説明

γ−セクレターゼ阻害剤として有用な置換ジベンゾアゼピンおよびベンゾジアゼピン誘導体

本発明は、アルツハイマー病の処置用の一般式(I)〔式中、R1は、非置換かまたは低級アルキル、低級アルコキシ、CF3もしくはハロゲンによって一置換、二置換もしくは三置換された、−(CHR')q−アリールまたは−(CHR')q−ヘテロアリールであるか、あるいは低級アルキル、低級アルケニル、−(CH2n−Si(CH33、−(CH2n−O−低級アルキル、−(CH2n−S−低級アルキル、−(CH2q−シクロアルキル、−(CH2n−[CH(OH)]m−(CF2p−CHq(3-q)であるか、あるいは−(CH2n−CR2−CF3(式中、2個のR基は、炭素原子と一緒になってシクロアルキル環を形成する)であり;R'は、水素または低級アルキルであり;nは、1、2または3であり;mは、0または1であり;pは、0、1、2、3、4、5または6であり;qは、0、1、2または3であり;R2は、水素または低級アルキルであり;R3は、水素、低級アルキル、−CH2CF2CF3、CH2CF3、(CH22CF3、CF3、CHF2、CH2Fであるか、または場合によりハロゲンによって一置換、二置換もしくは三置換されたアリールであるか、または−(CH2n−NR56(式中、R5およびR6は、互いに独立して、水素または低級アルキルである)であり;R4は、以下の基(式中、R7は、水素、低級アルキル、−(CH2n−CF3または−(CH2n−シクロアルキルであり;R8は、水素、低級アルキル、−C(O)−フェニル、−C(O)−低級アルキル、−C(O)O−(CH2n−シクロアルキル、−C(O)O−(CH2n−低級アルキル、−C(O)NH−(CH2n−低級アルキルまたは−C(O)NH−(CH2n−シクロアルキルであり;R9は、水素、低級アルキル、−(CH2n−シクロアルキルまたは−(CH2n−CF3である)の一つである〕で示される化合物、およびその薬学的に適切な酸付加塩、光学的に純粋な鏡像異性体、ラセミ体、またはジアステレオマー混合物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、式:
【0002】
【化11】

【0003】
〔式中、
1は、非置換かまたは低級アルキル、低級アルコキシ、CF3もしくはハロゲンによって一置換、二置換もしくは三置換された、−(CHR')q−アリールまたは−(CHR')q−ヘテロアリールであるか、あるいは低級アルキル、低級アルケニル、−(CH2n−Si(CH33、−(CH2n−O−低級アルキル、−(CH2n−S−低級アルキル、−(CH2q−シクロアルキル、−(CH2n−[CH(OH)]m−(CF2p−CHq(3-q)であるか、あるいは−(CH2n−CR2−CF3(式中、2個のR基は、炭素原子と一緒になってシクロアルキル環を形成する)であり;
R'は、水素または低級アルキルであり;
nは、1、2または3であり;
mは、0または1であり;
pは、0、1、2、3、4、5または6であり;
qは、0、1、2または3であり;
2は、水素または低級アルキルであり;
3は、水素、低級アルキル、−CH2CF2CF3、CH2CF3、(CH22CF3、CF3、CHF2、CH2Fであるか、または場合によりハロゲンによって一置換、二置換もしくは三置換されたアリールであるか、または−(CH2n−NR56(式中、R5およびR6は、互いに独立して、水素または低級アルキルである)であり;
4は、以下の基:
【0004】
【化12】

【0005】
(式中、
7は、水素、低級アルキル、−(CH2n−CF3または−(CH2n−シクロアルキルであり;
8は、水素、低級アルキル、−C(O)−フェニル、−C(O)−低級アルキル、−C(O)O−(CH2n−シクロアルキル、−C(O)O−(CH2n−低級アルキル、−C(O)NH−(CH2n−低級アルキルまたは−C(O)NH−(CH2n−シクロアルキルであり;
9は、水素、低級アルキル、−(CH2n−シクロアルキルまたは−(CH2n−CF3である)の一つである〕で示される化合物、およびその薬学的に適切な酸付加塩、光学的に純粋な鏡像異性体、ラセミ体、またはジアステレオマー混合物に関する。
【0006】
本明細書において用いられる用語「低級アルキル」は、炭素原子を1〜10個含む飽和直鎖または分枝鎖アルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、2−ブチル、t−ブチルなどを示す。好ましい低級アルキル基は、炭素原子1〜4個の基である。
【0007】
本明細書で用いられる用語「低級アルケニル」は、炭素原子を2〜10個と二重結合を少なくとも1個含む部分飽和直鎖または分枝鎖炭素基、例えばエテニル、ブタ−2−エニル、または3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエニルを示す。
【0008】
用語「シクロアルキル」は、炭素原子を3〜7個含む飽和炭素環式基を示す。
【0009】
用語「低級アルコキシ」は、アルキル残基が先に定義したとおりであり、それが酸素原子を介して結合する基を示す。
【0010】
用語「アリール」は、1個以上の縮合環からなり、その少なくとも1個の環が本質的に芳香族である1価環状芳香族炭化水素基、例えばフェニルまたはナフチルを示す。
【0011】
用語「ヘテロアリール」は、一価複素環式芳香族基、例えばピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、トリアジニル、チアゾリル、チオフェニル、フリル、ピラゾール、ピロリル、イミダゾリルなどを示す。
【0012】
用語「ハロゲン」は、塩素、ヨウ素、フッ素および臭素を示す。
【0013】
用語「−(CH2n−[CH(OH)]m−(CF2p−CHq(3-q)」は、ハロゲン原子を少なくとも1個含む炭素鎖、例えば−CH2−CH2−F、−CH2−CF3、−CH2−CF2−CF3、−CH2−CH2−CH2−CF3、−CH2−CH2−CF2−CF3、−CH2−CH2−CF3、−CH2−CF2−CF2−CF3、−CH2−CH(OH)−CF2−CF2−CF2−CF3、または−CH2−(CF26−CF3を示す。
【0014】
用語「薬学的に許容され得る酸付加塩」は、無機酸および有機酸との塩、例えば塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、クエン酸、ギ酸、フマル酸、マレイン酸、酢酸、コハク酸、酒石酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などとの塩を包含する。
【0015】
一般式Iで示される化合物が、γ−セクレターゼ阻害剤であり、関連の化合物が、アルツハイマー病の処置において有用となり得ることが見出された。
【0016】
アルツハイマー病(AD)は、高齢期の痴呆症の最も一般的な原因である。病理学的にADは、アミロイドが脳内に沈着して、細胞外斑状物および細胞内神経原線維変化を生じることを特徴とする。アミロイド斑は、主にアミロイドペプチド(Abetaペプチド)で構成され、このペプチドは一連の蛋白質分解性開裂過程によりβ−アミロイド前駆体蛋白質(APP)から生成される。APPの複数の形態が同定されたが、その最も多くを占めるのが、アミノ酸長695個、751個および770個の蛋白質である。それらは全て、特異的なスプライシングによって単一遺伝子から生成する。Abetaペプチドは、APPの同一ドメインから誘導されるが、それはN−およびC−末端が異なっており、主な種類はアミノ酸長40および42のものである。
【0017】
Abetaペプチドは、β−およびγ−セクレターゼと呼ばれる2種の蛋白質分解酵素の連続作用によってAPPから生成される。最初にβ−セクレターゼが、膜貫通ドメイン(TM)のちょうど外側にあるAPPの細胞外ドメイン内を開裂して、TM−および細胞質ドメイン(CTFβ)を含むAPPのC末端フラグメントを生成する。CTFβは、TM内の複数の隣接する位置を開裂して、Aβペプチドおよび細胞質フラグメントを生成するγ−セクレターゼの基質である。Abetaペプチドの大部分は、アミノ酸長が40(Aβ40)であり、少数のものは、C末端に更に2個のアミノ酸を含む。後者は、より病的なアミロイドペプチドであることが裏づけられている。
【0018】
β−セクレターゼは、典型的なアスパルチルプロテアーゼである。γ−セクレターゼは、蛋白質分解活性を有し複数の蛋白質からなるが、その厳密な組成は完全には理解されていない。しかしプレセニリンが、この活性の必須成分であり、TM内の基質を開裂しそれ自体がポリトピック型膜蛋白質である非典型的なアスパルチルプロテアーゼの新規な群である可能性がある。γ−セクレターゼの他の必須成分は、ニカストリン、ならびにaph1およびpen−2遺伝子の産物である。γ−セクレターゼの立証された基質は、APPおよびNotch受容体ファミリーの蛋白質であるが、γ−セクレターゼは、基質特異性が低く、APPおよびNotchとは無関係の更に別の膜蛋白質を開裂する可能性がある。
【0019】
γ−セクレターゼ活性は、Abetaペプチドの生成に絶対に必要とされる。これは、遺伝的手段、即ちプレセニリン遺伝子の切除と、低分子量阻害化合物との両方によって示された。アミロイド仮説によれば、Abetaの生成および沈着がADの最終的な原因であるため、γ−セクレターゼの選択的で強力な阻害剤が、ADの予防および治療に有用と考えられる。
【0020】
こうして本発明の化合物は、γ−セクレターゼの活性を遮断し、様々なアミロイド原性Abetaペプチドの形成を低下または予防することによりADを処置するのに有用である。
【0021】
数多くの文献、例えば以下の刊行物が、γ−セクレターゼ阻害に関する現在の知識を記載している。
【0022】
【表1】

