説明

DLC成膜方法およびDLC成膜装置

【課題】安価な原料ガスを用いることにより、DLCの成膜コストを下げることができるDLC成膜方法およびDLC成膜装置を提供すること。
【解決手段】処理室3の内部にはサバティエ反応室20が収容されている。サバティエ反応室20には触媒が収容されている。反応部22内に二酸化炭素ガスおよび水素ガスが充填され、かつ反応部22内の温度が高温であるとき、反応部22では、サバティエ反応が実行され、メタンガスおよび水蒸気が生成される。サバティエ反応室20で生成されたメタンガスが処理室3内に供給され、DLCの成膜のための原料ガスとして用いられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、DLCを成膜するためのDLC成膜方法およびDLC成膜装置に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば自動車の燃費を低減させるために、自動車に搭載される各種摺動部材のもとになる基材表面の少なくとも一部を、低摩擦性および耐摩耗性(高硬度性)を有するDLC(Diamond Like Carbon)膜によって被覆することがある(たとえば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5−117856号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
DLCの成膜は、たとえばプラズマCVD法を用いて行われる。この場合、プラズマCVD装置が用いられ、メタンなどの炭化水素ガスが原料ガスの1つとして用いられる。プラズマCVD装置の処理室内で原料ガスがプラズマ化され、気相合成した炭化水素が基材の表面に蒸着されることにより、DLCが基材の表面に成膜される。
DLCを成膜するための装置では、原料ガスはガスボンベなどの容器に充填されて用意されている。この原料ガスが導入管を介して処理室内に供給される。炭化水素ガスは比較的高価である。DLCの成膜には多量の炭化水素ガスが必要であり、そのため、DLCの成膜コストが高くなるおそれがある。
【0005】
そこで、この発明の目的は、安価な原料ガスを用いることにより、DLCの成膜コストを下げることができるDLC成膜方法およびDLC成膜装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、DLCを成膜するためのDLC成膜方法であって、二酸化炭素と水素とをサバティエ反応(第1反応)させてメタンを生成するメタン生成ステップと、前記メタン生成ステップにより生成されたメタンをプラズマ化してDLCを成膜するDLC成膜ステップとを含む、DLC成膜方法である。
この発明の方法によれば、二酸化炭素を原料ガスとしてメタンが生成され、その生成されたメタンを用いてDLCが成膜される。そのため、安価な二酸化炭素を用いてDLCを得ることができ、別途メタンを当該装置に供給する必要がない。これにより、DLCの成膜コストを下げることができる。
【0007】
前記の目的を達成するための請求項2記載の発明は、DLCを成膜するためのDLC成膜装置(1)であって、成膜対象である基材を収容することができる処理室(3)と、前記処理室にメタンを供給するメタン供給手段(20,26,31,25,29)と、前記メタン供給手段によって前記処理室に供給されたメタンを、前記処理室内でプラズマ化させるプラズマ発生手段(2,5,8)とを含み、前記メタン供給手段は、二酸化炭素と水素とをサバティエ反応させてメタンを生成するサバティエ反応室(20)を含む、DLC成膜装置である。
【0008】
なお、括弧内の数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表すが、特許請求の範囲を実施形態に限定する趣旨ではない。
この構成によれば、請求項1に関連して述べた作用効果と同様の作用効果を奏する。
