説明

アイドルストップ制御装置

【課題】アイドルストップを終了してエンジンを再始動する際には影響しないようにして、アイドルストップのエンジン停止間際にドライバが一時的にブレーキペダルの踏み込みを弱くしてブレーキ度合いを緩めても、ドライバの意図しないエンジンの再始動が生じないようにする。
【解決手段】制御処理部6のアイドルストップ処理手段により、車速がアイドルストップの所定許可車速以下になってブレーキ度合いが走行中の停止判定しきい値以上になることを条件に、走行中にエンジンを停止してアイドルストップに制御し、制御処理部6の再始動しきい値設定手段により、車速が所定許可車速よりも低い所定切替車速に低下した場合に、所定期間だけ、エンジンの再始動判定のしきい値を、第1再始動判定しきい値より低い第2再始動判定しきい値に切替え、ドライバが一時的にブレーキペダルの踏み込みを弱くしてブレーキ度合いを緩めてもエンジンが再始動しないようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンが停止するアイドルストップ中にブレーキ度合いが緩められることによりエンジンを再始動するアイドルストップ制御装置に関し、詳しくは、走行中にエンジンの停止制御を開始してアイドルストップする場合のドライバが意図しないエンジン再始動の防止に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両のアイドルストップ制御装置においては、ブレーキペダルが踏み込まれて車両の走行が完全に停止することを条件としてアイドルストップ制御が行なわれる。具体的には、車両の走行が完全に停止すると、その停止中にブレーキ液圧が第1基準液圧(エンジン停止判定液圧)以上になることにより、エンジンを停止してアイドルストップに制御し、また、アイドルストップ中にブレーキペダルの踏み込みが緩められて前記第1基準液圧より低い第2基準液圧(エンジン始動判定液圧)を下回ると、エンジンを始動することが提案されている(例えば、特許文献1(段落[0023]−[0035]、図1、図3等)参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−270378号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1に記載のアイドルストップ制御装置は、ブレーキペダルが踏み込まれて車両の走行が完全に停止することを条件としてアイドルストップに制御している。
【0005】
しかしながら、最近のアイドルストップ制御装置においては、燃費向上等を図るため、、ブレーキペダルが踏みこまれて車速が所定値以下になり、かつ、ブレーキ液圧やブレーキペダルの踏み込み量で代表されるブレーキ度合いが所定値以上になることを条件に、走行中にエンジンの停止制御を開始してアイドルストップに制御することが考えられている。
【0006】
この場合、走行停止間際(正確には走行停止直後)に大きなブレーキ液圧によっていわゆる「カックンブレーキ」になることを避けるため、ドライバによっては、一時的にブレーキペダルの踏み込みを弱くしてブレーキ度合いを緩めると考えられるが、ブレーキ度合いを緩めると、ブレーキ液圧が例えば前記第2基準液圧に低下することにより、これをトリガとして、停止するというドライバの意図に反してエンジンが誤って再始動する可能性がある。
【0007】
なお、これを回避するため、エンジン始動判定のブレーキ液圧を前記第2基準液圧より低く設定し、ブレーキペダルの踏み込みを多少弱くしても反応しないようにすることが考えられるが、このようにすると、アイドルストップを終了してエンジンを再始動する目的でアイドルストップ中にブレーキペダルの踏み込みを止めても、エンジンが速やかに再始動せず、発進操作に遅れが出る可能性があり、実用的でない。
【0008】
