説明

IP音声応答方法及び装置

【課題】IP網に適した処理を行うようにして、設備コストの低減や設備の有効利用を図る。
【解決手段】IP電話送受信制御部32は、着信したIP電話の呼、又は、顧客に接続するIP電話の呼を、CTI命令電文やIP電話状態電文によるプロトコル処理によって取り扱うようにして、IP網に対して送受信する、IP電話の音声データ・パケットを取り扱う。認識処理部37は、前記IP電話送受信制御部によりIP網から受けた、顧客が送信元になるIP電話の通話の音声データ・パケットに対して、DTMFトーン認識処理又は音声認識処理を逐次行う。又、図示されない情報受信部により、顧客対応を支援するための情報をオペレータが受ける。音声応答制御部35は、該認識処理の結果に応じて顧客応対用の音声のデータを自動生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、IP(Internet Protocol)網に適した処理を行うようにして、設備コストの低減や設備の有効利用を図ることができるIP音声応答方法及び装置、又これら方法及び装置に係るコンピュータ・プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
PBX(Private Branch eXchange)を経由した顧客からの着信に応対する、従来からの音声応答装置をIP電話においても利用することが考えられる。しかしながら、これはIP電話の特徴を活かすことにはならない。
【0003】
ここで、特許文献1では、IPアドレスが付されたパケットの音声情報を蓄積するという、IP電話の特徴を活かした、通話録音装置及び通話録音システムに関する技術が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2003−92632号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、音声応答方法や装置についてはなんら開示していない。又、現時点においては、IP電話の特徴を活かした音声応答方法や装置に関する技術は特に開示されていない。
【0006】
本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、IP網に適した処理を行うようにして、設備コストの低減や設備の有効利用を図ることができるIP音声応答方法及び装置、又これら方法及び装置に係るコンピュータ・プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
まず、本願の第1発明のIP音声応答方法は、IP網を経由して外部から、発信先の指示を受けるためのCTI命令機能と、IP電話として該発信先に発信し、通話するための通話機能を備え、着信したIP電話の呼、又は、顧客に接続するIP電話の呼を、CTI命令電文やIP電話状態電文によるプロトコル処理によって取り扱うようにして、IP網から受けた、顧客が送信元になるIP電話の通話の音声データ・パケットに対して、DTMFトーン認識処理又は音声認識処理を逐次行い、該認識処理の結果に応じて自動生成した、顧客応対用の音声を含めた音声データ・パケットを前記送信元に対して送信することで、自動音声応答を行うようにし、又、IP網を経由して外部から、顧客対応を支援するための情報を受けるための情報受信機能を備えたことにより、前記課題を解決したものである。
【0008】
又、前記IP音声応答方法において、前記送信元のアドレスとして、IPアドレス、及び電話番号のいずれも格納可能な顧客データベースを用いるようにしたことにより、顧客側の多様なIP電話に対応することができる。
【0009】
更に、前記IP音声応答方法において、音声情報が圧縮されている前記音声データ・パケットに対して、該圧縮の伸張復元を行う処理をせずに前記認識処理を行うようにしたことにより、これら伸張復元処理や認識処理に係る処理能率を向上することができる。
【0010】
又、前記IP音声応答方法において、前記自動音声応答の後に、顧客のIP電話機、及び顧客に応対するオペレータのIP電話機の間にあって相互に伝達されるように、前記音声データ・パケットを中継転送することで、前記通話をオペレータに転送するようにしたことにより、顧客から着信した通話をオペレータの電話機に転送することができる。
【0011】
更に、前記IP音声応答方法において、前記送信元のアドレスを把握し、前記自動音声応答の後に、前記通話を一旦切断した後、該送信元アドレスにコールバックすることで、オペレータがそのIP電話機から顧客応対するようにしたことにより、通話してきた顧客に対して、オペレータが応対することができると共に、該応対に際して通話のルーティングをする装置の処理能力や、PBXの収容回線の制限を受けることがなく、これらの面で、設備コストの低減や設備の有効利用を更に図ることができる。
【0012】
