説明

Cuコアボール

【課題】コアボールの主成分の拡散を止める下地層を持つCuコアボールの半田成分を適正化して接合信頼性が向上したCuコアボールを提供する。
【解決手段】Cuを主成分とする芯ボール1とその表面にSn系皮膜3を有するCuコアボールであって、前記芯ボールとSn系皮膜の間に結晶質のNi系下地層2を有し、Sn系皮膜の成分としてCuを含むことを特徴とするCuコアボールである。本発明のCuコアボールは、150℃500時間の耐熱試験でのシェア強度低下率の小さい信頼性の高いCuコアボールである。本発明のCuコアはんだボールを作製し使用した場合、良好な高温耐久性を示し、半導体素子の長期信頼性確保に資するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の入出力端子用バンプに用いられる複合マイクロボールに関し、特にCuコアボールに関する。
【背景技術】
【0002】
次世代高密度パッケージでは、多ピン化・狭ピッチ化が進み、いずれは200〜120μm以下のピッチが必要となると予測されている。そうなると、実装密度の高まりにより、チップサイズパッケージ(CSP)やベアチップ実装での電極の信頼性の確保が重大な課題となる。その際に、半導体装置の入出力端子として用いられるのが、複合マイクロボールである。複合マイクロボールは、フリップチップ接合時に内部のコアボールがリフロー温度で溶融することが無く、チップとプリント基板(PCB)との距離が保たれ、高い接合信頼性が得られる。製造法としては、一般にめっき法が用いられている。 また、チップ上に回路が密集しているため、半導体装置から発生する熱に対する耐熱性を保証する必要がある。
【0003】
半導体素子の接合端子特に内部電極として使用するので、ヒートサイクルに対し信頼性のある半導体パッケージとするために、銅コア半田ボールが相応しく、直径0.04〜0.1mmのCuコアの周りにPb−Sn、Cu−Sn、Ag−Sn、Sn−Zn、Sn−Biの半田をコーティングすることが提案されている。Cu周りには、Cu拡散防止のバリア膜としてニッケル電気めっき、半田層にはSn無電解めっきも提案されている(特許文献1、特許文献2)。同様の目的で、タングステンコアボールも半田めっきしたボールとして提案されている(特許文献3)。半田との濡れ性や後の熱履歴における脆性化合物形成防止のため、Cuコアボールを電気Ni下地膜又は無電解Ni−B膜をめっき後、小さな穴の開いた黒鉛板に、Cuコアと一定の量の半田線材の切った小片を入れ、加熱し半田被覆ボールを得る方法が提案されている(特許文献4)。バリア膜としてNi−P膜を使用したCuコア半田ボールの例については、余り取上げられておらず、半田濡れ性が良くないと言われている(特許文献4)。コアとして銅、金、又は、これらの内の少なくとも一種類を含む合金を選び、電気Niめっき下地膜、Snめっき膜、Agめっき膜の構造を作り上げたもの(特許文献5)もある。また、Cuコアボールを用いずに、これと同等の高温耐久性を得るために半田成分(Sn−Pb)にCuを含有させた半田ボールも提案されている(特許文献6)。
【0004】
【特許文献1】特開平11−74311号公報
【特許文献2】特開平10−163404号公報
【特許文献3】特開平11−135570号公報
【特許文献4】特開2000−195889号公報
【特許文献5】特開2001−319994号公報
【特許文献6】特開2001−274275号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
Ni系下地層を形成した場合、Ni膜がCuの拡散防止効果を持つと言われている。最近の環境問題の流れから考えて鉛フリーの半田成分についての課題として解決を試みた。鉛フリーの半田成分、例えばSn、Sn−Ag系の半田成分を使用し、150℃500時間の耐熱試験を行なった場合、シェア強度の低下が激しく、接合信頼性が良くないと言う事実がある。
【0006】
そこで、本発明は、上述した課題を解決するために、コアボールの主成分の拡散を止める下地層を持つCuコアボールの半田成分を適正化して接合信頼性が向上したCuコアボールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の要旨は、以下のとおりである。
