説明

画像表示装置および携帯型端末装置

【課題】 低消費電力化することができるとともに、視認性の高い映像情報の表示を可能にする画像表示装置及び携帯型端末装置を提供する。
【解決手段】省電力動作時において、発光制御手段16が、光源手段14の発光強度を通常動作時よりも小さくなるように制御し、かつ、階調制御手段12が、光変調手段10の各画素が表示する階調を通常動作時よりも大きくするように制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消費電力の低減ならびに画質改善を行い得る画像表示装置、および、該画像表示装置を備えた携帯型端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、薄型に構成された画像表示装置として液晶パネルとバックライトとを備える液晶ディスプレイが広く普及している。
【0003】
この種の液晶ディスプレイは、入力映像信号に基づいて、液晶パネルに画像を表示し、かつ、バックライトからの光を液晶パネルに照射するものである。この液晶ディスプレイは、液晶パネルに表示された画像にバックライトからの光を照射することによって透過光像を得ることにより、前記入力映像信号に応じた映像情報を表示するものである。ユーザーは、この透過光像を見ることにより映像情報を知得することができる。
【0004】
液晶ディスプレイは、テレビ、パソコン(パーソナルコンピュータ)用モニタまたは携帯電話を代表とする携帯型端末装置の表示画面等、幅広い分野で使用されている。
【0005】
液晶ディスプレイの普及が進むにつれて、液晶ディスプレイの更なる高画質化と、更なる低消費電力化が望まれている。
【0006】
特に、携帯型端末装置においては、用途の拡大に伴って使用時間が拡大しており、バッテリの寿命を延ばすことが必要不可欠になったことから、多くの電力を消費する液晶ディスプレイの低消費電力化が求められている。
【0007】
液晶ディスプレイを高画質化する制御技術には、入力映像信号の最大輝度、最小輝度、平均輝度などを検出し、検出した各値にしたがって液晶パネルに表示する画像の画像データの階調を増幅するとともに、バックライトの光出力強度を変調して、ダイナミックレンジを拡大するものがある。
【0008】
例えば、特開平9−244548号公報(特許文献1)は、入力映像信号が暗い映像情報に係る場合に、バックライトの発光量を減少し、画像データを制御して液晶パネルにおける減光量を増加させる。一方、入力映像信号が明るい映像情報に係る場合に、バックライトの発光量を増加し、画像データを制御して液晶パネルにおける減光量を減少させる表示装置を開示している。
【0009】
これにより、液晶パネルで表示する画像のコントラストを向上させて表現範囲の広い映像を供給するという目的の達成を図っている。
【0010】
また、携帯電話に代表されるバッテリ駆動方式の携帯型端末装置において、バッテリの寿命を延ばすためにバッテリ残量を一定時間間隔で監視し、監視したバッテリ残量が一定量以下になった場合、バックライトの光出力強度を低下させて省電力にする制御技術がある。
【0011】
例えば、特開2000−250455号公報(特許文献2)は、バッテリ残量が一定量以下になった場合、バックライトの輝度を低下させるとともに、バッテリ残量に応じてカラーパレットを変更する情報処理装置を開示している。
【0012】
これにより、バックライトの消費電力を低減するとともに、明度に加え彩度の差を追加することにより視認性が向上するようにしている。
【特許文献1】特開平9−244548号公報
【特許文献2】特開2000−250455号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、前記した従来の画像表示装置は、以下の課題を有している。
【0014】
特許文献1に示されるような、入力映像信号に係る映像情報の明るさに応じて、バックライトの光出力強度及び画像データを変調する制御技術では、入力映像信号の最大輝度、最小輝度、平均輝度等の画像の特徴を検出する回路を設けると、回路規模の増加及び消費電力の増加が生じてしまう。
【0015】
さらに、入力される画像データ毎に画像データの変調をそれぞれ適切に行う必要が生じ、回路規模の増加及び消費電力の増加が生じてしまう。また、表示部の解像度が増加すると、1画像当りの変調しなければならない画像データが増加してしまうため、変調回路の規模を大きくするか、処理速度を速くしなければならないという問題が生じてしまう。
また、入力される画像データの明るさによっては、バックライトの光出力を小さくすることができず、消費電力を低減することができない。
【0016】
特許文献2に示されるような、バッテリ残量に応じてバックライトの輝度(発光強度)を低下させて消費電力を低下させる場合は、液晶パネルへの光照射量が低下して液晶パネルの表示画像の輝度及びコントラストが低下し、結局、視認性が低下してしまうものである。
【0017】
さらに、カラーパレットを変更する方法は、文字表示のみの場合は良いが、画像として重要な要素である色が変わってしまうため、画質の劣化が生じることになる等の問題点がある。
