説明

GPS内蔵のIP電話機から公衆電話網の緊急通報先への接続制御方式

【課題】本発明はGPS内蔵のIP電話機から公衆電話網の緊急通報先への接続制御方式に関し,IP電話機の位置の最寄りの公衆電話網の緊急通報先を呼出すと共に回線保留機能を実現することを目的とする。
【解決手段】IP電話機は緊急通報先の特番への呼を発生するとGPS機能により取得した位置情報を付加した発呼パケットを送信する手段を備え,IP網の呼設定サーバは,位置情報に対応する市外・市内局番を登録した手段を備え,発呼パケットを受信すると位置情報から市外・市内局番を識別し,その番号を特番に付加したパケットをゲートウェイ交換機に送信し,ゲートウェイ交換機は受け取った発呼パケットから該当する交換機の緊急通報先の番号に変換する手段を備え,変換した番号により公衆電話網に収容された緊急通報センタの指令台を呼出し,指令台からの応答を検出することにより,通話パスが形成されるよう構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はGPS内蔵のIP電話機から公衆電話網の緊急通報先への接続制御方式に関する。
【0002】
IP電話網に収容されたIP電話機からの緊急電話(警察用の110番,消防署用の119番,海上保安用の118番等)の発信に対し,発信元から最寄りの緊急電話センタに接続する必要があるが,緊急電話センタは固定電話網(PSTN:Public Switched Telepone Network) に接続されており,IP電話は発信した地域とは無関係の位置に設けられた呼制御サーバにより制御されるため,IP電話が存在する地域の緊急電話センタに接続される保障は全くない。
【背景技術】
【0003】
IP電話は通話料が安価なことから企業・家庭を問わず急速に普及しつつある。従来のIP電話システムはIP電話より発信を行うとIP電話の一般的なプロトコルとして多く採用されているSIP(Session Initiation Protocol)により呼制御サーバに対し呼要求信号をIPパケットの形で送信する。呼制御サーバは呼要求信号内に含まれる相手先の電話番号に対応するゲートウェイ(GW)のIPアドレスを検索し,対象のGWに対してIPパケットを送信する。IPパケットを受信したGWはIPパケット内に含まれる相手先の電話番号によって配下の交換機により呼を接続する。
【0004】
このようなIP電話により,警察,消防等への緊急通報を行う場合,IP電話により緊急通報先を呼出すために電話番号(特番)を含むIPパケットを送信しても,緊急電話を受け取るゲートウェイはインターネットのIP電話システムでは複数存在し,トラフィック等により負荷が一番少ないゲートウェイに呼要求信号を含むIPパケットが送信される。IPパケットを送信されたゲートウェイは配下にある緊急電話センタに対して呼を接続する。ゲートウェイが広い地域をカバーする場合には,配下に緊急電話センタが複数存在する場合があり,発呼したIP電話の位置の最寄りの緊急電話センタに呼が接続されるとは限らない。このため,発信元のIP電話からの最寄りの緊急電話センタに呼が接続されるわけではないため緊急電話への対応の迅速性に欠ける。
【0005】
このようなIP電話網における問題を解決する技術が提案されている(特許文献1参照)。その特許文献の技術を図5に従来例の構成として示す。図中,60a,60bはGPSによる位置測定機能を備えたIP電話端末,61は位置測定部,62は制御部,66はIPネットワーク,64は呼制御サーバ,65はデータベース,66a〜66bは緊急通報施設である。
【0006】
この構成では,IP電話端末60aから緊急通報先の特番を入力すると,緊急呼を要求する信号とGPSの位置測定機能により得た電話端末の位置情報とを含むIPパケットを送信すると,IPネットワーク66の呼制御サーバ64で受け取られると,緊急呼の要求信号に含まれた位置情報に対応する緊急通報施設66a〜66bの一つを選定し,選定した緊急通報施設56aと呼を確立し,緊急通報施設56aは緊急呼に応答したことを示す信号を呼制御サーバ64に送り,呼制御サーバ64からIP電話端末60aにこの信号を送ると,IP電話端末60aは緊急通報施設66aとIPネットワーク66を介して接続する。
