説明

アベルメクチンと殺菌作用を有する4”−または4’−位置で置換されたアベメクチン単糖誘導体

式(I)の化合物(式中、Uは、-N(R2)OR3または-N+(O)-=C(RE)RZ)である;nは、0または1である;X-Yは、-CH=CH-または-CH2-CH2-である;R1は、C1-C12アルキル、C3-C8シクロアルキル、またはC2-C12アルケニルである;R2とR3は、例えば互いに独立に-Q、-C(=O)-Z-Q、または-CNである;RZとREは、互いに独立に-Q、-C(=O)-Z-Q、または-CNである;またはRZとREは一緒に、非置換であるかもしくはモノ〜トリ置換された3〜7員のアルキレンもしくはアルケニレンブリッジである;Zは、結合、Oまたは-NR4-である;Qは、H、C1-C12アルキル、C2-C12アルケニル、C2-C12アルキニル、C3-C12-シクロアルキル、C5-C12-シクロアルケニル、アリール、またはヘテロシクリルであり、これらは非置換であるかまたはモノ〜ペンタ置換される;R4は、例えばH、C1-C8アルキル、ヒドロキシ-C1-C8アルキル、C3-C8シクロアルキル、またはC2-C8アルケニルである)の化合物、または適宜、そのE/Z異性体、E/Z異性体混合物、および/または互変異性体;これらの化合物、その異性体および互変異性体の調製方法、およびこれらの化合物、その異性体および互変異性体の使用;その活性化合物がこれらの化合物とその互変異性体から選択される殺虫組成物;式(I)の該化合物の調製のための中間体、式(I)の化合物の調製方法、およびこれらの組成物を使用する害虫の抑制方法が記載される。
【化1】


