説明

めっき装置およびめっき方法

【課題】めっき液を撹拌し、めっき槽内のめっき液の濃度分布や温度分布を均一にするめっき装置において、装置を小型化でき、撹拌するための運転費を不要とすることができるめっき装置を提供する。
【解決手段】ポンプ14が駆動すると、めっき液タンク6内のめっき液3がめっき液供給配管13等を介してノズル構成体15の角筒状のノズル17に供給される。ノズル17の先端の開口部17aは時計方向側に開放されているため、開口部17aからめっき液3が時計方向に向かって流出され、その流出力によりノズル構成体15が反時計方向に回転され、めっき液3が撹拌される。この場合、ノズル構成体15を回転させるためのそれ専用の機構を必要とせず、その分小型化することができ、まためっき液3を撹拌するための運転費を不要とすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はめっき装置およびめっき方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、半導体の技術分野で用いられる従来のめっき装置には、上面を開放されためっき槽内のめっき液中に半導体ウエハとアノード電極とを互いに対向させて垂直に配置し、半導体ウエハとアノード電極との間に配置された羽根車を回転させてめっき液を撹拌しながらめっき処理を行なうようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。この場合、めっき液を撹拌するのは、めっき槽内のめっき液の濃度分布や温度分布をなるべく均一にして、半導体ウエハの表面近傍のめっき液をリフレッシュするためである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−89812号公報
【0004】
上記従来のめっき装置では、羽根車を回転させるため、めっき槽の上方に設けられた第1のプーリと羽根車に設けられた第2のプーリとの間にベルトが設けられ、第1のプーリと一体的に回転するウォームホイールにウォームが噛み合わされている。そして、ウォームを回転させるためのモータが駆動すると、その駆動力はウォーム、ウォームホイール、第1のプーリ、ベルトおよび第2のプーリを介して羽根車に伝達され、これにより羽根車が回転するようになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来のめっき装置では、羽根車を回転させるための機構をめっき槽の上方に設けているので、装置が大型化し、またモータを駆動させるための運転費が嵩むという問題がある。
【0006】
そこで、この発明は、小型化することができ、まためっき液を撹拌するための運転費を不要とすることができるめっき装置およびめっき方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明に係るめっき装置は、めっき槽と、前記めっき槽内に配置された被めっき物と、前記めっき槽内の前記被めっき物と対向する位置に配置され、ボス及び前記ボスの外周部に複数のノズルを有し、前記ノズルからめっき液が流出する力によりめっき液の流出方向とは反対方向に回転するノズル構成体と、を備えることを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明に係るめっき装置は、請求項1に記載の発明において、更に、前記ノズルにめっき液を供給するめっき液供給配管と、前記被めっき物に対向して配置されたアノード電極と、を備え、前記ノズル構成体は、前記被めっき物と前記アノード電極との間に設けられており、前記ノズルは角筒状であって、該ノズルの先端部は前記ノズル構成体の回転方向とは反対側に折り曲げられ、該ノズルの先端部は開口部となっていることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明に係るめっき装置は、請求項2に記載の発明において、前記ノズルの途中において前記ノズル構成体の回転方向とは反対側に1つまたは複数の開口部が設けられていることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明に係るめっき装置は、請求項1又は2に記載の発明において、前記ノズルは先端部を閉塞された単なる角筒状であって、該ノズルの途中において前記ノズル構成体の回転方向とは反対側に1つまたは複数の開口部が設けられていることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明に係るめっき装置は、請求項1から4の何れか一項に記載の発明において、前記ボスは、前記めっき液供給配管の先端部に設けられた中空支持軸に回転可能に取り付けられ、前記ノズルと連通された中空部を有し、前記めっき液供給配管からのめっき液は前記中空支持軸の内部および前記ボスの中空部を介して前記ノズルに供給されることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明に係るめっき装置は、請求項2から5の何れか一項に記載の発明において、前記被めっき物と前記アノード電極との間に、前記被めっき物に対応する部分に貫通孔を有し、該貫通孔以外の部分で電場を遮蔽する電場遮蔽板が配置されていることを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明に係るめっき装置は、請求項6に記載の発明において、前記電場遮蔽板の貫通孔は円形状であり、該貫通孔内に前記ノズル構成体が回転可能に配置されていることを特徴とするものである。
