説明

へそ凹部清浄剤注入具

【課題】へそ凹部清浄剤(清浄剤)が充填された袋状領域及び清浄剤を吐出する吐出部を有するへそ凹部清浄剤容器における吐出部に装着され、清浄剤をへそ凹部に注入するへそ凹部清浄剤注入具(注入具)において、へそ凹部に注入された清浄剤が逆流せず、清浄剤が溢れ出ることがない注入具を提供すること。
【解決手段】清浄剤が充填された袋状領域2A,2Bを有すると共に該清浄剤を吐出する吐出部3を有するへそ凹部清浄剤容器1における吐出部3に装着され、袋状領域2A,2Bに充填された前記清浄剤を吐出部3を介してへそ凹部に注入する注入具7であって、吐出部3の吐出ノズル31を挿入可能な連結孔部73、及び吐出ノズル31から吐出された前記清浄剤をへそ凹部に注入する剤注入口74を備え、剤注入口74からへそ凹部に注入された前記清浄剤が、剤注入口74から連結孔部73に向けて逆流することを阻害する逆止弁75を、剤注入口74と連結孔部73との間に設けてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、へそ凹部清浄剤が充填された袋状領域及びへそ凹部清浄剤を吐出する吐出部を有するへそ凹部清浄剤容器における吐出部に装着され、へそ凹部清浄剤をへそ凹部に注入するへそ凹部清浄剤注入具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、下記特許文献1に記載されているように、へそ凹部清浄剤(以下単に「清浄剤」ともいう)が充填された袋状領域を有すると共に清浄剤を吐出する吐出部を有するへそ凹部清浄剤容器における吐出部に装着され、へそ凹部の開口部を拡開するとともに、袋状領域に充填された清浄剤を吐出部を介してへそ凹部に注入するへそ凹部清浄剤注入具(以下単に「注入具」ともいう)が知られている。
【0003】
このような注入具によれば、例えば、袋状領域に充填された清浄剤をへそ凹部に注入し、清浄剤の硬化後、硬化した清浄剤を注入具と共にへそ凹部から取り出すことにより、へそのゴマを清浄剤に同伴してへそ凹部から除去(へそ凹部の清浄)することができる。
【0004】
【特許文献1】特開2006−116100号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載の注入具においては、清浄剤をへそ凹部に注入後、静置する間に、あるいは、へそ凹部清浄剤容器の吐出部を注入具から引き抜いた後に、へそ凹部に注入された清浄剤が逆流することがある。その場合、注入された清浄剤の一部が、目的とするへそ凹部の清浄に利用されないことになる。また、注入具の連結孔部(吐出部が挿入される孔部)から清浄剤が溢れ出すと、清浄剤により使用者の身体や衣類が汚れる。特に、へそ凹部には腹圧が生じるため、清浄剤の逆流が発生しやすく、この清浄剤の逆流に起因する問題は看過できないものである。
【0006】
従って、本発明の目的は、清浄剤が充填された袋状領域及び清浄剤を吐出する吐出部を有するへそ凹部清浄剤容器における吐出部に装着され、清浄剤をへそ凹部に注入するへそ凹部清浄剤注入具において、へそ凹部に注入された清浄剤が逆流せず、清浄剤が溢れ出ることがないへそ凹部清浄剤注入具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、へそ凹部清浄剤が充填された袋状領域を有すると共に該へそ凹部清浄剤を吐出する吐出部を有するへそ凹部清浄剤容器における該吐出部に装着され、該袋状領域に充填された前記へそ凹部清浄剤を該吐出部を介してへそ凹部に注入するへそ凹部清浄剤注入具であって、前記吐出部の吐出ノズルを挿入可能な連結孔部、及び該吐出ノズルから吐出された前記へそ凹部清浄剤をへそ凹部に注入する剤注入口を備え、前記剤注入口からへそ凹部に注入された前記へそ凹部清浄剤が、該剤注入口から前記連結孔部に向けて逆流することを阻害する逆止弁を、該剤注入口と該連結孔部との間に設けてあるへそ凹部清浄剤注入具を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明のへそ凹部清浄剤注入具によれば、清浄剤が充填された袋状領域及び清浄剤を吐出する吐出部を有するへそ凹部清浄剤容器における吐出部に装着され、清浄剤をへそ凹部に注入するへそ凹部清浄剤注入具において、へそ凹部に注入された清浄剤が逆流せず、清浄剤が溢れ出ることがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明のへそ凹部清浄剤注入具を、その好ましい一実施形態である第1実施形態について図面を参照しながら説明する。
本実施形態のへそ凹部清浄剤注入具(以下単に「注入具」ともいう)7は、図1及び図2に示すように、へそ凹部清浄剤(以下単に「清浄剤」ともいう)F1,F2が充填された袋状領域2A,2Bを有すると共に、清浄剤F1,F2の混合組成物を吐出する吐出部3を有するへそ凹部清浄剤容器1における吐出部3に装着され、袋状領域2A,2Bに充填された清浄剤F1,F2の混合組成物を吐出部3を介してへそ凹部に注入するものである。
【0010】
また、本実施形態の注入具7は、図4及び図5に示すように、吐出部3の吐出ノズル31を挿入可能な連結孔部73、及び吐出ノズル31から吐出された清浄剤をへそ凹部に注入する剤注入口74を備え、吐出部3に装着されるようになっている。
そして、剤注入口74からへそ凹部に注入された前記清浄剤が、剤注入口74から連結孔部73に向けて逆流することを阻害する逆止弁75を、剤注入口74と連結孔部73との間に設けてある。
【0011】
第1実施形態の注入具について詳細に説明する。まず、本実施形態の注入具7と組み合わせて用いられるへそ凹部清浄剤容器について説明する。本実施形態におけるへそ凹部清浄剤容器は二液混合容器である。本実施形態における二液混合容器においては、図1及び図2に示すように、前記袋状領域は第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bからなり、前記清浄剤は二液混合硬化型組成物であり、第1袋状領域2Aに前記二液混合硬化型組成物の第1液F1が充填され、第2袋状領域2Bに該二液混合硬化型組成物の第2液F2が充填され、第1袋状領域2Aと第2袋状領域2Bとは外力により連通可能に独立している。そして、本実施形態における二液混合容器1は、第1袋状領域2Aと第2袋状領域2Bとを外力により連通させて、第1液F1と第2液F2とを混合させ、混合組成物を得た後、該混合組成物を吐出部3を介してへそ凹部に注入可能になっている。
【0012】
二液混合容器1においては、図1及び図2に示すように、平面状の基材シート4の一面側に、第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bが、正面に向けて突出するように、横方向に隣接して設けられている。また、平面状の基材シート4の一面側の周縁部に、第2袋状領域2Bに近接して、吐出部3がその吐出方向を下方に向けて設けられている。従って、第1袋状領域2Aから第2袋状領域2Bに向かう液混合方向と、第2袋状領域2Bから吐出部3に向かう液吐出方向とは略直交している。
【0013】