次に、本願の第2発明のIP音声応答装置は、IP網を経由して外部から、発信先の指示を受けるためのCTI命令機能と、IP電話として該発信先に発信し、通話するための通信機能を備え、着信したIP電話の呼、又は、顧客に接続するIP電話の呼を、CTI命令電文やIP電話状態電文によるプロトコル処理によって取り扱うようにして、IP網に対して送受信する、IP電話の音声データ・パケットを取り扱うIP電話送受信制御部と、前記IP電話送受信制御部によりIP網から受けた、顧客が送信元になるIP電話の通話の音声データ・パケットに対して、DTMFトーン認識処理又は音声認識処理を逐次行う認識処理部と、顧客対応を支援するための情報をオペレータに提供する情報受信部と、前記認識処理の結果に応じて顧客応対用の音声のデータを自動生成する音声応答制御部と、を備え、該音声データを含めた音声データ・パケットを、前記IP電話送受信制御部により前記送信元に対して送信することで、顧客に対する自動音声応答を行うようにしたことにより、前記課題を解決したものである。
【0013】
更に、本願の第3発明のコンピュータ・プログラムは、前記第1発明に係るIP音声応答方法、又は前記第2発明のIP音声応答装置を実現するためのコンピュータ・プログラムを提供することで、前記課題を解決したものである。
【0014】
以下、本発明の作用について、簡単に説明する。
【0015】
本発明は、IP網を経由して外部から、発信先の指示を受けるためのCTI機能と、IP電話として該発信先に発信し、通話するための通信機能を備える。又、着信したIP電話の呼、又は、顧客に接続するIP電話の呼を、CTI命令電文やIP電話状態電文によるプロトコル処理によって取り扱うようにして、IP網から受けた、顧客が送信元になるIP電話の通話の音声データ・パケットに対して、DTMFトーン認識処理又は音声認識処理を逐次行う。
【0016】
そうして、該認識処理の結果に応じて自動生成した、顧客応対用の音声を含めた音声データ・パケットを前記送信元に対して送信することで、自動音声応答を行う。又、IP網を経由して外部から、顧客対応を支援するための情報を受けるための情報受信機能を備える。
【0017】
従って、顧客からの通話に自動音声応答で応対する際に、PBXを利用する必要がない。又、本発明はこれに限定されるものではないが、該通話はIP網から直接受けることが可能であるので、ルーティングをする装置の処理能力の制限を受けることがない。従って、本発明によれば、IP網に適した処理を行うようにして、設備コストの低減や設備の有効利用を図ることができる。
【0018】
なお、本発明はこれに限定されるものではないが、本発明を適用して自動音声応答で応対した後に、該応対の顧客からの通話を、オペレータの電話機に転送するようにしてもよい。該転送の際にも、IP電話を利用することができ、この場合は、コンタクト・センタ運用に際して、オペレータの電話機の回線も、顧客対応を支援するための情報をオペレータ(オペレータ端末装置)に伝送するためのデータ通信線も、IPを利用したネットワークによって共通にすることができる。従って、この場合は、導入や保守が容易になる。なお、該ネットワークは、例えば、インターネット網であってもよく、専用回線であってもよく、又WAN(Wide Area Network)やLAN(Local Area Network)であってもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、IP電話に対応したCTIを提供できるようにし、IP電話の特徴を活かしたコンタクト・センタ運用を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、図を用いて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0021】
図1は、本発明が適用された第1実施形態のコンタクト・センタ・システムの全体的な構成を示すブロック図である。
【0022】
本実施形態において、又後述する他の実施形態においては、インバウンド業務及びアウトバウンド業務のコンタクト・センタ業務が提供されている。なお、こら実施形態ではCTI(Computer Telephony Integration)技術が活用され、インバウンド業務及びアウトバウンド業務を問わず、顧客対応を支援するための情報がオペレータに対して提示されるが、該情報は、画面表示される文字情報や、静止画像や動画像や音声によるものなど、多様な形態になっている。
【0023】
なお、本実施形態において、又後述する他の実施形態において、IP電話機5や携帯電話機7やホーム・エージェント装置15やオペレータ装置16は、いずれもオペレータ装置としての機能が利用可能になっており、該機能として、顧客対応を支援するための情報を提示する機能を有する。例えば、このようなオペレータ装置は、IP網を経由して外部から、発信先の指示を受けるためのCTI命令機能部(CTI命令機能)と、IP電話として該発信先に発信し、通話するための通話機能部(通話機能)と、IP網を経由して外部から、顧客対応を支援するための情報を受けるための情報受信部(情報受信機能)とを備える。なお、これらオペレータ装置によっては、上述のような提示する情報の種類に、制限がある場合もある。
【0024】
この図において、IP電話機5や携帯電話機7などは、ルータ装置3によってIP網1に接続している。又、IP音声応答装置2やIP制御サーバ装置10についても、それぞれ図2や図3に示すように、内蔵しているルータ装置3によってIP網1に接続している。
【0025】
