説明

アップリンクキャリア集合に対する論理チャネル優先度付与のための方法および装置

【課題】アップリンクキャリア集合に対する論理チャネル優先度付与のための方法を提供すること。
【解決手段】複数のアップリンクキャリアをサポートするシステム内でのユーザ機器における論理チャネル優先度付与のための方法であって、該ユーザ機器において論理チャネル優先度のセットを受信することであって、該論理チャネル優先は、キャリアベースごとに割り当てられている、ことと、キャリア選択のために該論理チャネル優先度のセットを各論理チャネルに適用することとを包含する、方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(開示の分野)
本開示は、ユーザ機器(User Equipment)(UE)から、ネットワークエレメントまで、特に、複数のキャリアを利用しているアップリンク通信までのアップリンク伝送に関する。
【背景技術】
【0002】
様々な提案システムにおいて、アップリンクトラフィックは、ユーザ機器(UE)からネットワークエレメントまでデータを転送するための最小帯域幅を要求し得る。これを達成するための一つの方法は、複数のアップリンクキャリアを使用することであって、複数のアップリンクキャリアは、利用可能なアップリンク処理量を増加させるために、UEによる使用に対して集合させられ得る。一つのそのようなシステムは、ロングタームエボリューションアドバンスト(Long−Term Evolution−Advanced)(LTE−A)であって、これは、Evolved Universal Terrestrial Radio Access(E−UTRA)リリース10に対応する。
【0003】
しかしながら、メディアアクセス制御(MAC)プロトコルデータユニット(PDU)への論理チャネルトラフィックのUEにおけるローカルスケジューリングに対する現在のE−UTRAリリース8の論理チャネル優先スキームは、単一キャリア使用に対して設計されてきた。このスキームは、複数のキャリアの使用を考慮しておらず、異なるアップリンクキャリアが異なる特性を示すか、または、複数の同時アップリンクの存在が同一のサブフレーム内においてUEに同意するかも考慮していない。上記内容は、また、複数のキャリア集合を利用し得る単一のアップリンクキャリアを有している他のシステムに適用される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、複数のアップリンクキャリアをサポートするシステム内でのユーザ機器における論理チャネル優先度付与のための方法を提供し、この方法は、該ユーザ機器において論理チャネル優先度のセットを受信することであって、該論理チャネル優先は、キャリアベース毎に割り当てられている、ことと、キャリア選択のために論理チャネル優先度のセットを各論理チャネルに適用することとを包含する。
【0005】
本開示は、ユーザ機器をさらに提供し、このユーザ機器は、通信サブシステムと、プロセッサとを備え、該通信サブシステムおよび該プロセッサは、該ユーザ機器において論理チャネル優先度のセットを受信することであって、該論理チャネル優先度は、キャリアベースごとに割り当てられている、ことと、キャリア選択のために、該論理チャネル優先度のセットを各論理チャネルに適用することとを協働して行う。
【0006】
本開示は、複数のアップリンクキャリアシステム内でユーザ機器においてアップリンクメディアアクセス制御プロトコルデータユニットを構築する方法を提供し、この方法は、複数のアップリンクグラントを受信することと、該複数のアップリンクグラントを、最も高い優先度のグラントから、最も低い優先度のグラントまでソートすることと、論理チャネルトラフィックを該メディアアクセス制御プロトコルデータユニットに割り振るために、論理チャネル優先度を用いて、該グラントに対して、論理チャネル優先度スキームを順次適用することとを包含する。
【0007】
本開示は、なおさらに、ユーザ機器を提供し、このユーザ機器は、通信サブシステムと、プロセッサとを備え、該通信サブシステムおよびプロセッサは、複数のアップリンクグラントを受信することと、該複数のアップリンクグラントを、最も高い優先度のグラントから、最も低い優先度のグラントまでソートすることと、論理チャネルトラフィックを該メディアアクセス制御プロトコルデータユニットに割り振るために、論理チャネル優先度を用いて、該グラントに対して、論理チャネル優先度スキームを順次適用することとを行うように協働する。
【0008】
本開示は、なおさらに、複数のアップリンクキャリアシステム内でユーザ機器においてアップリンクメディアアクセス制御プロトコルデータユニットを構築する方法を提供し、この方法は、論理チャネル優先度に基づいて、可能性のある論理チャネルおよびキャリア対をソートすることと、該ソートすることによって決定された順位で、論理チャネルトラフィックを割り振るために、優先度付与されたビットレートプロセスを利用することと、優先度の順位に基づいて、論理チャネルトラフィックを割り振るために、残りのリソースプロセスを行うこととを包含する。
【0009】
本開示は、ユーザ機器を提供し、このユーザ機器は、通信サブシステムと、プロセッサとを備え、該通信サブシステムおよびプロセッサは、論理チャネル優先度に基づいて、可能性のある論理チャネルおよびキャリア対をソートすることと、該ソートすることによって決定された順位で、論理チャネルトラフィックを割り振るために、優先度付与されたビットレートプロセスを利用することと、優先度の順位に基づいて、論理チャネルトラフィックを割り振るために、残りのリソースプロセスを行うこととを行うように協働する。
【0010】
本開示は、さらに、複数のアップリンクキャリアシステム内のユーザ機器からアップリンクメディアアクセス制御(「MAC」)制御要素を伝送するための方法を提供し、この方法は、該MAC制御要素を伝送するために、該複数のアップリンクキャリアから少なくとも1つのキャリアを選択することを包含する。
【0011】
本開示は、さらに、ネットワーク要素を提供し、このネットワーク要素は、通信サブシステムと、プロセッサとを備え、該通信サブシステムおよび該プロセッサは、ユーザ機器に対する論理チャネル優先度のセットを割り当てすることであって、該論理チャネル優先度は、キャリアベースごとに割り当てられる、ことと、該論理チャネル優先度を該ユーザ機器に伝送することとを協働して行う。
【0012】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)において、キャリア集合は、LTE−A要件を満たすために、増加したポテンシャルピークデータレートを強化するより広い伝送帯域幅をサポートするために、LTE−Aに使用され得る。アップリンクキャリア集合において、複数のアップリンク構成要素キャリアが集合され得、サブフレームにおいてUEに割り振られ得る。
【0013】
しかしながら、本開示は、LTE−Aに限定されることを意図せず、以下の方法および装置は、他のマルチキャリア集合の状況に適用され得る。
【0014】
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
複数のアップリンクキャリアをサポートするシステム内でのユーザ機器における論理チャネル優先度付与のための方法であって、
該ユーザ機器において論理チャネル優先度のセットを受信することであって、該論理チャネル優先は、キャリアベースごとに割り当てられている、ことと、
キャリア選択のために該論理チャネル優先度のセットを各論理チャネルに適用することと
を包含する、方法。
(項目2)
上記論理チャネル優先度は、キャリアグループベースごとにさらに割り当てられる、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目3)
上記論理チャネル優先度は、論理チャネルがアップリンクキャリアにおいて伝送することを防ぐ設定を含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目4)
上記適用することは、各キャリアに対する可能性として異なる優先度を各論理チャネルに適用する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目5)
上記論理チャネル優先度は、全てのアップリンクキャリアに均一に適用可能である、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目6)
上記受信することは、無線リソース制御シグナリングを介して、半静的に行われる、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目7)
上記論理チャネル優先度は、複数のセットにグループ化される、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目8)
上記複数のセットは、無線リソース制御シグナリングを利用して構成されている、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目9)
上記受信することは、メディアアクセス制御(「MAC」)制御要素を利用して行われる、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目10)
制御要素内のフィールドの値がキャリアおよび論理チャネル優先度のセットに関連する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目11)
上記受信することは、ダウンリンク制御情報を利用して行われる、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目12)
上記ダウンリンク制御情報は、該ダウンリンク制御情報と関連するキャリアに対して使用される論理チャネル優先度のセットに対応するフィールドの値を含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目13)
上記適用することは、少なくとも1つのキャリアがアップリンク伝送のための論理チャネルに適用可能である、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目14)
通信サブシステムと、
プロセッサと
を備えているユーザ機器であって、該通信サブシステムおよび該プロセッサは、
該ユーザ機器において論理チャネル優先度のセットを受信することであって、該論理チャネル優先度は、キャリアベースごとに割り当てられている、ことと、
キャリア選択のために、該論理チャネル優先度のセットを各論理チャネルに適用することと
を協働して行う、ユーザ機器。
(項目15)
複数のアップリンクキャリアシステム内でユーザ機器においてアップリンクメディアアクセス制御プロトコルデータユニットを構築する方法であって、
複数のアップリンクグラントを受信することと、
該複数のアップリンクグラントを、最も高い優先度のグラントから、最も低い優先度のグラントまでソートすることと、
論理チャネルトラフィックを該メディアアクセス制御プロトコルデータユニットに割り振るために、論理チャネル優先度を用いて、該グラントに対して、論理チャネル優先度スキームを順次適用することと
を包含する、方法。
(項目16)
上記ソートすることは、同一の相対的優先度を有するキャリアに対するアップリンクグラントに対してタイブレーキングルールを利用する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目17)
上記タイブレーキングルールは、
より小さいアップリンクグラントよりも大きいアップリンクグラントに対して、より高い優先度を割り当てすることと、
より大きいアップリンクグラントよりも小さいアップリンクグラントに対して、より高い優先度を割り当てすることと、
同一の相対的優先度を有するキャリアに対してより高い優先度を擬似ランダムに決定することと
からなる群より選択される、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目18)
通信サブシステムと、
プロセッサと
を備えている、ユーザ機器であって、該通信サブシステムおよびプロセッサは、
複数のアップリンクグラントを受信することと、
該複数のアップリンクグラントを、最も高い優先度のグラントから、最も低い優先度のグラントまでソートすることと、
論理チャネルトラフィックを該メディアアクセス制御プロトコルデータユニットに割り振るために、論理チャネル優先度を用いて、該グラントに対して、論理チャネル優先度スキームを順次適用することと
を行うように協働する、ユーザ機器。
(項目19)
複数のアップリンクキャリアシステム内でユーザ機器においてアップリンクメディアアクセス制御プロトコルデータユニットを構築する方法であって、
論理チャネル優先度に基づいて、可能性のある論理チャネルおよびキャリア対をソートすることと、
該ソートすることによって決定された順位で、論理チャネルトラフィックを割り振るために、優先度付与されたビットレートプロセスを利用することと、
優先度の順位に基づいて、論理チャネルトラフィックを割り振るために、残りのリソースプロセスを行うことと
を包含する、方法。
(項目20)
上記ソートすることは、同一の相対的優先度を有する論理チャネルおよびキャリア対に対するタイブレーキングルールを含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目21)
上記タイブレーキングルールは、
より大きいグラントを有するキャリアを優先度付与することと、
禁止された論理チャネルを有するキャリアを優先度付与することと、
キャリア順位を半静的に構成することと、
ランダムにタイブレーキングすることと
からなる群より選択される、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目22)
上記優先度付与されたビットレートプロセスは、キャリアおよび論理チャネル割り振りを決定するために、トークンバケットスケジューラを利用する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目23)
上記残りのリソースプロセスを行う前に、さらに配列するステップをさらに包含し、該配列することは、上記ソートするステップとは異なるタイブレーキングルールを利用する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目24)
上記ソートするための上記タイブレーキングルールは、
キャリアを優先度付与することであって、該キャリアのグラントは、他のキャリア上のグラントよりも小さい残りの空間を有するが、該キャリアの残りの空間は、論理チャネルに対するバケットコンテンツよりも大きい、ことと、
キャリアを優先度付与することであって、該キャリアを介して伝送することを禁じられている全ての論理チャネルに対する該キャリアの可能性のあるトラフィックが最小である、ことと
からなる群より選択される、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目25)
上記配列するための上記タイブレーキングルールは、現在の論理チャネルに対するリソース割り当てを既に有するグラントを選ぶことを含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目26)
上記利用することは、他の論理チャネルが複数のキャリアのうちのほぼ1つに対するグラントを満たすまで、論理チャネルに対して同一の優先度を有する該複数のキャリア上のリソースを確保することをさらに包含する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目27)
通信サブシステムと、
プロセッサと
を備えている、ユーザ機器であって、該通信サブシステムおよびプロセッサは、
論理チャネル優先度に基づいて、可能性のある論理チャネルおよびキャリア対をソートすることと、
該ソートすることによって決定された順位で、論理チャネルトラフィックを割り振るために、優先度付与されたビットレートプロセスを利用することと、
優先度の順位に基づいて、論理チャネルトラフィックを割り振るために、残りのリソースプロセスを行うことと
を行うように協働する、ユーザ機器。
(項目28)
複数のアップリンクキャリアシステム内のユーザ機器からアップリンクメディアアクセス制御(「MAC」)制御要素を伝送するための方法であって、
該MAC制御要素を伝送するために、該複数のアップリンクキャリアから少なくとも1つのキャリアを選択することを包含する、方法。
(項目29)
上記選択することは、
上記MAC制御要素を伝送するための単一の基準キャリアと、
基準キャリアであって、該基準キャリアに対するグラントがサブフレーム内で受信され、該サブフレーム内のグラントを有する別のキャリアを他の方法で利用する場合に、該MAC制御要素を伝送する、基準キャリアと、
該MAC制御要素を伝送するための半持続的なスケジューリングアップリンクグラントから生じないキャリアと、
各伝送機会における異なるキャリアと、
現在のサブフレーム内のグラントを有する少なくとも1つのアップリンクキャリアと、
該MAC制御要素を伝送するキャリア固有のMAC制御要素と関連するキャリアと、
該MAC制御要素が関連するキャリアをスケジューリングする進化型ノードBと通信する仮想アップリンクキャリアと
からなる群より選択されるキャリアサブセットを利用する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目30)
通信サブシステムと、
プロセッサと
を備えている、ネットワーク要素であって、該通信サブシステムおよび該プロセッサは、
ユーザ機器に対する論理チャネル優先度のセットを割り当てすることであって、該論理チャネル優先度は、キャリアベースごとに割り当てられる、ことと、
該論理チャネル優先度を該ユーザ機器に伝送することと
を協働して行う、ネットワーク要素。
【0015】
摘要
複数のアップリンクキャリアシステム内のユーザ機器における論理チャネル優先度付与のための方法および装置であって、この方法は、該ユーザ機器において論理チャネル優先度のセットを受信することであって、該論理チャネル優先は、キャリアベース毎に割り当てられている、ことと、キャリア選択のために論理チャネル優先度のセットを各論理チャネルに適用することとを包含する。複数のアップリンクキャリアシステム内のユーザ機器におけるアップリンクメディアアクセス制御プロトコルデータユニットを構築するためのさらなる装置および方法であって、この方法は、複数のアップリンクグラントを受信することと、該複数のアップリンクグラントを、最も高い優先度のグラントから、最も低い優先度のグラントまでソートすることと、論理チャネルトラフィックを該メディアアクセス制御プロトコルデータユニットに割り振るために、論理チャネル優先度を用いて、該グラントに対して、論理チャネル優先度スキームを順次適用することとを包含する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本開示は、図面を参照してより良く理解される。
【図1】図1は、複数のキャリアの割り振りを示す周波数割り振り図である。
【図2】図2は、アップリンクチャネルマッピングを示す概略図である。
【図3】図3は、アップリンク通信のためのレイヤ2を示す概略図である。
【図4】図4は、複数の論理チャネルから多重化されたアップリンク共有チャネルメディアアクセス制御プロトコルデータユニット(PDU)を示す概略図である。
【図5】図5は、例示的なリーキートークンバケットシステムを示すブロック図である。
【図6】図6は、異なるアップリンクキャリアに対する例示的なセルカバレッジを示すブロック図である。
【図7】図7は、アップリンク仮想キャリアの例を示す概略図である。
【図8】図8は、キャリアベース毎の論理チャネル特性の適用を示すフロー図である。
【図9】図9は、2つのアップリンクキャリアを示す概略的な図であり、このキャリアにおいてリリース8の技術を利用してトラフィックが割り振りされる。
【図10】図10は、2つのアップリンクキャリアを示す概略的な図であり、このキャリアにおいて論理チャネルがキャリア毎に優先度付与される。
【図11】図11は、2つのアップリンクキャリアを示す概略的な図であり、このキャリアにおいて、論理チャネル優先度に基づいて、トラフィックが割り振りされる。
【図12】図12は、2つのアップリンクキャリアを示す概略的な図であり、このキャリアにおいてキャリアにおける論理チャネルによる伝送は禁止される。
【図13】図13は、論理チャネル優先度のセットを割り振りするために利用されるシグナリングオクテットを示す。
【図14】図14は、アップリンクグラントを受信する際にトラフィックを割り振りするためのプロセスを示すフロー図である。
【図15】図15は、例示的な論理チャネルおよびキャリア優先度マッピングを示すブロック図である。
【図16】図16は、論理チャネルおよびキャリア優先度マッピングに基づく、例示的なソート位置を示すブロック図である。
【図17】図17は、リソースを割り振りするためのプロセスを示すフロー図である。
【図18】図18は、PBR(優先化付与されたビットレート)割り振りステップの間にリソースを例示的に割り振りすることを示すブロック図である。
【図19】図19は、残りのリソース割り振りステップの間の例示的なリソースの割り振りを示すブロック図である。
【図20】図20は、PBRおよび残りのリソースステップに基づいてリソースの割り振りを示すブロック図である。
【図21】図21は、PBRステップの間の確保および除去システムにおける例示的なリソースの割り振りを示すブロック図である。
【図22】図22は、残りのリソース割り振りステップの間の確保および除去システムにおける例示的なリソースの割り振りを示すブロック図である。
【図23】図23は、例示的なユーザ機器のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
ここで、図1を参照する。図1は、20MHzの様々な帯域幅がキャリアとして割り当てられた周波数スペクトルを示す。特に、5つのキャリアが、図1の例において示され、各々は20MHzの幅を有している。これらは、参照番号110、112、114、116および118によって図示されている。
【0018】
当業者であれば理解されるように、本開示のシステムおよび方法は、5つのアップリンクコンポーネントキャリアを有することに限定されるものではなく、より多いか、またはより少ないコンポーネントキャリアが特定のシステムにおいて使用され得る。さらに、本開示は、20MHzの帯域幅に限定されることを意味せず、より大きいか、またはより小さい帯域幅割当が可能である。
【0019】
図1の例において、20MHzの5つのキャリアが、各々、集合させられ、全体のアップリンクシステム帯域幅は、100MHzである。
【0020】
当業者であれば理解されるように、展開シナリオによると、キャリア集合は、同一の周波数帯域に位置するキャリアとともに発生し得るか、または、特定のキャリアは隣接しないか、または不連続の周波数帯域に位置し得る。例えば、1つキャリアは2GHzの周波数帯域に位置し得、第2の隣接しない集合キャリアは800MHzの周波数帯域に位置し得る。
本開示の範囲において、タームキャリア、コンポーネントキャリアおよびCC(Component Carrier)が交換可能に使用される。
【0021】
(論理チャネル)
ここで、図2を参照すると、本図は、論理チャネルの例を示す。アップリンクにおいて、各無線ベアラ210は、別個の論理チャネル220上にマッピングする。シグナリング無線ベアラ(SRB)212は、制御プレーンシグナリングメッセージをキャリーする。SBR0は、共通制御チャネル(CCCH)222に対応し、共通制御チャネル(CCCH)222は、UEが専用制御チャネル(Dedicated Control Channel)(DCCH)224と定期的な接続を有しないときにだけ使用される。別の2つのSRB212は、接続が確立された後にDCCH224を分離するためにマッピングする。一実施形態において、SRB1は、無線リソース制御(Radio Resource Control)(RRC)レイヤから生じる制御プレーンメッセージをキャリーするために使用され、SRB2は、Non−Access Stratum(NAS)から生じる制御プレーンメッセージをキャリーする。
【0022】
データ無線ベアラ(DRB)214は、ユーザプレーントラフィックをキャリーする。個々の専用制御チャネル(DTCH)226は、各アクティブDRBに対して設定される。理解されるように、無線ベアラは、RRC(シグナリング無線ベアラ)またはユーザプ
レーンインターネットプロトコル(IP)とレイヤ2との間のインターフェースを概念的に表現するとみなされ得る。さらに、論理チャネル220は、特定のパケットデータ収束プロトコル(PDCP)と無線リンク制御(RLC)とのエンティティ組合せを代表するとみなされ得る。輸送チャネル230は、メディアアクセス制御(MAC)と物理レイヤとの間のインターフェースを表現すると概念的にみなされ得る。物理チャネル240は、データが実際に物理レイヤにおいて空間を越えて実際にキャリーされる方法を表現する。
【0023】
アップリンク論理チャネル220の全ては、輸送チャネル230レベルにおいてアップリンク共有チャネル(UL−SCH)232にマッピングし、次に、空中伝送のために物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)242にマッピングする。
【0024】
別途、ランダムアクセスチャネル(RACH)234伝送チャネルは、ランダムアクセスを実行するために、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)244物理チャネルにマッピングし、そして、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)246物理チャネルは、物理レイヤシグナリングを進化型ノードB(eNB)までキャリーする。アップリンクキャリア集合において、個々のアップリンクキャリアに対して別個のPUSCH242が存在し得るが、唯一のPUSCHが図2の例に対して示されている。
【0025】
ここで図3を参照する。図3は、アップリンクに対する3つのE−UTRAレイヤ2のサブレイヤの構造および基本機能を示す。当業者であれば理解するように、TM RLCの唯一の機能は伝送キューイング作成なので、アップリンク共通制御チャネルに対して使用される伝送モードRLC(TM RLC)エンティティは、この図においては示されていない。
【0026】
図3に示されるように、パケットデータ集束プロトコル(PDCP)レイヤ330において、ロバストヘッダ圧縮(ROHC)がROHCモジュール332において実行され、セキュリティは、データがRLCレイヤ340に提供される前に、セキュリティモジュール334において提供される。RLCレイヤ340は、セグメンテーションおよび自動繰り返し要求(ARQ)モジュール342を提供する。
【0027】
論理チャネルトラフィックが、そのとき、MACレイヤ310に提供される。
【0028】
アップリンクMAC310は、複数の論理チャネルのスケジューリングと優先処理と、次に、その後に物理レイヤによって空中伝送される、アップリンク論理チャネルからUL−SCH MACプロトコルデータユニット(PDU)へのスケジューリングされたトラフィックを多重化することに責任を有する。
【0029】
特に、スケジューリング/優先処理モジュール312は、各論理チャネルに対するスケジューリングおよび優先処理を引き起こす。
【0030】
論理チャネルトラフィックは、次に、多重化モジュール314において多重化され、ハイブリッド自動繰り返し要求(HARQ)モジュール316は、構成されたアップリンクコンポーネントキャリア(CC)の各々に対して、図3の例において318および320として示される、別個のHARQエンティティを有する。理解されるように、簡単のために、CC 1およびCC N(ここで、Nは1より小さくない整数)に対するHARQだけが図3の例において実際に示された。
【0031】
スケジューリング/優先処理モジュール312および多重化モジュール314の機能は、図4に関して以下に説明され、図4は、論理チャネルスケジューリングおよび多重化機能の結果として生じる例示的なアップリンク共有チャネル(UL−SCH)MAC PDUを示している。図4の例に見られるように、4つの論理チャネル410、412、414および416が論理チャネル優先度付与モジュール420に提供され、論理チャネル優先度付与モジュール420は、次に、多重化データ430としてその出力を提供する。ブロック430における多重化データの例に見られるように、論理チャネルはともに多重化される。
【0032】
(単一キャリア論理チャネル優先度付与)
E−UTRA論理チャネル優先度付与処理は、受信されたアップリンクトラフィックをアクティブな論理チャネルから任意のアップリンクリソース割当まで割り当てることに責任がある。この処理は、第三世代パートナーシッププロジェクト技術仕様書36.321、TS36.321「3rd Generation Partnership Project;Technical Specification Group Radio
Access Network;Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E−UTRA);Medium Access Control(MAC) protocol specification (Release 8)」、8.7.0版、2009−09の5.4.3.1節に概略が述べられ、その内容は参照によって本明細書に援用される。その処理は、概してリーキートークンバケットスケジューラである。
【0033】
ここで、図5を参照する。図5は、一般的なリーキートークンバケットスケジューラの例である。これは、LTEアルゴリズムまたは本開示に限定することを意味するものではなく、そのようなシステムの説明を提供することを意味する。図5の例において、第1のバケット510および第2のバケット512が存在し、それぞれ、論理チャネルAおよびBを表現している。バケットは、図5に示されるように、サイズが異なり、特に、バケット510は5個のトークンを収容することができ、一方、バケット512は、3個のバケットを収容することができる。
【0034】
各バケットは、特定のレートでそれにトークンが加えられる。図5の例において、10ミリ秒毎に、4個のトークンがバケット510に加えられ、2個のトークンがバケット512に加えられる。
【0035】
最初に、バケット510は4個のトークンを有し、バケット512は2個のトークンを有する。
【0036】
このようにして、図5に見られるように、時間10ミリ秒において4個のトークンがバケット510に加えられる。しかしながら、バケット510は既にその中に4個のトークンを有し、5個の最大トークン収容力を有するので、3個のトークンが失われる。
【0037】
同様に、2個のトークンがバケット512に加えられる。しかしながら、バケット512は、その中に2個のトークンを有し、3個の最大トークン収容力を有するので、1個のトークンが失われる。
【0038】
時間12ミリ秒において、トークンに関連したリソースがアップリンク方向に送られることを可能にするアップリンクグラントが提供される。この例において、受信されるリソース指定は、4個のパケットを処理することができる。等しい優先度がバケット510および512に付与されると仮定すると、各バケットは、2個のパケットがバケットの各々に対して送られるように、2個のトークンを提供する。
【0039】
時間14ミリ秒において、第2のバケット512は、1個のトークだけが残っており、従って、バケット512に関連した1個のパケットだけ(すなわち、パケットB3)が14ミリ秒タイムマーカーにおいて送られる。バケット510からの残りの3個のトークンは、また、伝送を満たすためにパケットA3、A4およびA5によって利用される。
【0040】
LTEに、特にリリース8に対するチャネル優先に戻ると、論理チャネル構成に関して、各論理チャネルに対する優先ビットレート(PBR)は、RRCによって提供される。これは、論理チャネルが特定された時間の期間を経過するとデータを送ることが可能になる最小のビットレートを決定する。論理チャネルに対する利用可能なPBR設定は、キロバイト毎秒を単位として0、8、16、32、64、128、256および無限であり、1キロバイトは、1000バイトに等しいと定義される。これらのパラメータは、TS36.331、「3rd Generation Partnership Project;Technical Specification Group Radio Access Network;Evolved Universal Terrestrial Radio Access(E−UTRA);Radio Resource Control (RRC);Protocol specification (Release 8)」、8.7.0版、2009−09の節6.3.2に見られるPrioritizedBitRateフィールドおよびLogicalChannelConfig情報要素において定義され、その内容は、参照により本明細書に援用される。
【0041】
各論理チャネルに対するバケットサイズ持続期間(BSD)値は、また、RRCによって提供される。利用可能バケットサイズ持続期間は、50、100、150、300、500および1000ミリ秒を含み、それは、TS36.331の節6.3.2におけるLogicalChannelConfig情報要素のBucketSizeDurationフィールドと呼ばれる。所定の論理チャネルに対するバケットサイズは、チャネルのBSDによってチャネルのPBRを多重化することによって獲得され得る。
【0042】
各論理チャネルに対するバケットは、また、優先度を含む。特に、MAC制御要素は、利用可能であるなら、任意のアップリンク伝送割当に最初にスケジューリングされる。下記の表1に示されるように、異なるMAC制御要素および論理チャネルトラフィックの相対優先度が記載されるが、それらはアップリンクスケジューラがMAC PDUを満たすときに考慮される。概して、MAC制御要素は、最低の優先度を有するパディングBSRを除いて、論理チャネルトラフィックよりも高い優先度を有する。さらに、SRB0からのアップリンクCCCHトラフィックは、また、MAC制御要素よりも高い優先度を有する。
【0043】
【表1】