【0018】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、低消費電力化することができると共に、視認性の高い映像情報の表示を可能にする画像表示装置及び携帯型端末装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は、階調表示が可能な複数の画素によって画像を表示する光変調手段と、前記光変調手段の各画素が表示する階調を制御する階調制御手段と、前記光変調手段に照射する光を発する光源手段と、前記光源手段の発光強度を制御する発光制御手段とを有する画像表示装置であって、省電力動作時において、前記発光制御手段が、前記光源手段の発光強度を通常動作時よりも小さくなるように制御し、かつ、前記階調制御手段が、前記光変調手段の各画素が表示する階調を通常動作時よりも大きくなるように制御することを特徴とする画像表示装置である。
【0020】
本発明においては、省電力動作を行うときに、前記発光制御手段が、光源手段の発光強度を通常動作時よりも一定割合で小さくなるように制御することが好適である。
【0021】
本発明は、階調表示が可能な複数の画素によって画像を表示する光変調手段と、前記光変調手段の各画素が表示する階調を制御する階調制御手段と、前記光変調手段に照射する光を発する光源手段と、前記光源手段の発光強度を制御する発光制御手段とを有する画像表示装置であって、入力映像信号の平均輝度を検出する平均輝度検出手段を有するとともに、省電力動作時において、前記発光制御手段が、前記平均輝度に応じて前記光源手段の発光強度が変化するように制御し、かつ、前記階調制御手段が、前記光変調手段の各画素が表示する階調を通常動作時よりも大きくなるように制御することを特徴とする画像表示装置である。
【0022】
本発明においては、省電力動作時において、前記階調制御手段が、入力映像信号に対して一定の階調を加算した映像信号を表示するように、前記光変調手段の各画素を制御するものであることが好適である。
【0023】
また、本発明においては、省電力動作時において、前記階調制御手段が、入力映像信号の最大階調を固定して、他の階調の値を増加した映像信号を表示するように、前記光変調手段の各画素を制御するものであることが好適である。
【0024】
また、本発明においては、省電力動作時において、前記階調制御手段が、入力映像信号の最小階調を固定して、他の階調の値を増加した映像信号を表示するように、前記光変調手段の各画素を制御するものであることが好適である。
【0025】
また、本発明においては、光変調手段の各画素が赤、緑、青のサブ画素を有し、前記省電力動作時において、前記階調制御手段が、入力映像信号の前記赤および緑のサブ画素に対する階調を一定割合で増加させ、かつ、該入力映像信号の前記青のサブ画素に対する階調で一定値以上の階調を大きくし、前記一定値未満の階調を前記一定値を超えない範囲で大きくした映像信号を表示するように、前記光変調手段の各画素を制御することが好適である。
【0026】
また、本発明においては、電池残量を検出する電池残量検出手段を有し、前記電池残量検出手段により検出された値により、通常動作と前記省電力動作を切り替えることが好適である。
【0027】
また、本発明においては、前記光変調手段を液晶パネルにより構成することが好適である。
【0028】
また、本発明においては、前記光源手段を発光ダイオードにより構成することが好適である。
【0029】
本発明は、上記画像表示装置を表示手段として備えたことを特徴とする携帯型端末装置である。
【発明の効果】
【0030】
本発明の画像表示装置においては、省電力動作時において、発光制御手段が、光源手段の発光強度を通常動作時よりも小さくなるように制御し、かつ、階調制御手段が、光変調手段の各画素が表示する階調を通常動作時よりも大きくなるように制御する。これにより、省電力動作時において、光源手段の発光強度を小さくして消費電力を低減するとともに、光源の発光強度が小さくなった場合でも、光変調手段の各画素が表示する階調を通常動作時よりも大きくして表示画面の平均輝度を増加させることができ、視認性の高い画像表示装置を提供できる。
【0031】
なお、省電力動作を行うときに、発光制御手段が、光源手段の発光強度を通常動作時よりも一定割合で小さくなるように制御することにより、入力される映像信号の平均輝度、最小輝度、平均輝度等画像特徴を検出する必要なく一律に光源手段の発光強度を小さくすれば良いので、回路規模を小さくして小型化することが可能である。
【0032】
本発明の画像表示装置においては、入力映像信号の平均輝度を検出する平均輝度検出手段を有するとともに、省電力動作時において、発光制御手段が、平均輝度検出手段によって検出した平均輝度に応じて光源手段の発光強度が変化するように制御し、かつ、階調制御手段が、光変調手段の各画素が表示する階調を通常動作時よりも大きくなるように制御する。これにより、光源の発光強度を低下させて消費電力を低減するとともに、光源の発光強度が低下した場合でも、階調を増加させて表示画面の平均輝度を増加させることができ、視認性の高い画像表示が可能となる。
【0033】
なお、本発明の画像表示装置においては、省電力動作時において、階調制御手段が、入力映像信号に対して、一定の階調を加算した映像信号を表示するように、光変調手段の各画素を制御する。これにより、すべての階調ごとに別々の階調変換をする必要がなく、階調制御手段を構成する回路を小さくすることができ、さらに、回路における消費電力も低減することができる。また、入力映像信号によらず、消費電力の低減を図ることが可能となる。
【0034】
また、省電力動作時において、入力映像信号の最大階調を固定して、他の階調の値を増加した映像信号を表示するように、光変調手段の各画素を制御する。これにより、入力映像信号の各階調の相対性を維持して表示画像の輝度を上げることができるため、消費電力を低減するとともに表示画面の視認性を向上することが可能になる。また、入力映像信号によらず、消費電力の低減を図ることが可能となる。
【0035】
