説明

PAI−1産生抑制作用を有する5−アルキル−5−フェニル−3−ピリダジノン誘導体

【課題】PAI-1産生抑制作用、組織線維化抑制作用および線溶作用を有する化合物を見出し、組織線維化疾患(肺線維症、腎線維症など)、虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症)、心房内血栓、肺塞栓症、深部静脈血栓症、播種性血管内凝固、虚血性脳疾患(脳梗塞、脳出血)、動脈硬化などの病的血栓が原因となる疾患を予防および/又は治療のための医薬の提供。
【解決手段】下記一般式(I)


で表される5−フェニル−3−ピリダジノン誘導体、その光学異性体又はそれらの医薬上許容される塩もしくはこれらの水和物又は溶媒和物を含有するプラスミノーゲンアクチベータインヒビター−1に媒介される病状又は症状の予防および/又は治療に有用である医薬。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスミノーゲンアクチベータインヒビター−1(以下PAI-1と略す)産生抑制作用を有する5−フェニル−3−ピリダジノン誘導体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
血栓形成は、正常時において止血血栓を形成し、出血を止める重要な生体反応である。しかし、異常な血栓形成は、日本や欧米において主要な死因の一つとして捉えられている虚血性疾患の原因となると考えられている。病的血栓が原因となる疾患は多数存在し、虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症)、心房内血栓、肺塞栓症、深部静脈血栓症、播種性血管内凝固、虚血性脳疾患(脳梗塞、脳出血)、動脈硬化などが報告されている。現在、これらの病的血栓に対し、いくつかの薬剤が使用されている。代表的なものとして、抗血小板薬、凝血因子阻害薬、ビタミンK阻害薬、線維素溶解薬が挙げられる。
【0003】
線溶系の活性化はプラスミノーゲンをプラスミノーゲンアクチベータであるt-PAおよびウロキナーゼがプラスミンに活性化することによって開始され、生じたプラスミンが血栓の構成成分であるフィブリンを分解することによって血栓溶解が進行する。このうちプラスミノーゲンアクチベータに対する生理的な制御因子は血管内皮細胞や活性化血小板から放出されるPAI-1である。PAI-1は379個のアミノ酸で構成され、分子内にS-S結合をもたない分子量約50kDaの糖蛋白質である。PAI-1はt-PAの酵素活性中心と1:1のモル比で結合し、t-PA活性を阻害する。正常状態では、線溶系調節物質は互いにバランスを保ちながら出血にも血栓にもならず血管内をなめらかに血液が流れる。しかし、病的血栓症や血管内皮細胞ではt-PAの産生が低下し、PAI-1の分泌が亢進していると考えられている。従って、病的血栓において増加したPAI-1を阻害することによって、治療効果を示すことができると考えられる。
【0004】
一方で、フィブリンが関与する病態は血栓症だけではなく、組織の線維化に対してもフィブリン塊が強く生成されていることが知られている。線維化は肺、腎臓、肝臓、皮膚、脳神経、血管等の多くの臓器で観察される病態であるが、その治療法はおろか病理学的な原因すら解明されていない。線維化の動物モデルであるブレオマイシンにより誘発される肺線維症に対する報告がある。PAI-1のノックアウトマウスを用いた結果、線維化の指標となるヒドロキシプロリン量の増加が抑制されており、逆にPAI-1を過剰発現させたマウスではヒドロキシプロリンの産生がコントロールよりも増加すると報告されている(J. Clin. Invest., 97, 232 (1996))。また、PAI-1を阻害することにより増加するuPAを投与した際は形成された線維を溶解できることが報告されている(Clin. Invest. Med., 17 : 69-76, (1994)) 。これらのことからPAI-1を阻害することにより、線維症に対して治療効果を示すことができると考えられる。
【0005】
これまでにも、PAI-1阻害を示す化合物が公知であるが(特開平7−149642号公報、特開平7−149643号公報、特開平7−165573号公報、特開平7−165584号公報、特開平10−287622号公報、特開2003−89687号公報、特開2004−203793号公報、欧州公開特許0563798、WO95/32190号公報、WO03/000684号公報等)、現在までに臨床上適用されるには至っておらず、さらに有用な化合物の開発が望まれている。
本発明に係わる5-フェニル-3-ピリダジノン誘導体は、特開平10−59950号公報において強いPDEIV阻害作用を有し、気管支拡張作用および抗炎症作用を有することが知られている。しかし、これらの5-フェニル-3-ピリダジノン誘導体がPAI-1産生抑制作用を有することは知られていない。
特開昭60−89421号公報には、下記一般式(II)
【0006】
【化1】

(上記式中、R1はイソプロピル基又はt−ブチル基を、R2は水素原子、C1〜C4のアルキル基、C1〜C4のアルコキシ基、ヒドロキシ基又はアミノ基を、R3は水素原子又はメチル基を表す。)で表される化合物が、ベーターアドレナリン受容体拮抗剤として記載されている。特開平4−234369号公報には、下記一般式(III)
【0007】
【化2】

(上記式中、Arは二置換フェニル基、ピリジル基又はチエニル基を、R3はC1〜C5のアルキル基、−CH2Ph基又はCH2CH2Ph基を表す。)で表される化合物が、医薬組成物の合成中間体として記載されている。特開昭50−37800号公報には、下記一般式(IV)
【0008】
【化3】

(上記式中、R1、R2、R3およびR4は、水素原子又は低級アルキル基を、Aは水素原子又は酸素原子を表す。)で表される化合物が、鎮痛作用を示す化合物の合成中間体として記載されている。WO92/06963号公報には、下記一般式(V)
【0009】
【化4】

(上記式中、R1およびR2はメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、エトキシ基、C4〜C7のシクロアルコキシ基又はC3〜C7のシクロアルキルメトキシ基を表す。)で表される化合物が、気管支痙れん緩和作用を示す化合物の合成中間体として記載されている。しかし、上記一般式(V)の化合物自体がPAI-1産生抑制作用を示すことは全く記載されていない。
【0010】
【特許文献1】特開平7−149642号公報
【特許文献2】特開平7−149643号公報
【特許文献3】特開平7−165573号公報
【特許文献4】特開平7−165584号公報
【特許文献5】特開平10−287622号公報
【特許文献6】特開2003−89687号公報
【特許文献7】特開2004−203793号公報
【特許文献8】欧州公開特許0563798号公報
【特許文献9】WO95/32190号公報
【特許文献10】WO03/000684号公報
【特許文献11】特開昭60−89421号公報
【特許文献12】特開平4−234369号公報
【特許文献13】特開昭50−37800号公報
【特許文献14】WO92/06963号公報
【非特許文献1】J. Clin. Invest., 97, 232 (1996)
【非特許文献2】Clin. Invest. Med., 17 : 69-76, (1994)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、PAI-1産生抑制作用、組織線維化抑制作用および線溶作用を有する化合物を見出し、虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症)、心房内血栓、肺塞栓症、深部静脈血栓症、播種性血管内凝固、虚血性脳疾患(脳梗塞、脳出血)、動脈硬化などの病的血栓が原因となる疾患を予防および/又は治療のための医薬を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者らは、PAI-1産生抑制作用を有する化合物の探索を行った結果、本発明の5-フェニル-3-ピリダジノン誘導体が強いPAI-1産生抑制作用、組織線維化抑制作用および線溶作用を有することを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明の要旨は、下記一般式(I)
【0013】
【化5】