アクティブな制御プレーン、ユーザプレーン論理チャネル、またはその両方からのデータトラフィックは、次にスケジューリングされ得る。各論理チャネルは優先度(優先度値が増加するほど優先度レベルが低い)、優先度付与されたビットレート、およびバケットサイズ継続期間が指定される。
【0044】
は、論理チャネルjに対する現在のバケット容量を表す。この量は、論理チャネルが最初に確立されるときにゼロに初期化され、各サブフレームに対してPBR(サブフレーム毎にバイトの単位に正規化され得る)によって増加させられる。任意の特定の時におけるバケット容量Bは、一般に最大バケットサイズ(MBS)を越えないように厳しく制限される。
【0045】
新しい伝送が実行されると、UEは、現在のアップイリンクMAC PDU内のリソースを以下によってアクティブ論理チャネルに割り当てる:
(0)他の論理チャネルの任意のものが処理される前に、任意の未決定のUL−CCCHトラフィックやMAC制御要素(パディングBSRを除いて)は、MAC PDU内において空間を割り当てられる。MAC制御要素およびUL−CCCHトラフィックの相対的な優先度は、表1において与えられる。
【0046】
(1)現在正のB(すなわち、B>0)を有する論理チャネルの全ては、減少する優先度順位においてそれらのBの現在の値に従ってリソースを割り当てられる。論理チャネルのPBRが無限にセットされるならば、リソースが、任意のより低い優先度論理チャネルが供される前においては、(a)MAC PDUがいっぱいであるか、(b)その論理チャネルがもはや未決定のデータを有しないまでに、その論理チャネルに指定される。複数の論理チャネルが現在正のBを有し、等しい優先度であるならば、これらの論理チャネルが供される順位は実施に依存する(すなわち、標準において指定されない)。
【0047】
(2)Bの値は、ステップ(1)において論理チャネルjに供されるデータの量によって減少させられる。Bが負になるのを許される点に留意すること。
【0048】
(3)任意のリソースが残るならば、現在の論理チャネルがもはや送るべきデータを有しなくなる(その時点で、未決定のデータを有する次に最も高い優先度論理チャネルが供される)か、MAC PDUがいっぱいになるまで、全ての論理チャネルは厳格な減少する優先度順位において供される(Bの現在の値に関係なく)。(Bは、この処理ステップによって論理チャネルjにグラントされる任意のリソースによって調整されない)。
【0049】
本明細書において使用されるように、ステップ1および2は、集合的にPBR割当処置ステップと称され得、ステップ3は、残りのリソース割当処置ステップと称され得る。特に、図5に戻って参照すると、1および2の処置ステップは、アップリンクチャネルPDUにトークンと関連するリソースを割り当てることに用いられる。しかしながら、PDUはトークン割当の全ての後に残っている残りの余地を有し得る。その残りの余地は、次に、残りのリソース割当処置に基づいて配給される。
【0050】
さらに理解されるように、ヘッダーが分割された部分に加えられる必要があるので、RLCによって様々なデータを分割することは、追加のオーバーヘッドを導入し得る。以下のルールにも従う:
1.スケジューリングをするとき、可能な場合、UEは、RLCサービスデータユニット(SDU)、または、SDU全体(または部分的に伝送されるRLC SDU、または再伝送されるRLC PDU)が、残りのMAC PDUリソースに適合する場合、部分的に伝送されるRLC SDU(もしくは再転送されたRLC PDU)を分割してはならない。
【0051】
2.UE(RLC)が、RLC SDUを分割する場合、残りのMAC PDUリソースのうちのできるだけ多くのものを満たすために、セグメントのサイズを最大にしなければならない;そして、
3.UEは、データの伝送を最大にしなければならず、それはRLCおよびMACヘッダーオーバーヘッドが、可能ならば最小にされなければならず、パディングの使用ができる限り最小にされなければならない。
【0052】
論理チャネルは、TS 36.331の節6.3.2において定義される様々なパラメータを有する。これらは表2に関して以下に示される。
【0053】
【表2−1】