【0023】
本発明の目的は、式Iで示される化合物そのもの、γ−セクレターゼ阻害に関係する疾患の処置用の医薬を製造するための式Iで示される化合物およびその薬学的に許容され得る塩の使用、それらの製造、本発明の化合物に基づく医薬およびそれらの製造、ならびにアルツハイマー病のコントロールおよび予防における式Iで示される化合物の使用である。
【0024】
本発明の更なる目的は、式Iで示される化合物の光学的に純粋な鏡像異性体、ラセミ体、またはジアステレオマー混合物の全ての形態である。
【0025】
式Iで示される最も好ましい化合物は、R4がa)であるものである。
【0026】
これらの群の特に好ましい化合物は、R1が、非置換かまたは低級アルキル、低級アルコキシ、CF3もしくはハロゲンによって一置換、二置換、もしくは三置換された−CH2−フェニルであるもので、例えば以下の化合物である。
(2,3−ジフルオロ−ベンジル)−カルバミン酸 (S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−カルバミン酸 (S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(2−メチル−ベンジル)−カルバミン酸 (S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(2,4−ジフルオロ−ベンジル)−カルバミン酸 (S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(3,4−ジフルオロ−ベンジル)−カルバミン酸 (S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(2,3,5−トリフルオロ−ベンジル)−カルバミン酸 (S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、又は
(2,3,6−トリフルオロ−ベンジル)−カルバミン酸 (S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル。
【0027】
更に好ましいのは、R4がa)で、R1が−(CH−[CH(OH)]−(CF−CH(3−q)であるそれらの化合物、例えば以下の化合物である。
(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−カルバミン酸 (S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−カルバミン酸 (S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−カルバミン酸 2−フルオロ−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−カルバミン酸 1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−プロピルエステル、
(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−カルバミン酸 1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−プロピルエステル、
(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−カルバミン酸 2−フルオロ−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−カルバミン酸 (S)−1−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(3,3,3−トリフルオロ−プロピル)−カルバミン酸 (S)−1−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−ブチル)−カルバミン酸 (S)−1−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−ブチル)−カルバミン酸 (S)−1−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロ−オクチル)−カルバミン酸 (S)−1−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−カルバミン酸 (S)−1−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−カルバミン酸 (S)−1−((S)−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(3,3,3−トリフルオロ−プロピル)−カルバミン酸 (S)−1−((S)−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−カルバミン酸 (S)−1−((S)−5−シクロプロピルメチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、又は
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−カルバミン酸 (S)−1−[(S)−6−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル]−エチルエステル。
【0028】
好ましいのは更に、R4がa)であり、R1が−(CH2n−シクロアルキルである、式Iで示される化合物、例えば以下の化合物である。
シクロプロピルメチルカルバミン酸3−メチル−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−ブチルエステル
【0029】
更に好ましいのは、R4がa)であり、R1が−(CH2n−CR2−CF3(式中、2個のR基は、炭素原子と一緒になってシクロアルキル環を形成する)である式Iで示される化合物、例えば以下の化合物である。
(1−トリフルオロメチル−シクロプロピルメチル)カルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル
【0030】
更に好ましいのは、R4がa)であり、R1が低級アルキルであるそれらの化合物、例えば以下の化合物である。
(3,3−ジメチル−ブチル)カルバミン酸(S)−1−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル
【0031】
同じく好ましいのは、R4がb)である式Iで示される化合物である。そのような群の化合物は、例えば、
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)カルバミン酸(S)−1−((S)−5−ベンゾイル−1−メチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)カルバミン酸(S)−1−((S)−5−アセチル−1−メチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(S)−5−メチル−4−オキソ−3−[(S)−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイルオキシ)−プロピオニルアミノ]−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸シクロプロピルメチルエステル、又は
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)カルバミン酸(S)−1−[(S)−5−(シクロプロピルメチルカルバモイル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イルカルバモイル]−エチルエステル、である。
【0032】
本発明の一つの実施形態は更に、式I−1:
【0033】
【化13】

【0034】
〔式中、
1は、非置換かまたは低級アルキル、低級アルコキシ、CF3もしくはハロゲンによって一置換、二置換もしくは三置換された、−(CH2n−アリールまたは−(CH2n−ヘテロアリールであるか、あるいは低級アルキル、−(CH2n−O−低級アルキル、−(CH2n−S−低級アルキル、−(CH2n−シクロアルキル、−(CH2n−CH2F、−(CH2n−CF3、−(CH2n−CF2−CF3、−(CH2n−CF2−CHF2、−(CH2n−CR2−CF3(式中、2個のR基は、炭素原子と一緒になってシクロアルキル環を形成する)であり;
2は、水素または低級アルキルであり;
3は、水素、低級アルキル、−CH2F、CHF2、CF3であるか、または場合によりハロゲンによって一置換、二置換もしくは三置換されたアリールであるか、あるいは−(CH2n−NR56(式中、R5およびR6は、互いに独立して、水素または低級アルキルである)であり;
4は、以下の基:
【0035】
【化14】

【0036】
(式中、
7は、低級アルキルまたは−(CH22−シクロアルキルであり;
8およびR9は、それぞれ互いに独立して、水素、低級アルキル、−(CH2n−シクロアルキルまたは−C(O)フェニルである)の一つである〕で示されるそれらの化合物、およびその薬学的に適切な酸付加塩、光学的に純粋な鏡像異性体、ラセミ体、またはジアステレオマー混合物である。
【0037】
式Iで示される本発明の化合物およびそれらの薬学的に許容され得る塩は、当該技術分野で公知の方法、例えば下記の方法、つまり、
a)式:
【0038】
【化15】

【0039】
で示される化合物を式:
【0040】
【化16】

【0041】
で示される化合物と反応させて、式:
【0042】
【化17】

【0043】
(式中、R1〜R4は、先に記載した意義を有する)で示される化合物を生成するか、または
b)式:
【0044】
【化18】

【0045】
で示される化合物を適切なホスゲン同等物(例えば4−ニトロフェニルクロロホルマート)および塩基(例えばトリエチルアミン)の存在下で、式:
【0046】
【化19】

【0047】
で示される化合物と反応させて、式:
【0048】
【化20】

【0049】
(式中、R1〜R4は、先に記載した意義を有する)で示される化合物を生成し、
所望なら得られた化合物を薬学的に許容され得る酸付加塩に転換することを含む方法、によって製造することができる。
【0050】
詳細な説明が、以下に、そして実施例1〜83に見出される。式V〜VIで示される出発原料は、公知の化合物であるか、または当該技術分野で周知の方法によって製造してもよい。
【0051】
【化21】

【0052】
このスキームにおいて、R1〜R4は、先に記載したとおりである。
【0053】
スキーム1によれば、式Iで示される化合物は、以下の通り製造してもよい:
式Vで示されるヒドロキシ酸を、例えばEDC(1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド)などのカップリング剤を用いて適切に活性化して、式VIで示されるアミンを用いて式IVで示される中間体のヒドロキシ化合物に転換する。これを式IIIで示されるイソシアナートと反応させて、式Iaで示される化合物に変換(transform)してもよい。場合により式IVで示される化合物を適切なホスゲン同等物および塩基(例えば4−ニトロフェニルクロロホルマートおよびトリエチルアミンなど)、ならびに式IIで示されるアミンと反応させて、式Iで示される化合物に変換してもよい。
【0054】
式Iで示される複数の化合物を、対応する酸付加塩に転換してもよい。この転換は、少なくとも理論量の適切な酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸など、および有機酸、例えば酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸などで処理することにより実行される。典型的には、遊離塩基を、不活性有機溶媒、例えばジエチルエーテル、酢酸エチル、クロロホルム、エタノール、またはメタノールなどに溶解させ、酸は同じ溶媒に添加する。温度は、0〜50℃に保持する。得られた塩が自然に沈殿するか、または低極性の溶媒との溶液からもたらされてもよい。
【0055】
式Iで示される化合物の酸付加塩を、少なくとも理論量の適切な塩基、例えば水酸化ナトリウムまたはカリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、アンモニアなどで処理することにより、対応する遊離塩基に転換してもよい。
【0056】
式Iで示される化合物およびそれらの薬学的に使用できる付加塩は、有用な薬理学的性質を有している。具体的には、本発明の化合物は、γ−セクレターゼを阻害し得ることが見出された。
該化合物を、以後に示すテストにより検討した。
【0057】
γ−セクレターゼアッセイの説明
γ−セクレターゼ活性による適切な基質の蛋白質分解性開裂を測定するアッセイにおいて、テスト化合物の活性を評価することができる。これらは、例えばγ−セクレターゼの基質を細胞質ドメイン内で転写因子に融合させる細胞内アッセイであってもよい。細胞をこの融合遺伝子およびレポータ遺伝子、例えばホタル・ルシフェラーゼでトランスフェクトして、その発現を転写因子によって高める。γ−セクレターゼで融合基質を切断すれば、レポータ遺伝子が発現され、それを適切なアッセイでモニタリングすることができる。γ−セクレターゼ活性は、例えばHEK293細胞を、ヒトAPP用のcDNAを発現して、培地にAbetaペプチドを分泌する、ベクターでトランスフェクトした、細胞アッセイにおいて測定することもできる。分泌されたペプチドの量を、特異的ELISAアッセイによって測定することができる。神経起源の細胞系は、内因性APP遺伝子からAbetaペプチドを分泌するため、特異的ELISAアッセイで測定することができる。γ−セクレターゼを阻害する化合物で処理すると、分泌されるAbetaが減少するため、阻害が測定される。
【0058】
γ−セクレターゼ活性の無細胞アッセイは、γ−セクレターゼの供給源としてのHEK293膜分画、および組換えAPP基質を使用する。後者は、精製のために6×ヒスチジン末端(histidin-tail)に融合したヒトAPPのC末端アミノ酸100個からなり、調節可能な発現ベクター、例えばpEt15中でE.coli内で発現する。この組換え蛋白質は、切断したAPPフラグメントに対応し、細胞外ドメインのγ−セクレターゼ開裂の後に生じ、γ−セクレターゼ基質を構成する。アッセイの原理は、Li YM et al, PNAS 97(11),6138-6143(2000)に記載されている。HEK293細胞は、機械的に破壊されて、分画遠心分離によってミクロゾーム分画が分離される。膜を界面活性剤(0.25%CHAPSO)に可溶化して、APP基質と共にインキュベートする。基質のγ−セクレターゼ開裂によって生成したAbetaペプチドを、記載された特異的ELISAアッセイ(Brockhaus M et al, Neuroreport 9(7),1481-1486 (1998))により検出する。
【0059】
好ましい化合物は、IC50<0.1μM(無細胞アッセイ)を示す。以下のリストに、γ−セクレターゼ阻害に関する幾つかのデータを記載する。
【0060】
【表2】