【特許文献1】特開2000−198757号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来は,上記したようにIP電話の位置に対応した緊急電話センタに通報することは,IP電話の位置を通知する機能が無かったため困難であった。これに対し,上記図5に示す技術は,IP電話端末に位置測定機能を備え,IPネットワークの呼制御サーバにアクセスして,IPネットワークに接続された緊急通報施設とIP電話端末とを接続する技術である。しかし,各地域に設けられた警察,消防等の緊急電話センタの殆どは公衆固定電話網(PSTN)に接続されており,IP電話網に接続された緊急電話センタの数は限られているため,IP電話からIPネットワークの緊急電話センタに連絡できる可能性は少なく,連絡できない場合が多いという問題がある。もしくは,連絡はできたとしてもIP電話機から最寄りの緊急通報先でない可能性が高い。
【0008】
本発明はIP電話機から緊急通報先へ発信した時にIP電話機の位置の最寄りの通報先を呼び出すと共に回線保留機能を実現するGPS内蔵のIP電話機から公衆電話網の緊急通報先への接続制御方式を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
図1は本発明の原理構成を示す図である。図中,1はGPS内蔵IP電話機,10は警察,消防等の緊急電話センタへ発呼した時に位置情報と緊急電話番号(特番)を含む発呼パケットを生成する緊急呼用パケット生成部,2はIP網,20はIP網を構成するルータ,3はIP網2内のルータ20に接続され,複数のIP電話機に対する呼制御を行う呼制御サーバ,30は発呼パケットの位置情報を地域コードまたは市外局番(市内局番がある場合はその番号を含む)に変換する変換部,31は位置情報に対応する市外局番号(市内局番を含む)または地域コードを対応付ける変換テーブル,32は特番保留部,4はIP網からの音声を含むパケットを公衆電話網(PSTN)の信号形態(多重デジタル信号伝送方式)に変換するメディアゲート,5は固定電話機のための公衆電話網(PSTN),50はゲートウェイ交換機,500は呼制御部,51−1〜51−mは各地域の交換機,52は緊急電話センタの電話装置である。
【0010】
本発明は,IP電話機1から警察,消防等の緊急電話センタの特番(110番等)を指定して発呼すると,IP電話機1に内蔵するGPS機能により検出した位置情報と特番及びIP電話機1の情報を含む発呼パケットを緊急呼用パケット生成部10で生成する。発呼パケットはルータ20を介して呼制御サーバ3に送られ,呼制御サーバ3は特番と位置情報を受け取ると,変換部30で変換テーブル31を参照して位置情報から市外局番号(地域コード)に変換し,その変換した番号と特番及びIP電話機1の情報を含む発呼パケットを呼制御信号のルートで公衆電話網5のゲートウェイ交換機50に送信する。ゲートウェイ交換機50では,その発呼パケットを受け取ると市外電話番号(または地域コード)に対応する地域の電話番号に変換して,公衆電話網5内の対応する地域の交換機51への呼接続を行ない,対応する交換機51から対応する特番の電話センタの電話機52が呼出される。この呼び出し動作中に,ゲートウェイ交換機50から呼制御サーバ3に呼び出し中を表す通知が送られ,呼制御サーバ3はIP電話機1に対して呼び出し信号を発生させる制御信号を送る。
【0011】
そして,特番の電話センタの電話機52からの応答があると,ゲートウェイ交換機50,呼制御サーバ3を介してIP電話機1に通知され,これに対してIP電話機1から呼制御サーバ3に応答を返す。この時,IP電話機1からルータ,メディアゲート4,ゲートウェイ交換機50及び交換機51を介した主信号(音声信号)のルートの通話パスにより電話センタの電話機52と通話が可能となる。すなわち,音声はIP電話機1から複数のルータ20を介してメディアゲート4へ入力する。ここで,音声パケット内の音声信号は公衆電話網(PSTN)5の多重デジタル信号形式に変換されて,ゲートウェイ交換機50へ送られ,そこから交換機51の緊急電話センタの電話機52に達して,出力される。緊急電話センタの電話機52からの音声はデジタル化され,交換機51及びゲートウェイ交換機50を通って,メディアゲート4においてデジタル信号からパケットに変換され,ルータ20を通ってIP電話機1へ送られる。