(上記式中、R1は置換基(ハロゲン原子;水酸基;ニトロ基;シアノ基;アミノ基;カルボキシル基;アルキル基;1個以上のフェニル基又はアルキル基を有していても良いシクロアルキル基;ハロアルキル基;窒素原子に1個以上のアルキル基を有していても良いカルバモイル基;アルコキシ基;アルコキシカルボニル基;アシル基;単環式又は縮合多環式アリール基;1個以上のヘテロ原子を含有する単環式又は縮合多環式ヘテロ環基)を1個以上有していても良いC1〜C8のアルキル基、前記の置換基を1個以上有しても良いC3〜C7のシクロアルキル基、前記の置換基を1個以上有しても良い1個以上のヘテロ原子を含有する3〜7員の非芳香族ヘテロ環基又はインダニル基を表し、R2はC1〜C4のアルキル基を表し、R3は水素原子、置換基(ハロゲン原子;水酸基;ニトロ基;シアノ基;アミノ基;カルボキシル基;アルキル基;1個以上のフェニル基又はアルキル基を有していても良いシクロアルキル基;ハロアルキル基;窒素原子に1個以上のアルキル基を有していても良いカルバモイル基;アルコキシ基;アルコキシカルボニル基;アシル基;単環式又は縮合多環式アリール基;1個以上のヘテロ原子を含有する単環式又は縮合多環式ヘテロ環基)を1個以上有していても良いC1〜C5のアルキル基、C3〜C7のシクロアルキル基、1個以上のヘテロ原子を含有する3〜7員の非芳香族ヘテロ環基、単環式又は縮合多環式アリール基又は1個以上のヘテロ原子を含有する単環式又は縮合多環式ヘテロアリール基を表し、R4およびR5はそれぞれ独立して、水素原子、C1〜C6のアルキル基、置換基(ハロゲン原子;水酸基;ニトロ基;シアノ基;アミノ基;カルボキシル基;アルキル基;1個以上のフェニル基又はアルキル基を有していても良いシクロアルキル基;ハロアルキル基;窒素原子に1個以上のアルキル基を有していても良いカルバモイル基;アルコキシ基;アルコキシカルボニル基;アシル基;単環式又は縮合多環式アリール基;1個以上のヘテロ原子を含有する単環式又は縮合多環式ヘテロ環基)を1個以上有していても良いフェニル基又は前記の置換基を1個以上有しても良い1個以上のヘテロ原子を含有する単環式又は縮合多環式ヘテロアリール基を表し、点線は単結合又は二重結合を表す。ただし、点線が単結合の場合、R6は水素原子又はC1〜C6のアルキル基を表す。)で表される5−フェニル−3−ピリダジノン誘導体、その光学異性体又はそれらの医薬上許容される塩もしくはこれらの水和物又は溶媒和物を含有するプラスミノーゲンアクチベータインヒビター−1に媒介される病状又は症状の予防および/又は治療のための医薬。
【発明の効果】
【0014】
本発明の化合物は、優れたプラスミノーゲンアクチベータインヒビター−1産生抑制作用を有しており、その線維素溶解作用によって肺線維症、腎線維症などの組織線維化疾患、および虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症)、心房内血栓、肺塞栓症、深部静脈血栓症などの病的血栓が原因となる疾患などの予防および/又は治療のための医薬として有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
上記一般式(I)のR1は、置換基を1個以上有していても良いC1〜C8のアルキル基、置換基を1個以上有していても良いC3〜C7のシクロアルキル基又は置換基を1個以上有していても良い1個以上のヘテロ原子を含有する3〜7員の非芳香族ヘテロ環基、インダニル基を示す。
1で示される「置換基を1個以上有していても良いC1〜C8のアルキル基」、「置換基を1個以上有していても良いC3〜C7のシクロアルキル基」、「置換基を1個以上有していても良い1個以上のヘテロ原子を含有する3〜7員の非芳香族ヘテロ環基」における「置換基」としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素;塩素;臭素;ヨウ素)、水酸基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、カルボキシル基、C1〜Cのアルキル基、置換基(フェニル基又はC1〜Cのアルキル基)を有していても良いC3〜C7のシクロアルキル基、C1〜Cのハロアルキル基、窒素原子にC1〜Cのアルキル基を置換基として有していても良いカルバモイル基、分岐していても良いC1〜C6のアルコキシ基、分岐していても良いC1〜C6のアルコキシカルボニル基、分岐していても良いC1〜Cのアシル基、6〜10員の単環式又は縮合多環式アリール基、1個以上のヘテロ原子を含有する単環式又は縮合多環式ヘテロ環基(例えば、1個以上のヘテロ原子を含有する3〜10員の単環式又は縮合多環式非芳香族ヘテロ環基又は1個以上のヘテロ原子を含有する5〜10員の単環式又は縮合多環式ヘテロアリール基)等が挙げられる。
【0016】
1として好ましくは、C1〜C8のアルキル基、置換基としてフェニル基又はフリル基を1個以上有するC1〜C5のアルキル基、置換基としてフェニル基又はC1〜C3のアルキル基を1個以上有していても良いC3〜C7のシクロアルキル基を置換基として1個以上有するC1〜C5のアルキル基、置換基(メチル基;水酸基等)を1個以上有していても良いC4〜C6のシクロアルキル基、フェニル基、置換基(メチル基;水酸基等)を1個以上有していても良い1個以上のヘテロ原子を含有する5〜6員の非芳香族ヘテロ環基もしくはインダニル基が挙げられ、R1としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、2−エチルブチル基、シクロプロピルメチル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、ベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基、4−フェニルブチル基、(1−メチルシクロプロピル)メチル基、(1−フェニルシクロプロピル)メチル基、2−フリルメチル基、2−フリルエチル基、3−(2−フリル)プロピル基、シクロペンチル基、3−テトラヒドロフリル基又は2−インダニル基等が好ましく、中でもシクロペンチル基、3−テトラヒドロフリル基、シクロプロピルメチル基、2−インダニル基が特に好ましい基として挙げられる。
2としては、C1〜C4のアルキル基が挙げられ、好ましくはメチル基又はエチル基が挙げられる。
3は、水素原子、置換基を1個以上有していても良いC1〜C5のアルキル基、C3〜C7のシクロアルキル基、1個以上のヘテロ原子を含有する3〜7員の非芳香族ヘテロ環基、単環式又は縮合多環式アリール基(6〜10員の単環式又は縮合多環式アリール基)、又は1個以上のヘテロ原子を含有する単環式又は縮合多環式ヘテロアリール基(5〜10員の単環式又は縮合多環式ヘテロアリール基)を示す。
【0017】
3で示される「置換基を1個以上有していても良いC1〜C5のアルキル基」における「置換基」としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素;塩素;臭素;ヨウ素)、水酸基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、カルボキシル基、C1〜Cのアルキル基、置換基(フェニル基又はC1〜Cのアルキル基)を有していても良いC3〜C7のシクロアルキル基、C1〜Cのハロアルキル基、窒素原子にC1〜Cのアルキル基を置換基として有していても良いカルバモイル基、分岐していても良いC1〜C6のアルコキシ基、分岐していても良いC1〜C6のアルコキシカルボニル基、分岐していても良いC1〜Cのアシル基、6〜10員の単環式又は縮合多環式アリール基、1個以上のヘテロ原子を含有する単環式又は縮合多環式ヘテロ環基(例えば、1個以上のヘテロ原子を含有する3〜10員の単環式又は縮合多環式非芳香族ヘテロ環基又は1個以上のヘテロ原子を含有する5〜10員の単環式又は縮合多環式ヘテロアリール基)等が挙げられる。
3のC1〜C5のアルキル基に置換する基として好ましいものはC〜Cのシクロアルキル基、フェニル基、ナフチル基、ピリジル基、フリル基、チアゾリル基、キノリル基が挙げられる。
【0018】
3の置換基を有していても良いC1〜C5のアルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基、4−フェニルブチル基、5−フェニルペンチル基、ピリジルメチル基、フリルメチル基、チアゾリルメチル基、1−ナフチルメチル基、4−キノリルメチル基、シクロプロピルメチル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、(1−メチルシクロプロピル)メチル基、(1−フェニルシクロプロピル)メチル基、2−フリルメチル基、2−フリルエチル基等が挙げられる。
さらにR3としては、C3〜C7のシクロアルキル基(シクロプロピル基;シクロブチル基;シクロペンチル基;シクロヘキシル基;シクロヘプチル基等)、6〜10員の単環式又は縮合多環式アリール基(フェニル基;ナフチル基等)、1個以上のヘテロ原子を含有する5〜10員の単環式又は縮合多環式ヘテロアリール基(ピリジル基、チアゾリル基、フリル基、チエニル基、キノリル基、オキシラニル基、アジリジニル基、テトラヒドロフリル基等)が挙げられる。
3として好ましくは、水素原子、C1〜C3のアルキル基、C3〜C7のシクロアルキル基(シクロプロピル基;シクロブチル基;シクロペンチル基;シクロヘキシル基;シクロヘプチル基等)、6〜10員の単環式又は縮合多環式アリール基、1個以上のヘテロ原子を含有する5〜10員の単環式又は縮合多環式ヘテロアリール基(ピリジル基、チアゾリル基、フリル基、チエニル基、キノリル基、オキシラニル基、アジリジニル基、テトラヒドロフリル基等)、置換基(フェニル基;ピリジル基等)を有するC1〜C2のアルキル基が挙げられ、更に好ましくは、水素原子、メチル基、エチル基、フェニル基、シクロペンチル基、オキシラニル基、ピリジル基又はベンジル基が挙げられる。中でも水素原子、メチル基、フェニル基が特に好ましい。
4およびR5は、それぞれ独立して水素原子;C1〜C6のアルキル基;置換基を1個以上有していても良いフェニル基又は置換基を1個以上有していても良い1個以上のヘテロ原子を含有する単環式又は縮合多環式ヘテロアリール基を示す。
4およびR5で示される「置換基を1個以上有していても良いフェニル基」又は「置換基を1個以上有していても良い1個以上のヘテロ原子を含有する単環式又は縮合多環式ヘテロアリール基」における「置換基」としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素;塩素;臭素;ヨウ素)、水酸基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、カルボキシル基、C1〜Cのアルキル基、置換基(フェニル基又はC1〜Cのアルキル基)を有していても良いC3〜C7のシクロアルキル基、C1〜Cのハロアルキル基、窒素原子にC1〜Cのアルキル基を置換基として有していても良いカルバモイル基、分岐していても良いC1〜C6のアルコキシ基、分岐していても良いC1〜C6のアルコキシカルボニル基、分岐していても良いC1〜Cのアシル基、6〜10員の単環式又は縮合多環式アリール基、1個以上のヘテロ原子を含有する単環式又は縮合多環式ヘテロ環基(例えば、1個以上のヘテロ原子を含有する3〜10員の単環式又は縮合多環式非芳香族ヘテロ環基又は1個以上のヘテロ原子を含有する5〜10員の単環式又は縮合多環式ヘテロアリール基)等が挙げられる。
4およびR5として、好ましくはそれぞれ独立して水素原子、メチル基、エチル基、フェニル基、ピリジル基が挙げられ、更に好ましくは、R5は水素原子が挙げられる。
点線は単結合又は二重結合を表す。ただし、点線が単結合の場合、R6は水素原子又はC1〜C6のアルキル基を表す。点線は好ましくは二重結合を表す。
【0019】
本発明をさらに詳しく記載すると
(上記一般式(I)中、R1は置換基(フッ素;塩素;臭素;ヨウ素;水酸基;ニトロ基;シアノ基;アミノ基;カルボキシル基;メチル基;エチル基;プロピル基;ブチル基;ペンチル基;ヘキシル基;イソプロピル基;sec-ブチル基;tert-ブチル基;イソペンチル基;ネオペンチル基;1−メチルプロプル基;イソヘキシル基;1,1−ジメチルブチル基;2,2−ジメチルブチル基;3,3−ジメチルブチル基;置換基(フェニル基;メチル基;エチル基;プロピル基;ブチル基;ペンチル基;ヘキシル基;イソプロピル基;sec-ブチル基;tert-ブチル基;イソペンチル基;ネオペンチル基;1−メチルプロプル基;イソヘキシル基;1,1−ジメチルブチル基;2,2−ジメチルブチル基;3,3−ジメチルブチル基等)を有していても良いC〜Cのシクロアルキル基(シクロプロピル基;シクロブチル基;シクロペンチル基;シクロヘキシル基;シクロヘプチル基等);ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)を1個以上有するC1〜C6のアルキル基(メチル基;エチル基;プロピル基;ブチル基;ペンチル基又はヘキシル基;イソプロピル基;sec-ブチル基;tert-ブチル基;イソペンチル基;ネオペンチル基;1−メチルプロプル基;イソヘキシル基;1,1−ジメチルブチル基;2,2−ジメチルブチル基;3,3−ジメチルブチル基等);カルバモイル基;メチルカルバモイル基;エチルカルバモイル基;プロピルカルバモイル基;イソプロピルカルバモイル基;ブチルカルバモイル基;sec-ブチルカルバモイル基;tert-ブチルカルバモイル基;ジメチルカルバモイル基;ジエチルカルバモイル基;ジプロピルカルバモイル基;ジイソプロピルカルバモイル基;ジブチルカルバモイル基;ジ−sec-ブチルカルバモイル基;ジ−tert−ブチルカルバモイル基;N−エチル−N−メチルカルバモイル基;N−メチル−N−プロピルカルバモイル基;N−イソプロピル−N−メチルカルバモイル基;N−ブチル−N−メチルカルバモイル基;N−sec-ブチル−N−メチルカルバモイル基;N−tert-ブチル−N−メチルカルバモイル基;N−エチル−N−プロピルカルバモイル基;N−エチル−N−イソプロピルカルバモイル基;N−ブチル−N−エチルカルバモイル基;N−sec-ブチル−N−エチルカルバモイル基;N−tert-ブチル−N−エチルカルバモイル基;N−イソプロピル−N−プロピルカルバモイル基;N−ブチル−N−プロピルカルバモイル基;N−sec-ブチル−N−プロピルカルバモイル基;N−tert-ブチル−N−プロピルカルバモイル基;N−ブチル−N−イソプロピルカルバモイル基;N−sec-ブチル−N−イソプロピルカルバモイル基;N−tert-ブチル−N−イソプロピルカルバモイル基;N−ブチル−N−sec-ブチルカルバモイル基;N−ブチル−N−tert-ブチルカルバモイル基;N−sec-ブチル−N−tert-ブチルカルバモイル基;メトキシ基;エトキシ基;プロポキシ基;イソプロポキシ基;ブトキシ基;sec-ブトキシ基;tert-ブトキシ基;ペンチルオキシ基;ヘキシルオキシ基;メトキシカルボニル基;エトキシカルボニル基;プロポキシカルボニル基;イソプロポキシカルボニル基;ブトキシカルボニル基;sec-ブトキシカルボニル基;tert-ブトキシカルボニル基;ペンチルオキシカルボニル基;ヘキシルオキシカルボニル基;ホルミル基;アセチル基;プロピオニル基;ブチリル基;イソブチリル基;バレリル基;イソバレリル基;ピバロイル基;アクリロイル基;プロピオイル基;フェニル基;ナフチル基;1個以上のヘテロ原子を含有する3〜10員の単環式又は縮合多環式非芳香族ヘテロ環基(オキシラニル基;アジリジニル基;オキセタニル基;チエタニル基;チオラニル基;チオモルホリニル基;ピロリジニル基;ピロリニル基;イミダゾリジニル基;イミダゾリニル基;テトラヒドロフリル基;ピラゾリジニル基;ピラゾリニル基;ピラニル基;テトラヒドロピラニル基;ピペラジニル基;モルホリニル基;ピペリジニル基;インドリニル基;イソインドリニル基;ジヒドロベンゾフラニル基等);1個以上のヘテロ原子を含有する5〜10員の単環式又は縮合多環式ヘテロアリール基(チアゾリル基;チエニル基;フリル基;イソチアゾリル基;オキサゾリル基;イソオキサゾリル基;ピロリル基;イミダゾリル基;フラザニル基;ピラゾリル基;ピリジル基;ピラジニル基;ピリミジニル基;ピリダジニル基;トリアジニル基;キノリル基;イソキノリル基;インドリル基;イソインドリル基;インドリジニル基;インダゾリル基;フタラジニル基;ナフチリジニル基;キノキサリニル基;キナゾリニル基;プリニル基;プテリジニル基;シンノリニル基;クロメニル基;ベンゾフラニル基;ベンゾオキサゾリル基;ベンゾイソオキサゾリル基;ベンゾチアゾリル基;ベンゾイソチアゾリル基;ベンズイミダゾリル基等))を1個以上有していても良いC1〜C8のアルキル基(メチル基;エチル基;プロピル基;イソプロピル基;ブチル基;sec-ブチル基;tert-ブチル基;ペンチル基;ヘキシル基;イソペンチル基;ネオペンチル基;1−メチルプロピル基;イソヘキシル基;1,1−ジメチルブチル基;2,2−ジメチルブチル基;3,3−ジメチルブチル基;ヘプチル基又はオクチル基)、
【0020】
置換基(フッ素;塩素;臭素;ヨウ素;水酸基;ニトロ基;シアノ基;アミノ基;カルボキシル基;メチル基;エチル基;プロピル基;ブチル基;ペンチル基;ヘキシル基;イソプロピル基;sec-ブチル基;tert-ブチル基;イソペンチル基;ネオペンチル基;1−メチルプロプル基;イソヘキシル基;1,1−ジメチルブチル基;2,2−ジメチルブチル基;3,3−ジメチルブチル基;置換基(フェニル基;メチル基;エチル基;プロピル基;ブチル基;ペンチル基;ヘキシル基;イソプロピル基;sec-ブチル基;tert-ブチル基;イソペンチル基;ネオペンチル基;1−メチルプロプル基;イソヘキシル基;1,1−ジメチルブチル基;2,2−ジメチルブチル基;3,3−ジメチルブチル基等)を有していても良いC〜Cのシクロアルキル基(シクロプロピル基;シクロブチル基;シクロペンチル基;シクロヘキシル基;シクロヘプチル基等);ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)を1個以上有するC1〜C6のアルキル基(メチル基;エチル基;プロピル基;ブチル基;ペンチル基又はヘキシル基;イソプロピル基;sec-ブチル基;tert-ブチル基;イソペンチル基;ネオペンチル基;1−メチルプロプル基;イソヘキシル基;1,1−ジメチルブチル基;2,2−ジメチルブチル基;3,3−ジメチルブチル基等);カルバモイル基;メチルカルバモイル基;エチルカルバモイル基;プロピルカルバモイル基;イソプロピルカルバモイル基;ブチルカルバモイル基;sec-ブチルカルバモイル基;tert-ブチルカルバモイル基;ジメチルカルバモイル基;ジエチルカルバモイル基;ジプロピルカルバモイル基;ジイソプロピルカルバモイル基;ジブチルカルバモイル基;ジ−sec-ブチルカルバモイル基;ジ−tert-ブチルカルバモイル基;N−エチル−N−メチルカルバモイル基;N−メチル−N−プロピルカルバモイル基;N−イソプロピル−N−メチルカルバモイル基;N−ブチル−N−メチルカルバモイル基;N−sec-ブチル−N−メチルカルバモイル基;N−tert-ブチル−N−メチルカルバモイル基;N−エチル−N−プロピルカルバモイル基;N−エチル−N−イソプロピルカルバモイル基;N−ブチル−N−エチルカルバモイル基;N−sec-ブチル−N−エチルカルバモイル基;N−tert-ブチル−N−エチルカルバモイル基;N−イソプロピル−N−プロピルカルバモイル基;N−ブチル−N−プロピルカルバモイル基;N−sec-ブチル−N−プロピルカルバモイル基;N−tert-ブチル−N−プロピルカルバモイル基;N−ブチル−N−イソプロピルカルバモイル基;N−sec-ブチル−N−イソプロピルカルバモイル基;N−tert-ブチル−N−イソプロピルカルバモイル基;N−ブチル−N−sec-ブチルカルバモイル基;N−ブチル−N−tert-ブチルカルバモイル基;N−sec-ブチル−N−tert-ブチルカルバモイル基;メトキシ基;エトキシ基;プロポキシ基;イソプロポキシ基;ブトキシ基;sec-ブトキシ基;tert-ブトキシ基;ペンチルオキシ基;ヘキシルオキシ基;メトキシカルボニル基;エトキシカルボニル基;プロポキシカルボニル基;イソプロポキシカルボニル基;ブトキシカルボニル基;sec-ブトキシカルボニル基;tert-ブトキシカルボニル基;ペンチルオキシカルボニル基;ヘキシルオキシカルボニル基;ホルミル基;アセチル基;プロピオニル基;ブチリル基;イソブチリル基;バレリル基;イソバレリル基;ピバロイル基;アクリロイル基;プロピオイル基;フェニル基;ナフチル基;1個以上のヘテロ原子を含有する3〜10員の単環式又は縮合多環式非芳香族ヘテロ環基(オキシラニル基;アジリジニル基;オキセタニル基;チエタニル基;チオラニル基;チオモルホリニル基;ピロリジニル基;ピロリニル基;イミダゾリジニル基;イミダゾリニル基;テトラヒドロフリル基;ピラゾリジニル基;ピラゾリニル基;ピラニル基;テトラヒドロピラニル基;ピペラジニル基;モルホリニル基;ピペリジニル基;インドリニル基;イソインドリニル基;ジヒドロベンゾフラニル基等);1個以上のヘテロ原子を含有する5〜10員の単環式又は縮合多環式ヘテロアリール基(チアゾリル基;チエニル基;フリル基;イソチアゾリル基;オキサゾリル基;イソオキサゾリル基;ピロリル基;イミダゾリル基;フラザニル基;ピラゾリル基;ピリジル基;ピラジニル基;ピリミジニル基;ピリダジニル基;トリアジニル基;キノリル基;イソキノリル基;インドリル基;イソインドリル基;インドリジニル基;インダゾリル基;フタラジニル基;ナフチリジニル基;キノキサリニル基;キナゾリニル基;プリニル基;プテリジニル基;シンノリニル基;クロメニル基;ベンゾフラニル基;ベンゾオキサゾリル基;ベンゾイソオキサゾリル基;ベンゾチアゾリル基;ベンゾイソチアゾリル基;ベンズイミダゾリル基等))を1個以上有していても良いC3〜C7のシクロアルキル基(シクロプロピル基;シクロブチル基;シクロペンチル基;シクロヘキシル基;シクロヘプチル基)、
【0021】
置換基(フッ素;塩素;臭素;ヨウ素;水酸基;ニトロ基;シアノ基;アミノ基;カルボキシル基;メチル基;エチル基;プロピル基;ブチル基;ペンチル基;ヘキシル基;イソプロピル基;sec-ブチル基;tert-ブチル基;イソペンチル基;ネオペンチル基;1−メチルプロプル基;イソヘキシル基;1,1−ジメチルブチル基;2,2−ジメチルブチル基;3,3−ジメチルブチル基;置換基(フェニル基;メチル基;エチル基;プロピル基;ブチル基;ペンチル基;ヘキシル基;イソプロピル基;sec-ブチル基;tert-ブチル基;イソペンチル基;ネオペンチル基;1−メチルプロプル基;イソヘキシル基;1,1−ジメチルブチル基;2,2−ジメチルブチル基;3,3−ジメチルブチル基等)を有していても良いC〜Cのシクロアルキル基(シクロプロピル基;シクロブチル基;シクロペンチル基;シクロヘキシル基;シクロヘプチル基等);ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)を1個以上有するC1〜C6のアルキル基(メチル基;エチル基;プロピル基;ブチル基;ペンチル基又はヘキシル基;イソプロピル基;sec-ブチル基;tert-ブチル基;イソペンチル基;ネオペンチル基;1−メチルプロプル基;イソヘキシル基;1,1−ジメチルブチル基;2,2−ジメチルブチル基;3,3−ジメチルブチル基等);カルバモイル基;メチルカルバモイル基;エチルカルバモイル基;プロピルカルバモイル基;イソプロピルカルバモイル基;ブチルカルバモイル基;sec-ブチルカルバモイル基;tert-ブチルカルバモイル基;ジメチルカルバモイル基;ジエチルカルバモイル基;ジプロピルカルバモイル基;ジイソプロピルカルバモイル基;ジブチルカルバモイル基;ジ−sec-ブチルカルバモイル基;ジ−tert-ブチルカルバモイル基;N−エチル−N−メチルカルバモイル基;N−メチル−N−プロピルカルバモイル基;N−イソプロピル−N−メチルカルバモイル基;N−ブチル−N−メチルカルバモイル基;N−sec-ブチル−N−メチルカルバモイル基;N−tert-ブチル−N−メチルカルバモイル基;N−エチル−N−プロピルカルバモイル基;N−エチル−N−イソプロピルカルバモイル基;N−ブチル−N−エチルカルバモイル基;N−sec-ブチル−N−エチルカルバモイル基;N−tert-ブチル−N−エチルカルバモイル基;N−イソプロピル−N−プロピルカルバモイル基;N−ブチル−N−プロピルカルバモイル基;N−sec-ブチル−N−プロピルカルバモイル基;N−tert-ブチル−N−プロピルカルバモイル基;N−ブチル−N−イソプロピルカルバモイル基;N−sec-ブチル−N−イソプロピルカルバモイル基;N−tert-ブチル−N−イソプロピルカルバモイル基;N−ブチル−N−sec-ブチルカルバモイル基;N−ブチル−N−tert-ブチルカルバモイル基;N−sec-ブチル−N−tert-ブチルカルバモイル基;メトキシ基;エトキシ基;プロポキシ基;イソプロポキシ基;ブトキシ基;sec-ブトキシ基;tert-ブトキシ基;ペンチルオキシ基;ヘキシルオキシ基;メトキシカルボニル基;エトキシカルボニル基;プロポキシカルボニル基;イソプロポキシカルボニル基;ブトキシカルボニル基;sec-ブトキシカルボニル基;tert-ブトキシカルボニル基;ペンチルオキシカルボニル基;ヘキシルオキシカルボニル基;ホルミル基;アセチル基;プロピオニル基;ブチリル基;イソブチリル基;バレリル基;イソバレリル基;ピバロイル基;アクリロイル基;プロピオイル基;フェニル基;ナフチル基;1個以上のヘテロ原子を含有する3〜10員の単環式又は縮合多環式非芳香族ヘテロ環基(オキシラニル基;アジリジニル基;オキセタニル基;チエタニル基;チオラニル基;チオモルホリニル基;ピロリジニル基;ピロリニル基;イミダゾリジニル基;イミダゾリニル基;テトラヒドロフリル基;ピラゾリジニル基;ピラゾリニル基;ピラニル基;テトラヒドロピラニル基;ピペラジニル基;モルホリニル基;ピペリジニル基;インドリニル基;イソインドリニル基;ジヒドロベンゾフラニル基等);1個以上のヘテロ原子を含有する5〜10員の単環式又は縮合多環式ヘテロアリール基(チアゾリル基;チエニル基;フリル基;イソチアゾリル基;オキサゾリル基;イソオキサゾリル基;ピロリル基;イミダゾリル基;フラザニル基;ピラゾリル基;ピリジル基;ピラジニル基;ピリミジニル基;ピリダジニル基;トリアジニル基;キノリル基;イソキノリル基;インドリル基;イソインドリル基;インドリジニル基;インダゾリル基;フタラジニル基;ナフチリジニル基;キノキサリニル基;キナゾリニル基;プリニル基;プテリジニル基;シンノリニル基;クロメニル基;ベンゾフラニル基;ベンゾオキサゾリル基;ベンゾイソオキサゾリル基;ベンゾチアゾリル基;ベンゾイソチアゾリル基;ベンズイミダゾリル基等))を1個以上有していても良い1個以上のヘテロ原子を含有する3〜7員の非芳香族ヘテロ環基(オキシラニル基;アジリジニル基;オキセタニル基;チエタニル基;チオラニル基;チオモルホリニル基;ピロリジニル基;ピロリニル基;イミダゾリジニル基;イミダゾリニル基;テトラヒドロフリル基;ピラゾリジニル基;ピラゾリニル基;ピラニル基;テトラヒドロピラニル基;ピペラジニル基;モルホリニル基;ピペリジニル基等)又はインダニル基を表し、
【0022】
2はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基又は水素原子を表し、R3は水素原子、置換基(フッ素;塩素;臭素;ヨウ素;水酸基;ニトロ基;シアノ基;アミノ基;カルボキシル基;メチル基;エチル基;プロピル基;ブチル基;ペンチル基;ヘキシル基;イソプロピル基;sec-ブチル基;tert-ブチル基;イソペンチル基;ネオペンチル基;1−メチルプロプル基;イソヘキシル基;1,1−ジメチルブチル基;2,2−ジメチルブチル基;3,3−ジメチルブチル基;置換基(フェニル基;メチル基;エチル基;プロピル基;ブチル基;ペンチル基;ヘキシル基;イソプロピル基;sec-ブチル基;tert-ブチル基;イソペンチル基;ネオペンチル基;1−メチルプロプル基;イソヘキシル基;1,1−ジメチルブチル基;2,2−ジメチルブチル基;3,3−ジメチルブチル基等)を有していても良いC〜Cのシクロアルキル基(シクロプロピル基;シクロブチル基;シクロペンチル基;シクロヘキシル基;シクロヘプチル基等);ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)を1個以上有するC1〜C6のアルキル基(メチル基;エチル基;プロピル基;ブチル基;ペンチル基又はヘキシル基;イソプロピル基;sec-ブチル基;tert-ブチル基;イソペンチル基;ネオペンチル基;1−メチルプロプル基;イソヘキシル基;1,1−ジメチルブチル基;2,2−ジメチルブチル基;3,3−ジメチルブチル基等);カルバモイル基;メチルカルバモイル基;エチルカルバモイル基;プロピルカルバモイル基;イソプロピルカルバモイル基;ブチルカルバモイル基;sec-ブチルカルバモイル基;tert-ブチルカルバモイル基;ジメチルカルバモイル基;ジエチルカルバモイル基;ジプロピルカルバモイル基;ジイソプロピルカルバモイル基;ジブチルカルバモイル基;ジ−sec-ブチルカルバモイル基;ジ−tert-ブチルカルバモイル基;N−エチル−N−メチルカルバモイル基;N−メチル−N−プロピルカルバモイル基;N−イソプロピル−N−メチルカルバモイル基;N−ブチル−N−メチルカルバモイル基;N−sec-ブチル−N−メチルカルバモイル基;N−tert-ブチル−N−メチルカルバモイル基;N−エチル−N−プロピルカルバモイル基;N−エチル−N−イソプロピルカルバモイル基;N−ブチル−N−エチルカルバモイル基;N−sec-ブチル−N−エチルカルバモイル基;N−tert-ブチル−N−エチルカルバモイル基;N−イソプロピル−N−プロピルカルバモイル基;N−ブチル−N−プロピルカルバモイル基;N−sec-ブチル−N−プロピルカルバモイル基;N−tert-ブチル−N−プロピルカルバモイル基;N−ブチル−N−イソプロピルカルバモイル基;N−sec-ブチル−N−イソプロピルカルバモイル基;N−tert-ブチル−N−イソプロピルカルバモイル基;N−ブチル−N−sec-ブチルカルバモイル基;N−ブチル−N−tert-ブチルカルバモイル基;N−sec-ブチル−N−tert-ブチルカルバモイル基;メトキシ基;エトキシ基;プロポキシ基;イソプロポキシ基;ブトキシ基;sec-ブトキシ基;tert-ブトキシ基;ペンチルオキシ基;ヘキシルオキシ基;メトキシカルボニル基;エトキシカルボニル基;プロポキシカルボニル基;イソプロポキシカルボニル基;ブトキシカルボニル基;sec-ブトキシカルボニル基;tert-ブトキシカルボニル基;ペンチルオキシカルボニル基;ヘキシルオキシカルボニル基;ホルミル基;アセチル基;プロピオニル基;ブチリル基;イソブチリル基;バレリル基;イソバレリル基;ピバロイル基;アクリロイル基;プロピオイル基;フェニル基;ナフチル基;1個以上のヘテロ原子を含有する3〜10員の単環式又は縮合多環式非芳香族ヘテロ環基(オキシラニル基;アジリジニル基;オキセタニル基;チエタニル基;チオラニル基;チオモルホリニル基;ピロリジニル基;ピロリニル基;イミダゾリジニル基;イミダゾリニル基;テトラヒドロフリル基;ピラゾリジニル基;ピラゾリニル基;ピラニル基;テトラヒドロピラニル基;ピペラジニル基;モルホリニル基;ピペリジニル基;インドリニル基;イソインドリニル基;ジヒドロベンゾフラニル基等);1個以上のヘテロ原子を含有する5〜10員の単環式又は縮合多環式ヘテロアリール基(チアゾリル基;チエニル基;フリル基;イソチアゾリル基;オキサゾリル基;イソオキサゾリル基;ピロリル基;イミダゾリル基;フラザニル基;ピラゾリル基;ピリジル基;ピラジニル基;ピリミジニル基;ピリダジニル基;トリアジニル基;キノリル基;イソキノリル基;インドリル基;イソインドリル基;インドリジニル基;インダゾリル基;フタラジニル基;ナフチリジニル基;キノキサリニル基;キナゾリニル基;プリニル基;プテリジニル基;シンノリニル基;クロメニル基;ベンゾフラニル基;ベンゾオキサゾリル基;ベンゾイソオキサゾリル基;ベンゾチアゾリル基;ベンゾイソチアゾリル基;ベンズイミダゾリル基等))を1個以上有していても良いC1〜C5のアルキル基(メチル基;エチル基;プロピル基;ブチル基;ペンチル基等)、
【0023】
3〜C7シクロアルキル基(シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基)、1個以上のヘテロ原子を含有する3〜7員の非芳香族ヘテロ環基(オキシラニル基;アジリジニル基;オキセタニル基;チエタニル基;チオラニル基;チオモルホリニル基;ピロリジニル基;ピロリニル基;テトラヒドロフリル基;イミダゾリジニル基;イミダゾリニル基;ピラゾリジニル基;ピラゾリニル基;ピラニル基;テトラヒドロピラニル基;ピペラジニル基;モルホリニル基;ピペリジニル基等)、6〜10員の単環式又は縮合多環式アリール基(フェニル基;ナフチル基等)又は1個以上のヘテロ原子を含有する5〜10員の単環式又は縮合多環式ヘテロアリール基(チアゾリル基;チエニル基;フリル基;イソチアゾリル基;オキサゾリル基;イソオキサゾリル基;ピロリル基;イミダゾリル基;フラザニル基;ピラゾリル基;ピリジル基;ピラジニル基;ピリミジニル基;ピリダジニル基;トリアジニル基;キノリル基;イソキノリル基;インドリル基;イソインドリル基;インドリジニル基;インダゾリル基;フタラジニル基;ナフチリジニル基;キノキサリニル基;キナゾリニル基;プリニル基;プテリジニル基;シンノリニル基;クロメニル基;ベンゾフラニル基;ベンゾオキサゾリル基;ベンゾイソオキサゾリル基;ベンゾチアゾリル基;ベンゾイソチアゾリル基;ベンズイミダゾリル基等)を表し、
【0024】
