ろ過助剤を用いた飲料カートリッジおよび飲料生成方法
飲料を生成するための方法と装置には、ろ過助剤、たとえば飲料カートリッジ内に乾燥状態の飲料媒体とともに提供されるものの利用が関わる。1つの実施形態において、乾燥果実材料が収容されたカートリッジには、果実材料と混合された、パーライト、珪藻土またはセルロース等のろ過助剤もまた収容される。ろ過助剤は、飲料媒体の中またはフィルタの中を通過する流れを支援し、これはたとえば、カートリッジの中に導入された水と飲料媒体との相互作用によって生成される飲料から微粒子を除去するために使用されるフィルタの細孔の目詰まり防止を助けることによって行われる。それゆえ、ろ過助剤は、本来であればフィルタの目詰まりを起こす、および/またはろ過助剤がなければ、飲料媒体内の材料の適正な溶解を妨げるような、一部の飲料媒体の使用を可能としうる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ろ過助剤の使用を伴う飲料の生成および飲料カートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
本願は、2009年8月28日出願の米国仮特許出願第61/275,398号の利益を主張する。飲料生成機で使用するカートリッジはよく知られており、これには1つまたはそれ以上のフィルタおよび飲料媒体、たとえば挽いたコーヒー豆、茶葉等が収容されていてもよい。あるカートリッジでは、カートリッジの内側空間の2つまたはそれ以上の部分の間、たとえば飲料媒体が入れられる1つの部分と、フィルタを通過した液体が流れ込む第二の部分との間にフィルタが設置されている。このようなカートリッジの一例は、米国特許第5,840,189号および/または米国特許第6,607,762号において開示されており、これらは、米国特許第7,398,726号に記載されている飲料生成機で使用してもよく、上記特許の全体を参照によって本願に援用する。使用時に、飲料生成機は、カートリッジ内に流体を導入して飲料媒体と相互作用させる。機械によっては、供給口穿刺針がカートリッジ(たとえば、カートリッジ容器または蓋の一部)の表面を穿刺して、水をカートリッジ内に導入されるようにし、機械の排出口針を使ってカートリッジ(たとえば、カートリッジ容器の底壁または蓋)を穿刺し、飲料媒体と相互作用した液体がフィルタを通って流れ、カートリッジから出られるようにする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第5,840,189号明細書
【特許文献2】米国特許第6,607,762号明細書
【特許文献3】米国特許第7,398,726号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ある種の飲料媒体、たとえば乾燥した粉末果実材料を用いた飲料の生成は、状況によっては困難な場合がある。たとえば、本発明者らは、粉末果実材料の入った飲料カートリッジを使って飲料を生成する場合、問題が生じることに気付いており、たとえば、果実材料が溶解またはその他の抽出が不完全となること、および/または飲料から不溶解粒子を除去するために使用されるカートリッジ内のフィルタが目詰まりすること等である。すなわち、たとえば、乾燥果実材料によっては、水に触れると凝集および/または膨張する傾向があり、それによって飲料媒体が適正に湿潤しなくなるほか、フィルタの細孔が詰まる。その結果、出てきた飲料の中に含まれる飲料媒体からの抽出成分が適量に満たない、またはカートリッジがフィルタの目詰まりのために故障する、ということが起こりうる。フィルタが目詰まりすると、カートリッジ内が圧力過剰となり、その結果、フィルタおよび/または飲料生成機に許容できない程度の高い圧力がかかる。比較的高い圧力によってフィルタが破裂し、飲料媒体がフィルタの下流領域に放出されたり、上昇した圧力によって飲料生成機が停止したりすることがありうる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の態様は、飲料カートリッジにろ過助剤を使用することに関し、これは、液体が飲料媒体内を流れやすくし、および/またはフィルタの目詰まりを遅らせる助けとなりうる。ろ過助剤は、セルロース、珪藻土、パーライトまたは、飲料媒体内の流れを改善するのを助けるその他の材料を含んでいてもよい。流れの改善は、飲料媒体からの抽出性を高める(たとえば、飲料媒体内を流れる液体の中に溶解する材料の総量を増大させる)のに役立ち、および/または飲料の流れから粒子を除去するために使用されるフィルタを通る流れを適当な状態に保つのに役立つ可能性がある。1つの実施形態において、ろ過助剤は、飲料媒体と一体にしてもよく、たとえば、飲料媒体と乾燥状態で混合してもよい。これは、しばしば採用されるろ過助剤の使用方法と対照的であり、すなわち、ろ過助剤とろ取とは、しばしば液体と一体にされる。また、本発明者らは、特定の重量比、たとえば約10〜50%の重量比のろ過助剤と飲料媒体とが、乾燥果実材料の場合に特に効果的となることを見出した。しかしながら、本発明の態様は、果実材料との使用やいずれかの特定の重量比に限定されるものではなく、たとえばろ過助剤を、焙煎し、挽いたコーヒー、茶葉、ハーブおよび/またはスパイス、ホットチョコレートミックス、乾燥野菜類、乾燥スープ材料または、その他のあらゆる好適な適当な飲料媒体に使用できる。
【0006】
本発明の1つの態様において、飲料生成に使用されるカートリッジには、第一と第二の部分を有する内部空間を画定する容器が含まれる。容器は、ある表面、たとえば容器の底または蓋を有し、この表面は穿刺要素によって穿刺されるように構成され、その穿刺によって飲料が内部空間から出る、および/または液体が内部空間に入ることができる。飲料媒体(挽いたコーヒー、茶、粉状果実材料またはその他)は、容器の内部空間の第一の部分の中に設置し、容器の中に導入された液体との相互作用によって、飲料が生成されるようにしてもよい。フィルタは、容器の中に含め、たとえば円錐台形の容器の側壁に取り付けて、内部空間の第一の部分の中の飲料媒体と相互作用した液体が、フィルタを通って内部空間の第二の部分へと流れることができるように配置してもよい。ろ過助剤は、飲料媒体と接触させて、液体と飲料媒体との相互作用によって生成された飲料のろ過を助けるように設置してもよい。たとえば、ろ過助剤は、液体と飲料媒体との混合後に生成される飲料から異物を除去するために使用されるフィルタの細孔の詰まりを減少させるのに役立ち、および/または液体が飲料媒体内を流れやすくするのに役立つ(たとえば、飲料媒体内の材料が液体内に溶解しやすくするのに役立つ)ことができる。1つの実施形態において、ろ過助剤は、乾燥した状態で乾燥飲料媒体と混合してもよく、これによって、カートリッジを、使用するまで数日間、数週間または数か月間保管することが可能となる。その後、カートリッジ内の飲料媒体へと液体を導入して、飲料を生成してもよい。乾燥ろ過助剤と乾燥飲料媒体との組み合わせは、驚くべきことに、飲料のろ過性を有効に高めることがわかった。すなわち、ろ過助剤の従来の使用では、ろ過助剤とろ過されるべき材料とを混合する前に、またはそれと同時に、ろ過助剤と液体とを混合する。しかしながら、乾燥状態のろ過助剤と飲料媒体とを混合することによって、ろ過助剤と飲料媒体とを飲料カートリッジの中で長期間保管できるようになり、細菌の繁殖やその他の腐敗の心配が減る。
【0007】
本発明の他の態様において、飲料生成システムには、カートリッジを受けるように構成された受容部と、カートリッジの中に液体を導入するように構成された液体供給口と、飲料がカートリッジから排出されるようにする液体排出とを有する飲料生成機が含まれる。このシステムはまた、飲料生成機の受容部によって受けられるように構成されたカートリッジを含んでいてもよい。カートリッジは、内部空間を画定し、外面を有する容器と、液体供給口によって容器の中に導入された液体と相互作用して飲料を生成するように構成された、内部空間内の飲料媒体と、内部空間で飲料媒体と相互作用した液体をろ過するように構成されたフィルタと、液体と飲料媒体とによって生成された飲料のろ過を助けるように構成されたろ過助剤と、を含んでいてもよい。
【0008】
本発明の他の態様において、飲料の生成方法は、カートリッジを、そのカートリッジを使用して飲料を生成する飲料生成機と一体にするステップと、カートリッジの中に、飲料媒体と混合される液体を導入するステップと、液体と飲料媒体から飲料を生成するステップと、飲料をフィルタでろ過するステップと、ろ過助剤を使って、飲料のろ過を支援するステップと、を含む。ろ過助剤は、飲料媒体と液体との混合物の中の、本来はフィルタの細孔を詰まらせるような材料の運動に抵抗することができ、および/または飲料媒体内の流れを改善するのを支援することができる。
【0009】
本発明の他の態様において、飲料を生成するための方法は、内部空間を有するカートリッジを提供するステップと、カートリッジの内部空間に乾燥飲料媒体を設置するステップと、を含む。飲料媒体には、内部室に導入される液体と相互作用すると、飲料を生成する、少なくとも1つの原料を含めることができる。ろ過助剤は、内部空間内で飲料媒体とともに設置してもよく、それによって、液体と飲料媒体との相互作用後に生成される飲料から異物を除去するために使用されるフィルタの細孔の目詰まりが減少する。1つの実施形態において、飲料媒体は、約32オンスまたはそれ以下の体積の飲料を生成するように構成し、飲料媒体には、果実や野菜材料またはその他の植物材料、たとえば乾燥果実材料、焙煎し、挽いたコーヒー、または茶葉を含めることができる。ろ過助剤には、パーライト、珪藻土、珪藻岩およびセルロースの少なくとも1つを含めることができる。
【0010】
本発明の他の態様において、飲料カートリッジは、内部空間を有する容器と、内部空間内に配置されたフィルタと、内部空間内の乾燥飲料媒体と、内部空間内で飲料媒体と一体にされた乾燥ろ過助剤と、を含む。フィルタは、内部空間内に、内部空間を2つの部分に分離しするように構成して、飲料媒体とろ過助剤とが、フィルタによって第二の部分から分離される第一の部分に配置されるようにすることができる。1つの実施形態において、ろ過助剤は飲料媒体と、たとえば、ろ過助剤の重量対飲料媒体の重量の比が約0.1対約0.5またそれ以上となるように混合する。
【0011】
他の実施形態において、飲料カートリッジは、内部空間を有する容器と、内部空間内の、液体と混合されたときに飲料を生成する少なくとも1つの原料を有する飲料媒体と、複合フィルタと、を含む。複合フィルタには、内部空間の第一と第二の部分を分離するように構成された結合セルロース繊維の第一の部分と、内部空間の第一の部分に含まれる疎性セルロース繊維の第二の部分を有するろ紙を含めることができる。疎性セルロース繊維はろ過助剤として機能してもよく、たとえば、内部空間の第一の部分にある飲料媒体および/またはろ紙を通過する流れを助けるのに役立つ。疎性セルロース繊維は、内部空間の第一の部分の中の飲料媒体と混合してもよく、またはその他の方法で、飲料媒体と接触させてもよく、たとえば、疎性繊維は、飲料媒体とろ紙との間に配置してもよい。1つの実施形態において、疎性セルロース繊維は、それぞれ約60〜145ミクロンの長さであってもよく、これは、あるカートリッジの構成において有効であることがわかっている。疎性セルロース媒体の量は適宜変化させてもよく、たとえば、疎性セルロース繊維の総量は、飲料媒体の重量の約2〜50%であってもよい。
【0012】
本発明の上記およびその他の態様は、以下の説明と特許請求の範囲から明らかとなるであろう。
【0013】
本発明の態様を、下記の図面を参照しながら以下に説明するが、図中、同様の参照番号は同様の要素を指す。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】例示的実施形態の飲料カートリッジの断面図である。
【図2】図1のカートリッジの分解図である。
【図3】例示的実施形態において飲料を生成するために使用される図1のカートリッジの断面図である。
【図4】本発明の態様によって使用可能な飲料生成機の斜視図である。
【図5】図4の飲料生成機の側面図である。
【図6】本発明の態様により使用可能な飲料生成機の構成要素の概略ブロック図である。
【図7】本発明の態様によるカートリッジの製造方法のステップを示す図である。
【図8】本発明の態様による飲料の調製方法のステップを示す図である。
【図9】乾燥苺粉末飲料媒体を使用した実施例における、飲料の吸光度対ろ過助剤の量を示すグラフである。
【図10】乾燥チェリー粉末飲料媒体を使用した実施例における、飲料の吸光度対ろ過助剤の量を示すグラフである。
【図11】乾燥パイナップル粉末飲料媒体を使用した実施例における、飲料の吸光度対ろ過助剤の量を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
理解すべき点として、本明細書においては本発明の態様を、図面を参照しながら説明するが、図は例示的な実施形態を示している。本明細書で説明する例示的実施形態は、必ずしも本発明のすべての態様を示すことを意図しているのではなく、2,3の例示的実施形態を説明するために使用される。それゆえ、本発明の態様が例示的実施形態の参照によって狭く解釈されることは意図されない。さらに、理解すべき点として、本発明の態様は、単独でも、あるいは本発明の他の態様とのどのような好適な組み合わせでも使用できる。
【0016】
前述のように、本発明の態様には、コーヒー、茶、スープ、および粉状濃縮物またはその他の材料、飲料顆粒から生成されるその他の種類の飲料等を生成するための飲料媒体を収容した飲料カートリッジにおけるろ過助剤の使用が関わる。飲料媒体には、どのような好適な材料が含まれていてもよく、たとえば、焙煎し、挽いたコーヒー、茶葉、ココア、乾燥果実材料、乾燥植物材料、インスタントコーヒーまたは茶、粉末ドリンクミックス、ブイヨン、果汁抽出物、乾燥果実または野菜ピューレ、ドライフルーツ、乾燥野菜または食物の皮および/または絞りかす、乾燥濃縮物、乾燥透明果汁、ペクチン、甘味料、クリーム、乾燥乳成分、食用酸、増粘剤、曇り剤、増量剤、とろみ剤、香料、染料等がある。飲料媒体の全部または一部は、たとえば2010年2月4日に公開された米国特許出願公開第2010/0028495号(同出願の全体を参照により本願に援用する)に記載されているような粒子、大きさ、および/または塊状としてもよく、またはその他、どのような好適な構成としてもよい。
【0017】
飲料媒体を使用して生成される飲料は、たとえば飲料内の不溶解粒子の量を減らすために、カートリッジと一体化される1つまたはそれ以上のフィルタ要素によってろ過してもよい。たとえば、カートリッジは、カートリッジ内に固定されたろ紙を有していてもよく、このろ紙は、飲料がろ紙を通ってからカートリッジの外に出るように構成される。他の構成では、カートリッジの外面の一部がフィルタとして機能してもよく、たとえば、外側のろ紙カバーが飲料をろ過するか、あるいはカートリッジのフォイルまたはその他の不透過性外カバーが、グリッド状またはその他の構造との接触によって穿刺されて、カバーに、フィルタとして機能するのに適した大きさの開口部が形成されるようなポッド型カートリッジの場合がこれに当たる。他の構成では、カートリッジは、本来は不透過性の材料に形成された比較的小さな開口部、たとえば固形プラスチックシートの小さな穴を有していてもよく、これがフィルタとして機能する。要するに、フィルタはどのような好適な方法で構成してもよい。
【0018】
本発明の1つの態様によれば、本発明者らは、パーライト、珪藻土、珪藻岩および/またはセルロース等のろ過助剤を飲料媒体に添加することにより、本来は飲料カートリッジで飲料生成用として利用できないような飲料媒体や材料が使用可能になることを見出した。たとえば、一部の飲料媒体、たとえば乾燥果汁または乾燥果実ピューレは、ろ紙式のフィルタを利用する少なくとも一部の飲料カートリッジにおいて、粉状材料の中の材料によってろ紙のフィルタ穴が詰まりし、フィルタを通らなくなるため、使用できない。「粉状」という用語により、いずれかの種類の微小化、たとえば挽く、粉砕、スライス、カットまたは製粉等を施した乾燥材料を含むことを意味する。状況によっては、飲料材料は、湿ると膨張し、浸透しにくくなる。また別の状況では、飲料材料は、湿ると半ゼラチン質となる、および/または粘着性を持つようになり、不浸透性の層を形成し、それによって、抽出用の液体の流れがこの層を透過して、フィルタを通過できなくなる。フィルタの目詰まりにより、さらに水や他の液体がカートリッジに導入されると、カートリッジ内に比較的高い背圧が発生する。背圧が十分に高くなると、多くの飲料生成機(コーヒーまたはティーメーカー等)は停止し、飲料の生成が止まる。しかしながら、飲料媒体とともにろ過助剤を使用することによって、フィルタの目詰まりは、カートリッジ内の背圧が許容できないレベルまで高くならずに、飲料が生成されるようにするのに十分減少される。ろ過助剤は、フィルタの目詰まりを軽減させるのに役立つだけでなく、飲料媒体の空隙率を増大させ、またはその他、抽出中に飲料媒体の中を液体が流れやすくなるようにするのに役立つかもしれない。飲料媒体中の流れを改善することは、飲料媒体内の材料がより素早く溶解され、またはその他、液体によってより有効に抽出されるのに役立つかもしれない。
