説明

QoS制御装置、及びQoS制御方法

【課題】有線アクセスと無線アクセスとでQoS制御方式を共通化して、FMCサービスの提供を容易に行う。
【解決手段】 QoS制御装置において、各端末毎に、有線アクセス網向けのサービスに対応したユーザポリシーと、無線アクセス網向けのサービスに対応したユーザポリシーとを格納するユーザ情報格納手段と、前記ユーザ情報格納手段を参照して、サービスの提供許否を判定する判定手段と、有線アクセス網向けのサービスに対応したサービスポリシーと、無線アクセス網向けのサービスに対応したサービスポリシーとを格納するサービスポリシー格納手段と、前記サービスポリシー格納手段を参照して、サービスがサービスポリシーに適合しているか否かを判定する判定手段と、アクセス網の所定の区間における使用可能なリソースを示すリソース情報を格納するリソース情報格納手段と、前記リソース情報格納手段を参照し、リソース判定を行う判定手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信網のQoS制御技術に関するものであり、特に、無線アクセス網と有線アクセス網が、同一のコア網に接続されて構成された通信網におけるQoS制御技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、TISPAN(Telecoms & Internet converged Services & Protocols for Advanced Networks)等の、アクセス網が有線であるネットワークの仕様を議論する標準化団体では、NGN(Next Generation Network)等の管理型ネットワークにおけるリソース制御やポリシー制御(以下、QoS(Quality of Service)制御と呼ぶ)のアーキテクチャが議論されている(非特許文献1)。
【0003】
アクセス網が有線であるネットワークのQoS制御に係るモデル構成例を図1に示す。図1に示す例では、固定端末100からサービス要求を受けたセッション制御サーバ101からの指示に応じて、SPDF(Service-based Policy Decision Function)102がサービスポリシー判定を行って、エッジ機能103を制御するとともに、A-RACF(Access-Resource and Admission Control Function)104が、NASS(Network Attachment Sub-System)105で管理されるユーザ情報を参照することにより、リソース及びユーザポリシー判定を行い、転送機能106を制御する。
【0004】
一方、3GPP等のアクセス網が無線であるネットワークの仕様を議論する標準化団体でも、管理型ネットワークにおけるQoS制御アーキテクチャが議論されている(非特許文献2)。アクセス網が無線であるネットワークのQoS制御に係るモデル構成例を図2に示す。
【0005】
図2に示す例では、移動端末201からサービス要求を受けたセッション制御サーバ202からの指示に応じて、PCRF(Policy Control and Charging Rules Function)203が、SPR(Subscription Profile Repository)204により管理されるユーザ情報を参照することによりユーザ/サービスポリシー判定を行って、転送機能205及びエッジ機能206を制御する。また、無線基地局207は端末〜無線基地局間のリソース管理を行う。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】ETSI ES 282 003 V3.4.1 (2009-09) Telecommunications and Internet converged Services and Protocols for Advanced Networking (TISPAN); Resource and Admission Control Sub-System (RACS): Functional Architecture
【非特許文献2】3GPP TS 23.203 V9.2.0 (2009-09) 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; Policy and charging control architecture (Release 9)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のように、QoS制御のためのアーキテクチャは、有線アクセス網と無線アクセス網とで別々に検討が行われてきたため、有線アクセスと無線アクセスの連携が必要なサービスにおいて、以下のような課題が存在する。なお、以降では、FMC(Fixed Mobile Convergence)サービスの様な有線アクセスと無線アクセスの連携が必要なサービスを「FMC型サービス」と呼ぶこととする。
【0008】
(1)有線アクセスに対応したQoS制御と、無線アクセスに対応したQoS制御とでサービスポリシーやユーザポリシー、ユーザ情報を管理する機能が異なっているため、FMC型サービスにおいて QoS制御を行う場合、有線アクセス向け機能と無線アクセス向け機能との間で、各々が管理している情報の整合を管理すると共に、ユーザからの要求に応じて機能間で必要な情報を送受する必要がある。そのため、FMC型サービスを提供する際に、QoS制御における処理負荷や遅延が増大する。
【0009】
(2)有線アクセスに対応したQoS制御と、無線アクセスに対応したQoS制御とでQoS制御パラメータ(品質クラス,遅延etc)が異なっているため、FMC型サービスにおいてQoS制御を行う場合、各アクセス向けのパラメータを対応付ける必要がある。現状では、有線アクセスと無線アクセスでQoS制御アーキテクチャが異なっているため、FMC型サービス行う場合は、サービス開始時に有線アクセス向けQoSパラメータと無線アクセス向けQoSパラメータを別々に決定し、設定を行う必要があり、処理が複雑になっている。