この場合、請求項3に示すように、前記サバティエ反応室の少なくとも一部が、前記処理室内に収容されていてもよい。この構成によれば、サバティエ反応室が処理室内に収容されている。処理室内でプラズマが発生すると、これに伴って処理室内の温度が上昇し、処理室内の温度上昇に伴ってサバティエ反応室内の温度も上昇する。そのため、二酸化炭素と水素とのサバティエ反応のために必要な熱を、処理室(内の雰囲気)から得ることができる。したがって、サバティエ反応室に、当該サバティエ反応室を加熱するための熱源を別途設ける必要がない。そのため、より簡易な構造のDLC成膜装置を用いてDLCを成膜することができ、これにより、DLCの成膜コストをより一層下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態にかかるDLC成膜装置が適用されるプラズマCVD装置の構成を模式的に示す断面図である。
【図2】図1に示すプラズマCVD装置の電気的構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかるDLC成膜装置が適用されるプラズマCVD装置1の構成を模式的に示す断面図である。
プラズマCVD装置1は、隔壁2で取り囲まれた処理室3と、処理室3内で基材200を保持する基台5と、処理室3内に原料ガスを導入するためのガス導入管6と、処理室3内を真空排気するための排気系7と、処理室3内に導入されたガスをプラズマ化させるための直流パルス電圧を発生させるプラズマ電源8とを備えている。プラズマCVD装置1は、直流パルスプラズマCVD(Direct Current Plasma Chemical Vapor Deposition)法を実施するための装置である。
【0011】
基台5は、水平姿勢をなす支持プレート9と、鉛直方向に延び、支持プレート9を支持する支持軸10とを備えている。この実施形態では、基台5として、支持プレート9が上下方向に3つ並んで配置された3段式のものが採用されている。基台5は、全体が銅などの導電材料を用いて形成されている。基台5にはプラズマ電源8の負極が接続されている。基材200は、支持プレート9上に載置される。
【0012】
また、処理室3の隔壁2は、ステンレス鋼等の導電材料を用いて形成されている。隔壁2には、プラズマ電源8の正極が接続されている。また隔壁2はアース接続されている。隔壁2と基台5とは絶縁部材11によって絶縁されている。そのため隔壁2はアース電位に保たれている。プラズマ電源8がオンされて直流パルス電圧が発生されると、隔壁2と基台5との間に電位差が生じる。
【0013】
処理室3の内部には、サバティエ反応室20が収容されている。サバティエ反応室20の周囲は隔壁2によって取り囲まれている。サバティエ反応室20には、二酸化炭素ガス供給源から二酸化炭素ガス(CO)が供給されるようになっているとともに、サバティエ反応室20には、水素ガス供給源から水素ガス(H)が供給されるようになっている。また、サバティエ反応室20は、供給された二酸化炭素ガスおよび水素ガスを混合するための混合部21と、混合部21において混合された二酸化炭素ガスおよび水素ガスを、サバティエ反応させる反応部22とを備えている。反応部22内には触媒が収容されている。触媒として、たとえば、酸化アルミニウム上にルテニウムを担持させたものやニッケル、ロジウムなどを例示することができる。
【0014】
反応部22内に二酸化炭素ガスおよび水素ガスが充填され、かつ反応部22内の温度が高温(たとえば300〜350℃)であるとき、反応部22では、次式(1)で表されるサバティエ反応(サバティエ第1反応)が実行される。つまり、反応部22で、メタンガス(CH)および水(HO。ここでは水蒸気)が生成される。
CO+4H→2HO+CH ・・・(1)
サバティエ反応室20には、反応部22におけるサバティエ反応により生成したメタンガスおよび水蒸気を処理室3外に排出するための排気液管23の一端が接続されている。排気液管23の他端は隔壁2を貫通して処理室3外に露出している。
【0015】
サバティエ反応室20外における排気液管23の途中部には、気液分離器24が介装されている。気液分離器24には、メタンガスを回収するためのメタンガス回収管26の一端が接続されている。メタンガス回収管26の他端は、メタンガスを貯留するためのメタンガス貯留部31に接続されている。