【0019】
本発明の他の実施形態において、ろ過助剤と飲料媒体とを、ろ過助剤と飲料媒体との両方とも乾燥状態で混合する。(「乾燥」とは、飲料媒体とろ過助剤との総水分含有量が10重量%またはそれ以下であることを意味する。)その後、水等の液体を飲料媒体/ろ過助剤の混合物に添加して、飲料を生成してもよい。乾燥状態のろ過助剤と飲料媒体とを混合することは、ろ過助剤がより効果的に作用するのに役立つかもしれず、これはたとえば、飲料媒体に、吸湿すると膨張またはその他、体積が増大するような材料が含まれている場合である。十分な量の水分を加える前にろ過助剤と飲料媒体とを混合することによって、ろ過助剤は、フィルタの破壊の原因となる、フィルタ細孔への材料の移動とその後の膨張を防止するのに役立ちうる。これに加えて、ろ過助剤と飲料媒体とを乾燥状態とすることにより、飲料媒体が、たとえば細菌の繁殖、カビまたはその他の湿気を好む微生物によって腐食するかもしれないという懸念がある場合に、飲料カートリッジ内で長期間保管するために、飲料媒体/ろ過助剤を殺菌、またはその他の方法で処理する必要性が減少するかもしれない。あるいは、飲料媒体とろ過助剤とが乾燥状態であれば、透過性飲料カートリッジ、たとえばフィルタポッドの使用が可能となるかもしれず、それは、飲料媒体とろ過助剤との混合物に液体が含まれないため、カートリッジから漏出しないからである。
【0020】
1つの態様において、ろ過助剤は、天然の水分を含んだままの果実ピューレ等の飲料原料と混合することができる。その後、混合物を乾燥させて、飲料カートリッジに入れるのに適した粒子にすることができる。(果実ピューレの飲料媒体とろ過助剤は、希望に応じて、他の飲料材料、たとえば甘味料と混合することもできる。)それゆえ、ろ過助剤と飲料媒体は当初、湿潤状態で混合してもよいが、ろ過助剤と飲料媒体とを乾燥状態で飲料カートリッジに入れ、上記の利点のうちの少なくともいくつかが提供されるようにしてもよい。他の実施形態において、ろ過助剤は、たとえば、ろ過助剤/飲料媒体の混合物をカートリッジに入れる前に乾燥状態で飲料媒体と混合してもよい。あるいは、ろ過助剤と飲料媒体とを別々にカートリッジの中に入れ、(希望に応じて、)振盪、撹拌その他によってカートリッジの中で混合してもよい。
【0021】
ろ過助剤の従来の使用は、ろ過助剤をフィルタのプレコートまたはボディフィードとして添加できる、すなわち、液体ベースの懸濁液またはその他の混合物と混合できることを教示している。2007年にSpringer Science and Business Media LLCから出版されたロメオ.T.トレドによる書籍、Foundamentals of Food Process Engineering、第3版、ISBN−10−38729019−2の476ページを参照のこと。これらの使用方法のどちらにおいても、ろ過助剤が液体の中に混ぜ込まれ、その後、液体とろ過助剤の懸濁液がフィルタを通るように送出される。ろ過助剤の保護層がろ材(ろ過繊維等)の上に形成されるフィルタプレコートの例では、ろ過助剤が清水と混合され、懸濁液がろ材を通るように送出され、後に透過層/ろ過助剤のケーキが残る。その後、ろ過するべき液体材料(固体浮遊物を含む)がフィルタの中に送出され、ろ過作業中、プレコートされた助剤によってフィルタが保護される。このような例では、プレコートされたろ過助剤が固体浮遊物によるフィルタの細孔の目詰まりを防止する。これらの固体はプレコートケーキ層の中に捕集され、フィルタの媒体の穴には残らない。(本発明の態様は、ろ過助剤でプレコートされたフィルタの使用を含んでいることに留意すべきであり、たとえば、ろ過助剤は当初、フィルタの上で湿潤状態にあり、その後乾燥され、乾燥飲料媒体とともにカートリッジの中に収容される。)ろ過助剤をボディフィードとして利用する例において、ろ過助剤はろ過するべき液体材料(固体浮遊物を含む)と混合される。その後、その結果得られた懸濁液がろ材(未処理の、またはろ過助剤のプレコートが施されているもの)を通るように送出される。このボディフィード方式では、液体からろ取されるべき浮遊固体不溶解物は、含められているろ過助剤とともにろ材上に堆積し、ろ過ケーキを形成する。ろ過助剤は、このケーキの空隙を維持するのに役立ち、ろ過作業中に発生する圧力低下を軽減させる。
【0022】
本発明は、少なくともいくつかの態様において、ろ過助剤をカートリッジ内に導入される水またはその他の液体と混合しない方式で実施される。ろ過助剤を、液体が導入される前に、乾燥した飲料媒体の中に混ぜ込み、またはその一部とし、またはそれと接触させる。抽出用の水またはその他の液体をろ過助剤と飲料材料とが収容されたカートリッジの中に供給すると、液体によって飲料材料中の溶性物質が溶解し、また、不溶性物質がろ過助剤とともに湿潤し始める。湿潤中、不溶性物質は膨張することがある。また、溶性物質が溶解すると、不溶性物質の体積濃度が増加する(溶性物質が抽出用の液体の中に溶解して、カートリッジから出て行くため)。当初の乾燥混合物の中にろ過助剤がそのままの状態で存在することにより(その後、抽出中の混合によって動力学的に濃縮される)、自動的に、液体が飲料材料内を十分に流れるのに必要な空隙率が提供される。この実施方式は驚異的に効果的であり、従来技術からは教示されていない。
【0023】
飲料媒体材料とろ過助剤とはさまざまな比率で使用することができる。この比率は、ろ過するべき飲料媒体の性質に応じて調整できる。たとえば、ペクチン含有量が多い飲料材料の場合、ろ過助剤の比率を高くする必要があるかもしれず、ペクチンを含まない飲料材料の場合は、飲料材料に対するろ過助剤の比率は低くてもよい。一例としては、飲料媒体とろ過助剤との混合物は、粒状白糖23グラムと濃縮ぶどうピューレの乾燥混合物5グラムおよび、適量のセルロースろ過助剤、たとえば約1から3グラムを含む。いくつかの実施形態における好ましいろ過助剤の一例は、10200 Worton Road,Chestertown,MD21620のCreaFill Fibers Corporation製造のCreaClear SC−150セルロースろ過助剤である。例示的実施形態に関するその他の例と詳細を以下に説明する。
【0024】
図1と図2は、本発明の1つまたはそれ以上の態様を取り入れた例示的なカートリッジ10の、それぞれ側方断面図と分解斜視図である。カートリッジ10は、飲料生成機の中で、茶、コーヒー、その他の浸出方式による飲料、液体または粉状濃縮物から生成される飲料等、あらゆる好適な飲料を生成するために使用してもよい。それゆえ、カートリッジ10は、あらゆる好適な飲料媒体20、たとえば、挽いたコーヒー、茶葉、乾燥ハーブテイー、乾燥果実材料、たとえば粉末、粉状飲料濃縮物または果汁、および/またはその他の飲料生成用材料(粉状ミルク、乳成分、砂糖またはその他の材料)等のいずれを含んでいてもよい。飲料媒体20は、約2〜32液量オンスの体積の飲料を生成するように構成されていてもよい(たとえば、重量および/または体積が適当である)。すなわち、飲料媒体20には、商業的に受け入れられるフレーバの2〜32液量オンスの体積の飲料を生成するのに適した材料が含まれていてもよい。1つの例示的実施形態において、カートリッジ10には、コーヒーおよび/または茶飲料を生成するための機械に使用するように構成された飲料媒体20が収容されているが、本発明の態様はこの点において限定されない。
【0025】
カーリッジ10にはまた、ろ過助剤21(概略的に飲料媒体20と混合された粒子として示されている)も収容されており、これはパーライト、珪藻土、珪藻岩および/またはセルロースであってもよい。1つの実施形態において、ろ過助剤21と飲料媒体20とは、カートリッジ内に飲料生成のための液体が導入されるまでは、乾燥状態であってもよい。ろ過助剤21の全重量は飲料媒体より小さくてもよく、たとえば、約1:1またはそれ以下とすることができるが、いくつかの実施形態において、ろ過助剤21の重量を飲料媒体より大きくすることができる。たとえば、飲料媒体20は、粉状果実材料およびその他の飲料材料、約1から30グラムとろ過助剤0.05から75グラムを一緒に含んでいてもよい。より好ましい実施形態において、たとえば、飲料媒体に粉状果実材料が含まれる場合、ろ過助剤対飲料媒体の重量比は約0.1対0.5であってもよい。
【0026】
いくつかの構成において、本発明者らは、疎性セルロース繊維等、繊維質ろ過助剤が特に有効でありうることを見出した。場合により、セルロース繊維の平均長さがろ過助剤の機能にとって重要であることがわかった。たとえば、平均繊維長が比較的短い場合、フィルタ(たとえば、結合セルロース繊維を含む1枚のろ紙)を通過するろ過助剤の量が多すぎ、出来上がった飲料の中に残る可能性がある。これに対して、平均繊維長が比較的長いと、たとえば、カートリッジ製造中にろ過助剤を扱いにくくなる可能性があり、これは、繊維長が長いために、繊維が絡まった塊となり、飲料媒体と混合しにくく、またはその他、カートリッジの中に入れにくいからである。いくつかの実施形態において、本発明者らは、セルロース繊維材料(たとえば、嵩比重(loose density)が約30〜200グラム/リットル、水分含有量が約10%未満)を使用した場合、平均繊維長が約60から145マイクロメートルであると、ろ過助剤の性能と製造しやすさとの間で有効なバランスがとれることを発見した。もちろん、希望に応じて他の平均繊維長も使用できる。さらに、本発明の態様によるろ過助剤の使用は、繊維材料の使用に限定されない。
【0027】
飲料媒体混合物とろ過助剤の例示的混合物は、以下のように調製できる。ぶどうの濃縮全果ピューレを(湿潤状態で)乾燥CreaClear SC−150と混合してペーストを作る。(SC−150の材料は、平均繊維長が約120マイクロメートルの繊維質セルロース材料である。)このペーストを乾燥させ、粉末にする。乾燥ろ過助剤対乾燥ぶどう固体の重量比は、約0.3対1.25である。次に、適当な固化防止剤0.04グラムを、粉末状にした乾燥混合物に加える。これによってできた混合物4グラムを、次に、粒状白糖23グラム、乾燥ブルーベリーピューレ2グラム、ぶどう香料1.0グラム、リンゴ酸0.35グラム、クエン酸0.15グラム、ステヴィア(Reb A)0.015グラムと混合する。この飲料媒体とろ過助剤との混合物は、たとえばKeurig飲料メーカ用のフィルタ付K−Cupブランドカートリッジ等に入れて、コーヒーメーカで抽出でき、その場合、飲料が氷の上に注がれ、ぶどう味の冷たい飲料が生成される。
【0028】
飲料媒体とろ過助剤に関する他の例示的構成は、以下のように調製できる。粒状黒糖9.5グラムを乾燥りんご粉末10グラム、CreaClear SC−150 1グラム、リンゴ酸0.5グラム、りんご香料0.5グラムと混合する。この飲料媒体とろ過助剤の混合物は、Keurig飲料メーカ用K−Cupカートリッジに入れて抽出し、「ホットアップルサイダー」飲料を生成できる。
【0029】
図1と図2に示されるこの例示的実施形態において、カートリッジ10には、第一の部分14aと第二の部分14bとを有する内部空間14を含む容器12が含まれる。しかしながら、理解すべき点として、他の実施形態では、内部空間のその他の部分および/または第一と第二の部分のさらに細かい部分を設けてもよい。たとえば、カートリッジに2つの内部空間を設け、それぞれに異なる飲料媒体が保持されるようにすることも可能である。すなわち、飲料媒体の第一の部分(たとえば、乾燥果実材料)を内部空間14の第一の部分14aの中に収容してもよく、飲料媒体の第二の部分(たとえば、甘味料等、ろ過またはろ過助剤の使用を必要としない材料)をフィルタ30の下流にある第二の部分14bに収容してもよい。当業者には他の構成も着想できるであろう。この実施形態において、容器12は、側壁17と開口部13とを有する円錐台形のカップ型であってもよい。しかしながら、他の実施形態において、容器12は、溝付き、円錐または円柱形であってもよく、四角のカップ、ドーム型のカップ、球またはその他の適当な形態であってもよく、溝付き、波型またはその他の形状の側壁を有していてもよく、またその他でもよい。また、容器12は、ある飲料小袋やポッドの場合のように、必ずしも確定された形状を持っている必要はない。たとえば、この実施形態における容器12は、比較的剛性および/または弾性を有する構成であり、容器12がその形状を維持する傾向にあるが、容器12は、より柔軟および/または変形可能な構成を有するようにすることもでき、たとえば変形可能材料のシートで作製される小袋容器等とすることができる。それゆえ、容器12によって画定される内部空間は、容器材料を飲料媒体、フィルタおよび/またはその他のカートリッジ構成要素の周囲に形成してから初めて、たとえば、2つのろ紙層(容器材料)を必要量のコーヒー下地の周囲で接合してカートリッジを作る際に、形成してもよい。
【0030】
容器12が開口部13を有する場合、開口部13は蓋38、たとえば、容器12の縁辺19に取り付けられるフォイルおよびポリマラミネート材料によって閉じてもよい。もちろん、容器12には蓋38がなくてもよく、これはたとえば、容器を小袋型またはポッド型として構成する場合である。容器12(蓋38がある場合とない場合がある)は、酸素や水等の湿気および/または気体に対するバリアとなってもよい。たとえば、容器12は、たとえばポリスチレンまたはポリプロピレンの層とEVOHおよび/またはその他のバリア材料の層とを含むシートから形成されるポリマラミネートで作製してもよい。このような構成により、飲料媒体20が、たとえば水分、酸素および/またはその他の物質に不要に触れるのを適切に防止しうる。他の実施形態において、内部空間14は、ろ紙、ポリマシート、メッシュ層またはその他の透過性材料等の透過性カバーによって、またはその他の何らかの方法で閉じてもよく、これは、本発明がこの点で限定されないからである。
【0031】
カートリッジ10はまた、容器12の中にあり、少なくとも部分的に内部空間14内に配置される(またはその他の構成の)フィルタ30を含んでいてもよい。(いくつかの実施形態において、カートリッジ10にはフィルタが含まれていなくてもよいが、その代わりに、飲料をろ過するためのフィルタはカートリッジの外部にあってもよく、たとえば、そのカートリッジを使用する飲料生成機の一部である。)フィルタ30は、内部空間14の第一と第二の部分14aと14bとの間に配置してもよく、それによって、内部空間の第一の部分14aの中の、飲料媒体20と相互作用する液体は、フィルタ30を通過して流れ、内部空間14の第二の部分14bに入り、その後、容器12から出る。フィルタ30は、その全体が内部空間14の中に配置されてもよく、または、フィルタ30の一部が内部空間14の外に延びていてもよく、これは、本発明の態様はこの点で限定されないからである。たとえば、フィルタ30の一部を蓋38に、および/または蓋38と縁辺19との間に結合してもよく、それゆえ、内部空間14の外にあってもよい。さらに、フィルタ30は、フィルタ30を通過する液体をろ過する機能を果たす1つまたはそれ以上の部分のほか、不透過性またはその他、流れを制限する部分を含んでいてもよい。フィルタ30は、内部空間14の中で第一と第二の部分14aと14bとを分離する唯一の要素であってもよく、または、フィルタ30に加えて、その他の構成要素、たとえば壁、肋材またはその他の構造により、内部空間14の2つまたはそれ以上の部分を相互に物理的に分離してもよい。しかしながら、流れの点で、フィルタ30は内部空間14の2つまたはそれ以上の部分を分離または分割する唯一の構成要素であってもよく、たとえば、液体は、フィルタ30を通って第一の部分14aから第二の部分14bへと流れる。もちろん、フィルタ30には複数の段階、たとえば、比較的大きい粒子をろ取する粗いろ過部に続いて、比較的小さい粒子をろ取する細かいろ過部があってもよい。それゆえ、フィルタ30は、希望に応じて、2つまたはそれ以上の別々の構成要素を含んでいてもよい。
【0032】
