説明

アクチュエータシステム

【課題】車両用空調装置において、駆動回路が故障した際の修理コストの増加を抑えつつ、修理作業を容易にできるようにする。
【解決手段】電子制御装置30及び複数の電動アクチュエータ20、21、22間がハーネスアッセンブリ50a、50b、50cによって接続されている。例えば駆動回路41が故障したときには、作業者は、当該駆動回路41に対応するハーネスアッセンブリ50bを電動アクチュエータ20、21から外す。故障していない新しいハーネスアッセンブリ50bを電動アクチュエータ20、21との間に接続する。電動アクチュエータ20内に電気配線部を設けているため、新しいハーネスアッセンブリを接続すれば、ハーネスの一部を切り取る等しなくても用意かつ安全に故障部分のみを交換することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子制御装置、複数の駆動回路、および複数の電動アクチュエータを有し、複数の駆動回路が共通伝送路を介して電子制御装置との間の通信に基づいて複数の電動アクチュエータのうち対応する1つの電動アクチュエータをそれぞれ駆動するアクチュエータシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のアクチュエータシステムでは、例えば、特許文献1に示すように、複数の電動アクチュエータにはコネクタ部がそれぞれ設けられており、共通伝送路としての通信線を含む1本の電線と、電動アクチュエータ毎に設けられ、かつ電動アクチュエータのコネクタ部に着脱可能に接続されている複数のコネクタとを備えるものがある。
【0003】
このものにおいては、複数のコネクタには、駆動回路を搭載してなる回路基板が電動アクチュエータ毎に収納されている。複数のコネクタが1本の電線に対して圧着(カシメ)固定されて、複数の駆動回路、複数のコネクタ、および電線が1つのハーネスアッセンブリを構成している。
【0004】
また、例えば、特許文献2に示すように、コネクタには、開閉自在に設けられた蓋をそれぞれ設け、回路基板が故障した際には、蓋を開けて回路基板を取り出して修理できるようにしたものがある。
【特許文献1】特開2003−134720号公報
【特許文献2】特開2005−5148号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の特許文献1に示すアクチュエータシステムでは、複数のコネクタが1本の電線に対して圧着固定されているので、回路基板が故障した際には、複数の電動アクチュエータから複数のコネクタをそれぞれ外して、複数のコネクタと1本の電線とからなる1つのハーネスアッセンブリをすべて交換する必要がある。このため、コストの増加を招く可能性がある。
【0006】
上述の特許文献2に示すアクチュエータシステムでは、回路基板が故障した際には、作業者がコネクタの蓋を開けて回路基板を取り出して新しい回路基板に交換することが可能であるものの、作業者が新しい回路基板をコネクタ内に収める際には、作業者が回路基板に直接触れて、静電気により回路基板が破壊される可能性がある。
【0007】
したがって、コネクタの回路基板を交換するには、回路基板の静電気による破壊を避けるために専用の作業場所が必要になったり、回路基板の静電気破壊を避けるための手間のかかる作業が必要になったりする。
【0008】
本発明は、上記点に鑑みて、駆動回路が故障した際の修理コストの増加を抑えつつ、修理作業を容易にできるようにしたアクチュエータシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、前記複数の駆動回路(40、41、42)のうち隣に配置される2つの駆動回路の間を接続する第1の電線(51)と、前記複数の駆動回路(40、41、42)のうちいずれか1つの駆動回路と前記電子制御装置(30)との間を接続する第2の電線(51)とを備え、
前記複数の電動アクチュエータは、第1、第2のコネクタ部(70、71)と、前記第1、第2のコネクタ部の間を接続する電気配線部(73)とをそれぞれを備え、
前記第1の電線の一方の端部には、前記第1、第2のコネクタ部のうちいずれか一方のコネクタ部に対して脱着可能に接続される第1のケーブルコネクタ(52)が接続され、前記第1の電線(51)の他方の端部には、前記第1、第2のコネクタ部のうち前記一方のコネクタ部以外の他方のコネクタ部に対して脱着可能に接続される第2のケーブルコネクタ(53)が接続されており、
前記第2の電線(51)の一方の端部には、前記第1、第2のコネクタ部のうちいずれか一方のコネクタ部に対して脱着可能に接続される第3のケーブルコネクタ(53)が接続され、前記第2の電線(51)の他方の端部には、前記電子制御装置(30)に対して脱着可能に接続される制御装置用コネクタ(52)が接続され、
前記第1、第2、第3のケーブルコネクタのうち少なくとも1つのコネクタには、前記複数の駆動回路のうち前記1つのコネクタに接続される前記電動アクチュエータを駆動する駆動回路が前記電動アクチュエータ毎に配置されており、
前記第1、第2の電線、前記第1、第2、第3のケーブルコネクタ、前記制御装置用コネクタ、前記第1、第2のコネクタ部、および前記電気配線部は、前記共通伝送路を構成していることを特徴とする。
【0010】
