LEDパッケージ
【課題】放熱性に優れ、かつLEDチップが基板に表面実装されたLEDパッケージを提供する。
【解決手段】LEDチップ(20)を搭載する基板(1)が、金属からなる複数の導電部(11a)(11b)と、無機物からなりこれらの導電部(11a)(11b)を電気的に絶縁する絶縁部(12)とを有し、前記導電部(11a)(11b)および絶縁部(12)がチップ搭載面か(M1)ら垂直方向に積層された状態で一体化されてなり、前記基板(1)の導電部(11b)にLEDチップ(20)が接合されている。
【解決手段】LEDチップ(20)を搭載する基板(1)が、金属からなる複数の導電部(11a)(11b)と、無機物からなりこれらの導電部(11a)(11b)を電気的に絶縁する絶縁部(12)とを有し、前記導電部(11a)(11b)および絶縁部(12)がチップ搭載面か(M1)ら垂直方向に積層された状態で一体化されてなり、前記基板(1)の導電部(11b)にLEDチップ(20)が接合されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は優れた放熱性を有するLEDパッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のLEDパッケージは、素子をリードフレーム、セラミック基板、ガラスエポキシ製プリント基板、BT製プリント基板等の配線基板上に載せ、電極をワイヤボンド、はんだ、高放熱性接着剤等で固定したものが一般的であった。
【0003】
また、近年の照明や液晶光源の高出力化によりLEDチップ、あるいは各種LEDチップを搭載したパッケージの発熱量が増大する傾向がある。このため、基板あるいは半導体部品においては、良好な放熱性と、熱応力に対する破断強度が求められている。
【0004】
LEDパッケージの放熱性を高める手段として、セラミック基板の使用やリードフレームの厚さを厚くすることは一般に行われている。
【0005】
特許文献1は、セラミック製絶縁基体上に半導体素子搭載部を有し、絶縁基体の下面に外部電気回路基板が接続パッドを介してろう付される配線基板において、接続パッドの外周縁近傍に所定形状の間隙を設けることにより、ろう付部の破断を防止するようにしたものである。
【0006】
特許文献2に記載された配線基板は、絶縁材中に金属放熱体が基板の上下を貫く態様で埋め込んだものであり、金属板の上下両面に順次ハーフエッチング加工を施して両面から凹部を形成し、これらの凹部内に絶縁性樹脂を充填することにより、金属板を上下方向に貫く絶縁層を形成することによって製造される。
【0007】
特許文献3に記載されたLED部品は、セラミック基板に貫通孔を設け、その孔の内部にLEDチップを実装した放熱板をろう付したものである。
【0008】
特許文献4に記載された発光素子搭載用基板は、セラミック粉末とバインダを混合したスラリーで薄板上に形成したグリーンシート上に絶縁層を印刷するとともに配線パターンを印刷し、焼結したものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2001−237529号公報
【特許文献2】特開2008−251671号公報
【特許文献3】特開2007−227728号公報
【特許文献4】特開2008−34513号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献1〜4の技術には、それぞれに基板の材料や形態に起因して以下のような問題点がある。
【0011】
セラミック基板は樹脂基板よりも高い放熱性能を有しているが、金属よりも放熱性能が劣っている。また、セラミック基板の切断加工や孔明け加工は、破断しないように加工するには格別の加工技術が必要であるため、加工コストが高くなる。
【0012】
また、リードフレームでは複雑な加工が必要になる等、手間とコストがかかるという問題がある。しかも絶縁層が樹脂で構成されているため、LEDチップとの熱膨張差が大きく、繰り返し使用による熱履歴によって断線を起こすことがある。
【0013】
また、金属基板を、特許文献3のような両面基板に加工するには複雑な加工が必要である。しかも絶縁層が樹脂であるために放熱性が不十分である、また、安価な片面基板では発光面の裏面に電極を設けることができないために、チップを表面実装することができず、チップの実装が複雑になる。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、上記技術背景に鑑み、放熱性に優れ、LEDチップが基板に表面実装されたLEDパッケージの提供を目的とする。
【0015】
即ち、本発明は下記[1]〜[5]に記載の構成を有する。
【0016】
[1]LEDチップを搭載する基板が、金属からなる複数の導電部と、無機物からなりこれらの導電部を電気的に絶縁する絶縁部とを有し、前記導電部および絶縁部がチップ搭載面から垂直方向に積層された状態で一体化されてなり、
前記基板の導電部にLEDチップが接合されていることを特徴とするLEDパッケージ。
【0017】
[2]前記絶縁部を構成する無機物が酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、酸化ジルコニウムのうちの少なくとも1種である前項1に記載のLEDパッケージ。
【0018】
[3]前記絶縁部を構成する無機物は、JIS Z8715で規定される白色度が50%以上である前項1または2に記載のLEDパッケージ。
【0019】
[4]前記導電部上に、該導電部とは異なる金属層が形成されている前項1〜3のいずれかに記載のLEDパッケージ。
【0020】
[5]前記金属層は電解めっきによって形成されためっき皮膜である前項4に記載のLEDパッケージ。
【発明の効果】
【0021】
上記[1]に記載の発明にかかるLEDパッケージは、LEDチップを搭載する基板が、金属からなる複数の導電部と、無機物からなりこれらの導電部を電気的に絶縁する絶縁部とを有し、前記導電部および絶縁部がチップ搭載面から垂直方向に積層された状態で一体化したものである。かかる基板構造において、前記導電部はチップ搭載面とその対向面との間を貫いているので、基板のチップ搭載面において導電部上にLEDチップを接合すると、対向面においてその導電部に電極を接続することができる。従って、基板にスルーホール等の加工を施すことなく両面基板として使用でき、LEDチップの表面実装が可能である。
【0022】
また、前記導電部は金属であり基板の厚さを有していることでヒートシンクとして機能し、導電部に接合されたLEDチップが発生する熱は直接導電部に放熱され、あるいは絶縁部を介して他の導電部にも放熱されるので、優れた放熱性能が得られる。
【0023】
さらに、前記絶縁部を構成する無機物は熱膨張係数率が小さいので、大発熱量や発熱と冷却の反復に対しても破線や断線が発生しにくい。
【0024】
上記[2]に記載のLEDパッケージは、絶縁部が酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、酸化ジルコニウムのうちのうちの少なくとも1種で形成されているため、優れた電気絶縁性および放熱性が得られる。また、これらの無機物の熱膨張係数は、LEDチップに用いられているサファイア基板の熱膨張係数に近似しているので、LEDチップの接合部に発生する熱収縮応力が小さく、接合部の破断、切断、剥がれが発生しない、あるいは発生しにくい。
【0025】
上記[3]に記載のLEDパッケージは、絶縁部の白色度が50%以上の無機物で形成されているため、LEDチップが発する光が拡散反射し、光の利用効率が良い。
【0026】
上記[4]に記載のLEDパッケージは、導電部上に金属層が設けられているので、導電部表面の酸化膜形成が抑制されるとともにLEDチップやボンディングワイヤとのはんだ接合性が向上し、優れた導電性および放熱性が得られる。
【0027】
上記[5]に記載の半導体パッケージは導電部上の金属層を電解めっきで形成したものである。電解めっきは容易に金属層を形成でき、かつ絶縁部に金属層が形成されないのでマスキングが不要である。これらの点で、電解めっきによれば低コストで金属層を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明にかかるLEDパッケージに用いられる基板の一実施形態の斜視図である。
【図2】本発明にかかるLEDパッケージに用いられる基板の他の実施形態の斜視図である。
【図3A】図1の基板にLEDチップを搭載した本発明のLEDパッケージの一実施形態を示す断面図である。
【図3B】図1の基板にLEDチップを搭載した本発明のLEDパッケージの他の実施形態を示す断面図である。
【図4】図2の基板にLEDチップを搭載した本発明のLEDパッケージの他の実施形態を示す断面図である。
【図5】LEDパッケージを用いたLEDランプの断面図である。
【図6】基板の製造材料である積層材を示す断面図である。
【図7】図6の積層材を製造する製造方法を示す断面図である。
【図8】図6の積層材を製造する他の製造方法を示す断面図である。
【図9】図6の積層材を製造するさらに他の製造方法を示す断面図である。
【図10】基板の製造材料である素材を示す斜視図である。
【図11】図10の素材の製造工程を示す断面図である。
【図12】図10の素材の他の製造工程の一部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
[LEDパッケージ]
図1および図2は本発明のLEDパッケージに用いる基板(1)(2)を示す斜視図であり、図3A、図3Bおよび図4はこれらの基板を用いたLEDパッケージ(3A)(3B)(4)である。これらの図面において、基板(1)(2)の上面がチップ搭載面(M1)、下面がチップ搭載面(M1)の対向面(M2)であり、チップ搭載面(M1)と対向面(M2)との距離が基板(1)(2)の厚さ(t)を示している。
【0030】