この例示的実施形態において、フィルタ30は、図に示されるように、実質的に円錐台の形状で、溝付きの側壁と略平坦な底面31を有していてもよい。しかしながら、フィルタ30は、どのような好適な形状であってもよく、たとえば円柱形、四角のカップ型、ドーム型、平坦なシートまたはその他である。フィルタ30は、どのような好適な方法で容器12に取り付けてもよく、たとえば、接着剤、熱溶接、機械的締り嵌めその他による。この例示的実施形態において、フィルタ30にはポリプロピレンとセルロース材料の組み合わせが含まれていてもよく(すなわち、フィルタ30には、結合セルロース繊維を含むろ紙が含まれていてもよく)、また、フィルタ30の上部を容器の側壁17に、熱溶接によって取り付けてもよいが、フィルタ30は、容器12の縁辺19、またはその他の好適な位置に取り付けることができる。他の実施形態において、フィルタ30は、容器12の一部として形成してもよく、たとえばこれは、容器12が外部構造によって穿孔されて、フィルタとして機能する1つまたはそれ以上の開口部が形成される場合である。他の実施形態において、容器12(蓋38を含む)は、フィルタとして機能する透過性要素を含んでいてもよい。当業者には、その他の実施形態も着想できるであろう。
【0033】
この例示的実施形態のカートリッジを使用して飲料を生成する場合、たとえば、図3に示されるように、蓋38が供給口穿刺要素50(たとえば、針)によって穿刺されてもよく、それによって、水またはその他の液体がカートリッジ10に導入されてもよい。その他の供給口穿刺構造も使用でき、たとえば複数の針、シャワーヘッド、中実針、円錐、ピラミッド、ナイフ、刃等がある。飲料生成機は、同じタイプまたは異なるタイプの複数の穿刺要素を有していてもよく、これは、本発明がこの点で限定されないからである。他の実施形態において、飲料生成機は、容器表面に穴を形成する穿刺要素を有していてもよく、その後、形成された穴から第二の穿刺要素が液体を容器の中に導入し(またはそこから液体を排出)してもよい。
【0034】
カートリッジ10はまた、容器12の底部16において、排出口穿刺要素52(たとえば、針)によって穿孔されてもよい。いくつかの実施形態において、穿刺要素52は常に略同じ距離だけカートリッジ10の中に延びていてもよく、たとえば、最高約0.25インチだけカートリッジ10の中に延びる。しかしながら、カートリッジ内に延びる穿刺要素の長さ、幅またはその他のパラメータはさまざまであってもよく、それは、本発明の範囲には種々の大きさ、種類および構成の穿刺要素が含まれるからである。カートリッジが(供給口または排出口のいずれかで)穿刺される場合、カートリッジ10には、フィルタ30への損傷を防止し、および/または穿刺要素内への飲料媒体20の侵入を防止するのに役立つガード要素40が含まれていてもよい。この実施形態において、カートリッジ10には、中央開口部42のあるワッシャ型要素の形態のガード要素40が含まれ、これによって穿刺要素52のフィルタ30との接触が防止される(図3参照)が、ガード要素は他の構成であってもよい。この例示的実施形態において、穿刺要素52はその位置にとどまり、それによって飲料が容器12に形成された開口部から出る。しかしながら、他の実施形態においては、穿刺要素52は(使用されたとすれば)、開口部を形成した後に引き戻り、飲料が開口部から排出されるようにしてもよく、その際、穿刺要素52はカートリッジ10の中に延びていない。いくつかの実施形態において、フィルタ要素30と蓋38とが、排出口穿刺要素が第二の部分14bに届くように配置されていれば、蓋38を排出口穿刺要素で穿刺することができる。
【0035】
本発明の1つまたはそれ以上の態様により構成されたカートリッジは、どのような好適な飲料生成機にも使用でき、たとえば、マサチューセッツ州リーディングのKeurig,Incorporatedにより販売されている飲料メーカの中のいずれでもよい。たとえば、図4と図5は、茶、コーヒー、その他の浸出方式の飲料、カートリッジ10を使用して生成される飲料等、どのような好適な飲料を生成するためにも使用できる飲料生成装置100の、それぞれ斜視図と側面図である。この例示的実施形態において、装置100は、外枠または筐体6を有し、そこにユーザインタフェース8があり、使用者はこれを操作して装置100の各種の機能を制御してもよい。当業界で周知のように、飲料カートリッジ10は、装置100にセットして、飲料を生成するために使用してもよく、飲料は、ドリップトレイ9またはその他の支持部があれば、そこに設置されたカップ2またはその他の好適な容器の中に注がれる。カートリッジ10は、手で、または自動的に、飲料生成装置100の第一と第二の部分3と4とにより画定されるカートリッジ受容部にセットされてもよい。たとえば、使用者は、ハンドル5を持ち上げることによって、第一と第二の部分3と4とを開放位置まで移動させて、カップ型またはその他好適な形状の領域を露出させ、その中にカートリッジ10をセットしてもよい。カートリッジ10をセットした後に、手で、または自動的にハンドル5またはその他の作動部を動かして、第一と第二の部分3と4とを閉鎖位置(図4参照)に移動させ、それによって、カートリッジ10を少なくとも部分的に抽出室内に格納する。しかしながら、理解すべき点として、カートリッジ10は、装置100によってどのような好適な方法で受けられてもよく、これは、装置100がカートリッジ10を受ける、またはその他使用する方法は、本発明の態様にとって重要でないからである。
【0036】
カートリッジ10を受けると、飲料生成装置100はカートリッジ10を使用して飲料を生成してもよい。たとえば、第一の部分3に関連付けられた1つまたはそれ以上の供給口針50(図5参照)がカートリッジ10を穿刺して、熱湯またはその他の液体がカートリッジ10の中に注入されるようにしてもよい。注入された液体は、所望の飲料または飲料原料(すなわち、飲料生成のためのさらに別の作業、たとえばミルク、香料その他の添加作業が加えられる物質)を生成してもよい。第二の部分4はまた、1つまたはそれ以上の排出口針またはその他の要素52(図4と図5には示さず)を有して、(必要に応じて)カートリッジ10の外側を穿孔または穿刺し、生成された飲料がカートリッジ10から排出されるようにしてもよい(たとえば、図3参照)。
【0037】
図6は、1つの例示的実施形態において、飲料生成装置100に含まれる各種の構成要素の概略的ブロック図である。当業者であればわかるように、飲料生成装置100は種々の方法で構成でき、それゆえ、本発明の態様は、1つのタイプの飲料生成装置だけに関するものとして狭く解釈されるべきではない。貯蔵タンク110内の水またはその他の液体は、供給導管111からポンプ112(遠心ポンプ等)を介して供給されてもよく、このポンプは液体を、ポンプ導管115を通じて計量タンクまたは計量室118へと送出する。水ポンプ112および装置100のその他の構成要素の動作は、コントローラ130によって制御されてよく、これにはたとえば、プログラムされたプロセッサおよび/またはその他のデータ処理デバイスと、適当なソフトウェアまたはその他の動作命令、1つまたはそれ以上のメモリ、温度および水位センサ、圧力センサ、入力/出力インタフェース、通信バスまたはその他のリンク、ディスプレイ、スイッチ、リレイ、トライアック、またはその他、所望の入力/出力その他の機能を実行するのに必要なその他の構成要素が含まれる。計量タンク118には、どのような好適な技術によって液体を所望の量だけ充填してもよく、たとえば、ポンプ112を所定の時間だけ作動させる方法、計量タンク118の水位を導電プローブセンサまたは容量センサで検出する方法、タンクが液体で満たされた時の計量タンク118内の圧力上昇を検出する方法、またはその他利用可能な技術を使用する方法がある。たとえば、コントローラ130は、圧力センサが、水が計量タンク118の上部に達したことを示す圧力上昇を検出した時に、計量タンク118が満杯になったことを検出してもよい。タンク内の水は、希望に応じて、加熱要素123によって加熱してもよく、その動作は、温度センサからの入力またはその他の適当な入力を利用してコントローラ130により制御される。計量タンク118の中の水は、計量タンク導管119を介して抽出室120または、カートリッジ10を保持するその他の飲料生成ステーションへと供給されてもよい。液体は、計量タンク118から、計量タンクを空気ポンプ121により供給される空気で加圧することによって排出されてもよく、この空気によって、液体は管117から計量タンク導管119へと放出される。計量タンク118からの排出の完了は、どのような好適な方法で検出してもよく、たとえば、計量タンク118内の圧力低下を検出する方法、計量タンク118の中の水位変化を検出する方法、またはその他の利用可能な技術を使用する方法がある。あるいは、液体は、計量タンク118に追加の液体を押し込むように動作するポンプ112によってタンク118から排出されるようにしてもよく、それによって、水はタンク118から抽出室へと移動する。流れセンサまたはその他適当な機器を使用して、タンク118に供給される液体の量および、それゆえ、抽出室に供給される液体の量を測定してもよい。あるいは、ポンプ112はピストン型または計測ポンプであってよく、それによって既知の量の液体がポンプ112からタンク118に供給され、それゆえ、その同じ既知の量が抽出室120に供給される。液体は、どのような好適な圧力でカートリッジ10に導入されてよく、たとえば1〜2psiまたはそれ以上である。
【0038】
本発明の他の態様は、カートリッジを製造する方法を含む。1つのこのような例示的方法のステップを図7に示す。ステップS10で、カートリッジを提供する。前述のように、カートリッジは、どのような好適な方法で構成してもよく、たとえば従来のポッド(たとえば、2枚のろ紙を結合して空間を作り、その中に飲料媒体を入れる)、小袋(たとえば、飲料材料とフィルタとを収容する不透明性シートにより形成される袋であり、袋に水を導入すると袋が開き、飲料がフィルタを通ってから袋から出る)、または飲料媒体を保持し、蓋により閉じられるカップ型容器等がある。(「カップ」とは、本明細書では、内部空間を形成し、そこに少なくとも容器の1つの開口部を通じてアクセスできるような容器を意味する。それゆえ、「カップ」は必ずしも鉢状の形状でなくてもよく、たとえば長方形の箱状の形状、円盤状の形状、円錐または円錐台の形状、不規則な形状等、どのような好適な形状であってもよい。)それゆえ、カートリッジは、たとえば、円錐台形のカップ型の熱成形プラスチック材料を用いる場合のように、規定された形状であっても、また、比較的規定されていない形状、たとえば、カートリッジが柔軟なシート状材料によって形成される袋型の構成であってもよい。また、カートリッジにはフィルタか含まれていてもよく(含まれていなくてもよく)、フィルタはカートリッジの内部空間および/またはカートリッジの外面にあってもよい。フィルタは、材料、大きさ、形状および/または構成を含め、どのような好適な構成であってもよい。同様に、フィルタはカートリッジの使用中に形成してもよく、たとえば、穿刺構造でカートリッジの不透過性部材に1つまたはそれ以上の開口部を形成し、それによって開口部が(おそらく穿刺構造とともに)フィルタの機能を果たす。
【0039】
ステップS20で、乾燥飲料媒体をカートリッジの内部空間内に入れる。飲料媒体は、内部室に導入された液体と混合されると飲料を生成する、少なくとも1つの原料を含む。(便宜上、「飲料」とは、本明細書において、飲料媒体の少なくとも一部、たとえば媒体からの溶性物質を含む液体を指すために使用される。それゆえ、「飲料」とは、カートリッジ内のろ過されていない液体および、カートリッジから排出され、飲用として供されるためのろ過後の液体を指す。「飲料」はまた、他の製品と混合してまた別の飲用の液体を生成する製品も含む。たとえば、甘味料を加えた牛乳「飲料」を、第一のカートリッジを使って生成してもよく、これを、第二のカートリッジを使って生成されたコーヒー「飲料」と混合して、カプチーノタイプの「飲料」を生成する。)たとえば、飲料媒体には、焙煎し、挽いたコーヒーが含まれていてもよく、これを使ってコーヒー飲料が生成される。他の例において、飲料媒体には塊状のクリームと甘味料が含まれていてもよく、これを使って、泡の多いミルクタイプの飲料が生成され、これがまた別の、コーヒー飲料等、飲料生成用ポーションと混合され、カプチーノタイプの飲料が生成される。他の例において、飲料媒体には乾燥粉状果実材料(たとえば、凍結乾燥またはその他の方法で乾燥された果実粉末)が含まれていてもよく、これを水と混合すると、果実飲料が生成される。要するに、飲料媒体には、飲料(または飲料生成用ポーション)を生成するために使用される、どのような好適な材料が含まれていてもよい。飲料媒体は、全体の体積が32オンスまたはそれ以下の飲料を生成するように構成されていても(たとえば、重量または体積を有していても)よい。それゆえ、カートリッジは、カップ1杯分等、比較的少量の飲料の生成に使用してもよい。
【0040】
ステップS30で、内部室の中の飲料媒体と一緒に乾燥ろ過助剤を提供する。ろ過助剤は、液体を飲料媒体と混合した後に生成される飲料生成用ポーションから異物を除去するために使用されるフィルタの細孔の目詰まりを軽減させるのに役立つかもしれない。あるいは、またはこれに加えて、ろ過助剤は、液体が飲料媒体中を流れやすくするのに役立つかも知れず、それによって、飲料媒体内の原料は、より溶けやすくなり、および/またはその他、溶性物質が液体の中に放出されやすくなる。ろ過助剤は、パーライト、珪藻土、珪藻岩およびセルロースのうちの少なくとも1つを含んでいてもよく、飲料媒体と混合されても、またはその他、飲料媒体と接触していてもよい。あるいは、ろ過助剤は、カートリッジ内にフィルタをセットする前か後かを問わず、フィルタまたはフィルタの一部にコーティングしてもよい。いくつかの実施形態において、ろ過助剤は、飲料媒体に対してさまざまな比率で使用してもよい。たとえば、ろ過助剤対飲料媒体の比は、重量比約0.02:1またはそれ以上であってもよく、たとえば、ろ過助剤対飲料媒体の比は、重量比約0.05:1であってもよい。他の実施形態においては、フィルタ表面積対ろ過助剤重量の比は、約100平方cm対ろ過助剤1グラムまたはそれ以下であってもよく、たとえば、ろ過助剤1グラムあたり62.5平方センチメートルである。他の実施形態において、カートリッジに含められるろ過助剤の量(たとえば、重量)は、カートリッジを使用して生成される飲料の体積に関して設定してもよく、それによって、ろ過助剤の重量と飲料の体積の比は、抽出された飲料1液量オンスあたり約0.125から0.5グラムまたはそれ以上となる。このろ過助剤の量は、飲料生成カートリッジ内の乾燥飲料媒体と使用した場合に特に有効であることがわかっており、一般に、従来の「湿潤式」ろ過工程で一般的に使用される場合よりずっと大量の飲料媒体を使用できる。
【0041】
本発明の他の態様は、ろ過助剤を含むカートリッジを使用して飲料を生成する方法を含む。図8は、1つの例示的実施形態において飲料を生成する方法のステップの例を示す。ステップS40で、カートリッジを、そのカートリッジを使用して飲料を生成する飲料生成機と一体にする。飲料生成機は、コーヒーメーカまたはティーメーカ、あるいはカートリッジを使用して飲料を生成できる他の器具であってもよい。要するに、飲料生成機はどのような好適な構成であっても、また、どのような好適な方法で動作してもよい。カートリッジを飲料生成機と一体にするステップは、機械の抽出室を開けて、カートリッジを抽出室にセットするステップを含んでいてもよい。他の実施形態において、カートリッジを機械と一体にするステップでは、カートリッジをホッパまたはその他の貯蔵場所にセットしてもよく、それによって、カートリッジは機械により自動的に摘み上げられて、飲料生成に使用され、その一例は一部の自動販売機である。1つの例示的実施形態において、飲料生成機は、カートリッジを受けるように構成された受容部と、液体をカートリッジに導入するように構成された液体供給口と、液体をカートリッジから排出させる液体排出口とを有する。液体供給口と排出口とは穿刺要素を有していてもよく、これは、たとえば流体がカートリッジの中に、またはカートリッジの外に流れるようにするために、カートリッジに1つまたはそれ以上の開口部を形成する。
【0042】
ステップS50で、液体をカートリッジに導入し、それによって、液体はカートリッジ内の飲料媒体と混合される。液体は、どのような好適な液体であってもよく、たとえば、水、牛乳、甘味料を加えた水、液体のコーヒー、液体の茶、炭酸水およびその他であってもよい。液体は、どのような好適な方法でカートリッジの中に投入されてもよく、たとえば、カートリッジを穿刺する、破く、またはその他の方法で開口部を設けて、液体が開口部から供給されるようにする。1つの実施形態において、穿刺要素、たとえば針、ナイフ、刃またはその他の要素がカートリッジを穿刺して、液体が導入されるような1つまたはそれ以上の開口部を形成してもよい。液体は、加圧されて供給されても、または加圧されずに供給されてもよく、また、どのような好適な温度であってもよく、たとえば沸点付近、または氷点付近とすることができる。液体は、カートリッジ内に安定した一定の流量で供給されてもよく、および/または間欠的に、またはその他の方法で供給されてもよい。要するに、本発明の態様は、液体を供給して、カートリッジ内の飲料媒体と混合させる方法においては、必ずしも限定されない。
