トリエチルアミン(1.0ml、7.0175mmol)、Pd(PPh(30mg、0.02596mmol)、CuI(触媒)および98+% 2‐ブロモチオフェン(13.7μL、0.1161mmol)を加えた。混合液を不活性雰囲気下室温で28時間攪拌した。シリカ結合Pd(II)スカベンジャーSi‐チオール(240mg)およびPd(0)スカベンジャーSi‐TAAcOH(155mg)を加え、攪拌を更に72時間続けた。懸濁液をセライトで濾過し、得られた溶液を蒸発乾固させた。粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/MeOH(0〜6%)の勾配で溶出させ、不純生成物(27mg)を得た。生成物を逆相カラムクロマトグラフィーで更に精製し、HO/MeOH(50〜75%)の勾配で溶出させ、白色固体物として純粋生成物10を得た。収量8.5mg,22%。H NMR(CDOD)δ8.27(s,1H),7.41(dd,1H,J=1.1Hz,J=5.3Hz),7.25(dd,2H,J=1.1Hz,J=3.5Hz),6.99(dd,1H,J=3.7Hz,J=5.0Hz),5.29(s,2H),2.14‐2.05,1.94‐1.65,1.49‐1.37,0.99‐0.79(4×m,12H),1.17(t,1H,J=12.2Hz)。LRMS ESI(M+H)392.1。
【0098】
【化32】

【0099】
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐9‐メチル‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(11)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(20mg)から白色固体物として11を得た。収量9mg,43%。H NMR(CDOD)δ8.02(s,1H),4.23(m,1H),3.79(s,3H),2.14‐2.06,1.96‐1.38,0.99‐0.80(3×m,20H),1.17(t,1H,J=12.3Hz)。LRMS ESI(M+H)356.3。
【0100】
【化33】

【0101】
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)‐9‐プロピルアデニン(12)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(29mg)から白色固体物として12を得た。収量26mg,80%。H NMR(CDOD)δ8.08(s,1H),4.28‐4.13(m,3H),2.15‐2.06,1.95‐1.38,0.99‐0.80(3×m,26H),1.17(t,1H,J=12.3Hz)。LRMS ESI(M+H)384.3。
【0102】
【化34】

【0103】
9‐イソブチル‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(13)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(27mg)から白色固体物として13を得た。収量23mg,73%。H NMR(CDOD)δ8.06(s,1H),4.21(m,1H),4.01(d,2H,J=7.4Hz),2.21(septet,1H,J=6.8Hz),2.12‐2.05,1.96‐1.38,0.98‐0.81(3×m,27H),1.17(t,1H,J=12.2Hz)。LRMS ESI(M+H)398.2。
【0104】
【化35】

【0105】
9‐シクロプロピルメチル‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(14)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(30mg)から白色固体物として14を得た。収量17mg,57%。H NMR(CDOD)δ8.15(s,1H),4.22(m,1H),4.05(d,2H,J=7.3Hz),2.14‐2.05,1.96‐1.28,0.98‐0.79(3×m,22H),1.17(t,1H,J=12.2Hz),0.65‐0.58(m,2H),0.48‐0.44(m,2H)。LRMS ESI(M+H)396.3。
【0106】
【化36】

【0107】
9‐シクロペンチル‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(15)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(37mg)から白色固体物として15を得た。収量29mg,65%。H NMR(CDOD)δ8.15(s,1H),4.91(tt,1H,J=7.0Hz),4.21(m,1H),2.31‐2.17,2.14‐1.35,0.98‐0.79(3×m,29H),1.17(t,1H,J=12.2Hz)。LRMS ESI(M+H)410.3。
【0108】
【化37】

【0109】
9‐アリル‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(16)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(33mg)から白色固体物として16を得た。収量26mg,71%。H NMR(CDCl)δ7.77(br s,1H),6.09‐5.95(m,1H),5.34‐5.20(m,2H),4.79(dt,2H,J=5.8Hz,J=1.5Hz),4.28(m,1H),2.21‐2.11,1.96‐1.42,0.96‐0.78(3×m,21H),1.23(t,1H,J=12.2Hz)。LRMS ESI(M+H)382.3。
【0110】
【化38】

【0111】
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)‐9‐(プロパルギル)アデニン(17)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(134mg)から白色固体物として17を得た。収量79mg,53%。H NMR(CDOD)δ8.17(s,1H),5.03(d,2H,J=2.6Hz),4.22(m,1H),2.97(t,1H,J=2.6),2.14‐2.06,1.95‐1.38,0.98‐0.80(3×m,21H),1.17(t,1H,J=12.4Hz)。LRMS ESI(M+H)380.2。
【0112】
【化39】

【0113】
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)‐9‐(ペンチ‐4‐イン)アデニン(18)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(35mg)から白色固体物として18を得た。収量31mg,74%。H NMR(CDOD)δ8.07(s,1H),4.32(t,2H,J=6.9Hz),4.21(m,1H),2.31‐2.19,2.14‐2.00,1.95‐1.38,1.00‐0.79(4×m,21H),1.17(t,1H,J=12.3Hz)。LRMS ESI(M+H)408.1。
【0114】
【化40】

【0115】
9‐(2‐ヒドロキシエチル)‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(19) 前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(103mg)から白色固体物として19を得た。収量60mg,52%。H NMR(CDOD)δ8.06(s,1H),4.30(t,2H,J=5.1Hz),4.22(m,1H),3.86(t,2H,J=5.1Hz),2.14‐2.05,1.95‐1.38,0.99‐0.80(3×m,21H),1.17(t,1H,J=12.2Hz)。LRMS ESI(M+H)386.2。
【0116】
【化41】

【0117】
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐9‐(3‐ヒドロキシプロピル)‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(20)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(59mg)から白色固体物として20を得た。収量35mg,51%。H NMR(CDOD)δ8.11(s,1H),4.32(t,2H,J=7.0Hz),4.20(m,1H),3.56(t,2H,J=5.9Hz),2.14‐2.00,1.93‐1.38,0.99‐0.80(3×m,23H),1.17(t,1H,J=12.2Hz)。LRMS ESI(M+H)400.3。
【0118】
【化42】

【0119】
9‐(2‐クロロエチル)‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(21)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(38mg)から白色固体物として21を得た。収量28mg,62%。H NMR(CDOD)δ8.11(s,1H),4.55(t,2H,J=5.7Hz),4.22(m,1H),3.96(t,2H,J=5.7Hz),2.14‐2.05,1.94‐1.38,0.99‐0.79(3×m,21H),1.17(t,1H,J=12.1Hz)。LRMS ESI(M+H)404.2。
【0120】
【化43】

【0121】
9‐(〔1,3〕‐ジオキソラン‐2‐イルメチル)‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(22)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(37mg)から白色固体物として22を得た。収量32mg,69%。H NMR(CDOD)δ8.04(s,1H),5.20(t,1H,J=3.3Hz),4.40(d,2H,J=3.3Hz),4.21(m,1H),3.88‐3.76(m,4H),2.14‐2.06,1.92‐1.38,0.98‐0.79(3×m,21H),1.17(t,1H,J=12.2Hz)。LRMS ESI(M+H)428.3。
【0122】
【化44】

【0123】
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)‐9‐(テトラヒドロ‐ピラン‐2‐イルメチル)アデニン(23)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(32mg)から白色固体物として23を得た。収量27mg,66%。H NMR(CDOD)δ8.01(s,1H),4.31‐4.07(m,3H),3.96‐3.87(m,1H),3.67‐3.58(m,1H),3.93‐3.32(m,1H),2.14‐2.06,1.95‐1.38,1.31‐1.12,0.99‐0.80(4×m,28H)。LRMS ESI(M+H)440.4。
【0124】
【化45】

【0125】
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)‐9‐(イソプロピルカルボキシレート)アデニン(24)
トルエン中、イソプロピルクロロホルメート(150μL、0.1500mmol)の1.0M溶液を無水ピリジン(2.0ml)中、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(34mg)の氷冷溶液に加えた。氷上で1.5時間攪拌後、溶媒を減圧下で除去し、粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/MeOH(0〜5%)の勾配で溶出させ、灰白色固体物として純粋生成物24を得た。収量18mg,42%。H NMR(CDOD)δ8.44(s,1H),5.29(septet,1H,J=6.4,J=6.2Hz),4.21(m,1H),2.14‐2.05,1.97‐1.37,1.00‐0.79(3×m,27H),1.16(t,1H,J=12.2Hz)。LRMS ESI(M+H)427.9。
【0126】
【化46】

【0127】
9‐(酢酸エチルエステル)‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(25)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(38mg)から白色固体物として25を得た。収量9mg,19%。H NMR(CDOD)δ8.06(s,1H),5.06(s,2H),4.24(br q,3H,J=7.0,7.3Hz),2.15‐2.05,1.95‐1.37,1.05‐0.79(3×m,22H),1.29(t,3H,J=7.0,7.3Hz),1.17(t,1H,J=12.2Hz)。LRMS ESI(M+H)428.2。
【0128】
【化47】

【0129】
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐9‐(2‐オキソオキサゾリジン‐5‐イルメチル)‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(26)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(56mg)から白色固体物として26を得た。収量43mg,60%。H NMR(CDOD)δ8.09(s,1H),5.04(m,1H),4.52(d,2H,J=4.8Hz),4.21(m,1H),3.79‐3.70(m,1H),3.47‐3.39(m,1H),2.13‐2.04,1.95‐1.38,0.99‐0.79(3×m,21H),1.17(t,1H,J=12.2Hz)。LRMS ESI(M+H)441.3。
【0130】
【化48】

【0131】
9‐ベンジル‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(27)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(37mg)から白色固体物として27を得た。収量31mg,66%。H NMR(CDOD)δ8.06(s,1H),7.37‐7.25(m,5H),5.40(s,2H),4.22(m,1H),2.14‐2.05,1.95‐1.37,0.99‐0.79(3×m,21H),1.16(t,1H,J=12.3Hz)。LRMS ESI(M+H)432.3。
【0132】
【化49】

【0133】
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)‐9‐(ピリジン‐3‐イルメチル)アデニン(28)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(34mg)から白色固体物として28を得た。収量8mg,19%。H NMR(CDOD)δ8.57(m,1H),8.48(m,1H),8.17(s,1H),7.77(m,1H),7.41(m,1H),5.49(s,2H),4.22(m,1H),2.13‐2.04,1.93‐1.37,0.99‐0.79(3×m,21H),1.16(t,1H,J=12.3Hz)。LRMS ESI(M+H)433.3。
【0134】
【化50】

【0135】
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐9‐(4‐ニトロベンジル)‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(29)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(33mg)から白色固体物として29を得た。収量36mg,78%。H NMR(CDOD)δ8.19(d,2H,J=8.8Hz),8.16(s,1H),7.46(d,2H,J=8.8Hz),5.55(s,2H),4.22(m,1H),2.12‐2.02,1.92‐1.36,1.00‐0.78(3×m,21H),1.15(t,1H,J=12.2Hz)。LRMS ESI(M+H)477.3。
【0136】
【化51】

【0137】
9‐(3,5‐ジメチル‐イソキサゾール‐4‐イルメチル)‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(30)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(50mg)から白色結晶固体物として30を得た。収量50mg,76%。H NMR(CDOD)δ8.08(s,1H),5.18(s,2H),4.19(m,1H),2.50(s,3H),2.23(s,3H),2.13‐2.04,1.94‐1.38,0.99‐0.80(3×m,21H),1.18(t,1H,J=12.1Hz)。LRMS ESI(M+H)451.3。
【0138】
【化52】

【0139】
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐9‐(2‐メチルチアゾール‐5‐イルメチル)‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(31)
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(56mg、0.1640mmol)および4‐クロロメチル‐2‐メチルチアゾール塩酸塩(127mg、0.6899mmol)をDMF(8ml)中、150℃で22時間攪拌した。反応混合液をシリカに吸着させ、カラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/MeOH(0〜6%)の勾配で溶出させて、灰白色固体物として純品31を得た。収量2mg,3%。H NMR(CDOD)δ8.12(s,1H),7.29(s,1H),5.44(s,2H),4.22(m,1H),2.65(s,3H),2.14‐2.05,1.94‐1.37,0.99‐0.80(3×m,21H),1.18(t,1H,J=12.2Hz)。LRMS ESI(M+H)453.2。
【0140】
【化53】