【0061】
式Iで示される化合物および式Iで示される化合物の薬学的に許容され得る塩を、医薬として、例えば医薬調製物の形態で用いることができる。その医薬調製物は、例えば錠剤、コーティング錠、糖衣錠、硬および軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤または懸濁剤の形態で経口投与することができる。しかし例えば坐剤の形態で経直腸的に、そして例えば注射剤の形態で非経口的に投与を実行することもできる。
【0062】
式Iで示される化合物を、医薬調製物を製造するために薬学的に不活性の無機または有機担体と共に処理することができる。ラクトース、コーンスターチ、またはその誘導体、タルク、ステアリン酸またはその塩などを、例えば錠剤、コーティング錠、糖衣錠および硬ゼラチンカプセル剤用の担体として用いることができる。軟ゼラチンカプセル剤用の適切な担体は、例えば植物油、ワックス、脂肪、半固形および液体ポリマーなどである。しかし、活性物質の性質に応じて、軟ゼラチンカプセル剤の場合には通常、担体は必要とならない。液剤およびシロップ剤の製造に適した担体は、例えば水、ポリオール、グリセロール、植物油などである。坐剤に適した担体は、例えば天然油または硬化油、ワックス、脂肪、半液体または液体ポリオールなどである。
【0063】
その上、医薬調製物は、防腐剤、可溶化剤、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、甘味料、着色剤、香料、浸透圧を変化させるための塩、緩衝剤、マスキング剤、または抗酸化剤を含有することができる。それらは、更に他の薬学的に有用な物質を含有することもできる。
【0064】
式Iで示される化合物または薬学的に許容され得るその塩と、薬学的に不活性の担体とを含有する医薬も、その製造方法と同じく本発明の目的であるが、その製造方法は、1種以上の式Iで示される化合物および/または薬学的に許容され得る酸付加塩と、所望ならを1種以上の他の薬学的に有用な物質とを、1種以上の薬学的に不活性の担体と共にガレヌス投与形態にすることを含む。
【0065】
本発明によれば式Iで示される化合物およびそれらの薬学的に許容され得る塩は、γ−セクレターゼの阻害に基づく疾病、例えばアルツハイマー病のコントロールまたは予防に有用である。
【0066】
投与量は、広い限界内で変動してもよく、もちろん個々の症例の各要件に適合させなければならない。経口投与の場合、成人の投与量は、一般式Iで示される化合物の1日当たり約0.01mg〜約1000mgまたは薬学的に許容され得るその塩の対応する量で変動させることができる。一日用量を単回投与するか、または分割投与してもよく、加えて、望ましいことが分かっている場合には、上限を超えることもできる。
【0067】
【表3】

【0068】
製造手順
1. 品目1、2、3および4を混合して、精製水で造粒する。
2. 造粒物を50℃で乾燥させる。
3. 造粒物を適切な粉砕装置に通す。
4. 品目5を添加して3分間混合し、適切な圧縮機で圧縮する。
【0069】
【表4】

【0070】
製造手順
1. 品目1、2および3を適切なミキサーで30分間混合する。
2. 品目4および5を添加して、3分間混合する。
3. 適切なカプセルに充填する。
【0071】
実施例1
ベンジルカルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0072】
【化22】

【0073】
a)(S)−2−ヒドロキシ−N−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミド
ヒドロキシベンゾトリアゾール(344mg、2.55mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(659mg、5.1mmol)および1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(488mg、2.55mmol)を、THF(7ml)中の7−アミノ−5−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−6−オン塩酸塩(700mg、2.55mmol)およびL−(+)−乳酸(252mg、2.8mmol)の冷却した溶液(0℃)に添加して、室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させて、残渣をジクロロメタンに取り出して水で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ蒸発させた。クロマトグラフィー精製(シリカゲル、ジクロロメタン/メタノール=1:0〜9:1)により、表題化合物を(820mg量)を白色固形物として得た。
【0074】
b)ベンジルカルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
ベンジルイソシアナート(13.3mg、0.1mmol)を、トルエン(1ml)中の(S)−2−ヒドロキシ−N−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミド(30mg、0.1mmol)の溶液に添加して、100℃で1週間加熱した。溶媒を蒸発させて、残渣をDMF(0.5ml)に溶解させた。表題化合物(MS:m/e=444.4(M+H)+(29mg、67%))を、自動分取HPLC(YMC CombiPrep C18カラム50×20mm、6.0分間かけて0.1%TFA(水性)中にCH3CN5〜95%の溶媒勾配、λ=230nm、流速30ml/分)によりこの混合物から分離した。
【0075】
実施例2
o−トリルカルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0076】
【化23】

【0077】
表題化合物(MS:m/e=444.4(M+H)+))を、o−トリルイソシアナートから実施例1と同様に製造した。
【0078】
実施例3
(4−フルオロフェニル)カルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0079】
【化24】

【0080】
表題化合物(MS:m/e=448.3(M+H)+)を、4−フルオロフェニルイソシアナートから実施例1と同様に製造した。
【0081】
実施例4
(3−フルオロフェニル)カルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0082】
【化25】

【0083】
表題化合物(MS:m/e=448.3(M+H)+)を、3−フルオロフェニルイソシアナートから実施例1と同様に製造した。
【0084】
実施例5
チオフェン−2−イルカルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0085】
【化26】

【0086】
表題化合物(MS:m/e=436.3(M+H)+)を、2−チエニルイソシアナートから実施例1と同様に製造した。
【0087】
実施例6
エチルカルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0088】
【化27】

【0089】
トルエン(1ml)中の(S)−2−ヒドロキシ−N−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミド(30mg、0.09mmol)、4−ニトロフェニルクロロホルマート(19mg、0.09mmol)およびトリエチルアミン(20μL)の溶液を、室温で一晩振とうした。エチルアミン塩酸塩(7.9mg、0.1mmol)を添加して、混合物を再度、室温で一晩振とうした。溶媒を蒸発させて、残渣をDMF(0.5ml)に溶解させた。表題化合物(MS:m/e=382.3(M+H)+(11mg、30%))を、自動分取HPLC(YMC CombiPrep C18カラム50×20mm、6.0分間かけて0.1% TFA(水性)中にCH3CN5〜95%の溶媒勾配、λ=230nm、流速30ml/分)によりこの混合物から分離した。
【0090】
実施例7
(2−メトキシエチル)カルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0091】
【化28】

【0092】
表題化合物(MS:m/e=412.3(M+H)+)を、2−メトキシエチルアミンから実施例6と同様に製造した。
【0093】
実施例8
プロピルカルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0094】
【化29】

【0095】
表題化合物(MS:m/e=396.4(M+H)+)を、プロピルアミンから実施例6と同様に製造した。
【0096】
実施例9
シクロプロピルメチルカルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0097】
【化30】

【0098】
表題化合物(MS:m/e=408.4(M+H)+)を、アミノメチルシクロプロパンから実施例6と同様に製造した。
【0099】
実施例10
(2−メチルスルファニル−エチル)カルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0100】
【化31】

【0101】
表題化合物(MS:m/e=428.5(M+H)+)を、2−(メチルチオ)エチルアミンから実施例6と同様に製造した。
【0102】
実施例11
(3−メトキシプロピル)カルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0103】
【化32】

【0104】
表題化合物(MS:m/e=426.4(M+H)+)を、3−メトキシプロピルアミンから実施例6と同様に製造した。
【0105】
実施例12
シクロプロピルカルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0106】
【化33】

【0107】
表題化合物(MS:m/e=394.3(M+H)+)を、シクロプロピルアミンから実施例6と同様に製造した。
【0108】
実施例13
イソプロピルカルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0109】
【化34】

【0110】
表題化合物(MS:m/e=396.4(M+H)+)を、イソプロピルアミンから実施例6と同様に製造した。
【0111】
実施例14
(2−フルオロエチル)カルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0112】
【化35】

【0113】
表題化合物(MS:m/e=400.5(M+H)+)を、2−フルオロエチルアミン塩酸塩から実施例6と同様に製造した。
【0114】
実施例15
(4−フルオロベンジル)カルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0115】
【化36】

【0116】
表題化合物(MS:m/e=462.3(M+H)+)を、4−フルオロベンジルアミンから実施例6と同様に製造した。
【0117】
実施例16
(2−フルオロベンジル)カルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0118】
【化37】

【0119】
表題化合物(MS:m/e=462.3(M+H)+)を、2−フルオロベンルアミンから実施例6と同様に製造した。
【0120】
実施例17
(2,5−ジフルオロベンジル)カルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0121】
【化38】

【0122】
表題化合物(MS:m/e=479.17(M+H)+)を、2,5−ジフルオロベンジルアミンから実施例6と同様に製造した。
【0123】
実施例18
(2,3−ジフルオロベンジル)カルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0124】
【化39】

【0125】
表題化合物(MS:m/e=480.4(M+H)+)を、2,3−ジフルオロベンジルアミンから実施例6と同様に製造した。
【0126】
実施例19
[2−(3−フルオロフェニル)−エチル]カルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0127】
【化40】

【0128】
表題化合物(MS:m/e=476.3(M+H)+)を、3−フルオロフェネチルアミンから実施例6と同様に製造した。
【0129】
実施例20
(2,2,2−トリフルオロエチル)カルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0130】
【化41】

【0131】
表題化合物(MS:m/e=436.4(M+H)+)を、2,2,2−トリフルオロエチルアミンから実施例6と同様に製造した。
【0132】
実施例21
(3,5−ジフルオロベンジル)カルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0133】
【化42】

【0134】
表題化合物(MS:m/e=480.4(M+H)+))を、3,5−ジフルオロベンジルアミンから実施例6と同様に製造した。
【0135】
実施例22
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)カルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0136】
【化43】

【0137】
表題化合物(MS:m/e=486.4(M+H)+)を、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルアミンから実施例6と同様に製造した。
【0138】
実施例23
(2−トリフルオロメチルベンジル)カルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0139】
【化44】

【0140】
表題化合物(MS:m/e=512.3(M+H)+)を、2−(トリフルオロメチル)ベンジルアミンから実施例6と同様に製造した。
【0141】
実施例24
(2−クロロベンジル)カルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0142】
【化45】

【0143】
表題化合物(MS:m/e=478.1(M+H)+)を、2−クロロベンジルアミンから実施例6と同様に製造した。
【0144】
実施例25
(2−メチルベンジル)カルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0145】
【化46】

【0146】
表題化合物(MS:m/e=458.3(M+H)+)を、2−メチルベンジルアミンから実施例6と同様に製造した。
【0147】
実施例26
(2−メトキシベンジル)カルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0148】
【化47】

【0149】
表題化合物(MS:m/e=474.2(M+H)+)を、2−メトキシベンジルアミンから実施例6と同様に製造した。
【0150】
実施例27
(2,4−ジフルオロベンジル)カルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0151】
【化48】

