説明

LED駆動用スイッチング電源回路

【課題】メイン電源の直流電圧からDC−DCコンバータ回路を構成してLEDに直流電圧を出力しているため、部品点数が多くなり、高コストとなっていた。また、DC−DCコンバータ回路での降圧制御によりスイッチング損失が発生するため、電源の変換効率も低下する。
【解決手段】LED駆動用スイッチング電源回路1は、LEDドライバー部14の動作周期をメイン電源部11の動作周期に同期させ、メイン電源部11の出力電圧を直接制御してLED部13に直流電圧を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスイッチング電源回路に関し、特に、LEDドライバーの動作周期をメイン電源の動作周期に同期させ、メイン電源の出力電圧を直接制御してLEDに直流電圧を出力するLED駆動用スイッチング電源回路に関する。
【背景技術】
【0002】
図3は、従来のLED(Light Emitting Diode)駆動用スイッチング電源回路の構成を示す図であり、非特許文献1に記載された降圧コンバータの直流電源を等価な絶縁型の電源回路(メイン電源部)に置き換え、DC−DC(Direct Current to Direct Current)コンバータの出力にLEDを接続したものである。
【0003】
従来のLED駆動用スイッチング電源回路2は、メイン電源部21、DC−DCコンバータ部22、LED部13およびLEDドライバー部24から構成される。
【0004】
メイン電源部21は、商用の交流電源から直流電源を取り出し絶縁する電源回路であり、絶縁フライバックトランスT21の巻き線比に応じて、DC−DCコンバータ部22に直流電圧Vin21を出力する。ここで、絶縁フライバックトランスT21からの出力であるパルス電圧V21は、ダイオードD21およびコンデンサC21で整流され、DC−DCコンバータ部22に直流電圧Vin21として出力される。DC−DCコンバータ部22に出力された直流電圧Vin21は、直流電圧Vin21を一定の直流電圧に保つためにスイッチングトランジスタ(以降、FET(Field Effect Transistor)と記す)Q21にフィードバックされ、FETQ21のON、OFFのタイミングが制御される。
【0005】
DC−DCコンバータ部22は、メイン電源部21から出力された直流電圧Vin21を降圧した直流電圧Vout22をLED部13のLEDに出力するコンバータ回路である。ここで、メイン電源部21から出力された直流電圧Vin21は、DC−DCコンバータ部22のFETQ22でLEDドライバー部24から出力されるパルスに基づきスイッチングされる。FETQ22でスイッチングされたパルス電圧は、ダイオードD22、コイルL22およびコンデンサC22で整流され、LED部13のLEDに直流電圧Vout22として出力される。
【0006】
LED部13のLEDにDC−DCコンバータ部22から出力された直流電圧Vout22がかかると、LED部13のLEDに直流電流が流れLEDが点灯する。
【0007】
LEDドライバー部24は、LEDドライバー241と定電流源242によりLED部13のLEDに流れる直流電流が一定になるようにDC−DCコンバータ部22のFETQ22に出力するパルスを制御することにより、LED部13に出力される直流電圧Vout22を一定に制御する回路である。ここで、LEDドライバー241からDC−DCコンバータ部22のFETQ22に出力されるパルスの周期は、LEDドライバー241に内蔵された発振器に基づき、一定の周期で出力される。
【0008】
図4は、従来のLED駆動用スイッチング電源回路2の各部からの出力のタイミングチャートである。
【0009】
メイン電源部21のFETQ21がOFFからONになると、FETQ21にドレイン電流iQ21が流れ始め、絶縁フライバックトランスT21にエネルギーの蓄積が始まる。また、メイン電源部21のFETQ21がOFFからONになるタイミングで絶縁フライバックトランスT21から出力されるパルス電圧V21は負電圧となる。
【0010】
次に、メイン電源部21のFETQ21がONからOFFになるとFETQ21にドレイン電流iQ21が流れなくなり、絶縁フライバックトランスT21へのエネルギー蓄積がとまり、メイン電源部21の2次側へのエネルギー供給が始まる。メイン電源部21のFETQ21がONからOFFになるタイミングで、絶縁フライバックトランスT21から出力されるパルス電圧V21が負電圧から正電圧に変わる。絶縁フライバックトランスT21から出力されるパルス電圧V21が負電圧から正電圧に変わる時、ダイオードD21が導通し、ダイオードD21からの電流がコンデンサC21に充電されつつ、DC−DCコンバータ部22に絶縁フライバックトランスT21から出力されるパルス電圧V21と等しい直流電圧Vin21が出力される。
