説明

X線スキャナ

本発明は、描画空間を介して点源(12)からX線を放射するX線線源を有するX線スキャナを開示する。スキャナは、さらに、描画空間の周囲に配置されてX線の検出に反応して検出器信号を出力するX線検出器(26)のアレイを含む。スキャナは、さらに、走査方向に描画空間を横切るように物体を搬送するコンベヤ(22)と、検出器信号を処理して、物体の画像を画定する画像データセットを生成する少なくとも1つのプロセッサ(30)とを含む。画像は、走査方向において、走査方向とは直交する1の方向、場合によっては、2つの方向の分解能に対して少なくとも90%の分解能を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、X線スキャナ及びスキャナシステムに関する。本発明は、手荷物及び貨物をスキャンするスキャナシステムにおいて特定の用途を有する。しかし、他のタイプのX線スキャナにおいて使用することもできる。
【背景技術】
【0002】
典型的なコンピュータ断層撮影システムにおいて、X線は、X線源によって生成され、コリメートされて、描画面内で配向されたX線検出器アレイにむけて描画対象となる物体を通過して伝達される扇形のビームを形成する。検出器アレイは、各々がX線源からその特定の検出器エレメントまで投影された光線に沿って伝達した放射の強度を測定する検出器エレメントからなる。X線源及び検出器アレイは、大抵は、描画される面内にてガントリ上で、描画対象の物体の周りを回転し、扇形のビームは、さまざまな角度で描画対象の物体によって遮られる。各角度において、映像が、各検出器エレメントからの強度信号から獲得される。次に、ガントリは、新しい角度に回転され、プロセスが繰り返されて、様々な角度での多数の映像が集められ、断層撮影映像セットを形成する。別の断層撮影システムでは、検出器アレイは、固定されたままであり、検出器の360度のリングからなり、線源は、描画対象の物体の周囲を180度とさらに扇形ビーム角度、または、より多くのアーク状に、円周方向に移動する。係るシステムにおいて、X線源のみが、断層撮影映像セットを得るために回転される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
断層撮影研究の時間及び費用は、必要とされるスライスの数と共に増加する。一連のスライス用にデータを収集するために必要な時間は、一部分以下の観点に依存する。a)ガントリをスキャンニング速度にまで加速するために必要な時間、b)完全な断層撮影セットを得るために必要な時間、c)ガントリを減速するために必要な時間、d)次のスライス用にz軸に物体を配置するために必要な時間である。フルスライスシリーズを得るために必要な時間を減らすことは、これらの4つのステップのいずれかを終えるために必要な時間を減らすことによって達成される。さらに、ガントリを使用して、X線源や検出器アレイの動作と同様に、調査中の物体の移動は、復元画像において許容しがたい高いレベルの人工産物の生成につながる。従って、断層撮影検査を実施する全体の時間を減らすことに従来技術において需要がある。また、画像の人工産物、特に点源-検出器のアセンブリの物理的な動作によって誘起されるものにつながる原因にアドレスすることによって、断層撮影検査の全体の描画の質を改善する需要もある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の目的は、複数の線源から描画空間を介してX線を放射するように構成されたX線源からなるX線スキャナを提供することである。スキャナは、さらにX線検出器のアレイを有する。当該アレイは、描画空間の周囲に配置され、X線の検出に反応して検出器信号を出力するように構成されている。スキャナは、走査方向において描画空間を通過する物体を搬送するように構成されたコンベヤをさらに有し、また、検出器信号を処理して、物体の画像を画定する画像データセットを生成する少なくとも1つのプロセッサを有する。画像は、2次元画像、又は3次元画像である。画像は、走査方向と直交する1の方向において、場合によっては2つの方向における分解能の少なくとも90%ほどとなる走査方向の分解能を有する。3次元画像に対して、走査方向の分解能は、少なくとも90%と高く、2つの直交方向における平均分解能と同程度に走査方向の分解能も高い。実施例によっては、走査方向の分解能は、1又は2の直交方向の分解能よりも、もっと高い場合もあり、例えば少なくとも20%高いこともあり、50%以上に高い場合もある。画像は、少なくとも2つの方向、すなわち走査方向(R1)と、走査方向に直交する方向(R2)とに分解能を有する。本発明では、実施例によっては、R1>(0.90)×R2であり、実施例によっては、R1>R2である。
【0005】
走査方向の分解能は、実質的に、他の2つの方向の分解能と等しい。例えば、分解能は、互いの10%以内に全てがあってもよく、好ましくは、お互いの5%以内にある。
【0006】
点源は、走査方向と直交する面内に配置されても良い。アレイの検出器は、走査方向と直交する面内、又は複数の当該面の各々に配置されてもよい。
【0007】
検出器アレイは、走査方向において点源からオフセットされて配置されてもよい。検出器アレイは、走査方向において少なくとも2つの検出器の幅を有し、例えば、最大6個又は8個の検出器の幅を有し、場合によっては、走査方向に最大10個の検出器の幅を有する。検出器は、複数のリング状に配置されても良い。この場合、各リングは、対応する面内にあり、各面は、走査方向において互いに離間配置されている。この場合、10個のリング又はそれ未満、場合によっては、8個のリング又はそれ未満、又は、6個のリング又はそれ未満である。検出器は、円周方向に幅を有し、各検出器は、円周方向において、走査方向に互いにオフセットされて配置されてもよい。各検出器は、円周方向に幅を有し、そのオフセットは、幅未満である。
【0008】
スキャナは、さらに、所定のシーケンスで、スキャンサイクルのシーケンスの中で1回、点源の各々を起動させるように構成されたコントローラを有する。コントローラは、スキャンサイクルの頻度を制御するように構成され、故に、物体が、走査方向において検出器の離間距離に等しい走査方向の距離を移動するのに、スキャン期間の1よりも大きい整数倍の時間を要する。
【0009】
スキャンサイクルの頻度は、変更でき、よって、スキャン方向での分解能を調整できる。制御手段は、複数の物体速度に対し走査方向に一定の分解能を提供するために、スキャンの頻度を調整するように構成されている。
【0010】
コンベヤは、物体を少なくとも0.1m/s、又は少なくとも0.5m/s、又は少なくとも1.0m/sの速度で搬送するように構成されている。スキャナは、少なくとも60、又は少なくとも80、又は少なくとも100の信号対ノイズ比を有する画像データセットを生成するように構成されている。画像は、走査方向において、5mmまたはそれ未満、4mm又はそれ未満、3mm又はそれ未満、2mm又はそれ未満、又は1.1mm又はそれ未満のサイズを有するボクセルから構成される。画像ボクセルは、走査方向と直交する2つの方向において、5mmまたはそれ未満、4mm又はそれ未満、3mm又はそれ未満、2mm又はそれ未満、又は1.1mm又はそれ未満のサイズを有する。
【0011】
本発明は、実施例によっては、0.25m/s〜1m/sの搬送速度で、復元3次元X線画像を生成することができるモーションレスX線描画システムを提供する。0.25m/s〜1m/sの搬送速度は、走査方向おいて1メートルの長さで且つ走査方向に1.2メートルのスロット長のコンベヤに沿って離間配置されたスキャンされる物体に対して、1時間当たり8000〜3000個のスループットに相当する。このシステムは、最大8個リングまでのX線検出器によって、全次元において等空間分解能(2mm及びそれ以上)であり、復元画素サイズは、1.5mm×1.5mm×1.5mm、若しくはそれ以下であり、復元画像の信号対ノイズ比は、50又はそれ以上であり、大抵は100を越える。