第1袋状領域2Aには、二液混合硬化型組成物の第1液F1が充填されており、第2袋状領域2Bには、二液混合硬化型組成物の第2液F2が充填されている。尚、第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bには、余分な空気が極力封入されていないことが好ましい。
【0014】
基材シート4は、二液混合容器1の基材となる平面状のシートで、正面視で、その上方部分が略矩形状で、その下方部分が、吐出部3との対向面に対応して該上方部分の左半分から下方に延出した形状を有している。
尚、基材シート4が「平面状」であるとは、少なくとも、基材シート4の一面側における吐出部3との対向面及び基材シート4の他面側に、巨視的に視て凹凸がないことを意味する。
【0015】
第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bは、図1及び図2に示すように、基材シート4の一面側に、柔軟な膨出フィルム5を融着させて形成されている。
膨出フィルム5は、図1及び図2に示すように、基材シート4に部分的に融着されて、第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bを形成するもので、第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bにそれぞれ対応して膨出した第1収容部5A及び第2収容部5Bを有している。また、膨出フィルム5は、吐出部3の吐出部固定部32の形状に対応して膨出している。
【0016】
膨出フィルム5においては、第1収容部5A(第1袋状領域2A)は、第1膨らみ代8A(後述)を除く全体形状が、正面視で、上下底面をそれぞれ上方及び下方に配置した略三角柱形状を有している。第2収容部5B(第2袋状領域2B)は、第1収容部5Aと第2収容部5Bとの中間面を対称面として、第1収容部5Aと略面対称の形状を有している。
【0017】
基材シート4としては、膨出フィルム5と融着して、二液混合硬化型組成物の第1液F1及び第2液F2がそれぞれ充填された第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bを形成するとき、並びに二液混合容器1に外力を加えて使用するときに、基材シート4が破断することのない強度を有するものであれば種々のものを用いることができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の合成樹脂を単独で又はポリマーアロイとしてシート状にしたものを用いることができる。また、2以上のシートを積層したラミネートシートを用いることもできる。基材シート4の厚さは、好ましくは40〜200μmである。
本実施形態においては、基材シート4として、ポリアミド(厚さ30μm)とポリプロピレン(厚さ60μm)とのラミネートシートを用いている。
【0018】
膨出フィルム5としては、二液混合硬化型組成物の第1液F1及び第2液F2がそれぞれ充填された第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bを形成するとき、並びに二液混合容器1に外力を加えて使用するときに、膨出フィルム5が破断することのない強度を有すると共に、第1袋状領域2A又は第2袋状領域2Bに外力を付与すると容易に変形する柔軟性を有しているものであれば種々のものを用いることができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の合成樹脂を単独で又はポイマーアロイとしてシート状にしたものを用いることができる。また、2以上のシートを積層したラミネートシートを用いることもできる。
【0019】
膨出フィルム5の原体の厚さは、好ましくは40〜300μmである。第1収容部5A及び第2収容部5Bは、それと対応する形状を有する金型を用いた真空成型や圧空成型等によって形成することができる。第1収容部5A及び第2収容部5Bにおける膨出フィルム5の厚さは、その原体の厚さより幾分薄くなり、好ましくは30〜150μmである。
本実施形態においては、膨出フィルム5の原体として、ポリアミド(厚さ30μm)とポリプロピレン(厚さ170μm)とのラミネートシートを用いている。
【0020】
基材シート4と膨出フィルム5とは、領域間シール部S1〔図2(a)における右下がり破線ハッチング部分〕、吐出部シール部S2〔図2(a)における交差破線ハッチング部分〕及び外周シール部S3〔図2(a)における散点ハッチング部分〕により、第1袋状領域2A、第2袋状領域2B及び吐出部3以外の部分において融着されている。
【0021】
領域間シール部S1は、第1袋状領域2Aと第2袋状領域2Bとの間の領域に形成されているもので、外力により剥離可能となっている(詳細は後述)。吐出部シール部S2は、第2袋状領域2Bと吐出部3との間の領域に形成されているもので、外力により剥離可能となっている(詳細は後述)。外周シール部S3は、基材シート4における、第1袋状領域2A、第2袋状領域2B、吐出部3、領域間シール部S1及び吐出部シール部S2以外の領域に形成されているもので、通常の外力では剥離しない十分なシール強度で接合されている(詳細は後述)。
【0022】
第1袋状領域2Aと第2袋状領域2Bとは、外力により連通可能に独立している。具体的には、第1袋状領域2Aと第2袋状領域2Bとは、それらの間の領域に形成されている領域間シール部S1により隔離されている。そして、第1袋状領域2A及び/又は第2袋状領域2Bを押圧することにより、領域間シール部S1に基材シート4と膨出フィルム5とを剥離する方向の力が加わると、基材シート4と膨出フィルム5とが剥離して、第1袋状領域2Aと第2袋状領域2Bとを連通する領域間連通路2C〔図11(a)参照〕が形成されるようになっている。
【0023】
同様に、第2袋状領域2Bと吐出部3とは、外力により連通可能になっている。具体的には、第2袋状領域2Bと吐出部3とは、それらの間の領域に形成されている吐出部シール部S2により隔離されている。そして、第1袋状領域2A及び/又は第2袋状領域2Bを押圧することにより、吐出部シール部S2に基材シート4と膨出フィルム5とを剥離する方向の力が加わると、基材シート4と膨出フィルム5とが剥離して、第2袋状領域2Bと吐出部3とを連通する吐出部連通路2D(図16参照)が形成されるようになっている。
【0024】
領域間シール部S1の幅〔第1袋状領域2Aから第2袋状領域2Bに向かう液混合方向と直交する方向の幅:図2(a)における上下方向の幅〕は、正面視で、第1袋状領域2Aの幅(前記液混合方向と直交する方向の幅)及び第2袋状領域2Bの幅(前記液混合方向と直交する方向の幅)と略同じになっている。即ち、領域間シール部S1は、第1袋状領域2Aと第2袋状領域2Bとの間の領域の全幅に亘って設けられている。
【0025】
このように領域間シール部S1が第1袋状領域2Aと第2袋状領域2Bとの間の領域の全幅に亘って設けられていると、領域間シール部S1の剥離による第1袋状領域2Aと第2袋状領域2Bとの連通が効果的に行われ、連通した袋状領域(2A,2B)において、第1液F1と第2液F2との混合が容易となる。
【0026】
吐出部シール部S2のシール強度は、吐出部シール部S2の幅〔第2袋状領域2Bから吐出部3に向かう液吐出方向と直交する方向の幅:図2(a)における左右方向の幅〕を、正面視で、前記液混合方向と直交する方向の領域間シール部S1の幅よりも狭くすることにより、領域間シール部S1のシール強度よりも大きくしてある。吐出部シール部S2の幅は、領域間シール部S1の幅よりも1mm以上狭いことが好ましい。
