説明

ごみ収集システム

【課題】 無線タグの回収コストを抑え、ごみ収集作業の効率を落とさず、ごみ排出用袋に収納するものが水分を多く含んだ廃棄物であっても、ごみ排出用袋に設けた無線タグと、ごみ収集車のごみ投入口の上部付近に備えた無線通信装置間の無線通信が、確実に行えるごみ収集システムを提供することである。
【解決手段】 860MHz以上960MHz以下の周波数の領域で無線通信を行う、第1の無線通信用アンテナ2及びICチップ1を有する無線タグ3を、樹脂製の筒状体からなる本体部4に埋設し、樹脂製のワイヤーからなるワイヤー型拘束部6の一方の端部付近を本体部4の一方の開口部近傍に固着し、更に、ワイヤー型拘束部6を固着した側の本体部4の開口部近傍に、樹脂製のリング体を略半円状に2等分した樹脂製の半リング体からなる固定部5を、本体部4と固定部5の間に略半円状の貫通孔ができるように固着して構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線タグを用いたごみ収集システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、環境問題に対する自治体の取り組みとして、家庭などから排出されるごみを再資源化可能な資源物と、焼却または埋め立てする廃棄物とに分別して収集すると共に、ごみの排出量を削減するための施策をすすめている。
【0003】
その結果、一般家庭から排出されるごみの分別が日常的に行われつつある。しかし、ごみの分別状況の管理や、排出量の管理が家庭毎に成されてはいない為、分別が適切に行われなかったごみや、不正に排出されたごみに対して、排出した人の特定ができない場合は注意を促すことができず、一般家庭から排出されるごみの適正な分別の促進、及び排出量の削減が困難となりかねない。
【0004】
一方、一般家庭から排出されるごみを収納する廃棄物容器に設けた無線タグと、ごみ収集車に設けた無線通信装置を用いて、廃棄物の分別状況、及び排出量を管理する廃棄物収集管理のシステムが特許文献1に開示されている。
【0005】
特許文献1に記載の廃棄物収集管理のシステムは、RFIDタグが貼付され廃棄物が格納された廃棄物容器が廃棄物収集場に廃棄される。廃棄物容器が廃棄物収集車の廃棄物投入口付近に載置される。RFIDタグから廃棄物情報が読み取られる。廃棄物情報がサーバに送信される。廃棄物の分別状態が判定される。廃棄物分別情報がサーバに送信される。排出者が保有する情報端末に対して廃棄物の収集を制限することを通知する。作業者に対して排出者によって廃棄された廃棄物を収集しないように指示することで、より簡単な作業で廃棄物の分別状態に関する情報の収集・管理を効率的かつ確実におこなうことができる。
【0006】
【特許文献1】特開2008−041054号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ごみ収集に用いる廃棄物容器としては、例えば、特許文献1に記載の廃棄物収集管理のシステムで図面に示されている箱型の容器の他に、取り扱い及び積載が容易で、ごみ収集作業の効率が良い、袋状の収納容器、いわゆる、ごみ排出用袋も広く用いられている。
【0008】
ごみ排出用袋は、一般に、環境問題の観点から、焼却しても有害物質がでない樹脂製の袋であることが求められている。例えば、特許文献1に記載の様に、ごみ排出用袋に無線タグを貼り付けて用いるには、無線タグを貼り付ける為の接着剤が必要となり、焼却しても有害物質がでない接着剤の選定が必要となる。更に、ごみ排出用袋は回収まで、野外にあるごみ収集場に長時間放置される場合があり、無線タグはごみ排出用袋からの剥離や脱落が起きない様に固着する必要がある。しかし、ごみ排出用袋に固着させた無線タグは、ごみ排出用袋から無線タグを回収する際にごみ排出用袋を損傷させてしまい、収納している廃棄物を散乱させる可能性があり、容易ではなく、無線タグの回収コストが高くなるという課題がある。
【0009】
更に、ごみ排出用袋は、ごみ排出用袋に収納した廃棄物の分別状況を、ごみ収集作業者がごみ排出用袋の外から容易に確認できる様に、透明もしくは半透明の樹脂製の袋が用いられる場合が多く、ごみ収集作業者によって、例えば、長手方向が1.5mで、幅方向の寸法が1.5m程度である四角形の開口部からなるごみ収集車のごみ投入口に、連続して投入して収集される。
【0010】
