説明

アミノチアゾリン化合物を含む殺有害生物活性混合物

本発明は、活性化合物として、
1)式I、互変異性体a)、b):[式中、R1は、水素、COCH3、COCH2CH3またはCOCH2C(CH3)3から選択され;R2とR3は、それらが結合するフェニル環の炭素原子と一緒になって、互変異性式Ia)またはb)に依存して、ベンゼン環、飽和の5-、6-もしくは7員の炭素環、部分不飽和の5-、6-もしくは7員の炭素環、5-、6-もしくは7員の飽和ヘテロ環、環員としてO、SおよびNから選択される1、2もしくは3個のヘテロ原子を含む部分不飽和の5-、6-もしくは7員のヘテロ環、および環員としてO、SおよびNから選択される1、2もしくは3個のヘテロ原子を含む5-もしくは6員の芳香族複素環として表される環を形成し、この場合、上記の環は、非置換であるか、またはハロゲン、CH3、CH2CH3、CF3、CH3O、シアノおよび(=O)(オキソ)からなる群から選択される1、2、3もしくは4個の基の任意の組合せを有していてもよく;R4は、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、CF3、CH3OまたはCH3から選択され;R5、R6は、水素、クロロ、フルオロ、ブロモ、CH3、CH3OまたはCF3から選択され、この場合、R5またはR6の少なくとも1つは水素ではない(但し、R2とR3が一緒になって-OCH2-O-または-OCF2O-基を形成することはない)]で表される少なくとも1種のアミノチアゾリン化合物I、またはその互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマーもしくは塩と、2)明細書中で定義される群Aから選択される少なくとも1種の活性化合物IIとを含む殺有害生物剤混合物、昆虫、ダニ類もしくは線虫を駆除するためのこれらの混合物の使用、およびこれらの混合物を用いて寄生生物による侵入または感染に対して動物を処置、防除、予防または保護するための方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、活性化合物として、
1)式I:
【化1】

【0002】
[式中、
R1は、水素、COCH3、COCH2CH3またはCOCH2C(CH3)3から選択され;
R2とR3は、それらが結合するフェニル環の炭素原子と一緒になって、互変異性式Ia)またはb)に依存して、
ベンゼン環、
飽和の5-、6-もしくは7員の炭素環、
部分不飽和の5-、6-もしくは7員の炭素環、
5-、6-もしくは7員の飽和ヘテロ環、
部分不飽和の5-、6-もしくは7員のヘテロ環
(ここで、ヘテロ環は、環員としてO、SおよびNから選択される1、2もしくは3個のヘテロ原子を含む)、または
環員としてO、SおよびNから選択される1、2もしくは3個のヘテロ原子を含む5-もしくは6員の芳香族複素環
として表される環を形成し、
この場合、R2とR3が、それらが結合するフェニル環の炭素原子と一緒になって形成する環は、非置換であるか、またはハロゲン、CH3、CH2CH3、CF3、CH3O、シアノおよび(=O)(オキソ)からなる群から選択される1、2、3もしくは4個の基の任意の組合せを有していてもよく;
R4は、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、CF3、CH3OまたはCH3から選択され;
R5、R6は、水素、クロロ、フルオロ、ブロモ、CH3、CH3OまたはCF3から選択され、この場合、R5またはR6の少なくとも1つは水素ではない
(但し、R2とR3が一緒になってOCH2-O-または-OCF2O-基を形成することはない)]
で表される少なくとも1種のアミノチアゾリン化合物I、またはその互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマーもしくは塩と、
2) 以下のもの:
A.1 アセチルコリンエステラーゼ阻害剤であって、トリアザメートから選択されるもの、またはアルジカルブ、アラニカルブ、ベンフラカルブ、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、メチオカルブ、メソミル、オキサミル、ピリミカルブ、プロポキスルおよびチオジカルブからなるカーバメート系化合物のクラスから選択されるもの、またはアセフェート、アジンホス-エチル、アジンホス-メチル、クロレトキシホス、クロルフェンビンホス、クロルピリホス、クロルピリホス-メチル、クマホス、デメトン-S-メチル、ダイアジノン、ジクロルボス/DDVP、ジクロトホス、ジメトエート、ジスルホトン、EPN、エチオン、エトプロホス、ファンファー、フェナミホス、フェニトロチオン、フェンチオン、イソキサチオン、マラチオン、メタミドホス、メチダチオン、メビンホス、モノクロトホス、オキシメトエート(oxymethoate)、オキシデメトン-メチル、パラチオン、パラチオン-メチル、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ピリミホス-メチル、キナルホス、テルブホス、テトラクロルビンホス、トリアゾホス、トリクロルホンおよびバミドチオンからなる有機リン系化合物のクラスから選択されるもの;
A.2 GABA依存性クロライドチャネルアンタゴニストであって、シクロジエン有機塩素系エンドスルファン、クロルデン、リンデンから選択されるもの、またはN-エチル-2,2-ジメチルプロピオンアミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾンもしくはN-エチル-2,2-ジクロロ-1-メチルシクロプロパン-カルボキサミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾンから選択されるもの、またはアセトプロール、エチプロール、フィプロニル、ピラフルプロール、ピリプロール、バニリプロールおよびフェニルピラゾール化合物II.A2.1
【化2】

【0003】
からなるフェニルピラゾール系化合物のクラスから選択されるもの;
A.3 ナトリウムチャネルモジュレーターであって、アクリナトリン、アレトリン、d-シス-トランス-アレトリン、d-トランス-アレトリン、ビフェントリン、ビオアレトリン、ビオアレトリンS-シクロペンテニル、ビオレスメトリン、シクロプロトリン、シフルトリン、ベータ-シフルトリン、シハロトリン、ガンマ-シハロトリン、ラムダ-シハロトリン、シペルメトリン、アルファ-シペルメトリン、ベータ-シペルメトリン、ゼータ-シペルメトリン、シフェノトリン、デルタメトリン、エムペントリン、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フルメトリン、フルシトリネート、タウ-フルバリネート、ハルフェンプロックス、イミプロトリン、ペルメトリン、フェノトリン、プラレトリン、プロフルトリン、ピレトリン(除虫菊)、レスメトリン、シラフルオフェン、テフルトリン、テトラメトリン、トランスフルトリンおよびトラロメトリンからなるピレスロイド系化合物のクラスから選択されるもの;
A.4 ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト/アンタゴニストであって、
ニコチン、ベンスルタップ、カルタップ塩酸塩、チオスルタップ-ナトリウムまたはチオシクラムから選択されるもの、またはアセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、チアクロプリド、チアメトキサムおよびAKD-1022からなるネオニコチノイド系化合物のクラスから選択されるもの、またはアロステリック・ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストであるスピノサドおよびスピネトラムから選択されるもの;
A.5 クロライドチャネル活性化因子であって、
アバメクチン、エマメクチン安息香酸塩、レピメクチンまたはミルベメクチンから選択されるもの;
A.6 幼若ホルモン様物質であって、ヒドロプレン、キノプレン、フェノキシカルブまたはピリプロキシフェンから選択されるもの;
A.7 酸化的リン酸化に影響を及ぼす化合物であって、アゾシクロチン、シヘキサチン、ジアフェンチウロン、フェンブタチンオキシド、プロパルギットまたはクロルフェナピルから選択されるもの;
A.8 キチン生合成阻害剤であって、ブプロフェジンから選択されるもの、または、ビストリフルロン、クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノビフルムロン、ノバルロン、テフルベンズロンおよびトリフルムロンからなるベンジル尿素のクラスから選択されるもの;
A.9 脱皮攪乱物質であって、シロマジンから選択されるもの、または、メトキシフェノジド、テブフェノジドおよびアザジラクチンからなるエクジソン・アゴニストのクラスから選択されるもの;
A.10 ミトコンドリア電子伝達阻害剤であって、フェナザキン、フェンプロキシメート、ピリミジフェン、ピリダベン、トルフェンピラド、フルフェネリムおよびロテノンから選択されるもの;
A.11 電位依存性ナトリウムチャネル遮断薬であって、インドキサカルブまたはメタフルミゾンから選択されるもの;
A.12 脂質合成阻害剤であって、スピロジクロフェン、スピロメシフェンまたはスピロテトラマトから選択されるもの;
A.13 燻蒸剤:臭化メチル、クロロピクリン、フッ化スルフリル;
A.14 選択的摂食遮断剤:クリロティン(crylotine)、ピメトロジン、フロニカミド;
A.15 ダニ成長阻害剤:クロフェンテジン、ヘキシチアゾクス、エトキサゾール;
A.16 オクトパミンアゴニスト:アミトラズ;
A.17 リアノジン受容体モジュレータ:フルベンジアミド;(R)-,(S)-3-クロロ-N1-{2-メチル-4-[1,2,2,2-テトラフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}-N2-(1-メチル-2-メチルスルホニルエチル)フタラミド(A17.1);
A.18 アントラニルアミド類:クロラントラニリプロール、シアントラニリプロール、
5-ブロモ-2-(3-クロロ-ピリジン-2-イル)-2H-ピラゾール-3-カルボン酸[4-シアノ-2-(1-シクロプロピル-エチルカルバモイル)-6-メチル-フェニル]-アミド(A18.1)、
5-ブロモ-2-(3-クロロ-ピリジン-2-イル)-2H-ピラゾール-3-カルボン酸[2-クロロ-4-シアノ-6-(1-シクロプロピル-エチルカルバモイル)-フェニル]-アミド(A18.2)、
5-ブロモ-2-(3-クロロ-ピリジン-2-イル)-2H-ピラゾール-3-カルボン酸[2-ブロモ-4-シアノ-6-(1-シクロプロピル-エチルカルバモイル)-フェニル]-アミド(A18.3)、
5-ブロモ-2-(3-クロロ-ピリジン-2-イル)-2H-ピラゾール-3-カルボン酸[2-ブロモ-4-クロロ-6-(1-シクロプロピル-エチルカルバモイル)-フェニル]-アミド(A18.4)、
5-ブロモ-2-(3-クロロ-ピリジン-2-イル)-2H-ピラゾール-3-カルボン酸[2,4-ジクロロ-6-(1-シクロプロピル-エチルカルバモイル)-フェニル]-アミド(A18.5)、
5-ブロモ-2-(3-クロロ-ピリジン-2-イル)-2H-ピラゾール-3-カルボン酸[4-クロロ-2-(1-シクロプロピル-エチルカルバモイル)-6-メチルフェニル]-アミド(A18.6);
A.19 微生物攪乱物質:バチルス・スリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)亜種のイスラレンシ(Israelensi)、バチルス・スファエリクス(Bacillus sphaericus)、バチルス・スリンギエンシス亜種のアイザワイ(Aizawai)、バチルス・スリンギエンシス亜種のクルスタキ(Kurstaki)、バチルス・スリンギエンシス亜種のテネブリオニス(Tenebrionis);
A.20 以下からなる一群の様々な化合物:リン化アルミニウム、アミドフルメト、ベンゾキシメート、ビフェナゼート、ボラックス、ブロモプロピレート、シノメチオネート、シアニド、クロフェンテジン、シエノピラフェン、シフルメトフェン、ジコホール、エトキサゾール、フロニカミド、フルピラゾホス、フルオロアセテート、ヘキシチアゾクス、ホスフィン、硫黄、スルホキサフロール、ピメトロジン、ピリダリル、ピリフルキナゾン、
4-ブタ-2-イニルオキシ-6-(3,5-ジメチル-ピペリジン-1-イル)-2-フルオロ-ピリミジン(A20.1)、
3-ベンゾイルアミノ-N-[2,6-ジメチル-4-(1,2,2,2-テトラフルオロ-1-トリフルオロメチル-エチル)-フェニル]-2-フルオロ-ベンズアミド(A20.2)、
4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソキサゾール-3-イル]-2-メチル-N-ピリジン-2-イルメチル-ベンズアミド(A20.3)、
4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソキサゾール-3-イル]-2-メチル-N-(2,2,2-トリフルオロ-エチル)-ベンズアミド(A20.4)、
4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソキサゾール-3-イル]-2-メチル-N-チアゾール-2-イルメチル-ベンズアミド(A20.5)、
4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソキサゾール-3-イル]-2-メチル-N-(テトラヒドロ-フラン-2-イルメチル)-ベンズアミド(A20.6)、
4-{[(6-ブロモピリド-3-イル)メチル](2-フルオロエチル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.7)、
4-{[(6-フルオロピリド-3-イル)メチル](2,2-ジフルオロエチル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.8)、
4-{[(2-クロロ-1,3-チアゾロ-5-イル)メチル](2-フルオロエチル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.9)、
4-{[(6-クロロピリド-3-イル)メチル](2-フルオロエチル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.10)、
4-{[(6-クロロピリド-3-イル)メチル](2,2-ジフルオロエチル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.11)、
4-{[(6-クロロ-5-フルオロピリド-3-イル)メチル](メチル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.12)、
4-{[(5,6-ジクロロピリド-3-イル)メチル](2-フルオロエチル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.13)、
4-{[(6-クロロ-5-フルオロピリド-3-イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.14)、
4-{[(6-クロロピリド-3-イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.15)、
4-{[(6-クロロピリド-3-イル)メチル](メチル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.16)、
シクロプロパン酢酸、1,1'-[(3S,4R,4aR,6S,6aS,12R,12aS,12bS)-4-[[(2-シクロプロピルアセチル)オキシ]メチル]-1,3,4,4a,5,6,6a,12,12a,12b-デカヒドロ-12-ヒドロキシ-4,6a,12b-トリメチル-11-オキソ-9-(3-ピリジニル)-2H,11H-ナフト[2,1-b]ピラノ[3,4-e]ピラン-3,6-ジイル]エステル(A20.17)、
8-(2-シクロプロピルメトキシ-4-メチル-フェノキシ)-3-(6-メチル-ピリダジン-3-イル)-3-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン(A20.18)、
からなる群Aから選択される少なくとも1種の活性化合物II
とを相乗的有効量で含む殺有害生物剤混合物に関する。
【0004】
また本発明は、昆虫、ダニ類もしくは線虫またはそれらの餌供給源、生息地、繁殖地もしくはそれらの生息場所を、殺有害生物有効量の活性化合物Iと少なくとも1種の活性化合物IIとの混合物と接触させることを含む、昆虫、ダニ類または線虫の防除方法も提供する。好ましくは、この昆虫、ダニ類または線虫の防除方法は非治療的であり、すなわちヒトの治療は包含しない。
【0005】
さらに、本発明はまた、植物、または当該植物が成長している土壌もしくは水を、殺有害生物有効量の活性化合物Iと少なくとも1種の活性化合物IIとの混合物と接触させることを含む、昆虫、ダニ類または線虫による攻撃または侵入(infestation)から植物を保護する方法にも関する。
【0006】
また本発明は、土壌昆虫から種子を、ならびに土壌昆虫および食葉性昆虫から苗の根および苗条を保護する方法であって、種子を、播種の前および/または前発芽の後に、殺有害生物有効量の活性化合物Iと少なくとも1種の活性化合物IIとの混合物と接触させることを含む方法も提供する。
【0007】
また本発明は、昆虫、クモ形類または線虫を駆除するための活性化合物Iと少なくとも1種の活性化合物IIとの混合物の使用にも関する。
【0008】
本発明は、新規化合物I[式中、置換基は冒頭に定義したとおりである(但し、R2とR3が一緒になってOCH2-O-、-O(CH2)2-、-O(CH2)2-O-、-O(CH2)3-O-、-O(CF2)2-O-、-OCF2-O-、-OC(CH3)2CH2-、または-OCH(CH3)-CH(CH3)-基を形成することはない)]も提供する。
【背景技術】
【0009】
有害生物防除の分野で起きている典型的な問題の1つは、有害生物を有効に防除しつつ、環境または毒性の点で好ましくない影響を低減または回避するために活性成分の施用量を少なくする必要があるということである。
【0010】
直面している別の問題は、広範囲の有害生物に対して効果のある、有効な有害生物防除剤の入手が必要であるということに関する。
【0011】
さらに、ノックダウン活性と長期間にわたる防除とを兼ね備えた(すなわち、迅速な作用と持続的作用とを兼ね備えた)有害生物防除剤も必要とされている。
【0012】
殺有害生物剤の使用に関する別の問題は、個々の殺有害生物剤化合物が繰り返し専ら施用された場合、当該活性化合物に対する自然耐性または適応耐性を発達させた有害生物が速やかに選抜されるようになることが多いことである。従って、耐性を抑制するかまたは克服する有害生物防除剤が必要とされている。
【0013】
従って、本発明の目的は、施用量を低減させる課題、活性の範囲を強化する課題、ノックダウン活性と長期間にわたる防除とを併せ持たせる課題、または耐性管理に関する課題の少なくとも1つを解決する殺有害生物剤混合物を提供することであった。
【0014】
本発明者らは、この目的が、部分的にまたは全体的に、冒頭で定義した活性化合物の組合せによって達成されることを見出した。さらに本発明者らは、同時に(すなわち一緒にまたは別々に)活性化合物Iと1種または複数の化合物IIとを施用することにより、あるいは、活性化合物Iと1種または複数の化合物IIを順次的に施用することにより、有害生物防除が、個別の化合物を用いた場合に可能な防除率と比べて増強されることを見出した。
【0015】
式Iで表される化合物I、その調製ならびに昆虫およびダニ類の有害生物に対するその作用については、WO 2005/63724に一般的に記載されている。
【0016】
同時係属中、未公開の出願PCT/EP2008/052158には、幾つかのアミノチアゾリン化合物I(式中、R2とR3は、一緒になってOCH2-O-または-OCF2O-基を形成する)の殺虫剤混合物が記載されている。かかる混合物は、本発明の対象ではない。
【0017】
この先行技術には、本発明による選択的アミノチアゾリン化合物Iを含む殺有害生物剤混合物が、他の殺有害生物活性化合物と組み合わせた場合に予期せぬ効果および相乗効果を示すことは開示されていない。
【0018】
群Aの市販の化合物は、他の刊行物のうち、特にThe Pesticide Manual, 第13版、British Crop Protection Council (2003)に見出される。式II.A2.1に類似のチオアミド誘導体およびその調製は、WO 98/28279に記載されている。レピメクチンは、Agro Project, PJB Publications Ltd, November 2004により公知である。メチダチオンおよびパラオキソンならびにそれらの調製は、Farm Chemicals Handbook, 第88巻, Meister Publishing Company, 2001に記載されている。アセトプロールおよびその調製は、WO98/28277に記載されている。メタフルミゾンおよびその調製は、EP-A1 462 456に記載されている。フルピラゾホスは、Pesticide Science 54, 1988, p.237-243および米国特許第4822779号に記載されている。ピラフルプロールおよびその調製は、JP-A 2002-193709およびWO 01/00614に記載されている。ピリプロールおよびその調製は、WO 98/45274およびUS 6335357に記載されている。アミドフルメトおよびその調製は、US 6221890およびJP-A 21010907に記載されている。フルフェネリムおよびその調製は、WO 03/007717およびWO 03/007718に記載されている。AKD-1022およびその調製は、US 6300348に記載されている。クロラントラニリプロールは、WO 01/70671、WO 03/015519およびWO 05/118552に記載されている。シアントラニリプロールは、WO 01/70671、WO 04/067528およびWO 05/118552に記載されている。A18.1〜A 18.6のアントラニルアミドは、WO 2008/72743およびWO 200872783に記載されている。A17.1のフタラミドは、WO 2007/101540により公知である。シフルメトフェンおよびその調製は、WO 04/080180に記載されている。アミノキナゾリノン化合物ピリフルキナゾンは、EP A 109 7932に記載されている。スルホキシイミン、スルホキサフロールは、WO 2006/060029およびWO 2007/149134に記載されている。A20.1のアルキニルエーテル化合物は、例えば、JP 2006131529に記載されている。有機硫黄化合物は、WO 2007060839に記載されている。A20.2のカルボキサミド化合物は、WO 2007/83394により公知である。A20.3〜A20.6のオキサゾリン化合物は、WO 2007/074789に記載されている。A20.7〜A20.16のフラノン化合物は、例えばWO 2007/115644に記載されている。A20.17のピリピロペン誘導体は、WO 2008/66153およびWO 2008/108491に記載されている。A20.18のピリダジン化合物は、JP 2008/115155に記載されている。
【発明を実施するための形態】
【0019】
好ましい例
本明細書および特許請求の範囲において、多数の用語について述べるが、これらの用語は下記の意味を有すると定義されるものとす:
「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードを意味すると理解される。
【0020】
式Iで表される化合物には2つの可能な互変異性構造a)またはb)があるため、R2とR3が一緒になって形成する環は、2つの異なる種類により定義することができる。例えば、フェニル環と、R2とR3が一緒になって形成する環によって形成されるナフタリン置換基を生じさせる式Iの化合物は、以下のように記載することができる:互変異性体a)の場合:R2とR3が一緒になってシクロヘキサジエン環を形成する式Iの化合物;または、互変異性体b)の場合:R2とR3が一緒になってベンゼン環を形成する式Iの化合物。
【0021】
上記のR2とR3の定義における「飽和の」という用語は、R2とR3が一緒になって形成し、フェニル環に結合する2座配位子(bidental ligand)が、二重結合または三重結合を含まない環であることを表す。
【0022】
従って、飽和の5-、6-もしくは7員の炭素環は、シクロペンタン、シクロヘキサンまたはシクロヘプタンである。
【0023】
環員としてO、SおよびNから選択される1、2または3個のヘテロ原子を含む飽和の5-、6-もしくは7員のヘテロ環は、例えば、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ピペリジン、ピロリジン、オキサゾリジン、イソオキサゾリジン、チアゾリジン、ジオキサン、モルフォリン、ジチアン、ピラゾリジン、チオモルホリン、ピペラジン、イミダゾリジン、ジオキソランまたはトリチアンである。
【0024】
部分不飽和の5-、6-もしくは7員の炭素環は、シクロペンテン、シクロヘキセン、またはシクロヘプテン、もしくはシクロヘプタジエンである。
【0025】
環員としてO、SおよびNから選択される1、2もしくは3個のヘテロ原子を含む部分不飽和の5-、6-もしくは7員のヘテロ環は、例えば、
- 環員としてO、SおよびNから選択される1もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の部分不飽和のヘテロ環(例えばピロリン、オキサゾリン、イミダゾリン、ピラゾリン、チアゾリン);または
- 環員としてO、SおよびNから選択される1もしくは2個のヘテロ原子を含む6員の部分不飽和のヘテロ環(例えばピラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピリジン、ジヒドロピリジン、チオピラン、ジヒドロチオピランもしくはジヒドロチイン);または
- 環員としてO、SおよびNから選択される1、2もしくは3個のヘテロ原子を含む7員の部分不飽和のヘテロ環(例えばテトラヒドロアゼピン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロオキセピン、ジヒドロオキセピン、テトラヒドロチエピン、テトラヒドロジアゼピンもしくはテトラヒドロトリアゼピン)
である。
【0026】
O、SおよびNから選択される1〜3個のヘテロ原子を含む5-または6員の芳香族複素環は、例えば、
- 1個の窒素原子ならびに酸素、窒素および硫黄から独立に選択される0〜2個のさらなるヘテロ原子を含む5員の芳香族複素環(例えばピロール、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、チアゾール、イソチアゾール、チオジアゾール);または
- 酸素および硫黄から選択される1個のヘテロ原子を含む5員の芳香族複素環(例えばフランもしくはチオフェン);または
- 1個の窒素原子ならびに酸素、窒素および硫黄、好ましくは窒素から独立に選択される0〜2個のさらなるヘテロ原子を含む6員の芳香族複素環(例えばピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジンもしくはトリアジン);または
- テトラゾールもしくはテトラジン
である。
【0027】
式Iで表される好ましい化合物I
本発明の殺有害生物剤混合物におけるこれらの使用については、式Iで表される化合物Iが好ましく、この場合、
R1が水素またはCOCH3である式Iの化合物、
R1が水素である式Iの化合物、
R1がCOCH3である式Iの化合物、
R2とR3が一緒になって、1個または2個の酸素原子を介してフェニル環に結合した2座基(bidental group)を形成する式Iの化合物、
R2とR3が一緒になって、R2位の酸素原子を介してフェニル環に結合した2座基を形成する式Iの化合物が好ましい。
【0028】
さらに好ましいのは、R2とR3が一緒になって、R3位の酸素原子を介してフェニル環に結合された2座基を形成する式Iの化合物である。
【0029】
好ましいのは、R2とR3が、それらが結合するフェニル環の炭素原子と一緒になって形成する環が非置換である式Iの化合物である。
【0030】
以下に挙げられる2座配位子について、「第1の原子」とは、R2位でフェニル環に結合するものを意味する。
【0031】
R2とR3が、共に-(CH2)4-、-(CH2)3-、-O(CH2)2O-、-O(CH2)3-O-、-O(CH2)2-、-(CH2)2-O-、-O-(CH2)3-、-(CH2)3-O-、-CH(CH3)-CH(CH3)-O-、-CH2-C(CH3)2-O-、-CH2-CHCH3-O-、-CHCH3-CH2O-、-O(CF2)2-O-、-O-CH(CH3)-CH(CH3)-、-O-CH2-C(CH3)2-、-O-CH2-CHCH3-、-O-CHCH3-CH2-、または-CH=CH-CH=CH-である、式Iの化合物。
【0032】
R2とR3が、共に-(CH2)4-、-O-(CH2)2-O-、-O(CH2)2、-O(CH2)3-O-、-O-(CH2)3-、-O-CH(CH3)-CH(CH3)-、-O-C(CH3)2-CH2-、-O-CHCH3-CH2-もしくは-O-(CF2)2-O-、または-CH=CH-CH=CH-である、式Iの化合物。
【0033】
R2とR3が、共に-(CH2)4-、-O-(CH2)2-O-、-O-(CH2)2、-O(CH2)3-O-、-O-(CH2)3-、または-CH=CH-CH=CH-である、式Iの化合物。
【0034】
R2とR3が、共に-O-(CH2)2-O-、-O-(CH2)2、-O-(CH2)3-、または-CH=CH-CH=CH-である、式Iの化合物。
【0035】
R2とR3が、共に-O-(CH2)2-O-である、式Iの化合物。
【0036】
R2とR3が、共に-O-(CH2)2-である、式Iの化合物。
【0037】
R2とR3が、共にO-(CH2)3-である、式Iの化合物。
【0038】
R2とR3が、共に-CH=CH-CH=CH-である、式Iの化合物。
【0039】
R4が水素、フルオロ、クロロ、CF3またはCH3、好ましくは水素である、式Iの化合物。
【0040】
R5、R6が水素またはCH3から選択され、この場合、R5またはR6の少なくとも1つは水素ではない、式Iの化合物。
【0041】
R5、R6がいずれもCH3である、式Iの化合物。
【0042】
特に好ましいのは、以下の意味を有する式I:
[R1は水素であり;
R2、R3は、共に-(CH2)4-、-(CH2)3-、-O-(CH2)2-O-、-O-(CH2)3-O-、-O(CH2)2-、-(CH2)2-O-、-O-(CH2)3-、-(CH2)3-O-、-CH(CH3)-CH(CH3)-O-、-CH2-C(CH3)2-O-、-CH2-CHCH3-O-、-CHCH3-CH2O-、-O-(CF2)2-O-、-O-CH(CH3)-CH(CH3)-、-O-CH2-C(CH3)2-、-O-CH2-CHCH3-、-O-CHCH3-CH2-または-CH=CH-CH=CH-であり;
R4は水素であり;
R5、R6はCH3である]
で表される化合物Iである。
【0043】
さらに好ましいのは、
以下の意味を有する式I:
[R1はCOCH3であり;
R2、R3は、共に-(CH2)4-、-(CH2)3-、-O-(CH2)2-O-、-O-(CH2)3-O-、-O(CH2)2-、-(CH2)2-O-、-O-(CH2)3-、-(CH2)3-O-、-CH(CH3)-CH(CH3)-O-、-CH2-C(CH3)2-O-、-CH2-CHCH3-O-、-CHCH3-CH2O-、-O-(CF2)2-O-、-O-CH(CH3)-CH(CH3)-、-O-CH2-C(CH3)2-、-O-CH2-CHCH3-、-O-CHCH3-CH2-または-CH=CH-CH=CH-であり;
R4は水素であり;
R5、R6はCH3である]
で表される化合物Iである。
【0044】
R1が水素である場合、互変異性体a)として表される式Iの活性化合物Iは、以下の式Ia)-H1aおよびIa)-H1b
【化3】