【0010】
(3)有線アクセスに対応したQoS制御と、無線アクセスに対応したQoS制御とで、QoS制御アーキテクチャが分離しているため、有線アクセスのリソースが逼迫している場合にサービス要求を無線アクセス経由に割り振る、といった処理を実現するためには、QoS制御アーキテクチャ間でサービス要求の情報を送受する必要がある。そのため、FMC型サービス提供時のQoS制御の処理負荷や遅延が増大する。
【0011】
(4)上記従来の技術では、無線アクセスでは端末〜無線基地局間でのみリソース管理を行っており、それ以外の区間(無線基地局〜エッジ機能間)のリソース管理を行うことが不可能である。
【0012】
(5)有線アクセスに対応したQoS制御と、無線アクセスに対応したQoS制御とで、QoS制御アーキテクチャが分離しているため、各アクセス用にQoS制御用のサーバを設置し、各々のメンテナンスを行う必要がある。そのため、FMC型サービスを実現する場合、サーバの設備コストや保守運用コストが増大してしまう。
【0013】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、有線アクセスと無線アクセスとでQoS制御方式を共通化することにより、ネットワークリソースの運用を効率化すると共に、保守運用コストを低減し、FMCサービスの提供を容易に実現することを可能とした技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の課題を解決するために、本発明は、エッジ装置を備えるコア網と、前記エッジ装置に接続される第1の転送装置を備える有線アクセス網と、前記エッジ装置に接続される第2の転送装置及び無線基地局を備える無線アクセス網とを有する通信網において、前記有線アクセス網又は前記無線アクセス網に接続される端末から送出されるサービス要求に関わるQoS制御を行うQoS制御装置であって、前記有線アクセス網又は前記無線アクセス網に接続される各端末毎に、前記有線アクセス網向けのサービスに対応したユーザポリシーと、前記無線アクセス網向けのサービスに対応したユーザポリシーとを格納するユーザ情報格納手段と、前記ユーザ情報格納手段に格納されたユーザポリシーを参照し、前記サービス要求に係るサービスがユーザポリシーに適合しているか否かを判定することにより、当該サービスの提供許否を判定するユーザポリシー判定手段と、前記有線アクセス網向けのサービスに対応したサービスポリシーと、前記無線アクセス網向けのサービスに対応したサービスポリシーとを格納するサービスポリシー格納手段と、前記サービスポリシー格納手段に格納されたサービスポリシーを参照し、前記サービス要求に係るサービスがサービスポリシーに適合しているか否かを判定することにより、当該サービスの提供許否を判定するサービスポリシー判定手段と、前記有線アクセス網及び前記無線アクセス網の所定の区間における使用可能なリソースを示すリソース情報を格納するリソース情報格納手段と、前記リソース情報格納手段を参照し、前記サービス要求に係るサービスが使用する予定のリソースが、前記所定の区間にあるか否かを判定することにより、当該サービスの提供許否を判定するリソース判定手段とを備えることを特徴とするQoS制御装置として構成される。
前記サービスポリシー判定手段は、前記コア網に備えられるセッション制御装置から前記サービス要求を受信し、当該サービス要求に含まれるアクセス形態情報に基づき、前記サービスポリシー格納手段に格納された情報の中から、有線アクセス網に対応するサービスポリシー、もしくは無線アクセス網に対応するサービスポリシーを取得するように構成することができる。
【0015】
前記ユーザポリシー判定手段は、前記コア網に備えられるセッション制御装置から前記サービス要求を受信し、当該サービス要求に含まれるアクセス形態情報に基づき、前記ユーザ情報格納手段に格納された情報の中から、有線アクセス網に対応するユーザポリシー、もしくは無線アクセス網に対応するユーザポリシーを取得するように構成することができる。
【0016】
前記有線アクセス網及び前記無線アクセス網の所定の区間は、例えば、前記第1の転送装置と前記エッジ装置との間の区間、及び、前記第2の転送装置を含む前記無線基地局と前記エッジ装置との間の区間である。
【0017】
また、前記QoS制御装置は、前記有線アクセス網に接続される端末と、前記第1の転送装置との間の区間における使用可能なリソースを示すリソース情報を格納する有線アクセスリソース情報格納手段と、前記有線アクセスリソース情報格納手段を参照し、前記サービス要求に係るサービスが使用する予定のリソースが、前記区間にあるか否かを判定することにより、当該サービスの提供許否を判定する有線アクセスリソース判定手段とを備えることとしてもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、有線アクセスと無線アクセスとでQoS制御方式を共通化することができ、これにより、ネットワークリソースの運用を効率化すると共に、保守運用コストを低減し、FMCサービスの提供を容易に実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】アクセス網が有線であるネットワークのQoS制御のための従来の構成例である。
【図2】アクセス網が無線であるネットワークのQoS制御のための従来の構成例である。
【図3】本発明の実施の形態に係る通信システムの全体構成図である。
【図4】QoS制御装置11の機能構成図である。
【図5】ユーザ情報管理部Aの機能構成図である。
【図6】ユーザ情報格納部A1に格納されるユーザポリシー情報の例を示す図である。
【図7】ポリシー/リソース管理部Bの機能構成図である。