本実施形態や後述する他の実施形態において、IP電話機5やIP電話機6や携帯電話機7は、コンタクト・センタのオペレータが用いるものであり、オペレータが顧客とIP網を利用して通話する機能を有していると共に、CTI関連の機能を有している。例えば、IP網を経由して外部から、発信先の指示を受けるためのCTI命令機能部と、IP電話として該発信先に発信し、通話するための通話機能部とを備えている。これによって、CTI命令電文によりIP制御サーバ装置10から発信先の指示を受け、IP電話として該発信先の顧客に発信し、該発信の通話によって顧客対応することができる。
【0026】
なお、本実施形態や後述する実施形態において、IP網1については特に限定されるものではなく、IPによってデータ通信が可能な通信網であればよい。例えば、インターネット網であってもよく、専用回線であってもよく、又WANやLANであってもよい。
【0027】
図2は、本第1実施形態、又後述する実施形態において用いるIP音声応答装置2の構成を示すブロック図である。これら実施形態において該IP音声応答装置2は、IP音声認識装置にもなっている。
【0028】
図示されるように、まずIP音声応答装置2は、前述したようにIP網1に接続するためのルータ装置3を内蔵している。又該IP音声応答装置2は、IP電話送受信制御部32と、音声応答制御部35と、音声データ格納装置36と、認識処理部37と、CTI用データベース装置45とを有している。又、認識処理部37は、DTMF(Dial Tone Multi Frequency)トーン認識制御装置38及びIP音声認識制御部39を有している。
【0029】
まずIP電話送受信制御部32は、IP電話に係るプロトコル処理など、IP電話の発信や着信や転送に関する処理をする。例えば、図9〜図11に示すようなCTI命令電文、又、図12及び図13に示すようなIP電話状態電文の、編成編集作成及び送信や、受信及び解読展開などを行う。
【0030】
音声応答制御部35、音声データ格納装置36、及び認識処理部37、又CTI用データベース装置45は、IVR(Interactive Voice Response:自動音声応答)の機能を提供する。即ち、音声データ格納装置36に格納されているアナウンス音声を顧客に対して送話する機能を提供し、又顧客による該送話に対する、顧客の音声や電話機プッシュ・ボタン操作による回答を認識する機能を提供する。そして、該認識結果は、CTI用データベース装置45に保存される。
【0031】
該IVR機能における認識処理は、認識処理部37によって行う。該認識処理において、特に、顧客音声の認識は、IP音声認識制御部39において行う。あるいは、電話機プッシュ・ボタン操作の認識は、DTMFトーン認識制御部38において行う。
【0032】
なお、上述した認識結果は、後述するIP電話ルーティング制御部30で用いたり、その顧客に対応するオペレータに提示したり、該オペレータに提示する情報の制御に用いたりする。
【0033】
ここで、IP電話において、IP網1などのIP網を伝送する音声データ・パケットに含まれている音声情報は、所定の規定に基づいて圧縮されている。そして、IP網から受信してから、電話機の受話器から音声を再生するまでの過程では、通常、該圧縮は復元される必要があり、このために所定の伸張復元の処理を行う。これに対して、本実施形態では、該伸張復元処理を行わずに、あるいは、該伸張復元処理の少なくとも一部を省いて、顧客音声の認識の処理や、電話機プッシュ・ボタン操作の認識の処理を行うようにしている。これは、音声データ・パケットから抽出した、伸張復元処理を行っていない、あるいは該伸張復元処理の少なくとも一部を行っていない、音声や電話機プッシュ・ボタン操作の音声情報に対して、いわゆるパターン認識処理を施すことによって、認識処理を行うというものである。
【0034】
又、本実施形態においては、音声データ格納装置36には、該圧縮処理の少なくもと一部が完了している、アナウンス音声の情報を格納するようにしている。従って、顧客応対で顧客側に送信する、顧客応対のアナウンス音声の音声データ・パケットを生成する際に、音声応答制御部35における、該圧縮処理の少なくとも一部を省くことができ、これによって該音声応答制御部35における処理を削減することができている。
【0035】
なお、CTI用データベース装置45には、図7に示すような、IP音声応答装置2に関する情報が格納されている。図7において、左端はIP音声応答装置2の電話番号であり、中央は該IP音声応答装置2のIP番号(IPアドレス)であり、右端は該IP音声応答装置2に関係しているIP制御サーバ装置10のIP番号(IPアドレス)である。
【0036】
更に、該CTI用データベース装置45には、図8に示すような、IP電話機5や携帯電話機7単位の情報が書き込まれる管理ファイルが格納されている。該ファイルにおいて、個々のレコードは、少なくとも図示されるようなデータを有しており、即ち、「電話識別」、「電話番号」、「IP番号」、「前回ステータス」、「前回ステータス時間」、「ステータス」、「ステータス時間」、「転送データ格納領域」のデータを有している。
【0037】
まず、「電話識別」のデータは、個々のIP電話機5や携帯電話機7を識別するためのものであり、又個々のオペレータを識別するためのものにもなっている。「電話番号」のデータは、該当のIP電話機5や携帯電話機7の電話番号である。「IP番号」のデータは、そのオペレータに情報提示するためのIPアドレスである。
【0038】