【0054】
【表2−2】

チャネル優先度の優先ビットレートおよびバケットサイズ持続期間が、上記のように、論理チャネル優先度付与処理の間、使用される。論理チャネルグループ構成は、バッファ状態報告を介してバッファ状態情報を報告するために使用される。
【0055】
また、TS 36.331の節9.1.2、9.2.1.1および9.2.1.2において定義されるように、制御プレーンメッセージは優先度レベル(優先度はアップリンクCCCHおよびSRB1に対して1であり、優先度はSRB2に対して3である)に関して最も高い優先度を与えられ、PBRは無限に設定される。これらの制御プレーン論理チャネルの3つすべては、論理チャネルグループ0に一緒にグループ化される。各々のユーザプレーン論理チャネル(すなわち、DRB)は、他の3つの論理チャネルグループ(LCG)のうちの1つに設置されるが、これはeNB実施までである。
【0056】
上記から理解されるように、上述の論理チャネル優先度付与アルゴリズムは単一のアップリンクキャリアで動作するように設計される。しかしながら、複数のアップリンクキャリアが割り当てられるシナリオにおいては、解法はあまりうまく作用し得ない。アップリンクキャリアが、異なるカバレッジ特性と性能を有し得、複数のアップリンクグラントが同一のサブフレームに対して受容され得、それゆえに、同時に処理され得るという事実を含む様々な要因は、上記の単一のキャリアアルゴリズムに準最適な結果を生じさせ得る。
【0057】
セルカバレッジに関して、参照が図6になされる。図6は、2つのアップリンクキャリアが示される例であり、各々は、異なるセルカバレッジ特性を有する。特に、第1のキャリア610は、第2のキャリア612より広いカバレッジを有する。様々な理由が、そのような相違に対してあり得る。たとえば、より低い周波数キャリアは、より低い建造物浸透損失を有し、木葉のような他の環境減衰器によってより少なく影響を受ける。従って、UEにおける所定の伝送電力に対して、より低い振動数キャリアは、より高い振動数キャリアよりも広いセルカバレッジを有し得る。
【0058】
異なるアップリンクキャリアは、また、同時にそして同一のリソース上で伝送している他のUEからのアップリンク干渉のレベルの変更を受け得、そのリソースは、限定するものではないが、隣のセルを含む。eNB間の可能性のあるアップリンク干渉調整に依存して、異なるキャリアにおけるアップリンク干渉の量は異なり得る。
【0059】
異なる伝送モード(例えば伝送分岐度(TxD)および空間多重化(SM))は、複数の伝送アンテナによってUEに対するアップリンクにおいて使用されることができる。キャリア伝播、カバレッジ特性およびUE伝送電力のような因子、ならびにUE PA(パワー増幅器)アーキテクチャに基づいて、同じUEから伝送されている異なるアップリンクキャリアが異なる伝送モードを使用するように構成されることが可能である。これは、また、異なるカバレッジ特性およびデータスループット能力を有している異なるアップリンクキャリアに至ることができる。
【0060】
さらに、特定のセル配備は、セルがそれ自身のアップリンクキャリアを有してもよい仮想アップリンクキャリアを含み得るが、また、隣接したセルから仮想アップリンクキャリアを示し、割り当てることができ得る。このことが図7に示されており、UE710がアップリンクキャリアf上で機能中のeNB720に伝送し、アップリンクキャリアf上でeNB730上に伝送し、UE710が信頼するものはeNB720と関連したアップリンクキャリアである。異なるアップリンクキャリア上の伝送は、実際に、この配備シナリオにおいて完全に異なるeNBに向けられるので、たとえ2つのキャリアが周波数において隣接しているか、ほとんど隣接しているとしても、非仮想キャリアと比較した仮想キャリアに対して伝送チャネル状態が全く異なり得ることが、概して予想される。
【0061】
さらに、他のUEが同一のセル内においてアクティブであることに基づいて、異なるアップリンクキャリアは、異なるトラフィック負荷を有し得る。一部のUEは、単一キャリアの能力があるだけであるか、特定のeNBから利用可能であるアップリンクキャリアの全てのサブセット上で動作することができるだけであるかであり得る。多量にロードされるアップリンクキャリアに対して、eNBがクイックアップリンクHARQ再伝送を、そのような再伝送が必要なときにスケジューリングすることがさらに困難であり得る。すなわち、少量だけロードされたキャリア上では、アップリンクHARQ再伝送は、同一データの以前のアップリンクHARQ伝送に続いて最小8ms遅延でスケジューリングされることができ得る。しかしながら、多量にロードされているキャリア上において、アップリンクHARQ再伝送は、多くのUEの間に共有されるアップリンクリソースに起因して、より大きな遅延を受け得る。厳密なeNBスケジューラ設計および他のUEからのトラフィックに基づいて、eNBは、同期の適応不可能なUL HARQ再伝送8ms遅延に対して同一のアップリンクリソースを提供することが可能であり得るか、または、多量にロードされたeNBは、別の高優先度UEにそれらのリソースをグラントする必要があり得、それにより第1のUEに対するULHARQ再転送機会を一時的に遅延させる。
【0062】
さらに、当業者によって理解されるように、多くの無線システムにおいて、リソースをUEに割り当てるものは、主要なアップリンクスケジューラである。実際のアップリンクデータがUEに位置する間、このアップリンクスケジューラはeNBに位置する。換言すると、一次的なスケジューラと未決定のアップリンクデータとの共有場所がない。eNBにおけるアップリンクスケジューラは、アップリンクデータが現在キューされていることを知るために、UEからのバッファ状態報告シグナリングに依存しなければならない。バッファ状態報告は、未決定のアップリンクデータの量に対して、正確な値よりむしろ範囲を提供するだけである。さらに、これらのレポートは、論理チャネルグループ毎に未決定のデータを報告するだけである。複数の論理チャネルが同一の論理チャネルグループ内に含まれ得、その場合には、eNBは特定の論理チャネルに対して未決定のデータの正確な量を決定する方法を有しない。さらに、シグナリング遅延に起因して、UEのバッファ状況は、バッファ状況報告がUEによってシグナリングされる時間、アップリンクグラントがeNBによって発行される時間、およびアップリンク伝送が実際にUEによって成される時間の間に新しいデータが到着すると変化し得る。
【0063】
さらに、eNBアップリンクスケジューラは、論理チャネル優先度、優先度付与ビットレート、バケットサイズ持続期間構成を介して制御を制限するだけで、その上で、定義された論理チャネル優先度付与アルゴリズムがUEおいて使われるので、論理チャネルデータがUEによって実際に伝送される。中心アップリンクスケジューラにより大きな程度の制御を提供することができる任意の強化は、アップリンク性能を改善し得る。
【0064】
(キャリア毎の論理チャネル優先度付与)
本開示は、論理チャネル優先度を提供し、そしてそれは、上記のようなアップリンク論理チャネル優先度付与のために使用されて、キャリア集合シナリオにおいて、各々のアップリンクキャリアに対して異なるように構成される。これは、トラフィックの正確な必要条件およびキャリアの処理能力に依存して、潜在的に異なるアップリンクキャリアに向けられている異なる論理チャネルからのトラフィックを促進する。さらに、特定の論理チャネルは、一実施形態において、特定のアップリンクキャリア上を伝送されることを防止されるように構成され得る。
【0065】
TS 36.321の節5.4.3.1のリリース8の論理的チャネル優先度スキームは、MAC PDUが実際にどの特定のアップリンクキャリアに対して構成されているかにかかわらず、論理チャネル優先度の同一の組が常に適用されると仮定する。
【0066】
しかしながら、本開示の一実施形態に従うならば、論理チャネル優先度の異なる組がキャリア毎に指定され得る。さらに、キャリア毎の代わりに、論理チャネル優先度は、キャリアグループ毎に割り当てられることができ、この場合、キャリアグループは全体構成キャリアのサブセットである。論理チャネル優先度の指定は、複数のアップリンクリンクキャリアが集合させられたときに実行され得る。
【0067】
複数のアップリンクキャリアの指定は、UEに特定の論理チャネルのために特定のキャリアを支持するように指示し、そして、このようにしてUEの上で異なるユーザーサービスから始まっているトラフィックにアップリンクキャリア特性およびアップリンクHARQ信頼性にマッチすることを促進する。たとえその論理チャネルが特定のアップリンクキャリアに対して低い優先度を有するように構成されるとしても、特に、トラフィックが他の論理チャネルに対して未定でないならば、特定の論理チャネルからのトラフィックは、依然としてしかし任意のアクティブなアップリンクキャリアの上で伝送されることが可能であることがあり得る。
【0068】
ここで図8を参照する。図8は、ユーザ設備に対するプロセス図を示している。プロセスは、ブロック810から開始し、UEがキャリア毎に論理チャネル優先度の組を受信するブロック812に進む。プロセスは、次に、論理チャネル優先度の組が複数の集合されたキャリアの各々に対して論理チャネルに適用されるブロック814に進む。
【0069】
プロセスは、次に、ブロック816に進み、終了する。
【0070】
現在利用可能である論理チャネル優先度設定1−16に加えて、一実施形態において、「禁止される」という付加的優先度設定が、論理チャネルのためのキャリア毎の優先度設定に対して付加されることができる。理解されるように、各々の論理チャネルがアップリンク方向に伝送する能力が常になければならないので、その様な指定は、単一のキャリアアップリンク上では可能でない。しかし、複数のキャリアに対して、論理チャネルが一つ以上のキャリア上で伝送することが禁止されることは可能であり得る。「禁止される」指定は、一実施形態における禁止値の指定のための優先度設定「16」のような存在する優先度設定を利用することができる。あるいは、他の優先度設定が付加されることが可能である。
【0071】
例示的な例として、2つのアクティブアップリンクキャリアおよび2つの論理チャネルを伴うUE動作が存在する。各論理チャネルは、同一の相対優先度およびPBRを有する。特定のサブフレームに対して、アップリンクグラントが2つのアクティブキャリアの各々に対して受信されると仮定する。この場合、同時アップリンクグラントを処理するときのリリース8の論理チャネル優先度アルゴリズムの使用は、UEが2つの論理チャネルの各々に対して各MAC PDUの半分をデータによって満たす結果を順次招き得る。このことは、図9を参照することによって示され得る。わかるように、第1の論理チャネルトラフィック910は、アップリンクキャリア920に対してサブフレームの半分を満たす。第2の論理チャネルトラフィック912は、アップリンクキャリア920に対してサブフレームの別の半分を満たす。さらに、第1の論理チャネルトラフィック910は、アップリンクリンクキャリア930に対してサブフレームの半分を満たし、同様に、論理チャネルトラフィック912は、アップリンクリンクキャリア930に対してサブフレームの別の半分を満たす。当業者であれば理解されるように、2つのキャリア間のデータの分割は、各キャリア上のセグメントの各々に提供される必要があるヘッダー情報に追加のオーバーヘッドを作り出す。このようにして、図9の方法が利用される場合、2つの追加のヘッダーが必要になる。
【0072】
図10を参照すると、ここで論理チャネルが2つのキャリアの各々に対して異なる優先度を指定される場合、論理チャネルトラフィック910は、アップリンクキャリア920のサブフレーム全体を利用する。さらに、論理チャネルトラフィック912をアップリンクキャリア930の全体サブフレームを利用する。この場合、論理チャネル910は、キャリア920が優先度1およびキャリア930が優先度2を有するように構成され得る。逆に、論理チャネル912は、キャリア930は優先度1を有し、キャリア920が優先度2を有するように構成され得る。上記のような優先度を示す結果は、MAC PDUの内容が図10に示すようなものあるということである。ここで、キャリア920は、第1の論理チャネルからトラフィックをキャリーしているだけであり、キャリア930は、第2の論理チャネルからトラフィックをキャリーしているだけである。このことによって、実施例において、eNBが2つの論理チャネルによって表わされる異なるサービスに異なるレベルのアップリンクHARQ信頼性を提供することがより容易になる。さらに、図9の場合と比較して、図10の場合に対して、より少ないRLC PDUが生成されることが必要とされる可能性がある。これは、必要とされるRLCおよびMACヘッダーオーバーヘッドの量を低減する。
【0073】
eNBが異なる論理チャネル優先度セットを使用して、1つのサブフレームよりも大きい時間周期を越えるUE論理チャネル優先度付与を制御することができる場合に、同様の利益が得られることができる。例えば、UEが半持続的なスケジューリング(SPS)音声会話を実行していると同時に、大量のデータをアップロードしていることを仮定する。従って、2つの論理チャネルが存在し、そして、リアルタイム音声サービス論理チャネルの優先度がより高く、次に、非リアルタイムファイル転送論理チャネルの優先度が構成されると合理的に仮定されることができる。さらに、2つのアップリンクキャリアがUEに指定された。ここで、図11が参照される。
【0074】
音声サービスが、いずれかのキャリア上を伝送するように論理チャネル優先度に指定される場合、図11の状況が結果として生じ得る。ここで、UEは、特定のサブフレームに対して大きなアップリンクグラントを発行させられた。論理チャネル優先度は、最高優先度である小さい音声パケットが、キャリア1120におけるトラフィック1112として示される、第1のサブフレームのMAC PDUの始めに挿入されるようなものである。キャリア1120上のサブキャリアの残りは、トラフィック1130として示される、大量のファイルデータを含む。
【0075】
しかしながら、次のサブフレームにおいて、元来音声トラフィックに対して意図された小さいSPS構成アップリンクグラントの中に送られるべきデータが全くない。従って、このMAC PDUはファイルデータによって満たされ、それはトラフィック1130である。最終結果は、追加のRLC MACヘッダーオーバーヘッドに至る不必要なトラフィックフラグメンテーションである。
【0076】
しかしながら、音声トラフィック1112をキャリーする第1の論理チャネルがキャリー1112上の伝送を禁止されると、アップリンクグラントの同一のセットが図12によって示される状況を生じさせる。ここで、論理チャネル優先度設定が、第2の論理チャネルからのファイルトラフィック1130によってのみファイルされるキャリア1120上
の第1の大きなアップリンクグラントを生じさせる。第1の論理チャネルからの音声トラフィック1112は、論理チャネル優先度設定によって「意図的に」遅延させられることにより、音声パケットが、次のサブフレームにおけるキャリア1140上のより小さいアップリンクグラントの中に挿入される。これによって、より小さいトラフィックフラグメンテーションが生じ、より低いオーバーヘッドが生じ、リアルタイム音声トラフィック(小さいMAC PDUの中に意図的にカプセル化される)の任意の必要なアップリンクHARQ伝送を促進する。
【0077】
さらなる実施形態において、図11および12の例は、E−UTRAリリース8の単一のアップリンクキャリアの場合へと減少させられる。この状況において、UEが現在アクティブであり、異なる論理チャネル上で別のデータ転送を実行する音声のようなSPSサービスを有する場合、SPSグラントが構成されるときに、UEは、前もっていつそれがSPSデータを伝送することができるかについて知っている。しかしながら、上記の図11および12に示されるような状況、その状況において、音声トラフィックが未定である間に、大きなグラントが1つのサブフレームに対して与えられるが、UEは現在のSPS構成が、UEがすぐ後にSPSトラフィックを伝送することを可能にすることを知っているような状況が生じる場合、たとえSPS論理チャネルが他の論理チャネルに関してより高い優先度を有しても、UEは大きいMAC PDUへとSPSデータを多重化することを延期し得、その代わりに、SPSグラントと対応するより小さいMAC PDUを使用するために待機する。これは、また、eNBスケジューラの動作を簡素化する利益を提供する。
【0078】
一般に、提案された解決策は、論理チャネル優先度を、リソース次元が構成要素キャリア、サブフレームまたはその両方の組合せであることができる特定のリソース次元と結びつけることである。さらに、当業者であれば理解されるように、上記の方法は、アップリンク論理チャネル優先度の現在のフレキシビリティを維持し、望ましい場合には潜在的な付加的フレキシビリティを提供するために使用され得る。すなわち、すべてのアップリンクキャリアその他に等しく適用される単一の論理チャネル構成(すなわち、論理チャネル優先度)を使用するためのUEへのeNBシグナルが各構成アップリンクキャリアに対して同一の論理チャネル構成および論理チャネル優先度を使用するとき、UEによるリリース8の論理チャネル優先度付与方法は、依然としてeNBに利用可能である。それゆえに、機能性はE−UTRAリリース8から持ち去られないが、付加的な柔軟性は必要に応じて利用できるようにされる。すなわち、E−UTRAリリース8による下位互換性は、維持される。
【0079】
上記は、36.321の技術仕様書の節5.4.3.1において実装され得る。特に、補正された技術使用書は、例えば、以下の文書(修正箇所がボールド体活字テキストで示されている)を有する:
5.4.3.1.論理チャネル優先度
新たな伝送が実行されると、論理チャネル優先度付与処理が適用される。RRCは、各論理チャネルに対するシグナリング化によってアップリンクデータのスケジューリングを制御する:増加する優先度値がより低い優先度レベルを示す優先度、優先度付与ビットレート(PBR)を設定するprioritisedBitRate、バケットサイズ持続期間(BSD)を設定するbucketSizeDuration。
【0080】
複数のアップリンクキャリアが構成されたとき、論理チャネル優先度付与は、アップリンクグラントが対応するキャリアに対して構成される論理チャネル優先度を使用する。特定のアップリンクキャリアにおける論理チャネルに対する優先度は、「禁止される」に対して構成され得、その場合、対応する論理チャネルは、そのキャリア上の伝送に対して考慮されない。
【0081】
UEは、各論理チャネルjに対して変数Bjを維持する。Bjは、関連する論理チャネルが確立されるときに、ゼロに初期化され、各TTIに対して積PBRxTTIだけ増分され、PBRは、論理チャネルjの優先度付与ビットレートである。しかしながら、Bjの値はバケットサイズを決して越えることができず、Bjの値が論理チャネルjのバケットサイズよりも大きい場合、バケットサイズに設定される。論理チャネルのバケットサイズは、PBRxBSDに等しく、PBRおよびBSDは上部レイヤによって構成される。
【0082】
UEは、新たな伝送が実行されると、次の論理チャネル優先度付与処理を実行する:
−UEは、リソースを以下のステップにおいて論理チャネルに割り当てる:
−ステップ1:Bj(>0)を有するすべての論理チャネルが、減少する優先度順序でリソースを割り当てられる。無線ベアラのPBRが「無限」にセットされる場合、下位の優先度無線ベアラ(単数または)のPBRに対応する前に無線ベアラの上での伝送に対して利用可能な全てのデータに対して、UEはリソースを割り当てる;
−ステップ2:UEは、ステップ1において論理チャネルjに供されるMAC SDUの全体サイズによって、Bjを減少させる。
【0083】
注意:Bjの値は、負であり得る。
【0084】
−ステップ3:リソースが残っている場合、全ての論理チャネルは厳密な減少する優先度順位(Bjの値に関係なく)において供され、それは、どちらが最初に来ても、その論理チャネルまたはULグラントのいずれかに対するデータのいずれかが消耗されるまでである。等しい優先度によって構成される論理チャネルは等しく供されなければならない。
【0085】
−UEは、また、上記のスケジューリング処置の間、下記の規則に従う:
−UEは、SDU全体(または部分的に伝送されたSDU、または再伝送されたRLC PDU)が残りのリソースに適合するならば、RLC SDU(または部分的に伝送されたSDU、再伝送されたRLC PDU)を分割してはならない;
−UEが論理チャネルからのRLC SDUを分割する場合、できる限り大きいグラントを満たすことはセグメントの大きさを最大にする;
−UEは、データの伝送を最大にしなければならない。
【0086】
UEは、保留されている無線ベアラに対応している論理チャネルに対して、データを伝送しない(無線ベアラが保留されていると思われるときに対する条件が、[8]において定義される)。
【0087】
論理チャネル優先度付与処置に対して、UEは減少する順位において以下の相対的優先度を考慮に入れる:
−C−RNTIまたはUL−CCCHからのデータに対するMAC制御要素;
−パディングに対して含まれるBSRを除く、BSRに対するMAC制御要素;
−PHRに対するMAC制御要素;
−UL−CCCHからのデータを除く、任意の論理チャネルからのデータ;
−パディングに対して含まれるBSRに対するMAC制御要素。
【0088】
上記からわかるように、「複数のアップリンクキャリアが構成されたとき・・・」で始まる第2のパラグラフの付加、仕様がキャリアに対して構成される論理チャネル優先度を許容するように構成される。さらに、「禁止される」優先度の使用が、また、提供される。
【0089】
(アップリンクキャリアとの論理チャネル優先度の連合)
上記のように、論理チャネル優先度が異なるアップリンクキャリアに対して構成される場合、優先度の構成は以下に基づいて実行され得る。
【0090】
構成に対する第1のオプションは、RRCシグナリングを介する半静止の構成である。特に、新しい論理チャネルが構成されるときはいつでも、アプローチは各々の構成されたアップリンクキャリアに対して特定の優先度を指定する。これは、TS36.331の節6.3.2において論理チャネル構成情報要素の修正を必要とし得る。さらに、新しいアップリンクキャリアが既存の構成に加えられる場合、全ての現在構成されている論理チャネルに対するその新しいアップリンクキャリアに対応する論理チャネル優先度値が、提供され得る。論理チャネル構成情報要素または他の等価情報要素が、UEに対するアップリンク構成要素キャリア指定を構成する同一のRRCシグナリングメッセージ内に含まれ得る。
【0091】
参照が表3になされ、この表は、修正された論理チャネル構成領域の説明(ここで、修正がボールド体テキストで示されている)を示す。下記の表3に見られるように、たとえこれらのキャリアの全てがUEにおいて構成されなくとも、論理チャネル構成領域の説明における優先度が、論理チャネル優先度がアップリンクキャリアの最大数に対して提供されることを含むように補正されている。さらに、16の優先度値は、「禁じられた」状態に対応すると仮定される。
【0092】
【表3】