【0141】
N6‐〔(S)‐(+)‐sec‐ブチル〕‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐9‐プロパルギル‐アデニン(32)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、N6‐〔(S)‐(+)‐sec‐ブチル〕‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(29mg)から白色固体物として32を得た。収量20mg,62%。H NMR(CDOD)δ8.17(s,1H),5.03(d,2H,J=2.6Hz),4.32(m,1H),2.97(t,1H,J=2.6Hz),2.14‐2.06,1.95‐1.58,1.49‐1.38,1.00‐0.79(4×m,16H),1.25(d,3H,J=6.4Hz),1.17(t,1H,J=12.2Hz)。LRMS ESI(M+H)366.1。
【0142】
【化54】

【0143】
N6‐〔(S)‐(+)‐sec‐ブチル〕‐9‐(3,5‐ジメチル‐イソキサゾール‐4‐イルメチル)‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕アデニン(33)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、N6‐〔(S)‐(+)‐sec‐ブチル〕‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(42mg)から白色固体物として33を得た。収量31mg,55%。H NMR(CDOD)δ8.08(s,1H),5.19(s,2H),4.29(m,1H),2.50(s,3H),2.22(s,3H),2.14‐2.04,1.95‐1.57,1.49‐1.38,0.99‐0.82(4×m,16H),1.24(d,3H,J=6.4Hz),1.18(t,1H,J=12.2Hz)。LRMS ESI(M+H)437.2。
【0144】
【化55】

【0145】
N6‐(2‐ジフェニルエチル)‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐9‐メチルアデニン(34)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、N6‐(2‐ジフェニルエチル)‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕アデニン(14mg)から白色固体物として34を得た。収量5mg,35%。LRMS ESI(M+H)466.3。
【0146】
【化56】

【0147】
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐〔(S)‐(−)‐α‐ナフタレン‐1‐イルエチル〕‐9‐(プロパルギル)アデニン(35)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐〔(S)‐(−)‐α‐ナフタレン‐1‐イルエチル〕アデニン(29mg)から白色固体物として35を得た。収量22mg,70%。H NMR(CDOD)δ8.23(m,1H),8.15(s,1H),7.88‐7.84(m,1H),7.76(d,1H,J=8.4Hz),7.64(d,1H,J=7.0Hz),7.53‐7.40(m,3H),6.33(br s,1H),5.00(d,2H,J=2.6Hz),2.96(t,1H,J=2.6Hz),2.08‐1.99,1.87‐1.59,1.45‐1.33,1.18‐1.08,0.95‐0.70(5×m,12H)。LRMS ESI(M+H)464.1。
【0148】
【化57】

【0149】
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐メトキシベンジル)‐9‐(プロパルギル)アデニン(36)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐メトキシベンジル)アデニン(48mg)から白色固体物として36を得た。収量40mg,76%。H NMR(CDOD)δ8.14(s,1H),7.18(t,1H,J=7.9Hz),6.96‐6.90(m,2H),6.77(m,1H),5.01(d,2H,J=2.6Hz),4.75(br s,2H),3.74(s,3H),2.97(t,1H,J=2.6Hz),2.13‐2.04,1.94‐1.64,1.48‐1.37,1.21‐1.11,0.96‐0.77(5×m,12H)。LRMS ESI(M+H)430.2。
【0150】
【化58】

【0151】
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐9‐(プロパルギル)‐N6‐(ピリジン‐2‐イルメチル)アデニン(37)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(ピリジン‐2‐イルメチル)アデニン(29mg)から白色固体物として37を得た。収量27mg,84%。H NMR(CDOD)δ8.49(d,1H,J=4.4Hz),8.20(s,1H),7.76(dt,1H,J=1.8,J=7.7Hz),7.43(d,1H,J=7.9Hz),7.29(m,1H),5.04(d,2H,J=2.6Hz),4.91(br s,2H),2.98(t,1H,J=2.6Hz),2.10‐2.03,1.90‐1.63,1.47‐1.36,1.20‐1.10,0.96‐0.73(5×m,12H)。LRMS ESI(M+H)401.2。
【0152】
【化59】

【0153】
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐〔(メチル)(2‐フェネチル)〕‐9‐(プロパルギル)アデニン(38)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐〔(メチル)(2‐フェネチル)〕アデニン(54mg)から白色固体物として38を得た。収量47mg,79%。H NMR(CDOD)δ8.09(s,1H),7.30‐7.11(m,5H),5.00(d,2H,J=2.6Hz),4.19(br s,2H),3.35(br s,3H),2.98‐2.91(m,3H),2.14‐2.06,1.96‐1.66,1.50‐1.39,1.27‐1.13,0.98‐0.80(5×m,12H)。LRMS ESI(M+H)428.3。
【0154】
【化60】

【0155】
2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕‐9‐メチルアデニン(39)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(58mg)から白色固体物として39を得た。収量39mg,64%。H NMR(CDOD)δ8.08(s,1H),3.80(s,3H),2.37‐2.22,2.08‐2.03,1.89‐1.74,1.64‐1.57(4×m,14H)。LRMS ESI(M+H)324.2。
【0156】
【化61】

【0157】
9‐エチル‐2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(40)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(59mg)から白色固体物として40を得た。収量42mg,65%。H NMR(CDOD)δ8.15(s,1H),4.25(t,2H,J=7.4Hz),2.36‐2.22,2.08‐2.03,1.89‐1.74,1.64‐1.57(4×m,14H),1.47(t,3H,J=7.3Hz)。LRMS ESI(M+H)338.2。
【0158】
【化62】

【0159】
2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕‐9‐プロピルアデニン(41)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(56mg)から白色固体物として41を得た。収量46mg,72%。H NMR(CDOD)δ8.13(s,1H),4.17(t,2H,J=7.2Hz),2.36‐2.22,2.08‐2.03,1.92‐1.74,1.64‐1.57(4×m,16H),0.93(t,3H,J=7.5Hz)。LRMS ESI(M+H)352.2。
【0160】
【化63】

【0161】
9‐ヘキシル‐2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(42)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(50mg)から白色固体物として42を得た。収量43mg,68%。H NMR(CDOD)δ8.13(s,1H),4.21(t,2H,J=7.0,7.5Hz),2.37‐2.22,2.08‐2.03,1.91‐1.74,1.65‐1.57,1.37‐1.27(5×m,22H),0.88(t,3H)。LRMS ESI(M+H)394.1。
【0162】
【化64】

【0163】
2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕‐9‐ノニルアデニン(43)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(43mg)から白色固体物として43を得た。収量47mg,78%。H NMR(CDOD)δ8.13(s,1H),4.20(t,2H,J=7.3Hz),2.36‐2.22,2.08‐2.03,1.90‐1.74,1.64‐1.56,1.35‐1.23(5×m,28H),0.87(t,3H,J=7.0Hz)。LRMS ESI(M+H)436.1。
【0164】
【化65】

【0165】
2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕‐9‐イソブチル‐アデニン(44)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(52mg)から白色固体物として44を得た。収量46mg,75%。H NMR(CDOD)δ8.11(s,1H),4.02(d,2H,J=7.5Hz),2.36‐2.16,2.08‐2.03,1.88‐1.73,1.64‐1.56(4×m,15H),0.91(d,6H,J=6.6Hz)。LRMS ESI(M+H)366.2。
【0166】
【化66】

【0167】
9‐シクロプロピルメチル‐2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(45)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(33mg)から白色固体物として45を得た。収量11mg,28%。H NMR(CDOD)δ8.21(s,1H),4.06(d,2H,J=7.3Hz),2.36‐2.22,2.08‐2.03,1.89‐1.74,1.65‐1.57(4×m,14H),1.42‐1.27(m,1H),0.65‐0.58,0.49‐0.43(2×m,4H)。LRMS ESI(M+H)364.2。
【0168】
【化67】

【0169】
9‐シクロブチルメチル‐2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(46)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(54mg)から白色結晶固体物として46を得た。収量21mg,32%。H NMR(CDOD)δ8.12(s,1H),4.22(d,2H,J=7.5Hz),2.87(quintet,1H,J=7.7Hz),2.37‐2.22,2.09‐1.74,1.65‐1.57(3×m,20H)。LRMS ESI(M+H)378.2。
【0170】
【化68】

【0171】
9‐シクロペンチルメチル‐2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(47)
2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(44mg、0.1422mmol)を加熱しながらDMF(20ml)に溶解した。無水炭酸カリウム(51mg、0.3690mmol)および4‐メチルベンゼンスルホン酸シクロペンチルメチル(54mg、0.2123mmol)を加え、混合液を70℃で72時間攪拌した。追加の4‐メチルベンゼンスルホン酸シクロペンチルメチル(82mg、0.3224mmol)を加え、更に攪拌を100℃で4.5時間続けた。反応混合液をシリカに吸着させ、カラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/MeOH(0〜6%)の勾配で溶出させ、白色固体物として純品47を得た。収量38mg,68%。H NMR(CDOD)δ8.15(s,1H),4.14(d,2H,J=7.7Hz),2.48(quintet,1H,J=7.5Hz),2.37‐2.22,2.08‐2.02,1.89‐1.58,1.37‐1.24(4×m,22H)。LRMS ESI(M+H)392.0。
【0172】
【化69】

【0173】
9‐シクロヘキシルメチル‐2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(48)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(49mg)から白色固体物として48を得た。収量45mg,70%。H NMR(CDOD)δ8.10(s,1H),4.04(d,2H,J=7.3Hz),2.37‐2.22,2.09‐2.03,1.92‐1.54,1.31‐0.96(4×m,25H)。LRMS ESI(M+H)406.3。
【0174】
【化70】

【0175】
9‐シクロブチル‐2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(49)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(34mg)から白色固体物として49を得た。収量18mg,45%。H NMR(CDOD)δ8.32(s,1H),5.03(m,1H),2.72‐2.49,2.38‐2.22,2.04‐1.74,1.64‐1.57(4×m,20H)。LRMS ESI(M+H)364.2。
【0176】
【化71】

【0177】
9‐シクロペンチル‐2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(50)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(473mg)から白色固体物として50を得た。収量371mg,64%。H NMR(CDOD)δ8.21(s,1H),4.90(m,1H),2.37‐2.20,2.08‐1.73,1.64‐1.57(4×m,22H)。LRMS ESI(M+H)378.2。
【0178】
【化72】

【0179】
2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕‐9‐プロパルギル‐アデニン(51)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(510mg)から白色固体物として51を得た。収量416mg,73%。H NMR(CDOD)δ8.22(s,1H),5.04(d,2H,J=2.6Hz),2.98(t,1H,J=2.5Hz),2.36‐2.22,2.08‐2.03,1.89‐1.75,1.65‐1.57(4×m,14H)。LRMS ESI(M+H)348.2。
【0180】
【化73】

【0181】
2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕‐9‐(2‐ヒドロキシエチル)アデニン(52)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(49mg)から白色固体物として52を得た。収量21mg,38%。H NMR(CDOD)δ8.12(s,1H),4.31(t,2H,J=5.2Hz),3.87(t,2H,J=4.7Hz),2.36‐2.21,2.08‐2.01,1.89‐1.73,1.65‐1.57(4×m,14H)。LRMS ESI(M+H)354.2。
【0182】
【化74】

【0183】
2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕‐9‐(2‐ヒドロキシプロピル)アデニン(53)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(55mg)から白色固体物として53を得た。収量37mg,57%。H NMR(CDOD)δ8.13(s,1H),4.32(t,2H,J=7.0Hz),3.55(t,2H,J=5.9,6.2Hz),2.36‐2.21,2.11‐2.00,1.89‐1.73,1.65‐1.57(4×m,16H)。LRMS ESI(M+H)368.2。
【0184】
【化75】

【0185】
2‐〔2‐(ヒドロキシ‐ノルボルナン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕‐9‐プロパルギルアデニン 異性体A(60)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐(ヒドロキシ‐ノルボルナン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(42mg)から白色固体物として60を得た。収量18mg,38%。H NMR(CDOD)δ8.22(s,1H),5.03(s,2H),2.47‐2.51(m,1H),2.19‐2.30(m,2H),1.90‐2.08(m,2H),1.53‐1.66(m,1H),1.27‐1.47(m,4H)。LRMS ESI(M+H)308.1。
【0186】
【化76】

