説明

めっき方法および磁極形成方法

【課題】レジストパターンとめっきベースとの密着性を良好にでき、めっきパターンの断面形状を正確に形成できるめっき方法および磁極形成方法を提供する。
【解決手段】めっきベース11上に、分子接着剤であるアルコキシシリルプロピルアミノトリアジンジチオールを溶剤に溶解した溶液を塗布した後、溶剤を揮発させて分子接着剤層15を形成する工程と、分子接着剤層15を介してめっきベース11上にレジスト30を塗布し、レジスト30を所定のパターンに露光現像してめっきベース11の一部を露出させる工程と、めっきベース11の露出部上に分子接着剤層15を介してめっきする工程とを有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はめっき方法および磁極形成方法に関し、より詳細にはめっき方法を利用して薄膜磁気ヘッドの構成部分や配線基板の配線パターン等を形成する際に利用できるめっき方法および磁極形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、磁気記録装置の面記録密度の高密度化に伴い、薄膜磁気ヘッドの性能向上が求められ、記録ギャップや記録用の磁極の端面を狭小に、かつ高精度に形成することが求められている。
たとえば、垂直磁気記録ヘッドは、記録媒体に面して記録用の主磁極とリターンヨークとを備え、ABS面(Air Bearing Surface)側から見た主磁極の端面は、再生素子側が狭幅でリターンヨーク側が広幅の逆台形形状に形成される。この主磁極を形成する方法には、主磁極となる磁性膜を成膜した後、ドライプロセスによって磁性膜をエッチングして主磁極の形に整える方法と、めっきによって形成する方法がある(特許文献1)。
【0003】
ドライプロセスによる場合は、FIB(Focused Ion Beam etching)やイオンミリングが利用されるが、FIBによる場合は量産性に劣るという問題があり、イオンミリングによる場合は磁極の形状を高精度に形成することが困難であるという問題がある。
これに対して、めっき方法による場合は、主磁極の形状や寸法がレジストパターンによって決まるから、レジストパターンを高精度に形成することによって、磁極の形状を高精度に制御できるという利点がある。
【特許文献1】特開2006−322054号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、めっきによって主磁極を形成する場合は、下層の再生ヘッドとの間の絶縁層上に無電解めっき皮膜等のめっきベースを形成し、このめっきベース上にレジスト層を形成し、このレジストを露光および現像して所定のレジストパターンを形成した後、めっきベースをシード層として電解めっきにより主磁極を形成している。
しかるに、上記無電解めっき皮膜等のめっきベースに対するレジストの密着力が十分でなく、レジストが一部剥離するなどし、この剥離部分の隙間に電解めっき皮膜が薄く浸透して形成されるなどし、これにより主磁極の逆台形状の形状が正確に形成されないという課題が生じている。
【0005】
本願は上記課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、レジストパターンを使用してめっきにより垂直磁気記録ヘッドの主磁極を形成するといった場合に、レジストパターンとめっきベースとの密着性を良好にでき、めっきパターンの断面形状を正確に形成できるめっき方法および磁極形成方法を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
開示のめっき方法は、めっきベース上にレジストパターンを形成して所定のめっき層を形成するめっき方法であって、前記めっきベース上に、分子接着剤であるアルコキシシリルプロピルアミノトリアジンジチオールを溶剤に溶解したアルコキシシリルプロピルアミノトリアジンジチオール溶液を塗布した後、溶剤を揮発させて分子接着剤層を形成する工程と、前記分子接着剤層を介して前記めっきベース上にレジストを塗布し、該レジストを所定のパターンに露光現像してめっきベースの一部を露出させる工程と、前記めっきベースの露出部上に前記分子接着剤層を介してめっきする工程とを有することを特徴とする。
【0007】
形成した前記分子接着剤層をイソプロピルアルコールで洗浄することを特徴とする。
150℃〜180℃の温度範囲で加熱して溶剤を揮発させて前記分子接着剤層を形成することを特徴とする。