ごみ収集作業において、ごみ収集作業者が、ごみ排出用袋をごみ収集車のごみ投入口に投入する場合、一般に、ごみ排出用袋の開口部を封口した位置を手に持ち、投入することが多い。もし、無線タグの位置を都度確認し、ごみ投入口に設けた無線通信装置の通信範囲を意識して、その通信範囲内を無線タグが通過する様にごみ排出用袋を投入するとすれば、ごみ収集作業の効率は格段に悪くなるという課題がある。
【0011】
よって、ごみ収集作業の効率を考慮すれば、無線タグとごみ投入口に設けた無線通信装置間の通信可能範囲は、ごみ投入口の開口部の全領域である必要があるが、例えば、特許文献1に記載の無線周波数が13.56MHzである電磁誘導方式の無線通信では、通信距離が50cm程度と短く、無線通信ができなくなるという課題がある。
【0012】
また、一般家庭から排出される廃棄物の中には、生ごみ等の水分を多く含んだごみが多く含まれる場合があり、例えば、特許文献1に記載のごみ収集システムで用いられている無線周波数が2.45GHzであるマイクロ波方式の無線通信では、水分の影響を受けやすく、通信距離が極端に減少してしまい、無線通信ができなくなるという課題がある。
【0013】
本発明の目的は、上記課題を解決し、無線タグの回収コストを抑え、ごみ収集作業の効率を落とさず、ごみ排出用袋に収納するものが水分を多く含んだ廃棄物であっても、ごみ排出用袋に設けた無線タグと、ごみ収集車のごみ投入口の上部付近に備えた無線通信装置間の無線通信が、確実に行えるごみ収集システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明によれば、第1の無線通信用アンテナ及びICチップを有する無線タグを備えたごみ排出用袋と、第2の無線通信用アンテナを有し無線通信の制御を行う無線通信装置をごみ投入口の上部付近に備え、且つ前記無線通信装置が前記無線タグから無線通信で得た排出情報及びごみの分別状態を判定した判定結果から分別情報を作成する集計装置を備えたごみ収集車と、分別情報を収集して集計管理する分別情報処理装置で構成されるごみ収集システムであって、前記ごみ排出用袋は、前記無線タグを埋設した樹脂製の筒状体からなる本体部と、樹脂製のワイヤーまたは樹脂製のベルトからなる拘束部と、前記拘束部を貫通させる貫通孔を有した固定部で構成され、前記拘束部の一方の端部付近を前記本体部の一部に固着し、且つ前記固定部を前記本体部の外周面に設けてなる封口具を、前記ごみ排出用袋の開口部を除く開口部近傍の外周面に設けた樹脂製のチューブ状体からなる取り付け部を用いて、前記ごみ排出用袋に装着したことを特徴とするごみ収集システムが得られる。
【0015】
また、本発明によれば、前記ICタグと前記無線通信装置間の無線通信に用いる周波数を860MHz以上960MHz以下としたことを特徴とするごみ収集システムが得られる。
【0016】
本発明は、ごみ排出用袋の開口部を除く開口部近傍の外周面に樹脂製のチューブ状体からなる取り付け部を設け、無線タグを埋設した樹脂製の筒状体からなる本体部と、樹脂製のワイヤーまたは樹脂製のベルトからなる拘束部と、この拘束部を貫通させる貫通孔を有した固定部で構成される封口具を、取り付け部の一方の開放部から拘束部を挿入した後、取り付け部の他方の開放部から突出させ、更に、本体部の一方の開放部に挿入した後、本体部の他方の開放部から突出させて、ごみ排出用袋に装着する。
【0017】
次に、封口具を装着したごみ排出用袋に分別したゴミを収納した後、本体部の他方の開放部から突出した拘束部を引っ張り、ごみ排出用袋の開口部を絞って封口し、更に、引き出した拘束部を固定部に通して巻き付けた後、結び目を設けて固定することにより、ごみ排出用袋の封口作業を容易に行うことができる。また、無線タグを設けた封口具を回収する際、結び目を解き、封口具の拘束部を、封口具の本体部及びごみ排出用袋の取り付け部から引き抜くことで、容易に取り外すことができる。
【0018】
更に、本発明では、無線タグを設けた封口具を用い、ごみ排出用袋の開口部を絞って封口することで、ごみ排出用袋の開口部付近に無線タグを設けた封口具を配置できることから、ごみ排出用袋における無線タグの位置を特定でき、例えば、ごみ排出用袋の開口部付近を手に持ち、ごみ排出用袋をごみ投入口へ投入するごみ収集作業者の場合、ごみ排出用袋がごみ投入口中央部を通る様に投入するのが一般的であり、ごみ排出用袋の開口部付近に設けた無線タグは、おおむね、ごみ投入口中央部または中央部より上半分の領域を通過し、ごみ収集車のごみ投入口の上部付近に備えた無線通信装置との通信距離のばらつきを抑えることができる。
