説明

DNA損傷因子増強のためのチェックポイントキナーゼ1阻害剤

DNA損傷因子を増強するために癌患者に投与するCHK1阻害剤が提供される。例えば、DNA損傷因子を増強するために癌患者に投与するための’926CHK1阻害剤であって、前記CHK1阻害剤の投与を前記DNA損傷因子の投与後に行い、前記CHK1阻害剤を2回用量で投与し、前記CHK1阻害剤の1回目の用量を前記DNA損傷因子の1日後に投与し、かつ前記CHK1阻害剤の2回目の用量を前記DNA損傷因子の2日後に投与する、’926CHK1阻害剤が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、DNA損傷因子を増強するために癌患者に投与するCHK1阻害剤に関する。
【背景技術】
【0002】
チェックポイントキナーゼ1(「CHK1」)はセリン/スレオニンキナーゼである。CHK1は細胞周期の進行を調節し、細胞内でのDNA損傷応答における主要因子である。CHK1阻害剤は、化学療法および放射線照射のような様々な遺伝毒性因子に対して腫瘍細胞を感受性にすることが示されている。(非特許文献1(Tse,Archie N.ら,“Targeting Checkpoint Kinase 1 in Cancer Therapeutics.”Clin.Cancer Res.13(7)(2007)1955−1960))。多くの腫瘍がG1DNA損傷チェックポイント経路を欠くため、DNA損傷を修復し生存するためにS及びG2チェックポイントに依存することが観察されている。(非特許文献2(Janetka,James W.ら,“Inhibitors of checkpoint kinases:From discovery to the clinic.”Drug Discovery & DevelopmentVol.10,No.4(2007)473−486))。SおよびG2チェックポイントはCHK1により調節される。CHK1の阻害は、SおよびG2チェックポイントを解除することによりDNA修復を障害する結果、腫瘍細胞の死を増加させることが示されている。しかし、非癌性細胞は機能的なG1チェックポイントを有し、DNAおよび生存が可能である。
【0003】
チェックポイントキナーゼ2(「CHK2」)もセリン/スレオニンキナーゼである。CHK2の機能は、DNA損傷による細胞周期の停止およびアポトーシスの誘導の中心をなす。(非特許文献3(Ahn,Jinwoo,ら,“The Chk2 protein kinase.”DNA Repair3(2004)1039−1047))。CHK2は、遺伝毒性傷害に応答して活性化され、いくつかの経路に沿ってチェックポイントシグナルを伝播し、これが最終的にG1、SおよびG2/M相における細胞周期停止、DNA修復活性化およびアポトーシス細胞死を引き起こす。(非特許文献4(Bartek,Jiriら,“CHK2 Kinase−−A Busy Messenger.” Nature Reviews Molecular Cell Biology.Vol.2(12)(2001)877−886))。癌細胞は、ゲノム完全性チェックポイントを1つ以上欠く場合が多いため、CHK2の阻害は、γ線照射またはDNA傷害薬剤のような抗癌治療に対して、腫瘍細胞を選択的により感受性にし得る。正常細胞であれば、依然他のチェックポイントを活性化して回復するのに対し、チェックポイントを欠く癌細胞は、死ぬ可能性がより高い。ペプチド系のCHK2阻害剤がG2チェックポイントを抑制し、p53欠損癌細胞をDNA損傷因子に対して感受性にすることが示されている。(非特許文献5(Pommier,Yvesら,“Targeting Chk2 Kinase:Molecular Interaction Maps and Therapeutic Rationale.”Current Pharmaceutical Design.Vol.11,No.22(2005)2855−2872))。
【0004】
CHK1阻害剤が知られており、例えば、特許文献1(国際公開第2009/004329号)、特許文献2(同第2008/012635号)、特許文献3(同第2007/090493号)、特許文献4(同第2007/090494号)、特許文献5(同第2006/106326号)、特許文献6(同第2006/120573号)、特許文献7(同第2005/103036号)、特許文献8(同第2005/066163号)および特許文献9(同第03/028724号)を参照されたい。
【0005】
CHK1阻害剤としては、SCH900776、PF−00477736、AZD7762、XL844(2008 EORTC Poster #395[http://www.exelixis.com/eortc/posters/EORTC08_395_XL844−002.pdf]を参照されたい)、IC−83およびCHIR−124(非特許文献6(Tse,Archie N.ら,"CHIR−124,a Novel Potent Inhibitor of Chk1,Potentiates the Cytotoxicity of Topoisomerase I Poisons In vitro and In vivo." Clin.Cancer Res.13(2)(2007)pp.591−602)を参照されたい)が挙げられる。
【0006】
米国特許仮出願第61/052,926号は、(R)−N−(4−(3−アミノピペリジン−1−イル)−5−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ニコチンアミド(以下「化合物1」)および(R)−N−(4−(3−アミノピペリジン−1−イル)−5−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)イソブチルアミド(以下「化合物2」)、(R)−N−(5−ブロモ−4−(3−(メチルアミノ)ピペリジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ニコチンアミド(以下「化合物3」)、(R)−N−(4−(3−アミノピペリジン−1−イル)−5−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−5−メチルニコチンアミド(以下「化合物4」)、(R)−N−(4−(3−アミノピペリジン−1−イル)−5−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド(以下「化合物5」)、(R)−N−(4−(3−アミノピペリジン−1−イル)−5−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−3−メチル−ブタンアミド(以下「化合物6」)および(R)−N−(4−(3−アミノピペリジン−1−イル)−5−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−2−シクロプロピルアセトアミド(以下「化合物7」)を含めた化合物を記載している。化合物1、2、3、4、5、6および7(まとめて「’926CHK1阻害剤」)はCHK1阻害剤である。
【0007】
CHK1阻害剤は、疾患治療のための治療剤として試験されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】国際公開第2009/004329号
【特許文献2】国際公開第2008/012635号
【特許文献3】国際公開第2007/090493号
【特許文献4】国際公開第2007/090494号
【特許文献5】国際公開第2006/106326号
【特許文献6】国際公開第2006/120573号
【特許文献7】国際公開第2005/103036号
【特許文献8】国際公開第2005/066163号
【特許文献9】国際公開第03/028724号
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】Tse,Archie N.ら,“Targeting Checkpoint Kinase 1 in Cancer Therapeutics.”Clin.Cancer Res.13(7)(2007)1955−1960)
【非特許文献2】Janetka,James W.ら,“Inhibitors of checkpoint kinases:From discovery to the clinic.”Drug Discovery & DevelopmentVol.10,No.4(2007)473−486
【非特許文献3】Ahn,Jinwoo,ら,“The Chk2 protein kinase.”DNA Repair3(2004)1039−1047)
【非特許文献4】Bartek,Jiriら,“CHK2 Kinase−−A Busy Messenger.” Nature Reviews Molecular Cell Biology.Vol.2(12)(2001)877−886
【非特許文献5】Pommier,Yvesら,“Targeting Chk2 Kinase:Molecular Interaction Maps and Therapeutic Rationale.”Current Pharmaceutical Design.Vol.11,No.22(2005)2855−2872
【非特許文献6】Tse,Archie N.ら,"CHIR−124,a Novel Potent Inhibitor of Chk1,Potentiates the Cytotoxicity of Topoisomerase I Poisons In vitro and In vivo." Clin.Cancer Res.13(2)(2007)pp.591−602
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
驚くべきことに、癌患者にDNA損傷因子を投与した24時間後に、2回または3回投与のCHK1阻害剤を投与することが、DNA損傷因子を増強することが見出された。
【0011】
一態様では、本発明は、DNA損傷因子を増強するために癌患者に投与するCHK1阻害剤であって、CHK1阻害剤の投与がDNA損傷因子の投与後であるCHK1阻害剤に関する。
【0012】
本発明の別の態様では、DNA損傷因子を増強するために癌患者に投与するCHK1阻害剤を提供し、ここでは、CHK1阻害剤の投与をDNA損傷因子の投与後に行い、CHK1阻害剤を2回投与で投与し、CHK1阻害剤の1回目の投与をDNA損傷因子の1日後に行い、かつCHK1阻害剤の2回目の投与をDNA損傷因子の2日後に行う。
【0013】
本発明の別の態様では、DNA損傷因子を増強するために癌患者に投与するCHK1阻害剤を提供し、ここでは、CHK1阻害剤の投与をDNA損傷因子の投与後に行い、CHK1阻害剤を3回投与で投与し、CHK1阻害剤の1回目の投与をDNA損傷因子の1日後に行い、CHK1阻害剤の2回目の投与をDNA損傷因子の2日後に行い、かつCHK1阻害剤の3回目の投与をDNA損傷因子の3日後に行う。
【0014】
(図面の簡単な説明)
(図1)DNA損傷因子の阻害がCHK1のリン酸化を誘導したことを示す図である