【0152】
表題化合物(MS:m/e=480.2(M+H)+)を、2,4−ジフルオロベンジルアミンから実施例6と同様に製造した。
【0153】
実施例28
(3,4−ジフルオロベンジル)カルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0154】
【化49】

【0155】
表題化合物(MS:m/e=480.2(M+H)+)を、3,4−ジフルオロベンジルアミンから実施例6と同様に製造した。
【0156】
実施例29
(2,3,5−トリフルオロベンジル)カルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0157】
【化50】

【0158】
表題化合物(MS:m/e=498.2(M+H)+)を、2,3,5−トリフルオロベンジルアミンから実施例6と同様に製造した。
【0159】
実施例30
(2,3,6−トリフルオロベンジル)カルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0160】
【化51】

【0161】
表題化合物(MS:m/e=498.2(M+H)+)を、2,3,6−トリフルオロベンジルアミンから実施例6と同様に製造した。
【0162】
実施例31
(2−フルオロ−5−トリフルオロメチル−ベンジル)カルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0163】
【化52】

【0164】
表題化合物(MS:m/e=530.1(M+H)+)を、2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)ベンジルアミンから実施例6と同様に製造した。
【0165】
実施例32
(2,6−ジフルオロベンジル)カルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0166】
【化53】

【0167】
表題化合物(MS:m/e=480.2(M+H)+)を、2,6−ジフルオロベンジルアミンから実施例6と同様に製造した。
【0168】
実施例33
((R)−1−フェニルエチル)カルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0169】
【化54】

【0170】
表題化合物(MS:m/e=458.3(M+H)+)を、(R)−1−フェニルエチルアミンから実施例6と同様に製造した。
【0171】
実施例34
((S)−1−フェニルエチル)カルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0172】
【化55】

【0173】
表題化合物(MS:m/e=458.3(M+H)+)を、(S)−1−フェニルエチルアミンから実施例6と同様に製造した。
【0174】
実施例35
ベンジルメチルカルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0175】
【化56】

【0176】
表題化合物(MS:m/e=458.2(M+H)+)を、N−メチルベンジルアミンから実施例6と同様に製造した。
【0177】
実施例36
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)カルバミン酸(R)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0178】
【化57】

【0179】
表題化合物(MS:m/e=486.2(M+H)+)を、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルアミンおよび(S)−2−ヒドロキシ−N−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミドから、実施例6と同様に製造した。後者は、D−(−)−乳酸から、(S)−2−ヒドロキシ−N−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミド(実施例1、ステップa)と同様に得ることができた。
【0180】
実施例37
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)カルバミン酸3−メチル−(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)ブチルエステル
【0181】
【化58】

【0182】
表題化合物(MS:m/e=518.5(M+H)+)を、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルアミンおよび(S)−2−ヒドロキシ−4−メチルペンタン酸(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)アミドから実施例6と同様に製造した。後者は、(S)−2−ヒドロキシ−4−メチルペンタン酸から、(S)−2−ヒドロキシ−N−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミド(実施例1、ステップa)と同様に得ることができた。
【0183】
実施例38
ベンジルカルバミン酸3−メチル−(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)ブチルエステル
【0184】
【化59】

【0185】
表題化合物(MS:m/e=484.4(M+H)+)を、ベンンジルアミンから実施例37と同様に製造した。
【0186】
実施例39
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)カルバミン酸2−フルオロ−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0187】
【化60】

【0188】
表題化合物(MS:m/e=504.1(M+H)+)を、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルアミンおよび3−フルオロ−2−ヒドロキシ−N−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミドから実施例6と同様に製造した。後者は、3-フルオロ乳酸から、(S)−2−ヒドロキシ−N−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミド(実施例1、ステップa)と同様に得ることができた。
【0189】
実施例40
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)カルバミン酸1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)プロピルエステル
【0190】
【化61】

【0191】
表題化合物(MS:m/e=500.2(M+H)+)を、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルアミンおよび2−ヒドロキシ−N−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)ブチルアミドから実施例6と同様に製造した。後者は、2-ヒドロキシ酪酸から、(S)−2−ヒドロキシ−N−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミド(実施例1、ステップa)と同様に得ることができた。
【0192】
実施例41
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)カルバミン酸2−ジメチルアミノ−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0193】
【化62】

【0194】
表題化合物(MS:m/e=529.2(M+H)+)を、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルアミンおよび3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシ−N−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミドから実施例6と同様に製造した。後者は、3-ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロピオン酸から、(S)−2−ヒドロキシ−N−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミド(実施例1、ステップa)と同様に得ることができた。
【0195】
実施例42
シクロプロピルメチル−カルバミン酸(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)メチルエステル
【0196】
【化63】

【0197】
表題化合物(MS:m/e=394.1(M+H)+)を、シクロプロピルメチルアミンおよび2−ヒドロキシ−N−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)アセトアミドから実施例6と同様に製造した。後者は、ヒドロキシ酢酸から、(S)−2−ヒドロキシ−N−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミド(実施例1、ステップa)と同様に得ることができた。
【0198】
実施例43
シクロプロピルメチル−カルバミン酸3−メチル−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)ブチルエステル
【0199】
【化64】

【0200】
表題化合物(MS:m/e=450.3(M+H)+)を、シクロプロピルメチルアミンおよび2−ヒドロキシ−4−メチルペンタン酸(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)アミドから実施例6と同様に製造した。後者は、2−ヒドロキシ−4−メチルペンタン酸から、(S)−2−ヒドロキシ−N−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミド(実施例1、ステップa)と同様に得ることができた。
【0201】
実施例44
シクロプロピルメチルカルバミン酸(3,5−ジフルオロフェニル)−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)メチルエステル
【0202】
【化65】

【0203】
表題化合物(MS:m/e=506.2(M+H)+)を、シクロプロピルメチルアミンおよび2−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−N−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)アセトアミドから実施例6と同様に製造した。後者は、(3,5−ジフルオロフェニル)ヒドロキシ酢酸から、(S)−2−ヒドロキシ−N−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミド(実施例1、ステップa)と同様に得ることができた。
【0204】
実施例45
(1−トリフルオロメチル−シクロプロピルメチル)カルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0205】
【化66】

【0206】
表題化合物(MS:m/e=476.4(M+H)+)を、1−トリフルオロメチル−シクロプロピルメチルアミンから実施例6と同様に製造した。
【0207】
実施例46
(4,4,4−トリフルオロブチル)カルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0208】
【化67】

【0209】
表題化合物(MS:m/e=464.5(M+H)+)を、4,4,4−トリフルオロブチルアミンから実施例6と同様に製造した。
【0210】
実施例47
(3,3,4,4−テトラフルオロブチル)カルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0211】
【化68】

【0212】
表題化合物(MS:m/e=482.5(M+H)+)を、3,3,4,4−テトラフルオロブチルアミンから実施例6と同様に製造した。
【0213】
実施例48
(3,3,4,4−テトラフルオロブチル)カルバミン酸1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)プロピルエステル
【0214】
【化69】

【0215】
表題化合物(MS:m/e=496.5(M+H)+)を、3,3,4,4−テトラフルオロブチルアミンおよび2−ヒドロキシ−N−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)ブチルアミドから実施例6と同様に製造した。後者は、ヒドロキシ酪酸から、(S)−2−ヒドロキシ−N−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミド(実施例1、ステップa)と同様に得ることができた。
【0216】
実施例49
(2,2,2−トリフルオロエチル)カルバミン酸1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)プロピルエステル
【0217】
【化70】

【0218】
表題化合物(MS:m/e=450.6(M+H)+)を、2,2,2−トリフルオロエチルアミンおよび2−ヒドロキシ−N−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)ブチルアミドから実施例6と同様に製造した。後者は、ヒドロキシ酪酸から、(S)−2−ヒドロキシ−N−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミド(実施例1、ステップa)と同様に得ることができた。
【0219】
実施例50
(3,3,4,4−テトラフルオロブチル)カルバミン酸2−フルオロ−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0220】
【化71】

【0221】
表題化合物(MS:m/e=500.5(M+H)+)を、3,3,4,4−テトラフルオロブチルアミンおよび3−フルオロ−2−ヒドロキシ−N−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミドから実施例6と同様に製造した。後者は、3−フルオロ乳酸から、(S)−2−ヒドロキシ−N−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミド(実施例1、ステップa)と同様に得ることができた。
【0222】
実施例51
(2,2,2−トリフルオロエチル)カルバミン酸2−フルオロ−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0223】
【化72】

【0224】
表題化合物(MS:m/e=454.5(M+H)+)を、2,2,2−トリフルオロエチルおよび3−フルオロ−2−ヒドロキシ−N−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミドから実施例6と同様に製造した。後者は、3−フルオロ乳酸から、(S)−2−ヒドロキシ−N−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミド(実施例1、ステップa)と同様に得ることができた。
【0225】
実施例52
(1−トリフルオロメチル−シクロプロピルメチル)カルバミン酸2−フルオロ−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0226】
【化73】

【0227】
表題化合物(MS:m/e=494.5(M+H)+)を、1−トリフルオロメチル−シクロプロピルメチルアミンおよび3−フルオロ−2−ヒドロキシ−N−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミドから実施例6と同様に製造した。後者は、3−フルオロ乳酸から、(S)−2−ヒドロキシ−N−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミド(実施例1、ステップa)と同様に得ることができた。
【0228】
実施例53
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)カルバミン酸(S)−1−((S)−1−シクロプロピルメチル−5−メチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イルカルバモイル)エチルエステル
【0229】
【化74】