請求項1に係る発明によれば、駆動回路が故障しても、この故障した駆動回路が配置されている一方のケーブルコネクタと、前記一方のケーブルコネクタに接続されている電線(第1、第2の電線のうちいずれか一方の電線)と、他方のケーブルコネクタとを一緒に交換することになる。このため、複数のハーネスコネクタが1本の電線に対して固定されて構成されている場合に比べて、駆動回路の修理コストの増加を抑えることができる。
【0011】
これに加えて、駆動回路の修理に際して、2つのケーブルコネクタと2つのケーブルコネクタとの間を接続する電線とを交換するので、作業者が回路基板に直接、触れる必要がない。以上により、修理コストの増加を抑えつつ、作業者が修理作業を容易に行うことができる。
【0012】
請求項2に係る発明では、前記複数の電動アクチュエータ(20、21、22)には、前記駆動回路により駆動される電動モータ(61)がそれぞれ設けられており、
前記第1、第2、第3のケーブルコネクタ(52、53)は、前記第1の電線(51)に接続され、かつ前記共通伝送路を構成する第1の伝送路用接続端子(83a、83b、83c、84a、84b、84c)をそれぞれ備え、
前記第1、第2のコネクタ部(70、71)は、前記電気配線部(73)に接続されて前記共通伝送路を構成し、かつ前記第1の伝送路用接続端子に接触する第2の伝送路用接続端子(80a、80b、80c、81a、81b、81c)をそれぞれ備え、
前記第1、第2、第3のケーブルコネクタ(52、53)のうち前記駆動回路が配置されているケーブルコネクタには、前記駆動回路と前記電動モータ(61)との間を接続するための第1のモータ駆動用接続端子(85a、85b、85c、85d、85e)が設けられており、
前記第1、第2のコネクタ部(70、71)のうち少なくとも一方には、前記電動モータ(61)に接続され、かつ前記第1のモータ駆動用接続端子に接触する第2のモータ駆動用接続端子(82a、82b、82c、82d、82e)が設けられており、
前記複数の駆動回路(40、41、42)は、前記第1、第2のモータ駆動用接続端子を通して前記電動モータ(61)を駆動するようになっていることを特徴とする。
【0013】
請求項3に係る発明では、前記第1、第2のコネクタ部(70、71)の両方には、前記第2のモータ駆動用接続端子がそれぞれ設けられており、
前記第1、第2のコネクタ部(70、71)のうち一方のコネクタ部には、前記第1、第2、第3のケーブルコネクタ(52、53)のうち前記駆動回路が配置されているケーブルコネクタが接続されており、
前記第1、第2のコネクタ部(70、71)のうち前記一方のコネクタ部以外の他方のコネクタ部には、前記第1、第2、第3のケーブルコネクタ(52、53)のうち前記駆動回路が配置されていないケーブルコネクタが接続されていることを特徴とする。
【0014】
これにより、駆動回路が配置されているケーブルコネクタを接続するコネクタ部を選択することができる。
【0015】
請求項4に係る発明では、前記複数の電動アクチュエータ(20、21、22)のうち少なくとも1つの電動アクチュエータには、前記第2の伝送路用接続端子を備え、かつ前記電気配線部(73)に接続されている第3のコネクタ部(72)が設けられており、
前記第1、第2、第3のコネクタ部(70、71、72)のうちの少なくとも2つ以上のコネクタ部には、前記第1、第2、第3のケーブルコネクタ(52、53)のうちいずれかのケーブルコネクタが接続されていることを特徴とする。
【0016】
請求項5に係る発明では、前記複数の電動アクチュエータ(20、21、22)は、前記電動モータ(61)を収納するケーシング(60)をそれぞれ備え、
前記電気配線部(73)は、前記電動アクチュエータ毎に前記ケーシング内に配置されていることを特徴とする。
【0017】
請求項6に係る発明では、前記それぞれのケーシングは、開口部を有して容器状に形成されて、かつ前記開口部内に前記電動モータ(61)を収納するケーシング本体(67)と、前記ケーシング本体の前記開口部を覆うように形成されているカバー部材(68)とをそれぞれ備え、
前記電気配線部(73)は、前記ケーシング本体と前記カバー部材とのうちいずれか一方側に配置されていることを特徴とする。
【0018】
請求項7に係る発明では、前記第2の伝送路用接続端子(80a、80b、80c、81a、81b、81c)は、前記ケーシング本体と前記カバー部材とのうちいずれか一方のケーシング部材側に配置されていることを特徴とする。
【0019】
請求項8に係る発明では、前記ケーシング本体と前記カバー部材とのうち前記第2の伝送路用接続端子(80a、80b、80c、81a、81b、81c)が配置されていない他方のケーシング部材側に、前記第2のモータ駆動用接続端子(82a、82b、82c、82d、82e)が設けられていることを特徴とする。
【0020】
請求項9に係る発明では、前記第1、第2、第3のケーブルコネクタ(52、53)のうち前記駆動回路が配置されているケーブルコネクタには、前記駆動回路が搭載されている回路基板(40a、40b、40c)が前記電動アクチュエータ毎に配置されており、
前記電動アクチュエータ毎の前記回路基板には、前記第1、第2の電線(51a、51b)の一方の電線と前記第1の伝送路用接続端子(84a、84b、84c)との間を接続して前記共通伝送路を構成する中継用配線部(80)が設けられていることを特徴とする。
【0021】
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