また、本発明においては、省電力動作時において、入力映像信号の最小階調を固定して、他の階調の値を増加した映像信号を表示するように、光変調手段の各画素を制御するものが好適である。これにより、表示画面の平均輝度が増加し、コントラストを向上することができるため、消費電力を低減するとともに、表示画面の視認性を向上することが可能となる。
【0036】
また、本発明においては、光変調手段の各画素が赤、緑、青のサブ画素を有し、省電力動作時において、階調制御手段が、入力映像信号の前記赤および緑のサブ画素に対する階調を一定割合で増加させ、かつ、該入力映像信号の前記青のサブ画素に対する階調で一定値以上の階調を大きくし、前記一定値未満の階調を前記一定値を超えない範囲で大きくした映像信号を表示するように、光変調手段の各画素を制御する。これにより、赤、緑、青の光の加法混色を行う場合、入力画像中に、周囲の階調が一定値未満であり中心付近の階調が最大階調になる白色領域において、白色領域内の周囲での青の階調が一定値となり、白色領域の中心付近での階調が最大階調またはその付近に表示されるので、白色領域内の周囲の色温度よりも、白色領域内の中心の色温度を高めて輝きのある白色を表現することができ、表示画像の画質を高めることができる。
【0037】
なお、本発明の画像表示装置において、電池残量を検出する電池残量検出手段をさらに備え、電池残量検出手段により検出された値により、通常動作と省電力動作を切り替えることが好適である。これにより、バッテリ残量が少ない場合において、消費電力を低減してバッテリ寿命を延ばすことができ、視認性を高めた表示が可能となる。
【0038】
本発明の画像表示装置においては、光変調手段を液晶パネルとすることが好適である。これにより、光変調手段を容易に実現することが可能である。
【0039】
本発明の画像表示装置においては、光源手段が発光ダイオードであることが好適である。これにより、電圧、電流、発光時間などを変化させることで、光源の発光強度の制御が容易に可能となる。
【0040】
本発明の携帯型端末装置によれば、表示手段に消費電力が低減されかつ視認性の高い画像表示装置を備えることにより、バッテリの寿命が長く、良好な表示が可能な携帯端末が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。尚、各図における構成は、理解しやすいように大きさや位置関係を誇張して記載しており、実際に実施する画像表示装置はこの大きさや間隔に限定されない。
【0042】
[実施形態1]
図1は、本発明に係る画像表示装置の実施形態1の概略構成を示す説明図である。図2〜図4は、実施形態1に係る制御を具体的に説明する光源手段(の発光強度)と階調データの制御等を示す図である。図5は、図2〜4に示す各制御(方法)を使用した場合における入力映像信号の階調と表示階調との関係の説明図である。
【0043】
図1に示すように、実施形態1の画像表示装置は、階調表示が可能な複数の画素によって画像を表示する光変調手段10と、光変調手段10の各画素が表示する階調を制御する階調制御手段12と、光変調手段10に照射する光を発する光源手段14と、光源手段14の発光強度を制御する発光制御手段16とを有する画像表示装置であって、省電力動作時において、発光制御手段16が、光源手段14の発光強度を通常動作時よりも小さくなるように制御し、かつ、階調制御手段が12、光変調手段10の各画素が表示する階調を通常動作時よりも大きくなるように制御する。
【0044】
実施形態1では、省電力動作を行うときに光源手段14の発光強度を通常動作時よりも一定割合で小さくするように発光制御手段16を制御するものである。
【0045】
光変調手段10は、階調表示が可能な複数の画素を有し、この複数の画素によって画像を表示するものである。本実施形態おいて、光変調手段10は、階調表示可能な複数の画素が平面状に配列された液晶パネル102であり、この複数の画素に対応する映像信号が入力されることによって画面の一部または全部に画像データを表示するものである。
【0046】
階調制御手段12は、前記光変調手段10の各画素が表示する階調を制御するものである。階調制御手段12は、液晶パネル102の各画素の階調(輝度)を液晶パネル制御部104により制御する。
【0047】
光源手段14は、光変調手段10に照射する光を発するものである。本実施形態において光源手段14は、図1に示すように、光源100と、光源100が発する光が側端面(光入射端面101i)から入射される導光板101から構成される。光源100は、冷陰極管や発光ダイオード等を使用することができるが、発光時間を制御することにより発光強度を容易に可変できる点から発光ダイオードが好適である。
【0048】
図1に示すように、導光板101は、概略楔型の形状を呈しており、光入射端面101iから入射した光が斜面で反射して光の伝播角が変化し、全反射条件を満たさない光が導光板101から出射される。導光板101はこのような概略楔型形状のものに限定されず、拡散ドットや凹凸が設けられた直方体のものを用いても良い。また、図1に示す導光板101の光入射端面101i及び光照射面101oを除く端面に、白色PET(PolyEthyleneTerephthalate)等からなる反射シートを配置することで、光の利用効率を向上することが可能である。
【0049】
導光板101の光照射面101o側には、導光板101から出射された光が液晶パネル102に照射されるように液晶パネル102が配置されている。図示していないが、導光板101と液晶パネル102との間には、拡散シート、プリズムシート、反射偏光シートなどの所望の光学特性の得られる光学シートを配置することもできる。
