説明

α−リノレン酸強化卵及びその用途

【課題】血液粘稠度改善作用、抗動脈硬化作用、肥満や便秘改善効果、抗アレルギー効果を発揮させるα−リノレン酸の機能と、動物の腸内に存在する乳酸菌の増殖を促進させる木酢精製液の機能とが相乗的に発揮させられていることをヒト介入試験により確認できるα−リノレン酸強化卵及びその用途を提案する。
【解決手段】産卵鶏用飼料に対して、広葉樹の樹皮を含む木片を200〜380℃で乾留して得られた粗木酢液を3ヶ月以上放置し、上層の軽質油、中間層の木酢液、下層の有害なタール分の三層に分離させた後、中間層の木酢液を分離し、これから3−4ベンツピレンを分離して精製した木酢精製液を0.5〜1.5重量%、エゴマの種子を2.0〜3.0重量%含有させてなる産卵鶏用飼料を、少なくとも5週間以上にわたって経口摂取した産卵鶏が産生したα−リノレン酸強化卵。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、α−リノレン酸の含有量が高められているα−リノレン酸強化卵及びその用途に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、日本国内ではスギ花粉症あるいは糖尿病に罹患する人の割合が増加している。数多くの研究や調査結果から、これらの疾病とα−リノレン酸(以下、単に「LNA」と表わすことがある。)摂取との関連性が報告され、LNA摂取の重要性が明らかになっている。一方で、現代の日本人はリノール酸を初めとするn−6系脂肪酸の過剰摂取が指摘され、「日本人の食事摂取基準(2005年版)」にはLNAに代表されるn−3系脂肪酸やn−6系脂肪酸の摂取目標量が設定され、摂取脂肪酸の適正化をはかるためには食餌中のn−3系脂肪酸の摂取量と摂取比を増加させる必要があるとされている。
【0003】
しかし、LNAが多く含まれている食品は少なく、また、食用油の形態で摂取するには酸化されやすいため、家庭での保存・利用が難しいという一面がある。
【0004】
ここで、鶏卵は栄養価が高く、日本人の食生活に浸透しており、LNAを強化した鶏卵を供給源として利用することにより、LNAを日常的かつ継続的に摂取することが可能である。
【0005】
そして、LNAや、LNAの含有量が高められているLNA強化卵及びLNA強化卵によって発揮される効果に関しては、以下のように、従来から種々の提案、報告がされている。
【0006】
特許文献1には、エゴマ種子を給餌することにより、LNAの含有量が高められている鳥獣肉類・乳・卵等の動物性食品が得られること、そして、このLNAの含有量が高められている鶏卵などにはアレルギー反応の抑制効果があることが記載されている。
【0007】
非特許文献1には、産卵鶏にエゴマ種子を給餌したところ、卵黄中の脂肪酸組成のn−6/n−3比が有意に低下したことが記載されている。
【0008】
非特許文献2には、えごま種子が混合されている飼料を経口摂取させることにより、鶏肉、鶏卵の脂肪酸組成におけるリノール酸が低下し、LNAが有意に増加することが記載されている。
【0009】
非特許文献3には、炎症・アレルギー反応に対して増悪的に働くロイコトリエンB4のレベルが、前駆体であるアラキドン酸の減少を反映して低n−6/n−3区で25%減少することが記載されている。
【0010】
非特許文献4には、LNAの血糖値降下作用に関する研究が報告されている。
【0011】
このように、LNAには血液粘稠度改善作用、抗動脈硬化作用、肥満や便秘改善効果、更には抗アレルギー効果があることが従来から報告されている。
【0012】
そして、しそ科の一年草で含有している脂肪酸の60%がLNAであるエゴマは、これを飼料に含有させることによって、LNAが有する前述した機能性を鶏卵などに移行させ、酸化しやすいというLNAの弱点を補い、日常的に摂取可能にする提案が従来から行われている。
【0013】