4およびR5はそれぞれ独立して、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、イソプロピル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、置換基(フッ素;塩素;臭素;ヨウ素;水酸基;ニトロ基;シアノ基;アミノ基;カルボキシル基;メチル基;エチル基;プロピル基;ブチル基;ペンチル基;ヘキシル基;イソプロピル基;sec-ブチル基;tert-ブチル基;イソペンチル基;ネオペンチル基;1−メチルプロプル基;イソヘキシル基;1,1−ジメチルブチル基;2,2−ジメチルブチル基;3,3−ジメチルブチル基;置換基(フェニル基;メチル基;エチル基;プロピル基;ブチル基;ペンチル基;ヘキシル基;イソプロピル基;sec-ブチル基;tert-ブチル基;イソペンチル基;ネオペンチル基;1−メチルプロプル基;イソヘキシル基;1,1−ジメチルブチル基;2,2−ジメチルブチル基;3,3−ジメチルブチル基等)を有していても良いC〜Cのシクロアルキル基(シクロプロピル基;シクロブチル基;シクロペンチル基;シクロヘキシル基;シクロヘプチル基等);ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)を1個以上有するC1〜C6のアルキル基(メチル基;エチル基;プロピル基;ブチル基;ペンチル基又はヘキシル基;イソプロピル基;sec-ブチル基;tert-ブチル基;イソペンチル基;ネオペンチル基;1−メチルプロプル基;イソヘキシル基;1,1−ジメチルブチル基;2,2−ジメチルブチル基;3,3−ジメチルブチル基等);カルバモイル基;メチルカルバモイル基;エチルカルバモイル基;プロピルカルバモイル基;イソプロピルカルバモイル基;ブチルカルバモイル基;sec-ブチルカルバモイル基;tert-ブチルカルバモイル基;ジメチルカルバモイル基;ジエチルカルバモイル基;ジプロピルカルバモイル基;ジイソプロピルカルバモイル基;ジブチルカルバモイル基;ジ−sec-ブチルカルバモイル基;ジ−tert-ブチルカルバモイル基;N−エチル−N−メチルカルバモイル基;N−メチル−N−プロピルカルバモイル基;N−イソプロピル−N−メチルカルバモイル基;N−ブチル−N−メチルカルバモイル基;N−sec-ブチル−N−メチルカルバモイル基;N−tert-ブチル−N−メチルカルバモイル基;N−エチル−N−プロピルカルバモイル基;N−エチル−N−イソプロピルカルバモイル基;N−ブチル−N−エチルカルバモイル基;N−sec-ブチル−N−エチルカルバモイル基;N−tert-ブチル−N−エチルカルバモイル基;N−イソプロピル−N−プロピルカルバモイル基;N−ブチル−N−プロピルカルバモイル基;N−sec-ブチル−N−プロピルカルバモイル基;N−tert-ブチル−N−プロピルカルバモイル基;N−ブチル−N−イソプロピルカルバモイル基;N−sec-ブチル−N−イソプロピルカルバモイル基;N−tert-ブチル−N−イソプロピルカルバモイル基;N−ブチル−N−sec-ブチルカルバモイル基;N−ブチル−N−tert-ブチルカルバモイル基;N−sec-ブチル−N−tert-ブチルカルバモイル基;メトキシ基;エトキシ基;プロポキシ基;イソプロポキシ基;ブトキシ基;sec-ブトキシ基;tert-ブトキシ基;ペンチルオキシ基;ヘキシルオキシ基;メトキシカルボニル基;エトキシカルボニル基;プロポキシカルボニル基;イソプロポキシカルボニル基;ブトキシカルボニル基;sec-ブトキシカルボニル基;tert-ブトキシカルボニル基;ペンチルオキシカルボニル基;ヘキシルオキシカルボニル基;ホルミル基;アセチル基;プロピオニル基;ブチリル基;イソブチリル基;バレリル基;イソバレリル基;ピバロイル基;アクリロイル基;プロピオイル基;フェニル基;ナフチル基;1個以上のヘテロ原子を含有する3〜10員の単環式又は縮合多環式非芳香族ヘテロ環基(オキシラニル基;アジリジニル基;オキセタニル基;チエタニル基;チオラニル基;チオモルホリニル基;ピロリジニル基;ピロリニル基;イミダゾリジニル基;イミダゾリニル基;テトラヒドロフリル基;ピラゾリジニル基;ピラゾリニル基;ピラニル基;テトラヒドロピラニル基;ピペラジニル基;モルホリニル基;ピペリジニル基;インドリニル基;イソインドリニル基;ジヒドロベンゾフラニル基等);1個以上のヘテロ原子を含有する5〜10員の単環式又は縮合多環式ヘテロアリール基(チアゾリル基;チエニル基;フリル基;イソチアゾリル基;オキサゾリル基;イソオキサゾリル基;ピロリル基;イミダゾリル基;フラザニル基;ピラゾリル基;ピリジル基;ピラジニル基;ピリミジニル基;ピリダジニル基;トリアジニル基;キノリル基;イソキノリル基;インドリル基;イソインドリル基;インドリジニル基;インダゾリル基;フタラジニル基;ナフチリジニル基;キノキサリニル基;キナゾリニル基;プリニル基;プテリジニル基;シンノリニル基;クロメニル基;ベンゾフラニル基;ベンゾオキサゾリル基;ベンゾイソオキサゾリル基;ベンゾチアゾリル基;ベンゾイソチアゾリル基;ベンズイミダゾリル基等))を1個以上有していても良いフェニル基又は置換基(フッ素;塩素;臭素;ヨウ素;水酸基;ニトロ基;シアノ基;アミノ基;カルボキシル基;メチル基;エチル基;プロピル基;ブチル基;ペンチル基;ヘキシル基;イソプロピル基;sec-ブチル基;tert-ブチル基;イソペンチル基;ネオペンチル基;1−メチルプロプル基;イソヘキシル基;1,1−ジメチルブチル基;2,2−ジメチルブチル基;3,3−ジメチルブチル基;置換基(フェニル基;メチル基;エチル基;プロピル基;ブチル基;ペンチル基;ヘキシル基;イソプロピル基;sec-ブチル基;tert-ブチル基;イソペンチル基;ネオペンチル基;1−メチルプロプル基;イソヘキシル基;1,1−ジメチルブチル基;2,2−ジメチルブチル基;3,3−ジメチルブチル基等)を有していても良いC〜Cのシクロアルキル基(シクロプロピル基;シクロブチル基;シクロペンチル基;シクロヘキシル基;シクロヘプチル基等);ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)を1個以上有するC1〜C6のアルキル基(メチル基;エチル基;プロピル基;ブチル基;ペンチル基又はヘキシル基;イソプロピル基;sec-ブチル基;tert-ブチル基;イソペンチル基;ネオペンチル基;1−メチルプロプル基;イソヘキシル基;1,1−ジメチルブチル基;2,2−ジメチルブチル基;3,3−ジメチルブチル基等);カルバモイル基;メチルカルバモイル基;エチルカルバモイル基;プロピルカルバモイル基;イソプロピルカルバモイル基;ブチルカルバモイル基;sec-ブチルカルバモイル基;tert-ブチルカルバモイル基;ジメチルカルバモイル基;ジエチルカルバモイル基;ジプロピルカルバモイル基;ジイソプロピルカルバモイル基;ジブチルカルバモイル基;ジ−sec-ブチルカルバモイル基;ジ−tert-ブチルカルバモイル基;N−エチル−N−メチルカルバモイル基;N−メチル−N−プロピルカルバモイル基;N−イソプロピル−N−メチルカルバモイル基;N−ブチル−N−メチルカルバモイル基;N−sec-ブチル−N−メチルカルバモイル基;N−tert-ブチル−N−メチルカルバモイル基;N−エチル−N−プロピルカルバモイル基;N−エチル−N−イソプロピルカルバモイル基;N−ブチル−N−エチルカルバモイル基;N−sec-ブチル−N−エチルカルバモイル基;N−tert-ブチル−N−エチルカルバモイル基;N−イソプロピル−N−プロピルカルバモイル基;N−ブチル−N−プロピルカルバモイル基;N−sec-ブチル−N−プロピルカルバモイル基;N−tert-ブチル−N−プロピルカルバモイル基;N−ブチル−N−イソプロピルカルバモイル基;N−sec-ブチル−N−イソプロピルカルバモイル基;N−tert-ブチル−N−イソプロピルカルバモイル基;N−ブチル−N−sec-ブチルカルバモイル基;N−ブチル−N−tert-ブチルカルバモイル基;N−sec-ブチル−N−tert-ブチルカルバモイル基;メトキシ基;エトキシ基;プロポキシ基;イソプロポキシ基;ブトキシ基;sec-ブトキシ基;tert-ブトキシ基;ペンチルオキシ基;ヘキシルオキシ基;メトキシカルボニル基;エトキシカルボニル基;プロポキシカルボニル基;イソプロポキシカルボニル基;ブトキシカルボニル基;sec-ブトキシカルボニル基;tert-ブトキシカルボニル基;ペンチルオキシカルボニル基;ヘキシルオキシカルボニル基;ホルミル基;アセチル基;プロピオニル基;ブチリル基;イソブチリル基;バレリル基;イソバレリル基;ピバロイル基;アクリロイル基;プロピオイル基;フェニル基;ナフチル基;1個以上のヘテロ原子を含有する3〜10員の単環式又は縮合多環式非芳香族ヘテロ環基(オキシラニル基;アジリジニル基;オキセタニル基;チエタニル基;チオラニル基;チオモルホリニル基;ピロリジニル基;ピロリニル基;イミダゾリジニル基;イミダゾリニル基;テトラヒドロフリル基;ピラゾリジニル基;ピラゾリニル基;ピラニル基;テトラヒドロピラニル基;ピペラジニル基;モルホリニル基;ピペリジニル基;インドリニル基;イソインドリニル基;ジヒドロベンゾフラニル基等);1個以上のヘテロ原子を含有する5〜10員の単環式又は縮合多環式ヘテロアリール基(チアゾリル基;チエニル基;フリル基;イソチアゾリル基;オキサゾリル基;イソオキサゾリル基;ピロリル基;イミダゾリル基;フラザニル基;ピラゾリル基;ピリジル基;ピラジニル基;ピリミジニル基;ピリダジニル基;トリアジニル基;キノリル基;イソキノリル基;インドリル基;イソインドリル基;インドリジニル基;インダゾリル基;フタラジニル基;ナフチリジニル基;キノキサリニル基;キナゾリニル基;プリニル基;プテリジニル基;シンノリニル基;クロメニル基;ベンゾフラニル基;ベンゾオキサゾリル基;ベンゾイソオキサゾリル基;ベンゾチアゾリル基;ベンゾイソチアゾリル基;ベンズイミダゾリル基等))を1個以上有していても良い1個以上のヘテロ原子を含有する5〜6員の単環式ヘテロアリール基(チアゾリル基;チエニル基;フリル基;イソチアゾリル基;オキサゾリル基;イソオキサゾリル基;ピロリル基;イミダゾリル基;フラザニル基;ピラゾリル基;ピリジル基;ピラジニル基;ピリミジニル基;ピリダジニル基;トリアジニル基等)を表し、点線は単結合又は二重結合を表す。
【0025】
ただし、点線が単結合の場合、R6は水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルプロピル基、イソヘキシル基、1,1−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基を表す。)で表される5−フェニル−3−ピリダジノン誘導体、その光学異性体又はそれらの医薬上許容される塩もしくはこれらの水和物又は溶媒和物を含有するプラスミノーゲンアクチベータインヒビター−1に媒介される病状又は症状の予防および/又は治療のための医薬。
【0026】
さらに、以下に本発明化合物の一般式(I)におけるR〜Rの具体的置換基の例を示すが、本発明はこれらに限定されるのもではない。
1としては例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、イソプロピル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルプロプル基、イソヘキシル基、1,1−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、2−エチルブチル基、ベンジル基、フェネチル基、フリルメチル基、フリルエチル基、フリルプロピル基、フリルブチル基、フリルペンチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、オキシラニル基、オキセタニル基、チエタニル基、チオラニル基、チオモルホリニル基、ピロリジニル基、ピロリニル基、テトラヒドロフリル基、インダニル基、フルオロメチル基、フルオロエチル基、フルオロプロピル基、フルオロシクロプロピル基、フルオロシクロペンチル基、フルオロテトラヒドロフリル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシシクロプロピル基、ヒドロキシシクロペンチル基、ヒドロキシテトラヒドロフリル基、ニトロメチル基、ニトロエチル基、ニトロプロピル基、ニトロシクロプロピル基、ニトロシクロペンチル基、ニトロテトラヒドロフリル基、シアノメチル基、シアノエチル基、シアノプロピル基、シアノシクロプロピル基、シアノシクロペンチル基、シアノテトラヒドロフリル基、アセチルメチル基、アセチルエチル基、アセチルプロピル基、アセチルシクロプロピル基、アセチルシクロペンチル基、メチルシクロプロピル基、メチルシクロペンチル基、メチルテトラヒドロフリル基、エチルシクロプロピル基、エチルシクロペンチル基、エチルテトラヒドロフリル基、シクロプロピルメチル基、フェニルシクロプロピルメチル基、フェニルシクロプロピルエチル基、フェニルシクロプロピルプロピル基、フェニルシクロプロピルシクロプロピル基、フェニルシクロプロピルシクロペンチル基、フェニルシクロプロピルテトラヒドロフリル基、フェニルシクロペンチルメチル基、フェニルシクロペンチルエチル基、フェニルシクロペンチルプロピル基、メチルシクロプロピルメチル基、メチルシクロプロピルエチル基、メチルシクロプロピルプロピル基、メチルシクロプロピルテトラヒドロフリル基、メチルシクロペンチルメチル基、メチルシクロペンチルエチル基、メチルシクロペンチルプロピル基、メチルシクロペンチルシクロプロピル基、メチルシクロペンチルシクロペンチル基、メチルシクロペンチルテトラヒドロフリル基、フルオロメチルシクロプロピル基、フルオロメチルシクロペンチル基、フルオロメチルテトラヒドロフリル基、カルバモイルメチル基、カルバモイルエチル基、カルバモイルプロピル基、メチルカルバモイルメチル基、エチルカルバモイルメチル基、プロピルカルバモイルメチル基、イソプロピルカルバモイルメチル基、ブチルカルバモイルメチル基、sec-ブチルカルバモイルメチル基、tert-ブチルカルバモイルメチル基、ジメチルカルバモイルメチル基、ジエチルカルバモイルメチル基、ジプロピルカルバモイルメチル基、ジイソプロピルカルバモイルメチル基、ジブチルカルバモイルメチル基、ジ−sec-ブチルカルバモイルメチル基、ジ−tert-ブチルカルバモイルメチル基、N−エチル−N−メチルカルバモイルメチル基、N−メチル−N−プロピルカルバモイルメチル基、N−イソプロピル−N−メチルカルバモイルメチル基、N−ブチル−N−メチルカルバモイルメチル基、N−sec-ブチル−N−メチルカルバモイルメチル基、N−tert-ブチル−N−メチルカルバモイルメチル基、N−エチル−N−プロピルカルバモイルメチル基、N−エチル−N−イソプロピルカルバモイルメチル基、N−ブチル−N−エチルカルバモイルメチル基、N−sec-ブチル−N−エチルカルバモイルメチル基、N−tert-ブチル−N−エチルカルバモイルメチル基、N−イソプロピル−N−プロピルカルバモイルメチル基、N−ブチル−N−プロピルカルバモイルメチル基、N−sec-ブチル−N−tert-ブチルカルバモイルメチル基、N−sec-ブチル−N−プロピルカルバモイルメチル基、N−tert-ブチル−N−プロピルカルバモイルメチル基、N−ブチル−N−イソプロピルカルバモイルメチル基、N−sec-ブチル−N−イソプロピルカルバモイルメチル基、N−tert-ブチル−N−イソプロピルカルバモイルメチル基、N−ブチル−N−sec-ブチルカルバモイルメチル基、N−ブチル−N−tert-ブチルカルバモイルメチル基、メチルカルバモイルエチル基、ジメチルカルバモイルエチル基、ジエチルカルバモイルエチル基、エチルカルバモイルエチル基、メチルカルバモイルプロピル基、エチルカルバモイルプロピル基、ジメチルカルバモイルプロピル基、ジエチルカルバモイルプロピル基、メチルカルバモイルブチル基、エチルカルバモイルブチル基、ジメチルカルバモイルブチル基、ジエチルカルバモイルブチル基、エチルカルバモイルペンチル基、プロピルカルバモイルペンチル基、ジメチルカルバモイルペンチル基、ジエチルカルバモイルペンチル基、カルバモイルシクロプロピル基、カルバモイルシクロペンチル基、カルバモイルテトラヒドロフリル基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、メトキシプロピル基、メトキシシクロプロピル基、メトキシシクロペンチル基、メトキシテトラヒドロフリル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、エトキシプロピル基、エトキシシクロプロピル基、エトキシシクロペンチル基、エトキシテトラヒドロフリル基、メトキシカルボニルメチル基、メトキシカルボニルエチル基、メトキシカルボニルプロピル基、メトキシカルボニルシクロプロピル基、メトキシカルボニルシクロペンチル基、メトキシカルボニルテトラヒドロフリル基、ピリジルメチル基、ピリジルエチル基、ピリジルプロピル基、ピリジルシクロプロピル基、ピリジルシクロペンチル基、ピリジルテトラヒドロフリル基、フェニルプロピル基、フェニルシクロプロピル基、フェニルシクロペンチル基、フェニルテトラヒドロフリル基、チアゾリルメチル基、チアゾリルエチル基、チアゾリルプロピル基、チアゾリルシクロプロピル基、チアゾリルシクロペンチル基、フリルメチル基、フリルエチル基、フリルプロピル基、フリルシクロプロピル基、チエニルメチル基、チエニルエチル基、チエニルプロピル基、チエニルシクロプロピル基、チエニルシクロペンチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基、ナフチルプロピル基、ナフチルシクロプロピル基、ナフチルシクロペンチル基が挙げられる。
【0027】
2としては例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が挙げられる。
3としては例えば水素原子、メチル基、エチル基、ブチル基、フェニル基、ベンジル基、フェネチル基、ピリジルメチル基、ピリジルエチル基、フルオロメチル基、フルオロエチル基、フルオロプロピル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ニトロメチル基、ニトロエチル基、ニトロプロピル基、シアノメチル基、シアノエチル基、シアノプロピル基、アセチルメチル基、アセチルエチル基、アセチルプロピル基、フェニルシクロプロピルメチル基、フェニルシクロプロピルエチル基、フェニルシクロプロピルプロピル基、フェニルシクロペンチルメチル基、フェニルシクロペンチルエチル基、フェニルシクロペンチルプロピル基、メチルシクロプロピルメチル基、メチルシクロプロピルエチル基、メチルシクロプロピルプロピル基、メチルシクロプロピルテトラヒドロフリル基、メチルシクロペンチルメチル基、メチルシクロペンチルエチル基、メチルシクロペンチルプロピル基、カルバモイルメチル基、カルバモイルエチル基、カルバモイルプロピル基、メチルカルバモイルメチル基、エチルカルバモイルメチル基、プロピルカルバモイルメチル基、イソプロピルカルバモイルメチル基、ブチルカルバモイルメチル基、sec-ブチルカルバモイルメチル基、tert-ブチルカルバモイルメチル基、ジメチルカルバモイルメチル基、ジエチルカルバモイルメチル基、ジプロピルカルバモイルメチル基、ジイソプロピルカルバモイルメチル基、ジブチルカルバモイルメチル基、ジ−sec-ブチルカルバモイルメチル基、ジ−tert-ブチルカルバモイルメチル基、N−エチル−N−メチルカルバモイルメチル基、N−メチル−N−プロピルカルバモイルメチル基、N−イソプロピル−N−メチルカルバモイルメチル基、N−ブチル−N−メチルカルバモイルメチル基、N−sec-ブチル−N−メチルカルバモイルメチル基、N−tert-ブチル−N−メチルカルバモイルメチル基、N−エチル−N−プロピルカルバモイルメチル基、N−エチル−N−イソプロピルカルバモイルメチル基、N−ブチル−N−エチルカルバモイルメチル基、N−sec-ブチル−N−エチルカルバモイルメチル基、N−tert-ブチル−N−エチルカルバモイルメチル基、N−イソプロピル−N−プロピルカルバモイルメチル基、N−ブチル−N−プロピルカルバモイルメチル基、N−sec-ブチル−N−tert-ブチルカルバモイルメチル基、N−sec-ブチル−N−プロピルカルバモイルメチル基、N−tert-ブチル−N−プロピルカルバモイルメチル基、N−ブチル−N−イソプロピルカルバモイルメチル基、N−sec-ブチル−N−イソプロピルカルバモイルメチル基、N−tert-ブチル−N−イソプロピルカルバモイルメチル基、N−ブチル−N−sec-ブチルカルバモイルメチル基、N−ブチル−N−tert-ブチルカルバモイルメチル基、メチルカルバモイルエチル基、ジメチルカルバモイルエチル基、ジエチルカルバモイルエチル基、エチルカルバモイルエチル基、メチルカルバモイルプロピル基、エチルカルバモイルプロピル基、ジメチルカルバモイルプロピル基、ジエチルカルバモイルプロピル基、メチルカルバモイルブチル基、エチルカルバモイルブチル基、ジメチルカルバモイルブチル基、ジエチルカルバモイルブチル基、エチルカルバモイルペンチル基、プロピルカルバモイルペンチル基、ジメチルカルバモイルペンチル基、ジエチルカルバモイルペンチル基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、メトキシプロピル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、エトキシプロピル基、メトキシカルボニルメチル基、メトキシカルボニルエチル基、メトキシカルボニルプロピル基、ピリジルプロピル基、フェニルプロピル基、チアゾリルメチル基、チアゾリルエチル基、チアゾリルプロピル基、フリルメチル基、フリルエチル基、フリルプロピル基、チエニルメチル基、チエニルエチル基、チエニルプロピル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基、ナフチルプロピル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、テトラヒドロフリル基、ピリジル基、フリル基が挙げられる。
【0028】
4、5としては例えばそれぞれ独立して水素原子、メチル基、エチル基、フェニル基、ピリジル基、フルオロフェニル基、フルオロピリジル基、ヒドロキシフェニル基、ヒドロキシピリジル基、ニトロフェニル基、ニトロピリジル基、シアノフェニル基、シアノピリジル基、アセトフェニル基、アセトピリジル基、メチルフェニル基、メチルピリジル基、エチルフェニル基、エチルピリジル基、メチルシクロプロピルフェニル基、メチルシクロプロピルピリジル基、メチルシクロペンチルフェニル基、メチルシクロペンチルピリジル基、フルオロメチルフェニル基、フルオロメチルピリジル基、カルバモイルフェニル基、メチルカルバモイルフェニル基、ジメチルカルバモイルフェニル基、カルバモイルピリジル基、メチルカルバモイルピリジル基、ジメチルカルバモイルピリジル基、メトキシフェニル基、メトキシピリジル基、エトキシフェニル基、エトキシピリジル基、メトキシカルボニルフェニル基、メトキシカルボニルピリジル基、ピリジルフェニル基、ビフェニル基、フェニルピリジル基、チアゾリルフェニル基、チアゾリルピリジル基、チエニルフェニル基、チエニルピリジル基、フリルフェニル基、フリルピリジル基、ナフチルフェニル基、ナフチルピリジル基が挙げられる。
【0029】
本発明においてC1〜C8のアルキル基とは1個から8個の炭素のみで構成された鎖状の基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルプロプル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、1,1−ジエチルブチル基、1,2−ジエチルブチル基、2,2−ジエチルブチル基、1,1,2−トリメチルブチル基、1,1,3−トリメチルブチル基、1,2,2−トリメチルブチル基、1,2,3−トリメチルブチル基、1,3,3−トリメチルブチル基、2,2,3−トリメチルブチル基、2,3,3−トリメチルブチル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、1,1−ジメチルペンチル基、1,2−ジメチルペンチル基、1,3−ジメチルペンチル基、1,4−ジメチルペンチル基、2,2−ジメチルペンチル基、2,3−ジメチルペンチル基、2,4−ジメチルペンチル基、3,3−ジメチルペンチル基、3,4−ジメチルペンチル基、4,4−ジメチルペンチル基、1,1,2−トリメチルペンチル基、1,1,3−トリメチルペンチル基、1,1,4−トリメチルペンチル基、1,2,2−トリメチルペンチル基、1,2,3−トリメチルペンチル基、1,2,4−トリメチルペンチル基、1,3,3−トリメチルペンチル基、1,3,4−トリメチルペンチル基、1,4,4−トリメチルペンチル基、2,2,3−トリメチルペンチル基、2,2,4−トリメチルペンチル基、2,3,4−トリメチルペンチル基、2,4,4−トリメチルペンチル基、3,3,4−トリメチルペンチル基、3,4,4−トリメチルペンチル基、1−エチルペンチル基、2−エチルペンチル基、3−エチルペンチル基、4−エチルペンチル基又はオクチル基等が挙げられる。
【0030】
本発明においてC1〜C6のアルキル基とは1個から6個の炭素のみで構成された鎖状の基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルプロプル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、イソヘキシル基、2−エチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、1,1−ジエチルブチル基、1,2−ジエチルブチル基、2,2−ジエチルブチル基等が挙げられる。
本発明においてC1〜C5のアルキル基とは1個から5個の炭素のみで構成された鎖状の基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基又はペンチル基等が挙げられる。
本発明においてC1〜C4のアルキル基とは1個から4個の炭素のみで構成された鎖状の基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等が挙げられる。
本発明においてC1〜C3のアルキル基とは1個から3個の炭素のみで構成された鎖状の基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等が挙げられる。
本発明においてC1〜C2のアルキル基とは1個から2個の炭素のみで構成された鎖状の基であり、メチル基、エチル基を指す。
【0031】
本発明においてC3〜C7のシクロアルキル基とは3個から7個の炭素のみで構成された環状基であり、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等を指す。
本発明においてC4〜C6のシクロアルキル基とは4個から6個の炭素のみで構成された環状基であり、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基を指す。
本発明においてハロゲン原子とはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素を指す。
本発明において分岐していても良いC1〜C6のハロアルキル基とはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素の中から選ばれた1個以上のハロゲン原子を有するC1〜C6のアルキル基を差し、例えば、フルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、ヨードメチル基、ジフルオロメチル基、ジクロロメチル基、ジブロモメチル基、ジヨードメチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル基、トリヨードメチル基、フルオロエチル基、クロロエチル基、ブロモエチル基、ヨードエチル基、フルオロプロピル基、クロロプロピル基、ブロモプロピル基、ヨードプロピル基、フルオロブチル基、クロロブチル基、ブロモブチル基、ヨードブチル基、フルオロペンチル基、クロロペンチル基、ブロモペンチル基、ヨードペンチル基、フルオロヘキシル基、クロロヘキシル基、ブロモヘキシル基、ヨードヘキシル基等が挙げられる。
【0032】
本発明においてアルコキシ基とはR−O(Rはアルキル基を示す)で表される原子団を指し、分岐していても良いC1〜C6のアルコキシ基とは1個から6個の炭素を含むアルコキシ基であり、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等が挙げられる。
【0033】
本発明においてアシル基とはカルボン酸(R−CO−OH:Rはアルキル基を示す)から水酸基(OH)をのぞいた形(R−CO−)の原子団のことを指し、分岐していても良いアシル基とは1個から6個の炭素を含むアシル基であり、例えば、ホルミル基;アセチル基;プロピオニル基;ブチリル基;イソブチリル基;バレリル基;イソバレリル基;ピバロイル基;アクリロイル基;プロピオイル基が挙げられる。
本発明においてアルコキシカルボニル基とはR−O−CO−(Rはアルキル基を示す)で表される原子団を指し、分岐していても良いC1〜C6のアルコキシカルボニル基とはアルキル基部位に1個から6個の炭素を含むアルコキシカルボニル基であり、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、sec-ブトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基等が挙げられる。
本発明においてヘテロ原子とは水素又は炭素以外の原子のことであり、例えば酸素原子、窒素原子、硫黄原子等が挙げられる。
【0034】
本発明において窒素原子にアルキル基を置換基として有していても良いカルバモイル基とは(R)(R’)−N−CO−(RおよびR’はそれぞれ独立して水素原子;アルキル基を示す)で表される原子団を指し、C1〜C4のアルキル基を置換基として有していても良いカルバモイル基とはアルキル基部位に1個から4個の炭素を含んでも良いカルバモイル基であり、例えば、カルバモイル基、メチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基、プロピルカルバモイル基、イソプロピルカルバモイル基、ブチルカルバモイル基、sec-ブチルカルバモイル基、tert-ブチルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル基、ジエチルカルバモイル基、ジプロピルカルバモイル基、ジイソプロピルカルバモイル基、ジブチルカルバモイル基、ジ−sec-ブチルカルバモイル基、ジ−tert-ブチルカルバモイル基、N−エチル−N−メチルカルバモイル基、N−メチル−N−プロピルカルバモイル基、N−イソプロピル−N−メチルカルバモイル基、N−ブチル−N−メチルカルバモイル基、N−sec-ブチル−N−メチルカルバモイル基、N−tert-ブチル−N−メチルカルバモイル基、N−エチル−N−プロピルカルバモイル基、N−エチル−N−イソプロピルカルバモイル基、N−ブチル−N−エチルカルバモイル基、N−sec-ブチル−N−エチルカルバモイル基、N−tert-ブチル−N−エチルカルバモイル基、N−イソプロピル−N−プロピルカルバモイル基、N−ブチル−N−プロピルカルバモイル基、N−sec-ブチル−N−プロピルカルバモイル基、N−tert-ブチル−N−プロピルカルバモイル基、N−ブチル−N−イソプロピルカルバモイル基、N−sec-ブチル−N−イソプロピルカルバモイル基、N−tert-ブチル−N−イソプロピルカルバモイル基、N−ブチル−N−sec-ブチルカルバモイル基、N−ブチル−N−tert-ブチルカルバモイル基、N−sec-ブチル−N−tert-ブチルカルバモイル基等が挙げられる。
【0035】
本発明において6〜10員の単環式又は縮合多環式アリール基とは6〜10個の炭素原子のみで構成された芳香族性を持つ環状基を指し、フェニル基、ナフチル基等を指す
本発明において5〜10員の単環式又は縮合多環式ヘテロアリール基とは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等のヘテロ原子の中から選ばれた1個以上のヘテロ原子を含有する5〜10個の原子で構成された芳香族複素環基を指し、例えば、チアゾリル基、チエニル基、フリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、フラザニル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリル基、イソキノリル基、インドリル基、イソインドリル基、インドリジニル基、インダゾリル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、プリニル基、プテリジニル基、シンノリニル基、クロメニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾイソオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、ベンズイミダゾリル基等が挙げられる。
本発明において5〜6員の単環式ヘテロアリール基とは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等のヘテロ原子の中から選ばれた1個以上のヘテロ原子を含有する5〜6個の原子で構成された単環式芳香族複素環基を指し、例えば、チアゾリル基、チエニル基、フリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、フラザニル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基等が挙げられる。
【0036】
本発明において1個以上のヘテロ原子を含有する3〜10員の単環式又は縮合多環式非芳香族ヘテロ環基とは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等のヘテロ原子の中から選ばれた1個以上のヘテロ原子を含有する3〜10個の原子で構成された単環式又は縮合多環式非芳香族環状基を指し、例えば、オキシラニル基、アジリジニル基、オキセタニル基、チエタニル基、チオラニル基、チオモルホリニル基、テトラヒドロフリル基、ピロリジニル基、ピロリニル基、イミダゾリジニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリジニル基、ピラゾリニル基、ピラニル基、テトラヒドロピラニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、ピペリジニル基、インドリニル基、イソインドリニル基、ジヒドロベンゾフラニル基、テトラヒドロキノリル基、テトラヒドロイソキノリル基等が挙げられる。
本発明において1個以上のヘテロ原子を含有する3〜7員の単環式非芳香族ヘテロ環基とは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等のヘテロ原子の中から選ばれた1個以上のヘテロ原子を含有する3〜7個の原子で構成された単環式又は縮合多環式非芳香族環状基を指し、例えば、オキシラニル基、アジリジニル基、オキセタニル基、チエタニル基、チオラニル基、チオモルホリニル基、テトラヒドロフリル基、ピロリジニル基、ピロリニル基、イミダゾリジニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリジニル基、ピラゾリニル基、ピラニル基、テトラヒドロピラニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、ピペリジニル基等が挙げられる。
【0037】
本発明においてヘテロ環基とは、1個以上のヘテロ原子を含有する単環式又は縮合多環式ヘテロアリール基及び1個以上のヘテロ原子を含有する単環式又は縮合多環式非芳香族ヘテロ環基を指し、例えば、オキシラニル基、アジリジニル基、オキセタニル基、チエタニル基、チオラニル基、チオモルホリニル基、テトラヒドロフリル基、ピロリジニル基、ピロリニル基、イミダゾリジニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリジニル基、ピラゾリニル基、ピラニル基、テトラヒドロピラニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、ピペリジニル基、インドリニル基、イソインドリニル基、ジヒドロベンゾフラニル基、チアゾリル基、チエニル基、フリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、フラザニル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリル基、イソキノリル基、インドリル基、イソインドリル基、インドリジニル基、インダゾリル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、プリニル基、プテリジニル基、シンノリニル基、クロメニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾイソオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、ベンズイミダゾリル基、テトラヒドロキノリル基、テトラヒドロイソキノリル基等が挙げられる。
【0038】
上記一般式(I)の化合物は不斉炭素原子を有しており、光学異性体が存在する。この光学異性体も本発明に含まれる。また、上記一般式(I)の化合物およびその光学異性体の塩も本発明に含まれ、その塩としては、薬理学的に許容され得る塩が好ましく、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、およびシュウ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等の有機酸塩が挙げられる。
さらに、本発明には、上記一般式(I)の化合物、その光学異性体およびそれらの塩の水和物および溶媒和物も含まれ、溶媒和物の溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、酢酸エチル、クロロホルム等が挙げられる。
上記一般式(I)の化合物は、公知の方法(特開昭50−37800号公報、特開昭60−89421号公報、特開平4−234369号公報)で製造できるが、製造方法の例を下記の反応図にて説明する。
製造方法1
【0039】
【化6】