【図8】サービスポリシー格納部B11に格納される情報の例を示す図である。
【図9】ユーザ利用情報格納部B22に格納される情報の例を示す図である。
【図10】リソース情報格納部B32に格納される情報の例を示す図である。
【図11】リソース管理部Cの機能構成図である。
【図12】無線基地局7の機能構成図である。
【図13】QoS制御装置11における各機能部と、他の装置等との間の制御通信に係る接続関係を図示した図である。
【図14】端末が有線アクセス網に接続されている場合の処理の流れを示すシーケンス図である。
【図15】端末が無線アクセス網に接続されている場合の処理の流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0021】
(システム構成)
<全体構成>
図3に、本発明の実施の形態に係る通信システムの全体構成を示す。図3に示すように、本実施の形態に係る通信システムは、コア網1と、種々のアクセス網とが、エッジ装置4を介して接続されて構成されている。
【0022】
コア網1は、IPパケット通信のバックボーンを構成する網であり、高速にIPルーティングを行うコアルータ等から構成される網である。エッジ装置4は、コア網1とアクセス網とを接続し、パケットの優先制御等を行うルータ等の装置である。
【0023】
本実施の形態では、エッジ装置4に接続されているアクセス網として、有線アクセス網2と、無線アクセス網3が示されている。有線アクセス網2は、DSLAM(Digital Subscriber Line Access Multiplexer)等の転送装置5を含む。また、有線アクセス網2には、固定電話端末やPC端末等の固定端末6が接続され、当該固定端末6は、伝送路及び転送装置5を介してエッジ装置4と通信を行う。
【0024】
無線アクセス網3は、無線基地局7、及びS-GW(Serving Gateway)等の転送装置8を含む。無線アクセス網3には、携帯電話機等の移動端末9が接続され、当該移動端末9は、無線基地局7及び転送装置8を介してエッジ装置4と通信を行う。
【0025】
また、本実施の形態に係るコア網1には、セッション制御装置10と、本発明に係るQoS制御装置11が接続される。セッション制御装置10は、呼接続のための制御通信を行うSIPサーバ等の装置である。
【0026】
<QoS制御装置11の構成>
図4に、QoS制御装置11の機能構成図を示す。図4に示すように、QoS制御装置11は、ユーザ情報管理部A、ポリシー/リソース管理部B、及び、リソース管理部Cを有する。
【0027】
[ユーザ情報管理部A]
ユーザ情報管理部Aは、有線アクセス網2及び無線アクセス網3に接続する端末に対応する全てのユーザのユーザ情報を管理するための機能部である。より詳細には、図5に示すように、ユーザ情報管理部Aは、ユーザ情報格納部A1と、要求処理部A2とを備える。
【0028】
ユーザ情報格納部A1は、各ユーザ毎に、有線アクセス網向けのユーザポリシーと無線アクセス網向けのユーザポリシーとを対応付けて格納する。例えば、音声メディアの有線アクセス向けのユーザポリシーと、音声メディアの無線アクセス向けのユーザポリシーとが、ユーザ毎に格納される。
【0029】
要求処理部A2は、外部の機能部や装置からユーザ情報の取得要求を受けて、要求に係るユーザ情報をユーザ情報格納部A1から取得して要求元に返す機能を有する。
【0030】
図6に、ユーザ情報格納部A1に格納されるユーザポリシー情報の例を示す。図6に示すように、例えば、ユーザAに関して、利用可能なメディア1として、有線アクセス網向けの双方向音声メディアが定義され、当該メディア1についての最大利用可能帯域、利用可能なコーデック、最大同時セッション数が格納されている。また、利用可能なメディア2として、無線アクセス網向けの片方向音声メディアが定義され、当該メディア2についての最大利用可能帯域、利用可能なコーデック、最大同時セッション数が格納されている。更に、利用可能な総帯域、利用可能な総セッション数等が格納されている。
【0031】
[ポリシー/リソース管理部B]
図4に示したポリシー/リソース管理部Bは、有線アクセス、無線アクセス、及び、コア網におけるポリシー管理を一元的に行うとともに、エッジ装置4と接続するアクセス網2、3の一部区間(図3における区間(iii)、転送装置5〜エッジ装置4、無線基地局7〜転送装置8〜エッジ装置4)のリソース管理を行う機能を有する。
【0032】
より詳細には、図7に示すように、ポリシー/リソース管理部Bは、サービスポリシー管理機能部B1、ユーザポリシー管理機能部B2、及びリソース管理機能部B3を備える。更に、ポリシー/リソース管理部Bは、各機能部における判定結果のとりまとめを行ったり、要求や制御情報等の送受信を行う制御部B4を備える。
【0033】
サービスポリシー管理機能部B1は、サービスポリシー格納部B11と、サービス要求可否判定部B12とを備える。
【0034】
サービスポリシー格納部B11は、有線アクセス網向けサービスポリシーと無線アクセス網向けサービスポリシーとを対応付けて格納する。図8に、サービスポリシー格納部B11に格納される情報の例を示す。図8に示すように、サービスポリシー格納部B11には、双方向音声、片方向音声等のメディア毎に、有線アクセス網向けサービスポリシーと、無線アクセス網向けサービスポリシーとが格納されている。例えば、双方向音声メディアの有線アクセス網向けサービスポリシーの1つとして、最大利用可能帯域が10Mbpsであることを示す情報が格納されている。
【0035】
サービス要求可否判定部B12は、サービス要求を送出する端末のアクセス形態(有線or無線)に基づき、当該アクセス形態に対応するサービスポリシーをサービスポリシー格納部B11から取得し、取得したサービスポリシーに基づき、端末から送出されたサービス要求の可否を判断する。
【0036】
