説明

PTP又はブリスターパック用フィルム及びPTP又はブリスターパック用包装容器

【課題】最外層のバリアー層と乾燥剤を含有する吸湿層の熱収縮率をほぼ同等にしたPTP又はブリスターパック用フィルムを提供する。
【解決手段】乾燥剤を含有する吸湿層と、最外層にバリアー層とを積層したPTPブリスター用フィルムであって、前記吸湿層は、該吸湿層の重量に対して、物理吸着系乾燥剤及び化学吸着系乾燥剤からなる群から選択した少なくとも1つの乾燥剤を5重量%以上70重量%以下含有し、かつ総顔料成分を40重量%以上70重量%以下含有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬品包装のPTP又はブリスターパック用フィルム及びその包装容器に係り、より詳しくは、水分を吸着する乾燥機能を備えたPTP又はブリスターパック用フィルム及びその包装容器に関する。
【背景技術】
【0002】
医薬品梱包において、PTPと言われるブリスター包装が広く使われている。医薬品の薬効優先の結果、薬剤の耐湿性が無い又は不十分のものでも、市場に投入されることが多数あった。この際、PTPの外袋としてはアルミニウム箔ピロー袋を使用して、乾燥剤を同梱する方法が取られている。しかし、乾燥剤同梱では、乾燥剤の袋を薬の袋と間違え誤飲したり、PTPの包装を介して薬の乾燥状態を保証するため、副次的な乾燥維持しかできなかった。
【0003】
医薬品包装に直接乾燥性を付与することを目的として、ポリプロピレン、塩化ビニル、アルミニウム等からなるバリア層と、このバリア層に積層され乾燥剤を混練してなる吸湿層とを有するPTP包装が開発されている。例えば、特許文献1は、医薬品包装のPTP包装において、ポリプロピレンを有するバリアー層と、乾燥剤を混練した低密度ポリエチレンとを積層してなるPTP又はブリスターパック用フィルムを開示する。このようなフィルムでは、シートに乾燥性を直接付与し得るものの、バリアー層と、低密度ポリエチレンとの耐熱性の違いに起因して、PTPの加熱成形時の収縮率に差が出て、成形が困難になるなどの問題が生じていた。
【0004】
また、PTP又はブリスターパック用フィルムとアルミニウム箔を貼り合わせる接着剤に乾燥剤を混練したPTP容器が開示されているが(例えば、特許文献2参照)、薬剤等の内容物を取り出す際にアルミニウム箔側から破り難かったり、乾燥剤を含有する部分の面積が少なく吸湿能力が不十分であるなどの問題があった。
【特許文献1】特表2003−535782号公報
【特許文献2】実開平5−94167号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、最外層のバリアー層と乾燥剤を含有する吸湿層の熱収縮率をほぼ同等にしたPTP又はブリスターパック用フィルムを提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、PTPフィルムに乾燥機能を持たせることで、薬剤への機能保持を直接働かせるPTPブリスター用フィルム及びその包装容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によるPTP又はブリスターパック用フィルムは、乾燥剤を含有する吸湿層と、最外層にバリアー層とを積層したPTPブリスター用フィルムであって、前記吸湿層は、該吸湿層の重量に対して、物理吸着系乾燥剤及び化学吸着系乾燥剤からなる群から選択した少なくとも1つの乾燥剤を5重量%以上70重量%以下含有し、かつ総顔料成分を40重量%以上70重量%以下含有することを特徴とする。
【0008】
本発明によるPTP又はブリスターパック用包装容器は、乾燥剤を含有する吸湿層と、最外層にバリアー層とを積層したフィルムを基材に貼り合わせたPTP又はブリスターパック用包装容器であって、前記吸湿層は、該吸湿層の重量に対して、物理吸着系乾燥剤及び化学吸着系乾燥剤からなる群から選択した少なくとも1つの乾燥剤を5重量%以上70重量%以下含有し、かつ総顔料成分を40重量%以上70重量%以下含有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、PTPフィルムに乾燥機能を持たせることで、誤飲事故を防ぐ包材であるPTP又はブリスターパック用フィルム及びその包装容器を提供することが可能となった。
【0010】
更に、乾燥機能を薬剤に直接作用させることで、薬剤を追加乾燥させること無く、包装し市場に流通させることができるようになった。これにより、製剤の費用を削減するPTP又はブリスターパック用フィルム及びその包装容器を提供することが可能となった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明者らは、PTP又はブリスターパック用フィルムとして、吸湿層に例えば合成ゼオライト、酸化カルシウムの乾燥剤を5〜70重量%含有し、かつ総顔料成分として40〜70重量%を含有するように顔料を混練したPTP又はブリスターパック用フィルムを見出した。これにより、吸湿層が顔料を高含有率で含むことで熱による収縮率がバリアー層と同等若しくは近い値となるため加熱成型時の課題も解決することが可能となった。