【0050】
発光制御手段16は、光源手段14の発光強度を制御するものである。本実施形態において発光制御手段16は、光源制御信号により与えられる光源100の発光強度を制御する光源制御部103により構成される。発光強度は、発光時間を制御することで変化することができ、例えば、光源の発光Dutyを100%から50%とした場合、発光強度を最初の状態から半分にすることができる。
【0051】
本実施形態では、省電力信号の入力にしたがって、映像信号及び光源制御信号を、後述する本発明に係る表示方法に切り替えるようになっている。図1に示すように、入力された光源制御信号を一定割合で減少させる発光強度減少部108と、入力映像信号に輝度を一定割合で増加させる輝度増加部109とを備えている。通常動作時から、省電力信号が入力された省電力動作に移行する場合、発光強度減少部108によって発光強度を減少した光源制御信号が光源制御部103に入力され、輝度増加部109によって輝度(階調)を増加した映像信号が液晶パネル制御部104に入力されるように、それぞれの信号を切り替える。
【0052】
通常動作時においては、光源制御部103には光源制御信号が示す発光強度L0が入力され、液晶パネル制御部104には映像信号が示す輝度x0が入力される。
【0053】
省電力動作時における光源制御信号は、式(1)に示すように、発光強度L0からA1(0<A1<L0)だけ減少した発光強度L1の光源制御信号が光源制御部103に入力される。ここで、発光強度を減少する方法としては、式(2)に示すように定数A2(0<A2<1)とL0との乗算により、省電力動作時の発光強度L2を得ても良い。すなわち、A2が0.8であった場合、通常動作時の80%の明るさが省電力動作時の明るさとなる。
L1=L0−A1 ・・・(1)
L2=L0×A2 ・・・(2)
【0054】
省電力動作時における映像信号は、後述する方法により、入力された階調に一定値を増加した映像信号が液晶パネル制御部104に入力される。
【0055】
ここで、省電力信号は、通常動作から省電力動作に切り替えられれば(ユーザーによるスイッチ入力等)、それ以後、通常動作に復帰するまでは固定的に発生するものであっても良い。その他、省電力信号は、ユーザーが省電力信号の発生条件を任意に設定可能にする方法や、周囲の明るさや映像信号によって省電力信号の発生を自動制御する方法や、携帯端末において、バッテリ残量を示す信号などにより、省電力信号の発生を自動制御する方法を行った方が、表示環境やバッテリ残量に応じて適切な表示が可能となるため好適である。
【0056】
特に、携帯型端末装置では、バッテリ寿命を延ばすことが重要であり、消費電力を抑える必要があるため、バッテリ残量によって自動制御すると好適である。すなわち、バッテリ残量が少なくなった場合、通常動作と省電力動作を切り替えるように制御すると良い。
【0057】
図2は、省電力動作時における発光強度と表示輝度との制御を示す説明図である。
【0058】
図2(a)は、液晶パネル102に配列された画素の位置を示す斜視図であり、横方向の画素の位置は図2(b)から(d)に示すグラフの横軸に対応する。また、図2(b)〜(d)のグラフの縦軸は、図2(a)で示す横方向の各画素で表示される映像信号の輝度(階調)を表している。
【0059】
図2(b)は画像表示装置に入力される映像信号を示す。すなわち、通常動作時に各画素により表示される輝度を表している。図2(c)は、発光強度制御手段により光源手段14から光変調手段10への照射光の強度を低下させた場合の画素で表示する輝度(階調)を示し、図2(d)は、省電力動作時における各画素で表示する輝度(階調)を示す。
【0060】
発光強度減少部108において発光強度を小さくすることにより、発光制御手段16により制御される光源手段14の発光強度を一定の割合で低くして消費電力を低下させる。すなわち、省電力信号に応じて光源手段14の発光が暗くなるように制御する。この時の状態が図2(c)となる。図2(b)の状態から光源手段14の発光強度を小さくしたので、表示される輝度が図2(b)に比較して全体的に低下する。
【0061】
また、輝度増加部109において、入力される映像信号の階調に一定の数値を加算することにより、一定の割合で増加させた階調を光変調手段10によって表示する表示階調とする。この時の状態が図2(d)となる。図2(d)に示すように、光源手段14による発光強度を小さくした分だけ表示される画像の輝度が低下していたが、光変調手段10階調を増加させたため表示輝度が高まり、画像の視認性を向上することが可能となる。
【0062】
本実施形態では、入力映像信号によらず一定の割合で光源の発光強度を低下するように制御している。したがって、入力される映像の最大輝度、最小輝度、平均輝度などの映像の特徴を検出する必要がないので、映像の特徴を検出する回路を備える必要がなく、回路規模を小さくして小型化することが可能である。
【0063】
また、上記の映像の特徴を検出する回路を備える場合であっても、省電力動作にするときに、映像の特徴を検出する回路に電力を供給しないようにすれば、回路における消費電力を低減することが可能である。
【0064】
上述した方法において、光変調手段10の表示輝度の制御は、輝度増加部109によって、入力された映像信号の輝度に一定の数値を加算するものであったが、図3や図4に示す方法によっても同様の効果を得ることができる。
【0065】