一方、木を乾留して得られた粗木酢液から有害物質を分離して精製した木酢精製液を動物に投与すると、動物の腸内に存在する乳酸菌の増殖が促進されることから(特許文献2)、これを飼料に混合して採卵鶏などに経口摂取させ、採卵鶏などの健康を維持・増進することが行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開昭63−237745号公報
【特許文献2】特開2005−318856号公報
【非特許文献】
【0015】
【非特許文献1】「エゴマ、規格外米または大麦を利用した機能性計算尾生産」福井県畜産試験場研究報告(18,13−20(2004))
【非特許文献2】「エゴマ種子混合投与が鶏卵・鶏肉の脂質性状及び鶏肉の呈味性に及ぼす影響」宮城県農業短期大学学術報告(52,29−34(2004.12.24))
【非特許文献3】「屑米、エゴマ種子等を給与した機能性鶏卵の生産とラットへの供与効果」福井県畜産試験場研究報告(17,12−20(2004.03))
【非特許文献4】「Effect of Alpha-Linolenic Acid on Blood Glucose, Insulin and GLUT4 Protein Content of Type 2 Diabetic Mice」J Health Sci 46, 489-492 (2000.12.01)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は、血液粘稠度改善作用、抗動脈硬化作用、肥満や便秘改善効果、抗アレルギー効果を発揮させるα−リノレン酸の機能と、動物の腸内に存在する乳酸菌の増殖を促進させる木酢精製液の機能とが相乗的に発揮させられていることをヒト介入試験により確認できるα−リノレン酸強化卵及びその用途を提案することを目的にしている。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前記目的を達成するための本願発明は、以下の通りのものである。
【0018】
請求項1記載の発明は、
産卵鶏用飼料に対して、
広葉樹の樹皮を含む木片を200〜380℃で乾留して得られた粗木酢液を3ヶ月以上放置し、上層の軽質油、中間層の木酢液、下層の有害なタール分の三層に分離させた後、中間層の木酢液を分離し、これから3−4ベンツピレンを分離して精製した木酢精製液を0.5〜1.5重量%、
エゴマの種子を2.0〜3.0重量%
含有させてなる産卵鶏用飼料を、
少なくとも5週間以上にわたって経口摂取した産卵鶏が産生したα−リノレン酸強化卵である。
【0019】
請求項2記載の発明は、
請求項1記載のα−リノレン酸強化卵を少なくとも6カ月以上にわたって一日2個以上経口摂取することにより、人の血糖値低減作用を発揮させる請求項1記載のα−リノレン酸強化卵の用途である。
【0020】
請求項3記載の発明は、
請求項1記載のα−リノレン酸強化卵を少なくとも6カ月以上にわたって一日2個以上経口摂取することにより、アレルギー体質改善効果を発揮させる請求項1記載のα−リノレン酸強化卵の用途である。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、血液粘稠度改善作用、抗動脈硬化作用、肥満や便秘改善効果、抗アレルギー効果を発揮させるα−リノレン酸の機能と、動物の腸内に存在する乳酸菌の増殖を促進させる木酢精製液の機能とが相乗的に発揮させられていることをヒト介入試験により確認できるα−リノレン酸強化卵及びその用途を提供することができる
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】乳酸産生菌に対する木酢精製液の増殖促進効果試験の結果を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(産卵鶏用飼料の調製)
市販されている産卵鶏用飼料に対して、木を乾留して得られた粗木酢液から有害物質を分離して精製した木酢精製液を0.5〜1.5重量%と、エゴマの種子を2.0〜3.0重量%添加混合して産卵鶏用飼料を調製する。