【0043】
ステップS60で、液体を飲料媒体と混合することによって生成された飲料をろ過する。飲料のろ過は、カートリッジ内の1つまたはそれ以上のろ過要素によって行ってもよい。たとえば、カートリッジは、1つまたはそれ以上のろ紙、多孔質構造、小さな開口部、または、カートリッジから流れる飲料から特定の大きさより大きい粒子を除去するように機能するその他の構造を含んでいてもよい。あるいは、ろ過は、飲料生成機の一部またはカートリッジとは別のその他の構成要素で行ってもよい。
【0044】
ステップS70で、飲料媒体と接触するろ過助剤の使用によって、飲料のろ過を支援する。たとえば、ろ過助剤を飲料媒体と混合し、フィルタの細孔の目詰まりを遅らせるのに役立て、および/または飲料媒体の空隙率を改善して、液体が飲料媒体内を流れやすくするのに役立ててもよい。(フィルタの「細孔」とは、液体が通過できるフィルタ内のあらゆる経路を指し、必ずしも、開口部の特定の大きさおよび/または形状には限定されない。それゆえ、「細孔」は、比較的大きい、または小さい開口部、材料内の比較的狭く、曲がった経路、または飲料のろ過に使用されるその他のあらゆる構造であってもよい。)ろ過助剤は、あるいは、またはこれに加えて、フィルタにコーティングし、またはその他の方法でフィルタと一体としてもよい。果実のピューレの場合、ろ過助剤は、あるいは、またはこれに加えて、湿潤状態のままの果実ピューレと混合してもよい。その後、ピューレとろ過助剤との混合物を乾燥させる。前述のように、ろ過助剤は、パーライト、珪藻土、珪藻岩、および/またはセルロース、あるいはろ過助剤として機能するその他の材料を含んでいてもよい。ステップS60とS70は、同時に実行することができ、逐次的に行う必要はない点に留意する。
【0045】
(実施例)
粉状の乾燥した苺、チェリー、パイナップル材料という異なる果実材料を使用して、いくつかの試験を実施した。図9から図11は、苺、チェリー、パイナップル材料を用いた試験の各々における吸光度を示している。(吸光度は、異なる果実粉末の相対的な抽出度を示す。すなわち、吸光度が高いほど、飲料媒体から抽出された材料の量が多いことになる。これらの例では、吸光度の分析を、Hunter Laboratories,Inc.のUltraScan VISという比色計を用いて行った。(カリフォルニア州キャンベルのHunter Laboratories社。もちろん、飲料の生成に関する飲料カートリッジの抽出またはその他の性能特性は、他の方法で測定してもよく、たとえば、全溶解固形物、濁度、味、飲料生成に要した時間、飲料の色またはその他の外観等の尺度がある。)この比色計では、360ナノメートルから780ナノメートルの間の波長での吸光度が測定可能である。試験は、異なる量のろ過助剤と異なる種類の乾燥果実粉末を用いて得られた抽出度の差(もしあれば)を調査するために行った。この試験において使用したろ過助剤は、CreaClear SC 150で、これを果実粉末と混合して、K−Cupブランドのカートリッジに入れた。(K−Cupブランドのカートリッジは、マサチューセッツ州リーティングのKeurig,Inc.が販売している。)このカートリッジをKeurig抽出機(モデルB80)と使用し、240ミリリットルの飲料を生成した。
【0046】
乾燥果実材料1種類につき、合計39個の試験カートリッジを作成した。具体的には、すべてのカートリッジに入れたのは、手作業で粉砕した果実粉末5グラムである。しかしながら、カートリッジに入れるろ過助剤の量を、以下に詳細に示すように変えた。各カートリッジ用の果実粉末をある量のろ過助剤と混合し(ガラスビーカの中に入れ、手作業でかき混ぜた)、この飲料媒体/ろ過助剤の混合物を、溝付きフィルタ型のK−Cupブランドのカートリッジに入れ、蓋をしてカートリッジを密閉した。カートリッジは、以下のような13段階のろ過助剤の量の各々につき3個ずつ、果実材料の種類ごとに作成した。0.00g、0.25g、0.50g、0.75g、1.00g、1.25g、1.50g、1.75g、2.00g、2.50g、3.00g、4.00g、5.00g。(明確を期すために詳述すれば、ろ過助剤が0.00gのカートリッジを3個作り、ろ過助剤0.25gのカートリッジを3個作り、等々。これを3種類の乾燥果実材料の各々について行い、その結果、この試験のために合計117個のカートリッジが作成された。)CreaClear SC 150の平均繊維長は120マイクロメートルで、所定のサンプルの85%が170USメッシュスクリーンを透過した。
【0047】
各カートリッジをB80抽出器に入れて抽出して、240ミリリットルの飲料を生成し、これが45秒間で600mlのガラスビーカに落とされた。抽出後、ビーカにしっかりと蓋をして、冷却工程での蒸発を防止した。各ビーカを室温まで冷ましてから、UltraScan VISの比色計での吸光度試験を開始した。(UltraScan VISは、4から8時間ごとに、または一連の試験の開始前に毎回、標準化して、一貫した正確なデータが得られるようにした。標準化工程は“EasyMatch QC”ソフトウェアで行い、これもまた、Hunter Laboratories,Inc.から供給される。標準化工程の第一のステップでは、光を100%吸収するサンプルをシミュレートして、目盛の下端を設定した。Hunter Laboratoriesからは、標準化のこの段階で使用するための黒いカードが供給され、これをレンズに対して平らに保持する。標準化工程の第二のステップでは、周知の規格にしたがって、蒸留水のキュベットを透過した光に合わせて校正することにより、目盛の上端を設定した。)比色計を標準化した後、Huntter Laboratories,Inc.から供給される10ミリメートルの石英キュベットの中にサンプルを入れて吸光度を測定した。毎回の測定時に、キュベットをその容積の約80%まで満たし、石英キュベットの外側を丁寧に清浄にしてから測定を行った。117回の試験の各々において、吸光度がピークとなる波長が異なっていた。電磁スペクトルによれば、これらの波長は可視光線の範囲に入る。各サンプルの吸光度を平均し、使用した各生成物の中のCreaClear SC 150の量に対する平均吸光度を表にした。この表から、CreaClear SC 150の各々の量について1つずつの13のデータポイントを用いてグラフを作成した。このグラフを図9から図11に示す。
【0048】
図9から図11からわかるように、上記の試験条件での抽出量のピークは、ろ過助剤の量が約1グラムから2.25グラムの時に見られた。ろ過助剤対飲料媒体の重量比とすると、これは約0.2対約0.45の範囲の比となる。しかしながら、グラフはまた、ろ過助剤の量が0.0グラムから約5グラムの時にも、一般に抽出が改善されることを示している。それゆえ、抽出の改善は、ろ過助剤対飲料媒体の比が、0.00強対約1.0、たとえば約0.5対1.0の時に見られた。また、抽出のピークは、ろ過助剤の量が約0.75グラムから約2.75グラムの範囲に見られ、すなわち、この場合、ろ過助剤/飲料媒体比は約0.15対約0.55となる。この試験はまた、ろ過助剤の使用が、単果、集合果、多花果の分類の果実に有効となりうることも示している。(チェリー、苺、パイナップルは、それぞれ単果、集合果、多花果の分類に当てはまる。)
【0049】
本発明の少なくとも1つの実施形態のいくつかの態様を説明してきたが、当業者であればさまざまな変更、改良および改善も容易に着想できるであろう。このような変更、改良および改善は本発明の一部であり、本発明の原理と範囲の範囲内とする。したがって、上記の説明と図面は例にすぎない。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ろ過助剤の使用を伴う飲料の生成および飲料カートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
本願は、2009年8月28日出願の米国仮特許出願第61/275,398号の利益を主張する。飲料生成機で使用するカートリッジはよく知られており、これには1つまたはそれ以上のフィルタおよび飲料媒体、たとえば挽いたコーヒー豆、茶葉等が収容されていてもよい。あるカートリッジでは、カートリッジの内側空間の2つまたはそれ以上の部分の間、たとえば飲料媒体が入れられる1つの部分と、フィルタを通過した液体が流れ込む第二の部分との間にフィルタが設置されている。このようなカートリッジの一例は、米国特許第5,840,189号および/または米国特許第6,607,762号において開示されており、これらは、米国特許第7,398,726号に記載されている飲料生成機で使用してもよく、上記特許の全体を参照によって本願に援用する。使用時に、飲料生成機は、カートリッジ内に流体を導入して飲料媒体と相互作用させる。機械によっては、供給口穿刺針がカートリッジ(たとえば、カートリッジ容器または蓋の一部)の表面を穿刺して、水をカートリッジ内に導入されるようにし、機械の排出口針を使ってカートリッジ(たとえば、カートリッジ容器の底壁または蓋)を穿刺し、飲料媒体と相互作用した液体がフィルタを通って流れ、カートリッジから出られるようにする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第5,840,189号明細書
【特許文献2】米国特許第6,607,762号明細書
【特許文献3】米国特許第7,398,726号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ある種の飲料媒体、たとえば乾燥した粉末果実材料を用いた飲料の生成は、状況によっては困難な場合がある。たとえば、本発明者らは、粉末果実材料の入った飲料カートリッジを使って飲料を生成する場合、問題が生じることに気付いており、たとえば、果実材料が溶解またはその他の抽出が不完全となること、および/または飲料から不溶解粒子を除去するために使用されるカートリッジ内のフィルタが目詰まりすること等である。すなわち、たとえば、乾燥果実材料によっては、水に触れると凝集および/または膨張する傾向があり、それによって飲料媒体が適正に湿潤しなくなるほか、フィルタの細孔が詰まる。その結果、出てきた飲料の中に含まれる飲料媒体からの抽出成分が適量に満たない、またはカートリッジがフィルタの目詰まりのために故障する、ということが起こりうる。フィルタが目詰まりすると、カートリッジ内が圧力過剰となり、その結果、フィルタおよび/または飲料生成機に許容できない程度の高い圧力がかかる。比較的高い圧力によってフィルタが破裂し、飲料媒体がフィルタの下流領域に放出されたり、上昇した圧力によって飲料生成機が停止したりすることがありうる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の態様は、飲料カートリッジにろ過助剤を使用することに関し、これは、液体が飲料媒体内を流れやすくし、および/またはフィルタの目詰まりを遅らせる助けとなりうる。ろ過助剤は、セルロース、珪藻土、パーライトまたは、飲料媒体内の流れを改善するのを助けるその他の材料を含んでいてもよい。流れの改善は、飲料媒体からの抽出性を高める(たとえば、飲料媒体内を流れる液体の中に溶解する材料の総量を増大させる)のに役立ち、および/または飲料の流れから粒子を除去するために使用されるフィルタを通る流れを適当な状態に保つのに役立つ可能性がある。1つの実施形態において、ろ過助剤は、飲料媒体と一体にしてもよく、たとえば、飲料媒体と乾燥状態で混合してもよい。これは、しばしば採用されるろ過助剤の使用方法と対照的であり、すなわち、ろ過助剤とろ取とは、しばしば液体と一体にされる。また、本発明者らは、特定の重量比、たとえば約10〜50%の重量比のろ過助剤と飲料媒体とが、乾燥果実材料の場合に特に効果的となることを見出した。しかしながら、本発明の態様は、果実材料との使用やいずれかの特定の重量比に限定されるものではなく、たとえばろ過助剤を、焙煎し、挽いたコーヒー、茶葉、ハーブおよび/またはスパイス、ホットチョコレートミックス、乾燥野菜類、乾燥スープ材料または、その他のあらゆる好適な適当な飲料媒体に使用できる。
【0006】
本発明の1つの態様において、飲料生成に使用されるカートリッジには、第一と第二の部分を有する内部空間を画定する容器が含まれる。容器は、ある表面、たとえば容器の底または蓋を有し、この表面は穿刺要素によって穿刺されるように構成され、その穿刺によって飲料が内部空間から出る、および/または液体が内部空間に入ることができる。飲料媒体(挽いたコーヒー、茶、粉状果実材料またはその他)は、容器の内部空間の第一の部分の中に設置し、容器の中に導入された液体との相互作用によって、飲料が生成されるようにしてもよい。フィルタは、容器の中に含め、たとえば円錐台形の容器の側壁に取り付けて、内部空間の第一の部分の中の飲料媒体と相互作用した液体が、フィルタを通って内部空間の第二の部分へと流れることができるように配置してもよい。ろ過助剤は、飲料媒体と接触させて、液体と飲料媒体との相互作用によって生成された飲料のろ過を助けるように設置してもよい。たとえば、ろ過助剤は、液体と飲料媒体との混合後に生成される飲料から異物を除去するために使用されるフィルタの細孔の詰まりを減少させるのに役立ち、および/または液体が飲料媒体内を流れやすくするのに役立つ(たとえば、飲料媒体内の材料が液体内に溶解しやすくするのに役立つ)ことができる。1つの実施形態において、ろ過助剤は、乾燥した状態で乾燥飲料媒体と混合してもよく、これによって、カートリッジを、使用するまで数日間、数週間または数か月間保管することが可能となる。その後、カートリッジ内の飲料媒体へと液体を導入して、飲料を生成してもよい。乾燥ろ過助剤と乾燥飲料媒体との組み合わせは、驚くべきことに、飲料のろ過性を有効に高めることがわかった。すなわち、ろ過助剤の従来の使用では、ろ過助剤とろ過されるべき材料とを混合する前に、またはそれと同時に、ろ過助剤と液体とを混合する。しかしながら、乾燥状態のろ過助剤と飲料媒体とを混合することによって、ろ過助剤と飲料媒体とを飲料カートリッジの中で長期間保管できるようになり、細菌の繁殖やその他の腐敗の心配が減る。
【0007】
本発明の他の態様において、飲料生成システムには、カートリッジを受けるように構成された受容部と、カートリッジの中に液体を導入するように構成された液体供給口と、飲料がカートリッジから排出されるようにする液体排出とを有する飲料生成機が含まれる。このシステムはまた、飲料生成機の受容部によって受けられるように構成されたカートリッジを含んでいてもよい。カートリッジは、内部空間を画定し、外面を有する容器と、液体供給口によって容器の中に導入された液体と相互作用して飲料を生成するように構成された、内部空間内の飲料媒体と、内部空間で飲料媒体と相互作用した液体をろ過するように構成されたフィルタと、液体と飲料媒体とによって生成された飲料のろ過を助けるように構成されたろ過助剤と、を含んでいてもよい。
【0008】
本発明の他の態様において、飲料の生成方法は、カートリッジを、そのカートリッジを使用して飲料を生成する飲料生成機と一体にするステップと、カートリッジの中に、飲料媒体と混合される液体を導入するステップと、液体と飲料媒体から飲料を生成するステップと、飲料をフィルタでろ過するステップと、ろ過助剤を使って、飲料のろ過を支援するステップと、を含む。ろ過助剤は、飲料媒体と液体との混合物の中の、本来はフィルタの細孔を詰まらせるような材料の運動に抵抗することができ、および/または飲料媒体内の流れを改善するのを支援することができる。
【0009】
本発明の他の態様において、飲料を生成するための方法は、内部空間を有するカートリッジを提供するステップと、カートリッジの内部空間に乾燥飲料媒体を設置するステップと、を含む。飲料媒体には、内部室に導入される液体と相互作用すると、飲料を生成する、少なくとも1つの原料を含めることができる。ろ過助剤は、内部空間内で飲料媒体とともに設置してもよく、それによって、液体と飲料媒体との相互作用後に生成される飲料から異物を除去するために使用されるフィルタの細孔の目詰まりが減少する。1つの実施形態において、飲料媒体は、約32オンスまたはそれ以下の体積の飲料を生成するように構成し、飲料媒体には、果実や野菜材料またはその他の植物材料、たとえば乾燥果実材料、焙煎し、挽いたコーヒー、または茶葉を含めることができる。ろ過助剤には、パーライト、珪藻土、珪藻岩およびセルロースの少なくとも1つを含めることができる。
【0010】
本発明の他の態様において、飲料カートリッジは、内部空間を有する容器と、内部空間内に配置されたフィルタと、内部空間内の乾燥飲料媒体と、内部空間内で飲料媒体と一体にされた乾燥ろ過助剤と、を含む。フィルタは、内部空間内に、内部空間を2つの部分に分離しするように構成して、飲料媒体とろ過助剤とが、フィルタによって第二の部分から分離される第一の部分に配置されるようにすることができる。1つの実施形態において、ろ過助剤は飲料媒体と、たとえば、ろ過助剤の重量対飲料媒体の重量の比が約0.1対約0.5またそれ以上となるように混合する。