【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
本発明は、(1)式
【0002】
【化1】

【0003】
(式中、
Uは、-N(R2)OR3または-N+(O)-=C(RE)RZ)である;
nは、0または1である;
X-Yは、-CH=CH-または-CH2-CH2-である;
R1は、C1-C12アルキル、C3-C8シクロアルキル、またはC2-C12アルケニルである;
R2とR3は、互いに独立に-Q、-C(=O)-Z-Q、または-CNである;または
R2とR3は、非置換であるかもしくはモノ〜トリ置換された3〜7員のアルキレンもしくはアルケニレンブリッジである;
RZとREは、互いに独立に-Q、-C(=O)-Z-Q、または-CNである;または
RZとREは一緒に、非置換であるかもしくはモノ〜トリ置換された3〜7員のアルキレンもしくはアルケニレンブリッジである;
Zは、結合、Oまたは-NR4-である;
R4は、H、C1-C8アルキル、ヒドロキシ-C1-C8アルキル、C3-C8シクロアルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、フェニル、ベンジル、-C(=O)R5、または-CH2-C(=O)-R5である;
Qは、H、C1-C12アルキル、C2-C12アルケニル、C2-C12アルキニル、C3-C12-シクロアルキル、C5-C12-シクロアルケニル、アリール、またはヘテロシクリルであり、これらは非置換であるかまたはモノ〜ペンタ置換されており;
ここで、置換基Q、R2、R3、R4、RZ、REおよびQのアルキル−、アルケニル−、アルキニル−、アルキレン−、アルケニレン−、シクロアルキル−、シクロアルケニル−、アリール−、およびヘテロシクリル−ラジカルは、互いに独立に、OH、=O、SH、=S、ハロゲン、CN、-N3、SCN、NO2、Si(C1-C8アルキル)3、ハロ-C1-C2アルキル、C1-C12アルコキシ-C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C3-C8シクロアルコキシ、C2-C12アルケニルオキシ、C2-C12ハロアルケニルオキシ、C2-C12ハロアルケニル、C3-C12アルキニルオキシ、C2-C12ハロアルキニル、C3-C12ハロアルキニルオキシ、C2-C12アルケニルチオ、C2-C12ハロアルケニルチオ、C2-C12アルケニルスルフィニル、C2-C12ハロアルケニルスルフィニル、C2-C12アルケニルスルホニル、C2-C12ハロアルケニルスルホニル、C3-C8シクロアルキル(これは、非置換であるか、または1〜3個のメチル基で置換される)、ノルボニルエニル、C3-C8ハロシクロアルキル、C1-C12アルコキシ、C3-C8シクロアルコキシ、C1-C12アルキルチオ、C3-C8シクロアルキルチオ、C1-C12ハロアルキルチオ、C1-C12アルキル−スルフィニル、C3-C8シクロアルキルスルフィニル、C1-C12ハロアルキルスルフィニル、C3-C8ハロシクロアルキルスルフィニル、C1-C12アルキルスルホニル、C3-C8シクロアルキルスルホニル、C1-C12ハロアルキルスルホニル、C3-C8ハロシクロアルキルスルホニル、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、-N(R8)2(ここで2つのR8は互いに独立である)、-C(=O)R5、-O-C(=O)R6、-NHC(=O)R5、-S-C(=S)R6、-P(=O)(OC1-C6アルキル)2、-S(=O)2R9、-NH-S(=O)2R9、OC(=O)-C1-C6アルキル-S(=O)2R9、アリール、ベンジル、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ベンジルオキシ、ヘテロシクリルオキシ、アリールチオ、ベンジルチオ、ヘテロシクリルチオ(ここで、アリール、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ベンジルオキシ、ヘテロシクリルオキシ、アリールチオ、ベンジルチオおよびヘテロシクリルチオラジカルは、非置換であるか、または環上の置換の可能性により、OH、ハロゲン、CN、NO2、C1-C12アルキル、C1-C12ハロアルキル、Si(C1-C8アルキル)3、C1-C12アルコキシ-C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C3-C8シクロアルコキシ、C2-C12アルケニルオキシ、C2-C12ハロアルケニルオキシ、C2-C12ハロアルケニル、C3-C12アルキニルオキシ、C2-C12ハロアルキニル、C3-C12ハロアルキニルオキシ、C3-C8シクロアルキル、C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C1-C12アルキルチオ、C1-C12ハロアルキルチオ、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルキル、ジメチルアミノ-C1-C6アルコキシ、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、フェノキシ、フェニル-C1-C6アルキル、メチレンジオキシ、-C(O=)R5、-O-C(=O)-R6、-NH-C(=O)R6、-N(R8)2(ここで2つのR8は互いに独立である)、C1-C6アルキルスルフィニル、C3-C8シクロアルキルスルフィニル、C1-C6ハロアルキルスルフィニル、C3-C8ハロシクロアルキルスルフィニル、C1-C6アルキルスルホニル、C3-C8シクロアルキルスルホニル、C1-C6ハロアルキルスルホニル、およびC3-C8ハロシクロアルキルスルホニルよりなる群から選択される置換基により、モノ〜ペンタ置換される)よりなる群から選択される;
R5は、H、OH、SH、-N(R8)2(ここで2つのR8は互いに独立である)、C1-C24アルキル、C2-C12アルケニル、C1-C8ヒドロキシアルキル、C1-C12ハロアルキル、C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルコキシ、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルコキシ-C1-C6アルキル、C1-C12アルキルチオ、C2-C8アルケニルオキシ、C3-C8アルキニルオキシ、Si(C1-C8アルキル)3、C1-C12アルコキシ-C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C3-C8シクロアルコキシ、C2-C12アルケニルオキシ、C2-C12ハロアルケニルオキシ、C2-C12ハロアルケニル、C3-C12アルキニルオキシ、C2-C12ハロアルキニル、C3-C12ハロアルキニルオキシ、NH-C1-C6アルキル-C(=O)R7、-N(C1-C6アルキル)-C1-C6アルキル-C(=O)-R7、-O-C1-C2アルキル-C(=O)R7、-C1-C6アルキル-S(=O)2R9、アリール、ベンジル、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ベンジルオキシ、ヘテロシクリルオキシ;または、互いに独立に置換の可能性により、ハロゲン、ニトロ、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C6ハロアルキル、またはC1-C6ハロアルコキシにより、環がモノ〜トリ置換されたアリール、ベンジル、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ベンジルオキシまたはヘテロシクリルオキシである;
R6は、H、C1-C24アルキル、C1-C12ハロアルキル、C1-C12ヒドロキシアルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルキル、Si(C1-C8アルキル)3、C1-C12アルコキシ-C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C3-C8シクロアルコキシ、C2-C12アルケニルオキシ、C2-C12ハロアルケニルオキシ、C2-C12ハロアルケニル、C3-C12アルキニルオキシ、C2-C12ハロアルキニル、C3-C12ハロアルキニルオキシ、(NR8)2(ここで2つのR8は互いに独立である)、-C1-C6アルキル-C(=O)R8、-C1-C6アルキル-S(=O)2R9、アリール、ベンジル、ヘテロシクリル;または、環上の置換の可能性により、OH、ハロゲン、CN、NO2、C1-C12アルキル、C1-C12ハロアルキル、C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C1-C12アルキルチオ、Si(C1-C8アルキル)3、C1-C12アルコキシ-C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C3-C8シクロアルコキシ、C2-C12アルケニルオキシ、C2-C12ハロアルケニルオキシ、C2-C12ハロアルケニル、C3-C12アルキニルオキシ、C2-C12ハロアルキニル、C3-C12ハロアルキニルオキシおよびC1-C12ハロアルキルチオよりなる群から選択される置換基により、モノ〜トリ置換されたアリール、ベンジル、またはヘテロシクリルである;
R7は、H、OH、C1-C24アルキル(これは、OHまたは-S(=O)2-C1-C6アルキルで随時置換される)、C1-C12アルケニル、C2-C12アルキニル、C1-C12アルコキシ、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルコキシ、C2-C8アルケニルオキシ、アリール、アリールオキシ、ベンジルオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、または-N(R8)2(ここで2つのR8は互いに独立である)である;
R8は、H、C1-C6アルキル(これは、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1-C6アルコキシ、=O、C2-C12アルケニル、C2-C12ハロアルケニル、C2-C12ハロアルキニル、およびC3-C12ハロアルキニルオキシよりなる群から選択される1〜5個の置換基で随時置換される)、C3-C8シクロアルキル、アリール、ベンジル、ヘテロアリール;または、環上の置換の可能性により、OH、ハロゲン、CN、NO2、C1-C12アルキル、C1-C12ハロアルキル、C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、Si(C1-C8アルキル)3、C1-C12アルコキシ-C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C3-C8シクロアルコキシ、C2-C12アルケニルオキシ、C2-C12ハロアルケニルオキシ、C2-C12ハロアルケニル、C3-C12アルキニルオキシ、C2-C12ハロアルキニル、C3-C12ハロアルキニルオキシ、C1-C12アルキルチオ、およびC1-C12ハロアルキルチオよりなる群から選択される置換基により、モノ〜トリ置換された、アリール、ベンジル、ヘテロアリールである;
R9は、H、C1-C6アルキル(これは、ハロゲン、C1-C6アルコキシ、OH、=O、C2-C12アルケニル、C2-C12ハロアルケニル、C2-C12ハロアルキニル、およびC2-C12ハロアルキニル、およびシアノよりなる群から選択される1〜5個の置換基で随時置換される)、アリール、ベンジル、ヘテロアリール;または、環上の置換の可能性により、OH、ハロゲン、CN、NO2、C1-C12アルキル、C1-C12ハロアルキル、Si(C1-C8アルキル)3、C1-C12アルコキシ、C1-C12アルコキシ-C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C3-C8シクロアルコキシ、C2-C12アルケニルオキシ、C2-C12ハロアルケニルオキシ、C2-C12ハロアルケニル、C3-C12アルキニルオキシ、C2-C12ハロアルキニル、C3-C12ハロアルキニルオキシ、C1-C12アルキルチオ、およびC1-C12ハロアルキルチオよりなる群から選択される置換基により、モノ〜トリ置換された、アリール、ベンジル、またはヘテロアリールである;の化合物、
または適宜、そのE/Z異性体、E/Z異性体混合物、および/または互変異性体;
これらの化合物その異性体および互変異性体の調製方法、これらの化合物その異性体および互変異性体の使用;その活性化合物がこれらの化合物とその互変異性体から選択される殺菌組成物;式(I)の該化合物の調製のための中間体、式(I)の化合物の調製方法、およびこれらの組成物を使用する害虫の抑制方法に関する。
【0004】
上記および下記で、式(I)と(III)の化合物のε位(4'-または4"-位)の配向は、(S)または(R)である。
【0005】
文献は、害虫を抑制するためのいくつかのマクロライド化合物を提唱している。しかしこれらの化合物の生物学的性質は完全には満足できるものではなく、従って、特に昆虫、ダニ目(Acarina)の代表の抑制のための、殺菌性を有するさらなる化合物を提供するニーズが存在する。本発明においてこの目的は、式(I)、(II)および(III)の本化合物を提供することにより達成される。
【0006】
本発明の化合物は、アベルメクチンの誘導体である。アベルメクチンは当業者に公知である。これらは、構造が密接に関連した殺菌活性化合物の群であり、微生物ストレプトミセス・アベルミチリス(Streptomyces avermitilis)の株を発酵して得られる。アベルメクチンの誘導体は、従来の化学合成法により得ることができる。
【0007】
ストレプトミセス・アベルミチリス(Streptomyces avermitilis)から得られるアベルメクチンは、A1a、A1b、A2a、A2b、B1a、B1b、B2aおよびB2bと呼ばれる。「A」および「B」と呼ぶ化合物は、5位にメトキシラジカルとOH基とを有する。「a」シリーズと「b」シリーズは、置換基R1(25位)がそれぞれsec-ブチルラジカルとイソプロピルラジカルである化合物である。化合物の名前の数1は、炭素原子22と23が2重結合により連結し、数2はこれらが1重結合により連結され、C原子23がOH基を有することを意味する。天然に存在するアベルメクチンに対応する本発明の天然に存在しないアベルメクチン誘導体中の具体的な腎臓タイプを示すために、本発明はの説明において、上記命名法が守られる、本発明で特許請求されるものは、B1シリーズの化合物の誘導体、特にアベルメクチンB1(特にB1aとB1b)の誘導体と、炭素原子22と23に1重結合を有する誘導体、25位に他の置換基を有する誘導体との混合物、ならびに対応する単糖である。
【0008】
式(I)の化合物の一部は互変異性体として存在してもよい。従って上記および下記で、式(I)の化合物はまた、各場合に特に言及されていなくても、適宜対応する互変異性体を含むものとして理解されるべきである。
【0009】
式(I)および適宜その互変異性体は、塩、例えば酸付加塩を形成することができる。これらの酸付加塩は、例えば強無機酸(例えば、硫酸、リン酸または塩酸のような鉱酸)、強有機カルボン酸(例えば、非置換または置換、例えばハロ置換されたC1-C4アルカンカルボン酸、例えば酢酸、不飽和または飽和ジカルボン酸、例えばシュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、もしくはフタル酸、ヒドロキシカルボン酸、例えばアスコルビン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸もしくはクエン酸、または安息香酸)、または有機スルホン酸(例えば、非置換または置換、例えばハロ置換されたC1-C4アルカン−またはアリール−スルホン酸、例えばメタン−もしくはp-トルエン−スルホン酸)と形成される。少なくとも1つの酸性基を有する式(I)の化合物はさらに、塩基と塩を形成することができる。塩基との適当な塩は、例えばアンモニア、もしくは有機アミン、例えばモルホリン、ピペリジン、ピロリジン、モノ−、ジ−もしくはトリ−低級アルキルアミン、例えばエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミンもしくはジメチルプロピルアミン、またはモノ−、ジ−もしくはトリヒドロキシ−低級アルキルアミン、例えばモノ−もしくはジ−エタノールアミンとの、金属塩、例えばアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩、例えばナトリウム、カリウム、もしくはマグネシウム塩である。対応する内部塩もまた、適宜形成される。遊離型が好ましい。式(I)の化合物の塩の中で、農薬として有利な塩が好ましい。上記および下記で式(I)の遊離化合物またはその塩への言及は、適宜それぞれ式(I)の対応する塩もしくは遊離化合物を含むものと理解すべきである。これは、式(I)の化合物の互変異性体およびその塩にも当てはまる。
【0010】
特に明記しない場合は、上記および下記で使用される一般的用語は以下の意味を有する。
【0011】
特に明記しない場合は、炭素含有基および化合物は、それぞれ1〜6個、好ましくは1〜4個、特に1または2個の炭素原子を含有する。
【0012】
基自体としての、および他の基や化合物(例えば、ハロアルキル、ハロアルコキシおよびハロアルキルチオ)の構造要素としてのハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素、特にフッ素、塩素、または臭素、特にフッ素または塩素である。
【0013】
基自体としての、および他の基や化合物(例えば、ハロアルキル、アルコキシおよびアルキルチオ)の構造要素としてのアルキルは、問題の基もしくは化合物中に各場合に含有される炭素原子の数を各場合に考慮して、直鎖(すなわち、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチルまたはオクチル)または分岐鎖(例えば、イソプロピル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、またはイソヘキシル)である。
【0014】
基自体としての、および他の基や化合物(例えば、ハロシクロアルキル、シクロアルコキシおよびシクロアルキルチオ)の構造要素としてのシクロアルキルは、問題の基もしくは化合物中に各場合に含有される炭素原子の数を各場合に考慮して、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、またはシクロオクチルである。
【0015】
基自体としての、および他の基や化合物の構造要素としてのアルケニルは、基中に含有される炭素原子の数および結合したかもしくは孤立した2重結合を考慮して、直鎖(例えば、ビニル、アルキル、2-ブテニル、3-ペンテニル、1-ヘキセニル、1-ヘプテニル、1,3-ヘキサジエニルまたは1,3-オクタジエニル)、または分岐鎖(例えば、イソプロペニル、イソブテニル、イソプレニル、tert-ペンテニル、イソヘキセニル、イソヘプテニルまたはイソオクテニル)である。3〜12個、特に3〜6個、特に3または4個の炭素原子を有するアルケニル基が好ましい。
【0016】
基自体としての、および他の基や化合物の構造要素としてのアルキニルは、問題の基もしくは化合物中に含有される炭素原子の数および結合したかもしくは孤立した2重結合を考慮して、直鎖(例えば、エチニル、プロパルギル、2-ブチニル、3-ペンチニル、1-ヘキシニル、1-ヘプチニル、3-ヘキセン-1-ニルまたは1,5-ヘプタジエ-3-ニル)、または分岐鎖(例えば、3-メチルブチ-1-ニル、4-エチルペンチ-1-ニル、4-メチルヘキシ-2-ニルまたは2-メチルヘプチ-3-ニル)である。基-CH2-C2-C11アルキニル、特に-CH2-C2-C5アルキニル、特に-CH2-C2-C3アルキニルが好ましい。
【0017】
アルキレンおよびアルケニレンは、直鎖または分岐鎖メンバーである;これらは、特に-CH2-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-、-CH2(CH3)-CH2-CH2-、-CH2C(CH3)2-CH2-、-CH2-CH=CH-、-CH2-CH=CH-CH2、または-CH2-CH=CH-CH2-CH2-である。
【0018】
ハロゲン置換された炭素含有基および化合物(例えば、ハロゲン置換されたアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシまたはアルキルチオ)は、部分的にハロゲン化または過ハロゲン化されてよく、ポリハロゲン化の場合、ハロゲン置換基は同じかまたは異なってもよい。基自体としての、および他の基や化合物(例えばハロアルコキシまたはハロアルキルチオ)の構造要素としてのハロアルキルの例は、フッ素、塩素、および/または臭素によりモノ〜トリ置換されたメチル(例えばCHF2またはCF3)、フッ素、塩素、および/または臭素によりモノ〜ペンタ置換されたエチル(例えば、CH2CF3、CF2CF3、CF2CCl3、CF2CHCl2、CF2CHF2、CF2CFCl2、CF2CHBr2、CF2CHCIF、CF2CHBrFまたはCClFCHClF)、フッ素、塩素、および/または臭素によりモノ〜ヘプタ置換されたプロピルまたはイソプロピル(例えば、CH2CHBrCH2Br、CF2CHFCF3、CH2CF2CF3、CF(CF3)2またはCH(CF3)2)、フッ素、塩素、および/または臭素によりモノ〜ノナ置換されたブチルまたはその異性体の1つ(例えば、CF(CF3)CHFCF3またはCH2(CF2)2CF3)、フッ素、塩素、および/または臭素によりモノ〜ウンデカ置換されたペンチルまたはその異性体の1つ(例えば、CF(CF3)(CHF2)CF3またはCH2(CF2)3CF3)、フッ素、塩素、および/または臭素によりモノ〜トリデカ置換されたヘキシルまたはその異性体の1つ(例えば、(CH2)4CHBrCH2Br、CF2(CHF)4CF3、CH2(CF2)4CF3またはC(CF3)2(CHF)2CF3)である。
【0019】
アリールは、特にフェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナトレニル、ペリレニルまたはフルオレニル、好ましくはフェニルである。
【0020】
ヘテロシクリルは、飽和または不飽和でもよく、N、OおよびS、特にNおよびSよりなる群から選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する、3〜7員の単環;または飽和または不飽和でもよく、1つの環または互いに独立に両方の環に、N、OおよびSよりなる群から選択される8〜14個のヘテロ原子を含有する、2環系を含有するとして理解される。
【0021】
ヘテロシクリルは、特にピペリジニル、ピペラジニル、オキシラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピリジル、N-イキシドピリジニオ、ピリミジニル、ピラジニル、s-トリアジニル、1,2,4-トリアジニル、チエニル、フラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロフラニル、ピラニル、テトラヒドロピラニル、ピロリル、ピロリニル、ピロリジニル、ピラジニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、チアジアゾリル、チアゾリニル、チアゾリジニル、オキサジアゾリル、フタルイミドリル、ベンゾチエニル、キノリニル、キノキサリニル、ベンゾフラニル、ベンズイミダゾリル、ベンズピロリル、ベンズチアゾリル、インドリニル、イソインドリニル、クマリニル、インダゾリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、プテリジニル、またはプリニル(これらは、好ましくはC原子を介して結合される)であり、チエニル、ベンゾフラニル、ベンズチアゾリル、テトラヒドロピラニルまたはインドリルが好ましく、特にピリジルまたはチアゾリルである。該ヘテロシクリルラジカルは、好ましくは非置換であるか、または環系上の置換の可能性により、ハロゲン、=O、-OH、=S、SH、ニトロ、C1-C6アルキル、C1-C6ヒドロキシアルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C6ハロアルキル、C1-C6ハロアルコキシ、フェニル、ベンジル、-C(=O)-R6および-CH2-C(=O)-R6よりなる群から選択される1〜3個の置換基により置換される。
【0022】
本発明において、以下が参照される。
【0023】
(2) R1はイソプロピルまたはsec-ブチルであり、好ましくはイソプロピルとsec-ブチル誘導体の混合物が存在する式(I)の群(1)の化合物;
(3) R1はシクロヘキシルである式(I)の群(1)の化合物;
(4) R1は1-メチル-ブチルである式(I)の群(1)〜(4)の化合物;
(5) ε位の配向は(R)である式(I)の群(1)〜(4)の1つの化合物;
(6) ε位の配向は(S)である式(I)の群(1)〜(4)の1つの化合物;
(7) nは1である、式(I)の群(1)〜(6)の1つの化合物;
(8) nは0である、式(I)の群(1)〜(6)の1つの化合物;
(9) X-Yは-CH=CH-である、式(I)の群(1)〜(8)の1つの化合物;
(10) X-Yは
-CHn=CH2-である、式(I)の群(1)〜(8)の1つの化合物;
(11) Uは-N(R2)-O(R3)である、式(I)の群(1)〜(10)の1つの化合物;
(12) Uは-N+(O-)=C(RZ)(RE)である、式(I)の群(1)〜(10)の1つの化合物;
(13) R3は-Q、-C(=O)-Z-Qまたは-CNであり、R2は-Qから独立に取られる、式(I)の群(11)の化合物;
(14) R3は-Q、-C(=O)-Z-Qまたは-CNであり、R2は-C(=O)-Z-Qから独立に取られる、式(I)の群(11)の化合物;
(15) R3は-Q、-C(=O)-Z-Qまたは-CNであり、R2は-CNである、式(I)の群(11)の化合物;
(16) R2は-Q、-C(=O)-Z-Qまたは-CNであり、R3は-Qから独立に取られる、式(I)の群(11)の化合物;
(17) R2は-Q、-C(=O)-Z-Qまたは-CNであり、R3は-C(=O)-Z-Qから独立に取られる、式(I)の群(11)の化合物;
(18) R2は-Q、-C(=O)-Z-Qまたは-CNであり、R3は-CNである、式(I)の群(11)の化合物;
(19) Zは結合である、式(I)の群(13)〜(18)の1つの化合物;
(20) ZはOである、式(I)の群(13)〜(18)の1つの化合物;
(21) Zは-NR4-である、式(I)の群(13)〜(18)の1つの化合物;
(22) R2とR3は一緒に3員のアルキレンブリッジであり、これは非置換であるかまたはモノ〜トリ置換される、式(I)の群(11)の化合物;
(23) R2とR3は一緒に4員のアルキレンブリッジであり、これは非置換であるかまたはモノ〜トリ置換される、式(I)の群(11)の化合物;
(24) R2とR3は一緒に5員のアルキレンブリッジであり、これは非置換であるかまたはモノ〜トリ置換される、式(I)の群(11)の化合物;
(25) R2とR3は一緒に6員のアルキレンブリッジであり、これは非置換であるかまたはモノ〜トリ置換される、式(I)の群(11)の化合物;
(26) R2とR3は一緒に7員のアルキレンブリッジであり、これは非置換であるかまたはモノ〜トリ置換される、式(I)の群(11)の化合物;
(27) R2とR3は一緒に3員のアルケニレンブリッジであり、これは非置換であるかまたはモノ〜トリ置換される、式(I)の群(11)の化合物;
(28) R2とR3は一緒に4員のアルケニレンブリッジであり、これは非置換であるかまたはモノ〜トリ置換される、式(I)の群(11)の化合物;
(29) R2とR3は一緒に5員のアルケニレンブリッジであり、これは非置換であるかまたはモノ〜トリ置換される、式(I)の群(11)の化合物;
(30) R2とR3は一緒に6員のアルケニレンブリッジであり、これは非置換であるかまたはモノ〜トリ置換される、式(I)の群(11)の化合物;
(31) R2とR3は一緒に7員のアルケニレンブリッジであり、これは非置換であるかまたはモノ〜トリ置換される、式(I)の群(11)の化合物;
(32) REは-Q、-C(=O)-Z-Qまたは-CNであり、RZは-Qから独立に取られる、式(I)の群(12)の化合物;
(33) REは-Q、-C(=O)-Z-Qまたは-CNであり、RZは-C(=O)-Z-Qから独立に取られる、式(I)の群(12)の化合物;
(34) REは-Q、-C(=O)-Z-Qまたは-CNであり、RZは-CNである、式(I)の群(12)の化合物;
(35) RZは-Q、-C(=O)-Z-Qまたは-CNであり、REは-Qから独立に取られる、式(I)の群(12)の化合物;
(36) RZは-Q、-C(=O)-Z-Qまたは-CNであり、REは-C(=O)-Z-Qから独立に取られる、式(I)の群(12)の化合物;
(37) RZは-Q、-C(=O)-Z-Qまたは-CNであり、REは-CNである、式(I)の群(12)の化合物;
(38) zは結合である、式(I)の群(32)〜(37)の1つの化合物;
(39) ZはOである、式(I)の群(32)〜(37)の1つの化合物;
(40) Zは-NR4-である、式(I)の群(32)〜(37)の1つの化合物;
(41) RZとREは一緒に3員のアルキレンブリッジであり、これは非置換であるかまたはモノ〜トリ置換される、式(I)の群(12)の化合物;
(42) RZとR3は一緒に4員のアルキレンブリッジであり、これは非置換であるかまたはモノ〜トリ置換される、式(I)の群(12)の化合物;
(43) RZとREは一緒に5員のアルキレンブリッジであり、これは非置換であるかまたはモノ〜トリ置換される、式(I)の群(12)の化合物;
(44) RZとREは一緒に6員のアルキレンブリッジであり、これは非置換であるかまたはモノ〜トリ置換される、式(I)の群(12)の化合物;
(45) RZとREは一緒に7員のアルキレンブリッジであり、これは非置換であるかまたはモノ〜トリ置換される、式(I)の群(12)の化合物;
(46) RZとREは一緒に3員のアルケニレンブリッジであり、これは非置換であるかまたはモノ〜トリ置換される、式(I)の群(12)の化合物;
(47) RZとREは一緒に4員のアルケニレンブリッジであり、これは非置換であるかまたはモノ〜トリ置換される、式(I)の群(12)の化合物;
(48) RZとREは一緒に5員のアルケニレンブリッジであり、これは非置換であるかまたはモノ〜トリ置換される、式(I)の群(12)の化合物;
(49) RZとREは一緒に6員のアルケニレンブリッジであり、これは非置換であるかまたはモノ〜トリ置換される、式(I)の群(12)の化合物;
(50) RZとREは一緒に7員のアルケニレンブリッジであり、これは非置換であるかまたはモノ〜トリ置換される、式(I)の群(12)の化合物。
【0024】
本発明の範囲内において、表A1〜A8および表1〜48に記載の式(I)の化合物、および適宜その互変異性体、互変異性体の混合物、E/Z異性体およびE/Z異性体の混合物が特に好ましい。
【0025】
本発明はまた、式(I)の化合物、および適宜その互変異性体の調製方法を提供し、ここで
(A) (1)で定義される式(I)の化合物(ここでUは-NHOR3であり、R3は式(I)について(1)で上記したものと同じ意味を有する)の調製のために、式
【0026】
【化2】