【0019】
また、ごみ排出用袋に設けた無線タグには、予め、配布する家庭に対応したタグ固有のシリアル番号等の排出情報が書き込まれており、ごみ排出用袋収集時に、ごみ収集車に設けた無線通信装置で無線タグから排出情報を読み出し、ごみ収集作業者がごみの分別状態を判定した判定結果を分別情報処理装置に入力して、分別情報を作成した後、作成した分別情報を集計することができる。
【0020】
更にまた、本発明では、ごみ排出用袋に設けた無線タグと、ごみ収集車のごみ投入口の上部付近に備えた無線通信装置との無線通信に、13.56MHz及び2.45GHzと比較して通信距離が長く、水分の影響を受けにくい特徴を有する860MHz以上960MHz以下の周波数を用いることにより、ごみ収集車のごみ投入口の開口部の全領域において、無線タグと無線通信装置との無線通信を可能にするとともに、水分を含んだ廃棄物を収納したごみ排出用袋に設けた無線タグと無線通信装置との無線通信を確実に行うことができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、ごみ排出用袋の開口部の封口を行う拘束部と固定部と、無線タグを埋設した本体部からなる封口具を、ごみ排出用袋の開口部を除く開口部近傍に設けることにより、ごみ排出用袋への無線タグを設けた封口具の着脱が容易になり、無線タグの回収コストを安価にできるとともに、ごみ排出用袋における無線タグの位置を特定することで、ごみ収集作業の効率を落とさず、ごみ収集車のごみ投入口の上部付近に備えた無線通信装置との通信距離のばらつきを抑え、更に、ごみ排出用袋に設けた無線タグと、ごみ収集車のごみ投入口の上部付近に備えた無線通信装置との無線通信に、860MHz以上960MHz以下の周波数を用いることにより、水分による影響を軽減し、ごみ投入口の開口部の全領域で無線通信が可能なごみ収集システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0023】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明のごみ収集システムに係る封口具の第1の実施の形態を示す図である。
【0024】
本発明のごみ収集システムに係る封口具は、860MHz以上960MHz以下の周波数の領域で無線通信を行う、第1の無線通信用アンテナ2及びICチップ1を有する無線タグ3を、樹脂製の筒状体からなる本体部4に埋設し、樹脂製のワイヤーからなるワイヤー型拘束部6の一方の端部付近を本体部4の一方の開口部近傍に固着し、更に、ワイヤー型拘束部6を固着した側の本体部4の開口部近傍に、樹脂製のリング体を略半円状に2等分した樹脂製の半リング体からなる固定部5を、本体部4と固定部5の間に略半円状の貫通孔ができるように固着して構成する。
【0025】
(第2の実施の形態)
図2は、本発明のごみ収集システムに係る封口具の第2の実施の形態を示す図である。
【0026】
本発明のごみ収集システムに係る封口具は、860MHz以上960MHz以下の周波数の領域で無線通信を行う、第1の無線通信用アンテナ2及びICチップ1を有する無線タグ3を、樹脂製の筒状体からなる本体部4に埋設し、樹脂製のベルトからなるベルト型拘束部7の一方の端部付近を本体部4の一方の開口部近傍に固着し、更に、ベルト型拘束部7を固着した側の本体部4の開口部近傍に、樹脂製のリング体を略半円状に2等分した樹脂製の半リング体からなる固定部5を、本体部4と固定部5の間に略半円状の貫通孔ができるように固着して構成する。
【0027】
(第3の実施の形態)
図3は、本発明のごみ収集システムに係る封口具の第1の実施の形態を用いたごみ排出用袋の第3の実施の形態を示す図であり、図3(a)は封口具装着前の状態を説明する図で、図3(b)は封口具装着後の状態を説明する図である。
【0028】
本発明のごみ収集システムに係るごみ排出用袋は、樹脂製の袋からなるごみ排出用袋9の開口部を除く開口部近傍に、一部が不連続である樹脂製のチューブ状体からなる取り付け部8を設けて構成する。次に、封口具を構成するワイヤー型拘束部6を取り付け部8の一方の開口部から挿入した後、ワイヤー型拘束部6を取り付け部8の他方の開放部から突出させ、更に、封口具を構成する本体部4の一方の開放部にワイヤー型拘束部6を挿入した後、本体部4の他方の開放部からワイヤー型拘束部6を突出させて、本体部4とワイヤー型拘束部6と固定部5からなる封口具をごみ排出用袋9に装着する。この封口具のごみ排出用袋9への装着は、上述の本発明のごみ収集システムに係る封口具の第2の実施の形態を用いても同様に実施でき、適宜選択するのが好ましい。
