説明

N−[(4,5−ジフェニル−2−チエニル)メチル]スルホンアミド誘導体、これらの調製およびこれらの治療的使用

本発明は、Xが、−SO−または−SO−基を表し;Rが、(C−C)アルキル;(C−C12)非芳香族炭素環式基;(C−C)シクロアルキルメチル;非置換、一、二または三置換フェニル;フェニルにおいて非置換、一、二または三置換のベンジル;フェニルにおいて非置換、一、二または三置換のフェネチル;非置換、一、二または三置換ナフチル;ベンズヒドリル;ベンズヒドリルメチル;および芳香族複素環式基を表し;Rが、水素原子または(C−C)アルキル基を表し;Rが、非置換、一、二または三置換フェニルを表し;Rが、非置換、一、二または三置換フェニルを表し;nが、0、1または2を表し;ならびにAlkが、(C−C)アルキルを表す、式(I)の化合物に関する。本発明は、上述の化合物の調製方法およびこれらの治療的使用にも関する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の主題は、置換N−[(4,5−ジフェニル−2−チエニル)メチル]スルホンアミド誘導体、これらの調製および治療におけるこれらの使用である。
【背景技術】
【0002】
CBカンナビノイド受容体に対して親和性を示すジフェニルピラゾール誘導体は、特に、特許US 5 624 941、EP 0 576 357、EP 0 656 354、EP 1 150 961およびWO 2005/073197に開示されている。
【0003】
抗炎症および鎮痛特性を有する4,5−ジアリールチオフェン誘導体は、国際出願WO 91/19708および特許出願EP 0 024 042、EP 0 055 470、EP 0 055 471およびUS 4 432 974に開示されている。
【0004】
チオフェン−2−カルボキサミド誘導体は、国際出願WO 2005/035488に開示されている。
【発明の開示】
【0005】
CBカンナビノイド受容体に対する拮抗特性を有する新規置換N−[(4,5−ジフェニル−2−チエニル)メチル]スルホンアミド誘導体を、今般、発見した。
【0006】
本発明の主題は、式(I)
【0007】
【化3】