【0027】
領域間シール部S1及び吐出部シール部S2は、その形成方法に制限はないが、例えば、基材シート4に、コート剤(例えば、EVA系パートコート剤)を塗布し、その乾燥後に膨出フィルム5を重ね合わせ、基材シート4と膨出フィルム5とを、その間にコート剤を介在させてヒートシール接合することにより形成することができる。また、領域間シール部S1及び吐出部シール部S2は、基材シート4と膨出フィルム5とを、その間に易剥離フィルムを介在させてヒートシール接合することにより形成することもできる。
【0028】
基材シート4と膨出フィルム5との間に、前記コート剤や前記易剥離フィルムを介在させてヒートシール接合する理由は、基材シート4と膨出フィルム5とを直接、ヒートシール接合する場合に比して、前記コート剤や前記易剥離フィルムの存在により、基材シート4と膨出フィルム5との接合力を低下させて、領域間シール部S1及び吐出部シール部S2のシール強度を外周シール部S3のシール強度よりも小さくするためである。
領域間シール部S1のシール強度と吐出部シール部S2のシール強度とは、前述の通り、その幅を異ならせることによって異ならせることもできるが、それに代えて又はそれと組み合わせて、例えば、前記コート剤又は前記易剥離フィルムの物性、厚み等を異ならせたり、ヒートシールの加熱温度、加熱時間等を異ならせることによって異ならせることもできる。
【0029】
領域間シール部S1のシール強度は、取り扱い時、輸送時等において、第1袋状領域2Aを形成する膨出フィルム5の第1収容部5A及び/又は第2袋状領域2Bを形成する膨出フィルム5の第2収容部5Bが意図せず押圧された状況において、領域間シール部S1が剥離しないと共に、第1袋状領域2A内の第1液F1と第2袋状領域2B内の第2液F2との混合時において、膨出フィルム5の第1収容部5A及び/又は膨出フィルム5の第2収容部5Bを意図的に押圧した際には、領域間シール部S1が剥離して領域間連通路2Cが形成される大きさとなっていれば、適宜の大きさに設定することができる。
具体的には、領域間シール部S1のシール強度は、好ましくは50〜800gf/15mm、更に好ましくは300〜500gf/15mmである。シール強度の測定は、JIS K6854−2に準じた180度剥離試験により、15mm幅の試験片を用いて行う。
【0030】
吐出部シール部S2のシール強度は、第1袋状領域2A内の第1液F1と第2袋状領域2B内の第2液F2との混合時において、吐出部シール部S2が剥離しないと共に、第2袋状領域2B内の混合組成物の吐出口3からの吐出時において、第2袋状領域2Bを形成する膨出フィルム5の第2凹状部5Bを意図的に強く押圧した際には、吐出部シール部S2が剥離して吐出部連通路2Dが形成される大きさとなっていれば、適宜の大きさに設定することができる。具体的には、吐出部シール部S2のシール強度は、好ましくは400〜1000gf/15mm、更に好ましくは700〜900gf/15mmである。
吐出部シール部S2のシール強度は、領域間シール部S1のシール強度よりも大きくなっていることが好ましく、具体的には、領域間シール部S1のシール強度よりも300gf/15mm以上大きくなっていることが好ましい。
【0031】
外周シール部S3のシール強度は、領域間シール部S1及び吐出部シール部S2のシール強度よりも大きく、使用時において剥離しないことを前提とした大きさとなっている。具体的には、外周シール部S3のシール強度は、好ましくは1500gf/15mm以上、更に好ましくは2500gf/15mm以上である。
外周シール部S3は、その形成方法に制限はないが、例えば、基材シート4と膨出フィルム5との間に前記コート剤、前記易剥離フィルム等を介在させることなく、両者を直接、ヒートシール接合することにより形成することができる。
【0032】
第1袋状領域2A(第1収容部5A)及び第2袋状領域2B(第2収容部5B)には、図1及び図2に示すように、それらを連通させて第1剤F1及び第2剤F2をそれぞれ別の袋状領域に移動させることにより、それぞれ膨出する第1膨らみ代8A及び第2膨らみ代8Bが設けられている。
第1膨らみ代8A及び第2膨らみ代8Bは、第1袋状領域2Aと第2袋状領域2Bとの連通前においては、それぞれ、第1袋状領域2A(第1収容部5A)及び第2袋状領域2B(第2収容部5B)において、凹んだ形態となっている。
【0033】
第1膨らみ代8Aは、第1膨らみ代単位(内側)81A及び第1膨らみ代単位(外側)82Aから構成されており、第2膨らみ代8Bは、第2膨らみ代単位(内側)81B及び第2膨らみ代単位(外側)82Bから構成されている。また、第1膨らみ代単位(内側)81Aと第2膨らみ代単位(内側)81Bとは、正面視で、それらの膨出方向を対向させて配置されており、第1膨らみ代単位(外側)82Aと第2膨らみ代単位(外側)82Bとは、正面視で、それらの膨出方向を離反させて配置されている。そのため、第1膨らみ代8A及び第2膨らみ代8Bは、正面視で、それぞれの膨出方向が一直線上に配置される。
【0034】
このように第1膨らみ代8Aを構成すると、それが膨出した状態における第1袋状領域2Aの容積V1と、それが凹んだ状態における第1袋状領域2Aの容積V0との差(V1−V0)を大きく設定することができる。同様に、第2袋状領域2Bにおいても、容積の差(V1−V0)を大きく設定することができる。従って、第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bは、それぞれ、第1膨らみ代8A及び第2膨らみ代8Bが膨出することにより、容積が増大するようになっている。膨らみ代8A,8Bが凹んだ状態で各袋状領域2A,2Bに二液混合硬化型組成物を充填することにより、袋状領域2A,2Bに余分な空気が入り難く、混合時に各袋状領域2A,2Bが膨出できるため、二液混合硬化型組成物の第1液F1と第2液F2との混合操作が容易かつ効率的となる。
【0035】
次に、吐出部3について詳述する。基材シート4の一面側における前記下方部分には、図1及び図2に示すように、第2袋状領域2Bに近接して、吐出部3が設けられている。
吐出部3は、図3に示すように、吐出ノズル31及び吐出部固定部32を主体として構成されている。吐出部3は、合成樹脂、金属等から形成することができ、本実施形態においては、基材シート4及び膨出フィルム5との接合性、外観、触感等を考慮し、ポリプロピレン(PP)等の合成樹脂から射出成形(インジェクション成形)により一体的に形成されている。
【0036】
吐出ノズル31は、図3に示すように、略円筒形状のパイプ部材からなり、その内部に、混合後・硬化前の混合組成物Fが流通可能になっている(図16参照)。
吐出ノズル31の外形形状は、吐出ノズル31を注入具7の連結孔部73に挿入することにより、注入具7を吐出部3に装着可能であれば(詳細は後述)、特に制限されないが、吐出ノズル31を注入具7の連結孔部73にスムーズに挿入でき、挿入後において注入具7に固定され、意図せず抜けたり、ぐらつかない形状が好ましい。そのような外形形状としては、例えば、先端31Aに向けて窄まった円錐台形状、先端31A側は先端31Aに向けて窄まっており且つ基端31B側は断面積が一定の形状、断面積が一定の円筒形状が挙げられ、本実施形態においては、先端31Aに向けて窄まった円錐台形状である。