図3に示す方法は、輝度増加部109において、入力映像信号の最大階調を固定して、他の階調を増加させた制御を行うものである。この方法によれば、入力映像信号の各階調の相対性を維持して表示画像の輝度を向上することができ、消費電力を低減するとともに表示画面の視認性を向上することが可能となる。
【0066】
図4に示す方法は、輝度増加部109において、入力映像信号の最小階調を固定して、他の階調を増加させた場合である。この方法によれば、最小輝度と最大輝度とのコントラストを得ることができるため、消費電力を低減するとともに表示画面の視認性を向上することが可能となる。
【0067】
図3および図4の(a)、(b)、(c)は図2の方法と同様に行うことができる。
図3(d)において、最大階調を固定して、他の階調を輝度増加部109により増加するため、最大階調を除く階調が増加して、表示される画像の平均輝度が上昇している。このとき、各画素の相対的な階調が維持されている。したがって、各階調の相対性を維持して表示画像の輝度を向上することができ、消費電力を低減するとともに表示画面の視認性を向上することが可能となる。
図4(d)において、最小階調を固定して、他の階調を輝度増加部109により増加するため、最小階調を除く階調が増加して、表示される画像の平均輝度が上昇している。このとき、最小階調が維持されたまま他の階調が増加しているため、表示画像のコントラストが上昇している。したがって、最大輝度と最小輝度とのコントラストを得ることができ、消費電力を低減するとともに表示画面の視認性を向上することが可能となる。
【0068】
図5は、図2〜4に示す方法(制御方法)を使用した場合における入力映像信号の階調と、表示階調との関係の説明図である。図5(a)が入力映像信号を表示階調にそのまま使用した場合、図5(b)が図2に示す方法を使用した場合、図5(c)が図3に示す方法を使用した場合、図5(d)が図4に示す方法を使用した場合である。
【0069】
任意の1画素が0から255の階調を有する場合において、入力映像信号の階調をx0、図2に示す方法の省電力動作時における光変調手段10の表示階調をx1、図3に示す方法の省電力動作時における光変調手段10の表示階調をx2、図4に示す方法の省電力動作時における光変調手段10の表示階調をx3とし、C1、C2及びC3を定数とする。
【0070】
このとき、例えば、図2に示す方法は表示階調x1を式(3)に示す関係式によって、図3に示す方法は表示階調x2を式(4)に示す関係式によって、図4に示す方法は表示階調x3を式(5)に示す関係式によって求めることができる。
【0071】
ただし、求めた階調のうち255を超える場合はすべて255とする。
【0072】
x1=x0+C1 ・・・(3)
【0073】
x2=C2×(x0−255)+255・・・(4)
【0074】
x3=C3×x0 ・・・(5)
【0075】
よって、それぞれの方法において、各定数C1、C2及びC3を設定しておくことで、入力映像信号の最大輝度、最小輝度、平均輝度、バックライトの明るさなどによって表示階調を逐次求める場合に比べ、液晶パネル102の表示階調を容易に求めることができる。
【0076】
また、図2から図4に示す方法では、表示階調と入力される階調の関係が直線になっているが、このような関係に限定されず、図示はしないが、表示階調x4と定数C4を用いた式(6)に示すように、x0とx4との関係が曲線になるような場合でも、本発明の効果を得ることが可能である。
x4=√(255×x0)+C4 ・・・(6)
【0077】
したがって、本実施形態1によれば、上述した制御により、一定の割合で光源の発光強度を低くするとともに、液晶パネル102の表示階調を一定の割合で増加させることにより、消費電力が低減し、バックライトを暗くした場合でも視認性の良い画像表示装置を得ることができる。
【0078】
ここで、本実施形態1では、光源手段14には、導光板101を用いたサイドエッジ型のバックライトと、透過型の液晶パネル102を用いたものについて説明したが、その他、光源手段14には、液晶パネル102の背面に光源100を設けた直下型バックライトや、反透過型液晶パネルを用いたものや、反射型液晶パネルの前面側から光を照射するフロントライト等を用いることが好適であり、それらの場合にも同様の効果を得ることができる。
【0079】
[実施形態2]
以下、本発明の実施形態2について図面を参照して詳細に説明する。
【0080】
図6は、入力映像信号の階調と光変調手段10が表示する階調の関係を示す説明図であり、図6(a)は入力映像信号の階調をそのまま表示階調としたときの図であり、図6(b)は、赤および緑のサブ画素における、入力映像信号の階調と光変調手段10が表示する階調との関係を示す図であり、図6(c)は、青のサブ画素における、入力映像信号の階調と光変調手段10が表示する階調との関係を示す図である。
【0081】
本実施形態2と実施形態1との差異は、液晶パネルで表示される階調を制御するときに、実施形態1では、すべての画素について同様の処理をしたが、本実施形態2では、光変調手段10の各サブ画素で異なる階調の制御を行う。その他の構成は、実施形態1に示したものを用いることができる。また、本実施形態2の各部の符号は実施形態1と同様の部分は同一の符号を付する。
【0082】
実施形態2の画像表示装置において、実施形態1と同一の構成部分である光源手段14は、省電力信号が入力されたときに、発光強度減少部108によって発光強度を低下することにより、消費電力を低減させるように制御する。
【0083】
また、光変調手段10は、各画素が赤、緑、青のサブ画素を有する。すなわち、赤、緑、青の加法混色によって表示画像を形成している。省電力動作時において、入力映像信号の赤および緑のサブ画素に対する階調を一定割合で増加させ、入力映像信号の青のサブ画素に対する階調で一定値以上の階調を大きくし、一定値未満の階調をこの一定値を超えない範囲で大きくして表示階調とする。