【0187】
2‐〔2‐(ヒドロキシ‐ノルボルナン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕‐9‐プロパルギルアデニン異性体B(61)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐(ヒドロキシ‐ノルボルナン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(31mg)から白色固体物として61を得た。収量10mg,29%。H NMR(CDOD)δ8.22(s,1H),5.03(s,2H),2.47‐2.51(m,1H),2.19‐2.30(m,2H),1.90‐2.08(m,2H),1.53‐1.66(m,1H),1.27‐1.47(m,4H)。LRMS ESI(M+H)308.1。
【0188】
【化77】

【0189】
9‐(ブチ‐3‐イニル)‐2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(62)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(52mg)から白色固体物として62を得た。収量14mg,24%。H NMR(CDOD)δ8.18(s,1H),4.36(t,2H,J=6.6Hz),2.77(dt,2H,J=2.6,6.6Hz),2.36(t,1H,J=2.6Hz),2.36‐2.22,2.08‐2.03,1.89‐1.74,1.64‐1.57(4×m,16H)。LRMS ESI(M+H)362.0。
【0190】
【化78】

【0191】
2‐〔3‐〔1‐(メトキシカルバノイル)ピペリジン‐4‐イル〕プロピン‐1‐イル〕‐9‐プロパルギルアデニン(63)
前記N9‐アルキル化のための代表的操作を用いて、2‐〔3‐〔1‐(メトキシカルバノイル)ピペリジン‐4‐イル〕プロピン‐1‐イル〕アデニン(53mg)から白色固体物として63を得た。収量18mg,30%。H NMR(CDOD)δ8.21(s,1H),5.02(s,2H),4.21‐4.09(m,2H),3.66(s,3H),2.94‐2.74(m,2H),2.47‐2.40(m,3H),1.95‐1.74(m,3H),1.38‐1.20(m,2H)。LRMS ESI(M+H)353.1。
【0192】
単一立体異性体または混合物としての、表1〜7の化合物またはそれらの薬学上許容される塩が、本発明の代表例である。
【表5】

【表6】

【表7】

【表8】


【表9】


【表10】


【表11】





【0193】
PDの四つのマウスモデルにおける新規A2Aアンタゴニストの評価:A2AレセプターアンタゴニストATL‐2は正常マウスおよびドーパミン欠乏マウスで用量依存的に運動機能を高める。
一連の実験において、我々は正常マウスで運動活動を刺激させるATL‐2の用量反応性研究を行い、次いで我々はこれをドーパミン欠乏マウスへ更に広げた。成熟雄性マウスを120分間かけて慣らし、塩水または様々な用量の化合物で(i.p.)処置し、それらの移動活動を120分間記録する。
【0194】
一連の第二実験において、我々はMPTP処置の模範例(paradigm)を利用して、マウスでドーパミンを大幅に欠乏させることによりPDの動物モデルを作製する。我々は、我々の以前の研究35,74において線条体で正常ドーパミン含有率の30〜40%にドーパミンを再現的に減少させた、一回のMPTP処置の模範例(paradigm)(40mg/kg)を用いる。成熟雄性マウス(〜25mg/kg)を一回分のMPTP(40mg/kg)で処置する。MPTP処置から30分間後に、マウスに前記と同用量のビヒクルまたは本発明の化合物を注射(i.p.)する。それらの運動活動を180分間記録する。
【0195】
結果
他のA2ARアンタゴニストによる我々の以前の実験および我々の予備的研究に基づき、我々は正常およびMPTP処置マウスでATL化合物の最大刺激用量および閾値下(sub-threshold)用量を観察する。いかなる理論にも拘束されることなく、運動刺激効果が正常動物よりドーパミン欠乏動物で最も出現することがわかり、A2ARアンタゴニストがPD症状の下で、A2ARにおいて優先的に作用して運動活動を刺激することを示している。
【0196】
2AレセプターアンタゴニストはL‐ドーパと相乗作用して、ドーパミン欠乏マウスで運動活動を刺激する。
【0197】
我々は、標準療法のL‐ドーパと共に運動機能を相乗的に高めるこれら化合物の能力を更に試験した。線条体ドーパミンレベルを著しく減少させる用量(1〜2.5mg/kg)でMPTPをマウスに注射(i.p.)する。30分間後(マウスが不動性を示した際)、マウスを次の異なる処置群(n=10)へ無作為に分ける。すなわち、(1)L‐ドーパ(25mg/kg)、(2)ATL‐2(0.3、1、3、および10mg/kg)、および、(3)L‐ドーパ(25mg/kg)+ATL‐2(0.3、1、3、および10mg/kg)である。移動挙動を処置前後に120分間、観察する。
【0198】
結果
予備結果と他のA2ARアンタゴニストの既知特徴に基づき、ドーパミン欠乏マウスで移動活動を刺激するATL‐2とL‐ドーパとの相乗効果を観察する。ATL‐2とL‐ドーパとのこの相乗効果は用量‐応答曲線の左シフトで示される。
【0199】
2AアンタゴニストはMPTP代謝を阻害することによりMPTP誘導神経毒性を強力かつ特異的に弱める。
C57B1/6マウス(n=10〜12マウス/群)を二時間間隔で四回のMPTP(40mg/kg)注射の各々の5分間前に、A2AアンタゴニストATL‐2(0.3、1.0、3.0、および10.0mg/kg、i.p.)で前処置する。(CSCによる)我々の予備結果と、SCH58261およびDPCPXによる(虚血に対する)運動および神経保護効果に基づき、これらの用量が選択されている。ATL‐2のこれらの用量範囲内でA2ARに対する特異性が、A2AKOマウスを用いて確認された。MPTP(±CSC、SCH58261、またはCPA)処置後7日目に、ドーパミンおよびDOPACレベルのHPLC分析用に片側の線条体を切除および処理する。線条体および黒質を頭頂部で切片化するために他半分の脳を急速凍結する。線条体のDAT結合密度は、特異的リガンドとしてH‐マジンドールを用いて、レセプターオートラジオグラフィーにより調べられる。DAT(H‐マジンドール)結合オートラジオグラフィーの定量は密度測定分析により行える。ドーパミン作動性ニューロンの数は黒質でTH免疫組織化学により調べられる。MPTP処置WTマウスにおけるTH黒質ニューロンの絶対的減少と、ATL‐2で前処置されたものにおける減弱とを評価するために、立体解析法が用いられる。同切片では、MPTP処置マウスおよびPDで影響されにくい、より中央のVTAでもTHニューロンについて細胞計数が行える。
【0200】
結果
我々の予備結果から導かれるように、神経保護が用量依存的に(少なくとも0.5〜5mg/kg範囲)観察される。神経保護に関するA2Aアンタゴニストの効力が、運動刺激および挙動感覚の減弱可能性に関する効力から観察される(前記参照)。同様に、MPTPからの神経保護に関するCSCまたはSCH58261の効力が虚血性損傷および興奮毒性に対する神経保護のものと比較される。MPTPと虚血または興奮毒性からの神経保護に関するA2Aアンタゴニスト効力の有意差は、異なる機序および作用部位を示唆している(例えば、異なるGタンパク質共役機構を有する神経膠画分対ニューロン画分)。他方、運動刺激、神経保護、およびL‐ドーパに対して生じうる感覚遅延に関するA2Aアンタゴニストの同効力は、同タイプのA2ARがPDの異なる動物モデルでA2Aアンタゴニストのこれらすべての潜在効果に関与しうることを示唆している。
【0201】
一側性6‐OHDA損傷マウスでL‐ドーパ誘導移動感覚をA2Aアンタゴニストは遅延させ、A2Aアゴニストは促進する。
半振せん麻痺(hemiparkinsonian)マウスでL‐ドーパ誘導移動感覚の進行を変えうるATL‐2の能力を試験する。C57BL/6マウス(Jackson's lab,Bar Harbor,MIから)を、標準損傷プロトコールを用いて、一側性線条体内により6‐OHDAで損傷させる。6‐OHDA(またはMPP)処置後7日目に、マウスをL‐ドーパ(2.0mg/kg、毎日)で14日間注射する。各L‐ドーパ処置の5分間前に、マウスを(1)ビヒクル、(2)ATL‐2(3mg/kg)、または(3)ATL‐2(10mg/kg)で腹腔内前処置する。これらの用量範囲で、選択的A2Aアンタゴニストは運動刺激効果を発揮することが示された(予備結果参照)。L‐ドーパに対する回転応答を1、3、5、7、10、および15日目に記録する。挙動測定後、マウスを殺し、それらの脳を線条体および黒質で切片化する。線条体エンケファリンmRNAレベルを現場ハイブリッド形成組織化学により測定する。同様に、異なる実験群間で成功したおよび相当する損傷を保証するために、DAT(H‐マジンドール)結合をレセプターオートラジオグラフィーにより測定する。
【0202】
結果
この反復L‐ドーパ誘導感覚モデルでのSCH58261による我々の以前の研究に基づくと、ATL‐2は移動感覚の進行を遅延させるかまたは妨げる。A2Aアンタゴニストの同時注射によるL‐ドーパ移動感覚の防止または遅延出現は、L‐ドーパ誘導挙動感覚の進行に際するA2ARの重要な役割を示している。更に、このことは、A2AKOマウスで観察される長期L‐ドーパに対する挙動感覚減弱がA2AR欠乏の進行効果から生じている可能性を排除することに役立っている。こうして、組合せ遺伝的アプローチおよび薬理学的アプローチから、L‐ドーパに対する挙動感覚の進行に際するA2AR役割の最も明確な評価を行え、L‐ドーパ誘導運動異常(dyskinesia)におけるその役割の洞察を行える。
【0203】
方法
動物処置および強硬症挙動評価:
WTおよびA2AKOマウス(前記のように作製)と市販C57B1/6マウス(Taconic,NY)がこの研究のために用いられる。我々の予備的研究および他のレポート〔40,88〕では動物年齢がMPTP障害の程度を決める上で重要な因子であることを示しているため、動物は(約10週齢に相当する)体重25〜30gで厳格に制御される。マウスを温度および湿度制御室中、24時間を明と暗が1対1の周期で飼育する。アデノシン作動およびドーパミン作動剤を0.1ml/(マウスの体重10g)の用量で注射する。他のアデノシン作動剤およびドーパミン作動剤はRBI(Natick,MA)から購入する。我々の以前の研究から、我々はCSCおよびSCH58261を含めたA2Aアンタゴニストを溶解させるために特別な溶媒(15%DMSO、15%Alkamuls‐EL620および70%塩水)を調製した。
【0204】
強硬症挙動はハロペリドール(1mg/kg、i.p.)またはレセルピン(5mg/kg、i.p.、下記参照)で誘導される。強硬症評点はバー試験およびグリッド試験で求められる。バー試験では、両方のマウス前足蹠を高さ6cm水平バー(直径0.7cm)に置く。グリッド試験では、マウスを金属枠垂直格子(1.3cm四方)にしがみつかせる。足蹠を置いて支持体から片足蹠が最初に完全に離れるまでの潜伏期が測定される(最大試験期間180秒間)。挙動評価の完了時にマウスを殺し、脳を神経化学および組織化学分析のために処理する。
【0205】
MPTPまたは6‐OHDA処置によるドーパミン欠乏:
a)MPTPの腹腔内注射:MPTP投与法(2時間間隔で20mg/kg×4)は重度のドーパミン欠乏を生じることが示された(我々の予備結果図6および図7では〜80%より常に大きい)。実験未使用の(naive)C57B1/6マウスをMPTP処置の5分間前にアデノシンアンタゴニストで前処置する。
【0206】
b)6‐OHDAの線条体内注射:野生型C57B1/6またはA2AR突然変異マウスをアベルチンで麻酔し、定位枠に取り付ける。3μLの6‐OHDA(3μg/μL)を4分間かけて注入ミニポンプから左線条体(ブレグマからの座標:AP+0.0、L+2.5.0、DV−4.4)へ注入する。その光不安定性により、6‐OHDAは0.01%アスコルビン酸に溶解し、光保護環境下で注入する。
【0207】
c)後処置の世話:ドーパミン欠乏マウスを継続的に観察し、加温毛布または暖房光でマウス体温を維持する特別な注意を払う。最初の48時間後処置中、マッシュドフードペレットおよび水に簡単に近づけるように床レベルでケージ内のマウスに与える。
【0208】
神経化学分析:
(a)HPLCによる線条体内カテコールアミン類およびインドールアミン類の測定:組織カテコールアミンおよびインドールアミンレベルを測定するために、マウスを断頭し、それらの脳を速やかに摘出し、線条体を切除し、ドライアイスで凍結する。線条体を秤量凍結し、次いで0.1mM EDTAおよび1μMエピネフリン(内部標準として)を含有した150mMトリクロロ酢酸200μL中で均質化する。ホモジェネートを15,000gで5分間遠心する。上清中のカテコールアミン類を逆相疎水性相互作用C‐18HPLCカラム(Beckman,5μODS)で分離し、酸化(+0.22V)次いで還元(−0.35V)電位で電極が連結された電気化学検出器(ESA Coulochem 5100A)を用いて測定する。被検体の適正な同定を保証するために、所定サンプルピークに関する保持時間および酸化対還元電流比の双方を外部標準のものと比較する。
【0209】
(b)黒質におけるニューロン喪失の立体解析定量:損傷後1週間目に、マウスを灌流固定し、それらの脳を40μm頭頂部浮動切片にミクロトーム切断する。ラットTHに対するポリクローナルウサギ抗血清(Eugene Tech.Intl.,NJ)の1:1000希釈液を用いて、6番目毎の切片をTH免疫組織化学用に処理する。前記の標準アビジン‐ビオチン操作を用いて免疫染色を行う〔18,130〕。前記のような全TH+黒質(緻密部)細胞計数で処置の効果を定量するために、非偏向立体解析技術を用いる〔81〕。ニューロン評価時に処置群がどれかを知らない一人の観察者によりすべての計数が行われる。WTマウスでの我々の予備的研究に基づき、MPP+はこの用量(3μg/線条体)で同側TH+黒質ニューロンの〜40%喪失を生じた。
【0210】
(c)A2Aレセプター結合オートラジオグラフィー:20ミクロン線条体切片を氷冷緩衝液(509mM Tris‐HCl、5mM KClおよび300mM NaCl,pH7.9)と共に5分間前培養し、次いで6nM 3H‐SCH58261(Dr.E.Onginiから好意で提供された)含有の同緩衝液中で60分間培養する〔131〕。スライドを二回洗浄し、次いで2〜4週間にわたるHyperfilm(Amersham,IL)への暴露前に風乾する。フィルムをビデオベース画像分析システム(MultiAnalyst:Biorad)で分析し、全線条体3H‐SCH58261結合(fmol/mg組織)をトリチウム標識検量標準を用いて計算する〔17,131〕。
【0211】
統計分析
A2AR KO群対そのWTコントロールの単一統計比較が両側スチューデントt検定を用いて一般的に行われる。二以上の因子(例えば、遺伝子型、薬物治療、および時間経過)の比較およびそれらの相互作用が二方向ANOVA、次いでNewman-Keuls事後分析を用いて行われる。データが正規分布していなければ、ノンパラメトリック検定(Kruskal-Wallis検定またはMann-Whitney U検定)を用いる。
【0212】
脊椎動物。マウスが実験で用いられる唯一の動物である。マウスをスタッフ獣医の管理下で毎日(共同研究者または技術者)観察する。実験の大部分において、マウスを5マウス以下/ケージの雌性および4マウス以下/ケージの雄性でSPF条件下に保つ。すべての飼育および獣医ケアが、実験動物の人道的使用ケアのNIHおよびAAALAC標準を満たしている。加えて、全動物の毎日の観察による瀕死動物はCOで人道的に安楽死させる。
【0213】
PDのモデルがA2AARアンタゴニストの前臨床効力および薬物動態を研究するために用いられる。我々は我々の研究所でこれらのモデルを用いていたため、モデルは現在十分に特徴付けされており、これら研究用のマウスの実験操作は十分に確立されている。
この出願の全体にわたり引用された全文献の開示全体が引用することにより本明細書の開示の一部とされる。
【0214】
参考文献