(第1実施形態)
図1に本発明に係るアクチュエータシステムが適用された車両用空調装置の第1実施形態を示す。図1は本実施形態の車両用空調装置の概略構成を示す図である。
【0023】
車両用空調装置は、空調ケーシング10を備えている。空調ケーシング10には、外気を導入する外気導入口10aと内気を導入する内気導入口10bとが設けられている。空調ケーシング10には、内外気切換ドア11が回転自在に支持されている。内外気切換ドア11は、外気導入口10aおよび内気導入口10bのうち少なくとも一方を開口する。内外気切換ドア11は、電動アクチュエータ20により駆動される。
【0024】
電動送風機12は、ブロアモータ12aの回転速度に応じて、外気導入口10aからの外気または内気導入口10bからの内気を空気流としてエバポレータ13に送風する。エバポレータ13は、その電動送風機12から吹き出される空気流を、周知の冷凍サイクルの作動によって循環する冷媒により冷却する。
【0025】
空調ケーシング10のうちエバポレータ13の下流側には、ヒータコア14が配置されている。ヒータコア14は、エバポレータ13から吹き出される冷風をエンジン冷却水(温水)により加熱する熱交換器である。空調ケーシング10のうちヒータコア14の側方には、ヒータコア14をバイパスしてエバポレータ13からの冷風を流すバイパス通路15が設けられている。
【0026】
空調ケーシング10のうちヒータコア14の上流側には、エアミックスドア16が配置されている。エアミックスドア16は、空調ケーシング10に対して回転自在に支持されている。エアミックスドア16は、その開度により、ヒータコア14に流入される空気量とバイパス通路15に流入される空気量との比率を変えることにより、車室内に吹き出す空気温度を調整する。エアミックスドア16は、電動アクチュエータ21により駆動される。
【0027】
空調ケーシング10の最下流側には、車室内に空調風を吹き出す開口部10c、10d、10eが設けられている。空調ケーシング10の最下流側には、開口部10c、10d、10eのそれぞれに対応するモードドア17、18、19が配置されている。モードドア17、18、19は、空調ケーシング10に対して回転自在に支持されている。
【0028】
モードドア17は、デフロスタ開口部10cを開閉する。モードドア18は、フェイス開口部10dを開閉する。モードドア19は、フット開口部10eを開閉する。モードドア17、18、19は、リンク機構(図示省略)を介して電動アクチュエータ22により駆動される。
【0029】
次に、本実施形態の車両用空調装置の電気的構成について説明する。
【0030】
車両用空調装置は、図2に示すように、電子制御装置30、駆動回路40、41、42、およびハーネスアッセンブリ50a、50b、50cを備える。
【0031】
駆動回路40、41、42は、後述する共通伝送路に対して並列に接続されている。駆動回路40、41、42は、共通伝送路を介する電子制御装置30との間の通信に基づいて対応する電動アクチュエータをそれぞれ駆動する。
【0032】
駆動回路40、41、42は、電動アクチュエータ毎に設けられている。駆動回路40は電動アクチュエータ20に対応している。
【0033】
駆動回路40は、電動アクチュエータ20の回転角度検出装置の出力信号を電子制御装置30に送信するとともに、電子制御装置30からの指令に基づいて電動アクチュエータ20を駆動する。
【0034】
駆動回路41は、電動アクチュエータ21に対応している。駆動回路41は、電動アクチュエータ21の回転角度検出装置の出力信号を電子制御装置30に送信するとともに、電子制御装置30からの指令に基づいて電動アクチュエータ21を駆動する。
【0035】
駆動回路42は、電動アクチュエータ22に対応している。駆動回路42は、電動アクチュエータ22の回転角度検出装置の出力信号を電子制御装置30に送信するとともに、電子制御装置30からの指令に基づいて電動アクチュエータ22を駆動する。
【0036】
電動アクチュエータ20、21、22は、それぞれ実質的に同一の構造になっている。このため、電動アクチュエータ20、21、22のうち代表例として電動アクチュエータ20の具体的構造について説明する。
【0037】
図2は電動アクチュエータ20の正面図である。図3は電動アクチュエータ20の右側面図、図4は電動アクチュエータ20の左側面図である。図2はハーネスアッセンブリ50a、50bが接続されている例を示し、図3、図4はハーネスアッセンブリ50a、50bが接続されていない例を示している。
【0038】
電動アクチュエータ20は、図2、図3、図4に示すように、ケーシング60を備えている。ケーシング60は、カバー部材68とケーシング本体67とから構成されている。ケーシング本体67は、図5に示すように、開口部60bを有して容器状に形成されている。図5は、カバー部材68とケーシング本体67を分解してケーシング本体67を内側から視た図である。
【0039】
ケーシング本体67には、電動モータ61、歯車62、63、64、65、および出力軸66が収納されている。電動モータ61は、歯車62、63、64、65を介して出力軸66を駆動する。出力軸66は、リンク機構(図示省略)を介して内外気切換ドア11を駆動する。歯車65は、その回転角度を検出する周知の回転角度検出装置を構成している。カバー部材68は、ケーシング本体67の開口部60bを覆うように形成されている。回転角度検出装置は、出力軸66の回転角度を示すパルス信号を出力する。