サバティエ反応室20外において、排気液管23の外壁が常温雰囲気に晒されているので、排気液管23を流通する水蒸気は凝縮して水になり、気体であるメタンガスと混在した状態で流通する。また、気液分離器24により分離されたメタンガスは、メタンガス回収管26を通ってメタンガス貯留部31に導かれ、メタンガス貯留部31に貯留される。
【0016】
また、ガス導入管6は、処理室3内における基台5の上方を水平方向に延びている。ガス導入管6の基台5に対向する部分には、ガス導入管6の長手方向に沿って配列された多数のガス吐出孔12が形成されている。ガス吐出孔12から原料ガスが吐出されることにより、処理室3内に原料ガスが導入される。
ガス導入管6には混合ガスバルブ28を介して混合部27が接続されている。混合部27には、アルゴンガス供給源からのアルゴンガス(Ar)が供給されている。また、混合部27には、水素ガス供給源からの水素ガスが供給されている。さらに、混合部27には、メタンガス貯留部31に貯留されているメタンガスを供給するメタンガス供給管25が接続されている。メタンガス供給管25の途中部には、メタンガス供給管25を開閉するためのメタンガスバルブ29が介装されている。すなわち、メタンガスバルブ29の開成により、サバティエ反応室20で生成されたメタンガスが混合部27に供給される。
【0017】
排気系7は、処理室3に連通する第1排気管13および第2排気管14と、第1開閉バルブ15、第2開閉バルブ16、および第3開閉バルブ19と、第1ポンプ17および第2ポンプ18とを備えている。
第1排気管13の途中部には、第1開閉バルブ15および第1ポンプ17が、処理室3側からこの順で介装されている。第1ポンプ17としては、たとえば油回転真空ポンプ(ロータリポンプ)やダイヤフラム真空ポンプなどの低真空ポンプが採用される。油回転真空ポンプは、油によってロータ、ステータおよび摺動翼板などの部品の間の気密空間および無効空間の減少を図る容積移送式真空ポンプである。第1ポンプ17として採用される油回転真空ポンプとしては、回転翼型油回転真空ポンプや揺動ピストン型真空ポンプが挙げられる。
【0018】
また第2排気管14の先端は、第1排気管13における第1開閉バルブ15と第1ポンプ17との間に接続されている。第2排気管14の途中部には、第2開閉バルブ16、第2ポンプ18、および第3開閉バルブ19が、処理室3側からこの順で介装されている。第2ポンプ18としては、たとえばターボ分子ポンプ、油拡散ポンプなどの高真空ポンプが採用される。
【0019】
図2は、図1に示すプラズマCVD装置の電気的構成を示すブロック図である。プラズマCVD装置1は、マイクロコンピュータを含む構成の制御装置30を備えている。この制御装置30には、プラズマ電源8、第1開閉バルブ15、第2開閉バルブ16、第3開閉バルブ19、混合ガスバルブ28、メタンガスバルブ29、第1ポンプ17、第2ポンプ18などが制御対象として接続されている。
【0020】
次に、図1を参照して、プラズマCVD装置1を用いて基材200の表面にDLCを成膜する(DLC膜を形成する)成膜処理の一例について説明する。
先ず、処理室3内の基台5の支持プレート9上に基材200をセットした後処理室3を閉じる。
次いで、制御装置30は第1、第2および第3開閉バルブ15,16,19を閉じた状態で第1ポンプ17を駆動させた後、第1開閉バルブ15を開くことにより処理室3内を排気する。処理室3内が第1ポンプ17によって所定の第1低圧まで排気された時点で第1開閉バルブ15を閉じるとともに第3開閉バルブ19を開いて第2ポンプ18を駆動させた後、第2開閉バルブ16を開くことにより、第1および第2ポンプ17,18によって処理室3内をさらに排気する。
【0021】
処理室3内が所定の第2低圧(第2低圧<第1低圧)に達した時点で、制御装置30は、第2および第3開閉バルブ16,19を閉じ、第2ポンプ18を停止させるとともに第1開閉バルブ15を開く。その後、第1ポンプ17だけで排気が続行される。また、制御装置30は混合ガスバルブ28を開き、アルゴンガスおよび水素ガスを処理室3内に導入する。
【0022】