前記分子接着剤層のアルコキシシリルプロピルアミトリアジンジチオールの硫黄分子が前記レジストと結合していることを特徴とする。
【0008】
また、開示の磁極形成方法は、めっきベース上にレジストパターンを形成して磁極をめっきで形成する磁極形成方法であって、前記めっきベース上に、分子接着剤であるアルコキシシリルプロピルアミノトリアジンジチオールを溶剤に溶解したアルコキシシリルプロピルアミノトリアジンジチオール溶液を塗布した後、溶剤を揮発させて分子接着剤層を形成する工程と、前記分子接着剤層を介して前記めっきベース上にレジストを塗布し、該レジストを前記磁極のパターンに露光現像してめっきベースの一部を露出させる工程と、前記めっきベースの露出部上に前記分子接着剤層を介してめっきする工程とを有することを特徴とする。
垂直磁気ヘッドの主磁極を形成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
開示のめっき方法によれば、レジストパターンを使用してめっきにより垂直磁気記録ヘッドの主磁極を形成するといった場合に、レジストパターンとめっきベースとの密着性を良好にでき、めっきパターンの断面形状を正確に形成できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明に係るめっき方法を、薄膜磁気ヘッドの構成部分を形成する方法に適用した実施の形態について説明する。
図1は、垂直磁気記録型の薄膜磁気ヘッドの構成を示す断面図である。
この薄膜磁気ヘッドは、記録ヘッドとして主磁極10、トレーリングシールド13、リターンヨーク14および記録用コイル16を備え、再生ヘッドとして、MR素子20、上部シールド22および下部シールド24を備える。
上部シールド22と主磁極10との間にはアルミナからなる絶縁層26が設けられ、主磁極10とコイル16との間、コイル16とリターンヨーク14との間、MR素子20と上部シールド22および下部シールド24との間もアルミナ等からなる絶縁層が設けられている。
【0011】
薄膜磁気ヘッドは、Al2O3-TiC基板上に、シールド層22、24やMR素子20、主磁極10、コイル14、リターンヨーク16等を、順次、積層するように成膜し、所定のパターンにパターニングして形成される。
前述したように、垂直磁気記録型の薄膜磁気ヘッドでは、記録媒体に対向する主磁極10の端面は、再生素子側が幅狭で、リターンヨーク側が幅広となる逆台形状に形成される。
【0012】
本実施形態の薄膜磁気ヘッドの構成において特徴的な点は、主磁極10の下地層となるめっきベース11上に分子接着剤層15(図3、図4)を形成するのである。
図2は、薄膜磁気ヘッドの主磁極10を形成する工程を示す。図2は図1のA部分を端面方向から見た状態を示す。
図2(a)は、絶縁層26を成膜した後、絶縁層26の表面に密着層12を成膜し、次いでめっきベース11を成膜した状態を示す。密着層12はめっきベース11を絶縁層26の表面に密着させるためのものである。密着層12は、Ti、Ta、Cr、Nb等をスパッタリングあるいは蒸着して形成される。
【0013】
めっきベース11を形成する材料として、本実施形態ではRu(ルテニウム)を使用した。めっきベース11は、ルテニウム金属をスパッタリングあるいは蒸着して形成する。めっきベース11はめっきシード層として使用するものであり、所定の電気抵抗値が得られる厚さ、たとえば500オングストローム程度の厚さに形成すればよい。なお、めっきベース11はルテニウム金属に限られない。
【0014】
次に、本実施の形態では、めっきベース11上に、上記のように分子接着剤層15(図4)を形成する。
分子接着剤層15は、分子接着剤であるアルコキシシリルプロピルアミノトリアジンジチオール(以下TESTDと表記する)を溶剤に溶解したTESTD溶液を塗布した後、溶剤を揮発させて分子接着剤層を形成する。
めっきベース11上にTESTD溶液を塗布するには、TESTD溶液中にめっきベースを含む素材を浸漬するようにするとよい。あるいは、めっきベース11上にTESTD溶液をスピンコートするようにしてもよい。
なお、溶剤を揮発させる場合、150℃〜180℃程度の温度で加熱するとよい。加熱時間は5分〜10分程度でよい。
【0015】
TESTDは各種アルコール類に溶解するので、アルコール類を溶媒としてTESTD溶液を作成するとよい。この場合のTESTDの濃度は、0.1〜100g/l程度が好ましい。