【0084】
このとき、光源手段14の発光強度を低下させて消費電力を低減するときに、赤と緑の表示階調は、実施形態1と同様に図6(b)のような一定の割合で大きくする。また、図6(a)は入力映像信号の階調をそのまま表示階調としたときの図である。
【0085】
一方、青の階調は、入力映像信号の階調に対して図6(c)に示すような表示階調となるように制御する。
【0086】
すなわち、液晶パネル102の表示可能な階調が0から255であるとき、入力映像信号の青の階調が240(一定値の例)以上である場合には表示階調を255と大きくする。
【0087】
入力映像信号の青の階調が240未満の階調については、入力映像信号の階調を一定の割合で大きくし、表示する階調が240を超えないように制御する。
【0088】
このような制御をすると、例えば、入力映像信号の画像中に、周囲の階調が240未満で、中心付近の階調が240以上である白色領域がある場合、白色領域内の周囲での青の階調が240で、白色領域内の中心付近での階調が255となって表示される。
【0089】
この時、白色領域内での輝度の変化は大きくは無いが、白色領域内の周囲と中心とで色温度が異なる。
【0090】
すなわち、白色領域内の周囲の色温度よりも、白色領域内の中心の色温度を高めることにより、輝きのある白色を表現することで画質を向上することができる。
【0091】
ここで、赤、緑、青の光の加法混色を行う場合、混合された光の輝度は、緑の光から大きな影響を受け、青の光からの影響は小さい。これは、分光感度が緑の光の波長で高く、青の光の波長で低いためである。すなわち、青の階調を上述した方法で制御した場合でも、表示画面における輝度変化の影響は小さい。
【0092】
したがって、本実施形態2によれば、一定の割合で光源手段14の発光強度を低くするとともに、光変調手段10の表示階調を一定の割合で増加させることにより、光源手段14の発光強度を低下して消費電力を低減した場合でも、表示輝度を高めることができ、輝きのある視認性の良い画像表示装置を得ることができる。
【0093】
なお、赤、緑、青の階調は0〜255の範囲に限定されるものではなく、他の範囲の階調で実施することが可能である。また一定値も240に限定されず、好ましくは階調の中央値と最大値との間の設定した一定値とするものである。
【0094】
[実施形態3]
以下、本発明の実施形態3について図面を参照して詳細に説明する。
【0095】
図7は、本発明に係る画像表示装置の実施形態3の概略構成を示す説明図である。図8は、平均輝度に対する光源手段14の発光強度の制御を表す図である。図9および図10は、実施形態3において、入力映像信号に対する光源手段14(光源100)の発光強度、および、光変調手段10(液晶パネル102)の表示輝度の制御の方法を表す図である。
【0096】
本実施形態3と上記した実施形態1との差異は、光源手段14の発光強度を制御する方法が異なる。実施形態1と同様部分については、同一の符号を付して各部の詳細な説明を省略する。
【0097】
本実施形態3では、平均輝度検出手段20が、入力された映像信号の1画像内の平均輝度を検出する平均輝度検出部105により構成される。発光制御手段16が、平均輝度検出部105によって検出した平均輝度に応じて光源手段14の発光強度の大小を変化させるように制御する。
【0098】
具体的には、平均輝度検出部105によって入力映像信号の1画像内の平均輝度を検出し、この平均輝度にしたがって、発光強度減少部108は、入力された光源制御信号から平均輝度に応じた分の発光強度を低下させ、低下した光源制御信号を発光制御手段16の光源制御部103に入力する。光源制御部103は、入力された光源制御信号に応じて光源手段14の光源100の発光強度を制御する。これによって、光変調手段10の液晶パネル102への照射光を通常動作時の発光強度よりも小さい発光強度に制御する。
【0099】
例えば、平均輝度が高い場合には光源100の発光強度を低くする度合いを小さくし、平均輝度が低い場合には光源100の発光強度を低くする度合いを大きくする。すなわち、図8に示すように、平均輝度の大・小にしたがって光源の発光強度の大・小を変化させる。なお、平均輝度と発光強度の関係は、図8のように直線的な関係にする他、任意の曲線的な関係とすることができる。
【0100】
ここで、入力映像信号の平均輝度による光源100の発光強度の変更は、数フレームごとに行ってもよい。すなわち、任意の1画像の平均輝度にしたがって光源100の発光強度を変更し、その後の数フレームの期間は光源100の発光強度を一定とする。これにより、入力映像信号の毎フレームの平均輝度によって光源100の発光強度を変更する必要がなく、平均輝度及び光源制御の処理速度を高める必要がなくなる。
【0101】
また、本実施形態3における液晶パネル102の表示輝度の制御は、実施形態1で説明した図2の方法(前記式(3)によって表示階調を求める)を用いている。すなわち、入力映像信号の階調に一定の値を加えて表示階調としている。
【0102】
図9は、平均輝度が大きい場合の制御を示す図であって、図9(a)は、液晶パネル102に配列された画素の位置を示す斜視図であり、横方向の画素の位置は図9(b)から(d)に示すグラフの横軸に対応する。図9(b)は入力映像信号の階調をそのまま表示したとき、図9(c)は光源の制御を行ったとき、図9(d)は階調の制御を行ったときの各輝度を示す図である。