請求項8に記載の発明に係るめっき装置は、請求項6又は7に記載の発明において、前記被めっき物、前記アノード電極および前記電場遮蔽板は前記めっき槽内に垂直に配置され、前記被めっき物は半導体ウエハであることを特徴とするものである。
請求項9に記載の発明に係るめっき装置は、 請求項1から8の何れか一項に記載の発明において、前記めっき槽からオーバーフローするめっき液を回収するめっき液回収手段を有することを特徴とするものである。
請求項10に記載の発明に係るめっき方法は、めっき槽内のめっき液中に被めっき物を配置し、前記めっき槽内の前記被めっき物と対向する位置に配置された、ボスの外周部に複数のノズルを有する回転可能なノズル構成体の前記ノズルからめっき液が流出する力により、前記ノズル構成体をめっき液の流出方向とは反対方向に回転させ、前記被めっき物に対してめっき処理を行うことを特徴とするものである。
請求項11に記載の発明に係るめっき方法は、請求項10に記載の発明において、更に、前記被めっき物と対向する位置にアノード電極が配置され、前記ノズル構成体は前記被めっき物と前記アノード電極との間に設けられており、前記被めっき物に対応する部分に貫通孔を有し、該貫通孔以外の部分で電場を遮蔽する電場遮蔽板が配置されていることを特徴とするものである。
請求項12に記載の発明に係るめっき方法は、請求項11に記載の発明において、前記電場遮蔽板の貫通孔は円形状であり、該貫通孔内に前記ノズル構成体が回転可能に配置されていることを特徴とするものである。
請求項13に記載の発明に係るめっき方法は、請求項11又は12に記載の発明において、前記被めっき物は半導体ウエハであり、前記半導体ウエハ、前記アノード電極および前記電場遮蔽板は前記めっき槽内に垂直に配置されていることを特徴とするものである。
請求項14に記載の発明に係るめっき方法は、請求項13に記載の発明において、前記半導体ウエハ上にめっきを含む配線を形成し、前記配線のランド上にめっきを含む外部接続用電極を形成することを特徴とするものである。
請求項15に記載の発明に係るめっき方法は、請求項10から14の何れか一項に記載の発明において、前記めっき槽からオーバーフローするめっき液をめっき液回収手段によって回収することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、ノズルから流出されるめっき液の流出力によりノズル構成体をめっき液の流出方向とは反対方向に回転させているので、ノズル構成体を回転させるためのそれ専用の機構を必要とせず、その分小型化することができ、まためっき液を撹拌するための運転費を不要とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】この発明の一実施形態としてのめっき装置の要部の縦断正面図。
【図2】図1のII−II線に沿う縦断側面図。
【図3】図2の一部を拡大した縦断側面図。
【図4】半導体ウエハから製造される半導体装置の一例の平面図。
【図5】図4のV−V線にほぼ沿う部分の断面図。
【図6】半導体ウエハ上に外部接続用電極を形成する前の状態の一部の断面図。
【図7】半導体ウエハ上に外部接続用電極を形成した状態の一部の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1はこの発明の一実施形態としてのめっき装置の要部の縦断正面図を示し、図2は図1のII−II線に沿う縦断側面図を示す。この場合、図1は図2のI−I線に沿う縦断正面図である。このめっき装置は、めっき槽1および該めっき槽1の両側壁の外側に設けられためっき液回収槽2を備えている。この場合、めっき槽1およびめっき液回収槽2の上面は開放されている。
【0011】
めっき槽1内にはめっき液3が収容されている。めっき槽1の両側壁の上部の所定の箇所には、めっき槽1内のめっき液3をオーバーフローさせるためのオーバーフロー用凹部4が設けられている。めっき液回収槽2の底部の所定の箇所にはめっき液回収配管5の一端部がめっき液回収槽2内に連通されて取り付けられている。めっき液回収配管5の他端部は、めっき槽1の下方に配置されためっき液タンク6に接続されている。めっき液タンク6内にはめっき液3が収容されている。
【0012】
めっき槽1の内部には長方形状のウエハ支持板7および長方形状のアノード電極8が互いに対向して垂直に配置されている。ウエハ支持板7のアノード電極8と対向する一方の面のほぼ中央部にはほぼ円形状の凹部9が設けられている。凹部9内にはほぼ円形状の半導体ウエハ10が位置決めされて収容されている。