例えば、サービス要求に係るサービスが、無線の双方向音声サービスであり、それに該当するサービスポリシーが、「1Mbpsまで許容」である場合において、上記サービス要求にて、2Mbpsの帯域割当を要求していた場合には、サービス要求可否判定部B12は、当該サービス要求を拒否する判定を行う。
【0037】
図7に示したとおり、ポリシー/リソース管理部Bにおけるユーザポリシー管理機能部B2は、ユーザ利用情報取得部B21と、ユーザ利用情報格納部B22と、サービス要求可否判定部B23とを備える。
【0038】
ユーザ利用情報取得部B21は、例えば、セッション制御装置10から、各ユーザが利用しているサービス(通信)の情報を取得し、当該情報をユーザ利用情報格納部B22に格納する機能を有する。
【0039】
ユーザ利用情報格納部B22は、ユーザ毎に、利用中の通信の内容を示す情報を格納する。図9に、ユーザ利用情報格納部B22に格納される情報の例を示す。図9に示すように、ユーザ利用情報格納部B22には、例えば、ユーザAが、有線アクセス網2を介して、双方向音声メディアを利用しており、利用帯域として5Mbpsを利用していること等を示す情報が格納されている。
【0040】
サービス要求可否判定部B23は、サービス要求を送出する端末のアクセス形態(有線or無線)に基づき、当該アクセス形態に対応するユーザポリシーをユーザ情報管理部Aから取得し、取得したユーザポリシーに基づき、端末から送出されたサービス要求の可否を判断する。
【0041】
例えば、サービス要求が有線でユーザAに係るものであり、ユーザAのユーザポリシーが「トータルで10Mbpsまでの利用を許容」である場合において、当該サービス要求にて、20Mbpsの帯域割当が要求されていた場合には、サービス要求可否判定部B23は、当該サービス要求を拒否する判定を行う。
【0042】
なお、サービス要求判定部B12と、サービス要求判定部B23は、共通の機能部としてもよい。
【0043】
図7に示したように、エッジ装置4と接続するアクセス網の一部区間(図3の区間(iii))を管理するリソース管理機能部B3は、リソース情報取得部B31、リソース情報格納部B32、サービス要求可否判定部B33を有する。
【0044】
リソース情報取得部B31は、管理対象の区間で使用されているリソース情報を、管理対象に係る装置から、もしくは、図示しないネットワークマネジメントシステム等から取得し、リソース情報格納部B32に格納する機能を有する。
【0045】
図10に、リソース情報格納部B32に格納される情報の一例を示す。図10には、一例として、区間1(無線基地局7〜エッジ装置4)における最大利用可能帯域、及び当該区間において利用中の帯域等が格納されている。最大利用可能帯域は、予め取得することとしてもよいし、使用中帯域と同様に、外部から取得することとしてもよい。これらの情報は、利用可能な帯域を示す情報である。
【0046】
サービス要求可否判定部B33は、リソース情報格納部B32に格納された情報を参照することにより、サービス要求に係るサービスの提供可否を判断する。
【0047】
例えば、サービス要求のサービスを提供するための通信路が、1Gbpsの容量を有し、当該通信路において、995Mbpsの帯域が既に使われている場合に、サービス要求にて、新たに10Mbpsの帯域割当が要求されたとすると、サービス要求可否判定部B33は、サービス要求を拒否する判定を行う。
【0048】
リソース管理部C
図4に示したリソース管理部Cは、有線アクセス網2における端末6から転送装置5の間の区間(図3における区間(i))におけるリソース管理を行う装置である。図11に示すように、リソース管理部Cは、リソース情報取得部C1、リソース情報格納部C2、サービス要求可否判定部C3を有する。更に、リソース管理部Cは、転送装置5における通信路を確立するための制御を行う制御部C4も有する。
【0049】
リソース管理部Cにおける、リソース情報取得部C1、リソース情報格納部C2、サービス要求可否判定部C3は、それぞれ、リソース管理機能部B3におけるリソース情報取得部B31、リソース情報格納部B32、サービス要求可否判定部B33と同様の機能を有するが、対象とするリソース情報が、図3に示す端末6〜転送装置5の区間のリソース情報である点で、リソース管理機能部B3と異なる。
【0050】
無線基地局7のリソース管理機能部71
また、本実施の形態では、QoS制御に関連する一機能要素として、無線基地局7が、リソース管理機能部71を備える。図12に、リソース管理機能部71を備える無線基地局7の構成例を示す。図12に示すように、無線基地局7は、無線基地局として機能するための無線通信を行う無線通信部72、及び、上記のリソース管理機能部71を備える。
【0051】
リソース管理機能部71は、リソース情報取得部711、リソース情報格納部712、サービス要求可否判定部713を備え、それぞれ、リソース管理機能部B3におけるリソース情報取得部B31、リソース情報格納部B32、サービス要求可否判定部B33と同様の機能を有するが、対象とするリソース情報が、図3に示す無線区間(ii)のリソース情報である点で、リソース管理機能部B3と異なる。リソース情報格納部712には、例えば、無線区間の最大利用可能帯域(10Mbpsまで利用可能等)、及び利用中の総帯域(5Mbps利用中等)等の情報が格納される。
【0052】
<装置構成の特徴、リソース管理等について>
上述したように、本実施の形態では、ユーザ情報管理機能(A)、サービスポリシー管理機能(B1)、ユーザポリシー管理機能(B2)、リソース管理機能(B3、C、無線基地局7)の4つの機能要素を定義して、各機能を、上述したとおりに、ユーザ情報管理部A、ポリシー/リソース管理部B、リソース管理部C、及び無線基地局7に配置している。
【0053】