【0040】
ケーシング60には、図3に示すように、コネクタ部71が設けられている。コネクタ部71には、伝送路用接続端子80a、80b、80cが設けられている。伝送路用接続端子80a、80b、80cは、図6に示すように、カバー部材68に設けられている。
【0041】
ケーシング60には、図4に示すように、コネクタ部70が設けられている。コネクタ部70は、伝送路用接続端子81a、81b、81cとモータ駆動用接続端子82a、82b、82c、82d、82eとを備える。伝送路用接続端子81a、81b、81cは、図6に示すように、カバー部材68に設けられている。図6はカバー部材68を内側から視た図である。
【0042】
カバー部材68の内側には、電気配線部73が設けられている。電気配線部73は、電源用配線部73a、通信用配線部73b、およびグランド用配線部73cから構成されている。配線部73a、73b、73cは、例えば、銅等の金属製の細長い板部材からなる。
【0043】
電源用配線部73aは、伝送路用接続端子80aと伝送路用接続端子81aとの間に接続されている。通信用配線部73bは、伝送路用接続端子80bと伝送路用接続端子81aとの間に接続されている。グランド用配線部73cは、伝送路用接続端子80cと伝送路用接続端子81cとの間に接続されている。
【0044】
モータ駆動用接続端子82a、82b、82c、82d、82eは、図5に示すように、ケーシング本体67に設けられている。モータ駆動用接続端子82a、82b、82cは、電動モータ61に接続されている。モータ駆動用接続端子82d、82eは、回転角度検出装置に接続されている。
【0045】
次に、本実施形態のハーネスアッセンブリ50a、50b、50cの構造について図7、図8、図9を参照して説明する。図7、図8はハーネスアッセンブリ50aの斜視図である。
【0046】
ハーネスアッセンブリ50aは、電子制御装置30のコネクタ部31と電動アクチュエータ20のコネクタ部70との間に接続されている。ハーネスアッセンブリ50aは、図7および図8に示すように、電線51、およびハーネスコネクタ52、53を備える。電線51は、電源線51a、通信線51b、グランド線51cからなる。
【0047】
ハーネスコネクタ52は、電子制御装置30のコネクタ部31に対して着脱可能に接続されている。ハーネスコネクタ52は、図7に示すように、コネクタハウジング52a、および伝送路用接続端子83a、83b、83cを備えている。伝送路用接続端子83a、83b、83cは、コネクタハウジング52a内に収納されている。
【0048】
伝送路用接続端子83aは、電源線51aの一方の端部に接続されている。伝送路用接続端子83bは、通信線51bの一方の端部に接続されている。伝送路用接続端子83cはグランド線51c一方の端部に接続されている。
【0049】
ハーネスコネクタ53は、図8に示すように、コネクタハウジング53a、伝送路用接続端子84a、84b、84c、およびモータ駆動用接続端子85a、85b、85c、85d、85eを備える。
【0050】
伝送路用接続端子84a、84b、84cは、コネクタハウジング53a内に収納されている。
【0051】
伝送路用接続端子84aは、電源線51aの他方の端部に接続されている。伝送路用接続端子84aは、コネクタ部70の伝送路用接続端子81aに接触する。伝送路用接続端子84bは、通信線51bの他方の端部に接続されている。伝送路用接続端子84bは、コネクタ部70の伝送路用接続端子81bに接触する。伝送路用接続端子84cは、グランド線51cの他方の端部に接続されている。伝送路用接続端子84cは、コネクタ部70の伝送路用接続端子81cに接触する。
【0052】
モータ駆動用接続端子85a、85b、85c、85d、85eは、コネクタハウジング53a内に収納されている。モータ駆動用接続端子85a、85b、85c、85d、85eは回路基板40aにそれぞれ接続されている。
【0053】
モータ駆動用接続端子85aは、コネクタ部70のモータ駆動用接続端子82aに接触し、モータ駆動用接続端子85bは、コネクタ部70のモータ駆動用接続端子82bに接触し、モータ駆動用接続端子85cは、コネクタ部70のモータ駆動用接続端子82cに接触し、モータ駆動用接続端子85dは、コネクタ部70のモータ駆動用接続端子82dに接触し、モータ駆動用接続端子85eは、コネクタ部70のモータ駆動用接続端子82eに接触する。
【0054】
図9にハーネスコネクタ53内部の一部を示す破断図を示す。
【0055】
コネクタハウジング53a内には、回路基板40aが収納されている。回路基板40aと電源線51aとの間が接続端子86により接続されている。同様に、回路基板40aと通信線51bとの間が接続端子(図示省略)により接続され、回路基板40aとグランド線51cとの間が接続端子(図示省略)により接続されている。回路基板40aには駆動回路40が実装されている。
【0056】
ハーネスアッセンブリ50bは、電動アクチュエータ20のコネクタ部71と電動アクチュエータ21のコネクタ部70との間に接続されている。ハーネスアッセンブリ50bは、ハーネスアッセンブリ50aと同様に、電線51、およびハーネスコネクタ52、53から構成されている。
【0057】