「ステータス」のデータは、該当オペレータの現在の状態を示すものであり、「空き」(空席や離席などログインしていない状態)、「着信中」、「通話中」(顧客応対中)、「待機中」(ログインしているが「着信中」でも「通話中」でもない状態)の状態を示す。又、「ステータス時間」のデータは、現在の「ステータス」がどれだけの時間継続しているかを示す。そして、「前回ステータス」データは、現在の状態の直前の状態を示し、又「前回ステータス時間」のデータは、該直前状態が継続した時間を示す。
【0039】
「転送データ格納領域」のデータは、顧客対応支援のために、オペレータに提示している情報の種類を示す。該「転送データ格納領域」のデータにおいて、「文字列」は文字情報を、「音楽」は音声情報を、「静止画」は静止画像情報を、「動画」は動画像情報を示す。このように本実施形態では、顧客対応支援のために多様な情報をオペレータに提示することができる。
【0040】
図3は、本第1実施形態、又後述する実施形態において用いるIP制御サーバ装置10の構成を示すブロック図である。
【0041】
図示されるように、まずIP制御サーバ装置10は、前述したようにIP網1に接続するためのルータ装置3を内蔵している。又該IP制御サーバ装置10は、IP電話送受信制御部32と、CTI制御部40と、プレディクティブ発信制御部42と、発信用データベース装置46と、IP電話ルーティング制御部30と、制御情報データベース装置34と、音声応答制御部35と、音声データ格納装置36と、統計情報管理制御部38とを有している。更に、上述のプレディクティブ発信制御部42は、ペーシング制御部43と、データベース制御部44とを有している。
【0042】
まずCTI制御部40は、対応している顧客に関する情報など該対応を支援するための情報をオペレータに提示するための処理をする。CTI制御部40は、いわゆるCTI装置としての機能を提供するものである。
【0043】
プレディクティブ発信制御部42は、ペーシング制御部43が指示する発信間隔で、データベース制御部44を介して発信用データベース装置46に格納されている発信先の顧客の電話番号などの顧客情報を読み出し、発信先の電話番号及び発信の指示をIP電話送受信制御部32に対して出力する。これによって、IP制御サーバ装置10は、上記発信間隔で顧客に対して順次プレディクティブ発信する。
【0044】
音声応答制御部35、及び音声データ格納装置36は、IP制御サーバ装置10においてIVR(Interactive Voice Response:自動音声応答装置)の機能を提供する。即ち、音声データ格納装置36に格納されているアナウンス音声を顧客に対して送話する機能を提供し、又顧客による該送話に対する、音声や電話機プッシュ・ボタン操作による回答を認識する機能を提供する。該認識結果は、IP電話ルーティング制御部30で用いたり、その顧客に対応するオペレータに提示したり、該オペレータに提示する情報の制御に用いたりする。
【0045】
IP電話ルーティング制御部30は、随時、個々のオペレータのIP電話機5や携帯電話機7の、通話中であるか否かの状態を把握している。更に、該IP電話ルーティング制御部30は、随時、個々のオペレータの、着席中であるか否か、ログイン中であるか否か、顧客対応中であるか否かなどの状態を把握しており、把握結果は制御情報データベース装置34に書き込む。
【0046】
なお、制御情報データベース装置34には、図8に示すような、IP電話機5や携帯電話機7単位の情報が書き込まれる管理ファイルが格納されている。該ファイルにおいて、個々のレコードは、少なくとも図示されるようなデータを有しており、即ち、「電話識別」、「電話番号」、「IP番号」、「前回ステータス」、「前回ステータス時間」、「ステータス」、「ステータス時間」、「転送データ格納領域」のデータを有している。
【0047】
本実施形態のIP電話ルーティング制御部30は、制御情報データベース装置34に格納されている、IP電話機5や携帯電話機7やオペレータの状態把握に基づいて、インバウンド業務で顧客から着信したIP電話の呼、又アウトバウンド業務で顧客に接続するIP電話の呼を取り扱うために、前述のCTI命令電文やIP電話状態電文を取り扱うように、IP電話送受信制御部32に対して指示を出力したりする。これらの呼はIP電話ルーティング制御部30によって制御され、個々のオペレータのIP電話機5や、携帯電話機7や、音声応答制御部35及び音声データ格納装置36により実現されるIVR機能に接続し、処理される。あるいは、該IP電話ルーティング制御部30からIP電話送受信制御部32の指示によって適宜切断される。
【0048】
次に、図4、図5は、それぞれ、本発明が適用された第2実施形態、第3実施形態のコンタクト・センタ・システムの全体的な構成を示すブロック図である。
【0049】
まず、第2実施形態は、前述の第1実施形態に対して、ウェブ・サーバ装置11が設けられている。又、個々のオペレータに対しては、ホーム・エージェント装置15が設けられている。該ホーム・エージェント装置15は、LAN55で互いに接続された、IP網1に接続するためのルータ装置3と、顧客と通話するためのIP電話機6と、顧客対応支援の情報を提示するためのオペレータ端末装置9と、を有している。
【0050】
次に、第3実施形態は、個々のオペレータに対しては、第2実施形態と同じホーム・エージェント装置15が設けられている。あるいは、コンタクト・センタにはコンタクト・センタ装置20が設けられ、コンタクト・センタ内の個々のオペレータに対してはオペレータ装置16が設けられている。