【0103】
また、図10は、平均輝度が小さい場合の制御を示す図であって、図10(a)は、液晶パネル102に配列された画素の位置を示す斜視図であり、横方向の画素の位置は図10(b)から(d)に示すグラフの横軸に対応する。図10(b)は入力映像信号の階調をそのまま表示したとき、図10(c)は光源の制御を行ったとき、図10(d)は階調の制御を行ったときの各輝度を示す図である。なお、平均輝度の大小を判定する基準値は、予め定めた基準値を用いても、複数フレームの平均輝度の履歴をとって平均値を求め基準値としてもよい。
【0104】
したがって、本実施形態3によれば、消費電力を低減し、視認性を改善した表示が可能となるだけでなく、入力映像信号の平均輝度により光源の発光強度を制御することで、表示画像にコントラスト感を出すことができ良好な表示が可能となる。
【0105】
[実施形態4]
図11は、本発明に係る画像表示装置の実施形態4の概略構成を示す図である。
【0106】
図11では、実施形態3の画像表示装置と同様の部分に同一の符号を付してその説明を略する。
【0107】
本実施形態4では、図11に示すよう、電池残量検出手段を備えており、バッテリ残量を検出し、検出した値に基づいた信号を出力するバッテリ残量検出部106により構成される。具体的には、バッテリ残量検出部106でバッテリ残量を検出し、検出した結果に基づいた省電力信号を発光制御手段16、および、階調制御手段12に出力する。
【0108】
したがって、バッテリ残量が予め定めた値よりも少なくなった場合に、省電力信号を自動的に出力するようにして、本実施形態4の省電力動作を自動で制御するようにしておくと好適である。
【0109】
さらに、バッテリ残量レベルを複数の段階に設定しておき、バッテリ残量のレベルに応じて、消費電力を低減する省電力動作の制御方法を切り替えるようにしても良い。すなわち、省電力動作時における、発光強度の低下割合と表示階調の増加割合とが異なる複数の制御方法を、バッテリ残量に応じて切り替えるようにしても良い。なお、省電力動作時における光源手段14の発光強度と、光変調手段10の表示階調の制御方法は、実施形態1から3によっても、または、それらを組合せて実現することができる。
【0110】
例えば、バッテリ残量が半分程度に減少した場合には、本発明の実施形態3に示した省電力動作時の制御方法を使用し、バッテリ残量が1/4程度に減少した場合には、本発明の実施形態1または2に示した省電力動作時の制御方法を使用することができる。これにより、バッテリの残量が半分程度ある場合には、コントラスト感の高い、より高画質な表示ができる高機能な画像表示装置の構成とすることが可能となり、バッテリ残量がそれより減少して1/4程度のなったときには、さらに消費電力を低減するとともに、輝きのある視認性の良い画像表示装置の構成とすることができる。
【0111】
上記各実施形態1〜4の画像表示装置は、携帯電話等の携帯型端末装置の画像表示部として用いるのが最も好ましいが、その他、携帯型または据え置き型パーソナルコンピュータ用モニタ、テレビジョン受像機用モニタなどにも用いることができる。
【0112】
本願発明は、上記の実施形態の構成に限定されないことは勿論であり、発明の範囲内で自由に変更実施できる。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】本発明に係る画像表示装置の実施施形態1の概略構成を示す説明図である。
【図2】図1の画像表示装置における光源の発光強度の制御と階調制御を示す説明図であって、(a)は液晶パネルに配列される複数の画素の各位置を示す斜視図であり、(b)は入力映像信号、(c)は照射光の強度を低下させた場合の各画素で表示する輝度(階調)、(d)は省電力動作時の各画素で表示する輝度(階調)を、(a)に示される各位置に対応させてそれぞれ示す図である。
【図3】図1の画像表示装置における光源制御と階調制御を示す説明図であって、(a)は液晶パネルに配列される複数の画素の各位置を示す斜視図であり、(b)は入力映像信号、(c)は照射光の強度を低下させた場合の各画素で表示する輝度(階調)、(d)は省電力動作時の各画素で表示する輝度(階調)を、(a)に示される各位置に対応させてそれぞれ示す図である。
【図4】図1の画像表示装置における光源制御と階調制御を示す説明図であって、(a)は液晶パネルに配列される複数の画素の各位置を示す斜視図であり、(b)は入力映像信号、(c)は照射光の強度を低下させた場合の各画素で表示する輝度(階調)、(d)は省電力動作時の各画素で表示する輝度(階調)を、(a)に示される各位置に対応させてそれぞれ示す図である。
【図5】図2〜4に示す制御方法を使用した場合における入力映像信号の階調と表示階調との関係の説明図であって、(a)が入力映像信号を表示階調に使用した場合、(b)が図2の制御方法を使用した場合、(c)が図3の制御方法を使用した場合、(d)が図4の制御方法を使用した場合をそれぞれ示す。
【図6】本発明の実施形態2における入力映像信号の階調と表示階調との関係を示す説明図であって、(a)は入力映像信号の階調を表示階調としたときの図、(b)は赤および緑のサブ画素の入力映像信号と表示階調との関係を示す図、(c)は青のサブ画素の入力映像信号と表示階調との関係を示す図である。
【図7】本発明に係る画像表示装置の実施施形態3の概略構成を示す説明図である。
【図8】本発明の実施形態3における入力映像信号の平均輝度と、光源の発光強度の関係を示す図である。