【0027】
(式中、GはHまたは保護基であり、n、X-Y、R1およびR3は式(I)について(1)で上記したものと同じ意味を有する)の化合物を還元剤で処理し;または
(B) 式
【0028】
【化3】

【0029】
(式中、GはHまたは保護基であり、n、X-Y、R1、REおよびRZは式(I)について(1)で上記したものと同じ意味を有する)の化合物の調製のために、式
【0030】
【化4】

【0031】
(式中、GはHまたは保護基であり、n、X-Y、R1、REおよびRZは式(I)について(1)に示したものと同じ意味を有する)の化合物に、式RE-C(=O)-RZ(式中、REとRZは式(I)について(1)で上記したものと同じ意味を有する)の化合物を反応させ;または
(C) 上記(B)で定義される式(Ia)の化合物の調製のために、式
【0032】
【化5】

【0033】
(式中、n、X-Y、R1、REおよびRZは式(I)について(1)で上記したものと同じ意味を有する)の化合物を酸化剤で処理し;または
(D) 上記(B)で定義される式(Ib)の化合物(式中、R2とR3はHである)の調製のために、上記(B)で定義されるような式(Ia)の化合物に、式Q1-O-NH2(式中、Q1はH、C1-C12アルキル、C2-C12アルケニル、C2-C12アルキニル、C3-C12シクロアルキル、C5-C12シクロアルケニル、アリールまたはヘテロシクリルであり、これらは非置換であるかまたはモノもしくはトリ置換され、上記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリールおよびヘテロシクリルラジカルの置換基は、式(I)の(1)で上記したものと同じ意味を有する)を反応させ;または
(E) 式
【0034】
【化6】

【0035】
(式中、GはHまたは保護基であり、n、X-Y、R1、REおよびRZは式(I)について(1)で上記したものと同じ意味を有する)の化合物の調製のために、上記(B)で定義される式(Ia)の化合物に還元剤を反応させ;または
(F) 式
【0036】
【化7】

【0037】
(式中、GはHまたは保護基であり、n、X-Y、R1、REおよびRZは式(I)について(1)で上記したものと同じ意味を有し、Q2はH、C1-C12アルキル、C2-C12アルケニル、C2-C12アルキニル、C3-C12シクロアルキル、C5-C12シクロアルケニル、アリール、またはヘテロシクリルであり、これらは非置換であるかまたはモノ〜ペンタ置換され、上記したアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリールおよびヘテロシクリルラジカルの置換基は、式(I)について(1)で上記したものと同じ意味を有する)の化合物の調製のために、
上記(B)で定義される式(Ia)の化合物に、化合物Q2-Mまたは化合物Q2-M-X1(ここで両方のQ2は上記と同じ意味を有し、Mはリチウム、マグネシウムまたは亜鉛であり、X1は塩素、臭素、ヨウ素、またはトリフルオロメタンスルホン酸塩である)を反応させ;または
(G) 式
【0038】
【化8】

【0039】
(式中、GはHまたは保護基であり、n、X-Y、R1、REおよびRZは式(I)について(1)で上記したものと同じ意味を有し、Q3とQ4は互いに独立に、H、C1-C12アルキル、C2-C12アルケニル、C2-C12アルキニル、C3-C12シクロアルキル、C5-C12シクロアルケニル、アリール、またはヘテロシクリルであり、これらは非置換であるかまたはモノ〜ペンタ置換され、記載のアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリールおよびヘテロシクリルラジカルの置換基は、式(I)について(1)で上記したものと同じ意味を有する)の化合物の調製のために、
上記(B)で定義される式(Ia)の化合物に、化合物Q3-C≡C-Q4(ここでQ3とQ4は上記と同じ意味を有する)を反応させ;または
(H) 式
【0040】
【化9】

【0041】
(式中、GはHまたは保護基であり、n、X-Y、R1、REおよびRZは式(I)について(1)で上記したものと同じ意味を有し、Q5、Q6、Q7およびQ8は互いに独立に、H、C1-C12アルキル、C2-C12アルケニル、C2-C12アルキニル、C3-C12シクロアルキル、C5-C12シクロアルケニル、アリール、またはヘテロシクリルであり、これらは非置換であるかまたはモノ〜ペンタ置換され、記載のアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリールおよびヘテロシクリルラジカルの置換基は、式(I)について(1)で上記したものと同じ意味を有する)の化合物の調製のために、
上記(B)で定義される式(Ia)の化合物に、化合物Q5Q6C=CQ7Q8(ここでQ5、Q6、Q7およびQ8は、式(If)について(H)で上記したものと同じ意味を有する)を反応させ;または
(J) 上記(B)で定義される式(Ib)の化合物(ここでR2とR3は式(I)について(1)で上記したものと同じ意味を有する)の調製のために、
上記(B)で定義される式(Ib)の化合物(ここでR2はHであり、R3は式(I)について(1)で上記したものである)に、化合物Q-X2を、化合物Q-C(=O)-Clを、化合物Q-O-C(=O)-Clを、化合物Q-N=C=Oを、または化合物(ここでQは、式(I)について(1)で上記したものと同じ意味を有し、X2は塩素、臭素、ヨウ素、アルキルスルホン酸塩、ハロアルキルスルホン酸塩、またはアリールスルホン酸塩である)を反応させ;または
(K) 上記(B)で定義され、R2とR3は式(I)について(1)で上記したものと同じ意味を有する式(Ib)の化合物の調製のために、上記(B)で定義される式(Ib)の化合物(ここでR2は式(I)について(1)で上記したものと同じ意味を有し、R3はHである)に、化合物Q-X2(ここでX2は塩素、臭素、ヨウ素、アルキルスルホン酸塩、ハロアルキルスルホン酸塩、またはアリールスルホン酸塩である)を、化合物Q-O-C(O)-Clを、または化合物Q-N=C=O(ここでQは、式(I)について(1)で上記したものと同じ意味を有する)を反応させ;または
(L) 式(I)
【0042】
【化10】