本願で引用された全ての文献の内容は、その開示の一部として本明細書に引用される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物またはその薬学上許容される塩、場合により単一立体異性体またはその立体異性体の混合物:
【化1】

〔前記式中:
およびRは各々独立して水素、ハロゲン、‐NH、‐OH、‐SH、‐NHCH、‐N(CH、‐OMe、‐SMe、(C‐C)アルキル、アリール、およびアリール(C‐C)アルキルからなる群より選択され、ここでRおよびRはRの1〜4置換基で場合により置換され、ここで前記アルキルは‐O‐、‐S‐、‐SO‐、‐S(O)‐、またはアミノ(‐NR‐)から選択される1〜4のヘテロ原子で場合により介在され、あるいはRおよびRは独立して不在であり、但しRが結合している前記RまたはRがハロゲン、‐NH、‐OH、‐SH、‐NHCH、‐N(CH、‐OMe、または‐SMeである場合にRはチオまたはハロゲンではない、
は水素、ハロ、‐OR、‐SR、(C‐C)アルキル、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C‐C)シクロアルキル、複素環、複素環(C‐C)アルキル、アリール、アリール(C‐C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C‐C)アルキル、‐CO、RC(=O)O‐、RC(=O)‐、‐OCO、RNC(=O)O‐、ROC(=O)N(R)‐、RN‐、RNC(=O)‐、RC(=O)N(R)‐、RNC(=O)N(R)‐、RNC(=S)N(R)‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、‐SSR、RS(=O)‐、RS(=O)‐、‐NNR、および‐OPOからなる群より選択される、または基CRから形成される環がアリールまたはヘテロアリールまたは部分的不飽和であれば、Rは不在でもよい、
およびRはそれらが結合している原子と一緒になって、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12環原子を有する飽和または部分的不飽和、単環式、二環式、もしくは三環式、または芳香環を形成し、ここで前記環原子は環中で‐O‐、‐S‐、‐SO‐、‐S(O)‐、またはアミン(‐NR‐)からなる群より選択される1、2、3、または4のヘテロ原子で場合により介在され、RおよびRを含んでなる環は場合により1〜14のR基で更に置換されている、各Rは独立してハロ、‐OR、‐SR、置換(C‐C)アルキルまたは非置換(C‐C)アルキル、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C‐C)シクロアルキル、(C‐C12)ビシクロアルキル、複素環、ヘテロシクリル(C‐C)アルキル、アリール、アリール(C‐C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C‐C)アルキル、‐CO、RC(=O)O‐、RC(=O)‐、‐OCO、RNC(=O)O‐、ROC(=O)N(R)‐、RN‐、RNC(=O)‐、RC(=O)N(R)‐、RNC(=O)N(R)‐、RNC(=S)N(R)‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、‐SSR、RS(=O)‐、‐NNR、および‐OPOからなる群より選択されるか、あるいは二つのR基とそれらが結合する原子とは一緒になってC=OまたはC=Sを形成するか、あるいは二つのR基はそれらが結合する原子と一緒になって炭素環式または複素環式環を形成しうる、
およびRは各々独立して水素、(C‐C)アルキル、(C‐C)シクロアルキル、アリール、またはアリール(C‐C)アルキレン、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C‐C)アルキレン‐である、あるいはRおよびRはそれらが結合する窒素原子と一緒になって複素環または芳香族複素環を形成している、
およびR10は各々独立して水素、ハロゲン、‐NH、‐OH、‐SH、‐NHCH、‐N(CH、‐OMe、‐SMe、(C‐C)アルキル、アリール、およびアリール(C‐C)アルキルからなる群より選択され、ここでRおよびR10はRの1〜4置換基で場合により置換され、ここで前記アルキルは‐O‐、‐S‐、‐SO‐、‐S(O)‐、またはアミノ(‐NR‐)から選択される1〜4のヘテロ原子で場合により介在され、あるいはRおよびR10は独立して不在であり、但しRが結合している前記RまたはR10がハロゲン、‐NH、‐OH、‐SH、‐NHCH、‐N(CH、‐OMe、または‐SMeである場合にRはチオまたはハロゲンではない、
Yは‐CRまたはNRである、
Zは水素、ハロゲン、(C‐C)アルキル、(C‐C)シクロアルキル、(C‐C12)ビシクロアルキル、(C‐C20)ポリシクリル、ヘテロシクリル、シクロアルキル(C‐C)アルキル、ビシクロアルキル(C‐C12)アルキル、ヘテロシクリル(C‐C)アルキル、アリール、アリール(C‐C14)、アリール(C‐C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C‐C)アルキル、‐NR、‐OR、‐SR、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、‐CO、RC(=O)O‐、RC(=O)‐、‐OCO、RNC(=O)O‐、ROC(=O)NR‐、RNC(=O)‐、RC(=O)N(R)‐、RNC(=O)NR‐、RNC(=S)NR‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、‐SSR、RS(=O)‐、‐NNR、‐OPO、‐OS(O)R、‐OS(=O)OR、‐OS(O)OR、および‐O(SO)NRからなる群より選択される、
およびRは各々独立して水素、ハロゲン、‐NH、‐OH、‐SH、‐NHCH、‐N(CH、‐OMe、‐SMe、プロパルギル、シアノ、‐NNH、‐NNCH、‐OPOH、‐OPOCH、‐OS(O)H、‐OS(O)OH、‐OS(O)CH、‐OS(O)OCH、(C‐C)アルキル、アリール、アリール(C‐C)アルキル、(C‐C)シクロアルキル、(C‐C12)ビシクロアルキル、シクロアルキル(C‐C)アルキル、ビシクロアルキル(C‐C12)アルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリール(C‐C)アルキルからなる群より選択され、ここで前記アルキルおよび前記シクロアルキルは‐O‐、‐S‐、‐SO‐、‐S(O)‐、およびアミノ(‐NR‐)からなる群より選択される1〜4のヘテロ原子で場合により介在される、前記アルキル、前記シクロアルキル、前記アリール、および前記ヘテロアリールは‐OR、‐NR、‐SR、シアノ、‐NNH、‐NNCH、‐OPOH、‐OPOCH、‐OS(O)H、‐OS(O)OH、‐OS(O)CH、および‐OS(O)OCHからなる群より選択される1、2、3、または4置換基で場合により置換される、但しRまたはRの結合箇所はそれが他のヘテロ原子と結合している場合にヘテロ原子ではない、
は水素および(C‐C)アルキルからなる群より選択される、および
mは0〜8である、nは0、1、2、または3である、但しmが0である場合、Zはハロゲン、シアノ、ニトロ、またはヘテロ原子ではなく、nが0である場合、Yは‐NRではない〕。
【請求項2】
式IIの化合物またはその薬学上許容される塩、場合により単一立体異性体またはその立体異性体の混合物:
【化2】