吐出ノズル31の長さ(基材シート4からの延出長さ)L1〔図2(a)、図2(c)参照〕は、好ましくは1〜20mmである。吐出ノズル31の外径は、好ましくは3〜15mmである。
【0037】
吐出部固定部32は、吐出部3における基材シート4の一面側に固定される部分であり、吐出部固定部32の下端から吐出ノズル31が突出している。吐出部固定部32は、基材シート4との固定面34側が平面状であり、基材シート4との固定面34の反対面(膨出フィルム5との固定面)33は、基材シート4との固定面34から離反する方向に山形に膨出している。膨出フィルム5との固定面33にはリブ33Aが設けられている。
【0038】
吐出部3は、基材シート4と膨出フィルム5との間に吐出部固定部32が挟持された形態で、基材シート4及び膨出フィルム5に接合固定されている。吐出部3と基材シート4及び膨出フィルム5との接合手段は、特に制限されないが、例えば、ヒートシール接合、接着が挙げられる。
【0039】
吐出部3の吐出ノズル31は、注入具7が吐出部3に装着される前においては、図2及び図3に示すように、その先端31Aが、ねじり切られることにより先端31Aから分離されて吐出ノズル31を開口するねじり切り栓35によって封止されている。
ねじり切り栓35を吐出ノズル31の先端31Aからねじり切れるようにするには、例えば、ねじり切り栓35と吐出ノズル31の先端31Aとの間を、環状の薄肉部で連結すればよい。
【0040】
本実施形態におけるねじり切り栓35は、吐出ノズル31の先端31Aと連結される連結部35Aと、ねじり切るときに摘む部分となる摘み部35Bとからなる。
ねじり切り栓35は、図18に示すように、吐出ノズル31の先端31Aからねじり切られた後、注入具7における連結孔部73を封止する栓として利用可能になっている(詳細は後述)。連結部35Aの外径は、連結孔部73の内径を封止し得る大きさとなっている。
【0041】
また、本実施形態においては、図2に示すように、吐出部3の吐出ノズル31及びねじり切り栓35は、基材シート4の他面(吐出部固定部32との対向面の反対側の面)よりも基材シート4の一面側に後退している。
【0042】
ところで、本実施形態においては、第2袋状領域2Bと吐出部3との間に吐出部シール部S2が設けられており、二液混合硬化型組成物の第1液F1と第2液F2との混合時には、第2袋状領域2Bと吐出部3とは隔離されているため、吐出ノズル31を封止するねじり切り栓35は必ずしも必要ない。しかしながら、吐出部シール部S2部は、混合組成物を吐出部3から吐出する際に剥離させる必要があるため、そのシール強度を過度に大きくできない。そのため、第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bを同時に押圧したとき、その他使用方法を誤ったとき等において、吐出部シール部S2が意図せず剥離し、第2袋状領域2Bと吐出部3とが連通する場合がある。このような場合においても、吐出ノズル31はねじり切り栓35によって封止されているため、混合組成物が意図せず吐出ノズル31から吐出されることはない。
【0043】
一方、吐出部3の吐出ノズル31についてはねじり切り栓35によって封止するが、第2袋状領域2Bと吐出部3との間の吐出部シール部S2を省略した形態とすることもできる。しかしながら、このような形態では、第1液F1と第2液F2との混合前に、第2袋状領域2Bに充填されている第2液F2が、吐出部3の内部に流入し、第1液F1と混合されにくい。従って、二液混合容器1は、吐出部シール部S2及びねじり切り栓35の両方を備えていることが好ましい。
【0044】
次に、本実施形態のへそ凹部清浄剤注入具(注入具)7について図4〜図7を参照しながら詳述する。
本実施形態の注入具7は、へそ凹部清浄剤(清浄剤)をへそ凹部に注入する器具であり、図4〜図7に示すように、二液混合容器1における吐出部3の吐出ノズル31を挿入可能な連結孔部73、及び吐出ノズル31から吐出された清浄剤をへそ凹部に注入する剤注入口74を備え、吐出ノズル31が連結孔部73に挿入されることにより吐出部3に装着されるようになっている。
また、連結孔部73と剤注入口74とは連通しており、それらの間に、清浄剤が流通する剤管路が形成されている。そのため、連結孔部73から清浄剤が流入すると、該剤管路を介して剤注入口74から清浄剤が排出されるようになっている。
【0045】
注入具7は、吐出部3が装着される側(即ち、連結孔部73側)を形成する注入具上方部71と、清浄剤をへそ凹部に注入する側(即ち、剤注入口74側)を形成する注入具下方部72とが嵌合一体化されて構成されている。
【0046】
注入具上方部71は、図5及び図6に示すように、中抜き円形状(ドーナツ状)のつば部71Cと、つば部71Cの中央部から上方に突出する円筒状の上方突出部71Aと、つば部71Cの中央部から下方に突出する円筒状の嵌合凸部71Bとを主体として構成されている。注入具上方部71のつば部71Cは、注入具下方部72のつば部72C(後述)よりも外方に延出している。上方突出部71Aの上端には、連結孔部73が設けられている。嵌合凸部71Bの下端には、逆止弁75の弁座75Aが設けられている(詳細は後述)。
【0047】
注入具下方部72は、図5及び図7に示すように、上端から横方向に延在する中抜き円形状(ドーナツ状)のつば部72Cと、上端から下向きに凹んだ嵌合凹部72Bと、下端側に設けられた2個以上の円筒壁76(詳細は後述)とを主体として構成されている。最内側の円筒壁76Aの下端には、剤注入口74が設けられている。嵌合凹部72Bの下端には、逆止弁75の弁体75Bが設けられている(詳細は後述)。
【0048】
注入具上方部71の嵌合凸部71Bと注入具下方部72の嵌合凹部72Bとは、嵌合可能になっている。そのため、図5に示すように、注入具上方部71の嵌合凸部71Bと注入具下方部72の嵌合凹部72Bとを嵌合させると、連結孔部73と剤注入口74との間に清浄剤が流通する剤管路が形成されると共に、注入具上方部71のつば部71Cと注入具下方部72のつば部72Cとが、注入具上方部71のつば部71Cが注入具下方部72のつば部72Cよりも外方に延出した形態で、一体化する。また、注入具上方部71の弁座75Aと注入具下方部72の弁体75Bとが組み合わさり、逆止弁75が構成される。
【0049】
本実施形態の注入具7は、へそ凹部の開口部を拡開して清浄剤の注入を容易とする拡開具の機能も有している。即ち、注入具7は、へそ凹部への挿入に伴って、へそ凹部を徐々に拡開する構造を有している。
【0050】
注入具7においては、剤注入口74側に2個以上の円筒壁76が同心円状に突設されており、これによりへそ凹部を徐々に拡開する構造を実現している。本実施形態においては、3個の円筒壁76A〜76Cが同心円状に剤注入口74から連結孔部73に向けて突設されている。円筒壁76の個数は、好ましくは1〜5個である。
【0051】