【0040】
上記反応図中の化合物(XIV)、(XV)および(XVII)は,いずれも上記一般式(I)の化合物に相当する。
工程(1):まず、α,β−不飽和ジアルキルエステル(VIII)は、ケトン誘導体(R4が水素原子の場合はアルデヒド誘導体)(VI)とマロン酸ジアルキルエステル誘導体(VII)とからクネベネーゲル反応によって合成される。一般的に反応は、ピペリジン等のアミン、アミンの有機酸塩又は酢酸アンモニウム等の塩基の存在下、無溶媒又は反応を阻害しないベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素の溶媒中で行われる。この反応によって得られた生成物は、既知の方法によって単離されるが、更なる精製は行わずに次の工程に用いる。
【0041】
工程(2):α,β−不飽和ジアルキルエステル(VIII)にn−ブチルリチウムのような塩基存在下、メチル メチルスルフィニル−メチルスルフィド(IX)を反応させ、チオエーテル(X)を合成する[J.L.Hermann, et al.,Tetrahedron Letters 47, 4707,(1973)]。 一般的に反応溶媒としては、ジエチルエーテルやテトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒を用い、反応温度は0℃以下で行われる。また、ここで用いられるメチル メチルスルフィニル−メチルスルフィド(IX)は、公知の方法[Ogura, et al.,Tetrahedron Letters,659,(1974)]で製造される。
【0042】
工程(3):チオエーテル(X)をエタノール中、触媒量の硫酸等の酸の存在下、オルトぎ酸トリエチルと反応させ、ジエチルアセタール(XI)を合成する。この反応によって得られた生成物は、既知の方法によって単離される。
工程(4):ジエチルアセタール(XI)を塩基により加水分解、次いで脱炭酸を行い、更に酸処理することにより、3−フェニル酪酸(XII)へと変換する。ここで用いられる塩基は例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等であり、溶媒としては水又はアルコール類(エタノール、メタノールなど)等が挙げられる。
工程(5):3−フェニル酪酸(XII)とヒドラジン類(XIII)を反応させ、2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(XIV)を合成する。この反応は無溶媒下又は溶媒下行われる。溶媒としては、反応を阻害しないものであればどのようなものでもよく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、デカリン、テトラリン、酢酸、水等が挙げられる。反応温度は通常0〜120℃程度である。この反応によって得られた化合物は、結晶化、再結晶、クロマトグラフィー等の公知の方法で精製される。
【0043】
工程(6):2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(XIV)を還元剤によりヘキサヒドロピリダジン−3(2H)−オン(XV)へと変換する。ここで用いられる還元剤としては、酸化白金が好ましい。この反応によって得られた化合物は、公知の方法で精製される。
工程(7):ヘキサヒドロピリダジン−3−オン(XV)にアルキルハライド類(XVI)を塩基存在下反応させ、化合物(XVII)を合成する。化合物(XVI)の式中のXは、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)を表す。この反応に使用する塩基としては例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム、トリエチルアミン、ピリジンなどが挙げられる。この反応は無溶媒下又は溶媒下行われる。溶媒としては、反応を阻害しないものであればどのようなものでもよく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジクロロメタン、クロロホルム等が挙げられる。この反応によって得られた化合物は、公知の方法で精製される。
【0044】
製造方法2
【0045】
【化7】