(式中、
− Xは、−SO−または−SO−基を表し;
− Rは、
・(C−C)アルキル;
・非置換又は、1回以上、(C−C)アルキルにより置換されている、非芳香族C−C12炭素環式基;
・非置換又は、1回以上、(C−C)アルキルにより炭素環において置換されている、(C−C)シクロアルキルメチル;
・非置換又は、ハロゲン原子、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)アルキルアミノ、ジ−(C−C)アルキルアミノ、シアノ、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、S(O)Alk基もしくは(C−C)アルキルカルボニル基から、またはフェニル、フェノキシ、ピロリル、イミダゾリル、ピリジルもしくはピラゾリル基(前記基は、非置換又は、1回以上、(C−C)アルキルにより置換されている)から独立して選択される置換基により一、二または三置換されている、フェニル;
・非置換又は、ハロゲン原子、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシもしくはトリフルオロメチル基から独立して選択される置換基によりフェニルにおいて一または二置換されている、または(C−C)アルキルもしくは(C−CC)シクロアルキルから選択される1つもしくは2つの同じもしくは異なる基によりα位において置換されている、ベンジル;
・非置換又は、ハロゲン原子、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシまたはトリフルオロメチル基から独立して選択される置換基によりフェニルにおいて一または二置換されている、フェネチル;
・非置換又は、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシまたはトリフルオロメチル基から独立して選択される置換基により一または二置換されている、ナフチル;
・ベンズヒドリルまたはベンズヒドリルメチル;
・非置換又は、ハロゲン原子、(C−C)アルキルまたはトリフルオロメチル基から独立して選択される置換基により1回以上置換されている、ピロリル、イミダゾリル、フリル、チエニル、ピラゾリル、インドリルまたは2,3−ジヒドロベンゾフリルから選択される、芳香族複素環式基
を表し;
− Rは、水素原子または(C−C)アルキル基を表し;
− Rは、非置換又は、ハロゲン原子、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、トリフルオロメチル基またはS(O)Alk基から独立して選択される置換基により一、二または三置換されている、フェニルを表し;
− Rは、非置換又は、ハロゲン原子、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、トリフルオロメチル基またはS(O)Alk基から独立して選択される置換基により一、二または三置換されている、フェニルを表し;
− nは、0、1または2を表し;
− Alkは、(C−C)アルキルを表す)
に対応する化合物である。
【0008】
式(I)の化合物は、1つ以上の不斉炭素原子を含むことがある。従って、これらは、エナンチオマーまたはジアステレオマーの形態で存在することがある。これらのエナンチオマーおよびジアステレオマー、ならびにラセミ混合物をはじめとするこれらの混合物は、本発明の一部となる。
【0009】
式(I)の化合物は、水和物または溶媒和物の形態で、すなわち、水の1つ以上の分子とまたは溶媒との組み合わせまたは会合物の形態で、存在することがある。このような水和物および溶媒和物も本発明の一部となる。
【0010】
用語「ハロゲン原子」は、臭素、塩素、フッ素またはヨウ素原子を意味すると解釈する。
【0011】
用語「(C−C)アルキル」またはそれぞれ「(C−C)アルキル」もしくは「(C−C)アルキル」は、炭素原子数1から3またはそれぞれ炭素原子数1から4もしくは炭素原子数1から7の線状または分枝状アルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、イソヘキシルまたはヘプチル基などを意味すると解釈する。
【0012】
用語「(C−C)アルコキシ」は、炭素原子数1から4の線状または分枝状アルコキシ基、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、s−ブトキシまたはt−ブトキシ基を意味すると解釈する。
【0013】
用語「(C−C)シクロアルキル」は、炭素原子数3から7の環状アルキル基、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはシクロヘプチル基を意味すると解釈する。
【0014】
非芳香族性C−CC12炭素環式基は、単環式または縮合、架橋もしくはスピロ多環式基を含む。単環式基としては、シクロアルキル、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルまたはシクロオクチルが挙げられる。縮合、架橋またはスピロ二または三環式基としては、例えば、ノルボルニル、ボルニル、イソボルニル、ノルアダマンチル、アダマンチル、スピロ[5.5]ウンデシル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[3.2.1]オクチルまたはビシクロ[3.1.1]ヘプチル基が挙げられる。
【0015】
本発明の主題である式(I)の化合物の中で、次のものが選抜される。
【0016】
−X−が、−SO−基を表し、RからR置換基が、式(I)の化合物について定義したとおりである、式(IA)の化合物;
−X−が、−SO−基を表し、RからR置換基が、式(I)の化合物について定義したとおりである、式(IB)の化合物。
【0017】
本発明によると、
− Xが、−SO−基を表し;
− Rが、
・非置換又は、1回以上、ハロゲン原子により置換されている、(C−C)アルキル;
・非置換又は、1回以上、(C−C)アルキル基により置換されている、(C−CC)シクロアルキル;
・非置換又は、1回以上、(C−C)アルキルにより炭素環において置換されている、(C−CC)シクロアルキルメチル;
・非置換又は、ハロゲン原子、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、シアノ、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、S(O)Alk基、(C−C)アルキルカルボニル基またはフェニルから独立して選択される置換基により一、二または三置換されている、フェニル;
・非置換又は、ハロゲン原子、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシまたはトリフルオロメチル基から独立して選択される置換基により一または二置換されている、ベンジル
を表し;
− Rが、水素原子または(C−C)アルキルを表し;
− Rが、非置換又は、ハロゲン原子、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、トリフルオロメチル基またはS(O)Alk基から独立して選択される置換基により一、二または三置換されている、フェニルを表し;
− Rが、非置換又は、ハロゲン原子、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、トリフルオロメチル基またはS(O)Alk基から独立して選択される置換基により一、二または三置換されている、フェニルを表し;
− nが、0、1または2を表し;
− Alkが、(C−C)アルキルを表す、
塩基形および水和物または溶媒和物形の式(I)の化合物が好ましい。
【0018】
本発明の主題である式(I)の化合物の中の化合物の第一の群は、
− Xが、−SO−または−SO−基を表し;
− Rが、
・3−クロロプロピル;t−ブチル;1−エチルプロピルまたは1−メチルブチル;
・3−クロロフェニル、4−(トリフルオロメチル)フェニル、4−クロロフェニル、2−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、2,5−ジクロロフェニル、2,6−ジフルオロフェニル、3,5−ジフルオロフェニル、3−クロロ−4−フルオロフェニル、3−クロロ−4−メチルフェニル、4−(t−ブチル)フェニル、3,5−ジメチルフェニル、3−メトキシフェニル、3−シアノフェニル、4−シアノフェニル、2−(トリフルオロメチル)フェニルもしくは3−(トリフルオロメチル)フェニル;
・3−(トリフルオロメチル)ベンジル;
・2−ナフチル;
・2−チエニルもしくは5−クロロ−2−チエニル;
・2−(トリフルオロメチル)−5−メチル−3−フリル;
・2,3−ジヒドロベンゾフリル
を表し;および/または
− Rが、水素原子を表し;および/または
− Rが、4−クロロフェニル、4−ブロモフェニル、4−メトキシフェニルもしくは2,4−ジクロロフェニルを表し;および/または
− Rが、2,4−ジクロロフェニルもしくは4−メトキシフェニルを表す、
化合物およびこれらの水和物または溶媒和物から成る。
【0019】
後者の群の化合物の中で、
− Xが、−SO−または−SO−基を表し;
− Rが、
・3−クロロプロピル;t−ブチル;1−エチルプロピルまたは1−メチルブチル;
・3−クロロフェニル、4−(トリフルオロメチル)フェニル、4−クロロフェニル、2−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、2,5−ジクロロフェニル、2,6−ジフルオロフェニル、3,5−ジフルオロフェニル、3−クロロ−4−フルオロフェニル、3−クロロ−4−メチルフェニル、4−(t−ブチル)フェニル、3,5−ジメチルフェニル、3−メトキシフェニル、3−シアノフェニル、4−シアノフェニル、2−(トリフルオロメチル)フェニルまたは3−(トリフルオロメチル)フェニル;
・3−(トリフルオロメチル)ベンジル;
・2−ナフチル;
・2−チエニルまたは5−クロロ−2−チエニル;
・2−(トリフルオロメチル)−5−メチル−3−フリル;
・2,3−ジヒドロベンゾフリル
を表し;
− Rが、水素原子を表し;
− Rが、4−クロロフェニル、4−ブロモフェニル、4−メトキシフェニルまたは2,4−ジクロロフェニルを表し;
− Rが、2,4−ジクロロフェニルまたは4−メトキシフェニルを表す、
式(I)の化合物およびこれらの水和物またはこれらの溶媒和物について言及することができる。
【0020】
後者の群の化合物の中で、
− Rが、
・3−クロロプロピル;
・3−クロロフェニルまたは4−(トリフルオロメチル)フェニル;
・3−(トリフルオロメチル)ベンジル
を表し;
− Rが、水素原子を表し;
− Rが、4−クロロフェニルまたは4−ブロモフェニルを表し;
− Rが、2,4−ジクロロフェニルを表す、
式(I)の化合物およびこれらの水和物またはこれらの溶媒和物について言及することができる。
【0021】
本発明の主題である式(I)の化合物の中で、以下の化合物について特に言及することができる。
【0022】
− 3−クロロ−N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]ベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メタンスルホンアミド;
− N−[[4−(4−ブロモフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]−3−クロロプロパン−1−スルホンアミド;
− N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド;
− N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]−2−メチルプロパン−2−スルホンアミド;
− N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]ペンタン−3−スルホンアミド;
− N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]ペンタン−2−スルホンアミド;
− N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]−2−フルオロベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]−3−フルオロベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]−4−フルオロベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]−3,5−ジフルオロベンゼンスルホンアミド;
− 3−クロロ−N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]−4−フルオロベンゼンスルホンアミド;
− 2,5−ジクロロ−N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]ベンゼンスルホンアミド;
− (4−t−ブチル)−N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]ベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]−3−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]チオフェン−2−スルホンアミド;
− 5−クロロ−N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]チオフェン−2−スルホンアミド;
− N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]−5−メチル−2−(トリフルオロメチル)フラン−3−スルホンアミド;
− N−[[5−(2,4−ジクロロフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]ペンタン−3−スルホンアミド;
− 3−クロロ−N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]ベンゼンスルホンアミド;
− 4−クロロ−N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]ベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]−2−フルオロベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]−3−フルオロベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]−4−フルオロベンゼンスルホンアミド;
− 2,5−ジクロロ−N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]ベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]−2,6−ジフルオロベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]−3,5−ジフルオロベンゼンスルホンアミド;
− 3−クロロ−N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]−4−フルオロベンゼンスルホンアミド;
− 3−クロロ−N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]−4−メチルベンゼンスルホンアミド;
− 4−(t−ブチル)−N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]ベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]−3,5−ジメチルベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]−3−メトキシベンゼンスルホンアミド;
− 3−シアノ−N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]ベンゼンスルホンアミド;
− 4−シアノ−N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]ベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]−2−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]−3−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]ナフタレン−2−スルホンアミド;
− N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]チオフェン−2−スルホンアミド;
− 5−クロロ−N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]チオフェン−2−スルホンアミド;
− N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]−5−メチル−2−(トリフルオロメチル)フラン−3−スルホンアミド;
− N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−スルホンアミド;および
これらの水和物または溶媒和物。
【0023】
以下の文中、用語<<保護基Pg>>は、一方で、合成中に反応性官能基、例えばヒドロキシルまたはアミンを保護すること、もう一方で、合成終了時に無傷の反応性官能基を再生することを可能にする基を意味すると解釈する。保護基ならびに保護および脱保護方法の例は、「Protective Groups in Organic Synthesis」,Greenら,2nd Edition(John Wiley & Sons Inc.,New York),1991に与えられている。
【0024】
用語<<脱離基>>は、以下の文中、ヘテロリティック結合を切断することにより、電子対の離脱を伴って分子から容易に切断することができる基を意味すると解釈する。従って、この基は、例えば、置換反応中に別の基により容易に置換され得る。このような脱離基は、例えば、ハロゲン、または活性化ヒドロキシル基、例えばメタンスルホネート、ベンゼンスルホネート、p−トルエンスルホネート、トリフレート、アセテートなどである。脱離基の例およびこれらの調製のための参照の例は、「Advances in Organic Chemistry」,J.March,3rd Edition,Wiley Interscience,1985,p.310−316に与えられている。
【0025】
本発明によると、
式:
【0026】
【化4】

(式中、R、RおよびRは、式(I)の化合物について定義したとおりである)
の化合物を、
− 式中の−X−が−SO−基を表す式(I)の化合物を調製することが必要なときには、式:
Hal−SO−R (XV)
(式中、Rは、式(I)の化合物について定義したとおりであり、Halは、ハロゲン原子を表す)
のハロゲン化スルフィニルで、または
− 式中の−X−が−SO−基を表す式(I)の化合物を調製することが必要なときには、式:
Hal−SO−R (III)
(式中、Rは、式(I)の化合物について定義したとおりであり、Halは、ハロゲン原子を表す)
のハロゲン化スルフィニルで
処理することを特徴とするプロセスに従って、式(I)の化合物を調製することができる。
【0027】
式(II)の化合物を式(XV)のハロゲン化スルフィニルで処理する場合、この反応は、トリエチルアミンなどの塩基の存在下、ジクロロメタンなどの溶媒中、周囲温度と溶媒の還流温度の間の温度で行う。
【0028】
式(II)の化合物を式(III)のハロゲン化スルホニルで処理する場合、この反応は、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンまたは4−ジメチルアミノピリジンなどの塩基の存在下、ジクロロメタン、テトラヒドロフランまたはN,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、0℃と溶媒の還流温度の間の温度で行う。
【0029】
本プロセスの代替方式に従って、式中の−X−が−SO−基を表す式(I)の化合物の酸化剤との反応により、式中の−X−が−SO−基を表す式(I)の化合物を調製することができる。ジクロロメタンなどの溶媒中、0℃と周囲温度の間の温度で、3−クロロ過安息香酸を酸化剤として使用してもよい。
【0030】
本プロセスの代替方式に従って、水素化ナトリウムなどの塩基の存在下、N,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、周囲温度と溶媒の還流温度の間の温度で、R=Hの式(I)の化合物をハロゲン化(C−C)アルキルと反応させることにより、式中のRが(C−C)アルキルを表す式(I)の化合物を調製することができる。
【0031】
このようにして得られた式(I)の化合物は、その後、従来の方法に従って、例えば結晶化またはクロマトグラフィーにより、反応媒体から分離し、精製することができる。
【0032】
式(II)の化合物は、式:
【0033】
【化5】