【0012】
本発明は、さらに、本体と前記本体内に収納されたスキャナとからなる車両を有し、前記スキャナは、複数の点源からX線を発生するように構成されたX線源手段と、前記線源からのX線を検出するように構成されたX線検出器のアレイと、描画空間をスキャンするために各線源を起動するように構成された制御手段とを有するモバイルスキャンニングシステムを提供する。システムは、システムを通過して延在する単一のコンベヤを含む。単一のコンベヤは、2つのコンベヤ部、インフィード用及びアウトフィード用に分岐してもよい。しかしながら、好ましくは、コンベヤは、2つのコンベヤ部に跨って通過する単一のベルトを有する。
【0013】
本発明は、さらに、スキャナ部と、物体をスキャナ部に向けて搬送するように構成されたコンベヤからなる入力コンベヤ部と、物体をスキャナ部から遠ざけるように移動させるように構成されたコンベヤからなる出力コンベヤ部とを有し、コンベヤ部の少なくとも1つは、スキャナ部に着脱自在に接続されるモジュラースキャナシステムを提供する。
【0014】
本発明は、複数の点源から描画空間を介してX線を放射するように構成されたX線源と、X線の検出に反応して検出器信号を出力するように構成されたX線検出器のアレイと、点源の各々を順次起動するコントローラと、検出器信号を処理して、複数の物体の映像の各々に相当する画像データセットを生成する少なくとも1つのプロセッサと、複数の異なるユーザ入力を受け取るように構成されたユーザインターフェースと、入力の各々に反応して映像の各々を表示するように構成されたディスプレイとを有するX線スキャナシステムを提供する。ユーザインターフェースは、入力ボタンなどの1つ以上の入力部材からなる。入力部材は押下されたり、さもなければ、入力を提供するように操作される。例えば、ユーザインターフェースは、マウスを含む。又は、ユーザインターフェースは、タッチされると異なる入力を提供する異なる領域を備えたタッチスクリーンを含む。
【0015】
本発明は、さらに、X線線源と、スキャンニング空間を画定するX線検出器のアレイと、スキャンニング空間へと物体を搬送する入口側コンベヤ、及び物体をスキャンニング空間から運び出す出口側コンベヤと、入力側コンベヤにおいて第1及び第2の位置で物体の存在を検出するように構成された第1及び第2の入口側センサと、出口側コンベヤにおいて第1及び第2の位置で物体の存在を検出するように構成された第1及び第2の出口側センサと、センサからの信号に反応してX線源の起動を制御する制御手段とを有するスキャナシステムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、本発明の実施の形態によるスキャナシステムの横断面図である。
【図2】図2は、図1のスキャナシステムの縦断面図である。
【図3】図3は、図1のシステムの典型的な性能特性の表である。なお、これに限定されない。
【図4】図4は、図1のシステムの1の動作モードの典型的な動作特性の表である。なお、これに限定されない。
【図5】図5は、本発明のさらなる実施の形態によるスキャナの検出器アレイを示す。
【図6】図6は、図5の検出器アレイを使用して生成された画像の一部を示す。
【図7】図7は、本発明の一実施の形態によるスキャンニングシステムの外観図である。
【図8】図8は、本発明の一実施の形態によるスキャンニングシステムの外観図である。
【図9】図9は、図8のシステムを構成部品に分解した図である。
【図10】図10は、図9の実施の形態のユーザ入力パネルの正面図である。
【図11】図11は、図8のシステムの縦断面図である。
【図12】図12は、図1のシステムの1の動作モードの典型的な動作特性の表である。なお、これに限定されない。
【図13】図13は、図1のシステムに対する管電圧に対する復元された信号対ノイズ比の変更例を示すグラフである。
【図14】図14は、図1のシステムの動作において使用されるフォトダイオードエレクトロニクス読み出し器を備えたシンチレーション検出器の実施の形態である。
【図15】図15は、図1のシステムの動作中の散乱を減らすためのコリメーション及び放射シールド構造の実施の形態を示す。
【図16】図1のシステムの動作中の空間電荷限定モードにおいて動作する電子銃の実施の形態を示す。
【図17】図17は、図1のシステムの検出器の温度を制御する冷却システムの実施の形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の少なくとも上記特徴及び効果は、添付図面を考慮しつつ、以下の記載を参照することによって理解されると考えられる。
【0018】
好ましい実施の形態の様々な変更例が、当業者には明らかになり、以下の開示は、他の実施の形態や用途に対して、本発明の請求の範囲を逸脱することなく、応用可能である。このように、本発明は、記載する実施の形態に限定されず、本願での開示と一致する最も広い請求の範囲と一致する。
【0019】
図1を参照すると、本発明の一実施の形態において、X線スキャナは、1つ以上のX線管10を有する。X線管10は、スキャナの軸を中心とする実質的に円形に形成され、各X線管10は、1つ以上のX線点源12を有するX線源を含む。各X線管10の各X線点源12からのX線の放射は、スイッチング回路14によって制御され、各X線点源に対して1つの独立したスイッチング回路14を有する。各X線管10に対するスイッチング回路は、一緒に、各管に対する制御回路16の一部を形成する。コントローラ18は、各スイッチング回路14の全ての動作を制御する。スイッチング回路14は、所定の順序で始動するように制御されている。よって、一連の活性期間の各々において、1つ以上の活性点源からのX線の扇状のビームが、コンベヤ22に載置されている物体20を通り抜けてX線管10の構成の中心に向けて透過する。
【0020】
図2を参照すると、スキャナは、さらに、スキャナの軸の周囲に延在するX線検出器のアレイ24を含む。検出器アレイは、多数の検出器リング26から構成されている。各リングは、スキャナの軸に垂直な面内、又は、複数の当該面の内にある。スキャナの軸は、Z方向として参照され、2つの互いに直交する方向、一方は水平方向、他方は鉛直方向は、X方向、Y方向としてそれぞれ参照する。X線点源12は、一の実施の形態において、スキャン方向と直交する面内に配置されている。
【0021】
X線点源12が配置されているX−Y面は、X線検出器24の面からオフセットされている。故に、コンベヤ22と検査中の物体20とを除いて、アクティブのX線点源12の各々からその関連するX線検出器24のセットまで、遮るものは何も無い。このように、一の実施の形態において、X線検出器24は、円周方向に幅を有し、各検出器は、走査方向において、互いに隣接するものから円周方向にオフセットされている。各検出器は、円周方向に幅を有し、そのオフセットは、一の実施の形態において、幅よりも短い。
【0022】
一の実施の形態において、検出器アレイ24は、走査方向に少なくとも2つの検出器の幅があり、例えば、最大6又は8個の検出器の幅でも良い。場合によっては、走査方向に最大10個までの検出器の幅でもよい。先に記載するように、検出器は、複数のリングに配置され、リングは、各面内にある。各面は、走査方向に互いに離間配置されている。この場合、10個のリング又はそれ未満が存在する。場合によっては、8個のリング又はそれ未満、或いは、6個のリング又はそれ未満でよい。別の実施の形態において、検出器は、1又は複数の螺旋状アレイに配置されていてもよい。