【0012】
この後,IP電話機1と緊急電話センタの電話機52の担当者の間で通話が行われ,発呼側のIP電話機1で終話(オンフック)すると切断要求の信号が呼制御サーバ3に送られる。これを受け取った呼制御サーバ3では,当該緊急呼について特番保留部32が駆動されIP電話機1に対しパス解放保留指示が出され,通話パスを切断しない様保持させる。この状態で緊急電話センタの担当者がIP電話機1の利用者から詳細な情報等を聞く必要がある等の事情により電話機52側から再呼び出し信号を送信すると,交換機51,ゲートウェイ交換機50,呼制御サーバ3を介してIP電話機1へ再呼び出し指示が送られて,保留された通話パスによる再通話をし,例えば,最初の通話では聞き漏らした事項を通話することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によればIP電話機から発信された緊急電話に対し位置情報を付加し,呼制御サーバで位置情報より市外/市内局番,エリアコードを求めることから最寄りの緊急電話センタに呼の接続が可能となる。これにより,IP電話機から緊急電話センタへの接続が迅速に行われ,事故等の発生に対して警察,消防等の機関による対応が速やかに行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図2は実施例の構成例を示す。図中,1,2,3,4,5,50〜52の各符号は上記図1の同じ番号の各部に対応し,1はGPS内蔵IP電話機,2はIP網,20−1〜20−3はルータ,3は呼制御サーバ,4はメディアゲート,5はPSTN網(公衆電話網),50はゲートウェイ交換機,50aは従来から使用されている呼制御信号を伝送する公知のNo. 7共通線信号網(No. 7網と表示),51は各市外局番(市内局番)に設けた交換機,52は各市外局番(市内局番)に設けられた交換機に収容された警察・消防等の緊急電話センタの指令台(または電話機)を表す。なお,図2の指令台52はエリアコードA,B〜E,Fというエリアコードに対応して設けられ,エリアコードを用いた呼処理が行われる例を示すが,市外または市内の局番に対応して110番や119番に接続するよう呼処理される場合もある。
【0015】
図3は実施例の呼処理シーケンスである。図3は図2に示す実施例の構成例に示すIP網2内のGPS機能付のIP電話機1,呼制御サーバ3と,PSTN網5内のゲートウェイ交換機50,交換機51及び警察・消防の指令台52の相互の処理シーケンスが示されている。なお,符号52は電話機である場合も含むが,以下の説明では,緊急電話センタのオペレータが操作する電話機能を含む指令台である場合について説明する。
【0016】
IP電話機1の利用者が緊急電話の呼び出しをする必要があり,この説明の例では警察を呼び出すための特番である「110」をダイヤルしたものとすると,IP電話機1に内蔵したGPS機能により位置情報(座標または経度,緯度を表すX,Y)を取得して,SIPのセッション参加リクエストである「INVITE」に位置情報「X,Y」を付加した発呼要求を呼制御サーバ3に送出する(図3のa)。この発呼要求はルータ20−1,20−2,20−3を介して呼制御サーバ3に送られ,呼制御サーバ3からIP電話機1に対して応答(100 Trying)する(図3のb)。呼制御サーバ3は,位置情報から市外局番/市内局番(またはエリアコード)に変換し,番号翻訳をし(図3のc),翻訳により得られた市外局番+市内局番をセッション参加リクエストである「INVITE」に埋め込んだ発呼要求をルータ20−3から呼処理ルート(図2の40)を介してゲートウェイ交換機50に向けて送信すると(同d),ゲートウェイ交換機50から応答が戻ってくる(同e)。
【0017】