【0012】
以下に、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0013】
<本発明によるPTP又はブリスターパック用フィルム>
図1は、本発明によるPTP又はブリスターパック用フィルムの概略断面図を示す。本発明によるPTP又はブリスターパック用フィルム1は、最内層として乾燥剤を含有する吸湿層2と、最外層として外気から水分の浸入を防ぐバリアー層3とから構成される。また、本発明によるPTP又はブリスターパック用フィルムの他の態様として、図2は、本発明によるPTP又はブリスターパック用フィルムの別の概略断面図を示す。図2によると、吸湿層は、更に、水分の吸着を主に担う主吸湿層2aと、水分の吸着を補助的に行う副吸湿層2bとを有する。このように、本発明によるPTP又はブリスターパック用フィルムが主吸湿層2aと副吸湿層2bとからなる吸湿層2を有する場合、主吸湿層の乾燥剤の含有量は、副吸湿層のそれよりも多いことが好ましい。これにより、吸湿の効率がより向上される。また、副吸湿層の代わりに、乾燥剤を含有しない樹脂を有する層を設けてもよい。
【0014】
主吸湿層の樹脂材料は、高メルトフローレートであり、かつ低融点(低軟化点)、低温ドローダウン性に優れた樹脂であることが好ましい。高メルトフローレート樹脂であれば、乾燥剤を添加することでメルトフローレートが低下しても、ある程度の流れ特性を確保することができる。また、低融点であれば、樹脂が低温で軟化することで、低温押出が可能となり、発泡のおそれを回避できる。低温ドローダウン性に優れた樹脂であれば、乾燥剤を添加したとしても押出成形機による押出成形が容易である。
【0015】
このような観点から主吸湿層の樹脂としては、例えば、LDPE(低密度ポリエチレン)、LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)などの重合体が挙げられる。また、アイオノマー(例えば、エチレンアクリル酸共重合体の塩)、EAA(エチレンアクリル酸共重合体)、EMAA(エチレンメタクリル酸共重合体)、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)、EEA(エチレンエチレンアクリレート共重合体)、EMA(エチレンメチルアクリレート共重合体)及びEMMA(エチレンメチルメタクリレート共重合体)等の各種共重合体(コポリマー)が挙げられる。顔料を高含有量で含んだ状態でバリアー層と同等の熱収縮率を達成するために主吸湿層に用いる樹脂としては、本発明でバリアー層に好ましく用いられるポリプロピレン、ポリプロピレンの熱収縮率に近いLDPE及びLLDPEが好ましい。
【0016】
副吸湿層の樹脂材料は、主吸湿層が本発明でバリアー層に好ましく用いられるポリプロピレンと熱収縮率を同等とし、且つ主吸湿層を挟み込む副吸湿層も熱収縮率を同等とするため、ポリプロピレンLDPE及びLLDPEが好ましい。
【0017】
本発明における吸湿層は、本技術分野公知の乾燥剤を含有すればよい。これらの例として、例えば、各種モレキュラーシーブなどの、物理的に水分を吸着する乾燥剤(以下、「物理吸着系乾燥剤」と称する。)や、酸化カルシウムなどの、化学的に水分を吸着する乾燥剤(以下、「化学吸着系乾燥剤」と称する。)などが例示される。
【0018】
本発明において、乾燥剤としては、水分の吸着速度及び吸着特性に起因して、物理吸着系乾燥剤と、化学吸着系乾燥剤とを併用してもよい。一般的に、物理吸着系乾燥剤は、吸着速度が速い。また、化学吸着系乾燥剤は、水分が吸着されると、吸着された水分が離脱することが少ない。従って、これら、物理吸着系乾燥剤及び化学吸着系乾燥剤とを併用することで、水分に対する吸着速度及び吸着特性を相乗的に発揮することが可能となる。このような理由から、なかでも、物理吸着系乾燥剤の一例である合成ゼオライト及び化学吸着系乾燥剤の一例である酸化カルシウムの一方又は両方を含有する構成としてもよい。
【0019】
また、従来から課題とされていたゼオライトやシリカゲル等の物理吸着系乾燥剤からの水分の脱離は、物理吸着系乾燥剤と化学吸着系乾燥剤とを併用することで、効果的に抑えることが可能となる。つまり、物理吸着系乾燥剤を有する層と化学吸着系乾燥剤を有する層とを隣接して設けた場合、物理吸着系乾燥剤が吸湿していた水分が隣接している化学吸着系乾燥剤へ徐々に移行し、高温環境下でも脱離することなく保持することが可能になった。