【0023】
プロセッサ30は、X線検出器24の全てによって出力される信号を受信し、検出器信号を処理するように配置されているX線復元エンジンを形成する。X線点源12は、所定のシーケンスによりスイッチされるので、検出器信号は、ディジタル化され、X線復元エンジン30に送信される。X線復元エンジン30は、ビームの中に存在する物体20の復元を生成する。復元画像の質を最大とする一連のX線線源活性化を選択することは効果的である。復元エンジン30は、検出器信号から、各X線点源12の各活性化に対してセットされた1の画像データを生成する。各線源は、一連の走査サイクルの各々で1回起動される。1のサイクル用のデータセットは、合成されて物体のスライスの3次元画像を生成する。そして、物体がZ方向にスキャナを通過して移動するにつれて組み立てられる一連の当該画像データセットは、物体のフル3次元画像データセットへと組み立てられる。物体がスキャナを通過して移動するにつれて収集された1の点源からのデータセットも、組み立てられて、当該物体の2次元画像データセットを形成する。
【0024】
典型的なシーケンスは、点源からのX線放射を提供する。点源は、コンベヤと検査中の物体との周囲を、コンベヤ及び検査中の文体の移動の方向とは実質的に直交する面内において回転する。例えば、4つの点源が存在する場合があり、Z軸の周囲に等間隔に配置されている。もちろん、他の走査シーケンスを、画像復元方法を最適化する必要に応じて採用することができる。
【0025】
システムを展開させる活動に対してX線画像システムの最適化を検討することは、一般的に合理的である。特に、手荷物や貨物の物体のX線スキャンに関連して、3次元方向の全てにおいて等しい分解能を得ることは非常に効果的である。これは、実質的に、シート状構造体へと変化しえる材料の検出を支援する。さらに、例えば、0.25m/s〜1m/sの範囲内の早い搬送速度で、この等しくマッチされた分解能を得ることは、非常に効果的である。
【0026】
図1及び図2を参照する実施の形態において、モーションレスX線描画システムは、X線検出器の最大8リングで、0.25m/s〜1m/sの搬送速度で、復元3次元X線画像を生成することができる。この速度は、全次元において等空間分解能(2mm及びそれ以上)で、1時間当たり8000〜3000個のスループットに相当する。また、復元画素サイズは、1.5mm×1.5mm×1.5mm、若しくはそれ未満であり、復元画像の信号対ノイズ比は、50又はそれ以上であり、大抵は100を越える。
【0027】
効果的には、このタイプのX線システムは、さらに、走査方向(コンベヤと平行な方向)の空間分解能を発揮するために最適化される。この空間分解能は、(コンベヤの面と垂直な)面内空間分解能のそれを超える。一の実施の形態において、本発明のX線スキャナは、走査方向と直交する1の方向に、場合によっては、2つの方向に、少なくとも90%と高い走査方向の空間分解能を与えるように最適化される。他の実施の形態において、3次元画像に対して、走査方向の分解能は、少なくとも90%と高く、2つの直交する方向における分解能の平均と同程度に、高いものとなっている。別の実施の形態において、走査方向の分解能は、1の方向、又は2つの互いに直交する方向よりも高く、例えば、少なくとも20%であり、場合によっては50%と高い。再び、走査方向における分解能は、実質的に他の2つの方向の分解能と等しくてもよい。例えば、分解能は、全て、各々の10%内であり、さらなる実施例においては、好ましくはお互いの5%以内である。
【0028】
X線画像は、少なくとも2つの方向、走査方向(R1)と、走査方向に直交する方向(R2)とに分解能を有する。本発明の実施の形態によっては、R1>(0.90)×R2である。R1がR2以上の場合もある。
【0029】
図3は、図1及び図2に示すタイプのX線スキャナ用の典型的な性能特性を示す。なお、これに限定されない。これらの図には、手荷物及び貨物の品物をスクリーニングする目的に対し最適化されたシステムの性能の一例として提供されている。他の実施の形態において、管電圧は、100kVから200kVまでの範囲にあり、好ましくは150kVから180kVまでの範囲である。管電流は、2〜30mAの範囲にあるが、好ましくは4〜25mAの範囲、若しくは、一例を示すように5〜20mAの範囲にある。1秒あたりの復元スライスの個数は、少なくとも100であり、100〜1000の範囲にあり、好ましくは少なくとも200である。場合によっては、少なくとも300又は少なくとも400が必要とされる。
【0030】
当業者によって、復元画像の信号対ノイズ比の値は、X線センサの設計、例えば、センサの面積によって、センサの検出効率によって、関連する読み出しエレクトロニクスのノイズによって、さらに、X線線源及びデータ獲得システムのスイッチングにおけるジッターのタイミングによって影響される。さらに、図3においてこの点について記載されている情報は、1の特定の検出器の構成のみのものである。
【0031】
一般に、面内復元画素サイズは、画像復元プロセスの出力での全体で受容可能なデータ速度と、最適化されたセンサの構成に基づいた描画データの空間分解能とに基づいて決定すべきであることが理解される。図3に示すようなシステム性能特性と適合する適切な復元画素サイズは、1〜2mmの範囲内であり、大抵は、1.2mm×1.2mmである。
【0032】
さらに、可変搬送速度でX線描画システムの操作に対して適切な操作特性を確立することは、可能である。図4に示すように、特定のシステム最適化のための典型的な動作特性のセットは、1〜0.125m/sの搬送速度でのシステムの動作を示す。ここで、最適化は、センサの構成を変更せずに、搬送速度とは独立して、走査方向において、同一の空間分解能と関連する復元画素寸法1.04mmとを維持しようとつとめる。これは、コンベヤの速度に比例して、スキャンの頻度、すなわち、スキャンサイクルの頻度を調整することによって達成される。一の実施の形態において、コンベヤ速度は少なくとも0.1msであり、又は少なくとも0.5m/sであり、少なくとも1.0m/sである。
【0033】
実施の形態によっては、管電流は、制御されて、コンベヤ速度に正比例して変化する。これは、走査速度とは独立した、一定の信号対ノイズ比を提供する。例えば、走査速度が倍になれば、管電流は、倍になり、走査速度が半分になると、管電流も半分になる。
【0034】
係る現実的な最適化によって、X線システムの性能は、描画負荷に基づいてダイナミックに変更することができる。高いスループットが要求される度に、搬送速度は、早い速度に設定され、復元画像信号対ノイズ比の減少を伴う。低スループットでは、コンベヤ速度は、低速度に減少され、それに関連して、復元画像の信号対ノイズ比は改善される。
【0035】
本発明の概念により、図1及び図2に示す本発明のX線スキャナの画質は、1組のパラメータによって最適化される。画質の評価及び最適化に対して、X線源から放射されたX線スペクトルは、線源からのプライマリX線ビームの検出に対して、適切なサイズ、位置、及び組成のX線検出器に伝搬される。一の実施の形態において、使用されるX線検出器は、フォトダイオードエレクトロニクス読み出しシステムを備えたシンチレーション検出器である。
【0036】
信号対ノイズ比(SNR)