【0045】
で表される互変異性体によって表すこともできる。
【0046】
式Iの互変異性体b)についても同じことが言える。
【0047】
本明細書に記載される好ましい例は、各々の互変異性体に当てはまる。
【0048】
式Iで表されるアミノチアゾリン化合物の好ましい化合物Iの例は、以下の表C.Iに挙げられる:
【表1】

【0049】

【0050】

【0051】

【0052】

【0053】

【0054】
群Aから選択される好ましい活性化合物II
本発明の殺有害生物剤混合物におけるこれらの使用について、以下の段落に挙げられる化合物C.IIが特に好ましい。
【0055】
本発明の殺有害生物剤混合物における使用について、上記で定義した群A.1から選択される化合物IIは、好ましくはトリアザメートまたはピリミカルブである。
【0056】
本発明の殺有害生物剤混合物における使用について、上記で定義した群A.2から選択される化合物IIは、好ましくはエンドスルファン、N-エチル-2,2-ジメチルプロピオンアミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾン、N-エチル-2,2-ジクロロ-1-メチルシクロプロパン-カルボキサミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾン、アセトプロール、エチプロール、フィプロニル、ピラフルプロール、ピリプロールもしくはバニリプロールまたはフェニルピラゾール化合物II.A2.1である。さらに好ましくは、化合物IIは、N-エチル-2,2-ジメチルプロピオンアミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾン、N-エチル-2,2-ジクロロ-1-メチルシクロプロパン-カルボキサミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾン、アセトプロール、エチプロールまたはフィプロニルである。
【0057】
本発明の殺有害生物剤混合物における使用について、上記で定義した群A.3から選択される化合物IIは、好ましくはアレトリン、ビフェントリン、シフルトリン、ラムダ-シハロトリン、シペルメトリン、アルファ-シペルメトリン、ベータ-シペルメトリン、ゼータ-シペルメトリン、デルタメトリン、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、タウ-フルバリネート、シラフルオフェンまたはトラロメトリンである。さらに好ましくは、化合物IIは、アルファ-シペルメトリンまたはデルタメトリンである。
【0058】
本発明の殺有害生物剤混合物における使用について、上記で定義した群A.4から選択される化合物IIは、好ましくはチオシクラムまたは、ネオニコチノイド系化合物のクラスから選択されるアセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、チアクロプリド、チアメトキサムおよびAKD-1022;またはアロステリック・ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストであるスピノサドである。さらに好ましくは、化合物IIは、クロチアニジン、イミダクロプリドまたはチアメトキサムである。
【0059】
本発明の殺有害生物剤混合物における使用について、上記で定義した群A.5から選択される化合物IIは、好ましくはアバメクチン、エマメクチン安息香酸塩、レピメクチンまたはミルベメクチンである。さらに好ましくは、化合物IIはアバメクチンである。
【0060】
本発明の殺有害生物剤混合物における使用について、上記で定義した群A.7から選択される化合物IIは、好ましくはジアフェンチウロンである。
【0061】
本発明の殺有害生物剤混合物における使用について、上記で定義した群A.8から選択される化合物IIは、好ましくはブプロフェジンである。
【0062】
本発明の殺有害生物剤混合物における使用について、上記で定義した群A.10から選択される化合物IIは、好ましくはピリダベンまたはフルフェネリムである。
【0063】
本発明の殺有害生物剤混合物における使用について、上記で定義した群A.11から選択される化合物IIは、好ましくはインドキサカルブまたはメタフルミゾンである。さらに好ましくは、化合物IIはメタフルミゾンである。
【0064】
本発明の殺有害生物剤混合物における使用について、上記で定義した群A.12から選択される化合物IIは、好ましくはスピロジクロフェン、スピロメシフェンまたはスピロテトラマトである。さらに好ましくは、化合物IIはスピロメシフェンまたはスピロテトラマトである。
【0065】
本発明の殺有害生物剤混合物における使用について、上記で定義した群A.14から選択される化合物IIは、好ましくはフロニカミドである。
【0066】
本発明の殺有害生物剤混合物における使用について、上記で定義した群A.17から選択される化合物IIは、好ましくはフルベンジアミドまたは(R)-,(S)-3-クロロ-N1-{2-メチル-4-[1,2,2,2-テトラフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}-N2-(1-メチル-2-メチルスルホニルエチル)フタラミド(A17.1)であり、さらに好ましくはフルベンジアミドである。
【0067】
本発明の殺有害生物剤混合物における使用について、上記で定義した群A.18から選択される化合物IIは、好ましくはクロラントラニリプロールまたはシアントラニリプロールである。
【0068】
本発明の殺有害生物剤混合物における使用について、上記で定義した群A.20から選択される化合物IIは、好ましくはピメトロジン、ピリダリル、ピリフルキナゾン、スルホキサフロールまたは化合物4-{[(6-クロロピリド-3-イル)メチル](メチル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.16)である。
【0069】
さらに好ましくは、化合物IIは、フロニカミド、ピメトロジン、ピリフルキナゾン、クロラントラニリプロールまたはシアントラニリプロールである。
【0070】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてN-エチル-2,2-ジメチルプロピオンアミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾンを含有する殺有害生物剤混合物である。
【0071】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてN-エチル-2,2-ジクロロ-1-メチルシクロプロパン-カルボキサミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾンを含有する殺有害生物剤混合物である。
【0072】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてアセトプロールを含有する殺有害生物剤混合物である。
【0073】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてエチプロールを含有する殺有害生物剤混合物である。
【0074】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてフィプロニルを含有する殺有害生物剤混合物である。
【0075】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてアルファ-シペルメトリンを含有する殺有害生物剤混合物である。
【0076】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてクロチアニジンを含有する殺有害生物剤混合物である。
【0077】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてイミダクロプリドを含有する殺有害生物剤混合物である。
【0078】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてチアメトキサムを含有する殺有害生物剤混合物である。
【0079】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてピメトロジンを含有する殺有害生物剤混合物である。
【0080】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてフロニカミドを含有する殺有害生物剤混合物である。
【0081】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてスピロメシフェンを含有する殺有害生物剤混合物である。
【0082】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてスピロテトラマトを含有する殺有害生物剤混合物である。
【0083】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてピリフルキナゾンを含有する殺有害生物剤混合物である。
【0084】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてクロラントラニリプロールを含有する殺有害生物剤混合物である。
【0085】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてシアントラニリプロールを含有する殺有害生物剤混合物である。
【0086】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてスルホキサフロールを含有する殺有害生物剤混合物である。
【0087】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとして
4-{[(6-ブロモピリド-3-イル)メチル](2-フルオロエチル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.7)、
4-{[(6-フルオロピリド-3-イル)メチル](2,2-ジフルオロエチル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.8)、
4-{[(2-クロロ1,3-チアゾロ-5-イル)メチル](2-フルオロエチル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.9)、
4-{[(6-クロロピリド-3-イル)メチル](2-フルオロエチル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.10)、
4-{[(6-クロロピリド-3-イル)メチル](2,2-ジフルオロエチル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.11)、
4-{[(6-クロロ-5-フルオロピリド-3-イル)メチル](メチル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.12)、
4-{[(5,6-ジクロロピリド-3-イル)メチル](2-フルオロエチル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.13)、
4-{[(6-クロロ-5-フルオロピリド-3-イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.14)、
4-{[(6-クロロピリド-3-イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.15)または
4-{[(6-クロロピリド-3-イル)メチル](メチル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.16)を含有する殺有害生物剤混合物である。
【0088】
本発明による好ましい混合物
特に、群Aの化合物IIがアセトプロールで、式Iの化合物Iが表Cの化合物である本発明の混合物が好ましい。
【0089】
特に、群Aの化合物IIがエチプロールで、式Iの化合物Iが表Cの化合物である本発明の混合物が好ましい。
【0090】
特に、群Aの化合物IIがフィプロニルで、式Iの化合物Iが表Cの化合物である本発明の混合物が好ましい。
【0091】
特に、群Aの化合物IIがN-エチル-2,2-ジメチルプロピオンアミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾンで、式Iの化合物Iが表Cの化合物である本発明の混合物が好ましい。
【0092】
特に、群Aの化合物IIがN-エチル-2,2-ジクロロ-1-メチルシクロプロパン-カルボキサミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾンで、式Iの化合物Iが表Cの化合物である本発明の混合物が好ましい。
【0093】
特に、群Aの化合物IIがアルファ-シペルメトリンで、式Iの化合物Iが表Cの化合物である本発明の混合物が好ましい。
【0094】
特に、群Aの化合物IIがデルタメトリンで、式Iの化合物Iが表Cの化合物である本発明の混合物が好ましい。
【0095】
特に、群Aの化合物IIがクロチアニジンで、式Iの化合物Iが表Cの化合物である本発明の混合物が好ましい。
【0096】
特に、群Aの化合物IIがイミダクロプリドで、式Iの化合物Iが表Cの化合物である本発明の混合物が好ましい。
【0097】
特に、群Aの化合物IIがチアメトキサムで、式Iの化合物Iが表Cの化合物である本発明の混合物が好ましい。
【0098】
特に、群Aの化合物IIがアバメクチンで、式Iの化合物Iが表Cの化合物である本発明の混合物が好ましい。
【0099】
特に、群Aの化合物IIがピメトロジンで、式Iの化合物Iが表Cの化合物である本発明の混合物が好ましい。
【0100】
特に、群Aの化合物IIがフロニカミドで、式Iの化合物Iが表Cの化合物である本発明の混合物が好ましい。
【0101】
特に、群Aの化合物IIがジアフェンチウロンで、式Iの化合物Iが表Cの化合物である本発明の混合物が好ましい。
【0102】
特に、群Aの化合物IIがブプロフェジンで、式Iの化合物Iが表Cの化合物である本発明の混合物が好ましい。
【0103】
特に、群Aの化合物IIがピリダベンで、式Iの化合物Iが表Cの化合物である本発明の混合物が好ましい。
【0104】
特に、群Aの化合物IIがフルフェネリムで、式Iの化合物Iが表Cの化合物である本発明の混合物が好ましい。
【0105】
特に、群Aの化合物IIがメタフルミゾンで、式Iの化合物Iが表Cの化合物である本発明の混合物が好ましい。
【0106】
特に、群Aの化合物IIがスピロメシフェンで、式Iの化合物Iが表Cの化合物である本発明の混合物が好ましい。
【0107】
特に、群Aの化合物IIがスピロテトラマトで、式Iの化合物Iが表Cの化合物である本発明の混合物が好ましい。
【0108】
特に、群Aの化合物IIがピリフルキナゾンで、式Iの化合物Iが表Cの化合物である本発明の混合物が好ましい。
【0109】
特に、群Aの化合物IIがクロラントラニリプロールで、式Iの化合物Iが表Cの化合物である本発明の混合物が好ましい。
【0110】
特に、群Aの化合物IIがシアントラニリプロールで、式Iの化合物Iが表Cの化合物である本発明の混合物が好ましい。
【0111】
特に、群Aの化合物IIがスルホキサフロールで、式Iの化合物Iが表Cの化合物である本発明の混合物が好ましい。
【0112】
以下の表Mは、本発明による混合物における、表Cで定義した式Iの活性化合物Iと群Aの活性化合物IIの好ましい組合せを表す。
【表2】