基板(1)において、導電部(11a)(11b)および絶縁部(12)は、それぞれがチップ搭載面(M1)と対向面(M2)との間を貫き、チップ搭載面(M1)において導電部(11a)、絶縁部(12)、導電部(11b)の順に並び、これらが一体化されている。従って、導電部(11a)(11b)および絶縁部(12)はチップ搭載面(M1)から垂直方向に積層され、導電部(11a)(11b)および絶縁部(12)の全てがチップ搭載面(M1)および対向面(M2)の両方の面に露出し、(t)なる基板(1)の厚さを有している。また、前記チップ搭載面(M1)の三者の積層方向の寸法は(w)で表され、積層方向における導電部(11a)の寸法が(w1a)、絶縁部(12)の寸法が(w2)、導電部(11b)の寸法が(w1b)で表されている。また、チップ搭載面(M1)の他の一辺の寸法は(d)で表されている。
【0031】
本発明において、基板が複数の導電部を有し、これらの導電部が絶縁部によって電気的に絶縁されている限り、それぞれの数は任意である。図2に示す基板(2)は3つの導電部(11c)(11d)(11e)と2つの絶縁部(12)とが交互に積層したものである。また、各部の寸法も任意に設定することができ、例えば図1の基板(1)は、2つ導電部(11a)(11b)の寸法が異なり、一方の導電部(11a)の寸法(w1a)<他方の導電部(11a)の寸法(w1b)の関係にある。
【0032】
前記導電部(11a)…(11e)は金属からなる。導電部(11a)…(11e)は配線部であり、かつヒートシンクとしても機能するものであるから、導電性および放熱性の両方が良好な金属を用いることが好ましく、アルミニウムおよび銅を推奨できる。アルミニウムは、純アルミニウム、アルミニウム合金のいずれでも良く、導電率が良く、基板としての強度、硬度を有する組成のものを適宜使用する。銅もまた、圧延銅、電解銅などの種類や合金組成を問わず使用でき、導電性が良く、基板としての強度、硬度を有する組成のものを適宜使用する。
【0033】
また、図3A〜図4に示すように、前記導電部(11a)…(11e)上にはLEDチップ(20)やボンディングワイヤ(15)との導電性および接合性を高めるために、導電部(11a)…(11e)とは異なる金属層(13)を設けることも好ましい。導電部(11a)…(11e)として銅を使用した場合は表面酸化が起こりやすく、酸化膜が導電性を低下させる原因となるので、金属層(13)の形成によって導電部(11a)…(11e)の表面酸化を防ぐことができる。また、アルミニウムはもとよりはんだ適応性の良くない金属であるから、アルミニウムの導電部(11a)…(11e)上に金属層(13)を形成するによってはんだ接合特性を高めることができる。前記金属層(13)の金属は、導電部(11a)…(11e)の表面酸化防止、はんだ接合特性の向上という観点より、金、銀、ニッケルが好ましい。これらの金属は熱伝導性が良好であるから、導電部(11a)…(11e)の放熱性を低下させるものではない。
【0034】
前記金属層(13)の形成方法は限定されず、導電部(11a)…(11e)にめっきを施してめっき皮膜を金属層とする方法、蒸着による方法、導電部(11a)…(11e)の材料としてクラッド材を使用し、クラッド材の心材を導電部とし、皮材を金属層とする方法等を例示できる。これらの形成方法の中で電解めっきを推奨できる。電解めっきは金属層(13)の形成が容易であり、また絶縁部(12)には金属層(12)が形成されないのでマスキングが不要である。これらの点で、電解めっきによれば低コストで金属層(13)を形成することができる。
【0035】
前記金属層(13)は絶縁部(12)上に形成しないことは当然であるが、後述するように絶縁部(12)の寸法(w2)は小さいものであるから、金属層(13)のショートを確実に防止するために、絶縁部(12)上に金属層(13)の厚さと同等またはそれ以上の厚さの絶縁絶層(16)を形成することが好ましい(図3A参照)。この絶縁層(16)は、金属層(13)の形成後に絶縁塗料を塗布する等の簡単な方法で簡単に形成することができる。絶縁塗料の種類は限定されないが、LEDチップ(20)を搭載するので、光による劣化が少なくかつ光反射率の高い絶縁塗料を使用することが好ましい。
【0036】
また、図示例では導電部(11a)…(11e)のチップ搭載面(M1)側および対向面(M2)側の両面に金属層(13)を形成している。これは、本発明に用いる基板(1)(2)は導電部(11a)…(11e)が両面間を貫く両面基板であり、導電部(11a)…(11e)が対向面側(M2)において電極となされ別の基板等に通電可能に接続されるからである。従って、金属層(13)は導電部(11a)…(11e)の両面に形成することが好ましい。
【0037】
前記絶縁部(12)は無機物からなる。無機物は樹脂よりも熱伝導性が良く高い放熱性を有する。電気絶縁性と放熱性を兼ね備える無機物として、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、酸化ジルコニウム等のセラミックを推奨できる。搭載するLEDチップ(20)にはサファイア基板(酸化アルミニウム基板)の使用が一般的であり、上述したセラミックの熱膨張係数はサファイア基板の熱膨張係数に近似しているので、LEDチップ(20)の接合部に発生する熱収縮応力が小さく、接合部の破断、切断、剥がれが発生しない、あるいは発生しにくい。
【0038】
また、基板(1)(2)にはLEDチップ(20)を搭載するので、絶縁部(12)の表面が反射板として作用する。このため、光が拡散反射する白色または白色に近い無機物を使用することが好ましい。光が拡散反射するとLEDチップ(20)が発する光の利用効率が高くなる。白色の程度は、JIS Z 8715で規定される白色度が50%以上であることが好ましく、特に70%以上であることが好ましい。
【0039】
また、基板が複数の導電部あるいは複数の絶縁部を有する場合、それらの材料は同一材料であっても良いし異種材料であっても良い。複数の導電部に異種材料を用いる場合、LEDチップを接合する導電部をより熱伝導率の高い材料で作製することによって放熱効率を高めることができる。また、LEDチップを接合する導電部を光反射率の高い材料で作製することにより前方への光の取出し効率を高めることができる。
【0040】
基板(1)(2)において、導電部(11a)〜(11e)および絶縁部(12)の寸法および厚さは限定されず、LEDチップ(20)の寸法や搭載方法、使用電圧における絶縁性確保に要する寸法、LEDチップ(20)の発熱量等に応じて任意に設定することができる。
【0041】
図3Aは前記基板(1)にLEDチップ(20)を表面実装したLEDパッケージ(3A)の例を示している。2つの導電部(11a)(11b)は積層方向における寸法に大小の差があり、一方の導電部(11b)の寸法(w1b)が他方の導電部(11a)の寸法(w1a)よりも大きく、大きい導電部(11b)にLEDチップ(20)をはんだ、導電性接着剤等の接合層(14)を接合し、小さい導電部(11a)にボンディングワイヤ(15)を接合している。これにより、LEDチップ(20)から発生する熱を大きい導電部(11b)から効率良く放熱することができる。
【0042】
本発明において「LEDチップを導電部に接合する」とはその導電部が主な放熱経路となるようにLEDチップが接続されている状態であり、具体的にはLEDチップと導電部との間にはんだや導電性接着剤等の接合に必要な材料のみが介在している状態である。ボンディングワイヤによる電気的接続は、本発明におけるLEDチップを導電部に接合した状態には含まれない。
【0043】
また、絶縁部(12)は使用電圧下で十分な電気絶縁性が得られる限りその寸法に制限はない。例えば、LEDチップを搭載する場合の電圧は一般に5V以下であるので、図1の基板(1)を参照すると、絶縁部(12)の寸法(w2)は数μmでも導電部(11a)(11b)を絶縁することができる。ただし、LED器具としての安全性を考慮した場合に、1kV以上で電圧下でも絶縁できることが好ましく、絶縁部(12)の寸法(w2)を30μm以上に設定することが好ましい。
【0044】
本発明において、基板(1)の厚さ(t)は、基板としての強度を満足する限り任意に設定することができる。また、基板(1)の厚さ(t)は導電部(11a)(11b)の厚さでもあるので、かかる厚さ(t)を有する導電部(11a)(11b)は熱伝達能力が高くヒートシンクとしての機能を有している。
【0045】
さらに、LEDチップが少なくとも1つの導電部を主たる放熱経路となるように接合されている限り、LEDチチップを導電部に接続する方法も限定されない。図3AのLEDパッケージ(3A)は一方の導電部(11b)上に接合層(14)を介してLEDチップ(20)を接合し、他方の導電部(11a)にボンディングワイヤ(15)で接続した例であり、一方の導電部(11b)が主たる放熱経路となる。また、図3BのLEDパッケージ(3B)は、LEDチップ(20)を2つの導電部(11a)(11b)にまたがるようにボール形のはんだ(17)で接合した例であり、2つの導電部(11a)(11b)が放熱経路となる。また、図4のLEDパッケージ(4)は、一つの導電部(11d)上に導電性接着剤またははんだ(14)でLEDチップ(20)を接合し、他の2つの導電部(11c)(11e)にボンディングワイヤ(15)で接続した例であり、一つの導電部(11d)が主たる放熱経路となる。
【0046】
[LEDパッケージを用いたLEDランプ]
図5に、本発明のLEDパッケージ(3)を用いて作製したLEDランプ(5)を示す。
【0047】