本発明のX線スキャナ用に、図12は、直径800ミリメートルの復元サークル、8リングX線検出器アレイ及び毎秒240スライスの復元スキャンスピードを備えて20mAで動作するX線源に対する動作特性の一例を示す。なお、これに限定されない。図12から観察されることは、復元画像の信号対ノイズ比(SNR)が、管電圧に強力に依存していることである。管電圧が高くなるにつれて、復元画像の信号対ノイズ比(SNR)が良くなる。
【0037】
図13は、本発明のX線スキャナが、1mm×1mm×1mmの復元ボクセル次元で各々が60cm(1305)、80cm(1310)及び120cm(1315)の復元画像の直径に対して8個の検出器リングで毎秒240フレームの復元速度及び20mAのビーム電流で動作するとき、本発明のX線スキャナの管電圧に対する復元信号対ノイズ比の変化を示す。当業者は、1mm×1mm×1mmのボクセルサイズは、安全検査の用途に適し、100を越える信号対ノイズ比は、多くの実用的な用途において必要とされる定量的な画像のレベルを提供する。
【0038】
従って、本発明の図1及び図2のX線スキャナは、価格、複雑さ及び性能におけるバランスを目的とすることによって、信号対ノイズ比の最適化が図られる。一の実施の形態において、スキャナは、少なくとも60、又は少なくとも80、又は少なくとも100の信号対ノイズ比を有する画像データセットを生成するために最適化される。画像は、5mmまたはそれ未満、4mm又はそれ未満、3mm又はそれ未満、2mm又はそれ未満、又は1.1mm又はそれ未満の走査方向の長さを有するボクセルから構成される。画像のボクセルは、5mmまたはそれ未満、4mm又はそれ未満、3mm又はそれ未満、2mm又はそれ未満、又は1.1mm又はそれ未満である、走査方向と直交する2つの方向にサイズを有する。
【0039】
一の実施の形態において、本発明のX線スキャナは、0.25 m/s から1.0 m/sまでの搬送速度で、全方向に等しい空間分解能(2mm及びそれ以上)で毎時800から3000個のスループットに相当し、1.5 mm x 1.5 mm x 1.5 mm又はそれ未満の復元画素サイズで、多くても8リングのX線検出器で、50もしくはそれ以上の、その多くは100を越える復元画像信号対ノイズ比で、復元3次元X線画像を生成する静止X線描画システムを提供する。
【0040】
コントラスト
本発明のX線スキャナにおけるコントラストは、1/SNRで定義される。なお、SNRは、信号対ノイズ比である。図12を参照すると、一の実施の形態において、150kVpでは、オープンフィールド画像において分解可能なコントラストは、(1/105)×100%=0.95%で判別される。この数字が小さいほど、描画システムのコントラスト分解能は、良くなる。当業者は、X線ビームを減衰させる物体を含む領域におけるコントラストは、オープンフィールド領域のもの以下となることに留意すべきである。その理由は、その領域を通過するX線フォトンの数は、オープンフィールド領域のものよりも少ないからである。
【0041】
ダイナミックレンジ
ダイナミックレンジは、(フルスケール信号)/(ダークノイズ)として定義される。ダークノイズは、検出器及び描画復元システムをアクティブにしたままで、X線源をスイッチオフすることによって得られる。もし、このダークレベルがゼロに規格化され、且つハイレベル(すなわち、ビームの中に物体が無い状態でスイッチオンされたX線ビームによって復元される強度)が1000に規格化される場合、ダイナミックレンジは、1000/(ダークイメージの中の標準偏差)に等しい。本発明の最適化されたX線スキャナは、一の実施の形態において、フルスケールで0.1%のオーダ若しくはそれ以下の復元ダークノイズを提供し、その結果として、1000またはそれ以上のダイナミックレンジとなる。
【0042】
全般的なX線スキャナダイナミックレンジは、使用されるエレクトロニクス読み出しシステムのノイズに依存する。このように、エレクトロニクス読み出しシステムのノイズが増えるほど、全体的なスキャナのダイナミックレンジは悪くなる。エレクトロニクス読み出しシステムのノイズは、少なくともフォトダイオードの設計、フォトダイオードセンサから延びる信号トレースのレイアウト及びその長さ、入力エレクトロニクスのステージの設計、及びフロントエンド増幅器に追従するアナログ・ディジタルコンバータの分解能に依存する。
【0043】
ワイドなダイナミックレンジを得るために、本発明のX線スキャナは、図14に示すフォトダイオード・エレクトロニクス・読み出しと共にシンチレーション検出器1400を使用する。一の実施の形態において、シンチレーション検出器1400の各セグメント化されたシンチレーションクリスタル1405は、タングステンフォイルセプタによって一緒に固着されている。タングステンセプタは、各クリスタル間の光学的なクロストークを防止する。セプタは、隣接するシンチレーションクリスタルの間での信号を転送する光電子とエネルギ的なコンプトンの反動とを停止し、隣接するクリスタルの間でのクロストークを低減する。
【0044】
シン・コモン・カソード・エントランス・ウインドウを有するリバース照射フォトダイオードアレイ1410は、シンチレーションクリスタルアレイ1405のベースに接着され、固着され、又は他の方法により取り付けられている。シンチレータ1405からのオプティカルフォトンは、シン・オプティカルカップリングを通過し、さらにフォトダイオードのシン・パッシベーション・コンタクト層を通過して、フォトダイオードのバルク領域へと入る。空乏層で生じた電荷は、印加バイアスの影響により、アノードのセット、シンチレーションクリスタル毎に1つのアノードコンタクト領域に向けてドリフトする。アノードは、1の画素から他の画素へのドリフト電子のクロストークを最小限にするために、効率的に構成されている。次に、フォトダイオードアレイ1410は、例えば、接着剤の埋め戻しを伴うインジウムバンプボンド上の導電性エポキシパッドを使用して、パターン処理された基板1415にバンプにより接着され、フォトダイオード・クリスタルアレイの基板1415への接着を良好なものとする。
【0045】
多層セラミック基板1415は、効率的に穴を空けられ、導電性インクによって印刷され、高温で焼成され、パッドを有する多層回路カードを生成する。カードの一側のパッドは、フォトダイオードアレイ1410のアノードのレイアウトと一致し、カードの他側のパッドは、適切なエレクトロニクス読み出し回路1420の上にあるパッドと一致する。セラミック基板1415及びフォトダイオード1410の熱膨張係数は、一致して、接着剤の焼成中及びバンプのボンディング中の熱的な安定性を提供する。
【0046】
エレクトロニクス読み出し回路1420は、セラミック基板1415に対して効率良くハンダ付けされたり、又は導電性エポキシパッドを使用して固定される。次に、低密度コネクタによって、電気信号は、フロントエンドエレクトロニクスから次の信号処理回路に送られる。このように、シンチレーション検出器1400は、本発明のX線スキャナのダイナミックレンジを最大とすることに寄与する低固有容量及び最小のトレース長を備える。
【0047】
線形性
X線システムの固有の線形性は、X線源から放射されるX線スペクトラムのフィルタリング、X線管動作電圧、X線検出器の前のX線ビームのフィルタリング、及びX線検出器を製造する材料などの観点に依存する。また、X線システムの線形性の低下は、調査中の物体から散乱されるX線の検出と、及びX線システムそのものの部品から散乱するX線によって生じる。
【0048】