(式中、RおよびRは、式(I)の化合物について定義したとおりであり、Yは、上で定義したような脱離基、好ましくはハロゲン原子または活性化ヒドロキシル基、例えばメタンスルホネート、ベンゼンスルホネート、p−トルエンスルホネートもしくはトリフレート基である)
の化合物を、式:
N−R (V)
(式中、Rは、式(I)の化合物について定義したとおりである)
と反応させることによって調製する。
【0034】
この反応は、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジクロロメタン、トルエンまたはプロパン−2−オールなどの溶媒中、塩基の存在下または不在下で行う。塩基を用いる場合、これは、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミンまたはN−メチルモルホリンなどの有機塩基から選択される。この反応は、0℃と溶媒の還流温度の間の温度で行う。
【0035】
1つの代替方式に従って、Y=Clの式(IV)の化合物を1,3,5,7−テトラアザトリシクロ[3.3.13,7]デカン(またはヘキサメチレンテトラアミン)と反応させ、その後、塩酸などの強酸で加水分解することにより、R=Hの式(II)の化合物を調製することもできる。
【0036】
もう1つの代替方式に従って、式:
【0037】
【化6】

(式中、RおよびRは、式(I)の化合物について定義したとおりである)
の化合物の還元により、R=Hの式(II)の化合物を調製することもできる。この還元は、テトラヒドロフランなどの溶媒中、周囲温度と溶媒の還流温度の間の温度でボランなどの還元剤を使用し、その後、酸加水分解することにより行うことができる。
【0038】
式(III)の化合物は、市販されており、または文献に記載されており、またはJ.Org.Chem.USSR,1970,6,2454−2458;J.Am.Chem.Soc.,1952,74,2008;J.Med.Chem.1977,20(10),1235−1239;EP 0 469 984もしくはWO 95/18105などに記載されている方法に従って調製することができる。
【0039】
例えば、式(III)の化合物は、対応するスルホン酸またはこれらの塩(例えば、これらのナトリウムもしくはカリウム塩)のハロゲン化によって調製することができる。この反応は、オキシ塩化リン、塩化チオニル、三塩化リン、三臭化リンまたは五塩化リンなどのハロゲン化剤の存在下、溶媒を用いないか、ハロゲン化炭化水素またはN,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、−10℃から200℃の間の温度で行う。
【0040】
式(IV)の化合物は、上で述べた従来の方法に従って、式:
【0041】
【化7】

(式中、RおよびRは、式(I)の化合物について定義したとおりである)
の化合物から調製する。
【0042】
従って、例えば、式(IV)の化合物において、Yがハロゲン原子を表す場合には、式(VII)の化合物を、ジクロロメタンなどの溶媒中、−10℃と周囲温度の間の温度で、PCl、PBr、HBrまたはBBrなどのハロゲン化剤を用いて処理する。
【0043】
式(IV)の化合物において、Yが、メタンスルホネート、ベンゼンスルホネート、p−トルエンスルホネートまたはトリフルオロメタンスルホネートを表す場合には、式(VII)の化合物を式 W−SO−Cl(式中、Wは、メチル、フェニル、p−トリルまたはトリフルオロメチルを表す)の塩化スルホニルと反応させる。この反応は、トリエチルアミン、ピリジンまたはN,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの塩基の存在下、ジクロロメタンまたはトルエンなどの溶媒中、−20℃と溶媒の還流温度の間の温度で行われる。
【0044】
式(V)の化合物は、公知である。
【0045】
式(VI)の化合物は、式:
【0046】
【化8】

(式中、RおよびRは、式(I)の化合物について定義したとおりである)
の酸またはこの酸の官能化誘導体をアンモニアと反応させることによって調製する。
【0047】
式(VII)の化合物は、式:
【0048】
【化9】

(式中、RおよびRは、式(I)の化合物について定義したとおりであり、Zは、ヒドロキシルまたは(C−C)アルコキシを表す)
の化合物での還元反応によって調製する。
【0049】
この反応は、水素化ホウ素ナトリウムまたは水素化アルミニウムリチウムなどの還元剤の存在下、テトラヒドロフランなどの溶媒中、−20℃と周囲温度の間の温度で行う。Z=OHの式(IX)の化合物を還元する場合、この酸は、事前にトリエチルアミンの存在下デカーロロギ酸エチルと反応させることにより活性化させてもよい。
【0050】
式(VIII)の化合物またはZ=OHの式(IX)の化合物は、Z=(C−C)アルコキシの式(IX)の化合物の従来の加水分解によって調製する。
【0051】
この反応は、例えば、水、メタノール、1,2−ジメトキシエタンもしく1,4−ジオキサンなどの溶媒またはこれらの溶媒の混合物中、0℃と溶媒の還流温度の間の温度で、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物を用いる、アルカリ媒体中での加水分解により行う。
【0052】
Z=(C−C)アルコキシの式(IX)の化合物は、下の図式Iに従って調製する。
【0053】
【化10】

【0054】
図式Iの段階a1において、式(X)の化合物と式(XI)の化合物の反応は、ヘキサメチルジシラザンのアルカリ金属塩、例えばナトリウム塩の存在下、例えば、テトラヒドロなどの溶媒中、−70℃から0℃の間の温度で行う。
【0055】
段階b1において、このようにして得られた式(XII)の化合物を、1,2−ジクロロメタンなどの溶媒中、−10℃と溶媒の還流温度の間の温度で、N,N−ジメチルホルムアミド/オキシ塩化リン混合物と反応させる。
【0056】
このようにして得られた化合物(XIII)を、段階c1において、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカー7−エンなどの塩基の存在下、アセトニトリルなどの溶媒中、周囲温度と溶媒の還流温度の間の温度で、化合物(XIV)と反応させる。
【0057】
式(X)、(XI)、(XIV)および(XV)の化合物は、公知であり、または公知の方法に従って調製される。
【0058】
以下の実施例は、本発明の一部の化合物の調製を説明するものである。これらの実施例は、限定的なものではなく、単に本発明を説明するためのものである。実施例において与える化合物の番号は、本発明の少数の化合物の化学構造および物理特性を説明する下の表Iに示す番号を指す。
【0059】
以下の略記を「調製」および「実施例」において用いる。
【0060】
エーテル:ジエチルエーテル
イソプロピルエーテル:ジイソプロピルエーテル
DMSO:ジメチルスルホキシド
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
THF:テトラヒドロフラン
TBTU:2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム・テトラフルオロホウ酸塩
DCM:ジクロロメタン
AcOEt:酢酸エチル
DIPEA:ジイソプロピルエチルアミン
DBU:1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカー7−エン
TFA:トリフルオロ酢酸
2N塩酸エーテル:ジエチルエーテル中の塩酸の2N溶液
M.p.:融点
AT:周囲温度
B.p.:沸点
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
Silica H:Merckにより販売されている60Hシリカゲル(Darmstadt)
pH=2緩衝溶液:1リットルの水の中の16.66gのKHSOおよび32.32gのKSOの溶液。
【0061】
プロトン核磁気共鳴(H NMR)スペクトルは、d−DMSO中、200MHzで記録する。化学シフトδは、百万分率(ppm)で表す。スペクトルの解釈に以下の略記を用いる。s:一重線、d:二重線、t:三重線、q:四重線、qt:五重線、m:非分割ピーク、mt:多重線、bs、広い一重線、sd:分割二重線。
【0062】
本発明の化合物は、LC/UV/MS(液体クロマトグラフィー/UV検出/質量分析)カップリングにより分析する。分子ピーク(MH)および分での保持時間(rt)を測定する。
【0063】
方法1:
2.1×50mm、3.5μmのSymmetry C18カラムを30℃、流量0.4mL/分で使用する。
【0064】
溶離剤は、以下のとおり構成する。
【0065】
− 溶媒A:水中0.005%のトリフルオロ酢酸(TFA)、pH3.15;
− 溶媒B:アセトニトリル中0.005%のTFA。
【0066】
【表1】