【0011】
他の実施形態において、飲料カートリッジは、内部空間を有する容器と、内部空間内の、液体と混合されたときに飲料を生成する少なくとも1つの原料を有する飲料媒体と、複合フィルタと、を含む。複合フィルタには、内部空間の第一と第二の部分を分離するように構成された結合セルロース繊維の第一の部分と、内部空間の第一の部分に含まれる疎性セルロース繊維の第二の部分を有するろ紙を含めることができる。疎性セルロース繊維はろ過助剤として機能してもよく、たとえば、内部空間の第一の部分にある飲料媒体および/またはろ紙を通過する流れを助けるのに役立つ。疎性セルロース繊維は、内部空間の第一の部分の中の飲料媒体と混合してもよく、またはその他の方法で、飲料媒体と接触させてもよく、たとえば、疎性繊維は、飲料媒体とろ紙との間に配置してもよい。1つの実施形態において、疎性セルロース繊維は、それぞれ約60〜145ミクロンの長さであってもよく、これは、あるカートリッジの構成において有効であることがわかっている。疎性セルロース媒体の量は適宜変化させてもよく、たとえば、疎性セルロース繊維の総量は、飲料媒体の重量の約2〜50%であってもよい。
【0012】
本発明の上記およびその他の態様は、以下の説明と特許請求の範囲から明らかとなるであろう。
【0013】
本発明の態様を、下記の図面を参照しながら以下に説明するが、図中、同様の参照番号は同様の要素を指す。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】例示的実施形態の飲料カートリッジの断面図である。
【図2】図1のカートリッジの分解図である。
【図3】例示的実施形態において飲料を生成するために使用される図1のカートリッジの断面図である。
【図4】本発明の態様によって使用可能な飲料生成機の斜視図である。
【図5】図4の飲料生成機の側面図である。
【図6】本発明の態様により使用可能な飲料生成機の構成要素の概略ブロック図である。
【図7】本発明の態様によるカートリッジの製造方法のステップを示す図である。
【図8】本発明の態様による飲料の調製方法のステップを示す図である。
【図9】乾燥苺粉末飲料媒体を使用した実施例における、飲料の吸光度対ろ過助剤の量を示すグラフである。
【図10】乾燥チェリー粉末飲料媒体を使用した実施例における、飲料の吸光度対ろ過助剤の量を示すグラフである。
【図11】乾燥パイナップル粉末飲料媒体を使用した実施例における、飲料の吸光度対ろ過助剤の量を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
理解すべき点として、本明細書においては本発明の態様を、図面を参照しながら説明するが、図は例示的な実施形態を示している。本明細書で説明する例示的実施形態は、必ずしも本発明のすべての態様を示すことを意図しているのではなく、2,3の例示的実施形態を説明するために使用される。それゆえ、本発明の態様が例示的実施形態の参照によって狭く解釈されることは意図されない。さらに、理解すべき点として、本発明の態様は、単独でも、あるいは本発明の他の態様とのどのような好適な組み合わせでも使用できる。
【0016】
前述のように、本発明の態様には、コーヒー、茶、スープ、および粉状濃縮物またはその他の材料、飲料顆粒から生成されるその他の種類の飲料等を生成するための飲料媒体を収容した飲料カートリッジにおけるろ過助剤の使用が関わる。飲料媒体には、どのような好適な材料が含まれていてもよく、たとえば、焙煎し、挽いたコーヒー、茶葉、ココア、乾燥果実材料、乾燥植物材料、インスタントコーヒーまたは茶、粉末ドリンクミックス、ブイヨン、果汁抽出物、乾燥果実または野菜ピューレ、ドライフルーツ、乾燥野菜または食物の皮および/または絞りかす、乾燥濃縮物、乾燥透明果汁、ペクチン、甘味料、クリーム、乾燥乳成分、食用酸、増粘剤、曇り剤、増量剤、とろみ剤、香料、染料等がある。飲料媒体の全部または一部は、たとえば2010年2月4日に公開された米国特許出願公開第2010/0028495号(同出願の全体を参照により本願に援用する)に記載されているような粒子、大きさ、および/または塊状としてもよく、またはその他、どのような好適な構成としてもよい。
【0017】
飲料媒体を使用して生成される飲料は、たとえば飲料内の不溶解粒子の量を減らすために、カートリッジと一体化される1つまたはそれ以上のフィルタ要素によってろ過してもよい。たとえば、カートリッジは、カートリッジ内に固定されたろ紙を有していてもよく、このろ紙は、飲料がろ紙を通ってからカートリッジの外に出るように構成される。他の構成では、カートリッジの外面の一部がフィルタとして機能してもよく、たとえば、外側のろ紙カバーが飲料をろ過するか、あるいはカートリッジのフォイルまたはその他の不透過性外カバーが、グリッド状またはその他の構造との接触によって穿刺されて、カバーに、フィルタとして機能するのに適した大きさの開口部が形成されるようなポッド型カートリッジの場合がこれに当たる。他の構成では、カートリッジは、本来は不透過性の材料に形成された比較的小さな開口部、たとえば固形プラスチックシートの小さな穴を有していてもよく、これがフィルタとして機能する。要するに、フィルタはどのような好適な方法で構成してもよい。
【0018】
本発明の1つの態様によれば、本発明者らは、パーライト、珪藻土、珪藻岩および/またはセルロース等のろ過助剤を飲料媒体に添加することにより、本来は飲料カートリッジで飲料生成用として利用できないような飲料媒体や材料が使用可能になることを見出した。たとえば、一部の飲料媒体、たとえば乾燥果汁または乾燥果実ピューレは、ろ紙式のフィルタを利用する少なくとも一部の飲料カートリッジにおいて、粉状材料の中の材料によってろ紙のフィルタ穴が詰まりし、フィルタを通らなくなるため、使用できない。「粉状」という用語により、いずれかの種類の微小化、たとえば挽く、粉砕、スライス、カットまたは製粉等を施した乾燥材料を含むことを意味する。状況によっては、飲料材料は、湿ると膨張し、浸透しにくくなる。また別の状況では、飲料材料は、湿ると半ゼラチン質となる、および/または粘着性を持つようになり、不浸透性の層を形成し、それによって、抽出用の液体の流れがこの層を透過して、フィルタを通過できなくなる。フィルタの目詰まりにより、さらに水や他の液体がカートリッジに導入されると、カートリッジ内に比較的高い背圧が発生する。背圧が十分に高くなると、多くの飲料生成機(コーヒーまたはティーメーカー等)は停止し、飲料の生成が止まる。しかしながら、飲料媒体とともにろ過助剤を使用することによって、フィルタの目詰まりは、カートリッジ内の背圧が許容できないレベルまで高くならずに、飲料が生成されるようにするのに十分減少される。ろ過助剤は、フィルタの目詰まりを軽減させるのに役立つだけでなく、飲料媒体の空隙率を増大させ、またはその他、抽出中に飲料媒体の中を液体が流れやすくなるようにするのに役立つかもしれない。飲料媒体中の流れを改善することは、飲料媒体内の材料がより素早く溶解され、またはその他、液体によってより有効に抽出されるのに役立つかもしれない。
【0019】
本発明の他の実施形態において、ろ過助剤と飲料媒体とを、ろ過助剤と飲料媒体との両方とも乾燥状態で混合する。(「乾燥」とは、飲料媒体とろ過助剤との総水分含有量が10重量%またはそれ以下であることを意味する。)その後、水等の液体を飲料媒体/ろ過助剤の混合物に添加して、飲料を生成してもよい。乾燥状態のろ過助剤と飲料媒体とを混合することは、ろ過助剤がより効果的に作用するのに役立つかもしれず、これはたとえば、飲料媒体に、吸湿すると膨張またはその他、体積が増大するような材料が含まれている場合である。十分な量の水分を加える前にろ過助剤と飲料媒体とを混合することによって、ろ過助剤は、フィルタの破壊の原因となる、フィルタ細孔への材料の移動とその後の膨張を防止するのに役立ちうる。これに加えて、ろ過助剤と飲料媒体とを乾燥状態とすることにより、飲料媒体が、たとえば細菌の繁殖、カビまたはその他の湿気を好む微生物によって腐食するかもしれないという懸念がある場合に、飲料カートリッジ内で長期間保管するために、飲料媒体/ろ過助剤を殺菌、またはその他の方法で処理する必要性が減少するかもしれない。あるいは、飲料媒体とろ過助剤とが乾燥状態であれば、透過性飲料カートリッジ、たとえばフィルタポッドの使用が可能となるかもしれず、それは、飲料媒体とろ過助剤との混合物に液体が含まれないため、カートリッジから漏出しないからである。
【0020】
1つの態様において、ろ過助剤は、天然の水分を含んだままの果実ピューレ等の飲料原料と混合することができる。その後、混合物を乾燥させて、飲料カートリッジに入れるのに適した粒子にすることができる。(果実ピューレの飲料媒体とろ過助剤は、希望に応じて、他の飲料材料、たとえば甘味料と混合することもできる。)それゆえ、ろ過助剤と飲料媒体は当初、湿潤状態で混合してもよいが、ろ過助剤と飲料媒体とを乾燥状態で飲料カートリッジに入れ、上記の利点のうちの少なくともいくつかが提供されるようにしてもよい。他の実施形態において、ろ過助剤は、たとえば、ろ過助剤/飲料媒体の混合物をカートリッジに入れる前に乾燥状態で飲料媒体と混合してもよい。あるいは、ろ過助剤と飲料媒体とを別々にカートリッジの中に入れ、(希望に応じて、)振盪、撹拌その他によってカートリッジの中で混合してもよい。
【0021】
ろ過助剤の従来の使用は、ろ過助剤をフィルタのプレコートまたはボディフィードとして添加できる、すなわち、液体ベースの懸濁液またはその他の混合物と混合できることを教示している。2007年にSpringer Science and Business Media LLCから出版されたロメオ.T.トレドによる書籍、Foundamentals of Food Process Engineering、第3版、ISBN−10−38729019−2の476ページを参照のこと。これらの使用方法のどちらにおいても、ろ過助剤が液体の中に混ぜ込まれ、その後、液体とろ過助剤の懸濁液がフィルタを通るように送出される。ろ過助剤の保護層がろ材(ろ過繊維等)の上に形成されるフィルタプレコートの例では、ろ過助剤が清水と混合され、懸濁液がろ材を通るように送出され、後に透過層/ろ過助剤のケーキが残る。その後、ろ過するべき液体材料(固体浮遊物を含む)がフィルタの中に送出され、ろ過作業中、プレコートされた助剤によってフィルタが保護される。このような例では、プレコートされたろ過助剤が固体浮遊物によるフィルタの細孔の目詰まりを防止する。これらの固体はプレコートケーキ層の中に捕集され、フィルタの媒体の穴には残らない。(本発明の態様は、ろ過助剤でプレコートされたフィルタの使用を含んでいることに留意すべきであり、たとえば、ろ過助剤は当初、フィルタの上で湿潤状態にあり、その後乾燥され、乾燥飲料媒体とともにカートリッジの中に収容される。)ろ過助剤をボディフィードとして利用する例において、ろ過助剤はろ過するべき液体材料(固体浮遊物を含む)と混合される。その後、その結果得られた懸濁液がろ材(未処理の、またはろ過助剤のプレコートが施されているもの)を通るように送出される。このボディフィード方式では、液体からろ取されるべき浮遊固体不溶解物は、含められているろ過助剤とともにろ材上に堆積し、ろ過ケーキを形成する。ろ過助剤は、このケーキの空隙を維持するのに役立ち、ろ過作業中に発生する圧力低下を軽減させる。
【0022】
本発明は、少なくともいくつかの態様において、ろ過助剤をカートリッジ内に導入される水またはその他の液体と混合しない方式で実施される。ろ過助剤を、液体が導入される前に、乾燥した飲料媒体の中に混ぜ込み、またはその一部とし、またはそれと接触させる。抽出用の水またはその他の液体をろ過助剤と飲料材料とが収容されたカートリッジの中に供給すると、液体によって飲料材料中の溶性物質が溶解し、また、不溶性物質がろ過助剤とともに湿潤し始める。湿潤中、不溶性物質は膨張することがある。また、溶性物質が溶解すると、不溶性物質の体積濃度が増加する(溶性物質が抽出用の液体の中に溶解して、カートリッジから出て行くため)。当初の乾燥混合物の中にろ過助剤がそのままの状態で存在することにより(その後、抽出中の混合によって動力学的に濃縮される)、自動的に、液体が飲料材料内を十分に流れるのに必要な空隙率が提供される。この実施方式は驚異的に効果的であり、従来技術からは教示されていない。
【0023】
飲料媒体材料とろ過助剤とはさまざまな比率で使用することができる。この比率は、ろ過するべき飲料媒体の性質に応じて調整できる。たとえば、ペクチン含有量が多い飲料材料の場合、ろ過助剤の比率を高くする必要があるかもしれず、ペクチンを含まない飲料材料の場合は、飲料材料に対するろ過助剤の比率は低くてもよい。一例としては、飲料媒体とろ過助剤との混合物は、粒状白糖23グラムと濃縮ぶどうピューレの乾燥混合物5グラムおよび、適量のセルロースろ過助剤、たとえば約1から3グラムを含む。いくつかの実施形態における好ましいろ過助剤の一例は、10200 Worton Road,Chestertown,MD21620のCreaFill Fibers Corporation製造のCreaClear SC−150セルロースろ過助剤である。例示的実施形態に関するその他の例と詳細を以下に説明する。
【0024】
図1と図2は、本発明の1つまたはそれ以上の態様を取り入れた例示的なカートリッジ10の、それぞれ側方断面図と分解斜視図である。カートリッジ10は、飲料生成機の中で、茶、コーヒー、その他の浸出方式による飲料、液体または粉状濃縮物から生成される飲料等、あらゆる好適な飲料を生成するために使用してもよい。それゆえ、カートリッジ10は、あらゆる好適な飲料媒体20、たとえば、挽いたコーヒー、茶葉、乾燥ハーブテイー、乾燥果実材料、たとえば粉末、粉状飲料濃縮物または果汁、および/またはその他の飲料生成用材料(粉状ミルク、乳成分、砂糖またはその他の材料)等のいずれを含んでいてもよい。飲料媒体20は、約2〜32液量オンスの体積の飲料を生成するように構成されていてもよい(たとえば、重量および/または体積が適当である)。すなわち、飲料媒体20には、商業的に受け入れられるフレーバの2〜32液量オンスの体積の飲料を生成するのに適した材料が含まれていてもよい。1つの例示的実施形態において、カートリッジ10には、コーヒーおよび/または茶飲料を生成するための機械に使用するように構成された飲料媒体20が収容されているが、本発明の態様はこの点において限定されない。
【0025】
カーリッジ10にはまた、ろ過助剤21(概略的に飲料媒体20と混合された粒子として示されている)も収容されており、これはパーライト、珪藻土、珪藻岩および/またはセルロースであってもよい。1つの実施形態において、ろ過助剤21と飲料媒体20とは、カートリッジ内に飲料生成のための液体が導入されるまでは、乾燥状態であってもよい。ろ過助剤21の全重量は飲料媒体より小さくてもよく、たとえば、約1:1またはそれ以下とすることができるが、いくつかの実施形態において、ろ過助剤21の重量を飲料媒体より大きくすることができる。たとえば、飲料媒体20は、粉状果実材料およびその他の飲料材料、約1から30グラムとろ過助剤0.05から75グラムを一緒に含んでいてもよい。より好ましい実施形態において、たとえば、飲料媒体に粉状果実材料が含まれる場合、ろ過助剤対飲料媒体の重量比は約0.1対0.5であってもよい。
【0026】
いくつかの構成において、本発明者らは、疎性セルロース繊維等、繊維質ろ過助剤が特に有効でありうることを見出した。場合により、セルロース繊維の平均長さがろ過助剤の機能にとって重要であることがわかった。たとえば、平均繊維長が比較的短い場合、フィルタ(たとえば、結合セルロース繊維を含む1枚のろ紙)を通過するろ過助剤の量が多すぎ、出来上がった飲料の中に残る可能性がある。これに対して、平均繊維長が比較的長いと、たとえば、カートリッジ製造中にろ過助剤を扱いにくくなる可能性があり、これは、繊維長が長いために、繊維が絡まった塊となり、飲料媒体と混合しにくく、またはその他、カートリッジの中に入れにくいからである。いくつかの実施形態において、本発明者らは、セルロース繊維材料(たとえば、嵩比重(loose density)が約30〜200グラム/リットル、水分含有量が約10%未満)を使用した場合、平均繊維長が約60から145マイクロメートルであると、ろ過助剤の性能と製造しやすさとの間で有効なバランスがとれることを発見した。もちろん、希望に応じて他の平均繊維長も使用できる。さらに、本発明の態様によるろ過助剤の使用は、繊維材料の使用に限定されない。
【0027】