【0043】
(式中、GはHまたは保護基であり、n、X-Y、R1およびR3は式(I)について(1)で上記したものと同じ意味を有し、X3は-CNまたは-CO-Q12または-CO-O-Q12であり、Q9、Q10、Q11およびQ12は互いに独立に、H、C1-C12アルキル、C2-C12アルケニル、C2-C12アルキニル、C3-C12シクロアルキル、C5-C12シクロアルケニル、アリール、またはヘテロシクリルであり、これらは非置換であるかまたはモノ〜ペンタ置換され、記載のアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリールおよびヘテロシクリルラジカルの置換基は、式(I)について(1)で上記したものと同じ意味を有する)の化合物の調製のために、
上記(B)で定義される式(Ib)の化合物(ここでR2は式(I)について(1)で上記したものと同じ意味を有する)に、化合物Q10Q11C=CQ9X3(ここでQ9、Q10、Q11およびX3は、式(I)について(L)で上記したものと同じ意味を有する)を反応させ;
かつ、変法(A)〜(L)の各場合に、式(I)の化合物(5位の置換基はOHである)の合成のために必要なら、保護基が除去される。
【0044】
式(II)と式(III)の化合物は新規であり、本発明の態様でもある。これらは、式(I)の化合物の合成のための重要な中間体であり、それ自体公知の方法により調製することができる。驚くべきことにこれらはまた、有用な殺虫剤でもある。式(I)の化合物の合成のための、式(II)と式(III)の化合物、および5位に保護基を有する式(I)の化合物の使用、式(II)と(III)の該化合物による害虫の抑制方法、およびこれらを含有する殺菌組成物はまた本発明の対称である。好ましい置換基は、(2)〜(50)中の式(I)の化合物について定義したものと同じである。式(I)、(II)および(III)の化合物(ここで、5位の基GはHである)が好ましい。
【0045】
式(I)の化合物の互変異性体に関連する上記のコメントは、その互変異性体について上記および下記される出発物質および中間体にも同様に適用される。
【0046】
その遊離型または保護基型に官能基を有する化合物は、さらなる式(I)の化合物の調製のための出発物質として使用することができる。かかる操作に、当業者に公知の方法を適用することができる。
【0047】
例えば、QがCH2CH2OC(=O)CH3である式(I)の化合物は、QがCH2CH2OHである式(I)の化合物に変換することができる。さらに標準的反応は、QがCH2CH2OCH2O-アルキルまたは-CH2CH2N3である式(I)の化合物を与えることができる。Qが-CH2CH2N3である式(I)の化合物は、Qが-CH2CH2NH2である式(I)の化合物に変換することができる。例えばHal-C(=O)R5でかかる式(I)の化合物を処理すると、Qが-CH2CH2NHCOR5である式(I)の化合物が得られる。
【0048】
上記および下記の反応は、例えば適当な溶媒または希釈剤またはこれらの混合物の非存在下または通常存在下で、それ自体公知の方法で行うことができ、反応は、必要に応じて、冷却して、室温で、または加熱して、例えばほぼ-80℃〜反応媒体の沸騰温度の範囲で、好ましくは約0℃〜約+150℃の範囲で、かつ必要であれば、密封容器中で加圧して、不活性ガス雰囲気中、および/または無水条件下で行われる。特に有利な反応条件は、実施例に記載されている。
【0049】
反応時間は決定的に重要ではなく、約0.1〜約24時間、特に約0.5〜約10時間の反応時間が好ましい。
【0050】
生成物は、通常の方法、例えばろ過、結晶化、蒸留、またはクロマトグラフィー、またはこれらの方法の任意の適当な組合せにより単離される。
【0051】
式(I)の化合物の調製に使用される上記および下記の出発物質、および適宜その互変異性体は、後述されるようにそれ自体公知の方法により調製することができる。
【0052】
式(I)、(II)、および(III)の化合物中の保護基Gには以下がある:アルキルエーテルラジカル、例えばメトキシメチル、メチルチオメチル、tert-ブチルチオメチル、ベンジルオキシメチル、p-メトキシベンジル、2-メトキシエトキシメチル、2,2,2-トリクロロエトキシメチル、2-(トリメチルシリル)エトキシメチル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、1-エトキシエチル、1-(2-クロロエトキシ)エチル、1-メトキシ-1-メトキシエチル、1-メチル-1-ベンジルオキシエチル、トリクロロエチル、2-トリメチルシリルエチル、tert-ブチル、アリル、p-メトキシフェニル、2,4-ジニトロフェニル、ベンジル、p-メトキシベンジル、o-ニトロベンジル、p-ニトロベンジル、トリフェニルメチル;トリアルキルシリルラジカル、例えばトリメチルシリル、トリエチルシリル、ジメチル-tert-ブチルシリル、ジメチル-イソプロピルシリル、ジメチル-1,1,2-トリメチルプロピルシリル、ジエチル-イソプロピルシリル、ジメチル-tert-ヘキシルシリル、またフェニル-tert-アルキルシリル基、例えばジフェニル-tert-ブチルシリル;エステル、例えばギ酸エステル、酢酸エステル、クロロ酢酸エステル、ジクロロ酢酸エステル、トリクロロ酢酸エステル、トリフルオロ酢酸エステル、メトキシ酢酸エステル、フェノキシ酢酸エステル、ピバル酸エステル、安息香酸エステル;アルキル炭酸塩、例えばメチル−、9-フルオレニルメチル−、エチル−2,2,2-トリクロロエチル、2-(トリメチルシリル)エチル−、ビニル−、アリル−、ベンジル−、p-メトキシベンジル−、o-ニトロベンジル−、p-ニトロベンジル−、またp-ニトロフェニル炭酸塩。
【0053】
トリアルキルシリルラジカル、例えばトリメチルシリル、トリエチルシリル、ジメチル−tert-ブチルシリル、ジフェニル−tert-ブチルシリル、エステル、例えばメトキシ酢酸エステルおよびフェノキシ酢酸エステル、および炭酸塩、例えば9-フルオレニルメチル炭酸塩、およびアルキル炭酸塩が好ましい。ジメチル−tert-ブチルシリルエーテルが特に好ましい。
【0054】
保護基の除去には、ルイス酸、例えば塩酸、メタンスルホン酸、BF3*OEt2、ピリジン中HF、Zn(BF4)2*H2O、p-トルエンスルホン酸、AlCl3、HgCl2;フッ化アンモニウム、例えばフッ化テトラブチルアンモニウム;塩基、例えばアンモニア、トリアルキルアミンまたは複素環塩基;触媒による水素分解、例えばパラジウム担持活性炭;還元剤、例えば水素化ホウ素ナトリウムまたは水素化トリブチルスズと触媒、例えばPd(PPh3)4、または亜鉛と酢酸が好ましい。
【0055】
酸、例えばメタンスルホン酸または;水素化ホウ素ナトリウムとPd(O);塩基、例えばアンモニア、トリエチルアミンまたはピリジン;特にピリジン中のHF、またはメタンスルホン酸が好ましい。
変法(A):
溶媒および希釈剤の例は以下を含む:芳香族、脂肪族および脂環式炭化水素およびハロゲン化炭化水素、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン、石油エーテル、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、トリクロロメタン、テトラクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエテン、またはテトラクロロエテン;エーテル、例えばジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジメトキシジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、またはジオキサン;アルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコールまたはグリセロール;カルボン酸、例えば酢酸、ピバル酸またはギ酸;ケトン、例えばアセトン、メチルエチルケトン、またはメチルイソブチルケトン;カルボン酸エステル、酢酸メチル、酢酸エチル、または安息香酸のエステル;アミド、例えばN,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジエチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、またはヘキサメチルリン酸トリアミド;ニトリル、例えばアセトニトリルまたはプロピオニトリル;およびスルホキシド、例えばジメチルスルホキシド;およびまた水;または上記溶媒の混合物;特に、エーテル、アルコール、水、カルボン酸、またはこれらの混合物、さらにテトラヒドロフラン、ピバル酸または水が好ましい。
【0056】
反応は、ほぼ室温から使用される溶媒の沸点の温度範囲で行うこと有利であり、好ましくは10〜30℃である。
【0057】
還元剤の例は当業者に公知であり、これらには、水素化物;特に水素化ホウ素、EEジー水素化ホウ素ナトリウムまたはシアノ水素化ホウ素ナトリウムが適している。
【0058】
変法(A)の好適な実施態様において、反応はシアノ水素化ホウ素ナトリウムを用いて室温で、テトラヒドロフランでピバル酸と水の存在下で行われる。
【0059】
この変法の特に好適な条件は、実施例A1.1、A1.2、A5.1およびA6.1に記載されている。
変法(B):
溶媒と希釈剤の例は、変法(A)で上記したものを含み、特にエステル、水またはこれらの混合物が適し、または溶媒を使用しないことが適している。
【0060】
反応は、ほぼ室温から使用される溶媒の沸点の温度範囲で行うことが有利であり、好ましくは10〜30℃である。
【0061】
化合物RE-C(=O)-RZの例には、ケトンまたはアルデヒド、例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒドまたはアセトンがある。
【0062】
変法(B)の好適な実施態様において、反応は化合物RE-C(=O)-RZを溶媒として行われる。
【0063】
変法(B)の別の好適な実施態様において、反応は、酢酸エチルと水の混合物中の化合物RE-C(=O)-RZを用いて行われる。
【0064】
この変法の特に好適な条件は、例えば実施例A7.1とA7.2に記載されている。
変法(C):
溶媒と希釈剤の例には、変法(A)で上記したものを含む:特に、ハロゲン化炭化水素、例えばジクロロメタンまたはトリクロロメタンが好ましい。
【0065】
反応は、0℃から使用される溶媒の沸点の温度範囲で行うこと有利であり、好ましくは0℃〜室温である。
【0066】
酸化剤の例は当業者に公知であり、例えば無機塩、例えば過ヨウ素酸ナトリウムまたは過マンガン酸カリウム;酸化物、例えば二酸化セレンまたは酸化水銀;過酸化物、例えば過酸化水素またはジメチルジオキシラン;または過酸;特に、過酸、例えば3-クロロ過安息香酸または過酢酸が適している。
【0067】
この変法の特に好ましい条件は、例えば実施例A8.1に記載されている。
変法(D):
溶媒と希釈剤の例は、変法(A)で上記したものを含み、特にアルコール、例えばエタノール、メタノール、またはイソプロパノールが適している。
【0068】
反応は、ほぼ室温から使用される溶媒の沸点の温度範囲で行うこと有利である。
【0069】
化合物Q1-O-NH2の例には、N-非置換ヒドロキシルアミン、例えばO-メチルヒドロキシルアミン、O-フェニルヒドロキシルアミンまたはヒドロキシルアミンがある。
【0070】
変法(D)の好適な実施態様において、反応は、塩酸ヒドロキシルアミンを用いて、重炭酸ナトリウムの存在下で60℃で、メタノールを溶媒として行われる。
【0071】
この変法の特に好適な条件は、例えば実施例A4.1に記載されている。
変法(E):
溶媒と希釈剤の例は、変法(A)で上記したものを含み、特にエーテル、アルコール、水、カルボン酸、またはこれらの混合物が適しており、さらにテトラヒドロフラン、酢酸または水が適している。
【0072】
反応は、ほぼ室温から使用される溶媒の沸点の温度範囲で行うこと有利であり、10〜30℃での反応が好ましい。
【0073】
還元剤の例は当業者に公知であり、これらには、水素化物があり、特に水素化ホウ素、例えば水素化ホウ素ナトリウムまたはシアノ水素化ホウ素ナトリウムが適している。
【0074】
変法(E)の好適な実施態様において、反応はシアノ水素化ホウ素ナトリウムを用いて室温で、テトラヒドロフランを溶媒として行われる。
【0075】
この変法の特に好適な条件は、例えば実施例A2.1に記載されている。
変法(F):
溶媒と希釈剤の例は、変法(A)で上記したものを含み、特にエーテル、例えばジエチルエーテルまたはテトラヒドロフランが適している。
【0076】
反応は、0℃から使用される溶媒の沸点の温度範囲で行うこと有利であり、好ましくは室温である。
【0077】
この変法の特に好適な条件は、例えば実施例A2.2、A2.3およびA2.6に記載されている。
変法(G):
溶媒と希釈剤の例は、変法(A)で上記したものを含み、特にエーテル、例えばジエチルエーテルまたはテトラヒドロフラン、芳香族炭化水素、例えばベンゼン、トルエン、もしくはキシレンが適し、または溶媒無しが適している。
【0078】
反応は、0℃から使用される溶媒の沸点の温度範囲、好ましくは0℃〜80℃で行うこと有利である。
【0079】
変法(G)の好適な実施態様において、反応は0℃で、テトラヒドロフランを溶媒として行われる。
【0080】
この変法の特に好適な条件は、例えば実施例A3.2に記載されている。
変法(H):
溶媒と希釈剤の例は、変法(A)で上記したものを含み、特にエーテル、例えばジエチルエーテルまたはテトラヒドロフラン、芳香族炭化水素、例えばベンゼン、トルエン、もしくはキシレンが適し、または溶媒無しが適している。
【0081】
反応は、0℃から使用される溶媒の沸点の温度範囲、好ましくは0℃〜80℃で行うこと有利である。
【0082】
変法(H)の好適な実施態様において、反応は80℃で、トルエンを溶媒として行われる。
【0083】
この変法の特に好適な条件は、例えば実施例A3.1に記載されている。
変法(J):
溶媒と希釈剤の例は、変法(A)で上記したものを含み、特に炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エステルまたはエーテル、例えばヘキサン、トルエン、ジクロロメタン、酢酸エチル、またはテトラヒドロフラン;または水;またはこれらの混合物が適している。
【0084】
反応は、0℃から使用される溶媒の沸点の温度範囲、好ましくは0℃〜室温で、塩基、例えば無機塩基、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムもしくは重炭酸ナトリウム、または有機塩基、例えばピリジン、トリエチルアミン、もしくはN-エチル-N,N-ジイソプロピルアミンの存在下;または塩基の存在無しで行うこと有利である。
【0085】
変法(J)の好適な実施態様において反応は、重炭酸塩の存在下で室温で、酢酸エチルと水の混合物を溶媒として行われる。
【0086】
変法(J)の別の好適な実施態様において反応は、塩基無しで室温で、酢酸エチルを溶媒として行われる。
【0087】
この変法の特に好適な条件は、例えば実施例A1.3、A1.4およびA2.4に記載されている。
変法(K):
溶媒と希釈剤の例は、変法(A)で上記したものを含み、特に炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エステルまたはエーテル、例えばヘキサン、トルエン、ジクロロメタン、酢酸エチル、またはテトラヒドロフラン;または水;またはこれらの混合物が適している。
【0088】
反応は、0℃から使用される溶媒の沸点の温度範囲、好ましくは0℃〜室温で、塩基、例えば無機塩基、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムもしくは重炭酸ナトリウム、または有機塩基、例えばピリジン、トリエチルアミン、もしくはN-エチル-N,N-ジイソプロピルアミンの存在下;または塩基の存在無しで行うこと有利である。
【0089】
変法(K)の好適な実施態様において反応は、重炭酸塩の存在下で室温で、酢酸エチルと水の混合物を溶媒として行われる。
【0090】
変法(K)の別の好適な実施態様において反応は、塩基無しで室温で、酢酸エチルを溶媒として行われる。
【0091】
この変法の特に好適な条件は、例えば実施例A2.7およびA2.8に記載されている。
変法(L):
溶媒と希釈剤の例は、変法(A)で上記したものを含み、特にエーテル、例えばジエチルエーテルまたはテトラヒドロフラン、または芳香族炭化水素、例えばベンゼン、トルエンまたはキシレンが適し、または溶媒無しが適している。
【0092】
反応は、0℃から使用される溶媒の沸点の温度範囲、好ましくは0℃〜80℃で行われる。
【0093】
変法(L)の好適な実施態様において反応は、室温で、溶媒を使用せずに行われる。
【0094】
この変法の特に好適な条件は、例えば実施例A2.5に記載されている。
【0095】
式(I)の化合物は、可能な異性体の1つの形またはからの混合物の形で、純粋な異性体の形で、または異性体混合物の形で、ジアステレオ異性体の形でもよく;本発明は、純粋な異性体とジアステレオ異性体混合物との両方に関し、従って立体化学的詳細が各場合に具体的に記載されていなくても、上記および下記でそのように理解すべきである。
【0096】
ジアステレオ異性体混合物は、公知の方法により純粋な異性体に分離することができ、例えば溶媒から再結晶化して、クロマトグラフィーにより、例えばアセチルセルロースの高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により、適当な微生物の助けを借りて、特定の固定化酵素を用いて切断して、または例えばクラウンエーテルを使用して包接化合物の形成により1つの異性体のみを複合体化して分離することができる。
【0097】
異性体の対応する混合物の分離とは別に、立体選択的合成の公知の方法により、例えば対応する適当な立体化学を有する出発物質を使用して本発明の方法を実施することにより、本発明に従って純粋なジアステレオ異性体を得ることができる。
【0098】
各場合に、より生物活性のある異性体を単離または合成することが有利であり、ここで個々の成分は異なる生物活性を有する。
【0099】
式(I)の化合物はまた、その水和物の形で得られ、および/または他の溶媒、例えば固体型で化合物の結晶化に使用されている溶媒を含有してもよい。
【0100】
本発明は、方法のいずれかの段階で出発物質または中間体として得られる化合物が出発物質として使用され、残りのすべてのもしくは一部の工程が行われるか、または出発物質が、誘導体および/または塩および/またはジアステレオ異性体の形で使用されるか、または特に反応条件下で形成される、方法のすべての実施態様に関する。例えば官能基または保護基を好ましくは5位に有する式(I)の化合物は、さらなる式(I)の化合物の調製の出発物質として使用することができる。かかる操作における、当業者に公知の方法を使用することができる。
【0101】
本発明の方法において、特に好ましい式(I)の化合物を与える出発物質と中間体を使用することが好ましい。
【0102】
本発明は特に、実施例A1.1〜A8.1に記載の調製法に関する。
【0103】
害虫抑制の分野において、本発明の式(I)の化合物は、低濃度でも非常に有利な殺生物スペクトルと非常に広いスペクトルを有し、温血動物、魚および植物が充分に耐性である、貴重な予防および/または治療活性を示す活性成分である。これらは驚くべきことに、植物害虫の抑制、およびヒトおよびさらに生産性家畜動物やペットの外部および内部寄生虫を抑制するのに、同様に適している。これらは、通常の感受性動物の害虫、および耐性動物の害虫、例えば昆虫、好ましくは鱗翅目 (Lepidoptera) ;鞘翅目 (Coleoptera) 、同翅目(Homoptera)、直翅目(Orthoptera)、等翅目(Isoptera)、チャタテムシ目(Psocoptera)、シラミ目(Anoplura)、ハジラミ目(Mallophaga)、総翅類(Thysanoptera)、異翅類(Heteroptera)、ノミ目(Siphonaptera)、ヒメントプテラ目(Hymentoptera)、シミ目(Thysanura)、およびダニ目(Acarina)、線虫、条虫、および吸虫の代表的なもののすべてのまたは個々の成長段階で有効であり、同時に有用な生物を防御する。該動物害虫は特に、例えばヨーロッパ特許出願EP-A-736252、第5頁55行〜第6頁55行に記載されている。従ってそこに記載される害虫は、参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0104】
本発明の活性成分の殺虫またはダニ駆除活性は、害虫の死亡率で直接的(これは、直後またはしばらく後に起き、例えば脱皮時)、または間接的(例えば、産卵および/またはふ化率の減少、少なくとも50〜60%の死亡率に対応する良好な活性)に現れる。
【0105】
また本発明の化合物を使用して、線形動物綱の害虫を抑制することもできる。かかる害虫には、例えば根瘤線虫、包嚢形成線虫、および茎と葉の線虫がある。
【0106】
特にダイズシストセンチュウ(Heterodera)種、例えばヘテロデラ・シャクチイ(Heterodera schachtii)、ヘテロデラ・アヴェニー(Heterodera avenae)およびヘテロデラ・トリフォリイ(Heterodera trifolii);グロボデラ(Globodera)種、グロボデラ・ロストキエンシス(Globodera rostociensis);キタネコブセンチュウ(Meloidogyne)種、例えばメロイドギネ・インコグニタ(Meloidogyne incognita)、およびメロイドギネ・ジャバニカ(Meloidogyne javanica);ラドホルス(Radopholus)種、例えばラドホルス・シミイス(Radopholus simiis);ネグサレセンチュウ(Pratylenchus)、例えばプラチレンクス・ネグレクタンス(Pratylenchus neglectans)とプラチレンクス・ペネトランス(Pratylenchus penetrans);チレンクルス(Tylenchulus)種、例えばチレンクルス・セミペネトランス(Tylenchulus semipenetrans);ロンギドルス(Longidorus)、トリコドルス(Trichodorus)、キシフィネマ(Xiphinema)、ジチレンクス(Ditylenchus)、アフィーンコイデス(Apheenchoides)とアングイナ(Anguina);キタネコブセンチュウ(Meloidogyne)、例えばメロイドギネ・インコグニタ(Meloidogyne incognita)、およびダイズシストセンチュウ(Heterodera)、例えばヘテロデラ・グリシネス(Heterodera glycines)。
【0107】
本発明の特に重要な態様は、寄生性の食害虫に対する植物の防御における本発明の式(I)の化合物の使用である。
【0108】
本発明の化合物は、農業、園芸および林業における植物、特に有用な植物や観賞植物、またはかかる植物の一部、例えば果実、花、葉、茎、塊茎もしくは根に存在する上記種類の害虫を抑制、すなわち阻害または破壊するのに使用することができ、ある場合には、遅く成長する植物の部分を、これらの害虫に対して防御する。
【0109】
標的作物には、穀類、例えばコムギ、オオムギ、ライ麦、オート麦、コメ、トウモロコシ;ビート、例えばサトウキビおよび飼料ビート;果実、例えばなし状果、石果および小果樹、例えばリンゴ、ナシ、プラム、モモ、アーモンド、サクランボ、およびベリー類、例えばイチゴ、ラスベリー、およびブラックベリー;マメ科植物、例えばインゲンマメ、レンズマメ、エンドウおよびダイズ;油料植物、例えばナタネ、マスタード、ケシ、オリーブ、ヒマワリ、ココナツ、ヒマシ油、カカオおよび落花生;ウリ科(Cucurbitaceae)、例えばインゲンマメ、キュウリ、およびメロン;繊維植物、例えば綿花、亜麻、麻、およびジュート;柑橘類、例えばオレンジ、レモン、グレープフルーツ、およびマンダリン;野菜、例えばほうれん草、レタス、アスパラガス、キャベツ、ニンジン、タマネギ、トマト、ナッツ、コーヒー、ナス、サトウキビ、お茶、コショウ、ブドウ、ホップ、バナナ、天然ゴム植物、および観賞植物がある。
【0110】
本発明の化合物の用途のさらなる領域は、保存物品と保存質の防御、および原料の防御、また衛生分野、特に家畜動物および生産性家畜を上記種類の害虫に対して防御、さらに詳しくは家畜動物(特にネコやイヌ)のノミ、ダニおよび線虫に対しての防御である。
【0111】
本発明は従って、殺菌組成物、例えば乳化濃縮物、懸濁濃縮物、直接噴霧もしくは希釈溶液、延びるペースト、希薄エマルジョン、湿潤粉末、可溶性粉末、分散性粉末、湿潤粉末、ダスト、顆粒、およびポリマー物質(本発明の化合物の少なくとも1つを含む)のカプセル化に関し、調製法の選択は、目的と慣習に従って行われる。
【0112】
活性成分は、これらの組成物中で純粋な型で、固体活性成分で、例えば特定の粒子サイズで、または好ましくは製剤技術で一般的な少なくとも1つのアジュバント(例えば、増量剤、例えば溶媒または固体担体、または界面活性化合物(界面活性剤))とともに使用される。ヒト、家畜動物、生産性家畜およびポリエチレンテレフタレートにおける寄生体抑制の分野において、生理学的に許容されるもののみが使用されることは自明であろう。