(図2)DNA損傷因子の阻害がCHK1のリン酸化を誘導したことを示す図である

(図3)DNA損傷因子投与後のCHK1のリン酸化を示す図である。
(図4)DNA損傷因子投与後のcdc2のリン酸化を示す図である。
(図5)皮下HT−29異種移植片を有するヌードマウスでの腫瘍増殖阻害(「TG
I」)実験を示す図である。
(図6)皮下HT−29異種移植片を有するヌードマウスでの腫瘍増殖阻害(「TG
I」)実験を示す図である。
(図7)DNA損傷因子の阻害がcdc2のリン酸化を誘導したことを示す図である

(図8)DNA損傷因子の阻害がcdc2のリン酸化を誘導したことを示す図である

(図9)皮下HT−29異種移植片を有するヌードマウスでのTGI実験を示す図で
ある。
(図10)皮下HT−29異種移植片を有するヌードマウスでのTGI実験を示す図
である。
(図11)皮下MiaPaCa2異種移植片を有するヌードマウスでのTGI実験を
示す図である。
(図12)皮下HT−29異種移植片を有するヌードマウスでのTGI実験を示す図
である。
(図13)皮下HT−29異種移植片を有するヌードマウスでのTGI実験を示す図
である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の特定の実施形態について、これらから詳細に述べる。本発明は、列挙された実施形態と共に説明されるが、それらは本発明をこれらの実施形態に限定することを意図するものではないことが理解されるであろう。逆に本発明は、特許請求の範囲により定義される本発明の範囲内に含まれ得る、すべての代替物、改変物および等価物を対象とすることが意図される。本発明の実施において使用され得る、本明細書に記載の方法および材料と同様または同等のものを、当業者は数多く認めるであろう。本発明は、記載される方法および材料に決して限定されない。定義された用語、用語の使用、記載の技術などを含むがこれらに限定されない1つ以上の組み込まれる文献および類似の材料が、本願と異なるかまたは矛盾する場合には、本願が支配する。
【0016】
定義
「癌」および「癌性」という用語は、典型的に無秩序な細胞増殖を特徴とする、哺乳動物における生理的状態を指す、または述べる。「腫瘍」は1つ以上の癌性細胞を含む。癌の例としては、癌腫、リンパ腫、芽細胞腫、肉腫および白血病またはリンパ性腫瘍が挙げられるが、これらに限定されない。上記癌のより具体的な例としては、扁平細胞癌(例えば、上皮性扁平上皮癌)、小細胞肺癌、非小細胞肺癌(「NSCLC」)、肺腺癌腫および肺扁平上皮癌を含めた肺癌、腹膜癌、肝細胞癌、消化管癌を含めた胃(gastricまたはstomach)癌、膵臓癌、膠芽腫、子宮頸癌、卵巣癌、肝臓癌、膀胱癌、ヘパトーマ、乳癌、結腸癌、直腸癌、結腸直腸癌、子宮内膜または子宮癌、唾液腺癌、腎臓(kidneyまたはrenal)癌、前立腺癌、外陰癌、甲状腺癌、肝臓癌腫、肛門癌、陰茎癌、黒色腫を含めた皮膚癌ならびに頭頸部癌が挙げられる。
【0017】
「治療する」および「治療」という用語は、治療的、予防的(prophylactic)、対症的または予防的(preventative)手段を指す。本発明の目的では、有益なまたは所望の臨床結果として、検出可能または検出不可能を問わず、症状の軽減、疾患の程度の減少、疾患の安定した(すなわち、悪化しない)状態、疾患進行の遅延または緩徐化、病的状態の緩和および寛解(部分的または全体的を問わない)が挙げられるが、これらに限定されない。「治療」は、治療を受けない場合に予想される生存率に比べて、生存率を延長させることも意味し得る。治療を必要とする者には、状態または障害を既に有する者のみならず、状態もしくは障害に罹りやすい者、または状態もしくは障害を予防するべき者が含まれる。
【0018】
「薬学的に許容される」という語句は、製剤を構成する他の成分および/またはそれにより治療される哺乳動物と、化学的および/または毒性学的に適合性のある物質または組成物を表す。
【0019】
治療法
本発明は、DNA損傷因子を増強するために癌患者に投与するCHK1阻害剤を提供する。
【0020】
本発明はまた、DNA損傷因子を増強するために癌患者に投与するCHK1阻害剤を提供し、ここでは、CHK1阻害剤の投与をDNA損傷因子の投与後に行い、CHK1阻害剤を2回投与で投与し、CHK1阻害剤の1回目の投与をDNA損傷因子の1日後に行い、かつCHK1阻害剤の2回目の投与をDNA損傷因子の2日後に行う。
【0021】
本発明はまた、DNA損傷因子を増強するために癌患者に投与するCHK1阻害剤を提供し、ここでは、CHK1阻害剤の投与をDNA損傷因子の投与後に行い、CHK1阻害剤を3回投与で投与し、CHK1阻害剤の1回目の投与をDNA損傷因子の1日後に行い、CHK1阻害剤の2回目の投与をDNA損傷因子の2日後に行い、かつCHK1阻害剤の3回目の投与をDNA損傷因子の3日後に行う。
【0022】
細胞周期制御の利用は、腫瘍細胞が増殖のために依存する基本的特徴である。これを行うことができる1つの機序が、細胞周期チェックポイントおよびDNA損傷修復の操作である。腫瘍細胞が、CHK1に依存する細胞プロセスであるG2/MチェックポイントでのDNA損傷修復の過剰活性化により、化学療法に対して耐性となるように発達し得るということが証拠により示されている。CHK1の阻害は、この生存経路を取り去る。DNA損傷因子とのレジメンでのCHK1阻害剤投与は、DNA損傷因子のみを投与するよりも効果的であり得る。DNA損傷因子投与後の長時間にわたり、CHK1レベルが上昇していることが見出されている(図3および4を参照されたい)。また、CHK1阻害剤はDNA損傷因子投与後に24時間遅らせて投与するべきであることも見出されている(図5を参照されたい)。したがって、CHK1阻害剤の適切な投与計画は、DNA損傷因子から24時間遅らせ、また、CHK1レベルを低く維持できるぐらい長く投与して、DNA修復を経ることができる細胞がより少なくなるようにするべきである。
【0023】