【0067】
UV検出は、λ=210nmで行い、質量検出は、陽性ESI化学イオン化モードで行う。
【0068】
方法2:
2.1×50mm、3.5μmのXTerra MS C18カラムを30℃、流量0.4mL/分で使用する。
【0069】
溶離剤は、以下のとおり構成する。
【0070】
− 溶媒A:水中10mMの酢酸アンモニウム(AcONH)、pH7;
− 溶媒B:アセトニトリル。
【0071】
【表2】

【0072】
UV検出は、λ=220nmで行い、質量検出は、陽性ESI化学イオン化モードで行う。
【0073】
方法3:
2.1×50mm、3.5μmのXTerra MS C18カラムを30℃、流量0.4mL/分で使用する。
【0074】
溶離剤は、以下のとおり構成する。
【0075】
− 溶媒A:水中10mMの酢酸アンモニウム(AcONH)、pH7;
− 溶媒B:アセトニトリル。
【0076】
【表3】

【0077】
UV検出は、λ=220nmで行い、質量検出は、陽性ESI化学イオン化モードで行う。
【0078】
方法4:
2.1×30mm、3.5μmのXTerra MS C18カラムを30℃、流量0.8mL/分で使用する。
【0079】
溶離剤は、以下のとおり構成する。
【0080】
− 溶媒A:水中0.025%のトリフルオロ酢酸(TFA);
− 溶媒B:アセトニトリル中0.025%のTFA。
【0081】
【表4】