LEDパッケージ(3)は、図3AのLEDパッケージ(3A)の基板(1)の外周部に樹脂製外枠(21)を取り付け、基板(1)のチップ搭載面(M1)と外枠(21)の内周面によって形成される凹部に樹脂封止材(22)を充填し、さらに樹脂製レンズ(23)を一体に形成したものである。前記封止材(22)は、LEDチップ(20)への衝撃を緩和するとともに水分の侵入を防止してLEDチップ(20)を保護し、かつハンドリング性を高めている。また、封止材用の樹脂にはランプの色調を調整するために色素を混合することもできる。また、光学性能の向上を目的として、前記外枠(21)の内面にリフレクターを取り付けること、あるいはリフレクター一体型の外枠を使用すること、封止材(22)の上面にレンズ(23)を取り付けることも好ましい。また、このようにLEDチップ(20)を樹脂で覆ったことで、LEDパッケージのハンドリング性が高められている。
【0048】
前記LEDパッケージ(3)は、LEDチップ(20)を樹脂製の外枠(21)および封止材(22)で覆うことで上記の効果を得ているが、本発明のLEDパッケージはLEDチップを搭載した基板を各種被覆材で覆うことは必須要件ではない。本発明で規定する基板にLEDチップが搭載されているものは被覆材の有無に拘わらず本発明に含まれる。また、LEDチップを搭載した基板を被覆材で覆うと放熱性が低下するので、被覆材を基板の一部が露出するような形状に形成することも好ましい。
【0049】
LEDランプ(5)は、熱伝導性絶縁基板(24)上に形成された銅配線部(25)にLEDパッケージ(3)の基板(1)の導電部(11a)(11b)をはんだ付けしたものである。図中、(26)ははんだを示している。なお、図示例の基板(1)は導電部(11a)(11b)が金属層(13)に被覆されているので、導電部(11a)(11b)は金属層(13)を介して銅配線部(25)にはんだ付けされている。
【0050】
前記LEDランプ(5)において、LEDチップ(20)の基板(1)への搭載方法は図3Aと同じであるから、大きい導電部(11b)上に接合層(14)を介してLEDチップ(20)が接合され、LEDチップ(20)はボンディングワイヤ(15)で小さい導電部(11a)に接続されている。よって、LEDチップ(20)から発生する熱は、主としてLEDチップ(20)が接合されている導電部(11b)に直接伝わり、はんだ(26)を介して熱伝導性絶縁基板(24)に放熱される。また、導電部(11a)から絶縁部(12)を介して他方の導電部(11b)にも伝わって熱伝導性絶縁基板(24)に放熱される。LEDチップ(20)から発生する熱は導電部(11a)(11b)が放熱経路となって排熱され、基板(1)の厚さ(t)を有する導電部(11a)(11b)自身がヒートシンクとして作用するので放熱効率が良い。前記導電部(11a)(11b)上の金属層(13)は熱伝導性の良い金属であるから、放熱経路上の金属層(13)もヒートシンクの一部として機能し、放熱効率を高めることになる。
【0051】
また、前記導電部(11a)(11b)は基板(1)の両面に露出しているので、チップ搭載面(M1)の対向面(M2)に電極を形成できる。このため、スルーホールを設けるといった電極形成のための加工をすることなく、そのまま両面基板として用いることができ、表面実装型の半導体パッケージを製作することができる。なお、前記導電部(11a)(11b)は基板(1)の側面にも露出しているので側面に電極を形成することもできる。
【0052】
また、前記絶縁部(12)を構成する無機物は熱膨張係数率が小さいので、大発熱量や発熱と冷却の反復に対しても破線や断線が発生しにくい。また、絶縁部(12)の線膨張係数はLEDチップ(20)の線膨張係数に近似しているために、BGA(Ball Grid Array)基板のようにチップの底面にはんだ付けをする場合でも断線しにくい。
【0053】
[基板の製造方法]
本発明のLEDパッケージに用いる基板は導電部を構成する金属と絶縁部を構成する無機物とを一体化したものであり、その一体化のための手段は限定されず、接着剤による接合、圧接、ろう付、放電プラズマ接合等を例示できる。ただし、有機接着剤は、高温下で劣化しやすく、また光によっても劣化するので、金属と無機物とを直接または無機物を介して接合することが好ましい。
【0054】
また、陽極酸化処理の手法を用いてアルミニウム中に絶縁部を形成することによっても基板を製造することができる。
【0055】
以下に、図1の基板(1)の製造を例に挙げて、積層材から基板を製造する方法および陽極酸化処理によって基板を製造する方法について詳述する。
【0056】
(1)積層材から基板を製造する方法
図6に示すように、積層材(30)は2枚の金属板(31a)(31b)の間に絶縁板(32)を挟んだ状態で一体に接合された3層平板である。前記積層材(30)を積層方向に沿った任意の面で切断すると、その切断面は金属板(31a)、絶縁板(32)、金属板(31b)が積層順に、それぞれの板厚(W1A)、(W2)、(W1B)の寸法で積層している。従って、前記積層材(30)を積層方向に沿った面で切断して直方体を切り出すと、切り出した直方体のそれぞれが基板(1)となる。そして、積層材(30)における金属板(31a)(31b)、絶縁板(32)基板(1)における導電部(11a)(11b)、絶縁部(12)となる。また、直方体を切り出した際の任意の切断面(積層材の側面を含む)とその対向面との間に金属板(31a)(31b)および絶縁板(32)が貫通しているので、任意の切断面を基板(1)のチップ搭載面(M1)とすることができる。
【0057】
前記金属板(31a)(31b)および絶縁板(32)の板厚(W1A)(W1B)(W2)が基板(1)のチップ搭載面(M1)の三者の積層方向における導電部(11a)(11b)および絶縁部(12)の寸法(w1b)(w1b)(w2)となるので、基板(1)の導電部(11a)(11b)および絶縁部(12)の寸法(w1b)(w1b)(w2)は積層材(30)の製造時に金属板(31a)(31b)および絶縁板(32)の板厚(W1A)(W1B)(W2)によって任意に設定することができ、積層材(30)の厚さ(W)が基板(1)のチップ搭載面(M1)における積層方向の寸法(w)となる。また、前記積層材(30)における切断寸法の一つ(TA)が基板(1)の厚さ(t)となり、他の寸法(DA)が基板(1)のチップ搭載面(M1)の他の一辺の寸法(d)となるので、基板(1)の厚さ(t)および他の一辺の寸法(d)は積層材(30)の切断寸法(TA)(DA)によって任意に設定することができる。
【0058】
以上より、積層材(30)を製作し、積層材(30)を切断することにより多数の基板(1)を効率良く製造できる。
【0059】
前記積層材(30)は、金属板と絶縁板と直接、または間接的に接合一体化する周知の積層一体化技術によって製造することができる。
【0060】
(1−1)直接接合
直接接合による積層材の製造例として、図7に示すように、金属板(31a)(31b)と絶縁板(32)とを所要の順序に重ね、両側をパンチ(40)で挟んで加圧しながら加熱する方法がある。この製造工程は、DBC基板(Direct Bonding Copper 基板)と呼ばれる銅貼りセラミック基板の製造工程を利用でき、Cu中に含まれる微量な酸化物を利用してセラミックとの共晶を生成させて銅(金属板)とセラミック基板(絶縁板)とが直接接合した積層材を製造できる。
【0061】
(1−2)間接接合
間接接合による積層材の製造例として、図8に示すように、金属板(31a)(31b)と絶縁板(32)との間にシート状のろう材または活性金属ろう材(33)(33)を介在させて重ね合わせ、両側をパンチ(40)で挟んで加圧しながら加熱する方法がある。この製造工程は、DBA基板(Direct Brazed Aluminum 基板)と呼ばれるアルミニウム貼りセラミック基板の製造工程や、AMC基板(Active Metal Brazed Copper 基板)と呼ばれる銅貼りセラミック基板の製造工程を利用できる。DBA基板はセラミック基板(絶縁板)にアルミニウム板(金属板)をろう付した基板である。また、AMC基板は、Ti、Zr等の活性金属を添加したろう材でセラミック基板(絶縁板)に銅板(金属板)をろう付した基板である。これらの製造方法によれば、導電部と絶縁部とが間接的に接合された基板を製作することができる。
【0062】
(1−3)放電プラズマ接合
金属板と絶縁板を直接接合する他の方法として放電プラズマ接合方法を挙げることができる。放電プラズマ接合方法とは、放電プラズマ焼結法(Spark Plasma Sintering:SPS)の焼結機構を粉体の焼結ではなく板の接合に適用した公知の接合方法である。なお、この「放電プラズマ接合法」は、「SPS接合法」、「パルス通電圧接法(Pulsed Current Hot Pressing:PCHP)」等とも呼ばれている。
【0063】
具体的には、図9に示すように、黒鉛製ダイ(41)内に金属板(31a)(31b)と絶縁板(32)を重ねて配置し、積層方向の上下を黒鉛製パンチ(42)で挟んで両パンチ(42)に電極(43)(44)を接続し、積層物にパルス通電することによって金属板(31a)(31b)と絶縁板(32)とを接合する。この方法によれば、導電部と絶縁部とが直接接合された基板を製作することができる。
【0064】
なお、放電プラズマ焼結法により、ダイ内に絶縁板および金属粉末を配置し、放電プラズマによって金属粉末を焼結して金属の固形化と絶縁板との接合とを同時に行って積層材を製造することも可能である。
【0065】
上記の工程によれば、積層材の切断によって多数個の基板を効率良く製造することができる。なお、図示例の積層材(30)は3層であるが、金属板および絶縁板の積層数は任意に設定することができる。
【0066】
積層材の製造方法は上述の方法に限定されるものではなく、他の接合方法として拡散接合法、絶縁板上に溶融アルミニウムを流し込み、アルミニウムを凝固させるともに絶縁板に接合する溶湯接触法、絶縁板にめっき、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)等の蒸着によって金属層(導電部)を形成する方法、絶縁板に金属粉を印刷付着させ焼結して金属層(導電部)を形成する方法等を例示できる。