【0011】
続いて、メイン電源部21のFETQ21がOFFからONになると、ダイオードD21が非導通となり、メイン電源部21のFETQ21がOFFの間にコンデンサC21に充電された電荷によりDC−DCコンバータ部22に出力される直流電圧Vin21は略一定に保たれたまま、コンデンサC21に充電された電荷がDC−DCコンバータ部22に電流となって流れ出し、以降、この動作を繰り返す。
【0012】
一方、DC−DCコンバータ部22のFETQ22がOFFからONになると、FETQ22にドレイン電流iQ22が流れる。FETQ22にドレイン電流iQ22が流れると、DC−DCコンバータ部22内のコイルL22にエネルギーが蓄積されながらコンデンサC22に電流が流れて充電され、LEDドライバー部24からFETQ22に出力されるパルスのON幅に応じた直流電圧Vout22がLED部13のLEDに出力される。
【0013】
次に、FETQ22がONからOFFになると、FETQ22にドレインiQ22電流が流れなくなる。FETQ22にドレイン電流iQ22が流れなくなると、コイルL22に蓄積されていたエネルギーおよびコンデンサC22に充電された電荷によりLED部23のLEDに直流電圧Vout22が出力される。ここで、LED部13のLEDに出力される直流電圧Vout22は略一定に保たれたまま、コイルL22に蓄積されていたエネルギーおよびコンデンサC22に充電された電荷がLED部23のLEDに電流となって流れ出し、LED部23のLEDに流れ出た電流は、LED部23のLEDを通ってグランドに落ち、ダイオードD22を導通してコイルL22にもどる、という経路で流れる。続いて、FETQ22がOFFからONになり、以降この動作を繰り返す。
【0014】
なお、メイン電源部21と、DC−DCコンバータ部22およびLEDドライバー部24の動作は各々独立しており、各部の動作周期で動作する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0015】
【非特許文献1】佐藤守男著「スイッチング電源設計入門」日刊工業出版 第3章 スイッチング電源の基本トポロジー(配線形態)、 3.1 3つの基本トポロジー、 3.1.2 降圧型
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、前記従来のLED駆動用スイッチング電源回路では、メイン電源の直流電圧からDC−DCコンバータ回路を構成してLEDに直流電圧を出力しているため、部品点数が多くなり高コストとなっていた。また、DC−DCコンバータ回路での降圧制御によりスイッチング損失が発生するため、電源の変換効率も低下するという課題を有していた。
【0017】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、LEDドライバーの動作周期をメイン電源の動作周期に同期させ、メイン電源の出力電圧を直接制御してLEDに直流電圧を出力することにより、部品点数を削減した低コストで、かつ、スイッチング損失を低減させた高効率なLED駆動用スイッチング電源回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
前記従来の課題を解決するために、本発明のLED駆動用スイッチング電源回路は、第1スイッチングトランジスタと、巻線を巻装し、当該絶縁フライバックトランスの出力である第1パルス電圧を前記第1スイッチングトランジスタによりスイッチングすることにより、前記巻線比に応じた前記第1パルス電圧を出力する絶縁フライバックトランスと、前記第1パルス電圧を整流し、第2パルス電圧を出力するダイオードと、前記第1パルス電圧のパルスに同期したパルスを出力するLEDドライバー部と、前記LEDドライバー部から出力されるパルスに同期して、前記第2パルス電圧を第3パルス電圧にスイッチングする第2スイッチングトランジスタと、前記第3パルス電圧を直流電圧に整流するコンデンサと、前記直流電圧に基づきLEDを点灯または消灯するLED部と、からなる。
【0019】
また、本発明のLED駆動用スイッチング電源回路のLEDドライバー部は、前記第1パルス電圧のHighからLowへの切り替わりに同期したパルスを前記第2スイッチングトランジスタに出力することを特徴とする。
【0020】