〔前記式中:
およびRは各々独立して水素、ハロゲン、‐NH、‐OH、‐SH、‐NHCH、‐N(CH、‐OMe、‐SMe、(C‐C)アルキル、アリール、およびアリール(C‐C)アルキルからなる群より選択され、ここでRおよびRはRの1〜4置換基で場合により置換され、ここで前記アルキルは‐O‐、‐S‐、‐SO‐、‐S(O)‐、またはアミノ(‐NR‐)から選択される1〜4のヘテロ原子で場合により介在され、あるいはRおよびRは独立して不在であり、但しRが結合している前記RまたはRがハロゲン、‐NH、‐OH、‐SH、‐NHCH、‐N(CH、‐OMe、または‐SMeである場合にRはチオまたはハロゲンではない、
は水素、ハロ、‐OR、‐SR、(C‐C)アルキル、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C‐C)シクロアルキル、複素環、複素環(C‐C)アルキル、アリール、アリール(C‐C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C‐C)アルキル、‐CO、RC(=O)O‐、RC(=O)‐、‐OCO、RNC(=O)O‐、ROC(=O)N(R)‐、RN‐、RNC(=O)‐、RC(=O)N(R)‐、RNC(=O)N(R)‐、RNC(=S)N(R)‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、‐SSR、RS(=O)‐、RS(=O)‐、‐NNR、および‐OPOからなる群より選択される、または基CRから形成される環がアリールまたはヘテロアリールまたは部分的不飽和であれば、Rは不在でもよい、
およびRはそれらが結合している原子と一緒になって、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12環原子を有する飽和または部分的不飽和、単環式、二環式もしくは三環式、または芳香環を形成し、ここで前記環原子は環中で‐O‐、‐S‐、‐SO‐、‐S(O)‐、またはアミン(‐NR‐)からなる群より選択される1、2、3、または4のヘテロ原子で場合により介在され、RおよびRを含んでなる環は場合により1〜14のR基で更に置換されている、各Rは独立して水素、ハロ、‐OR、‐SR、置換(C‐C)アルキルまたは非置換(C‐C)アルキル、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C‐C)シクロアルキル、(C‐C12)ビシクロアルキル、複素環、ヘテロシクリル(C‐C)アルキル、アリール、アリール(C‐C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C‐C)アルキル、‐CO、RC(=O)O‐、RC(=O)‐、‐OCO、RNC(=O)O‐、ROC(=O)N(R)‐、RN‐、RNC(=O)‐、RC(=O)N(R)‐、RNC(=O)N(R)‐、RNC(=S)N(R)‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、‐SSR、RS(=O)‐、‐NNR、および‐OPOからなる群より選択されるか、あるいは2つのR基とそれらが結合する原子とは一緒になってC=OまたはC=Sを形成するか、あるいは二つのR基はそれらが結合する原子と一緒になって炭素環式または複素環式環を形成しうる、
およびRは各々独立して水素、(C‐C)アルキル、(C‐C)シクロアルキル、アリールまたはアリール(C‐C)アルキレン、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C‐C)アルキレン‐である、あるいはRおよびRはそれらが結合する窒素原子と一緒になって複素環または芳香族複素環を形成している、
およびR10は各々独立して水素、ハロゲン、‐NH、‐OH、‐SH、‐NHCH、‐N(CH、‐OMe、‐SMe、(C‐C)アルキル、アリール、およびアリール(C‐C)アルキルからなる群より選択され、ここでRおよびR10はRの1〜4置換基で場合により置換され、ここでアルキルは‐O‐、‐S‐、‐SO‐、‐S(O)‐、またはアミノ(‐NR‐)から選択される1〜4のヘテロ原子で場合により介在され、あるいはRおよびR10は独立して不在であり、但しRが結合しているRおよびR10がハロゲン、‐NH、‐OH、‐SH、‐NHCH、‐N(CH、‐OMe、または‐SMeである場合にRはチオまたはハロゲンではない、
Lは‐(C‐C)アルキル‐C≡C‐、‐C≡C‐(C‐C)アルキル‐、‐(CH1‐3‐CH=CH‐、‐CH=CH‐(CH1‐3‐、‐(CH1‐2‐CH=CH‐CH‐、および‐CH‐CH=CH‐(CH1‐2‐からなる群より選択されるリンカーである、
Yは‐CRまたはNRである、
Zは水素、ハロゲン、(C‐C)アルキル、(C‐C)シクロアルキル、(C‐C12)ビシクロアルキル、(C‐C20)ポリシクリル、ヘテロシクリル、シクロアルキル(C‐C)アルキル、ビシクロアルキル(C‐C12)アルキル、ヘテロシクリル(C‐C)アルキル、アリール、アリール(C‐C14)、アリール(C‐C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C‐C)アルキル、‐NR、‐OR、‐SR、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、‐CO、RC(=O)O‐、RC(=O)‐、‐OCO、RNC(=O)O‐、ROC(=O)NR‐、RNC(=O)‐、RC(=O)N(R)‐、RNC(=O)NR‐、RNC(=S)NR‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、‐SSR、RS(=O)‐、‐NNR、‐OPO、‐OS(O)R、‐OS(=O)OR、‐OS(O)OR、および‐O(SO)NRからなる群より選択される、
およびRは各々独立して水素、ハロゲン、‐NH、‐OH、‐SH、‐NHCH、‐N(CH、‐OMe、‐SMe、プロパルギル、シアノ、‐NNH、‐NNCH、‐OPOH、‐OPOCH、‐OS(O)H、‐OS(O)OH、‐OS(O)CH、‐OS(O)OCH、(C‐C)アルキル、アリール、アリール(C‐C)アルキル、(C‐C)シクロアルキル、(C‐C12)ビシクロアルキル、シクロアルキル(C‐C)アルキル、ビシクロアルキル(C‐C12)アルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリール(C‐C)アルキルからなる群より選択され、ここで前記アルキルおよび前記シクロアルキルは‐O‐、‐S‐、‐SO‐、‐S(O)‐、およびアミノ(‐NR‐)からなる群より選択される1〜4のヘテロ原子で場合により介在される、前記アルキル、前記シクロアルキル、前記アリール、および前記ヘテロアリールは‐OR、‐NR、‐SR、シアノ、‐NNH、‐NNCH、‐OPOH、‐OPOCH、‐OS(O)H、‐OS(O)OH、‐OS(O)CH、および‐OS(O)OCHからなる群より選択される1、2、3、または4置換基で場合により置換されるが、但しRまたはRの結合箇所はそれが他のヘテロ原子と結合している場合にヘテロ原子ではない、
は水素および(C‐C)アルキルからなる群より選択される、および
mは0〜8である、nは0、1、2、または3である、但し、mが0である場合、Zはハロゲン、シアノ、ニトロ、またはヘテロ原子ではない〕。
【請求項3】
式IIIの化合物またはその薬学上許容される塩、場合により単一立体異性体またはその立体異性体の混合物:
【化3】

〔前記式中:
およびRは各々独立して水素、ハロゲン、‐NH、‐OH、‐SH、‐NHCH、‐N(CH、‐OMe、‐SMe、(C‐C)アルキル、アリール、およびアリール(C‐C)アルキルからなる群より選択され、ここでRおよびRはRの1〜4置換基で場合により置換され、ここで前記アルキルは‐O‐、‐S‐、‐SO‐、‐S(O)‐、またはアミノ(‐NR‐)から選択される1〜4のヘテロ原子で場合により介在され、あるいはRおよびRは独立して不在であり、但しRが結合しているRまたはRがハロゲン、‐NH、‐OH、‐SH、‐NHCH、‐N(CH、‐OMe、または‐SMeである場合にRはチオまたはハロゲンではない、
は水素、ハロ、‐OR、‐SR、(C‐C)アルキル、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C‐C)シクロアルキル、複素環、複素環(C‐C)アルキル、アリール、アリール(C‐C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C‐C)アルキル、‐CO、RC(=O)O‐、RC(=O)‐、‐OCO、RNC(=O)O‐、ROC(=O)N(R)‐、RN‐、RNC(=O)‐、RC(=O)N(R)‐、RNC(=O)N(R)‐、RNC(=S)N(R)‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、‐SSR、RS(=O)‐、RS(=O)‐、‐NNR、および‐OPOからなる群より選択される、または基CRから形成される環がアリールまたはヘテロアリールまたは部分的不飽和であれば、Rは不在でもよい、
およびRはそれらが結合している原子と一緒になって、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12環原子を有する飽和または部分的不飽和、単環式、二環式もしくは三環式または芳香環を形成し、ここで前記環原子は環中で‐O‐、‐S‐、‐SO‐、‐S(O)‐、またはアミン(‐NR‐)からなる群より選択される1、2、3、または4のヘテロ原子で場合により介在され、RおよびRを含んでなる環は場合により1〜14のR基で更に置換されている、各Rは独立して水素、ハロ、‐OR、‐SR、置換(C‐C)アルキルまたは非置換(C‐C)アルキル、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C‐C)シクロアルキル、(C‐C12)ビシクロアルキル、複素環、ヘテロシクリル(C‐C)アルキル、アリール、アリール(C‐C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C‐C)アルキル、‐CO、RC(=O)O‐、RC(=O)‐、‐OCO、RNC(=O)O‐、ROC(=O)N(R)‐、RN‐、RNC(=O)‐、RC(=O)N(R)‐、RNC(=O)N(R)‐、RNC(=S)N(R)‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、‐SSR、RS(=O)‐、‐NNR、および‐OPOからなる群より選択されるか、あるいは2つのR基とそれらが結合する原子とは一緒になってC=OまたはC=Sを形成するか、あるいは2つのR基はそれらが結合する原子と一緒になって炭素環式または複素環式環を形成しうる、
およびRは各々独立して水素、(C‐C)アルキル、(C‐C)シクロアルキル、アリールまたはアリール(C‐C)アルキレン、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C‐C)アルキレン‐である、あるいはRおよびRはそれらが結合する窒素原子と一緒になって複素環または芳香族複素環を形成している、
およびR10は各々独立して水素、ハロゲン、‐NH、‐OH、‐SH、‐NHCH、‐N(CH、‐OMe、‐SMe、(C‐C)アルキル、アリール、およびアリール(C‐C)アルキルからなる群より選択され、ここでRおよびR10はRの1〜4置換基で場合により置換され、ここで前記アルキルは‐O‐、‐S‐、‐SO‐、‐S(O)‐、またはアミノ(‐NR‐)から選択される1〜4のヘテロ原子で場合により介在され、あるいはRおよびR10は独立して不在であり、但しRが結合しているRおよびR10がハロゲン、‐NH、‐OH、‐SH、‐NHCH、‐N(CH、‐OMe、または‐SMeである場合にRはチオまたはハロゲンではない、
Lは‐NH‐、‐N=N‐、‐NH‐N=、‐O‐、‐S‐、‐SO‐、およびピラゾリルからなる群より選択されるリンカーである、
Yは‐CRまたはNRである、
Zは水素、ハロゲン、(C‐C)アルキル、(C‐C)シクロアルキル、(C‐C12)ビシクロアルキル、(C‐C20)ポリシクリル、ヘテロシクリル、シクロアルキル(C‐C)アルキル、ビシクロアルキル(C‐C12)アルキル、ヘテロシクリル(C‐C)アルキル、アリール、アリール(C‐C14)、アリール(C‐C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C‐C)アルキル、‐NR、‐OR、‐SR、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、‐CO、RC(=O)O‐、RC(=O)‐、‐OCO、RNC(=O)O‐、ROC(=O)NR‐、RNC(=O)‐、RC(=O)N(R)‐、RNC(=O)NR‐、RNC(=S)NR‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、‐SSR、RS(=O)‐、‐NNR、‐OPO、‐OS(O)R、‐OS(=O)OR、‐OS(O)OR、および‐O(SO)NRからなる群より選択される、
およびRは各々独立して水素、ハロゲン、‐NH、‐OH、‐SH、‐NHCH、‐N(CH、‐OMe、‐SMe、プロパルギル、シアノ、‐NNH、‐NNCH、‐OPOH、‐OPOCH、‐OS(O)H、‐OS(O)OH、‐OS(O)CH、‐OS(O)OCH、(C‐C)アルキル、アリール、アリール(C‐C)アルキル、(C‐C)シクロアルキル、(C‐C12)ビシクロアルキル、シクロアルキル(C‐C)アルキル、ビシクロアルキル(C‐C12)アルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリール(C‐C)アルキルからなる群より選択され、ここで前記アルキルおよび前記シクロアルキルは‐O‐、‐S‐、‐SO‐、‐S(O)‐およびアミノ(‐NR‐)からなる群より選択される1〜4のヘテロ原子で場合により介在される、アルキル、シクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは‐OR、‐NR、‐SR、シアノ、‐NNH、‐NNCH、‐OPOH、‐OPOCH、‐OS(O)H、‐OS(O)OH、‐OS(O)CH、および‐OS(O)OCHからなる群より選択される1、2、3、または4置換基で場合により置換されるが、但しRが他のヘテロ原子と結合している場合にそれはヘテロ原子ではない、
は水素および(C‐C)アルキルからなる群より選択される、および
mは0〜8である、nは0、1、2、または3である、但し、mが0である場合、Zはハロゲン、シアノ、ニトロ、またはヘテロ原子ではない〕。
【請求項4】
(CRが一緒になって、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、イソ‐プロピレン、イソ‐ブチレン、sec-ブチレン、およびtert-ブチレンからなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
(CRが一緒になって、メチレン、エチレン、プロピレン、およびイソ‐プロピレンからなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
(CR‐Zが一緒になって、‐CHCH=CH‐、‐CHC≡CH、‐CHC≡CCH、または‐CHCHC≡CHからなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
(CR‐Zが一緒になって‐CHC≡CHである、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
およびRが水素であるかまたは不在であり、mが2〜8であり、前記基(CRが場合により1〜4のアルケニルまたはアルキニル共役基または非共役基を含んでなる、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
mが1〜8であり、Zが‐NH、‐OH、‐SH、‐NR、‐OR、‐SR、およびシアノからなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
(CR‐Zが一緒になって、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、イソ‐プロパノール、イソ‐ブタノール、sec-ブタノール、およびtert-ブタノールからなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
(CR‐Zが一緒になって、メタノール、エタノール、プロパノール、および‐CHCNからなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項12】
およびRが水素であり、前記基(CRが直線または分岐であり、mが1〜6であり、Zがメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、およびヘキシルオキシからなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
Zがメトキシ、エトキシ、およびプロポキシからなる群より選択される、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
Zが単環式、二環式、三環式、または芳香もしくは非芳香(C‐C20)シクロアルキル環であり、ここで前記環原子が‐O‐、‐S‐、‐SO‐、‐S(O)‐、およびアミノ(‐NR‐)からなる群より選択される1〜8のヘテロ原子で場合により介在されている、請求項1に記載の化合物。
【請求項15】
Zが、Rの1〜4置換基で場合により置換されたシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチル環からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項16】
Zがシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルからなる群より選択され、mが0または1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項17】
Zがシクロペンチルであり、mが0である、請求項1に記載の化合物。
【請求項18】
Zがシクロブチルであり、mが1であり、RおよびRが水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項19】
YおよびZが各々独立して水素、下記からなる群より選択される:
【化4】