従って、本発明のX線スキャナは、散乱を低減するためのコリメーション及び放射シールディングを使用する。図15は、本発明の図1及び2のX線スキャナにおいて使用されるシールディングシステムの実施の形態を示す。図15は、第1のセットのコリメータ1505が、プライマリビームがX線管1515から放射されたときに当該ビームをどのようにシールドするか、さらには、第2のセットのコリメータ1520が、ビーム1510がX線検出器1525に到着する前に、再度、どのようにシールディングを行うかを示している。本発明の最適化X線スキャナの一の実施の形態において、1%のオーダの散乱が、オープンフィールド状態の中で達成される。
【0049】
低散乱に対して最適化されたX線スキャナも、そのコントラスト性能の最大化につながる。X線システムの信号対ノイズ比(SNR)、X線フォトンノイズによって抑制されているノイズ特性は、以下のように定義される。
SNR=(平均)/S.D.=σ2/σ=σ
【0050】
すなわち、信号対ノイズ比(SNR)は、フォトン信号の単なる標準偏差である。しかしながら、X線散乱の存在において、状況は、標準偏差σ2は、散乱によるものと同様にプライマリ信号によるノイズをも有するように変更される。
SNR=σ2/(σ+σS
【0051】
プライマリビーム強度の1%の散乱は、同様な量によるSNRの減少をもたらす。検出器での散乱放射の分散は、所定の物体の密度に対してアレイにおける位置とは独立して、近似的に一定である。このように、散乱のインパクトは、画像の低減衰領域よりも、画像の高減衰領域において、より重要である。
【0052】
従って、描画性能を最大とするために、本発明のX線スキャナは、さらに、図16に示すような、制御の良い空間電荷制限電子銃1600を使用する。図1及び図2を参照して記載したように、本発明のX線スキャナは、複数の個別電子源を利用する。各電子銃の出力源の間での強度変動を最小とするために、X線スキャナ電子銃1600は、空間電荷制限モードで動作される。ここで、電子エミッタ1620は、高電場で動作するが、許容される放射信号は、2つの制御可能なパラメータ、(a) 形状と、(b) 抽出場とによって判別される。一の実施の形態において、2つのパラメータは、許容放射信号を判別するために使用される2つのパラメータのみである。
【0053】
図16を参照すると、典型的なカソード1605からグリッド電極1610までの0.5mmの距離「d」について、距離「d」での20μmのオーダの変化によって、僅か数パーセントのビーム電流の変動につながることが観察されている。しかしながら、電子銃の輝度の変化は、カソード1605内のフィラメント1615の位置の許容性の変動、フィラメントワイヤの厚み、及びフィラメント1615の周囲に存在する熱パッキングの分布によって強力に影響される。上記側面を考慮すると、1の実施の形態において、本発明のX線スキャナは、最適化されて、各電子エミッタ・ソース1620の間の輝度の変動を5%以内に抑えている。
【0054】
X線管ターゲットの熱負荷
本発明のX線スキャナのX線管ターゲットの熱負荷は、延長された操作期間に亘ってハイパワー操作を可能とするために最小にされる。第1の対策として、熱負荷の最小化は、アノードの小セクションのみが、どの時点においても、また、あまりにも短期間のみであっても、電子ビームによって照射される、ラージ分散型アノードを有することによって達成される。依然として、例えば、1点源あたり80μsの照射時間を有する分散型アノードは、およそ200度によってエレクトロン照射スポットの中心点での局所温度の上昇につながる。このように、第2の対策として、冷却流体は、アノードの周辺を通過するので、冷却剤は、アノードへと駆動される全パワーを抽出することができる(160kV,20mAで動作するシステムに対し2.4kW)。その結果、アノードは、延長された操作期間に亘り実質的に一定となる温度に維持される。冷却流体は、高イオン化閾値を有する低粘度及び良好な熱転写特性を有するように選択される。冷却流体の速度は、アノードから冷却流体への熱転写を最大とするために、冷却パイプにおける乱流を作るように維持される。
【0055】
X線検出器の熱負荷
X線検出器のシンチレーション効率は、検出器の(逆バイアス状態で動作しているときの)フォトダイオードのリーク電流と同様に、温度に応じて変化する。従って、本発明のX線スキャナは、X線検出器の冷却を行い、周囲の条件とは独立に一定の動作温度を維持し、故に、X線画像の高い量的精度になる復元ボクセル値を安定化させる。
【0056】
図17は、本発明のX線スキャナの検出器1700の温度を制御する冷却システムの実施の形態を示す。図示するように、冷却剤チャネル1710は、銅ブロック1715と結合される。銅ブロック1715は、高い熱伝導性を有して、メカニカルサポート1735を使用して支持されている。読み出しエレクトロニクス1725は、セラミック基板1720の後に置かれ、銅ブロック1715の窪みに置かれ、高熱伝導性を有する適宜のヒートシンクコンパウンドを使用して冷却された銅ブロック1715に熱的に接続されている。次に、セラミック基板1720は、再びヒートシンクコンパウンドを使用して、銅ブロック1715と直接接触するように配置され、セラミック基板1720と銅ブロック1715との間の熱的な接続を最大とする。高密度アルミナなどのセラミック材料は、良好な熱特性を有するので、フォトダイオード及びクリスタル1730は、銅ブロック1715の温度に近い温度に維持される。全検出器アセンブリ1700は、カーボンファイバ複合材料を使用して1つが組み立てられるように、光がタイトで、導電性及び環境的にシールされたエンクロージャの中に置かれ、低密度コネクタ1740を含む。(+/−)1度の範囲内に冷却流体の温度を制御することによって、同様なレベルの温度制御が検出器で維持される。この熱冷却は、復元画像の高レベルの安定性と、大抵は0.1%よりも良いものとなる。
【0057】
図1及び図2の参照に戻ると、特別な規制性能要求を通過する目的やメンテナンスなどの、状況に応じては、X線システムにおいて、点源12のスイッチングを他の描画方法に適したシーケンスに強制することは効果的である。一例として、単一の点源12を、走査シーケンスの中で、さらなる点源の無い状態で継続的にスイッチさせてもよい。この場合、コンベヤ22は、静止したX線ファンビームをスキャンするので、2次元の画像データセットが組み立てられ、2次元画像が生成される。
【0058】
この用途の拡張として、検出器リングを、図5に示すように形成してもよい。一例として、4つの検出器リング40を備えたセンサが示され、各リングの検出器42の中心は、隣接するリングに対して検出器の空間の4分の1だけシフトしている。コンベヤが、走査方向45において1のセンサリングの幅に等しい距離を移動した後、データは、センサの各リング40から収集される。図6を参照すると、リング1からの画像データに、1回のタイムスライスの後のリング2からのデータが、2回のタイムスライスの後のリング3からのデータが、3回のタイムスライスの後のリング4からのデータが差し込まれる。組み合わせられたデータが使用されて、2次元投影画像の1ラインを提供する。垂直画素サンプリングレートは、2次元画像の中にあることに留意しなければいけない。本実施の形態では、水平画素サンプリングレートよりも良い4回である。
【0059】
水平画素サンプリングレートの改善は、1検出器間隔毎に1回サンプリングするよりも、コンベヤ速度に対してより高速でサンプリングすることによって、すなわち、物体が図5の検出器リング40の幅と等しい距離を移動するのに要する時間の間に1回を上回るスキャンサイクルを実行することによって、達成される。
【0060】