さらに、論理チャネル構成情報要素は以下のようである(修正がボールド体テキストで示されている):
【0093】
【化1】

上記でわかるように、上記優先度は、1から、1からの16までの整数値を有する個々の論理チャネル優先度を有するアップリンクキャリアの最大数までの一連の要素になるように補正された。
【0094】
UEにおいて現在の構成された論理チャネル優先度を変えることが望まれる場合、新しい論理チャネル構成はRRCシグナリングを介して送られ得る。このことは、それが伝送信頼性およびeNBに提供し戻されるRRC承認に関してロバストであるという有利さを有する。
【0095】
代替実施形態において、半動的な適応が、MAC制御要素を介して可能である。このアプローチは、異なるアップリンクキャリアに対する論理チャネル優先度が、MAC制御要素を利用することによってより簡単に、そして、より速く修正されることを可能にする。ここで、論理チャネル優先度の複数のセットは、RRCシグナリングを介して半静的に構成され得る。一実施形態では、最高4つの論理チャネル優先度セットが、構成され得る。しかしながら、これは限定することを意味するものではなく、他の実施形態において、別の数の論理チャネル優先度セットが構成され得る。
【0096】
MAC制御要素は、次に、半動的な方法(半動的とは、よりゆっくり次に動的であるが、より速く次に半静的である)において使用されることができ、それにより、特定のチャネル優先度を現在構成されているアクティブなアップリンクキャリアの一つ以上と関連付ける。MAC制御要素は小さく、論理チャネル優先度セットのアップリンクへのリマッピングが望まれる場合に送られる必要があるだけなので、これは、所定のUEにおいて各々のアップリンクキャリアに対する論理チャネル優先度の比較的速い再構成を可能にするが、多くのシグナリングオーバーヘッドを招かない。
【0097】
図13を参照すると、図13は、4つの論理チャネル優先度のうちの各々に対する、4つの論理チャネル優先度セットのうちの1つを指定することができるMAC制御エレメントのオクテットを示す。このようにして、RRCシグナリングが、例えば、UEにおいて現在構成されているアップリンクキャリアに対する0乃至3の番号が付けられた4つの異なるセットの論理チャネルを構成した場合、5つのアップリンクキャリアの最大値は、UEにおいて起動され得、従って、一実施形態において、論理チャネル優先度の4つの異なるセットの最大値は、論理チャネル構成目的に対する十分なフレキシビリティを提供する。アップリンク参照キャリアが論理チャネル優先度セット0を常に使用すると仮定される場合、MAC制御要素は、残りの4つのアップリンクキャリアを構成するために長さ1バイトである必要があるだけであり、そのようなMAC制御エレメントの例が図13に例示されている。ここで、論理チャネル優先度セット(LCP)は、最高4つの非参照アップリンクキャリアに対してシグナリングされ得る。各論理チャネル優先度セット値は、4つの構成されたチャネル優先度セットの中から特定のキャリアに対して選択する2ビットの値である。eNBが、現在構成されているアップリンクキャリアのサブセットだけに対して論理チャネル優先度セットを変えることを望む場合、eNBが変わることを望まない論理チャネル優先度セットを有するアップリンクキャリアに対して、eNBは単に現在のLCP値を再利用する。換言すると、eNBがキャリア2に対する論理チャネル優先度セットの値を変えることを望む場合、キャリア1、キャリア3およびキャリア4に対する論理チャネル優先度セット値は、以前に送られたものと同一のままである。
【0098】
そのような論理チャネル優先度セットの例示的構成は、表4に関して以下に示される。ここで、各構成された論理チャネルに対する相対的優先度は、以下の例において1から6までラベル付けされており、4つの論理チャネル優先度セットの各々に対して付与される。しかしながら、下記の表4において示されるように、論理チャネル優先度セット3は、この例において実際には構成されない。
【0099】
上記の図13からの各2ビットのLCPS値は、次に、キャリアk上で使用するために、表4からLCPを選択する。例えば、LCPSは、キャリア2が下記の表4からのLCPS1を使用しなければならないことを示している01のバイナリ値を有し得る。00、01、10および11のバイナリ領域値は、それぞれ、LCPS0、1、2および3を示すために用いられる。
【0100】
【表4】

論理チャネル構成フィールドの説明は、論理チャネル優先度セットの使用に対して、表5に関して以下に示される(修正がボールド体テキストに示される)。特に、優先度フィールドは、論理チャネル優先度値が論理チャネル優先度セットの最大数に対して提供されることを示すように補正されている。16の優先度値は、また、「禁止される」に対応すると仮定される。
【0101】
【表5】

さらに、情報エレメントは、以下のように変えられ得る(修正がボールド体テキストで示されている):
【0102】
【化2】

優先度をシグナリングするためのさらなる代替のアプローチは、ダウンリンク制御情報(DCI)シグナリングを介する動的な適応による。
【0103】
アップリンクグラントを提供する物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)のダウンリンク制御情報は、修正され得、それにより、特定のグラントに対する論理チャネル優先度は、ダイナミックに変わり得る。例えば、上記のRRCシグナリング介して最高4つの論理チャネル優先度セットを定義するアプローチが使用される場合、2ビットの領域は、対応するアップリンクグラントに対するMAC PDUを生成するときに、論理チャネル優先度のどのセットが使用されるべきかを示す各DCI 0(またはアップリンクグラントDCI)に加えられ得る。このアプローチは、最大のフレキシビリティを提供し、UEにおいてアップリンク論理チャネル優先度付与スキームを動的に制御する。DCI変更が、3GPP技術仕様書の技術仕様書36.212の節5.3.3.1.1になされ得る。仕様書変更は、以下のようであり得る(修正がボールド体テキストで示される):
5.3.3.1.1 フォーマット0
DCIフォーマット0は、PUSCHのスケジューリングに対して使用される。
【0104】
以下の情報は、DCIフォーマット0によって伝送される:
−フォーマット0/フォーマット1A識別のためのフラグ−1ビット、ここに値0は、フォーマット0を示し、値1は、フォーマット1Aを示す。
【0105】
−ホッピングフラグ−[3]の節8.4において定義されるように1ビット
−リソースブロック指定およびホッピングリソース割当−
【0106】
【数1】