【0067】
(2)陽極酸化処理による基板の製造
導電部がアルミニウムの場合は、アルミニウム板の陽極酸化処理によって絶縁部を形成して基板を製造することができる。
【0068】
図10に示す板状の素材(50)は陽極酸化処理品であり、アルミニウム板の幅方向の中間に長手方向に沿った絶縁部(54)が形成され、この絶縁部(54)によってアルミニウムが2つの導電部(51a)(51b)に分断されたものである。2つの導電部(51a)(51b)および絶縁部(54)は、それぞれ、素材(50)の板厚方向の一方の面と他方の面との間を貫く方向に積層している。この素材(50)を所要寸法(DB)に切断したものがそれぞれ基板(1)となる。前記素材(10)の導電部(51a)(51b)および絶縁部(54)が基板(1)の導電部(11a)(11b)および絶縁部(12)に対応する。
【0069】
図11はアルミニウム板(55)から前記素材(50)を製作する工程(S1〜S4)を模式的に示したものである。以下に、図11を参照しつつ素材(50)の製造方法について説明する。
【0070】
(S1)アルミニウム板(55)は、その板厚(TB)が基板(1)の厚さとなるので、アルミニウム板(55)は所期する基板(1)の厚さ(t)のものを使用する。このアルミニウム板(55)において、導電部(51a)(51b)となる部分の両面にレジスト(52)を塗布する。レジスト(52)を塗布しない部分はアルミニウムが露出し、アルミニウム露出部分(53)は絶縁部(12)が形成される部分である。図示例では、アルミニウム板(55)の上下両面に各1箇所のアルミニウム露出部分(53)がある。
【0071】
(S2)レジスト(52)を塗布したアルミニウム板(55)を処理液に漬けて陽極酸化処理を施す。上下のアルミニウム露出部分(53)に陽極酸化皮膜(54)が生成し、皮膜(54)はアルミニウム板(55)の板厚方向に成長していく。
【0072】
(S3)アルミニウム板(55)の両面から成長した陽極酸化皮膜(54)は板厚方向の中間で繋がり、陽極酸化皮膜(54)がアルミニウム板(55)を板厚方向に貫いてアルミニウム板(55)を幅方向に分断した状態となり、2つの導電部(51a)(51b)と1つの絶縁部(54)が形成される。
【0073】
(S4)レジスト(51)おおびアルミニウム板(55)の外側に成長した陽極酸化皮膜(54a)を表面研磨等によって除去すると、図10に示した素材(50)となる。
【0074】
以上の工程により素材(50)が製造される。そして、前記素材(10)を所要寸法(DB)に切断すると、導電部(11a)(11b)および絶縁部(12)がチップ搭載面(M1)とその対向面(M2)との間を貫く方向に積層した基板(1)となる。チップ搭載面(M1)において三者の積層方向における絶縁部(12)の寸法(w2)は、アルミニウム露出部分(53)の寸法に対応する。また、導電部(11a)(11b)の寸法(w1a)(w1b)は、使用するアルミニウム板(55)の寸法とアルミニウム露出部分(53)の寸法とによって設定され、あるいは陽極酸化処理後のアルミニウム板の切断によって設定される。
【0075】
また、前記絶縁部(54)はアルミニウム板(55)の任意の箇所に形成することができるので、1枚のアルミニウム板(55)の複数箇所に絶縁部(54)を形成すれば、1回の陽極酸化処理で図示例の素材(50)を複数個製造することができる。
【0076】
また、図3A等に参照されるように、導電部(11a)(11b)をめっき皮膜による金属層(13)で被覆する場合は、前記素材(50)にめっき処理を施し、その後所要の寸法に切断する。また、陽極酸化処理に供するアルミニウム板としてアルミニウム心材に金属層(皮材)をクラッドしたクラッド材を使用すれば、工程を追加することなく金属層を形成することができる。
【0077】
なお、図11はアルミニウム板(55)の側面については、レジスト塗布の有無について説明を省略しているが、側面にレジストを塗布しなければ陽極酸化皮膜が形成され、レジストを塗布すれば陽極酸化皮膜は形成されない。側面に陽極酸化皮膜を形成するかどうかは、LEDパッケージの形態に応じて任意に設定することができる。例えば、図5に示したLEDパッケージ(3)においては基板(1)の外周部に樹脂製外枠(21)を取り付けるが、導電部(11a)(11b)と外枠(21)との接合性を高めるために陽極酸化皮膜を形成することがある。
【0078】
陽極酸化処理による基板の製造方法は上記工程に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
【0079】
アルミニウム露出部分(53)は、アルミニウム板(55)の一方の面にのみ設け、陽極酸化皮膜(54)を他方の面に達するように成長させて絶縁部を形成することもできる。しかし、上記工程のように両面から皮膜を成長させる方が処理時間を短縮できる。また、陽極酸化皮膜(54)は膜厚が200μm程度まで成長するとそれ以上は殆ど成長しないので、アルミニウム板(55)の板厚(TB)が皮膜の成長限度を超える場合は、両面にアルミニウム露出部分(53)を設けて両面から陽極酸化皮膜(54)を形成することが必要となる。なお、陽極酸化皮膜の成長限度は陽極酸化処理条件やアルミニウム板の化学組成等によって異なり、上記の200μmは成長限度の一例にすぎない。
【0080】
さらに、図12に示すように、アルミニウム板(55)のアルミニウム露出部分(53)に凹部(56)を形成して陽極酸化皮膜(54)の形成を促進することも好ましい。アルミニウム板(55)の板厚(TB)が陽極酸化皮膜の成長限度の2倍を超えるとレジスト(52)を塗らない部分を設けただけではアルミニウム板(55)を貫通させることができないので、凹部(56)を形成することによって使用可能なアルミニウム板(55)の板厚(TB)の範囲を拡大することができる。アルミニウム板(55)の板厚(TB)は基板(1)の厚さ(t)に対応しているので、素材(50)の製作時に凹部(56)を入れることによって製造可能な基板(1)の厚さ(t)の範囲を拡大することができる。また、板厚(TB)が陽極酸化皮膜(54)の成長限度の2倍以下のアルミニウム板においても、凹部(56)を形成することによって処理時間の短縮、処理条件を緩和できる、といった効果が得られる。
【0081】
上述した陽極酸化処理による素材(50)の製造は、レジスト(52)を塗布しないアルミニウム露出部分(53)にアルミニウム板(55)を貫く陽極酸化皮膜を形成させ、これを絶縁部(54)としたものである。レジスト(52)はアルミニウム板(55)上の所望の部分に塗布できるので、アルミニウム板(55)の所望の部分に所望形状の絶縁部(54)を形成することができる。従って、複数の導電部とこれらを絶縁する絶縁部とが複雑に積層した基板を製造することができる。例えば、レジストを環形に塗布すれば環形の絶縁部が形成され、環形の絶縁部の内部と外部に導電部を形成することができる。また、1枚のアルミニウム板から複数の前記素材(50)を製造すること、1枚のアルミニウム板から積層形態の異なる複数の基板を製造することもできる。また、基板(1)の厚さ(t)は素材(50)の製造時に使用するアルミニウム板(55)の板厚(TB)で決まるが、導電部(11a)(11b)の寸法(w1a、w1b)は素材製造後に素材(50)の切断位置で任意に設定することができる。
【0082】
一方、図6の積層材(30)から製造される基板は、チップ搭載面(M1)における導電部(11a)(11b)および絶縁部(12)の積層方向の寸法(w1a、w1b、w2)は積層材(30)の材料板(31a)(31b)(32)の板厚(W1A、W1B、W2)によって決まるので、積層材(30)の製作後に導電部(11a)(11b)および絶縁部(12)の寸法(w1a、w1b、w2)を変更することはできない。しかし、基板(1)の厚さ(t)およびチップ搭載面(M1)における他の一辺の寸法(d)は、積層材製造後に積層材(30)の切断位置によって任意に設定することができる。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明は、基板の導電部がヒートシンクとして機能して放熱性に優れているので、発熱量の大きいLEDを搭載するLEDパッケージとして好適に利用できる。
【符号の説明】
【0084】
1、2…基板
3、3A、3B、4…LEDパッケージ
11a、11b、11c、11d、11e…導電部
12…絶縁部
13…金属層
14…接着層
15…ボンディングワイヤ
16…絶縁層
17…ボール形のはんだ
20…LEDチップ
21…外枠
22…封止材
23…レンズ
30…積層材
31a、31b…金属板
32…絶縁板
50…素材
55…アルミニウム板
51a、51b…アルミニウム(導電部)
52…レジスト
53…アルミニウム露出部分
54…陽極酸化皮膜(絶縁部)
M1…チップ搭載面
M2…対向面
【技術分野】
【0001】
本発明は優れた放熱性を有するLEDパッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のLEDパッケージは、素子をリードフレーム、セラミック基板、ガラスエポキシ製プリント基板、BT製プリント基板等の配線基板上に載せ、電極をワイヤボンド、はんだ、高放熱性接着剤等で固定したものが一般的であった。
【0003】
また、近年の照明や液晶光源の高出力化によりLEDチップ、あるいは各種LEDチップを搭載したパッケージの発熱量が増大する傾向がある。このため、基板あるいは半導体部品においては、良好な放熱性と、熱応力に対する破断強度が求められている。
【0004】
LEDパッケージの放熱性を高める手段として、セラミック基板の使用やリードフレームの厚さを厚くすることは一般に行われている。
【0005】
