説明

S−(−)−アムロジピンニコチネート及びその製造方法

本発明は、S−(−)−アムロジピンの新規塩、すなわちS−(−)−アムロジピンのニコチン酸塩、その製造方法、及びそれを有効成分として含む薬剤学的組成物を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、S−(−)−アムロジピンの新規塩、さらに詳細にはS−(−)−アムロジピンのニコチン酸塩、その製造方法、及びそれを有効成分として含む薬剤学的組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
アムロジピンは、その化学名が3−エチル5−メチル2−[(2−アミノエトキシ)メチル]−4−(2−クロロフェニル)−1,4−ジヒドロ−6−メチルピリジン−3,5−ジカルボキシレートであり、虚血及び高血圧治療剤として有用かつ強力あって長期間にわたって活性を表すカルシウムチャネル遮断剤である。アムロジピンの二種のエナンチオマー(鏡像体)は、異なる薬理学的プロファイルを有すると知られている。S−(−)−異性体がさらに強力なカルシウムチャンネル遮断剤である一方、R−(+)−異性体も、アテロ−ム性動脈硬化症(atherosclerosis)の治療または予防に活性を表す。
【0003】
アムロジピンは、遊離塩基形態として有効であるが、実際にそれは、薬剤学的に許容される酸付加塩の形態で投与される。かかるアムロジピンの薬剤学的に許容される塩は、溶解度、安定性、非吸湿性、錠剤製剤への加工性のような薬剤学的性質を充足させねばならない。
【0004】
ヨーロッパ特許公開第89,167号及び米国特許第4,572,909号明細書は、アムロジピンの薬剤学的に許容される多様な塩を開示している。特に、薬剤学的に許容される酸付加塩は、薬剤学的に許容される陰イオンを含有する非毒性酸付加塩を形成する酸から形成され、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩または酸リン酸塩(acid phosphate)、酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩及びグルコン酸塩が開示されている。また、それらのうちマレイン酸塩が望ましいと開示されている。
【0005】
ヨーロッパ特許公開第244,944号及び米国特許第4,879,303号明細書は、アムロジピンのベンゼンスルホン酸塩(アムロジピンベシレート)がアムロジピンのマレイン酸塩に比べて優秀な溶解度、優秀な安定性、優秀な非吸湿性、及び錠剤製剤への加工性のような多数の有利な物理化学的特性を有すると開示している。
【0006】
米国特許第6,291,490号明細書は、ヒトの細胞内の過剰なカルシウム流入による症状(condition)を治療する方法として、前記方法に、治療学的有効量の(−)アムロジピン、すなわちS−(−)−アムロジピンまたはその薬剤学的に許容される塩を当該治療の必要な前記ヒトに投与することが含まれた治療方法を開示している。また、米国特許第6,291,490号明細書は、このような酸塩に、酢酸、ベンゼンスルホン酸(ベシレート)、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エテンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸及びp−トルエンスルホン酸を含むと開示している。また、前記先行文献は、ベンゼンスルホン酸、臭化水素酸、塩酸、リン酸そして硫酸が特に望ましいと開示している。
【0007】
しかし、本発明者らの実験によれば、前記で開示された(S)−(−)−アムロジピンの塩、例えば(S)−(−)−アムロジピンベシレートは、十分な光安定性を有さない。
【特許文献1】ヨーロッパ特許公開第89,167号
【特許文献2】米国特許第4,572,909号明細書
【特許文献3】ヨーロッパ特許公開第244,944号
【特許文献4】米国特許第4,879,303号明細書
【特許文献5】米国特許第6,291,490号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、改善された光安定性及び高い薬理学的活性を有する新規の(S)−(−)−アムロジピン塩、すなわち、(S)−(−)−アムロジピンニコチネートを提供する。
【0009】
また、本発明は、前記(S)−(−)−アムロジピンのニコチン酸塩の製造方法及び(S)−(−)−アムロジピンニコチネートを含む薬剤学的組成物を提供する。
【0010】
本発明の一様態として、(S)−(−)−アムロジピンのニコチン酸塩(すなわち、(S)−(−)−アムロジピンニコチネート)が提供される。
【0011】
また、本発明の他の様態として、有機溶媒中で(S)−(−)−アムロジピンをニコチン酸と反応させる段階を含む(S)−(−)−アムロジピンニコチネートの製造方法が提供される。
【0012】
また、本発明のさらに他の様態として、水和物形態の(S)−(−)−アムロジピンニコチネートを乾燥させる段階を含む(S)−(−)−アムロジピンニコチネート無水物(anhydrate)の製造方法が提供される。
【0013】
また、本発明のさらに他の様態として、治療学的有効量の(S)−(−)−アムロジピンニコチネート及び薬剤学的に許容可能な担体を含む虚血または高血圧治療用薬剤学的組成物が提供される。
【0014】
前記本発明の特徴及び長所は、添付図面を参照し、例示的かつ非制限的な具現例を詳細に説明することによって、さらに明白となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明によるアムロジピンニコチン酸塩は、下記化学式で表示される:
【0016】
【化1】