飲料媒体混合物とろ過助剤の例示的混合物は、以下のように調製できる。ぶどうの濃縮全果ピューレを(湿潤状態で)乾燥CreaClear SC−150と混合してペーストを作る。(SC−150の材料は、平均繊維長が約120マイクロメートルの繊維質セルロース材料である。)このペーストを乾燥させ、粉末にする。乾燥ろ過助剤対乾燥ぶどう固体の重量比は、約0.3対1.25である。次に、適当な固化防止剤0.04グラムを、粉末状にした乾燥混合物に加える。これによってできた混合物4グラムを、次に、粒状白糖23グラム、乾燥ブルーベリーピューレ2グラム、ぶどう香料1.0グラム、リンゴ酸0.35グラム、クエン酸0.15グラム、ステヴィア(Reb A)0.015グラムと混合する。この飲料媒体とろ過助剤との混合物は、たとえばKeurig飲料メーカ用のフィルタ付K−Cupブランドカートリッジ等に入れて、コーヒーメーカで抽出でき、その場合、飲料が氷の上に注がれ、ぶどう味の冷たい飲料が生成される。
【0028】
飲料媒体とろ過助剤に関する他の例示的構成は、以下のように調製できる。粒状黒糖9.5グラムを乾燥りんご粉末10グラム、CreaClear SC−150 1グラム、リンゴ酸0.5グラム、りんご香料0.5グラムと混合する。この飲料媒体とろ過助剤の混合物は、Keurig飲料メーカ用K−Cupカートリッジに入れて抽出し、「ホットアップルサイダー」飲料を生成できる。
【0029】
図1と図2に示されるこの例示的実施形態において、カートリッジ10には、第一の部分14aと第二の部分14bとを有する内部空間14を含む容器12が含まれる。しかしながら、理解すべき点として、他の実施形態では、内部空間のその他の部分および/または第一と第二の部分のさらに細かい部分を設けてもよい。たとえば、カートリッジに2つの内部空間を設け、それぞれに異なる飲料媒体が保持されるようにすることも可能である。すなわち、飲料媒体の第一の部分(たとえば、乾燥果実材料)を内部空間14の第一の部分14aの中に収容してもよく、飲料媒体の第二の部分(たとえば、甘味料等、ろ過またはろ過助剤の使用を必要としない材料)をフィルタ30の下流にある第二の部分14bに収容してもよい。当業者には他の構成も着想できるであろう。この実施形態において、容器12は、側壁17と開口部13とを有する円錐台形のカップ型であってもよい。しかしながら、他の実施形態において、容器12は、溝付き、円錐または円柱形であってもよく、四角のカップ、ドーム型のカップ、球またはその他の適当な形態であってもよく、溝付き、波型またはその他の形状の側壁を有していてもよく、またその他でもよい。また、容器12は、ある飲料小袋やポッドの場合のように、必ずしも確定された形状を持っている必要はない。たとえば、この実施形態における容器12は、比較的剛性および/または弾性を有する構成であり、容器12がその形状を維持する傾向にあるが、容器12は、より柔軟および/または変形可能な構成を有するようにすることもでき、たとえば変形可能材料のシートで作製される小袋容器等とすることができる。それゆえ、容器12によって画定される内部空間は、容器材料を飲料媒体、フィルタおよび/またはその他のカートリッジ構成要素の周囲に形成してから初めて、たとえば、2つのろ紙層(容器材料)を必要量のコーヒー下地の周囲で接合してカートリッジを作る際に、形成してもよい。
【0030】
容器12が開口部13を有する場合、開口部13は蓋38、たとえば、容器12の縁辺19に取り付けられるフォイルおよびポリマラミネート材料によって閉じてもよい。もちろん、容器12には蓋38がなくてもよく、これはたとえば、容器を小袋型またはポッド型として構成する場合である。容器12(蓋38がある場合とない場合がある)は、酸素や水等の湿気および/または気体に対するバリアとなってもよい。たとえば、容器12は、たとえばポリスチレンまたはポリプロピレンの層とEVOHおよび/またはその他のバリア材料の層とを含むシートから形成されるポリマラミネートで作製してもよい。このような構成により、飲料媒体20が、たとえば水分、酸素および/またはその他の物質に不要に触れるのを適切に防止しうる。他の実施形態において、内部空間14は、ろ紙、ポリマシート、メッシュ層またはその他の透過性材料等の透過性カバーによって、またはその他の何らかの方法で閉じてもよく、これは、本発明がこの点で限定されないからである。
【0031】
カートリッジ10はまた、容器12の中にあり、少なくとも部分的に内部空間14内に配置される(またはその他の構成の)フィルタ30を含んでいてもよい。(いくつかの実施形態において、カートリッジ10にはフィルタが含まれていなくてもよいが、その代わりに、飲料をろ過するためのフィルタはカートリッジの外部にあってもよく、たとえば、そのカートリッジを使用する飲料生成機の一部である。)フィルタ30は、内部空間14の第一と第二の部分14aと14bとの間に配置してもよく、それによって、内部空間の第一の部分14aの中の、飲料媒体20と相互作用する液体は、フィルタ30を通過して流れ、内部空間14の第二の部分14bに入り、その後、容器12から出る。フィルタ30は、その全体が内部空間14の中に配置されてもよく、または、フィルタ30の一部が内部空間14の外に延びていてもよく、これは、本発明の態様はこの点で限定されないからである。たとえば、フィルタ30の一部を蓋38に、および/または蓋38と縁辺19との間に結合してもよく、それゆえ、内部空間14の外にあってもよい。さらに、フィルタ30は、フィルタ30を通過する液体をろ過する機能を果たす1つまたはそれ以上の部分のほか、不透過性またはその他、流れを制限する部分を含んでいてもよい。フィルタ30は、内部空間14の中で第一と第二の部分14aと14bとを分離する唯一の要素であってもよく、または、フィルタ30に加えて、その他の構成要素、たとえば壁、肋材またはその他の構造により、内部空間14の2つまたはそれ以上の部分を相互に物理的に分離してもよい。しかしながら、流れの点で、フィルタ30は内部空間14の2つまたはそれ以上の部分を分離または分割する唯一の構成要素であってもよく、たとえば、液体は、フィルタ30を通って第一の部分14aから第二の部分14bへと流れる。もちろん、フィルタ30には複数の段階、たとえば、比較的大きい粒子をろ取する粗いろ過部に続いて、比較的小さい粒子をろ取する細かいろ過部があってもよい。それゆえ、フィルタ30は、希望に応じて、2つまたはそれ以上の別々の構成要素を含んでいてもよい。
【0032】
この例示的実施形態において、フィルタ30は、図に示されるように、実質的に円錐台の形状で、溝付きの側壁と略平坦な底面31を有していてもよい。しかしながら、フィルタ30は、どのような好適な形状であってもよく、たとえば円柱形、四角のカップ型、ドーム型、平坦なシートまたはその他である。フィルタ30は、どのような好適な方法で容器12に取り付けてもよく、たとえば、接着剤、熱溶接、機械的締り嵌めその他による。この例示的実施形態において、フィルタ30にはポリプロピレンとセルロース材料の組み合わせが含まれていてもよく(すなわち、フィルタ30には、結合セルロース繊維を含むろ紙が含まれていてもよく)、また、フィルタ30の上部を容器の側壁17に、熱溶接によって取り付けてもよいが、フィルタ30は、容器12の縁辺19、またはその他の好適な位置に取り付けることができる。他の実施形態において、フィルタ30は、容器12の一部として形成してもよく、たとえばこれは、容器12が外部構造によって穿孔されて、フィルタとして機能する1つまたはそれ以上の開口部が形成される場合である。他の実施形態において、容器12(蓋38を含む)は、フィルタとして機能する透過性要素を含んでいてもよい。当業者には、その他の実施形態も着想できるであろう。
【0033】
この例示的実施形態のカートリッジを使用して飲料を生成する場合、たとえば、図3に示されるように、蓋38が供給口穿刺要素50(たとえば、針)によって穿刺されてもよく、それによって、水またはその他の液体がカートリッジ10に導入されてもよい。その他の供給口穿刺構造も使用でき、たとえば複数の針、シャワーヘッド、中実針、円錐、ピラミッド、ナイフ、刃等がある。飲料生成機は、同じタイプまたは異なるタイプの複数の穿刺要素を有していてもよく、これは、本発明がこの点で限定されないからである。他の実施形態において、飲料生成機は、容器表面に穴を形成する穿刺要素を有していてもよく、その後、形成された穴から第二の穿刺要素が液体を容器の中に導入し(またはそこから液体を排出)してもよい。
【0034】
カートリッジ10はまた、容器12の底部16において、排出口穿刺要素52(たとえば、針)によって穿孔されてもよい。いくつかの実施形態において、穿刺要素52は常に略同じ距離だけカートリッジ10の中に延びていてもよく、たとえば、最高約0.25インチだけカートリッジ10の中に延びる。しかしながら、カートリッジ内に延びる穿刺要素の長さ、幅またはその他のパラメータはさまざまであってもよく、それは、本発明の範囲には種々の大きさ、種類および構成の穿刺要素が含まれるからである。カートリッジが(供給口または排出口のいずれかで)穿刺される場合、カートリッジ10には、フィルタ30への損傷を防止し、および/または穿刺要素内への飲料媒体20の侵入を防止するのに役立つガード要素40が含まれていてもよい。この実施形態において、カートリッジ10には、中央開口部42のあるワッシャ型要素の形態のガード要素40が含まれ、これによって穿刺要素52のフィルタ30との接触が防止される(図3参照)が、ガード要素は他の構成であってもよい。この例示的実施形態において、穿刺要素52はその位置にとどまり、それによって飲料が容器12に形成された開口部から出る。しかしながら、他の実施形態においては、穿刺要素52は(使用されたとすれば)、開口部を形成した後に引き戻り、飲料が開口部から排出されるようにしてもよく、その際、穿刺要素52はカートリッジ10の中に延びていない。いくつかの実施形態において、フィルタ要素30と蓋38とが、排出口穿刺要素が第二の部分14bに届くように配置されていれば、蓋38を排出口穿刺要素で穿刺することができる。
【0035】
本発明の1つまたはそれ以上の態様により構成されたカートリッジは、どのような好適な飲料生成機にも使用でき、たとえば、マサチューセッツ州リーディングのKeurig,Incorporatedにより販売されている飲料メーカの中のいずれでもよい。たとえば、図4と図5は、茶、コーヒー、その他の浸出方式の飲料、カートリッジ10を使用して生成される飲料等、どのような好適な飲料を生成するためにも使用できる飲料生成装置100の、それぞれ斜視図と側面図である。この例示的実施形態において、装置100は、外枠または筐体6を有し、そこにユーザインタフェース8があり、使用者はこれを操作して装置100の各種の機能を制御してもよい。当業界で周知のように、飲料カートリッジ10は、装置100にセットして、飲料を生成するために使用してもよく、飲料は、ドリップトレイ9またはその他の支持部があれば、そこに設置されたカップ2またはその他の好適な容器の中に注がれる。カートリッジ10は、手で、または自動的に、飲料生成装置100の第一と第二の部分3と4とにより画定されるカートリッジ受容部にセットされてもよい。たとえば、使用者は、ハンドル5を持ち上げることによって、第一と第二の部分3と4とを開放位置まで移動させて、カップ型またはその他好適な形状の領域を露出させ、その中にカートリッジ10をセットしてもよい。カートリッジ10をセットした後に、手で、または自動的にハンドル5またはその他の作動部を動かして、第一と第二の部分3と4とを閉鎖位置(図4参照)に移動させ、それによって、カートリッジ10を少なくとも部分的に抽出室内に格納する。しかしながら、理解すべき点として、カートリッジ10は、装置100によってどのような好適な方法で受けられてもよく、これは、装置100がカートリッジ10を受ける、またはその他使用する方法は、本発明の態様にとって重要でないからである。
【0036】
カートリッジ10を受けると、飲料生成装置100はカートリッジ10を使用して飲料を生成してもよい。たとえば、第一の部分3に関連付けられた1つまたはそれ以上の供給口針50(図5参照)がカートリッジ10を穿刺して、熱湯またはその他の液体がカートリッジ10の中に注入されるようにしてもよい。注入された液体は、所望の飲料または飲料原料(すなわち、飲料生成のためのさらに別の作業、たとえばミルク、香料その他の添加作業が加えられる物質)を生成してもよい。第二の部分4はまた、1つまたはそれ以上の排出口針またはその他の要素52(図4と図5には示さず)を有して、(必要に応じて)カートリッジ10の外側を穿孔または穿刺し、生成された飲料がカートリッジ10から排出されるようにしてもよい(たとえば、図3参照)。
【0037】
図6は、1つの例示的実施形態において、飲料生成装置100に含まれる各種の構成要素の概略的ブロック図である。当業者であればわかるように、飲料生成装置100は種々の方法で構成でき、それゆえ、本発明の態様は、1つのタイプの飲料生成装置だけに関するものとして狭く解釈されるべきではない。貯蔵タンク110内の水またはその他の液体は、供給導管111からポンプ112(遠心ポンプ等)を介して供給されてもよく、このポンプは液体を、ポンプ導管115を通じて計量タンクまたは計量室118へと送出する。水ポンプ112および装置100のその他の構成要素の動作は、コントローラ130によって制御されてよく、これにはたとえば、プログラムされたプロセッサおよび/またはその他のデータ処理デバイスと、適当なソフトウェアまたはその他の動作命令、1つまたはそれ以上のメモリ、温度および水位センサ、圧力センサ、入力/出力インタフェース、通信バスまたはその他のリンク、ディスプレイ、スイッチ、リレイ、トライアック、またはその他、所望の入力/出力その他の機能を実行するのに必要なその他の構成要素が含まれる。計量タンク118には、どのような好適な技術によって液体を所望の量だけ充填してもよく、たとえば、ポンプ112を所定の時間だけ作動させる方法、計量タンク118の水位を導電プローブセンサまたは容量センサで検出する方法、タンクが液体で満たされた時の計量タンク118内の圧力上昇を検出する方法、またはその他利用可能な技術を使用する方法がある。たとえば、コントローラ130は、圧力センサが、水が計量タンク118の上部に達したことを示す圧力上昇を検出した時に、計量タンク118が満杯になったことを検出してもよい。タンク内の水は、希望に応じて、加熱要素123によって加熱してもよく、その動作は、温度センサからの入力またはその他の適当な入力を利用してコントローラ130により制御される。計量タンク118の中の水は、計量タンク導管119を介して抽出室120または、カートリッジ10を保持するその他の飲料生成ステーションへと供給されてもよい。液体は、計量タンク118から、計量タンクを空気ポンプ121により供給される空気で加圧することによって排出されてもよく、この空気によって、液体は管117から計量タンク導管119へと放出される。計量タンク118からの排出の完了は、どのような好適な方法で検出してもよく、たとえば、計量タンク118内の圧力低下を検出する方法、計量タンク118の中の水位変化を検出する方法、またはその他の利用可能な技術を使用する方法がある。あるいは、液体は、計量タンク118に追加の液体を押し込むように動作するポンプ112によってタンク118から排出されるようにしてもよく、それによって、水はタンク118から抽出室へと移動する。流れセンサまたはその他適当な機器を使用して、タンク118に供給される液体の量および、それゆえ、抽出室に供給される液体の量を測定してもよい。あるいは、ポンプ112はピストン型または計測ポンプであってよく、それによって既知の量の液体がポンプ112からタンク118に供給され、それゆえ、その同じ既知の量が抽出室120に供給される。液体は、どのような好適な圧力でカートリッジ10に導入されてよく、たとえば1〜2psiまたはそれ以上である。
【0038】
本発明の他の態様は、カートリッジを製造する方法を含む。1つのこのような例示的方法のステップを図7に示す。ステップS10で、カートリッジを提供する。前述のように、カートリッジは、どのような好適な方法で構成してもよく、たとえば従来のポッド(たとえば、2枚のろ紙を結合して空間を作り、その中に飲料媒体を入れる)、小袋(たとえば、飲料材料とフィルタとを収容する不透明性シートにより形成される袋であり、袋に水を導入すると袋が開き、飲料がフィルタを通ってから袋から出る)、または飲料媒体を保持し、蓋により閉じられるカップ型容器等がある。(「カップ」とは、本明細書では、内部空間を形成し、そこに少なくとも容器の1つの開口部を通じてアクセスできるような容器を意味する。それゆえ、「カップ」は必ずしも鉢状の形状でなくてもよく、たとえば長方形の箱状の形状、円盤状の形状、円錐または円錐台の形状、不規則な形状等、どのような好適な形状であってもよい。)それゆえ、カートリッジは、たとえば、円錐台形のカップ型の熱成形プラスチック材料を用いる場合のように、規定された形状であっても、また、比較的規定されていない形状、たとえば、カートリッジが柔軟なシート状材料によって形成される袋型の構成であってもよい。また、カートリッジにはフィルタか含まれていてもよく(含まれていなくてもよく)、フィルタはカートリッジの内部空間および/またはカートリッジの外面にあってもよい。フィルタは、材料、大きさ、形状および/または構成を含め、どのような好適な構成であってもよい。同様に、フィルタはカートリッジの使用中に形成してもよく、たとえば、穿刺構造でカートリッジの不透過性部材に1つまたはそれ以上の開口部を形成し、それによって開口部が(おそらく穿刺構造とともに)フィルタの機能を果たす。