DNA損傷因子としては、Gemzar(登録商標)(ゲムシタビン)、Camptosar(登録商標)(イリノテカンまたはCPT−11)、Temodar(登録商標)(テモゾロミド)、Xeloda(登録商標)(カペシタビン)、Hycamtin(登録商標)(トポテカン)、シスプラチン、Eloxatin(登録商標)(オキサリプラチン)、Paraplatin(登録商標)(カルボプラチン)、カンプトテシン、ara−C(シタラビン)、5−FU(フルオロウラシル)、Cytoxan(登録商標)(シクロホスファミド)、Etopophos(登録商標)またはVepesid(登録商標)(リン酸エトポシド)、Vumon(登録商標)(テニポシド)、Adriamycin PFS(登録商標)またはAdriamycin RDF(登録商標)(ドキソルビシン)、ダウノルビシン、Alimta(登録商標)(ペメトレキセド)、マイトマイシンC、フルダラビン、クロラムブシル、メルファラン、ヒドロキシウレアおよび放射線が挙げられる。特定の実施形態では、DNA損傷因子は、ゲムシタビン、イリノテカン、テモゾロミド、カペシタビン、カンプトテシン、シスプラチン、ara−Cおよび5−FUからなる群より選択される。特定の実施形態では、DNA損傷因子は、ゲムシタビン、イリノテカン、テモゾロミドおよびカペシタビンから選択される。特定の実施形態では、DNA損傷因子は、ゲムシタビン、イリノテカン、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチンおよびシタラビンから選択される。特定の実施形態では、DNA損傷因子は、ゲムシタビンおよびイリノテカンから選択される。DNA損傷因子は、その認可または推奨用量で投与する。
【0024】
DNA損傷因子としては、Gemzar(登録商標)(ゲムシタビン)、Camptosar(登録商標)(イリノテカンまたはCPT−11)、Temodar(登録商標)(テモゾロミド)、Xeloda(登録商標)(カペシタビン)、Hycamtin(登録商標)(トポテカン)、シスプラチン、Eloxatin(登録商標)(オキサリプラチン)、Paraplatin(登録商標)(カルボプラチン)、カンプトテシン、ara−C(シタラビン)、5−FU(フルオロウラシル)、Cytoxan(登録商標)(シクロホスファミド)、Etopophos(登録商標)またはVepesid(登録商標)(リン酸エトポシド)、Vumon(登録商標)(テニポシド)、Adriamycin PFS(登録商標)またはAdriamycin RDF(登録商標)(ドキソルビシン)、ダウノルビシン、Alimta(登録商標)(ペメトレキセド)および放射線が挙げられる。特定の実施形態では、DNA損傷因子は、ゲムシタビン、イリノテカン、テモゾロミド、カペシタビン、カンプトテシン、シスプラチン、ara−Cおよび5−FUからなる群より選択される。特定の実施形態では、DNA損傷因子は、ゲムシタビン、イリノテカン、テモゾロミドおよびカペシタビンから選択される。特定の実施形態では、DNA損傷因子は、ゲムシタビン、イリノテカン、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチンおよびシタラビンから選択される。特定の実施形態では、DNA損傷因子は、ゲムシタビンおよびイリノテカンから選択される。DNA損傷因子は、その認可または推奨用量で投与する。
【0025】
本発明の特定の実施形態では、CHK1阻害剤は、'926CHK1阻害剤からなる群より選択される。本発明の特定の実施形態では、CHK1阻害剤は、化合物1、化合物2、化合物3、化合物4、化合物5、化合物6および化合物7からなる群より選択される。本発明の特定の実施形態では、CHK1阻害剤は化合物1である。本発明の特定の実施形態では、CHK1阻害剤は化合物2である。本発明の特定の実施形態では、CHK1阻害剤は化合物3である。本発明の特定の実施形態では、CHK1阻害剤は化合物4である。本発明の特定の実施形態では、CHK1阻害剤は化合物5である。本発明の特定の実施形態では、CHK1阻害剤は化合物6である。本発明の特定の実施形態では、CHK1阻害剤は化合物7である。
【0026】
本発明の特定の実施形態では、CHK1阻害剤は、’926CHK1阻害剤、SCH90076、PF−00477736、AZD7762、XL844、IC−83およびCHIR−124からなる群より選択される。本発明の特定の実施形態では、CHK1阻害剤は、SCH90076、PF−00477736、AZD7762、XL844、IC−83およびCHIR−124からなる群より選択される。
【0027】
本発明の特定の実施形態では、CHK1阻害剤は、’926CHK1阻害剤、PF−00477736、AZD7762、XL844、IC−83およびCHIR−124からなる群より選択される。本発明の特定の実施形態では、CHK1阻害剤は、PF−00477736、AZD7762、XL844、IC−83およびCHIR−124からなる群より選択される。
【0028】
本発明の特定の実施形態では、CHK1阻害剤は’926CHK1阻害剤を含まない。
【0029】
特定の実施形態では、本発明は癌の治療法を提供する。より具体的には、本発明の組成物および方法により治療し得る癌としては:軟部組織癌:肉腫(血管肉腫、線維肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫)、粘液腫、横紋筋腫、線維腫、脂肪腫および奇形腫;肺:気管支原性肺癌(扁平上皮細胞、未分化小細胞、未分化大細胞、腺癌)、肺胞(細気管支)癌、気管支腺腫、肉腫、リンパ腫、軟骨性過誤腫、中皮腫;胃腸管:食道(扁平上皮癌、腺癌、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃(癌腫、リンパ腫、平滑筋肉腫)、膵臓(導管腺癌、インスリノーマ、グルカゴノーマ、ガストリノーマ、カルチノイド腫瘍、ビポーマ)、小腸(腺癌、リンパ腫、カルチノイド腫瘍、カポジ肉腫、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経線維腫、線維腫)、大腸(腺癌、管状腺腫、絨毛状腺腫、過誤腫、平滑筋腫);尿生殖路:腎臓(腺癌、ウィルムス腫瘍[腎芽腫]、リンパ腫、白血病)、膀胱および尿道(扁平上皮癌、移行細胞癌腫、腺癌)、前立腺(腺癌、肉腫)、精巣(精上皮腫、奇形腫、胎児性癌、奇形癌、絨毛癌、肉腫、間質細胞癌、線維腫、線維腺腫、腺腫様腫瘍、脂肪腫);肝臓:ヘパトーマ(肝細胞癌)、胆管細胞癌、肝芽腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、血管腫;骨:骨原性肉腫(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫(細網肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨大細胞腫、脊索腫、オステオクロンフローマ(骨軟骨性外骨腫)、良性軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液性線維腫、類骨骨腫および巨大細腫瘍;神経系:頭蓋(骨腫、血管腫、肉芽腫、黄色腫、変形性骨炎)、髄膜(髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳(星状細胞腫、髄芽腫、神経膠腫、上衣腫、胚細胞腫[松果体腫]、膠芽腫多形、乏突起神経膠腫、シュワン細胞腫、網膜芽細胞腫、先天性腫瘍)、脊髄神経線維腫、髄膜腫、神経膠腫、肉腫);婦人科:子宮(子宮内膜癌)、子宮頸部(子宮頸癌、前腫瘍子宮頸部異形成)、卵巣(卵巣癌[漿液性嚢胞腺癌、粘液性嚢胞腺癌、未分類癌腫]、顆粒層包膜細胞腫、セルトリ・ライディッヒ細胞腫、未分化胚細胞腫、悪性奇形腫)、外陰部(扁平上皮癌、上皮内癌、腺癌、線維肉腫、黒色腫)、膣(明細胞癌、扁平上皮癌、ブドウ状肉腫[胎児性横紋筋肉腫]、卵管(癌腫));血液学:血液および骨髄(骨髄性白血病[急性および慢性]、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ球性白血病、骨髄増殖性疾患、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群)、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫[悪性リンパ腫];皮膚:悪性黒色腫、基底細胞癌、扁平上皮癌、カポジ肉腫、奇胎異形成母斑、脂肪腫、血管腫、皮膚線維腫、ケロイド、乾癬;ならびに副腎:神経芽腫が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書に記載される「癌性細胞」という用語は、上記状態のいずれか1つに罹患した細胞を含む。
【0030】
本発明の特定の実施形態では、癌は、結腸直腸癌(Ras変異を含む)、小細胞肺癌、非小細胞肺癌(Ras変異を含む)、神経膠腫、卵巣癌、転移性乳癌、膵臓癌、肝胆道癌(肝細胞癌、胆管癌および胆管細胞癌を含む)、胃癌、精巣癌、頭頸部扁平上皮癌、白血病(急性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性骨髄性白血病および慢性リンパ性白血病を含む)、リンパ腫(マントル細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫および非ホジキンリンパ腫を含む)および前立腺癌(prostrate cancer)から選択される。
【0031】
本発明の特定の実施形態では、癌は、結腸直腸癌(Ras変異を含む)、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、神経膠腫、卵巣癌、転移性乳癌、膵臓癌、肝胆道癌(肝細胞癌、胆管癌および胆管細胞癌を含む)、胃癌、精巣癌、頭頸部扁平上皮癌、白血病(急性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性骨髄性白血病および慢性リンパ性白血病を含む)、リンパ腫(マントル細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫および非ホジキンリンパ腫を含む)および前立腺癌(prostrate cancer)から選択される。
【0032】
本発明の特定の実施形態では、癌は固形腫瘍癌である。
【0033】
本発明の特定の実施形態では、癌は、膵臓癌、卵巣癌および結腸直腸癌から選択される。
【0034】
本発明の特定の実施形態では、癌は、結腸直腸癌(Ras変異を含む)、小細胞肺癌、非小細胞肺癌および神経膠腫から選択される。さらなる実施形態では、DNA損傷因子はイリノテカンである。
【0035】
本発明の特定の実施形態では、癌は、非小細胞肺癌、卵巣癌、転移性乳癌、膵臓癌、肝胆道癌(肝細胞癌、胆管癌および胆管細胞癌を含む)および胃癌から選択される。さらなる実施形態では、DNA損傷因子はゲムシタビンである。
【0036】
本発明の特定の実施形態では、癌は、結腸直腸癌(Ras変異を含む)、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、卵巣癌、肝胆道癌(肝細胞癌、胆管癌および胆管細胞癌を含む)、胃癌、精巣癌および頭頸部扁平上皮癌から選択される。さらなる実施形態では、DNA損傷因子は、シスプラチン、オキサリプラチンおよびカルボプラチンからなる群より選択される。
【0037】
本発明の特定の実施形態では、癌は、白血病(急性骨髄性白血病,急性リンパ芽球性白血病,慢性骨髄性白血病および慢性リンパ性白血病を含む)、リンパ腫(マントル細胞リンパ腫,ホジキンリンパ腫および非ホジキンリンパ腫を含む)および前立腺癌(prostrate cancer)から選択される。さらなる実施形態では、DNA損傷因子はシタラビンである。
【0038】
(DNA損傷因子)のこの1回目の投与を1日目と呼ぶ。本発明は、DNA損傷因子を増強するためのCHK1阻害剤の2回または3回投与を提供し、ここでは、1回目の投与が2日目であり、2回目の投与が3日目であり、かつ3回目の投与が4日目である。CHK1阻害剤の投与は、DNA損傷因子投与の少なくとも1日または約24時間後に行うべきである。しかし、投与されるCHK1阻害剤の1回目の投与は、厳密にDNA損傷因子投与の24時間後である必要はない。これは、CHK1阻害剤がDNA損傷因子の翌日に投与するべきであることを述べる便宜的な方法に過ぎない。したがって、DNA損傷因子の1日後のCHK1阻害剤投与には、DNA損傷因子の18〜36時間後にCHK1阻害剤を投与することが含まれる。さらに、DNA損傷因子の2日後のCHK1阻害剤投与には、DNA損傷因子の36〜60時間後にCHK1阻害剤を投与することが含まれる。最後に、DNA損傷因子の3日後のCHK1阻害剤投与には、DNA損傷因子の60〜90時間後にCHK1阻害剤を投与することが含まれる。
【0039】
あるいは、CHK1阻害剤の1回目の投与をDNA損傷因子投与後の18〜30時間以内に行い、CHK1阻害剤の2回目の投与をDNA損傷因子投与後の30〜50時間以内に行い、かつCHK1阻害剤の3回目の投与をDNA損傷因子投与後の50〜90時間以内に行うと言うことができる。
【0040】
本発明は、DNA損傷因子を増強するために癌患者に投与するCHK1阻害剤を提供し、ここでは、CHK1阻害剤の投与をDNA損傷因子の投与後に行い、CHK1阻害剤を2回または3回投与で投与し、CHK1阻害剤の1回目の投与をDNA損傷因子の1日後に行い、CHK1阻害剤の2回目の投与をDNA損傷因子の2日後に行い、かつ任意に、CHK1阻害剤の3回目の投与をDNA損傷因子の3日後に行う。
【0041】
本発明の一実施形態では、DNA損傷因子を増強するために癌患者に投与するCHK1阻害剤を提供し、ここでは、CHK1阻害剤の投与をDNA損傷因子の投与後に行い、CHK1阻害剤を2回投与で投与し、CHK1阻害剤の1回目の投与をDNA損傷因子の1日後に行い、かつCHK1阻害剤の2回目の投与をDNA損傷因子の2日後に行い、CHK1阻害剤を生物学的有効用量と最大耐量の間で投与する。