各YまたはZ基が場合により一、二、または三つの二重結合を含んでなる、環中の各炭素が‐O‐、‐S‐、‐SO‐、‐S(O)‐、またはアミノ(‐NR‐)から選択される1〜6のヘテロ原子で場合により置換または介在され、場合により1〜10のR基で更に置換されるが、但し前記Y環またはZ環は橋頭炭素原子または三置換炭素原子に結合されていない、請求項1に記載の化合物。
【請求項20】
各YまたはZが独立して水素または下記からなる群:
【化5】

〔前記式中、いかなる二つの隣接炭素環原子も‐O‐、‐S‐、‐SO‐、‐S(O)‐、またはアミノ(‐NR‐)から選択される1〜6のヘテロ原子で場合により介在され、前記環はメチル、エチル、プロピル、イソ‐プロピル、‐NH、‐OH、‐SH、‐NHCH、‐N(CH、‐OMe、‐SMe、プロパルギル、シアノ、‐NNH、‐NNCH、‐OPOH、‐OPOCH、‐OS(O)H、‐OS(O)OH、‐OS(O)CH、および‐OS(O)OCHからなる群より選択される1〜7のR基で場合により置換されている〕より選択される二環式環であり、mおよびnが各々独立して0または1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項21】
各YまたはZが独立して水素、下記からなる群:
【化6】

より選択され、mおよびnが各々独立して0または1であり、R、R、R、およびR10が各々独立して不在であるか、または水素、‐NH、‐OH、‐SH、‐NHCH、‐N(CH、‐OMe、および‐SMeからなる群より選択され、各Z基がメチル、エチル、プロピル、イソ‐プロピル、ハロ、‐NH、‐OH、‐SH、‐NHCH、‐N(CH、‐OMe、‐SMe、プロパルギル、シアノ、‐NNH、‐NNCH、‐OPOH、‐OPOCH、‐S(SO)H、‐S(SO)OH、‐S(SO)CH、および‐S(SO)OCHからなる群より選択される1〜7のR基で場合により置換されている、請求項1に記載の化合物。
【請求項22】
およびRが水素であり、mが0、1、2、または3であり、Zがフラン、ジヒドロ‐フラン、テトラヒドロフラン、チオフェン、ピロール、2H‐ピロール、2‐ピロリン、3‐ピロリン、ピロリジン、1,3‐ジオキソラン、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ジヒドロ‐イミダゾール、2‐イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾール、2‐ピラゾリン、ピラゾリジン、イソキサゾール、イソチアゾール、1,2,3‐オキサジアゾール、1,2,4‐オキサジアゾール、1,2,3‐トリアゾール、1,2,4‐トリアゾール、1,3,4‐チアジアゾール、2H‐ピラン、1H‐テトラゾール、4H‐ピラン、ピリジン、ジヒドロ‐ピリジン、テトラヒドロ‐ピリジン、ピペリジン、1,4‐ジオキサン、モルホリン、1,4‐ジチアン、チオモルホリン、ピリダジン、ピリミジン、ジヒドロ‐ピリミジン、テトラヒドロ‐ピリミジン、ヘキサヒドロ‐ピリミジン、ピラジン、ジヒドロ‐ピラジン、テトラヒドロ‐ピラジン、ピペラジン、1,3,5‐トリアジン、および1,3,5‐トリチアンからなる群より選択され、各Z基が1〜10のR基で場合により置換されている、請求項1に記載の化合物。
【請求項23】
およびRが水素であり、mが0または1であり、Zがフラン、チオフェン、ピロール、2H‐ピロール、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾール、イソキサゾール、イソチアゾール、1,2,3‐オキサジアゾール、1,2,4‐オキサジアゾール、1,2,3‐トリアゾール、1,2,4‐トリアゾール、1,3,4‐チアジアゾール、および1H‐テトラゾールからなる群より選択され、各Z基がメチル、エチル、プロピル、イソ‐プロピル、‐NH、‐OH、‐SH、‐NHCH、‐N(CH、‐OCH、および‐SCHからなる群より選択される1〜3のR基で場合により置換されている、請求項1に記載の化合物。
【請求項24】
Zが‐CO、RC(=O)O‐、RC(=O)‐、‐OCO、RNC(=O)O‐、ROC(=O)NR‐、RN‐、RNC(=O)‐、RC(=O)N(R)‐、RNC(=O)NR‐、RNC(=S)NR‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、‐SSR、RS(=O)‐、RS(O)‐、‐N=NR、‐OPO、‐OS(O)R、‐OS(=O)OR、‐OS(O)OR、および‐OS(O)NRからなる群より選択され、mが1〜8であり、前記基(CRが場合により飽和または部分的不飽和である、請求項1に記載の化合物。
【請求項25】
Zが‐CO、RC(=O)O‐、RC(=O)‐、‐OCO、RNC(=O)O‐、ROC(=O)NR‐、RN‐、RNC(=O)‐、RC(=O)NR‐、RNC(=O)NR‐、RNC(=S)NR‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、‐SSR、RS(=O)‐、RS(=O)‐、‐N=NR、‐OPO、‐OS(O)R、‐OS(=O)OR、‐OS(O)OR、および‐O(SO)NRからなる群より選択され、(Rが一緒になって‐CH‐、‐CHCH‐、‐CHCHCH‐、‐CHCHCHCH‐、‐CHCHCHCHCH‐、‐CHCHCHCHCHCH‐、‐CH=CHCH‐、‐CHCH=CH‐、‐CH=CHCHCH‐、‐CHCH=CHCH‐、‐CHCHCH=CH‐、‐C≡CCH‐、‐CHC≡C‐、‐C≡CCHCH‐、‐CHC≡CCH‐、および‐CHCHC≡C‐からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項26】
Zが独立して‐CO、RC(=O)‐、RN‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、RS(=O)‐、RS(=O)‐、‐OPO、‐OS(O)R、‐OS(=O)OR、‐OS(O)OR、または‐OS(O)NRであり、(CRが一緒になって‐CH‐、‐CHCH‐、‐CHCHCH‐、‐CHCHCHCH‐、‐CHCHCHCHCH‐、‐CHCHCHCHCHCH‐、‐CH=CHCH‐、‐CHCH=CH‐、‐CH=CHCHCH‐、‐CHCH=CHCH‐、‐CHCHCH=CH‐、‐C≡CCH‐、‐CHC≡C‐、‐C≡CCHCH‐、‐CHC≡CCH‐、および‐CHCHC≡C‐からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項27】
各Rが独立して水素、ハロ、‐OR、‐SR、(C‐C)アルキル、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C‐C)シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル(C‐C)アルキレン‐、アリール、アリール(C‐C)アルキレン‐、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C‐C)アルキレン‐、‐CO、RC(=O)O‐、RC(=O)‐、‐OCO、RNC(=O)O‐、ROC(=O)N(R)‐、RN‐、RNC(=O)‐、RC(=O)N(R)‐、RNC(=O)N(R)‐、RNC(=S)N(R)‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、‐SSR、RS(=O)‐、RS(=O)‐、‐N=NR、および‐OPOからなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項28】
およびR、またはRおよびR10が、それらが結合する炭素原子と一緒になって、C=O、C=S、またはC=NRである、請求項1に記載の化合物。
【請求項29】
が水素、ハロ、‐OR、‐SR、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、‐CO、RC(=O)O‐、RC(=O)‐、‐OCO、RNC(=O)O‐、ROC(=O)N(R)‐、RN‐、RNC(=O)‐、RC(=O)N(R)‐、RNC(=O)N(R)‐、RNC(=S)N(R)‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、‐SSR、RS(=O)‐、RS(=O)‐、‐NNR、および‐OPOからなる群より選択される、または前記基CRから形成される環がアリールまたはヘテロアリールまたは部分的不飽和であれば、Rは不在でもよい、請求項1に記載の化合物。
【請求項30】
が水素、OH、OMe、OAc、NH、NHMe、NMe、およびNHAcからなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項31】
が水素またはOHである、請求項30に記載の化合物。
【請求項32】
およびRが、それらが結合している原子と一緒になって、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12環原子を有する飽和または部分的不飽和、単環式環、二環式環、もしくは三環式環、または芳香環を形成し、ここで前記環原子が環中で‐O‐、‐S‐、‐SO‐、‐S(O)‐、またはアミン(‐NR‐)からなる群より選択される1、2、3、または4のヘテロ原子で場合により介在され、RおよびRを含んでなる環が場合により1〜14のR基で更に置換されている、各Rが独立してハロ、‐OR、‐SR、(C‐C)アルキル、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C‐C)シクロアルキル、(C‐C12)ビシクロアルキル、複素環、ヘテロシクリル(C‐C)アルキル、アリール、アリール(C‐C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C‐C)アルキル、‐CO、RC(=O)O‐、RC(=O)‐、‐OCO、RNC(=O)O‐、ROC(=O)N(R)‐、RN‐、RNC(=O)‐、RC(=O)N(R)‐、RNC(=O)N(R)‐、RNC(=S)N(R)‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、‐SSR、RS(=O)‐、‐NNR、‐OPOからなる群より選択されるか、あるいは二つのR基とそれらが結合する前記原子とは一緒になってC=OまたはC=Sを形成するか、あるいは二つのR基はそれらが結合する原子と一緒になって炭素環式または複素環式環を形成しうる、請求項1に記載の化合物。
【請求項33】
およびRとそれらが結合する原子とを含んでなる前記環が、シクロペンタン、シクロヘキサン、ピペリジン、ジヒドロ‐ピリジン、テトラヒドロ‐ピリジン、ピリジン、ピペラジン、デカリン、テトラヒドロ‐ピラジン、ジヒドロ‐ピラジン、ピラジン、ジヒドロ‐ピリミジン、テトラヒドロ‐ピリミジン、ヘキサヒドロ‐ピリミジン、ピラジン、イミダゾール、ジヒドロ‐イミダゾール、イミダゾリジン、ピラゾール、ジヒドロピラゾール、ピラゾリジン、ノルボルナン、およびアダマンタンからなる群より選択され、各々非置換であるかまたは置換されている、請求項32に記載の化合物。
【請求項34】
およびRとそれらが結合する原子とを含んでなる前記環が、シクロヘキサン、ピペリジン、ピペラジン、ノルボルナン、アダマンタンからなる群より選択され、各々非置換であるかまたは置換されている、請求項33に記載の化合物。
【請求項35】
が置換(C‐C)アルキルまたは非置換(C‐C)アルキル、‐OR、‐CO、RC(=O)‐、RC(=O)O‐、RN‐、RNC(=O)‐、およびアリールからなる群より選択されるが、但しRおよびRを含んでなる環がOまたはSである環ヘテロ原子を含有している場合、OまたはSである前記環ヘテロ原子はRで置換されていない、請求項1に記載の化合物。
【請求項36】
がOH、OMe、メチル、エチル、t‐ブチル、‐CO、‐CONR、OAc、NH、NHMe、NMe、NHEt、およびN(Et)からなる群より選択されるが、但しRおよびRを含んでなる前記環がOまたはSである環ヘテロ原子を含有している場合、OまたはSである前記環ヘテロ原子はRで置換されていない、請求項1に記載の化合物。
【請求項37】
がメチル、エチル、‐CO、‐CONR、およびOAcからなる群より選択されるが、但しRおよびRを含んでなる前記環がヘテロ原子を含有している場合、前記ヘテロ原子はOAcで置換されていない、請求項36に記載の化合物。
【請求項38】
が‐(CH1‐2OR、‐(CH1‐2C(=O)OR、‐(CH1‐2OC(=O)R、‐(CH1‐2C(=O)R、‐(CH1‐2OCO、‐(CH1‐2NHR、‐(CH1‐2NR、‐(CH1‐2OC(=O)NHR、および‐(CH1‐2OC(=O)NRからなる群より選択される、請求項36に記載の化合物。
【請求項39】
が‐CHC(=O)OR、‐CHOC(=O)OR、‐CHOH、‐CHOAc、‐CHNH(CH)、および‐(CH1‐2N(CHである、請求項38に記載の化合物。
【請求項40】
環で置換されているR基の数が1〜4である、請求項1に記載の化合物。
【請求項41】
およびRが水素、(C‐C)アルキル‐、アリール、アリール(C‐C)アルキレン‐、3、4、5、6、7、8、9、または10環原子を有する単環式、二環式、または芳香環、もしくは非芳香環からなる群より選択され、ここで前記環原子が前記環中で‐O‐、‐S‐、‐SO‐、‐S(O)‐、またはアミン(‐NR‐)からなる群より選択される1、2、3、または4のヘテロ原子で場合により介在され、各々1、2、3、または4のR基で場合により置換されている、請求項1に記載の化合物。
【請求項42】
が水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、3‐ペンチル、イソ‐プロピル、イソ‐ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、フェニル、およびベンジルからなる群より選択される、請求項41に記載の化合物。
【請求項43】
が水素、メチル、3‐ペンチル、またはsec-ブチルである、請求項42に記載の化合物。
【請求項44】
およびRが各々独立して水素、(C‐C)アルキル、(C‐C)シクロアルキル、アリール、アリール(C‐C)アルキレン、ヘテロアリール、およびヘテロアリール(C‐C)アルキレン‐からなる群より選択される、あるいはRおよびRが、それらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環または芳香族複素環を形成している、請求項1に記載の化合物。
【請求項45】
‐NRがアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、3‐ペンチルアミノ、n‐(ジフェニルエチル)アミノ、n‐(ピリジルメチル)‐アミノ、ジエチルアミノ、およびベンジルアミノからなる群より選択される、請求項44に記載の化合物。
【請求項46】
‐NRがアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、3‐ペンチルアミノ、およびベンジルアミノからなる群より選択される、請求項45に記載の化合物。
【請求項47】
‐NRがアミノである、請求項46に記載の化合物。
【請求項48】
がベンジル、フェネチル、フェニルプロピルからなる群より選択され、Rの一、二、または三置換基で各々が場合により置換されている、請求項1に記載の化合物。
【請求項49】
がベンジル、フェネチル、フェニルプロピルからなる群より選択され、メチル、エチル、プロピル、メトキシ、エトキシ、およびプロポキシからなる群より選択されるRの一、二、または三置換基で各々が場合により置換されている、請求項1に記載の化合物。
【請求項50】
がベンジル、Rがメトキシである、請求項1に記載の化合物。
【請求項51】
が水素、フルオロ、‐OH、‐CHOH、‐OMe、‐OAc、‐NH、‐NHMe、‐NMe、および‐NHAcからなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項52】
が水素またはOHである、請求項52に記載の化合物。
【請求項53】
各R10が独立して水素、フルオロ、(C‐C)アルキル、(C‐C)シクロアルキル、ヘテロシクリル、複素環(C‐C)アルキレン‐、アリール、アリール(C‐C)アルキレン‐、ヘテロアリール、およびヘテロアリール(C‐C)アルキレン‐からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項54】
10が水素、(C‐C)アルキル、シクロプロピル、シクロヘキシル、およびベンジルからなる群より選択される、請求項54に記載の化合物。
【請求項55】
10が水素である、請求項55に記載の化合物。
【請求項56】
およびR10とそれらが結合する前記炭素原子がC=O基である、請求項1に記載の化合物。
【請求項57】
およびRが各々独立して水素、(C‐C)アルキル、および1〜3の(C‐C)アルコキシ、(C‐C)シクロアルキル、(C‐C)アルキルチオ、アリール、アリール(C‐C)アルキレン、ヘテロアリール、またはヘテロアリール(C‐C)アルキレンで置換された(C‐C)アルキルからなる群より選択される、あるいはRおよびRが、それらが結合する前記窒素と一緒になって、ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、またはチオモルホリノ環を形成している、Rが水素または(C‐C)アルキルである、mが0〜約8、pが0〜2である、Yが‐CRまたはNRである、請求項1に記載の化合物。
【請求項58】
およびRが各々独立して水素、(C‐C)アルキル、アリール、およびアリール(C‐C)アルキレンからなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項59】
およびRが各々独立して水素、メチル、エチル、フェニル、およびベンジルからなる群より選択される、請求項58に記載の化合物。
【請求項60】
が(C‐C)アルキルである、請求項58に記載の化合物。
【請求項61】
がメチル、エチル、プロピル、およびブチルからなる群より選択される、請求項60に記載の化合物。
【請求項62】
およびRが環である、請求項61に記載の化合物。
【請求項63】
Yが‐CRまたはNRであり、下記からなる群より選択される:
【化7】