関連走査モードにおいて、X線管点源が、小範囲の角度、大抵は10度の範囲に亘り起動されるときに、シーケンスが生成される。このときのレートは、選択された点源の全てが、コンベヤが1の検出器の間隔を移動するのに要する時間内に独立して起動されるようなものである。5mmの検出器の大きさにとって、1度毎に配置された点源、0.5m/sのコンベヤ速度、及び各々個別の映像は、1msの間に集められる。このように、2次元投影画像のセットは、各選択された点源に対して1回獲得される。
【0061】
次に、グラフィカル・ユーザ・インターフェースが用意される。グラフィカル・ユーザ・インターフェースによって、オペレータは、マウスや1対のボタンなどの適切な入力装置の制御の下に、各画像を順次見ることができ、入力装置が起動されるので、隣接する点源からの画像の間に素早くフリップすることができる。その結果は、調査中の物体が、オペレータの制御の下、コンベヤの移動と平行な方向に、走査トンネルの中心軸を中心に前後に回転するようにみえる「ロッキング2次元画像」である。このロッキング画像は、オペレータが、調査中の物体内の物体を中心に深さの情報を容易に知ることができるパワフルな方法を提供する。
【0062】
上記2つのスキャンニングモード用のデータは、典型的には、図1のシステムにおいて3次元断層撮影画像復元用のデータ獲得中に集められたデータの中に存在することは明らかである。また、この2次元画像データは、フル3次元データセットと共に、効率良く表示される。
【0063】
図1及び図2を参照して記載するような高速3次元X線スキャンニングシステムを、多数の他の方法でバッグや貨物をスキャンするために採用することができる。
【0064】
図7は、本発明のさらなる実施の形態により、車両50の内部に配置され、図1に示すような、高速3DX線スキャンニングシステムを示す。X線システムにおける移動部品の欠如により、装置が相当の機械的ショックを被るとき、乗り物用プラットフォーム内にその装置を配置することは、実用的である。かかるショックは、周知のシステムの共通の欠点であるX線システムを、機械的にミスアライメントしない。
【0065】
スキャンニング装置は、周知のX線断層撮影システムにおいて必要とされるような、ソース及び検出器アセンブリを回転する機械的ガントリがないために、非常にコンパクトである。スキャンニング装置は、モータ駆動部品が無いために、周知の機械的X線断層撮影システムに比べると、消費電力が低い。
【0066】
この可動構成において、車両50は、運転台52とボディ54とを含む。ボディ54は、2つの側壁56、58と、ドア62を有するリアエンド60と、屋根64とを有する。側壁56、58の各々は、開口66を有し、スキャナは、図1に示すようなものであり、車両本体54の中に配置されている。コンベヤの一端は、入口開口を形成する開口66の1つに近接して配置され、コンベヤの他端は、出口開口を形成する他の開口に近接して配置される。X線スキャナは、後輪68に近接して効率良く配置されている。複数のサイドパネル70は、車両の2つの側壁の各々に蝶番によって取り付けられ、1つは開口66の各々を覆い、スキャンニングトンネル及び出口を露出させるように開くことができる。さらなる入口及び出口コンベヤ72が、用意されて、車両のサイドに着脱可能に接続される。これらのコンベヤは、傾斜が付されて、手荷物や貨物を、スキャナへとロードしたり、安全な高さ(大抵は1.2m未満)からアンロードすることを可能としている。また、コンベヤは、サイドパネル70の開放によって晒される天候からの保護を備えている。サイドパネル70は、入口及び出口コンベヤ72に亘って延在してコンベヤ72をカバーするために、開放状態に支持されることが可能である。
【0067】
オペレータの検査ワークステーションは、車両のフロントでのキャブ52のドライバに、又は、車両の後のボディ54の内部の設備に隣接するようにして配置される。
【0068】
本発明のさらなる実施の形態において、X線システムは、図8及び図9に示すような車輪により移動可能なシャーシの上に組み立てることができる。なお、図9は、図8のシャーシの展開図である。図8及び図9を同時に参照すると、シャーシ80は、ロック可能な車輪82を含む。車輪がロックされないとき、システムは、1の位置から他の位置に容易に車輪を用いて移動させることができる。新しい位置において、車輪82をロックすることによって、ユニットをその位置に固定することができる。メインパワーケーブル84が、選択したスキャンニングサイトに隣接する電力アウトレットからへと電力を得るために使用される。
【0069】
システム80を建物のさまざまな階の間で移動可能とするために、スキャナは、3つのパーツ、すなわち、図9に示すように、入口トンネルセクション86、出口トンネルセクション88、及びスキャナセクション90に、簡単且つ迅速に分離でき、エレベータを使用して、建物の一の階から他の階へと移動させることができる。各セクションは、内蔵型に設計され、電気コネクタ92は、スキャナセクション90の両側と、他のセクション86、88の各々の内側端部とに設けられ、システムを接続可能としている。このため、3つのセクションが一緒にされたときに、電気コネクタは、近接する電気インターフェースプレートに係合することで、システムを機能し得るものとしている。
【0070】
空間を節約するために、イン・フィード及びアウト・フィードコンベヤセクション94、96は、対応するトンネルセクション86、88の前面に対する収納位置に向けてたたみ込まれ、システムが要求された位置へと操作される度に、使用中の位置へと落とされる。
【0071】
オペレータワークステーション100は、1つ以上のトンネルセクション86、88に効率良く配置されている。従って、必要なコンピュータモニタ102及びキーボードアセンブリ104は、ケーブル敷設を最小にするために、さらに、システム再配置の間の停止時間を最小とするために、設備そのものから折り込めるように構成されている。図10を参照すると、システムに備えられても良いキーボード104は、他のシステムにおいても使用でき、X線画像との相互作用を直接的なものとしている。画像は、コンピュータモニタにおいて表示でき、キーボード104によって操作することができる。
【0072】
一の実施の形態において、図10のキーボード104は、複数の専用表示選択ボタン106を備え、その各々をオペレータは使用して、調査中の物体の標準表示を取り出すことができる。標準表示は、2D投影画像、3D対話式画像、標準配向やロッキング2D画像からの1つ以上のプレ・レンダード3D表示を含む。第2のグループのボタン108によって、オペレータは、画像カラーリングのルックアップテーブルのグループから選択することができる。ルックアップテーブルの一例は、デュアルエネルギマテリアル識別及びX線スキャッタ描画に基づいた材料に固有の色及び疑似色、グレイスケール(黒から白)、インバースグレースケール(白から黒)を含む。制御のさらなるグループ110によって、ユーザは、トラックボール112、選択ボタン114又はトラックパッドを使用して画像データと相互に作用し、ユーザのプリファレンスに応じてボタンを選択することができる。最終グループのボタン116によって、ユーザは、クリアな続きの調査となるように画像をマークでき、拒絶された続きの調査となるように画像をマークでき、画像表示のオートシーケンスを走らせることができる。オートシーケンスは、表示の標準化されたプリセットシーケンスにおいて、静止3D画像及び1つ以上のダイナミック3D表示の混合として、調査中の物体用の画像データを示す。
【0073】
図9に戻って参照すると、大抵は、単一の画像表示モニタ102が、X線画像データを見るために使用される。場合によっては、第2のコンピュータモニタが、X線システムの関連ネットワークについての情報と、乗客のデータ、積み荷のデータ、調査中の物体のあて先、搬送業者及び媒体などの調査中の物体に関連する他のデータとを見るために、用意されることがある。