2個以上の円筒壁76の剤注入口74側の端部は、凸曲面を形成している。また、2個以上の円筒壁76の剤注入口74側の端部は、最内側の円筒壁76Aから最外側の円筒壁76Cに向けて低くなっている。尚、円筒壁76の剤注入口74側の端部の「高低」は、円筒壁76の突設方向に従う。つまり、円筒壁76の剤注入口74側の端部が「高い」とは、該端部が、連結孔部73よりも剤注入口74寄りに位置することを意味する。隣接する円筒壁76の剤注入口74側の端部の高低差は、好ましくは0.5〜5mmである。
【0052】
また、隣接する円筒壁76の間には、剤注入口74から連結孔部73に向けて凹んだ環状溝77が形成されている。本実施形態においては、2個の環状溝77、具体的には、最内側の円筒壁76Aと円筒壁76Bとの間に位置する最内側の環状溝77A、及び円筒壁76Bと最外側の円筒壁76Cとの間に位置する最外側の環状溝77Bが形成されている。環状溝77の深さ(外側の円筒壁76の剤注入口74側の端部からの深さ)は、好ましくは0.5〜5mmである。
【0053】
注入具7の剤注入口74側に2個以上の円筒壁76が同心円状に突設されて構成された「へそ凹部を拡開する構造」によれば、へそ凹部が浅い場合にもへそ凹部を柔らかに拡開することができる。
更に、隣接する円筒壁76の間に、剤注入口74から連結孔部73に向けて凹んだ環状溝77が形成されていると、注入具7の剤注入口74側の表面積が増大するため、注入具7と硬化した清浄剤との間の結合力(引っ掛かり)が増加し、注入具7をへそ凹部から引き抜く際に、硬化した清浄剤が注入具7から脱落しにくい。
【0054】
また、注入具7には、剤注入口74からへそ凹部に注入された清浄剤が、剤注入口74から連結孔部73に向けて逆流することを阻害する逆止弁75を、剤注入口74と連結孔部73との間に設けてある。注入具7に逆止弁75が設けられていると、二液混合容器1の吐出部3を注入具7から引き抜いた後に、へそ凹部に注入された清浄剤が剤注入口74から連結孔部73に向けて逆流してきても、清浄剤は、逆止弁75によって逆流を阻止され、連結孔部73から漏れ出ない。へそ凹部では腹圧により清浄剤の逆流が生じやすいため、剤注入口74と連結孔部73との間に逆止弁75を設けることは特に効果的である。
【0055】
本実施形態においては、注入具上方部71に逆止弁の弁座75Aが設けられ、注入具下方部72に逆止弁の弁体75Bが設けられており、該弁座75Aと該弁体75Bとから逆止弁75が形成されている。このような構成の逆止弁75は、注入具上方部71と注入具下方部72とを嵌合一体化させるだけで形成でき、構成が簡易である。
【0056】
注入具上方部71の下面(注入具下方部72との対向面)及び注入具下方部72の上面(注入具上方部71との対向面)には、それぞれ上方部逃がし溝71D及び下方部逃がし溝72Dが設けられており、上方部逃がし溝71D及び下方部逃がし溝72Dから、注入具上方部71の外面と注入具下方部72の外面とを連通する空気逃がし連通路が形成されている。このような空気逃がし連通路が形成されていると、へそ凹部に清浄剤を注入する際にへそ凹部内の空気を外部へ排出でき、清浄剤の注入効率を向上させることができる。
【0057】
上方部逃がし溝71D及び下方部逃がし溝72Dの縦断面積は、好ましくは0.1〜1mm2である。上方部逃がし溝71D及び下方部逃がし溝72Dの個数は、好ましくは1〜10個である。
本実施形態においては、上方部逃がし溝71D及び下方部逃がし溝72Dは、注入具7の中心から放射状に延びており、底面視又は平面視で45°あけて8個設けられている。
【0058】
注入具7は、合成樹脂、金属等から形成することができ、本実施形態においては、外観、触感等を考慮し、ポリエチレン等の合成樹脂から射出成形(インジェクション成形)により形成されている。
本実施形態においては、二液混合容器1及び注入具7が前述の構成を有しているため、二液混合容器1における吐出部3の吐出ノズル31からねじり切り栓35を外してから、図8及び図9に示すように、吐出部3の吐出ノズル31を注入具7の連結孔部73に挿入することにより、注入具7を吐出部3に装着でき、その際に吐出部3及び注入具7を介して第2袋状領域2Bと外部とが連通するようになっている。
【0059】
次に、本実施形態における二液混合容器に収納される二液混合硬化型組成物について説明する。二液混合硬化型組成物としては、例えば、シリコーンゴム系組成物、エポキシ系組成物、ウレタン系組成物、アルギン酸系ゲル化組成物等が挙げられる。
本実施形態においては、へそ凹部に注入された後、一定時間経過後に硬化し、へそ凹部内の汚れを同伴してへそ凹部から取り出し可能な形態となる組成物が用いられている。そのような組成物としては、二液混合硬化型の液状シリコーンゴム組成物が好ましい。
【0060】
二液混合硬化型の液状シリコーンゴム組成物としては、例えば、第1液がジオルガノポリシロキサンを主剤とする反応性シリコーンベースからなり、第2液が架橋剤を含有する硬化剤ベースからなるからなるものが挙げられる。かかる二液混合硬化型組成物においては、更に、硬化触媒を第1液又は第2液に含有していてもよい。
第1液におけるジオルガノポリシロキサンとしては、分子内に2個以上の水酸基を有するヒドロキシル化ジオルガノポリシロキサン又は分子内に2個以上のビニル基を有するビニル化ジオルガノポリシロキサンが用いられ、いずれを使用するかに応じて架橋剤、硬化触媒も選定される。
【0061】
次に、本実施形態の注入具の一使用方法について、図10〜図19を参照しながら説明する。尚、手順は、以下に具体的に説明する手順に制限されず、適宜変更することができる。
【0062】
まず、図10に示すように、注入具7を剤注入口74側からへそ凹部Nに挿入し、注入具上方部71のつば部71Cによりへそ凹部Nの開口部を略封止する。注入具7の挿入過程において、窄まっているへそ凹部Nの開口部は、注入具7における2個以上の同心円状の円筒壁76により徐々に拡開される。
【0063】
次に、図11に示すように、吐出部3の吐出ノズル31がねじり切り栓35で封止されている状態の二液混合容器1について、手指Hを用いて第1袋状領域2A内の第1液F1が第2袋状領域2Bに向けて移動するように、第1袋状領域2Aにおける膨出フィルム5の第1収容部5Aを押圧する。尚、図11(b)においては、吐出部3の図示を省略している。
この押圧により、第1液F1が領域間シール部S1に向けて押し出され、領域間シール部S1において基材シート4と膨出フィルム5とを剥離する方向の力が加わる。その結果、領域間シール部S1が剥離し、領域間連通路2Cが形成されて第1袋状領域2Aと第2袋状領域2Bとが連通する。
【0064】
このようにして、第1袋状領域2A内の第1液F1と第2袋状領域2B内の第2液F2とが領域間連通路2Cを介して混合可能となる。即ち、図12に示すように、第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bを左右の手指Hで交互に押圧することによって、連通した袋状領域(2A,2B)内で第1液F1と第2液F2とを混合する。尚、図12(b)においては、吐出部3及び左の手指Hの図示を省略している。図12(c)においては、吐出部3の図示を省略している。
【0065】