本発明は、エンジンが停止するアイドルストップ中にブレーキ度合いが緩められることによりエンジンを再始動するアイドルストップ制御装置において、アイドルストップを終了してエンジンを再始動する際には影響しないようにして、アイドルストップのエンジン停止間際にドライバが一時的にブレーキペダルの踏み込みを弱くしてブレーキ度合いを緩めても、ドライバの意図しないエンジンの再始動が生じないようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記した目的を達成するために、本発明のアイドルストップ制御装置は、エンジンが停止するアイドルストップ中にブレーキ度合いが第1再始動判定しきい値に緩められることによりエンジンを再始動するアイドルストップ制御装置であって、車速がアイドルストップの所定許可車速以下になってブレーキ度合いが走行中の停止判定しきい値以上になることを条件に、走行中にエンジンを停止してアイドルストップに制御するアイドルストップ処理手段と、車速が前記所定許可車速よりも低い所定切替車速に低下した場合に、所定期間、エンジンの再始動判定のしきい値を、前記第1再始動判定しきい値より低い第2再始動判定しきい値に切替える再始動しきい値設定手段とを備えたことを特徴としている(請求項1)。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係る本発明のアイドルストップ制御装置の場合、走行中にブレーキペダルが踏み込まれ、車速がアイドルストップの所定許可車速以下になり、かつ、ブレーキ度合いが走行中の停止判定しきい値以上になると、アイドルストップ処理手段により、走行中にエンジンを停止してアイドルストップに制御する。
【0011】
この制御中に、車速が前記所定許可車速よりも低い所定切替車速に低下すると、再始動しきい値設定手段により、アイドルストップのエンジン停止間際の所定期間、エンジンの再始動判定のしきい値が、第1再始動判定しきい値より低い第2再始動判定しきい値に切替えられる。
【0012】
そのため、走行中にアイドルストップのエンジン停止間際に、「カックンブレーキ」になることを避けるため、ドライバが一時的にブレーキペダルの踏み込みを弱くしてブレーキ度合いを緩めても、エンジン再始動の判定基準が、本来の第1再始動判定しきい値より低い第2再始動判定しきい値に切替えられてエンジンが誤って再始動されず、ドライバの意図しないエンジンの再始動が防止される。
【0013】
また、前記所定期間が経過すると、エンジン再始動の判定基準が、本来の第1再始動判定しきい値に戻るので、アイドルストップを終了してエンジンを再始動する際には、第2再始動判定しきい値は影響せず、再始動タイミングが遅れることがない。
【0014】
したがって、走行中にエンジンが停止するアイドルストップ中にブレーキ度合いが緩められることによりエンジンを再始動する場合に、アイドルストップを終了してエンジンを再始動する際には影響しないようにして、アイドルストップのエンジン停止間際にドライバが一時的にブレーキペダルの踏み込みを弱くしてブレーキ度合いを緩めても、ドライバの意図しないエンジンの再始動が生じないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態のアイドルストップ制御装置におけるエンジン制御のブロック図である。
【図2】図1のアイドルストップのエンジン停止間際の車速、ブレーキ液圧の一例の波形図である。
【図3】図1の動作説明用のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
つぎに、本発明をより詳細に説明するため、一実施形態について、図1〜図3を参照して詳述する。
【0017】
まず、本発明の「ブレーキ度合い」は、ブレーキ圧の大きさ、ブレーキペダル踏み込み量等のブレーキの程度を示すものであればよく、本実施形態の場合、ブレーキ液圧の大きさである。
【0018】
図1は車両1に搭載された本実施形態のアイドルストップ制御装置のエンジン制御の要部を示し、図1において、2は車速を検出する車速センサ、3はブレーキ機構(図示せず)のブレーキ液圧(具体的にはマスタシリンダのブレーキ液圧)を検出するブレーキ液圧センサ、4はストップランプ(図示せず)の点灯中にオンするストップランプスイッチ、5はエンジン(図示せず)の回転数を検出するエンジン回転数センサである。
【0019】