【0074】
図11を参照すると、本発明の本実施の形態において、X線システム1100は、音響且つ視認アラームを備えている。音響アラームは、動作環境での過剰なノイズを抑制するために最小とされる。しかしながら、音響装置が、物体がシステム内に貼り付いてしまったか否かを示すために、備えられている。視認アラームは、X線ビームがオンとされた時、及びX線ビームがオフとされた時を示すために設けられている。システム1100には、物体が調査中であるか否かに応じて自動的にX線ビームをオン・オフするための手段が設けられている。これは、赤外線センサ1〜4等のセンサの使用によって簡単且つ費用をかけずに行うことができる。センサは1〜4は、図11に示すように、コンベヤ120の長手方向にそって適切な位置に配置されている。この場合、スキャナ画像空間から異なる距離に配置された各トンネルセクション86、88に2つのセンサがある。センサ1、2は、入口トンネルセクション86の内部にあり、センサ1は、スキャナよりも離れている。センサ3、4は、出口トンネルセクション88の内部に配置され、センサ4は、スキャナよりもさらに離れている。物体が、セクション86の中の検査トンネルに入ると、光ビーム1を遮断する。物体は、トンネルの下の方を移動して、センサ2に到着する。センサ1は、バッグの長さを測るために継続する。その長さは、センサ1の出力がノーマルに戻るときのポイントで判別される。センサ2が物体に遭遇すると、X線ビームをオンにする。X線ビームは、物体の後端部がセンサ3を通過するまで、オンに維持される。センサ3では、X線ビームは、第2の物体がセンサ2を通過しようとしていなければ、オフにされる。この場合、ビームは、第2の物体がスキャンされるまで、オンに維持される。センサ4は、X線システム1100から次の手荷物取り扱いシステム、又は他の貨物取り扱いシステムまでに、物体の搬送を支援する。さらなる視認可能なインジケータは、適宜、セイフティインターロック、電気的パワー、及び他の機械パラメータの状況を警告する。
【0075】
一の実施の形態において、X線システム1100は、マン・マシン・インターフェースを備える。これは、ビデオスクリーンを含み、ビデオスクリーンを介して、スキャンニングプロセスについてのダイナミックステータス情報(システム内でスキャンされるべき物体の配置を含む)、検査結果と一緒にスキャンされるべき物体のタイプ及び量についての統計的な情報、及びソフトウエア及びハードウエア・リビジョンレベルを含むマシンステータス情報、電気的、計算的X線及びセンササブシステムステータス情報が提供される。一の実施の形態において、マン・マシーン・インターフェースは、当業者には周知であるように、タッチスクリーンインターフェースを効率良く備えている。オペレータに対して、利用可能な情報のいくつかのエレメントにアクセスするためにセキュリティコードの入力を要求する。
【0076】
上記開示の実施の形態、他の特徴及び機能、又はその変形例を、必要に応じて組み合わせて、多数の他の異なるシステムや用途とすることができることを認めるべきである。さまざまな予見できない、又は予測できない、変形例、変更例、又はその改良が当業者によってなし得ることがあり、これらは、意図的に特許請求の範囲に含むものとする。特に、具体的な数字は例示であり、本発明は、上述に対して、改良、高い分解能、改良された信号対ノイズ比、低電圧、より高速なコンベヤ速度などを含み、これらの改善を表す範囲をも含むものである。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の点源から描画ボリュームを通過してX線を放射するように配置されたX線源手段と、
前記描画ボリュームの周囲に配置され、X線の検出に反応して検出器信号を出力するように配置されたX線検出器のアレイと、
物体を前記描画ボリュームを通過して走査方向に搬送するように配置された搬送手段と、
検出器信号を処理して物体の画像を定義する画像データセットを生成するプロセス手段と、
を有し、前記画像は、走査方向と直交する少なくとも1の方向の分解能に対して、走査方向においては少なくとも90%の分解能を有することを特徴とするX線スキャナ。
【請求項2】
前記走査方向の分解能は、他の2つの方向の分解能と実質的に等しいことを特徴とする請求項1に記載のX線スキャナ。
【請求項3】
前記点源は、前記走査方向と直交する面内に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のX線スキャナ。
【請求項4】
前記検出器のアレイは、前記走査方向に対して直交する共通の面内に配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1に記載のX線スキャナ。
【請求項5】
前記検出器のアレイは、前記走査方向において前記点源からオフセットされていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1に記載のX線スキャナ。
【請求項6】
前記検出器のアレイは、前記走査方向において少なくとも2つの検出器の幅であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1に記載のX線スキャナ。
【請求項7】
前記検出器は、複数のリング状に配置され、リングは、各面内にあることを特徴とする請求項6に記載のX線スキャナ。
【請求項8】
前記面は、前記走査方向において互いに離間配置されていることを特徴とする請求項7に記載のX線スキャナ。
【請求項9】
検出器は円周方向に幅を有し、各検出器は、走査方向において隣接し且つ円周方向において互いにオフセットされていることを特徴とする請求項6から8のいずれか1に記載のX線スキャナ。
【請求項10】
各検出器は、円周方向に幅を有し、オフセットは幅未満であることを特徴とする請求項9に記載のX線スキャナ。
【請求項11】
一連のスキャンサイクルの各々において1回所定のシーケンスにおいて点源をアクティブにする制御手段をさらに有することを特徴とする請求項1から10のいずれか1に記載のX線スキャナ。
【請求項12】
制御手段は、スキャンサイクルの頻度を制御し、物体が、走査方向において検出器の間隔と等しい走査方向の距離を移動するためにスキャン周期の整数倍を要することを特徴とする請求項11に記載のX線スキャナ。
【請求項13】
整数は、1よりも大きいことを特徴とする請求項12に記載のX線スキャナ。
【請求項14】
スキャンサイクルの頻度は、可変であり、スキャン方向の分解能は、調整できることを特徴とする請求項11から13のいずれか1に記載のX線スキャナ。
【請求項15】
制御手段は、複数の物体速度に対して走査方向に一定の分解能を提供するために、スキャンの頻度を調整することを特徴とする請求項14に記載のX線スキャナ。
【請求項16】
搬送手段は、少なくとも0.1m/s、又は少なくとも0.5m/s、又は少なくとも1.0m/sの速度で物体を搬送することを特徴とする請求項1から15のいずれか1に記載のX線スキャナ。
【請求項17】
少なくとも50、又は少なくとも80、又は少なくとも100の信号対ノイズ比を有する画像データセットを生成することを特徴とする請求項1から16のいずれか1に記載のX線スキャナ。
【請求項18】
画像は、5mmまたはそれ未満、又は4mmまたはそれ未満、又は3mmまたはそれ未満、又は2mmまたはそれ未満、又は1.1mmまたはそれ未満の走査方向のサイズを有するボクセルからなることを特徴とする請求項1から17のいずれか1に記載のX線スキャナ。
【請求項19】