【0113】

【0114】

【0115】

【0116】

【0117】

【0118】
式Iで表される化合物の一般的な調製方法
本発明の式Iで表されるアミノチアゾリン化合物は、一般式II:
【化4】

【0119】
で表されるアミンから出発して調製することができる。
【0120】
一般式IIのアミンは、例えば、適切に置換されたアニオン等価体(例えば有機金属化合物V)を、適切に置換されたC=N結合含有化合物IVに付加することによって調製することができる(例えばChem. Rev. 1998, 98, 1407-1438を参照)。
【0121】
出発イミンIVは、例えば、有機化学者によく知られている方法によって、対応するアルデヒドIIIから脱水剤の存在下でのアミンとの反応により調製するか、あるいはニトリルから還元により(例えばJ. Org. Chem. 1990, 55, 4199-4200)調製することが可能であり、これらは当技術分野では周知である。出発イミンIVとして、例えばTetrahedron 1999, 55, 8883-8904に記載されるキラル化合物も挙げられる。出発アルデヒドIIIは市販されており、あるいは当技術分野では周知の方法によって調製することができる。
【化5】

【0122】
後者の方法に関する一例は、未公開の米国出願US 60/817973号(調製実施例3.2および3.3)に記載されている。有機金属化合物のイミンへの付加に関する別の例は、その場で生成されるトリメチルシリルイミンをベンジルマグネシウム化合物と反応させることによる(未公開の60/817973の実施例1および下記の実施例を参照)関連化合物に関する未公開のUS 60/817973号に記載されている。
【0123】
また一般式IIのアミンは、以下のスキームに示したように、例えば、適切に置換された有機金属化合物VをニトリルVIへ付加し、続いて中間体イミンを還元することにより調製することもできる。
【化6】

【0124】
一般式IIのアミンの他の調製法は、未公開の国際出願PCT/EP2006/069525の実施例P.I.1.b.で同様の化合物について記載されているように、ベンジル化合物のマスク化ベンジルアミンへの付加(例えば、塩基の存在下においてハロゲン化ベンジルXと例えば置換ベンジルベンゾフェノンイミンIXとを置換反応させた後、アミンまたはその塩を、例えば酸により遊離させること)を包含する。置換ベンゾフェノンイミンは、例えば、アミンVIIをベンゾフェノンVIIIと縮合させることにより得ることができる。
【化7】

【0125】
一般式IIのアミンの他の調製法には、以下のスキームに示したようなカルボキサミドXIのホフマン分解が含まれる。
【化8】

【0126】
かかる方法による式IIに類似の化合物の一般調製法は、米国特許第4536599号に記載されている。
【0127】
出発カルボキサミドXIは、上記で引用した刊行物に記載されているとおり、または、当業者に公知の従来法によって調製することができる。
【0128】
以下のスキームに例を記載する:
【化9】

【0129】
例えば、かかるニトリルXIIIは、適切な溶媒中で、それらの対応するハロゲン化物XIIから、シアン化物(例えばカリウムまたはシアン化ナトリウム)と置換反応させることによって調製することができる。
【化10】

【0130】
一般式IIのアミンは、例えば、以下のスキームに示したようにそれらの対応するケトンXVの還元的アミノ化により調製することもできる。
【化11】

【0131】
還元的アミノ化は、様々な手段により、例えば、ケトンXVまたはオキシムXVIのいずれかより出発し、オートクレーブ中の高圧力下でアンモニアおよび水素と反応させることにより行うことができる(例えば、WO 2005/063724を参照)。
【0132】
対応するケトンXVの調製には各種方法があり、当業者には非常によく知られている。他の方法の例には、例えば、ベンジル有機金属化合物またはアニオンを、適切に置換された安息香酸またはそれらのエステルに付加することが含まれる。別法では、以下に示したように、かかる有機金属化合物/アニオンVを対応するベンズアルデヒドIIIに付加した後、結果として得られるアルコールXVIIを酸化する。別の経路では、フェニル金属XVIIIを、適切に置換されたフェニルアセトアルデヒドXIXに付加する。
【化12】

【0133】
また、かかるケトンXVIIの調製は、以下のスキームに示したように、極性転換反応(umpolung reaction)を利用して、ハロゲン化ベンジルXをマスク化アルデヒド(例えばXXまたはXXI)へ付加することによっても可能である。
【化13】

【0134】
さらなる方法は、適切に置換されたニトロメチルベンゼン化合物XXIIを適切に置換されたベンズアルデヒドIIIと反応させることを含む。対応するニトロスチルベンXXIIIは、例えば、Journal of Pharmaceutical Sciences 1985, 73 (11), 1548-1550に記載されているように、還元によって一般式IIのアミンに変換することができる。この種の反応の例は、未公開国際出願PCT/EP2006/069525にも記載されている(類似化合物構造に関する実施例P.I.1.aを参照)。
【化14】

【0135】
一般式Iのアミノアゾリンは、例えば、クロロエチルイソ(-チオ)シアネートXXIVをアミンIIに付加し、続いて塩基の存在下で化合物XXVを環化することにより調製することができる(WO 2005/063724を参照)。
【化15】

【0136】
また一般式Iのアミノアゾリンは、例えば、アミンIIを(チオ)-ホスゲン試薬または(チオ)-ホスゲンタイプの試薬と反応させるか、対応するイソ(チオ)シアネートをアミノエタノールと反応させ、そして、酸および/または脱水剤の存在下で環化させることにより調製することもできる(例えば、WO 2005/063724または未公開の国際出願PCT/EP2006/069525を参照)。
【0137】
同様に、一般式Iのアミノチアゾリンは、例えば、類似化合物の調製に関して未公開の国際出願PCT/EP2006/069525に記載されているようにして、アミンをアセトキシエチルイソチオシアネートと反応させ、続いて鹸化することにより、一般式Iのアミンまたはその塩を対応するアミノチオカルボニルアミノエタン化合物に変換することによって調製することができる。アセトキシエチルイソチオシアネートは、Coll. Czech. Chem. Commun. 1986, 51, 112-117に記載の方法により調製することができる。
【0138】
また一般式Iのアミノチアゾリンは、以下に示したようにして、または類似の化合物に関して未公開の国際出願PCT/EP2006/069525の実施例P.II.1およびPII.2に記載されているようにして、例えば、塩基の存在下で、適切に保護されたベンジルアミノチアゾリンXXVIをハロゲン化ベンジルXと反応させ、続いて、例えばトリフルオロ酢酸の鉱酸の存在下で化合物XXVIIを脱保護することにより調製することもできる。
【化16】

【0139】
また、一般式Ibのアミノチアゾリンは、塩基の存在下で、アミノチアゾリンIaを、例えば塩化アセチルまたは無水酢酸などと反応させることにより得ることもできる。
【化17】