【0020】
物理吸着系乾燥剤である合成ゼオライトは、吸着速度が速いため水分を素速く吸着することできる。合成ゼオライトの一例であるモレキュラーシーブは、分子の大きさの違いによって物質を分離するのに用いられる多孔質の粒状物質であり、均一な細孔をもつ構造であって、細孔の空洞に入る小さな分子を吸着して一種のふるいの作用を有する。本発明において、モレキュラーシーブを用いる場合、その吸着口径は、0.3nm〜1nmが好ましい。通常、細孔径が0.3nm、0.4nm、0.5nm、1nmのモレキュラーシーブを、それぞれモレキュラーシーブ3A、モレキュラーシーブ4A、モレキュラーシーブ5A、モレキュラーシーブ13Xと称する。本実施形態では、モレキュラーシーブ3A又はモレキュラーシーブ4Aが好適な乾燥剤として用いられる。また、モレキュラーシーブの平均粒子径は、例えば10μm前後のものが用いられる。
【0021】
なお、モレキュラーシーブの吸着特性は、細孔径が関与しており、水分の吸着特性を高めるには、モレキュラーシーブの粉末をより細かくすることで、実質的に表面積を広くし、細孔の数を増やすことで対応することができる。
【0022】
化学吸着系乾燥剤である酸化カルシウムは、上記の物理吸着系乾燥剤に比べると水分の吸着速度は遅いが徐々に吸着し、一度吸着したら吸着成分が分離することが無いため、高温環境下に晒されても水分の脱離がない。
【0023】
モレキュラーシーブと酸化カルシウムとの混合比率は、モレキュラーシーブ:酸化カルシウム=99:1〜1:99が好ましく、90:10〜40:60であることがより好ましい。この混合比率でモレキュラーシーブ(合成ゼオライト)が多いのは、モレキュラーシーブが自重の約20重量%まで水分を吸着するのに対し、酸化カルシウムが自重の約30重量%までと多いためであり、モレキュラーシーブが吸湿した水分が酸化カルシウムに移行しても高温環境下で脱離することなく保持させることができる。
【0024】
本発明によるPTP又はブリスターパック用フィルムの吸湿層において、合成ゼオライトと酸化カルシウムの乾燥剤の含有率は、5〜70重量%であることが好ましく、特に好ましくは30〜70重量%である。含有率が5重量%未満であると、成形品が十分な乾燥性能を得ることは困難であり、70重量%超とすると、成形が困難となる。水分の吸着を補助的に行う副吸湿層の乾燥剤の含有割合は、水分の吸着を主に担う主吸湿層より少なくてよく、5〜50重量%が好ましい。
【0025】
本発明における吸湿層は、乾燥剤を含む顔料成分を40〜70重量%含有することが好ましく、より好ましくは45〜65重量%である。含有率が40重量%未満であると、吸湿層とバリアー層との熱収縮率の差違が大きくなり、加熱成型時にしわ等が発生し易い。また、70重量%超とすると、成形が困難となる。前記乾燥剤以外の顔料成分としては、吸湿性能やガス吸着性能等の機能を特に持たない顔料を用いてもよいし、これらの機能を有する顔料を含有させれば様々な効果が得られる。このような顔料としては、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、アルミナ、シリカ、マイカ、タルク、カーボン及び活性炭が挙げられる。
【0026】
吸湿層は、樹脂と乾燥剤とをインフレーション法、Tダイ法、共押出等の押出成型又は射出成型することによりフィルム状又はシート状に形成され、特にはインフレーション法又はTダイ法による多層フィルムが好ましい。なお、多層のインフレーション法とは、複数の押出し機で溶融した樹脂をチューブ状に押出し、この中に空気を送って膨らませ、多層フィルムを製造する方法である。吸湿層の構造としては、2種3層又は3種3層が好ましい。
【0027】
本発明における吸湿層の膜厚は、30μm〜200μmが好ましい。主吸湿層の膜厚は、10μm〜190μmが好ましく、副吸湿層は5μm〜190μmが好ましい。
【0028】
バリアー層に用いられる材料としては、外部からの水分の浸入を防ぐ防湿性に優れているものであれば、特に限定されない。例えば、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、アルミニウム製薄膜等が挙げられる、特に、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、アルミニウム製薄膜が好ましい。
【0029】
吸湿層とバリアー層とを貼り合わせる方法としては、ドライラミネート法、サンドラミネーション法及び押出しラミネート法等が挙げられる。ドライラミネート法は、接着剤を塗布し乾燥させた後、加圧し、接着剤を硬化させて貼り合わせる方法である。また、押出しラミネート法は、複数の押出し機で溶融した接着層用樹脂を押出し貼り合わせる方法である。さらに、サンドラミネーション法は、接着剤で塗布した基材と貼り合わせる側のフィルムとの間に溶融した吸湿層用樹脂を押出し貼り合わせる方法である。