【0051】
コンタクト・センタ装置20は、図6に示すように、IP網1に接続するためのルータ装置3と、IP音声応答装置2と、IP制御サーバ装置10と、ウェブ・サーバ装置11と、メール・サーバ装置12と、データベース・サーバ装置13と、オペレータ装置16とが設けられている。又、オペレータ装置16は、IP電話機6及びオペレータ端末装置9を有している。これらは、LAN55によって互いに接続されている。
【0052】
なお、IP電話機6は、LAN55やIP網1によるデータ通信回線を用いた通話が可能になっている。オペレータ端末装置9は、一般的なパーソナル・コンピュータがハードウェアとして用いられている。IP電話機6は、オペレータ端末装置9に内蔵されていてもよい。又、該オペレータ端末装置9では、パーソナル・コンピュータにおいて一般に用いられているウェブ・ブラウザ・プログラムが用いられている。
【0053】
以上に述べた第1〜第3実施形態の作用について説明するにあたり、まず、図9〜図11のCTI命令電文や、図12及び図13のIP電話状態電文について説明する。
【0054】
これらの図9〜図13において、それぞれの図の図中で上から順に、個々のCTI命令電文やIP電話状態電文が示される。又、これらの図において、左端のデータがそれぞれの電文の先頭であり、以降、左側から右側にデータ通信において順に伝送される。
【0055】
いずれの電文においても、先頭のデータは、「IP制御サーバ・アドレス」であり、IP制御サーバ装置10のIP網1におけるIPアドレスが格納されている。又、図中では二重枠で図示された、先頭から2番目のデータは、その電文の種別を示す。
【0056】
又、以降のデータにおいて、「……電話番号」は、該当のIP電話機5やIP電話機6や携帯電話機7の電話番号である。「……IP番号」は、顧客対応を支援するために、オペレータに対して情報提示するための機器のIPアドレスであり、情報提示に用いるIP電話機5や携帯電話機7、オペレータ端末装置9などの、該当のIPアドレスである。
【0057】
まずCTI命令電文については、それぞれの図の図中で上から順に、図9では、発信電文、切断電文、応答電文、保留電文が図示されている。図10では、保留解除電文、着信拒否電文、着信拒否解除電文、転送電文が図示されている。図11では、転送解除電文、モニタ電文、モニタ解除電文が図示されている。
【0058】
次に、IP電話状態電文については、それぞれの図の図中で上から順に、図12では、着信状態電文、復旧状態電文、応答状態電文、保留状態電文が図示されている。図13では、着信拒否状態電文、離席状態電文、通話状態電文、迷子状態電文が図示されている。
【0059】
なお、迷子状態電文は、図中で右端に図示されるように、「迷子識別子」を有する。該「迷子識別子」は、数値によって内容が示される。即ち、“1”であれば、「番号移転」であり、その電話番号は以前に使用されていたが現在は移転して他の電話番号を使用している場合である。“2”であれば、「顧客都合」であり、顧客の都合によりその電話番号での利用は一時中止している場合などである。“3”であれば、「番号不使用」であり、その電話番号が利用されていない場合である。
【0060】
なお、図9〜図11のCTI命令電文や、図12及び図13のIP電話状態電文は、特に限定されるものではなく、標準規格、例えばSIP(Session Initiation Protocol)などに従ってもよい。
【0061】
以下、図14〜図17のフローチャートを用いて、本実施形態の作用について説明する。
【0062】
図14、図16、図17のフローチャートにおいて、図中の「……電文」と記名された実線の矢印で、該当記名電文の伝送が示される。又、破線の矢印で、種々の情報の伝送、又、発信や切断や応答などの種々の指示の伝送を示す。これら矢印において、その矢印方向は、電文や情報や指示の伝送方向を示す。又、図中の楕円印が付された矢印では、各装置の動作や、オペレータの操作が示され、これら動作や指示は該矢印先端部分で発生する。
【0063】
なお、図14、図16、図17についての以下の説明において、実線矢印や破線矢印については、その電文や情報や指示で図示される名称を、“「”及び“」”で括って記述する。又、楕円印に図示される名称は、“『”及び“』”で括って記述する。
【0064】
まず、図14は、適宜、通話の音声データ・パケットの中継転送を行うことができるインバウンド業務の処理の、電文や処理の受け渡しを示すフローチャートである。又、図15は、このような場合における処理を示すフローチャートである。
【0065】
これら図14や図15では、IP音声応答装置2で受けた顧客からの通話を、IP制御サーバ装置10や、オペレータのIP電話機6に転送する場合、該通話の音声データ・パケットを、IP音声応答装置2やIP制御サーバ装置10によって中継転送するようにしている。即ち、IP音声応答装置2における自動音声応答の後に、顧客のIP電話機、及び顧客に応対するIP制御サーバ装置10やオペレータのIP電話機の間にあって相互に伝達されるように、音声データ・パケットを中継転送する。そして、該中継転送によって、顧客との通話を、IP制御サーバ装置10やオペレータに転送するようにしている。
【0066】