本発明のS−(−)−アムロジピンニコチネートは、無水物(anhydrous)または水和物形態でありうる。S−(−)−アムロジピンニコチネートは、望ましくはアムロジピンニコチネート二水和物(2H2O)であり、さらに望ましくは図1のX線回折パターンを有するアムロジピンニコチネート二水和物である。
【0017】
本発明のS−(−)−アムロジピンニコチネートは、優秀な溶解度、優秀な安定性、非吸湿性、及び錠剤製剤への加工性のような優秀な物理化学的性質を有する。
【0018】
また、本発明のS−(−)−アムロジピンニコチネートは、高い光安定性及び高い薬理学的活性を有し、それは下記の多様な実施例から明白である。
【0019】
本発明は、また、S−(−)−アムロジピンニコチネートの製造方法を含む。すなわち、本発明は、有機溶媒中でS−(−)−アムロジピンをニコチン酸と反応させる段階を含むS−(−)−アムロジピンニコチネートの製造方法を提供する。
【0020】
本発明の製造方法において、前記使われる有機溶媒は、S−(−)−アムロジピン及びニコチン酸を溶解させることができる、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノールなどを含んだC1ないしC5のアルカノールのような一般的な溶媒を含む。また、前記使われる有機溶媒は、一般的な水分含有溶媒、例えば95%の工業用メチル化酒精などを含む。
【0021】
また、本発明の製造方法は、再結晶段階をさらに含むことができ、望ましくはメタノール及びイソプロパノールまたは水及びイソプロパノールの混合溶媒を使用する。メタノール及びイソプロパノールの混合溶媒を使用する場合、メタノール及びイソプロパノールは、約1:9ないし2:8の体積比で混合でき、水及びイソプロパノールの混合溶媒を使用する場合、水及びイソプロパノールは、約3:97ないし5:95の体積比で混合できる。しかし、前記溶媒間の混合比は、当業者によって変更されうる。
【0022】
本発明は、水和物形態のS−(−)−アムロジピンニコチネートを乾燥させる段階を含むS−(−)−アムロジピンニコチネート無水物の製造方法を提供する。前記乾燥は、減圧下で、115ないし125℃の温度で行われうる。
【0023】
本発明は、治療学的有効量の前記S−(−)−アムロジピンニコチネート及び薬剤学的に許容可能な担体を含む虚血または高血圧治療用薬剤学的組成物を含む。
【0024】
本発明の薬剤学的組成物は、経口または非経口で投与されうる。経口投与用の薬剤学的組成物は、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、液剤などの多様な形態であり、賦形剤、崩解剤、滑沢剤のような一般的な添加剤を含むことができる。非経口投与用の組成物(例、注射剤)は等張溶液でもよく、また滅菌させることができ、かつ/または保存剤、安定化剤のような一般的な添加剤を含むことができる。
【0025】
本発明の薬剤学的組成物は、虚血または高血圧治療を目的に、平均的な成人患者(約70kg)に約2ないし50mg/dayの用量で投与できるが、前記用量は、疾患の種類及び状態によって変更されうる。従って、典型的な成人患者に対して、それぞれの錠剤またはカプセル剤は、薬剤学的に許容可能な適した担体と共にS−(−)−アムロジピンニコチネートを約1ないし10mgほど含むことができる。静脈投与量は、必要によって単回用量で約1ないし10mgでありうる。
【実施例】
【0026】
以下、本発明を実施例を介してさらに詳細に説明するが、本発明がそれらに限定されるものではない。