【0029】
(第4の実施の形態)
図4は、本発明のごみ収集システムに係るごみ排出用袋の第3の実施の形態を用いたごみ排出用袋の第4の実施の形態を説明する図であり、図4(a)は、開口部が封口されたごみ排出用袋を示す図で、図4(b)は、図4(a)の部位Aの拡大図である。
【0030】
本発明のごみ収集システムに係るごみ排出用袋は、図示しない分別したごみをごみ排出用袋9の内部に収納した後、ごみ排出用袋9に設けた取り付け部8を通り、本体部4の一方の開放部から挿入され、他方の開放部から突出したワイヤー型拘束部6を引っ張り、ごみ排出用袋9の開口部を絞って封口し、更に、引き出したワイヤー型拘束部6を固定部5の貫通孔に通して固定部5を巻き付け、結び目10を設けて固定する。このごみ排出用袋9の開口部の封口は、上述の本発明のごみ収集システムに係る封口具の第2の実施の形態を用いても同様に実施でき、適宜選択するのが好ましい。
【0031】
(第5の実施の形態)
図5は、本発明のごみ収集システムに係るごみ収集車の第5の実施の形態を説明する図である。
【0032】
本発明のごみ収集システムに係るごみ収集車は、ごみ収集車11の後方に、ごみを投入するごみ投入口12を備え、ごみ投入口12の上辺側付近に、無線通信に使用する周波数の領域が860MHz以上960MHz以下である、第2の無線通信用アンテナ15を有する無線通信装置13を設け、更に、無線通信装置13で、図示しないごみ排出用袋に設けた無線タグから読み取ったごみの排出情報と、図示しないごみ収集作業者がごみの分別状態を判定した判定結果から分別情報を作成する集計装置14を設け、無線通信装置13と集計装置14を電気的に接続する。このごみ収集車は、上述の本発明のごみ収集システムに係る封口具の2つの実施の形態の内、何れを用いても同様に無線通信ができ、適宜選択するのが好ましい。
【0033】
(第6の実施の形態)
図6は、本発明のごみ収集システムの第6の実施の形態を説明する図である。
【0034】
本発明のごみ収集システムは、自治体17で、図示しない無線タグを内蔵した封口具16に、無線通信装置131を用いて、家庭19に対応する図示しない無線タグのシリアル番号等の排出情報を予め書き込み、封口具16をごみ排出用袋9に装着して家庭19に配布する。次に、家庭19で分別したごみ20をごみ排出用袋9に収納した後、封口具16で封口し、ごみ収集場21にごみ排出用袋9を排出する。
【0035】
その後、ごみ収集作業者22が、ごみ収集場21のごみ排出用袋9の分別状態を判定した判定結果を集計装置14に入力した後、ごみ排出用袋9をごみ収集車11に載置するとともに、無線通信装置13で、封口具16から図示しない無線タグの排出情報を読み取り、集計装置14に排出情報を送信する。
【0036】
次に、集計装置14は、図示しない無線タグの排出情報と、ごみ収集作業者22が入力した判定結果から分別情報を作成して、自治体17の分別情報処理装置18に分別情報を入力する。その後、分別情報処理装置18に入力された分別情報を集計し、自治体17から、図示しない無線タグのシリアル番号に対応した家庭19に、家庭19の排出したごみの分別情報を通知する。
【0037】
また、ごみ収集車11で収集した、ごみ20を収納したごみ排出用袋9をごみ処理施設23に搬送し、ごみ処理施設23で、すでに、図4で説明した、ごみ排出用袋9に取り付けた封口具16の結び目10を解き、ごみ排出用袋9から封口具16を分離して回収し、自治体17に返却するとともに、ごみ20及びごみ排出用袋9をごみの分別区分に従って、資源物の場合はリサイクル処理を行い、廃棄物の場合は焼却処理または埋め立て処理を行う。
【0038】
更に、自治体17で、回収した封口具16を初期化し、新たに家庭19に対応する図示しない無線タグのシリアル番号等の排出情報を書き込み、再びごみ排出用袋9に装着して家庭19に配布する。
【0039】
上述のような構成により、ごみ排出用袋への無線タグを設けた封口具の着脱が容易になり、無線タグの回収コストを安価にできるとともに、ごみ収集作業の効率を落とさず、ごみ排出用袋に設けた無線タグと、ごみ収集車のごみ投入口の上部付近に備えた無線通信装置との通信距離のばらつきを抑え、更に、水分による影響を軽減し、ごみ投入口の開口部の全領域での無線通信が実現できることから、自治体において、家庭から排出されるごみの分別状況及び排出量を家庭毎に管理でき、更に、ごみの分別状況及び排出量を、家庭毎に通知して指導を行うことができる。