【0140】
有害生物類
活性化合物IおよびIIの混合物、または同時に(すなわち一緒にまたは別々に)使用される活性化合物IおよびIIは、以下の種類の有害生物に対して顕著な作用を示す:
鱗翅類(鱗翅目)の昆虫、例えば、タマヤナガ(アグロチス・イプシロン(Agrotis ypsilon))、カブラヤガ(アグロチス・セゲツム(Agrotis segetum))、アラバマ・アルギラセア(Alabama argillacea)、アンチカルシア・ゲンマタリス(Anticarsia gemmatalis)、リンゴヒメシンクイ(アルギレスチア・コンジュゲラ(Argyresthia conjugella))、ガマキンウワバ(オートグラファ・ガンマ(Autographa gamma))、ブパルス・ピニアリウス(Bupalus piniarius)、カコエシア・ムリナナ(Cacoecia murinana)、カプア・レチクラナ(Capua reticulana)、ケイマトビア・ブルマタ(Cheimatobia brumata)、トウヒノシントメハマキ(コリストネウラ・フミフェラナ(Choristoneura fumiferana))、コリストネウラ・オシデンタリス(Choristoneura occidentalis)、アワヨトウ(シルフィス・ウニプンクタ(Cirphis unipuncta))、コドリンガ(シジア・ポモネラ(Cydia pomonella))、デンドロリムス・ピニ(Dendrolimus pini)、アメリカウリノメイガ(ジアファニア・ニチダリス(Diaphania nitidalis))、サウスウエスタンコンボーラー(ジアトラエア・グランジオセラ(Diatraea grandiosella))、ミスジアオリンガ(エアリアス・インスラナ(Earias insulana))、モロコシマダラメイガ(エラスモパルプス・リグノセルス(Elasmopalpus lignosellus))、ブドウホソハマキ(ユーポエシリア・アンビグエラ(Eupoecilia ambiguella))、エベトリア・ボウリアナ(Evetria bouliana)、フェルチア・スブテラネア(Feltia subterranea)、ハチノスツヅリガ(ガレリア・メロネラ(Galleria mellonella))、グラホリタ・フネブラナ(Grapholitha funebrana)、ナシヒメシンクイ(グラホリタ・モレスタ(Grapholitha molesta))、ワタキバガ(ヘリオチス・アルミゲラ(Heliothis armigera))、ニセアメリカタバコガ(ヘリオチス・ビレセンス(Heliothis virescens))、ヘリオチス・ゼア(Heliothis zea)、ハイマダラノメイガ(ヘルラ・ウンダリス(Hellula undalis))、ヒベルニア・デフォリアリア(Hibernia defoliaria)、アメリカシロヒトリ(ヒファントリア・クネア(Hyphantria cunea))、ヒポノメウタ・マリネルス(Hyponomeuta malinellus)、ケイフェリア・リコペルシセラ(Keiferia lycopersicella)、ランブジナ・フィセラリア(Lambdina fiscellaria)、シロイチモンジヨトウ(ラフィグマ・エキシグア(Laphygma exigua))、ロイコプテラ・コフェエラ(Leucoptera coffeella)、ロイコプテラ・シテラ(Leucoptera scitella)、リトコレチス・ブランカルデラ(Lithocolletis blancardella)、ホソバヒメハマキ(ロベシア・ボトラナ(Lobesia botrana))、ロキソステージ・スチクチカリス(Loxostege sticticalis)、マイマイガ(リマントリア・ジスパル(Lymantria dispar))、ノンネマイマイ(リマントリア・モナカ(Lymantria monacha))、モモハモグリガ(リオネチア・クレルケラ(Lyonetia clerkella))、オビカレハ(マラコソマ・ネウストリア(Malacosoma neustria))、ヨトウガ(マメストラ・ブラッシカエ(Mamestra brassicae))、オルギイア・プソイドツガタ(Orgyia pseudotsugata)、ヨーロッパアワノメイガ(オストリニア・ヌビラリス(Ostrinia nubilalis))、マツキリガ(パノリス・フランメア(Panolis flammea))、ワタアカミムシガ(ペクチノホラ・ゴッシピエラ(Pectinophora gossypiella))、ニセタマナヤガ(ペリドロマ・サウシア(Peridroma saucia))、ファレラ・ブセファラ(Phalera bucephala)、ジャガイモキバガ(フトリマエア・オペルクレラ(Phthorimaea operculella))、ミカンハモグリガ(フィロクニスチス・シトレラ(Phyllocnistis citrella))、オオモンシロチョウ(ピエリス・ブラッシカ(Pieris brassicae))、プラチペナ・スカブラ(Plathypena scabra)、コナガ(プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella))、プソイドプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)、リアシオニア・フルストラナ(Rhyacionia frustrana)、スクロビパルプラ・アブソルタ(Scrobipalpula absoluta)、バクガ(シトトロガ・セレアレラ(Sitotroga cerealella))、テングハマキ(スパルガノチス・ピレリアナ(Sparganothis pilleriana))、ツマジロクサヨトウ(スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda))、アフリカヨトウ(スポドプテラ・リットラリス(Spodoptera littoralis))、ハスモンヨトウ(スポドプテラ・リツラ(Spodoptera litura))、タウマトポエア・ピチオカンパ(Thaumatopoea pityocampa)、トルトリキス・ビリダナ(Tortrix viridana)、イラクサギンウワバ(トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni))およびゼイラフェラ・カナデンシス(Zeiraphera canadensis);
甲虫類(鞘翅目)の昆虫、例えば、アカバナガタマムシ(アグリルス・シヌアツス(Agrilus sinuatus))、アグリオテス・リネアツス(Agriotes lineatus)、アグリオテス・オブスクルス(Agriotes obscurus)、アンフィマルス・ソルスチチアリス(Amphimallus solstitialis)、アニサンドルス・ジスパル(Anisandrus dispar)、ワタミハナゾウムシ(アントノムス・グランジス(Anthonomus grandis))、ナシハナゾウムシ(アントノムス・ポモルム(Anthonomus pomorum))、アフトナ・ユーホリダエ(Aphthona euphoridae)、アソウス・ハエモロイダリス(Athous haemorrhoidalis)、アトマリア・リネアリス(Atomaria linearis)、ブラストファグス・ピニペルダ(Blastophagus piniperda)、ブリトファガ・ウンダータ(Blitophaga undata)、ソラマメゾウムシ(ブルクス・ルフィマヌス(Bruchus rufimanus))、エンドウマメゾウムシ(ブルクス・ピソルム(Bruchus pisorum))、ブルクス・レンチス(Bruchus lentis)、ドロハマキチョッキリ(ビクチスクス・ベツラ(Byctiscus betulae))、カメノコハムシ(カッシダ・ネブロサ(Cassida nebulosa))、セロトマ・トリフルカタ(Cerotoma trifurcata)、キンイロハナムグリ(セトニア・オーラタ(Cetonia aurata))、セウトリンクス・アッシミリス(Ceuthorrhynchus assimilis)、セウトリンクス・ナピ(Ceuthorrhynchus napi)、カエトクネマ・チビアリス(Chaetocnema tibialis)、コノデルス・ベスペルチヌス(Conoderus vespertinus)、クリオセリス・アスパラギ(Crioceris asparagi)、コメツキムシ属の種(クテニセラ ssp.(Ctenicera ssp.))、ジアブロチカ・ロンギコルニス(Diabrotica longicornis)、ジアブロチカ・セミプンククタ(Diabrotica semipunctata)、ジアブロチカ・12-プンクタタ(Diabrotica 12-punctata)ジアブロチカ・スペシオサ(Diabrotica speciosa)、ジアブロチカ・ビルギフェラ(Diabrotica virgifera)、インゲンテントウ(エピラクナ・バリベスチス(Epilachna varivestis))、エピトリキス・ヒルチペンニス(Epitrix hirtipennis)、ユーチノボトルス・ブラシリエンシス(Eutinobothrus brasiliensis)、マツアナアキゾウムシ(ヒロビウス・アビエチス(Hylobius abietis))、ヒペラ・ブルンネイペンニス(Hypera brunneipennis)、アルファルファタコゾウムシ(ヒペラ・ポスチカ(Hypera postica))、ヤツバキクイ(イプス・チポグラフス(Ips typographus))、レマ・ビリネアタ(Lema bilineata)、レマ・メラノプス(Lema melanopus)、コロラドハムシ(レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata))、リモニウス・カリホルニクス(Limonius californicus)、イネミズゾウムシ(リッソロプトルス・オリゾフィルス(Lissorhoptrus oryzophilus))、メラノツス・コンムニス(Melanotus communis)、メリゲテス・アエネウス(Meligethes aeneus)、メロロンタ・ヒッポカスタニ(Melolontha hippocastani)、ヨーロッパコフキコガネ(メロロンタ・メロロンタ(Melolontha melolontha))、イネクビホソハムシ(オウレマ・オリザエ(Oulema oryzae))、オルチオリンクス・スルカツス(Ortiorrhynchus sulcatus)、オチオリンクス・オバツス(Otiorrhynchus ovatus)、ファエドン・コクレアリエ(Phaedon cochleariae)、フィロビウス・ピリ(Phyllobius pyri)、フィロトレタ・クリソセファラ(Phyllotreta chrysocephala)、コガネムシ属の種(フィロファガ sp.(Phyllophaga sp.))、フィロペルタ・ホルチコラ(Phyllopertha horticola)、キスジノミハムシ(フィロトレタ・ネモルム(Phyllotreta nemorum))、キスジノミハムシ(フィロトレタ・ストリオラタ(Phyllotreta striolata))、マメコガネ(ポピリア・ジャポニカ(Popillia japonica))、アカアシチビコフキゾウムシ(シトナ・リネアツス(Sitona lineatus))およびシトフィルス・グラナリア(Sitophilus granaria);
ハエ、カ類(双翅目)、例えば、ネッタイシマカ(アエデス・アエギプチ(Aedes aegypti))、ヒトスジシマカ(アエデス・アルボピクツス(Aedes albopictus))、キンイロヤブカ(アエデス・ベキサンス(Aedes vexans))、アナストレファ・ルデンス(Anastrepha ludens)、アノフェレス・マクリペンニス(Anopheles maculipennis)、アノフェレス・クルシアンス(Anopheles crucians)、アノフェレス・アルビマヌス(Anopheles albimanus)、ガンビエハマダラカ(アノフェレス・ガンビエ(Anopheles gambiae))、アノフェレス・フレエボルニ(Anopheles freeborni)、ハマダラカ(アノフェレス・ロイコスフィルス(Anopheles leucosphyrus))、コガタハマダラカ(アノフェレス・ミニムス(Anopheles minimus))、アノフェレス・クアドリマクラツス(Anopheles quadrimaculatus)、ホホアカクロバエ(カリホラ・ビシナ(Calliphora vicina))、チチュウカイミバエ(セラチチス・カピタタ(Ceratitis capitata))、クリソミア・ベッジアナ(Chrysomya bezziana)、クリソミア・ホミニボラキス(Chrysomya hominivorax)、クリソミア・マセラリア(Chrysomya macellaria)、サシバエ(クリソプス・ジスカリス(Chrysops discalis))、クリソプス・シラセア(Chrysops silacea)、クリソプス・アトランチクス(Chrysops atlanticus)、ラセンウジバエ(コクリオミイア・ホミニボラキス(Cochliomyia hominivorax))、ソルガムタマバエ(コンタリニア・ソルギコラ(Contarinia sorghicola))ヒトクイバエ(コルジロビア・アントロポファガ(Cordylobia anthropophaga))、クリコイデス・フレンス(Culicoides furens)、アカイエカ(クレックス・ピピエンス(Culex pipiens))、クレックス・ニグリパルプス(Culex nigripalpus)、ネッタイイエカ(クレックス・キンクエファシアツス(Culex quinquefasciatus))、コガタアカイエカ(クレックス・タルサリス(Culex tarsalis))、クリセタ・イノルナタ(Culiseta inornata)、クリセタ・メラヌラ(Culiseta melanura)、ウリミバエ(ダクス・ククルビタエ(Dacus cucurbitae))、オリーブミバエ(ダクス・オレアエ(Dacus oleae))、ダシネウラ・ブラッシカエ(Dasineura brassicae)、デリア・アンティーク(Delia antique)、デリア・コアルクタタ(Delia coarctata)、タネバエ(デリア・プラツラ(Delia platura))、キャベツハナバエ(デリア・ラジクム(Delia radicum))、ヒトヒフバエ(デルマトビア・ホミニス(Dermatobia hominis))、ヒメイエバエ(ファンニア・カニクラリス(Fannia canicularis))、ゲオミザ・トリプンクタタ(Geomyza Tripunctata)、ウマバエ(ガステロフィルス・インテスチナリス(Gasterophilus intestinalis))、ツェツェバエ(グロッシナ・モルシタンス(Glossina morsitans))、グロッシナ・パルパリス(Glossina palpalis)、グロッシナ・フスシペス(Glossina fuscipes)、グロッシナ・タキノイデス(Glossina tachinoides)、ノサシバエ(ハエマトビア・イリタンス(Haematobia irritans))、ハプロジプロシス・エクエストリス(Haplodiplosis equestris)、ヒッペラテス属の種(Hippelates spp.)、ヒルエミイア・プラツラ(Hylemyia platura)、ヒポデルマ・リネアタ(Hypoderma lineata)、レプトコノプス・トレンス(Leptoconops torrens)、トマトハモグリバエ(リリオミザ・サチバエ(Liriomyza sativae))、マメハモグリバエ(リリオミザ・トリホリイ(Liriomyza trifolii))、ルシリア・カプリナ(Lucilia caprina)、ヒツジキンバエ(ルシリア・クプリナ(Lucilia cuprina))、ヒロズキンバエ(ルシリア・セリカタ(Lucilia sericata))、リコリア・ペクトラリス(Lycoria pectoralis)、マンソニア・チチラヌス(Mansonia titillanus)、ヘシアンバエ(マイエチオラ・デストルクトル(Mayetiola destructor))、イエバエ(ムスカ・ドメスチカ(Musca domestica))、オオイエバエ(ムシナ・スタブランス(Muscina stabulans))、ヒツジバエ(オエストルス・オビス(Oestrus ovis))、オポミザ・フロルム(Opomyza florum)、オシネラ・フリット(Oscinella frit)、ペゴミア・ヒソシアミ(Pegomya hysocyami)、ホルビア・アンチクア(Phorbia antiqua)、ホルビア・ブラッシカエ(Phorbia brassicae)、ホルビア・コアルクタタ(Phorbia coarctata)、サシチョウバエ(フレボトムス・アルゲンチペス(Phlebotomus argentipes))、プソロホラ・コルンビエ(Psorophora columbiae)、ニンジンサビバエ(プシラ・ロザエ(Psila rosae))、プソロホラ・ジスコロール(Psorophora discolor)、プロシムリウム・ミクスタム(Prosimulium mixtum)、ヨーロッパオウトウミバエ(ラゴレチス・セラシ(Rhagoletis cerasi))、リンゴミバエ(ラゴレチス・ポモネラ(Rhagoletis pomonella))、サルコファガ・ヘモロイダリス(Sarcophaga haemorrhoidalis)、ニクバエ属の種(サルコファガ sp.(Sarcophaga sp.))、シムリウム・ビッタツム(Simulium vittatum)、サシバエ(ストモキス・カルシトランス(Stomoxys calcitrans))、タバヌス・ボビヌス(Tabanus bovinus)、タバヌス・アトラツス(Tabanus atratus)、タバヌス・リネオラ(Tabanus lineola)およびタバヌス・シミリス(Tabanus similis)、チプラ・オレラセア(Tipula oleracea)およびガガンボ(チプラ・パルドサ(Tipula paludosa));
アザミウマ類(総翅目)、例えばジクロモトリプス・コルベッチ(Dichromothrips corbetti))、ジクロモトリプス属の種(Dichromothrips ssp.)、フランクリニエラ・フスカ(Frankliniella fusca)、ミカンキイロアザミウマ(フランクリニエラ・オクシデンタリス(Frankliniella occidentalis))、フランクリニエラ・トリチシ(Frankliniella tritici)、シルトトリプス・シトリ(Scirtothrips citri)、トリプス・オリザエ(Thrips oryzae)、ミナミキイロアザミウマ(トリプス・パルミ(Thrips palmi))およびネギアザミウマ(トリプス・タバシ(Thrips tabaci))、
シロアリ類(等翅目)、例えば、カロテルメス・フラビコリス(Calotermes flavicollis)、ロイコテルメス・フラビペス(Leucotermes flavipes)、ヘテロテルメス・アウレウス(Heterotermes aureus)、アメリカ東部地下シロアリ(レチクリテルメス・フラビペス(Reticulitermes flavipes))、アメリカ東南部地下シロアリ(レチクリテルメス・ビルギニクス(Reticulitermes virginicus))、地中海沿岸生息シロアリ(レチクリテルメス・ルシフグス(Reticulitermes lucifugus))、テルメス・ナタレンシス(Termes natalensis)およびイエシロアリ(コプトテルメス・ホルモサヌス(Coptotermes formosanus));
ゴキブリ類(ゴキブリ目-ゴキブリ亜目)、例えば、チャバネゴキブリ(ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica))、オキナワチャバネゴキブリ(ブラッテラ・アサヒナエ(Blattella asahinae))、ワモンゴキブリ(ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、ヤマトゴキブリ(ペリプラネタ・ジャポニカ(Periplaneta japonica))、トビイロゴキブリ(ペリプラネタ・ブルンネア(Periplaneta brunnea))、クロゴキブリ(ペリプラネタ・フリギノサ(Periplaneta fuligginosa))、コワモンゴキブリ(ペリプラネタ・アウストララシエ(Periplaneta australasiae))およびトウヨウゴキブリ(ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis));
半翅類(true bugs)(半翅目)、例えば、アオクサカメムシ(アクロステルヌム・ヒラレ(Acrosternum hilare))、アメリカコバネナガカメムシ(ブリスス・ロイコプテルス(Blissus leucopterus))、シルトペルチス・ノタツス(Cyrtopeltis notatus)、アカホシカメムシ(ジスデルクス・シングラツス(Dysdercus cingulatus))、ジスデルクス・インテルメジウス(Dysdercus intermedius)、ムギチャイロカメムシ(ユリガステル・インテグリセプス(Eurygaster integriceps))、ユスキスツス・インピクチベントリス(Euschistus impictiventris)、レプトグロッスス・フィロプス(Leptoglossus phyllopus)、サビイロカスミカメ(リグス・リネオラリス(Lygus lineolaris))、リグス・プラテンシス(Lygus pratensis)、ミナミアオカメムシ(ネザラ・ビリズラ(Nezara viridula))、ピエスマ・クアドラタ(Piesma quadrata)、ソルベア・インスラリス(Solubea insularis)、チアンタ・ペルジトル(Thyanta perditor)、アシルトシホン・オノブリキス(Acyrthosiphon onobrychis)、カラマツカサアブラムシ(アデルゲス・ラリシス(Adelges laricis))、アフィズラ・ナスツルチイ(Aphidula nasturtii)、マメクロアブラムシ(アフィス・ファバエ(Aphis fabae))、イチゴネアブラムシ(アフィス・ホルベシ(Aphis forbesi))、ヨーロッパリンゴアブラムシ(アフィス・ポミ(Aphis pomi))、ワタアブラムシ(アフィス・ゴシピイ(Aphis gossypii))、アフィス・グロスラリアエ(Aphis grossulariae)、アフィス・スクネイデリ(Aphis schneideri)、ユキヤナギアブラムシ(アフィス・スピラエコラ(Aphis spiraecola))、ニワトコアブラムシ(アフィス・サンブシ(Aphis sambuci))、エンドウヒゲナガアブラムシ(アシルトシホン・ピスム(Acyrthosiphon pisum))、ジャガイモヒゲナガアブラムシ(オーラコルツム・ソラニ(Aulacorthum solani))、シルバーリーフコナジラミ(ベミシア・アルゲンチホリイ(Bemisia argentifolii))、ブラキカウズス・カルズイ(Brachycaudus cardui)、ムギワラギクオマルアブラムシ(ブラキカウズス・ヘリクリシ(Brachycaudus helichrysi))、ブラキカウズス・ペルシカエ(Brachycaudus persicae)、ブラキカウズス・プルニコラ(Brachycaudus prunicola)、ダイコンアブラムシ(ブレビコリン・ブラッシカ(Brevicoryne brassicae))、カピトホルス・ホルニ(Capitophorus horni)、セロシファ・ゴシピイ(Cerosipha gossypii)、イチゴケナガアブラムシ(カエトシホン・フラガエフォリイ(Chaetosiphon fragaefolii))、クリプトミズス・リビス(Cryptomyzus ribis)、ドレイフシア・ノルドマンニアナエ(Dreyfusia nordmannianae)、ドレイフシア・ピセアエ(Dreyfusia piceae)、ギシギシネアブラムシ(ジサフィス・ラジコラ(Dysaphis radicola))、ジサウラコルツム・プソイドソラニ(Dysaulacorthum pseudosolani)、オオバコアブラムシ(ジサフィス・プランタギネア(Dysaphis plantaginea))、ジサフィス・ピリ(Dysaphis pyri)、ジャガイモヒメヨコバイ(エンポアスカ・ファバエ(Empoasca fabae))、モモコフキアブラムシ(ヒアロプテルス・プルニ(Hyalopterus pruni))、チシャミドリアブラムシ(ヒペロミズス・ラクツカエ(Hyperomyzus lactucae))、ムギヒゲナガアブラムシ(マクロシフム・アベナエ(Macrosiphum avenae))、チューリップヒゲナガアブラムシ(マクロシフム・ユーホルビアエ(Macrosiphum euphorbiae))、マクロシホン・ロザエ(Macrosiphon rosae)、ソラマメヒゲナガアブラムシ(メゴウラ・ビシアエ(Megoura viciae))、メラナフィス・ピラリウス(Melanaphis pyrarius)、ムギウスイロアブラムシ(メトポロフィウム・ジロズム(Metopolophium dirhodum))、ミズス・ペルシカエ(Myzus persicae)、ミズス・アスカロニクス(Myzus ascalonicus)、ニワウメクロコブアブラムシ(ミズス・セラシ(Myzus cerasi))、カワリコブアブラムシ(ミズス・バリアンス(Myzus varians))、レタスアブラムシ(ナソノビア・リビス-ニグリ(Nasonovia ribis-nigri))、トビイロウンカ(ニラパルバタ・ルゲンス(Nilaparvata lugens))、ペンフィグス・ブルサリウス(Pemphigus bursarius)、クロフツノウンカ(ペルキンシエラ・サッカリシダ(Perkinsiella saccharicida))、ホップイボアブラムシ(ホロドン・フムリ(Phorodon humuli))、リンゴキジラミ(プシラ・マリ(Psylla mali))、プシラ・ピリ(Psylla piri)、ロパロミズス・アスカロニクス(Rhopalomyzus ascalonicus)、トウモロコシアブラムシ(ロパロシフム・マイジス(Rhopalosiphum maidis))、ムギクビレアブラムシ(ロパロシフム・パジ(Rhopalosiphum padi))、ロパロシフム・インセルツム(Rhopalosiphum insertum)、サッパフィス・マラ(Sappaphis mala)、サッパフィス・マリ(Sappaphis mali)、ムギミドリアブラムシ(スチザフィス・グラミヌム(Schizaphis graminum))、スチゾネウラ・ラヌギノサ(Schizoneura lanuginosa)、ムギヒゲナガアブラムシ(シトビオン・アベナエ(Sitobion avenae)、オンシツコナジラミ(トリアロイロデス・バポラリオルム(Trialeurodes vaporariorum))、コミカンアブラムシ(トキソプテラ・オーランチイ(Toxoptera aurantii))およびブドウネアブラムシ(ビテウス・ビチホリイ(Viteus vitifolii))、トコジラミ(シメックス・レクツラリウス(Cimex lectularius))、タイワントコジラミ(シメックス・ヘミプテルス(Cimex hemipterus))、レズビウス・セニリス(Reduvius senilis)、サシガメ属の種(トリアトーマ spp.(Triatoma spp.))およびアリルス・クリタツス(Arilus critatus);