実施例1.(S)−(−)−アムロジピンニコチネート二水和物の製造
(S)−(−)−アムロジピン(2.0g,4.89mmole)を95%の工業用メチル化酒精(10.0mL)中で溶解させた溶液を、95%の工業用メチル化酒精(2.5mL)にスラリ化させたニコチン酸(602mg,4.89mmole)に加えた。この溶液を徐々に加温させて5時間還流反応させた。反応混合物を5℃に冷却して(S)−(−)−アムロジピンニコチネート水和物を形成し後、それを濾過して工業用イソプロパノール(5.0mL)で洗浄した。
【0027】
得られた塩を95%メタノール及びイソプロパノール(1:9の体積比)の混合溶媒(10ml)で加温して溶解させた。得られた溶液を室温で徐々に撹拌し、0℃に冷却して生成された沈殿物を濾過し、イソプロパノール(5.0mL)で洗浄した後、減圧下で80℃で5時間乾燥して(S)−(−)−アムロジピンニコチネート2.2ないし2.26gを収得した:
収率:79.3ないし81.4%
融点:178ないし180℃
1H−NMR(CDCl3):9.19(s,1H)、8.63(d,1H)、8.24(d,1H)、7.75(s,1H)、6.97−7.34(m,5H)、5.33(s,1H)、4.74(gq,2H)、4.01(m,2H)、3.76(bs,2H)、3.55(s,3H)、3.17(bs,2H)、2.28(s,3H)、1.15(t,3H)
[α]D25=−24.4(c=1,MeOH)。
【0028】
前記製造方法で得られた(S)−(−)−アムロジピンニコチネート200mgを120℃,5mmHg以下の減圧下で5時間乾燥した後で乾燥減量(Loss On Dry:LOD)を測定した結果、実施例1で得られた(S)−(−)−アムロジピンニコチネートは、(S)−(−)−アムロジピンニコチネート二水和物形態であった。
【0029】
Rigaku Rotaflex 12Kw XRD−2000を利用し、前記製造方法で得られた生成物のX線回折を測定した結果は図1のようであり、そのピークリストデータは図2のようである。

実施例2.(S)−(−)−アムロジピンニコチネート二水和物の製造
95%のメタノール及びイソプロパノール(1:9の体積比)の混合溶媒(10ml)の代わりに、水及びイソプロパノール(5:95の体積比)の混合溶媒(10ml)を使用したことを除いては、実施例1の過程を反復して(S)−(−)−アムロジピンニコチネート二水和物2.1gを収得した。

実施例3.(S)−(−)−アムロジピンニコチネート無水物の製造
実施例1で得た(S)−(−)−アムロジピンニコチネート二水和物を減圧下の115ないし125℃で5時間乾燥して(S)−(−)−アムロジピンニコチネート無水物を得た:
融点:179ないし181℃
計算値(Calc.) C;58.70 H;5.68 N;7.90
実測値(Found) C;58.65 H;5.60 N;7.91

試験例1.光安定性試験
(S)−(−)−アムロジピンを使用して米国特許第4,879,303号明細書によって製造された(S)−(−)−アムロジピンベシレート1.0g及び実施例1で製造された(S)−(−)−アムロジピンニコチネート二水和物1.0gをガラスシャーレ(100X200mm)に入れ、試料から30cmの高さに設置された白熱電球(220V,100W)下で25ないし30℃で3週間露出させた。その結果、(S)−(−)−アムロジピンベシレートは、黄色に変色したが、(S)−(−)−アムロジピンニコチネート二水和物は、全く色の変化がなかった。図3Aは、光安定性試験前の(S)−(−)−アムロジピンベシレートの1H−NMRチャートを表す。図3B及び図3Cは、それぞれ試験後11日及び3週後の(S)−(−)−アムロジピンベシレートの1H−NMRチャートを表す。また、前記試験後3週後に得られたサンプルを室温で3時間減圧乾燥した時、1H−NMRを再測定した(図3D)。試験後の(S)−(−)−アムロジピンベシレートの1H−NMR上のピークは次の通りである:
光安定性試験11日後(図3B);
1.98及び7.99ppmの広い(broad)ピークが存在
光安定性試験3週後(図3C);
1.98ppmのピーク消滅及び2.15,2.20及び7.99ppmの広いピーク存在
光安定性試験3週後の乾燥サンプル(図3D);
2.20及び7.99ppmのピーク消滅及び2.15ppmの鋭利な(sharp)ピークが存在。
【0030】
従って、前記結果から、(S)−(−)−アムロジピンベシレートは、光安定性に問題があることが推測される。また、(S)−(−)−アムロジピンベシレートは、光安定性試験の間に約1.5ないし2.5の水分を吸収することが示される。
【0031】
図4A及び4Bは、それぞれ光安定性試験前及び後の(S)−(−)−アムロジピンニコチネートの1H−NMRチャートである。図4A及び図4Bには、注意すべき(significant)差異点がない。
【0032】
前記結果から、(S)−(−)−アムロジピンのニコチン酸塩が改善された光安定性を表すということは明白である。