ビット
−PUSCHに対して

【0107】
【数2】

MSBビットは、[3]のサブ条項[8.4]に示されるように、
【0108】
【数3】

の値を得るために使用される。
【0109】

【0110】
【数4】

ビットがULサブフレームにおける第1のスロットのリソース割当を提供する。
【0111】
−非ホッピングPUSCHに対して

【0112】
【数5】

ビットは、[3]の節8.1において定義されるように、ULサブフレームにおいてリソース割当を提供する。
【0113】
−非ホッピングPUSCHに対して:
−変調と符号化スキームと冗長性の版−[3]の節8.6において定義されるように5ビット
−新しいデータ指標−1ビット
−スケジューリングされたPUSCHに対するTPCコマンド−[3]の節5.1.1.1において定義されるように2ビット
−DM RSに対する循環シフト−[2]の節5.5.2.1.1において定義されるように3ビット
−ULインデックス−[3]の節5.1.1.1および8において定義されるように2ビット(この領域は、アップリンク−ダウンリンク構成0で、TDD動作のみに対して存在する)
−ダウンリンク指定インデックス(DAI)−[3]の節7.3において定義されるように2ビット(この領域は、アップリンク−ダウンリンク構成1−6について、TDD動作だけに対して存在する)
−CQIリクエスト−[3]の節7.2.1において定義されるように1ビット
−LCPS選択−[36.331]の節6.3.2において定義されるように2ビット
フォーマット0における情報ビットの数が、フォーマット1Aに対するペイロードサイズより少ない場合(フォーマット1Aに追加される任意のパディングビットを含む)、ペイロードサイズがフォーマット1Aのそれに等しくなるまで、ゼロがフォーマット0に追加される。
【0114】
上記からわかるように、36.331の節6.3.2に定義されるような2ビットのLCPS選択領域はDCIフォーマット0に加えられる。これは限定を意味せず、より短いか、またはより長いLCPS領域が、構成され得るLCPSセットの最大数に基づいて使用され得る。
【0115】
さらに、上記の全てにおいて、特定の論理チャネルが一つ以上の集合されたアップリンクキャリア上で「禁止される」の優先度で構成されることが可能である。そのような状況では、一実施形態において、チェックは、各構成された論理チャネルが少なくとも1つのアップリンクキャリア上で伝送することができることを確実にするためになされなければならない。このようにして、特定の論理チャネルの伝送途絶が起こらないように、論理チャネルが、全ての現在アクティブなアップリンクキャリアの上で「禁止される」として構成されなければならない。選択は、適切な技術仕様書内において、メモとしてリスト化されることができる(仕様書36.321または36.331、の論理チャネル優先度に対して論理チャネルを指定するために使用される正確な実施形態に依存して)。そのような変化は以下のようであり得る:
メモ:eNBが、アップリンク論理チャネルに対する優先度を構成するか、もしくは再構成するか、または、アップリンクキャリアを構成するか、再構成するか、または非活性化する場合、eNBは、UEにおける各構成された論理チャネルが少なくとも1つのアクティブなアップリンクキャリア上で伝送することを許容されることを確実にする。
【0116】
UEは、また、一実施形態において、キャリア論理チャネル再構成が起こるか、または、キャリア非活性化が生じる場合に、各構成された論理チャネルが、依然として少なくとも1つの現在アクティブなアップリンクキャリア上を伝送することを許容されることを確実にするために、エラーチェックを実行し得る。
【0117】
(MAC PDUの構築のためのリソース割当ルール)
一旦、論理チャネルがアップリンクキャリアに対する優先度によって構成されると、リソース割当が生じることが必要とされ得る。UEが、同一のサブフレームに対するアップリンクキャリア全体でのアップリンクグラントを受信するとき、様々なアップリンク論理チャネルからのグラントを満たす方法についての質問が存在する。理解されるように、これはパッキング問題であり、このように、多数の異なる構成および組合せに起因して準最適アルゴリズムを定めることが概して可能なだけであって、多数の異なる構成および組合せは、他の因子のうちの、キャリアの数、論理チャネルの数、各キャリアの論理チャネルの相対的な優先度、優先度が付与されたビットレート、各論理チャネルに対するバケットサイズ持続期間セッティング、論理チャネル毎の未定トラッフィック量に基づいて可能である。
【0118】
さらに、技術において理解されるように、十分なデータが待ち行列に入れられているか、または利用できるときに、アップリンクグラントを完全に満たすことが概して望ましく、その理由は、さもなければグラントが無駄になるからである。これが理解され得る1つの場合は、特定のアップリンクキャリア上を伝送されることが禁じられている1つ以上の論理チャネルが存在する場合である。他のキャリア上のアップリンクグラントが最初に満たされる場合、おそらく、アップリンクグラントにおける空間が依然として利用できる場合が存在し得るが、唯一の残りの未決定のデータは、残りのキャリア上を伝送することを禁止される論理チャネルからのものである。
【0119】
概して、十分なアップリンクリソースがeNBによってグラントされるならば、各論理チャネルに対する優先度が付与されたビットレートは、一致しなければならない。
【0120】
さらに、概して、アップリンクグラント全体で発生させられる全体的なRLC PDUの数は、RLC PDUオーバーヘッドおよびMAC PDUオーバーヘッドの量を最小にするために最小にされなければならない。
【0121】
一実施形態において、アップリンクキャリアの相対的な優先度の半静的構成が可能である。この実施形態において、全てのアップリンクキャリアは、RRCシグナリングを介して半静的に相対的な優先度を指定される。これらの優先度は、複数のアップリンクグラントが同一のサブフレームに対して受信されるとき、アップリンクグラントが処理される順位を決定する。
【0122】
UEが、同時に1つ以上のアップリンクグラントを受信するとき、UEは、グラントを最も高い優先度キャリアから最も低い優先度キャリアまでの順位にソートする。
現在のキャリアに対する論理チャネル優先度が使用されることに加えて、各グラントは、次に、既存の論理チャネル優先度付与スキームに続いて、順に処理される。このように、アップリンクグラントのソート以外、同一のサブフレーム内にアップリンクグラントを有することの考慮はなされない。
【0123】
複数のキャリアが同一の相対優先度を有し、同時アップリンクグラントがそれらのキャリアに対して受信される場合、それらのグラントを順位にソートするとき、タイブレークのルールが適用され得る。そのようなタイブレークのルールに対する可能性は、以下のようなオプションを含む:
・より大きなアップリンクグラントは、より小さなアップリンクグラントより高い優先度である、
・より小さなアップリンクグラントは、より大きなアップリンクグラントより高い優先度である、
・等しい優先度キャリアに対するアップリンクグラントの相対順位付けは、疑似ランダム的に決定されることができる。
【0124】
上記は、インプリメントすることが比較的容易で、プロセスがブロック1410から始まり、UEがアップリンクグラントを受信するブロック1412まで進行する図14に関連して示されている。
【0125】
プロセスは、次に、グラントが最も高い優先度キャリアから最も低い優先度キャリアまでの順位にソートされるブロック1414まで進行する。
【0126】
プロセスは、次に、ブロック1416まで進行し、ブロック1416においては、各現在のキャリアに対する論理チャネル優先度が使用されていることに加えて、グラントが現在の論理チャネル優先度付与スキームに続けて処理される。
【0127】
プロセスは、次に、ブロック1420で終了する。
【0128】
TS36.321の節5.4.3.1は、上記に適応するために変更され得る。このことは、以下のようである(修正がボールド体テキストで示される)。
【0129】
5.4.3.1 論理チャネル優先度付与
論理チャネル優先度付与処置は、新たな伝送が実行されるときに適用される。
【0130】
RRCは、アップリンクデータのスケジューリングを各論理チャネルに対するスケジューリングによって制御する:優先度値が増加するほどより低い優先度レベルを示すような優先度、優先度付与されたビットレート(PBR)を設定するprioritisedBitRate、バケットサイズ持続期間(BSD)を設定するbucketSizeDuration。
複数のアップリンクキャリアが構成され、UEが同一のTTIに対して複数のアップリンクグラントを受信すると、これらのグラントはより高いレイヤによって特定されるキャリア順位で処理される。
【0131】
UEは、各論理チャネルjに対して変数Bjを維持する。Bjは、関連する論理チャネルが確立されるときに、ゼロに初期化され、各TTIに対して積PBRxTTIだけ増分され、PBRは、論理チャネルjの優先度付与ビットレートである。しかしながら、Bjの値はバケットサイズを決して越えることができず、Bjの値が論理チャネルjのバケットサイズよりも大きい場合、バケットサイズに設定される。論理チャネルのバケットサイズは、PBRxBSDに等しく、PBRおよびBSDは、上部レイヤによって構成される。
【0132】
UEは、新たな伝送が実行されると、次の論理チャネル優先度付与処理を実行する:
−UEは、リソースを以下のステップにおいて論理チャネルに割り当てる:
−ステップ1:Bj(>0)を有するすべての論理チャネルが、減少する優先度順序でリソースを割り当てられる。無線ベアラのPBRが「無限」にセットされる場合、下位の優先度無線ベアラ(単数または複数)のPBRに対応する前に無線ベアラの上での伝送に対して利用可能な全てのデータに対して、UEはリソースを割り当てる;
−ステップ2:UEは、ステップ1において論理チャネルjに供されるMAC SDUの全体サイズによって、Bjの減少を示す。
【0133】
注意:Bjの値は、負であり得る。
【0134】
−ステップ3:リソースが残っている場合、全ての論理チャネルは厳密な減少する優先度順位(Bjの値に関係なく)において供され、それは、どちらが最初に来ても、その論理チャネルまたはULグラントのいずれかに対するデータのいずれかが消耗されるまでである。等しい優先度によって構成される論理チャネルは等しく供されなければならない。
【0135】
−UEは、また、上記のスケジューリング処置の間、下記の規則に従う:
−UEは、SDU全体(または部分的に伝送されたSDU、または再伝送されたRLC PDU)が残りのリソースに適合するならば、RLC SDU(または部分的に伝送されたSDU、再伝送されたRLC PDU)を分割してはならない;
−UEが論理チャネルからのRLC SDUを分割する場合、できる限り大きいグラントを満たすことはセグメントの大きさを最大にする;
−UEは、データの伝送を最大にしなければならない。
【0136】
UEは、保留されている無線ベアラに対応している論理チャネルに対して、データを伝送しない(無線ベアラが保留されていると思われるときに対する条件が、[8]において定義される)。
【0137】
論理チャネル優先度付与処置に対して、UEは減少する順位において以下の相対的優先度を考慮に入れる:
−C−RNTIまたはUL−CCCHからのデータに対するMAC制御要素;
−パディングに対して含まれるBSRを除く、BSRに対するMAC制御要素;
−PHRに対するMAC制御要素;
−UL−CCCHからのデータを除く、任意の論理チャネルからのデータ;
−パディングに対して含まれるBSRに対するMAC制御要素。
【0138】
上記からわかるように、「複数のアップリンクキャリアが構成され、同一のTTIに対して複数のアップリンクグラントを受信すると、これらのグラントはより高いレイヤによって特定されるキャリア順位において処理される」というフレーズが付加される。これは、ソートプロセスを終了させる。
【0139】
全体的な考察
半静的構成を用いた論理チャネル優先度付与の代替として、利用可能なアップリンクリソースの全体的な考察が利用され得る。このアプローチは、論理チャネルトラフィックを固有のMAC PDUに割り当てする場合に、特定のサブフレームに対する利用可能な全てのアップリンクグラントを一緒に考慮する。問題は、特に、異なる論理チャネル優先度が異なるアップリンクキャリア上に実際に存在する場合に、アップリンクグラントおよび論理チャネルを扱う順位である。
【0140】
1つの解決法は、可能性のある全てのキャリアおよび論理チャネル対を考慮して、優先度によってソートすることである。このことが例を介して図示され得る。ここで、図15に対する参照がなされ、図15は、特定のキャリアに割り当てされた論理チャネルの優先度を示す。図15において、論理チャネル1は、全ての3つのキャリアに対して1の優先度が割り当てられている。論理チャネル2は、キャリア1に対して3の優先度、キャリア2に対して3の優先度、そして、キャリア3に対して8の優先度が割り当てられている。
【0141】
論理チャネル3は、キャリア1に対して15の優先度、キャリア2に対して2の優先度が割り当てされ、そして、キャリア3における伝送が禁止されている。
【0142】
例として、グラントサイズが、キャリア1、2および3に対して、それぞれ、バイト数で、G=100、G=200およびG=300である全てのアップリンクキャリアに対してグラントが受け取られたことを仮定する。さらに、3つ全ての論理チャネルが未決定のトラフィックを送信させることを仮定する。論理チャネルは、B=100、B=150およびB=75のバイト数の現在のバケットコンテンツと、T=50、T=800およびT=800のバイト数の未決定のトラフィックとを有する。
【0143】
一実施形態において、全てのキャリア/論理チャネルの組み合わせは、最も高い優先度から最も低い優先度の順位にソートされる。このソートの結果が図16に関して示される。論理チャネル3は、キャリア3上での伝送が禁止されているので、図16の実施形態において、キャリア/論理チャネル対は、図16のソートされた優先度リストから除外される。従って、ソート位置1は、優先度1を有する論理チャネル1を伴うキャリア1を有する。同様に、ソート位置2は、論理チャネル1と優先度1とを有するキャリア2を有する。
【0144】
図5に関して上記され、そしてLTE優先度付与プロセスに関する記述において示されるように、優先度付与プロセスは、概して、2ステッププロセスであり、ここで、第1のステップは、各論理チャネルにPBRリソースを割り振ることを含み、第2のステップは、論理チャネルトラフィックを残りのリソースに、厳しい論理チャネル優先度ベースで割り振ることを含む。
【0145】
2ステッププロセスの使用は、図17に関して図示され、ここでは、ブロック1710において開始する。次いで、このプロセスは、ブロック1720に進み、ここで優先度付与されたビットレート割り振りプロセスが続く。PBRリソースは、概して、バケット内のトークンによって表現され得る。本例において、各論理チャネルは、ブロック1720のPBR割り振りプロセスを介して割り振られた特定のバケットコンテンツを有する。
【0146】
PBR割り振りが完了すると、プロセスは、ブロック1730に進み、ここでは、残りのリソース(存在する場合)が割り振られる。したがって、PBR割り振りプロセスを介して完全に利用されていない残りのアップリンクグラントが存在する場合には、これらは残りのリソースブロック1730を介して満たされる。
【0147】
次いで、プロセスは、ブロック1740に進み、終了する。
【0148】
プロセスのPBR割り振りについて、UEは、ソートされたキャリアおよび論理チャネルの組み合わせの各々を順に処理し、その論理チャネルに対するBが正であり、論理チャネルjに対して利用可能なデータがまだ存在する場合には、対応する論理チャネルjからデータを割り振る。各ステップにおいて、B(およびT)は、論理チャネルjに与えられたデータの量によって決定される。
【0149】
ここで、図18に対して参照がなされ、図18はPBR割り振りの結果を示す。特に、図18は、各キャリアに対する残りのグラントサイズを示す実行する残りのグラントのサイズ1810と、PBR割り振りプロセスのバケット割り振りに利用される実行するバケットコンテンツフィールド1820と、各論理キャリアに対する未決定のトラフィックの残りの量を示す未決定のトラフィックフィールド1830とを含む。
【0150】
図18に示されているように、ステップ0において、初期値は上記されたとおりである。特に、キャリア1は、100バイトのグラントサイズを有し、キャリア2は、200バイトのグラントサイズを有し、キャリア3は、300バイトのグラントサイズを有する。
【0151】
さらに、論理チャネル1は、100バイトのバケットコンテンツサイズを有し、論理チャネル2は150バイトのバケットコンテンツサイズを有し、論理チャネル3は、75バイトのバケットコンテンツサイズを有する。
【0152】
さらに、論理チャネル1は、50バイトの全未決定トラフィックサイズを有し、論理チャネル2は、800バイトの全未決定トラフィックサイズを有し、論理チャネル3は、800バイトの全未決定トラフィックサイズを有する。
【0153】
次いで、PBR割り振りは、上記で図16において表したようにソート位置を利用し、第1の列を利用し、第1の列は論理チャネル1を用いるキャリア1を有する。従って、論理チャネル1からの50バイトは、キャリア1に適用される。キャリア1のグラントは、結果として、50バイトだけ低減され、論理チャネル1に対するバケットコンテンツは、50バイトだけ低減され、論理チャネル1に対する未決定のトラフィックは、50バイトだけ低減され、0バイトになる。認識されるように、バケットコンテンツは100バイトであり、残りのグラントサイズは100バイトであったが、50バイトのトラフィックのみが論理チャネル1上に存在し、結果として50バイトのみが割り振られた。
【0154】
図16のソート位置2に移動すると、キャリア2は論理チャネル1に対して割り振られる。しかしながら、論理チャネル1は、未決定のさらなるトラフィックがないので、ソート位置2における割り振りは、図18の例では無視される。同様に、図16からのソート位置3は、論理チャネル1のキャリア3への割り振りを示す。しかしながら、論理チャネル1が送信するデータをこれ以上有しないので、これも図18のステップ3において無視される。
【0155】
図16のソート位置4は、キャリア2が論理チャネル3に割り振られていることを示す。このことに基づいて、論理チャネル3は、検査され、そのバケットコンテンツとして75バイトを有するように示される。したがって、最大75バイトが送信され得る。キャリア2の残りのグラントサイズは、75バイトよりも大きく、そして論理チャネル3に対する未決定のトラフィックもまた75バイトよりも大きいので、75バイトは、キャリア2において論理チャネル3に割り振られる。このことは、キャリア2に対するグラントサイズを200バイトから125バイトまで低減し、論理チャネル3に対するバケットコンテンツを0バイトまで低減し、論理チャネル3に対する未決定のトラフィックを800バイトから725バイトまで低減する。
【0156】
プロセスは、次いで、図16のソート位置5に進み、ソート位置5は、論理チャネル2をキャリア1に割り振る。この場合、キャリア1は、50バイトの残りのグラントサイズを有し、論理チャネル2は、150バイトのバケットコンテンツを有し、論理チャネル2は、800バイトの未決定のトラフィックを有する。したがって、これら3つの因子の基づくと、50バイトは、論理チャネル2からキャリア1に割り振られ得る。理解されるように、このことは、キャリア1に対するグラントを50バイトから0バイトまで低減し、論理チャネル2のバケットコンテンツを100バイトまで低減し、論理チャネル2に対する未決定のトラフィックを800バイトから750バイトまで低減する。
【0157】
プロセスは、次いで、ソート位置6に進み、ソート位置6は論理チャネル2をキャリア2に割り振る。キャリア2は、そのグラント内に125バイトが残っている一方で、論理チャネル2は、バケットコンテンツ内に100バイトを残し、未決定のトラフィック内に750バイトが残っている。したがって、バケットコンテンツに基づくと、100バイトは、論理チャネル2からキャリア2に割り振られ、キャリア2に対して25バイトのグラントサイズを、論理チャネル2に対して0バイトのバケットコンテンツを、そして、論理チャネル2に対して650バイトの未決定のトラフィックを残す。
【0158】
ソート位置7におけるソートを継続すると、論理チャネル2はキャリア3に割り振られる。しかしながら、論理チャネル2は、バケットコンテンツ内に0バイトも残さず、結果として、このソート位置は無視される。このプロセスは、次いで、図16のソート位置8に進み、論理チャネル3がキャリア1に割り振られることが決定される。しかしながら、キャリア1は、さらなるグラントの余地を残しておらず、結果として、これもまた無視される。
【0159】
PBRリソース割り振り手続きステップに続いて、残りのリソースが、次いで、論理チャネル特性に基づいて割り振られる。図19の例において、図16において上記されたソート順位と同一のソート順位が使用される。しかしながら、図16のソートの使用は、限定することを意図しておらず、他のソート順位が残りのリソース処理のために使用され得る。
【0160】
特に、図19において、図18からのフィールド1810、1820および1830もまた表される。初期値は、PBR割り振りステップ後に残っている値である。したがって、具体的には、キャリア1は、0バイトのグラントが残っており、キャリア2は、25バイトのグラントが残っており、キャリア3は、300バイトのグラントが残っている。さらに、論理チャネル1は、50バイトのバケットコンテンツが残っており、論理チャネル2は、0バイトのバケットコンテンツが残っており、論理チャネル3は、0バイトのバケットコンテンツが残っている。しかしながら、認識されるように、残りのリソース割り振りについて、バケットコンテンツは使用されないので、問題にならない。
【0161】
さらに、各論理チャネルに対する未決定のトラフィックは、フィールド1830に図示され、これは、論理チャネル1が0バイト残っており、論理チャネル2は、650バイト残っており、論理チャネル3は、725バイト残っていることを示している。
【0162】
図16のソート順位を介して進めることにより、論理チャネル1は、キャリア1に割り振られる。しかしながら、論理チャネル1は、未決定のトラフィックを残しておらず、キャリア1は、残っているグラントサイズがないので、無視される。
【0163】
ソート位置2に進むと、論理チャネル1はキャリア2に割り当てられる。再び、論理チャネル1は、未決定のトラフィックを有しないので、無視される。
【0164】
ソート位置3において、論理チャネル1はキャリア3に割り振られる。再び、論理チャネル1は、未決定のトラフィックを有しないので、無視される。
【0165】
ソート位置4に進むと、論理チャネル3はキャリア2に割り振られる。論理チャネル3は、725バイト残っており、キャリア2はグラント内に25バイト残っている。したがって、25バイトは、論理チャネル3からキャリア2に割り振られ、キャリア2に対して残っているグラントサイズは0バイトであり、論理チャネル3に対する未決定のトラフィックは700バイトである。
【0166】
図16の5番目のソート位置において、論理チャネル2は、キャリア1に割り当てられる。しかしながら、キャリア1は、グラントの余地を残しておらず、結果として無視される。
【0167】
図16のソート位置6において、論理チャネル2は、キャリア2に割り振られる。しかしながら、キャリア2は、さらなるグラント余地を有さないので、無視される。
【0168】
ソート位置7において、論理チャネル2は、キャリア3に割り振られる。論理チャネル2は、650バイト残っており、キャリア3は、グラント内に300バイト残っている。したがって、300バイトは、論理チャネル2からキャリア3に割り振られ、キャリア3に対して0バイトのグラントサイズと、論理チャネル2に対して350バイトの未決定のトラフィックが残る。
【0169】
プロセスは、次いで、ソート位置8に進み、ここでは、論理チャネル3がキャリア1に割り振られる。キャリア1は、グラント内に残っていないので、無視される。
【0170】
上記に基づくと、完全なグラントは、3つのキャリアのおのおのに対して利用される。各キャリアに対応するアップリンクグラントのための最終的なリソース割り振りは、表6に関連して、以下に示される。表6は、論理チャネル1がキャリア1において50バイトを有し、論理チャネル2がキャリア1において50バイト、キャリア2において100バイト、そしてキャリア3において300バイトを有し、論理チャネル3は、キャリア2において100バイトを有することを示す。
【0171】
【表6】