【0230】
a)((S)−1−シクロプロピルメチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチルエステル
−75℃のテトラヒドロフラン10ml中の(S)−(2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチルエステル0.6g(2.2mmol)の溶液に、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液(テトラヒドロフラン中に1M)2.2ml(2,2mmol)を添加した。−75℃で30分間撹拌した後、混合物を室温になるまで放置して、ブロモメチルシクロプロパン0.35g(2.6mmol)を添加した。混合物を室温で2.5時間撹拌して、真空濃縮した。残渣を1M NaHSO4溶液と酢酸エチルとで分配した。ひとまとめにした有機層を水で再抽出して乾燥させ(MgSO4)、((S)−1−シクロプロピルメチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチルエステル0.285g(40%)を得た。
【0231】
b)(S)−3−アミノ−1−シクロプロピル−5−メチル−1,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−2−オン
ジメチルホルムアミド(3.5ml)中の((S)−1−シクロプロピルメチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチルエステル0.35g(1mmol)に、炭酸カリウム0.36g(3.0mmol)およびヨウ化メチル0.37g(3mmol)を添加して、混合物を室温で一晩撹拌した。水(10ml)を添加して、混合物を酢酸エチルで2回(それぞれ10mlで)抽出した。ひとまとめにした有機層を乾燥させて(MgSO4)、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1:1)で精製して、白色固形物0.33g(72%)を得た。この化合物をジクロロメタン2mlとトリフルオロ酢酸2mlとの混合物に溶解して、室温で2時間撹拌した。仕上げのために、混合物を真空濃縮し、その後、ジクロロメタンを添加して混合物を重炭酸ナトリウム溶液で抽出した。有機層を乾燥させて(MgSO4)、蒸発させ、(S)−3−アミノ−1−シクロプロピル−5−メチル−1,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−2−オン0.22gを得た。
【0232】
c)(S)−N−((S)−1−シクロプロピルメチル−5−メチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)−2−ヒドロキシプオピオンアミド
THF(2ml)中の(S)−3−アミノ−1−シクロプロピル−5−メチル−1,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−2−オン(220mg、1mmol)およびL−(+)−乳酸(81mg、1mmol)の冷却した溶液(0℃)に、ヒドロキシベンゾトリアゾール(121mg、1mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(232mg、2mmol)および1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(172mg、1mmol)を添加して、室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をジクロロメタンに取り出して、水で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ蒸発させた。カラムクロマトグラフィー精製(シリカゲル、ジクロロメタン/メタノール=1:0〜9:1)で、表題化合物(定量347mg)を白色固形物として得た。
【0233】
d)(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)カルバミン酸(S)−1−((S)−1−シクロプロピルメチル−5−メチル−6−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イルカルバモイル)エチルエステル
表題化合物(MS:m/e=493.3(M+H+))を、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルアミンおよび(S)−N−((S)−1−シクロプロピルメチル−5−メチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)−2−ヒドロキシプオピオンアミドから実施例6と同様に製造した。
【0234】
実施例54
(2,2,2−トリフルオロエチル)カルバミン酸(S)−1−((S)−1−シクロプロピルメチル−5−メチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イルカルバモイル)エチルエステル
【0235】
【化75】

【0236】
表題化合物(MS:m/e=483.3(M+H)+)を、2,2,2−トリフルオロエチルアミンから実施例56と同様に製造した。
【0237】
実施例55
(1−トリフルオロメチル−シクロプロピルメチル)カルバミン酸(S)−1−((S)−1−シクロプロピルメチル−5−メチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イルカルバモイル)エチルエステル
【0238】
【化76】

【0239】
表題化合物(MS:m/e=443.1(M+H)+)を、1−トリフルオロメチル−シクロプロピルメチルアミンから実施例56と同様に製造した。
【0240】
実施例56
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)カルバミン酸(S)−1−((S)−5−ベンゾイル−1−メチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イルカルバモイル)エチルエステル
【0241】
【化77】

【0242】
a)(S)−(1−メチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチルエステル
−75℃のテトラヒドロフラン80ml中の(S)−(2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチルエステル5.0g(18mmol)の溶液に、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液(テトラヒドロフラン中に1M)18ml(18mmol)を添加した。−75℃で30分間撹拌した後、混合物を室温になるまで放置して、ヨウ化メチル3.07g(21.6mmol)を添加した。混合物を室温で2.5時間撹拌して、真空濃縮した。残渣を1M NaHSO4溶液と酢酸エチルとで分配した。ひとまとめにした有機層を水で再抽出して乾燥させた(MgSO4)。溶媒を蒸発させた後、(S)−(1−メチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチルエステルを、次のステップに十分な純度で得た。
【0243】
b)(S)−(5−ベンゾイル−1−メチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチルエステル
(S)−(1−メチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(260mg、0.55mmol)、トリエチルアミン(111mg、1.1mmol)および塩化ベンゾイル(93mg、0.66mmol)をジクロロメタン(2ml)に溶解して、一晩撹拌した。その後、反応混合物をHCl(1N)に注いで、ジクロロメタンで抽出した。有機層をNaHCO3(1N)で洗浄して乾燥および蒸発させた。(S)−(5−ベンゾイル−1−メチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチルエステルを次のステップに十分な純度で得た。
【0244】
c)(S)−3−アミノ−5−ベンゾイル−1−メチル−1,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−2−オン
(S)−(5−ベンゾイル−1−メチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(260mg、0.66mmol)を、トリフルオロ酢酸とジクロロメタンとの混合物(1:1、2ml)に2.5時間、溶解させた。揮発物の部分を蒸発させて、(S)−3−アミノ−5−ベンゾイル−1−メチル−1,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−2−オンを次のステップに十分な純度で得た。
【0245】
d)(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)カルバミン酸(S)−1−((S)−5−ベンゾイル−1−メチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イルカルバモイル)エチルエステル
表題化合物(MS:m/e=543.2(M+H)+)を、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルアミンおよびN−((S)−5−ベンゾイル−1−メチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)−(S)−2−ヒドロキシプロピオンアミドから実施例53と同様に製造した。後者は、(S)−3−アミノ−5−ベンゾイル−1−メチル−1,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−2−オンから、(S)−2−ヒドロキシ−N−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミド(実施例1、ステップa)と同様に製造することができた。
【0246】
実施例57
【0247】
【化78】

【0248】
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)カルバミン酸(S)−1−((S)−5−アセチル−1−メチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イルカルバモイル)エチルエステル
【0249】
a)((S)−5−アセチル−1−メチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチルエステル
実施例56、b)に記載したものと同様の手法で、(S)−(1−メチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチルエステル[実施例56、a)]を無水酢酸でアシル化して、表題化合物を白色固形物として得た(MS:m/e=334(M+H)+)。
【0250】
b)(S)−5−アセチル−3−アミノ−1−メチル−1,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−2−オン塩酸塩
実施例56、c)に記載したものと同様の手法で、((S)−5−アセチル−1−メチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチルエステルのtert−ブトキシカルボニル基を開裂して、表題化合物を淡黄色固形物として得て、更に精製せずに次のステップで用いた(MS:m/e=234(M+H)+)。
【0251】
c)(S)−N−((S)−5−アセチル−1−メチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)−2−ヒドロキシプロピオンアミド
実施例53、c)に記載したものと同様の手法で、(S)−5−アセチル−3−アミノ−1−メチル−1,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−2−オン塩酸塩をL−(+)−乳酸と縮合して、表題化合物を黄色泡状物として得た(MS:m/e=306(M+H)+)。
【0252】
d)(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)カルバミン酸(S)−1−((S)−5−アセチル−1−メチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イルカルバモイル)エチルエステル
ピリジン1.5ml中の(S)−N−((S)−5−アセチル−1−メチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)−2−ヒドロキシプロピオンアミド50mg(0.16mmol)の溶液を、4−ニトロフェニルクロロホルマート39mg(0.18mmol)で処理して、混合物を室温で18時間撹拌した。仕上げのために溶媒を蒸発させて、残渣をヘプタンと酢酸エチルとの3:1混合物を溶離液として用いたシリカゲルのクロマトグラフィーにかけた。炭酸(S)−1−((S)−5−アセチル−1−メチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イルカルバモイル)エチルエステル4−ニトロフェニルエステル(MS:m/e=488(M+NH4+)を得た。エステルを2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルアミン0.7mlで処理して、混合物を室温で36時間撹拌した。仕上げのために酢酸エチル3mlを添加して、溶液を飽和炭酸ナトリウム溶液および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。精製のために粗生成物を、ジクロロメタンとメタノールとの98:2〜95:5混合物の勾配を溶離液として利用したシリカゲルのクロマトグラフィーにかけた。表題化合物12mg(理論値の38%)を白色固形物として得た(MS:m/e=498(M+NH4+)。
【0253】
実施例58
(2,3,5−トリフルオロベンジル)カルバミン酸(S)−1−((S)−5−アセチル−1−メチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イルカルバモイル)エチルエステル
【0254】
【化79】

【0255】
実施例57、d)に記載されたものと同様の手法で、炭酸(S)−1−((S)−5−アセチル−1−メチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イルカルバモイル)エチルエステル4−ニトロフェニルエステルを、ジオキサン中の2,3,5−トリフルオロベンジルアミンでアミノ化して、表題化合物を淡黄色固形物として得た(MS:m/e=510(M+NH4+)。
【0256】
実施例59
【0257】
【化80】

【0258】
(S)−5−メチル−4−オキソ−3−[(S)−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルカルバモイルオキシ)−プロピオニルアミノ]−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸シクロプロピルメチルエステル
【0259】
a)(S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−メチル−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸シクロプロピルメチルエステル
N,N−ジメチルホルムアミド10ml中の(S)−(1−メチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチルエステル[実施例56、a)]350mg(1.2mmol)の溶液を、固形二酸化炭素 約1g、ブロモメチルシクロプロパン237mg(1.7mmol)および炭酸セシウム626mg(1.9mmol)で連続して処理した。反応混合物を週末の間、80℃の密閉フラスコ内で撹拌した。仕上げのために、溶媒を減圧下で蒸発させて、残渣を酢酸エチル30mlと水10mlとの混合物に溶解させた。有機層を分離して、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。精製のために粗化合物を、ヘプタンと酢酸エチルとの3:1混合物を溶離液として用いたシリカゲルのクロマトグラフィーにかけた。(S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−メチル−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸シクロプロピルメチルエステル410mg(理論値の87%)を白色ゴム状物として得た(MS:m/e=579(M+OAc)+)。
【0260】
b)(S)−3−アミノ−5−メチル−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸シクロプロピルメチルエステル塩酸塩
実施例56、c)に記載されたものと同様の手法で、(S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−メチル−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸シクロプロピルメチルエステルのtert−ブトキシカルボニル基を開裂して、表題化合物を淡黄色泡状物として得た。
【0261】
c)(3S)−((2S)−ヒドロキシプロピオニルアミノ)−5−メチル−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸シクロプロピルメチルエステル
実施例53、c)に記載されたものと同様の手法で、(S)−3−tert−アミノ−5−メチル−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸シクロプロピルメチルエステルをL−(+)−乳酸と縮合して、表題化合物を淡黄色泡状物として得た(MS:m/e=362(M+H)+)。
【0262】
d)(S)−5−メチル−4−オキソ−3−[(S)−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルカルバモイルオキシ)プロピオニルアミノ]−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸シクロプロピルメチルエステル
実施例57、d)に記載したものと同様の手法で、(3S)−((2S)−ヒドロキシプロピオニルアミノ)−5−メチル−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸シクロプロピルメチルエステルを4−ニトロフェニルクロロホルマートと縮合して、(S)−5−メチル−3−[(S)−2−(4−ニトロフェノキシカルボニルオキシ)プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−カルボン酸シクロプロピルメチルエステルを得た[MS:m/e=544(M+NH4+]。直ちに、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルアミンによりアミノ分解して、表題化合物を白色泡状物として得た(MS:m/e=554(M+NH4+)。
【0263】
実施例60
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)カルバミン酸(S)−1−[(S)−5−(シクロプロピルメチルカルバモイル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イルカルバモイル]エチルエステル
【0264】
【化81】