【0008】
第1の発明は、Cuを主成分とする芯ボールとその表面にSn系皮膜を有するCuコアボールであって、前記芯ボールとSn系皮膜の間に結晶質のNi系下地層を有し、前記Sn系皮膜にCuを含有することを特徴とするCuコアボールである。
【0009】
第2の発明は、前記Sn系皮膜が多層皮膜である第1の発明に記載のCuコアボールである。
【0010】
第3の発明は、前記Sn系皮膜中のCu含有率が0.1〜10質量%である第1又は第2の発明に記載のCuコアボールである。
【0011】
第4の発明は、前記Sn系皮膜中にAgを含有する第1〜第3の発明のいずれかに記載のCuコアボールである。
【0012】
第5の発明は、前記Sn系皮膜中のAg含有率が0.1〜10質量%である第4の発明に記載のCuコアボールである。
【0013】
第6の発明は、前記Sn系皮膜が、さらにP、B、Ni、Bi、Zn、Pd、Auから選ばれる1種以上を含む第1〜第5の発明のいずれかに記載のCuコアボールである。
【0014】
第7の発明は、前記Sn系皮膜の厚さが1〜50μmである第1、第3〜第7の発明のいずれかに記載のCuコアボールである。
【0015】
第8の発明は、前記芯ボールの成分が、99質量%以上のCuである第1の発明に記載のCuコアボールである。
【0016】
第9の発明は、前記芯ボールの成分が、CuとZn、Sn、P、Ni、Auの内の1種以上との合金である第1の発明に記載のCuコアボールである。
【0017】
第10の発明は、前記芯ボールの直径が1〜1000μmである第1、第8又は第9の発明に記載のCuコアボールである。
【0018】
第11の発明は、前記結晶質Ni系下地層の厚さが0.001〜15μmである第1の発明に記載のCuコアボールである。
【0019】
第12の発明は、前記結晶質Ni系下地層がNi−P系合金層である第1又は第11の発明に記載のCuコアボールである。
【0020】
第13の発明は、前記結晶質Ni系下地層がNi−B系合金層である第1又は第11の発明に記載のCuコアボールである。
【0021】
第14の発明は、前記結晶質Ni系下地層がNi層である第1又は第11の発明に記載のCuコアボールである。
【0022】
第15の発明は、第1〜第14の発明に記載のいずれかのCuコアボールをバンプに用いてなる半導体装置。
【発明の効果】
【0023】
本発明のCuコアボールは、150℃500時間の耐熱試験でのシェア強度低下率の小さい信頼性の高いCuコアボールである。近年の電子機器の使用条件はますます厳しくなっており、高温における耐久性(半田部の接合強度)が必要となっている。本発明のCuコアはんだボールを作製し使用した場合、良好な高温耐久性を示し、半導体素子の長期信頼性確保に資するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
【0025】
本発明によるCuコアボールは、Cuを主成分とする芯ボール(以下コアとも称する)、そのコアを取り囲んで結晶質のNi系下地膜、そして、その上にSn系皮膜を有するものとする。ここで、Sn系皮膜は、Sn系合金の一層の皮膜であっても良いし、Sn皮膜と他の合金成分皮膜やSn合金皮膜の多層皮膜や、合金成分・含有量の異なるSn合金皮膜同士の多層皮膜であっても良い。このような多層皮膜とする場合は、基板電極上にCuコアボールのバンプを形成するためのリフロー工程において、Snと他の合金成分やSn合金とが溶融拡散し合って、均一な合金層を形成する。
【0026】
図1に本発明による一実施形態のCuコアボールの断面模式図を示す。図1に示したCuコアボールは、中心にあるのがCuを主成分とする芯ボール(コア)1である。その周りに下地膜の金属又は金属合金材料2、その周りに半田材料3、さらにその周りに別の半田材料4となる。半田材料4は無い場合もあり、例えば、半田がSn合金のみの場合である。
【0027】
コアボールの成分は、Cuが主成分(即ち、Cuの含有率が50質量%以上)であれば特に限定するものではないが、Cu含有率99質量%以上のボール、又はCuとZn、Sn、P、Ni、Auの内の1種以上との合金のボールである場合が使用し易い。Cu含有率が低すぎると折角のCuの持つ熱伝導性や電気伝導性が失われてしまう。合金として使用できるものは、上記の元素全体の添加率として、0.01〜50質量%である。これより多い合金成分量では、Cuの持つ特性が出ない。