【0039】
ステップS20で、乾燥飲料媒体をカートリッジの内部空間内に入れる。飲料媒体は、内部室に導入された液体と混合されると飲料を生成する、少なくとも1つの原料を含む。(便宜上、「飲料」とは、本明細書において、飲料媒体の少なくとも一部、たとえば媒体からの溶性物質を含む液体を指すために使用される。それゆえ、「飲料」とは、カートリッジ内のろ過されていない液体および、カートリッジから排出され、飲用として供されるためのろ過後の液体を指す。「飲料」はまた、他の製品と混合してまた別の飲用の液体を生成する製品も含む。たとえば、甘味料を加えた牛乳「飲料」を、第一のカートリッジを使って生成してもよく、これを、第二のカートリッジを使って生成されたコーヒー「飲料」と混合して、カプチーノタイプの「飲料」を生成する。)たとえば、飲料媒体には、焙煎し、挽いたコーヒーが含まれていてもよく、これを使ってコーヒー飲料が生成される。他の例において、飲料媒体には塊状のクリームと甘味料が含まれていてもよく、これを使って、泡の多いミルクタイプの飲料が生成され、これがまた別の、コーヒー飲料等、飲料生成用ポーションと混合され、カプチーノタイプの飲料が生成される。他の例において、飲料媒体には乾燥粉状果実材料(たとえば、凍結乾燥またはその他の方法で乾燥された果実粉末)が含まれていてもよく、これを水と混合すると、果実飲料が生成される。要するに、飲料媒体には、飲料(または飲料生成用ポーション)を生成するために使用される、どのような好適な材料が含まれていてもよい。飲料媒体は、全体の体積が32オンスまたはそれ以下の飲料を生成するように構成されていても(たとえば、重量または体積を有していても)よい。それゆえ、カートリッジは、カップ1杯分等、比較的少量の飲料の生成に使用してもよい。
【0040】
ステップS30で、内部室の中の飲料媒体と一緒に乾燥ろ過助剤を提供する。ろ過助剤は、液体を飲料媒体と混合した後に生成される飲料生成用ポーションから異物を除去するために使用されるフィルタの細孔の目詰まりを軽減させるのに役立つかもしれない。あるいは、またはこれに加えて、ろ過助剤は、液体が飲料媒体中を流れやすくするのに役立つかも知れず、それによって、飲料媒体内の原料は、より溶けやすくなり、および/またはその他、溶性物質が液体の中に放出されやすくなる。ろ過助剤は、パーライト、珪藻土、珪藻岩およびセルロースのうちの少なくとも1つを含んでいてもよく、飲料媒体と混合されても、またはその他、飲料媒体と接触していてもよい。あるいは、ろ過助剤は、カートリッジ内にフィルタをセットする前か後かを問わず、フィルタまたはフィルタの一部にコーティングしてもよい。いくつかの実施形態において、ろ過助剤は、飲料媒体に対してさまざまな比率で使用してもよい。たとえば、ろ過助剤対飲料媒体の比は、重量比約0.02:1またはそれ以上であってもよく、たとえば、ろ過助剤対飲料媒体の比は、重量比約0.05:1であってもよい。他の実施形態においては、フィルタ表面積対ろ過助剤重量の比は、約100平方cm対ろ過助剤1グラムまたはそれ以下であってもよく、たとえば、ろ過助剤1グラムあたり62.5平方センチメートルである。他の実施形態において、カートリッジに含められるろ過助剤の量(たとえば、重量)は、カートリッジを使用して生成される飲料の体積に関して設定してもよく、それによって、ろ過助剤の重量と飲料の体積の比は、抽出された飲料1液量オンスあたり約0.125から0.5グラムまたはそれ以上となる。このろ過助剤の量は、飲料生成カートリッジ内の乾燥飲料媒体と使用した場合に特に有効であることがわかっており、一般に、従来の「湿潤式」ろ過工程で一般的に使用される場合よりずっと大量の飲料媒体を使用できる。
【0041】
本発明の他の態様は、ろ過助剤を含むカートリッジを使用して飲料を生成する方法を含む。図8は、1つの例示的実施形態において飲料を生成する方法のステップの例を示す。ステップS40で、カートリッジを、そのカートリッジを使用して飲料を生成する飲料生成機と一体にする。飲料生成機は、コーヒーメーカまたはティーメーカ、あるいはカートリッジを使用して飲料を生成できる他の器具であってもよい。要するに、飲料生成機はどのような好適な構成であっても、また、どのような好適な方法で動作してもよい。カートリッジを飲料生成機と一体にするステップは、機械の抽出室を開けて、カートリッジを抽出室にセットするステップを含んでいてもよい。他の実施形態において、カートリッジを機械と一体にするステップでは、カートリッジをホッパまたはその他の貯蔵場所にセットしてもよく、それによって、カートリッジは機械により自動的に摘み上げられて、飲料生成に使用され、その一例は一部の自動販売機である。1つの例示的実施形態において、飲料生成機は、カートリッジを受けるように構成された受容部と、液体をカートリッジに導入するように構成された液体供給口と、液体をカートリッジから排出させる液体排出口とを有する。液体供給口と排出口とは穿刺要素を有していてもよく、これは、たとえば流体がカートリッジの中に、またはカートリッジの外に流れるようにするために、カートリッジに1つまたはそれ以上の開口部を形成する。
【0042】
ステップS50で、液体をカートリッジに導入し、それによって、液体はカートリッジ内の飲料媒体と混合される。液体は、どのような好適な液体であってもよく、たとえば、水、牛乳、甘味料を加えた水、液体のコーヒー、液体の茶、炭酸水およびその他であってもよい。液体は、どのような好適な方法でカートリッジの中に投入されてもよく、たとえば、カートリッジを穿刺する、破く、またはその他の方法で開口部を設けて、液体が開口部から供給されるようにする。1つの実施形態において、穿刺要素、たとえば針、ナイフ、刃またはその他の要素がカートリッジを穿刺して、液体が導入されるような1つまたはそれ以上の開口部を形成してもよい。液体は、加圧されて供給されても、または加圧されずに供給されてもよく、また、どのような好適な温度であってもよく、たとえば沸点付近、または氷点付近とすることができる。液体は、カートリッジ内に安定した一定の流量で供給されてもよく、および/または間欠的に、またはその他の方法で供給されてもよい。要するに、本発明の態様は、液体を供給して、カートリッジ内の飲料媒体と混合させる方法においては、必ずしも限定されない。
【0043】
ステップS60で、液体を飲料媒体と混合することによって生成された飲料をろ過する。飲料のろ過は、カートリッジ内の1つまたはそれ以上のろ過要素によって行ってもよい。たとえば、カートリッジは、1つまたはそれ以上のろ紙、多孔質構造、小さな開口部、または、カートリッジから流れる飲料から特定の大きさより大きい粒子を除去するように機能するその他の構造を含んでいてもよい。あるいは、ろ過は、飲料生成機の一部またはカートリッジとは別のその他の構成要素で行ってもよい。
【0044】
ステップS70で、飲料媒体と接触するろ過助剤の使用によって、飲料のろ過を支援する。たとえば、ろ過助剤を飲料媒体と混合し、フィルタの細孔の目詰まりを遅らせるのに役立て、および/または飲料媒体の空隙率を改善して、液体が飲料媒体内を流れやすくするのに役立ててもよい。(フィルタの「細孔」とは、液体が通過できるフィルタ内のあらゆる経路を指し、必ずしも、開口部の特定の大きさおよび/または形状には限定されない。それゆえ、「細孔」は、比較的大きい、または小さい開口部、材料内の比較的狭く、曲がった経路、または飲料のろ過に使用されるその他のあらゆる構造であってもよい。)ろ過助剤は、あるいは、またはこれに加えて、フィルタにコーティングし、またはその他の方法でフィルタと一体としてもよい。果実のピューレの場合、ろ過助剤は、あるいは、またはこれに加えて、湿潤状態のままの果実ピューレと混合してもよい。その後、ピューレとろ過助剤との混合物を乾燥させる。前述のように、ろ過助剤は、パーライト、珪藻土、珪藻岩、および/またはセルロース、あるいはろ過助剤として機能するその他の材料を含んでいてもよい。ステップS60とS70は、同時に実行することができ、逐次的に行う必要はない点に留意する。
【0045】
(実施例)
粉状の乾燥した苺、チェリー、パイナップル材料という異なる果実材料を使用して、いくつかの試験を実施した。図9から図11は、苺、チェリー、パイナップル材料を用いた試験の各々における吸光度を示している。(吸光度は、異なる果実粉末の相対的な抽出度を示す。すなわち、吸光度が高いほど、飲料媒体から抽出された材料の量が多いことになる。これらの例では、吸光度の分析を、Hunter Laboratories,Inc.のUltraScan VISという比色計を用いて行った。(カリフォルニア州キャンベルのHunter Laboratories社。もちろん、飲料の生成に関する飲料カートリッジの抽出またはその他の性能特性は、他の方法で測定してもよく、たとえば、全溶解固形物、濁度、味、飲料生成に要した時間、飲料の色またはその他の外観等の尺度がある。)この比色計では、360ナノメートルから780ナノメートルの間の波長での吸光度が測定可能である。試験は、異なる量のろ過助剤と異なる種類の乾燥果実粉末を用いて得られた抽出度の差(もしあれば)を調査するために行った。この試験において使用したろ過助剤は、CreaClear SC 150で、これを果実粉末と混合して、K−Cupブランドのカートリッジに入れた。(K−Cupブランドのカートリッジは、マサチューセッツ州リーティングのKeurig,Inc.が販売している。)このカートリッジをKeurig抽出機(モデルB80)と使用し、240ミリリットルの飲料を生成した。
【0046】
乾燥果実材料1種類につき、合計39個の試験カートリッジを作成した。具体的には、すべてのカートリッジに入れたのは、手作業で粉砕した果実粉末5グラムである。しかしながら、カートリッジに入れるろ過助剤の量を、以下に詳細に示すように変えた。各カートリッジ用の果実粉末をある量のろ過助剤と混合し(ガラスビーカの中に入れ、手作業でかき混ぜた)、この飲料媒体/ろ過助剤の混合物を、溝付きフィルタ型のK−Cupブランドのカートリッジに入れ、蓋をしてカートリッジを密閉した。カートリッジは、以下のような13段階のろ過助剤の量の各々につき3個ずつ、果実材料の種類ごとに作成した。0.00g、0.25g、0.50g、0.75g、1.00g、1.25g、1.50g、1.75g、2.00g、2.50g、3.00g、4.00g、5.00g。(明確を期すために詳述すれば、ろ過助剤が0.00gのカートリッジを3個作り、ろ過助剤0.25gのカートリッジを3個作り、等々。これを3種類の乾燥果実材料の各々について行い、その結果、この試験のために合計117個のカートリッジが作成された。)CreaClear SC 150の平均繊維長は120マイクロメートルで、所定のサンプルの85%が170USメッシュスクリーンを透過した。
【0047】
各カートリッジをB80抽出器に入れて抽出して、240ミリリットルの飲料を生成し、これが45秒間で600mlのガラスビーカに落とされた。抽出後、ビーカにしっかりと蓋をして、冷却工程での蒸発を防止した。各ビーカを室温まで冷ましてから、UltraScan VISの比色計での吸光度試験を開始した。(UltraScan VISは、4から8時間ごとに、または一連の試験の開始前に毎回、標準化して、一貫した正確なデータが得られるようにした。標準化工程は“EasyMatch QC”ソフトウェアで行い、これもまた、Hunter Laboratories,Inc.から供給される。標準化工程の第一のステップでは、光を100%吸収するサンプルをシミュレートして、目盛の下端を設定した。Hunter Laboratoriesからは、標準化のこの段階で使用するための黒いカードが供給され、これをレンズに対して平らに保持する。標準化工程の第二のステップでは、周知の規格にしたがって、蒸留水のキュベットを透過した光に合わせて校正することにより、目盛の上端を設定した。)比色計を標準化した後、Huntter Laboratories,Inc.から供給される10ミリメートルの石英キュベットの中にサンプルを入れて吸光度を測定した。毎回の測定時に、キュベットをその容積の約80%まで満たし、石英キュベットの外側を丁寧に清浄にしてから測定を行った。117回の試験の各々において、吸光度がピークとなる波長が異なっていた。電磁スペクトルによれば、これらの波長は可視光線の範囲に入る。各サンプルの吸光度を平均し、使用した各生成物の中のCreaClear SC 150の量に対する平均吸光度を表にした。この表から、CreaClear SC 150の各々の量について1つずつの13のデータポイントを用いてグラフを作成した。このグラフを図9から図11に示す。
【0048】
図9から図11からわかるように、上記の試験条件での抽出量のピークは、ろ過助剤の量が約1グラムから2.25グラムの時に見られた。ろ過助剤対飲料媒体の重量比とすると、これは約0.2対約0.45の範囲の比となる。しかしながら、グラフはまた、ろ過助剤の量が0.0グラムから約5グラムの時にも、一般に抽出が改善されることを示している。それゆえ、抽出の改善は、ろ過助剤対飲料媒体の比が、0.00強対約1.0、たとえば約0.5対1.0の時に見られた。また、抽出のピークは、ろ過助剤の量が約0.75グラムから約2.75グラムの範囲に見られ、すなわち、この場合、ろ過助剤/飲料媒体比は約0.15対約0.55となる。この試験はまた、ろ過助剤の使用が、単果、集合果、多花果の分類の果実に有効となりうることも示している。(チェリー、苺、パイナップルは、それぞれ単果、集合果、多花果の分類に当てはまる。)
【0049】
本発明の少なくとも1つの実施形態のいくつかの態様を説明してきたが、当業者であればさまざまな変更、改良および改善も容易に着想できるであろう。このような変更、改良および改善は本発明の一部であり、本発明の原理と範囲の範囲内とする。したがって、上記の説明と図面は例にすぎない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料を生成する方法であって、
内部空間を有するカートリッジを提供するステップと、
前記カートリッジの前記内部空間の中に乾燥飲料媒体を提供するステップであって、前記飲料媒体が、前記内部室に導入された液体と混合されると飲料を生成する少なくとも1つの材料を含むようなステップと、
前記内部空間内の前記飲料媒体とともにろ過助剤を提供するステップであって、前記ろ過助剤が、液体が前記飲料媒体の中または、液体と前記飲料媒体との混合後に生成される前記飲料から物質を除去するために使用されるフィルタを通って流れやすくするのを支援するようなステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記カートリッジを、前記カートリッジを使用して飲料を生成する飲料生成機と一体にするステップと、
前記カートリッジの中に、前記飲料媒体と混合される液体を導入するステップと、
前記液体と飲料媒体とから飲料を生成するステップと、
前記飲料を前記フィルタでろ過するステップと、
前記飲料のろ過を前記ろ過助剤により支援するステップと、
をさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記飲料媒体が約32オンスまたはそれ以下の体積の飲料を生成するように構成されていることを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、
前記ろ過助剤を前記飲料媒体と混合してから、前記ろ過助剤と飲料媒体とを前記内部空間に提供するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、
前記飲料媒体が果実または野菜材料、乾燥果実材料、乾燥植物材料、焙煎し、挽いたコーヒー、または茶葉を含むことを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、
前記ろ過助剤が、パーライト、珪藻土、珪藻岩およびセルロースのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、
前記カートリッジが、開口部を有するカップと、前記カップの中に配置されるフィルタと、前記カップに固定されて前記開口部を閉じる蓋と、を含むことを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法であって、