次に、図13に示すように、吐出部3の吐出ノズル31からねじり切り栓35をねじり切り、吐出ノズル31を開口する。ねじり切り栓35をねじり切る際には、他方の手指で吐出部固定部32を摘んでおくことが好ましい。また、吐出ノズル31を開口する前に、連通した袋状領域(2A,2B)内で混合された混合組成物を、吐出部3に近い領域である第2袋状領域2B側に予め寄せておくことが好ましい。尚、第2袋状領域2Bと吐出部3とは吐出部シール部S2により隔離されているため、ねじり切り栓35をねじり切っても、混合組成物が直ちに吐出ノズル31から吐出されることはない。
【0066】
そして、図14に示すように、二液混合容器1における吐出口3の吐出ノズル31を、へそ凹部Nに挿入された注入具7における連結孔部73に挿入する。その結果、注入具7がへそ凹部Nに挿入された状態において、二液混合容器1の吐出部3と注入具7とが連結される。このようにして、吐出部3に注入具7が装着され、第2袋状領域2Bと注入具7の剤注入口74とが吐出部3を介して連通する。
尚、図14に示す連結形態を形成する手順は、前述の手順に制限されず、例えば、注入具7をへそ凹部Nに挿入する前に第1液F1と第2液F2とを混合してもよく、吐出部3に注入具7を装着してから注入具7をへそ凹部Nに挿入してもよい。
【0067】
次に、図15に示すように、二液混合容器1を、第1袋状領域2Aと第2袋状領域2Bとの間を折り畳み線として、換言すると領域間連通路2Cを折り畳み線として折り畳む。続けて、図16に示すように、折り畳まれて対向する基材シート4の他面同士を手指Hで押圧することにより、連通した袋状領域(2A,2B)を挟圧する。その結果、連通した袋状領域(2A,2B)内の混合組成物Fは、吐出部3に向けて押し出され、吐出ノズル31から排出される。吐出部3から排出された混合組成物Fは、更に、注入具7の剤注入口74から吐出され、剤注入口74を被覆するまでへそ凹部Nに注入される。
【0068】
次に、図17に示すように、折り畳まれた基材シート4を摘み、注入具7をへそ凹部Nに挿入したまま、二液混合容器1の吐出部3を注入具7の連結孔部73から引き抜く。
【0069】
次いで、図18に示すように、ねじり切られたねじり切り栓35を、その連結部35Aから連結孔部73に挿入する。その結果、注入具7の連結孔部73がねじり切り栓35の連結部35Aによって封止される。このように注入具7の連結孔部73を封止することにより、へそ凹部Nに注入された清浄剤が万一、逆流してきても、注入具7の連結孔部73から清浄剤が漏れ出すことを防止できる。
【0070】
尚、本実施形態においては、ねじり切られたねじり切り栓35は、注入具7の連結孔部73を封止する栓として利用可能になっているが、それに代えて、注入具7の連結孔部73を封止する専用の栓を用いることができる。また、栓を用いずに、粘着シートからなる封止シート(図示せず)を用い、注入具7の連結孔部73を被覆したり、注入具7と共にその周辺における使用者の身体を被覆してもよい。また、混合組成物Fの粘度が高く、連結孔部73を封止しなくても混合組成物Fが連結孔部73から漏れ出さない場合には、前記栓又は前記封止シートは必ずしも用いる必要はない。
【0071】
混合組成物(清浄剤)Fは、硬化するとゲル状又はゴム状になり、注入具7と一体化する。混合組成物Fの硬化時間は、その組成及び物性やへそ凹部Nへのその注入量等によって異なる。
混合組成物Fの硬化後、図19に示すように、注入具7をへそ凹部Nから引き抜く。その結果、へそ凹部Nの底部周辺に付着していたへそのゴマ(汚れ)Dが、混合組成物Fに同伴してへそ凹部Nから除去される。
【0072】
以上の説明の通り、本実施形態の注入具7によれば、剤注入口74からへそ凹部に注入された清浄剤が、剤注入口74から連結孔部73に向けて逆流することを阻害する逆止弁75を、剤注入口74と連結孔部73との間に設けてある。そのため、二液混合容器1の吐出部3を注入具7から引き抜いた後に、へそ凹部に注入された清浄剤が剤注入口74から連結孔部73に向けて逆流してきても、清浄剤は、逆止弁75によって逆流を阻止され、連結孔部73から漏れ出ない。従って、注入された清浄剤が、無駄なくへそ凹部の清浄に利用されると共に、清浄剤により使用者の身体や衣類が汚れることを防止できる。
【0073】
また、本実施形態の注入具7は、連結孔部73側を形成する注入具上方部71と剤注入口74側を形成する注入具下方部72とが嵌合一体化されて構成されており、注入具上方部71に弁座75Aが設けられ、注入具下方部72に弁体75Bが設けられており、該弁座75Aと該弁体75Bとから逆止弁75が形成されている。そのため、注入具上方部71と注入具下方部72とを嵌合一体化させるだけで、逆止弁75を形成でき、構成が簡易である。
【0074】
次に、本発明の注入具の別の実施形態について説明する。別の実施形態については、主として、図4に示す第1実施形態とは異なる点を説明し、同じ構成については、同じ符号を付し、説明を省略する。特に説明しない点については、第1実施形態についての説明が適宜適用される。以下に示す別の実施形態の注入具においても、第1実施形態の注入具と同様の効果が奏される。
【0075】
第2実施形の注入具7においては、図20に示すように、注入具上方部71と注入具下方部72との間には、これらの周縁部から延在する止着シート6が挟持固定されており、止着シート6は、図22に示すように、剤注入口74をへそ凹部Nに挿入した状態で、へそ凹部Nの周辺部に止着可能になっている。また、注入具上方部71のつば部71Cと注入具下方部72のつば部72Cとは、略同じ平面視形状を有している。
【0076】
第2実施形態における止着シート6の全体形状は、図21に示すように、略楕円形状である。略楕円形状であると、略矩形状のシートに比して、見栄えに優れ、へそ凹部の周辺部に止着しやすく、該周辺部から剥がしやすい。また、使用者の身体に当たっても痛みを感じることがほとんどない。略楕円形状の止着シート6を、その長辺方向が身体の横方向に沿うようにへそ凹部の周辺部に止着すると、該周辺部に生じた横皺(身体の横方向に延びる皺)を伝わって横方向に漏れ出す清浄剤を効果的に防漏することができる。
【0077】
止着シート6は、図21に示すように、粘着シート61と粘着シート61の粘着面を被覆する被覆シート62とから構成されている。
被覆シート62は、図21(a)に示すように、粘着シート61から剥離される剥離領域62Aと、剥離領域62Aを粘着シート61から剥離する際に指で摘む領域となる摘み領域62Bと、粘着シート61に固定され且つ粘着シート61から剥離されない環状中央固定領域62Cとに分離している。粘着シート61及び被覆シート62の中央部には、注入具上方部71の嵌合凸部71Bを貫通し得る貫通孔63が設けられている。
本実施形態においては、摘み領域62Bは、略楕円形状の被覆シート62における長辺方向の一方の端部に設けられている。環状中央固定領域62Cは、貫通孔63の外方における注入具上方部71と注入具下方部72との間に挟持される領域に設けられている。被覆シート62における、摘み領域62B及び環状中央固定領域62C以外の領域が、剥離領域62Aとなっている。
【0078】
粘着シート61は、透明又は半透明のシートからなる。粘着シート61の粘着面は全面的に粘着性を有している。
粘着シート61の厚みは、好ましくは50〜150μmである。厚みが50μm未満であると、へそ凹部の周辺部への粘着シート61の密着性がよすぎて、粘着シート61をへそ凹部の周辺部から剥がす際に痛みを感じやすい。一方、厚みが150μm超であると、粘着シート61の剛性が高すぎて、粘着シート61の装着感が悪い。