次いで、制御装置30はプラズマ電源8をオンして、負の直流パルス電圧(例えば、−1000V)を基台5に印加する。これにより、隔壁2と基台5との間に電位差が生じ、処理室3内にプラズマが発生する。このプラズマの発生により、処理室3内において原料ガスからイオンやラジカルが生成するとともに、このイオンやラジカルが電位差に基づいて基材200の表面に打ち付けられて、基材200の表面に微細な凹凸(原子レベルの凹凸)が形成される(前処理工程)。また、イオンやラジカルが基材200の表面に打ち付けられることにより、基材200の表面に吸着された異分子等をスパッタリング除去したり、表面を活性化したり、原子配列等を改質したりできる(イオンボンバード処理)。
【0023】
また、プラズマの発生により処理室3内の雰囲気が高温(300〜350℃)になり、処理室3内に収容されているサバティエ反応室20内の雰囲気も、これと同程度の高温(300〜350℃)になっている。また、サバティエ反応室20の混合部21には、成膜処理の開始から、二酸化炭素ガスおよび水素ガスが供給されている。この二酸化炭素ガスおよび水素ガスの供給は、成膜処理の終了まで継続される。そのため、反応部22におけるサバティエ反応が促進され、この反応部22でメタンガスおよび水蒸気が生成される。
【0024】
このメタンガスおよび水蒸気は、排気液管23を冷却されながら流通し、気液分離器24に供給される。水と分離されたメタンガスは、メタンガス回収路26を通ってメタンガス貯留部31に導かれ、そのメタンガス貯留部31に貯留される。すなわち、処理室3の温度が高温に達した後はサバティエ反応室20でメタンガスが生成され、その生成されたメタンガスがメタンガス貯留部31に貯留される。
【0025】
プラズマ電源8をオンにしてから予め定める処理時間が経過すると、制御装置30はプラズマ電源8をオフにするとともに、混合ガスバルブ28を閉じて処理室3への水素ガスおよびアルゴンガスの供給を停止する。次いで、制御装置30は処理室3内の減圧状態を維持した状態で、メタンガスガスバルブ29を開くとともに混合ガスバルブ28を開く。これにより、メタンガス貯留部31に貯留されたメタンガス、言い換えれば反応部22で生成されたメタンガスが、アルゴンガスおよび水素ガスとともに処理室3内に導入される。
【0026】
次いで、制御装置30はプラズマ電源8をオンにし、隔壁2と基台5との間に電位差を生じさせることにより、処理室3内にプラズマを発生させる。このプラズマの発生により、処理室3内の水素ガスおよびメタンガスがプラズマ化し、気相合成した炭化水素が基材200の表面に蒸着される。これにより、基材200の表面にDLCの堆積膜(DLC膜)が形成(DLCが成膜)される(DLC成膜工程)。
【0027】
また、プラズマの発生により処理室3内の雰囲気が高温(300〜350℃)になり、
処理室3内に収容されているサバティエ反応室20内の雰囲気も、これと同程度の高温(300〜350℃)になっている。そのため、サバティエ反応室20の反応部22におけるサバティエ反応が促進され、反応部22でメタンガスが生成されるとともに、その生成されたメタンガスがメタンガス貯留部31に貯留される。
【0028】
以上によりこの実施形態によれば、二酸化炭素ガスを原料ガスとしてメタンガスが生成され、その生成されたメタンガスを用いてDLCが成膜される。そのため、安価な二酸化炭素ガスを用いてDLCを得ることができるので、別途メタンガスをプラズマCVD装置1に供給する必要がない。これにより、DLCの成膜コストを下げることができる。
また、サバティエ反応室20が処理室3内に収容されている。処理室3内でプラズマが発生すると、これに伴って処理室3内の温度が上昇し、処理室3内の温度上昇に伴ってサバティエ反応室20内の雰囲気温度も上昇する。そのため、二酸化炭素ガスと水素ガスとのサバティエ反応のために必要な熱を処理室3内の雰囲気から得ることができる。したがって、サバティエ反応室20に、当該サバティエ反応室20を加熱するための熱源を別途設ける必要がない。そのため、より簡易な構造のプラズマCVD装置1を用いてDLCを成膜することができ、これにより、DLCの成膜コストをより一層下げることができる。
【0029】
以上、この発明の一実施形態について説明したが、本発明はさらに他の形態を用いて実施することもできる。
たとえば、気液分離器24によりメタンガスと分離された水を、排気液管23を冷却するための冷却水として再利用してもよい。