以下、処理の流れの順に説明すると、まず図14に示すように、顧客がそのIP電話機(以下顧客IP電話機と呼ぶ)でダイヤルして、コンタクト・センタ側に『発信』(図14)する。すると「発信電文」(図14)が該顧客IP電話機からIP音声応答装置2に伝送される。該「発信電文」を受けると、図15のステップ122において、顧客からの発信がIP音声応答装置2に着信する。
【0067】
このように「発信電文」を受け、着信すると、ステップ124では音声応答制御部35において、IP音声応答用のプログラムの処理を起動する。すると、ステップ136では、IP音声応答装置2は音声応答制御部35において、前述したように、IP音声応答装置2によるIVR機能によって顧客に応答する(音声応答処理)。
【0068】
該音声応答処理においては認識処理部37により、顧客からの、電話機プッシュ・ボタン操作や音声による回答操作を認識する機能を提供する。まず、ステップ130では、該認識対象が、プッシュ・ボタン操作によるものか、あるいは音声によるものか、判定する。プッシュ・ボタン操作によるものと判定された場合は、ステップ132ではDTMFトーン認識制御部38により、顧客のプッシュ・ボタン操作の内容を認識する。あるいは、音声によるものと判定された場合は、ステップ134ではIP音声認識制御部39により、顧客の音声によって伝達された内容を認識する。
【0069】
ステップ140では、今回の顧客からの通話を、IP制御サーバ装置10に転送すべきか、更にはオペレータのIP電話機に転送すべきか判定する。
【0070】
転送すると判定された場合は、ステップ142ではIP制御サーバ装置10その他による処理を行う。なお、該ステップ142において、今回の通話で認識したプッシュ・ボタン操作や音声の認識内容を、CTI用データベース装置45に保存するようにしてもよい。
【0071】
あるいは、転送しないと判定された場合は、ステップ144ではIP音声応答装置2において、今回の通話で認識したプッシュ・ボタン操作や音声の認識内容を、CTI用データベース装置45に保存する。
【0072】
ここで、上述の転送は、音声データ・パケットを中継転送することで、顧客との通話をIP制御サーバ装置10やオペレータに転送するというものである。該転送に際しては、顧客に関する情報も併せて転送するものであり、データ付呼転送になっている。
【0073】
更には、図14に示すように、この後、以上のように一旦転送した顧客通話を、IP音声応答装置2に復帰し、IP音声応答装置2による処理を行うように、再び転送することも可能になっている。
【0074】
次に、図16及び図17は、インバウンド業務において自動音声応答の後、顧客からの通話をオペレータに転送する際はコールバックを行う場合の、本実施形態の動作を示すフローチャートである。これらの図は作図の便宜上、2分割されたものであり、図16において動作の前半が示され、図17は図16に続く動作が示される。これら図16及び図17は作図上一部重複している。
【0075】
これら図16及び図17においては、まず図16において、顧客がそのIP電話機(以下顧客IP電話機と呼ぶ)でダイヤルして、コンタクト・センタ側に『発信』する。すると「発信電文」が該顧客IP電話機からIP制御サーバ装置10に伝送される。
【0076】
該「発信電文」を受けるとIP制御サーバ装置10は、前述したように、IP音声応答装置2によるIVR機能によって顧客に応答する(音声応答処理)。該IVR機能の処理は、本実施形態についても、図15を用いて前述したように行うことになる。
【0077】
又、該音声応答処理の際の顧客の回答や反応にも応じて、IP電話ルーティング制御部30が『ルーティング制御』を行う。該『ルーティング制御』によって、あるオペレータのIP電話機5やIP電話機6や携帯電話機7に対して、今回の顧客の発信呼を接続するべく、該オペレータの電話機に対して「着信電文」が伝送される。又、該「着信電文」によって、該発信呼は、該オペレータの電話機に『着信』する。『着信』すると、該オペレータの電話機は、IP制御サーバ装置10に対して「着信状態電文」を伝送する。
【0078】
なお、以下の説明中において、顧客に対応しているオペレータが用いる、IP電話機5やIP電話機6や携帯電話機7は、オペレータIP電話機と呼ぶ。
【0079】
該「着信状態電文」を受けたIP制御サーバ装置10は、そのCTI制御部40により、今回の顧客の発信呼に対するオペレータの対応を支援するための情報を含む「着信情報」を、該発信呼を受けるオペレータに情報提示するための、例えばオペレータ端末装置9や場合によってはIP電話機5や携帯電話機7に対して伝送する。
【0080】
なお、以下の説明において、顧客に対応しているオペレータが用いる、オペレータ端末装置9、又、場合によってはIP電話機5や携帯電話機7など、顧客に対するオペレータの対応を支援する情報を提示する機器を、対応支援提示機器と呼ぶ。
【0081】
該「着信情報」を受けると、対応支援提示機器では『画面ポップアップ』、即ち基本的な顧客情報を表示提示するための新たなウィンドウが表示される。該表示後、又対応支援提示機器において、『応答ボタン押下』すると、その対応支援提示機器は「応答」の信号をIP制御サーバ装置10に対して返信する。この後、「応答」を受けたIP制御サーバ装置10のCTI制御部40は『CTI制御(応答)』を行い、該『CTI制御(応答)』によって「応答電文」をオペレータIP電話機に送付すると、該電話機は「応答状態電文」をIP制御サーバ装置10に対して返信する。