前記カップまたは蓋を穿刺して、第一の開口部を形成するステップと、
前記第一の開口部から前記カートリッジの中に液体を導入し、前記液体を前記飲料媒体と混合して飲料を生成するステップと、
前記フィルタを使用して前記飲料をろ過するステップと、
前記カップまたは蓋を穿刺して、第二の開口部を形成するステップと、
前記カートリッジから飲料を取り出し、前記カートリッジから取り出した前記飲料を前記フィルタによってろ過されるようにするステップと、
をさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、
前記液体が約150Fまたはそれ以上の水であることを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法であって、
前記フィルタが透過性ろ紙であることを特徴とする方法。
【請求項11】
飲料カートリッジであって、
内部空間を有する容器と、
前記容器に取り付けられたフィルタと、
前記内部空間内の乾燥飲料媒体であって、液体と混合されると飲料を生成する少なくとも1つの原料を含む飲料媒体と、
前記内部空間内の前記飲料媒体と一体にされた乾燥ろ過助剤と、
を含むことを特徴とするカートリッジ。
【請求項12】
請求項11に記載のカートリッジであって、
前記フィルタが前記内部空間内に、前記内部空間を2つの部分に分けて、前記飲料媒体とろ過助剤とが前記フィルタによって第二の部分から分離される第一の部分に配置されるように設置されることを特徴とするカートリッジ。
【請求項13】
請求項11に記載のカートリッジであって、
前記飲料媒体が、約32オンスまたはそれ以下の体積の飲料を生成するように構成されることを特徴とするカートリッジ。
【請求項14】
請求項11に記載のカートリッジであって、
前記飲料媒体が果実または野菜または食物材料を含むことを特徴とするカートリッジ。
【請求項15】
請求項11に記載のカートリッジであって、
前記飲料媒体が乾燥果実材料、乾燥植物材料、焙煎し、挽いたコーヒーまたは茶葉を含むことを特徴とするカートリッジ。
【請求項16】
請求項11に記載のカーリッジであって、
前記ろ過助剤が、パーライト、珪藻土、珪藻岩およびセルロースのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とするカートリッジ。
【請求項17】
請求項16に記載のカートリッジであって、
前記ろ過助剤が前記飲料媒体と混合されることを特徴とするカートリッジ。
【請求項18】
請求項11に記載のカーリッジであって、
前記ろ過助剤の重量が、前記飲料媒体の約2〜50%であることを特徴とするカートリッジ。
【請求項19】
請求項11に記載のカートリッジであって、
ろ過助剤の重量対飲料媒体の重量の比が約0.05対約0.5であることを特徴とするカートリッジ。
【請求項20】
請求項11に記載のカーリッジであって、
前記フィルタが、前記飲料媒体とろ過助剤とを保持するろ紙構造を含むことを特徴とするカートリッジ。
【請求項21】
請求項11に記載のカートリッジであって、
前記容器が不透過性カップを含み、それが開口部と、前記カップに固定され、前記開口部を閉じて、前記飲料媒体とろ過助剤とが閉鎖環境下に格納されるようにする不透過性の蓋とを有することを特徴とするカートリッジ。
【請求項22】
請求項11に記載のカートリッジであって、
前記カップと蓋とが穿刺可能であり、それによって液体が前記容器の中に導入され、飲料が前記容器から排出されることを特徴とするカートリッジ。
【請求項23】
請求項11に記載のカートリッジであって、
前記容器は不透湿性であることを特徴とするカートリッジ。
【請求項24】
請求項11に記載のカーリッジであって、
前記容器が、前記カートリッジを使用して前記飲料媒体を使った飲料を生成する飲料生成機によって受けられるように構成されることを特徴とするカートリッジ。
【請求項25】
飲料カートリッジであって、
内部空間を有する容器と、
前記内部空間内の飲料媒体であって、液体と混合されると飲料を生成する、少なくとも1つの原料を含む飲料媒体と、
複合フィルタであって、
結合セルロース繊維の第一の部分を含むろ紙であって、前記内部空間の第一と第二の部分を分離するろ紙と、
前記ろ紙とは分離され、前記内部空間の前記第一の部分の中に格納される疎性セルロース繊維の第二の部分と、
を含む複合フィルタと、
を有することを特徴とするカートリッジ。
【請求項26】
請求項25に記載のカートリッジであって、
前記飲料媒体の少なくとも一部が、前記内部空間の前記第一の部分の中の前記疎性セルロース繊維と接触していることを特徴とするカートリッジ。
【請求項27】
請求項26に記載のカートリッジであって、
前記内部空間の前記第一の部分の中の飲料媒体が、前記疎性セルロース繊維と混合されることを特徴とするカートリッジ。
【請求項28】
請求項25に記載のカートリッジであって、
前記疎性セルロース繊維の総重量が、前記飲料媒体の重量の約2〜50%であることを特徴とするカートリッジ。
【請求項29】
請求項25に記載のカートリッジであって、
前記疎性セルロース繊維の総重量対飲料媒体の重量の比が約0.05対約0.5であることを特徴とするカートリッジ。
【請求項30】
請求項25に記載のカートリッジであって、
前記容器が不透過性カップを含み、それが開口部と、前記カップに固定され、前記開口部を閉じて、前記飲料媒体と疎性セルロース繊維が閉鎖環境下に格納されるようにする不透過性の蓋とを有することを特徴とするカートリッジ。
【請求項31】
請求項30に記載のカートリッジであって、
前記カップと蓋とが飲料生成機によって穿刺可能であり、それによって液体が前記容器に導入され、前記飲料が前記容器から排出されることを特徴とするカートリッジ。
【請求項32】
請求項25に記載のカートリッジであって、
前記容器が不透湿性であることを特徴とするカートリッジ。
【請求項33】
請求項25に記載のカートリッジであって、
前記容器が、前記カートリッジを使用して前記飲料媒体を使った飲料を生成する飲料生成機によって受けられるように構成されていることを特徴とするカートリッジ。
【請求項34】
請求項25に記載のカートリッジであって、
前記疎性セルロース繊維の各々の長さが約60〜145ミクロンであることを特徴とするカートリッジ。
【請求項35】
請求項25に記載のカートリッジであって、
前記疎性セルロース繊維が前記飲料媒体と混合されてから、前記容器内に設置されることを特徴とするカートリッジ。
【請求項1】
飲料を生成する方法であって、
内部空間を有するカートリッジを提供するステップと、
前記カートリッジの前記内部空間の中に乾燥飲料媒体を提供するステップであって、前記飲料媒体が、前記内部室に導入された液体と混合されると飲料を生成する少なくとも1つの材料を含むようなステップと、
前記内部空間内の前記飲料媒体とともにろ過助剤を提供するステップであって、前記ろ過助剤が、液体が前記飲料媒体の中または、液体と前記飲料媒体との混合後に生成される前記飲料から物質を除去するために使用されるフィルタを通って流れやすくするのを支援するようなステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記カートリッジを、前記カートリッジを使用して飲料を生成する飲料生成機と一体にするステップと、
前記カートリッジの中に、前記飲料媒体と混合される液体を導入するステップと、
前記液体と飲料媒体とから飲料を生成するステップと、
前記飲料を前記フィルタでろ過するステップと、
前記飲料のろ過を前記ろ過助剤により支援するステップと、
をさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記飲料媒体が約32オンスまたはそれ以下の体積の飲料を生成するように構成されていることを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、
前記ろ過助剤を前記飲料媒体と混合してから、前記ろ過助剤と飲料媒体とを前記内部空間に提供するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、
前記飲料媒体が果実または野菜材料、乾燥果実材料、乾燥植物材料、焙煎し、挽いたコーヒー、または茶葉を含むことを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、
前記ろ過助剤が、パーライト、珪藻土、珪藻岩およびセルロースのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、
前記カートリッジが、開口部を有するカップと、前記カップの中に配置されるフィルタと、前記カップに固定されて前記開口部を閉じる蓋と、を含むことを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法であって、
前記カップまたは蓋を穿刺して、第一の開口部を形成するステップと、
前記第一の開口部から前記カートリッジの中に液体を導入し、前記液体を前記飲料媒体と混合して飲料を生成するステップと、
前記フィルタを使用して前記飲料をろ過するステップと、
前記カップまたは蓋を穿刺して、第二の開口部を形成するステップと、
前記カートリッジから飲料を取り出し、前記カートリッジから取り出した前記飲料を前記フィルタによってろ過されるようにするステップと、
をさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、
前記液体が約150Fまたはそれ以上の水であることを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法であって、
前記フィルタが透過性ろ紙であることを特徴とする方法。
【請求項11】
飲料カートリッジであって、
内部空間を有する容器と、
前記容器に取り付けられたフィルタと、
前記内部空間内の乾燥飲料媒体であって、液体と混合されると飲料を生成する少なくとも1つの原料を含む飲料媒体と、
前記内部空間内の前記飲料媒体と一体にされた乾燥ろ過助剤と、
を含むことを特徴とするカートリッジ。
【請求項12】
請求項11に記載のカートリッジであって、
前記フィルタが前記内部空間内に、前記内部空間を2つの部分に分けて、前記飲料媒体とろ過助剤とが前記フィルタによって第二の部分から分離される第一の部分に配置されるように設置されることを特徴とするカートリッジ。
【請求項13】
請求項11に記載のカートリッジであって、
前記飲料媒体が、約32オンスまたはそれ以下の体積の飲料を生成するように構成されることを特徴とするカートリッジ。
【請求項14】
請求項11に記載のカートリッジであって、
前記飲料媒体が果実または野菜または食物材料を含むことを特徴とするカートリッジ。
【請求項15】
請求項11に記載のカートリッジであって、
前記飲料媒体が乾燥果実材料、乾燥植物材料、焙煎し、挽いたコーヒーまたは茶葉を含むことを特徴とするカートリッジ。
【請求項16】
請求項11に記載のカーリッジであって、
前記ろ過助剤が、パーライト、珪藻土、珪藻岩およびセルロースのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とするカートリッジ。
【請求項17】
請求項16に記載のカートリッジであって、
前記ろ過助剤が前記飲料媒体と混合されることを特徴とするカートリッジ。
【請求項18】
請求項11に記載のカーリッジであって、
前記ろ過助剤の重量が、前記飲料媒体の約2〜50%であることを特徴とするカートリッジ。
【請求項19】
請求項11に記載のカートリッジであって、
ろ過助剤の重量対飲料媒体の重量の比が約0.05対約0.5であることを特徴とするカートリッジ。
【請求項20】
請求項11に記載のカーリッジであって、
前記フィルタが、前記飲料媒体とろ過助剤とを保持するろ紙構造を含むことを特徴とするカートリッジ。
【請求項21】
請求項11に記載のカートリッジであって、
前記容器が不透過性カップを含み、それが開口部と、前記カップに固定され、前記開口部を閉じて、前記飲料媒体とろ過助剤とが閉鎖環境下に格納されるようにする不透過性の蓋とを有することを特徴とするカートリッジ。
【請求項22】
請求項11に記載のカートリッジであって、
前記カップと蓋とが穿刺可能であり、それによって液体が前記容器の中に導入され、飲料が前記容器から排出されることを特徴とするカートリッジ。
【請求項23】
請求項11に記載のカートリッジであって、
前記容器は不透湿性であることを特徴とするカートリッジ。
【請求項24】
請求項11に記載のカーリッジであって、
前記容器が、前記カートリッジを使用して前記飲料媒体を使った飲料を生成する飲料生成機によって受けられるように構成されることを特徴とするカートリッジ。
【請求項25】
飲料カートリッジであって、
内部空間を有する容器と、
前記内部空間内の飲料媒体であって、液体と混合されると飲料を生成する、少なくとも1つの原料を含む飲料媒体と、
複合フィルタであって、
結合セルロース繊維の第一の部分を含むろ紙であって、前記内部空間の第一と第二の部分を分離するろ紙と、
前記ろ紙とは分離され、前記内部空間の前記第一の部分の中に格納される疎性セルロース繊維の第二の部分と、
を含む複合フィルタと、
を有することを特徴とするカートリッジ。
【請求項26】
請求項25に記載のカートリッジであって、
前記飲料媒体の少なくとも一部が、前記内部空間の前記第一の部分の中の前記疎性セルロース繊維と接触していることを特徴とするカートリッジ。
【請求項27】
請求項26に記載のカートリッジであって、
前記内部空間の前記第一の部分の中の飲料媒体が、前記疎性セルロース繊維と混合されることを特徴とするカートリッジ。
【請求項28】
請求項25に記載のカートリッジであって、
前記疎性セルロース繊維の総重量が、前記飲料媒体の重量の約2〜50%であることを特徴とするカートリッジ。
【請求項29】
請求項25に記載のカートリッジであって、
前記疎性セルロース繊維の総重量対飲料媒体の重量の比が約0.05対約0.5であることを特徴とするカートリッジ。
【請求項30】
請求項25に記載のカートリッジであって、
前記容器が不透過性カップを含み、それが開口部と、前記カップに固定され、前記開口部を閉じて、前記飲料媒体と疎性セルロース繊維が閉鎖環境下に格納されるようにする不透過性の蓋とを有することを特徴とするカートリッジ。
【請求項31】
請求項30に記載のカートリッジであって、
前記カップと蓋とが飲料生成機によって穿刺可能であり、それによって液体が前記容器に導入され、前記飲料が前記容器から排出されることを特徴とするカートリッジ。
【請求項32】
請求項25に記載のカートリッジであって、
前記容器が不透湿性であることを特徴とするカートリッジ。
【請求項33】
請求項25に記載のカートリッジであって、
前記容器が、前記カートリッジを使用して前記飲料媒体を使った飲料を生成する飲料生成機によって受けられるように構成されていることを特徴とするカートリッジ。
【請求項34】
請求項25に記載のカートリッジであって、
前記疎性セルロース繊維の各々の長さが約60〜145ミクロンであることを特徴とするカートリッジ。
【請求項35】
請求項25に記載のカートリッジであって、
前記疎性セルロース繊維が前記飲料媒体と混合されてから、前記容器内に設置されることを特徴とするカートリッジ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2013−502925(P2013−502925A)
【公表日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−526716(P2012−526716)
【出願日】平成22年8月20日(2010.8.20)
【国際出願番号】PCT/US2010/002300
【国際公開番号】WO2011/031294
【国際公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【出願人】(510244673)グリーン マウンテン コーヒー ロースターズ,インク. (4)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月20日(2010.8.20)
【国際出願番号】PCT/US2010/002300
【国際公開番号】WO2011/031294
【国際公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【出願人】(510244673)グリーン マウンテン コーヒー ロースターズ,インク. (4)
【Fターム(参考)】
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