上記溶媒を揮発させ、乾燥させた後、分子接着剤層15表面をアルコールで洗浄するとよい。乾燥した分子接着剤層15の表面には、各種の残渣が存在しているので、これをアルコールで洗浄して除去するのである。アルコールとしては、イソプロピルアルコールを用いると、ムラなく洗浄が行え、均一な厚さの分子接着剤層15とすることができて好適であった。
【0016】
TESTDは、次の〔化1〕の分子式を有し、めっきベース11に対し、アルコキシシリル基側で強固に密着する(図4)。
【0017】
【化1】

【0018】
次に、図2(b)は、めっきベース11の表面に分子接着剤層(分子接着剤層は単分子膜程度の極めて薄い層であるので、図2では図示を省略した)を介してレジストパターン30を形成した状態を示す。めっきベース11の表面にレジストをコーティングし、主磁極10を形成するパターンにしたがってレジストを露光および現像し、主磁極10の先端部分については断面形状が逆台形状となるように凹部30aを形成する。凹部30aの内底面には、ルテニウムからなるめっきベース11が露出する(ただし、めっきベース11の表面には分子接着剤層が存在する)。
図5に示すように、分子接着剤層15のアルコキシシリルプロピルアミトリアジンジチオールの硫黄分子がレジストパターン30のレジストと強固に結合している。
このように、めっきベース11とレジストパターン30とは分子接着剤層15を介して強固に接合し、剥離現象は生じない。
【0019】
レジストパターン30を形成した後、レジストに親水処理を施す。図2(c)は、親水処理としてレジストにO2プラズマ処理を施している状態を示す。
レジストにO2プラズマ処理を施すと、レジストパターン30の表面が疎水性から親水性に変化するとともに、凹部30aが形成された部位については、凹部30aの底面に露出するめっきベース11のルテニウムが酸化されてRuO4となり、このRuO4が揮発して凹部30aの内壁面に揮発物11aとして付着する。
【0020】
本実施形態でめっきベース11として使用しているルテニウムは、酸化物(RuO4)が揮発性を有するものであり、親水処理の際に生じたRuO4は凹部30aの内壁面に付着するようになる。
こうして、親水処理によって凹部30aの内壁面に揮発物11aが付着するようになるが、凹部30aの内壁面に揮発物11aが付着するとレジストパターン30に親水処理を施しても、レジストパターン30に形成された凹部30a等のパターンが変形しなくなる。レジストパターン30に親水処理を施すと、通常は、レジストが揮発してレジストパターン30に所定のパターンに形成された凹部(凹溝)の幅が広がったりするが、めっきベース11から揮発物を揮発させると凹部の幅が広がったりする作用が抑制されるようになる。
【0021】
上記のようにして、レジストパターン30に親水処理を施した後、めっきベース11をめっき給電層として電解めっきを施し、凹部30a内に磁性膜(高飽和磁束密度膜)32を盛り上げるように形成する。図2(d)が、磁性膜32をめっきにより形成した状態を示す。
なお、親水処理を施した後、めっき前処理として希酸などにより揮発性金属層11の表面を活性化するようにしてもよい。また、凹部30aに磁性膜32を形成する方法としては、電解めっきに限らず、無電解めっきによることも可能である。電解めっきによる場合も、直流電流あるいはパルス電流等、電流の印加方法は適宜選択可能である。
また、磁性膜32としては、薄膜磁気ヘッドの構成部分についての所望の特性に応じて、FeCo、FeCoα(α=Pd、Pt、Rh、Mo、Zr)、CoNiFe、NiFe、NiFeα(α=Pd、Pt、Rh、Mo、Zr)などを選択して使用することができる。
【0022】
上記のように、レジストパターン30は分子接着剤層15を介してめっきベース11に強固に接合していて、両者間に剥離などが生じていない。したがって、レジストパターン30の凹部30a内に電解めっきによって主磁極32を形成する際、従来のようにめっき皮膜がレジストパターンとめっきベースとの間の隙間に浸透して形成されるなどの不具合が解消され、主磁極32を逆台形状の所望の形状に正確に形成することができる。
【0023】
図6(a)は、めっきべースとレジストパターンとの間に分子接着剤層を形成しない、従来法によって形成した主磁極部分の平面図と断面図であり、図6(b)は、両者間に分子接着剤層を形成した本実施の形態における主磁極部分の平面図と断面図である。