【0082】
この「応答電文」を受けた時点から、顧客IP電話機、及びオペレータIP電話機の間における通話が確立し、これら顧客IP電話機及びオペレータIP電話機の間は通話状態になる。
【0083】
なお、対応支援提示機器における『……ボタン押下』は、IP電話機5やIP電話機6や携帯電話機7では、ソフトウェアによって機能が設定されるような、ファンクション・キーによって行ってもよい。あるいは、オペレータ端末装置9においては、画面表示されるソフトウェア的な押しボタンを、マウスなどのポインティング手段にて押下するようにしてもよい。
【0084】
この後、何らかの理由でオペレータが該通話を一旦切断して、IP制御サーバ装置10側から該顧客IP電話機に対してコールバックする場合は、まずは、対応支援提示機器の『切断ボタン押下』をオペレータが行う。該『切断ボタン押下』によって、対応支援提示機器は、「切断」の信号をIP制御サーバ装置10のCTI制御部40やIP電話ルーティング制御部30に対して伝送する。
【0085】
「切断」を受けたCTI制御部40は、『CTI制御(切断)』を行い、該『CTI制御(切断)』によって「切断電文」がオペレータIP電話機に伝送される。オペレータIP電話機は該「切断電文」を受けると、通話中になっている顧客IP電話機との通話を切断する。又、該切断後にオペレータIP電話機は、「復旧状態電文」をIP制御サーバ装置10のCTI制御部40やIP電話ルーティング制御部30に対して伝送する。
【0086】
続いて図17に示すように、該「復旧状態電文」伝送の後、コールバックするためにオペレータは、対応支援提示機器において『発信ボタン押下』を行う。該『発信ボタン押下』を行うと、対応支援提示機器からIP制御サーバ装置10に対して「発信」の信号の指示が伝送される。該「発信」の信号を受けたIP制御サーバ装置10は、オペレータIP電話機に対して「発信電文(コールバック)」を伝送する。該「発信電文(コールバック)」を受けたオペレータIP電話機は、オペレータIP電話機及び顧客IP電話機の間の通話を確立すべく、更に「発信電文(コールバック)」を顧客IP電話機に対して伝送する。該「発信電文(コールバック)」を顧客IP電話機が受けると、オペレータIP電話機からの呼が『着信』する。すると、顧客IP電話機は、「着信状態電文」をオペレータIP電話機に送り、該「着信状態電文」はIP制御サーバ装置10に伝送される。この後に、顧客IP電話機において顧客が着信に対して受話器を取り上げるなど対応すると、顧客IP電話機から「応答状態電文」がオペレータIP電話機に伝送され、該「応答状態電文」はIP制御サーバ装置10に伝送される。
【0087】
該「応答状態電文」をIP制御サーバ装置10が受けると、オペレータIP電話機及び顧客IP電話機の間の通話が確立される。即ち、コールバックの通話が確立される。
【0088】
なお、以上のコールバックは、対応支援提示機器におけるオペレータの『切断ボタン押下』操作及び『発信ボタン押下』操作による。このようなコールバックは、例えば、顧客が発信することで顧客が負担している通話料金を、コンタクト・センタ側で負担しようとする場合がある。あるいは、オペレータが対応時に作業などで通話を保留にしなければならない場合に、一旦通話を切断する場合がある。
【0089】
これ以外にも、IP制御サーバ装置10において、自動的にコールバックをするようにしてもよい。例えば、一旦前述のIVR機能によって顧客に応答し、該応答の終わりに「コンタクト・センタ側からコールバックする」旨を顧客にアナウンスした後に、IP電話ルーティング制御部30やCTI制御部40などが該顧客の通話を切断して、自動的にコールバックするようにしてもよい。特に、新たに顧客対応できるような、空きのオペレータが存在しない場合や、予めコンタクト・センタ側に登録された顧客に、第三者がなりすますことを防止したい場合などは、このような自動的なコールバックは有効である。
【0090】
以上に説明した各実施形態によれば、それぞれ、本発明を効果的に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明が適用された第1実施形態のコンタクト・センタ・システムの全体的な構成を示すブロック図
【図2】上記実施形態において用いるIP音声応答装置の構成を示すブロック図
【図3】本願の実施形態におけるIP制御サーバ装置の構成を示すブロック図
【図4】本発明が適用された第2実施形態のコンタクト・センタ・システムの全体的な構成を示すブロック図
【図5】本発明が適用された第3実施形態のコンタクト・センタ・システムの全体的な構成を示すブロック図
【図6】上記第3実施形態のコンタクト・センタ装置の構成を示すブロック図
【図7】前記第1〜第3実施形態においてCTI用データベース装置に格納されているIP音声応答装置に関する情報を示す線図
【図8】前記第1〜第3実施形態の管理ファイルを示す線図
【図9】前記第1〜第3実施形態で用いるCTI命令電文を示す第1の線図
【図10】前記第1〜第3実施形態で用いるCTI命令電文を示す第2の線図
【図11】前記第1〜第3実施形態で用いるCTI命令電文を示す第3の線図
【図12】前記第1〜第3実施形態で用いるIP電話状態電文を示す第1の線図