【0030】
貼り合わせることにより得られたPTP又はブリスターパック用フィルムの膜厚は、20μm〜500μmが好ましく、より好ましくは100μm〜400μmである。20μm未満ではバリアー性と強度が不足し、500μmを超えると硬過ぎて薬剤等のPTP内容物を押す際に変形しづらくなり内容物の取り出しが困難になる。
【0031】
<本発明によるPTP又はブリスターパック用包装容器>
図3は、本発明によるPTP又はブリスターパック用包装容器の概略断面図である。本発明によるPTP又はブリスターパック用包装容器は、上述の吸湿層2とバリアー層3とを積層してなるPTP又はブリスターパック用フィルム1と、このフィルムの吸湿層2側に積層された基材4とを有する。本発明によるPTP又はブリスターパック用包装容器は、吸湿層2と基材4とで画成される内容物5を収納する空間を形成するように、PTP又はブリスターパック用フィルムと、基材4とをPTP成形などの適当な成形方法で成形して製造されればよい。なお、内容物5は、錠剤、カプセル剤、粒剤等、特に限定されるものではない。
【0032】
本発明によるPTP又はブリスターパック用包装容器に用いる基材としては、内容物5を外環境から適切に保護しつつ、上記のPTP又はブリスターパック用フィルムと良好に積層され得るものであれば、特に制限はない。例えば、アルミニウム箔等が挙げられる。なかでも、内容物5のPTP又はブリスターパック用包装容器からの取り出し性を考慮すると、アルミニウム箔であることが好ましい。
【0033】
上述のPTP又はブリスターパック用包装容器の成形方法としては、平板式圧空成形法、プラグアシスト圧空成形法、ドラム式真空成形法、プラグ成形方法などの公知のPTP成形方法が挙げられる。例えば、本発明によるPTP又はブリスターパック用包装容器は、例えば、まず、上述のPTP又はブリスターパック用フィルムをロール状にセットし、これを巻出しながら、下流部分で、PTP又はブリスターパック用フィルムを加熱軟化させた状態で、この軟化部位で内容物5を収納する空間が画成される。その後、ドライラミネート法等の接着方法を用いて、PTP又はブリスターパック用フィルムと内容物5とを積層すればよい。
【実施例】
【0034】
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0035】
(マスターバッチの調製)
マスターバッチ1(MB1)として、50重量部のモレキュラーシーブ3Aに対して、LDPE(商品名:ペトロセン204、東ソー社製)50重量部を混練してペレット状の粒状樹脂を調製した。
【0036】
マスターバッチ2(MB2)として、75重量部のモレキュラーシーブ3Aに対して、LDPE(商品名:ペトロセン204)25重量部を混練してペレット状の粒状樹脂を調製した。
【0037】
マスターバッチ3(MB3)として、50重量部の酸化カルシウムに対して、LDPE(商品名:ペトロセン204)50重量部を混練してペレット状の粒状樹脂を調製した。
【0038】
マスターバッチ4(MB4)として、10重量部のモレキュラーシーブ3Aに対して、ポリプロピレン(商品名:ノバテックPP BC06C、日本ポリプロ(株)社製)90重量部を混練してペレット状の粒状樹脂を調製した。
【0039】
マスターバッチ5(MB5)として、75重量部のモレキュラーシーブ3Aに対して、ポリプロピレン(商品名:ノバテックPP BC06C)25重量部を混練してペレット状の粒状樹脂を調製した。
【0040】
マスターバッチ6(MB6)として、50重量部の酸化チタンに対して、LDPE(商品名:ペトロセン204)50重量部を混練して酸化チタン/LDPE=50/50のペレット状の粒状樹脂を調製した。
【0041】
マスターバッチ7(MB7)として、MB6において、酸化チタンとLDPEとの配合割合を、酸化チタン/LDPE=75/25とした以外は、MB6と同様に調製し、ペレット状の粒状樹脂を調製した。
【0042】
マスターバッチ8(MB8)として、50重量部の酸化チタンに対して、ポリプロピレン(商品名:ノバテックPP BC06C)50重量部を混練して酸化チタン/PP=50/50のペレット状の粒状樹脂を形成した。
【0043】
マスターバッチ9(MB9)として、MB8において、酸化チタンとポリプロピレンとの配合割合を、酸化チタン/PP=75/25とした以外は、MB8と同様に調製し、ペレット状の粒状樹脂を調製した。
【0044】
マスターバッチ10(MB10)として、60重量部のモレキュラーシーブ3Aに対して、LDPE(商品名:ペトロセン204、東ソー社製)40重量部を混練して、ペレット状の粒状樹脂を調製した。
【0045】
(実施例1−1)