6はマイクロコンピュータ等からなるECU構成の制御処理部であり、予め設定されたアイドルストップ制御の各種プログラムを実行し、本発明のアイドルストップ処理手段、再始動しきい値設定手段、および再始動処理手段を形成し、スタータ7を介してエンジンの始動を制御する。
【0020】
なお、スタータ7は、「タンデムソレノイドスタータ」と呼ばれる、モータとピニオンを独立制御可能な構造の周知のスタータであり、このスタータ7を用いると、エンジンの停止制御中(回転中)にもエンジンの再始動が可能となり、始動のタイムラグを少なくできる利点がある。
【0021】
制御処理部6に設定される本発明のアイドルストップの所定許可車速Va、それより低い所定切替車速Vbは、例えば10km/h以下の設定された車速である。また、制御処理部6に設定される本発明の走行中の停止判定しきい値Paおよび、第1再始動判定しきい値Pb、それより低い第2再始動判定しきい値Pcは、実験等に基づいて設定されたブレーキ液圧であり、Pa>Pb>Pcである。
【0022】
制御処理部6のアイドルストップ処理手段は、車速センサ2の車速Vxが所定許可車速Va以下(Vx≦Va)に低下し、かつ、ブレーキ度合いとしてのブレーキ液圧センサ3のブレーキ液圧Pxが走行中の停止判定しきい値Pa以上になる(Px≧Pa)ことを条件に、走行中にE/G(エンジン)ECU8を介してエンジンの停止制御を開始し、車両1をアイドルストップに制御する。この場合、アイドルストップに制御する条件は「Vx≦VaかつPx≧Pa」であるが、ストップランプの点灯も条件に加えて、「Vx≦VaかつPx≧Paかつストップランプスイッチ4のオン(点灯)」にしてもよい。
【0023】
制御処理部6の再始動しきい値設定手段は、車速Vxが所定切替車速Vbに低下した場合に、例えばそのタイミングから1秒以下の所定期間T、エンジンの再始動判定のしきい値を、第1再始動判定しきい値Pbから第2再始動判定しきい値Pcに切替え、所定期間Tの経過後は、エンジンの再始動判定のしきい値を、第1再始動判定しきい値Pbに戻す。したがって、エンジンの再始動判定のしきい値は、所定期間T以外には第1再始動判定しきい値Pbであり、所定期間Tのみ第2再始動判定しきい値Pcに下がる。なお、所定期間Tは、走行停止間際(正確には走行停止直後)の「カックンブレーキ」を回避するためのブレーキ液圧Pxの低下に対応する期間である。そのため、所定切替車速Vbは適当な低速に設定してもよいが、0km/hに設定してもよく、所定切替車速Vbを0km/hに設定すると、所定期間Tは車速Vxが0になって車両1が完全に停止してからの期間になる。また、所定期間Tの終端はタイマ設定してもよいが、ブレーキペダルが踏み増しされてブレーキ液圧Pxが立ち上がるタイミングに設定してもよい。
【0024】
制御処理部6の再始動処理手段は、原則として、ブレーキペダルの踏み込みが緩められてブレーキ液圧Pxが第1再始動判定しきい値Pbに低下するか、ストップランプスイッチ4がオフ(消灯)に反転することを条件に、スタータ7を介してエンジンを再始動し、前記所定期間Tには、例外的に、ブレーキ液圧Pxが第2再始動判定しきい値Pcまで低下することを条件にスタータ7を介してエンジンを再始動する。
【0025】
したがって、車両1の走行中に例えば赤信号等で停止するため、ドライバがブレーキペダルを踏み込み、ストップランプスイッチ4がオン(点灯)して車速Vxが所定許可車速Va以下になり、かつ、ブレーキ液圧Pxが走行中の停止判定しきい値Pa以上になると、制御処理部6は、車両1の走行中にE/G ECU8を介してエンジンに停止を要求し、アイドルストップの制御を開始する。
【0026】
そして、アイドルストップの制御により、エンジンが停止して走行が停止すると、その前後にエンジンの再始動判定のしきい値が第1再始動判定しきい値Pbから第2再始動判定しきい値Pcに切り替わるので、「カックンブレーキ」になることを避けるため、ドライバが一時的にブレーキペダルの踏み込みを弱くし、それに伴ってブレーキ液圧Pxが瞬時的に第1再始動判定しきい値Pbより低下しても、それより低い第2再始動判定しきい値Pcを下回らない限り、制御処理部6は誤ってエンジンに再始動を要求することがなく、アイドルストップの制御中にドライバの意図しないエンジンの再始動が生じることがない。なお、一時的にブレーキペダルの踏み込みを弱くしても、その後、ドライバはブレーキペダルを踏み増しするので、アイドルストップ中のブレーキ液圧Pxは第1再始動判定しきい値Pbより十分に高い状態に維持される。