【0046】
上記反応図中の化合物(XIV)は、上記一般式(I)の化合物に相当する。
工程(8):α,β−不飽和ジアルキルエステル(VIII)にn−ブチルリチウムのような塩基存在下1,3−ジチアン類(XVIII)を反応させ1,3−ジチアン体(XIX)を合成する。
工程(9):1,3−ジチアン体(XIX)を公知の方法により脱保護し4−ケト酪酸エステル(XX)を合成する。
工程(10):4−ケト酪酸エステル(XX)を工程(4)と同様の方法により4−ケト酪酸(XXI)へと変換する。
工程(11):工程(5)と同様の方法により4−ケト酪酸(XXI)とヒドラジン類(XIII)を反応させ2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(XIV)を合成する。
製造方法3
【0047】
【化8】

【0048】
上記反応図中の化合物(XIV)は、上記一般式(I)の化合物に相当する。
工程(12):ケトン誘導体(R4が水素の場合はアルデヒド誘導体)(VI)をWittig反応によりビニルエーテル体(XXII)を合成する。
工程(13):ビニルエーテル体(XXII)を加水分解してケトン誘導体(R5が水素の場合はアルデヒド誘導体)(XXIII)を合成する。
工程(14):ケトン誘導体(R5が水素の場合はアルデヒド誘導体)(XXIII)を塩基の存在下ハロゲン化酢酸エステル類を反応させ4−ケト酪酸エステル(XXIV)を合成する。
工程(15):工程(5)と同様の方法により4−ケト酪酸エステル(XXIV)とヒドラジン類(XIII)を反応させ2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(XIV)を合成する。
工程(16):2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(XIV)のR1が保護基の場合、必要に応じて脱保護しフェノール体(XXV)を合成する。
工程(17):フェノール体(XXV)に塩基を用いたアルキル化、光延反応によるアルキル化等により、所望する置換基を導入して2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(XIV)を合成する。
【0049】
上記反応工程において用いられる出発物質は、商業的に入手可能な化合物又は既知の化合物から公知の方法に基づいて合成される。出発物質であるケトン誘導体(VI)は、WO94/10118号公報に記載されている方法により製造できる。
本発明化合物を治療剤として用いる場合、単独又は薬学的に可能な担体と複合して投与する。その組成は、化合物の溶解度、化学的性質、投与経路、投与計画等によって決定される。
【0050】
例えば、顆粒剤、散剤、錠剤、丸剤、硬カプセル剤、軟カプセル剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤又は液剤等の剤型にして、経口投与してもよいし、注射剤(静脈内、筋肉内、皮下)、軟膏剤、坐剤、エアゾール剤等の非経口投与してもよい。また、注射用の粉末にして用時調製して使用してもよい。経口、経腸、非経口、局所投与等に適した医薬用の有機又は無機の固体又は液体の担体若しくは希釈剤を本発明化合物と共に用いることができる。例えば、経口剤の場合には乳糖、ブドウ糖、コーンスターチ、ショ糖などの賦形剤、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロースなどの崩壊剤、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコール、硬化油などの滑沢剤、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ゼラチン、アラビアゴムなどの湿潤剤、その他必要に応じて界面活性剤、矯味剤などを使用して所望の投与剤型に調製することができる。
【0051】
また、非経口剤の場合には、水、エタノール、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、寒天、トラガントガムなどの希釈剤を用いて、必要に応じて溶解補助剤、緩衝剤、保存剤、香料、着色剤などを使用することができる。製剤の調製法は常法によればよい。
臨床投与量は、経口投与により用いる場合には、成人に対し本発明の化合物として、一般には、1日量0.01〜1000mgであり、好ましくは0.01〜100mgであるが、年令、病状、症状、同時投与の有無等により適宜増減することが更に好ましい。前記1日量の薬剤(本発明化合物)は、1日1回、又は適当間隔をおいて1日に2もしくは3回に分けて投与してもよいし、間欠投与してもよい。また、注射剤として用いる場合には、成人に対し本発明の化合物として、1回量0.001〜100mgを連続投与又は間欠投与することが好ましい。
【実施例】
【0052】
以下に、本発明を実施例および試験例により具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例および試験例に限定されるものではない。
実施例のカラムクロマトグラフィーにおける溶出はTLC(Thin Layer Chromatography,薄層クロマトグラフィー)による観察下に行なわれた。TLC観察においては、TLCプレートとしてメルク(Merck)社製の60F254を、展開溶媒としてはカラムクロマトグラフィーで溶出溶媒として用いられた溶媒を、検出法としてUV検出器を採用した。カラム用シリカゲル(SiO2)は富士シリシア化学社製のシリカゲルPSQ60B又はPSQ100Bを用いた。NMRスペクトルは内部又は外部基準としてテトラメチルシランを用いて日本電子データム社製JNM-AL400で測定し、化学シフトをδ値で、カップリング定数をHzで示した。混合溶媒において( )内に示した数値は各溶媒の容量混合比である。また溶液における%は溶液100ml中のg数を表わす。また実施例中の記号は次のような意味である。
s :シングレット(singlet)
d :ダブレット(doublet)
t :トリプレット(triplet)
q :クワルテット(quartet)
dd :ダブル ダブレット(double doublet)
m :マルチプレット(multiplet)
br :ブロード(broad)
brs :ブロード シングレット(broad singlet)
J :カップリング定数(coupling constant)
HRMS :高分解能質量分析スペクトル
<実施例1>5−(3,4−ジメトキシフェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.1)の合成;(1)3,4−ジメトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステル;3,4−ジメトキシベンズアルデヒド(ベラトルアルデヒド)9.13g(55mM)をマロン酸ジエチルエステル8.00g(50mM)、酢酸0.29mlおよびピペリジン0.74mlと共にベンゼン100ml中で50mMの水が分離するまで、水分離管(ディーン スターク管)を装着した装置内で加熱する。ベンゼン溶液を水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。乾燥後、ベンゼンを減圧留去し、粗生成物15.40gを得る。ここで得られた粗生成物は精製せずとも十分な純度であるため、このまま次反応に用いることができる。
1H-NMR (CDCl3) δ 1.33(3H, t, J=7.32Hz), 1.33(3H, t, J=7.32Hz), 3.87(3H, s), 3.91(3H, s), 4.29(2H, q, J=7.32Hz), 4.35(2H, q, J=7.35Hz), 6.86(1H, d, J=8.30Hz), 7.03(1H, d, J=1.95Hz), 7.09(1H, dd, J=8.30, 1.95Hz), 7.66(1H,s).
【0053】
(2)3−(3,4−ジメトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル酪酸エチルエステル;メチル メチルスルフィニル−メチルスルフィド2.34g(18.81mM)の乾燥テトラヒドロフラン24ml溶液を0℃に冷却し、この溶液にブチルリチウムのヘキサン溶液(18.81mM)を滴下し、そのままの温度で30分程度撹拌する。次いで、この溶液を−78℃に冷却し、3,4−ジメトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステル5.00g(15.47mM)の乾燥テトラヒドロフラン2ml溶液を添加する。得られた溶液を徐々に室温まで加温し、塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出し、有機抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を除去し、褐色油状の3−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−エトキシカルボニル−4−メチルスルフィニル−4−メチルチオ酪酸エチルエステル6.70gの粗生成物を得る。これを無水エタノール25mlに溶解し、オルトギ酸エチル3.09g(20.88mM)及び硫酸0.25mlを加え、室温で3日間撹拌する。この溶液を氷冷下、炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出し、有機抽出液を乾燥後、減圧下で溶媒を除去し、褐色油状の粗生成物を得る。この粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2:10%酢酸エチル/ヘキサンから20%酢酸エチル/ヘキサンのグラジェントで溶出)により精製する。真空下にて濃縮乾燥し、黄色油状の3−(3,4−ジメトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル酪酸エチルエステル5.08g(収率79.5%)を得る。
【0054】
(3)5−(3,4−ジメトキシフェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン;3−(3,4−ジメトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル酪酸エチルエステル3.07g(7.44mM)及び水酸化カリウム3.41gをエタノール40ml中で4時間還流する。この溶液を水に注ぎ、濃塩酸で酸性にし、ジエチルエーテルで抽出する。有機抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を除去し、褐色油状の3−(3,4−ジメトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ酪酸1.98gを得る。ここで得られた褐色油状物1.98gとヒドラジン水和物0.90mlを酢酸8.3ml及び水6.3mlの混合溶液に加え、5時間還流し、炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、塩化メチレンで抽出、乾燥し、減圧下で溶媒を除去し、黄色固体の残渣を得る。この残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2:60%酢酸エチル/ヘキサンから70%酢酸エチル/ヘキサンのグラジェントで溶出)により精製する。真空下にて溶媒を除去、乾燥し、淡黄色固体の標記化合物0.92g(収率53.0%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.63(1H, dd, J=17.09,11.23Hz), 2.82(1H, dd, J=17.09, 7.81Hz), 3.81(1H, ddd, J=11.23, 7.81, 2.44Hz), 3.89(3H, s), 3.89(3H, s), 6.71(1H, d, J=1.96Hz), 6.77(1H, dd, J=8.30, 1.96Hz), 6.87(1H, d, J=8.30Hz), 7.18(1H, d, J=2.44Hz), 8.48(1H, brs).
【0055】
<実施例2>5−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−フェニル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.2)の合成;実施例1(3)で得られた3−(3,4−ジメトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ酪酸3.28g(12.32mM)とフェニルヒドラジン3.33g(30.79mM)を酢酸16ml及び水11mlの混合溶液に加え、5時間還流し、炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、塩化メチレンで抽出する。有機抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を除去し、褐色油状物を得る。これをフラッシュクロマトグラフィー(SiO2:20%酢酸エチル/ヘキサンから50%酢酸エチル/ヘキサンのグラジェントで溶出)により精製する。真空下にて溶媒を除去、乾燥し、黄色固体の標記化合物0.35g(収率9.1%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ 2.83(1H, dd, J=16.60, 11.23Hz), 3.00(1H, dd, J=16.60, 7.33Hz), 3.89(6H, s), 3.93(1H, m), 6.76(1H, d, J=1.95Hz), 6.82(1H, dd, J=8.30, 1.95Hz), 6.89(1H, d, J=8.30Hz), 7.29(1H, d, J=7.33Hz), 7.40-7.44(3H, m), 7.50-7.52(2H, m).
【0056】
<実施例3>5−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.3)の合成;(1)3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステル;実施例1(1)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシベンズアルデヒドのかわりに3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシベンズアルデヒドを使用し、3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステルを得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.33(6H, t, J=6.83Hz), 1.58-1.64(2H, m), 1.79-2.00(6H, m), 3.87(3H, s), 4.29(2H, q, J=6.83Hz), 4.35(2H, q, J=6.83Hz), 4.72(1H, m), 6.84(1H, d, J=8.30Hz), 7.04-7.07(2H, m), 7.64(1H, s).
(2)3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル酪酸エチルエステル;実施例1(2)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステルのかわりに、3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステルを使用し、3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル酪酸エチルエステル(収率89.4%)を得る。
(3)5−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン;実施例1(3)と同様の手法を用い、3−(3,4−ジメトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル酪酸エチルエステルのかわりに、3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル酪酸エチルエステルを使用し、3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ酪酸を経由した後、淡黄色固体の標記化合物(収率68.9%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.58-1.65(2H, m), 1.81-1.96(6H, m), 2.61(1H, dd, J=17.09, 7.82Hz), 2.81(1H, dd, J=17.09,11.72Hz), 3.75-3.80(1H, m), 3.84(6H, s), 4.74-4.77(1H, m), 6.71(1H, d, J=1.94Hz), 6.74(1H, dd, J=8.30, 1.94Hz), 6.85(1H, d, J=8.30Hz), 7.17(1H, d, J=2.45Hz), 8.54(1H, brs).
【0057】
<実施例4>5−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)ヘキサヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.4)の合成;実施例3で得られた5−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン0.40g(1.39mM)をエタノール8ml、酢酸0.12mlの溶液に溶解し、この溶液に酸化白金(IV)0.13gを加え、水素気流下、常圧・常温で撹拌する。6時間後、この溶液を濾過し、濾液を減圧濃縮した後、得られる残渣に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、塩化メチレンで抽出する。有機抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下で除去し、粗生成物を得る。この粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2:2%メタノール/塩化メチレンから5%メタノール/塩化メチレンのグラジェントで溶出)により精製する。真空下にて溶媒を除去、乾燥し、白色固体の標記化合物0.35g(収率85.9%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.57-1.65(2H, m), 1.79-1.96(6H, m), 2.67(1H, dd, J=18.07, 7.32Hz), 2.86(1H, dd, J=18.07, 7.32Hz), 2.97-3.02(1H, m), 3.20-3.34(2H, m), 3.84(3H, s), 4.07(1H, brs), 4.76(1H, m), 6.70-6.73(2H, m) , 6.85(1H, d, J=1.81Hz), 7.11(1H, brs).
【0058】
<実施例5>5−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.5)の合成;実施例3(3)で得られる3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ酪酸1.48g(4.62mM)とメチルヒドラジン0.43g(9.24mM)を酢酸4ml、水2.5mlの溶液中5時間還流する。後の操作は、実施例1(3)と同様の手法を用い、黄褐色固体の標記化合物0.68g(収率48.8%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.60-1.65(2H, m), 1.81-1.95(6H, m), 2.60(1H, dd, J=16.60, 11.72Hz), 2.79(1H, dd, J=16.60, 7.81Hz), 3.40(3H, s), 3.75(1H, m), 3.84(3H, s), 4.75(1H, m), 6.69-6.73(2H, m), 6.85(1H, d, J=7.82Hz), 7.19(1H, d, J=1.95Hz).
【0059】
<実施例6>2−ベンジル−5−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.6)の合成;実施例3(3)で得られる3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ酪酸0.73g(2.28mM)とベンジルヒドラジン塩酸塩0.36g(2.28mM)を酢酸2ml、水1.3mlの溶液中5時間還流する。後の操作は、実施例1(3)と同様の手法を用い、褐色固体の標記化合物0.34g(収率39.5%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.55-1.61(2H, m), 1.64-1.92(6H, m), 2.65(1H, dd, J=16.60, 11.72Hz), 2.83(1H, dd, J=16.60, 7.33Hz), 3.75(1H, m), 3.83(3H, s), 4.67(1H, m), 4.96(1H, d, J=14.65Hz), 5.00(1H, d, J=14.65Hz), 6.65(1H, d, J=1.95Hz), 6.67(1H, dd, J=8.30, 1.95Hz), 6.81(1H, d, J=8.30Hz), 7.22(1H, d, J=2.44Hz), 7.27-7.38(5H, m).
【0060】
<実施例7>5−(3−ベンジルオキシ−4−メトキシフェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.7)の合成;(1)3−ベンジルオキシ−4−メトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステル実施例1(1)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシベンズアルデヒドのかわりに、3−ベンジルオキシ−4−メトキシベンズアルデヒドを使用し、3−ベンジルオキシ−4−メトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステルを得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.29(3H, t, J=7.33Hz), 1.32(3H, t, J=6.83Hz), 4.27(2H, q, J=6.83Hz), 4.28(2H, q, J=7.33Hz), 3.91(3H, s), 5.12(2H, s), 6.88(1H, d, J=8.30Hz), 7.07(1H, d, J=1.95Hz), 7.10(1H, dd, J=8.30, 1.95Hz), 7.31(1H,m), 7.38(2H, dd, J=7.82, 6.83Hz), 7.43(2H, d, J=7.81Hz), 7.61(1H,s).
(2)3−(3−ベンジルオキシ−4−メトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル酪酸エチルエステル;実施例1(2)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステルのかわりに3−ベンジルオキシ−4−メトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステルを使用し、3−(3−ベンジルオキシ−4−メトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル酪酸エチルエステル(収率67.3%)を得る。
(3)5−(3−ベンジルオキシ−4−メトキシフェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン;実施例1(3)と同様の手法を用い、3−(3,4−ジメトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル酪酸エチルエステルのかわりに、3−(3−ベンジルオキシ−4−メトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル酪酸エチルエステルを使用し、3−(3−ベンジルオキシ−4−メトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ酪酸を経由した後、淡黄色固体の標記化合物(収率77.1%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.53(1H, dd, J=17.09, 11.23Hz), 2.75(1H, dd, J=17.09, 7.81Hz), 3.73(1H, m), 3.89(3H, s)、5.15(2H, s), 6.71(1H, d, J=1.95Hz), 6.77(1H, dd, J=8.30, 1.95Hz), 6.89(1H, d, J=8.30Hz), 7.10(1H, d, J=2.44Hz), 7.31(1H, m)、7.37(2H, dd, J=7.81, 7.81Hz), 7.42(2H, d, J=7.81Hz), 8.37(1H, brs).
【0061】
<実施例8>5−(4−メトキシ−3−フェネチルオキシフェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.8)の合成;(1)4−メトキシ−3−フェネチルオキシベンズアルデヒドイソバニリン2.00g(13.14mM)、フェネチルアルコール1.61g(13.14mM)及びトリフェニルホスフィン4.14g(15.77mM)を乾燥テトラヒドロフラン50mlに溶解し、この溶液にジエチル アゾジカルボキシレート2.75g(15.77mM)を室温にて注意深く滴下する。室温で一晩撹拌した後、この溶液をジエチルエーテル100mlを加えて希釈し、水酸化ナトリウム水溶液、水で順次洗浄する。有機溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を除去し、淡黄色油状の残渣を得る。この残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2:25%ヘキサン/酢酸エチルで溶出)により精製する。真空下にて溶媒を除去、乾燥し、淡黄色油状の4−メトキシ−3−フェネチルオキシベンズアルデヒド2.88g(収率85.5%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.19(2H, t, J=7.33Hz), 4.28(2H, t, J=7.33Hz), 6.98(1H, d, J=8.30Hz), 7.23-7.35(5H, m), 7.40(1H, d, J=1.96Hz), 7.46(1H, dd, J=8.30, 1.96Hz), 9.83(1H, s)
(2)4−メトキシ−3−フェネチルオキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステル;実施例1(1)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシベンズアルデヒドのかわりに、4−メトキシ−3−フェネチルオキシベンズアルデヒドを使用し、4−メトキシ−3−フェネチルオキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステルを得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.25(3H, t, J=7.32Hz), 1.32(3H, t, J=7.32Hz), 3.16(2H, t, J=7.82Hz), 3.90(3H, s), 4.18(2H, t, J=7.82Hz), 4.27(2H, q, J=7.32Hz), 4.28(2H, q, J=7.32Hz), 6.86(1H, d, J=8.30Hz), 7.03(1H,d,J=1.95Hz), 7.09(1H,dd,J=8.30,1.95Hz), 7.23-7.35(5H,m), 7.62(1H,s).
【0062】
(3)4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル−3−(4−メトキシ−3−フェネチルオキシフェニル)酪酸エチルエステル;実施例1(2)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステルのかわりに、4−メトキシ−3−フェネチルオキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステルを使用し、4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル−3−(4−メトキシ−3−フェネチルオキシフェニル)酪酸エチルエステル(収率64.6%)を得る。
(4)5−(4−メトキシ−3−フェネチルオキシフェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン;実施例1(3)と同様の手法を用い、3−(3,4−ジメトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル酪酸エチルエステルのかわりに、4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル−3−(4−メトキシ−3−フェネチルオキシフェニル)酪酸エチルエステルを使用し、4,4−ジエトキシ−3−(4−メトキシ−3−フェネチルオキシフェニル)酪酸を経由した後、淡黄色固体の標記化合物(収率51.4%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.58(1H, dd, J=17.09,11.72Hz), 2.78(1H, dd, J=17.09, 7.81Hz), 3.17(2H, t, J=7.33Hz), 3.75(1H, ddd, J=11.72, 7.81,2.45Hz), 3.87(3H, s), 4.21(2H, t, J=7.33Hz), 6.67(1H, d, J=1.95Hz), 6.76(1H, dd, J=8.30, 1.95Hz), 6.87(1H, d, J=8.30Hz), 7.13(1H, d, J=2.45Hz), 7.28-7.35(5H, m), 8.41(1H, brs).
【0063】
<実施例9>5−[3−(2−インダニルオキシ)−4−メトキシフェニル]−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.9)の合成;(1)3−(2−インダニルオキシ)−4−メトキシベンズアルデヒド実施例8(1)と同様の手法を用い、フェネチルアルコールのかわりに、2−インダノールを使用し、淡黄色固体の3−(2−インダニルオキシ)−4−メトキシベンズアルデヒド(収率62.6%)を得る。
1H−NMR (CDCl3) δ: 3.25(2H, dd, J=16.60, 3.42Hz), 3.46(2H, dd, J=16.60, 6.35Hz), 3.90(3H, s), 5.26(1H, m), 6.98(1H, d, J=8.30Hz), 7.17-7.21(2H, m), 7.22-7.25(2H, m), 7.46-7.49(2H, m), 9.87(1H, s).
(2)3−(2−インダニルオキシ)−4−メトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステル;実施例1(1)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシベンズアルデヒドのかわりに、3−(2−インダニルオキシ)−4−メトキシベンズアルデヒドを使用し、3−(2−インダニルオキシ)−4−メトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステルを得る。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.32(3H, t, J=7.33Hz), 1.33(3H,t,J=7.33Hz), 3.22(2H, dd, J=16.60, 3.90Hz), 3.40(2H, dd, J=16.60, 6.84Hz), 3.85(3H, s), 4.30(2H, q, J=7.33Hz), 4.35(2H, q, J=7.33Hz), 5.14(1H, m), 6.86(1H, d, J=8.79Hz), 7.10-7.11(2H, m), 7.17-7.25(4H, m), 7.66(1H, s).
【0064】
(3)4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル−3−[3−(2−インダニルオキシ)−4−メトキシフェニル]酪酸エチルエステル;実施例1(2)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステルのかわりに、3−(2−インダニルオキシ)−4−メトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステルを使用し、4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル−3−[3−(2−インダニルオキシ)−4−メトキシフェニル]酪酸エチルエステル(収率74.6%)を得る。
(4)5−[3−(2−インダニルオキシ)−4−メトキシフェニル]−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン;実施例1(3)と同様の手法を用い、3−(3,4−ジメトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル酪酸エチルエステルのかわりに、4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル−3−[3−(2−インダニルオキシ)−4−メトキシフェニル]酪酸エチルエステルを使用し、4,4−ジエトキシ−3−[3−(2−インダニルオキシ)−4−メトキシフェニル]酪酸を経由した後、白色固体の標記化合物(収率53.6%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.63(1H, dd, J=17.09, 11.23Hz), 2.83(1H, dd, J=17.09, 7.81Hz), 3.23(2H, dd, J=16.60, 3.90Hz), 3.36(2H, dd, J=16.60, 6.35Hz), 3.80(1H, m), 3.82(3H, s), 5.18(1H, m), 6.77(1H, d, J=1.95Hz), 6.80(1H, dd, J=8.30, 1.95Hz), 6.88(1H, d, J=8.30Hz), 7.17-7.26(5H, m), 8.41(1H, brs).
【0065】
<実施例10>5−(3−シクロプロピルメチルオキシ−4−メトキシフェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.10)の合成;(1)3−シクロプロピルメチルオキシ−4−メトキシベンズアルデヒド実施例8(1)と同様の手法を用い、フェネチルアルコールのかわりに、シクロプロピルカルビノールを使用し、白色固体の3−シクロプロピルメチルオキシ−4−メトキシベンズアルデヒド(収率77.4%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.36-0.40(2H, m), 0.65-0.70(2H, m), 1.34-1.38(1H, m), 3.92(2H, d, J=6.84Hz), 3.97(3H, s), 6.98(1H, d, J=8.30Hz), 7.39(1H, d, J=1.95Hz), 7.45(1H, dd, J=8.30, 1.95Hz), 9.84(1H,s).
(2)3−シクロプロピルメチルオキシ−4−メトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステル;実施例1(1)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシベンズアルデヒドのかわりに、3−シクロプロピルメチルオキシ−4−メトキシベンズアルデヒドを使用し、3−シクロプロピルメチルオキシ−4−メトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステルを得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.34-0.38(2H, m), 0.63-0.68(2H, m), 1.32(6H, t, J=7.33Hz), 1.30-1.35(1H, m), 3.83(2H, d, J=7.32Hz), 3.90(3H, s), 4.29(2H, q, J=7.32Hz), 4.34(2H, q, J=7.32Hz), 6.86(1H, d, J=8.30Hz), 7.02(1H, d, J=1.95Hz), 7.08(1H, dd, J=8.30, 1.95Hz), 7.63(1H, s).
【0066】
(3)3−(3−シクロプロピルメチルオキシ−4−メトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル酪酸エチルエステル;実施例1(2)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステルのかわりに、3−シクロプロピルメチルオキシ−4−メトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステルを使用し、3−(シクロプロピルメチルオキシ−4−メトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル酪酸エチルエステル(収率90.6%)を得る。
(4)5−(3−シクロプロピルメチルオキシ−4−メトキシフェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン実施例1(3)と同様の手法を用い、3−(3,4−ジメトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル酪酸エチルエステルのかわりに、3−(3−シクロプロピルメチルオキシ−4−メトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル酪酸エチルエステルを使用し、3−(3−シクロプロピルメチルオキシ−4−メトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ酪酸を経由した後、黄色固体の標記化合物(収率43.0%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.34-0.38(2H, m), 0.63-0.68(2H, m), 1.28-1.35(1H, m), 2.61(1H, dd, J=17.09, 11.72Hz), 2.80(1H, dd, J=17.09, 7.81Hz), 3.77(1H, ddd, J=11.72, 7.81, 2.44Hz), 3.85(2H, d, J=7.32Hz), 3.87(3H, s), 6.71(1H, d, J=2.44Hz), 6.77(1H, dd, J=8.30, 2.44Hz), 6.87(1H, d, J=8.30Hz), 7.16(1H, d, J=2.44Hz), 8.46(1H, brs).
【0067】
<実施例11>5−[4−メトキシ−3−[(1−メチルシクロプロピル)メチルオキシ]フェニル]−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.11)の合成;(1)4−メトキシ−3−[(1−メチルシクロプロピル)メチルオキシ]ベンズアルデヒド実施例8(1)と同様の手法を用い、フェネチルアルコールのかわりに、(1−メチルシクロプロピル)カルビノールを使用し、黄色オイルの4−メトキシ−3−[(1−メチルシクロプロピル)メチルオキシ]ベンズアルデヒド(収率65.0%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.45-0.47(2H, m), 0.56-0.57(2H, m), 1.27(3H, s), 3.84(2H, s), 3.95(3H, s), 6.97(1H, d, J=8.30Hz), 7.37(1H, broad), 7.45(1H, dd, J=8.30, 1.46Hz), 9.83(1H,s).
(2)4−メトキシ−3−[(1−メチルシクロプロピル)メチルオキシ]ベンジリデンマロン酸ジエチルエステル;実施例1(1)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシベンズアルデヒドのかわりに、4−メトキシ−3−[(1−メチルシクロプロピル)メチルオキシ]ベンズアルデヒドを使用し、4−メトキシ−3−[(1−メチルシクロプロピル)メチルオキシ]ベンジリデンマロン酸ジエチルエステルを得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.44(2H, m), 0.54(2H, m), 1.26(3H, s), 1.32(6H, t, J=7.32Hz), 3.74(2H, s), 3.89(3H, s), 4.29(2H, q, J=7.32Hz), 4.34(2H, q, J=7.32Hz), 6.85(1H, d, J=8.30Hz), 6.99(1H, d, J=1.95Hz), 7.08(1H, dd, J=8.30, 1.95Hz), 7.63(1H, s).
【0068】
(3)4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル−3−[4−メトキシ−3−[(1−メチルシクロプロピル)メチルオキシ]フェニル]酪酸エチルエステル;実施例1(2)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステルのかわりに、4−メトキシ−3−[(1−メチルシクロプロピル)メチルオキシ]ベンジリデンマロン酸ジエチルエステルを使用し、4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル−3−[4−メトキシ−3−[(1−メチルシクロプロピル)メチルオキシ]フェニル]酪酸エチルエステル(収率53.8%)を得る。
(4)5−[4−メトキシ−3−[(1−メチルシクロプロピル)メチルオキシ]フェニル]−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン;実施例1(3)と同様の手法を用い、3−(3,4−ジメトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル酪酸エチルエステルのかわりに、4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル−3−[4−メトキシ−3−[(1−メチルシクロプロピル)メチルオキシ]フェニル]酪酸エチルエステルを使用し、4,4−ジエトキシ−3−[4−メトキシ−3−[(1−メチルシクロプロピル)メチルオキシ]フェニル]酪酸を経由した後、白色固体の標記化合物(収率48.8%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.43-0.45(2H, m), 0.53-0.56(2H, m), 1.26(3H, s), 2.61(1H, dd, J=17.09, 11.23Hz), 2.80(1H, dd, J=17.09, 7.32Hz), 3.74-3.80(1H, m), 3.77(2H, s), 3.86(3H, s), 6.70(1H, d, J=1.95Hz), 6.76(1H, dd, J=8.30, 1.95Hz), 6.87(1H, d, J=8.30Hz), 7.16(1H, d, J=1.96Hz), 8.52(1H,brs).
【0069】
<実施例12>5−[4−メトキシ−3−(2−メチルプロポキシ)フェニル]−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.12)の合成;(1)4−メトキシ−3−(2−メチルプロポキシ)ベンズアルデヒド;実施例8(1)と同様の手法を用い、フェネチルアルコールのかわりに、イソブチルアルコールを使用し、黄色オイルの4−メトキシ−3−(2−メチルプロポキシ)ベンズアルデヒド(収率75.8%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.05(6H, d, J=6.83Hz), 2.19(1H, m, J=6.83Hz), 3.83(2H, d, J=6.83Hz), 3.95(3H, s), 6.97(1H, d, J=7.81Hz), 7.40(1H, d, J=1.46Hz), 7.44(1H, dd, J=7.81, 1.46Hz), 9.84(1H, s).
(2)4−メトキシ−3−(2−メチルプロポキシ)ベンジリデンマロン酸ジエチルエステル;実施例1(1)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシベンズアルデヒドのかわりに、4−メトキシ−3−(2−メチルプロポキシ)ベンズアルデヒドを使用し、4−メトキシ−3−(2−メチルプロポキシ)ベンジリデンマロン酸ジエチルエステルを得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.03(6H, d, J=6.34Hz), 1.33(3H, t, J=6.83Hz), 1.33(3H, t, J=6.83Hz), 2.16(1H, m), 3.74(2H, d, J=6.84Hz), 3.89(3H, s), 4.29(2H, q, J=6.83Hz), 4.35(2H, q, J=6.83Hz), 6.85(1H, d, J=8.30Hz), 7.02(1H, d, J=1.95Hz), 7.07(1H,dd, J=8.30, 1.95Hz), 7.64(1H, s).
【0070】
(3)4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル−3−[4−メトキシ−3−(2−メチルプロポキシ)フェニル]酪酸エチルエステル;実施例1(2)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステルのかわりに、4−メトキシ−3−(2−メチルプロポキシ)ベンジリデンマロン酸ジエチルエステルを使用し、4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル−3−[4−メトキシ−3−(2−メチルプロポキシ)フェニル]酪酸エチルエステル(収率55.1%)を得る。
(4)5−[4−メトキシ−3−(2−メチルプロポキシ)フェニル]−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン;実施例1(3)と同様の手法を用い、3−(3,4−ジメトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル酪酸エチルエステルのかわりに、4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル−3−[4−メトキシ−3−(2−メチルプロポキシ)フェニル]酪酸エチルエステルを使用し、4,4−ジエトキシ−3−[4−メトキシ−3−(2−メチルプロポキシ)フェニル]酪酸を経由した後、淡黄色固体の標記化合物(収率48.6%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.04(6H, d, J=6.83Hz), 2.16(1H, m, J=6.83Hz), 2.62(1H, dd, J=17.09, 11.72Hz), 2.81(1H, dd, J=17.09, 7.81Hz), 3.76(2H, d, J=6.83Hz), 3.78(1H, ddd, J=11.72, 7.81, 1.95Hz), 3.86(3H, s), 6.71(1H, d, J=2.44Hz), 6.75(1H, dd, J=8.30, 2.44Hz), 6.87(1H, d, J=8.30Hz), 7.17(1H, d, J=1.95Hz), 8.44(1H,brs).