本発明のLED駆動用スイッチング電源回路によれば、LEDドライバー部が絶縁フライバックトランスから出力される第1パルス電圧が正電圧から負電圧に変わるタイミングで第2スイッチングトランジスタをOFFからONにスイッチング制御し、また直流電圧をLED部に直接出力することにより、従来のLED駆動用スイッチング電源回路と比較した場合、従来のメイン電源に第2スイッチングトランジスタを追加するだけでDC−DCコンバータを削減することができる。また、第2スイッチングトランジスタが常にONの状態で第2スイッチングトランジスタにドレイン電流が流れるので、従来のLED駆動用スイッチング電源回路において、DC−DCコンバータを構成し、DC−DCコンバータの2次側のスイッチングトランジスタがOFFからONになるタイミング毎に発生していたスイッチング損失を軽減することが出来、効率が良い。
【発明の効果】
【0021】
本発明のLED駆動用スイッチング電源回路によれば、LEDドライバーがメイン電源の絶縁フライバックトランスから出力されるパルス電圧が正電圧から負電圧に変わるタイミングでメイン電源の2次側のスイッチングトランジスタをOFFからONにスイッチング制御し、またメイン電源の直流電圧をLEDに直接出力することにより、従来のLED駆動用スイッチング電源回路と比較した場合、従来のメイン電源の2次側にスイッチングトランジスタを追加するだけでDC−DCコンバータを削減することができる。また、メイン電源の2次側のスイッチングトランジスタが常にONの状態で該スイッチングトランジスタにドレイン電流が流れるので、従来のLED駆動用スイッチング電源回路において、DC−DCコンバータを構成し、DC−DCコンバータのスイッチングトランジスタがOFFからONになるタイミング毎に発生していたスイッチング損失を軽減することが出来、効率が良い。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施例1におけるLED駆動用スイッチング電源回路の構成を示す図
【図2】本発明の実施例1におけるLED駆動用スイッチング電源回路の各部からの出力のタイミングチャート
【図3】従来のLED駆動用スイッチング電源回路の構成を示す図
【図4】従来のLED駆動用スイッチング電源回路の各部からの出力のタイミングチャート
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明を実施するための一実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0024】
図1は、本発明の実施例1におけるLED駆動用スイッチング電源回路の構成を示す図である。
【0025】
本発明のLED駆動用スイッチング電源回路1は、メイン電源部11、LED部13およびLEDドライバー部14からなる。
【0026】
メイン電源部11は、商用の交流電源から直流電源を取り出し絶縁する電源回路であり、絶縁フライバックトランスT11の巻き線比に応じて、LED部13および信号系回路(図示せず)に直流電圧を出力する。
【0027】
絶縁フライバックトランスT11からの出力であるパルス電圧V12は、ダイオードD12およびコンデンサC12で整流され、信号系回路に直流電圧Vin12として出力される。信号系回路に出力された直流電圧Vin12は、直流電圧Vin12を一定の直流電圧に保つためにFETQ11にフィードバックされ、FETQ11のON、OFFのタイミングが制御される。
【0028】
また、絶縁フライバックトランスT11からの出力であるパルス電圧V11は、ダイオードD11、FETQ12およびコンデンサC11で整流され、LED部13のLEDに直流電圧Vout11として出力される。
【0029】
ここで、絶縁フライバックトランスT11から出力されたパルス電圧V11がダイオードD11で整流されたパルス電圧Vin11は、FETQ12でLEDドライバー部14の同期型LEDドライバー141からのパルスに基づきスイッチングされる。FETQ12でスイッチングされたパルス電圧は、コンデンサC11で整流され、LED部13のLEDに直流電圧Vout11として出力される。
【0030】
なお、絶縁フライバックトランスT11から出力されるパルス電圧V11およびV12は絶縁フライバックトランスT11の巻き線比の関係で電圧値は異なるが、電圧のON/OFFの変化のタイミングは同じである。
【0031】
LED部13のLEDにメイン電源部11から出力された直流電圧Vout11がかかると、LED部13のLEDに直流電流が流れLEDが点灯する。
【0032】