【0042】
本発明の別の実施形態では、DNA損傷因子を増強するために癌患者に投与するCHK1阻害剤を提供し、ここでは、CHK1阻害剤の投与をDNA損傷因子の投与後に行い、CHK1阻害剤を3回投与で投与し、CHK1阻害剤の1回目の投与をDNA損傷因子の1日後に行い、CHK1阻害剤の2回目の投与をDNA損傷因子の2日後に行い、かつCHK1阻害剤の3回目の投与をDNA損傷因子の3日後に行い、CHK1阻害剤を生物学的有効用量と最大耐量の間で投与する。
【0043】
CHK1阻害剤は、少なくとも所望の生物学的効果に達するレベルで投与しなければならない。したがって、DNA損傷因子を増強するために、CHK1阻害剤は、所望の生物学的効果に達する最小量または生物学的有効用量で投与する。
【0044】
本発明の一実施形態では、CHK1阻害剤の所望の生物学的効果は、DNA損傷因子投与後のpCHK1において80%以上の阻害(DNA損傷因子のみの投与に比べて)である。
【0045】
本発明の別の実施形態では、CHK1阻害剤の所望の生物学的効果は、DNA損傷因子投与後のpCHK1において90%以上の阻害(DNA損傷因子のみの投与に比べて)である。
【0046】
本発明の別の実施形態では、CHK1阻害剤の所望の生物学的効果は、DNA損傷因子投与後のpCHK1において95%以上の阻害(DNA損傷因子のみの投与に比べて)である。
【0047】
本発明の別の実施形態では、CHK1阻害剤の所望の生物学的効果は、DNA損傷因子投与後のp−cdc2において66%以上の阻害(DNA損傷因子のみの投与に比べて)である。
【0048】
しかし、用量は、生物学的効果の効果を上回り、許容されない副作用を伴うほど高くあるべきではない。したがって、効果的な投与計画では、最大耐量(「MTD」)以下を投与する。本発明は、CHK1阻害剤の2回または3回投与を含む投与計画で患者を治療する方法を提供し、ここでは、CHK1阻害剤の用量は生物学的有効用量と最大耐量の間にある。
【0049】
最大耐量は、許容される用量制限毒性(「DLT」)の発生をもたらす最高用量と定義される。許容されない割合のDLTを生じる用量は、非耐性であると見なされる。通常、特定の計画に対するMTDは、第1相臨床試験において確立される。これらは患者において通常、げっ歯類において重度の毒性を生じる用量(mg/mベースで)の10分の1(「STD10」)の安全な開始用量で開始し、3名のコホートに患者を集め、増加段階が高くなるに従って相対的増分が減少する(例えば、用量の増加が100%、65%、50%、40%および30%、それ以降は35%)改変されたフィボナッチ数列に従って用量を増加させることにより行う。3名の患者のコホートにおいて、非耐量に達するまで用量の増加を続ける。許容される割合のDLTを生じる、1つ下の投与レベルをMTDと見なす。
【0050】
また、CHK1阻害剤のMTDは、特定の阻害剤、種および投与計画によって変化する。例えば、7日、14日、21日または28日の投与サイクルにわたる、1日目のみの投与と、1日目および2日目の投与と、1〜3日目の投与とでは、すべてMTDが異なり得る。しかし、上述のように、効果的な投与計画では、生物学的に有効となる十分な量で阻害剤を投与する必要がある。1日目のみの投与で生物学的有効用量に達し得るが、損傷細胞のDNA修復を防ぐためには十分な長さでないことがある。あるいは、1〜3日目の投与では十分な長さで投薬され得るが、生物学的有効用量に達するほど十分な量で投薬されないことがある。これは、3日間の投与のMTDが生物学的有効用量よりも低いことに起因し得る。したがって、効果的な投与計画では、MTDが生物学的有効用量と等しいか、またはそれより大きくなる。
【0051】
本発明の一実施形態では、CHK1阻害剤の2回または3回投与を生物学的有効用量と最大耐量の間で行う。
【0052】
本発明の別の実施形態では、CHK1阻害剤の2回または3回投与を最大耐量で行う。
【0053】
通常、癌を治療する際には、治療で最大効果に達し得るように特定の化合物のMTDで患者に投与する。したがって、本発明の一実施形態では、CHK1阻害剤の2回または3回投与を行うことによる癌の治療法を提供し、ここでは、CHK1阻害剤の用量は阻害剤の最大耐量である。
【0054】
本発明の一実施形態では、DNA損傷因子を増強するために癌患者に投与する経口CHK1阻害剤を提供し、ここでは、CHK1阻害剤の投与をDNA損傷因子の投与後に行い、CHK1阻害剤を2回投与で投与し、CHK1阻害剤の1回目の投与をDNA損傷因子の1日後に行い、かつCHK1阻害剤の2回目の投与をDNA損傷因子の2日後に行う。
【0055】
本発明の別の実施形態では、DNA損傷因子を増強するために癌患者に投与する経口CHK1阻害剤を提供し、ここでは、CHK1阻害剤の投与をDNA損傷因子の投与後に行い、CHK1阻害剤を3回投与で投与し、CHK1阻害剤の1回目の投与をDNA損傷因子の1日後に行い、CHK1阻害剤の2回目の投与をDNA損傷因子の2日後に行い、かつCHK1阻害剤の3回目の投与をDNA損傷因子の3日後に行う。
【0056】
経口CHK1阻害剤とは、経口的に投与し得るCHK1阻害剤のことである。CHK1阻害剤を経口的に投与する場合、それを薬学的に許容される担体または添加剤と共に、丸剤、硬または軟カプセル剤、錠剤、トローチ剤、水性または油性懸濁剤、乳濁剤、分散性粉末剤または顆粒剤、シロップ剤、エリキシル剤などとして製剤化し得る。
【0057】
‘926CHK1阻害剤は経口CHK1阻害剤である。
【0058】
本発明の一実施形態では、DNA損傷因子を増強するために癌患者に投与する経口CHK1阻害剤を提供し、ここでは、CHK1阻害剤の投与をDNA損傷因子の投与後に行い、CHK1阻害剤を2回投与で投与し、CHK1阻害剤の1回目の投与をDNA損傷因子の1日後に行い、かつCHK1阻害剤の2回目の投与をDNA損傷因子の2日後に行い、CHK1阻害剤を生物学的有効用量と最大耐量の間で投与する。
【0059】
本発明の別の実施形態では、DNA損傷因子を増強するために癌患者に投与する経口CHK1阻害剤を提供し、ここでは、CHK1阻害剤の投与をDNA損傷因子の投与後に行い、CHK1阻害剤を3回投与で投与し、CHK1阻害剤の1回目の投与をDNA損傷因子の1日後に行い、CHK1阻害剤の2回目の投与をDNA損傷因子の2日後に行い、かつCHK1阻害剤の3回目の投与をDNA損傷因子の3日後に行い、CHK1阻害剤を生物学的有効用量と最大耐量の間で投与する。
【0060】