【図13】前記第1〜第3実施形態で用いるIP電話状態電文を示す第2の線図
【図14】前記第1〜第3実施形態において、適宜、通話の音声データ・パケットの中継転送を行うことができるインバウンド業務の処理の、電文や処理の受け渡しを示すフローチャート
【図15】該インバウンド業務処理の流れを示すフローチャート
【図16】前記第1〜第3実施形態のインバウンド業務において着信した顧客からの呼に対してコールバックを行う場合の本実施形態の動作を示す第1のフローチャート
【図17】前記第1〜第3実施形態のインバウンド業務において着信した顧客からの呼に対してコールバックを行う場合の本実施形態の動作を示す第2のフローチャート
【符号の説明】
【0092】
1…IP網
2…IP音声応答装置
3…ルータ装置
5、6…IP電話機
7…携帯電話機
9…オペレータ端末装置
10…IP制御サーバ装置
11…ウェブ・サーバ装置
12…メール・サーバ装置
13…データベース・サーバ装置
15…ホーム・エージェント装置
16…オペレータ装置
20…コンタクト・センタ装置
30…IP電話ルーティング制御部
32…IP電話送受信制御部
34…制御情報データベース装置
35…音声応答制御部
36…音声データ格納装置
37…認識処理部
38…DTMFトーン認識制御部
39…IP音声認識制御部
40…CTI制御部
42…プレディクティブ発信制御部
43…ペーシング制御部
44…データベース制御部
45…CTI用データベース装置
46…発信用データベース装置
55…LAN

【特許請求の範囲】
【請求項1】
IP網を経由して外部から、発信先の指示を受けるためのCTI命令機能と、IP電話として該発信先に発信し、通話するための通話機能を備え、
着信したIP電話の呼、又は、顧客に接続するIP電話の呼を、CTI命令電文やIP電話状態電文によるプロトコル処理によって取り扱うようにして、IP網から受けた、顧客が送信元になるIP電話の通話の音声データ・パケットに対して、DTMFトーン認識処理又は音声認識処理を逐次行い、
該認識処理の結果に応じて自動生成した、顧客応対用の音声を含めた音声データ・パケットを前記送信元に対して送信することで、自動音声応答を行うようにし、
又、IP網を経由して外部から、顧客対応を支援するための情報を受けるための情報受信機能を備えたことを特徴とするIP音声応答方法。
【請求項2】
請求項1に記載のIP音声応答方法において、
前記送信元のアドレスとして、IPアドレス、及び電話番号のいずれも格納可能な顧客データベースを用いるようにしたことを特徴とするIP音声応答方法。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のIP音声応答方法において、
前記自動音声応答の後に、顧客のIP電話機、及び顧客に応対するオペレータのIP電話機の間にあって相互に伝達されるように、前記音声データ・パケットを中継転送することで、前記通話をオペレータに転送するようにしたことを特徴とするIP音声応答方法。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載のIP音声応答方法において、
前記送信元のアドレスを把握し、
前記自動音声応答の後に、前記通話を一旦切断した後、該送信元アドレスにコールバックすることで、オペレータがそのIP電話機から顧客応対するようにしたことを特徴とするIP音声応答方法。
【請求項5】
IP網を経由して外部から、発信先の指示を受けるためのCTI命令機能と、IP電話として該発信先に発信し、通話するための通信機能を備え、
着信したIP電話の呼、又は、顧客に接続するIP電話の呼を、CTI命令電文やIP電話状態電文によるプロトコル処理によって取り扱うようにして、IP網に対して送受信する、IP電話の音声データ・パケットを取り扱うIP電話送受信制御部と、
前記IP電話送受信制御部によりIP網から受けた、顧客が送信元になるIP電話の通話の音声データ・パケットに対して、DTMFトーン認識処理又は音声認識処理を逐次行う認識処理部と、
顧客対応を支援するための情報をオペレータに提供する情報受信部と、
前記認識処理の結果に応じて顧客応対用の音声のデータを自動生成する音声応答制御部と、を備え、該音声データを含めた音声データ・パケットを、前記IP電話送受信制御部により前記送信元に対して送信することで、顧客に対する自動音声応答を行うようにしたことを特徴とするIP音声応答装置。
【請求項6】
請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載のIP音声応答方法、又は請求項5に記載のIP音声応答装置を実施するためのコンピュータ・プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2007−202185(P2007−202185A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−62228(P2007−62228)
【出願日】平成19年3月12日(2007.3.12)
【分割の表示】特願2003−171864(P2003−171864)の分割
【原出願日】平成15年6月17日(2003.6.17)
【出願人】(000200253)JFEシステムズ株式会社 (38)
【Fターム(参考)】