また、本実施の形態では、有線アクセスと無線アクセスにおいてエッジ装置4を共通化すると共に、リソース管理機能を、ポリシー/リソース管理部B、リソース管理部C、及び、無線基地局7の3つの位置に分散して配置している。
【0054】
エッジ装置4と接続する区間(図3における区間(iii))については、有線アクセス経由の通信と無線アクセス経由の通信でリソースが競合する可能性があるため、ポリシー/リソース管理部Bが一元的に管理することとしている。
【0055】
また、有線区間(図3における区間(i))については、既存の固定網向けQoS制御アーキテクチャと整合させるために、転送装置5とは分離し、リソース管理部Cが管理することとしている。
【0056】
一方、無線区間(図3における区間(ii))のリソース管理は無線基地局7が行うこととしている。これは、無線区間では、電波伝搬環境によってリソースが変動するため、同区間のリソースの有無は無線基地局7のみが認識可能であるためである。
【0057】
なお、本実施の形態におけるQoS制御装置11は、1つのコンピュータ(サーバ)や転送装置(エッジルータ等)として構成してもよいし、各機能部毎に、別々のコンピュータや転送装置を用いて構成してもよい。また、QoS制御装置11における各機能部は、QoS制御装置11として用いるコンピュータにプログラムを実行させることにより実現可能である。また、当該プログラムは、可搬メモリ等の記録媒体に記録して配布してもよいし、ネットワーク上の所定のサーバから、コンピュータにダウンロードして用いることとしてもよい。
【0058】
(システムの動作について)
図13は、上述したQoS制御装置11における各機能部と、他の装置との間の制御通信の接続関係をわかりよく図示した図である。この図には、以下で説明するシーケンスチャートの中の代表的なステップ番号が示されている。
【0059】
以下、図14と図15のシーケンスチャートを参照して、本実施の形態に係る、サービス開始の際のシステムの動作について説明する。
【0060】
<有線アクセスの場合>
最初に、端末6が有線アクセス網2に接続されている場合の処理の流れを、図14を参照して説明する。
【0061】
まず、端末6は、セッション制御装置10に対して、位置情報の登録を行う(ステップ1)。続いて、端末6は、セッション制御装置10に対して、サービスの開始を要求するために、サービス要求を送信する(ステップ2)。このサービス要求は、他の端末との間のセッションの設定を要求するSIP (Session Initiation Protocol)等の信号(INVITE等)である。
【0062】
端末6からサービス要求を受信したセッション制御装置10は、ポリシー/リソース管理部Bに対して、要求されたサービスの受付制御を要求する(ステップ3)。この受付制御の要求には、ステップ1において登録された位置情報に基づき、端末6が接続しているアクセス形態(有線アクセス又は無線アクセス、本例では有線アクセス)を示す情報が含められる。また、この受付制御の要求には、サービス要求に基づき、サービスを要求しているユーザの識別情報、要求されるサービスの内容等が含められる。
【0063】
続いて、受付制御の要求を受けたポリシー/リソース管理部Bにおいて、ユーザポリシー管理機能部B2が、サービスを要求しているユーザのユーザポリシー情報をユーザ情報管理部Aから取得し、ステップ3で通知されたアクセス形態(本例では有線アクセス網)やメディア種別に基づき適切なユーザポリシー情報を選択する(ステップ4)。
【0064】
例えば、ユーザポリシー管理機能部B2は、図6に示すユーザAの情報をユーザ情報管理部Aから取得し、サービス要求に係るアクセス形態(有線アクセス)及びメディア種別(双方向音声メディア)に対応するユーザポリシー情報(ユーザAのメディア1(双方向音声メディア(有線網))を選択する。
【0065】
また、サービスポリシー管理機能部B1において、サービスポリシー格納部B11から、該当のサービスポリシーが選択される。本例では、図8に示す情報から、サービス要求に係るアクセス形態(有線アクセス)及びメディア種別(双方向音声メディア)に対応するメディア1(双方向音声メディア(有線網)))が選択される。
【0066】
そして、ユーザポリシー管理機能部B2は、ユーザ利用情報格納部B22を参照することにより、サービス要求に係るサービスの内容が、ユーザポリシーに適合しているかどうかの判定を行って、サービス要求の可否を判断する(ステップ5)。例えば、ユーザAはユーザポリシー(メディア,帯域,セッション数etc)に適合した要求をしているか否かの判定が行われる(ステップ5)。更に、サービスポリシー管理機能部B1は、サービス要求に係るサービスの内容が、サービスポリシーに適合しているかどうかの判定を行って、サービス要求の可否を判断する(ステップ5)。例えば、ユーザAは有線の双方向音声メディアのサービスポリシー(帯域,コーデック,セッション数etc)に適合した要求をしているか否かの判定が行われる(ステップ5)。
【0067】
ステップ5においては、サービス要求に係るサービスは、ユーザポリシーとサービスポリシーの両方に適合するとの判定がなされ、サービス要求を許可するとの判断がなされるものとする。
【0068】
続いて、ポリシー/リソース管理部Bにおけるリソース管理機能部B3は、サービス要求にて要求されているサービスにおいて、区間(iii)で利用するリソース量が、利用可能なリソース量以下かどうかの判定を行うことにより、サービス要求の可否を判断する(ステップ6)。例えば、サービス要求を許可した場合、利用中の総帯域が最大利用可能帯域を上回ることがないかどうか、といった判定を行う。
【0069】
ステップ6にて、サービス要求を許可するとの判定がなされた場合、ポリシー/リソース管理部Bは、ステップ3で通知されたアクセス形態に基づき、リソース管理部Cに対してリソース要求を行うとの判断を行い、リソース管理部Cに対して、サービスに必要なリソースの内容と量を特定する情報を含むサービス要求を送信する(ステップ7)。