【0265】
a)[(S)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル!RO4898946−000!
実施例53、a)に記載されたものと同様の手法で、(S)−(2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチルエステルを、2,2,2−トリフルオロエチルトリフラートでアルキル化し、ジクロロメタンとメタノールとの99:1混合物を溶離液として用いたシリカゲルのクロマトグラフィーの後、表題化合物を白色泡状物として得た(MS:m/e=360(M+H)+)。
【0266】
b)(S)−3−アミノ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−2−オン
実施例53、b)に記載したものと同様の手法で、[(S)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステルのtert−ブトキシカルボニル基を開裂して、表題化合物を淡黄色固形物として得た(MS:m/e=260(M+H)+)。
【0267】
c)(3S)−[(2S)−ヒドロキシ]−N−[2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]プロピオンアミド
実施例53、c)に記載したものと同様の手法で、(S)−3−アミノ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−2−オンをL−(+)−乳酸で縮合して、表題化合物を黄色固形物として得た(MS:m/e=332(M+H)+)。
【0268】
d)4−オキソ−(3S)−[(2S)−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルカルバモイルオキシ)−プロピオニルアミノ]−5−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸4−ニトロフェニルエステル
実施例57、d)に記載したものと同様の手法で、過剰の4−ニトロフェニルクロロホルマートを(3S)−[(2S)−ヒドロキシ]−N−[2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]プロピオンアミドと反応させて、中間体(3S)−[(2S)−(4−ニトロフェノキシカルボニルオキシ)プロピオニルアミノ]−4−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸4−ニトロフェニルエステルを得、その後、それを2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルアミンで処理して表題化合物に変換し、それを白色固形物として得た(MS:m/e=689(M+NH4+)。
【0269】
e)(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)カルバミン酸(S)−1−[(S)−5−(シクロプロピルメチルカルバモイル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イルカルバモイル)エチルエステル
ジオキサン0.5ml中の4−オキソ−(3S)−[(2S)−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルカルバモイルオキシ)−プロピオニルアミノ]−5−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸4−ニトロフェニルエステル46mg(0.07mmol)の溶液を、室温でアミノメチルシクロプロパン0.3mlで処理した。混合物を2.5時間撹拌し、その後、減圧下で蒸発させた。残渣を、ジクロロメタンとメタノールとの98:2混合物を溶離液として用いたシリカゲルのクロマトグラフィーにかけた。表題化合物6mg(理論値の15%)を白色固形物として得た(MS:m/e=604(M+H)+)。
【0270】
実施例61
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)カルバミン酸(S)−1−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0271】
【化82】

【0272】
a)(−)−(S)−2−ヒドロキシ−N−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミド
表題化合物((MS:m/e=311.3(M+H)+))を、(−)−(S)−7−アミノ−5−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−6−オン塩酸塩およびL−(+)−乳酸から、実施例1、a)と同様に製造した。
【0273】
b)(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)カルバミン酸(S)−1−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
表題化合物(MS:m/e=486.4(M+H)+)を、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルアミンおよび(−)−(S)−2−ヒドロキシ−N−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミドから、実施例6と同様に製造した。
【0274】
実施例62
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)カルバミン酸(S)−1−((R)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0275】
【化83】

【0276】
a)(+)−(S)−2−ヒドロキシ−N−((R)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミド
表題化合物((MS:m/e=311.3(M+H)+))を、(+)−(R)−7−アミノ−5−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−6−オン塩酸塩およびL−(+)−乳酸から、実施例1、a)と同様に製造した。
【0277】
b)(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)カルバミン酸(S)−1−((R)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
表題化合物(MS:m/e=486.4(M+H)+)を、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルアミンおよび(+)−(S)−2−ヒドロキシ−N−((R)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミドから、実施例6と同様に製造した。
【0278】
実施例63
(3,3,3−トリフルオロプロピル)カルバミン酸(S)−1−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0279】
【化84】

【0280】
表題化合物((MS:m/e=450.4(M+H)+))を、3,3,3−トリフルオロプロピルアミンおよび(−)−(S)−2−ヒドロキシ−N−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミドから、実施例6と同様に製造した。
【0281】
実施例64
(3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチル)カルバミン酸(S)−1−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0282】
【化85】

【0283】
表題化合物((MS:m/e=500.4(M+H)+))を、3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチルアミンおよび(−)−(S)−2−ヒドロキシ−N−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミドから、実施例6と同様に製造した。
【0284】
実施例65
(2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル)カルバミン酸(S)−1−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0285】
【化86】

【0286】
表題化合物((MS:m/e=536(M+H)+))を、(2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル)アミンおよび(−)−(S)−2−ヒドロキシ−N−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミドから、実施例6と同様に製造した。
【0287】
実施例66
(3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−2−ヒドロキシヘキシル)カルバミン酸−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0288】
【化87】

【0289】
表題化合物((MS:m/e=616(M+H)+))を、1−アミノ−3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキサン−2−オールおよび(−)−(S)−2−ヒドロキシ−N−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミドから、実施例6と同様に製造した。
【0290】
実施例67
(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロオクチル)カルバミン酸(S)−1−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0291】
【化88】

【0292】
表題化合物((MS:m/e=736(M+H)+))を、(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロオクチル)アミンおよび(−)−(S)−2−ヒドロキシ−N−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミドから、実施例6と同様に製造した。
【0293】
実施例68
(2,2,2−トリフルオロエチル)カルバミン酸(S)−1−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0294】
【化89】

【0295】
表題化合物((MS:m/e=436.5(M+H)+))を、2,2,2−トリフルオロエチルアミンおよび(−)−(S)−2−ヒドロキシ−N−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミドから、実施例6と同様に製造した。
【0296】
実施例69
(4,4,4−トリフルオロブチル)カルバミン酸(S)−1−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0297】
【化90】

【0298】
表題化合物((MS:m/e=464.5(M+H)+))を、4,4,4−トリフルオロブチルアミンおよび(−)−(S)−2−ヒドロキシ−N−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミドから、実施例6と同様に製造した。
【0299】
実施例70
(3,3,4,4−テトラフルオロブチル)カルバミン酸(S)−1−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0300】
【化91】

【0301】
表題化合物((MS:m/e=482.6(M+H)+))を、3,3,4,4−テトラフルオロブチルアミンおよび(−)−(S)−2−ヒドロキシ−N−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミドから、実施例6と同様に製造した。
【0302】
実施例71
プロピルカルバミン酸(S)−1−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0303】
【化92】

【0304】
表題化合物((MS:m/e=396.4(M+H)+))を、プロピルアミンおよび(−)−(S)−2−ヒドロキシ−N−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミドから、実施例6と同様に製造した。
【0305】
実施例72
ペンチルカルバミン酸(S)−1−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0306】
【化93】

【0307】
表題化合物((MS:m/e=424(M+H)+))を、n−ペンチルアミンおよび(−)−(S)−2−ヒドロキシ−N−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミドから、実施例6と同様に製造した。
【0308】
実施例73
(3,3−ジメチルブチル)カルバミン酸(S)−1−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0309】
【化94】

【0310】
表題化合物((MS:m/e=438(M+H)+))を、(3,3−ジメチルブチル)アミンおよび(−)−(S)−2−ヒドロキシ−N−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミドから、実施例6と同様に製造した。
【0311】
実施例74
((E)−ブタ−2−エニル)カルバミン酸(S)−1−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0312】
【化95】

【0313】
表題化合物((MS:m/e=408(M+H)+))を、クロチルアミンおよび(−)−(S)−2−ヒドロキシ−N−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミドから、実施例6と同様に製造した。
【0314】
実施例75
((E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエニル)カルバミン酸(S)−1−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0315】
【化96】

【0316】
表題化合物((MS:m/e=490(M+H)+))を、(E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエニルアミンおよび(−)−(S)−2−ヒドロキシ−N−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミドから、実施例6と同様に製造した。
【0317】
実施例76
(2−メトキシエチル)カルバミン酸(S)−1−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0318】
【化97】

【0319】
表題化合物((MS:m/e=412.5(M+H)+))を、2−メトキシエチルアミンおよび(−)−(S)−2−ヒドロキシ−N−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミドから、実施例6と同様に製造した。
【0320】
実施例77
(3−メトキシプロピル)カルバミン酸(S)−1−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0321】
【化98】

【0322】
表題化合物((MS:m/e=426.5(M+H)+))を、3−メトキシプロピルアミンおよび(−)−(S)−2−ヒドロキシ−N−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミドから、実施例6と同様に製造した。
【0323】
実施例78
(2−トリメチルシラニル−エチル)カルバミン酸(S)−1−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0324】
【化99】

【0325】
表題化合物((MS:m/e=454.5(M+H)+))を、2−トリメチルシラニル−エチルアミンおよび(−)−(S)−2−ヒドロキシ−N−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミドから、実施例6と同様に製造した。
【0326】
実施例79
フェニルカルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
表題化合物((MS:m/e=430.3(M+H)+))を、フェニルイソシアナートおよび(S)−2−ヒドロキシ−N−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミドから、実施例1と同様に製造した。
【0327】
実施例80
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)カルバミン酸(S)−1−((S)−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル
【0328】
【化100】