【0113】
製剤アジュバントとして、例えば固体担体、溶媒、安定剤、「除放性」アジュバント、着色剤、および随時界面活性物質(界面活性剤)がある。適当な担体やアジュバントには、一般的に使用されるすべての物質がある。アジュバント、例えば溶媒、固体担体、界面活性化合物、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、および本発明で使用される組成物のさらなるアジュバントとして、例えばEP-A-736252、第7頁51行〜第8頁39行に記載のものがある。
【0114】
作物防御およびヒト、家畜および生産性家畜で使用される組成物は、一般的に0.1〜99%、特に0.1〜95%の活性成分、および1〜99.9%、特に5〜99.9%の少なくとも1つの固体もしくは液体アジュバントを含み、組成物は一般的に0〜25%、特に0.1〜20%の界面活性剤を含む(各場合に%は重量%である)。市販品は好ましくは濃縮物として調製されるが、最終ユーザーは、一般にかなり低濃度の活性成分を有する希薄製剤を使用するであろう。
【0115】
本発明の化合物およびこれらを含む組成物の動物害虫に対する作用は、他の殺虫剤、ダニ駆除剤、または殺線虫剤の添加により、有意に拡張し、ある状況に適合させることができる。特定の添加剤には、例えば以下のクラスの活性成分の代表的なもの:有機リン化合物、ニトロフェノールと誘導体、ホルムアミジン、尿素、カルバメート、ピレスロイド、塩素化炭化水素、およびバシラス・ツリンギエンシス(Baccilus thuringiensis)調製物がある。
【0116】
特に適した混合パートナーの例には以下がある:アザメチホス;クロルフェンビンホス;シペルメスリン、シペルメスリンハイ−シス;シロマジン;ジアフェンチウロン;ジアジノンkジクロルボス;ジクロトホス;ジシクラニル;フェノキシカーブ;フルアズロン;フラチオカーブ;イサゾホス;ヨードフェンホス;コンプレン;ルフェヌロン;メタクリホス;メチダチオン;モノクロトホス;ホスファミドン;プロフェノホス;ジオフェノラン;バシラス・ツリンギエンシス(Baccilus thuringiensis)GC91株またはNCTC11821株から入手できる化合物;ピメトロジン;ブロモプロピレート;メトプレン;ジスルホトン;キナルホス;タウフルバリネート;チオキクラム;チオメトン;アルジカーブ;アジンホス−メチル;ベンフラカーブ;ビフェンスリン;ブプロフェジン;カーボフラン;ジブチルアミノチオ;カルタップ;クロルフルアズロン;クロルピリホス;クロチアニジン;シフルスリン;ラムダ−シハロスリン;エチオフェンカーブ;フェニトロチン;フェノブカーブ;フェンバレレート;ホルモチオン;メチオカーブ;ヘプテノホス;イミダクロプリド;イソプロカーブ;メタミドホス;メソミル;メビンホス;パラチオン;パラチオン−メチル;ホサロン;ピリミカーブ;プロポキスル;テフルベンズロン;テルブホス;トリアザメート;フェノブカーブ;テブフェノジド;フィプロニル;ベータ−シフルスリン;シラフルオフェン;フェンピロキシメート;ピリダベン;ピリダリル;フェナザキン;ピリプロキシフェン;ピリミジフェン;ニテンピラム;アセトアミプリド;エマメクチン;エマメクチン−ベンゾエート;スピノサド;昆虫に対して活性な植物抽出物;線虫を含み昆虫に対して活性な調製物;枯草菌(Bacillus subtilis)から入手できる調製物;真菌を含み昆虫に対して活性な調製物;ウイルスを含み昆虫に対して活性な調製物;クロルフェナピル;アセフェート;アクリナスリン;アラニカーブ;アルファメスリン;アミトラズ;AZ60541;アジンホスA;アジンホスM;アゾシクロチン;ベンジオカーブ;ベンスルタップ;ベータ−シフルスリン;ブロフェンプロックス;ブロモホスA;ブフェンカーブ;ブトカルボキシン;ブチルピリダベン;カヅサホス;カルバリル;カーボフェノチオン;クロエトカーブ;クロレトキシホス;クロルメホス;シス−レスメスリン;クロシスリン;クロフェンテジン;シナホス;シクロプロスリン;シヘキサチン;デメトンM;デメトンS;デメトン-S-メチル;ジクロフェンチオン;ジクリホス;ジエチオン;ジメトエート;ジメチルビンホス;ジオキサチオン;エディフェンホス;エスフェンバレレート;エチオン;エトフェンプロックス;エトプロホス;エトリムホス;フェナミホス;酸化フェンブタチン;フェノチオカーブ;フェンプロパスリン;フェンピラド;フェンチオン;フルアジナム;フルジナム;フルシクロキスロン;フルシスリネート;フルフェノキスロン;フルフェプロックス;フォノホス;ホスチアゼート;フブフェンプロックス;HCH;ヘキサフルムロン;ヘキシチアゾックス;フロニカミド;イプロベンホス;イソフェンホス;イソキサチオン;イベルメクチン;マラチオン;メカルバム;メスルフェンホス;マタルデヒド;マトルカーブ;ミルベメクチン;モキシデクチン;ナレド;NC184;ニチアジン;オメトエート;オキサミル;オキシデメトンM;オキシデプロホス;ペルメスリン;フェントエート;ホレート;ホスメト;ホキシム;ピリミホスM;ピリミホスE;プロメカーブ;プロパホス;プロチオホス;プロトエート;ピラクロホス;ピラダフェンチオン;ピレスメスリン;ピレスルム;テブフェノジド;サリチオン;セブホス;スルホテップ;スプロホス;テブルフェンピラド;テブピリムホス;テフルスリン;テメホスf;テルバム;テトラクロルビンホス;チアクロプリド;チアフェノックス;チアメトキサム;チオジカーブ;チオファノックス;チオナジン;スルンギエンスチン;トラロメスリン;トリアラセン;治療アゾホス;トリアズロン;トリクロルホン;トリフルムロン;トリメタカーブ;バミドチオン;キシリルカーブ;エトキサゾール;ゼタメスリン;インドキサカーブ;メトキシフェンオジド;ビフェナゼート;XMC(3,5-キシシルメチルカルバメート);または真菌病原体メタリジウムアニソプリイ(スタルリジウム・アニソラリー。
【0117】
好適な作物防御物質は、特に以下の組成を有する(%は重量%である):
乳化濃縮物:
活性成分: 1〜90%、好ましくは5〜20%
界面活性剤: 1〜30%、好ましくは10〜20%
溶媒: 5〜98%、好ましくは70〜85%
ダスト:
活性成分: 0.1〜10%、好ましくは0.1〜1%
固体担体: 99.9〜90%、好ましくは99.9〜99%
懸濁濃縮物:
活性成分: 5〜75%、好ましくは10〜50%
水: 94〜24%、好ましくは88〜30%
界面活 1〜40%、好ましくは2〜30%
湿潤粉末:
活性成分: 0.5〜90%、好ましくは1〜80%
界面活性剤: 0.5〜20%、好ましくは1〜15%
固体担体: 5〜99%、好ましくは15〜98%
顆粒:
活性成分: 0.5〜30%、好ましくは3〜15%
固体担体: 99.5〜70%、好ましくは97〜85%
本発明の組成物はまた、さらなる固体または液体アジュバント、例えば安定剤、例えば植物油またはエポキシド化植物油(例えば、エポキシド化ココナツ油、ナタネ油またはダイズ油)、消泡剤、例えば、シリコーン油、保存剤、粘度制御物質、結合剤および/または粘着付与剤、ならびに農薬または特殊な効果を得るための他の活性成分、例えばダニ駆除剤、殺細菌剤、殺真菌剤、殺線虫剤、軟体動物駆除剤、または選択的除草剤を含む。
【0118】
本発明の作物防御物質は、公知の方法で、アジュバントの非存在下で、例えば活性成分または活性成分とアジュバントとの混合物を混合および/または粉砕することにより、少なくとも1つのアジュバントの存在下で調製される。本発明は、同様に、本発明の組成物の調製法、およびこれらの組成物の調製において式(I)の化合物の使用に関する。
【0119】
本発明はまた、作物防御物質の適用法、すなわち上記種類の抑制方法、例えば噴霧、粉砕、ダスト化、コーティング、ドレシング、散布または注ぎに関し、これらは、目的と慣習に従って、および記載した種類の害虫を抑制するための組成物の使用に従って選択される。典型的な濃度は、0.1〜1000ppm、好ましくは0.1〜500ppmの活性成分である。1ヘクタール当たりの適用率は、一般に1ヘクタール当たり1〜2000gの活性成分、特に10〜1000g/ha、好ましくは20〜600g/ha、さらに20〜600g/haである。
【0120】
作物防御分野の好適な適用方法は、植物の葉への適用(葉適用)であり、適用頻度と速度は、問題の害虫による侵入のリスクに依存する。しかし、植物の遺伝子座に液体調製物に含浸させるかまたは植物の遺伝子座中に活性成分が固体型で取り込まれると(例えば土壌に、例えば顆粒型(土壌適用))、活性成分はまた根を介して植物に浸透することもできる(全身性作用)。水田作物の場合、かかる顆粒は、浸水させた水田に対して計量値で適用される。
【0121】
本発明の作物防御物質はまた、植物増殖物質(例えば、種子、例えば、果実、塊茎または穀物、または植物挿し木)を防御するのに適している(動物ペプチドに対する遺伝子修飾した植物の増殖物質を含む)。増殖物質は組成物で処理した後に与える:例えば種子は蒔く前に与えることができる。本発明の活性成分は、種子を液体製剤に含浸させてまたはこれらを固体製剤でコーティングすることにより穀物に適用(コーティング)することができる。組成物はまた、増殖物質が与えられる時、植え付け部位に適用することができ、例えば種まき中に溝に適用することができる。本発明はまた、植物増殖物質のかかる処理方法、および処理される植物増殖物質に関する。
調製例:
実施例A1.1:4"-デソキシ-4"-(R)-(N-ヒドロキシ-アミノ)-アベルメクチンB1
11.9gの4"-デソキシ-4"-(N-ヒドロキシ-イミノ)-アベルメクチンB1を36mlのテトラヒドロフランに溶解する。4.5mlのピバル酸と0.5mlの水を加え、次に2.1gのシアノ水素化ホウ素ナトリウムを加える。混合物を室温で14時間攪拌する。次に30mlの飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加え、混合物を酢酸エチルで抽出する。次に相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去する。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチルで精製して、4"-デソキシ-4"-(R)-(N-ヒドロキシ-アミノ)-アベルメクチンB1を得る。
実施例A1.2:4"-デソキシ-4"-(R)-(N-メトキシ-アミノ)-アベルメクチンB1
8gの4"-デソキシ-4"-(N-メトキシ-イミノ)-アベルメクチンB1を20mlのテトラヒドロフランに溶解する。1.9mlのピバル酸と0.4mlの水を加え、次に0.73gのシアノ水素化ホウ素ナトリウムを加える。混合物を室温で14時間攪拌する。次に20mlの飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加え、混合物を酢酸エチルで抽出する。次に相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去する。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチルで精製して、4"-デソキシ-4"-(R)-(N-メトキシ-アミノ)-アベルメクチンB1を得る。
実施例A1.3:4"-デソキシ-4"-(R)-(N-メトキシカルボニルオキシ-アミノ)-アベルメクチンB1
4.4gの4"-デソキシ-4"-(R)-(N-ヒドロキシ-アミノ)-アベルメクチンB1(実施例A1.1)を30mlの酢酸エチルと30mlの飽和重炭酸ナトリウム水溶液の混合物に溶解する。0.47gのクロロギ酸メチルを加え、混合物を室温で14時間激しく攪拌する。次に相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去する。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチルで精製して、4"-デソキシ-4"-(R)-(N-メトキシカルボニルオキシ-アミノ)-アベルメクチンB1(実施例A1.3)と4"-デソキシ-4"-(R)-(N-ヒドロキシ-N-メトキシカルボニル-アミノ)-アベルメクチンB1(実施例A2.7)を得る。
実施例A1.4:4"-デソキシ-4"-(R)-(N-フェニルアミノカルボニルオキシ-アミノ)-アベルメクチンB1
4.4gの4"-デソキシ-4"-(R)-(N-ヒドロキシ-アミノ)-アベルメクチンB1(実施例A1.1)を30mlの酢酸エチルに溶解する。0.72gのフェニルイソシアネートを加え、混合物を室温で3時間攪拌する。次に、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチルで精製して、4"-デソキシ-4"-(R)-(N-フェニルアミノカルボニルオキシ-アミノ)-アベルメクチンB1(実施例A1.4)と4"-デソキシ-4"-(R)-(N-ヒドロキシ-N-フェニルアミノカルボニル-アミノ)-アベルメクチンB1(実施例A2.8)を得る。
実施例A2.1:4"-デソキシ-4"-(R)-(N-ヒドロキシ-N-メチル-アミノ)-アベルメクチンB1
3.6gの4"-デソキシ-4"-(R)-(N-メチレン-アミノ)-アベルメクチン-N-オキシドB1(実施例A7.1)を40mlのテトラヒドロフランに溶解する。0.28gのシアノ水素化ホウ素ナトリウムを加え、混合物を室温で4時間攪拌する。次に重炭酸ナトリウム水溶液(1mol/l)と酢酸エチルで抽出する。相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去する。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチルで精製して、4"-デソキシ-4"-(R)-(N-ヒドロキシ-N-メチル-アミノ)-アベルメクチンB1を得る。
実施例A2.2:4"-デソキシ-4"-(R)-(N-ヒドロキシ-N-エチル-アミノ)-アベルメクチンB1
4.5gの4"-デソキシ-4"-(R)-(N-メチレン-アミノ)-アベルメクチン-N-オキシドB1(実施例A7.1)を80mlのテトラヒドロフランに溶解する。6.7mlの臭化メチルマグネシウム(3mol/lのジエチルエーテル溶液)を加え、混合物を室温で1時間攪拌する。次に飽和塩化アンモニウム水溶液と酢酸エチルで抽出する。相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去する。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチルで精製して、4"-デソキシ-4"-(R)-(N-ヒドロキシ-N-エチル-アミノ)-アベルメクチンB1を得る。
実施例A2.3:4"-デソキシ-4"-(R)-(N-ヒドロキシ-N-イソプロピル-アミノ)-アベルメクチンB1
4.3gの4"-デソキシ-4"-(R)-(N-エチリデン-アミノ)-アベルメクチン-N-オキシドB1(実施例A7.2)を50mlのテトラヒドロフランに溶解する。5mlの臭化メチルマグネシウム(3mol/lのジエチルエーテル溶液)を加え、混合物を室温で1時間攪拌する。次に飽和塩化アンモニウム水溶液と酢酸エチルで抽出する。相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去する。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチルで精製して、4"-デソキシ-4"-(R)-(N-ヒドロキシ-N-イソプロピル-アミノ)-アベルメクチンB1を得る。
実施例A2.4:4"-デソキシ-4"-(R)-(N-ヒドロキシ-N-ベンジル-アミノ)-アベルメクチンB1
2.7gの4"-デソキシ-4"-(R)-(N-ヒドロキシ-アミノ)-アベルメクチンB1(実施例A1.1)を30mlの酢酸エチルと30mlの飽和重炭酸ナトリウム水溶液に溶解する。次に5.2gの臭化ベンジルを加え、混合物を60℃で48時間攪拌する。室温まで冷却した後、相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去する。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチルで精製して、4"-デソキシ-4"-(R)-(N-ヒドロキシ-N-ベンジル-アミノ)-アベルメクチンB1を得る。
実施例A2.5:4"-デソキシ-4"-(R)-[N-ヒドロキシ-N-(2-エトキシカルボニル-エチル)-アミノ]-アベルメクチンB1
4.5gの4"-デソキシ-4"-(R)-(N-ヒドロキシ-アミノ)-アベルメクチンB1(実施例A1.1)を10mlの酢酸エチルに溶解する。混合物を室温で18時間攪拌し、次に、溶媒を留去する。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチルで精製して、4"-デソキシ-4"-(R)-[N-ヒドロキシ-N-(2-エトキシカルボニル-エチル)-アミノ]-アベルメクチンB1を得る。
実施例A2.6:4"-デソキシ-4"-(R)-[N-ヒドロキシ-N-(4-ヒドロキシ-4-メチル-ペンチ-2-イン-1-イル))-アミノ]-アベルメクチンB1
窒素雰囲気下で、0.46gの2-メチル-3-ブチン-2-オールと1.4gのN-エチル-N,N-イイソプロピルアミンを100mlのジクロロメタンに溶解する。次に1.8gのトリフルオロメタンスルホン酸亜鉛を加え、混合物を室温で3時間攪拌する。次に100mlのトルエン中の4.5gの4"-デソキシ-4"-(R)-(N-メチレン-アミノ)-アベルメクチン-N-オキシドB1(実施例A7.1)を加える。次にほとんどのジクロロメタンを留去し、残りの溶液を70℃で14時間攪拌する。次に混合物を室温まで冷却し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液と酢酸エチルで抽出し、相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去する。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチルで精製して、4"-デソキシ-4"-(R)-[N-ヒドロキシ-N-(4-ヒドロキシ-4-メチル-ペンチ-2-イン-1-イル))-アミノ]-アベルメクチンB1を得る。
実施例A2.7:4"-デソキシ-4"-(R)-(N-ヒドロキシ-N-メトキシカルボニル-アミノ)-アベルメクチンB1
この化合物は、実施例A1.3と同じ方法により得られる。
実施例A2.8:4"-デソキシ-4"-(R)-(N-ヒドロキシ-N-フェニルアミノカルボニル-アミノ)-アベルメクチンB1
この化合物は、実施例A1.4と同じ方法により得られる。
実施例A3.1:4"-デソキシ-4"-(R)-(5-ヒドロキシメチル-イソキサゾリジン-2-イル)-アベルメクチンB1
4.5gの4"-デソキシ-4"-(R)-(N-メチレン-アミノ)-アベルメクチン-N-オキシドB1(実施例A7.1)と4.4mlのプロプ-2-エン-1-オールを150mlのトルエンに溶解する。混合物を80℃で14時間攪拌する。溶媒を留去する。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチルで精製して、4"-デソキシ-4"-(R)-(5-ヒドロキシメチル-オソキサゾリジン-2-イル)-アベルメクチンB1を得る。
実施例A3.2:4"-デソキシ-4"-(R)-(4,5-ビス-エトキシカルボニル-3H-イソキサゾール-2-イル)-アベルメクチンB1
4.5gの4"-デソキシ-4"-(R)-(N-メチレン-アミノ)-アベルメクチン-N-オキシドB1(実施例A7.1)を60mlのテトラヒドロフランに溶解する。混合物を0℃まで冷却し、次に0.9mlのブチ-2-イン-ジオン酸ジエチルエーテルを加え、混合物を0℃で3時間攪拌する。次に溶媒を留去して、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチルで精製して、4"-デソキシ-4"-(R)-(4,5-ビス-エトキシカルボニル-3H-イソキサゾール-2-イル)-アベルメクチンB1を得る。
実施例A4.1:4"-デソキシ-4"-(S)-(N-ヒドロキシ-アミノ)-アベルメクチンB1
7.7gの4"-デソキシ-4"-(S)-(N-シアノメチレン-アミノ)-アベルメクチン-N-オキシドB1(実施例A8.1)を50mlのメタノールに溶解し、2.8gのヒドロキシアミン塩酸塩と3.6gの重炭酸ナトリウムを加え、混合物を60℃で3時間攪拌する。室温まで冷却後、溶媒を留去して、残渣を重炭酸ナトリウム水溶液(1mol/l)と酢酸エチルで抽出する。相を分離し、有機相を重炭酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去する。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチルで精製して、4"-デソキシ-4"-(S)-(N-ヒドロキシ-アミノ)-アベルメクチンB1を得る。
実施例A5.1:4"-デソキシ-4"-(R)-(N-ヒドロキシ-アミノ)-22,23-ジヒドロ-アベルメクチンB1
4.8gの4"-デソキシ-4"-(N-ヒドロキシ-イミノ)-22,23-ジヒドロ-アベルメクチンB1を15mlのテトラヒドロフランに溶解する。1.8mlのピバル酸と0.2mlの水を加え、次に0.9gのシアノ水素化ホウ素ナトリウムを加える。混合物を室温で14時間攪拌する。次に15gの重炭酸ナトリウム水溶液を加え、混合物を酢酸エチルで抽出する。相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去する。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチルで精製して、4"-デソキシ-4"-(R)-(N-ヒドロキシ-アミノ)-22,23-ジヒドロ-アベルメクチンB1を得る。
実施例A6.1:4"-デソキシ-4"-(R)-(N-ヒドロキシ-アミノ)-アベルメクチンモノサッカリドB1
10gの4"-デソキシ-4"-(N-ヒドロキシ-アミノ)-アベルメクチンモノサッカリドB1を40mlのテトラヒドロフランに溶解する。4.5mlのピバル酸と0.5mlの水を加え、次に2.6gのシアノ水素化ホウ素ナトリウムを加える。混合物を室温で14時間攪拌する。次に40mlの重炭酸ナトリウム水溶液を加え、混合物を酢酸エチルで抽出する。相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去する。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチルで精製して、4"-デソキシ-4"-(R)-(N-ヒドロキシ-アミノ)-アベルメクチンモノサッカリドB1を得る。
実施例A7.1:4"-デソキシ-4"-(R)-(N-メチレン-アミノ)-アベルメクチン-N-オキシドB1
8.9gの4"-デソキシ-4"-(R)-(N-ヒドロキシ-アミノ)-アベルメクチンB1(実施例A1.1)を50mlの酢酸エチルに溶解し、70mlのホルムアミド水溶液を加え、混合物を室温で3時間激しく攪拌する。次に相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去する。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチルで精製して、4"-デソキシ-4"-(R)-(N-メチレン-アミノ)-アベルメクチン-N-オキシドB1を得る。
実施例A7.2:4"-デソキシ-4"-(R)-(N-エチリデン-アミノ)-アベルメクチン-N-オキシドB1
8.9gの4"-デソキシ-4"-(R)-(N-ヒドロキシ-アミノ)-アベルメクチンB1(実施例A1.1)を50mlの酢酸エチルに溶解し、混合物を室温で30分間攪拌する。次に溶媒を留去する。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチルで精製して、4"-デソキシ-4"-(R)-(N-エチリデン-アミノ)-アベルメクチン-N-オキシドB1を得る。
実施例A8.1:4"-デソキシ-4"-(S)-(N-シアノメチレン-アミノ)-アベルメクチン-N-オキシドB1
3gの4"-デソキシ-4"-(S)-(N-シアノメチル-アミノ)-アベルメクチンB1)を20mlのジクロロメタンに溶解し、1.6gの3-クロロ過安息香酸を加え、混合物を室温で30分間攪拌する。次に20mlの重炭酸ナトリウム水溶液(1mol/l)を加え、抽出後、相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去する。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチルで精製して、4"-デソキシ-4"-(S)-(N-シアノメチレン-アミノ)-アベルメクチン-N-オキシドB1を得る。
【0122】
上記調製例と同様に、表A1〜A8および表1〜48に記載の化合物を調製することが可能である。表では、記号
【0123】
【化11】