試験例2.アムロジピンニコチネートと(S)−(−)−アムロジピンニコチネートとの薬効比較
アムロジピンを使用したことを除いては実施例1と同一に製造したアムロジピンニコチネートと、実施例1で製造した(S)−(−)−アムロジピンニコチネートとに対する心臓循環系効果、すなわち生体内(in vivo)抗高血圧活性を自然発症高血圧ラット(Spontaneously Hypertensive Rats:SHRs)を使用して測定し、当該試験は韓国化学研究院(Korea Research Institute of Chemical Technology)(大田市 儒城区 チャンドン#100,Screening Center)で実施した。
(1)実験動物
13ないし14週齢のオスSHR(Charles River社、日本)を使用した。それらは、22.5±1℃の温度、55±5%の相対湿度及び12時間隔で明暗が自動調節される清浄動物飼育室で安定化させた後で実験に使われた。
【0033】
収縮期血圧が170mmHg以上のSHRを7群、すなわち試験群1ないし3(アムロジピンニコチネート)、試験群4ないし6((S)−(−)−アムロジピンニコチネート)、及び対照群に分け、各試験群及び対照群当たり6ないし8匹のSHRを使用した(n=6ないし8)。
(2)調剤及び投与
投与直前に試験物質を蒸溜水に溶解させて試験溶液を製造した。アムロジピンニコチネート及び(S)−(−)−アムロジピンニコチネートそれぞれ1,3及び10mg/kgを蒸溜水(0.5ml/100g rat)に溶解して試験溶液を製造した後、各試験群に経口投与した。対照群は、ビヒークル(蒸溜水)を投与した。
(3)測定
収縮期血圧をテールカフ法(tail−cuff method)を利用し、Multichannel 8000(TSE社、ドイツ)で測定した。すなわち、各ラットの尾(tail)動脈の収縮期血圧を試験溶液の投与前及び試験溶液の投与後の2,4,6,8,10,24時間後に測定した。血圧測定を円滑にするために、測定前に各群の実験動物を37℃で約10分間ウォーミングした。
(4)統計処理方法
得られた実験結果は、平均パーセント及び標準誤差(平均%±S.E.M.)で表示した。実験結果の統計分析は、米国ジャンデル社(Jandel Co.)のSigma Statプログラムを利用し、unpaired t−test及びone−way analysis of variance(ANOVA)で行い、二次検定は、Dunnett multiple comparisons testで行った。
(5)結果
実験結果は、図5ないし図7及び表1並びに表2に表した。アムロジピンニコチネート(図5,表1)及び(S)−(−)−アムロジピンニコチネート(図6及び表1)いずれも用量依存的に血圧を降下させ、血圧降下の様相はいずれの試験群でも類似していた。投与2時間後からは、注意すべき(substantial)抗高血圧効果が現れ始め、投与2ないし6時間の間に最大効果が現れた。それら抗高血圧効果は、投与10時間以上持続し、10mg/kgの用量投与群(試験群3及び6)では、投与24時間後にも注意すべき抗高血圧効果が持続した。
【0034】
各試験群の最大抗高血圧効果は、次の表1及び図7に表した。
【0035】
【表1】