【0024】
ここで、エゴマは島根県産のもの(奥出雲町産、または川本町産)を用いた。
【0025】
前記の木酢精製液は次のようにして準備した。
【0026】
広葉樹の樹皮を含む木片を200〜380℃で乾留して得られた粗木酢液を3ヶ月以上放置し、上層の軽質油、中間層の木酢液、下層の有害なタール分の三層に分離させる。その後、中間層の木酢液を分離し、これから3−4ベンツピレンを分離して精製した。
【0027】
木としては、発明の効果の観点から、広葉樹の樹皮を含む木片であるのが好ましい。広葉樹は、森林保護、廃物の有効活用という観点から、従来有効な用途が考えられなかったスギ、ヒノキ、カラマツなどの間伐材を用いることもできる。なお、処理熱効率などの観点から、樹皮を細かく砕いたバーグ材が好ましい。また、昔より漢方薬の原料として使用されていたという理由から、カシ、タブ、サクラ、カエデ、シイ、クス、イス、ナラ、キハダ、ヤマモモ、カシワ、ケヤキ、クワ、キリ、ミズキ、ソヤのいずれか一種を含有するものにするとより好ましい。
【0028】
広葉樹の樹皮を含む木片を200〜380℃で乾留する際にはガスが発生するが、そのガスを集めて冷却すると、粗木酢液を得ることができる。
【0029】
この粗木酢液は3ヶ月以上放置すると、前記のように上層の軽質油、中間層の木酢液、下層の有害なタール分の三層に分離するため、この三層から中間層の木酢液を分離する。
【0030】
分離された木酢液は、有害物質を含むため、蒸留して精製する。蒸留方法としては、120℃以下で反復蒸留する方法を挙げることができるが、これに限定されない。木酢液から有害物質である3−4ベンツピレンを除去して木酢精製液とした。
【0031】
このようにして調製した木酢精製液の性質の一例を表1に示す。
【表1】

【0032】
前記において、市販されている産卵鶏用飼料に対して添加、混合する木酢精製液を0.5〜1.5重量%、エゴマの種子を2.0〜3.0重量%としたのは、このように調製された産卵鶏用飼料を経口摂取する産卵鶏の腸内に存在する乳酸菌を増殖させて産卵鶏の健康を維持・増進させるという前述した木酢精製液の機能と、鶏卵に移行したα−リノレン酸が有する血液粘稠度改善作用、抗動脈硬化作用、肥満や便秘改善効果、抗アレルギー効果とを相乗的に発揮させる観点からである。なお、配合割合がこれらより少ない場合、目的とした機能・効果の発揮が十分ではなく、一方で、費用・効果の観点から、配合割合は前記の上限で十分と認められた。
【0033】
(鶏の飼養及び採卵)
前記のように調製した木酢精製液及びエゴマ種子含有産卵鶏用飼料を通常の要領で産卵鶏に給与しつつ、産卵鶏が産生する鶏卵の脂肪酸分析を行った。
【0034】
給与開始から5週間経過したところで卵黄中のLNA含量が安定に達し、LNA含量は1個あたり170〜240mgになった(以下、木酢精製液及びエゴマ種子含有産卵鶏用飼料を5週間にわたって給与した産卵鶏が産生した鶏卵(LNA含量:170〜240mg/個)を「LNA強化卵」という。)。
【0035】
比較対象として、前記と同様に木酢精製液を0.5〜1.5重量%添加・混合したが、エゴマ種子は添加・混合していない、市販の産卵鶏用飼料を給与した産卵鶏が産生する鶏卵についても脂肪酸分析を行ったところ、卵黄中のLNA含量は給与開始から5週間経過したところでも約30mg/個であった(以下、木酢精製液を0.5〜1.5重量%添加・混合しているが、エゴマ種子は添加・混合していない、市販の産卵鶏用飼料を5週間にわたって給与した産卵鶏が産生した鶏卵を「普通卵」という。)。
【0036】
(ヒトによる経口摂取方法、呈味試験)
LNA強化卵について、生食の場合、これを用いて調理したゆで卵、温泉卵についてLNA含量を比較したところ、いずれも残存率が高く、これらの食べ方が望ましいと考えられた。
【0037】
また、普通卵、LNA強化卵をそれぞれゆで卵とし、食味について比較検討したところ、普通卵、LNA強化卵の間に食味の相違は認められなかった。