【0124】
は、これを介して問題のラジカルが骨格のN-、O-またはC-原子に結合している結合を意味する。
【0125】
ほとんどの場合に、化合物はアベルメクチン誘導体B1aとB1bの混合物として存在するため、通常物性データ(例えば融点または屈折率)による解析はあまり意味が無い。このため、化合物は、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)による分析で決定される保持時間により特徴付けられる。ここで用語B1aは、R1がsec-ブチルである主成分を意味し、含量は通常80%を超える。B1bは、R1がイソプロピルである小sec-ブチルを意味する。B1aおよびB1b誘導体について保持時間が与えられていない場合、化合物は、クロマトグラフィーで分離することができるジアステレオ異性体の混合物である。保持時間がB1a欄またはB1b欄にのみ与えられる化合物の場合は、純粋なB1aまたはB1bsec-ブチルは、それぞれワークアップ中に得ることができる。B1aとB1b成分の正しい構造は、質量スペクトル法により与えられる。
【0126】
HPLC分析について以下の方法が使用される:
【0127】
【表1】

【0128】
化合物のクロマトグラフィーに使用されるYMC-Pack ODS-AQは、YMC(Alte Raesfelderstrasse 6, 46514 Schermbeck, ドイツ)により製造される。
表A1:R1がsec-ブチルまたはイソプロピルである式(I)の化合物
【0129】
【表2】

【0130】
表A2:R1がsec-ブチルまたはイソプロピルである式(I)の化合物
【0131】
【表3】

【0132】
【表4】

【0133】
表A3:R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピルである式(I)の化合物
【0134】
【表5】

【0135】
表A4:R1がsec-ブチルまたはイソプロピルである式(I)の化合物
【0136】
【表6】

【0137】
表A5:AがA1であり、nが1であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)である式(I)の化合物
【0138】
【表7】