アリ、ハナバチ、カリバチ、ハバチ(膜翅目)、例えば、カブラハバチ(アタリア・ロサエ(Athalia rosae))、ハキリアリ(アッタ・セファロテス(Atta cephalotes))、アッタ・カピグアラ(Atta capiguara)、ハキリアリ(アッタ・セファロテス(Atta cephalotes))、アッタ・ラエビガタ(Atta laevigata)、アッタ・ロブスタ(Atta robusta)、チャイロハキリアリ(アッタ・セキスデンス(Atta sexdens))、テキサスハキリアリ(アッタ・テキサナ(Atta texana))、シリアゲアリ属の種(クレマトガステル spp.(Crematogaster spp.))、ホプロカンパ・ミヌタ(Hoplocampa minuta)、ホプロカンパ・テスツジネア(Hoplocampa testudinea)、イエヒメアリ(モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis))、アカカミアリ(ソレノプシス・ゲミナタ(Solenopsis geminata))、ヒアリ(ソレノプシス・インビクタ(Solenopsis invicta))、ソレノプシス・リクテリ(Solenopsis richteri)、ソレノプシス・キシロニ(Solenopsis xyloni)、アカシュウカクアリ(ポゴノミルメックス・バルバツス(Pogonomyrmex barbatus))、ポゴノミルメックス・カリホルニクス(Pogonomyrmex californicus)、ツヤオオヅアリ(フェイドール・メガセファーラ(Pheidole megacephala))、アリモドキバチ(ダシムチラ・オクシデンタリス(Dasymutilla occidentalis))、マルハナバチ属の種(ボンブス spp.(Bombus spp.))、ベスプラ・スクアモサ(Vespula squamosa)、パラベスプラ・ブルガリス(Paravespula vulgaris)、パラベスプラ・ペンシルバニカ(Paravespula pennsylvanica)、パラベスプラ・ゲルマニカ(Paravespula germanica)、ホオナガスズメバチ(ドリコベスプラ・マクラタ(Dolichovespula maculata))、モンスズメバチ(ベスパ・クラブロ(Vespa crabro))、ポリステス・ルビギノサ(Polistes rubiginosa)、カンポノツス・フロリダヌス(Camponotus floridanus)およびアルゼンチンアリ(リネピテマ・フミレ(Linepithema humile));
コオロギ、バッタ、イナゴ類(直翅目)、例えば、ヨーロッパイエコオロギ(アケタ・ドメスチカ(Acheta domestica))、グリロタルパ・グリロタルパ(Gryllotalpa gryllotalpa)、トノサマバッタ(ロクスタ・ミグラトリア(Locusta migratoria))、メラノプルス・ビビッタツス(Melanoplus bivittatus)、メラノプルス・フェムルブルム(Melanoplus femurrubrum)、メラノプルス・メキシカヌス(Melanoplus mexicanus)、メラノプルス・サングイニペス(Melanoplus sanguinipes)、メラノプルス・スプレツス(Melanoplus spretus)、アカトビバッタ(ノマダクリス・セプテンファシアタ(Nomadacris septemfasciata))、アメリカイナゴ(スキストセルカ・アメリカナ(Schistocerca americana))、サバクトビバッタ(スキストセルカ・グレガリア(Schistocerca gregaria))、モロッコイナゴ(ドシオスタウルス・マロッカヌス(Dociostaurus maroccanus))、クラズミウマ(タキシネス・アシナモルス(Tachycines asynamorus))、オエダロイス・セネガレンシス(Oedaleus senegalensis)、ゾノゼルス・バリエガツス(Zonozerus variegatus)、ヒエログリフス・ダガネンシス(Hieroglyphus daganensis)、クラウッサリア・アングリフェラ(Kraussaria angulifera)、カリプタムス・イタリクス(Calliptamus italicus)、オーストラリアトビバッタ(コルトイセテス・テルミニフェラ(Chortoicetes terminifera))およびブラウンイナゴ(ロクスタナ・パルダリナ(Locustana pardalina));
クモ綱(Arachnoidea)、例えばクモ形類(ダニ目)、例えばヒメダニ科(Argasidae)、マダニ科(Ixodidae)およびヒゼンダニ科(Sarcoptidae)のもの、例えばアメリカキララマダニ(アンブリオンマ・アメリカヌム(Amblyomma americanum))、アンブリオンマ・バリエガツム(Amblyomma variegatum)、アンブリオンマ・マクラツム(Ambryomma maculatum)、アルガス・ペルシクス(Argas persicus)、ボオフィルス・アンヌラツス(Boophilus annulatus)、ボオフィルス・デコロラツス(Boophilus decoloratus)、オウシマダニ(ボオフィルス・ミクロプルス(Boophilus microplus))、デルマセントル・シルバルム(Dermacentor silvarum)、デルマセントル・アンデルソニ(Dermacentor andersoni)、アメリカイヌカクダニ(デルマセントル・バリアビリス(Dermacentor variabilis))、ヒアロンマ・トルンカツム(Hyalomma truncatum)、タネガタマダニ(イキソデス・リシヌス(Ixodes ricinus))、イキソデス・ルビクンズス(Ixodes rubicundus)、クロアシマダニ(イキソデス・スカプラリス(Ixodes scapularis))、オーストラリアマダニ(イキソデス・ホロシクルス(Ixodes holocyclus))、西部クロアシマダニ(イキソデス・パシフィクス(Ixodes pacificus))、オルニトドルス・モウバタ(Ornithodorus moubata)、オルニトドルス・ヘルムシ(Ornithodorus hermsi)、オルニトドルス・ツリカタ(Ornithodorus turicata)、イエダニ(オルニトニッスス・バコチ(Ornithonyssus bacoti))、オトビウス・メグニニ(Otobius megnini)、ワクモ(デルマニッスス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae))、ヒツジキュウセンヒゼンダニ(プソロプテス・オビス(Psoroptes ovis))、タリイロコイタマダニ(リピセファルス・サングイネウス(Rhipicephalus sanguineus))、コイタマダニ(リピセファルス・アッペンジクラツス(Rhipicephalus appendiculatus))、リピセファルス・エベルトシ(Rhipicephalus evertsi)、ヒゼンダニ(サルコプテス・スカビエイ(Sarcoptes scabiei))ならびにフシダニ属の種(Eriophyidae spp.)、例えばリンゴサビダニ(アクルス・スクレクテンダリ(Aculus schlechtendali))、フィロコプトラタ・オレイボラ(Phyllocoptrata oleivora)およびエリオフィエス・シェルドニ(Eriophyes sheldoni) );ホコリダニ属の種(Tarsonemidae spp.)、例えば、シクラメンホコリダニ(フィトネムス・パリズス(Phytonemus pallidus))およびチャノホコリダニ(ポリファゴタルソネムス・ラツス(Polyphagotarsonemus latus));ヒメハダニ属の種(Tenuipalpidae spp.)、例えばミナミヒメハダニ(ブレビパルプス・ホエニシス(Brevipalpus phoenicis));ハダニ属の種(Tetranychidae spp.)、例えば、ニセナミハダニ(テトラニクス・シンナバリヌス(Tetranychus cinnabarinus))、カンザワハダニ(テトラニクス・カンザワイ(Tetranychus kanzawai))、オウトウハダニ(テトラニクス・パシフィクス(Tetranychus pacificus))、ニセナミハダニ(テトラニクス・テラリウス(Tetranychus telarius))およびナミハダニ(テトラニクス・ウルチカエ(Tetranychus urticae))、リンゴハダニ(パノニクス・ウルミ(Panonychus ulmi))、ミカンハダニ(パノニクス・シトリ(Panonychus citri))、およびオリゴニクス・プラテンシス(Oligonychus pratensis);真正クモ目、例えば、クロゴケグモ(ラトロデクツス・マクタンス(Latrodectus mactans))、およびドクイトグモ(ロキソセレス・レクルサ(Loxosceles reclusa));
ノミ類(ノミ(隠翅)目(Siphonatera))、例えばネコノミ(クテノセファリデス・フェリス(Ctenocephalides felis))、イヌノミ(クテノセファリデス・カニス(Ctenocephalides canis))、ケオプスネズミノミ(キセノプシラ・ケオプシス(Xenopsylla cheopsis))、ヒトノミ(プレックス・イリタンス(Pulex irritans))、スナノミ(ツンガ・ペネトランス(Tunga penetrans))およびヨーロッパネズミノミ(ノソプシルルス・ファシアツス(Nosopsyllus fasciatus));
セイヨウシミ、マダラシミ(総尾目)、例えば、セイヨウシミ(レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina))およびマダラシミ(テルモビア・ドメスチカ(Thermobia domestica));
ムカデ類(唇脚綱)、例えばイエムカデ(スクチゲラ・コレオプトラタ(Scutigera coleoptrata));
ヤスデ(倍脚綱)、例えばナルセウス属の種(Narceus spp.);
ハサミムシ類(革翅目)、例えばヨーロッパクギヌキハサミムシ(フォルフィクラ・アウリクラリア(forficula auricularia));
シラミ(シラミ目)、例えばアタマジラミ(ペジクルス・ヒューマヌス・カピチス(Pediculus humanus capitis))、コロモジラミ(ペジクルス・ヒューマヌス・コルポリス((Pediculus humanus corporis))、ケジラミ(プチルス・プビス((Pthirus pubis))、ウシジラミ(ヘマトピヌス・ユーリステルヌス((Haematopinus eurysternus))、ブタジラミ(ヘマトピヌス・スイス((Haematopinus suis))、ウシホソジラミ(リノグナツス・ビツリ((Linognathus vituli))、ウシハジラミ(ボビコラ・ボビス(Bovicola bovis))、ニワトリハジラミ(メノポン・ガリナエ(Menopon gallinae))、ニワトリオオハジラミ(メナカンツス・ストラミネウス(Menacanthus stramineus))およびケブカウシジラミ(ソレノポテス・カピラツス(Solenopotes capillatus))。
【0141】
植物寄生線虫類、例えば、ネコブセンチュウ類(root knot nematodes)のアレナリアネコブセンチュウ(メロイドギネ・アレナリア(Meloidogyne arenaria))、コロンビアネコブセンチュウ(メロイドギネ・チトウッディ(Meloidogyne chitwoodi))、メロイドギネ・エキシグア(Meloidogyne exigua)、キタネコブセンチュウ(メロイドギネ・ハプラ(Meloidogyne hapla))、サツマイモネコブセンチュウ(メロイドギネ・インコグニタ(Meloidogyne incognita))、ジャワネコブセンチュウ(メロイドギネ・ジャバニカ(Meloidogyne javanica))および他のメロイドギネ(Meloidogyne)の種;シストセンチュウ類(cyst nematodes)のジャガイモシストセンチュウ(グロボデラ・ロストキエンシス(Globodera rostochiensis))、ジャガイモシロシストセンチュウ(グロボデラ・パリダ(Globodera pallida))、タバコシストセンチュウ(グロボデラ・タバクム(Globodera tabacum))、および他のグロボデラ(Globodera)の種、ムギシストセンチュウ(ヘテロデラ・アベナエ(Heterodera avenae))、ダイズシストセンチュウ(ヘテロデラ・グリシネス(Heterodera glycines))、テンサイシストセンチュウ(ヘテロデラ・スカクチイ(Heterodera schachtii))、クローバシストセンチュウ(ヘテロデラ・トリフォリイ(Heterodera trifolii))、および他のヘテロデラ(Heterodera)の種;タネコブセンチュウ類(Seed gall nematodes)のアングイナ・フネスタ(Anguina funesta)、コムギツブセンチュウ(アングイナ・トリチシ(Anguina tritici))および他のアングイナ(Anguina)の種;クキセンチュウ類およびハセンチュウ類(Stem and foliar nematodes)のイネシンガレセンチュウ(アフェレンコイデス・ベッセイ(Aphelenchoides besseyi))、イチゴセンチュウ(アフェレンコイデス・フラガリアエ(Aphelenchoides fragariae))、ハガレセンチュウ(アフェレンコイデス・リトゼマボシ(Aphelenchoides ritzemabosi))、および他のアフェレンコイデス(Aphelenchoides)の種;刺毛センチュウ類(sting nematodes)のベロノライムス・ロンギカウダツス(Belonolaimus longicaudatus))、および他のベロノライムス(Belonolaimus)の種;マツセンチュウ類(pine nematodes)のマツノザイセンチュウ(ブルサフェレンクス・キシロフィルス(Bursaphelenchus xylophilus))および他のブルサフェレンクス(Bursaphelenchus)の種;ワセンチュウ類(ring nematodes)のクリコネマ(Criconema)の種、クリコネメラ(Criconemella)の種、クリコネモイデス(Criconemoides)の種、およびメソクリコネマ(Mesocriconema)の種;クキおよびリンケイセンチュウ類(Stem and bulb nematodes)のイモグサレセンチュウ(ジチレンクス・デストルクトル(Ditylenchus destructor))、ナミクキセンチュウ(ジチレンクス・ジプサシ(Ditylenchus dipsaci))、キノコセンチュウ(ジチレンクス・ミセリオファグス(Ditylenchus myceliophagus))、および他のジチレンクス(Ditylenchus)の種;キリセンチュウ類(awl nematodes)のドリコドルス(Dolichodorus)の種;ラセンセンチュウ類(spiral nematodes)のナミラセンセンチュウ(ヘリコチレンクス・ジヒステラ(Helicotylenchus dihystera))、ヘリコチレンクス・ムルチシンクツス(Helicotylenchus multicinctus)、および他のヘリコチレンクス(Helicotylenchus)の種、ロチレンカス・ロブスタス(Rotylenchus robustus)および他のロチレンカス(Rotylenchus)の種;サヤセンチュウ類(sheath nematodes)のヘミシクリオホラ(Hemicycliophora)の種およびヘミクリコネモイデス(Hemicriconemoides)の種;ヒルスマンニエラ(Hirshmanniella)の種;ヤリセンチュウ類(lance nematodes)のホプロライムス・コロンブス(Hoplolaimus columbus)、ホプロライムス・ガレアツス(Hoplolaimus galeatus)、および他のホプロライムス(Hoplolaimus)の種;ニセネコブセンチュウ類(false root-knot nematodes)のナコブス・アベランス(Nacobbus aberrans)および他のナコブス(Nacobbus)の種;ハリセンチュウ類(Needle nematodes)のロンギドルス・エロンガテス(Longidorus elongates)および他のロンギドルス(Longidorus)の種;ピンセンチュウ類(pin nematodes)のパラティレンクス(Paratylenchus)の種;ネグサレセンチュウ類(lesion nematodes)のブラキュルスネグサレセンチュウ(プラチレンクス・ブラキュルス(Pratylenchus brachyurus))、ミナミネグサレセンチュウ(プラチレンクス・コフェアエ(Pratylenchus coffeae))、ピンセンチュウ(プラチレンクス・クルビタツス(Pratylenchus curvitatus))、プラチレンクスス・ゴーデイ(Pratylenchus goodeyi)、プラチレンクス・ネグレクツス(Pratylencus neglectus)、キタネグサレセンチュウ(プラチレンクス・ペネトランス(Pratylenchus penetrans))、プラチレンクス・スクリブネリ(Pratylenchus scribneri)、クルミネグサレセンチュウ(プラチレンクス・ブルヌス(Pratylenchus vulnus))、モロコシネグサレセンチュウ(プラチレンクス・ゼアエ(Pratylenchus zeae))および他のプラチレンクス(Pratylenchus)の種;ラジナフェレンクス・ココフィルス(Radinaphelenchus cocophilus)および他のラジナフェレンクス(Radinaphelenchus)の種;ネモグリセンチュウ類(burrowing nematodes)のバナナネモグリセンチュウ(ラドホルス・シミリス(Radopholus similis))および他のラドホルス(Radopholus)の種;ニセフクロセンチュウ類(reniform nematodes)のロチレンクルス・レニホルミス(Rotylenchulus reniformis)および他のロチレンクルス(Rotylenchulus)の種;スクテロネマ(Scutellonema)の種;ユミハリセンチュウ類(stubby root nematodes)のトリコドルス・プリミチブス(Trichodorus primitivus)および他のトリコドルス(Trichodorus)の種、ヒメユミハリセンチュウ(Paratrichodorus minor)および他のパラトリコドルス(Paratrichodorus)の種;イシュクセンチュウ類(stunt nematodes)のナミイシュクセンチュウ(チレンコリンクス・クライトニ(Tylenchorhynchus claytoni))、チレンコリンクス・ズビウス(Tylenchorhynchus dubius)および他のチレンコリンクス(Tylenchorhynchus)の種ならびにメルリニウス(Merlinius)の種;ミカンセンチュウ類(citrus nematodes)のミカンネセンチュウ(チレンクルス・セミペネトランス(Tylenchulus semipenetrans))および他のチレンクルス(Tylenchulus)の種;オオハリセンチュウ類(dagger nematodes)のアメリカオオハリセンチュウ(キシフィネマ・アメリカヌム(Xiphinema americanum))、ブドウオオハリセンチュウ(キシフィネマ・インデックス(Xiphinema index))、キシフィネマ・ディバーシカウダツム(Xiphinema diversicaudatum)、および他のキシフィネマ(Xiphinema)の種;ならびに他の植物寄生線虫の種。
【0142】
さらに、本発明の混合物は、鱗翅目、鞘翅目、双翅目、総翅目および膜翅目の防除にとりわけ有用である。特に、本発明の混合物は総翅目および膜翅目、とりわけ膜翅目の防除に有用である。
【0143】
製剤
本発明による混合物は、慣用の製剤、例えば、液剤、エマルション剤、懸濁剤、散剤、粉剤、ペースト剤および粒剤に変換することができる。施用形態は、特定の所望する目的によって決まるが、いずれの場合も、本発明による化合物の微細で均一な分散が確実になされなければならない。
【0144】
これらの製剤は、公知の方法(例えば、概説については米国特許第3,060,084号、EP-A 707 445(液体濃縮剤について)、Browning, 「Agglomeration」, Chemical Engineering, Dec. 4, 1967, 147〜48、Perry's Chemical Engineer's Handbook, 第4版, McGraw-Hill, New York, 1963, 8〜57ページを参照されたい。また、以下:WO 91/13546、米国特許第4,172,714号、米国特許第4,144,050号、米国特許第3,920,442号、米国特許第5,180,587号、米国特許第5,232,701号、米国特許第5,208,030号、英国特許第2,095,558号、米国特許第3,299,566号、Klingman, Weed Control as a Science, John Wiley and Sons, Inc., New York, 1961、Hanceら, Weed Control Handbook, 第8版, Blackwell Scientific Publications, Oxford, 1989、およびMollet, H., Grubemann, A., Formulation technology, Wiley VCH Verlag GmbH, Weinheim (Germany), 2001, 2. D. A. Knowles, Chemistry and Technology of Agrochemical Formulations, Kluwer Academic Publishers, Dordrecht, 1998 (ISBN 0-7514-0443-8)も参照されたい)で調製され、例えば、農薬に好適な補助剤、例えば、溶媒および/または担体、所望により乳化剤、界面活性剤および分散剤、保存剤、消泡剤、不凍剤などを用いて、種子処理剤の場合には、さらに場合によりゲル化剤を用いて、本活性化合物をのばすことにより調製される。