LEDドライバー部14は、同期型LEDドライバー141と定電流源142によりLED部13に出力される直流電流が一定になるようにメイン電源部11のFETQ12に出力されるパルスを制御することにより、LED部13に出力される直流電圧Vout11を一定に制御する回路であり、同期型LEDドライバー141からFETQ12に出力されるパルスの周期は、絶縁フライバックトランスT11から出力されたパルス電圧V12と同期している。さらに具体的には、同期型LEDドライバー141は、パルス電圧V12が正電圧から負電圧になるタイミングでFETQ12がOFFからONになるようにFETQ12にパルスを出力し、LED部13に出力される直流電圧Vout11を一定に制御するタイミングでFETQ12がONからOFFになるようにFETQ12にパルスを出力する。
【0033】
なお、本実施例では、同期型LEDドライバー141からFETQ12に出力されるパルスの周期は、絶縁フライバックトランスT11から出力されたパルス電圧V12と同期しているとしているが、絶縁フライバックトランスT11から出力されたパルス電圧V11に同期させても同じことである。
【0034】
図2は、本発明の実施例1におけるLED駆動用スイッチング電源回路の各部からの出力のタイミングチャートである。
【0035】
メイン電源部11のFETQ11がOFFからONになると、FETQ11にドレイン電流iQ11が流れ始め、絶縁フライバックトランスT11にエネルギーの蓄積が始まる。
【0036】
また、メイン電源部11のFETQ11がOFFからONになるタイミングで絶縁フライバックトランスT11のパルス電圧V11およびV12は正電圧から負電圧となり、ダイオードD11から出力されるパルス電圧Vin11の電圧がLowとなる。
【0037】
ここで、LEDドライバー部14の同期型LEDドライバー141は、絶縁フライバックトランスT11からの出力であるパルス電圧V12が正電圧から負電圧になるタイミングを検出し、パルス電圧V12が正電圧から負電圧になるタイミングでFETQ12がOFFからONとなるパルスをFETQ12に出力する。
【0038】
しかし、このとき絶縁フライバックトランスT11からの出力であるパルス電圧V11が負電圧となっているため、メイン電源部11のダイオードD11は導通せず、FETQ12にドレイン電流iQ12は流れない。同様に絶縁フライバックトランスT11からの出力であるパルス電圧V12も負電圧となっているため、メイン電源部11のダイオードD12も導通せず、ダイオードD12の順電流iD12も流れない。
【0039】
次に、メイン電源部11のFETQ11がONからOFFになるとFETQ11にドレイン電流iQ11は流れなくなり、絶縁フライバックトランスT11へのエネルギー蓄積がとまり、メイン電源部11の2次側へのエネルギー供給が始まる。
【0040】
メイン電源部11のFETQ11がONからOFFになるタイミングで、絶縁フライバックトランスT11からの出力であるパルス電圧V11が負電圧から正電圧に変わる。パルス電圧V11が負電圧から正電圧に変わる時、ダイオードD11が導通し、また、メイン電源部11のFETQ12はすでにONとなっているので、ダイオードD11から出力されるパルス電圧Vin11もHighになり、FETQ12にドレイン電流iQ12が流れ出し、FETQ12に流れ出したドレイン電流iQ12がコンデンサC11に充電されて直流に整流されることによりFETQ12から出力されたパルス電圧が直流電圧Vout11に整流されてLED部13のLEDに出力される。
【0041】
ここでLED部13のLEDに出力される直流電圧Vout11の電圧値は、LEDドライバー部14からFETQ12に出力されるパルスのON幅に応じて決まる。このとき、メイン電源部11のダイオードD11から出力されるパルス電圧Vin11もVout11と同じ電圧となる。
【0042】
ここで、LEDに出力される直流電圧Vout11の電圧値は、メイン電源部11の絶縁フライバックトランスT11から本来巻き線比に応じて出力されるパルス電圧V11の正電圧より低くなる。従って絶縁フライバックトランスT11から出力されるパルス電圧V11の正電圧の電圧値も本来巻き線比に応じて出力される正電圧より低くなる。
【0043】
同様に絶縁フライバックトランスT11から出力されるパルス電圧V12の正電圧の電圧値も絶縁フライバックトランス11から本来巻き線比に応じて出力される正電圧より低くなる。
【0044】
このとき、パルス電圧V12がダイオードD12およびコンデンサC12で整流された直流電圧Vin12は、本来絶縁フライバックトランスT11から出力されるパルス電圧V12の正電圧に応じた直流電圧となっているため、ダイオードD12は導通せず、ダイオードD12の順電流iD12は流れない。