【0139】
表A6:R1がsec-ブチルまたはイソプロピルである式(I)の化合物
【0140】
【表8】

【0141】
表A7:R1がsec-ブチルB1a)またはイソプロピルである式(I)の化合物
【0142】
【表9】

【0143】
表A8:R1がsec-ブチルまたはイソプロピルである式(I)の化合物
【0144】
【表10】

【0145】
表B: Uが-N(R2)OR3であり、R2とR3は以下の意味を有する式(I)および(II)の化合物
【0146】
【表11】

【0147】
【表12】

【0148】
【表13】

【0149】
【表14】

【0150】
【表15】

【0151】
【表16】

【0152】
【表17】

【0153】
【表18】

【0154】
【表19】

【0155】
表C:Uが-N+(O-)=C(RE)RZ)であり、REとRZは以下の意味を有する式(I)の化合物
【0156】
【表20】

【0157】
【表21】

【0158】
【表22】

【0159】
【表23】

【0160】
【表24】

【0161】
表Z1:ε位置のC=N結合の配向がEであり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z2:ε位置のC=N結合の配向がZであり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z3:ε位置のC=N結合の配向がEであり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z4:ε位置のC=N結合の配向がZであり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z5:ε位置のC=N結合の配向がEであり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z6:ε位置のC=N結合の配向がZであり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z7:ε位置のC=N結合の配向がEであり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z8:ε位置のC=N結合の配向がZであり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z9:ε位置のC=N結合の配向がEであり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z10:ε位置のC=N結合の配向がZであり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z11:ε位置のC=N結合の配向がEであり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z12:ε位置のC=N結合の配向がZであり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z13:ε位置のC=N結合の配向がEであり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z14:ε位置のC=N結合の配向がZであり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z15:ε位置のC=N結合の配向がEであり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z16:ε位置のC=N結合の配向がZであり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z17:ε位置のC=N結合の配向がEであり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z18:ε位置のC=N結合の配向がZであり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z19:ε位置のC=N結合の配向がEであり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z20:ε位置のC=N結合の配向がZであり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z21:ε位置のC=N結合の配向がEであり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z22:ε位置のC=N結合の配向がZであり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z23:ε位置のC=N結合の配向がEであり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z24:ε位置のC=N結合の配向がZであり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z25:ε位置のC=N結合の配向がEであり、Gがt-ブチル-ジメチルシリルであり、nが1であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z26:ε位置のC=N結合の配向がZであり、Gがt-ブチル-ジメチルシリルであり、nが1であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z27:ε位置のC=N結合の配向がEであり、Gがt-ブチル-ジメチルシリルであり、nが1であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z28:ε位置のC=N結合の配向がZであり、Gがt-ブチル-ジメチルシリルであり、nが1であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z29:ε位置のC=N結合の配向がEであり、Gがt-ブチル-ジメチルシリルであり、nが0であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z30:ε位置のC=N結合の配向がZであり、Gがt-ブチル-ジメチルシリルであり、nが0であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z31:ε位置のC=N結合の配向がEであり、Gがt-ブチル-ジメチルシリルであり、nが0であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z32:ε位置のC=N結合の配向がZであり、Gがt-ブチル-ジメチルシリルであり、nが0であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z33:ε位置のC=N結合の配向がEであり、Gがt-ブチル-ジメチルシリルであり、nが1であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z34:ε位置のC=N結合の配向がZであり、Gがt-ブチル-ジメチルシリルであり、nが1であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z35:ε位置のC=N結合の配向がEであり、Gがt-ブチル-ジメチルシリルであり、nが1であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z36:ε位置のC=N結合の配向がZであり、Gがt-ブチル-ジメチルシリルであり、nが1であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z37:ε位置のC=N結合の配向がEであり、Gがt-ブチル-ジメチルシリルであり、nが0であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z38:ε位置のC=N結合の配向がZであり、Gがt-ブチル-ジメチルシリルであり、nが0であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z39:ε位置のC=N結合の配向がEであり、Gがt-ブチル-ジメチルシリルであり、nが0であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z40:ε位置のC=N結合の配向がZであり、Gがt-ブチル-ジメチルシリルであり、nが0であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z41:ε位置のC=N結合の配向がEであり、Gがt-ブチル-ジメチルシリルであり、nが1であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z42:ε位置のC=N結合の配向がZであり、Gがt-ブチル-ジメチルシリルであり、nが1であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z43:ε位置のC=N結合の配向がEであり、Gがt-ブチル-ジメチルシリルであり、nが1であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z44:ε位置のC=N結合の配向がZであり、Gがt-ブチル-ジメチルシリルであり、nが1であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z45:ε位置のC=N結合の配向がEであり、Gがt-ブチル-ジメチルシリルであり、nが0であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z46:ε位置のC=N結合の配向がZであり、Gがt-ブチル-ジメチルシリルであり、nが0であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z47:ε位置のC=N結合の配向がEであり、Gがt-ブチル-ジメチルシリルであり、nが0であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z48:ε位置のC=N結合の配向がZであり、Gがt-ブチル-ジメチルシリルであり、nが0であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR3が表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(II)の化合物。
表Z49:ε位置のC=N結合の配向が(R)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(III)の化合物。
表Z50:ε位置のC=N結合の配向が(S)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(III)の化合物。
表Z51:ε位置のC=N結合の配向が(R)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(III)の化合物。
表Z52:ε位置のC=N結合の配向が(S)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(III)の化合物。
表Z53:ε位置のC=N結合の配向が(R)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(III)の化合物。
表Z54:ε位置のC=N結合の配向が(S)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(III)の化合物。
表Z55:ε位置のC=N結合の配向が(R)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(III)の化合物。
表Z56:ε位置のC=N結合の配向が(S)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)であり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(III)の化合物。
表Z57:ε位置のC=N結合の配向が(R)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(III)の化合物。
表Z58:ε位置のC=N結合の配向が(S)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(III)の化合物。
表Z59:ε位置のC=N結合の配向が(R)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(III)の化合物。
表Z60:ε位置のC=N結合の配向が(S)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(III)の化合物。
表Z61:ε位置のC=N結合の配向が(R)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(III)の化合物。
表Z62:ε位置のC=N結合の配向が(S)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(III)の化合物。
表Z63:ε位置のC=N結合の配向が(R)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(III)の化合物。
表Z64:ε位置のC=N結合の配向が(S)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(III)の化合物。
表Z65:ε位置のC=N結合の配向が(R)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(III)の化合物。
表Z66:ε位置のC=N結合の配向が(S)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(III)の化合物。
表Z67:ε位置のC=N結合の配向が(R)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(III)の化合物。
表Z68:ε位置のC=N結合の配向が(S)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(III)の化合物。
表Z69:ε位置のC=N結合の配向が(R)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(III)の化合物。
表Z70:ε位置のC=N結合の配向が(S)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(III)の化合物。
表Z71:ε位置のC=N結合の配向が(R)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(III)の化合物。
表Z72:ε位置のC=N結合の配向が(S)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(III)の化合物。
表1:ε位置の配向が(S)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(Ib)の化合物。
表2:ε位置の配向が(R)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(Ib)の化合物。
表3:ε位置の配向が(S)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(Ib)の化合物。
表4:ε位置の配向が(R)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(Ib)の化合物。
表5:ε位置の配向が(S)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(Ib)の化合物。
表6:ε位置の配向が(R)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(Ib)の化合物。
表7:ε位置の配向が(S)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(Ib)の化合物。
表8:ε位置の配向が(R)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(Ib)の化合物。
表9:ε位置の配向が(S)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(Ia)の化合物。
表10:ε位置の配向が(R)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(Ia)の化合物。
表11:ε位置の配向が(S)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(Ia)の化合物。
表12:ε位置の配向が(R)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(Ia)の化合物。
表13:ε位置の配向が(S)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(Ia)の化合物。
表14:ε位置の配向が(R)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(Ia)の化合物。
表15:ε位置の配向が(S)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(Ia)の化合物。
表16:ε位置の配向が(R)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(Ia)の化合物。
表17:ε位置の配向が(S)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(Ib)の化合物。
表18:ε位置の配向が(R)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(Ib)の化合物。
表19:ε位置の配向が(S)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(Ib)の化合物。
表20:ε位置の配向が(R)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(Ib)の化合物。
表21:ε位置の配向が(S)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(Ib)の化合物。
表22:ε位置の配向が(R)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(Ib)の化合物。
表23:ε位置の配向が(S)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(Ib)の化合物。
表24:ε位置の配向が(R)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(Ib)の化合物。
表25:ε位置の配向が(S)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(Ia)の化合物。
表26:ε位置の配向が(R)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(Ia)の化合物。
表27:ε位置の配向が(S)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(Ia)の化合物。
表28:ε位置の配向が(R)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(Ia)の化合物。
表29:ε位置の配向が(S)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(Ia)の化合物。
表30:ε位置の配向が(R)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(Ia)の化合物。
表31:ε位置の配向が(S)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(Ia)の化合物。
表32:ε位置の配向が(R)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(Ia)の化合物。
表33:ε位置の配向が(S)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(Ib)の化合物。
表34:ε位置の配向が(R)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(Ib)の化合物。
表35:ε位置の配向が(S)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(Ib)の化合物。
表36:ε位置の配向が(R)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(Ib)の化合物。
表37:ε位置の配向が(S)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(Ib)の化合物。
表38:ε位置の配向が(R)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(Ib)の化合物。
表39:ε位置の配向が(S)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(Ib)の化合物。
表40:ε位置の配向が(R)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表Bの線B1.1〜B1.160に対応する、式(Ib)の化合物。
表41:ε位置の配向が(S)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(Ia)の化合物。
表42:ε位置の配向が(R)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(Ia)の化合物。
表43:ε位置の配向が(S)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(Ia)の化合物。
表44:ε位置の配向が(R)であり、GがHであり、nが1であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(Ia)の化合物。
表45:ε位置の配向が(S)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(Ia)の化合物。
表46:ε位置の配向が(R)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(Ia)の化合物。
表47:ε位置の配向が(S)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(Ia)の化合物。
表48:ε位置の配向が(R)であり、GがHであり、nが0であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のRZとREの組合せが表Cの線C1.1〜C1.100に対応する、式(Ia)の化合物。
作物防御での使用のための調製例(%は重量%である)
実施例F1:エマルジョン濃縮物 a) b) c)
活性化合物 25% 40% 50%
ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム 5% 8% 6%
ヒマシ油ポリエチレングリコール(36molのEO) 5% - -
トリブチルフェニルポリエチレングリコール(30mlのEO) - 12% 4%
シクロヘキサノン - 15% 20%
キシレン混合物 65% 25% 20%
細かく粉砕した活性化合物と添加剤の混合は、エマルジョン濃縮物を与え、これは水で希釈すると、所望の濃度のエマルジョンを与える。
実施例F2:溶液
a) b) c) d)
活性化合物 80% 10% 5% 95%
エチレングリコールモノメチルエーテル - 20% - -
ポリエチレングリコール(MW400) - 70% - -
N-メチルピロリド-2-オン 20% - - -
エポキシ化ココナツ油 - - 1% 5%
石油エーテル(沸騰範囲:160〜190℃) - - 94% -
細かく粉砕した活性化合物と添加剤の混合は、微細液滴の形で使用するのに適した溶液を与える。
実施例F3:顆粒
a) b) c) d)
活性化合物 5% 10% 8% 21%
カオリン 94% - 79% 54%
微細化ケイ酸 1% - 13% 7%
アタパルガイト - 90% - 18%
活性化合物をジクロロメタンに溶解し、溶液を担体混合物に噴霧し、減圧下で溶媒を留去する。
実施例F4:湿潤粉末
a) b) c)
活性化合物 25% 50% 75%
リグノスルホン酸ナトリウム 5% 5% -
ラウリル硫酸ナトリウム 3% - 5%
ジイソブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム - 6% 10%
オクチルフェノールポリエチレングリコールエーテル - 2% -
(7〜8molのEO)
微細化ケイ酸 5% 10% 10%
カオリン 62% 27% -
活性化合物と添加剤を混合し、混合物を適当なミルで粉砕する。これは粉末を与え、粉末は水で希釈すると所望の濃度の懸濁液を与える。
実施例F5:エマルジョン濃縮物
活性化合物 10%
オクチルフェノールポリエチレングリコールエーテル 3%
(4〜5molのEO)
ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム 3%
ヒマシ油ポリエチレングリコール(36molのEO) 4%
シクロヘキサノン 30%
キシレン混合物 50%
細かく粉砕した活性化合物と添加剤の混合は、エマルジョン濃縮物を与え、これは水で希釈すると、所望の濃度のエマルジョンを与える。
実施例F6:押出し顆粒
活性化合物 10%
リグノスルホン酸ナトリウム 2%
カルボキシメチルセルロース 1%
カオリン 87%
活性化合物と添加剤を混合し、混合物を粉砕し、水で湿らせ、押出し、造粒し、顆粒を空気流で乾燥させる。
実施例7:被覆顆粒
活性化合物 3%
ポリエチレングリコール(MW200) 3%
カオリン 94%
ミキサー中で、微細化した活性化合物を、ポリエチレングリコールで湿らせたカオリンに均一に適用する。これは、ダストの無い被覆顆粒を与える。
実施例F8:懸濁濃縮物
活性化合物 40%
エチレングリコール 10%
ノニルフェノールポリエチレングリコールエーテル 6%
(15mlのEO)
リグノスルホン酸ナトリウム 10%
カルボキシメチルセルロース 1%
ホルムアルデヒド水溶液(37%) 0.2%
水性シリコーン油エマルジョン(75%) 0.8%
水 32%
細かく粉砕した活性化合物と添加剤の混合は、懸濁濃縮物を与え、これは水で希釈すると、所望の濃度の懸濁物を与える。
生物学的実施例:
実施例B1:スポドプテラ・リトラリス(Spodoptera littoralis)に対する活性:
若いダイズ植物に、12.5ppmの活性化合物を含む水性エマルジョン噴霧液を噴霧し、噴霧コーティングが乾燥後、スポドプテラ・リトラリス(Spodoptera littoralis)の第1段階の10匹のイモムシを入れ、プラスチック容器に入れる。3日後、個体数の減少パーセントと摂食障害パーセント(%活性)を、処理植物と未処理植物との間の死滅したイモムシの数と摂食障害を比較することにより測定する。
【0162】
この試験では、表A1〜A8と表1〜48の化合物が良好な活性を示す。すなわち特に、化合物A1.1〜A8.1は、80%以上有効である。
実施例B2:スポドプテラ・リトラリス(Spodoptera littoralis)に対する活性、全身性:
トウモロコシの苗木を、12.5ppmの活性化合物を含む試験溶液に入れる。6日後、葉を切り、シャーレ中の湿ったろ紙の上にのせ、L1段階のスポドプテラ・リトラリス(Spodoptera littoralis)の幼虫12〜15匹を入れる。4日後、個体数の減少パーセント(%活性)を、処理植物と未処理植物との間で死滅したイモムシの数を比較することにより測定する。
【0163】
この試験では、表A1〜A8と表1〜48の化合物が良好な活性を示す。すなわち特に、化合物A1.1〜A8.1は、80%以上有効である。
実施例B3:ヘリオティス・ビレセンス(Heliothis virescens)に対する活性
30〜35匹の0〜24時間齢のヘリオティス・ビレセンス(Heliothis virescens)の卵をシャーレ中のろ紙上に合成食の層の上に載せる。12.5ppmの活性化合物を含む0.8mlの試験溶液をピペットでろ紙に加える。6時間後、評価する。個体数の減少パーセント(%活性)を、処理植物と未処理植物との間で死滅した卵の数を比較することにより測定する。
【0164】
この試験は、表A1〜A8と表1〜48の化合物が良好な活性を示す。すなわち特に、化合物A1.1〜A8.1は、80%以上有効である。
実施例B4:プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)イモムシに対する活性
若いキャベツ植物に、12.5ppmの活性化合物を含む水性エマルジョン噴霧液を噴霧する。噴霧コーティングが乾燥後、キャベツ植物にプルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)の第1段階の10匹のイモムシを入れ、プラスチック容器に入れる。3日後、評価する。個体数の減少パーセントと摂食障害パーセント(%活性)を、処理植物と未処理植物との間の死滅したイモムシの数と摂食障害を比較することにより測定する。
【0165】
この試験では、表A1〜A8と表1〜48の化合物が良好な活性を示す。すなわち特に、化合物A1.1〜A8.1は、80%以上有効である。
実施例B5:フランクリニエラ・オクシデンタリス(Frankliniella occidentalis)に対する活性
シャーレで、マメの葉のディスクを寒天上に置き、噴霧チャンバー中で12.5ppmの活性化合物を含む試験溶液を噴霧する。次に葉に、フランクリニエラ・オクシデンタリス(Frankliniella occidentalis)の混合集団を加える。10日後、評価する。処理した葉の集団を未処理の葉の集団と比較することにより、減少パーセント(%活性)を測定する。
【0166】
この試験では、表A1〜A8と表1〜48の化合物が良好な活性を示す。すなわち特に、化合物A1.1〜A8.1は、80%以上有効である。
実施例B6:ディアブロチカ・バルテアータ(Diabrotica balteata)に対する活性
トウモロコシの苗木に、12.5ppmの活性化合物を含む水性エマルジョン噴霧液を噴霧し、噴霧コーティングが乾燥後、ディアブロチカ・バルテアータ(Diabrotica balteata)の第2段階の10匹の幼虫を入れ、次にプラスチック容器に入れる。6日後、評価する。集団の減少(%活性)を、処理植物と未処理植物との間の死滅した幼虫を比較することにより測定する。
【0167】
この試験では、表A1〜A8と表1〜48の化合物が良好な活性を示す。すなわち特に、化合物A1.1〜A8.1は、80%以上有効である。
実施例B7:テトラニクス・アーティカエ(Tetranychus urticae)に対する活性
若いマメ植物に、テトラニクス・アーティカエ(Tetranychus urticae)の混合集団を加え、1日後、12.5ppmの活性化合物を含む水性エマルジョン噴霧液を噴霧し、25℃で6日間インキュベートし、次に評価する。処理植物と未処理植物について死滅した卵、幼虫、および成虫の数を比較することにより、集団の減少(%活性)を測定する。
【0168】
この試験では、表A1〜A8と表1〜48の化合物が良好な活性を示す。すなわち特に、化合物A1.1〜A8.1は、80%以上有効である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