特許文献1は、セラミック製絶縁基体上に半導体素子搭載部を有し、絶縁基体の下面に外部電気回路基板が接続パッドを介してろう付される配線基板において、接続パッドの外周縁近傍に所定形状の間隙を設けることにより、ろう付部の破断を防止するようにしたものである。
【0006】
特許文献2に記載された配線基板は、絶縁材中に金属放熱体が基板の上下を貫く態様で埋め込んだものであり、金属板の上下両面に順次ハーフエッチング加工を施して両面から凹部を形成し、これらの凹部内に絶縁性樹脂を充填することにより、金属板を上下方向に貫く絶縁層を形成することによって製造される。
【0007】
特許文献3に記載されたLED部品は、セラミック基板に貫通孔を設け、その孔の内部にLEDチップを実装した放熱板をろう付したものである。
【0008】
特許文献4に記載された発光素子搭載用基板は、セラミック粉末とバインダを混合したスラリーで薄板上に形成したグリーンシート上に絶縁層を印刷するとともに配線パターンを印刷し、焼結したものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2001−237529号公報
【特許文献2】特開2008−251671号公報
【特許文献3】特開2007−227728号公報
【特許文献4】特開2008−34513号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献1〜4の技術には、それぞれに基板の材料や形態に起因して以下のような問題点がある。
【0011】
セラミック基板は樹脂基板よりも高い放熱性能を有しているが、金属よりも放熱性能が劣っている。また、セラミック基板の切断加工や孔明け加工は、破断しないように加工するには格別の加工技術が必要であるため、加工コストが高くなる。
【0012】
また、リードフレームでは複雑な加工が必要になる等、手間とコストがかかるという問題がある。しかも絶縁層が樹脂で構成されているため、LEDチップとの熱膨張差が大きく、繰り返し使用による熱履歴によって断線を起こすことがある。
【0013】
また、金属基板を、特許文献3のような両面基板に加工するには複雑な加工が必要である。しかも絶縁層が樹脂であるために放熱性が不十分である、また、安価な片面基板では発光面の裏面に電極を設けることができないために、チップを表面実装することができず、チップの実装が複雑になる。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、上記技術背景に鑑み、放熱性に優れ、LEDチップが基板に表面実装されたLEDパッケージの提供を目的とする。
【0015】
即ち、本発明は下記[1]〜[5]に記載の構成を有する。
【0016】
[1]LEDチップを搭載する基板が、金属からなる複数の導電部と、無機物からなりこれらの導電部を電気的に絶縁する絶縁部とを有し、前記導電部および絶縁部がチップ搭載面から垂直方向に積層された状態で一体化されてなり、
前記基板の導電部にLEDチップが接合されていることを特徴とするLEDパッケージ。
【0017】
[2]前記絶縁部を構成する無機物が酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、酸化ジルコニウムのうちの少なくとも1種である前項1に記載のLEDパッケージ。
【0018】
[3]前記絶縁部を構成する無機物は、JIS Z8715で規定される白色度が50%以上である前項1または2に記載のLEDパッケージ。
【0019】
[4]前記導電部上に、該導電部とは異なる金属層が形成されている前項1〜3のいずれかに記載のLEDパッケージ。
【0020】
[5]前記金属層は電解めっきによって形成されためっき皮膜である前項4に記載のLEDパッケージ。
【発明の効果】
【0021】
上記[1]に記載の発明にかかるLEDパッケージは、LEDチップを搭載する基板が、金属からなる複数の導電部と、無機物からなりこれらの導電部を電気的に絶縁する絶縁部とを有し、前記導電部および絶縁部がチップ搭載面から垂直方向に積層された状態で一体化したものである。かかる基板構造において、前記導電部はチップ搭載面とその対向面との間を貫いているので、基板のチップ搭載面において導電部上にLEDチップを接合すると、対向面においてその導電部に電極を接続することができる。従って、基板にスルーホール等の加工を施すことなく両面基板として使用でき、LEDチップの表面実装が可能である。
【0022】
また、前記導電部は金属であり基板の厚さを有していることでヒートシンクとして機能し、導電部に接合されたLEDチップが発生する熱は直接導電部に放熱され、あるいは絶縁部を介して他の導電部にも放熱されるので、優れた放熱性能が得られる。
【0023】
さらに、前記絶縁部を構成する無機物は熱膨張係数率が小さいので、大発熱量や発熱と冷却の反復に対しても破線や断線が発生しにくい。
【0024】
上記[2]に記載のLEDパッケージは、絶縁部が酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、酸化ジルコニウムのうちのうちの少なくとも1種で形成されているため、優れた電気絶縁性および放熱性が得られる。また、これらの無機物の熱膨張係数は、LEDチップに用いられているサファイア基板の熱膨張係数に近似しているので、LEDチップの接合部に発生する熱収縮応力が小さく、接合部の破断、切断、剥がれが発生しない、あるいは発生しにくい。
【0025】
上記[3]に記載のLEDパッケージは、絶縁部の白色度が50%以上の無機物で形成されているため、LEDチップが発する光が拡散反射し、光の利用効率が良い。
【0026】
上記[4]に記載のLEDパッケージは、導電部上に金属層が設けられているので、導電部表面の酸化膜形成が抑制されるとともにLEDチップやボンディングワイヤとのはんだ接合性が向上し、優れた導電性および放熱性が得られる。
【0027】
上記[5]に記載の半導体パッケージは導電部上の金属層を電解めっきで形成したものである。電解めっきは容易に金属層を形成でき、かつ絶縁部に金属層が形成されないのでマスキングが不要である。これらの点で、電解めっきによれば低コストで金属層を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明にかかるLEDパッケージに用いられる基板の一実施形態の斜視図である。
【図2】本発明にかかるLEDパッケージに用いられる基板の他の実施形態の斜視図である。
【図3A】図1の基板にLEDチップを搭載した本発明のLEDパッケージの一実施形態を示す断面図である。
【図3B】図1の基板にLEDチップを搭載した本発明のLEDパッケージの他の実施形態を示す断面図である。
【図4】図2の基板にLEDチップを搭載した本発明のLEDパッケージの他の実施形態を示す断面図である。
【図5】LEDパッケージを用いたLEDランプの断面図である。
【図6】基板の製造材料である積層材を示す断面図である。
【図7】図6の積層材を製造する製造方法を示す断面図である。
【図8】図6の積層材を製造する他の製造方法を示す断面図である。
【図9】図6の積層材を製造するさらに他の製造方法を示す断面図である。
【図10】基板の製造材料である素材を示す斜視図である。
【図11】図10の素材の製造工程を示す断面図である。
【図12】図10の素材の他の製造工程の一部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
[LEDパッケージ]
図1および図2は本発明のLEDパッケージに用いる基板(1)(2)を示す斜視図であり、図3A、図3Bおよび図4はこれらの基板を用いたLEDパッケージ(3A)(3B)(4)である。これらの図面において、基板(1)(2)の上面がチップ搭載面(M1)、下面がチップ搭載面(M1)の対向面(M2)であり、チップ搭載面(M1)と対向面(M2)との距離が基板(1)(2)の厚さ(t)を示している。
【0030】
基板(1)において、導電部(11a)(11b)および絶縁部(12)は、それぞれがチップ搭載面(M1)と対向面(M2)との間を貫き、チップ搭載面(M1)において導電部(11a)、絶縁部(12)、導電部(11b)の順に並び、これらが一体化されている。従って、導電部(11a)(11b)および絶縁部(12)はチップ搭載面(M1)から垂直方向に積層され、導電部(11a)(11b)および絶縁部(12)の全てがチップ搭載面(M1)および対向面(M2)の両方の面に露出し、(t)なる基板(1)の厚さを有している。また、前記チップ搭載面(M1)の三者の積層方向の寸法は(w)で表され、積層方向における導電部(11a)の寸法が(w1a)、絶縁部(12)の寸法が(w2)、導電部(11b)の寸法が(w1b)で表されている。また、チップ搭載面(M1)の他の一辺の寸法は(d)で表されている。
【0031】
本発明において、基板が複数の導電部を有し、これらの導電部が絶縁部によって電気的に絶縁されている限り、それぞれの数は任意である。図2に示す基板(2)は3つの導電部(11c)(11d)(11e)と2つの絶縁部(12)とが交互に積層したものである。また、各部の寸法も任意に設定することができ、例えば図1の基板(1)は、2つ導電部(11a)(11b)の寸法が異なり、一方の導電部(11a)の寸法(w1a)<他方の導電部(11a)の寸法(w1b)の関係にある。
【0032】
前記導電部(11a)…(11e)は金属からなる。導電部(11a)…(11e)は配線部であり、かつヒートシンクとしても機能するものであるから、導電性および放熱性の両方が良好な金属を用いることが好ましく、アルミニウムおよび銅を推奨できる。アルミニウムは、純アルミニウム、アルミニウム合金のいずれでも良く、導電率が良く、基板としての強度、硬度を有する組成のものを適宜使用する。銅もまた、圧延銅、電解銅などの種類や合金組成を問わず使用でき、導電性が良く、基板としての強度、硬度を有する組成のものを適宜使用する。
【0033】