当業者によって認識されるように、図16は、異なるキャリアまたは論理チャネルの組み合わせが同一の優先度を有する例を図示している。したがって、全ての可能性のある組み合わせを優先度による順位にソートする場合には、ある種の「タイブレーキング」ルールが利用されなければならない。図16の例において、ソートは、キャリアおよび論理チャネルインデックスによって単に行われた。他の代替的な実装が存在する。これらは、最も大きいまたは最も小さいグラントサイズを有するキャリアが最初にソートされるキャリアのグラントサイズによってソートすることを含み得る。
【0172】
禁止されている論理チャネルを有するキャリアは、いくつかの例において最初にソートされ得、これらのグラントは、他のキャリアからのグラントの前に利用されることにより、以前のグラントが、リソースが他のキャリアに割り振られた後に、利用状態のままでないことを確実にすることを確実にする。
【0173】
半静的構成は、タイブレーキングに対するキャリアおよび論理チャネルに対する好ましい順位を構成する際に可能である。
【0174】
さらに、図16の同一のソート順位が、図18および図19のPBR割り振りおよび残りのリソース割り振りの例の両方に利用されたが、これは必ずしもこの場合に必要であるわけではない。異なるソート順位が、図17のブロック1720および1730のそれぞれに使用され得る。したがって、第1のソート順位は、PBR割り振りプロセスに利用され得、第2のソート順位は、残りのリソース割り振りプロセスに利用され得る。このことは、特に、いくつかのキャリアまたは論理チャネルの組み合わせが同一の優先度を有し、異なるタイブレーキングルールが2つの手順の各々に対して使用される場合に、真であり得る。例えば、PBR割り振り手順ステップに具体的に適用し得るタイブレーキングルールは、以下を含み得る。
・同一の論理チャネルjであるが異なるキャリア間での均衡において、最も小さい残りの空間を有するグラントであって、その残りの空間は、B以上である空間を選択すること。残りのグラントサイズがB以上でない場合には、最も大きい残りのサイズを有するグラントを選択すること。
・(未決定のトラフィックを有する)いくつかの論理チャネルが、(現在はアップリンクグラントを有する)いくつかのキャリアにおける伝送を禁止している場合には、以下のアルゴリズムをブレーキングルールに使用する。
【0175】
○アップリンクグラントを有する各キャリアkに対して、Tkj=min(B、論理チャネルjに対して待ち行列に入れられたトラフィックの量)とする。論理チャネルjがキャリアkにおける伝送を禁止されている場合にはTkj=0とする。
【0176】
○全ての論理チャネルjに対して、S=sum(Tkj)とする。
【0177】
○異なるキャリア間の均衡において、そのキャリアのグラントが最も満たすことが困難であり得るので(より少ないチャネルがそのキャリアにおいて伝送することを可能にされているので)、最も小さいSを有するキャリアkを選択する。
【0178】
残りのリソース割り振り手順ステップに具体的に適用し得るタイブレーキングルールは、以下を含み得る。
【0179】
・同一の論理チャネルであるが異なるキャリア間の均衡において、ヘッダオーバヘッドを最小化するので、(PBR割り振り手順ステップからの)現在の論理チャネルに対するリソース割り当てを既に有するグラントを選択する。
【0180】
上記の手順は、図20のプロセス図を用いて示され得る。特に、図20のプロセス図は、ブロック2010において開始し、ブロック2012に進み、ここで、図16に関して、そして同様に本開示の実施形態に関して上記で示されるようなキャリアおよび論理チャネル優先度情報に基づいてソートがなされる。
【0181】
プロセスは、次いで、ブロック2014に進み、ここで、ソート位置が位置1に設定される。
【0182】
プロセスは、次いで、ブロック2020に進み、ここで、リソースは、グラント、バケットおよび未決定のトラフィック情報に基づいて、特定のソート位置に割り振られる。
【0183】
プロセスは、ブロック2022に進み、ここで、現在割り振られているソート位置が最新のソート位置であるか否かを理解するためにチェックがなされる。最新のソート位置でない場合、プロセスは、ブロック2024に進み、ここでは、ソート位置が増加し、次いで、プロセスはブロック2020に戻り、ここではリソースが新たな位置に割り振られる。ブロック2020の割り振りは、図18に関して上記で示された。
【0184】
ブロック2022から、最新のソート位置に達すると、プロセスはブロック2030に進む。ブロック2030において、オプションで別のソートが行われる。このことは、ソート順位が、残りのリソース割り振りに対して異なり得る場合になされる。
【0185】
プロセスは、次いで、ブロック2031に進み、ここで、ソート位置が位置1に設定される。
【0186】
プロセスは、次いで、ブロック2032に進み、ここで、リソースが、論理チャネル優先度に基づいて割り振られる。このような割り振りは、例えば、図19に関して上記で示されている。
【0187】
ブロック2032から、プロセスは、ブロック2034に進み、ここで、最新のソート位置に達したか否かを決定するためにチェックがなされる。
【0188】
ブロック2034から、最新のソート位置に達していない場合には、プロセスはブロック2036に進み、ここで、ソート位置が増加され、プロセスは、次いで、ブロック2032に進み、新たなソート位置に対してリソースを割り振る。
【0189】
ブロック2034から、最新の位置に達すると、プロセスはブロック2040に進み、終了する。
【0190】
(確保および除去)
上記の変形は、ある状況において実装され得る。この変形に関連して本明細書で記載されるアルゴリズムは、以下の考察について注意する。可能な場合には、各論理チャネルは、その論理チャネルに対して最も高い優先度のキャリアにおいて伝送する。さらに、いくつかの論理チャネルは、複数のキャリアにおいて等しい優先度設定を有し得る。このような場合には、他の論理チャネルに対するキャリア割り当てがそれらの論理チャネル優先度設定に対して最適であるように、これらの論理チャネルに対するキャリア割り当てを選択することが望ましくあり得る。
【0191】
基本的に、リソース割り当ては、PCR手順ステップの間になされるので、複数のキャリアにおいて等しい優先度設定を有する任意の論理チャネルは、適切な量の特定の論理チャネルに対するバケットコンテンツなどのリソースまたはこれらのキャリアにおいて利用可能な残りのリソースに対して、どちらかが少ない場合でも、これらのキャリアに対する「確保」を行う。他の論理チャネルに対するさらなるリソース割り当てがなされるので、より高い優先度の論理チャネルに対する以前の確保は、現在の論理チャネルに対するリソース割り当てと競合する場合には除去されるか、取り消される。特定の論理チャネルに対する1つ以上の確保が除去されるか、または既存の確保サイズが低減されるとき、その論理チャネルに対する残りの確保されたリソース(可能性としては複数の確保または異なるキャリアにわたる)が、その論理チャネルに対して必要とされるPBRリソースサイズ全体に等しい場合には、これらの残りの確保は、その論理チャネルのリソース割り振りに変換される。
【0192】
代替案が例を介して図示される。上記の図18に図示されたものと同様のグラント、バケットコンテンツおよびトラフィックキューサイズが、本明細書において使用される。同様に、ソート後に図16に列挙されるものと同一の論理チャネル特性が各アップリンクキャリアに使用される。ここで、図21に対して参照がなされ、図21は、確保および除去プロセスに適用された場合のPBR割り振りステップの結果を示す。
【0193】
図21において、現在の論理チャネルが複数のキャリアに対して同一の優先度を有する場合には、割り当てではなく確保がなされる。したがって、図21にしたがって、初期値は図18の初期値と同様に設定され、ソートされた優先度が処理される。ソート位置1、2および3において、論理チャネル1は、3つの異なるキャリアに対して同一の優先度を有する。したがって、図21のステップ1、2および3は、それぞれ、キャリア1、2、および3の各々における未決定のトラフィック量に対応する50バイトを確保する。理解されるように、図21のステップ1、2および3における様々なキャリアからの残りのグラントサイズの減少を引き起こす。
【0194】
次のソート位置は、ソート位置4であり、ここで、論理チャネル3が、2の優先度を利用してキャリア2に割り振られる。優先度2の割り振りは他にないので、これは確保ではなく割り当てである。割り当ては、キャリア2に対する残りのグラントサイズを150バイトから75バイトに変え、論理チャネル3に対するバケットコンテンツを0バイトに低減し、論理チャネル3に対する未決定のトラフィックを725バイトに低減する。
【0195】
ソート位置5において、論理チャネル2は、キャリア1に割り振られる。論理チャネル2は、150バイトのバケットコンテンツと、800バイトの未決定トラフィックとを有する。したがって、このことは、キャリア1に対する初期グラントを満たす。したがって、ステップ5Aに示されるように、キャリア1における50バイトの確保が取り消され、ステップ5Bによって示されるようにキャリア1は論理チャネル2に100バイトを割り当てした。このことは、キャリア1における0バイトのグラントサイズ、論理チャネル2に対する50バイトのバケットコンテンツおよび論理チャネル2に対する100バイトの未決定のトラフィックを残す。
【0196】
ソート位置6において、論理チャネル2は、キャリア2に割り当てされ、キャリア2は、75バイトの残りのグラントサイズを有する。論理チャネル2は、残りの50バイトのバケットコンテンツを有する。したがって、50バイトは、論理チャネル2からキャリア2に割り振られ、キャリア2に25バイトのグラントサイズを残す。
【0197】
ソート位置7は、論理チャネル2をキャリア3に割り当てする。しかしながら、論理チャネル2は、バケットコンテンツが残っておらず、結果として、無視される。
【0198】
ソート位置8は、論理チャネル3をキャリア1に割り当てする。しかしながら、キャリア1は、残りのグラントの余地を有しないので、このステップも無視される。
【0199】
図21のプロセスが完了した後、論理チャネル1は、まだキャリア2およびキャリア3上に確保された50バイトを有するが、論理チャネル2は、割り当てされたキャリア1上に100バイトを有し、割り当てされたキャリア2上に50バイトを有する。論理チャネル3は、キャリア2上に割り当てされた75バイトを有する。これは、以下で表7に関して図示される。
【0200】
【表7】