【0070】
サービス要求を受信したリソース管理部Cは、要求されたリソースと、区間(i)のリソース利用状況に基づき、サービス要求の可否を判断する(ステップ8)。ステップ8において、リソース管理部Cが、サービス要求を許可するとの判定を行った場合、リソース管理部Cは、転送装置5を制御し、要求サービス用の通信路を確立する(ステップ9)。
【0071】
続いて、リソース管理部Cは、通信路の確立が成功した旨を示す情報を、ポリシー/リソース管理部Bに通知する(ステップ10)。
【0072】
リソース管理部Cから通信路の確立に成功した旨を示す情報を受信したポリシー/リソース管理部Bは、エッジ装置4を制御し、エッジ装置4における要求サービス用の通信路を確立する(ステップ11)。そして、ポリシー/リソース管理部Bは、セッション制御装置10に対して通信路の確立が成功した旨を通知する(ステップ12)。
【0073】
通信路の確立が成功した旨の通知を受けたセッション制御装置10は、他のセッション制御装置に対して、サービス要求を転送する(ステップ13)。他のセッション制御装置においては、例えば、上記と同様にして、通信路の確立等がなされ、その結果、端末から要求されたサービス(他の端末との双方向音声通信等)が実現される。
【0074】
なお、上記の各判定処理において、要求に係るサービスが、サービスポリシー又はユーザポリシーを満たさないものである場合には、サービスは拒否され、例えば、サービスを拒否する旨のメッセージが、セッション制御装置10を経由して、サービス要求を発信した端末に送られる。リソース判定においても同様である。また、下記の無線アクセスの場合においても同様である。
【0075】
<無線アクセスの場合>
次に、端末が、無線アクセス網3に接続されている場合の処理の流れを、図15を参照して説明する。ステップ21〜ステップ26までの処理は、図14に示した有線アクセス網の場合におけるステップ1〜6と同じである。
【0076】
ステップ26でサービス要求を許可するとの判定がなされた場合、ポリシー/リソース管理部Bは、ステップ23で通知されたアクセス形態(無線アクセス)に基づき、転送装置8に対して通信路の確立要求を行う(ステップ27)。
【0077】
通信路の確立要求を受けた転送装置8は、無線基地局7に対して通信路の確立要求を転送する(ステップ28)。通信路の確立要求を受けた無線基地局7は、要求に係るサービスに必要なリソース(無線リソース)と、現在のリソースの利用状況とに基づき、サービス要求の可否を判断する(ステップ29)。
【0078】
ステップ29においてサービス要求を許可するとの判定がなされた場合、無線基地局7は、要求サービス用の通信路を確立し(ステップ30)、通信路の確立が成功した旨を転送装置8に通知する(ステップ31)。そして、転送装置8は、要求サービス用の通信路を確立し(ステップ32)、通信路の確立が成功した旨をポリシー/リソース管理部Bに通知する(ステップ33)。
【0079】
転送装置8から通信路の確立が成功した旨を示す情報を受信したポリシー/リソース管理部Bは、エッジ装置4を制御し、エッジ装置4における要求サービス用の通信路を確立する(ステップ34)。そして、ポリシー/リソース管理部Bは、セッション制御装置10に対して通信路の確立が成功した旨を通知する(ステップ35)。
【0080】
通信路の確立が成功した旨の通知を受けたセッション制御装置10は、他のセッション制御装置に対して、サービス要求を転送する(ステップ36)。他のセッション制御装置においては、例えば、上記と同様にして、通信路の確立等がなされ、その結果、端末から要求されたサービスが実現される。
【0081】
(実施の形態の効果について)
上述した本実施の形態に係るシステムによれば、無線アクセス網と有線アクセス網が、同一のコア網に接続されて構成された通信網におけるQoS制御アーキテクチャを、無線アクセス網と有線アクセス網とで共通化するシステムが実現される。これにより、ネットワークリソースの運用を効率化すると共に、保守運用コストの低減、FMC(Fixed Mobile Convergence)サービスの提供等を実現することが可能である。より詳細には以下のとおりである。
【0082】
(1)ポリシー/リソース管理部Bにおいて、サービスポリシーやユーザポリシーに関して、有線アクセス向けと無線アクセス向けで対応付けを行い、現在端末が接続しているアクセス形態(有線 or 無線)にあわせて、適切なポリシー情報等を選択することとしている。
【0083】
これにより、有線アクセスと無線アクセスでポリシー管理やユーザ情報管理の一元化が実現され、有線アクセスと無線アクセスといったヘテロなネットワークにおけるQoS制御において、処理負荷が低減されると共に、処理遅延が減少する。これにより、FMC型サービスにおけるサーバの導入コストが低減されると共に、サービス提供時の遅延も減少する。
【0084】
(2)ポリシー/リソース管理部Bでは、有線アクセスと無線アクセスにおけるQoS制御パラメータ(品質クラス,遅延etc)の対応付けを行うこととしている。つまり、各メディアサービスに関して、有線アクセス向けと無線アクセス向けのそれぞれについてのQoS制御パラメータが格納されている。
【0085】
ポリシー/リソース管理部Bが、有線アクセスと無線アクセスのQoS制御パラメータの対応関係を一元的に管理することで、有線アクセスと無線アクセスが混在する様なヘテロなネットワークにおいて、端末は、現在接続しているアクセス形態や通信相手が接続しているアクセス形態を認識せずに通信品質の管理を要求することが可能となる。これにより、端末における通信品質の管理処理が簡潔となり、安価に端末を製造することが可能となる。
【0086】