【0082】
UV検出は、210nmから400nmの間のダイオードアレイ検出で行い、質量検出は、陽性ESI化学イオン化モードで行う。
【0083】
調製
1.式(XII)の化合物の調製:
調製1.1
2−(4−クロロフェニル)−1−(2,4−ジクロロフェニル)エタノン。
【0084】
THF中のヘキサメチルジシラザンのナトリウム塩の2M溶液(420mL)を窒素雰囲気下で−60℃に冷却し、350mLのTFHを添加し、その後、70mLのTHF中の57.6gの4−クロロフェニル酢酸の溶液を1滴ずつ添加し、この混合物を攪拌しながら−60℃で1時間放置する。その後、66gの2,4−ジクロロ安息香酸メチルを−60℃で1滴ずつ添加し、この混合物を攪拌しながら−60℃で40分間放置し、その後、温度を0℃に上昇させる。この反応混合物を氷/(1Lの2N HCl)の混合物に注入し、エーテルで抽出し、有機相をNaSOで乾燥させ、溶媒を真空下で150mLの量に濃縮し、200mLのペンタンを添加し、形成された結晶性生成物を濾過する。60gの期待化合物を得る。
【0085】
調製1.2
2−(4−ブロモフェニル)−1−(2,4−ジクロロフェニル)エタノン。
【0086】
THF中のヘキサメチルジシラザンのナトリウム塩の2M溶液(436mL)を窒素雰囲気下で−60℃に冷却し、400mLのTFHを添加し、その後、100mLのTHF中の75gの4−ブロモフェニル酢酸の溶液を1滴ずつ添加し、この混合物を攪拌しながら−70℃で1時間30分放置する。その後、67.9gの2,4−ジクロロ安息香酸メチルを1滴ずつ添加し、この混合物を攪拌しながら30分間放置し、その後、温度を5℃に上昇させる。この反応混合物を氷/(1Lの2N HCl)の混合物に注入し、エーテルで抽出し、有機相をNaHCO飽和溶液でおよび水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、溶媒を真空下で200mLの量に蒸発させ、ペンタンを添加し、形成された結晶性生成物を濾過する。80gの期待化合物を得る。
【0087】
調製1.3
1−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(4−メトキシフェニル)エタノン。
【0088】
THF中のヘキサメチルジシラザンのナトリウム塩の2M溶液(413mL)を窒素雰囲気下で−65℃に冷却し、300mLのTHFを添加し、その後、70mLのTHF中の55gの4−メトキシフェニル酢酸の溶液を1滴ずつ添加し、この混合物を攪拌しながら3時間、−45℃未満の温度で放置する。その後、64.5gの2,4−ジクロロ安息香酸メチルを1滴ずつ添加し、この混合物を攪拌しながら放置し、この間に温度を0℃に上昇させる。この反応混合物を氷/(1Lの2N HCl)の混合物に注入し、エーテルで抽出し、有機相をNaHCO飽和溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させ、溶媒を真空下で蒸発させる。この残留物をシリカゲルでのクロマトグラフィー(溶離は、ヘプタンで、その後、(90/10;v/v)までヘプタン/AcOEt混合物で行う)に付す。29gの期待化合物を得る。
【0089】
2.式(XIII)の化合物の調製:
調製2.1
3−クロロ−2−(4−クロロフェニル)−3−(2,4−ジクロロフェニル)アクリルアルデヒド。
【0090】
60mLの1,2−ジクロロエタン中の28.7mLのDMFの溶液を−5℃に冷却し、30mLのPOClを1滴ずつ添加し、その後、この混合物を攪拌しながら放置し、この間に温度をATに上昇させる。その後、300mLの1,2−ジクロロエタン中の調製1.1で得られた30gの化合物の溶液を添加し、この混合物を一晩、60℃で加熱する。冷却後、この反応混合物を氷に注入し、NaHCOの添加によりpHを7にし、DCMで抽出を行い、有機相をNaSOで乾燥させ、真空下で溶媒を蒸発させる。35gの期待化合物を得る。
【0091】
調製2.2
2−(4−ブロモフェニル)−3−クロロ−3−(2,4−ジクロロフェニル)アクリルアルデヒド。
【0092】
75mLの1,2−ジクロロエタン中の33.7mLのDMFの溶液を−5℃に冷却し、40.6mLのPOClを1滴ずつ添加し、その後、この混合物を攪拌しながら放置し、この間に温度をATに上昇させる。その後、300mLの1,2−ジクロロエタン中の調製1.2で得られた40gの化合物の溶液を添加し、この混合物を48時間、還流させながら加熱する。冷却後、この反応混合物を1.5リットルの氷冷水に注入し、NaHCOの添加によりpHを7にし、DCMで抽出を行い、有機相をNaSOで乾燥させ、真空下で溶媒を蒸発させる。残留物をシリカゲルでのクロマトグラフィー(溶離は、ヘプタン/DCM混合物の(90/10;v/v)から(50/50;v/v)の勾配を用いて行う)に付す。39gの期待化合物を得る。
【0093】
調製2.3
3−クロロ−3−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(4−メトキシフェニル)アクリルアルデヒド。
【0094】
70mLの1,2−ジクロロエタン中の36.9mLのDMFの溶液を0から5℃に冷却し、41mLのPOClを1滴ずつ添加し、その後、この混合物を攪拌しながら放置し、この間に温度をATに上昇させる。その後、200mLの1,2−ジクロロエタン中の調製1.3で得られた20gの化合物の溶液を添加し、その後、この混合物を一晩、40℃で加熱し、4時間、還流させながら加熱する。冷却後、この反応混合物を氷に注入し、酢酸ナトリウムの添加により塩基性化し、DCMで抽出を行い、有機相をNaSOで乾燥させ、真空下で溶媒を蒸発させる。残留物をシリカゲルでのクロマトグラフィー(溶離は、DCMで行う)に付す。25gの期待化合物を得る。
【0095】
3.式(IX)の化合物の調製:
調製3.1
4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)チオフェン−2−カルボン酸メチル。
【0096】
300mLのアセトニトリル中の調製2.1において得られた33gの化合物の溶液に、8.53mLのメルカプト酢酸メチルを添加し、その後、10.51mLのDBUを添加し、この混合物を攪拌しながら一晩、ATで放置する。形成された結晶性生成物を濾過し、真空下で乾燥させる。22gの期待化合物を得る。
【0097】
調製3.2
4−(4−ブロモフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)チオフェン−2−カルボン酸メチル。
【0098】
300mLのアセトニトリル中の調製2.2において得られた39gの化合物の溶液に、26.8mLのメルカプト酢酸メチルを添加し、その後、45.5mLのDBUを添加し、この混合物を攪拌しながら一晩、ATで放置する。形成された沈殿生成物を濾過し、真空下で乾燥させる。13gの期待生成物を得る。
【0099】
調製3.3
5−(2,4−ジクロロフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)チオフェン−2−カルボン酸メチル。
【0100】
100mLのアセトニトリル中の10gの調製2.3の化合物および5.76mLのメルカプト酢酸メチルの混合物を45℃に加熱し、4.84mLのDBUを1滴ずつ添加し、この混合物を攪拌しながら放置し、この間に温度を周囲温度に戻す。この反応混合物を真空下で濃縮し、残留物を0.5N HCl溶液に吸収させ、エーテルで抽出し、有機相をNaSOで乾燥させ、溶媒を真空下で蒸発させる。残留物を、シリカゲルでのクロマトグラフィー(溶離は、ヘプタンで、その後、(80/20;v/v)までのヘプタン/AcOEt混合物で行う)に付す。6.8gの期待化合物を得る。
【0101】
4.式(VII)の化合物の調製:
調製4.1
[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メタノール。
【0102】
100mLのTHF中の1.43gの水素化アルミニウムリチウムの懸濁液を−20℃に冷却し、20mLのTHF中の調製3.1で得られた10gの化合物の溶液を1滴ずつ添加し、この混合物を攪拌しながら−20℃で1時間、放置する。この反応混合物を、白濁が現れるまで、水の添加により加水分解し、この無機塩をCeliteにより濾過し、濾液を真空下で濃縮する。残留物をヘプタンに吸収させ、攪拌しながら放置し、形成された結晶性生成物を濾過する。7gの期待化合物を得る。
【0103】
5.式(IV)の化合物の調製:
調製5.1
5−(クロロメチル)−3−(4−クロロフェニル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)チオフェン。
【0104】
80mLのDCM中の調製4.1で得られた7gの化合物の溶液を−10℃に冷却し、4.14gのPClを添加し、この混合物を攪拌しながら24時間放置し、この間に温度をATに上昇させる。この反応混合物に水を添加し、この反応混合物を攪拌しながら15分間放置し、AcOEtで抽出し、有機相をNaSOで乾燥させ、真空下で溶媒を蒸発させる。残留物をペンタンに吸収させ、攪拌しながら放置し、形成された結晶性生成物を濾過する。6.8gの期待化合物を得る。
【0105】
6.式(VIII)の化合物の調製:
調製6.1
4−(4−ブロモフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)チオフェン−2−カルボン酸。
【0106】
24mLの30% NaOH溶液を、80mLの1,2−ジメトキシエタンおよび40mLのMeOH中の調製3.2で得られた16gの化合物の混合物に添加し、この混合物を攪拌しながらATで2時間放置する。この反応混合物を真空下で濃縮し、残留物を水で抽出し、水相をエーテルで洗浄し、30% HCl溶液の添加によりpH=2に酸性化し、AcOEtで抽出し、有機相をMgSOで乾燥させ、溶媒を真空下で蒸発させる。イソプロピルエーテルから結晶させた後、12.4gの期待化合物を得る。
【0107】
調製6.2
5−(2,4−ジクロロフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)チオフェン−2−カルボン酸。
【0108】
50mLの1,2−ジメトキシエタンおよび100mLの95% EtOH中の調製3.3で得られた10gの化合物および2.1gのKOHの混合物を攪拌しながら周囲温度で5時間放置する。この反応混合物を真空下で濃縮し、残留物を水で抽出し、水相をエーテルで洗浄し、30% HCl溶液の添加によりpH=2に酸性化し、エーテルで抽出し、有機相をNaSOで乾燥させ、溶媒を真空下で蒸発させる。残留物をイソプロピルエーテルに吸収させ、ペンタンを添加し、形成された結晶性生成物を濾過する。7.5gの期待化合物を得る。
【0109】
7.式(VI)の化合物の調製:
調製7.1
4−(4−ブロモフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)チオフェン−2−カルボキサミド。
【0110】