ここで、ハーネスコネクタ52の伝送路用接続端子83a、83b、83cは、電動アクチュエータ20のコネクタ部71の伝送路用接続端子80a、80b、80cにそれぞれ接触する。
【0058】
ハーネスコネクタ53の伝送路用接続端子84a、84b、84cは、電動アクチュエータ21のコネクタ部70の伝送路用接続端子81a、81b、81cにそれぞれ接触する。
【0059】
ハーネスコネクタ53のモータ駆動用接続端子85a、85b、85c、85d、85eは、電動アクチュエータ21のコネクタ部70のモータ駆動用接続端子82a、82b、82c、82d、82eにそれぞれ接触する。
【0060】
ハーネスアッセンブリ50bのハーネスコネクタ53には、回路基板41aが収納されており、回路基板41aには駆動回路41が実装されている。
【0061】
ハーネスアッセンブリ50cは、電動アクチュエータ21のコネクタ部71と電動アクチュエータ22のコネクタ部70との間に接続されている。ハーネスアッセンブリ50cは、ハーネスアッセンブリ50aと同様に、電線51、およびハーネスコネクタ52、53から構成されている。ハーネスアッセンブリ50cのハーネスコネクタ53には、回路基板42aが収納されており、回路基板42aには駆動回路42が実装されている。
【0062】
このように構成された本実施形態において、ハーネスアッセンブリ50a、50b、50c、電動アクチュエータ20、21、22のコネクタ部70、71、電気配線部73は、上述の共通伝送路を構成している。
電子制御装置(図中ECUと記す)30は、駆動回路40、41、42とともにローカルエリアネットワークを構成するものである。電子制御装置30は、共通伝送路を介して駆動回路40、41、42それぞれと時分割で通信する。
【0063】
電子制御装置30は、電動アクチュエータ毎の回転角度検出装置の出力信号を駆動回路40、41、42のそれぞれから受信するとともに、回転角度検出装置の出力信号に基づく電動アクチュエータ毎の指令信号を駆動回路40、41、42のそれぞれに送信する。
【0064】
次に、本実施形態の車両用空調装置の交換作業について図10を参照して説明する。
【0065】
まず、駆動回路40、41、42のうち例えば駆動回路41が故障したときには、作業者は、駆動回路41(すなわち、回路基板41a)に対応するハーネスアッセンブリ50bのハーネスコネクタ52を電動アクチュエータ20のコネクタ部71から外し、ハーネスアッセンブリ50bのハーネスコネクタ53を電動アクチュエータ21のコネクタ部70から外す。これに伴い、故障していない新しいハーネスアッセンブリ50bを電動アクチュエータ20と電動アクチュエータ21との間に接続する。
【0066】
以上説明した本実施形態によれば、駆動回路40、41、42のうち例えば駆動回路41が故障したときには、ハーネスアッセンブリ50a、50b、50cのうち故障した駆動回路41に対応するハーネスアッセンブリだけを交換することになる。このため、複数のハーネスコネクタが1本の電線に対して固定されて構成されているハーネスアッセンブリ(以下、従来のハーネスアッセンブリという)を用いる場合に比べて、駆動回路の修理コストの増加を抑えることができる。
【0067】
これに加えて、駆動回路の修理に際して、故障した駆動回路に対応するハーネスアッセンブリを交換するので、作業者が回路基板に直接、触れる必要がない。以上により、修理コストの増加を抑えつつ、作業者が修理作業を容易に行うことができる。
【0068】
また、複数の電動アクチュエータのうち2つの電動アクチュエータの間の寸法が車種毎、仕向地毎に異なる場合がある。このため、従来のハーネスアッセンブリを用いる場合には、電線(すなわち、2つの電動アクチュエータの間の電線)の長さが変えることが必要になる場合がある。このため、車種毎、仕向地毎に電線長さが異なるハーネスアッセンブリを別々に製造することが必要になり、製造コストの増加を招いていた。
【0069】
これに対し、ハーネスアッセンブリ50a、50b、50cとして電線長さが異なるものを用意しておき、この電線長さが異なるハーネスアッセンブリ50a、50b、50cを車種毎、仕向地毎に対応して組み合わせれば、車種毎、仕向地毎に別々のハーネスアッセンブリとしての製品を製造する必要が無くなり、製造コストの増加を抑えることができる。
【0070】
(第2の実施形態)
上述の第1の実施形態では、電動アクチュエータ20、21、22には、2つのコネクタ部70、71を設けた例を示したが、これに加えて、3つのコネクタ部を電動アクチュエータ20、21、22に設けた第2の実施形態を示す。
【0071】
電動アクチュエータ20、21、22は同一構造であるため、以下、代表例として電動アクチュエータ20の構造について説明する。
【0072】
図11に、本実施形態の電動アクチュエータ20のカバー部材68を示す。
【0073】
本実施形態の電動アクチュエータ20には、コネクタ部70、71、72が設けられている。コネクタ部72は、コネクタ部70と同様に、伝送路用接続端子87a、87b、87cを備えている。コネクタ部72は、コネクタ部70と同様に、ハーネスアッセンブリ50a(50b、50c)のコネクタ72を着脱可能に接続されるように構成されている。
【0074】
本実施形態の電気配線部73は、コネクタ部70、71、72のそれぞれの間を接続している。
【0075】