吸湿層の樹脂として、主吸湿層にMB1のみを用い、副吸湿層にMB4のみを用いて、多層インフレーション法により2種3層フィルムを作製した。2種3層フィルムの膜厚は、副吸湿層/主吸湿層/副吸湿層=5μm/50μm/10μmである。なお、吸湿層全体の乾燥剤と乾燥剤を除く顔料の含有量は、それぞれ41重量%、0重量%であり、よって乾燥剤を含む総顔料は41重量%であった。
【0046】
得られた2種3層フィルムの5μmの副吸湿層側の接着性を向上させるために表面を粗すコロナ処理を行った。この5μmの副吸湿層側に熱収縮履歴を追い焼きにより解除した膜厚250μmのPTP用ポリプロピレンフィルム(商品名:CPPE0025NA、三菱樹脂社製)をドライラミネート法により貼り合わせてPTP又はブリスターパック用フィルムを得た。その後、内容物を入れられるようにブリスターパック成形機(CKD(株)製)にてPTP成形を行い、10μmの副吸湿層側に膜厚が30μmのアルミニウム箔を、ドライラミネート法により貼り合わせし、下記に示すような構成のPTP又はブリスターパック用包装容器を作製した。なお、各層の数字は膜厚(μm)を示している。
・PP250//2種3層フィルム65//アルミニウム箔30
【0047】
(実施例1−2)
実施例1−1において、主吸湿層のMB1をMB2に変更した以外は、実施例1−1と同様にして、PTP又はブリスターパック用包装容器を作製した。なお、このPTP又はブリスターパック用包装容器において、吸湿層全体の乾燥剤と乾燥剤を除く顔料の含有量は、それぞれ65重量%、0重量%であり、よって乾燥剤を含む総顔料は65重量%であった。
【0048】
(実施例1−3)
実施例1−1において、主吸湿層のMB1に代えて、MB1とMB3とを50:50の混合比率で混合したものとした以外は、同様にして、PTP又はブリスターパック用包装容器を作製した。なお、吸湿層全体の乾燥剤と乾燥剤を除く顔料の含有量は、それぞれ41重量%、0重量%であり、よって乾燥剤を含む総顔料は41重量%であった。
【0049】
(実施例1−4)
実施例1−3において、主吸湿層のMB1とMB3との混合比率を70:30に変更した以外は、実施例1−3と同様にして、PTP又はブリスターパック用包装容器を作製した。なお、吸湿層全体の乾燥剤と乾燥剤を除く顔料の含有量は、それぞれ41重量%、0重量%であり、よって乾燥剤を含む総顔料は41重量%であった。
【0050】
(実施例1−5)
実施例1−1において、2種3層フィルムに代えて、主吸湿層のみを有する単層フィルムを作製した以外は、実施例1−1と同様にして、PTP又はブリスターパック用包装容器を作製した。なお、吸湿層全体の乾燥剤と乾燥剤を除く顔料の含有量は、それぞれ50重量%、0重量%であり、よって乾燥剤を含む総顔料は50重量%であった。
【0051】
(実施例1−6)
実施例1−5において、MB1の代わりに、MB1とMB6とを1:1の比率で混合したものを用いた以外は、実施例1−5と同様にして、PTP又はブリスターパック用包装容器を作製した。なお、吸湿層全体の乾燥剤と乾燥剤を除く顔料の含有量は、それぞれ25重量%、25重量%であり、よって乾燥剤を含む総顔料は50重量%であった。
【0052】
(実施例1−7)
実施例1−1において、副吸湿層として10μmのLDPE(商品名:ペトロセン204)製の層を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、PTP又はブリスターパック用包装容器を作製した。なお、吸湿層全体の乾燥剤と乾燥剤を除く顔料の含有量は、それぞれ45重量%、0重量%であり、よって乾燥剤を含む総顔料は45重量%であった。
【0053】
(実施例2−1〜2−4)
実施例1−1〜1−4において、2種3層フィルムとPTP用ポリプロピレンフィルムとの貼り合わせをドライラミネート法からサンドラミネーション法に変更した以外は、実施例1−1〜1−4とそれぞれ同様にして、PTP又はブリスターパック用包装容器を作製した。
【0054】
(実施例3−1)
実施例1−1において、MB1に代えて、MB10を用い、MB4に代えて、ポリプロピレン(商品名:ノバテックPP BC03C(耐衝撃性)(日本ポリプロ社製))を用い、2種3層フィルムの膜厚を副吸湿層/主吸湿層/副吸湿層=10μm/50μm/10μmとし、10μmの副吸湿層をコロナ処理し、膜厚250μmのPTP用ポリプロピレンフィルムに代えて、200μmの膜厚を有するポリ塩化ビニル(商品名:ビニホイル(三菱樹脂社製))を用いた以外は、実施例1−1と同様に行い、PTP又はブリスターパック用フィルムを作製した。なお、吸湿層全体の乾燥剤と乾燥剤を除く顔料の含有量は、それぞれ43重量%、0重量%であり、よって乾燥剤を含む総顔料は43重量%であった。
【0055】
(実施例3−2)