また、図3A〜図4に示すように、前記導電部(11a)…(11e)上にはLEDチップ(20)やボンディングワイヤ(15)との導電性および接合性を高めるために、導電部(11a)…(11e)とは異なる金属層(13)を設けることも好ましい。導電部(11a)…(11e)として銅を使用した場合は表面酸化が起こりやすく、酸化膜が導電性を低下させる原因となるので、金属層(13)の形成によって導電部(11a)…(11e)の表面酸化を防ぐことができる。また、アルミニウムはもとよりはんだ適応性の良くない金属であるから、アルミニウムの導電部(11a)…(11e)上に金属層(13)を形成するによってはんだ接合特性を高めることができる。前記金属層(13)の金属は、導電部(11a)…(11e)の表面酸化防止、はんだ接合特性の向上という観点より、金、銀、ニッケルが好ましい。これらの金属は熱伝導性が良好であるから、導電部(11a)…(11e)の放熱性を低下させるものではない。
【0034】
前記金属層(13)の形成方法は限定されず、導電部(11a)…(11e)にめっきを施してめっき皮膜を金属層とする方法、蒸着による方法、導電部(11a)…(11e)の材料としてクラッド材を使用し、クラッド材の心材を導電部とし、皮材を金属層とする方法等を例示できる。これらの形成方法の中で電解めっきを推奨できる。電解めっきは金属層(13)の形成が容易であり、また絶縁部(12)には金属層(12)が形成されないのでマスキングが不要である。これらの点で、電解めっきによれば低コストで金属層(13)を形成することができる。
【0035】
前記金属層(13)は絶縁部(12)上に形成しないことは当然であるが、後述するように絶縁部(12)の寸法(w2)は小さいものであるから、金属層(13)のショートを確実に防止するために、絶縁部(12)上に金属層(13)の厚さと同等またはそれ以上の厚さの絶縁絶層(16)を形成することが好ましい(図3A参照)。この絶縁層(16)は、金属層(13)の形成後に絶縁塗料を塗布する等の簡単な方法で簡単に形成することができる。絶縁塗料の種類は限定されないが、LEDチップ(20)を搭載するので、光による劣化が少なくかつ光反射率の高い絶縁塗料を使用することが好ましい。
【0036】
また、図示例では導電部(11a)…(11e)のチップ搭載面(M1)側および対向面(M2)側の両面に金属層(13)を形成している。これは、本発明に用いる基板(1)(2)は導電部(11a)…(11e)が両面間を貫く両面基板であり、導電部(11a)…(11e)が対向面側(M2)において電極となされ別の基板等に通電可能に接続されるからである。従って、金属層(13)は導電部(11a)…(11e)の両面に形成することが好ましい。
【0037】
前記絶縁部(12)は無機物からなる。無機物は樹脂よりも熱伝導性が良く高い放熱性を有する。電気絶縁性と放熱性を兼ね備える無機物として、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、酸化ジルコニウム等のセラミックを推奨できる。搭載するLEDチップ(20)にはサファイア基板(酸化アルミニウム基板)の使用が一般的であり、上述したセラミックの熱膨張係数はサファイア基板の熱膨張係数に近似しているので、LEDチップ(20)の接合部に発生する熱収縮応力が小さく、接合部の破断、切断、剥がれが発生しない、あるいは発生しにくい。
【0038】
また、基板(1)(2)にはLEDチップ(20)を搭載するので、絶縁部(12)の表面が反射板として作用する。このため、光が拡散反射する白色または白色に近い無機物を使用することが好ましい。光が拡散反射するとLEDチップ(20)が発する光の利用効率が高くなる。白色の程度は、JIS Z 8715で規定される白色度が50%以上であることが好ましく、特に70%以上であることが好ましい。
【0039】
また、基板が複数の導電部あるいは複数の絶縁部を有する場合、それらの材料は同一材料であっても良いし異種材料であっても良い。複数の導電部に異種材料を用いる場合、LEDチップを接合する導電部をより熱伝導率の高い材料で作製することによって放熱効率を高めることができる。また、LEDチップを接合する導電部を光反射率の高い材料で作製することにより前方への光の取出し効率を高めることができる。
【0040】
基板(1)(2)において、導電部(11a)〜(11e)および絶縁部(12)の寸法および厚さは限定されず、LEDチップ(20)の寸法や搭載方法、使用電圧における絶縁性確保に要する寸法、LEDチップ(20)の発熱量等に応じて任意に設定することができる。
【0041】
図3Aは前記基板(1)にLEDチップ(20)を表面実装したLEDパッケージ(3A)の例を示している。2つの導電部(11a)(11b)は積層方向における寸法に大小の差があり、一方の導電部(11b)の寸法(w1b)が他方の導電部(11a)の寸法(w1a)よりも大きく、大きい導電部(11b)にLEDチップ(20)をはんだ、導電性接着剤等の接合層(14)を接合し、小さい導電部(11a)にボンディングワイヤ(15)を接合している。これにより、LEDチップ(20)から発生する熱を大きい導電部(11b)から効率良く放熱することができる。
【0042】
本発明において「LEDチップを導電部に接合する」とはその導電部が主な放熱経路となるようにLEDチップが接続されている状態であり、具体的にはLEDチップと導電部との間にはんだや導電性接着剤等の接合に必要な材料のみが介在している状態である。ボンディングワイヤによる電気的接続は、本発明におけるLEDチップを導電部に接合した状態には含まれない。
【0043】
また、絶縁部(12)は使用電圧下で十分な電気絶縁性が得られる限りその寸法に制限はない。例えば、LEDチップを搭載する場合の電圧は一般に5V以下であるので、図1の基板(1)を参照すると、絶縁部(12)の寸法(w2)は数μmでも導電部(11a)(11b)を絶縁することができる。ただし、LED器具としての安全性を考慮した場合に、1kV以上で電圧下でも絶縁できることが好ましく、絶縁部(12)の寸法(w2)を30μm以上に設定することが好ましい。
【0044】
本発明において、基板(1)の厚さ(t)は、基板としての強度を満足する限り任意に設定することができる。また、基板(1)の厚さ(t)は導電部(11a)(11b)の厚さでもあるので、かかる厚さ(t)を有する導電部(11a)(11b)は熱伝達能力が高くヒートシンクとしての機能を有している。
【0045】
さらに、LEDチップが少なくとも1つの導電部を主たる放熱経路となるように接合されている限り、LEDチチップを導電部に接続する方法も限定されない。図3AのLEDパッケージ(3A)は一方の導電部(11b)上に接合層(14)を介してLEDチップ(20)を接合し、他方の導電部(11a)にボンディングワイヤ(15)で接続した例であり、一方の導電部(11b)が主たる放熱経路となる。また、図3BのLEDパッケージ(3B)は、LEDチップ(20)を2つの導電部(11a)(11b)にまたがるようにボール形のはんだ(17)で接合した例であり、2つの導電部(11a)(11b)が放熱経路となる。また、図4のLEDパッケージ(4)は、一つの導電部(11d)上に導電性接着剤またははんだ(14)でLEDチップ(20)を接合し、他の2つの導電部(11c)(11e)にボンディングワイヤ(15)で接続した例であり、一つの導電部(11d)が主たる放熱経路となる。
【0046】
[LEDパッケージを用いたLEDランプ]
図5に、本発明のLEDパッケージ(3)を用いて作製したLEDランプ(5)を示す。
【0047】
LEDパッケージ(3)は、図3AのLEDパッケージ(3A)の基板(1)の外周部に樹脂製外枠(21)を取り付け、基板(1)のチップ搭載面(M1)と外枠(21)の内周面によって形成される凹部に樹脂封止材(22)を充填し、さらに樹脂製レンズ(23)を一体に形成したものである。前記封止材(22)は、LEDチップ(20)への衝撃を緩和するとともに水分の侵入を防止してLEDチップ(20)を保護し、かつハンドリング性を高めている。また、封止材用の樹脂にはランプの色調を調整するために色素を混合することもできる。また、光学性能の向上を目的として、前記外枠(21)の内面にリフレクターを取り付けること、あるいはリフレクター一体型の外枠を使用すること、封止材(22)の上面にレンズ(23)を取り付けることも好ましい。また、このようにLEDチップ(20)を樹脂で覆ったことで、LEDパッケージのハンドリング性が高められている。
【0048】
前記LEDパッケージ(3)は、LEDチップ(20)を樹脂製の外枠(21)および封止材(22)で覆うことで上記の効果を得ているが、本発明のLEDパッケージはLEDチップを搭載した基板を各種被覆材で覆うことは必須要件ではない。本発明で規定する基板にLEDチップが搭載されているものは被覆材の有無に拘わらず本発明に含まれる。また、LEDチップを搭載した基板を被覆材で覆うと放熱性が低下するので、被覆材を基板の一部が露出するような形状に形成することも好ましい。
【0049】
LEDランプ(5)は、熱伝導性絶縁基板(24)上に形成された銅配線部(25)にLEDパッケージ(3)の基板(1)の導電部(11a)(11b)をはんだ付けしたものである。図中、(26)ははんだを示している。なお、図示例の基板(1)は導電部(11a)(11b)が金属層(13)に被覆されているので、導電部(11a)(11b)は金属層(13)を介して銅配線部(25)にはんだ付けされている。
【0050】