(3)また、本実施の形態で説明したシステムでは、有線アクセスと無線アクセスの両方に接続する事が可能な端末を用いる場合、サービスポリシーやユーザポリシーに基づき、どのアクセス網に接続するかの優先順位をQoS制御装置11もしくは端末側に設定し、優先順位の高いアクセス形態から、QoS制御を行うことが可能となる。例えば、有線アクセス、無線アクセスの順で優先順位が設定してあった場合、まず有線アクセスにおいてQoS制御処理を実行し、リソース不足等により処理が失敗した場合は、無線アクセスのQoS制御を行う、といった制御を容易に行うことができる。
【0087】
このように、優先順位に応じてQoS制御を行うことにより、ネットワークリソースの運用を効率化すると共に、呼損を減らすことが可能となる。例えば、無線アクセスのリソースが不足している一方で、有線アクセスのリソースに余裕がある場合に、無線アクセス経由で要求されたサービス要求を呼損とせずに、有線アクセス経由でサービスを提供することができる。
【0088】
(4)また、本実施の形態では、前述したように、有線アクセスと無線アクセスにおいてエッジ装置を共通化すると共に、リソース管理機能を、ポリシー/リソース管理部B、リソース管理部C、及び、無線基地局7の3つの位置に分散して配置している。
【0089】
エッジ装置4と接続する区間(図3における区間(iii))について、ポリシー/リソース管理部Bが一元的にリソース管理を行うことにより、無線アクセスにおいても、端末〜エッジ機能間でのリソース管理を行う事が可能となる。
【0090】
また、有線アクセスと無線アクセスにおいてエッジ機能を共通化し、ネットワークリソースを共用する事により、ネットワークリソースの管理を効率化することが可能となる。
【0091】
更に、ネットワークのリソースを分割して管理することにより、リソース管理の処理負荷を分散する事が可能になると共に、不要な処理を削減することが可能となる。例えば、図3における区間(iii)のリソースが不足している場合に、ポリシー/リソース管理部Bにサービス要求が送付された時点で、サービス要求を拒否する判断が行われるため、ポリシー/リソース管理部Bはリソース管理部Cに対してサービス要求を行う処理を行わなくて済む。
【0092】
(5)また、サービスポリシーやユーザポリシーの管理を、有線アクセスと無線アクセスで共通化するので、有線アクセスと無線アクセスのQoS制御を単一のサーバで実装することが容易になる。これにより、QoS制御に関するサーバの設備コストや保守運用コストを低減する事が可能となる。
【0093】
本発明は、上記の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲内において、種々変更・応用が可能である。
【符号の説明】
【0094】
1 コア網
4 エッジ装置
2 有線アクセス網
3 無線アクセス網
5 転送装置
6 固定端末
7 無線基地局
8 転送装置
9 移動端末
10 セッション制御装置
11 QoS制御装置
A ユーザ情報管理部
B ポリシー/リソース管理部
C リソース管理部
A1 ユーザ情報格納部
A2 要求処理部
B1 サービスポリシー管理機能部
B2 ユーザポリシー管理機能部
B3 リソース管理機能部
C1 リソース情報取得部
C2 リソース情報格納部
C3 サービス要求可否判定部
71 リソース管理機能部71
72 無線通信部
100 固定端末
101 セッション制御サーバ
102 SPDF(Service-based Policy Decision Function)
103 エッジ機能
104 A-RACF(Access-Resource and Admission Control Function)
105 NASS(Network Attachment Sub-System)
106 転送機能
201 移動端末
202 セッション制御サーバ
203 PCRF(Policy Control and Charging Rules Function)
204 SPR(Subscription Profile Repository)
205 転送機能
206 エッジ機能
207 無線基地局

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エッジ装置を備えるコア網と、前記エッジ装置に接続される第1の転送装置を備える有線アクセス網と、前記エッジ装置に接続される第2の転送装置及び無線基地局を備える無線アクセス網とを有する通信網において、前記有線アクセス網又は前記無線アクセス網に接続される端末から送出されるサービス要求に関わるQoS制御を行うQoS制御装置であって、
前記有線アクセス網又は前記無線アクセス網に接続される各端末毎に、前記有線アクセス網向けのサービスに対応したユーザポリシーと、前記無線アクセス網向けのサービスに対応したユーザポリシーとを格納するユーザ情報格納手段と、
前記ユーザ情報格納手段に格納されたユーザポリシーを参照し、前記サービス要求に係るサービスがユーザポリシーに適合しているか否かを判定することにより、当該サービスの提供許否を判定するユーザポリシー判定手段と、
前記有線アクセス網向けのサービスに対応したサービスポリシーと、前記無線アクセス網向けのサービスに対応したサービスポリシーとを格納するサービスポリシー格納手段と、
前記サービスポリシー格納手段に格納されたサービスポリシーを参照し、前記サービス要求に係るサービスがサービスポリシーに適合しているか否かを判定することにより、当該サービスの提供許否を判定するサービスポリシー判定手段と、
前記有線アクセス網及び前記無線アクセス網の所定の区間における使用可能なリソースを示すリソース情報を格納するリソース情報格納手段と、
前記リソース情報格納手段を参照し、前記サービス要求に係るサービスが使用する予定のリソースが、前記所定の区間にあるか否かを判定することにより、当該サービスの提供許否を判定するリソース判定手段と
を備えることを特徴とするQoS制御装置。
【請求項2】