PBR割り振りステップから残りのリソース割り振りステップまで移動して、ここで図22に対して参照がなされる。図22において、図16のソート順位が使用される。
【0201】
ソート位置の最初の3つの位置は、論理チャネル1を、それぞれ、キャリア1、2および3に割り当てする。論理チャネル1は、さらなる未決定のデータを有しないので、これらのステップは無視される。
【0202】
ソート位置4において、論路チャネル3は、キャリア2に割り当てられる。キャリア2は、残りの25バイトのグラントサイズと、確保された50バイトとを有するので、図22の例は、キャリア2における論理チャネル1の確保を取り消し、このことが、キャリア3における論理チャネル1に対する50バイトの確保をこれらのバイトの割り当てにさせる。
【0203】
同様に、キャリア2からの50バイトが、キャリア2上に残っている25バイトに再度付加され、75バイトを生じさせ、この75バイトが論理チャネル3に割り当てされ、キャリア2に対して0バイトの残りのグラントと、論理チャネル3に対する650バイトの残りのトラフィックとが残る。
【0204】
ソート位置5は、論理チャネル2をキャリア1に割り振る。しかしながら、キャリア1は、残りのグラントの余地がなく、このステップは結果として無視される。
【0205】
ソート位置6は、論理チャネル2をキャリア2に割り振る。しかしながら、キャリア2は、残りのグラントの余地がなく、このステップは結果として無視される。
【0206】
ソート位置7は、論理チャネル2をキャリア3に割り振る。キャリア3は、250バイトのグラントが残っており、結果としてこれは論理チャネル2に割り当てられる。結果として、論理チャネル2は、450バイトの未決定のトラフィックが残っており、キャリア3は、そのグラントにおいて0バイト残っている。
【0207】
ソート位置8は、論理チャネル3をキャリア1に割り当てする。しかしながら、キャリア1は、グラントの余地が残っておらず、このステップは無視される。
【0208】
以下の表8に対して参照が行われ、表8は、各キャリアに対応するアップリンクグラントの最終的なリソース割り振りを示す。上記の表6と対にすると、異なる組の最終的なリソース割り振りが、2つの表の間に存在することが理解され得る。特に、論理チャネル1からのトラフィックは、他の論理チャネルに対する他のキャリアにおける空間を自由にするという点で最適なキャリアに割り当てされ、論理チャネル3はより大きな総割り振りを受信する一方で、論理チャネル2はより小さな総割り振りを受信する。このことは、論理チャネル3の視点からより「公正」であると考慮され得る割り振りのセットをもたらす。
【0209】
【表8】

MAC制御要素
E−UTRA リリース8において、eNBに制御シグナリングを通信するために、UEによってアップリンクにおいて伝送され得るMAC制御要素(CE)が存在する。MAC制御要素は、短いシグナリングメッセージであり、eNBにアップリンクにおいて伝送されるMAC PDU内に含まれる。
【0210】
Cell Radio Network Temporary Identifier(C−RNTI)MAC制御要素がUEによって使用され、UEは、既にC−RNTIを有しており、eNBとのアップリンク同期を得るために、ランダムアクセス手順を行う。UEがまだC−RNTIを有していない場合(例えば、eNBとの接続を確立するために、RRC_IDLEからRRC_CONNECTEDに移行する場合)には、ランダムアクセス手順が使用されることにより、eNBとのアップリンク同期を得て、eNBからC−RNTIを得る。しかしながら、既にRRC_CONNECTEDにあり、既にC−RNTIを有するUEは、eNBとのアップリンク同期を失い得、結果として、アップリンク同期を再獲得するためにランダムアクセス手順を行う必要がある。この手順の一部として、UEは、eNBが、どのUEが特定のランダムアクセスを行うかを決定し得るように、C−RNTI MAC制御要素内に既存のC−RNTIを含む。C−RNTI MAC制御要素は、また、UEが新しいセルにおいてアップリンク同期を得る場合にハンドオーバに続いて使用され得る。
【0211】
バッファステータスリポート(BSR)MAC制御要素が使用されることにより、論理チャネルグループ毎の未決定のアップリンクデータをeNBに通信する。eNBにおけるアップリンクスケジューラが、次いで、この情報を使用し得ることにより、アップリンク伝送リソースを、伝送するデータを有するUEに割り当てする。各論理チャネルは、オプションでBSRを生成する目的で論理チャネルグループに割り当てされ得る。BSRは、特に、以前のBSRが伝送されてからある時間が経つ、UEに新しいアップリンクデータが着くなどのイベントによりトリガされ得る。
【0212】
BSRのパディングは、また、MAC PDUの利用可能な空間を完全に埋めるためにパディングを必要とするMAC PDUに付加され得る。この場合には、BSRのパディングは、利用可能で、他の場合にはパディングとして消費される付加的な空間を利用するように含まれる。1つのBSRのみの最大値が、任意のMAC PDUに含まれ得る。
【0213】
パワーヘッドループリポート(PHR)MAC制御要素が使用されることにより、アップリンクキャリア上で利用可能なパワーヘッドルームをeNBに通信する。本質的に、eNBが閉ループ電力制御シグナリングを介してUEの伝送電力を増加すること、または付加的なアップリンク伝送リソースをUEに割り当てすることを望む場合に、どのくらい多くの余分な伝送電力がUEにおいて利用可能であるかを区別する。このような付加的なアップリンク伝送リソースは、物理的なリソースブロックまたは変調およびコードレート設定を含み得る。
【0214】
さらなるMAC制御要素が、ロングタームエボリューションまたは他のネットワーク標準のさらなるリリースにおいて付加され得ることが可能である。
【0215】
C−RNTI MAC制御要素の伝送は、ランダムアクセス手順の一部である。複数のアップリンクキャリアによって構成されたUEは、アップリンク同期を再獲得するために、またはeNBからPDCCHを介して再獲得するために順位を受信する際に、この手順を行うことが必要であり得る。一実施形態において、C−RNTI MAC制御要素は、初期ランダムアクセスプリアンブルが伝送されたか、またはeNBがシグナリングしたアップリンクキャリア、または、予め構成されたアップリンクキャリアにおける場合と同一のアップリンクキャリア上で伝送される。したがって、複数のアップリンクキャリア上でUEが同時にアップリンクグラントを受信する場合には、MAC PDU内で、C−RNTI MAC制御要素が含まれることが明らかである。
【0216】
他のMAC制御要素は異なる場合である。マルチキャリア状況におけるアップリンクMAC制御要素伝送は、以下の様々なオプションで構成され得る。
【0217】
A.MAC制御要素が1つのアップリンクキャリアにおいてのみ伝送される
MAC制御要素は、一実施形態において、単一のアップリンクキャリアにおいてのみ伝送され得る。一実施形態において、アップリンクアンカまたは基準または割り当てキャリアはこの場合に利用され得る。別の実施形態において、使用するアップリンクキャリアは、eNBによってシグナリングされる。特定のMAC制御要素はトリガされる場合には、他のキャリアに対するアップリンクグラントがその間に受信される場合でさえ、アップリンクグラントが特定のキャリアに対して受信されるまでMAC制御要素が送信されない。
【0218】
B.特定のキャリアにおいて好適に搬送されるMAC CEが他のキャリアにおいて送信され得る。
【0219】
代替の実施形態において、MAC制御要素は、特定のアップリンクキャリア上で搬送されることが好まれるが、MAC制御要素がトリガされた場合に利用可能な唯一のアップリンクグラントである場合には異なるアップリンクキャリア上で送信され得る。例えば、バッファステータスリポートがトリガされることを仮定すると、2つのアップリンクグラントがそのサブフレームで受信される場合、1つが基準キャリアであり、1つが非基準キャリアであり、BSR MAC制御要素がアップリンク基準キャリアに対するMAC PDUに対して含まれる。しかしながら、非基準キャリアに対するアップリンクグラントのみがそのサブフレームで受信される(そして基準キャリアに対するアップリンクグラントがない)場合に、BSR MAC制御要素は、非基準アップリンクキャリア内に含まれる。
【0220】
C.アップリンクSPSの回避
この実施形態において、MAC制御要素は、他のキャリアにおいて非SPSアップリンクグラントが利用可能な場合に、アップリンクSPSから生じるMAC PDU内で搬送されることを回避する。このことは、例えば、音声パケットの起こり得るフラグメンテーションを回避し得る。
【0221】
D.ダイバーシティゲインを得る異なるアップリンクキャリア
MAC制御要素を伝送するために選択されたアップリンクキャリアは、ダイバーシティゲインを得るために各伝送機会において異なり得る。現在のタイミングに基づいて異なるキャリアを選ぶために、現在のシステムフレーム番号(SFN)および現在の10ms無線フレーム内のサブフレームオフセット、MAC制御要素カウンタまたは疑似ランダムシーケンスが使用され得る。例えば、UEは、キャリアkにおいてMAC制御要素を伝送し、ここで、k=[(SFN*10)+サブフレーム番号]modulo(構成されたキャリアの数)である。
【0222】
特定のフレームにおいて、キャリアkがMAC制御要素を搬送する選択されたキャリアであるが、そのキャリアに対するアップリンクグラントがない場合には、UEは、アップリンクグラントを有する非選択キャリア上でMAC制御要素を送信し得る。
【0223】
E.全てのアップリンクキャリアに含まれるMAC CE
トリガされた場合のMAC制御要素は、現在利用可能なアップリンクグラントを有する全てのアップリンクキャリアに含まれる。MAC制御要素が複数のMAC PDU間で複製され得るので、このことはより大きなオーバヘッドをもたらす。しかしながら、このアプローチは、また、より大きなシグナリングロバスト性と、低減されたシグナリングレイテンシをもたらし得る。なぜなら、第1の伝送試行においてeNBにおいて首尾よく受信されたMAC制御要素のコピーのうちの少なくとも1つのより大きな可能性が存在するからである。
【0224】
F.任意のキャリア
さらなる実施形態において、トリガされた場合のMAC制御要素は、現在アップリンクグラントを有するアップリンクキャリアのうちの任意のキャリアにおいて送信され得る。
【0225】
G.キャリアがMAC制御要素を特定する
キャリアはMAC制御要素を特定する、例えば、キャリア毎のPHRが同一のキャリア上で伝送され得る。例えば、キャリア1のPHRは、キャリア1に対するアップリンクグラントが受信されたときに、キャリア1に伝送される。
【0226】
H.仮想キャリア
異なるキャリアに対するeNBスケジューリングエンティティは、1つ以上のアップリンク仮想キャリアがサポートされるときに異なり得る。この場合には、いくつかのMAC制御要素がスケジューリングを支援するために、特定のアップリンクキャリアをスケジューリングするeNBに伝送される必要があり得る。BSRなどのキャリア共通のMAC制御要素は、両方のeNBに伝送され得、キャリア固有のMAC制御要素(例示的なPHR)が対応するキャリアを「所有する」eNBに伝送され得る。サービングeNBは、どのキャリアが特定のMAC制御要素が送信され得るかについての情報を提供し得る。
【0227】
代替的に、UEがどのeNBが特定のアップリンクキャリアをスケジュールするかについて知っている場合には、UEは、適切なMAC制御要素をそのeNBに伝送し得る。例として、5つのキャリアが存在し、4つのラベルづけられたCC1、CC2、CC3およびCC4がeNB1に伝送され得、5番目がCC5とラベルづけられ、eNB2に伝送されることを仮定する。この例において、BSR MAC制御要素は、eNB1、eNB2または両方に伝送され得る一方で、CC1〜CC4に対するPHRおよびC−RNTI MAC制御要素は、eNB1に伝送され、その一方でCC5に対するPHRおよびC−RNTI MAC制御要素は、eNB2に伝送される。BSRがキャリア毎に規定され得る場合、疑問のある特定のキャリアに依存して、適切なBSR MAC制御要素を各eNBに伝送することが可能である。
【0228】
CC1〜CC4に対応するMAC制御要素をeNB1に伝送するために、以前にリストされた実施形態のうちの1つが適用され得る。
【0229】
当業者によって認識されるように、全てのMAC制御要素に対する同一のアプローチが、使用され得るか、または上記とは個別に別個のアプローチが各BSRおよびPHR MAC制御要素に使用され得る。例えば、アプローチBは、BSR MAC制御要素に対して使用され得る一方で、アプローチDがPHR MAC制御要素に対して使用され得る。
【0230】
上記の解決策は、また、制御要素に対するリリース8フォーマットが維持されるか否か、または新しい強化された制御要素フォーマットがマルチキャリアUEに対して適合されるかどうかに依存する。例えば、PHR MAC制御要素は、制御要素がどのリリースのためのものであるかに依存し得る。リリース8フォーマットが維持される場合には、特定のアップリンクキャリアに対するPHR MAC制御要素がそのキャリアにのみ伝送され得、その結果、eNBは、対応する電力ヘッドルームリポートを正しいアップリンクキャリアに関連づけ得る。しかしながら、新しいリリース10フォーマットが採用され、このフォーマットは、複数のアップリンクキャリアに対する電力ヘッドルーム情報を単一のメッセージまたはMAC制御要素に集合する場合には、どのアップリンクキャリアがPHR
MAC制御要素を送信するために使用するかの選択がより柔軟になり得る。
【0231】
バッファステータスリポートは、概して、BSRが論理チャネルグループ毎の未決定のデータの量のためにアップリンクキャリアが不確かである。論理チャネルグループは、1つか複数の論理チャネルを含み得る。新しい論理チャネルが構成される場合、論理チャネルグループにオプションで割り当てられる。キャリア集合シナリオに対する1つの可能な各庁は、異なるアップリンクキャリアに対する異なる論理チャネル割り当てを可能にする。異なるアップリンクキャリアに伝送されるBSR MAC制御要素は、結果として、異なる値を有し得、eNBによって使用され得ることにより、未決定のUEにおいて未決定のアップリンクデータについての付加的な情報を推測する。この例は、表9に関して以下に示され、ここで、論理チャネルグループ1および2は、どのアップリンクキャリアが基準と考えられるかに依存して、異なる論理チャネルを含む。
【0232】
【表9】