【0145】
好適な溶媒の例は、水、芳香族溶媒(例えばSolvesso製品、キシレン)、パラフィン類(例えば鉱油画分)、アルコール類(例えばメタノール、ブタノール、ペンタノール、ベンジルアルコール)、ケトン類(例えばシクロヘキサノン、ガンマ-ブチロラクトン)、ピロリドン類(NMP(N-メチル-ピロリドン)、NOP(N-オクチル-ピロリドン))、アセテート類(二酢酸グリコール)、グリコール類、脂肪酸ジメチルアミド類、脂肪酸類および脂肪酸エステル類である。基本的には、溶媒混合物も使用することができる。
【0146】
好適な乳化剤は、非イオン性乳化剤やアニオン性乳化剤(例えば、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル、アルキルスルホネートおよびアリールスルホネート)である。
【0147】
分散剤の例には、リグニン亜硫酸廃液およびメチルセルロースがある。
【0148】
使用される好適な界面活性剤は、リグノスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、フェノールスルホン酸、ジブチルナフタレンスルホン酸、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、脂肪アルコール硫酸塩、脂肪酸、および硫酸化脂肪アルコールグリコールエーテルのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩およびアンモニウム塩、さらにはスルホン化ナフタレンおよびナフタレン誘導体とホルムアルデヒドの縮合物、ナフタレンまたはナフタレンスルホン酸とフェノールおよびホルムアルデヒドの縮合物、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、エトキシル化イソオクチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、アルキルフェノールポリグリコールエーテル、トリブチルフェニルポリグリコールエーテル、トリステアリルフェニルポリグリコールエーテル、アルキルアリールポリエーテルアルコール、アルコールと脂肪アルコールエチレンオキシドの縮合物、エトキシル化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、エトキシル化ポリオキシプロピレン、ラウリルアルコールポリグリコールエーテルアセタール、ソルビトールエステル、リグノ亜硫酸廃液、およびメチルセルロースである。
【0149】
直接散布可能な液剤、エマルション剤、ペースト剤、または油性分散剤の調製に適している物質は、中〜高沸点の鉱油画分(例えばケロセンまたはディーゼルオイル、さらにはコールタールオイル)、および植物または動物由来の油、脂肪族、環状および芳香族炭化水素(例えば、トルエン、キシレン、パラフィン、テトラヒドロナフタレン、アルキル化ナフタレンもしくはその誘導体、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、イソホロン)、高極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、N-メチルピロリドンまたは水である。
【0150】
さらに、不凍剤、例えばグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、および殺菌剤などを本製剤に加えてもよい。
【0151】
好適な消泡剤は、例えばシリコンまたはステアリン酸マグネシウムをベースとした消泡剤である。
【0152】
好適な保存剤は、例えばジクロロフェンである。
【0153】
ゲル化剤の一例はカラギーン(Satiagel(登録商標))である。
【0154】
粉剤、広域散布用物質および散粉製品は、本活性物質と固体担体を混合するか、または同時に粉砕することによって製造することができる。
【0155】
粒剤(例えば、被覆粒剤(coated granule)、含浸粒剤(impregnated granule)および均質粒剤(homogeneous granule))は、本活性化合物を固体担体に結合させることにより製造することができる。
【0156】
固体担体の例は、鉱物質土類(mineral earth)(例えばシリカゲル、シリケート、タルク、カオリン、アタクレー(attaclay)、石灰石、石灰、チョーク、赤土、黄土、粘土、ドロマイト、珪藻土、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム)、粉砕された合成材料、肥料(例えば、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素など)、植物起源の製品(例えば、穀粉、樹皮粉、木粉、堅果殻粉)、セルロース粉末、ならびに他の固体担体である。
【0157】
一般に、本製剤は、本活性化合物を0.01〜95重量%、好ましくは0.1〜90重量%含んでいる。この場合、本活性化合物は、純度90重量%〜100重量%、好ましくは95重量%〜100重量%(NMRスペクトルによる)で用いられる。
【0158】
種子処理目的のため、各製剤は2〜10倍希釈され、直ぐに使用可能な調製物において0.01〜60重量%、好ましくは0.1〜40重量%の活性化合物濃度をもたらし得る。
【0159】
本発明の混合物は、そのままで、その製剤の形態で、またはその製剤から調製される施用形態で、例えば直接散布可能な液剤、粉剤、懸濁剤もしくは分散剤、エマルション製剤、油性分散剤、ペースト剤、散粉製品、広域散布用製品、または粒剤の形態で、散布(spraying)、噴霧(atomizing)、散粉(dusting)、広域散布(spreading)または散水(pouring)により使用することができる。施用形態は、もっぱらその所望する目的によって決まるが、いずれの場合も、本発明の活性化合物が確実に可能な限り微細に分散されるようなものであるべきである。
【0160】
水性の施用形態のものは、乳剤(emulsion concentrate)、ペースト剤または水和剤(散布用粉剤、油性分散剤)に水を加えることによって調製することができる。エマルション剤、ペースト剤、または油性分散剤を調製するには、そのままの、または油もしくは溶媒に溶解させた本物質を、湿潤剤、粘着付与剤、分散剤または乳化剤を用いて水中で均質化させることができる。あるいは、活性物質、湿潤剤、粘着付与剤、分散剤もしくは乳化剤、また適切な場合溶媒もしくは油からなる濃縮剤を調製することもできるが、かかる濃縮剤は水で希釈するのに適している。
【0161】
直ぐに使用可能な調製物における本活性化合物の濃度は、比較的広範囲で変えることができる。一般に、この濃度は0.0001〜10重量%、好ましくは0.01〜1重量%である。
【0162】
本活性化合物(群)は、超微量散布(ultra-low-volume (ULV))法においても良好に使用することができ、95重量%超の本活性化合物を含む製剤を、あるいは添加剤を含まない本活性化合物そのものを施用することができる。
【0163】
以下は製剤の例である。
【0164】
1. 葉面散布用の、水で稀釈する製品。種子処理を目的とする場合、かかる製品は、希釈して種子に施用してもよいし、希釈せずに施用してもよい。
【0165】
A) 液剤(Water-solbule concentrates)(SL、LS)
10重量部の本活性化合物を90重量部の水または水溶性溶媒に溶解させる。別法として、湿潤剤または他の補助剤を添加する。本活性化合物は水で稀釈すると溶解し、これにより活性化合物を10%(w/w)含む製剤が得られる。
【0166】
B) 分散剤(Dispersible concentrates)(DC)
20重量部の本活性化合物を、70重量部のシクロヘキサノンに10重量部の分散剤(例えばポリビニルピロリドン)を加えて溶解させる。水で希釈すると分散液が得られ、これにより活性化合物を20%(w/w)含む製剤が得られる。
【0167】
C) 乳剤(Emulsifiable concentrates)(EC)
15重量部の本活性化合物を、7重量部のキシレンにドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムとヒマシ油エトキシレート(いずれも5重量部)を加えて溶解させる。水で希釈すると乳液が得られ、これにより活性化合物を15%(w/w)含む製剤が得られる。
【0168】
D) エマルション剤(Emulsions)(EW、EO、ES)
25重量部の本活性化合物を、35重量部のキシレンにドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムとヒマシ油エトキシレート(いずれも5重量部)を加えて溶解させる。この混合物を、乳化装置(例えば、Ultraturrax)を用いて30重量部の水中に導入し、均質なエマルションとする。水で希釈すると乳液が得られ、これにより活性化合物を25%(w/w)含む製剤が得られる。
【0169】
E) フロアブル剤(Suspensions)(SC、OD、FS)
撹拌下にあるボールミル内で、20重量部の本活性化合物に10重量部の分散剤、湿潤剤および70重量部の水または有機溶媒を添加して粉砕することにより、活性化合物の微細懸濁液が得られる。水で希釈すると活性化合物の安定した懸濁液が得られ、これにより活性化合物を20%(w/w)含む製剤が得られる。
【0170】
F) 顆粒水和剤(Water-dispersible granules)および顆粒水溶剤(Water-soluble granules)(WG、SG)
50重量部の本活性化合物に50重量部の分散剤および湿潤剤を添加して微粉砕し、専用の装置(例えば、押出機、噴霧塔、流動床)を用いて顆粒水和剤または顆粒水溶剤とする。水で希釈すると活性化合物の安定な分散液または溶液が得られ、これにより活性化合物を50%(w/w)含む製剤が得られる。
【0171】
G) 粉末水和剤(Water-dispersible powders)および粉末水溶剤(Water-soluble powders)(WP、SP、SS、WS)
ローター・ステーターミル(rotor-stator mill)内で、75重量部の本活性化合物に25重量部の分散剤、湿潤剤およびシリカゲルを添加して粉砕する。水で希釈すると活性化合物の安定な分散液または溶液が得られ、これにより活性化合物を75%(w/w)含む製剤が得られる。
【0172】
H) ゲル剤(GF)
撹拌下にあるボールミル内で、20重量部の本活性化合物に10重量部の分散剤、1重量部のゲル化剤、湿潤剤、および70重量部の水または有機溶媒を添加して粉砕することにより、活性化合物の微細懸濁液が得られる。水で希釈すると活性化合物の安定した懸濁液が得られ、これにより活性化合物を20%(w/w)含む製剤が得られる。
【0173】
2. 葉面散布用の、希釈せずに施用する製品。種子処理を目的とする場合、かかる製品は、希釈して種子に施用してもよいし、希釈せずに施用してもよい。
【0174】
I) 散粉剤(Dustable powder)(DP、DS)
5重量部の本活性化合物を微粉砕し、95重量部の微粉砕カオリンと充分に混合する。これにより、活性化合物を5%(w/w)含む散粉製品(dustable product)が得られる。
【0175】
J) 粒剤(Granules)(GR、FG、GG、MG)
0.5重量部の本活性化合物を微粉砕し、95.5重量部の担体と組合せ、これにより活性化合物を0.5%(w/w)含む製剤が得られる。現在の方法は、押出、噴霧乾燥、または流動床である。これにより、葉面用の希釈せずに施用する粒剤が得られる。
【0176】
K) ULV液剤(UL)
10重量部の本活性化合物を、90重量部の有機溶媒(例えばキシレン)に溶解させる。これにより、葉面用の希釈せずに施用する、活性化合物を10%(w/w)含む製品が得られる。
【0177】
本活性成分には、必要に応じて使用直前に、各種の油、湿潤剤、アジュバント、除草剤、殺菌剤(fungicides)、他の農薬、または殺細菌剤(bactericides)などを添加することができる(タンク混合)。これらの薬剤は、通常、本発明による製剤と1:10〜10:1の重量比で混合される。
【0178】
施用
化合物Iおよび1種または複数の化合物IIは、同時に(すなわち、一緒になってもしくは別々に)、または順次的に、個別施用の場合には、一般に防除法の結果にいかなる影響も及ぼさない順序で施用することができる。
【0179】
化合物Iおよび1種または複数の化合物IIは、通常、500:1〜1:100、好ましくは20:1〜1:50、特に5:1〜1:20の重量比で施用する。所望の効果に応じて、本発明による混合物の施用量は、5g/ha〜2000g/ha、好ましくは50〜1500g/ha、特に50〜750g/haである。
【0180】
本発明の別の態様では、混合物を調製する場合、純粋な活性化合物IおよびIIを用いるのが好ましく、それにさらなる活性化合物群(例えば、有害菌類に対するもの、もしくは除草活性を有するもの)、または成長調節剤もしくは肥料を加えることができる。
【0181】
本発明の組成物は、上記に挙げたもの以外の活性成分をさらに含有していてもよい。例えば殺菌剤、除草剤、肥料(硝酸アンモニウム、尿素、炭酸カリウムおよび過リン酸塩など)、植物毒性剤および植物成長調節剤ならびに毒性緩和剤などである。これらの追加成分は、上述の組成物と連続的に、または組合せて使用することができるが、必要であれば、使用直前にのみ添加することもできる(タンク混合)。例えば、植物には、他の活性成分を用いた処理の前または後のいずれかに、本発明の組成物を散布することができる。
【0182】
本発明の混合物は、そのままで、または組成物の形態で、昆虫、または昆虫の攻撃から保護すべき植物、植物繁殖材料(plant propagation material)、例えば種子、土壌、表面、材料または部屋を殺虫有効量(insecticidally effective amount)の本活性化合物で処理することによって用いられる。施用は、植物、植物繁殖材料、例えば種子、土壌、表面、材料または部屋の昆虫による感染前および感染後に行うことができる。
【0183】
また本発明による混合物は、任意のおよび全ての成長段階(例えば、卵、幼生、さなぎおよび成体)に施用することができる。有害生物は、その標的有害生物、その餌供給源、生息地、繁殖地またはその生息場所を、殺有害生物有効量の本発明混合物または本混合物を含む組成物と接触させることにより防除することができる。
【0184】
「生息場所(locus)」とは、有害生物が成長しているか、または成長し得る植物、種子、土壌、区域、材料、または環境を意味する。
【0185】
一般に、「殺有害生物有効量」とは、成長に対する顕著な作用(ネクローシス、死滅、遅延、阻止、および除去、駆除の作用を含む)を得るために必要とされる本発明混合物の量または本混合物を含む組成物の量、さもなければ、標的生物の発生および活動を減少させるのに必要とされるそれらの量を意味する。殺有害生物有効量は、本発明で用いられる各種混合物および/または組成物により変化し得る。また本混合物および/または組成物の殺有害生物有効量は、例えば、所望の殺有害生物剤としての作用および持続期間、天候、標的種、生息場所、施用方法等の一般的な条件によっても変わるだろう。
【0186】
また、本発明の混合物またはこれらの混合物の組成物は、植物、または該植物が成長している土壌もしくは水と接触させることを含む、昆虫、ダニ類または線虫による攻撃または侵入からの植物の保護に使用することもできる。
【0187】
本発明の混合物は、接触(土壌、ガラス、壁、蚊帳、カーペット、植物の各種部分または動物の各種部分を介した接触)、および摂食(餌または植物の各種部分)の両方を介して、また栄養交換および移送(transfer)を介して効く。
【0188】
好ましい施用方法は、水塊(water bodies)への施用、土壌、割れ目および隙間、牧草、堆肥の山(manure piles)、下水道を介しての施用、水への施用、床上、壁への施用、または周囲への散布施用および餌による施用である。
【0189】
本発明の好ましい実施形態によれば、本発明の混合物は、土壌施用を介して用いられる。土壌施用は、特にアリ、シロアリ、コオロギ、またはゴキブリに対する使用に好ましい。
【0190】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、アリ、シロアリ、カリバチ、ハエ、カ、コオロギ、バッタまたはゴキブリなどの非作物有害生物に対する使用については、本発明の混合物を餌調製物に調製する。
【0191】
餌は、液状、固形または半固形の調製物(例えばゲル)であってよい。
【0192】
また、本発明の混合物およびその各組成物を用いて、昆虫によって伝染する感染症(例えばマラリア、デング熱および黄熱病、リンパ性糸状虫症およびリーシュマニア症)を抑制する方法は、小屋および住居の表面の処理、空気噴霧、ならびにカーテン、テント、衣類、蚊帳、ツェツェバエ用捕獲具等の含浸も含む。繊維、織物、ニットウェア、不織布、網材料またはホイルおよび防水布へ施用するための殺虫組成物は、本発明の混合物を含み、場合により忌避剤と少なくとも1種の結合剤を含んでいる組成物を含むのが好ましい。
【0193】
本発明の混合物およびそれらを含む組成物は、木製材料(例えば木、板塀、枕木など)、および建物(例えば家、離れ家、製造所など)だけでなく、建設材料、家具、皮革、繊維、ビニル製品、電線、およびケーブル等をもアリおよび/またはシロアリから保護するため、ならびに作物もしくはヒトに悪影響を与えること(例えば、有害生物が家屋や公共施設へ侵入する場合など)からアリおよびシロアリを防除するために用いることができる。
【0194】
土壌処理の場合または有害生物の居場所もしくは巣へ施用する場合、活性成分の量は、100m2当たり0.0001〜500g、好ましくは100m2当たり0.001〜20gの範囲である。
【0195】
材料保護における慣用の施用量は、例えば、処理する材料1m2当たり、活性化合物0.01g〜1000g、望ましくは1m2当たり0.1g〜50gである。
【0196】
材料の含浸において使用する殺虫剤組成物は、典型的には0.001〜95重量%、好ましくは0.1〜45重量%、さらに好ましくは1〜25重量%の少なくとも1種の忌避剤および/または殺虫剤を含有する。
【0197】
餌組成物で使用する場合には、活性成分の典型的な含有量は、活性化合物0.0001重量%〜15重量%、望ましくは0.001重量%〜5重量%である。また、使用する本組成物は、他の添加剤、例えば、活性物質の溶媒、着香料、保存剤、色素または苦味剤を含んでいてもよい。その誘引性を特定の色、形状または質感により高めることもできる。
【0198】
スプレー剤組成物で使用する場合には、活性成分の混合物の含有量は、0.001〜80重量%、好ましくは0.01〜50重量%、最も好ましくは0.01〜15重量%である。
【0199】
作物の処理で使用する場合には、本発明の活性成分の混合物の施用量は、1ヘクタール当たり0.1g〜4000g、望ましくは1ヘクタール当たり25g〜600g、さらに望ましくは1ヘクタール当たり50g〜500gの範囲であってよい。
【0200】
本発明においては、「植物」という用語は、植物全体、植物の一部、または植物繁殖材料を指す。
【0201】
本発明の混合物およびそれらを含む組成物は、様々な栽培植物につく多くの昆虫の防除において特に重要である。
【0202】
本発明の混合物を用いて処理することができる植物としては、例えば、従来の育種法および/もしくは突然変異体作製法または組換え手法によって作製され得る、遺伝子組換え植物または遺伝子導入植物(例えば、遺伝子操作法を含む品種改良により除草剤または殺菌剤または殺虫剤の作用に耐性を持つ作物)、あるいは既存の植物と比べた場合に特性が変化している植物全てが挙げられる。
【0203】
「植物繁殖材料(plant propagation material)」という用語は、植物の繁殖力のある部分全て、例えば、種子や成長力のある植物材料(挿し木および塊茎(例えばジャガイモ))であって、植物の繁殖に使用することができるものを表すものと理解されたい。この用語は、種子、根、果実、塊茎、鱗茎、根茎、苗条、芽および他の植物部分を包含する。また、発芽後もしくは土壌から出芽した後に移植される苗木および若木も包含され得る。これらの植物繁殖材料は、栽植または移植と同時またはその前のいずれかに、植物保護化合物を用いて予防的に処理することができる。
【0204】
「栽培植物」という用語は、育種、突然変異体作製法または遺伝子操作によって改変されている植物を含むものと理解されたい。遺伝子組換え植物は、組換えDNA技術の使用により、自然環境下においては交雑育種、突然変異体作成法または自然組換えによっては容易に取得することが出来ないように遺伝物質を改変した植物である。典型的には、植物の特定の特性を改善するため、1種または複数の遺伝子が、遺伝子組換え植物の遺伝物質に組み込まれている。このような遺伝子組換えとしては、限定するものではないが、例えば、グリコシル化またはポリマー付加(プレニル化、アセチル化またはファルネシル化部分もしくはPEG部分など)によるタンパク質(オリゴ-またはポリペプチド)の標的翻訳後修飾も挙げられる(例えば、Biotechnol Prog. 2001 Jul-Aug;17(4):720-8、Protein Eng Des Sel. 2004 Jan;17(1):57-66、Nat Protoc. 2007;2(5):1225-35、Curr Opin Chem Biol. 2006 Oct;10(5):487-91、Epub 2006 Aug 28、Biomaterials. 2001 Mar;22(5):405-17、Bioconjug Chem. 2005 Jan-Feb;16(1):113-21に開示されるとおり)。
【0205】
また「栽培植物」という用語は、従来の育種法または遺伝子操作法の結果として、特定のクラスの除草剤、例えばヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ(HPPD)阻害剤;アセト乳酸合成酵素(ALS)阻害剤、例えばスルホニル尿素(例えば、米国特許第6,222,100号、WO 01/82685、WO 00/26390、WO 97/41218、WO 98/02526、WO 98/02527、WO 04/106529、WO 05/20673、WO 03/14357、WO 03/13225、WO 03/14356、WO 04/16073を参照)またはイミダゾリノン(例えば、米国特許第6,222,100号、WO 01/82685、WO 00/26390、WO 97/41218、WO 98/02526、WO 98/02527、WO 04/106529、WO 05/20673、WO 03/14357、WO 03/13225、WO 03/14356、WO 04/16073を参照);エノールピルビルシキメート-3-ホスフェート合成酵素(EPSPS)阻害剤、例えばグリホサート(例えばWO 92/00377を参照);グルタミン合成酵素(GS)阻害剤、例えばグルホシネート(例えば、EP-A-0242236、EP-A-242246を参照)またはオキシニル除草剤(例えば米国特許第5,559,024号を参照)の施用に対して耐性となっている植物も包含するものと理解されたい。いくつかの栽培植物は、従来の育種法(突然変異体作製法)によって除草剤耐性となっており、例えば、イミダゾリノン(例えばイマザモックス)に耐性のあるClearfield(登録商標)ナツセイヨウアブラナ(summer rape:Canola)がある。遺伝子操作法を用いて、ダイズ、ワタ、トウモロコシ、ビートおよびアブラナなどの栽培植物に、グリホサートおよびグルホシネートなどの除草剤に対する耐性が付与されており、これらの一部はRoundupReady(登録商標)(グリホサート)およびLibertyLink(登録商標)(グルホシネート)という商品名で市販されている。
【0206】