【0027】
さらに、所定期間Tの経過後にはエンジンの再始動判定のしきい値が第1再始動判定しきい値Pbに戻るので、アイドルストップ中に例えば信号が青に変わり、ドライバがブレーキペダルの踏み込みを止めると、ブレーキ液圧Pxが第1再始動判定しきい値Pbに低下することにより、制御処理部6は、第2再始動判定しきい値Pcまで低下するのを待つことなく、迅速にエンジンに再始動を要求し、エンジンを再始動する。そのため、アイドルストップを終了してエンジンを再始動する際には、第2再始動判定しきい値Pcは影響することがない。
【0028】
図2は上記の場合の車速Vxおよびブレーキ液圧Pxの変化例を示し、ブレーキペダルの踏み込みにより、実線vの車速Vxが時刻t1に所定許可車速Vaに低下すると、実線pのブレーキ液圧がそれ以前に停止判定しきい値Paより高くなっているので、制御処理部6は、車両1が走行している時刻t1に、E/G ECU8を介してエンジンに停止を要求し、アイドルストップの制御を開始してエンジンを停止する。
【0029】
つぎに、車速Vxがさらに低下して時刻t2に所定切替速度Vbに低下すると、太い破線で示したエンジンの再始動判定のしきい値が、第1再始動判定しきい値Pbから第2再始動判定しきい値Pcに切り替わって低下する。
【0030】
その後、時刻t3に走行が停止すると、その前後の所定期間Tには、エンジンの再始動判定のしきい値が第2再始動判定しきい値Pcになっているので、ブレーキ液圧Pxが下がっても、誤ってエンジンが再始動されることはない。
【0031】
そして、所定期間Tが経過して時刻t4になると、エンジンの再始動判定のしきい値が第1再始動判定しきい値Pbに戻り、その後、エンジンを再始動するため、ブレーキペダルの踏み込みを止めると、時刻t5にブレーキ液圧Pxが第1再始動判定しきい値Pbに下がることによってエンジンが再始動する。
【0032】
図3は制御処理部6の処理手順例を示し、エンジンの停止要求を出力していなければ、ステップS1をNOで通過してステップS2に移行し、車速Vxが所定許可車速Va以下に低下したか否かを判定する。
【0033】
そして、車速Vxが所定許可車速Vaに低下するまでは、ステップS2をNOで通過してステップS1に戻り、車速Vxが所定許可車速Vaに低下すると、ステップS2をYESで通過してステップS3に移行し、ブレーキ液圧Pxがエンジンの停止判定のしきい値に初期設定される停止判定しきい値Pa以上か否かを判定する。
【0034】
そして、ブレーキ液圧Pxが停止判定しきい値Paに上昇するまではステップS3をNOで通過してステップS1に戻り、ブレーキ液圧Pxが停止判定しきい値Paに上昇すると、ステップS3をYESで通過してステップS4に移行し、エンジン停止要求を出力してステップS1に戻る。
【0035】
つぎに、エンジン停止要求を出力中であるので、ステップS1をYESで通過してステップS5に移行し、車速Vxが所定切替車速Vbに低下したか否かを判定する。
【0036】
そして、車速Vxが所定切替車速Vbに低下するまでは、ステップS5をNOで通過してステップS6に移行し、エンジンの再始動判定のしきい値を第1再始動判定しきい値Pbに設定して保持する。この状態で、車速Vxが所定切替車速Vbに低下すると、ステップS5をYESで通過してステップS7に移行し、車速Vxから走行が停止したか否かを判定する。
【0037】
このとき、走行は停止していないので、ステップS7をNOで通過してステップS8に移行し、エンジンの再始動判定のしきい値を第2再始動判定しきい値Pcに切替える。
【0038】
さらに、ステップS6またはステップS8からステップS9に移行し、ブレーキ液圧Pxがエンジンの再始動判定のしきい値(PaまたはPb)以下に下がったか否かを判定し、ブレーキ液圧Pxがエンジンの再始動判定のしきい値以下になっていなければ、ステップS9をNOで通過してステップS1に戻る。
【0039】