【0028】
コアボールの直径については、1〜1000μmが好ましい。これより小さいと取り扱いは困難で、現実的な大きさではない。1000μm径より大きいと、微細ボールの範疇には入らない。主として40〜200μm径が今後の使用が見込まれる大きさである。
【0029】
下地層は、結晶質のNi系皮膜である。結晶質のNi系皮膜をコア表面に形成することで、コアのCuが表面に拡散することを完全に抑制することができる。このような結晶質のNi系皮膜としては、Ni−P系合金、Ni−B系合金、Ni単独の各皮膜を例示することができる。この内、Ni−P系合金としては、P含有率が6%以下の合金が結晶質となり易く、特に2質量%以下のPを含有するNi−P合金であれば、確実に結晶質となる。また、Ni−B系合金としては、B含有率が0.01〜5質量%の合金が結晶質となり易く、特に0.2質量%以下のBを含有するNi−B合金であれば、確実に結晶質となる。これらのNi系合金層は、無電解めっき法や電気めっき法により容易に形成することができる。また、Ni単独の結晶質皮膜であっても良い。これは、一般に行われている電気Niめっき法により容易に得られる。
【0030】
結晶質のNi系皮膜は、上述のようにCuの拡散を阻止するバリア性の高いものであるが、その膜厚があまりに薄いと皮膜欠陥からCuが拡散するようになる恐れが高まるので、0.001μm以上の膜厚であることが好ましい。また、膜厚が厚過ぎてもバリア効果が飽和し、コスト的にも不利になるため、15μm以下とすることが好ましい。より好ましい膜厚は、0.5〜2μmである。
【0031】
なお、Ni−P系合金等では、P含有率によっては非晶質になることもあるが、下地層全体の30%以下の非晶質含有量であれば、非晶質層の影響は殆ど現れず、全体として結晶質と見なせるので、本発明の範疇に含まれるものとする。
【0032】
本発明のCuコアボールは、上記の下地層の上に半田となるSn系皮膜を有するものであるが、このSn系皮膜にCuを含有することが必要である。本発明者らは、上記下地層を有するコアボールに、Cuを含有しないSn系皮膜を付与したCuコアボールでバンプを形成した場合、高温長時間(例えば150℃500時間)の経時変化により、シェア強度の低下が著しいことを知見した。一方、下地層を設けず、Cuボールに直接Sn系皮膜を形成した場合でも高温短時間の経時であれば、シェア強度の低下が少ないものの、長期間となると、シェア強度が低下する現象を確認した。このことから、メカニズムは明確ではないものの、Cuが高温信頼性向上に大きな役割を果たしていると考えられる。
【0033】
そして、Sn系皮膜中のCu含有率は、0.1〜10質量%であることが好ましい。Cu含有率が0.1質量%未満では、上述の高温長期信頼性の向上効果が得られない恐れがあり、また、10質量%を超える含有率では、Cuが多くなり過ぎて融点が高くなり、はんだの接合強度が低下すると言う悪影響を及ぼす恐れがある。
【0034】
また、本発明におけるSn系皮膜には、Cuに加えて、Agを含有することが好ましい。これは、Ag3Snとなってはんだ中に分散し、はんだの強度を分散強化するためである。その含有量は、0.1〜10質量%であることが好ましい。Ag含有率が0.1質量%未満では、Ag添加による分散強化の効果がなく、10質量%超では、Ag添加効果が飽和すると共に、コスト的に不利になる恐れがある。
【0035】
Sn系皮膜の成分は、上記以外に、P、B、Ni、Bi、Zn、Pb、Pd、Auから選ばれる1種以上との合金が可能である。また、Sn系皮膜が、Sn層とAg、Cu、P、B、Ni、Bi、Zn、Pb、Pd、Auから選ばれる1種以上の金属層、合金層又はSn合金層の1種又は2種以上との2層以上の多層皮膜であることも可能である。多層皮膜とした場合は、バンプ形成時のリフロー工程において、多層皮膜が溶融混合して、全体として均一なSn系半田合金となる。上記の元素は一般にSnと合金をつくる元素である。合金として使用できるものは、上記の元素全体の添加率として、0.01〜50質量%未満である。0.01質量%未満であると合金の利点が出ない。50質量%以上では、Sn主成分の合金とは言えないし、その特徴も出なくなる。