【0071】
<実施例13>5−(3−ブトキシ−4−メトキシフェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.13)の合成;(1)3−ブトキシ−4−メトキシベンズアルデヒド;実施例8(1)と同様の手法を用い、フェネチルアルコールのかわりに、ブタノールを使用し、3−ブトキシ−4−メトキシベンズアルデヒド(収率99.0%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.99(3H, t, J=7.32Hz), 1.46-1.55(2H, m), 1.82-1.89(2H, m), 3.95(3H, s), 4.08(2H, t, J=6.83Hz), 6.98(1H, d, J=7.81Hz), 7.40-7.46(2H, m).
(2)3−ブトキシ−4−メトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステル;実施例1(1)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキベンズシアルデヒドのかわりに、3−ブトキシ−4−メトキシベンズアルデヒドを使用し、3−ブトキシ−4−メトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステルを得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.98(3H, t, J=7.32Hz), 1.33(6H, t, J=7.32Hz), 1.49(2H, q, J=7.32Hz), 1.83(2H, m, J=7.32Hz), 3.89(3H, s), 3.99(2H, t, J=7.32Hz), 4.29(2H, q, J=7.33Hz), 4.35(2H, q, J=7.33Hz), 6.85(1H, d, J=8.30Hz), 7.03(1H, d, J=1.95Hz), 7.07(1H, dd, J=8.30, 1.95Hz), 7.64(1H, s).
【0072】
(3)3−(3−ブトキシ−4−メトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル酪酸エチルエステル;実施例1(2)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステルのかわりに、3−ブトキシ−4−メトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステルを使用し、3−(3−ブトキシ−4−メトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル酪酸エチルエステル(収率64.2%)を得る。
(4)5−(3−ブトキシ−4−メトキシフェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン;実施例1(3)と同様の手法を用い、3−(3,4−ジメトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル酪酸エチルエステルのかわりに、3−(3−ブトキシ−4−メトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル酪酸エチルエステルを使用し、3−(3−ブトキシ−4−メトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ酪酸を経由した後、黄色固体の標記化合物(収率47.5%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.98(3H, t, J=7.33Hz), 1.50(2H, m), 1.83(2H, m), 2.62(1H, dd, J=17.09, 11.72Hz), 2.81(1H, dd, J=17.09, 7.82Hz), 3.79(1H, ddd, J=11.72, 7.82, 1.95Hz), 3.86(3H, s), 4.01(2H, t, J=6.84Hz), 6.72(1H, d, J=1.95Hz), 6.76(1H, dd, J=8.30, 1.95Hz), 6.86(1H, d, J=8.30Hz), 7.18(1H, d, J=1.95Hz), 8.63(1H, brs).
【0073】
<実施例14>5−[3−(2−エチルブトキシ)−4−メトキシフェニル]−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.14)の合成;(1)3−(2−エチルブトキシ)−4−メトキシベンズアルデヒド;実施例8(1)と同様の手法を用い、フェネチルアルコールのかわりに、2−エチルブタノールを使用し、無色オイルの3−(2−エチルブトキシ)−4−メトキシベンズアルデヒド(収率78.4%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.94(6H, t, J=7.32Hz), 1.43-1.56(4H, m), 1.80(1H, m), 3.94(3H, s), 3.94(2H, d, J=6.35Hz), 6.97(1H, d, J=7.82Hz), 7.41(1H, d, J=1.95Hz), 7.44(1H, dd, J=7.82, 1.95Hz), 9.85(1H, s).
(2)3−(2−エチルブトキシ)−4−メトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステル;実施例1(1)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシベンズアルデヒドのかわりに、3−(2−エチルブトキシ)−4−メトキシベンズアルデヒドを使用し、3−(2−エチルブトキシ)−4−メトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステルを得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.93(6H, t, J=7.32Hz), 1.33(6H, t, J=7.32Hz), 1.42-1.55(4H, m), 1.77(1H, m), 3.85(2H, d, J=6.35Hz), 3.88(3H, s), 4.29(2H, q, J=7.32Hz), 4.35(2H, q, J=7.32Hz), 6.85(1H, d, J=8.30Hz), 7.03(1H, d, J=1.95Hz), 7.07(1H, dd, J=8.30, 1.95Hz), 7.65(1H, s).
【0074】
(3)4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル−3−[3−(2−エチルブトキシ)−4−メトキシフェニル]酪酸エチルエステル;実施例1(2)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステルのかわりに、3−(2−エチルブトキシ)−4−メトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステルを使用し、4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル−3−[3−(2−エチルブトキシ)−4−メトキシフェニル]酪酸エチルエステル(収率68.5%)を得る。
(4)5−[3−(2−エチルブトキシ)−4−メトキシフェニル]−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン;実施例1(3)と同様の手法を用い、3−(3,4−ジメトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル酪酸エチルエステルのかわりに、4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル−3−[3−(2−エチルブトキシ)−4−メトキシフェニル]酪酸エチルエステルを使用し、4,4−ジエトキシ−3−[3−(2−エチルブトキシ)−4−メトキシフェニル]酪酸を経由した後、黄色固体の標記化合物(収率36.9%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.94(6H, t, J=7.32Hz), 1.42-1.54(4H, m), 1.76(1H, m, J=6.35Hz), 2.63(1H, dd, J=17.09, 11.71Hz), 2.81(1H, dd, J=17.09, 7.33Hz), 3.78(1H, m), 3.85(3H, s), 3.87(2H, d, J=6.35Hz), 6.72(1H, d, J=1.95Hz), 6.75(1H, dd, J=8.30, 1.95Hz), 6.87(1H, d, J=8.30Hz), 7.18(1H, brs), 8.44(1H, brs).
【0075】
<実施例15>5−[3−(2,2−ジメチルプロポキシ)−4−メトキシフェニル]−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.15)の合成;(1)3−(2,2−ジメチルプロポキシ)−4−メトキシベンズアルデヒド;実施例8(1)と同様の手法を用い、フェネチルアルコールのかわりに、2,2−ジメチルプロパノールを使用し、黄色オイルの3−(2,2−ジメチルプロポキシ)−4−メトキシベンズアルデヒド(収率34.8%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.07(9H, s), 3.70(2H, s), 3.94(3H, s), 6.96(1H, d, J=8.30Hz), 7.39(1H, d, J=1.95Hz), 7.43(1H, dd, J=8.30, 1.95Hz), 9.84(1H, s).
(2)3−(2,2−ジメチルプロポキシ)−4−メトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステル;実施例1(1)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシベンズアルデヒドのかわりに、3−(2,2−ジメチルプロポキシ)−4−メトキシベンズアルデヒドを使用し、3−(2,2−ジメチルプロポキシ)−4−メトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステルを得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.05(9H, s), 1.33(3H, t, J=7.33Hz), 1.34(3H, t, J=7.33Hz), 3.60(2H, s), 3.88(3H, s), 4.29(2H, q, J=7.33Hz), 4.35(2H, q, J=7.33Hz), 6.84(1H, d, J=8.30Hz), 7.00(1H, d, J=1.95Hz), 7.06(1H, dd, J=8.30, 1.95Hz), 7.64(1H, s).
【0076】
(3)3−[3−(2,2−ジメチルプロポキシ)−4−メトキシフェニル]−4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル酪酸エチルエステル;実施例1(2)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステルのかわりに、3−(2,2−ジメチルプロポキシ)−4−メトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステルを使用し、3−[3−(2,2−ジメチルプロポキシ)−4−メトキシフェニル]−4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル酪酸エチルエステル(収率62.6%)を得る。
(4)5−[3−(2,2−ジメチルプロポキシ)−4−メトキシフェニル]−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン;実施例1(3)と同様の手法を用い、3−(3,4−ジメトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル酪酸エチルエステルのかわりに、3−[3−(2,2−ジメチルプロポキシ)−4−メトキシフェニル]−4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル酪酸エチルエステルを使用し、3−[3−(2,2−ジメチルプロポキシ)−4−メトキシフェニル]−4,4−ジエトキシ酪酸を経由した後、淡黄色固体の標記化合物(収率68.7%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.06(9H, s), 2.62(1H, dd, J=17.09, 11.72Hz), 2.81(1H, dd, J=17.09, 7.82Hz), 3.62(2H, s), 3.78(1H, ddd, J=11.72, 7.82, 2.44Hz), 3.85(3H, s), 6.71(1H, d, J=1.95Hz), 6.74(1H, dd, J=8.30, 1.95Hz), 6.87(1H, d, J=8.30Hz), 7.17(1H, d, J=2.44Hz), 8.43(1H, brs).
【0077】
<実施例16>5−[4−メトキシ−3−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル]−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.16)の合成;(1)4−メトキシ−3−(5−フェニルペンチルオキシ)ベンズアルデヒド;実施例8(1)と同様の手法を用い、フェネチルアルコールのかわりに、5−フェニルペンタノールを使用し、淡黄色固体の4−メトキシ−3−(5−フェニルペンチルオキシ)ベンズアルデヒド(収率81.4%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.47-1.59(2H, m), 1.67-1.75(2H, m), 1.87-1.94(2H, m), 2.65(2H, t, J=7.81Hz), 3.94(3H, s), 4.07(2H, t, J=6.83Hz), 6.96-7.56(8H, m), 9.84(1H, s).
(2)4−メトキシ−3−(5−フェニルペンチルオキシ)ベンジリデンマロン酸ジエチルエステル;実施例1(1)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシベンズアルデヒドのかわりに、4−メトキシ−3−(5−フェニルペンチルオキシ)ベンズアルデヒドを使用し、4−メトキシ−3−(5−フェニルペンチルオキシ)ベンジリデンマロン酸ジエチルエステルを得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.29-1.34(6H, m), 1.47-1.55(2H, m), 1.66-1.74(2H, m), 1.84-1.92(2H, m), 2.65(2H, t, J=7.81Hz), 3.88(3H, s), 3.98(2H, t, J=6.83Hz), 4.27-4.36(4H, m), 6.85(1H, d, J=8.30Hz), 7.01(1H, d, J=1.95Hz), 7.08(1H, dd, J=8.30, 1.95Hz), 7.17-7.36(5H, m), 7.64(1H, s).
【0078】
(3)4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル−3−[4−メトキシ−3−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル]酪酸エチルエステル;実施例1(2)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステルのかわりに、4−メトキシ−3−(5−フェニルペンチルオキシ)ベンジリデンマロン酸ジエチルエステルを使用し、4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル−3−[4−メトキシ−3−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル]酪酸エチルエステル(収率61.4%)を得る。
(4)5−[4−メトキシ−3−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル]−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン;実施例1(3)と同様の手法を用い、3−(3,4−ジメトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル酪酸エチルエステルのかわりに、4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル−3−[4−メトキシ−3−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル]酪酸エチルエステルを使用し、4,4−ジエトキシ−3−[3−(5−フェニルペンチルオキシ)−4−メトキシフェニル]酪酸を経由した後、淡黄色固体の標記化合物(収率58.6%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.50-1.58(2H, m), 1.67-1.74(2H, m), 2.58-2.67(3H, m), 2.81(1H, dd, J=17.09, 7.81Hz), 3.75-3.80(1H, m), 3.85(3H, s), 3.99(2H, t, J=6.83Hz), 6.70(1H, d, J=1.95Hz), 6.76(1H, dd, J=8.30, 1.95Hz), 6.86(1H, d, J=8.30Hz), 7.17-7.30(6H, m), 8.43(1H,brs).
【0079】
<実施例17>5−[3−(2−インダニルオキシ)−4−メトキシフェニル]−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.17)の合成;実施例5と同様の手法を用い、3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ酪酸のかわりに、実施例9(4)で得られる4,4−ジエトキシ−3−[3−(2−インダニルオキシ)−4−メトキシフェニル]酪酸を使用し、淡褐色固体の標記化合物(収率45.7%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.62(1H, dd, J=16.60, 11.72Hz), 2.81(1H, dd, J=16.60, 7.32Hz), 3.22(2H, dd, J=16.60, 3.90Hz), 3.36(2H, dd, J=16.60, 6.84Hz), 3.41(3H, s), 3.77(1H, m), 3.81(3H, s), 5.17(1H, m), 6.75(1H, d, J=1.96Hz), 6.78(1H, dd, J=8.30, 1.96Hz), 6.87(1H, d, J=8.30Hz), 7.17-7.26(5H, m).
【0080】
<実施例18>5−(3−シクロプロピルメチルオキシ−4−メトキシフェニル)−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.18)の合成;実施例5と同様の手法を用い、3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ酪酸のかわりに、実施例10(4)で得られる3−(3−シクロプロピルメチルオキシ−4−メトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ酪酸を使用し、淡黄色固体の標記化合物(収率56.1%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.34-0.38(2H, m), 0.63-0.68(2H, m), 1.32(1H, m), 2.60(1H, dd, J=16.60, 12.71Hz), 2.79(1H, dd, J=16.60, 7.33Hz), 3.40(3H, s), 3.75(1H, m), 3.84(2H, d, J=7.32Hz), 3.87(3H, s), 6.69(1H, d, J=2.44Hz), 6.75(1H, dd, J=8.30, 2.44Hz), 6.87(1H, d, J=8.30Hz), 7.18(1H, d, J=1.47Hz).
【0081】
<実施例19>5−(4−メトキシ−3−フェネチルオキシフェニル)−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.19)の合成;実施例5と同様の手法を用い、3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ酪酸のかわりに、実施例8(4)で得られる4,4−ジエトキシ−3−(4−メトキシ−3−フェネチルオキシフェニル)酪酸を使用し、黄色固体の標記化合物(収率55.6%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.57(1H, dd, J=16.60, 12.21Hz), 2.76(1H, dd, J=16.60, 7.32Hz), 3.16(2H, t, J=7.32Hz), 3.39(3H, s), 3.72(1H, ddd, J=12.21, 7.32, 2.44Hz), 3.86(3H, s), 4.20(2H, t, J=7.32Hz), 6.66(1H, d, J=1.96Hz), 6.74(1H, dd, J=8.30, 1.96Hz), 6.87(1H, d, J=8.30Hz), 7.15(1H, d, J=2.44Hz), 7.23-7.34(5H, m).
【0082】
<実施例20>5−[4−メトキシ−3−(2−メチルプロポキシ)フェニル]−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.20)の合成;実施例5と同様の手法を用い、3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ酪酸のかわりに、実施例12(4)で得られる4,4−ジエトキシ−3−[4−メトキシ−3−(2−メチルプロポキシ)フェニル]酪酸を使用し、白色固体の標記化合物(収率54.2%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.03(3H, s), 1.05(3H, s), 2.12-2.19(1H, m), 2.61(1H, dd, J=16.60, 12.20Hz), 2.79(1H, dd, J=16.60, 7.32Hz), 3.40(3H, s), 3.73-3.79(3H, m), 3.86(3H, s), 6.70(1H, d, J=1.95Hz), 6.73(1H, dd, J=8.30,1.95Hz), 6.86(1H, d, J=8.30Hz), 7.19(1H, d, J=1.95Hz).
【0083】
<実施例21>5−[3−(2,2−ジメチルプロポキシ)−4−メトキシフェニル]−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.21)の合成;実施例5と同様の手法を用い、3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ酪酸のかわりに、実施例15(4)で得られる3−[3−(2,2−ジメチルプロポキシ)−4−メトキシフェニル]−4,4−ジエトキシ酪酸を使用し、白色固体の標記化合物(収率55.0%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.06(9H, s), 2.60(1H, dd, J=16.60, 12.21Hz), 2.78(1H, dd, J=16.60, 7.32Hz), 3.40(3H, s), 3.61(2H, s), 3.75(1H, ddd, J=12.21, 7.32, 2.44Hz), 3.85(3H, s), 6.69(1H, d, J=2.44Hz), 6.73(1H, dd, J=8.30, 1.95Hz), 6.86(1H, d, J=8.30Hz), 7.19(1H, d, J=1.95Hz).
【0084】
<実施例22>5−[4−メトキシ−3−[(1−メチルシクロプロピル)メチルオキシ]フェニル]−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.22)の合成;実施例5と同様の手法を用い、3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ酪酸のかわりに、実施例11(4)で得られる4,4−ジエトキシ−3−[4−メトキシ−3−[(1−メチルシクロプロピル)メチルオキシ]フェニル]酪酸を使用し、黄色固体の標記化合物(収率61.6%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.44(2H, m), 0.54(2H, m), 1.26(3H, s), 2.59(1H, dd, J=16.60, 12.21Hz), 2.78(1H, dd, J=16.60, 7.33Hz), 3.40(3H, s), 3.75(1H, ddd, J=12.21, 7.33, 2.45Hz), 3.77(2H, s), 3.86(3H, s), 6.69(1H, d, J=1.95Hz), 6.74(1H, dd, J=8.30, 1.95Hz), 6.86(1H, d, J=8.30Hz), 7.18(1H, d, J=2.45Hz).
【0085】
<実施例23>5−(3−ブトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.23)の合成;実施例5と同様の手法を用い、3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ酪酸のかわりに、実施例13(4)で得られる3−(3−ブトキシ−4−メトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ酪酸を使用し、黄色固体の標記化合物(収率59.8%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.98(3H, t, J=7.33Hz), 1.50(2H, m), 1.83(2H, m), 2.61(1H, dd, J=16.60, 11.72Hz), 2.79(1H, dd, J=16.60, 7.32Hz), 3.40(3H, s), 3.76(1H, ddd, J=11.72, 7.32, 1.95Hz), 3.86(3H, s), 4.00(2H, t, J=6.83Hz), 6.70(1H, d, J=1.95Hz), 6.73(1H, dd, J=8.30, 1.95Hz), 6.86(1H, d, J=8.30Hz), 7.19(1H, d, J=1.95Hz).
【0086】
<実施例24>5−[4−メトキシ−3−(2−エチルブトキシ)フェニル]−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.24)の合成;実施例5と同様の手法を用い、3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ酪酸のかわりに、実施例14(4)で得られる4,4−ジエトキシ−3−[3−(2−エチルブトキシ)−4−メトキシフェニル]酪酸を使用し、白色固体の標記化合物(収率52.5%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.94(6H, t, J=7.32Hz), 1.40-1.55(4H, m), 1.64-1.79(1H, m), 2.61(1H, dd, J=16.60, 12.21Hz), 2.79(1H, dd, J=16.60, 7.82Hz), 3.41(3H, s), 3.76(1H, ddd, J=12.21, 7.82, 2.45Hz), 3.85(3H, s), 3.87(2H, d, J=5.86Hz), 6.71(1H, d, J=1.95Hz), 6.73(1H, dd, J=7.81, 1.95Hz), 6.87(1H, d, J=7.81Hz), 7.20(1H, d, J=2.45Hz).
【0087】
<実施例25>5−[4−メトキシ−3−[(1−フェニルシクロプロピル)メチルオキシ]フェニル]−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.25)の合成;(1)4−メトキシ−3−[(1−フェニルシクロプロピル)メチルオキシ]ベンズアルデヒド;実施例8(1)と同様の手法を用い、フェネチルアルコールのかわりに、1−フェニルシクロプロピルメタノールを使用し、黄色油状の4−メトキシ−3−[(1−フェニルシクロプロピル)メチルオキシ]ベンズアルデヒド(収率74.8%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.00-1.02(2H, m), 1.04-1.07(2H, m), 3.90(3H, s), 4.13(2H, s), 6.93(1H, d, J=7.81Hz), 7.19-7.23(1H, m), 7.28-7.31(3H, m), 7.41-7.45(3H, m), 9.79(1H, s).
(2)4−メトキシ−3−[(1−フェニルシクロプロピル)メチルオキシ]ベンジリデンマロン酸ジエチルエステル;実施例1(1)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシベンズアルデヒドのかわりに4−メトキシ−3−[(1−フェニルシクロプロピル)メチルオキシ]ベンズアルデヒドを使用し、4−メトキシ−3−[(1−フェニルシクロプロピル)メチルオキシ)]ベンジリデンマロン酸ジエチルエステルを得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.98-1.05(4H, m), 1.28(3H, t, J=7.33Hz), 1.32(3H, t, J=7.33Hz), 3.84(3H, s), 4.05(2H, s), 4.28(2H, q, J=7.33Hz), 4.29(2H, q, J=7.33Hz), 6.81(1H, d, J=8.30Hz), 6.92(1H, d, J=1.95Hz), 7.06(1H, dd, J=8.30, 1.95Hz), 7.19-7.23(1H, m), 7.28-7.31(2H, m), 7.41-7.44(2H, m), 7.58(1H, s).
【0088】
(3)4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル−3−[4−メトキシ−3−[(1−フェニルシクロプロピル)メチルオキシ]フェニル]酪酸エチルエステル;実施例1(2)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステルのかわりに、4−メトキシ−3−[(1−フェニルシクロプロピル)メチルオキシ]ベンジリデンマロン酸ジエチルエステルを使用し、4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル−3−[4−メトキシ−3−[(1−フェニルシクロプロピル)メチルオキシ]フェニル]酪酸エチルエステル(収率73.2%)を得る。
(4)5−[4−メトキシ−3−[(1−フェニルシクロプロピル)メチルオキシ]フェニル]−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン;実施例1(3)と同様の手法を用い、3−(3,4−ジメトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル酪酸エチルエステルのかわりに、4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル−3−[4−メトキシ−3−[(1−フェニルシクロプロピル)メチルオキシ]フェニル]酪酸エチルエステルを使用し、4,4−ジエトキシ−3−[4−メトキシ−3−[(1−フェニルシクロプロピル)メチルオキシ]フェニル]酪酸を経由した後、黄色固体の標記化合物(収率65.1%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.97-1.00(2H, m), 1.03-1.06(2H, m), 2.52(1H, dd, J=17.09, 11.72Hz), 2.73(1H, dd, J=17.09, 7.81Hz), 3.69(1H, ddd, J=11.72, 7.81, 2.44Hz), 3.80(3H, s), 4.09(2H, s), 6.54(1H, d, J=1.96Hz), 6.73(1H, dd, J=8.30, 1.96Hz), 6.83(1H, d, J=8.30Hz), 7.08(1H, d, J=2.44Hz), 7.19-7.23(1H, m), 7.28-7.31(2H, m), 7.42-7.45(2H, m), 8.45(1H,brs).
【0089】
<実施例26>5−[4−メトキシ−3−[(1−フェニルシクロプロピル)メチルオキシ]フェニル]−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.26)の合成;実施例5と同様の手法を用い、3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ酪酸のかわりに、実施例25(4)で得られる4,4−ジエトキシ−3−[4−メトキシ−3−[(1−フェニルシクロプロピル)メチルオキシ]フェニル]酪酸を使用し、黄色固体の標記化合物(収率59.5%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.97-1.00(2H, m), 1.02-1.05(2H, m), 2.51(1H, dd, J=16.60, 12.21Hz), 2.71(1H, dd, J=16.60, 7.32Hz), 3.39(3H, s), 3.66(1H, ddd, J=12.21, 7.32, 2.44Hz), 3.79(3H, s), 4.09(2H, s), 6.53(1H, d, J=1.95Hz), 6.70(1H, dd, J=8.30, 1.95Hz), 6.82(1H, d, J=8.30Hz), 7.09(1H, d, J=2.44Hz), 7.18-7.22(1H, m), 7.27-7.31(2H, m), 7.42-7.44(2H, m).
【0090】
<実施例27>5−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.27)の合成;(1)3−(3,4−ジメトキシフェニル)−4−オキソ吉草酸イソプロピルエステル;ナトリウム0.12g(5.30mM)を2−プロパノール5mlに溶解し、一晩室温で撹拌する。この溶液中に、3,4−ジメトキシフェニルアセトン1.00g(5.15mM)を2−プロパノール1mlに溶解して滴下する。次いで、この溶液を0℃に冷却しブロモ酢酸エチルエステル0.89g(5.30mM)を2−プロパノール1mlに溶解して滴下し、そのままの温度で2時間程度撹拌する。得られた溶液を水に注ぎ、塩化メチレンで抽出し、有機抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を除去し、黄色油状の粗生成物を得る。この粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2:20%酢酸メチル/ヘキサンから25%酢酸メチル/ヘキサンのグラジュエントで溶出)により精製する。真空下にて溶媒を除去、乾燥し、無色油状の3−(3,4−ジメトキシフェニル)−4−オキソ吉草酸イソプロピルエステル0.67g(収率44.4%)を得る。
(2)5−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン;3−(3,4−ジメトキシフェニル)−4−オキソ吉草酸イソプロピルエステル0.67g(2.28mM)とヒドラジン水和物0.28ml(5.69mM)を酢酸2ml及び水1.3mlの混合溶液の加え、5時間還流し、炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、塩化メチレンで抽出、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を除去し、黄色固体の残渣を得る。この残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2:2%メタノール/塩化メチレンで溶出)により精製する。真空下にて溶媒を除去、乾燥し、淡黄色固体の標記化合物0.47g(収率83.9%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.96(3H, s), 2.65(1H, dd, J=16.60, 5.86Hz), 2.84(1H, dd, J=16.60, 7.81Hz), 3.67(1H, dd, J=7.81, 5.86Hz), 3.87(3H, s), 3.87(3H, s), 6.66(1H, d, J=1.95Hz), 6.72(1H, dd, J=8.30, 1.95Hz), 6.83(1H, d, J=8.30Hz), 8.57(1H, brs).
【0091】
<実施例28>5−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−6−フェニル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.28)の合成;(1)3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−2−エトキシカルボニル−3−[2−(2−フェニル−1,3−ジチアニル)]プロピオン酸エチルエステル;2−フェニル−1,3−ジチアン0.72g(3.65mM)の乾燥テトラヒドロフラン3ml溶液を0℃に冷却し、この溶液にブチルリチウムのヘキサン溶液(3.65mM)を滴下し、そのままの温度で30分程度撹拌する。次いで、この溶液を−78℃に冷却し、3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステル1.00g(2.76mM)の乾燥テトラヒドロフラン7ml溶液を添加する。得られた溶液を徐々に室温まで加温し塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出し、有機抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後減圧下で溶媒を除去し粗生成物を得る。この粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2:10%ヘキサン/塩化メチレンから塩化メチレンを経て2%メタノール/塩化メチレンのグラジュエントで溶出)により精製する。真空下にて溶媒を除去、乾燥し、黄色油状の3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−2−エトキシカルボニル−3−[2−(2−フェニル−1,3−ジチアニル)]プロピオン酸エチルエステル0.94g(収率61.2%)を得る。
(2)3−ベンゾイル−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−2−エトキシカルボニルプロピオン酸エチルエステル;N−ブロモコハク酸イミド1.07g(6.01mM)と硝酸銀1.15g(6.76mM)をアセトニトリル46ml及び水9mlの混合溶液に溶解し0℃冷却下、2,6−ルチジンを滴下し、次いで、3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−2−エトキシカルボニル−3−[2−(2−フェニル−1,3−ジチアニル)]プロピオン酸エチルエステルのアセトニトリル及び水の混合溶液を滴下し、そのままの温度で30分程度撹拌する。この溶液に亜硫酸ナトリウム水溶液50mlを注ぎ、次いで、炭酸水素ナトリウム水溶液50mlを注ぎ、更に、ヘキサン/塩化メチレン(1:1)溶液50mlを注ぎ、得られた溶液を室温で30分程度撹拌した後セライト濾過する。得られた濾液の有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を除去し粗生成物を得る。この粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2:塩化メチレンで溶出)により精製する。真空下にて溶媒を除去、乾燥し黄色油状の3−ベンゾイル−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−2−エトキシカルボニルプロピオン酸エチルエステル0.48g(68.6%)を得る。
【0092】
(3)5−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−6−フェニル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン;実施例1(3)と同様の手法を用い、3−(3,4−ジメトキシフェニル)−4,4−ジエトキシ−2−エトキシカルボニル酪酸エチルエステルのかわりに、3−ベンゾイル−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−2−エトキシカルボニルプロピオン酸エチルエステルを使用し、3−ベンゾイル−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピオン酸を経由した後、白色固体の標記化合物(収率37.8%)を得る。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.53-1.61(2H, m), 1.75-1.88(6H, m), 2.80(1H, d, J=16.60Hz), 2.99(1H, dd, J=16.60, 7.81Hz), 3.80(3H, s), 4.41(1H, d, J=7.81Hz), 4.65(1H, m), 6.70-6.80(3H, m), 7.33-7.37(3H, m), 7.68-7.71(2H, m), 8.57(1H,brs).
【0093】
<実施例29>5−(3,4−ジメトキシフェニル)−5−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.29)の合成;(1)1,2−ジメトキシ−4−(1−メトキシ−1−プロぺン−2−イル)ベンゼン;乾燥テトラヒドロフラン30mLに懸濁させたメトキシメチルトリフェニルホスフィンクロライド6.86gに−78℃でn−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液12.5mLを滴下し、そのままの温度で30分撹拌した。次いで、3,4−ジメトキシアセトフェノン1.80gの乾燥テトラヒドロフラン15mLを添加した。得られた溶液を徐々に室温まで加温し、塩化アンモニウム水溶液に注いだ。これを酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し残渣を得た。この粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2:3%酢酸エチル/ヘキサンから5%酢酸エチル/ヘキサンのグラジェントで溶出)にて精製し、1,2−ジメトキシ−4−(1−メトキシ−1−プロペン−2−イル)ベンゼン1.04g得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.31 (0.5H, d, J = 1.6 Hz), 7.10 (0.5H, dd, J = 8.4, 1.8 Hz), 6.84 (1.0H, d, J = 8.4 Hz), 6.81 (1.0H, d, J = 8.4 Hz), 6.33 (0.5H, s), 6.07 (0.5H, s), 3.90 (1.5H, s), 3.89 (1.5H, s), 3.88 (1.5H, s), 3.87 (1.5H, s), 3.71 (1.5H, s), 3.68 (1.5H, s), 1.98 (1.5H, s), 1.90 (1.5H, s).
【0094】
(2)2−(3,4−ジメトキシフェニル)プロパナール;1,2−ジメトキシ−4−(1−メトキシ−1−プロペン−2−イル)ベンゼン1.04gに10%塩酸2mL、メタノール5mLの混合溶媒を加え、一晩撹拌した。反応終了後メタノールを減圧下留去した。クロロホルムで抽出後、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去し残渣を得た。この粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2:5%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)にて精製し、2−(3,4−ジメトキシフェニル)プロパナール529mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 9.66 (1H, s), 6.88 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.77 (1H, dd, J = 8.2, 1.6 Hz), 6.69 (1H, d, J = 1.6 Hz), 3.88 (6H, s), 3.58 (1H, q, J = 7.0 Hz), 1.43 (3H, d, J = 7.1 Hz).
(3)エチル 3−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−メチル−4−オキソブタノエート;2−(3,4−ジメトキシフェニル)プロパナール529mgを乾燥テトラヒドロフラン10mL中、95mgの水素化ナトリウムで処理し、室温で30分撹拌する。ついで、ブロモ酢酸エチル364mgを滴下し、50℃で1時間、70℃で1時間撹拌する。反応液を冷却後氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し残渣625mgを得た。この粗生成物は精製することなく次工程に用いた。
【0095】
(4)5−(3,4−ジメトキシフェニル)−5−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン;エチル 3−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−メチル−4−オキソブタノエート625mgを60%酢酸水溶液に懸濁し、ヒドラジン一水和物0.26mLを加え、1時間加熱環流した。反応液を飽和重曹水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し残渣を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2:50%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)にて精製し、標記化合物258mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 8.37 (1.0H, s), 7.17 (1.0H, s), 6.86 (2.0H, s), 6.78 (1.0H, s), 3.89 (3.0H, s), 3.88 (3.0H, s), 2.85 (1.0H, d, J = 16.8 Hz), 2.58 (1.0H, d, J = 16.8 Hz), 1.55 (3.0H, s).
HRMS(EI):実測値248.1170(理論値248.1161)
【0096】