〔前記式中、qは0、1、2,3、または4であり、Rは水素、ハロ、‐OR、‐SR、(C‐C)アルキル、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C‐C)シクロアルキル、複素環、複素環(C‐C)アルキル、アリール、アリール(C‐C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C‐C)アルキル、‐CO、RC(=O)O‐、RC(=O)‐、‐OCO、RNC(=O)O‐、ROC(=O)N(R)‐、RN‐、RNC(=O)‐、RC(=O)N(R)‐、RNC(=O)N(R)‐、RNC(=S)N(R)‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、‐SSR、RS(=O)‐、RS(=O)‐、‐NNR、および‐OPOからなる群より選択される、各Rは独立してハロ、‐OR、‐SR、置換(C‐C)アルキルまたは非置換(C‐C)アルキル、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C‐C)シクロアルキル、(C‐C12)ビシクロアルキル、複素環、ヘテロシクリル(C‐C)アルキル、アリール、アリール(C‐C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C‐C)アルキル、‐CO、RC(=O)O‐、RC(=O)‐、‐OCO、RNC(=O)O‐、ROC(=O)N(R)‐、RN‐、RNC(=O)‐、RC(=O)N(R)‐、RNC(=O)N(R)‐、RNC(=S)N(R)‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、‐SSR、RS(=O)‐、‐NNR、および‐OPOからなる群より選択されるが、但しRがヘテロ原子と結合している場合にRはハロゲンまたはヘテロ原子ではない〕、請求項1に記載の化合物。
【請求項64】
Yが‐CRまたはNRであり、下記からなる群より選択される:
【化8】