また「栽培植物」という用語は、組換えDNA技術を使用することにより、次に挙げるような1種または複数の殺虫タンパク質を合成することができる植物も包含するものと理解されたい:特にバチルス属細菌(特にバチルス・スリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)由来として知られているもの、例えばa-エンドトキシン、例えばCryIA(b)、CryIA(c)、CryIF、CryIF(a2)、CryIIA(b)、CryIIIA、CryIIIB(b1)またはCry9c;植物性殺虫タンパク質(VIP)、例えばVIP1、VIP2、VIP3またはVIP3A;線虫にコロニーをつくる細菌の殺虫タンパク質、例えばフォトラブダス属の種(Photorhabdus spp.)またはゼノラブダス属の種(Xenorhabdus spp.);動物によって産生される毒素、例えばサソリ毒、クモ毒、ハチ毒または他の昆虫特異的神経毒;菌類によって産生される毒素、例えばストレプトマイセス(Streptomycetes)毒、植物レクチン(例えばエンドウレクチンもしくはオオムギレクチン);アグルチニン;プロテイナーゼ阻害剤、例えばトリプシン阻害剤、セリンプロテアーゼ阻害剤、パタチン(patatin)、シスタチンまたはパパイン阻害剤;リボソーム不活化タンパク質(RIP)、例えばリシン、トウモロコシ-RIP、アブリン、ルフィン(luffin)、サポリンまたはブリョジン(bryodin);ステロイド代謝酵素、例えば3-ヒドロキシステロイドオキシダーゼ、エクジステロイド-IDP-グリコシル-トランスフェラーゼ、コレステロールオキシダーゼ、エクジソン阻害剤またはHMG-CoA-レダクターゼ;イオンチャネル遮断薬、例えばナトリウムチャネルまたはカルシウムチャネル遮断薬;幼若ホルモンエステラーゼ;利尿ホルモンレセプター(ヘリコキニン(helicokinin)レセプター);スチルベンシンターゼ、ビベンジルシンターゼ、キチナーゼまたはグルカナーゼ。本発明においては、これらの殺虫タンパク質または毒素は、前毒素、ハイブリッドタンパク質、切断型タンパク質または他の改変型タンパク質であることも明らかに理解されよう。ハイブリッドタンパク質は、タンパク質ドメインの新たな組合せによって特徴付けられる(例えば、WO 02/015701を
参照)。かかる毒素、またはかかる毒素を合成することができる遺伝子組換え植物のさらなる例は、例えば、EP-A 374 753、WO 93/007278、WO 95/34656、EP-A 427 529、EP-A 451 878、WO 03/018810およびWO 03/052073に開示されている。かかる遺伝子組換え植物の作製法は当業者に一般的に公知であり、例えば上記の刊行物中に記載されている。遺伝子組換え植物に含まれるこれらの殺虫タンパク質は、これらのタンパク質を生成する植物に、節足動物の特定の分類群に由来する有害生物、特に甲虫類(鞘翅目)、ハエ類(双翅目)および蝶類と蛾類(鱗翅目)ならびに植物寄生線虫類(線形動物門)からの防御を与える。
【0207】
また「栽培植物」という用語は、組換えDNA技術の使用により、細菌病原体、ウイルス病原体または真菌病原体に対する植物の抵抗性または耐性を高める1種または複数のタンパク質を合成することができる植物も包含するものと理解されたい。かかるタンパク質の例には、いわゆる「病原性関連タンパク質」(PRタンパク質、例えばEP-A 0 392 225を参照)、植物病害抵抗性遺伝子(例えば、メキシコの野生ジャガイモであるソラヌム・ブルボカスタヌム(Solanum bulbocastanum)に由来するフィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans)に対して作用する抵抗性遺伝子を発現するジャガイモ栽培品種)、またはT4-リゾチーム(例えば、これらのタンパク質を合成することができるジャガイモ栽培品種であって、火傷病菌(エルウィニア・アミロボラ:Erwinia amylvora)などの細菌に対する抵抗性が高められたもの)がある。かかる遺伝子組換え植物の作製産法は当業者に一般的に公知であり、例えば上記の刊行物中に記載されている。
【0208】
また「栽培植物」という用語は、組換えDNA技術の使用により、生産性(例えばバイオマス生産、穀物収率、デンプン含量、オイル含量もしくはタンパク質含量)、干ばつ、塩分または他の成長を阻害する環境要因に対する耐性、あるいはこれらの植物の有害生物および真菌病原体、細菌病原体またはウイルス病原体に対する耐性を高める1種または複数のタンパク質を合成することができる植物も包含するものと理解されたい。
【0209】
また「栽培植物」という用語は、組換えDNA技術の使用により、特にヒトまたは動物の栄養を改善することを目的とした、改変量の含有物または新たな含有物を含む植物(例えば、健康を促進する長鎖オメガ-3脂肪酸または不飽和オメガ-9脂肪酸を生産する油料作物(例えばNexera(登録商標)のアブラナ))も包含するものと理解されたい。
【0210】
また「栽培植物」という用語は、組換えDNA技術の使用により、特に原料生産を改善することを目的とした、改変量の含有物または新たな含有物を含む植物(例えば増加量のアミロペクチンを生産するジャガイモ(例えばAmflora(登録商標)のジャガイモ))も包含するものと理解されたい。
【0211】
本発明の混合物の一部は浸透作用を有しているため、食葉性有害生物から植物の苗条を保護するのに用いられるだけでなく、土壌有害生物に対する種子および根の処理にも用いることができる。
【0212】
種子処理
このため、本発明による混合物は、有害昆虫から(特に土壌中に生息している有害昆虫から)種子を保護し、生じる植物の根および苗条を土壌有害生物および食葉性昆虫から保護するための種子処理に適している。生じる植物の根および苗条の保護が好ましい。より好ましいのは、生じる植物の苗条を、穿孔昆虫および吸汁昆虫から保護することである。
【0213】
したがって、本発明は、播種の前および/または前発芽の後の種子を本発明による混合物と接触させるステップを含む、昆虫から(特に土壌昆虫から)種子を保護する方法、および昆虫から(特に土壌昆虫および食葉性昆虫から)苗の根および苗条を保護する方法を包含する。特に好ましいのは、植物の根および苗条を保護する方法、さらに好ましいのは、植物の苗条を穿孔昆虫および吸汁昆虫から保護する方法、最も好ましいのは、植物の苗条をアブラムシから保護する方法である。
【0214】
「種子」という用語は、全ての種類の種子および植物珠芽(例えば、限定するものではないが、真正種子、種子片、吸枝、球茎、鱗茎、果実、塊茎、穀粒、挿し木(cutting)、挿し苗(cut shoot)など)を包含し、好ましい実施形態においては、真正種子を意味する。
【0215】
「種子処理」という用語は、種子粉衣法(seed dressing)、種子コーティング法(seed coating)、種子散粉法(seed dusting)、種子浸漬法(seed soaking)および種子ペレッティング法(seed pelleting)などの当技術分野で公知の全ての好適な種子処理技術を包含する。
【0216】
また本発明は、本活性化合物でコーティングした種子または本活性化合物を含有する種子も包含する。「〜でコーティングした、および/または、〜を含有する」という用語は、一般に、施用時に活性成分の大部分が繁殖用製品(propagation product)の表面上にあることを意味するが、施用方法によっては、活性成分の一部が多かれ少なかれ繁殖用製品に浸透していてもよい。該繁殖用製品が(再)栽植されるとき、それが活性成分を吸収し得る。
【0217】
好適な種子は、禾穀類、根菜類、油料作物、野菜、香辛料および観賞植物の種子であり、例えば、デュラムコムギおよび他のコムギ、オオムギ、オートムギ、ライムギ、トウモロコシ(飼料トウモロコシおよびサトウトウモロコシ/スイートコーンおよびフィールドコーン)、ダイズ、油料作物、アブラナ科植物、ワタ、ヒマワリ、バナナ、イネ、アブラナ、カブ、テンサイ、飼料用ビート、ナス、ジャガイモ、牧草、芝生(lawn)、芝地(turf)、飼料用牧草、トマト、西洋ネギ、カボチャ/スカッシュ、キャベツ、アイスバーグレタス、コショウ、キュウリ、メロン、アブラナ属種、メロン、マメ、エンドウマメ、ニンニク、タマネギ、ニンジン、塊茎植物(ジャガイモなど)、サトウキビ、タバコ、ブドウ、ツクバネアサガオ、ゼラニウム/テンジクアオイ、パンジーおよびホウセンカなどの種子である。
【0218】
さらに、本発明による混合物は、育種(遺伝子操作法を含む)によって除草剤または殺菌剤または殺虫剤の作用に耐性を持つ植物から得た種子の処理に用いることもできる。
【0219】
例えば、本活性混合物は、スルホニル尿素、イミダゾリノン、グルホシネート-アンモニウムまたはグリホサート-イソプロピルアンモニウムおよび類似活性物質からなる群から選択される除草剤に対して抵抗性のある植物(例えば、以下を参照:EP-A-0242236、EP-A-242246)(WO 92/00377)(EP-A-0257993、米国特許第5,013,659号)から得た種子の処理において、あるいは、特定の有害生物に対して植物を抵抗性にするバチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)毒素(Bt毒素)を生産する能力を有するトランスジェニック作物(例えばワタ)(EP-A-0142924、EP-A-0193259)において使用することができる。
【0220】
さらに、本発明による混合物は、例えば、従来の育種法および/もしくは突然変異体作製法または組換え手法によって作製され得る、既存の植物と比較して特性を改変させた植物から得た種子の処理に用いることもできる。例えば、植物中で合成されるデンプンの改変を目的とした作物の組換え改変体に関する多くの事例が記載されており(例えばWO 92/11376、WO 92/14827、WO 91/19806)、あるいは、脂肪酸組成が改変されたトランスジェニック作物に関する事例が記載されている(WO 91/13972)。
【0221】
本混合物の種子処理施用は、植物の播種の前および植物の出芽の前に、種子に散布または散粉することによって行なわれる。
【0222】
種子処理では、対応する製剤は、有効量の本発明による混合物で種子を処理することにより施用する。この場合、活性化合物の施用量は、通常、種子100kg当たり0.1g〜10kg、好ましくは種子100kg当たり1g〜5kg、特に種子100kg当たり1g〜2.5kgである。レタスなどの特定の作物では、施用量はこれより多くてもよい。
【0223】
種子処理に特に有用な組成物は、例えば、次のものである:
A 液剤(solbule concentrates)(SL、LS)、
D エマルション剤(emulsions)(EW、EO、ES)、
E フロアブル製剤(suspensions)(SC、OD、FS)、
F 顆粒水和剤(water-dispersible granule)および顆粒水溶剤(water-soluble granules)(WG、SG)、
G 粉末水和剤(water-dispersible powders)および粉末水溶剤(water-soluble powders)(WP、SP、WS)、
H ゲル剤(GF)、
I 散粉剤(dustable powder)(DP、DS)。
【0224】
慣用の種子処理製剤としては、例えば、フロアブル製剤(FS)、液剤(LS)、乾燥処理用粉剤(DS)、スラリー処理用粉末水和剤(WS)、粉末水溶剤(SS)およびエマルション剤(ESおよびEC)、ならびにゲル剤(GF)が挙げられる。これらの製剤は、種子に希釈して施用してもよいし、希釈しないで施用してもよい。種子への施用は、播種の前に、種子に直接または種子を前発芽させた後のいずれかに行う。
【0225】
好ましい実施形態では、FS製剤を種子処理に用いる。典型的には、FS製剤は、1〜800g/Lの活性成分、1〜200g/Lの界面活性剤、0〜200g/Lの不凍剤、0〜400g/Lの結合剤、0〜200g/Lの色素、および1リットル以下の溶媒(好ましくは水)を含み得る。
【0226】
種子処理用の式Iで表される化合物の好ましいFS製剤は、通常、0.1〜80重量%(1〜800g/L)の活性成分、0.1〜20重量%(1〜200g/L)の少なくとも1種の界面活性剤、例えば0.05〜5重量%の湿潤剤、および0.5〜15重量%の分散剤、20重量%以下(例えば5〜20%)の不凍剤、0〜15重量%(例えば1〜15重量%)の色素および/または染料、0〜40重量%(例えば1〜40重量%)の結合剤(固着剤/付着剤)、場合により5重量%以下(例えば0.1〜5重量%)の増粘剤、場合により0.1〜2%の消泡剤、および場合により例えば0.01〜1重量%の量の殺生物剤、抗酸化剤などの保存剤、ならびに100重量%以下の充填剤/ビヒクルを含む。
【0227】
また種子処理剤はさらに結合剤を含んでいてもよく、場合により着色剤を含んでいてもよい。
【0228】
結合剤は、処理後の種子上への活性物質の付着性を高めるために加えることができる。好適な結合剤はブロックコポリマーEO/PO界面活性剤であり、またポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリブテン、ポリイソブチレン、ポリスチレン、ポリエチレンアミン、ポリエチレンアミド、ポリエチレンイミン(Lupasol(登録商標)、Polymin(登録商標))、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリビニルアセテート、チロースおよびこれらのポリマーから誘導されるコポリマーも好適な結合剤である。
【0229】
場合により、着色剤を本製剤に含めることもできる。種子処理用製剤に好適な着色剤または染料は、ローダミンB、C.I.ピグメントレッド112、C.I.ソルベントレッド1、ピグメントブルー15:4、ピグメントブルー15:3、ピグメントブルー15:2、ピグメントブルー15:1、ピグメントブルー80、ピグメントイエロー1、ピグメントイエロー13、ピグメントレッド112、ピグメントレッド48:2、ピグメントレッド48:1、ピグメントレッド57:1、ピグメントレッド53:1、ピグメントオレンジ43、ピグメントオレンジ34、ピグメントオレンジ5、ピグメントグリーン36、ピグメントグリーン7、ピグメントホワイト6、ピグメントブラウン25、ベーシックバイオレット10、ベーシックバイオレット49、アシッドレッド51、アシッドレッド52、アシッドレッド14、アシッドブルー9、アシッドイエロー23、ベーシックレッド10、ベーシックレッド108である。
【0230】
また本発明は、本発明による混合物を含む種子にも関する。化合物Iまたはその農業上有用な塩の量は、一般に、種子100kg当たり0.1g〜10kg、好ましくは種子100kg当たり1g〜5kg、特に種子100kg当たり1g〜1000gの範囲で変動する。
【0231】
動物の健康衛生
本発明の混合物は、特に動物内および動物上の寄生生物を駆除するための使用にも適している。
【0232】
したがって、本発明の目的は、動物内および動物上の寄生生物を駆除するための新たな方法を提供することでもある。本発明の別の目的は、動物用のより安全な殺有害生物剤(pesticide)を提供することである。本発明の別の目的は、既存の殺有害生物剤よりも低用量で使用し得る動物用殺有害生物剤をさらに提供することである。また本発明の別の目的は、長期残留して寄生生物を駆除する動物用殺有害生物剤を提供することである。
【0233】
また本発明は、動物内および動物上の寄生生物を駆除するための、殺寄生生物有効量(parasiticidally effective amount)の式Iで表される化合物またはそのエナンチオマーもしくは獣医学上許容可能な塩と、許容可能な担体を含有する組成物にも関する。
【0234】
また本発明は、寄生生物による侵入および感染に対して動物を処置、防除、予防および保護する方法であって、該動物に対して殺寄生生物有効量の本発明の混合物またはそれを含む組成物を経口的、局所的または非経口的に投与または施用することを含んでなる上記方法も提供する。
【0235】
また本発明は、殺寄生生物有効量の本発明の混合物またはそれを含む組成物を含む、寄生生物による侵入および感染に対して動物を処置、防除、予防または保護するための組成物の調製方法も提供する。
【0236】
農業有害生物に対する化合物の活性は、例えば、経口施用の場合には嘔吐を催さない低用量で施用され、動物との代謝適合性、低毒性および安全な取り扱いが必要とされる、動物内および動物上の内部寄生生物および外部寄生生物の駆除に、これらの化合物が適していることを示唆するものではない。
【0237】
驚くべきことに、本発明による混合物が動物内および動物上の内部寄生生物および外部寄生生物を駆除するのに適していることが見出された。
【0238】
本発明の混合物およびそれを含む組成物は、好ましくは、温血動物(ヒトを含む)および魚類などの動物における侵入および感染を防除および予防するために用いられる。これらは例えば、ウシ、ヒツジ、イノシシ(swine)、ラクダ、シカ、ウマ、ブタ(pig)、家禽類、ウサギ、ヤギ、イヌおよびネコ、水牛、ロバ、ダマジカおよびトナカイなどの哺乳動物における、またミンク、チンチラおよびアライグマなどの毛皮動物、雌鶏、ガチョウ、七面鳥およびアヒルなどの鳥類、マス、コイおよびウナギなどの淡水魚および塩水魚などの魚類における侵入および感染を防除および予防するのに適している。
【0239】
好ましい実施形態において、本発明の混合物およびそれを含む組成物は、温血動物(ヒトを除く)および魚類などの動物への侵入および感染を防除および予防するために用いられる。
【0240】
本発明の混合物およびそれを含む組成物は、好ましくは、イヌまたはネコなどのペット動物における侵入および感染を防除および予防するために用いられる。
【0241】
温血動物および魚類への侵入としては、限定するものではないが、シラミ、ハジラミ、ダニ、ハナバエ(nasal bots)、ヒツジシラミバエ、刺咬性ハエ(biting flies)、イエバエ、ハエ、ハエウジ幼虫(myiasitic fly larvae)、ツツガムシの幼虫、ブヨ、カおよびノミが挙げられる。
【0242】
本発明の混合物およびそれを含む組成物は、外部寄生生物および/または内部寄生生物の全身性および/または非全身性防除に好適である。これらは、成長の全ての段階または一部の段階に対して有効である。
【0243】
本発明の混合物は、外部寄生生物の駆除に特に有用である。
【0244】
本発明の混合物は、それぞれ、以下の目および種の寄生生物の駆除に特に有用である:
ノミ(ノミ(隠翅)目(Siphonatera))、例えば、ネコノミ(クテノセファリデス・フェリス(Ctenocephalides felis))、イヌノミ(クテノセファリデス・カニス(Ctenocephalides canis))、ケオプシスネズミノミ(キセノプシッラ・ケオプシス(Xenopsylla cheopsis))、ヒトノミ(プレックス・イリタンス(Pulex irritans))、スナノミ(ツンガ・ペネトランス(Tunga penetrans))、およびヨーロッパネズミノミ(ノソプシルス・ファシアツス(Nosopsyllus fasciatus));
ゴキブリ類(ゴキブリ目−ゴキブリ亜目)、例えば、チャバネゴキブリ(ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica))、オキナワチャバネゴキブリ(ブラッテラ・アサヒナエ(Blattella asahinae))、ワモンゴキブリ(ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、ヤマトゴキブリ(ペリプラネタ・ジャポニカ(Periplaneta japonica))、トビイロゴキブリ(ペリプラネタ・ブルンネア(Periplaneta brunnea))、クロゴキブリ(ペリプラネタ・フリギノサ(Periplaneta fuligginosa))、コワモンゴキブリ(ペリプラネタ・アウストララシアエ(Periplaneta australasiae))、およびトウヨウゴキブリ(ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis));
ハエ、カ類(双翅目)、例えば、ネッタイシマカ(アエデス・アエギプチ(Aedes aegypti))、ヒトスジシマカ(アエデス・アルボピクツス(Aedes albopictus))、キンイロヤブカ(アエデス・ベキサンス(Aedes vexans))、アナストレファ・ルデンス(Anastrepha ludens)、アノフェレス・マクリペンニス(Anopheles maculipennis)、アノフェレス・クルシアンス(Anopheles crucians)、アノフェレス・アルビマヌス(Anopheles albimanus)、ガンビエハマダラカ(アノフェレス・ガンビアエ(Anopheles gambiae))、アノフェレス・フレエボルニ(Anopheles freeborni)、ハマダラカ(アノフェレス・ロイコスフィルス(Anopheles leucosphyrus))、コガタハマダラカ(アノフェレス・ミニムス(Anopheles minimus))、アノフェレス・クアドリマクラツス(Anopheles quadrimaculatus)、ホホアカクロバエ(カリホラ・ビシナ(Calliphora vicina))、クリソミア・ベッジアナ(Chrysomya bezziana)、クリソミア・ホミニボラキス(Chrysomya hominivorax)、クリソミア・マセラリア(Chrysomya macellaria)、サシバエ(クリソプス・ジスカリス(Chrysops discalis))、クリソプス・シラセア(Chrysops silacea)、クリソプス・アトランチクス(Chrysops atlanticus)、ラセンウジバエ(コクリオミイア・ホミニボラキス(Cochliomyia hominivorax))、ヒトクイバエ(コルジロビア・アントロポファガ(Cordylobia anthropophaga))、クリコイデス・フレンス(Culicoides furens)、アカイエカ(クレックス・ピピエンス(Culex pipiens))、クレックス・ニグリパルプス(Culex nigripalpus)、ネッタイイエカ(クレックス・キンクファシアツス(Culex quinquefasciatus))、コガタアカイエカ(クレックス・タルサリス(Culex tarsalis))、クリセタ・イノルナタ(Culiseta inornata)、クリセタ・メラヌラ(Culiseta melanura)、ヒトヒフバエ(デルマトビア・ホミニス(Dermatobia hominis))、ヒメイエバエ(ファンニア・カニクラリス(Fannia canicularis))、ウマバエ(ガステロフィルス・インテスチナリス(Gasterophilus intestinalis))、ツェツェバエ(グロッシナ・モルシタンス(Glossina morsitans))、グロッシナ・パルパリス(Glossina palpalis)、グロッシナ・フスシペス(Glossina fuscipes)、グロッシナ・タキノイデス(Glossina tachinoides)、ノサシバエ(ハエマトビア・イリタンス(Haematobia irritans))、ハプロジプロシス・エクエストリス(Haplodiplosis equestris)、ヒッペラテス属の種(Hippelates spp.)、ヒポデルマ・リネアタ(Hypoderma lineata)、レプトコノプス・トレンス(Leptoconops torrens)、ルシリア・カプリナ(Lucilia caprina)、ヒツジキンバエ(ルシリア・クプリナ(Lucilia cuprina))、ヒロズキンバエ(ルシリア・セリカタ(Lucilia sericata))、リコリア・ペクトラリス(Lycoria pectoralis)、マンソニア属の種(Mansonia spp.)、イエバエ(ムスカ・ドメスチカ(Musca domestica))、オオイエバエ(ムシナ・スタブランス(Muscina stabulans))、ヒツジバエ(オエストルス・オビス(Oestrus ovis))、サシチョウバエ(フレボトムス・アルゲンチペス(Phlebotomus argentipes))、プソロホラ・コルンビアエ(Psorophora columbiae)、プソロホラ・ジスコロール(Psorophora discolor)、プロシムリウム・ミクスツム(Prosimulium mixtum)、サルコファガ・へモルホイダリス(Sarcophaga haemorrhoidalis)、ニクバエ属の種(サルコファガ sp. (Sarcophaga sp.))、シムリウム・ビッタツム(Simulium vittatum)、サシバエ(ストモキス・カルシトランス(Stomoxys calcitrans))、タバヌス・ボビヌス(Tabanus bovinus)、タバヌス・アトラツス(Tabanus atratus)、タバヌス・リネオラ(Tabanus lineola)、およびタバヌス・シミリス(Tabanus similis);
シラミ(シラミ目)、例えば、アタマジラミ(ペジクルス・ヒューマヌス・カピチス(Pediculus humanus capitis))、コロモジラミ(ペジクルス・ヒューマヌス・コルポリス((Pediculus humanus corporis))、ケジラミ(プチルス・プビス(Pthirus pubis))、ウシジラミ(ヘマトピヌス・ユーリステルヌス(Haematopinus eurysternus))、ブタジラミ(ヘマトピヌス・スイス(Haematopinus suis))、ウシホソジラミ(リノグナツス・ビツリ(Linognathus vituli))、ウシハジラミ(ボビコラ・ボビス(Bovicola bovis))、ニワトリハジラミ(メノポン・ガリナエ(Menopon gallinae))、ニワトリオオハジラミ(メナカンツス・ストラミネウス(Menacanthus stramineus))、およびケブカウシジラミ(ソレノポテス・カピラツス(Solenopotes capillatus))、