前記LEDランプ(5)において、LEDチップ(20)の基板(1)への搭載方法は図3Aと同じであるから、大きい導電部(11b)上に接合層(14)を介してLEDチップ(20)が接合され、LEDチップ(20)はボンディングワイヤ(15)で小さい導電部(11a)に接続されている。よって、LEDチップ(20)から発生する熱は、主としてLEDチップ(20)が接合されている導電部(11b)に直接伝わり、はんだ(26)を介して熱伝導性絶縁基板(24)に放熱される。また、導電部(11a)から絶縁部(12)を介して他方の導電部(11b)にも伝わって熱伝導性絶縁基板(24)に放熱される。LEDチップ(20)から発生する熱は導電部(11a)(11b)が放熱経路となって排熱され、基板(1)の厚さ(t)を有する導電部(11a)(11b)自身がヒートシンクとして作用するので放熱効率が良い。前記導電部(11a)(11b)上の金属層(13)は熱伝導性の良い金属であるから、放熱経路上の金属層(13)もヒートシンクの一部として機能し、放熱効率を高めることになる。
【0051】
また、前記導電部(11a)(11b)は基板(1)の両面に露出しているので、チップ搭載面(M1)の対向面(M2)に電極を形成できる。このため、スルーホールを設けるといった電極形成のための加工をすることなく、そのまま両面基板として用いることができ、表面実装型の半導体パッケージを製作することができる。なお、前記導電部(11a)(11b)は基板(1)の側面にも露出しているので側面に電極を形成することもできる。
【0052】
また、前記絶縁部(12)を構成する無機物は熱膨張係数率が小さいので、大発熱量や発熱と冷却の反復に対しても破線や断線が発生しにくい。また、絶縁部(12)の線膨張係数はLEDチップ(20)の線膨張係数に近似しているために、BGA(Ball Grid Array)基板のようにチップの底面にはんだ付けをする場合でも断線しにくい。
【0053】
[基板の製造方法]
本発明のLEDパッケージに用いる基板は導電部を構成する金属と絶縁部を構成する無機物とを一体化したものであり、その一体化のための手段は限定されず、接着剤による接合、圧接、ろう付、放電プラズマ接合等を例示できる。ただし、有機接着剤は、高温下で劣化しやすく、また光によっても劣化するので、金属と無機物とを直接または無機物を介して接合することが好ましい。
【0054】
また、陽極酸化処理の手法を用いてアルミニウム中に絶縁部を形成することによっても基板を製造することができる。
【0055】
以下に、図1の基板(1)の製造を例に挙げて、積層材から基板を製造する方法および陽極酸化処理によって基板を製造する方法について詳述する。
【0056】
(1)積層材から基板を製造する方法
図6に示すように、積層材(30)は2枚の金属板(31a)(31b)の間に絶縁板(32)を挟んだ状態で一体に接合された3層平板である。前記積層材(30)を積層方向に沿った任意の面で切断すると、その切断面は金属板(31a)、絶縁板(32)、金属板(31b)が積層順に、それぞれの板厚(W1A)、(W2)、(W1B)の寸法で積層している。従って、前記積層材(30)を積層方向に沿った面で切断して直方体を切り出すと、切り出した直方体のそれぞれが基板(1)となる。そして、積層材(30)における金属板(31a)(31b)、絶縁板(32)基板(1)における導電部(11a)(11b)、絶縁部(12)となる。また、直方体を切り出した際の任意の切断面(積層材の側面を含む)とその対向面との間に金属板(31a)(31b)および絶縁板(32)が貫通しているので、任意の切断面を基板(1)のチップ搭載面(M1)とすることができる。
【0057】
前記金属板(31a)(31b)および絶縁板(32)の板厚(W1A)(W1B)(W2)が基板(1)のチップ搭載面(M1)の三者の積層方向における導電部(11a)(11b)および絶縁部(12)の寸法(w1b)(w1b)(w2)となるので、基板(1)の導電部(11a)(11b)および絶縁部(12)の寸法(w1b)(w1b)(w2)は積層材(30)の製造時に金属板(31a)(31b)および絶縁板(32)の板厚(W1A)(W1B)(W2)によって任意に設定することができ、積層材(30)の厚さ(W)が基板(1)のチップ搭載面(M1)における積層方向の寸法(w)となる。また、前記積層材(30)における切断寸法の一つ(TA)が基板(1)の厚さ(t)となり、他の寸法(DA)が基板(1)のチップ搭載面(M1)の他の一辺の寸法(d)となるので、基板(1)の厚さ(t)および他の一辺の寸法(d)は積層材(30)の切断寸法(TA)(DA)によって任意に設定することができる。
【0058】
以上より、積層材(30)を製作し、積層材(30)を切断することにより多数の基板(1)を効率良く製造できる。
【0059】
前記積層材(30)は、金属板と絶縁板と直接、または間接的に接合一体化する周知の積層一体化技術によって製造することができる。
【0060】
(1−1)直接接合
直接接合による積層材の製造例として、図7に示すように、金属板(31a)(31b)と絶縁板(32)とを所要の順序に重ね、両側をパンチ(40)で挟んで加圧しながら加熱する方法がある。この製造工程は、DBC基板(Direct Bonding Copper 基板)と呼ばれる銅貼りセラミック基板の製造工程を利用でき、Cu中に含まれる微量な酸化物を利用してセラミックとの共晶を生成させて銅(金属板)とセラミック基板(絶縁板)とが直接接合した積層材を製造できる。
【0061】
(1−2)間接接合
間接接合による積層材の製造例として、図8に示すように、金属板(31a)(31b)と絶縁板(32)との間にシート状のろう材または活性金属ろう材(33)(33)を介在させて重ね合わせ、両側をパンチ(40)で挟んで加圧しながら加熱する方法がある。この製造工程は、DBA基板(Direct Brazed Aluminum 基板)と呼ばれるアルミニウム貼りセラミック基板の製造工程や、AMC基板(Active Metal Brazed Copper 基板)と呼ばれる銅貼りセラミック基板の製造工程を利用できる。DBA基板はセラミック基板(絶縁板)にアルミニウム板(金属板)をろう付した基板である。また、AMC基板は、Ti、Zr等の活性金属を添加したろう材でセラミック基板(絶縁板)に銅板(金属板)をろう付した基板である。これらの製造方法によれば、導電部と絶縁部とが間接的に接合された基板を製作することができる。
【0062】
(1−3)放電プラズマ接合
金属板と絶縁板を直接接合する他の方法として放電プラズマ接合方法を挙げることができる。放電プラズマ接合方法とは、放電プラズマ焼結法(Spark Plasma Sintering:SPS)の焼結機構を粉体の焼結ではなく板の接合に適用した公知の接合方法である。なお、この「放電プラズマ接合法」は、「SPS接合法」、「パルス通電圧接法(Pulsed Current Hot Pressing:PCHP)」等とも呼ばれている。
【0063】
具体的には、図9に示すように、黒鉛製ダイ(41)内に金属板(31a)(31b)と絶縁板(32)を重ねて配置し、積層方向の上下を黒鉛製パンチ(42)で挟んで両パンチ(42)に電極(43)(44)を接続し、積層物にパルス通電することによって金属板(31a)(31b)と絶縁板(32)とを接合する。この方法によれば、導電部と絶縁部とが直接接合された基板を製作することができる。
【0064】
なお、放電プラズマ焼結法により、ダイ内に絶縁板および金属粉末を配置し、放電プラズマによって金属粉末を焼結して金属の固形化と絶縁板との接合とを同時に行って積層材を製造することも可能である。
【0065】
上記の工程によれば、積層材の切断によって多数個の基板を効率良く製造することができる。なお、図示例の積層材(30)は3層であるが、金属板および絶縁板の積層数は任意に設定することができる。
【0066】
積層材の製造方法は上述の方法に限定されるものではなく、他の接合方法として拡散接合法、絶縁板上に溶融アルミニウムを流し込み、アルミニウムを凝固させるともに絶縁板に接合する溶湯接触法、絶縁板にめっき、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)等の蒸着によって金属層(導電部)を形成する方法、絶縁板に金属粉を印刷付着させ焼結して金属層(導電部)を形成する方法等を例示できる。
【0067】
(2)陽極酸化処理による基板の製造
導電部がアルミニウムの場合は、アルミニウム板の陽極酸化処理によって絶縁部を形成して基板を製造することができる。
【0068】
図10に示す板状の素材(50)は陽極酸化処理品であり、アルミニウム板の幅方向の中間に長手方向に沿った絶縁部(54)が形成され、この絶縁部(54)によってアルミニウムが2つの導電部(51a)(51b)に分断されたものである。2つの導電部(51a)(51b)および絶縁部(54)は、それぞれ、素材(50)の板厚方向の一方の面と他方の面との間を貫く方向に積層している。この素材(50)を所要寸法(DB)に切断したものがそれぞれ基板(1)となる。前記素材(10)の導電部(51a)(51b)および絶縁部(54)が基板(1)の導電部(11a)(11b)および絶縁部(12)に対応する。
【0069】
図11はアルミニウム板(55)から前記素材(50)を製作する工程(S1〜S4)を模式的に示したものである。以下に、図11を参照しつつ素材(50)の製造方法について説明する。
【0070】
(S1)アルミニウム板(55)は、その板厚(TB)が基板(1)の厚さとなるので、アルミニウム板(55)は所期する基板(1)の厚さ(t)のものを使用する。このアルミニウム板(55)において、導電部(51a)(51b)となる部分の両面にレジスト(52)を塗布する。レジスト(52)を塗布しない部分はアルミニウムが露出し、アルミニウム露出部分(53)は絶縁部(12)が形成される部分である。図示例では、アルミニウム板(55)の上下両面に各1箇所のアルミニウム露出部分(53)がある。
【0071】
(S2)レジスト(52)を塗布したアルミニウム板(55)を処理液に漬けて陽極酸化処理を施す。上下のアルミニウム露出部分(53)に陽極酸化皮膜(54)が生成し、皮膜(54)はアルミニウム板(55)の板厚方向に成長していく。
【0072】