【0013】
ウエハ支持板7とアノード電極8との間には長方形状の電場遮蔽板11が垂直に配置されている。電場遮蔽板11のほぼ中央部においてウエハ支持板7の凹部9内に収容された半導体ウエハ10に対応する部分には、円形状の貫通孔12が設けられている。電場遮蔽板11は、半導体ウエハ10よりも大きめのアノード電極8からの電場を貫通孔12以外の部分で遮蔽して、半導体ウエハ10に対するめっきの面内均一性を確保するためのものである。この場合、電場遮蔽板11の貫通孔12の大きさや形状を変えることにより、半導体ウエハ10に対するめっきの面内均一性を調整することができる。
【0014】
電場遮蔽板11のアノード電極8と対向する一方の面側にはめっき液供給配管13の一端側が配置されている。めっき液供給配管13の一端側の形状はほぼL字形状となっている。めっき液供給配管13の一端側の基端側は電場遮蔽板11の一方の面の上部において水平に配置され、先端側は電場遮蔽板11の一方の面の水平方向中央部において下方に向かって垂直に配置されている。この状態では、めっき液供給配管13の一端部は電場遮蔽板11の貫通孔12の中心部に対応する部分に配置されている。めっき液供給配管13の他端部はポンプ14を介してめっき液タンク6に接続されている。
【0015】
めっき液供給配管12の一端部は、図2および図2の一部を拡大して示す図3に示すように、電場遮蔽板11の貫通孔12の中心部に向かって折り曲げられている。めっき液供給配管12の一端部には、図3に示すように、小径筒状部14a、大径筒状部14bおよびフランジ部14cを有する中空の支持軸14の小径筒状部14aがねじ込まれて取り付けられている。
【0016】
支持軸14にはノズル構成体15が回転可能に取り付けられている。この状態では、ノズル構成体15は電場遮蔽板11の貫通孔12内に回転可能に配置されている。ノズル構成体15は、ボス16の外周部に複数本の例えば8本のノズル17が等間隔に設けられたものからなっている。ボス16は、図3において、左側が小径孔16aで右側が大径孔16bの2段構造の貫通孔(中空部)を有する。ノズル17の断面形状は、角筒状であって、ボス16の貫通孔(16a、16b)に連通されている。ノズル17の断面形状が円筒状の場合に比べて、角筒状の方がノズル構成体15の回転時にめっき槽1内のめっき液3の抵抗が大きくなるので、より高い撹拌効果が得られる。
【0017】
ノズル17の先端部は、図1において時計方向側(ノズル構成体15の後述する回転方向とは反対側)に折り曲げられている。したがって、ノズル17の先端の方形状の開口部17aは図1において時計方向側に開放されている。開口部17aの形状は、ノズル17の断面形状の角形のままであっても良いし、円形又は角形の孔が複数開いているものでも良い。
【0018】
ノズル構成体15のボス16は、該ボス16の図2および図3において左面にねじ(図示せず)によって取り付けられたリング状の押え板18と支持軸14のフランジ部14cとにより、支持軸14に対して抜け止めされている。ノズル構成体15のボス16の図2および図3において右面には円板状のカバー19がねじ(図示せず)によって取り付けられている。
【0019】
ここで、半導体ウエハ10から製造されるCSPと呼ばれる半導体装置の一例について、図4に示す平面図および図5に示す断面図を参照して説明する。この場合、図5は図4のV−V線にほぼ沿う部分の断面図である。この半導体装置はシリコン基板(半導体基板)21を備えている。シリコン基板21の上面には、図示していないが、所定の機能の集積回路を構成する素子、例えば、トランジスタ、ダイオード、抵抗、コンデンサ等の素子が形成されている。シリコン基板21の上面周辺部には、上記集積回路の各素子に接続されたアルミニウム系金属等からなる複数の接続パッド22が設けられている。
【0020】
シリコン基板21の周辺部および接続パッド22の中央部を除くシリコン基板21の上面には酸化シリコン、窒化シリコン等からなるパッシベーション膜(絶縁膜)23が設けられ、接続パッド22の中央部はパッシベーション膜23に設けられた開口部24を介して露出されている。パッシベーション膜23の周辺部を除く上面にはポリイミド系樹脂等からなる保護膜(絶縁膜)25が設けられている。パッシベーション膜23の開口部24に対応する部分における保護膜25には開口部26が設けられている。
【0021】
保護膜25の上面には複数の配線27が設けられている。配線27は、保護膜25の上面に設けられた銅等からなる下地金属層28と、下地金属層28の上面に設けられた銅からなる上部金属層29との2層構造となっている。配線27の一端部は、パッシベーション膜23および保護膜25の開口部24、26を介して接続パッド22に接続されている。配線27のランド上面には銅からなる柱状の外部接続用電極30が設けられている。
【0022】