【0038】
(ヒト介入試験)
事前の生活習慣調査と血液検査の結果から介入試験参加者を抽出し、初回検診で判明したアレルゲン陽性の参加者を、普通卵を摂取する群(普通卵摂取群:51名:男性33名・女性18名)と、LNA強化卵を摂取する群(LNA強化卵摂取群:51名:男性33名・女性18名)とに分けて、参加者に、それぞれ、普通卵、LNA強化卵を6カ月にわたり1日あたり2個ずつ摂取してもらい、6カ月にわたって以下のスケジュールでヒト介入試験を行った。
【0039】
(スケジュール)
初回検診 説明会。採血。介入試験参加者のスクリーニング
初回検診から約2カ月後
介入試験参加者への説明会
介入試験開始
介入試験開始から3カ月経過後 検診及び採血
介入試験開始から6カ月経過後 検診及び採血
(調査項目)
検診:問診、身長、体重、体脂肪率、血圧、腹囲、視力
血液分析:
生化学検査
総コレストロール、LDL−コレストロール、HDL−コレストロール、トリグリセリド、血糖、グリコヘモグロビンA1c、尿素窒素、クレアチニン、アルブミン、GOT、GPT、γGTP
アレルゲン検査
スギ花粉、コヒョウダニ、ハウスダスト、卵白、エビ
脂肪酸分析
血漿と赤血球膜の脂肪酸含量と組成
血清骨代謝マーカー
卵の摂取状況:個数と食べ方
(ヒト介入試験結果)
摂取3カ月後、6カ月後にはLNA強化卵摂取群は、普通卵摂取群に比べて赤血球膜DHA含有率が増加した。
【0040】
摂取6カ月後にはLNA強化卵摂取群は、普通卵摂取群に比べて血糖が有意に低下することが示唆された。
【0041】
摂取6カ月後にはLNA強化卵摂取群は、普通卵摂取群に比べてアレルゲン抗体価のクラスダウンしない人数が少ないことから、LNA強化卵によるアレルギー体質改善効果が推察された。
【実施例】
【0042】
(木酢精製液の作成)
新鮮なカシ、シイ、タブ、サクラ及びカエデの樹皮を含む乾燥木片25トンを原料として乾留炉に投入し、350℃で、168時間乾留を行った。
【0043】
乾留の際に発生したガスを収集し、自然冷却により粗木酢液を得た。
【0044】
得られた粗木酢液を分離槽に3ヶ月以上静置し、上層の軽質油、中間層の木酢液、下層の有害なタール分の三層に分離した分離粗木酢液を得た。
【0045】
分離粗木酢液から中間層の木酢液を分離し、木酢液を得た。
【0046】
この木酢液から有害物質が検出されなくなるまで120℃以下で反復蒸留して精製し、約1トンの木酢精製液を得た。
【0047】
この木酢精製液は、無色透明の液体で、特異な焦臭と酸味があり、18℃におけるpHをデジタルpHメーターで測定したところ、3.7であった。また、5mlの木酢精製液に硫酸1mlを加えて加熱したところ、酢酸のにおいを発した。さらに、5mlの木酢精製液に水酸化ナトリウム試液を加えて中和し、塩化第二鉄試液を滴加したところ、液は赤褐色を呈し、煮沸したところ、赤褐色の沈殿を生じた。
【0048】
木酢精製液の正常細菌叢(乳酸産生菌)に対する影響を明らかにするため、E.faeciumを10個接種した培地を13個用意し、これを9個と4個の2つのグループに分けた。9個の培地のそれぞれに、木酢精製液:0重量%、0.25重量%、0.5重量%、1重量%、2重量%、酢酸:0.25重量%、0.5重量%、1重量%、2重量%を加え、その後、それぞれのpHを7にして乳酸産生菌の増殖を調べた。また、4個の培地のそれぞれに、酢酸:0.25重量%、0.5重量%、1重量%、2重量%を加え、pHを調整せずに乳酸産生菌の増殖を調べた。その結果を図1に示す。
【0049】
木酢精製液の添加量が増加するにつれて、乳酸産生菌の増殖が促進されたが、酢酸は乳酸産生菌の増殖に何ら影響を与えず、むしろ増殖抑制効果を示した。
【0050】
これより、木酢精製液は、乳酸産生菌に対して増殖促進効果を示すことを確認できた。
【0051】
(産卵鶏用飼料の調製)