【0045】
その後、LEDドライバー部14は、LED部13のLEDに十分な電流が供給されたことを検出すると、メイン電源部11のFETQ12がONからOFFとなるパルスをFETQ12に出力する。これにより、メイン電源部11のFETQ12のドレイン電流iQ12は流れなくなる。FETQ12にドレイン電流iQ12が流れなくなると、コンデンサC11に充電された電荷によりLED部13のLEDに直流電圧Vout11が出力される。
【0046】
また、メイン電源部11の絶縁フライバックトランスT11からの出力であるパルス電圧V11およびV12の正電圧の電圧値は、絶縁フライバックトランスT11の巻き線比に合った電圧値となり、メイン電源部11のダイオードD12が導通し、信号系回路へのエネルギー供給が始まる。
【0047】
ここで、メイン電源部11のFETQ12はOFFとなっているため、ダイオードD11から出力されるパルス電圧Vin11は絶縁フライバックトランスT11からの出力であるパルス電圧V11と同じ電圧となる。信号系回路へのエネルギー供給が終わると、メイン電源部11のFETQ11がOFFからONになり、以降、この動作を繰り返す。
【0048】
以上、本発明の実施例1におけるLED駆動用スイッチング電源回路によれば、LEDドライバー部14がメイン電源部11の絶縁フライバックトランスT11から出力されるパルス電圧V12が正電圧から負電圧に変わるタイミングでメイン電源部11のFETQ12をOFFからONにスイッチング制御し、またメイン電源部11の直流電圧Vout11をLED部13に直接出力することにより、従来のLED駆動用スイッチング電源回路2と比較した場合、従来のメイン電源部21にFETQ12を追加するだけでDC−DCコンバータ部22を削減することができる。また、メイン電源部11のFETQ12が常にONの状態でFETQ12にドレイン電流iQ12が流れるので、従来のLED駆動用スイッチング電源回路2において、DC−DCコンバータ部22を構成し、DC−DCコンバータ部22のFETQ22がOFFからONになるタイミング毎に発生していたスイッチング損失を軽減することが出来、効率が良い。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明にかかるLED駆動用スイッチング電源回路は、LEDドライバーの動作周期をメイン電源の動作周期に同期させ、メイン電源の出力電圧を直接制御してLEDに直流電圧を出力することにより、部品点数を削減し、かつ、スイッチング損失を低減させることが可能になるので、低コストで高効率なLED駆動用スイッチング技術として有用である。
【符号の説明】
【0050】
1、2 LED駆動用スイッチング電源回路
11、21 メイン電源部
13 LED部
14、24 LEDドライバー部
22 DC−DCコンバータ部
141 同期型LEDドライバー
142、242 定電流源
241 LEDドライバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1スイッチングトランジスタと、
巻線を巻装し、当該絶縁フライバックトランスの出力である第1パルス電圧を前記第1スイッチングトランジスタによりスイッチングすることにより、前記巻線比に応じた前記第1パルス電圧を出力する絶縁フライバックトランスと、
前記第1パルス電圧を整流し、第2パルス電圧を出力するダイオードと、
前記第1パルス電圧のパルスに同期したパルスを出力するLEDドライバー部と、
前記LEDドライバー部から出力されるパルスに同期して、前記第2パルス電圧を第3パルス電圧にスイッチングする第2スイッチングトランジスタと、
前記第3パルス電圧を直流電圧に整流するコンデンサと、
前記直流電圧に基づきLEDを点灯または消灯するLED部と、
からなるLED駆動用スイッチング電源回路。
【請求項2】
前記LEDドライバー部は、
前記第1パルス電圧の正電圧から負電圧への切り替わりに同期したパルスを前記第2スイッチングトランジスタに出力する
ことを特徴とする請求項1記載のLED駆動用スイッチング電源回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−209478(P2012−209478A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−75023(P2011−75023)
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】