実施例3−1において、ポリ塩化ビニルの膜厚を150μmとし、2種3層のフィルムと、このポリ塩化ビニルとの貼り合わせを、ドライラミネート法に代えて、MB1を使用したサンドラミネート法により行った以外は、実施例3−1と同様に行い、PTP又はブリスターパック用フィルムを作製した。なお、吸湿層全体の乾燥剤と乾燥剤を除く顔料の含有量は、それぞれ43重量%、0重量%であり、よって乾燥剤を含む総顔料は43重量%であった。
【0056】
(実施例4−1)
実施例3−1において、ポリプロピレンに代えて、膜厚38μmのPETと、膜厚50μmのアルミニウム(PET38/Al50)を用いた以外は、実施例3−1と同様に行い、PTP又はブリスターパック用フィルムを作製した。なお、吸湿層全体の乾燥剤と乾燥剤を除く顔料の含有量は、それぞれ43重量%、0重量%であり、よって乾燥剤を含む総顔料は43重量%であった。
【0057】
(実施例4−2)
実施例3−2において、ポリプロピレンに代えて、膜厚38μmのポリプロピレンと、膜厚50μmのアルミニウム(PP50/Al50)を用いた以外は、実施例3−2と同様に行い、PTP又はブリスターパック用フィルムを作製した。なお、吸湿層全体の乾燥剤と乾燥剤を除く顔料の含有量は、それぞれ43重量%、0重量%であり、よって乾燥剤を含む総顔料は43重量%であった。
【0058】
(実施例5−1)
実施例3−1において、200μmの膜厚を有するポリ塩化ビニルに代えて、50μmの膜厚を有するアルミニウム薄膜(商品名:BESPA(住軽アルミ箔社製))を用いた以外は、実施例3−1と同様に行い、PTP又はブリスターパック用フィルムを作製した。なお、吸湿層全体の乾燥剤と乾燥剤を除く顔料の含有量は、それぞれ43重量%、0重量%であり、よって乾燥剤を含む総顔料は43重量%であった。
【0059】
(実施例5−2)
実施例3−2において、200μmの膜厚を有するポリ塩化ビニルに代えて、50μmの膜厚を有するアルミニウム薄膜(商品名:BESPA(住軽アルミ箔社製))を用いた以外は、実施例3−2と同様に行い、PTP又はブリスターパック用フィルムを作製した。なお、吸湿層全体の乾燥剤と乾燥剤を除く顔料の含有量は、それぞれ43重量%、0重量%であり、よって乾燥剤を含む総顔料は43重量%であった。
【0060】
(実施例6−1)
実施例4−1において、200μmの膜厚を有するポリ塩化ビニルに代えて、50μmの膜厚を有するアルミニウム薄膜(商品名:BESPA(住軽アルミ箔社製))を用いた以外は、実施例4−1と同様に行い、PTP又はブリスターパック用フィルムを作製した。なお、吸湿層全体の乾燥剤と乾燥剤を除く顔料の含有量は、それぞれ43重量%、0重量%であり、よって乾燥剤を含む総顔料は43重量%であった。
【0061】
(実施例6−2)
実施例4−2において、200μmの膜厚を有するポリ塩化ビニルに代えて、50μmの膜厚を有するアルミニウム薄膜(商品名:BESPA(住軽アルミ箔社製))を用いた以外は、実施例3−2と同様に行い、PTP又はブリスターパック用フィルムを作製した。なお、吸湿層全体の乾燥剤と乾燥剤を除く顔料の含有量は、それぞれ43重量%、0重量%であり、よって乾燥剤を含む総顔料は43重量%であった。
【0062】
(比較例1−1)
実施例1−1において、PTP又はブリスターパック用フィルムに代えて、膜厚が300μmのPTP用ポリプロピレンフィルム(商品名:CPPE0030NA、三菱樹脂社製)のみを用いた以外は、実施例1−1と同様にして、比較PTP又はブリスターパック用包装容器を作製した。
・PP300//アルミニウム箔30
【0063】
(比較例1−2)
実施例1−1において、2種3層フィルムに代えて、副吸湿層のみを有する単層フィルムを作製した以外は、実施例1−1と同様にして、PTP又はブリスターパック用包装容器を作製した。なお、吸湿層全体の乾燥剤と乾燥剤を除く顔料の含有量は、それぞれ10重量%、0重量%であり、よって乾燥剤を含む総顔料は10重量%であった。
【0064】
(比較例2−1)
実施例1−1において、MB1をLDPE(商品名:ペトロセン202、東ソー社製)のみに変更した以外は、実施例1−1と同様にして、比較PTP又はブリスターパック用包装容器を作製した。なお、吸湿層全体の乾燥剤と乾燥剤を除く顔料の含有量は、それぞれ2重量%、0重量%であり、よって乾燥剤を含む総顔料は2重量%であった。
【0065】
(比較例2−2)
実施例1−1において、MB1をMB2に、MB4をMB5に、それぞれ変更した以外は、実施例1−1と同様にして、比較PTP又はブリスターパック用包装容器を作製した。なお、吸湿層全体の乾燥剤と乾燥剤を除く顔料の含有量は、それぞれ75重量%、0重量%であり、よって乾燥剤を含む総顔料は75重量%であった。
【0066】
(比較例2−3)