ゲートウェイ交換機50はこの発呼要求を受け取ると,特番110+市外・市内番号(またはエリアコード)からPSTN網5内の最寄りの緊急電話センタの番号情報をデータベースから検索して,緊急電話センタの電番(110番や119番から最寄りの警察や消防署の実際の電話番号である裏番号)に番号翻訳後その番号への呼接続を行い(同f),PSTN網5を介して交換機51に対して呼設定要求(IAM)を送信すると(同g),交換機51からゲートウェイ交換機50に対し応答(ACM)を返して(同h),指令台52に対して呼出し信号を送る(同i)。この時,ゲートウェイ交換機50は呼制御サーバ3へ呼出中であることを表す信号を送り,呼制御サーバ3からIP電話機1にも同じ信号が送信される(図3のj)。なお,図2の指令台52に接続する例は,市内局番/市内局番を用いた呼処理が行われて,対応する指令台が呼出される場合を示す。
【0018】
指令台52の呼出しに対して指令台52側の被呼者が応答すると応答信号が交換機51に送られ(図3のk),これを交換機51で受信すると,ゲートウェイ交換機50に被呼者応答の通知(ANM)が送られ(同l),ゲートウェイ交換機50から呼制御サーバ3,呼制御サーバ3からIP電話機1に順次通知される(同m)。これを受け取ったIP電話機1から確認(ACK)の信号が呼制御サーバ3及びゲートウェイ交換機50に向けて順次送信されて(同n),通話状態に移行する(同o)。但し,IP網2における通話はRTP(Real Time Transport Protocol)のプロトコルにより実行され,音声はルータ(図2の20−2),メディアゲート(図2の4),ゲートウェイ交換機50を介して送受信される。
【0019】
この通話の後,IP電話機1の発呼者が先掛け(オンフック)すると,切断を要求する信号(Bye)が呼制御サーバ3へ送られる(図3のp)。呼制御サーバ3は,切断要求をしたIP電話機1が緊急電話センタを呼出す緊急呼(特番呼)であることを識別しているため切断を行うことなく,保留指示をIP電話機1に対して送信する(図3のq)と共に,通話パスを保持させる(同r)。この場合,当該IP電話機1と指令台52との間に形成された通話パスに対し,IP電話機1にパス保留指示することによりパス解放させず保持することができる。
【0020】
この後,指令台52の担当者がIP電話機1の利用者に事情を聞きたいことがあると再呼出しの操作(特定キーの操作)を行うと,再呼出信号が交換機51へ送信され,更にゲートウェイ交換機50へ送信され(図3のs),ゲートウェイ交換機50から呼処理ルート40を介して呼制御サーバ3へ再呼び指示信号が送られ,更に呼制御サーバ3からIP電話機1へ送信される(同t)。IP電話機1でこの再呼び指示信号を受け取ると呼出し音等により利用者に知らせ,利用者がオフフックすると通話中の状態になる(同u)。通話が終了して,指令台52の担当者が先掛け(着呼者先掛け)をすると,切断を表す信号が交換機51へ送られ(図3のu),これを検出した交換機51はゲートウェイ交換機50に対し解放を指示する信号(REL)を送信する(同v)。これを受け取ったゲートウェイ交換機50は切断要求信号(Bye)を呼制御サーバ3へ送信し,更に呼制御サーバ3からIP電話機1へ送られる(同w)。これを受け取ったIP電話機1から応答の信号(200 OK)が送信され,これを受け取った呼制御サーバ3からゲートウェイ交換機50に同じ信号が送信され,これをゲートウェイ交換機50で受信することにより,当該緊急呼に関する制御が終了する。
【0021】
上記のIP電話機1の発呼者が通話を終了して先掛けしたとき,切断要求信号(Bye)が呼制御サーバ3へ送られ(図3のp),これに対し呼制御サーバ3がIP電話機1にパス保留指示することにより呼制御サーバが確立している通話パスを切断せず保持させる。通話パスを保持中の際にはIP電話機1から指令台52に無通話パターンまたアイドルパターンを送信し続ける。
【0022】
図4は呼制御サーバにおける位置情報を用いた番号検索方法の具体例であり,上記の呼制御サーバ3における図3の処理cにおいて実行される。図4のA.はフローチャート,B.はA.に示す番号検索の図式的表示を示したものである。
【0023】