シリコン基板21の周辺部上面、パッシベーション膜23の周辺部上面および配線27を含む保護膜25の上面において外部接続用電極30の周囲にはシリカフィラーを含むエポキシ系樹脂等からなる封止膜31が設けられている。ここで、外部接続用電極30は、その上面が封止膜31の上面と面一乃至封止膜31の上面よりも数μm凹むように設けられている。外部接続用電極30の上面には半田バンプ32が設けられている。
【0023】
次に、上記構成のめっき装置を用いて半導体ウエハ10上に外部接続用電極30を形成する場合について説明するに、まず、図1および図2に示す状態における半導体ウエハ10等について、図6を参照して説明する。この場合、図6は半導体ウエハ10上に外部接続用電極30を形成する前の状態の一部の断面図である。
【0024】
半導体ウエハ10上には接続パッド22、パッシベーション膜23および保護膜25が形成され、パッシベーション膜23および保護膜25に形成された開口部24、26を介して露出された接続パッド22の上面を含む保護膜25等の上面には下地金属層28が形成され、下地金属層28の上面には上部金属層29が形成され、上部金属層29を含む下地金属層28の上面にはめっきレジスト膜41がパターン形成されている。
【0025】
この場合、上部金属層29のランド(つまり外部接続用電極30形成領域)に対応する部分におけるめっきレジスト膜41には開口部42が形成されている。また、図示していないが、下地金属層28の周辺部の所定の箇所は、めっきレジスト膜41によって覆われておらず、カソード電極と接続されためっき用接続端子となっている。
【0026】
なお、半導体ウエハ10の厚さは、図5に示すシリコン基板21の厚さよりも厚くなっている。図6において符号43で示す領域はダイシングストリートである。そして、ダイシングストリート43に対応する部分におけるパッシベーション膜23および保護膜25は除去され、この除去された部分には下地金属層28が形成されている。
【0027】
さて、上記構成のめっき装置のポンプ14が駆動すると、めっき液タンク6内のめっき液3がめっき液供給配管13、中空の支持軸14の内部およびボス16の中空部を介してノズル17に供給される。この供給されためっき液3は、ノズル17の開口部17aから電場遮蔽板11の貫通孔12内に流出される。
【0028】
この場合、ノズル17の開口部17aが図1において時計方向側に開放されているため、開口部17aからめっき液3が矢印で示すように時計方向に向かって流出され、その流出力によりノズル構成体15が反時計方向に回転され、半導体ウエハ10の表面近傍のめっき液3が撹拌され、半導体ウエハ10の表面近傍のめっき液3がリフレッシュされる。ここで、ノズル17は円筒状であってもよいが、角筒状であると、円筒状である場合と比較して、めっき液3の撹拌効率を上げることができる。
【0029】
ポンプ14が駆動し続けると、ノズル17の開口部17aからめっき液3が流入され続けるため、めっき槽1内に充満された後の余分のめっき液3はオーバーフロー用凹部4からオーバーフローし、めっき液回収槽2およびめっき液回収配管5を介してめっき液タンク6内に回収される。
【0030】
そして、図7に示すように、下地金属層28をめっき電流路とした銅の電解めっきを行なうと、めっきレジスト膜41の開口部42内の上部金属層29のランド上面に外部接続用電極30が形成される。この状態では、外部接続用電極30の高さは、図5に示す外部接続用電極30の高さよりも高くなっている。
【0031】
これ以後の工程を簡単に説明すると、めっきレジスト膜41を剥離し、上部金属層29をマスクとして下地金属層28の不要な部分をエッチングして除去し、外部接続用電極30および上部金属層29を含む保護膜25等の上面に封止膜31をその厚さが外部接続用電極30の高さよりも厚くなるように形成し、封止膜31の上面側および外部接続用電極30の上部を適宜に研磨して外部接続用電極30の上面を露出させ、この露出された外部接続用電極30の上面に半田バンプ32を形成し、半導体ウエハ10の下面側を適宜に研削して半導体ウエハ10の厚さを薄くし、ダイシングストリート43に沿って切断すると、図4および図5に示す半導体装置が複数個得られる。なお、上部金属層29もこのめっき装置を用いて形成されるが、その説明は省略する。
【0032】
以上のように、上記構成のめっき装置では、ノズル17の開口部17aから流出されるめっき液3の流出力によりノズル構成体15をめっき液3の流出方向とは反対方向に回転させているので、ノズル構成体15を回転させるためのそれ専用の機構を必要とせず、その分小型化することができ、まためっき液3を撹拌するための運転費を不要とすることができる。
【0033】
なお、ノズル17の折り曲げられた先端部のみでなく、その途中の図1において時計方向側(ノズル構成体15の回転方向とは反対側)に1つまたは複数の開口部を設けるようにしてもよい。また、ノズルを先端部が閉塞された単なる角筒状とし、その途中の図1において時計方向側に1つまたは複数の開口部を設けるようにしてもよい。なお、ノズル構成体15は、電解めっき装置に限らず、無電解めっき装置に使用することも可能である。