具体的には、電源用配線部73aは伝送路用接続端子80a、81a、86aの間を接続し、通信用配線部73bは伝送路用接続端子80b、81b、86bの間を接続し、グランド用配線部73cは伝送路用接続端子80c、81c、86cの間を接続している。
【0076】
以上説明した本実施形態によれば、ハーネスアッセンブリ50a(50b、50c)のコネクタ72を電動アクチュエータ20(21、22)に接続するに際して、コネクタ72に接続する1つのコネクタ部をコネクタ部70、72から選ぶことができる。
【0077】
(第3の実施形態)
上述の第1の実施形態では、電動アクチュエータ20、21、22のコネクタ部70にだけモータ駆動用接続端子82a、…82eを設けた構成にした例を示したが、これに加えて、電動アクチュエータ20、21、22の2つのコネクタ部70、71のうち両方にモータ駆動用接続端子82a、…82eを設けた本第3の実施形態を示す。
【0078】
以下、電動アクチュエータ20、21、22の代表例として電動アクチュエータ20の構成について説明する。
【0079】
電動アクチュエータ20のコネクタ部71には、図12に示すように、モータ駆動用接続端子82a、82b…82eが設けられている。コネクタ部71のモータ駆動用接続端子82a、82b…82eは、図13に示すように、ケーシング本体67に設けられている。ケーシング本体67の内側には、コネクタ部70のモータ駆動用接続端子82a、82b…82eとコネクタ部71のモータ駆動用接続端子82a、82b…82eとの間を接続する電気配線部100が設けられている。
【0080】
このように構成される本実施形態では、電動アクチュエータ20のコネクタ部70に接続されるハーネスアッセンブリ50aのコネクタ51と、電動アクチュエータ20のコネクタ部71に接続されるハーネスアッセンブリ50bのコネクタ52とは、それぞれ同一の形状にコネクタが用いられる。
【0081】
そして、ハーネスアッセンブリ50aのコネクタ51と、ハーネスアッセンブリ50bのコネクタ52とのうち一方のコネクタにのみ駆動回路が収納され、他方のコネクタに駆動回路が収納されない構成になる。
【0082】
以上説明した本実施形態によれば、駆動回路が収納されたコネクタを接続するコネクタ部として、電動アクチュエータ20のコネクタ部70、71のうち一方を選ぶことができる。
【0083】
(第4の実施形態)
上述の第1実施形態では、ハーネスアッセンブリ50a、50b、50cのハーネスコネクタ53において、伝送路用接続端子84a、84b、84cと電線51とを直接接続した例を示したが、これに限らず、伝送路用接続端子84a、84b、84cと電線51との間を回路基板を介して接続する第4の実施形態を示す。
【0084】
以下、ハーネスアッセンブリ50a、50b、50cの代表例としてのハーネスアッセンブリ50aについて図14、図15を参照して説明する。図14はハーネスアッセンブリ50aのハーネスコネクタ53の内部構成を示す破断図である。
【0085】
ハーネスコネクタ53内の回路基板40aは、図14に示すように、接続端子86aを介して電線51(具体的には、電源線51a、通信線51b、グランド線51c)に接続されている。
【0086】
なお、図では、電源線51aと回路基板40aとが接続端子86aを介して接続されている例を示しているが、実際には、電源線51a、通信線51b、グランド線51cのそれぞれに対応して3つの接続端子86aが設けられている。
【0087】
回路基板40aの裏面400には、図15に示すように、中継用配線部80が設けられている。中継用配線部80は、電源用中継配線80a、通信用中継配線80b、およびグランド用中継配線80cから構成されている。
【0088】
電源用中継配線80aは、伝送路用接続端子84aと電源線51aとの間に接続されている。通信用中継配線80bは、伝送路用接続端子84bと通信線51bとの間に接続されている。グランド用中継配線80cは、伝送路用接続端子84cとグランド線51cとの間に接続されている。
【0089】
(他の実施形態)
上述の第1の実施形態では、電動アクチュエータ20(21、22)のカバー部材68に電気配線部73を設けた例を示したが、これに代えて、ケーシング本体67に電気配線部73を配置してもよい。この場合、コネクタ部70、71はケーシング本体67に設けられることになる。
【0090】
上述の第3の実施形態において、図16に示すように、電動アクチュエータ20のコネクタ部72にハーネスアッセンブリ50aを介して電子制御装置30を接続してもよい。コネクタ部72には、ハーネスアッセンブリ50aのハーネスコネクタ53が接続される。
【0091】
この場合、コネクタ部72においてモータ駆動用接続端子82a、82b、82c、82d、82eが設けることが必要になる。さらに、電動アクチュエータ20のコネクタ部70には、ハーネスアッセンブリ50bのハーネスコネクタ52が接続されている。電動アクチュエータ20のコネクタ部71には、ハーネスアッセンブリ50cのハーネスコネクタ52が接続されている。
【0092】
また、電動アクチュエータ20のコネクタ部72にハーネスアッセンブリ50aを介して電子制御装置30を接続する場合に限らず、電動アクチュエータ20のコネクタ部72にハーネスアッセンブリ50aを介して電動アクチュエータ21(22)を接続してもよい。
【0093】