【0329】
a)5−(4−メトキシベンジル)−5H,7H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−6−オン
室温のジメチルホルムアミド15ml中の5H,7H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−6−オン0.82g(4mmol)の溶液に、油中の55%水素化ナトリウム0.20g(5mmol)を添加した。室温で30分間撹拌した後、塩化p−メトキシベンジル0.75g(5mmol)を添加して、室温で2時間撹拌し続けた。仕上げのために、混合物を水と酢酸エチルとで分配した。有機層を1N塩酸で再抽出し、水層を酢酸エチルで洗浄した。ひとまとめにした有機層を乾燥させ(MgSO4)、真空濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1:1)で精製して、5−(4−メトキシベンジル)−5H,7H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−6−オン1.175g(91%)を無色油状物として得た(MS:m/e=330.4(M+H)+)。
【0330】
b)(RS)−7−アミノ−5−(4−メトキシベンジル)−5H,7H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−6−オン
トルエン15ml中の5−(4−メトキシベンジル)−5H,7H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−6−オン1.15g(3.5mmol)の溶液に、亜硝酸イソアミル0.836g(7mmol)を添加して、混合物を0℃に冷却した。カリウムビス(トリメチルシリル)アミド21.4ml(10.5mmol)(トルエン中に0.5M)の溶液を緩やかに添加して、この温度で2時間撹拌し続けた。硫酸水素ナトリウム溶液を添加して、混合物を酢酸エチルで2回抽出した。
【0331】
ひとまとめにした有機層を水で再抽出して、乾燥させた(MgSO4)。溶媒を蒸発させた後、固形物を得て、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=95:5)により精製して、オキシム1.03g(81%)を得た。この化合物をエタノール(5ml)に溶解して、2N塩酸1.5mlを添加した。パラジウム担持炭素(10%Degussa 1835、100mg)を添加して、混合物を室温で24時間、H2圧5バールで水素化した。触媒をろ別して、溶媒を蒸発させた。残渣をジクロロメタン(5ml)と4N塩酸(2ml)とで分配した。水性溶液を分離して、水酸化ナトリウムで塩基性pHに設定し、酢酸エチルで2回抽出した。乾燥させて(MgSO4)、酢酸エチルを蒸発させた後、表題化合物0.8g(63%)を白色固形物として得た(MS:m/e=354.3(M+H)+)。
【0332】
c)(S)−7−アミノ−5−(4−メトキシベンジル)−5H,7H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−6−オン
ラセミ体(RS)−7−アミノ−5−(4−メトキシベンジル)−5H,7H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−6−オンを、イソプロパノールとヘプタンとの1:3混合物を溶離液として用いたChiralpak ADのクロマトグラフィーにより分離して:
(S)−7−アミノ−5−(4−メトキシベンジル)−5H,7H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−6−オン、[α]589=−146°(CHCl3中に1%)、および
(R)−7−アミノ−5−(4−メトキシベンジル)−5H,7H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−6−オン、[α]589=+148°(CHCl3中に1%)
を得た。
【0333】
d)(S)−7−アミノ−5H,7H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−6−オン
ジクロロメタン38ml中の(S)−7−アミノ−5−(4−メトキシベンジル)−5H,7H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−6−オン0.55g(1.6mmol)、トリフルオロ酢酸3.74ml(50mmol)およびトリフルオロメタンスルホン酸1.4ml(16mmol)の溶液を、室温で4時間撹拌した。溶媒を留去して、重炭酸ナトリウム水溶液/酢酸エチルで抽出した後、酢酸エチル/メタノール(100〜95/0〜5)を用いたシリカゲルのクロマトグラフィーにより、(S)−7−アミノ−5H,7H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−6−オン0.35g(96%)を橙色固形物として得た(MS:m/e=225.4(M+H)+)。
【0334】
e)(S)−2−ヒドロキシ−N−((S)−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)−プロピオンアミド
テトラヒドロフラン8ml中の(S)−7−アミノ−5H,7H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−6−オン0.20g(0.9mmol)の溶液を、L−乳酸0.09g(0.99mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物0.14g(0.9mmol)、N−エチルジイソプロピルアミン314μl(1.8mmol)およびN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N'−エチルカルボジイミド塩酸塩0.18g(0.9mmol)で0℃で処理した。室温で一晩撹拌した後、混合物を1N水性塩酸/酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル/シクロヘキサン(0〜100/100〜0)を用いたシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製して、(S)−2−ヒドロキシ−N−((S)−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)−プロピオンアミド0.19g(70%)を白色固形物として得た(MS:m/e=297.1(M+H)+)。
【0335】
f)炭酸4−ニトロフェニルエステル(S)−1−((S)−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル
ジクロロメタン5ml中の(S)−2−ヒドロキシ−N−((S)−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)−プロピオンアミド0.17g(0.57mmol)を、ピリジン93μl(1.15mmol)および4−ニトロフェニルクロロホルマート0.14g(0.69mmol)と共に室温で一晩撹拌した。酢酸エチル/シクロヘキサン(0〜100/100〜0)を用いたシリカゲルのクロマトグラフィーにより、炭酸4−ニトロフェニルエステル(S)−1−((S)−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル0.27mg(75%)を白色固形物として得た(MS:m/e=462.3(M+H)+)。
【0336】
g)(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)カルバミン酸(S)−1−((S)−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル
炭酸4−ニトロフェニルエステル(S)−1−((S)−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル0.12g(0.25mmol)および2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルアミン543μlを、室温で一晩撹拌した。ジクロロメタン/酢酸エチル(100〜0/75〜25)を用いたシリカゲルのクロマトグラフィーにより、(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)カルバミン酸(S)−1−((S)−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)エチルエステル0.075g(63%)を白色固形物として得た(MS:m/e=472.1(M+H)+、[α]589=−76.4°(MeOH中に1%))。
【0337】
実施例81
(3,3,3−トリフルオロプロピル)カルバミン酸(S)−1−(S)−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル
【0338】
【化101】

【0339】
表題化合物(MS:m/e=436(M+H)+)を、3,3,3−トリフルオロプロピルアミンおよび(S)−2−ヒドロキシ−N−((S)−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)プロピオンアミドから、実施例80、f)およびg)と同様に製造した。
【0340】
実施例82
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)カルバミン酸(S)−1−((S)−5−シクロプロピルメチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル
【0341】
【化102】

【0342】
a)(S)−7−アミノ−5−シクロプロピルメチル−5H,7H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−6−オン
(RS)−7−アミノ−5−シクロプロピルメチル−5H,7H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−6−オンを、イソプロパノールとヘプタンとの1:4混合物を溶離液として用いたChiralpak ADのHPLCにより分離して、(S)−7−アミノ−5−シクロプロピルメチル−5H,7H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−6−オン、[α]589=−162°(MeOH中に1%)および(R)−7−アミノ−5−シクロプロピルメチル−5H,7H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−6−オンを得た。([α]589=+163°(MeOH中に1%))
【0343】
b)(S)−N−((S)−5−シクロプロピルメチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)−2−ヒドロキシプロピオンアミド
テトラヒドロフラン15ml中の(S)−7−アミノ−5−シクロプロピルメチル−5H,7H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−6−オン0.47g(1.69mmol)の溶液を、L−乳酸0.17g(1.86mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物0.26g(1.69mmol)、N−エチルジイソプロピルアミン590μl(3.38mmol)およびN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N'−エチルカルボジイミド塩酸塩0.33g(1.69mmol)で0℃で処理した。室温で一晩撹拌した後、混合物を1N水性塩酸/酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル/シクロヘキサン(0〜100/100〜0)を用いたシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製して、(S)−N−((S)−5−シクロプロピルメチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)−2−ヒドロキシプロピオンアミド0.50g(84%)を白色固形物として得た(MS:m/e=351.4(M+H)+、[α]589=−131°(MeOH中に1%))。
【0344】
c)炭酸(S)−1−((S)−5−シクロプロピルメチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル4−ニトロフェニルエステル
ジクロロメタン15ml中の(S)−N−((S)−5−シクロプロピルメチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル)−2−ヒドロキシプロピオンアミド0.46g(1.32mmol)を、ピリジン213μl(2.65mmol)および4−ニトロフェニルクロロホルマート0.33g(1.58mmol)と共に室温で一晩撹拌した。酢酸エチル/シクロヘキサン(0〜100/100〜0)を用いたシリカゲルのクロマトグラフィーにより、炭酸(S)−1−((S)−5−シクロプロピルメチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル4−ニトロフェニルエステル0.63mg(92%)を白色泡状物として得た(MS:m/e=516.5(M+H)+、[α]589=−164°(MeOH中に0.94%))。
【0345】
d)(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)カルバミン酸(S)−1−((S)−5−シクロプロピルメチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル
炭酸(S)−1−((S)−5−シクロプロピルメチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル4−ニトロフェニルエステル0.61g(1.18mmol)および2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルアミン2.5mlを、室温で一晩撹拌した。ジクロロメタン/酢酸エチル(100〜70/0〜30)を用いたシリカゲルのクロマトグラフィーにより、(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)カルバミン酸(S)−1−((S)−5−シクロプロピルメチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル0.61g(98%)を白色固形物として得た(MS:m/e=526.0(M+H)+、[α]589=−94°(MeOH中に1.1%)。
【0346】
実施例83
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)カルバミン酸(S)−1−[(S)−6−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル
【0347】
【化103】