そして、エンジンの再始動判定のしきい値を第2再始動判定しきい値Pcに切替えた後、走行が停止すると、ステップS7をYESで通過してステップS10に移行する。ここでは、所定期間Tを走行停止からブレーキ液圧Pxが第1再始動判定しきい値Pbに立ち上がるまでの時間とするため、ブレーキ液圧Pxが第1再始動判定しきい値Pbより低い間は、ステップS10をNOで通過してステップS11に移行し、所定期間Tが経過するまでは、ステップS11をNOで通過してステップS8に移行し、エンジンの再始動判定のしきい値を第2再始動判定しきい値Pcに設定して保持する。
【0040】
ステップS10において、ブレーキペダルの踏み増しによってブレーキ液圧Pxが第1再始動判定しきい値Pbより高くなると、ステップS10をYESで通過してステップS6に移行し、所定期間Tを終了してエンジンの再始動判定のしきい値を第1再始動判定しきい値Pbに戻してステップS9に移行する。
【0041】
そして、アイドルストップにより停止している間はブレーキ液圧Pxが第1再始動判定しきい値Pb以上に保持されるので、ステップS9をNOで通過してステップS1に戻り、その後、ブレーキペダルが踏み込まれなくなって、ブレーキ液圧Pxが第1再始動判定しきい値Pbより下がると、ステップS9をYESで通過し、ステップS12に移行してエンジンの始動要求を出力し、さらに、ステップS13によりエンジンの再始動判定のしきい値を第1再始動判定しきい値Pbに設定してステップS1に戻り、つぎのアイドルストップに備える。
【0042】
したがって、前記実施形態の場合、エンジンの再始動判定のしきい値を、走行停止後の所定期間Tだけ、本来の第1再始動判定しきい値Pbから、それより低い第2再始動判定しきい値Pcに切替えることにより、アイドルストップのエンジン停止間際に、「カックンブレーキ」になることを避けるために、ドライバが一時的にブレーキペダルの踏み込みを弱くしてブレーキ度合いを緩めても、ドライバの意図しないエンジンの再始動が生じないようにすることができ、しかも、アイドルストップを終了してエンジンを再始動する際には前記の切替えが影響を与えないので燃費向上も可能になる。
【0043】
そして、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行なうことが可能であり、停止判定しきい値Pa、第1、第2再始動判定しきい値Pc、Pcや所定許可車速Va、所定切替車速Vb等は、実験等に基づいて適当に設定してよいのは勿論である。
【0044】
また、制御処理部6の構成および処理手順等は、前記実施形態の構成および処理手順等に限るものではない。
【0045】
そして、本発明は、種々の車両のアイドルストップ制御装置に適用できる。
【符号の説明】
【0046】
1 車両
6 制御処理部
8 E/G ECU
Pa 停止判定しきい値
Pb 第1再始動判定しきい値
Pc 第2再始動判定しきい値
Va 所定許可車速
Vb 所定切替車速

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンが停止するアイドルストップ中にブレーキ度合いが第1再始動判定しきい値に緩められることによりエンジンを再始動するアイドルストップ制御装置であって、
車速がアイドルストップの所定許可車速以下になってブレーキ度合いが走行中の停止判定しきい値以上になることを条件に、走行中にエンジンを停止してアイドルストップに制御するアイドルストップ処理手段と、
車速が前記所定許可車速よりも低い所定切替車速に低下した場合に、所定期間、エンジンの再始動判定のしきい値を、前記第1再始動判定しきい値より低い第2再始動判定しきい値に切替える再始動しきい値設定手段とを備えたことを特徴とするアイドルストップ制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−202645(P2011−202645A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−73325(P2010−73325)
【出願日】平成22年3月26日(2010.3.26)
【出願人】(000002967)ダイハツ工業株式会社 (2,560)
【Fターム(参考)】