IP電話機1から送られてきた位置情報(X,Y)を元に呼制御サーバが存在するエリア(市町村)に該当座標があるかどうかを検索し(図4のS1),無かった場合は隣接するエリアから順に該当座標があるかどうかを検索し(同S2),更に隣接するエリアに該当座標があるかどうかを検索し(同S3),このステップS3の処理を繰り返すことにより該当座標があるエリアを検出する。エリアが検出されると,該当するエリアの市外・市内局番を新たな情報として付加してゲートウェイ交換機へ送付する(同S4)。
【0024】
位置情報を用いた番号検索の方法はこの方法に限定されるものではなく,位置情報と市外局番・市内局番を対応付けたデータベースを設けて,位置情報をキーワードとしてデータベースを検索することにより取得するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の原理構成を示す図である。
【図2】実施例の構成を示す図である。
【図3】実施例の呼処理シーケンスを示す図である。
【図4】呼制御サーバにおける位置情報を用いた番号検索方法の具体例を示す図である。
【図5】従来例の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0026】
1 GPS内蔵IP電話機
10 緊急呼用パケット生成部
2 IP網
20 ルータ
3 呼制御サーバ
30 変換部
31 変換テーブル
32 特番保留部
4 メディアゲート
5 公衆電話網(PSTN)
50 ゲートウェイ交換機
500 呼制御部
51−1〜51−m 交換機
52 緊急電話センタの電話装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
GPS内蔵のIP電話機から公衆電話網の緊急通報先への接続制御方式において,
前記IP電話機は緊急通報先の特番を呼出す呼を発生するとGPS機能により取得した位置情報を付加した発呼パケットを生成して送信する手段を備え,
IP網の呼設定サーバは,位置情報に対応する市外・市内局番を登録したテーブルを備え,前記発呼パケットを受信すると該当パケット内の位置情報から対応する市外・市内局番を識別し,識別した市外・市内局番を特番に付加した発呼パケットをIP網と公衆電話網の境界に設けたゲートウェイ交換機に送信し,
前記ゲートウェイ交換機は受け取った発呼パケットから該当する交換機の緊急通報先の番号に変換する手段を備え,変換した番号により公衆電話網に収容された緊急通報センタの指令台を呼出し,指令台からの応答を検出することにより,通話パスが形成されることを特徴とするGPS内蔵のIP電話機から公衆電話網の緊急通報先への接続制御方式。
【請求項2】
請求項1において,
前記呼設定サーバは,予め位置情報に対応するエリアコードを登録したテーブルを備え,前記発呼パケットを受信すると該当パケット内の位置情報により対応するエリアコードを識別すると,識別したエリアコードを特番に付加した発呼パケットをIP網と公衆電話網の境界に設けられたゲートウェイ交換機に送信することを特徴とするGPS内蔵のIP電話機から公衆電話網の緊急通報先への接続制御方式。
【請求項3】
請求項1において,
前記呼設定サーバは,前記特番により前記IP網の発呼側のIP電話機から公衆電話網の緊急電話センタの指令台までの通話パスが形成されると,IP電話機に対し該当通話パスを保留させる手段を備え,前記通話パスによる通話が終了して前記発呼側のIP電話機がオンフックしても前記通話パスを保留させることを特徴とするGPS内蔵のIP電話機から公衆電話網の緊急通報先への接続制御方式。
【請求項4】
請求項3において,
前記IP電話機は,前記通話パスによる通話が終了して保留された通話パスに対して無通話パターンまたはアイドルパターンを流した状態で通話パスを保持することを特徴とするGPS内蔵のIP電話機から公衆電話網の緊急通報先への接続制御方式。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2008−167360(P2008−167360A)
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−322(P2007−322)
【出願日】平成19年1月5日(2007.1.5)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】