【符号の説明】
【0034】
1 めっき槽
2 めっき液回収槽
3 めっき液
4 オーバーフロー用凹部
5 めっき液回収配管
6 めっき液タンク
7 ウエハ支持板
8 アノード電極
10 半導体ウエハ
11 電場遮蔽板
12 貫通孔
13 めっき液供給配管
14 支持軸
15 ノズル構成体
16 ボス
17 ノズル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
めっき槽と、
前記めっき槽内に配置された被めっき物と、
前記めっき槽内の前記被めっき物と対向する位置に配置され、ボス及び前記ボスの外周部に複数のノズルを有し、前記ノズルからめっき液が流出する力によりめっき液の流出方向とは反対方向に回転するノズル構成体と、
を備えることを特徴とするめっき装置。
【請求項2】
請求項1に記載の発明において、
更に、前記ノズルにめっき液を供給するめっき液供給配管と、前記被めっき物に対向して配置されたアノード電極と、を備え、
前記ノズル構成体は、前記被めっき物と前記アノード電極との間に設けられており、
前記ノズルは角筒状であって、該ノズルの先端部は前記ノズル構成体の回転方向とは反対側に折り曲げられ、該ノズルの先端部は開口部となっていることを特徴とするめっき装置。
【請求項3】
請求項2に記載の発明において、
前記ノズルの途中において前記ノズル構成体の回転方向とは反対側に1つまたは複数の開口部が設けられていることを特徴とするめっき装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の発明において、前記ノズルは先端部を閉塞された単なる角筒状であって、該ノズルの途中において前記ノズル構成体の回転方向とは反対側に1つまたは複数の開口部が設けられていることを特徴とするめっき装置。
【請求項5】
請求項1から4の何れか一項に記載の発明において、前記ボスは、前記めっき液供給配管の先端部に設けられた中空支持軸に回転可能に取り付けられ、前記ノズルと連通された中空部を有し、前記めっき液供給配管からのめっき液は前記中空支持軸の内部および前記ボスの中空部を介して前記ノズルに供給されることを特徴とするめっき装置。
【請求項6】
請求項2から5の何れか一項に記載の発明において、前記被めっき物と前記アノード電極との間に、前記被めっき物に対応する部分に貫通孔を有し、該貫通孔以外の部分で電場を遮蔽する電場遮蔽板が配置されていることを特徴とするめっき装置。
【請求項7】
請求項6に記載の発明において、前記電場遮蔽板の貫通孔は円形状であり、該貫通孔内に前記ノズル構成体が回転可能に配置されていることを特徴とするめっき装置。
【請求項8】
請求項6又は7に記載の発明において、前記被めっき物、前記アノード電極および前記電場遮蔽板は前記めっき槽内に垂直に配置され、前記被めっき物は半導体ウエハであることを特徴とするめっき装置。
【請求項9】
請求項1から8の何れか一項に記載の発明において、前記めっき槽からオーバーフローするめっき液を回収するめっき液回収手段を有することを特徴とするめっき装置。
【請求項10】
めっき槽内のめっき液中に被めっき物を配置し、
前記めっき槽内の前記被めっき物と対向する位置に配置された、ボスの外周部に複数のノズルを有する回転可能なノズル構成体の前記ノズルからめっき液が流出する力により、前記ノズル構成体をめっき液の流出方向とは反対方向に回転させ、前記被めっき物に対してめっき処理を行うことを特徴とするめっき方法。
【請求項11】
請求項10に記載の発明において、
更に、前記被めっき物と対向する位置にアノード電極が配置され、
前記ノズル構成体は前記被めっき物と前記アノード電極との間に設けられており、
前記被めっき物に対応する部分に貫通孔を有し、該貫通孔以外の部分で電場を遮蔽する電場遮蔽板が配置されていることを特徴とするめっき方法。
【請求項12】
請求項11に記載の発明において、前記電場遮蔽板の貫通孔は円形状であり、該貫通孔内に前記ノズル構成体が回転可能に配置されていることを特徴とするめっき方法。
【請求項13】
請求項11又は12に記載の発明において、前記被めっき物は半導体ウエハであり、前記半導体ウエハ、前記アノード電極および前記電場遮蔽板は前記めっき槽内に垂直に配置されていることを特徴とするめっき方法。
【請求項14】
請求項13に記載の発明において、前記半導体ウエハ上にめっきを含む配線を形成し、前記配線のランド上にめっきを含む外部接続用電極を形成することを特徴とするめっき方法。
【請求項15】
請求項10から14の何れか一項に記載の発明において、前記めっき槽からオーバーフローするめっき液をめっき液回収手段によって回収することを特徴とするめっき方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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