140mLの1,2−ジクロロエタン中の調製6.1で得られた14gの化合物および8.35mLの塩化チオニルの混合物を2時間、還流させながら加熱する。この反応混合物を真空下で濃縮し、残留物を1,2−ジクロロエタンに吸収させ、溶媒を真空下で蒸発させる。このようにして形成された酸塩化物を150mLのDCMに吸収させ、この溶液を、MeOH中のアンモニアの2M溶液(32mL)とトリエチルアミン(4.4mL)の混合物に1滴ずつ添加し、その後、この混合物を攪拌しながら30分間放置する。この混合物を真空下で濃縮し、水からの結晶化および真空下での乾燥後、13.6gの期待化合物を得る。
【0111】
調製7.2
5−(2,4−ジクロロフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)チオフェン−2−カルボキサミド。
【0112】
100mLの1,2−ジクロロエタン中の調製6.2で得られた7.5gの化合物および7.22mLの塩化チオニルの混合物を3時間、還流させながら加熱する。この反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をトルエンに吸収させ、溶媒を真空下で蒸発させる。このようにして形成された酸塩化物を20mLのDCMに吸収させ、この溶液を、MeOH中のアンモニアの2M溶液(28.3mL)と30mLのDCM中の4mLのトリエチルアミンとの混合物(事前に0から5℃に冷却したもの)に1滴ずつ添加し、その後、この混合物を攪拌しながら放置し、この間に温度を周囲温度に上昇させる。この反応混合物を真空下で濃縮し、残留物を0.5N HCl溶液に吸収させ、エーテル/AcOEt混合物で抽出し、有機相をNaSOで乾燥させ、溶媒を真空下で蒸発させる。残留物をエーテル/イソプロピルエーテル混合物に吸収させ、形成された沈殿を濾過する。6gの期待化合物を得る。
【0113】
8.式(II)の化合物の調製:
調製8.1
塩酸1−[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メタナミン。
【0114】
100mLのEtOH中の調製5.1で得られた6.8gの化合物と2.75gのヨウ化ナトリウムと2.95gのヘキサメチレンテトラアミンとの混合物を攪拌しながらATで48時間放置し、その後、60℃で3時間加熱する。その後、28mLの濃HClを添加し、この混合物を1時間、還流させながら加熱する。この反応混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮する。残留物を100mLのエーテルに吸収させ、100mLの水を添加し、この混合物を攪拌しならが30分間放置し、形成された沈殿を濾過する。7gの期待化合物を得る。
【0115】
調製8.2
塩酸1−[4−(4−ブロモフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メタナミン。
【0116】
THF中のボランの1M溶液(150mL)を、35mLのTHF中の調製7.1で得られた13.5gの化合物の溶液に添加し、その後、この混合物を2時間、還流させながら加熱する。ATに冷却後、40mLのMeOHを1滴ずつ添加する。この反応混合物を5℃に冷却し、16mLの2N塩酸エーテルを添加し、この混合物を攪拌しながらATで一晩放置し、形成された結晶性生成物を濾過する。8.2gの期待化合物を得る。
【0117】
調製8.3
塩酸1−[5−(2,4−ジクロロフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メタナミン。
【0118】
THF中のボランの1M溶液(63.5mL)を、60mLのTHF中の調製7.2で得られた6gの化合物の溶液に添加し、その後、この混合物を4時間、還流させながら加熱する。周囲温度に冷却後、ガスの発生が治まるまでMeOHを1滴ずつ添加する。この反応混合物を5℃に冷却し、20mLの2N塩酸エーテルを添加し、この混合物を攪拌しながら30分間放置する。この反応混合物を真空下で15mLの量に濃縮し、この量をエーテル/イソプロピルエーテル(70/70;v/v)混合物に1滴ずつ添加し、形成された沈殿を濾過する。3gの期待化合物を得る。
【0119】
調製8.4
塩酸1−[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メタナミン。
【0120】
この化合物は、調製1.3、2.3、3.3、6.2、7.2および8.3において順次説明した手順に従って調製する。
【0121】
9.式(III)の化合物の調製:
調製9.1
塩化ペンタン−3−スルホニル。
【0122】
A.1−エチルプロピルイミドチオカルバメート。
【0123】
15gのチオ尿素と、82gのペンタン−3−オールと、50mLの(水中のHBrの47%溶液)との混合物を4日間、還流させながら加熱する。この反応混合物を真空下で濃縮し、残留物を数回、水に吸収させ、各回、過剰なペンタン−3−オールが除去されるまで真空下で濃縮する。44gの期待化合物を得、この化合物をそのまま使用する。
【0124】
B.ペンタン−3−チオール。
【0125】
150mLの水中の前段階における44gの期待化合物の溶液を60℃に加熱し、この反応混合物に二層が形成されるまで濃NaOH溶液をゆっくりと添加する。エーテルで抽出を行い、有機相をNaSOで乾燥させ、溶媒を真空下で蒸発させる。10gの期待化合物を得、この化合物をそのまま使用する。
【0126】
C.塩化ペンタン−3−スルホニル。
【0127】
20gの氷を、前段階で得られた10gの化合物と40mLの酢酸との混合物に添加し、その後、この反応混合物が飽和するまで、この反応混合物を塩素ガスでスパージし、この反応混合物を、脱色するまで、攪拌しながら0から5℃で放置する。エーテルで抽出を行い、有機相を5% Na溶液でおよび水で数回洗浄し、NaSOで乾燥させ、溶媒を真空下で蒸発させる。7gの期待化合物を得る。
【実施例1】
【0128】
化合物番号1
3−クロロ−N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]ベンゼンスルホンアミド。
【0129】
0.43mLのトリエチルアミンおよび次に0.274gの塩化3−クロロベンゼンスルホニルを、30mLのDCM中の調製8.1で得られた0.5gの化合物の溶液に添加し、混合物を攪拌しながらATで一晩放置する。この反応混合物を真空下で濃縮し、残留物を水に吸収させ、AcOEtで抽出し、有機相をNaSOで乾燥させ、溶媒を真空下で蒸発させる。残留物をシリカゲルでのクロマトグラフィー(溶離は、ヘプタンで、その後、(10/10;v/v)までのヘプタン/AcOEt混合物の勾配で行う)に付す。0.47gの期待化合物を得る。
【実施例2】
【0130】
化合物番号5
N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド。
【0131】
0.36mLのトリエチルアミンおよび次に0.15gの塩化2−メチルプロパン−2−スルフィニルを、20mLのDCM中の調製8.1で得られた0.35gの化合物の溶液に添加し、この混合物を攪拌しながら周囲温度で一晩放置する。この反応混合物を真空下で濃縮し、残留物を1N HCl溶液に吸収させ、エーテルで抽出し、有機相をNaSOで乾燥させ、溶媒を真空下で蒸発させる。残留物をエーテルに吸収させ、イソプロピルエーテルを添加し、形成された結晶性生成物を濾過する。0.22gの期待化合物を得る。
【実施例3】
【0132】
化合物番号6
N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]−2−メチルプロパン−2−スルホンアミド。
【0133】
20mLのDCM中の0.3gの化合物番号5と0.27gの3−クロロ過安息香酸の混合物を攪拌しながら周囲温度で1時間放置する。この反応混合物を真空下で濃縮し、残留物を10% NaHCO溶液に吸収させ、エーテルで抽出し、有機相をNaSOで乾燥させ、溶媒を真空下で蒸発させる。残留物をシリカゲルでのクロマトグラフィー(溶離は、DCMで行う)に付す。イソプロピルエーテルからの結晶化後、0.2gの期待化合物を得る。
【実施例4】
【0134】
化合物番号7
N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]ペンタン−3−スルホンアミド。
【0135】
20mLのDCM中の調製8.1で得られた0.5gの化合物と、0.69mLのトリエチルアミンと調製9.1で得られた0.25gの化合物と0.15gの4−ジメチルアミノピリジンとの混合物を攪拌しながら0から5℃で一晩放置する。調製9.1からの0.25gの化合物を添加し、この混合物を攪拌しながら5時間放置し、この間に温度を周囲温度に上昇させる。この反応混合物を真空下で濃縮し、残留物を水に吸収させ、エーテルで抽出し、有機相をNaSOで乾燥させ、溶媒を真空下で蒸発させる。残留物をシリカゲルでのクロマトグラフィー(溶離は、DCM/AcOEt(95/5;v/v)混合物で行う)に付す。0.08gの期待化合物を得る。
【実施例5】
【0136】
化合物番号20
N−[[5−(2,4−ジクロロフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]ペンタン−3−スルホンアミド。
【0137】
20mLのDCM中の調製8.3で得られた0.6gの化合物と、0.6mLのトリエチルアミンと、調製9.1で得られた0.38gの化合物と、0.18gの4−ジメチルアミノピリジンとの混合物を攪拌しながら0から5℃で一晩放置する。調製9.1からの0.238gの化合物を添加し、この混合物を攪拌しながら周囲温度で2時間放置する。この反応混合物を真空下で濃縮し、残留物を水に吸収させ、AcOEtで抽出し、有機相をNaSOで乾燥させ、溶媒を真空下で蒸発させる。残留物をシリカゲルでのクロマトグラフィー(溶離は、ヘプタンで、その後、(70/30;v/v)までのヘプタン/AcOEt混合物で行う)に付す。0.15gの期待化合物を得る。
【実施例6】
【0138】
化合物9から19、21から42
X=−SO−の式(I)の化合物は、下で説明するプロセスに従ってコンビナトリアルケミストリーにより調製する。
【0139】
式(II)の化合物(調製8.1または8.4)を3当量のDIPEAの存在下、0.1Mの濃度でDMFに溶解する。300μLのこれらの溶液を各々の2mLウエルに入れ、および、THF中の式(III)の対応する化合物を0.25Mの濃度で含む120μLの溶液での添加を行う。これらのプレートを周囲温度で16時間攪拌し、その後、蒸発させる。各ウエルにおいて形成された生成物を500μLのAcOEtの添加により溶解し、400μLの0.1M NaCOを添加し、これらのプレートを攪拌する。沈降による分離後、430μLの水相を除去し、300μLの5% NaClを添加し、これらのプレートを攪拌する。沈降による分離後、350μLの水相を除去し、これらの化合物を、20μLのサンプルを取ることにより、LC/UV/MSによって分析する。この溶液の残りを真空下で蒸発させることにより、期待化合物を得る。
【0140】
本発明の化合物の少数の例についての化学構造および物理特性を以下の表において説明する。
【0141】
この表において、
− <<方法>>欄は、上で説明したような、この分子のピークNH(または、明記されている場合には、MNH)および保持時間を決定するために用いた分析法のうちの1つを表し、
「−」は、この化合物が、質量分析により観察されず、このrtが、主ピークのrtと一致することを意味し、
− Meは、メチル基を表す。
【0142】
【表5】