<実施例30>5−(3−(シクロプロピルメトキシ)−4−メトキシフェニル)−5−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.30)の合成;実施例29(1)〜(4)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシアセトフェノンのかわりに3−(シクロプロピルメトキシ)−4−メトキシアセトフェノンを使用し、標記化合物64mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 8.35 (1H, s), 7.16 (1H, s), 6.86-6.84 (2H, m), 6.80- 6.78 (1H, m), 3.87 (3H, s), 3.85 (2H, d, J = 7.1 Hz), 2.83 (1H, d, J = 16.8 Hz), 2.56 (1H, d, J = 16.8 Hz), 1.53 (3H, s), 1.37-1.26 (1H, m), 0.68-0.62 (2H, m), 0.38-0.34 (2H, m).
HRMS(EI):実測値288.1469(理論値288.1474)
【0097】
<実施例31>5−(3−(シクロペンチルオキシ)−4−メトキシフェニル)−5−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.31)の合成;実施例29(1)〜(4)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシアセトフェノンのかわりに3−(シクロペンチルオキシ)−4−メトキシアセトフェノンを使用し、標記化合物214mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 8.38 (1H, s), 7.16 (1H, s), 6.87-6.78 (3H, m), 4.78- 4.74 (1H, m), 3.84 (3H, s), 2.83 (1H, d, J = 16.8 Hz), 2.57 (1H, d, J = 16.8 Hz), 1.95- 1.81 (6H, m), 1.64-1.59 (2H, m), 1.53 (3H, s).
HRMS(EI):実測値302.1641(理論値302.1630)
【0098】
<実施例32>5−(3−(ベンジルオキシ)−4−メトキシフェニル)−2,5−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.32)の合成;実施例29(1)〜(4)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシアセトフェノンのかわりに3−(ベンジルオキシ)−4−メトキシアセトフェノンを、ヒドラジン一水和物のかわりにメチルヒドラジンを使用し標記化合物2.39gを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.44-7.28 (5H, m), 7.09 (1H, s), 6.87 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.82 (1H, dd, J = 8.4, 2.0 Hz), 6.78 (1H, d, J = 2.0 Hz), 5.14 (2H, s), 3.88 (3H, s), 3.32 (3H, s), 2.74 (1H, d, J = 16.5 Hz), 2.50 (1H, d, J = 16.5 Hz), 1.42 (3H, s).
HRMS(EI):実測値338.1624(理論値338.1630)
【0099】
<実施例33>5−(3−(2−エチルブトキシ)−4−メトキシフェニル)−2,5−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.33)の合成;実施例29(1)〜(4)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシアセトフェノンのかわりに3−(2−エチルブトキシ)−4−メトキシアセトフェノンを、ヒドラジン一水和物のかわりにメチルヒドラジンを使用し標記化合物282mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.18 (1H, s), 6.86-6.77 (3H, m), 3.87 (2H, d, J = 6.1 Hz), 3.84 (3H, s), 3.36 (3H, s), 2.83 (1H, d, J = 16.5 Hz), 2.55 (1H, d, J = 16.6 Hz), 1.79-1.69 (1H, m), 1.55-1.42 (4H, m), 1.50 (3H, s), 0.94 (6H, t, J = 7.4 Hz).
HRMS(EI):実測値332.2098(理論値332.2100)
【0100】
<実施例34>5−(3−(シクロプロピルメトキシ)−4−メトキシフェニル)−2,5−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.34)の合成;実施例29(1)〜(4)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシアセトフェノンのかわりに3−(シクロプロピルメトキシ)−4−メトキシアセトフェノンを、ヒドラジン一水和物のかわりにメチルヒドラジンを使用し標記化合物378mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.17 (1H, s), 6.87-6.77 (3H, m), 3.86 (3H, s), 3.84 (2H, d, J = 7.1 Hz), 3.35 (3H, s), 2.82 (1H, d, J = 16.5 Hz), 2.54 (1H, d, J = 16.5 Hz), 1.49 (3H, s), 1.36-1.26 (1H, m), 0.67-0.62 (2H, m), 0.38-0.33 (2H, m).
HRMS(EI):実測値302.1632(理論値302.1630)
【0101】
<実施例35>5−(4−メトキシ−3−フェネチルオキシフェニル)−2,5−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.35)の合成;実施例29(1)〜(4)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシアセトフェノンのかわりに4−メトキシ−3−フェネチルオキシアセトフェノンを、ヒドラジン一水和物のかわりにメチルヒドラジンを使用し標記化合物332mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.35-7.25 (5H, m), 7.14 (1H, s), 6.85 (1H, d, J = 8.5 Hz), 6.82 (1H, dd, J = 8.5, 2.1 Hz), 6.73 (1H, d, J = 2.1 Hz), 4.20 (2H, t, J = 7.4 Hz), 3.85 (3H, s), 3.34 (3H, s), 3.15 (2H, t, J = 7.5 Hz), 2.79 (1H, d, J = 16.5 Hz), 2.52 (1H, d, J = 16.6 Hz), 1.46 (3H, s).
HRMS(EI):実測値352.1794(理論値352.1787)
【0102】
<実施例36>5−(4−メトキシ−3−((1−フェニルシクロプロピル)メトキシ)フェニル)−2,5−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.36)の合成;実施例29(1)〜(4)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシアセトフェノンのかわりに4−メトキシ−3−((1−フェニルシクロプロピル)メトキシ)アセトフェノンを、ヒドラジン一水和物のかわりにメチルヒドラジンを使用し標記化合物251mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.46-7.42 (2H, m), 7.33-7.27 (2H, m), 7.24-7.18 (1H, m), 7.09 (1H, s), 6.82 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.78 (1H, dd, J = 8.4, 1.6 Hz), 6.61 (1H, d, J = 2.1 Hz), 4.09 (2H, s), 3.79 (3H, s), 3.34 (3H, s), 2.73 (1H, d, J = 16.5 Hz), 2.48 (1H, d, J = 16.5 Hz), 1.41 (3H, s), 1.01 (4H, ddd, J = 19.0, 6.7, 6.7 Hz).
HRMS(EI):実測値378.1939(理論値378.1943)
【0103】
<実施例37>5−(3−(2−インダニルオキシ)−4−メトキシフェニル)−5−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.37)の合成;実施例29(1)〜(4)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシアセトフェノンのかわりに3−(2−インダニルオキシ)−4−メトキシアセトフェノンを使用し標記化合物251mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 8.39 (1H, s), 7.26-7.16 (5H, m), 6.88-6.84 (3H, m), 5.21-5.16 (1H, m), 3.81 (3H, s), 3.36 (1H, dd, J = 16.7, 3.3 Hz), 3.35 (1H, dd, J = 16.7, 3.3 Hz), 3.22 (2H, dd, J = 16.7, 3.9 Hz), 2.84 (1H, d, J = 16.7 Hz), 2.58 (1H, d, J = 16.8 Hz), 1.54 (3H, s).
HRMS(EI):実測値350.1626(理論値350.1630)
【0104】
<実施例38>5−(3−(2−インダニルオキシ)−4−メトキシフェニル)−2,5−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.38)の合成;実施例29(1)〜(4)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシアセトフェノンのかわりに3−(2−インダニルオキシ)−4−メトキシアセトフェノンを、ヒドラジン一水和物のかわりにメチルヒドラジンを使用し標記化合物79mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.26-7.17 (5H, m), 6.87-6.82 (3H, m), 5.21-5.15 (1H, m), 3.81 (3H, s), 3.37 (3H, s), 3.36 (1H, dd, J = 16.2, 3.5 Hz), 3.35 (1H, dd, J = 16.2, 3.5 Hz), 3.22 (2H, dd, J = 16.6, 3.9 Hz), 2.83 (1H, d, J = 16.7 Hz), 2.57 (1H, d, J = 16.6 Hz), 1.51 (3H, s).
【0105】
<実施例39>5−(3−(シクロプロピルメトキシ)−4−メトキシフェニル)−5−メチル−2−フェニル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.39)の合成;実施例29(1)〜(4)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシアセトフェノンのかわりに3−(シクロプロピルメトキシ)−4−メトキシアセトフェノンを、ヒドラジン一水和物のかわりにフェニルヒドラジンを使用し標記化合物340mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.46-7.37 (5H, m), 7.28-7.24 (1H, m), 6.91 (1H, dd, J = 8.3, 2.2 Hz), 6.87 (1H, d, J = 8.3 Hz), 6.85 (1H, d, J = 2.1 Hz), 3.87 (3H, s), 3.85 (2H, dd, J = 7.0, 1.2 Hz), 3.01 (1H, d, J = 16.5 Hz), 2.75 (1H, d, J = 16.4 Hz), 1.60 (3H, s), 1.35-1.26 (1H, m), 0.66-0.60 (2H, m), 0.37-0.32 (2H, m).
HRMS(EI):実測値364.1768(理論値364.1787)
【0106】
<実施例40>5−(4−メトキシ−3−フェネチルオキシフェニル)−5−メチル−2−フェニル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.40)の合成;実施例29(1)〜(4)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシアセトフェノンのかわりに4−メトキシ−3−フェネチルオキシアセトフェノンを、ヒドラジン一水和物のかわりにフェニルヒドラジンを使用し標記化合物373mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.44-7.23 (11H, m), 6.90 (1H, dd, J = 8.3, 2.0 Hz), 6.87 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.80 (1H, d, J = 2.1 Hz), 4.23-4.18 (2H, m), 3.86 (3H, s), 3.16 (2H, t, J = 7.5 Hz), 2.98 (1H, d, J = 16.6 Hz), 2.73 (1H, d, J = 16.4 Hz), 1.57 (3H, s).
HRMS(EI):実測値414.1953(理論値414.1943)
【0107】
<実施例41>5−(3−(ベンジルオキシ)−4−メトキシフェニル)−5−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.41)の合成;実施例29(1)〜(4)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシアセトフェノンのかわりに3−(ベンジルオキシ)−4−メトキシアセトフェノンを使用し標記化合物2.65gを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 8.37 (1H, s), 7.44-7.29 (5H, m), 7.07 (1H, s), 6.88 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.84 (1H, dd, J = 8.4, 1.6 Hz), 6.78 (1H, d, J = 1.6 Hz), 5.16 (1H, d, J = 12.7 Hz), 5.13 (1H, d, J = 12.7 Hz), 3.88 (3H, s), 2.74 (1H, d, J = 16.7 Hz), 2.50 (1H, d, J = 16.7 Hz), 1.45 (3H, s).
HRMS(EI):実測値324.1456(理論値324.1474)
【0108】
<実施例42>5−(3−(2−インダニルオキシ)−4−メトキシフェニル)−5−メチル−2−フェニル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.42)の合成;実施例29(1)〜(4)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシアセトフェノンのかわりに3−(2−インダニルオキシ)−4−メトキシアセトフェノンを、ヒドラジン一水和物のかわりにフェニルヒドラジンを使用し標記化合物89mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.48-7.37 (5H, m), 7.28-7.16 (5H, m), 6.94 (1H, dd, J = 8.3, 2.2 Hz), 6.91-6.88 (2H, m), 5.21-5.16 (1H, m), 3.82 (3H, s), 3.37 (1H, dd, J = 16.6, 6.8 Hz), 3.33 (1H, dd, J = 16.2, 6.7 Hz), 3.21 (1H, dd, J = 16.7, 3.7 Hz), 3.20 (1H, dd, J = 16.4, 3.7 Hz), 3.03 (1H, d, J = 16.4 Hz), 2.78 (1H, d, J = 16.4 Hz), 1.62 (3H, s).
HRMS(EI):実測値426.1949(理論値426.1943)
【0109】
<実施例43>5−(4−メトキシ−3−フェネトキシフェニル)−5−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.43)の合成;実施例29(1)〜(4)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシアセトフェノンのかわりに4−メトキシ−3−フェネトキシアセトフェノンを使用し標記化合物221mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 8.30 (1H, s), 7.35-7.23 (5H, m), 7.12 (1H, s), 6.88-6.82 (2H, m), 6.74 (1H, d, J = 2.0 Hz), 4.21 (2H, t, J = 7.5 Hz), 3.86 (3H, s), 3.16 (2H, t, J = 7.4 Hz), 2.80 (1H, d, J = 16.7 Hz), 2.53 (1H, d, J = 16.8 Hz), 1.50 (3H, s).
HRMS(EI):実測値338.1629(理論値338.1630)
【0110】
<実施例44>5−(3−(2−エチルブトキシ)−4−メトキシフェニル)−5−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.44)の合成;実施例29(1)〜(4)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシアセトフェノンのかわりに3−(2−エチルブトキシ)−4−メトキシアセトフェノンを使用し標記化合物234mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 8.34 (1H, s), 7.17 (1H, s), 6.87-6.78 (3H, m), 3.87 (2H, d, J = 6.1 Hz), 3.84 (3H, s), 2.84 (1H, d, J = 16.8 Hz), 2.57 (1H, d, J = 16.8 Hz), 1.78- 1.72 (1H, m), 1.57-1.40 (4H, m), 1.54 (3H, s), 0.94 (6H, t, J = 7.6 Hz).
HRMS(EI):実測値318.1938(理論値318.1943)
【0111】
<実施例45>5−(4−メトキシ−3−((1−フェニルシクロプロピル)メトキシ)フェニル)−5−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.45)の合成;実施例29(1)〜(4)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシアセトフェノンのかわりに4−メトキシ−3−((1−フェニルシクロプロピル)メトキシ)アセトフェノンを使用し標記化合物259mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 8.30 (1H, s), 7.45-7.43 (2H, m), 7.32-7.19 (3H, m), 7.07 (1H, s), 6.82-6.80 (2H, m), 6.62-6.61 (1H, m), 4.10 (2H, s), 3.80 (3H, s), 2.73 (1H, d, J = 16.8 Hz), 2.49 (1H, d, J = 16.8 Hz), 1.45 (3H, s), 1.05-0.96 (4H, m).
HRMS(EI):実測値364.1779(理論値364.1787)
【0112】
<実施例46>5−(4−メトキシ−3−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)フェニル)−5−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.46)の合成;実施例29(1)〜(4)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシアセトフェノンのかわりに4−メトキシ−3−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)アセトフェノンを使用し標記化合物247mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 8.36 (1H, s), 7.15 (1H, s), 6.91-6.86 (2H, m), 6.78 (1H, d, J = 1.8 Hz), 4.97-4.93 (1H, m), 4.06-3.88 (4H, m), 3.84 (3H, s), 2.82 (1H, d, J = 16.8 Hz), 2.57 (1H, d, J = 16.8 Hz), 2.19-2.14 (2H, m), 1.53 (3H, s).
HRMS(EI):実測値304.1427(理論値304.1423)
【0113】
<実施例47>5−(4−メトキシ−3−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)フェニル)−5−メチル−2−フェニル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.47)の合成;実施例29(1)〜(4)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシアセトフェノンのかわりに4−メトキシ−3−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)アセトフェノンを、ヒドラジン一水和物のかわりにフェニルヒドラジンを使用し標記化合物325mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.47-7.37 (5H, m), 7.29-7.23 (1H, m), 6.95 (1H, dd, J = 8.5, 2.2 Hz), 6.89 (1H, d, J = 8.3 Hz), 6.83 (1H, d, J = 2.2 Hz), 4.97-4.92 (1H, m), 4.05-3.86 (4H, m), 3.85 (3H, s), 3.00 (1H, d, J = 15.9 Hz), 2.76 (1H, d, J = 16.4 Hz), 2.18-2.11 (2H, m), 1.60 (3H, s).
HRMS(EI):実測値380.1726(理論値380.1736)
【0114】
<実施例48>5−(3−(シクロペンチルオキシ)−4−メトキシフェニル)−5−メチル−2−フェニル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.48)の合成;(1)5−(3−(ベンジルオキシ)−4−メトキシフェニル)−5−メチル−2−フェニル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン;実施例29(1)〜(4)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシアセトフェノンのかわりに3−(ベンジルオキシ)−4−メトキシアセトフェノンを、ヒドラジン一水和物のかわりにフェニルヒドラジンを使用し標記化合物2.05gを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.44-7.24 (10H, m), 6.92-6.85 (3H, m), 5.14 (2H, s), 3.89 (3H, s), 2.94 (1H, d, J = 16.4 Hz), 2.71 (1H, d, J = 16.4 Hz), 1.52 (3H, s).
(2)5−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−5−メチル−2−フェニル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン;5−(3−(ベンジルオキシ)−4−メトキシフェニル)−5−メチル−2−フェニル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(2.05g)を、メタノール中水素気流下パラジウム−カーボンで処理し、濾過後減圧下溶媒を留去し標記化合物1.62gを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.46-7.37 (5H, m), 7.28-7.24 (1H, m), 6.94 (1H, d, J = 2.0 Hz), 6.86-6.81 (2H, m), 5.66 (1H, s), 3.89 (3H, s), 3.00 (1H, d, J = 16.4 Hz), 2.74 (1H, d, J = 16.4 Hz), 1.58 (3H, s).
【0115】
(3)5−(3−(シクロペンチルオキシ)−4−メトキシフェニル)−5−メチル−2−フェニル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン;5−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−5−メチル−2−フェニル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(424mg)、シクロペンタノール(0.14mL)、n−ブチルホスフィン(0.64mL)を乾燥テトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、1,1’−(アゾジカルボニル)ジピペリジン(656mg)を添加した。反応終了後不溶物を濾去し、濾液を減圧下濃縮し残渣を得た。この粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2:25%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)にて精製し、標記化合物362mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.47-7.37 (5H, m), 7.28-7.24 (1H, m), 6.88-6.84 (3H, m), 4.79-4.74 (1H, m), 3.84 (3H, s), 3.01 (1H, d, J = 16.4 Hz), 2.76 (1H, d, J = 16.4 Hz), 1.93-1.78 (6H, m), 1.62-1.57 (2H, m), 1.60 (3H, s).
HRMS(EI):実測値378.1931(理論値378.1943)
【0116】
<実施例49>5−(3−(シクロペンチルオキシ)−4−メトキシフェニル)−2,5−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.49)の合成;実施例29(1)〜(4)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシアセトフェノンのかわりに3−(シクロペンチルオキシ)−4−メトキシアセトフェノンを、ヒドラジン一水和物のかわりにメチルヒドラジンを使用し標記化合物171mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.17 (1H, s), 6.84 (1H, d, J = 8.3 Hz), 6.80 (1H, dd, J = 8.3, 2.2 Hz), 6.77 (1H, d, J = 2.2 Hz), 4.78-4.73 (1H, m), 3.83 (3H, s), 3.36 (3H, s), 2.82 (1H, d, J = 16.6 Hz), 2.55 (1H, d, J = 16.6 Hz), 1.94-1.79 (6H, m), 1.64-1.59 (2H, m), 1.50 (3H, s).
HRMS(EI):実測値316.1772(理論値316.1787)
【0117】
<実施例50>2−ベンジル−5−(3−(シクロペンチルオキシ)−4−メトキシフェニル)−5−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.50)の合成;実施例29(1)〜(4)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシアセトフェノンのかわりに3−(シクロペンチルオキシ)−4−メトキシアセトフェノンを、ヒドラジン一水和物のかわりにベンジルヒドラジンを使用し標記化合物228mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.27-7.16 (5H, m), 6.80 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.75 (1H, dd, J = 11.6, 2.3 Hz), 6.74 (1H, d, J = 1.3 Hz), 4.97 (1H, d, J = 14.7 Hz), 4.89 (1H, d, J = 14.7 Hz), 4.69-4.64 (1H, m), 3.83 (3H, s), 2.89 (1H, d, J = 16.5 Hz), 2.59 (1H, d, J = 16.6 Hz), 1.89-1.76 (6H, m), 1.62-1.53 (2H, m), 1.47 (3H, s).
HRMS(EI):実測値392.2103(理論値392.2100)
【0118】
<実施例51>5−(4−メトキシ−3−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)フェニル)−2,5−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.51)の合成;実施例29(1)〜(4)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシアセトフェノンのかわりに4−メトキシ−3−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)アセトフェノンを、ヒドラジン一水和物のかわりにメチルヒドラジンを使用し標記化合物717mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.16 (1H, s), 6.88-6.87 (2H, m), 6.76 (1H, s), 4.96- 4.92 (1H, m), 4.05-3.87 (4H, m), 3.84 (3H, s), 3.35 (3H, s), 2.81 (1H, d, J = 16.6 Hz), 2.55 (1H, d, J = 16.6 Hz), 2.19-2.14 (2H, m), 1.50 (3H, s).
HRMS(EI):実測値318.1575(理論値318.1580)
【0119】
<実施例52>5−(4−メトキシ−3−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)フェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.52)の合成;実施例29(1)〜(4)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシアセトフェノンのかわりに4−メトキシ−3−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)ベンズアルデヒドを使用し標記化合物883mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 8.46 (1H, s), 7.17 (1H, d, J = 2.6 Hz), 6.89 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.81 (1H, dd, J = 8.2, 2.1 Hz), 6.69 (1H, d, J = 2.1 Hz), 4.97-4.93 (1H, m), 4.06-3.76 (5H, m), 3.85 (3H, s), 2.82 (1H, dd, J = 17.1, 7.7 Hz), 2.61 (1H, dd, J = 16.9, 11.0 Hz), 2.20-2.15 (2H, m).
【0120】
<実施例53>5−(3−(ベンジルオキシ)−4−エトキシフェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.53)の合成;実施例29(1)〜(4)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシアセトフェノンのかわりに3−(ベンジルオキシ)−4−エトキシベンズアルデヒドを使用し標記化合物640mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 8.36 (1H, s), 7.44-7.29 (5H, m), 7.10 (1H, d, J = 2.4 Hz), 6.89 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.76 (1H, dd, J = 8.2, 2.2 Hz), 6.72 (1H, d, J = 2.2 Hz), 5.14 (2H, s), 4.11 (2H, q, J = 7.0 Hz), 3.72 (1H, ddd, J = 11.4, 7.6, 2.4 Hz), 2.75 (1H, dd, J = 17.2, 7.6 Hz), 2.54 (1H, dd, J = 17.1, 11.4 Hz), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz).
【0121】
<実施例54>5−(3−(ベンジルオキシ)−4−エトキシフェニル)−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.54)の合成;実施例29(1)〜(4)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシアセトフェノンのかわりに3−(ベンジルオキシ)−4−エトキシベンズアルデヒドを、ヒドラジン一水和物のかわりにメチルヒドラジンを使用し標記化合物601mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.44-7.28 (5H, m), 7.11 (1H, d, J = 2.4 Hz), 6.89 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.74 (1H, dd, J = 8.2, 2.1 Hz), 6.71 (1H, d, J = 2.1 Hz), 5.14 (2H, s), 4.11 (2H, q, J = 7.0 Hz), 3.70 (1H, ddd, J = 12.0, 7.4, 2.4 Hz), 3.38 (3H, s), 2.73 (1H, dd, J = 16.7, 7.4 Hz), 2.53 (1H, dd, J = 16.7, 12.0 Hz), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz).
【0122】
<実施例55>5−(3−(シクロペンチルオキシ)−4−エトキシフェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.55)の合成;(1)5−(4−エトキシ−3−ヒドロキシフェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン;5−(3−(ベンジルオキシ)−4−エトキシフェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(627mg)を、メタノール−ジクロロメタン(1:1)中水素気流下パラジウム−カーボンで処理し、濾過後減圧下溶媒を留去し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2:50%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)にて精製し標記化合物304mgを得た。
(2)5−(3−(シクロペンチルオキシ)−4−エトキシフェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン;5−(4−エトキシ−3−ヒドロキシフェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(171mg)、シクロペンタノール(95mg)、トリフェニルホスフィン(289mg)を乾燥テトラヒドロフラン(5mL)に溶解し、ジエチルアゾジカルボキシレート(40%トルエン溶液、0.5mL)を添加した。反応終了後、濾液を減圧下濃縮し残渣を得た。この粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2:40%酢酸エチル/ヘキサンから50%酢酸エチル/ヘキサンのグラジェントで溶出)にて精製し、標記化合物131mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 8.46 (1H, s), 7.17 (1H, d, J = 2.3 Hz), 6.86 (1H, d, J = 8.8 Hz), 6.74-6.71 (2H, m), 4.78-4.73 (1H, m), 4.05 (2H, q, J = 7.0 Hz), 3.77 (1H, ddd, J = 11.4, 7.7, 2.3 Hz), 2.81 (1H, dd, J = 17.0, 7.7 Hz), 2.61 (1H, dd, J = 17.0, 11.4 Hz), 1.91-1.80 (6H, m), 1.64-1.60 (2H, m), 1.42 (3H, t, J = 7.0 Hz).
【0123】
<実施例56>5−(4−エトキシ−3−(2−インダニルオキシ)フェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.56)の合成;(1)5−(4−エトキシ−3−ヒドロキシフェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン;5−(3−(ベンジルオキシ)−4−エトキシフェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.53;627mg)を、メタノール−ジクロロメタン(1:1)中水素気流下パラジウム−カーボンで処理し、濾過後減圧下溶媒を留去し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO:50%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)にて精製し標記化合物304mgを得た。
(2)5−(3−(4−エトキシ−2−インダニルオキシ)フェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン;5−(4−エトキシ−3−ヒドロキシフェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(133mg)、2−インダノール(114mg)、トリフェニルホスフィン(223mg)を乾燥テトラヒドロフラン(5mL)に溶解し、ジエチルアゾジカルボキシレート(40%トルエン溶液、0.4mL)を添加した。反応終了後、濾液を減圧下濃縮し残渣を得た。この粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2:40%酢酸エチル/ヘキサンから50%酢酸エチル/ヘキサンのグラジェントで溶出)にて精製し、標記化合物119mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 8.46 (1H, s), 7.25-7.17 (5H, m), 6.89 (1H, d, J = 8.3 Hz), 6.80-6.77 (2H, m), 5.20-5.15 (1H, m), 4.02 (2H, q, J = 7.0 Hz), 3.79 (1H, ddd, J = 11.3, 7.7, 2.4 Hz), 3.34 (2H, dd, J = 16.7, 6.5 Hz), 3.22 (2H, dd, J = 16.5, 3.8 Hz), 2.83 (1H, dd, J = 17.1, 7.7 Hz), 2.62 (1H, dd, J = 17.0, 11.3 Hz), 1.38 (3H, t, J = 7.0 Hz).
【0124】
<実施例57>5−(3−(シクロペンチルオキシ)−4−エトキシフェニル)−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.57)の合成;(1)5−(4−エトキシ−3−ヒドロキシフェニル)−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン;5−(3−(ベンジルオキシ)−4−エトキシフェニル)−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.54;567mg)を、メタノール−酢酸エチル(1:1)中水素気流下パラジウム−カーボンで処理し、濾過後減圧下溶媒を留去し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2:50%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)にて精製し標記化合物319mgを得た。
(2)5−(3−(シクロペンチルオキシ)−4−エトキシフェニル)−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン;5−(4−エトキシ−3−ヒドロキシフェニル)−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(188mg)、シクロペンタノール(98mg)、トリフェニルホスフィン(299mg)を乾燥テトラヒドロフラン(5mL)に溶解し、ジエチルアゾジカルボキシレート(40%トルエン溶液、0.5mL)を添加した。反応終了後、濾液を減圧下濃縮し残渣を得た。この粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2:30%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)にて精製し、標記化合物140mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.19 (1H, d, J = 2.6 Hz), 6.86 (1H, d, J = 8.7 Hz), 6.72-6.69 (2H, m), 4.77-4.72 (1H, m), 4.05 (2H, q, J = 7.0 Hz), 3.74 (1H, ddd, J = 11.8, 7.6, 2.6 Hz), 3.40 (3H, s), 2.79 (1H, dd, J = 16.7, 7.6 Hz), 2.60 (1H, dd, J = 16.7, 11.8 Hz), 1.90-1.81 (6H, m), 1.63-1.60 (2H, m), 1.41 (3H, t, J = 7.0 Hz).
【0125】
<実施例58>5−(4−エトキシ−3−(2−インダニルオキシ)フェニル)−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.58)の合成;(1)5−(4−エトキシ−3−ヒドロキシフェニル)−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン;5−(3−(ベンジルオキシ)−4−エトキシフェニル)−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.54;567mg)を、メタノール−酢酸エチル(1:1)中水素気流下パラジウム−カーボンで処理し、濾過後減圧下溶媒を留去し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2:50%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)にて精製し標記化合物319mgを得た。
(2)5−(4−エトキシ−3−(2−インダニルオキシ)フェニル)−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン;5−(4−エトキシ−3−ヒドロキシフェニル)−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(188mg)、2−インダノール(106mg)、トリフェニルホスフィン(208mg)を乾燥テトラヒドロフラン(5mL)に溶解し、ジエチルアゾジカルボキシレート(40%トルエン溶液、0.4mL)を添加した。反応終了後、濾液を減圧下濃縮し残渣を得た。この粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2:30%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)にて精製し、標記化合物88mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.25-7.17 (5H, m), 6.88 (1H, d, J = 8.5 Hz), 6.78-6.74 (2H, m), 5.19-5.14 (1H, m), 4.02 (2H, q, J = 7.0 Hz), 3.76 (1H, ddd, J = 11.8, 7.4, 2.6 Hz), 3.41 (3H, s), 3.33 (2H, dd, J = 16.6, 6.3 Hz), 3.22 (2H, dd, J = 16.5, 3.8 Hz), 2.81 (1H, dd, J = 16.7, 7.4 Hz), 2.61 (1H, dd, J = 16.8, 11.8 Hz), 1.40 (3H, dd, J = 20.9, 13.9 Hz).
【0126】
<実施例59>5−(3−(ベンジルオキシ)−4−メトキシフェニル)−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1化合物No.59)の合成;実施例29(1)〜(4)と同様の手法を用い、3,4−ジメトキシアセトフェノンのかわりに3−(ベンジルオキシ)−4−メトキシベンズアルデヒドを、ヒドラジン一水和物のかわりメチルヒドラジンを使用し標記化合物366mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.44-7.28 (5H, m), 7.11 (1H, d, J = 2.4 Hz), 6.88 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.75 (1H, dd, J = 8.2, 2.1 Hz), 6.69 (1H, d, J = 2.1 Hz), 5.15 (2H, s), 3.89 (3H, s), 3.70 (1H, ddd, J = 12.0, 7.5, 2.6 Hz), 3.38 (3H, s), 2.73 (1H, dd, J = 16.8, 7.5 Hz), 2.52 (1H, dd, J = 16.7, 12.0 Hz).
【0127】
【表1】