実施例1−1において、MB1をMB6に、MB4をMB8に、それぞれ変更した以外は、実施例1−1と同様にして、比較PTP又はブリスターパック用包装容器を作製した。なお、吸湿層全体の乾燥剤と乾燥剤を除く顔料の含有量は、それぞれ0重量%、41重量%であり、よって乾燥剤を含む総顔料は41重量%であった。
【0067】
(比較例2−4)
実施例1−1において、MB1をMB6に、MB4をポリプロピレン(商品名:ノバテックPP FA3EB)に、それぞれ変更した以外は、実施例1−1と同様にして、比較PTP又はブリスターパック用包装容器を作製した。なお、吸湿層全体の乾燥剤と乾燥剤を除く顔料の含有量は、それぞれ0重量%、38重量%であり、よって乾燥剤を含む総顔料は38重量%であった。
【0068】
(比較例2−5)
実施例1−1において、MB1をMB7に、MB4をMB9に、それぞれ変更した以外は、実施例1−1と同様にして、比較PTP又はブリスターパック用包装容器を作製した。なお、吸湿層全体の乾燥剤と乾燥剤を除く顔料の含有量は、それぞれ0重量%、75重量%であり、よって乾燥剤を含む総顔料は75重量%であった。
【0069】
(比較例2−6)
実施例1−1において、MB1に代えて、MB6とLDPE(商品名:ペトロセン204)とを30:70の混合比率で混合したものに変更し、MB4をMB5に変更した以外は、実施例1−1と同様にして、比較PTP又はブリスターパック用包装容器を作製した。なお、吸湿層全体の乾燥剤と乾燥剤を除く顔料の含有量は、それぞれ17重量%、12重量%であり、よって乾燥剤を含む総顔料は29重量%であった。
【0070】
(比較例2−7)
実施例1−1において、MB1をMB9に、MB4をMB5に、それぞれ変更した以外は、実施例1−1と同様にして、比較PTP又はブリスターパック用包装容器を作製した。なお、吸湿層全体の乾燥剤と乾燥剤を除く顔料の含有量は、それぞれ17重量%、58重量%であり、よって乾燥剤を含む総顔料は75重量%であった。
【0071】
(比較例3)
比較例1−1において、300μmのPTP用ポリプロピレンフィルムに代えて、200μmの膜厚を有するポリ塩化ビニルフィルムを用いた以外は、比較例1−1と同様にして、比較PTP又はブリスターパック用包装容器を作製した。
【0072】
(比較例4)
比較例3において、200μmの膜厚を有するポリ塩化ビニルフィルムに代えて、アルミブリスターフィルム(アルミニウム膜とポリプロピレン膜との積層体で、アルミニウム膜の膜厚が50μmであり、ポリプロピレン膜の膜厚が80μmのもの)を用いた以外は、比較例3と同様に行い、比較PTP又はブリスターパック用包装容器を作製した。
【0073】
(比較例5)
比較例3において、200μmの膜厚を有するポリ塩化ビニルフィルムに代えて、アルミブリスターフィルム(ポリエチレン膜とアルミニウム膜とポリプロピレン膜との積層体で、ポリエチレン膜の膜厚が38μmであり、アルミニウム膜の膜厚が50μmであり、ポリプロピレン膜の膜厚が80μmのもの)を用いた以外は、比較例3と同様に行い、比較PTP又はブリスターパック用包装容器を作製した。
【0074】
上記の作製方法により得られたPTPブリスター用包装容器の成形性とアルミニウム蓋とのヒートシール性を次のように評価した。結果を表1乃至表3に示す。
【0075】
成形性の評価方法は、
○:PTP成形時にしわ等がよらず良好。
△:PTP成形時に一部にしわ等の発生が見られる。
×:PTP成形時にしわ等が発生し不良。
【0076】
ヒートシール性の評価方法は、
◎:アルミニウム蓋との貼り合わせ部に剥がれ無し。
○:アルミニウム蓋との貼り合わせ部に剥がれは無いが、剥がれ易い。
△:アルミニウム蓋との貼り合わせ部の一部に剥がれ。
×:アルミニウム蓋との貼り合わせ部が剥がれ不良。
【0077】
また、内容物が入っていない空のPTP成型品内に温湿度計のプローブを差し、PTP内湿度が50%からの24時間後における到達湿度により評価した。更に、ピロー包装内の環境はデータローガー型温湿度計を入れて評価した。結果を表1に示す。
吸湿性の評価方法は、
○:到達湿度10%未満。
△:到達湿度10%以上40%未満。
×:到達湿度40%以上又は変化無し。
【0078】
【表1】

【0079】
【表2】

【0080】
【表3】

【0081】
表1乃至表3の結果から、アルミニウムピロー袋に乾燥剤を同梱しなくても、乾燥状態を維持することのできるPTPブリスター用フィルム及びその包装容器を提供することが可能となった。
【0082】
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明によるPTP又はブリスターパック用フィルムの概略断面図である。
【図2】本発明によるPTP又はブリスターパック用フィルムの別の概略断面図である。
【図3】本発明によるPTP又はブリスターパック用包装容器の概略断面図である。