市販されている産卵鶏用飼料100kgに対して、前記のように準備した木酢精製液を0.1kgと、島根県川本町産エゴマの種子2.5kgを添加混合して産卵鶏用飼料を調製した。
【0052】
(鶏の飼養及び採卵)
前記のように調製した木酢精製液及びエゴマ種子含有産卵鶏用飼料を通常の要領で産卵鶏に5週間にわたって給与し、摂取期間5週間を経過した産卵鶏が産生したLNA強化卵と、比較対象のために、前記と同様に、市販されている産卵鶏用飼料100kgに対して木酢精製液を0.1kg添加・混合したが、エゴマ種子を添加・混合しなかった産卵鶏用飼料を5週間にわたって摂取し続けた産卵鶏が産生した普通卵とを前記のヒト介入試験に供し、前記のスケジュール、調査項目でのヒト介入試験を行った。
【0053】
その結果は以下の表2通りであった。
【表2】

【0054】
ヒト介入試験の結果、スギ花粉陽性者における最高レベルの群は、陰性群に比べて血漿中のLNA、EPA、DHA量が有意に低い値を示すことを確認できた。
【0055】
また、摂取6カ月後には普通卵摂取群、LNA強化卵摂取群ともに赤血球膜DHA含有率は増加するが、普通卵摂取群に比べてLNA強化卵摂取群ではその増加量が有意に高い値を示した。
【0056】
更に、摂取6カ月後には普通卵摂取群、LNA強化卵摂取群ともに血糖値が増加するが、その増加量は、LNA強化卵摂取群では、普通卵摂取群に比べて有意に低い値が示された。このことから、LNA酸強化卵を少なくとも6カ月以上にわたって一日2個以上経口摂取することにより血糖値を低減させる作用が発揮される可能性が示唆された。
【0057】
また、摂取6カ月後には普通卵摂取群、LNA強化卵摂取群ともにアレルゲン陽性のクラスレベルは低下するが、低下しなかったヒトの割合は、普通卵摂取群の方が、LNA強化卵摂取群に比べて有意に多かった。このことから、LNA強化卵を少なくとも6カ月以上にわたって一日2個以上経口摂取することにより、アレルギー体質改善効果が発揮される可能性が示唆された。
【0058】
以上、本発明の好ましい実施形態、実施例を説明したが、本発明はかかる実施形態、実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載から把握される技術的範囲において種々の形態に変更可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
産卵鶏用飼料に対して、
広葉樹の樹皮を含む木片を200〜380℃で乾留して得られた粗木酢液を3ヶ月以上放置し、上層の軽質油、中間層の木酢液、下層の有害なタール分の三層に分離させた後、中間層の木酢液を分離し、これから3−4ベンツピレンを分離して精製した木酢精製液を0.5〜1.5重量%、
エゴマの種子を2.0〜3.0重量%
含有させてなる産卵鶏用飼料を、
少なくとも5週間以上にわたって経口摂取した産卵鶏が産生したα−リノレン酸強化卵。
【請求項2】
請求項1記載のα−リノレン酸強化卵を少なくとも6カ月以上にわたって一日2個以上経口摂取することにより、人の血糖値低減作用を発揮させる請求項1記載のα−リノレン酸強化卵の用途。
【請求項3】
請求項1記載のα−リノレン酸強化卵を少なくとも6カ月以上にわたって一日2個以上経口摂取することにより、アレルギー体質改善効果を発揮させる請求項1記載のα−リノレン酸強化卵の用途。

【図1】
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【公開番号】特開2011−50347(P2011−50347A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−203919(P2009−203919)
【出願日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【出願人】(509248590)有限会社旭養鶏舎 (1)
【出願人】(391049105)有限会社山陰ネッカリッチ (1)
【Fターム(参考)】