〔前記式中、Rは水素、ハロ、‐OR、‐SR、(C‐C)アルキル、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C‐C)シクロアルキル、複素環、複素環(C‐C)アルキル、アリール、アリール(C‐C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C‐C)アルキル、‐CO、RC(=O)O‐、RC(=O)‐、‐OCO、RNC(=O)O‐、ROC(=O)N(R)‐、RN‐、RNC(=O)‐、RC(=O)N(R)‐、RNC(=O)N(R)‐、RNC(=S)N(R)‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、‐SSR、RS(=O)‐、RS(=O)‐、‐NNR、および‐OPOからなる群より選択される、各Rは独立してハロ、‐OR、‐SR、置換(C‐C)アルキルまたは非置換(C‐C)アルキル、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C‐C)シクロアルキル、(C‐C12)ビシクロアルキル、複素環、ヘテロシクリル(C‐C)アルキル、アリール、アリール(C‐C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C‐C)アルキル、‐CO、RC(=O)O‐、RC(=O)‐、‐OCO、RNC(=O)O‐、ROC(=O)N(R)‐、RN‐、RNC(=O)‐、RC(=O)N(R)‐、RNC(=O)N(R)‐、RNC(=S)N(R)‐、‐OPO、ROC(=S)‐、RC(=S)‐、‐SSR、RS(=O)‐、‐NNR、および‐OPOからなる群より選択される〕、請求項1に記載の化合物。
【請求項65】
‐C(R)Rを含んでなる環が、2‐メチルシクロヘキサン‐1‐イル、2,2‐ジメチルシクロヘキサン‐1‐イル、2‐エチルシクロヘキサン‐1‐イル、2,2‐ジエチルシクロヘキサン‐1‐イル、2-tert-ブチルシクロヘキサン‐1‐イル、2‐フェニルシクロヘキサン‐1‐イル、3‐メチルシクロヘキサン‐1‐イル、3‐エチルシクロヘキサン‐1‐イル、3,3‐ジメチルシクロヘキサン‐1‐イル、4‐メチルシクロヘキサン‐1‐イル、4‐エチルシクロヘキサン‐1‐イル、4,4‐ジメチルシクロヘキサン‐1‐イル、4-tert-ブチルシクロヘキサン‐1‐イル、4‐フェニルシクロヘキサン‐1‐イル、3,3,5,5‐テトラメチルシクロヘキサン‐1‐イル、2,4‐ジメチルシクロペンタン‐1‐イル、4‐(カルボキシル)シクロヘキサン‐1‐イル、4‐(カルボキシメチル)シクロヘキサン‐1‐イル、および4‐(カルボキシエチル)シクロヘキサン‐1‐イルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項66】
‐C(R)Rを含んでなる環が、ピペリジン‐4‐イル、1‐カルボキシピペリデン‐4‐イル、1‐(メトキシカルボニル)ピペリジン‐4‐イル、1‐(エトキシカルボニル)ピペリジン‐4‐イル、1‐(n‐プロポキシカルボニル)ピペリジン‐4‐イル、1‐(2,2‐ジメチルプロポキシカルボニル)ピペリジン‐4‐イル、ピペリジン‐1‐イル、4‐カルボキシピペリデン‐1‐イル、4‐(メトキシカルボニル)ピペリジン‐1‐イル、4‐(エトキシカルボニル)ピペリジン‐1‐イル、4‐(n‐プロポキシ)ピペリジン‐1‐イル、4‐(2,2‐ジメチルプロポキシカルボニル)ピペリジン‐1‐イル、ピペリジン‐3‐イル、1‐カルボキシピペリデン‐3‐イル、1‐(メトキシカルボニル)ピペリジン‐3‐イル、1‐(エトキシカルボニル)ピペリジン‐3‐イル、1‐(n‐プロポキシカルボニル)ピペリジン‐3‐イル、1‐(2,2‐ジメチルプロポキシカルボニル)ピペリジン‐3‐イル、3‐カルボキシピペリデン‐1‐イル、3‐(メトキシカルボニル)ピペリジン‐1‐イル、3‐(エトキシカルボニル)ピペリジン‐1‐イル、3‐(n‐プロポキシカルボニル)ピペリジン‐1‐イル、3‐(2,2‐ジメチルプロポキシカルボニル)ピペリジン‐1‐イル、ピペラジン‐1‐イル、1‐カルボキシピペラジン‐4‐イル、1‐(メトキシカルボニル)ピペラジン‐4‐イル、1‐(エトキシカルボニル)ピペラジン‐4‐イル、および1‐(n‐プロポキシカルボニル)ピペラジン‐4‐イルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項67】
‐C(R)Rを含んでなる環が、2‐メチルシクロヘキサン‐1‐イル、2,2‐ジメチルシクロヘキサン‐1‐イル、2‐エチルシクロヘキサン‐1‐イル、2,2‐ジエチルシクロヘキサン‐1‐イル、2-tert-ブチルシクロヘキサン‐1‐イル、2‐フェニルシクロヘキサン‐1‐イル、3‐メチルシクロヘキサン‐1‐イル、3‐エチルシクロヘキサン‐1‐イル、3,3‐ジメチルシクロヘキサン‐1‐イル、4‐メチルシクロヘキサン‐1‐イル、4‐エチルシクロヘキサン‐1‐イル、4,4‐ジメチルシクロヘキサン‐1‐イル、4-tert-ブチルシクロヘキサン‐1‐イル、4‐フェニルシクロヘキサン‐1‐イル、3,3,5,5‐テトラメチルシクロヘキサン‐1‐イル、2,4‐ジメチルシクロペンタン‐1‐イル、4‐(カルボキシル)シクロヘキサン‐1‐イル、4‐(カルボキシメチル)シクロヘキサン‐1‐イル、4‐(カルボキシエチル)シクロヘキサン‐1‐イル、ピペリジン‐4‐イル、1‐(メトキシカルボニル)ピペリジン‐4‐イル、1‐(2,2‐ジメチルプロポキシカルボニル)ピペリジン‐4‐イル、ピペリジン‐1‐イル、4‐(メトキシカルボニル)ピペリジン‐1‐イル、4‐(2,2‐ジメチルプロポキシカルボニル)ピペリジン‐1‐イル、ピペリジン‐3‐イル、1‐(メトキシカルボニル)ピペリジン‐3‐イル、1‐(2,2‐ジメチルプロポキシカルボニル)ピペリジン‐3‐イル、3‐(メトキシカルボニル)ピペリジン‐1‐イル、および3‐(2,2‐ジメチルプロポキシカルボニル)ピペリジン‐1‐イルからなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項68】
Zが単環式、二環式、三環式、または芳香もしくは非芳香(C‐C20)シクロアルキル環であり、ここで前記環原子が‐O‐、‐S‐、‐SO‐、‐S(O)‐、およびアミノ(‐NR‐)からなる群より選択される1〜8のヘテロ原子で場合により介在されている、請求項2に記載の化合物。
【請求項69】
およびRが水素であり、mが0、1、2、または3であり、Zがフラン、ジヒドロ‐フラン、テトラヒドロフラン、チオフェン、ピロール、2H‐ピロール、2‐ピロリン、3‐ピロリン、ピロリジン、1,3‐ジオキソラン、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ジヒドロ‐イミダゾール、2‐イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾール、2‐ピラゾリン、ピラゾリジン、イソキサゾール、イソチアゾール、1,2,3‐オキサジアゾール、1,2,4‐オキサジアゾール、1,2,3‐トリアゾール、1,2,4‐トリアゾール、1,3,4‐チアジアゾール、2H‐ピラン、1H‐テトラゾール、4H‐ピラン、ピリジン、ジヒドロ‐ピリジン、テトラヒドロ‐ピリジン、ピペリジン、1,4‐ジオキサン、モルホリン、1,4‐ジチアン、チオモルホリン、ピリダジン、ピリミジン、ジヒドロ‐ピリミジン、テトラヒドロ‐ピリミジン、ヘキサヒドロ‐ピリミジン、ピラジン、ジヒドロ‐ピラジン、テトラヒドロ‐ピラジン、ピペラジン、1,3,5‐トリアジン、および1,3,5‐トリチアンからなる群より選択され、各Z基が1〜10のR基で場合により置換されている、請求項2に記載の化合物。
【請求項70】
Zが単環式、二環式、三環式、または芳香もしくは非芳香(C‐C20)シクロアルキル環であり、ここで前記環原子が‐O‐、‐S‐、‐SO‐、‐S(O)‐、およびアミノ(‐NR‐)からなる群より選択される1〜8のヘテロ原子で場合により介在されている、請求項3に記載の化合物。
【請求項71】
およびRが水素であり、mが0、1、2、または3であり、Zがフラン、ジヒドロ‐フラン、テトラヒドロフラン、チオフェン、ピロール、2H‐ピロール、2‐ピロリン、3‐ピロリン、ピロリジン、1,3‐ジオキソラン、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ジヒドロ‐イミダゾール、2‐イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾール、2‐ピラゾリン、ピラゾリジン、イソキサゾール、イソチアゾール、1,2,3‐オキサジアゾール、1,2,4‐オキサジアゾール、1,2,3‐トリアゾール、1,2,4‐トリアゾール、1,3,4‐チアジアゾール、2H‐ピラン、1H‐テトラゾール、4H‐ピラン、ピリジン、ジヒドロ‐ピリジン、テトラヒドロ‐ピリジン、ピペリジン、1,4‐ジオキサン、モルホリン、1,4‐ジチアン、チオモルホリン、ピリダジン、ピリミジン、ジヒドロ‐ピリミジン、テトラヒドロ‐ピリミジン、ヘキサヒドロ‐ピリミジン、ピラジン、ジヒドロ‐ピラジン、テトラヒドロ‐ピラジン、ピペラジン、1,3,5‐トリアジン、および1,3,5‐トリチアンからなる群より選択され、各Z基が1〜10のR基で場合により置換されている、請求項3に記載の化合物。
【請求項72】
下記群から選択される化合物:
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン、
9‐シクロプロピルメチル‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕アデニン(1)、
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐9‐プロパルギルアデニン(2)、
9‐シクロペンチル‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕アデニン(3)、
9‐アセトニトリル‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕アデニン(4)、
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐9‐(4‐メトキシベンジル)アデニン(5)、
9‐(3,4‐ジクロロベンジル)‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕アデニン(6)、
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐9‐(4‐トリフルオロメチルベンジル)アデニン(7)、
9‐(3,5‐ジメチル‐イソキサゾール‐4‐イルメチル)‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕アデニン(8)、
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐9‐〔2‐(トリフルオロメチルフェニル)チアゾール‐4‐イルメチル〕アデニン(9)、
2‐〔2‐〔ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル〕エチン‐1‐イル〕‐9‐〔3‐(チオフェン‐2‐イル)プロピ‐2‐イニル〕アデニン(10)、
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐9‐メチル‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(11)、
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)‐9‐プロピルアデニン(12)、
9‐イソブチル‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(13)、
9‐シクロプロピルメチル‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(14)、
9‐シクロペンチル‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(15)、
9‐アリル‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(16)、
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)‐9‐(プロパルギル)アデニン(17)、
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)‐9‐(ペンチ‐4‐イン)アデニン(18)、
9‐(2‐ヒドロキシエチル)‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(19)、
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐9‐(3‐ヒドロキシプロピル)‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(20)、
9‐(2‐クロロエチル)‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(21)、
9‐(〔1,3〕‐ジオキソラン‐2‐イルメチル)‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(22)、
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)‐9‐(テトラヒドロ‐ピラン‐2‐イルメチル)アデニン(23)、
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)‐9‐(イソプロピルカルボキシレート)アデニン(24)、
9‐(酢酸エチルエステル)‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(25)、
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐9‐(2‐オキソ‐オキサゾリジン‐5‐イルメチル)‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(26)、
9‐ベンジル‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(27)、
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)‐9‐(ピリジン‐3‐イルメチル)アデニン(28)、
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐9‐(4‐ニトロベンジル)‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(29)、
9‐(3,5‐ジメチル‐イソキサゾール‐4‐イルメチル)‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(30)、
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐9‐(2‐メチルチアゾール‐5‐イルメチル)‐N6‐(3‐ペンチル)アデニン(31)、
N6‐〔(S)‐(+)‐sec‐ブチル〕‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐9‐プロパルギル‐アデニン(32)、
N6‐〔(S)‐(+)‐sec‐ブチル〕‐9‐(3,5‐ジメチル‐イソキサゾール‐4‐イルメチル)‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕アデニン(33)、
N6‐(2‐ジフェニルエチル)‐2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐9‐メチルアデニン(34)、
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐〔(S)‐(−)‐α‐ナフタレン‐1‐イル‐エチル〕‐9‐(プロパルギル)アデニン(35)、
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐(3‐メトキシベンジル)‐9‐(プロパルギル)アデニン(36)、
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐9‐(プロパルギル)‐N6‐(ピリジン‐2‐イルメチル)アデニン(37)、
2‐〔2‐〔1(S)‐ヒドロキシ‐3(R)‐メチル‐1‐シクロヘキシル〕エチン‐1‐イル〕‐N6‐〔(メチル)(2‐フェネチル)〕‐9‐(プロパルギル)アデニン(38)、
2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕‐9‐メチルアデニン(39)、
9‐エチル‐2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(40)、
2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕‐9‐プロピルアデニン(41)、
9‐ヘキシル‐2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(42)、
2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕‐9‐ノニルアデニン(43)、
2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕‐9‐イソブチル‐アデニン(44)、
9‐シクロプロピルメチル‐2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(45)、
9‐シクロブチルメチル‐2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(46)、
9‐シクロペンチルメチル‐2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(47)、
9‐シクロヘキシルメチル‐2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(48)、
9‐シクロブチル‐2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(49)、
9‐シクロペンチル‐2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(50)、
2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕‐9‐プロパルギル‐アデニン(51)、
2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕‐9‐(2‐ヒドロキシエチル)アデニン(52)、
2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕‐9‐(2‐ヒドロキシプロピル)アデニン(53)、
2‐〔2‐(ヒドロキシ‐ノルボルナン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕‐9‐プロパルギルアデニン:異性体A(60)、
2‐〔2‐(ヒドロキシ‐ノルボルナン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕‐9‐プロパルギルアデニン:異性体B(61)、
9‐(ブチ‐3‐イニル)‐2‐〔2‐(ヒドロキシ‐アダマンタン‐2‐イル)エチン‐1‐イル〕アデニン(62)、および
2‐〔3‐〔1‐(メトキシカルバノイル)ピペリジン‐4‐イル〕プロピン‐1‐イル〕‐9‐プロパルギルアデニン(63)、または
それらの薬学上許容される塩、場合により単一立体異性体またはその立体異性体の混合物の形のもの。
【請求項73】
場合により単一立体異性体またはその立体異性体の混合物の形をとる、表1〜7の群から選択される化合物またはそれらの薬学上許容される塩:
【表1】


【表2】


【表3】


【表4】


【表5】

【表6】

【表7】





【請求項74】
治療有効量の請求項1に記載された化合物および薬学上許容される賦形剤を含んでなる医薬組成物。
【請求項75】
場合により単一立体異性体またはその立体異性体の混合物の形をとる、請求項1に記載の化合物またはその薬学上許容される塩。
【請求項76】
治療の必要な哺乳動物に請求項1に記載された治療有効量のA2Aアンタゴニスト化合物を投与することからなる、哺乳動物で運動異常なしに運動活動を刺激するための方法。
【請求項77】
治療有効量が、虚血、虚血および興奮毒性で誘導される脳障害、ハンチントン病、強硬症、癌、薬物依存および薬物禁断、パーキンソン病(薬物誘導、脳炎後、毒物誘導または外傷後誘導)、急性の痛みまたは慢性の痛み、ナルコレプシー、およびアルツハイマー病を治療するために有効である、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
治療有効量が、障害が進行性核上性麻痺、ハンチントン病、多系統萎縮症、大脳皮質基底核変性症、ウィルソン病、ハラーフォルデン・シュバッツ病、進行性淡蒼球萎縮症、ドーパ応答性失調振せん麻痺、痙攣、または運動異常(dyskinesia)に至る脳幹神経節の他の障害である、運動障害を治療するために、運動活動を刺激する上で有効である、請求項76に記載の方法。
【請求項79】
化合物が運動障害(即ち、L‐ドーパまたはドーパミンアゴニスト)、依存症または癌の治療で一種以上の追加薬物と組み合わせて用いられ、諸成分が同時投与用または連続投与用の同一処方または別処方である、請求項76に記載の方法。
【請求項80】
治療有効量が、神経保護を行い、ドーパミン作動性ニューロンの変性を遅延または停止させるために有効である、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
治療有効量が、哺乳動物で免疫細胞の活性を増加させることで免疫応答を高めるために有効である、請求項76に記載の方法。
【請求項82】
前記活性が前炎症サイトカイン産生である、請求項81に記載の方法。
【請求項83】
前記免疫細胞の活性が炎症の増加をもたらす、請求項81に記載の方法。
【請求項84】
前記哺乳動物がヒトである、請求項81に記載の方法。

【公開番号】特開2012−229231(P2012−229231A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−140107(P2012−140107)
【出願日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【分割の表示】特願2007−506308(P2007−506308)の分割
【原出願日】平成17年4月4日(2005.4.4)
【出願人】(509082662)トロヴィス ファーマシューティカルズ リミテッド ライアビリティ カンパニー (4)
【Fターム(参考)】