(式中、
Uは、-N(R2)OR3または-N+(O)-=C(RE)RZ)である;
nは、0または1である;
X-Yは、-CH=CH-または-CH2-CH2-である;
R1は、C1-C12アルキル、C3-C8シクロアルキル、またはC2-C12アルケニルである;
R2とR3は、互いに独立に-Q、-C(=O)-Z-Q、または-CNである;または
R2とR3は、非置換であるかもしくはモノ〜トリ置換された3〜7員のアルキレンもしくはアルケニレンブリッジである;
RZとREは、互いに独立に-Q、-C(=O)-Z-Q、または-CNである;または
RZとREは一緒に、非置換であるかもしくはモノ〜トリ置換された3〜7員のアルキレンもしくはアルケニレンブリッジである;
Zは、結合、Oまたは-NR4-である;
R4は、H、C1-C8アルキル、ヒドロキシ-C1-C8アルキル、C3-C8シクロアルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、フェニル、ベンジル、-C(=O)R5、または-CH2-C(=O)-R5である;
Qは、H、C1-C12アルキル、C2-C12アルケニル、C2-C12アルキニル、C3-C12-シクロアルキル、C5-C12-シクロアルケニル、アリール、またはヘテロシクリルであり、これらは非置換であるかまたはモノ〜ペンタ置換される;
ここで、置換基Q、R2、R3、R4、RZ、REおよびQのアルキル−、アルケニル−、アルキニル−、アルキレン−、アルケニレン−、シクロアルキル−、シクロアルケニル−、アリール−、およびヘテロシクリル−ラジカルは、互いに独立に、OH、=O、SH、=S、ハロゲン、CN、-N3、SCN、NO2、Si(C1-C8アルキル)3、ハロ-C1-C2アルキル、C1-C12アルコキシ-C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C3-C8シクロアルコキシ、C2-C12アルケニルオキシ、C2-C12ハロアルケニルオキシ、C2-C12ハロアルケニル、C3-C12アルキニルオキシ、C2-C12ハロアルキニル、C3-C12ハロアルキニルオキシ、C2-C12アルケニルチオ、C2-C12ハロアルケニルチオ、C2-C12アルケニルスルフィニル、C2-C12ハロアルケニルスルフィニル、C2-C12アルケニルスルホニル、C2-C12ハロアルケニルスルホニル、C3-C8シクロアルキル(これは、非置換であるか、または1〜3個のメチル基で置換される)、ノルボニルエニル、C3-C8ハロシクロアルキル、C1-C12アルコキシ、C3-C8シクロアルコキシ、C1-C12アルキルチオ、C3-C8シクロアルキルチオ、C1-C12ハロアルキルチオ、C1-C12アルキル−スルフィニル、C3-C8シクロアルキルスルフィニル、C1-C12ハロアルキルスルフィニル、C3-C8ハロシクロアルキルスルフィニル、C1-C12アルキルスルホニル、C3-C8シクロアルキルスルホニル、C1-C12ハロアルキルスルホニル、C3-C8ハロシクロアルキルスルホニル、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、-N(R8)2(ここで2つのR8は互いに独立である)、-C(=O)R5、-O-C(=O)R6、-NHC(=O)R5、-S-C(=S)R6、-P(=O)(OC1-C6アルキル)2、-S(=O)2R9、-NH-S(=O)2R9、OC(=O)-C1-C6アルキル-S(=O)2R9、アリール、ベンジル、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ベンジルオキシ、ヘテロシクリルオキシ、アリールチオ、ベンジルチオ、ヘテロシクリルチオ(ここで、アリール、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ベンジルオキシ、ヘテロシクリルオキシ、アリールチオ、ベンジルチオおよびヘテロシクリルチオラジカルは、非置換であるか、または環上の置換の可能性により、OH、ハロゲン、CN、NO2、C1-C12アルキル、C1-C12ハロアルキル、Si(C1-C8アルキル)3、C1-C12アルコキシ-C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C3-C8シクロアルコキシ、C2-C12アルケニルオキシ、C2-C12ハロアルケニルオキシ、C2-C12ハロアルケニル、C3-C12アルキニルオキシ、C2-C12ハロアルキニル、C3-C12ハロアルキニルオキシ、C3-C8シクロアルキル、C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C1-C12アルキルチオ、C1-C12ハロアルキルチオ、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルキル、ジメチルアミノ-C1-C6アルコキシ、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、フェノキシ、フェニル-C1-C6アルキル、メチレンジオキシ、-C(O=)R5、-O-C(=O)-R6、-NH-C(=O)R6、-N(R8)2(ここで2つのR8は互いに独立である)、C1-C6アルキルスルフィニル、C3-C8シクロアルキルスルフィニル、C1-C6ハロアルキルスルフィニル、C3-C8ハロシクロアルキルスルフィニル、C1-C6アルキルスルホニル、C3-C8シクロアルキルスルホニル、C1-C6ハロアルキルスルホニル、およびC3-C8ハロシクロアルキルスルホニルよりなる群から選択される置換基により、モノ〜ペンタ置換される)よりなる群から選択される;
R5は、H、OH、SH、-N(R8)2(ここで2つのR8は互いに独立である)、C1-C24アルキル、C2-C12アルケニル、C1-C8ヒドロキシアルキル、C1-C12ハロアルキル、C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルコキシ、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルコキシ-C1-C6アルキル、C1-C12アルキルチオ、C2-C8アルケニルオキシ、C3-C8アルキニルオキシ、Si(C1-C8アルキル)3、C1-C12アルコキシ-C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C3-C8シクロアルコキシ、C2-C12アルケニルオキシ、C2-C12ハロアルケニルオキシ、C2-C12ハロアルケニル、C3-C12アルキニルオキシ、C2-C12ハロアルキニル、C3-C12ハロアルキニルオキシ、NH-C1-C6アルキル-C(=O)R7、-N(C1-C6アルキル)-C1-C6アルキル-C(=O)-R7、-O-C1-C2アルキル-C(=O)R7、-C1-C6アルキル-S(=O)2R9、アリール、ベンジル、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ベンジルオキシ、ヘテロシクリルオキシ;または、互いに独立に置換の可能性により、ハロゲン、ニトロ、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C6ハロアルキル、またはC1-C6ハロアルコキシにより、環がモノ〜トリ置換されたアリール、ベンジル、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ベンジルオキシまたはヘテロシクリルオキシである;
R6は、H、C1-C24アルキル、C1-C12ハロアルキル、C1-C12ヒドロキシアルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルキル、Si(C1-C8アルキル)3、C1-C12アルコキシ-C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C3-C8シクロアルコキシ、C2-C12アルケニルオキシ、C2-C12ハロアルケニルオキシ、C2-C12ハロアルケニル、C3-C12アルキニルオキシ、C2-C12ハロアルキニル、C3-C12ハロアルキニルオキシ、(NR8)2(ここで2つのR8は互いに独立である)、-C1-C6アルキル-C(=O)R8、-C1-C6アルキル-S(=O)2R9、アリール、ベンジル、ヘテロシクリル;または、環上の置換の可能性により、OH、ハロゲン、CN、NO2、C1-C12アルキル、C1-C12ハロアルキル、C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C1-C12アルキルチオ、Si(C1-C8アルキル)3、C1-C12アルコキシ-C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C3-C8シクロアルコキシ、C2-C12アルケニルオキシ、C2-C12ハロアルケニルオキシ、C2-C12ハロアルケニル、C3-C12アルキニルオキシ、C2-C12ハロアルキニル、C3-C12ハロアルキニルオキシおよびC1-C12ハロアルキルチオよりなる群から選択される置換基により、モノ〜トリ置換されたアリール、ベンジル、またはヘテロシクリルである;
R7は、H、OH、C1-C24アルキル(これは、OHまたは-S(=O)2-C1-C6アルキルで随時置換される)、C1-C12アルケニル、C2-C12アルキニル、C1-C12アルコキシ、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルコキシ、C2-C8アルケニルオキシ、アリール、アリールオキシ、ベンジルオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、または-N(R8)2(ここで2つのR8は互いに独立である)である;
R8は、H、C1-C6アルキル(これは、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1-C6アルコキシ、=O、C2-C12アルケニル、C2-C12ハロアルケニル、C2-C12ハロアルキニル、およびC3-C12ハロアルキニルオキシよりなる群から選択される1〜5個の置換基で随時置換される)、C3-C8シクロアルキル、アリール、ベンジル、ヘテロアリール;または、環上の置換の可能性により、OH、ハロゲン、CN、NO2、C1-C12アルキル、C1-C12ハロアルキル、C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、Si(C1-C8アルキル)3、C1-C12アルコキシ-C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C3-C8シクロアルコキシ、C2-C12アルケニルオキシ、C2-C12ハロアルケニルオキシ、C2-C12ハロアルケニル、C3-C12アルキニルオキシ、C2-C12ハロアルキニル、C3-C12ハロアルキニルオキシ、C1-C12アルキルチオ、およびC1-C12ハロアルキルチオよりなる群から選択される置換基により、モノ〜トリ置換された、アリール、ベンジル、ヘテロアリールである;
R9は、H、C1-C6アルキル(これは、ハロゲン、C1-C6アルコキシ、OH、=O、C2-C12アルケニル、C2-C12ハロアルケニル、C2-C12ハロアルキニル、およびC2-C12ハロアルキニル、およびシアノよりなる群から選択される1〜5個の置換基で随時置換される)、アリール、ベンジル、ヘテロアリール;または、環上の置換の可能性により、OH、ハロゲン、CN、NO2、C1-C12アルキル、C1-C12ハロアルキル、Si(C1-C8アルキル)3、C1-C12アルコキシ、C1-C12アルコキシ-C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C3-C8シクロアルコキシ、C2-C12アルケニルオキシ、C2-C12ハロアルケニルオキシ、C2-C12ハロアルケニル、C3-C12アルキニルオキシ、C2-C12ハロアルキニル、C3-C12ハロアルキニルオキシ、C1-C12アルキルチオ、およびC1-C12ハロアルキルチオよりなる群から選択される置換基により、モノ〜トリ置換された、アリール、ベンジル、またはヘテロアリールである)の化合物;
または適宜、そのE/Z異性体、E/Z異性体混合物、および/または互変異性体。
【請求項2】
活性化合物として請求項1に記載の少なくとも1つの式(I)の化合物と、少なくとも1つの補助物質とを含有する殺虫剤。
【請求項3】
請求項2に記載の組成物は、害虫またはその生育場所に適用される、害虫の抑制方法。
【請求項4】
少なくとも1つの補助物質を含有する請求項2に記載の組成物の調製方法であって、活性化合物は補助物質と完全に混合される、および/または粉砕される、方法。
【請求項5】
請求項2に記載の組成物を調製するための、請求項1に記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項6】
害虫を抑制するための、請求項2に記載の組成物の使用。
【請求項7】
繁殖材料または繁殖材料が植えられる位置が処理される、植物繁殖材料を防御するための請求項3の方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法で処理される植物繁殖材料。

【公表番号】特表2006−516584(P2006−516584A)
【公表日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−501687(P2006−501687)
【出願日】平成16年1月30日(2004.1.30)
【国際出願番号】PCT/EP2004/000890
【国際公開番号】WO2004/067543
【国際公開日】平成16年8月12日(2004.8.12)
【出願人】(500584309)シンジェンタ パーティシペーションズ アクチェンゲゼルシャフト (352)
【Fターム(参考)】