また、メタンガスと分離された水を電気分解し、この電気分解で発生した水素ガスをサバティエ反応室20の混合部21に供給して、メタンガスの生成のための原料ガスとして用いてもよい。また、電気分解で発生した水素ガスを混合部27に供給して、DLCの成膜のための原料ガスとして用いてもよい。
【0030】
また、サバティエ反応室20の全部が処理室3内に収容されておらず、サバティエ反応室20の一部のみが処理室3内に収容された構成であってもよい。この場合、少なくとも反応部22が隔壁2によって取り囲まれていれば、処理室3内の雰囲気温度の上昇に伴って反応部22室内の雰囲気温度を上昇させることができる。
また、前述の処理工程において、DLCの成膜に先立って、基材200の表面を覆う中間層を形成してもよい。この中間層の形成を、処理室3内をプラズマ化して行う場合には、中間層の形成の際にも、反応部22でサバティエ反応を行わせることによりメタンガスを生成することができる。
【0031】
また、DLCの成膜の原料ガスに用いられるメタンガスが全て、反応部22で生成したメタンガスである必要はなく、反応部22で生成したメタンガスと、メタンガス供給源からのメタンガスとを併用することもできる。
また、混合部21への水素ガスおよび二酸化炭素ガスの供給は、処理工程の全期間を通じて行う必要はなく、前工程の期間だけ行うものであってもよいし、逆に、DLC成膜工程の期間だけ行うものであってもよい。また、メタンガス貯留部31のメタンガスの貯留量が予め定める量以下である場合にだけ、混合部21に水素ガスおよび二酸化炭素ガスを供給するものであってもよい。
【0032】
また、基材200の表面に、添加物が何も添加されていないDLCの堆積層を形成する場合を例に挙げて説明したが、むろん、Si(ケイ素)、Fe(鉄)、Co(コバルト)、Ti(チタン)などの元素のうち少なくとも1つの元素が添加されていてもよい。たとえばDLCにSiを添加する場合には、DLC成膜工程時に、テトラメチルシランガス(Si(CH)やシロキサンなどの有機ケイ素化合物ガスを、水素ガスおよびメタンガスとともに、原料ガスとして処理室3内に導入することができる。
【0033】
また、DLCの成膜は、直流パルスプラズマCVD法ではなく、他のプラズマCVD法(直流プラズマCVD法や高周波プラズマCVD法)を用いて形成することもできる。この場合、プラズマCVD装置1は、それらのプラズマCVD法を実施するために必要な機構が追加・変更により設けられてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【符号の説明】
【0034】
1…プラズマCVD装置,2…隔壁,3…処理室,5…基台,8…プラズマ電源,20…サバティエ反応室,25…メタンガス供給管,26…メタンガス回収管,29…メタンガスバルブ,31…メタンガス貯留部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
DLCを成膜するためのDLC成膜方法であって、
二酸化炭素ガスと水素ガスとをサバティエ反応させてメタンガスを生成するメタンガス生成ステップと、
前記メタンガス生成ステップにより生成されたメタンガスをプラズマ化してDLCを成膜するDLC成膜ステップとを含む、DLC成膜方法。
【請求項2】
DLCを成膜するためのDLC成膜装置であって、
成膜対象である基材を収容することができる処理室と、
前記処理室にメタンガスを供給するメタンガス供給手段と、
前記メタンガス供給手段によって前記処理室に供給されたメタンガスを、前記処理室内でプラズマ化させるプラズマ発生手段とを含み、
前記メタンガス供給手段は、二酸化炭素ガスと水素ガスとをサバティエ反応させてメタンガスを生成するサバティエ反応室を含む、DLC成膜装置。
【請求項3】
前記サバティエ反応室の少なくとも一部が、前記処理室内に収容されている、請求項2記載のDLC成膜装置。




【図1】
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【図2】
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