バッファステータスリポートが、表10に関して以下に示される未決定のデータの例示的な量に基づいて構築されることを仮定すると、キャリア1に伝送されるBSRが、100+200=300バイトがLCG0に対して未決定であること、300+400=700バイトがLCG1に対して未決定であることを示す。逆に、キャリア2に伝送されるBSRは、100+200+300=600バイトがLCG0に対して未決定であり、400バイトがLCG1に対して未決定であることを示す。所望される場合には、eNBがこの余分なBSR情報を使用することにより、論理チャネルグループ毎のベースではなく、論理チャネル毎のベースで未決定のデータの実際の量を推定する。
【0233】
【表10】

同様に、TS36.331のセクション6.3.2のLogicalChannelConfig情報要素は、オプションで、論理チャネルを論理チャネルグループに割り当てし得る。結果として、例えば、2つのアップリンクキャリアを有する8個の論理チャネルにおいて、表11において以下に与えられる論理チャネルグループに対する論理チャネルの割り当てが使用され得る。このことは、UEが論理チャネル毎のベースで未決定のデータの量を報告することを可能にし、ここで、キャリア1において伝送される任意のBSRは、論理チャネルサイズ1〜4に対する個別のトラフィックキューサイズを与え、キャリア2において伝送されるBSRは、論理チャネル5〜8に対する個別のトラフィックキューサイズを与える。
【0234】
【表11】

上記は、受信側の任意のユーザ機器および送信側の進化型ノードBなどの任意のネットワーク要素において実装され得る。送信側において、ネットワーク要素は、通信サブシステムを含むことにより、利用される移送レイヤに関する情報を送信する。
【0235】
UE側に対して、図23は、本出願の装置および方法の様々な実施形態に使用されることが可能なUEを図示するブロック図である。UE2300は、典型的に、双方向ワイヤレス通信デバイスであり、このデバイスは、音声通信能力、データ通信能力または音声およびデータ通信能力の両方を有する。提供される正確な機能に依存して、ワイヤレスデバイスは、例えば、データメッセージングデバイス、双方向ページャ、ワイヤレス電子メールデバイス、メッセージング能力を有するセルラ電話、ワイヤレスインターネットアプライアンスと称され得る。
【0236】
UE2300が双方向通信可能である場合には、受信器2312および送信器2314の両方を含む通信サブシステム2311ならびに関連する構成要素(例えば、1つ以上の埋め込みまたは内部アンテナ要素2316および2318、ローカルオシレータ(LO)2313およびデジタル信号プロセッサ(DSP)などの処理モジュール2320)を組み込む。通信分野の当業者に明らかであるように、通信サブシステム2311の特定の設計は、通信ネットワークに依存し、この通信ネットワークにおいて、デバイスが動作することを意図されている。
【0237】
ネットワークアクセス要件は、また、ネットワーク2319の種類に依存して変わる。LTE UEは、LTEまたはLTE−Aネットワーク上で動作するために、加入者識別モジュール(SIM)カードを必要とし得る。SIMインターフェース2344は、通常、カードスロットに類似して、カードスロット内に、SIMカードが、ディスケットまたはPCMCIAカードと同様に挿入および排出され得る。SIMカードは、キー構成2351、ならびに識別などの他の情報2353および加入者関連情報を保持し得る。
【0238】
必要とされるネットワーク登録または作動手順が完了した場合に、UE2300は、ネットワーク2319を介して通信信号を送受信し得る。図23に図示されるように、ネットワーク2319は、UEと通信する複数のアンテナで構成され得る。これらのアンテナは、次いで、eNB2370などのネットワーク要素に接続される。ネットワーク要素(例えば、eNB2370)は、本明細書において記載される方法にしたがって、アップリンクグラントを提供しネットワーク側の動作を処理するために、プロセッサと通信サブシステム(図示せず)とを含む。
【0239】
通信ネットワーク2319を介してアンテナ2316によって受信される信号は、受信器2312に入力され、受信器2312は一般的な受信器機能(信号増幅、周波数ダウンコンバージョン、フィルタリング、チャネル選択など、図23に示される例示的なシステムにおいてはアナログデジタル(A/D)変換)を実行し得る。受信された信号のA/D変換は、DSP 2320において行われる復調およびデコードなどのより複雑な通信機能を可能にする。同様の態様において、伝送される信号が、DSP2320によって処理され(例えば、変調およびコード化)、送信器2314に、デジタルアナログ変換、周波数アップコンバージョン、フィルタリング、増幅、アンテナ2318を介した通信ネットワークを介する伝送のために、入力される。DSP2320は、通信信号を処理するだけではなく、受信器および送信器制御を提供する。例えば、受信器2312および送信器2314において通信信号に適用されるゲインは、DSP2320に実装される自動ゲイン制御アルゴリズムを介して適応的に制御され得る。
【0240】
UE2300は、典型的に、プロセッサ2338を含み、このプロセッサ2338は、デバイスの全体の動作を制御する。通信機能(データおよび音声通信を含む)は、通信サブシステム2311を介して行われる。プロセッサ2338は、また、さらなるデバイスサブシステム(例えば、ディスプレイ2322、フラッシュメモリ2324、ランダムアクセスメモリ(RAM)2326、補助入力/出力(I/O)サブシステム2328、シリアルポート2330、1つ以上のキーボードまたはキーパッド2332、スピーカ2334、マイクロフォン2336、他の通信サブシステム2340(例えば、短距離通信サブシステムおよび概して2342で割り当てられる任意の他のデバイスサブシステム))とインターフェースする。シリアルポート2330は、USBポートまたは当該分野で公知の他のポートを含み得る。
【0241】
図23に示されるサブシステムのうちのいくつかは、通信関連機能を行うが、一方で他のサブシステムは「常駐」またはデバイス上機能を提供し得る。特に、いくつかのサブシステム(例えば、キーボード2332およびディスプレイ2322)は、通信関連機能(例えば、通信ネットワークを介する伝送のためにテキストメッセージを入力する)およびデバイス常駐機能(例えば、計算機またはタスクリスト)の両方のために使用され得る。
【0242】
プロセッサ2338によって使用されるオペレーティングシステムソフトウェアは、概して、フラッシュメモリ2334などの持続的格納装置に格納され、これは、リードオンリメモリ(ROM)または類似の格納要素(図示せず)に代わり得る。当業者は、オペレーティングシステム、具体的なデバイスアプリケーション、またはその一部が、RAM2326などの揮発性メモリに一次的にロードされ得ることを認識する。受信された通信信号もまた、RAM2326に格納され得る。
【0243】
示されるように、フラッシュメモリ2324は、コンピュータプログラム2358ならびにプログラムデータストレージ2350、2352、2354および2356の両方のために、異なる領域に分離され得る。これらの異なるストレージタイプは、各プログラムが、独自のデータストレージ要件のために、フラッシュメモリ2324の一部を割り振り得ることを示す。プロセッサ2338は、そのオペレーティングシステム機能に加えて、UE上でソフトウェアアプリケーションの実行を可能にし得る。(例えば、データ通信アプリケーションおよび音声通信アプリケーションを含む)基本動作を制御する所定のアプリケーションのセットは、製造の間にUE2300に実装され得る。他のアプリケーションが、順次または動的にインストールされ得る。
【0244】
1つのソフトウェアアプリケーションは、UEのユーザに関連するデータアイテムを編成し、管理する能力を有する個人情報マネージャ(PIM)であり得、そのデータアイテムは、例えば、電子メール、カレンダイベント、音声メール、アポイントメント、およびタスクアイテムであるが、これらに限定されない。通常、1つ以上のメモリ格納装置はUE上で利用可能であり、PIMデータアイテムの格納を容易にする。このようなPIMアプリケーションは、概して、データアイテムを、ワイヤレスネットワーク2319を介して送受信する能力を有する。一実施形態において、PIMデータアイテムは、ワイヤレスネットワーク2319を介して、ホストコンピュータシステムに格納されるかまたは関連付けられたUEのユーザの対応するデータアイテムと、シームレスに一体化、同期化および更新される。さらなるアプリケーションは、また、ネットワーク2319、補助I/Oサブシステム2328、シリアルポート2330、短距離通信サブシステム2340、または任意の他の適切なサブシステム2342を介して、UE2300にロードされ得、ユーザによって、プロセッサ2338による実行のためにRAM 2326または不揮発性格納装置(図示せず)にインストールされ得る。アプリケーションのインストールにおけるこのような柔軟性は、デバイスの機能を増大させ、強化されたデバイス上機能、通信関連機能またはその両方を提供し得る。例えば、安全な通信アプリケーションは、電子商取引機能および他の金融取引がUE2300を用いて実行されることを可能にし得る。
【0245】
データ通信モードにおいて、受信された信号(例えば、テキストメッセージまたはウェブページダウンロード)が通信サブシステム2311によって処理され、プロセッサ2338に入力され、プロセッサ2338が、次いで、ディスプレイ2322または代替的に補助I/Oデバイス2328への出力のために要素属性に対して受信された信号をさらに処理し得る。
【0246】
UE2300のユーザは、また、例えば、キーボード(完全な英数字キーボードまたは電話タイプキーボード)を用いて、ディスプレイ2322および可能性としては補助I/Oデバイス2328と関連させて電子メールメッセージなどのデータアイテムを編集し得る。このような編集されたアイテムは、次いで、通信サブシステム2311を介し、通信ネットワークを介して伝送され得る。
【0247】
音声通信に対して、UE2300の全体の動作は類似しているが、受信された信号がスピーカ2334に出力されること、伝送のための信号がマイクロフォン2336によって生成されることが異なる。代替的な音声またはオーディオI/Oサブシステム(例えば、音声メッセージ記録サブシステム)はまた、UE2300上で実装され得る。音声またはオーディオ信号出力は、主にスピーカ2334を介して達成され得るが、ディスプレイ2322は、また、通話相手の識別、音声コールの持続時間、または他の音声コール関連情報などの指示を提供するために使用され得る。
【0248】
図23のシリアルポート2330は、通常、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)タイプのUEに実装され得、このUEに対してユーザのデスクトップコンピュータ(図示せず)との動機が望ましいが、オプションのデバイス構成要素である。このようなポート2330は、ユーザが外部デバイスまたはソフトウェアアプリケーションを介してプリファランスを設定することを可能にし、ワイヤレス通信ネットワーク以外でUE2300に情報またはソフトウェアダウンロードを提供することによってUE2300の能力を拡張する。代替的なダウンロード経路は、例えば、直接的な信頼性の高い安心な接続を介してデバイス上に暗号化キーをロードするために使用されることによって、安全なデバイス通信を可能にする。当業者によって認識されるように、シリアルポート2330は、モデムとして作用するようにUEをコンピュータに接続するためにさらに使用され得る。
【0249】
他の通信サブシステム2340(例えば、短距離通信サブシステム)は、さらなる構成要素であり、これは、UE2300と異なるシステムまたはデバイス(必ずしも類似のデバイスである必要はない)との間の通信を提供し得る。例えば、サブシステム2340は、赤外線デバイスおよび関連する回路および構成要素ならびにBluetoothTM通信モジュールを含み、同様に有効なシステムおよびデバイスとの通信を提供する。サブシステム2340は、また、WiFiまたはWiMAX通信のために使用され得る。
【0250】
通信サブシステム2311は、いくつかのネットワークに対して複数のキャリア上で送信または受信するように設計され得る。プロセッサ2338、DSP 2320または他のプログラム要素が、UE2300によって使用されることにより、トラフィックをアップリンクに割り振ること、アップリンクキャリアに関して論理チャネルに優先度付与すること、MAC制御要素に対するキャリアを割り振ること、または本明細書に記載される方法を実行することを行う。
【0251】
本明細書に記載される実施形態は、本出願の技術の要素に対応する要素を有する構造、システムまたは方法の例である。この記載された説明は、当業者が、本出願の教示の要素に同様に対応する代替の要素を有する実施形態を構成し、使用することを可能にし得る。したがって、本出願の技術の意図される範囲は、本明細書に記載されるような本出願の技術とは異ならない他の構造、システムまたは方法を含み、さらに、本明細書に記載される本出願の技術との実質的ではない差を有する他の構造、システムまたは方法を含む。
【符号の説明】
【0252】
110、112、114、116、118 キャリア
210 無線ベアラ
220 論理チャネル
212 シグナリング無線ベアラ(SRB)
222 共通制御チャネル(CCCH)
224 専用制御チャネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本願明細書に記載された発明。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2013−59050(P2013−59050A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−228090(P2012−228090)
【出願日】平成24年10月15日(2012.10.15)
【分割の表示】特願2011−2529(P2011−2529)の分割
【原出願日】平成23年1月7日(2011.1.7)
【出願人】(500043574)リサーチ イン モーション リミテッド (531)
【氏名又は名称原語表記】Research In Motion Limited
【住所又は居所原語表記】295 Phillip Street, Waterloo, Ontario N2L 3W8 Canada
【Fターム(参考)】