画像ボクセルは、5mmまたはそれ未満、又は4mmまたはそれ未満、又は3mmまたはそれ未満、又は2mmまたはそれ未満、又は1.1mmまたはそれ未満の走査方向と直交する2つの方向にサイズを有することを特徴とする請求項18に記載のX線スキャナ。
【請求項20】
本体と前記本体内に収納されたスキャナとからなる車両を有し、
前記スキャナは、
複数の点源からX線を発生するように構成されたX線源手段と、
前記線源からのX線を検出するように構成されたX線検出器のアレイと、
描画空間をスキャンするために各線源を起動するように構成された制御手段と
を有することを特徴とするモバイルスキャンニングシステム。
【請求項21】
さらに、物体をスキャナを通過して搬送するように構成されたコンベヤを有することを特徴とする請求項20記載のシステム。
【請求項22】
さらに、車両のサイドに接続されて、スキャナが使用されているときに車両のサイドを越えてコンベヤを延長するように配置された、少なくとも1つのコンベヤ延長部を有することを特徴とする請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記本体は、物体がスキャナへと入るときに通過する入力開口を画定することを特徴とする請求項20から22のいずれか1に記載のシステム。
【請求項24】
前記本体は、物体がスキャナから出るときに通過する出口開口を画定することを特徴とする請求項20から23のいずれか1に記載のシステム。
【請求項25】
本体は、スキャナを使用しないときに開口をカバーするように構成されたパネルを含むことを特徴とする請求項23又は24に記載のシステム。
【請求項26】
スキャナは、請求項1から19のいずれか1によるスキャナであることを特徴とする請求項20から25のいずれか1に記載のシステム。
【請求項27】
スキャナ部と、
物体をスキャナ部に向けて搬送するように構成されたコンベヤからなる入力コンベヤ部と、
物体をスキャナ部から遠ざけるように移動させるように構成されたコンベヤからなる出力コンベヤ部と
を有し、コンベヤ部の少なくとも1つは、スキャナ部に着脱自在に接続されていることを特徴とするモジュラースキャナシステム。
【請求項28】
コンベヤ部の少なくとも1つは、車輪に装着されていることを特徴とする請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
スキャナ部は、車輪に装着されていることを特徴とする請求項27又は28に記載のシステム。
【請求項30】
着脱自在に接続されたコンベヤ部及びスキャナ部は、互いに取り付けられたときに、コンベヤ部とスキャナ部との間を電気的に接続するように構成された電気コネクタをそれぞれ有することを特徴とする請求項27から29のいずれか1に記載のシステム。
【請求項31】
コンベヤ部の一方は、本体と、本体内部に収納された固定コンベヤ部と、使用時には本体を越えて延在すると共に収納時には本体に向けて折りたたまれるように構成されたフォールディングコンベヤ部とを有することを特徴とする請求項27から30のいずれか1に記載のシステム。
【請求項32】
スキャナは、請求項1から19のいずれか1に記載のスキャナであることを特徴とする請求項27から31のいずれか1に記載のシステム。
【請求項33】
複数の点源から描画空間を通過してX線を放射するように構成されたX線源手段と、
X線の検出に反応して検出器信号を出力するように構成されたX線検出器のアレイと、
点源の各々を順次起動する制御手段と、
検出信号を処理して、複数の物体の図の各々に相当する画像データセットを生成するプロセシング手段と、
複数の異なるユーザ入力を受け取るように構成されたユーザインターフェースと、
入力の各々に反応して映像の各々を表示するように構成されたディスプレイと、
を有することを特徴とするX線スキャナシステム。
【請求項34】
プロセシング手段は、点源の各々に対して平面画像データセットを生成するように構成され、
表示手段は、平面画像データセットの各々に相当する平面画像を表示するように構成されていることを特徴とする請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
プロセシング手段は、3次元画像データセットを生成するように構成され、
表示手段は、3次元画像データセットに相当する3次元画像を表示するように構成されていることを特徴とする請求項33又は34に記載のシステム。
【請求項36】
プロセシング手段は、3次元画像データセットの複数を生成するように構成され、
表示手段は、3次元画像データセットの各々に相当する3次元画像を表示するように構成されていることを特徴とする請求項35に記載のシステム。
【請求項37】
プロセッサは、3次元画像データを操作して、異なる方向からの物体の映像を表す複数の異なる画像データセットを生成するように構成されていることを特徴とする請求項35に記載のシステム。
【請求項38】
映像は、スキャナに対して所定の方向からのものであることを特徴とする請求項37に記載のシステム。
【請求項39】
プロセシング手段は、3次元画像データセットを解析して物体の向きを判別するように構成され、
映像は、物体に対して所定の方向からであることを特徴とする請求項37に記載のシステム。
【請求項40】
スキャナは、請求項1から19のいずれか1に記載のスキャナであることを特徴とする請求項33から39のいずれか1に記載のシステム。
【請求項41】
ユーザインターフェースは、各々がユーザ入力の対応する1つを受け取るように構成されている複数の入力部材からなることを特徴とする請求項33から40に記載のシステム。
【請求項42】
X線線源と、
スキャンニング空間を画定するX線検出器のアレイと、
スキャンニング空間へと物体を搬送する入口側コンベヤ、及び物体をスキャンニング空間から運び出す出口側コンベヤと、
入力側コンベヤにおいて第1及び第2の位置で物体の存在を検出するように構成された第1及び第2の入口側センサと、
出口側コンベヤにおいて第1及び第2の位置で物体の存在を検出するように構成された第1及び第2の出口側センサと、
センサからの信号に反応してX線源の起動を制御するように構成された制御手段と、
を有することを特徴とするスキャナシステム。
【請求項43】
X線検出器の最大8リングで、0.25m/s〜1.0m/sの搬送速度で復元3次元X線画像を生成し、1時間当たり8000〜3000個のスループットに相当し、全次元において等空間分解能(2mm及びそれ以上)であり、復元画素サイズは、1.5mm×1.5mm×1.5mm、若しくはそれ以下であり、復元画像の信号対ノイズ比は、50又はそれ以上であり、大抵は100を越えることを特徴とする請求項1から19のいずれか1に記載のX線スキャナ。
【請求項44】
X線源及び検出器は、固定されていることを特徴とする請求項1から19又は43のいずれか1に記載のX線スキャナ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公表番号】特表2012−518782(P2012−518782A)
【公表日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−550657(P2011−550657)
【出願日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際出願番号】PCT/GB2010/050318
【国際公開番号】WO2010/097621
【国際公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【出願人】(505396110)シーエックスアール リミテッド (16)
【Fターム(参考)】