図6(a)の平面図において、主磁極部分の周囲に、剥離部分にめっき皮膜が浸透して形成されたことによる変色が見られる。そして、同図右端のものの主磁極は、その断面形状が、上記めっき皮膜の浸透により基部側が細くなり、所望の逆台形状の断面形状が得られていない。これに比し、図6(b)の本実施形態のものでは、平面図において上記変色は見られず、また、断面図からわかるように、所望の逆台形状の断面形状をなす主磁極が得られた。
【0024】
次に、図2(e)は、磁性膜32を形成した後、レジストパターン30を除去した状態を示す。レジストパターン30は化学的に溶解して除去することができる。レジストパターン30を除去する際に、凹部30aの内側面に付着した揮発物(RuO4)もレジストパターン30とともに除去される。なお、仮に、揮発物が磁性膜32の側面に部分的に付着して残留したとしても、揮発物は非磁性であり、薄膜磁気ヘッドの特性に影響を及ぼすことはない。
【0025】
レジストパターン30を除去した後、イオンミリングにより、絶縁層26の表面に露出している部位のめっきベース11と密着層12とを除去する。図2(f)にめっきベース11と密着層12の不要部位を除去し、絶縁層26上に主磁極10が形成された状態を示す。イオンミリングによってめっきベース11と密着層12とを除去する際に、磁性膜32が被着されている部位は、磁性膜32によってその下地のめっきベース11と密着層12が遮蔽されており、めっきベース11と密着層12はきわめて薄く形成されているから、露出領域のめっきベース11と密着層12とは選択的に簡単に除去される。主磁極10の下面側に残留するめっきベース11についても、磁気ヘッドの特性に悪影響を与えることはない。
【0026】
上記のように、本実施の形態では、めっきベース11上にTESTDの分子接着剤層15を介してレジストパターン30を形成したので、めっきベース11とレジストパターン30とが強固に接合され、両者間に隙間などが生じることがないので、電解めっきによって主磁極32を所望の断面逆台形状の形状に形成できる。
【0027】
上述した実施形態は、垂直磁気記録ヘッドの主磁極10を形成する際に本発明に係るめっきパターンの形成方法を適用した例であるが、本発明に係るめっきパターンの形成方法は、主磁極10を形成する場合に限らず、薄膜磁気ヘッドの他の構成部分を形成する際にも利用することができる。
たとえば、図1で主磁極10に対向して配置したトレーディングシールド13をめっきによって形成する方法としても適用することもできる。
また、本発明に係るめっき方法は、水平磁気記録ヘッドの磁極を製造する方法にも利用することができる。
【0028】
また、本発明に係るめっき方法は、上記薄膜磁気ヘッドの製造工程において利用する場合に限られるものではない。
図7は、多層配線基板の製造工程において、本発明に係るめっき方法を利用する例を示す。
図7(a)は、配線パターン72が形成された下地層70の表面にポリイミドフィルム等の絶縁層74を形成し、レーザ加工等によって絶縁層74にビア穴74aを形成した後、めっきベースとしての無電解めっき皮膜11を成膜した状態を示す。
【0029】
図7(b)は、無電解めっき皮膜11を形成した後、この無電解めっき皮膜11上に上記と同様にしてTESTDの分子接着剤層(図示せず)を形成し、無電解めっき皮膜11上に分子接着剤層を介してレジストを被着し、レジストを露光および現像してレジストパターン76を形成した状態を示す。レジストパターン76は、絶縁層74上で配線パターンを形成する部位を露出させるようにパターニングする。
そして、無電解めっき皮膜11をめっきシード層としてレジストパターン76に形成された凹部であるパターン溝76aに導体層78がめっきにより盛り上げ形成する。
【0030】
図7(c)が、パターン溝76a内に導体層78をめっき盛り上げした状態を示す。導体層78は、電解銅めっきにより所定の厚さに銅を成膜して形成する。
次いで、レジストパターン76を除去し、導体層78によって被覆されていない部位の無電解めっき皮膜11を除去することによって、絶縁層74の表面に所要の配線パターン80が形成される(図7(d))。
【0031】
こうして、絶縁層74の表面に所定のパターンで配線パターン80が形成され、上層の配線パターン80と下層の配線パターン72とがビア80aを介して電気的に接続された多層の配線基板を得ることができる。
この配線基板の製造方法においても、めっきベース11上にTESTDの分子接着剤層を介してレジストパターン30を密着性よく形成できるので、配線パターン80を精度よく形成できる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明方法によって製造した薄膜磁気ヘッドの構成を示す断面図である。