【0079】
第2実施形態においては、注入具上方部71及び注入具下方部72それぞれにおける止着シート6に対向する面には、それぞれ上方部逃がし溝71D及び下方部逃がし溝72Dが設けられている。そして、上方部逃がし溝71Dの内端部と下方部逃がし溝72Dの内端部とが止着シート6の貫通孔63を介して連通することにより、上方突出部71Aの外端部と下方部逃がし溝72Dの外端部とは、止着シート6を回避しながら連通する。従って、第2実施形態の注入具7のような、止着シート6を挟持固定している注入具7においても、第1実施形態と同様に、上方部逃がし溝71D及び下方部逃がし溝72Dから、注入具上方部71の外面と注入具下方部72の外面とを連通する空気逃がし連通路が形成される。
【0080】
第2実施形態の注入具7は、注入具上方部71及び注入具下方部72の二体から構成され、両者間に止着シート6を挟持固定した構成を有している。そのため、止着シート6を、その粘着面の粘着力のみによって注入具7に貼着する構成に比して、止着シート6を注入具7に貼着する作業が不要となり、注入具7をへそ凹部に挿入した後に注入具7と止着シート6とが剥がれて分離する虞もないという利点がある。
【0081】
第2実施形態の注入具7の一使用方法について、前述の第1実施形態の注入具7の一使用方法と異なる点のみ説明する。まず、注入具7の注入具上方部71と注入具下方部72とで止着シート6を挟持固定し、注入具上方部71と注入具下方部72とを嵌合一体化させる。次に、注入具7に固定されている止着シート6の摘み領域62Bを摘み、その状態で粘着シート61から被覆シート62の剥離領域62Aを引き剥がして、粘着シート61の粘着面を露出させる(図示せず)。ここで、環状中央固定領域62Cは、注入具上方部71と注入具下方部72との間に挟持されており、粘着シート61から剥離されない。
【0082】
次に、図22に示すように、止着シート6が固定されている注入具7を、剤注入口74側からへそ凹部Nに挿入し、止着シート6の粘着シート61を、その粘着力により、へそ凹部Nの周辺部に止着する。その結果、注入具7の剤注入口74がへそ凹部Nに挿入した状態が維持される。
尚、へそ凹部Nの「周辺部」には、使用者の身体だけでなく、使用者の衣類も含まれる。また、略楕円形状の止着シート6は、その長辺方向が使用者の身体の横方向に沿うように、へそ凹部Nの周辺部に止着することが好ましい。
これ以降の手順については、前述の第1実施形態の注入具7の一使用方法と同様である。
【0083】
二液混合容器1においては、吐出部3の吐出ノズル31を封止する栓の構成を変更することができる。具体的には、吐出部3の吐出ノズル31は、図23に示すように、その先端31Aから螺合するスクリューキャップ栓36によって封止することができる。吐出部3の吐出ノズル31の外周及びスクリューキャップ栓36の内周にはねじ溝が設けられており、両者が螺合することによりねじ封止されるようになっている。スクリューキャップ栓36は、吐出ノズル31を内封し得る円柱形状の内栓36Aを備えている。
また、スクリューキャップ栓36は、図3に示すねじり切り栓35と同様に、吐出ノズル31から取り外された後、注入具7における連結孔部73を封止する栓として、利用可能になっている(図示せず)。
【0084】
図23に示す二液混合容器1においては、吐出部3の吐出ノズル31は、基材シート4の他面(吐出部固定部32との対向面の反対側の面)よりも基材シート4の一面側に後退しているが、スクリューキャップ栓36は、吐出ノズル31を封止した状態において、基材シート4の一面側から基材シート4の他面側に跨っている。
このように、二液混合容器においては、吐出部3の吐出ノズル31及びそれを封止する栓(35,36)の両方が、基材シート4の他面よりも基材シート4の一面側に後退していることが好ましいが、その両方又は一方が基材シート4の一面側から基材シート4の他面側に跨っていてもよい。
【0085】
本発明の注入具は、前述した実施形態に制限されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜変更が可能である。
例えば、注入具は、一体から又は三体以上から構成されていてもよい。また、注入具は、拡開具を兼ねていなくてもよい。
【0086】
二液混合容器1において、第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bの形状は、前述の実施形態における形状に制限されない。例えば、半球状、円錐状、円錐台状、直方体形状、四角錘状等の形状とすることができる。第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bの配置位置も、前述の実施形態における配置位置に制限されない。
【0087】
第1袋状領域及び第2袋状領域は、基材シートに、第1収容部及び第2収容部を有する柔軟な膨出フィルムを融着させて形成されたものに制限されない。
前記実施形態における膨出フィルム5は、第1収容部5A及び第2収容部5Bの両方を有しているが、第1収容部5A又は第2収容部5Bの一方のみを有する膨出フィルムをそれぞれ基材シート4に融着させて、第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bを形成することができる。
また、二液混合容器1において、吐出部3は、第1袋状領域2Aと連通する形態で設けることができる。その場合には、前述の第2袋状領域2Bと吐出部3とが連通する形態に関する説明が、第1袋状領域2Aと吐出部3とが連通する形態にも適宜適用される。
【0088】
へそ凹部清浄剤容器は、2個の袋状領域が設けられた二液混合容器に制限されず、袋状領域が1個のみ設けられていてもよく、3個以上設けられていてもよい。へそ凹部清浄剤は、二液混合硬化型組成物からなるものに制限されず、原理的に液状で、へそ凹部内に注入され、固化して取り出すことができるものが利用可能である。例えば、寒天、ゼラチン、シアノアクリレート系樹脂組成物、紫外線硬化型樹脂組成物、乾燥固化型シリコーンレジン、ガラス転移温度が室温以上の水溶性ポリマー等が挙げられる。
【0089】
本発明の注入具の使用方法は、前述した使用方法に制限されない。例えば、清浄剤Fをへそ凹部N内に注入した後、二液混合容器1の吐出部3を注入具7に装着した状態で、清浄剤Fを硬化させることができる。
また、二液混合容器1の第1袋状領域2Aと第2袋状領域2Bとを連通させる際には、第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bの両方に外力を付与してもよく、第1袋状領域2A又は第2袋状領域2Bの一方のみに外力を付与してもよい。
また、第1液F1と第2液F2との混合は、第1袋状領域2A内及び第2袋状領域2B内の両方を使用して行うのが好ましいが、第1袋状領域2A内のみ又は第2袋状領域2B内のみを使用して行うこともできる。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】図1は、本発明の注入具の第1実施形態及びこれと組み合わせて用いられる二液混合容器(へそ凹部清浄剤容器)を示す図で、(a)は斜視図、(b)は(a)に示すA−B−C−D切断線で切断した部分断面図である。