【図9】本発明の実施形態3における光源制御と階調制御を示す図であって、入力映像信号の平均輝度が高い場合であり、(a)は液晶パネルに配列される複数の画素の各位置を示す斜視図であり、(b)は入力映像信号、(c)は照射光の強度を低下させた場合の各画素で表示する輝度(階調)、(d)は省電力動作時の各画素で表示する輝度(階調)を、(a)に示される各位置に対応させてそれぞれ示す図である。
【図10】本発明の実施形態3における光源制御と階調制御を示す図であって、入力映像信号の平均輝度が低い場合であり、(a)は液晶パネルに配列される複数の画素の各位置を示す斜視図であり、(b)は入力映像信号、(c)は照射光の強度を低下させた場合の各画素で表示する輝度(階調)、(d)は省電力動作時の各画素で表示する輝度(階調)を、(a)に示される各位置に対応させてそれぞれ示す図である。
【図11】本発明に係る画像表示装置の実施形態4の概略構成を示す説明図である。
【符号の説明】
【0114】
10 光変調手段
12 階調制御手段
14 光源手段
16 発光制御手段
20 平均輝度検出手段
100 光源
101 導光板
101i 光入射端面
101o 光照射面
102 液晶パネル
103 光源制御部
104 液晶パネル制御部
105 平均輝度検出部
106 バッテリ残量検出部
108 発光強度減少部
109 輝度増加部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
階調表示が可能な複数の画素によって画像を表示する光変調手段と、
前記光変調手段の各画素が表示する階調を制御する階調制御手段と、
前記光変調手段に照射する光を発する光源手段と、
前記光源手段の発光強度を制御する発光制御手段とを有する画像表示装置であって、
省電力動作時において、前記発光制御手段が、前記光源手段の発光強度を通常動作時よりも小さくなるように制御し、かつ、前記階調制御手段が、前記光変調手段の各画素が表示する階調を通常動作時よりも大きくなるように制御することを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記省電力動作時において、前記発光制御手段が、前記光源手段の発光強度を通常動作時よりも一定割合で小さくなるように制御することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
階調表示が可能な複数の画素によって画像を表示する光変調手段と、
前記光変調手段の各画素が表示する階調を制御する階調制御手段と、
前記光変調手段に照射する光を発する光源手段と、
前記光源手段の発光強度を制御する発光制御手段とを有する画像表示装置であって、
入力映像信号の平均輝度を検出する平均輝度検出手段を有するとともに、
省電力動作時において、前記発光制御手段が、前記平均輝度に応じて前記光源手段の発光強度が変化するように制御し、かつ、前記階調制御手段が、前記光変調手段の各画素が表示する階調を通常動作時よりも大きくなるように制御することを特徴とする画像表示装置。
【請求項4】
前記省電力動作時において、前記階調制御手段が、入力映像信号に対して一定の階調を加算した映像信号を表示するように、前記光変調手段の各画素を制御することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記省電力動作時において、前記階調制御手段が、入力映像信号の最大階調を固定して、他の階調の値を増加した映像信号を表示するように、前記光変調手段の各画素を制御することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記省電力動作時において、前記階調制御手段が、入力映像信号の最小階調を固定して、他の階調の値を増加した映像信号を表示するように、前記光変調手段の各画素を制御することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記光変調手段の各画素が赤、緑、青のサブ画素を有し、
前記省電力動作時において、前記階調制御手段が、入力映像信号の前記赤および緑のサブ画素に対する階調を一定割合で増加させ、かつ、該入力映像信号の前記青のサブ画素に対する階調で一定値以上の階調を大きくし、前記一定値未満の階調を前記一定値を超えない範囲で大きくした映像信号を表示するように、前記光変調手段の各画素を制御することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項8】
電池残量を検出する電池残量検出手段を有し、
前記電池残量検出手段により検出された値により、通常動作と前記省電力動作を切り替えることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項9】
前記光変調手段が液晶パネルであることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項10】
前記光源手段が発光ダイオードであることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか1項に記載の画像表示装置を表示手段として備えることを特徴とする携帯型端末装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−106495(P2006−106495A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−295145(P2004−295145)
【出願日】平成16年10月7日(2004.10.7)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】