前記表1で、強度は、アムロジピンニコチネートの最大効果に対する(S)−(−)−アムロジピンニコチネートの最大効果のパーセントである。
【0036】
表1及び図7に表したように、1mg/kg用量を投与した試験群(第1群及び第4群)で注意すべき差が現れた(p<0.05vs.アムロジピンニコチネート)。(S)−(−)−アムロジピンニコチネートは、1mg/kg用量でアムロジピンニコチネートよりも1.22倍の抗高血圧効果を表した。
【0037】
アムロジピンニコチネート及び(S)−(−)−アムロジピンニコチネートのED20値(血圧を20%抑制する量)は、下記表2に表したように、それぞれ2.19±0.57mg/kg及び1.91±0.49mg/kgであった。
【0038】
【表2】

前記表2で、強度はアムロジピンニコチネートのED20値に対する(S)−(−)−アムロジピンニコチネートのED20値の逆%である。
【0039】
前記表2から確認することができるように、(S)−(−)−アムロジピンニコチネートは、アムロジピンニコチネートに比べ、1.15倍の抗高血圧効果を表した。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】(S)−(−)−アムロジピンニコチネートのX線回折チャートである。
【図2】前記X線回折チャートのピークリストデータである。
【図3】図3A、図3B、図3C及び図3Dは、それぞれ(S)−(−)−アムロジピンベシレートの光安定性試験前後の1H−NMRチャートである。
【図4】図4A及び図4Bは、それぞれ(S)−(−)−アムロジピンニコチネートの光安定性試験前後の1H−NMRチャートである。
【図5】自然発症高血圧ラットでのアムロジピンニコチネートの抗高血圧効果を表したグラフである(ビヒークル:○,試験群1(1mg/kg):▲,試験群2(3mg/kg):▼,及び試験群3(10mg/kg):■)。
【図6】自然発症高血圧ラットでの(S)−(−)−アムロジピンニコチネートの抗高血圧効果を表したグラフである(ビヒークル:○,試験群4(1mg/kg):▲,試験群5(3mg/kg):▼,及び試験群6(10mg/kg):■)。
【図7】自然発症高血圧ラットでのアムロジピンニコチネートと(S)−(−)−アムロジピンニコチネートの収縮期血圧の最高変化に関する用量−反応曲線を表す(アムロジピンニコチネート:▲及び(S)−(−)−アムロジピンニコチネート:■)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
S−(−)−アムロジピンニコチネート。
【請求項2】
S−(−)−アムロジピンニコチネートが無水物形態であることを特徴とする請求項1に記載のS−(−)−アムロジピンニコチネート。
【請求項3】
S−(−)−アムロジピンニコチネートが水和物形態であることを特徴とする請求項1に記載のS−(−)−アムロジピンニコチネート。
【請求項4】
S−(−)−アムロジピンニコチネートが二水和物形態であることを特徴とする請求項3に記載のS−(−)−アムロジピンニコチネート。
【請求項5】
S−(−)−アムロジピンニコチネートが図1のX線回折パターンを有することを特徴とする請求項4に記載のS−(−)−アムロジピンニコチネート。
【請求項6】
有機溶媒中でS−(−)−アムロジピンをニコチン酸と反応させる段階を含むS−(−)−アムロジピンニコチネートの製造方法。
【請求項7】
メタノール及びイソプロパノールまたは水及びイソプロパノールの混合溶媒で再結晶する段階をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載のS−(−)−アムロジピンニコチネートの製造方法。
【請求項8】
水和物形態のS−(−)−アムロジピンニコチネートを乾燥させる段階を含むS−(−)−アムロジピンニコチネート無水物の製造方法。
【請求項9】
治療学的有効量の請求項1ないし請求項5のうちいずれか1項に記載のS−(−)−アムロジピンニコチネート及び薬剤学的に許容可能な担体を含む虚血または高血圧治療用の薬剤学的組成物。

【図1】
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【図2】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2006−500428(P2006−500428A)
【公表日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−571944(P2004−571944)
【出願日】平成15年9月8日(2003.9.8)
【国際出願番号】PCT/KR2003/001850
【国際公開番号】WO2004/024690
【国際公開日】平成16年3月25日(2004.3.25)
【出願人】(504346709)ハンリム ファーマシューティカル カンパニー リミテッド (2)
【Fターム(参考)】