【0143】
化合物番号1:H NMR:d−DMSO:δ(ppm):4.34,s,2H;7.0−7.8,m,12H;8.6,bs,1H。
【0144】
化合物番号2:H NMR:d−DMSO:δ(ppm):4.35,s,2H;6.9−8.1,m,12H;8.7,bs,1H。
【0145】
化合物番号3:H NMR:d−DMSO:δ(ppm):4.38,d,2H;4.57,s,2H;7.1−7.8,m,12H;8.01,t,1H。
【0146】
化合物番号4:H NMR:d−DMSO:δ(ppm):2.10,qt,2H;3.15,mt,2H;3.70,t,2H;4.40,d,2H;7.06,d,2H;7.26,s,1H;7.36−7.60,m,4H;7.71,d,1H;8.01,t,1H。
【0147】
化合物番号5:H NMR:d−DMSO:δ(ppm):1.16,s,9H;4.41,mt,2H;6.08,t,1H;7.13,d,2H;7.26,s,1H;7.35,d,2H;7.40,d,1H;7.47,sd,1H;7.69,d,1H。
【0148】
化合物番号6:H NMR:d−DMSO:δ(ppm):1.30,s,9H;4.45,d,2H;7.13,d,2H;7.23,s,1H;7.36,d,2H;7.45,s,1H;7.36,d,1H;7.70,d,1H;7.74,t,1H。
【0149】
化合物番号7:H NMR:d−DMSO:δ(ppm):0.94,t,6H;1.45−1.95,m,4H;2.72,mt,1H;4.38,s,2H;7.12,d,2H;7.25,s,1H;7.30−7.44,m,3H;7.48,sd,1H;7.71,d,1H;7.85,s,1H。
【0150】
化合物番号20:H NMR:d−DMSO:δ(ppm):0.93,t,6H;1.46−1.96,m,4H;2.71,mt,1H;3.70,s,3H;4.37,d,2H;6.84,d,2H;7.04,d,2H;7.20,s,1H;7.37,d,1H;7.46,sd,1H;7.70;d,1H;7.84,t,1H。
【0151】
式(I)の化合物は、M.Rinaldi−Carmonaら(FEBS Letters,1994,350,240−244)により記載された実験条件下でCBカンナビノイド受容体に対して非常に良好なインビトロ親和性(IC50≦5×10−7M)を有する。
【0152】
M.Bouaboulaら,J.Biol.Chem.,1995,270,13973−13980、M.Rinaldi−Carmonaら,J.Pharmacol.Exp.Ther.,1996,278,871−878およびM.Bouaboulaら,J.Biol.Chem.,1997,272,22330−22339に記載されているようなアデニレートシクラーゼの阻害のモデルにおいて得られた結果により、式(I)の化合物の拮抗薬的性質を証明した。
【0153】
式(I)の化合物の毒性は、薬物としてのこれらの使用に適合したものである。
【0154】
従って、もう1つの態様によると、本発明の主題は、式(I)の化合物または式(I)の化合物の溶媒和物もしくは水和物を含む薬物である。
【0155】
従って、本発明の化合物は、人間または動物においてCBカンナビノイド受容体に関わる疾病を治療または予防する際に使用することができる。
【0156】
例えば、限定ではないが、式(I)の化合物は、特に、不安、うつ病、気分障害、不眠症、妄想障害、脅迫障害、精神病全般、統合失調症もしくは多動児童(MBD)における注意欠陥多動性障害(ADHD)をはじめとする、精神障害の治療において、特にアルコール依存症およびニコチン依存症をはじめとする物質の乱用および/もしくは物質に対する依存症の場合の、向精神性物質の使用に関連した障害の治療において、向精神病薬として役に立つ。
【0157】
本発明の式(I)の化合物は、偏頭痛、ストレス、心身起源の病気、パニック発作、癲癇、運動障害、特にジスキネジーまたはパーキンソン病、震えおよびジストニーの治療において薬物として使用することができる。
【0158】
本発明の式(I)の化合物は、記憶障害、認知障害の治療において、特に、老年認知症またはアルツハイマー病の治療において、ならびに注意または覚醒障害の治療において、薬物として使用することもできる。さらに、式(I)の化合物は、虚血、脳の外傷の治療、および舞踏病、ハンチングトン舞踏病またはトゥーレット症候群をはじめとする神経変性疾患の治療において、神経保護薬として役立ち得る。
【0159】
本発明の式(I)の化合物は、疼痛、神経障害性疼痛、急性末梢性疼痛、または炎症起源の慢性疼痛の治療において薬物として使用することができる。
【0160】
本発明の式(I)の化合物は、食欲、(糖、炭水化物、薬物、アルコールもしくは任意の食欲をそそる物質に対する)根強い欲望および/または摂食行動に関する障害の治療において、特に、肥満または過食症の治療において、ならびにII型糖尿病、すなわちインスリン非依存性糖尿病の治療において、および異常脂血症、メタボリック症候群の治療において使用することができる。従って、本発明の式(I)の化合物は、肥満および肥満に随伴するリスク、特に心血管性リスクの治療において役に立つ。さらに、本発明の式(I)の化合物は、胃腸疾患、下痢、潰瘍、嘔吐、膀胱および尿の疾患、内分泌起源の疾患、心血管疾患、高血圧、出血性ショック、敗血症性ショック、慢性肝硬変、肝脂肪症、脂肪肝炎、喘息、レイノー症候群、緑内障、生殖能力障害、早期妊娠中絶、炎症性現象、免疫系の疾患、特に自己免疫および神経炎症性疾患、例えば関節リウマチ、反応性関節炎、脱髄を生じさせる疾病、多発性硬化症、感染性およびウイルス性疾患、例えば脳炎、または卒中の治療において薬物として、ならびに抗癌化学療法のために、ギラン・バレー症候群の治療において、および骨粗しょう症の治療において、薬物として使用することができる。
【0161】
本発明の式(I)の化合物は、精神障害、特に、統合失調症もしくは多動児童(MBD)における注意欠陥多動性障害(ADHD)の治療において;食欲および肥満に関する障害の治療において;記憶および認知不全の治療において;またはアルコール依存症もしくはニコチン依存症の治療において、すなわちアルコールを止めるためおよびタバコを止めるために、極めて特に役に立つ。
【0162】
1つの態様によると、本発明は、上に示した障害および疾患の治療における式(I)の化合物およびこの溶媒和物または水和物の使用に関する。
【0163】
もう1つの態様によると、本発明は、本発明の化合物を活性成分として含む医薬組成物に関する。これらの医薬組成物は、本発明の少なくとも1つの化合物または前記化合物の1つの溶媒和物もしくは水和物と、少なくとも1つの医薬的に許容される賦形剤との有効量を含む。
【0164】
前記賦形剤は、当業者には公知である通常の賦形剤から、望まれる剤形および投与方法に従って選択される。
【0165】
経口、舌下、皮下、筋肉内、静脈内、局所、局部、気管内、鼻腔内、経皮または直腸内投与用の本発明の医薬組成物において、上記式(I)の活性成分またはこの任意の溶媒和物もしくは水和物は、上記障害または疾患の予防または治療のために、従来の医薬用賦形剤との混合物として単位投与形で動物およびヒトに投与することができる。
【0166】
適切な単位投与形は、経口用の形、例えば錠剤、ソフトまたはハードゼラチンカプセル、粉末、顆粒および経口溶液または懸濁液、舌下、口腔内、気管内、眼内または鼻腔内投与形、吸入による投与のための形、局所、経皮、皮下、筋肉内または静脈内投与形、直腸内投与形およびインプラントを含む。局所適用には、本発明の化合物をクリーム、ゲル、軟膏またはローションで使用することができる。
【0167】
例として、錠剤形の本発明の化合物の単位投与形は、以下の成分を含むことができる。
【0168】
【表6】