前記サービスポリシー判定手段は、前記コア網に備えられるセッション制御装置から前記サービス要求を受信し、当該サービス要求に含まれるアクセス形態情報に基づき、前記サービスポリシー格納手段に格納された情報の中から、有線アクセス網に対応するサービスポリシー、もしくは無線アクセス網に対応するサービスポリシーを取得する
ことを特徴とする請求項1に記載のQoS制御装置。
【請求項3】
前記ユーザポリシー判定手段は、前記コア網に備えられるセッション制御装置から前記サービス要求を受信し、当該サービス要求に含まれるアクセス形態情報に基づき、前記ユーザ情報格納手段に格納された情報の中から、有線アクセス網に対応するユーザポリシー、もしくは無線アクセス網に対応するユーザポリシーを取得する
ことを特徴とする請求項1に記載のQoS制御装置。
【請求項4】
前記有線アクセス網及び前記無線アクセス網の所定の区間は、前記第1の転送装置と前記エッジ装置との間の区間、及び、前記第2の転送装置を含む前記無線基地局と前記エッジ装置との間の区間である
ことを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1項に記載のQoS制御装置。
【請求項5】
前記有線アクセス網に接続される端末と、前記第1の転送装置との間の区間における使用可能なリソースを示すリソース情報を格納する有線アクセスリソース情報格納手段と、
前記有線アクセスリソース情報格納手段を参照し、前記サービス要求に係るサービスが使用する予定のリソースが、前記区間にあるか否かを判定することにより、当該サービスの提供許否を判定する有線アクセスリソース判定手段と
を備えることを特徴とする請求項1ないし4のうちいずれか1項に記載のQoS制御装置。
【請求項6】
エッジ装置を備えるコア網と、前記エッジ装置に接続される第1の転送装置を備える有線アクセス網と、前記エッジ装置に接続される第2の転送装置及び無線基地局を備える無線アクセス網とを有する通信網において、前記有線アクセス網又は前記無線アクセス網に接続される端末から送出されるサービス要求に関わるQoS制御を行うQoS制御装置が実行するQoS制御方法であって、
前記QoS制御装置は、
前記有線アクセス網又は前記無線アクセス網に接続される各端末毎に、前記有線アクセス網向けのサービスに対応したユーザポリシーと、前記無線アクセス網向けのサービスに対応したユーザポリシーとを格納するユーザ情報格納手段と、
前記有線アクセス網向けのサービスに対応したサービスポリシーと、前記無線アクセス網向けのサービスに対応したサービスポリシーとを格納するサービスポリシー格納手段と、
前記有線アクセス網及び前記無線アクセス網の所定の区間における使用可能なリソースを示すリソース情報を格納するリソース情報格納手段と、を備えており、前記QoS制御方法は、
前記ユーザ情報格納手段に格納されたユーザポリシーを参照し、前記サービス要求に係るサービスがユーザポリシーに適合しているか否かを判定することにより、当該サービスの提供許否を判定するユーザポリシー判定ステップと、
前記サービスポリシー格納手段に格納されたサービスポリシーを参照し、前記サービス要求に係るサービスがサービスポリシーに適合しているか否かを判定することにより、当該サービスの提供許否を判定するサービスポリシー判定ステップと、
前記リソース情報格納手段を参照し、前記サービス要求に係るサービスが使用する予定のリソースが、前記所定の区間にあるか否かを判定することにより、当該サービスの提供許否を判定するリソース判定ステップと、
前記各判定に基づき、サービス提供を行うための処理、又は、サービス拒否を通知する処理を行うステップと、
を備えることを特徴とするQoS制御方法。
【請求項7】
前記QoS制御装置は、前記コア網に備えられるセッション制御装置から前記サービス要求を受信し、前記サービスポリシー判定ステップにおいて、当該サービス要求に含まれるアクセス形態情報に基づき、前記サービスポリシー格納手段に格納された情報の中から、有線アクセス網に対応するサービスポリシー、もしくは無線アクセス網に対応するサービスポリシーを取得する
ことを特徴とする請求項6に記載のQoS制御方法。
【請求項8】
前記QoS制御装置は、前記コア網に備えられるセッション制御装置から前記サービス要求を受信し、前記ユーザポリシー判定ステップにおいて、当該サービス要求に含まれるアクセス形態情報に基づき、前記ユーザ情報格納手段に格納された情報の中から、有線アクセス網に対応するユーザポリシー、もしくは無線アクセス網に対応するユーザポリシーを取得する
ことを特徴とする請求項6に記載のQoS制御方法。
【請求項9】
前記有線アクセス網及び前記無線アクセス網の所定の区間は、前記第1の転送装置と前記エッジ装置との間の区間、及び、前記第2の転送装置を含む前記無線基地局と前記エッジ装置との間の区間である
ことを特徴とする請求項6ないし8のうちいずれか1項に記載のQoS制御方法。
【請求項10】
前記QoS制御装置は、前記有線アクセス網に接続される端末と、前記第1の転送装置との間の区間における使用可能なリソースを示すリソース情報を格納する有線アクセスリソース情報格納手段を備え、
前記QoS制御装置は、前記有線アクセスリソース情報格納手段を参照し、前記サービス要求に係るサービスが使用する予定のリソースが、前記区間にあるか否かを判定することにより、当該サービスの提供許否を判定する
ことを特徴とする請求項6ないし9のうちいずれか1項に記載のQoS制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−166625(P2011−166625A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−29522(P2010−29522)
【出願日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】