本発明の特定の実施形態では、CHK1阻害剤の投与を2回の1日投与(すなわち、BID投与)に分割し得る。この実施形態では、CHK1阻害剤の1回目の投与は、DNA損傷因子投与の1日後における2回の投与を含む。2回の投与は一般に、1日の中で間隔を空ける。これには、2日目での2回の投与、および任意に3日目でのさらに2回の投与も含まれる。
【0061】
本発明の一実施形態では、DNA損傷因子を増強するために癌患者に投与するCHK1阻害剤を提供し、ここでは、CHK1阻害剤の投与をDNA損傷因子の投与後に行い、CHK1阻害剤を4回投与で投与し、CHK1阻害剤の1回目および2回目の投与をDNA損傷因子の1日後に行い、かつCHK1阻害剤の3回目および4回目の投与をDNA損傷因子の2日後に行う。
【0062】
本発明の別の実施形態では、DNA損傷因子を増強するために癌患者に投与するCHK1阻害剤を提供し、ここでは、CHK1阻害剤の投与をDNA損傷因子の投与後に行い、CHK1阻害剤を6回投与で投与し、CHK1阻害剤の1回目および2回目の投与をDNA損傷因子の1日後に行い、CHK1阻害剤の3回目および4回目の投与をDNA損傷因子の2日後に行い、かつCHK1阻害剤の5回目および6回目の投与をDNA損傷因子の3日後に行う。
【0063】
本発明の別の実施形態では、DNA損傷因子を増強するために癌患者に投与するCHK1阻害剤を提供し、ここでは、CHK1阻害剤の投与をDNA損傷因子の投与後に行い、CHK1阻害剤を4回投与で投与し、CHK1阻害剤の1回目および2回目の投与をDNA損傷因子の1日後に行い、かつCHK1阻害剤の3回目および4回目の投与をDNA損傷因子の2日後に行い、CHK1阻害剤を生物学的有効用量と最大耐量の間で投与する。
【0064】
本発明の別の実施形態では、DNA損傷因子を増強するために癌患者に投与するCHK1阻害剤を提供し、ここでは、CHK1阻害剤の投与をDNA損傷因子の投与後に行い、CHK1阻害剤を6回投与で投与し、CHK1阻害剤の1回目および2回目の投与をDNA損傷因子の1日後に行い、CHK1阻害剤の3回目および4回目の投与をDNA損傷因子の2日後に行い、かつCHK1阻害剤の5回目および6回目の投与をDNA損傷因子の3日後に行い、CHK1阻害剤を生物学的有効用量と最大耐量の間で投与する。
【0065】
本発明の別の実施形態では、DNA損傷因子を増強するために癌患者に投与する経口CHK1阻害剤を提供し、ここでは、CHK1阻害剤の投与をDNA損傷因子の投与後に行い、CHK1阻害剤を4回投与で投与し、CHK1阻害剤の1回目および2回目の投与をDNA損傷因子の1日後に行い、かつCHK1阻害剤の3回目および4回目の投与をDNA損傷因子の2日後に行う。
【0066】
本発明の別の実施形態では、DNA損傷因子を増強するために癌患者に投与する経口CHK1阻害剤を提供し、ここでは、CHK1阻害剤の投与をDNA損傷因子の投与後に行い、CHK1阻害剤を6回投与で投与し、CHK1阻害剤の1回目および2回目の投与をDNA損傷因子の1日後に行い、CHK1阻害剤の3回目および4回目の投与をDNA損傷因子の2日後に行い、かつCHK1阻害剤の5回目および6回目の投与をDNA損傷因子の3日後に行う。
【0067】
本発明の別の実施形態では、DNA損傷因子を増強するために癌患者に投与する経口CHK1阻害剤を提供し、ここでは、CHK1阻害剤の投与をDNA損傷因子の投与後に行い、CHK1阻害剤を4回投与で投与し、CHK1阻害剤の1回目および2回目の投与をDNA損傷因子の1日後に行い、かつCHK1阻害剤の3回目および4回目の投与をDNA損傷因子の2日後に行い、CHK1阻害剤を生物学的有効用量と最大耐量の間で投与する。
【0068】
本発明の別の実施形態では、DNA損傷因子を増強するために癌患者に投与する経口CHK1阻害剤を提供し、ここでは、CHK1阻害剤の投与をDNA損傷因子の投与後に行い、CHK1阻害剤を6回投与で投与し、CHK1阻害剤の1回目および2回目の投与をDNA損傷因子の1日後に行い、CHK1阻害剤の3回目および4回目の投与をDNA損傷因子の2日後に行い、かつCHK1阻害剤の5回目および6回目の投与をDNA損傷因子の3日後に行い、CHK1阻害剤を生物学的有効用量と最大耐量の間で投与する。
【実施例】
【0069】
本発明を説明するために、以下の実施例が含まれる。しかし、これらの実施例は本発明を限定するものではなく、本発明の実施方法を示すこと意図するものに過ぎないことが理解されるべきである。
【0070】
実施例1
雌ヌードマウスに、1×PBS(100μL)中5×10個のHT−29腫瘍細胞を皮下接種した。11日後、マウスを、各群の平均腫瘍体積が約300mmである、3匹の群に無作為に分けた。振り分けた個体にCPT11(100mg/kg;IP)を24時間投与し、次いで、化合物1または化合物2に曝露した。
【0071】
化合物1(1mg/kg、3mg/kg、10mg/kg、30mg/kgおよび100mg/kg;PO)を投与し、投与の2時間後に腫瘍を回収した。CHK1(s296)のリン酸化を免疫ブロットにより評価し、総ERK発現に正規化した。結果を対照のパーセント(「POC」)として表した。結果を図1に示す。
【0072】
化合物2(25mg/kg;PO)を投与し、投与の2時間、4時間、8時間および12時間後に腫瘍を回収した。CHK1(s296)のリン酸化を免疫ブロットにより評価し、総ERK発現に正規化した。結果をPOCとして表した。結果を図2に示す。
【0073】
実施例2
雌ヌードマウスに、1×PBS(100μL)中5×10個のHT−29腫瘍細胞を皮下接種した。20日後、マウスを、各群の平均腫瘍体積が約390mmである、3匹の群に無作為に分けた。HT−29腫瘍を有する雌ヌードマウスにCPT11(100mg/kg;IP)を投与し、投与の48時間、72時間および96時間後に腫瘍を解析用に採取した。CHK1およびcdcのリン酸化を免疫ブロットにより評価し、総ERK発現に正規化した。結果をPOCとして表した。結果を図3および4に示す。
【0074】
実施例3
雌ヌードマウスに、1×PBS(100μL)中5×10個のHT−29腫瘍細胞を皮下接種した。12日後、マウスを、各群の平均腫瘍体積が約250mmである、6匹の群に無作為に分けた。振り分けた個体に、連続する3日間で、単回投与のCPT11(100mg/kg;IP)を2日目に、次いで化合物1(50mg/kg;PO、BID)を、CPT11投与と同時にまたはその24時間後に投与した。実験を通して、図5のデータ点で示される日に腫瘍サイズおよび個体の体重を測定した。腫瘍体積を式:体積=(幅×長さ)/2を用いて計算した。結果を図5に示し、耐容性の結果を表1に示す。
【0075】
【表1】