【0348】
a)7−アミノ−5−(2,2,2−トリフルオロエチル)−5H,7H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−6−オン
ラセミ体(RS)−7−アミノ−5−(2,2,2−トリフルオロエチル)−5H,7H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−6−オンを、イソプロパノールとヘプタンとの15:85混合物を溶離液として用いたChiralpak ADのクロマトグラフィーにより分離して、(S)−7−アミノ−5−(2,2,2−トリフルオロエチル)−5H,7H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−6−オン([α]589=−29°(CHCl3中に1%))および(R)−7−アミノ−5−(2,2,2−トリフルオロエチル)−5H,7H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−6−オン([α]589=+26°(CHCl3中に1%))を得た。
【0349】
b)(S)−2−ヒドロキシ−N−[(S)−6−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル]−プロピオンアミド
テトラヒドロフラン18ml中の(S)−7−アミノ−5−(2,2,2−トリフルオロエチル)−5H,7H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−6−オン0.26g(0.85mmol)の溶液を、L−乳酸0.08g(0.94mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物0.13g(0.85mmol)、N−エチルジイソプロピルアミン297μl(1.70mmol)およびN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N'−エチルカルボジイミド塩酸塩0.17g(0.85mmol)で0℃で処理した。室温で一晩撹拌した後、混合物を1N水性塩酸/酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル/ヘプタン(0〜100/100〜0)を用いたシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製して、(S)−2−ヒドロキシ−N−[(S)−6−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル]−プロピオンアミド0.22g(68%)を灰色固形物として得た(MS:m/e=379.4(M+H)+、[α]589=−23°(CHCl3中に1.1%))。
【0350】
c)炭酸4−ニトロフェニルエステル(S)−1−[(S)−6−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル
ジクロロメタン5ml中の(S)−2−ヒドロキシ−N−[(S)−6−オキソ−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イル]−プロピオンアミド0.20g(0.53mmol)を、ピリジン85μl(1.06mmol)および4−ニトロフェニルクロロホルマート0.13g(0.64mmol)と共に室温で一晩撹拌した。酢酸エチル/シクロヘキサン(0〜100/100〜0)を用いたシリカゲルのクロマトグラフィーにより、炭酸4−ニトロフェニルエステル(S)−1−[(S)−6−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル]−エチルエステル0.07mg(23%)を白色固形物として得た(MS:m/e=544.3(M+H)+)。
【0351】
d)(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)カルバミン酸(S)−1−[(S)−6−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル]−エチルエステル
炭酸4−ニトロフェニルエステル(S)−1−[(S)−6−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル0.065g(0.12mmol)および2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルアミン0.26mlを、室温で一晩撹拌した。ジクロロメタン/酢酸エチル(100〜40/0〜60)を用いたシリカゲルのクロマトグラフィーにより、(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)カルバミン酸(S)−1−[(S)−6−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル0.06g(86%)を白色泡状物として得た(MS:m/e=554.3(M+H)+、[α]589=−4.4°(CHCl3中に0.75%)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式:
【化1】


〔式中、
1は、非置換かまたは低級アルキル、低級アルコキシ、CF3もしくはハロゲンによって一置換、二置換もしくは三置換された、−(CHR')q−アリールまたは−(CHR')q−ヘテロアリールであるか、あるいは低級アルキル、低級アルケニル、−(CH2n−Si(CH33、−(CH2n−O−低級アルキル、−(CH2n−S−低級アルキル、−(CH2q−シクロアルキル、−(CH2n−[CH(OH)]m−(CF2p−CHq(3-q)であるか、あるいは−(CH2n−CR2−CF3(式中、2個のR基は、炭素原子と一緒になってシクロアルキル環を形成する)であり;
R'は、水素または低級アルキルであり;
nは、1、2または3であり;
mは、0または1であり;
pは、0、1、2、3、4、5または6であり;
qは、0、1、2または3であり;
2は、水素または低級アルキルであり;
3は、水素、低級アルキル、−CH2CF2CF3、CH2CF3、(CH22CF3、CF3、CHF2、CH2Fであるか、または場合によりハロゲンによって一置換、二置換もしくは三置換されたアリールであるか、または−(CH2n−NR56(式中、R5およびR6は、互いに独立して、水素または低級アルキルである)であり;
4は、以下の基:
【化2】


(式中、
7は、水素、低級アルキル、−(CH2n−CF3または−(CH2n−シクロアルキルであり;
8は、水素、低級アルキル、−C(O)−フェニル、−C(O)−低級アルキル、−C(O)O−(CH2n−シクロアルキル、−C(O)O−(CH2n−低級アルキル、−C(O)NH−(CH2n−低級アルキルまたは−C(O)NH−(CH2n−シクロアルキルであり;
9は、水素、低級アルキル、−(CH2n−シクロアルキルまたは−(CH2n−CF3である)の一つである〕で示される化合物、およびその薬学的に適切な酸付加塩、光学的に純粋な鏡像異性体、ラセミ体、またはジアステレオマー混合物。
【請求項2】
一般式:
【化3】


〔式中、
1は、非置換かまたは低級アルキル、低級アルコキシ、CF3もしくはハロゲンによって一置換、二置換もしくは三置換された、−(CH2n−アリールまたは−(CH2n−ヘテロアリールであるか、あるいは低級アルキル、−(CH2n−O−低級アルキル、−(CH2n−S−低級アルキル、−(CH2n−シクロアルキル、−(CH2n−CH2F、−(CH2n−CF3、−(CH2n−CF2−CF3、−(CH2n−CF2−CHF2、−(CH2n−CR2−CF3(式中、2個のR基は、炭素原子と一緒になってシクロアルキル環を形成する)であり;
2は、水素または低級アルキルであり;
3は、水素、低級アルキル、−CH2F、CHF2、CF3であるか、または場合によりハロゲンによって一置換、二置換もしくは三置換されたアリールであるか、あるいは−(CH2n−NR56(式中、R5およびR6は、互いに独立して、水素または低級アルキルである)であり;
4は、以下の基:
【化4】


(式中、
7は、低級アルキルまたは−(CH22−シクロアルキルであり;
8およびR9は、それぞれ互いに独立して、水素、低級アルキル、−(CH2n−シクロアルキルまたは−C(O)フェニルである)の一つである〕で示される化合物、およびその薬学的に適切な酸付加塩、光学的に純粋な鏡像異性体、ラセミ体、またはジアステレオマー混合物。
【請求項3】
4がa)である、請求項1記載の式Iで示される化合物。
【請求項4】
1が、非置換かまたは低級アルキル、低級アルコキシ、CF3もしくはハロゲンによって一置換、二置換もしくは三置換された、−CH2−フェニルである、請求項3記載の式Iで示される化合物。
【請求項5】
(2,3−ジフルオロ−ベンジル)−カルバミン酸 (S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−カルバミン酸 (S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(2−メチル−ベンジル)−カルバミン酸 (S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(2,4−ジフルオロ−ベンジル)−カルバミン酸 (S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(3,4−ジフルオロ−ベンジル)−カルバミン酸 (S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(2,3,5−トリフルオロ−ベンジル)−カルバミン酸 (S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、又は
(2,3,6−トリフルオロ−ベンジル)−カルバミン酸 (S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステルである、請求項4記載の式Iで示される化合物。
【請求項6】
1が、−(CH2n−[CH(OH)]m−(CF2p−CHq(3-q)である、請求項3記載の式Iで示される化合物。
【請求項7】
(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−カルバミン酸 (S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−カルバミン酸 (S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−カルバミン酸 2−フルオロ−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−カルバミン酸 1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−プロピルエステル、
(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−カルバミン酸 1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−プロピルエステル、
(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−カルバミン酸 2−フルオロ−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−カルバミン酸 (S)−1−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(3,3,3−トリフルオロ−プロピル)−カルバミン酸 (S)−1−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−ブチル)−カルバミン酸 (S)−1−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−ブチル)−カルバミン酸 (S)−1−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロ−オクチル)−カルバミン酸 (S)−1−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−カルバミン酸 (S)−1−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−カルバミン酸 (S)−1−((S)−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(3,3,3−トリフルオロ−プロピル)−カルバミン酸 (S)−1−((S)−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−カルバミン酸 (S)−1−((S)−5−シクロプロピルメチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステル、又は
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−カルバミン酸 (S)−1−[(S)−6−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル]−エチルエステルである、請求項6記載の式Iで示される化合物。
【請求項8】
1が、−(CH2n−シクロアルキルである、請求項3記載の式Iで示される化合物。
【請求項9】
シクロプロピルメチル−カルバミン酸3−メチル−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−ブチルエステルである、請求項8記載の式Iで示される化合物。
【請求項10】
1が、−(CH2n−CR2−CF3(式中、2個のR基は、炭素原子と一緒になってシクロアルキル環を形成する)である、請求項3記載の式Iで示される化合物。
【請求項11】
(1−トリフルオロメチル−シクロプロピルメチル)−カルバミン酸(S)−1−(5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステルである、請求項10記載の式Iで示される化合物。
【請求項12】
1が、低級アルキルである、請求項3記載の式Iで示される化合物。
【請求項13】
(3,3−ジメチル−ブチル)−カルバミン酸(S)−1−((S)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−7−イルカルバモイル)−エチルエステルである、請求項12記載の式Iで示される化合物。
【請求項14】
4がb)である、請求項1記載の式Iで示される化合物。
【請求項15】
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−カルバミン酸(S)−1−((S)−5−ベンゾイル−1−メチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)カルバミン酸(S)−1−((S)−5−アセチル−1−メチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イルカルバモイル)−エチルエステル、
(S)−5−メチル−4−オキソ−3−[(S)−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイルオキシ)−プロピオニルアミノ]−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸シクロプロピルメチルエステル、又は
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)カルバミン酸(S)−1−[(S)−5−(シクロプロピルメチル−カルバモイル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イルカルバモイル]−エチルエステルである、請求項14記載の式Iで示される化合物。
【請求項16】
a)式:
【化5】


で示される化合物を式:
【化6】


で示される化合物と反応させて、式:
【化7】


(式中、R1〜R4は、請求項1記載の意義を有する)で示される化合物を生成するか、または
b)式:
【化8】


で示される化合物を適切なホスゲン同等物および塩基の存在下で、式:
【化9】


で示される化合物と反応させて、式:
【化10】


(式中、R1〜R4は、請求項1記載の意義を有する)で示される化合物を生成して、
所望なら得られた化合物を薬学的に許容され得る酸付加塩に転換することを含む、請求項1〜15のいずれか1項記載の式Iで示される化合物を製造する方法。
【請求項17】
請求項15記載の方法によってまたは同等の方法によって製造される、請求項1〜15のいずれか1項記載の化合物。
【請求項18】
請求項1〜15のいずれか1項記載の1種以上の化合物、および薬学的に許容され得る賦形剤を含有する医薬。
【請求項19】
アルツハイマー病の処置のための、請求項18記載の医薬。
【請求項20】
アルツハイマー病の処置用の医薬を製造するための、請求項1〜15のいずれか1項記載の化合物の使用。
【請求項21】
ここまでに記載した発明。

【公表番号】特表2007−507447(P2007−507447A)
【公表日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−530028(P2006−530028)
【出願日】平成16年9月27日(2004.9.27)
【国際出願番号】PCT/EP2004/010821
【国際公開番号】WO2005/040126
【国際公開日】平成17年5月6日(2005.5.6)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】