上述の第1実施形態では、電子制御装置30と電動アクチュエータ20とを接続するために、電線51の両端にケーブルコネクタ52、53を備えるハーネスアッセンブリ50aを用いて接続した例を示したが、これに代えて、図17に示すように、ハーネスアッセンブリ50aの電線51の一端部をハーネスアッセンブリ50bの電線51に直接接続するようにしてもよい。
【0094】
上述の実施形態では、3つの電動アクチュエータを用いた例を示したが、これに限らず、4つ以上の電動アクチュエータを用いてもよい。
【0095】
上述の実施形態では、車両用空調装置に本発明を適用したが、本発明の適用はこれに限定されるものではない。
【0096】
上述の実施形態では、本発明に係るアクチュエータ本体として、電動モータを用いた例について説明したが、これに限らず、アクチュエータ本体として、電磁弁などの他の機器にアクチュエータ本体を適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】本発明の第1実施形態における車両用空調装置の全体構成を示す図である。
【図2】図1の電動アクチュエータの正面図である。
【図3】図1の電動アクチュエータの右側面図である。
【図4】図1の電動アクチュエータの左側面である。
【図5】図1の電動アクチュエータのケーシング本体の内部を示す図である。
【図6】図1の電動アクチュエータのカバー部材の内部を示す図である。
【図7】図1のハーネスアッセンブリを示す斜視図である。
【図8】図1のハーネスアッセンブリを示す斜視図である。
【図9】図1のハーネスアッセンブリのケーブルコネクタの内部を示す破断図である。
【図10】図1のハーネスアッセンブリの交換作業を示す図である。
【図11】本発明の第2実施形態における電動アクチュエータの内部を示す図である。
【図12】図11の電動アクチュエータの外観を示す図である。
【図13】本発明の第3実施形態における電動アクチュエータの内部を示す図である。
【図14】本発明の第4実施形態におけるハーネスアッセンブリのハーネスコネクタの内部構成を示す破断図である。
【図15】図13のハーネスコネクタ内の回路基板を示す図である。
【図16】本発明の他の例においてハーネスアッセンブリの接続構成を示す図である。
【図17】ハーネスアッセンブリの接続構成を示す図である。
【符号の説明】
【0098】
10 空調ケーシング
20 電動アクチュエータ
21 電動アクチュエータ
22 電動アクチュエータ
30 電子制御装置
40 駆動回路
41 駆動回路
42 駆動回路
50a ハーネスアッセンブリ
50b ハーネスアッセンブリ
50c ハーネスアッセンブリ
52a コネクタハウジング
53a コネクタハウジング
60 ケーシング
61 電動モータ
67 ケーシング本体
68 カバー部材
70 コネクタ部
71 コネクタ部
72 コネクタ部
73 電気配線部
80a 伝送路用接続端子
80b 伝送路用接続端子
80c 伝送路用接続端子
81a 伝送路用接続端子
81b 伝送路用接続端子
81c 伝送路用接続端子
82a モータ駆動用接続端子
82b モータ駆動用接続端子
82c モータ駆動用接続端子
82d モータ駆動用接続端子
82e モータ駆動用接続端子
84a 伝送路用接続端子
84b 伝送路用接続端子
84c 伝送路用接続端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子制御装置(30)と、複数の電動アクチュエータ(20、21、22)と、前記電動アクチュエータ毎に設けられ、かつ共通伝送路に対して並列に接続され、前記共通伝送路を介する前記電子制御装置(30)との間の通信に基づいて前記複数の電動アクチュエータ(20、21、22)のうち対応する1つの電動アクチュエータをそれぞれ駆動する複数の駆動回路(40、41、42)とを備えるアクチュエータシステムであって、
前記複数の駆動回路(40、41、42)のうち隣に配置される2つの駆動回路の間を接続する第1の電線(51)と、前記複数の駆動回路(40、41、42)のうちいずれか1つの駆動回路と前記電子制御装置(30)との間を接続する第2の電線(51)とを備え、
前記複数の電動アクチュエータは、第1、第2のコネクタ部(70、71)と、前記第1、第2のコネクタ部の間を接続する電気配線部(73)とをそれぞれを備え、
前記第1の電線の一方の端部には、前記第1、第2のコネクタ部のうちいずれか一方のコネクタ部に対して脱着可能に接続される第1のケーブルコネクタ(52)が接続され、前記第1の電線(51)の他方の端部には、前記第1、第2のコネクタ部のうち前記一方のコネクタ部以外の他方のコネクタ部に対して脱着可能に接続される第2のケーブルコネクタ(53)が接続されており、
前記第2の電線(51)の一方の端部には、前記第1、第2のコネクタ部のうちいずれか一方のコネクタ部に対して脱着可能に接続される第3のケーブルコネクタ(53)が接続され、前記第2の電線(51)の他方の端部には、前記電子制御装置(30)に対して脱着可能に接続される制御装置用コネクタ(52)が接続され、
前記第1、第2、第3のケーブルコネクタのうち少なくとも1つのコネクタには、前記複数の駆動回路のうち前記1つのコネクタに接続される前記電動アクチュエータを駆動する駆動回路が前記電動アクチュエータ毎に配置されており、
前記第1、第2の電線、前記第1、第2、第3のケーブルコネクタ、前記制御装置用コネクタ、前記第1、第2のコネクタ部、および前記電気配線部は、前記共通伝送路を構成していることを特徴とするアクチュエータシステム。