【符号の説明】
【0084】
1 PTP又はブリスターパック用フィルム
2 吸湿層
2a 主吸湿層
2b 副吸湿層
3 バリアー層
4 基材
5 内容物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
乾燥剤を含有する吸湿層と、最外層にバリアー層とを積層したPTPブリスター用フィルムであって、
前記吸湿層は、該吸湿層の重量に対して、物理吸着系乾燥剤及び化学吸着系乾燥剤からなる群から選択した少なくとも1つの乾燥剤を5重量%以上70重量%以下含有し、かつ総顔料成分を40重量%以上70重量%以下含有することを特徴とするPTP又はブリスターパック用フィルム。
【請求項2】
前記物理吸着系乾燥剤は、合成ゼオライトであることを特徴とする請求項1に記載のPTP又はブリスターパック用フィルム。
【請求項3】
前記化学吸着系乾燥剤は、酸化カルシウムであることを特徴とする請求項1又は2に記載のPTP又はブリスターパック用フィルム。
【請求項4】
前記吸湿層は、主吸湿層と副吸湿層とからなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のPTP又はブリスターパック用フィルム。
【請求項5】
主吸湿層における前記乾燥剤の含有量は、前記副吸湿層の前記乾燥剤の含有量よりも多いことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のPTP又はブリスターパック用フィルム。
【請求項6】
前記バリアー層は、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン及びアルミニウムからなる群から選択された少なくとも1つの化合物を含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のPTP又はブリスターパック用フィルム。
【請求項7】
当該PTP又はブリスターパック用フィルムの膜厚は、20μm以上500μm以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のPTP又はブリスターパック用フィルム。
【請求項8】
当該PTP又はブリスターパック用フィルムは、前記バリアー層と前記吸湿層とを、ドライラミネート法で積層されてなることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のPTP又はブリスターパック用フィルム。
【請求項9】
当該PTP又はブリスターパック用フィルムは、前記バリアー層と前記吸湿層とを、押出しラミネート法で積層されてなることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のPTP又はブリスターパック用フィルム。
【請求項10】
当該PTP又はブリスターパック用フィルムは、前記バリアー層と前記吸湿層とを、サンドラミネーション法で積層されてなることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のPTP又はブリスターパック用フィルム。
【請求項11】
乾燥剤を含有する吸湿層と、最外層にバリアー層とを積層したフィルムを基材に貼り合わせたPTP又はブリスターパック用包装容器であって、
前記吸湿層は、該吸湿層の重量に対して、物理吸着系乾燥剤及び化学吸着系乾燥剤からなる群から選択した少なくとも1つの乾燥剤を5重量%以上70重量%以下含有し、かつ総顔料成分を40重量%以上70重量%以下含有することを特徴とするPTP又はブリスターパック用包装容器。
【請求項12】
前記吸湿層は、主吸湿層と副吸湿層とからなることを特徴とする請求項11に記載のPTP又はブリスターパック用包装容器。
【請求項13】
主吸湿層における前記乾燥剤の含有量は、前記副吸湿層の前記乾燥剤の含有量よりも多いことを特徴とする請求項11又は12に記載のPTP又はブリスターパック用包装容器。
【請求項14】
前記バリアー層は、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン及びアルミニウムからなる群から選択された少なくとも1つの化合物を含有することを特徴とする請求項11乃至13のいずれか一項に記載のPTP又はブリスターパック用包装容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−327690(P2006−327690A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−120585(P2006−120585)
【出願日】平成18年4月25日(2006.4.25)
【出願人】(000162113)共同印刷株式会社 (488)
【Fターム(参考)】