【0076】
実施例4
未処置の雌ヌードマウスに、CPT11(100mg/kg;IP)をQ10D×2サイクルの計画で投与した。CPT11の12、24または48時間後に化合物2(25mg/kg;PO、BID、各CPT11サイクル当たり3日間)の投与を開始した。耐容性の結果を表2に示す。
【0077】
【表2】

【0078】
実施例5
雌ヌードマウスに、1×PBS(100μL)中5×10個のHT−29腫瘍細胞を皮下接種した。12日後、マウスを、各群の平均腫瘍体積が約215mmである、8匹の群に無作為に分けた。振り分けた個体に、CPT11(100mg/kg;IP)をQ10D×2サイクルの計画で投与した。化合物2(25mg/kg;PO、BID)の投与を、示されるように1日または3日間、CPT11の24時間後に開始した。実験を通して、図6のデータ点で示される日に腫瘍サイズおよび個体の体重を測定した。腫瘍体積を式:体積=(幅×長さ)/2を用いて計算した。この実験を通して、死亡は生じなかった。結果を図6に示し、耐容性の結果を表3に示す。
【0079】
【表3】

【0080】
実施例6
雌ヌードマウスに、1×PBS(100μL)中5×10個のHT−29腫瘍細胞を皮下接種した。20日後、マウスを、各群の平均腫瘍体積が約450mmである、3匹の群に無作為に分けた。振り分けた個体に、CPT11(100mg/kg;IP)を単一薬剤として投与し、投与の24時間および96時間後に腫瘍を回収した。併用群では、CPT11(100mg/kg)投与の24時間後に化合物2(25mg/kg;PO)の投与を開始した。化合物2は、単回投与として、あるいはBID計画で3日間連続で投与した。化合物2を投与した個体の腫瘍を、投与の2時間後にすべて回収した。cdc2のリン酸化を免疫ブロットにより評価し、総ERK発現に正規化した。結果をPOCとして表す。単回投与または3日間の投与後の化合物2の曝露量に統計的な差はなかった(t−検定>0.05)。結果を図7に示す。
【0081】
実施例7
化合物5の延長投与は、CPT11誘導性のホスホ−cdc2を用量依存的に誘導する
雌ヌードマウスに、1×PBS(100μL)中5×10個のHT−29腫瘍細胞を皮下接種した。29日後、マウスを、各群の平均腫瘍体積が約500mmである、3匹の群に無作為に分けた。振り分けた個体に、CPT11(100mg/kg;IP)を単一薬剤として投与し、投与の96時間後に腫瘍を回収した。併用群では、CPT11(100mg/kg)投与の24時間後に化合物5(5、10または25mg/kg;PO)の投与を開始した。化合物5を25mg/kgの単回投与として投与するか、あるいは約5、10または25mg/kg用量を、BID計画で3日間投与した。化合物5を投与した個体の腫瘍を、投与の96時間後にすべて回収した。cdc2のリン酸化を免疫ブロットにより評価し、総ERK発現に正規化した。結果をPOCとして表す。結果を図8に示す。
【0082】
実施例8
雌ヌードマウスに、1×PBS(100μL)中5×10個のHT−29腫瘍細胞を皮下接種した。14日後、マウスを、各群の平均腫瘍体積が約260mmである、8匹の群に無作為に分けた。振り分けた個体に、ゲムシタビン(140mg/kg;IP)をQ7D×2サイクルの計画で投与した。ムシタビンの24時間後に化合物2(10または25mg/kg;PO、BID)の投与を開始し、示されるように3日間持続した。実験を通して、図9のデータ点で示される日に腫瘍サイズおよび個体の体重を測定した。腫瘍体積を式:体積=(幅×長さ)/2を用いて計算した。この実験を通して、死亡は生じなかった。結果を図9に示し、腫瘍増殖測定および耐容性の結果を表4に示す。
【0083】
【表4】

【0084】
実施例9
化合物5はゲムシタビンとの併用で、用量依存的な腫瘍増殖阻害を示す
雌ヌードマウスに、1×PBS(100μL)中5×10個のHT−29腫瘍細胞を皮下接種した。14日後、マウスを、各群の平均腫瘍体積が約200mmである、7匹の群に無作為に分けた。振り分けた個体に、ゲムシタビン(120mg/kg;IP)をQ7D×3サイクルの計画で投与した。ムシタビンの24時間後に化合物5(5、10または25mg/kg;PO、BID)の投与を開始し、示されるように3日間持続した。実験を通して、図10のデータ点で示される日に腫瘍サイズおよび個体の体重を測定した。腫瘍体積を式:体積=(幅×長さ)/2を用いて計算した。この実験を通して、死亡は生じなかった。結果を図10に示し、腫瘍増殖測定および耐容性の結果を表5に示す。
【0085】
【表5】

【0086】
実施例10
化合物5はゲムシタビンとの併用で、MiaPaCa2膵臓癌腫異種移植片において腫瘍増殖を阻害する
雌ヌードマウスに、1:1の1×PBS/マトリゲル懸濁液(100μL)中7×10個のMiaPaCa2腫瘍細胞を皮下接種した。15日後、マウスを、各群の平均腫瘍体積が約315mmである、7匹の群に無作為に分けた。振り分けた個体に、ゲムシタビン(120mg/kg;IP)をQ7D×3サイクルの計画で投与した。ゲムシタビンの24時間後に化合物5(25mg/kg;PO、BID)の投与を開始し、示されるように3日間持続した。実験を通して、図11のデータ点で示される日に腫瘍サイズおよび個体の体重を測定した。腫瘍体積を式:体積=(幅×長さ)/2を用いて計算した。この実験を通して、死亡は生じなかった。結果を図11に示し、腫瘍増殖測定および耐容性の結果を表6に示す。
【0087】
【表6】