【0169】
経口的に1日に投与される活性成分の用量は、0.01から100mg/kg(1回以上、摂取される)、好ましくは0.02から50mg/kgに達し得る。
【0170】
より多いまたはより少ない投薬量が適した特別な場合もあり得、このような投薬量は、本発明の範囲から逸脱しない。通常の実施によると、各患者に適した投薬量は、投与方法、前記患者の体重および反応に従って医師により決定される。
【0171】
本発明は、もう1つの態様によると、上に示した病状の治療方法にも関し、この方法は、本発明の化合物の有効量またはこの水和物もしくは溶媒和物のうちの一方の有効量を患者に投与することを含む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)に対応する化合物、
【化1】

(式中、
− Xは、−SO−または−SO−基を表し;
− Rは、
・(C−C)アルキル;
・非置換又は、1回以上、(C−C)アルキルにより置換されている、非芳香族C−C12炭素環式基;
・非置換又は、1回以上、(C−C)アルキルにより炭素環において置換されている、(C−C)シクロアルキルメチル;
・非置換又は、ハロゲン原子、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)アルキルアミノ、ジ−(C−C)アルキルアミノ、シアノ、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、S(O)Alk基もしくは(C−C)アルキルカルボニル基から、またはフェニル、フェノキシ、ピロリル、イミダゾリル、ピリジルもしくはピラゾリル基(前記基は、非置換又は、1回以上、(C−C)アルキルにより置換されている)から独立して選択される置換基により一、二または三置換されている、フェニル;
・非置換又は、ハロゲン原子、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシもしくはトリフルオロメチル基から独立して選択される置換基によりフェニルにおいて一または二置換されている、または(C−C)アルキルもしくは(C−C)シクロアルキルから選択される1つもしくは2つの同じもしくは異なる基によりα位において置換されている、ベンジル;
・非置換又は、ハロゲン原子、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシまたはトリフルオロメチル基から独立して選択される置換基によりフェニルにおいて一または二置換されている、フェネチル;
・非置換又は、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシまたはトリフルオロメチル基から独立して選択される置換基により一または二置換されている、ナフチル;
・ベンズヒドリルまたはベンズヒドリルメチル;
・非置換又は、ハロゲン原子、(C−C)アルキルまたはトリフルオロメチル基から独立して選択される置換基により1回以上置換されている、ピロリル、イミダゾリル、フリル、チエニル、ピラゾリル、インドリルまたは2,3−ジヒドロベンゾフリルから選択される、芳香族複素環式基
を表し;
− Rは、水素原子または(C−C)アルキル基を表し;
− Rは、非置換又は、ハロゲン原子、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、トリフルオロメチル基またはS(O)Alk基から独立して選択される置換基により一、二または三置換されている、フェニルを表し;
− Rは、非置換又は、ハロゲン原子、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、トリフルオロメチル基またはS(O)Alk基から独立して選択される置換基により一、二または三置換されている、フェニルを表し;
− nは、0、1または2を表し;
− Alkは、(C−C)アルキルを表す)
およびこれらの水和物またはこれらの溶媒和物。
【請求項2】
−X−が、−SO−基を表し、及びRからR置換基が、請求項1において式(I)の化合物について定義したとおりである、請求項1に記載の式(I)の化合物およびこれらの水和物またはこれらの溶媒和物。
【請求項3】
−X−が、−SO−基を表し、及びRからR置換基が、請求項1において式(I)の化合物について定義したとおりである、請求項1に記載の式(I)の化合物およびこれらの水和物またはこれらの溶媒和物。
【請求項4】
− Xが、−SO−または−SO−基を表し;
− Rが、
・3−クロロプロピル;t−ブチル;1−エチルプロピルまたは1−メチルブチル;
・3−クロロフェニル、4−(トリフルオロメチル)フェニル、4−クロロフェニル、2−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、2,5−ジクロロフェニル、2,6−ジフルオロフェニル、3,5−ジフルオロフェニル、3−クロロ−4−フルオロフェニル、3−クロロ−4−メチルフェニル、4−(t−ブチル)フェニル、3,5−ジメチルフェニル、3−メトキシフェニル、3−シアノフェニル、4−シアノフェニル、2−(トリフルオロメチル)フェニルまたは3−(トリフルオロメチル)フェニル;
・3−(トリフルオロメチル)ベンジル;
・2−ナフチル;
・2−チエニルまたは5−クロロ−2−チエニル;
・2−(トリフルオロメチル)−5−メチル−3−フリル;
・2,3−ジヒドロベンゾフリル
を表し;
− Rが、水素原子を表し;
− Rが、4−クロロフェニル、4−ブロモフェニル、4−メトキシフェニルまたは2,4−ジクロロフェニルを表し;
− Rが、2,4−ジクロロフェニルまたは4−メトキシフェニルを表す、
請求項1に記載の式(I)の化合物およびこれらの水和物またはこれらの溶媒和物。
【請求項5】
− Rが、
・3−クロロプロピル;
・3−クロロフェニルまたは4−(トリフルオロメチル)フェニル;
・3−(トリフルオロメチル)ベンジル
を表し;
− Rが、水素原子を表し;
− Rが、4−クロロフェニルまたは4−ブロモフェニルを表し;
− Rが、2,4−ジクロロフェニルを表す、
請求項1に記載の式(I)の化合物およびこれらの水和物またはこれらの溶媒和物。
【請求項6】
− 3−クロロ−N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]ベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メタンスルホンアミド;
− N−[[4−(4−ブロモフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]−3−クロロプロパン−1−スルホンアミド;
− N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド;
− N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]−2−メチルプロパン−2−スルホンアミド;
− N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]ペンタン−3−スルホンアミド;
− N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]ペンタン−2−スルホンアミド;
− N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]−2−フルオロベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]−3−フルオロベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]−4−フルオロベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]−3,5−ジフルオロベンゼンスルホンアミド;
− 3−クロロ−N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]−4−フルオロベンゼンスルホンアミド;
− 2,5−ジクロロ−N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]ベンゼンスルホンアミド;
− (4−t−ブチル)−N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]ベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]−3−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]チオフェン−2−スルホンアミド;
− 5−クロロ−N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]チオフェン−2−スルホンアミド;
− N−[[4−(4−クロロフェニル)−5−(2,4−ジクロロフェニル)−2−チエニル]メチル]−5−メチル−2−(トリフルオロメチル)フラン−3−スルホンアミド;
− N−[[5−(2,4−ジクロロフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]ペンタン−3−スルホンアミド;
− 3−クロロ−N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]ベンゼンスルホンアミド;
− 4−クロロ−N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]ベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]−2−フルオロベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]−3−フルオロベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]−4−フルオロベンゼンスルホンアミド;
− 2,5−ジクロロ−N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]ベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]−2,6−ジフルオロベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]−3,5−ジフルオロベンゼンスルホンアミド;
− 3−クロロ−N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]−4−フルオロベンゼンスルホンアミド;
− 3−クロロ−N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]−4−メチルベンゼンスルホンアミド;
− 4−(t−ブチル)−N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]ベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]−3,5−ジメチルベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]−3−メトキシベンゼンスルホンアミド;
− 3−シアノ−N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]ベンゼンスルホンアミド;
− 4−シアノ−N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]ベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]−2−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]−3−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミド;
− N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]ナフタレン−2−スルホンアミド;
− N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]チオフェン−2−スルホンアミド;
− 5−クロロ−N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]チオフェン−2−スルホンアミド;
− N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]−5−メチル−2−(トリフルオロメチル)フラン−3−スルホンアミド;
− N−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]メチル]−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−スルホンアミド
から選択される、請求項1に記載の式(I)の化合物およびこれらの水和物またはこれらの溶媒和物。
【請求項7】
請求項1に記載の式(I)の化合物を調製するための方法であり、
式:
【化2】

(式中、R、RおよびRは、請求項1において式(I)の化合物について定義したとおりである)
の化合物を、
− 式中の−X−が−SO−基を表す式(I)の化合物を調製することが必要なときには、式:
Hal−SO−R (XV)
(式中、Rは、請求項1において式(I)の化合物について定義したとおりであり、Halは、ハロゲン原子を表す)
のハロゲン化スルフィニルで、または
− 式中の−X−が−SO−基を表す式(I)の化合物を調製することが必要なときには、式:
Hal−SO−R (III)
(式中、Rは、請求項1において式(I)の化合物について定義したとおりであり、Halは、ハロゲン原子を表す)
のハロゲン化スルフィニルで
処理することを特徴とする、方法。
【請求項8】
請求項1から6のいずれか一項に記載の式(I)の化合物または式(I)の化合物の水和物もしくは溶媒和物を含むことを特徴とする薬物。
【請求項9】
請求項1から6のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはこの化合物の水和物もしくは溶媒和物及び少なくとも1つの医薬的に許容される賦形剤とを含むことを特徴とする医薬組成物。
【請求項10】
食欲障害、胃腸疾患、炎症性現象、免疫系の疾患、精神障害、アルコール依存症またはニコチン依存症の治療及び予防を目的とした薬物の調製における、請求項1から6のいずれか一項に記載の式(I)の化合物の使用。

【公表番号】特表2008−527026(P2008−527026A)
【公表日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−551704(P2007−551704)
【出願日】平成18年1月18日(2006.1.18)
【国際出願番号】PCT/FR2006/000115
【国際公開番号】WO2006/077320
【国際公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【出願人】(504456798)サノフイ−アベンテイス (433)
【Fターム(参考)】