【図2】薄膜磁気ヘッドの製造工程を示す説明図である。
【図3】めっきベース上にTESTD溶液を塗布した状態の説明図である。
【図4】めっきベース上に分子接着剤層を形成した状態の説明図である。
【図5】めっきベース上に分子接着剤層を介してレジストパターンを形成した状態の説明図である。
【図6】従来法および本実施の形態による方法で主磁極を形成した場合の、主磁極の平面図と断面図である。
【図7】本発明に係るめっき方法の適用例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0033】
10 主磁極
11 めっきベース
11a 揮発物
12 密着層
13 トレーディングシールド
14 リターンヨーク
15 分子接着剤層
20 MR素子
22 上部シールド
22a 下部磁極
24 下部シールド
26 絶縁層
30 レジストパターン
30a 凹部
70 下地層
72 配線パターン
74 絶縁層
74a ビア穴
76 レジストパターン
76a パターン溝
78 導体層
80 配線パターン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
めっきベース上にレジストパターンを形成して磁極をめっきで形成する磁極形成方法であって、
前記めっきベース上に、分子接着剤であるアルコキシシリルプロピルアミノトリアジンジチオールを溶剤に溶解したアルコキシシリルプロピルアミノトリアジンジチオール溶液を塗布した後、溶剤を揮発させて分子接着剤層を形成する工程と、
前記分子接着剤層を介して前記めっきベース上にレジストを塗布し、該レジストを前記磁極のパターンに露光現像してめっきベースの一部を露出させる工程と、
前記めっきベースの露出部上に前記分子接着剤層を介してめっきする工程とを有することを特徴とする磁極形成方法。
【請求項2】
垂直磁気ヘッドの主磁極を形成することを特徴とする請求項1記載の磁極形成方法。
【請求項3】
形成した前記分子接着剤層をイソプロピルアルコールで洗浄することを特徴とする請求項1または2記載の磁極形成方法。
【請求項4】
150℃〜180℃の温度範囲で加熱して溶剤を揮発させて前記分子接着剤層を形成することを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の磁極形成方法。
【請求項5】
前記分子接着剤層のアルコキシシリルプロピルアミトリアジンジチオールの硫黄分子が前記レジストと結合していることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の磁極形成方法。
【請求項6】
めっきベース上にレジストパターンを形成して所定のめっき層を形成するめっき方法であって、
前記めっきベース上に、分子接着剤であるアルコキシシリルプロピルアミノトリアジンジチオールを溶剤に溶解したアルコキシシリルプロピルアミノトリアジンジチオール溶液を塗布した後、溶剤を揮発させて分子接着剤層を形成する工程と、
前記分子接着剤層を介して前記めっきベース上にレジストを塗布し、該レジストを所定のパターンに露光現像してめっきベースの一部を露出させる工程と、
前記めっきベースの露出部上に前記分子接着剤層を介してめっきする工程とを有することを特徴とするめっき方法。
【請求項7】
形成した前記分子接着剤層をイソプロピルアルコールで洗浄することを特徴とする請求項6記載のめっき方法。
【請求項8】
150℃〜180℃の温度範囲で加熱して溶剤を揮発させて前記分子接着剤層を形成することを特徴とする請求項6または7記載のめっき方法。

【図1】
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【図2】
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【図7】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−235483(P2009−235483A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−82546(P2008−82546)
【出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】