(S3)アルミニウム板(55)の両面から成長した陽極酸化皮膜(54)は板厚方向の中間で繋がり、陽極酸化皮膜(54)がアルミニウム板(55)を板厚方向に貫いてアルミニウム板(55)を幅方向に分断した状態となり、2つの導電部(51a)(51b)と1つの絶縁部(54)が形成される。
【0073】
(S4)レジスト(51)おおびアルミニウム板(55)の外側に成長した陽極酸化皮膜(54a)を表面研磨等によって除去すると、図10に示した素材(50)となる。
【0074】
以上の工程により素材(50)が製造される。そして、前記素材(10)を所要寸法(DB)に切断すると、導電部(11a)(11b)および絶縁部(12)がチップ搭載面(M1)とその対向面(M2)との間を貫く方向に積層した基板(1)となる。チップ搭載面(M1)において三者の積層方向における絶縁部(12)の寸法(w2)は、アルミニウム露出部分(53)の寸法に対応する。また、導電部(11a)(11b)の寸法(w1a)(w1b)は、使用するアルミニウム板(55)の寸法とアルミニウム露出部分(53)の寸法とによって設定され、あるいは陽極酸化処理後のアルミニウム板の切断によって設定される。
【0075】
また、前記絶縁部(54)はアルミニウム板(55)の任意の箇所に形成することができるので、1枚のアルミニウム板(55)の複数箇所に絶縁部(54)を形成すれば、1回の陽極酸化処理で図示例の素材(50)を複数個製造することができる。
【0076】
また、図3A等に参照されるように、導電部(11a)(11b)をめっき皮膜による金属層(13)で被覆する場合は、前記素材(50)にめっき処理を施し、その後所要の寸法に切断する。また、陽極酸化処理に供するアルミニウム板としてアルミニウム心材に金属層(皮材)をクラッドしたクラッド材を使用すれば、工程を追加することなく金属層を形成することができる。
【0077】
なお、図11はアルミニウム板(55)の側面については、レジスト塗布の有無について説明を省略しているが、側面にレジストを塗布しなければ陽極酸化皮膜が形成され、レジストを塗布すれば陽極酸化皮膜は形成されない。側面に陽極酸化皮膜を形成するかどうかは、LEDパッケージの形態に応じて任意に設定することができる。例えば、図5に示したLEDパッケージ(3)においては基板(1)の外周部に樹脂製外枠(21)を取り付けるが、導電部(11a)(11b)と外枠(21)との接合性を高めるために陽極酸化皮膜を形成することがある。
【0078】
陽極酸化処理による基板の製造方法は上記工程に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
【0079】
アルミニウム露出部分(53)は、アルミニウム板(55)の一方の面にのみ設け、陽極酸化皮膜(54)を他方の面に達するように成長させて絶縁部を形成することもできる。しかし、上記工程のように両面から皮膜を成長させる方が処理時間を短縮できる。また、陽極酸化皮膜(54)は膜厚が200μm程度まで成長するとそれ以上は殆ど成長しないので、アルミニウム板(55)の板厚(TB)が皮膜の成長限度を超える場合は、両面にアルミニウム露出部分(53)を設けて両面から陽極酸化皮膜(54)を形成することが必要となる。なお、陽極酸化皮膜の成長限度は陽極酸化処理条件やアルミニウム板の化学組成等によって異なり、上記の200μmは成長限度の一例にすぎない。
【0080】
さらに、図12に示すように、アルミニウム板(55)のアルミニウム露出部分(53)に凹部(56)を形成して陽極酸化皮膜(54)の形成を促進することも好ましい。アルミニウム板(55)の板厚(TB)が陽極酸化皮膜の成長限度の2倍を超えるとレジスト(52)を塗らない部分を設けただけではアルミニウム板(55)を貫通させることができないので、凹部(56)を形成することによって使用可能なアルミニウム板(55)の板厚(TB)の範囲を拡大することができる。アルミニウム板(55)の板厚(TB)は基板(1)の厚さ(t)に対応しているので、素材(50)の製作時に凹部(56)を入れることによって製造可能な基板(1)の厚さ(t)の範囲を拡大することができる。また、板厚(TB)が陽極酸化皮膜(54)の成長限度の2倍以下のアルミニウム板においても、凹部(56)を形成することによって処理時間の短縮、処理条件を緩和できる、といった効果が得られる。
【0081】
上述した陽極酸化処理による素材(50)の製造は、レジスト(52)を塗布しないアルミニウム露出部分(53)にアルミニウム板(55)を貫く陽極酸化皮膜を形成させ、これを絶縁部(54)としたものである。レジスト(52)はアルミニウム板(55)上の所望の部分に塗布できるので、アルミニウム板(55)の所望の部分に所望形状の絶縁部(54)を形成することができる。従って、複数の導電部とこれらを絶縁する絶縁部とが複雑に積層した基板を製造することができる。例えば、レジストを環形に塗布すれば環形の絶縁部が形成され、環形の絶縁部の内部と外部に導電部を形成することができる。また、1枚のアルミニウム板から複数の前記素材(50)を製造すること、1枚のアルミニウム板から積層形態の異なる複数の基板を製造することもできる。また、基板(1)の厚さ(t)は素材(50)の製造時に使用するアルミニウム板(55)の板厚(TB)で決まるが、導電部(11a)(11b)の寸法(w1a、w1b)は素材製造後に素材(50)の切断位置で任意に設定することができる。
【0082】
一方、図6の積層材(30)から製造される基板は、チップ搭載面(M1)における導電部(11a)(11b)および絶縁部(12)の積層方向の寸法(w1a、w1b、w2)は積層材(30)の材料板(31a)(31b)(32)の板厚(W1A、W1B、W2)によって決まるので、積層材(30)の製作後に導電部(11a)(11b)および絶縁部(12)の寸法(w1a、w1b、w2)を変更することはできない。しかし、基板(1)の厚さ(t)およびチップ搭載面(M1)における他の一辺の寸法(d)は、積層材製造後に積層材(30)の切断位置によって任意に設定することができる。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明は、基板の導電部がヒートシンクとして機能して放熱性に優れているので、発熱量の大きいLEDを搭載するLEDパッケージとして好適に利用できる。
【符号の説明】
【0084】
1、2…基板
3、3A、3B、4…LEDパッケージ
11a、11b、11c、11d、11e…導電部
12…絶縁部
13…金属層
14…接着層
15…ボンディングワイヤ
16…絶縁層
17…ボール形のはんだ
20…LEDチップ
21…外枠
22…封止材
23…レンズ
30…積層材
31a、31b…金属板
32…絶縁板
50…素材
55…アルミニウム板
51a、51b…アルミニウム(導電部)
52…レジスト
53…アルミニウム露出部分
54…陽極酸化皮膜(絶縁部)
M1…チップ搭載面
M2…対向面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
LEDチップを搭載する基板が、金属からなる複数の導電部と、無機物からなりこれらの導電部を電気的に絶縁する絶縁部とを有し、前記導電部および絶縁部がチップ搭載面から垂直方向に積層された状態で一体化されてなり、
前記基板の導電部にLEDチップが接合されていることを特徴とするLEDパッケージ。
【請求項2】
前記絶縁部を構成する無機物が酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、酸化ジルコニウムのうちの少なくとも1種である請求項1に記載のLEDパッケージ。
【請求項3】
前記絶縁部を構成する無機物は、JIS Z8715で規定される白色度が50%以上である請求項1または2に記載のLEDパッケージ。
【請求項4】
前記導電部上に、該導電部とは異なる金属層が形成されている請求項1〜3のいずれかに記載のLEDパッケージ。
【請求項5】
前記金属層は電解めっきによって形成されためっき皮膜である請求項4に記載のLEDパッケージ。
【請求項1】
LEDチップを搭載する基板が、金属からなる複数の導電部と、無機物からなりこれらの導電部を電気的に絶縁する絶縁部とを有し、前記導電部および絶縁部がチップ搭載面から垂直方向に積層された状態で一体化されてなり、
前記基板の導電部にLEDチップが接合されていることを特徴とするLEDパッケージ。
【請求項2】
前記絶縁部を構成する無機物が酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、酸化ジルコニウムのうちの少なくとも1種である請求項1に記載のLEDパッケージ。
【請求項3】
前記絶縁部を構成する無機物は、JIS Z8715で規定される白色度が50%以上である請求項1または2に記載のLEDパッケージ。
【請求項4】
前記導電部上に、該導電部とは異なる金属層が形成されている請求項1〜3のいずれかに記載のLEDパッケージ。
【請求項5】
前記金属層は電解めっきによって形成されためっき皮膜である請求項4に記載のLEDパッケージ。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−84786(P2012−84786A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−231478(P2010−231478)
【出願日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【出願人】(000002004)昭和電工株式会社 (3,251)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【出願人】(000002004)昭和電工株式会社 (3,251)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]