【0040】
このごみ収集システムは、上述の本発明のごみ収集システムに係る封口具の2つの実施の形態の内、何れを用いても同様に実施でき、同様の効果が得られ、適宜選択するのが好ましい。
【0041】
以上、図面を用いて本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、これら実施の形態に限られるものでなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲での部材や構成の変更があっても本発明に含まれる。例えば、前記実施の形態では、樹脂製のリング体を略半円状に2等分した樹脂製の半リング体からなり、本体部との間に略半円状の貫通孔ができるように固着して構成した固定部を用いて説明しているが、必ずしもこのような構造である必要はなく、樹脂製の板材に、円状、半円状、多角形状等、何れかの形状の貫通孔を設ける構成をとっても、同様に本発明の実施の形態を成す。すなわち、当事者であれば当然なしえるであろう各種変形修正もまた、本発明に含まれることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明のごみ収集システムに係る封口具の第1の実施の形態を示す図。
【図2】本発明のごみ収集システムに係る封口具の第2の実施の形態を示す図。
【図3】本発明のごみ収集システムに係る封口具の第1の実施の形態を用いたごみ排出用袋の第3の実施の形態を示す図、図3(a)は封口具装着前の状態を説明する図、図3(b)は封口具装着後の状態を説明する図。
【図4】本発明のごみ収集システムに係るごみ排出用袋の第3の実施の形態を用いたごみ排出用袋の第4の実施の形態を説明する図、図4(a)は開口部が封口されたごみ排出用袋を示す図、図4(b)は図4(a)の部位Aの拡大図。
【図5】本発明のごみ収集システムに係るごみ収集車の第5の実施の形態を説明する図。
【図6】本発明のごみ収集システムの第6の実施の形態を説明する図。
【符号の説明】
【0043】
1 ICチップ
2 第1の無線通信用アンテナ
3 無線タグ
4 本体部
5 固定部
6 ワイヤー型拘束部
7 ベルト型拘束部
8 取り付け部
9 ごみ排出用袋
10 結び目
11 ごみ収集車
12 ごみ投入口
13、131 無線通信装置
14 集計装置
15 第2の無線通信用アンテナ
16 封口具
17 自治体
18 分別情報処理装置
19 家庭
20 ごみ
21 ごみ収集場
22 ごみ収集作業者
23 ごみ処理施設

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の無線通信用アンテナ及びICチップを有する無線タグを備えたごみ排出用袋と、第2の無線通信用アンテナを有し無線通信の制御を行う無線通信装置をごみ投入口の上部付近に備え、且つ前記無線通信装置が前記無線タグから無線通信で得た排出情報及びごみの分別状態を判定した判定結果から分別情報を作成する集計装置を備えたごみ収集車と、分別情報を収集して集計管理する分別情報処理装置で構成されるごみ収集システムであって、前記ごみ排出用袋は、前記無線タグを埋設した樹脂製の筒状体からなる本体部と、樹脂製のワイヤーまたは樹脂製のベルトからなる拘束部と、前記拘束部を貫通させる貫通孔を有した固定部で構成され、前記拘束部の一方の端部付近を前記本体部の一部に固着し、且つ前記固定部を前記本体部の外周面に設けてなる封口具を、前記ごみ排出用袋の開口部を除く開口部近傍の外周面に設けた樹脂製のチューブ状体からなる取り付け部を用いて、前記ごみ排出用袋に装着したことを特徴とするごみ収集システム。
【請求項2】
前記ICタグと前記無線通信装置間の無線通信に用いる周波数を860MHz以上960MHz以下としたことを特徴とする請求項1記載のごみ収集システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−120737(P2010−120737A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−295557(P2008−295557)
【出願日】平成20年11月19日(2008.11.19)
【出願人】(000134257)NECトーキン株式会社 (1,832)
【Fターム(参考)】