【0128】
【表2】

【0129】
【表3】

【0130】
【表4】

【0131】
【表5】

【0132】
【表6】

【0133】
<実施例60>錠剤の製造30gの5−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1の化合物No.3)、乳糖253g、トウモロコシデンプン63g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース40g、ステアリン酸カルシウム4gを混和し、通常の方法で圧縮して各錠剤が前記化合物10mgを含むようにする。
<実施例61>カプセル剤の製造30gの5−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1の化合物No.3)、乳糖260g、トウモロコシデンプン66g、ステアリン酸カルシウム4gを混和した後、通常の方法でゼラチンカプセルに充填し各カプセルが前記化合物10mgを含むようにする。
<実施例62>吸入剤の製造5−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−オン(表1の化合物No.3)をよく粉砕し、粒子径を1〜5μm径としたもの0.15gと乳糖(325メッシュ、ディー・エム・ブイ社製)60gを混和する。通常の方法でカプセルに充填し、各カプセルが前記化合物50μgを含むようにする。吸入は、粉末吸入容器にカプセルを装填して行う。
【0134】
(実験例1)血管内皮細胞を用いたPAI-1産生抑制作用
病的血栓に関与する血中のPAI-1濃度を反映する、血管内皮細胞を用いたPAI-1産生作用に対する化合物の効果を検討した。
ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)を用いたPAI-1産生量に対する効果を検討した。24 wellプレートに1×106cells/mLのHUVECを播き24時間前培養を行なった後、10μg/mLのLPSを含む培地を0.1mL添加し、24時間インキュベート後、培地上清のPAI-1量をELISAキットを用いて測定した。被験物質はジメチルスルホキシド(最終濃度0.1%以下)に溶解後リン酸緩衝液を用いて30μMに調製し、前培養後に添加した。各被験物質のPAI-1産生抑制作用をIC50値(μM)で表し、表7に示す。
【0135】
【表7】

【0136】
(実験例2)ラット静脈血栓モデルに対するPAI-1産生抑制作用
PAI-1阻害薬の作用の特徴として静脈における血栓形成の抑制が挙げられる。静脈における血栓形成のモデルとしてラット腹部下大静脈における血栓モデルを用い、PAI-1抑制作用を検討した。実験には体重約9週齡のSD系雄性ラットを使用した。ペントバルビタール麻酔下、大腿静脈に250倍希釈したトロンボプラスチン(ニコプラスチン;三光純薬)を投与し、結紮された腹部大静脈に5分間で形成された血栓の重量を測定した。なお、いずれの被験物質も10mg/2mL/kgに0.5%カルボキシルメチルセルロース−ナトリウムで懸濁し、48、24および3時間前に経口投与した。本発明化合物の効果を血栓形成抑制率(%)で表し、表8に示す。
【0137】
【表8】

【0138】
(実験例3)気道上皮細胞を用いたPAI-1産生抑制作用
線維症(肺)に関与する肺組織中のPAI-1濃度を反映する、気道上皮細胞を用いたPAI-1産生作用に対する化合物の効果を検討した。
ヒト気道上皮細胞(BEAS-2B)を用いたPAI-1産生量に対する効果を検討した。2×105cell/mLに調製した細胞BEAS-2Bを96 wellのコラーゲンIコートプレートに0.1mLずつ添加し24時間前培養を行なった後、10μMのTGF-βを含む培地を0.1mL添加し、24時間インキュベート後、培地上清のPAI-1量をELISAキットを用いて測定した。被験物質はジメチルスルホキシド(最終濃度0.1%以下)に溶解後リン酸緩衝液を用いて0.2, 1, 5および25μMに調製し、前培養後に添加した。本発明化合物のPAI-1産生抑制作用をIC50値で表し、表9に示す。
【0139】
【表9】

【0140】
(実験例4)ブレオマイシン誘発肺線維症モデルに対するPAI-1産生抑制作用
ブレオマイシンを気管内に投与する事により肺の線維化が引き起こされることが報告されている。その病理学的所見では肺胞壁の肥厚線維化、炎症性細胞の増加、ヒドロキシプロリン量の増加など臨床における特発性肺線維症と類似しており、肺線維症実験モデルとして多く用いられている(Biochem. Biophys. Res. Comm., 288, 747 (2001))。C57BL/6系マウス(6週齡、♀)へ生理食塩液に溶解した塩酸ブレオマイシン(ブレオ:日本化薬)6mg/kg, 25μL/bodyを気管支内に500μLの圧縮空気と共に噴入した。気管内投与3週間後に肺ヒドロキシプロリン量の測定を行なった。被験物質は0.3mg/kgの用量を0.5%カルボキシルメチルセルロース−ナトリウムに懸濁し1日1回経口投与した。本発明化合物の効果を、溶媒投与群の肺ヒドロキシプロリン量の増加に対する抑制率で表し、表10に示す。
【0141】
【表10】

【0142】
(実験例5)急性毒性本発明の化合物No.1〜No.59を0.5%カルボキシルメチルセルロース−ナトリウムを含む生理食塩水に懸濁してddY系雄性マウスに腹腔内投与し、翌日生死を観察した。30mg/kgの投与量で死亡例が認められた化合物はなかった。
【産業上の利用可能性】
【0143】
本発明の化合物は、優れたプラスミノーゲンアクチベーターインヒビター−1産生抑制作用を有しており、その線維素溶解作用によって肺線維症、腎線維症などの組織線維化疾患、および虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症)、心房内血栓、肺塞栓症、深部静脈血栓症などの病的血栓が原因となる疾患などの予防および/又は治療に有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(I)
【化1】

(上記式中、R1は置換基(ハロゲン原子;水酸基;ニトロ基;シアノ基;アミノ基;カルボキシル基;アルキル基;1個以上のフェニル基又はアルキル基を有していても良いシクロアルキル基;ハロアルキル基;窒素原子に1個以上のアルキル基を有していても良いカルバモイル基;アルコキシ基;アルコキシカルボニル基;アシル基;単環式又は縮合多環式アリール基;1個以上のヘテロ原子を含有する単環式又は縮合多環式ヘテロ環基)を1個以上有していても良いC1〜C8のアルキル基、前記の置換基を1個以上有しても良いC3〜C7のシクロアルキル基、前記の置換基を1個以上有しても良い1個以上のヘテロ原子を含有する3〜7員の非芳香族ヘテロ環基又はインダニル基を表し、R2はC1〜C4のアルキル基を表し、R3は水素原子、置換基(ハロゲン原子;水酸基;ニトロ基;シアノ基;アミノ基;カルボキシル基;アルキル基;1個以上のフェニル基又はアルキル基を有していても良いシクロアルキル基;ハロアルキル基;窒素原子に1個以上のアルキル基を有していても良いカルバモイル基;アルコキシ基;アルコキシカルボニル基;アシル基;単環式又は縮合多環式アリール基;1個以上のヘテロ原子を含有する単環式又は縮合多環式ヘテロ環基)を1個以上有していても良いC1〜C5のアルキル基、C3〜C7のシクロアルキル基、1個以上のヘテロ原子を含有する3〜7員の非芳香族ヘテロ環基、単環式又は縮合多環式アリール基又は1個以上のヘテロ原子を含有する単環式又は縮合多環式ヘテロアリール基を表し、R4およびR5はそれぞれ独立して、水素原子、C1〜C6のアルキル基、置換基(ハロゲン原子;水酸基;ニトロ基;シアノ基;アミノ基;カルボキシル基;アルキル基;1個以上のフェニル基又はアルキル基を有していても良いシクロアルキル基;ハロアルキル基;窒素原子に1個以上のアルキル基を有していても良いカルバモイル基;アルコキシ基;アルコキシカルボニル基;アシル基;単環式又は縮合多環式アリール基;1個以上のヘテロ原子を含有する単環式又は縮合多環式ヘテロ環基)を1個以上有していても良いフェニル基又は前記の置換基を1個以上有しても良い1個以上のヘテロ原子を含有する単環式又は縮合多環式ヘテロアリール基を表し、点線は単結合又は二重結合を表す。ただし、点線が単結合の場合、R6は水素原子又はC1〜C6のアルキル基を表す。)で表される5−フェニル−3−ピリダジノン誘導体、その光学異性体又はそれらの医薬上許容される塩もしくはこれらの水和物又は溶媒和物を含有するプラスミノーゲンアクチベータインヒビター−1に媒介される病状又は症状の予防および/又は治療のための医薬。
【請求項2】
(上記式中、R1は置換基(フッ素;塩素;臭素;ヨウ素;水酸基;ニトロ基;シアノ基;アミノ基;カルボキシル基;C1〜C6のアルキル基;1個以上のフェニル基又はC1〜C6のアルキル基を有していても良いC〜Cのシクロアルキル基;C1〜C6のハロアルキル基;窒素原子に1個以上のC1〜C4のアルキル基を有していても良いカルバモイル基;分岐していても良いC1〜C6のアルコキシ基;分岐していても良いC1〜C6のアルコキシカルボニル基;分岐していても良いC1〜C6のアシル基;6〜10員の単環式又は縮合多環式アリール基;1個以上のヘテロ原子を含有する3〜10員の単環式又は縮合多環式非芳香族ヘテロ環基;又は1個以上のヘテロ原子を含有する5〜10員の単環式又は縮合多環式ヘテロアリール基)を1個以上有していても良いC1〜C8のアルキル基、前記の置換基を1個以上有していても良いC3〜C7のシクロアルキル基、前記の置換基を1個以上有していても良い1個以上のヘテロ原子を含有する3〜7員の非芳香族ヘテロ環基又はインダニル基を表し、R2はC1〜C4のアルキル基を表し、R3は水素原子、置換基(フッ素;塩素;臭素;ヨウ素;水酸基;ニトロ基;シアノ基;アミノ基;カルボキシル基;C1〜C6のアルキル基;1個以上のフェニル基又はC1〜C6のアルキル基を有していても良いC〜Cのシクロアルキル基;C1〜C6のハロアルキル基;窒素原子に1個以上のC1〜C4のアルキル基を有していても良いカルバモイル基;分岐していても良いC1〜C6のアルコキシ基;分岐していても良いC1〜C6のアルコキシカルボニル基;分岐していても良いC1〜C6のアシル基;6〜10員の単環式又は縮合多環式アリール基;1個以上のヘテロ原子を含有する3〜10員の単環式又は縮合多環式非芳香族ヘテロ環基;又は1個以上のヘテロ原子を含有する5〜10員の単環式;又は縮合多環式ヘテロアリール基)を1個以上有していても良いC1〜C5のアルキル基、C3〜C7のシクロアルキル基、1個以上のヘテロ原子を含有する3〜7員の非芳香族ヘテロ環基、6〜10員の単環式又は縮合多環式アリール基、又は1個以上のヘテロ原子を含有する5〜10員の単環式又は縮合多環式ヘテロアリール基を表し、R4およびR5はそれぞれ独立して、水素原子、C1〜C6のアルキル基、置換基(フッ素;塩素;臭素;ヨウ素;水酸基;ニトロ基;シアノ基;アミノ基;カルボキシル基;C1〜C6のアルキル基;1個以上のフェニル基又はC1〜C6のアルキル基を有していても良いC〜Cのシクロアルキル基;C1〜C6のハロアルキル基;窒素原子に1個以上のC1〜C4のアルキル基を有していても良いカルバモイル基;分岐していても良いC1〜C6のアルコキシ基;分岐していても良いC1〜C6のアルコキシカルボニル基;分岐していても良いC1〜C6のアシル基;6〜10員の単環式又は縮合多環式アリール基;1個以上のヘテロ原子を含有する3〜10員の単環式又は縮合多環式非芳香族ヘテロ環基;又は1個以上のヘテロ原子を含有する5〜10員の単環式又は縮合多環式ヘテロアリール基)を1個以上有していても良いフェニル基又は前記の置換基を1個以上有していても良い1個以上のヘテロ原子を含有する5〜6員の単環式ヘテロアリール基を表し、点線は単結合又は二重結合を表す。ただし、点線が単結合の場合、R6は水素原子又はC1〜C6のアルキル基を表す。)で表される請求項1記載の化合物を含有するプラスミノーゲンアクチベータインヒビター−1に媒介される病状又は症状の予防および/又は治療のための医薬。
【請求項3】
1がC1〜C8のアルキル基、置換基としてフェニル基又はフリル基を1個以上有するC1〜C5のアルキル基、置換基としてフェニル基又はC1〜C3のアルキル基を1個以上有していても良いC3〜C7のシクロアルキル基を置換基として1個以上有するC1〜C5のアルキル基、置換基(メチル基;水酸基)を1個以上有していても良いC4〜C6のシクロアルキル基、1個以上のヘテロ原子を含有する5〜6員の単環式非芳香族ヘテロ環基もしくはインダニル基であり、R2がメチル基又はエチル基であり、R3が水素原子、C1〜C3のアルキル基、フェニル基、又は置換基としてフェニル基又はピリジル基を有するC1〜C2のアルキル基であり、R4およびR5は、それぞれ独立して水素原子、メチル基、エチル基、フェニル基、ピリジル基であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の化合物を含有するプラスミノーゲンアクチベータインヒビター−1に媒介される病状又は症状の予防および/又は治療のための医薬。
【請求項4】
1がメチル基、ブチル基、イソブチル基、ネオペンチル基、置換基としてフェニル基を有するC1〜C5のアルキル基、シクロペンチル基、シクロプロピルメチル基、(1−メチルシクロプロピル)メチル基、(1−フェニルシクロプロピル)メチル基、3−テトラヒドロフリル基、2−エチルブチル基、又は2−インダニル基であり、R3が水素原子、メチル基、エチル基、フェニル基又はベンジル基であり、R4が水素原子、メチル基、エチル基、フェニル基、ピリジル基であることを特徴とする請求項1ないし請求項3に記載の化合物を含有するプラスミノーゲンアクチベータインヒビター−1に媒介される病状又は症状の予防および/又は治療のための医薬。
【請求項5】
2がメチル基又はエチル基であり、R5が水素原子であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一つに記載の化合物を含有するプラスミノーゲンアクチベータインヒビター−1に媒介される病状又は症状の予防および治療薬。
【請求項6】
点線が二重結合であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一つに記載の化合物を含有するプラスミノーゲンアクチベータインヒビター−1に媒介される病状又は症状の予防および/又は治療のための医薬。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれか一つに記載の化合物および薬理学的に許容される担体を含有してなることを特徴とする組織線維化の予防および/又は治療のための医薬。
【請求項8】
請求項1ないし請求項6のいずれか一つに記載の化合物および薬理学的に許容される担体を含有してなることを特徴とする血栓症の予防および/又は治療のための医薬。

【公開番号】特開2008−303177(P2008−303177A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−152245(P2007−152245)
【出願日】平成19年6月8日(2007.6.8)
【出願人】(000226404)興和創薬株式会社 (17)
【Fターム(参考)】