【0036】
そして、Sn系皮膜の厚さは1〜50μmであることが好ましい。この範囲より薄いと半田として役に立たない。50μmより厚いとCuボールの大きさと比較して厚過ぎて、バンプ形成時に溶融流出して隣接する電極やバンプ等と接触する恐れがある。
【0037】
次に、本発明の下地層とSn系皮膜を有するCuコアボールの製造方法について説明する。
【0038】
結晶質のNi系下地層は、一般の市販の試薬で付けることができる。Ni−P、Ni−B、Ni等のめっき膜の作製のための試薬は、全て電気めっき液、無電解めっき液ともに、市販品を購入した。
【0039】
次に、Ni−P下地層を形成したCuコアボールにSn系皮膜を施す。Sn系皮膜としては、SnとAg、Cu、P、B、Ni、Bi、Zn、Pd、Auの内の1種類以上との半田合金の皮膜としても良いし、また、Sn層とAg、Cu、P、B、Ni、Bi、Zn、Pd、Auから選ばれる1種類以上の金属層、合金層又はSn合金層の1種又は2種以上との2層以上の多層皮膜としても良い。
【0040】
Sn系皮膜の形成方法は、特に限定するものではないが、電気めっき法によるのが簡便で効率が良い。基本的なものとしてSnの電気めっきについて説明する。めっき液の基本組成は、硫酸第一錫を使用した硫酸系の錫めっき液である。この場合は、市販の光沢剤を添加しても良い。これで上記のNi−P合金めっきされたコアボールに錫めっきを行なう。めっき装置は、バレルめっき装置であれば特に限定するものではないが、斜め型バレルめっき装置が作業性の観点から好ましい。温度は常温である。
【0041】
半田合金組成として、Sn系皮膜を例えばSn−Ag合金とするために、Snめっき層上にSn−Ag合金めっきを行っても良い。アルカノールスルホン酸系めっき液で市販品がある。ここで、他のAgめっき液を使用してもかまわない。常温で使用するものは、低コストを目標にしている。これを所定量めっきして、Sn層の付着量と合わせて、例えばSn−3.5%Agの組成とする。勿論、Sn単独めっきを行なわず、最初からSn−Ag合金めっきを行っても良い。また、Sn−Ag以外の半田合金組成としても良いことは言うまでもない。また、Cuを入れるために、Snめっき液にCuを所定量添加しておけば、容易にSn−Cuめっき膜を形成することが出来る。
【0042】
また、合金めっきが困難な半田組成であっても、各組成元素をそれぞれめっきすることで多層皮膜を形成すれば、バンプ形成時のリフロー工程で多層皮膜が溶融されることで所定の半田組成とできる利点がある。
【0043】
このようにして作製したCuコアボールは、バンプに用いると、表面に半田を有するので、半導体素子や基板に形成された電極との接合性に優れると共に、コアのCuボールがスペーサの役割を果たすため、基板と半導体素子の間隔を確実に一定値に保つことができる。また、Sn−Cu層をめっきし、Ag層をその上にめっきすることにより、Sn−Ag−Cu成分の半田層が出来、高温での信頼性の高い接合が可能となる。
【実施例】
【0044】
直径150μmのCuボールを用意した。ダミーボールの鉄球は、購入した状態では錆止めに油が付いているので、十分にアルカリ脱脂を行なった。市販の脱脂液を使用した。次に、表面酸化膜の除去のため、10%希硫酸で3〜5分間活性化処理を行った。Cuボールも同一の処理をした。洗浄後、Ni又はNi合金でめっきした。Ni電気めっきの場合は、ワット浴を用いて常温で微小電流で1μm厚までバレルめっきした。Ni電気めっきでは、めっき時間が1〜2時間掛かる。無電解めっきの場合は、Ni−2%Pめっき液又はNi−B(B<0.2%)めっき液にダミーボールとCuコアとを同時にめっき液に投入し、強撹拌した。1〜5分間で1〜2μm厚のめっき膜ができた。無電解めっき液は、全て市販品を使用した。Ni−2%Pを使用したものを実施例1、電気Niめっきで下地膜形成したものを実施例2、無電解Ni−B(B<0.2質量%)を使用したものを実施例3とする。
【0045】
Cuを含むSn系皮膜層としては、Sn−Cu層とSn−Ag合金めっき層の2層めっきとした。まず、Sn−Cuめっき層は、電気Sn−Cuバレルめっきで25μm厚めっきした。硫酸第一錫を使用した硫酸系の錫・銅めっき液(錫濃度40g/L)である。市販の光沢剤(奥野製薬)を使用した。上記のNi又は、NiP、NiB合金の下地層を有するボールに錫・銅合金めっきを行った。