【図2】図2は、図1に示す二液混合容器を示す図で、(a)は正面図、(b)は底面図、(c)は左側面図である。
【図3】図3は、図1に示す二液混合容器における吐出部を示す図で、(a)は底面図、(b)は(a)に示すA−B−C−D切断線で切断した部分断面図、(c)は平面図である。
【図4】図4(a)は、図1に示す注入具を下方から視た斜視図で、図4(b)は、図1に示す注入具を上方から視た斜視図である。
【図5】図5は、図4に示す注入具を示す図で、(a)は縦断面図、(b)は(a)の分解図である。
【図6】図6は、図4に示す注入具における注入具上方部を示す図で、(a)は平面図、(b)は底面図である。
【図7】図7は、図4に示す注入具における注入具下方部を示す図で、(a)は平面図、(b)は底面図である。
【図8】図8は、図3に示す吐出部に注入具を装着する手順を示す縦断面図で、(a)は装着前を示す図、(b)は装着後を示す図である。
【図9】図9は、図1に示す二液混合容器における吐出部に注入具を装着した状態を示す斜視図である。
【図10】図10(a)及び(b)は、図4に示す注入具の一使用方法の一手順を示す図で、注入具をへそ凹部に挿入した状態を示す縦断面図である。
【図11】図11は、図10に示す手順の次の手順を示す図で、(a)は二液混合容器の第1袋状領域を押圧した状態を示す正面図、(b)は(a)の底面図である。
【図12】図12は、図11に示す手順の次の手順を示す図で、(a)は正面図、(b)は二液混合容器の第1袋状領域を押圧した状態を示す底面図、(c)は二液混合容器の第2袋状領域を押圧した状態を示す底面図である。
【図13】図13は、図12に示す手順の次の手順を示す正面図である。
【図14】図14は、図13に示す手順の次の手順を示す正面図である。
【図15】図15は、図14に示す手順の次の手順を示す正面図である。
【図16】図16は、図15に示す手順の次の手順を示す正面図である。
【図17】図17は、図16に示す手順の次の手順を示す正面図である。
【図18】図18は、図17に示す手順の次の手順を示す図で、(a)は斜視図、(b)は部分縦断面図である。
【図19】図19は、図18に示す手順の次の手順を示す正面図である。
【図20】図20は、第2実施形態の注入具を示す図(図5対応図)で、(a)は縦断面図、(b)は(a)の分解図である。
【図21】図21は、第2実施形態の注入具に固定されている止着シートを示す平面図で、(a)は粘着シートの粘着面が被覆されている状態を示す図、(b)は粘着シートの粘着面が露出した状態を示す図である。
【図22】図22(a)及び(b)は、図20に示す注入具の一使用方法を示す縦断面図(図10対応図)である。
【図23】図23は、別の形態の二液混合容器を示す図(図2対応図)で、(a)は正面図、(b)は底面図、(c)は左側面図である。
【符号の説明】
【0091】
1 へそ凹部清浄剤容器(二液混合容器)
2A 第1袋状領域(袋状領域)
2B 第2袋状領域(袋状領域)
2C 領域間連通路
2D 吐出部連通路
3 吐出部
31 吐出ノズル
31A 先端
31B 基端
32 吐出部固定部
33 膨出フィルムとの固定面
33A リブ
34 基材シートとの固定面
35 ねじり切り栓
35A 連結部
35B 摘み部
36 スクリューキャップ栓
36A 内栓
4 基材シート
5 膨出フィルム
5A 第1収容部
5B 第2収容部
6 止着シート
61 粘着シート
62 被覆シート
62A 剥離領域
62B 摘み領域
62C 環状中央固定領域
63 貫通孔
7 へそ凹部清浄剤注入具
71 注入具上方部
71A 上方突出部
71B 嵌合凸部
71C つば部
71D 上方部逃がし溝
72 注入具下方部
72B 嵌合凹部
73C つば部
72D 下方部逃がし溝
73 連結孔部
74 剤注入口
75 逆止弁
75A 弁座
75B 弁体
76 円筒壁
77 環状溝
8A 第1膨らみ代
8B 第2膨らみ代
81A 第1膨らみ代単位(内側)
81B 第2膨らみ代単位(内側)
82A 第1膨らみ代単位(外側)
82B 第2膨らみ代単位(外側)
D 汚れ
F へそ凹部清浄剤(混合組成物)
F1 第1液
F2 第2液
H 手指
N へそ凹部
S1 領域間シール部
S2 吐出部シール部
S3 外周シール部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
へそ凹部清浄剤が充填された袋状領域を有すると共に該へそ凹部清浄剤を吐出する吐出部を有するへそ凹部清浄剤容器における該吐出部に装着され、該袋状領域に充填された前記へそ凹部清浄剤を該吐出部を介してへそ凹部に注入するへそ凹部清浄剤注入具であって、
前記吐出部の吐出ノズルを挿入可能な連結孔部、及び該吐出ノズルから吐出された前記へそ凹部清浄剤をへそ凹部に注入する剤注入口を備え、
前記剤注入口からへそ凹部に注入された前記へそ凹部清浄剤が、該剤注入口から前記連結孔部に向けて逆流することを阻害する逆止弁を、該剤注入口と該連結孔部との間に設けてあるへそ凹部清浄剤注入具。
【請求項2】
前記連結孔部側を形成する注入具上方部と前記剤注入口側を形成する注入具下方部とが嵌合一体化されて構成されており、
前記注入具上方部に弁座が設けられ、前記注入具下方部に弁体が設けられており、該弁座と該弁体とから前記逆止弁が形成されている請求項1記載のへそ凹部清浄剤注入具。
【請求項3】
前記注入具上方部と前記注入具下方部との間には、これらの周縁部から延在する止着シートが挟持固定されており、
前記止着シートは、前記剤注入口をへそ凹部に挿入した状態で、へそ凹部の周辺部に止着可能になっている請求項1又は2に記載のへそ凹部清浄剤注入具。
【請求項4】
前記注入具上方部及び前記注入具下方部それぞれにおける前記止着シートに対向する面には、それぞれ上方部逃がし溝及び下方部逃がし溝が設けられており、該上方部逃がし溝及び該下方部逃がし溝から、該注入具上方部の外面と該注入具下方部の外面とを連通する空気逃がし連通路が形成されている請求項3記載のへそ凹部清浄剤注入具。
【請求項5】
前記袋状領域は第1袋状領域及び第2袋状領域からなり、前記へそ凹部清浄剤は二液混合硬化型組成物であり、
前記第1袋状領域に前記二液混合硬化型組成物の第1液が充填され、前記第2袋状領域に該二液混合硬化型組成物の第2液が充填され、該第1袋状領域と該第2袋状領域とは外力により連通可能に独立しており、
前記へそ凹部清浄剤容器は、前記第1袋状領域と前記第2袋状領域とを外力により連通させて、前記第1液と前記第2液とを混合させ、混合組成物を得た後、該混合組成物を前記吐出部を介してへそ凹部に注入可能になっている請求項1〜4の何れかに記載のへそ凹部清浄剤注入具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2008−12038(P2008−12038A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−185596(P2006−185596)
【出願日】平成18年7月5日(2006.7.5)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】