【0088】
実施例11
化合物2はCPT−11との併用で、用量依存的な腫瘍増殖阻害を示す
雌ヌードマウスに、1×PBS(100μL)中5×10個のHT−29腫瘍細胞を皮下接種した。14日後、マウスを、各群の平均腫瘍体積が約260mmである、8匹の群に無作為に分けた。振り分けた個体に、CPT11(100mg/kg;IP)をQ10D×2サイクルの計画で投与した。CPT11の24時間後に化合物2(10または25mg/kg;PO、BID)の投与を開始し、示されるように3日間持続した。実験を通して、図12のデータ点で示される日に腫瘍サイズおよび個体の体重を測定した。腫瘍体積を式:体積=(幅×長さ)/2を用いて計算した。この実験を通して、死亡は生じなかった。結果を図12に示し、腫瘍増殖測定および耐容性の結果を表7に示す。
【0089】
【表7】

【0090】
実施例12
化合物5はCPT−11との併用で、用量依存的な腫瘍増殖阻害を示す
雌ヌードマウスに、1×PBS(100μL)中4×10個のHT−29腫瘍細胞を皮下接種した。12日後、マウスを、各群の平均腫瘍体積が約200mmである、7匹の群に無作為に分けた。振り分けた個体に、CPT11(100mg/kg;IP)をQ10D×2サイクルの計画で投与した。CPT11の24時間後に化合物5(5、10または25mg/kg;PO、BID)の投与を開始し、示されるように3日間持続した。実験を通して、図13のデータ点で示される日に腫瘍サイズおよび個体の体重を測定した。腫瘍体積を式:体積=(幅×長さ)/2を用いて計算した。この実験を通して、死亡は生じなかった。結果を図13に示し、腫瘍増殖測定および耐容性の結果を表8に示す。
【0091】
【表8】

【0092】
本発明を列挙された実施形態と共に説明してきたが、それらは本発明をこれらの実施形態に限定することを意図するものではないことが理解されるであろう。逆に本発明は、特許請求の範囲により定義される本発明の範囲内に含まれ得る、すべての代替物、改変物および等価物を対象とすることが意図される。したがって、上述の説明は、本発明の原理の具体例に過ぎないものと見なされる。
【0093】
「含む(「comprise」、「comprising」、「include」、「including」および「includes」)」という語は、本明細書および以下の特許請求の範囲で使用される場合、述べられた特性、整数値、構成要素または段階の存在の規定を意図するものであるが、他の1つ以上の特性、整数値、構成要素もしくは段階またはそれらのグループの存在または追加を除外するものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
DNA損傷因子を増強するために癌患者に投与するための’926CHK1阻害剤であって、前記CHK1阻害剤の投与を前記DNA損傷因子の投与後に行い、前記CHK1阻害剤を2回用量で投与し、前記CHK1阻害剤の1回目の用量を前記DNA損傷因子の1日後に投与し、かつ前記CHK1阻害剤の2回目の用量を前記DNA損傷因子の2日後に投与する、’926CHK1阻害剤。
【請求項2】
DNA損傷因子を増強するために癌患者に投与するための’926CHK1阻害剤であって、前記CHK1阻害剤の投与を前記DNA損傷因子の投与後に行い、前記CHK1阻害剤を3回用量で投与し、前記CHK1阻害剤の1回目の用量を前記DNA損傷因子の1日後に投与し、前記CHK1阻害剤の2回目の用量を前記DNA損傷因子の2日後に投与し、かつ前記CHK1阻害剤の3回目の用量を前記DNA損傷因子の3日後に投与する、’926CHK1阻害剤。
【請求項3】
前記’926CHK1阻害剤が化合物1である、請求項1または2に記載のCHK1阻害剤。
【請求項4】
前記’926CHK1阻害剤が化合物2である、請求項1または2に記載のCHK1阻害剤。
【請求項5】
前記’926CHK1阻害剤が化合物3である、請求項1または2に記載のCHK1阻害剤。
【請求項6】
前記’926CHK1阻害剤が化合物4である、請求項1または2に記載のCHK1阻害剤。
【請求項7】
前記’926CHK1阻害剤が化合物5である、請求項1または2に記載のCHK1阻害剤。
【請求項8】
前記’926CHK1阻害剤が化合物6である、請求項1または2に記載のCHK1阻害剤。
【請求項9】
前記’926CHK1阻害剤が化合物7である、請求項1または2に記載のCHK1阻害剤。
【請求項10】
DNA損傷因子が、ゲムシタビン、イリノテカン、テモゾロミド、カペシタビン、トポテカン、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、カンプトテシン、シタラビン、フルオロウラシル、シクロホスファミド、リン酸エトポシド、テニポシド、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ペメトレキセド、マイトマイシンC、フルダラビン、クロラムブシル、メルファラン、ヒドロキシウレアおよび放射線からなる群より選択される、請求項1〜9のいずれか1項に記載のCHK1阻害剤。
【請求項11】
DNA損傷因子が、ゲムシタビン、イリノテカン、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチンおよびシタラビンからなる群より選択される、請求項1〜10のいずれか1項に記載のCHK1阻害剤。
【請求項12】
DNA損傷因子が、ゲムシタビン、イリノテカン、テモゾロミド、カペシタビン、カンプトテシン、シスプラチン、ara−Cおよび5−FUからなる群より選択される、請求項1〜10のいずれか1項に記載のCHK1阻害剤。
【請求項13】
DNA損傷因子が、ゲムシタビン、イリノテカン、テモゾロミドおよびカペシタビンからなる群より選択される、請求項1〜10または12のいずれか1項に記載のCHK1阻害剤。
【請求項14】
DNA損傷因子が、ゲムシタビンおよびイリノテカンからなる群より選択される、請求項1〜13のいずれか1項に記載のCHK1阻害剤。
【請求項15】
前記CHK1阻害剤を生物学的有効用量と最大耐量の間で投与する、請求項1〜14のいずれか1項に記載のCHK1阻害剤。
【請求項16】
前記癌が、結腸直腸癌(Ras変異を含む)、小細胞肺癌、非小細胞肺癌(Ras変異を含む)、神経膠腫、卵巣癌、転移性乳癌、膵臓癌、肝胆道癌(肝細胞癌、胆管癌および胆管細胞癌を含む)、胃癌、精巣癌、頭頸部扁平上皮癌、白血病(急性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性骨髄性白血病および慢性リンパ性白血病を含む)、リンパ腫(マントル細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫および非ホジキンリンパ腫を含む)および前立腺癌から選択される、請求項1〜14のいずれか1項に記載のCHK1阻害剤。

【公表番号】特表2012−523435(P2012−523435A)
【公表日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−504909(P2012−504909)
【出願日】平成22年4月9日(2010.4.9)
【国際出願番号】PCT/US2010/030634
【国際公開番号】WO2010/118390
【国際公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【出願人】(504344509)アレイ バイオファーマ、インコーポレイテッド (87)
【Fターム(参考)】