【0046】
第二層としてSn−Ag合金めっきを行った。アルカノールスルホン酸系めっき液で市販品(UTB TS 140BASE:石原薬品)である。全体としてSn−Ag−Cuとなるように調整した。
【0047】
半田めっき層にCuを含まないサンプルも平行して作製した。Ni−2%Pを使用したものを比較例1、電気Niめっきで下地膜形成したものを比較例2、無電解Ni−Bを使用したものを比較例3とする。
【0048】
結果を表1により説明する。それぞれの元素分析値、シェア強度、150℃500時間耐熱試験でのシェア強度、シェア強度の減少率を表1示した。シェア強度の測定は、開口径120μmのNi/AuのUBM(Under Bump Metal)上に水溶性フラックスを塗布し、作製したCuコア半田ボールを搭載し、250℃でリフローし、洗浄後ボール高さの下から3分の1のところでシェア強度を測定した。Ni膜の種類により、ボール作り立て時にプリント基板のUBMに搭載した時のシェア強度と、搭載後150℃500時間耐熱試験した後に測定したシェア強度との差をみると、半田成分として、Cuを添加したものがシェア強度の減少率が低いことが解かる。信頼性の向上がなされた。
【0049】
【表1】

【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明のCuコアボールの断面模式図の一例。
【符号の説明】
【0051】
1 コア(芯ボール)
2 下地層
3 Sn層、またはSn−Cu層
4 Sn−Ag層、またはAg層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
Cuを主成分とする芯ボールとその表面にSn系皮膜を有するCuコアボールであって、前記芯ボールとSn系皮膜の間に結晶質のNi系下地層を有し、前記Sn系皮膜にCuを含有することを特徴とするCuコアボール。
【請求項2】
前記Sn系皮膜が多層皮膜である請求項1記載のCuコアボール。
【請求項3】
前記Sn系皮膜中のCu含有率が0.1〜10質量%である請求項1又は2に記載のCuコアボール。
【請求項4】
前記Sn系皮膜中にAgを含有する請求項1〜3のいずれかに記載のCuコアボール。
【請求項5】
前記Sn系皮膜中のAg含有率が0.1〜10質量%である請求項4記載のCuコアボール。
【請求項6】
前記Sn系皮膜が、さらにP、B、Ni、Bi、Zn、Pd、Auから選ばれる1種以上を含む請求項1〜5のいずれかに記載のCuコアボール。
【請求項7】
前記Sn系皮膜の厚さが1〜50μmである請求項1、3〜6のいずれかに記載のCuコアボール。
【請求項8】
前記芯ボールの成分が、99質量%以上のCuである請求項1記載のCuコアボール。
【請求項9】
前記芯ボールの成分が、CuとZn、Sn、P、Ni、Auの内の1種以上との合金である請求項1記載のCuコアボール。
【請求項10】
前記芯ボールの直径が1〜1000μmである請求項1、8又は9に記載のCuコアボール。
【請求項11】
前記結晶質Ni系下地層の厚さが0.001〜15μmである請求項1に記載のCuコアボール。
【請求項12】
前記結晶質Ni系下地層がNi−P系合金層である請求項1又は11に記載のCuコアボール。
【請求項13】
前記結晶質Ni系下地層がNi−B系合金層である請求項1又は11に記載のCuコアボール。
【請求項14】
前記結晶質Ni系下地層がNi層である請求項1又は11に記載のCuコアボール。
【請求項15】
請求項1〜14に記載のいずれかのCuコアボールをバンプに用いてなる半導体装置。

【図1】
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【公開番号】特開2007−75856(P2007−75856A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−267221(P2005−267221)
【出願日】平成17年9月14日(2005.9.14)
【出願人】(306032316)新日鉄マテリアルズ株式会社 (196)
【Fターム(参考)】