【請求項2】
前記複数の電動アクチュエータ(20、21、22)には、前記駆動回路により駆動される電動モータ(61)がそれぞれ設けられており、
前記第1、第2、第3のケーブルコネクタ(52、53)は、前記第1の電線(51)に接続され、かつ前記共通伝送路を構成する第1の伝送路用接続端子(83a、83b、83c、84a、84b、84c)をそれぞれ備え、
前記第1、第2のコネクタ部(70、71)は、前記電気配線部(73)に接続されて前記共通伝送路を構成し、かつ前記第1の伝送路用接続端子に接触する第2の伝送路用接続端子(80a、80b、80c、81a、81b、81c)をそれぞれ備え、
前記第1、第2、第3のケーブルコネクタ(52、53)のうち前記駆動回路が配置されているケーブルコネクタには、前記駆動回路と前記電動モータ(61)との間を接続するための第1のモータ駆動用接続端子(85a、85b、85c、85d、85e)が設けられており、
前記第1、第2のコネクタ部(70、71)のうち少なくとも一方には、前記電動モータ(61)に接続され、かつ前記第1のモータ駆動用接続端子に接触する第2のモータ駆動用接続端子(82a、82b、82c、82d、82e)が設けられており、
前記複数の駆動回路(40、41、42)は、前記第1、第2のモータ駆動用接続端子を通して前記電動モータ(61)を駆動するようになっていることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータシステム。
【請求項3】
前記第1、第2のコネクタ部(70、71)の両方には、前記第2のモータ駆動用接続端子がそれぞれ設けられており、
前記第1、第2のコネクタ部(70、71)のうち一方のコネクタ部には、前記第1、第2、第3のケーブルコネクタ(52、53)のうち前記駆動回路が配置されているケーブルコネクタが接続されており、
前記第1、第2のコネクタ部(70、71)のうち前記一方のコネクタ部以外の他方のコネクタ部には、前記第1、第2、第3のケーブルコネクタ(52、53)のうち前記駆動回路が配置されていないケーブルコネクタが接続されていることを特徴とする請求項2に記載のアクチュエータシステム。
【請求項4】
前記複数の電動アクチュエータ(20、21、22)のうち少なくとも1つの電動アクチュエータには、前記第2の伝送路用接続端子を備え、かつ前記電気配線部(73)に接続されている第3のコネクタ部(72)が設けられており、
前記第1、第2、第3のコネクタ部(70、71、72)のうちの少なくとも2つ以上のコネクタ部には、前記第1、第2、第3のケーブルコネクタ(52、53)のうちいずれかのケーブルコネクタが接続されていることを特徴とする請求項3に記載のアクチュエータシステム。
【請求項5】
前記複数の電動アクチュエータ(20、21、22)は、前記電動モータ(61)を収納するケーシング(60)をそれぞれ備え、
前記電気配線部(73)は、前記電動アクチュエータ毎に前記ケーシング内に配置されていることを特徴とする請求項1ないし4のうちいずれか1つに記載のアクチュエータシステム。
【請求項6】
前記それぞれのケーシングは、開口部を有して容器状に形成されて、かつ前記開口部内に前記電動モータ(61)を収納するケーシング本体(67)と、前記ケーシング本体の前記開口部を覆うように形成されているカバー部材(68)とをそれぞれ備え、
前記電気配線部(73)は、前記ケーシング本体と前記カバー部材とのうちいずれか一方側に配置されていることを特徴とする請求項5に記載のアクチュエータシステム。
【請求項7】
前記第2の伝送路用接続端子(80a、80b、80c、81a、81b、81c)は、前記ケーシング本体と前記カバー部材とのうちいずれか一方のケーシング部材側に配置されていることを特徴とする請求項6に記載のアクチュエータシステム。
【請求項8】
前記ケーシング本体と前記カバー部材とのうち前記第2の伝送路用接続端子(80a、80b、80c、81a、81b、81c)が配置されていない他方のケーシング部材側に、前記第2のモータ駆動用接続端子(82a、82b、82c、82d、82e)が設けられていることを特徴とする請求項7に記載のアクチュエータシステム。
【請求項9】
前記第1、第2、第3のケーブルコネクタ(52、53)のうち前記駆動回路が配置されているケーブルコネクタには、前記駆動回路が搭載されている回路基板(40a、40b、40c)が前記電動アクチュエータ毎に配置されており、
前記電動アクチュエータ毎の前記回路基板には、前記第1、第2の電線(51a、51b)の一方の電線と前記第1の伝送路用接続端子(84a、84b、84c)との間を接続して前記共通伝送路を構成する中継用配線部(80)が設けられていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載のアクチュエータシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−30490(P2010−30490A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−196065(P2008−196065)
【出願日】平成20年7月30日(2008.7.30)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】