ダニおよび寄生ダニ(Parasitiformes):ダニ(マダニ科)、例えば、クロアシマダニ(イキソデス・スカプラリス(Ixodes scapularis))、オーストラリアマダニ(イキソデス・ホロシクルス(Ixodes holocyclus))、西部クロアシマダニ(イキソデス・パシフィクス(Ixodes pacificus))、リフィセファルス・サングイネウス(Rhiphicephalus sanguineus)、デルマセントル・アンデルソニ(Dermacentor andersoni)、アメリカイヌカクダニ(デルマセントル・バリアビリス(Dermacentor variabilis))、アメリカキララマダニ(アンブリオンマ・アメリカヌム(Amblyomma americanum))、アンブリオンマ・マクラツム(Ambryomma maculatum)、オルニトドルス・ヘルムシ(Ornithodorus hermsi)、オルニトドルス・ツリカタ(Ornithodorus turicata)、および寄生ダニ(中気門亜目(Mesostigmata))、例えば、イエダニ(オルニトニッスス・バコチ(Ornithonyssus bacoti))およびワクモ(デルマニッスス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae))、
ケダニ亜目(アクチネジダ(Actinedida)前気門亜目(Prostigmata))およびコナダニ亜目(アカリジダ(Acaridida)無気門亜目(Astigmata))、例えば、アカラピス属の種(Acarapis spp.)、ケイレチエラ属の種(Cheyletiella spp.)、オルニトケイレチア属の種(Ornithocheyletia spp.)、ミオビア属の種(Myobia spp.)、プソレルガテス属の種(Psorergates spp.)、デモデクス属の種(Demodex spp.)、トロムビクラ属の種(Trombicula spp.)、リストロホルス属の種(Listrophorus spp.)、アカルス属の種(Acarus spp.)、チロファグス属の種(Tyrophagus spp.)、カログリフス属の種(Caloglyphus spp.)、ヒポデクテス属の種(Hypodectes spp.)、プテロリクス属の種(Pterolichus spp.)、プソロプテス属の種(Psoroptes spp.)、コリオプテス属の種(Chorioptes spp.)、オトデクテス属の種(Otodectes spp.)、サルコプテス属の種(Sarcoptes spp.)、ノトエドレス属の種(Notoedres spp.)、クネミドコプテス属の種(Knemidocoptes spp.)、シトジテス属の種(Cytodites spp.)およびラミノシオプテス属の種(Laminosioptes spp.);
カメムシ亜目(ヘテロプテリダ(Heteropterida)):トコジラミ(シメクス・レクツラリウス(Cimex lectularius)、ネッタイナンキンムシ(シメクス・ヘミプテルス(Cimex hemipterus))、レズビウス・セニリス(Reduvius senilis)、サシガメ(トリアトマ)属の種(Triatoma spp.)、ロドニウス属の種(Rhodnius spp.)、パンストロンギルス属の種(Panstrongylus spp.)およびアリルス・クリタツス(Arilus critatus)、
シラミ目(アノプルリダ(Anoplurida))、例えば、ヘマトピヌス属の種(Haematopinus spp.)、リノグナツス属の種(Linognathus spp.)、キモノジラミ(ペジクルス)属の種(Pediculus spp.)、ケジラミ(フチルス)属の種(Phtirus spp.)、およびソレノポテス属の種(Solenopotes spp.)、
ハジラミ目(マロファギダ(Mallophagida))(マルツノハジラミ(アンブリセリナ(Amblycerina))亜目およびホソツノハジラミ(イスクノセリナ(Ischnocerina))亜目、例えば、トリメノポン属の種(Trimenopon spp.)、ニワトリハジラミ(メノポン)属の種(Menopon spp.)、カモハジラミ(トリノトン)属の種(Trinoton spp.)、ボビコラ属の種(Bovicola spp.)、ウェルネキエラ属の種(Werneckiella spp.)、レピケントロン属の種(Lepikentron spp.)、ケモノハジラミ(トリコデクテス)属の種(Trichodectes spp.)、およびネコハジラミ(フェリコラ)属の種(Felicola spp.)、
回虫類線虫綱(Roundworms Nematoda):
ワイプワーム(Wipeworm)および旋毛虫(毛管目(Trichosyringida))、例えば、毛形科(Trichinellidae)(旋毛虫属の種(Trichinella spp.))、(鞭虫科(Trichuridae))、ベンチュウ(トリクリス属の種(Trichuris spp.))、毛細センチュウ(カピラリア)属の種(Capillaria spp.)、
杆線虫目(Rhabditida)、例えばカンセンチュウ(ラブディチス)属の種(Rhabditis spp.)、フンセンチュウ(ストロンギロイデス)属の種(Strongyloides spp.)、ヘリセファロブス属の種(Helicephalobus spp.)、
円虫目(Strongylida)、例えばエンチュウ(ストロンギルス)属の種(Strongylus spp.)、アンシロストマ属の種(Ancylostoma spp.)、アメリカコウチュウ(ネカトール・アメリカヌス(Necator americanus))、ブノストムム属の種(Bunostomum spp.)(鉤虫)、毛様センチュウ(トリコストロンギルス)属の種(Trichostrongylus spp.)、ヘモンクス・コントルツス(Haemonchus contortus)、オステルタジア属の種(Ostertagia spp.)、クーペリア属の種(Cooperia spp.)、ネマトジルス属の種(Nematodirus spp.)、ディクチオカウルス属の種(Dictyocaulus spp.)、シアトストーマ属の種(Cyathostoma spp.)、腸結節虫(オエソファゴストムム)属の種(Oesophagostomum spp.)、ブタジンチュウ(ステファヌルス・デンタツス(Stephanurus dentatus))、オルラヌス属の種(Ollulanus spp.)、カベルチア属の種(Chabertia spp.)、ブタジンチュウ(ステファヌルス・デンタツス(Stephanurus dentatus))、気管開嘴虫(シンガムス・トラケア(Syngamus trachea))、アンシロストマ属の種(Ancylostoma spp.)、ウンシナリア属の種(Uncinaria spp.)、グロボセファルス属の種(Globocephalus spp.)、ネカトール属の種(Necator spp.)、豚肺虫(メタストロンギルス)属の種(Metastrongylus spp.)、毛細肺虫(ムエレリウス・カピラリス(Muellerius capillaris))、プロトストロンギルス属の種(Protostrongylus spp.)、住血線虫(アンギオストロンギルス)属の種(Angiostrongylus spp.)、パレラホストロンギルス属の種(Parelaphostrongylus spp.)、アレウロストロンギルス・アブストルスス(Aleurostrongylus abstrusus)、および腎虫(ジオクトフィーマ・レナーレ(Dioctophyma renale))、
腸回虫類(回虫目(Ascaridida))、例えばヒト回虫(アスカリス・ルンブリコイデス(Ascaris lumbricoides))、ブタ回虫(アスカリス・スウム(Ascaris suum))、ニワトリ回虫(アスカリジア・ガリ(Ascaridia galli))、ウマ回虫(パラスカリス・エクォルム(Parascaris equorum))、蟯虫(エンテロビウス・ベルミクラリス(Enterobius vermicularis)(線虫類)、イヌ回虫(トキソカラ・カニス(Toxocara canis))、イヌ小回虫(トキサスカリス・レオニン(Toxascaris leonine))、スクルジャビネマ属の種(Skrjabinema spp.)、およびウマ蟯虫(オキシウリス・エキ(Oxyuris equi))、
カマラヌス目(Camallanida)、例えばメジナ虫(ドラクンクルス・メジネンシス(Dracunculus medinensis))(ギニア虫)、
旋尾線虫目(Spirurida)、例えばテラジア属の種(Thelazia spp.)、ウケレリア属の種(Wuchereria spp.)、ブルギア属の種(Brugia spp.)、オンコセルカ属の種(Onchocerca spp.)、ジロフィラリア属の種(Dirofilaria spp.)、ジペタロネーマ属の種(Dipetalonema spp.)、セタリア属の種(Setaria spp.)、エラエオホラ属の種(Elaeophora spp.)、血色食道虫(スピロセルカ・ルピ(Spirocerca lupi))、およびハブロネマ属の種(Habronema spp.)、
鉤頭虫目(鈎頭虫類(Acanthocephala))、例えばアカントセファルス属の種(Acanthocephalus spp.)、マクラカントリンクス・ヒルジナセウス(Macracanthorhynchus hirudinaceus)、およびオンシコラ属の種(Oncicola spp.)、
プラナリア(扁形動物):
吸虫類(吸虫綱(Trematoda))、例えばファシオラ属の種(Faciola spp.)、ファシオロイデス・マグナ(Fascioloides magna)、パラゴニムス属の種(Paragonimus spp.)、ジクロコエリウム属の種(Dicrocoelium spp.)、肥大吸虫(ファシオロプシス・ブスキ(Fasciolopsis buski))、肝吸虫(クロノルキス・シネンシス(Clonorchis sinensis))、スキストソマ属の種(Schistosoma spp.)、トリコビルハルジア属の種(Trichobilharzia spp.)、アラリア・アラタ(Alaria alata)、パラゴニムス属の種(Paragonimus spp.)、およびナノシエテス属の種(Nanocyetes spp.)、
セルコメロモルファ(Cercomeromorpha)、特に条虫綱(条虫(Tapeworms))、例えばジフィロボトリウム属の種(Diphyllobothrium spp.)、テニア属の種(Tenia spp.)、エキノコックス属の種(Echinococcus spp.)、ウリザネ条虫(ジピリジウム・カニヌム(Dipylidium caninum))、ムルチセプス属の種(Multiceps spp.)、ヒメノレピス属の種(Hymenolepis spp.)、メソセストイデス属の種(Mesocestoides spp.)、バンピロレピス属の種(Vampirolepis spp.)、モニエジア属の種(Moniezia spp.)、アノプロセファラ属の種(Anoplocephala spp.)、シロメトラ属の種(Sirometra spp.)、アノプロセファラ属の種(Anoplocephala spp.)、およびヒメノレピス属の種(Hymenolepis spp.)。
【0245】
本発明の混合物およびそれらを含有する組成物は、特に双翅目、ノミ目およびマダニ目の有害生物の駆除に有用である。
【0246】
さらに、カを駆除するための、本発明の混合物およびそれらを含有する組成物の使用が特に好ましい。
【0247】
ハエを駆除するための本発明の混合物およびそれらを含有する組成物の使用は、本発明のさらに好ましい実施形態である。
【0248】
さらに、ノミを駆除するための本発明の混合物およびそれらを含有する組成物の使用が特に好ましい。
【0249】
ダニを駆除するための本発明の混合物およびそれらを含有する組成物の使用は、本発明のさらに好ましい実施形態である。
【0250】
また本発明の混合物は、内部寄生生物(回虫線虫類、鉤頭虫およびプラナリア)の駆除にも特に有用である。
【0251】
投与は、予防的にも治療的にも行なうことができる。
【0252】
活性化合物の投与は、直接的に、または好適な製剤の形態で、経口的、局所的/経皮的もしくは非経口的に行う。
【0253】
温血動物への経口投与の場合、本発明の混合物は、動物飼料、動物飼料プレミックス、動物飼料濃縮剤、丸剤、液剤、ペースト剤、懸濁剤、水薬、ゲル剤、錠剤、ボーラス剤およびカプセル剤として製剤化することができる。さらに、本発明の混合物は、飲料水に入れて動物に投与することができる。経口投与の場合、選択される剤形は、動物に、式Iの化合物を1日につき動物体重1kg当たり0.01mg〜100mg、好ましくは1日につき動物体重1kg当たり0.5mg〜100mg与えるものでなければならない。
【0254】
別法として、本発明の混合物は、動物に非経口的に(例えば、第一胃内注入、筋肉内注射、静脈内注射、または皮下注射によって)投与することができる。式Iの化合物は、皮下注射用の生理学的に許容可能な担体中に分散または溶解させることができる。別法として、本発明の混合物は、皮下投与用のインプラントへ製剤化することができる。さらに、式Iの化合物は、動物に経皮的に投与してもよい。非経口投与の場合、選択される剤形は、動物に、本活性化合物を1日につき動物体重1kg当たり0.01mg〜100mg与えるものでなければならない。
【0255】
本発明の混合物は、浸漬剤、散剤、粉剤、首輪(collars)、メダル(medallions)、噴霧剤、シャンプー、点下剤および滴下剤の形態で、また軟膏剤または水中油型エマルション剤もしくは油中水型エマルション剤として、動物に局所的に施用することもできる。局所施用の場合、浸漬剤および噴霧剤は、通常、活性化合物を0.5ppm〜5,000ppm、好ましくは1ppm〜3,000ppm含む。さらに活性化合物混合物は、動物(特にウシおよびヒツジなどの四肢動物)用の耳標として製剤化することができる。
【0256】
好適な製剤は以下のとおりである:
・ 液剤、例えば経口液剤、希釈後に経口投与するための濃縮剤、皮膚上または体腔内で使用するための液剤、滴下剤、ゲル剤;
・ 経口投与または経皮投与用のエマルション剤および懸濁剤;半固形製剤;
・ 活性化合物を軟膏基剤または水中油型もしくは油中水型エマルション基剤中で処理した製剤;
・ 固形剤、例えば粉剤、プレミックス剤または濃縮剤、粒剤、ペレット剤、錠剤、ボーラス剤、カプセル剤;エアロゾル剤および吸入剤、ならびに活性化合物含有成形品。
【0257】
注射に適した組成物は、好適な溶媒中に活性成分を溶解させ、場合により、酸、塩基、緩衝塩、保存剤および溶解剤などのさらなる成分を添加することにより調製する。溶液は濾過し、無菌充填する。
【0258】
好適な溶媒は生理学的に耐容性の溶媒、例えば、水、アルカノール類(エタノール、ブタノール、ベンジルアルコール、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)、N-メチル-ピロリドン、2-ピロリドン、およびこれらの混合物である。
【0259】
活性化合物は、場合によっては、注射に適した生理学的に耐容性の植物油または合成油に溶解させてもよい。
【0260】
好適な溶解剤は、主溶媒中での活性化合物の溶解を促進する、またはその沈殿を防止する溶媒である。例としては、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリオキシエチル化ヒマシ油およびポリオキシエチル化ソルビタンエステルがある。
【0261】
好適な保存剤は、ベンジルアルコール、トリクロロブタノール、p-ヒドロキシ安息香酸エステルおよびn-ブタノールである。
【0262】
経口液剤は直接投与する。濃縮剤は、使用濃度まで事前に希釈した後、経口投与する。経口液剤および濃縮剤は、最新の技術により、また注射液について上述したとおりに調製するが、滅菌工程は必須ではない。
【0263】
皮膚上に使用する液剤は、皮膚上に滴下するか、塗布するか、擦り込むか、振りかけるか、スプレーする。
【0264】
皮膚上で使用する液剤は、当技術分野の技術にしたがって、また注射液について上述したとおりに調製するが、滅菌工程は必須ではない。
【0265】
さらに好適な溶媒は、ポリプロピレングリコール、フェニルエタノール、フェノキシエタノール、エステル(例えば酢酸エチルまたは酢酸ブチル、安息香酸ベンジル)、エーテル(アルキレングリコールアルキルエーテルなど、例えばジプロピレングリコールモノメチルエーテル)、ケトン(例えばアセトン、メチルエチルケトン)、芳香族炭化水素、植物油および合成油、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、トランスクトール、ソルケタール、プロピレンカーボネート、ならびにこれらの混合物である。
【0266】
調製時に増粘剤を添加することが有利な場合もある。好適な増粘剤は、無機増粘剤(例えばベントナイト、コロイド状ケイ酸、モノステアリン酸アルミニウム)、有機増粘剤(例えばセルロース誘導体、ポリビニルアルコールおよびそのコポリマー、アクリレートおよびメタクリレート)である。
【0267】
ゲル剤は、皮膚上に適用もしくは塗布するか、または体腔内に導入する。ゲル剤は、注射液の事例で記載したとおりに調製した液剤を、軟膏様稠度を有する透明な物質を生成させるのに十分な増粘剤で処理することにより調製する。使用される増粘剤は、上記の増粘剤である。
【0268】
滴下剤は皮膚の限定領域に滴下するかスプレーし、活性化合物が皮膚に浸透して全身的に作用する。
【0269】
滴下剤は、好適な皮膚適合性溶媒または溶媒混合物中に活性化合物を溶解、懸濁、または乳化させることにより調製する。適切な場合、着色剤、生体吸収促進物質、抗酸化剤、光安定剤、付着剤などの他の補助剤を添加する。
【0270】
好適な溶媒は、以下のとおりである:水、アルカノール、グリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセロール、芳香族アルコール(例えば、ベンジルアルコール、フェニルエタノール、フェノキシエタノール)、エステル(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、安息香酸ベンジル)、エーテル(例えばアルキレングリコールアルキルエーテル、例えばジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン)、環状カーボネート(例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート)、芳香族および/または脂肪族の炭化水素、植物油または合成油、DMF、ジメチルアセトアミド、n-アルキルピロリドン(例えば、メチルピロリドン、n-ブチルピロリドン、またはn-オクチルピロリドン、N-メチルピロリドン)、2-ピロリドン、2,2-ジメチル-4-オキシ-メチレン-1,3-ジオキソラン、ならびにグリセロールホルマール。
【0271】
好適な着色剤は、動物への使用が許可されており、かつ溶解または懸濁させることができる全ての着色剤である。
【0272】
好適な吸収促進物質は、例えば、DMSO、展延油(例えばミリスチン酸イソプロピル、ジプロピレングリコールペラルゴネート、シリコーン油)およびそれらとポリエーテルとのコポリマー、脂肪酸エステル、トリグリセリド、脂肪アルコールである。
【0273】
好適な抗酸化剤は、亜硫酸塩またはメタ重亜硫酸塩(例えばメタ重亜硫酸カリウム)、アスコルビン酸、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、トコフェロールである。
【0274】
好適な光安定剤は、例えばノバンチゾール酸(novantisolic acid)である。
【0275】
好適な付着剤は、例えば、セルロース誘導体、デンプン誘導体、ポリアクリレート、天然ポリマー類(例えばアルギン酸塩、ゼラチン)である。
【0276】
エマルション剤は、経口的に、経皮的に、または注射剤として投与することができる。
【0277】
エマルション剤は、油中水型または水中油型のいずれかである。
【0278】
これらは、疎水性相中または親水性相中のいずれかに活性化合物を溶解させ、これを、好適な乳化剤、および適切な場合他の補助剤(例えば、着色剤、吸収促進物質、保存剤、抗酸化剤、光安定剤、粘度増強物質)を用いて他相の溶媒と均一化させることにより調製する。
【0279】
好適な疎水性相(油)は、以下のとおりである:
流動パラフィン、シリコーン油、天然植物油(例えば、ゴマ油、アーモンド油、ヒマシ油)、合成トリグリセリド(例えば、カプリル酸/カプリン酸ビグリセリド、鎖長C8-C12の植物性脂肪酸または他の特に選択された天然脂肪酸を有するトリグリセリド混合物、ヒドロキシル基も含有し得る飽和もしくは不飽和脂肪酸の部分グリセリド混合物、C8-C10脂肪酸のモノグリセリドおよびジグリセリド、脂肪酸エステル(例えば、エチルステアレート、ジ-n-ブチリルアジペート、ヘキシルラウレート、ジプロピレングリコールペラルゴネート、中鎖長の分枝状脂肪酸と鎖長C16-C18の飽和脂肪アルコールとのエステル、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、鎖長C12-C18の飽和脂肪アルコールのカプリル酸/カプリン酸エステル、イソプロピルステアレート、オレイルオレエート、デシルオレエート、エチルオレエート、エチルラクテート)、ワックス状脂肪酸エステル(例えば、合成アヒル尾骨腺脂肪、ジブチルフタレート、ジイソプロピルアジペート)、および後者に関連するエステル混合物、脂肪アルコール(例えば、イソトリデシルアルコール、2-オクチルドデカノール、セチルステアリルアルコール、オレイルアルコール)、および脂肪酸(例えばオレイン酸)、ならびにこれらの混合物。
【0280】
好適な親水性相は、以下のとおりである:水、アルコール(例えばプロピレングリコール、グリセロール、ソルビトール)およびこれらの混合物。
【0281】
好適な乳化剤は、以下のとおりである:
非イオン性界面活性剤(例えば、ポリエトキシル化ヒマシ油、ポリエトキシル化ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノステアレート、グリセロールモノステアレート、ポリオキシエチルステアレート、アルキルフェノールポリグリコールエーテル);
両性界面活性剤(例えば、ジナトリウムN-ラウリル-p-イミノジプロピオネートまたはレシチン);
アニオン性界面活性剤(例えば、ナトリウムラウリルスルフェート、脂肪アルコールエーテルスルフェート、モノ/ジアルキルポリグリコールエーテルオルトリン酸エステルモノエタノールアミン塩);
カチオン活性界面活性剤(例えば、セチルトリメチルアンモニウムクロリド)。
【0282】
好適なさらなる補助剤は、以下のとおりである:粘度を増強してエマルションを安定化する物質、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースおよび他のセルロース、ならびにデンプン誘導体、ポリアクリレート、アルギネート、ゼラチン、アラビアゴム、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、メチルビニルエーテルと無水マレイン酸とのコポリマー、ポリエチレングリコール、ワックス、コロイド状ケイ酸、または上記の物質の混合物。
【0283】
懸濁剤は、経口的または局所的/経皮的に投与することができる。懸濁剤は、適切な場合他の補助剤(例えば、湿潤剤、着色剤、生体吸収促進物質、保存剤、抗酸化剤、光安定剤)を添加して、懸濁化剤中に活性化合物を懸濁させることにより調製する。
【0284】
液体懸濁化剤は、全ての均一溶媒および溶媒混合物である。
【0285】
好適な湿潤剤(分散剤)は、上記の乳化剤である。
【0286】
他の補助剤として挙げることができるのは、上記の補助剤である。
【0287】
半固形製剤は、経口的または局所的/経皮的に投与することができる。半固形製剤は、粘度がより高いという点でのみ上記の懸濁剤やエマルション剤と異なる。
【0288】
固形製剤を製造する場合、活性化合物は、適切な場合補助剤を添加して好適な賦形剤と混合し、所望の形態にする。
【0289】
好適な賦形剤は、全ての生理学的に耐容性の固体不活性物質である。使用される物質は、無機物質および有機物質である。無機物質は、例えば、塩化ナトリウム、炭酸塩(例えば炭酸カルシウム)、炭酸水素塩、酸化アルミニウム、酸化チタン、ケイ酸、陶土、沈降シリカもしくはコロイドシリカ、またはリン酸塩である。有機物質は、例えば、糖、セルロース、食料および飼料(例えば、粉乳、動物ミール、穀物ミールおよびシュレッド、デンプン)である。
【0290】
好適な補助剤は、上記の保存剤、抗酸化剤、および/または着色剤である。
【0291】
他の好適な補助剤は、滑沢剤および流動促進剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、タルク、ベントナイト)、崩壊促進物質(例えば、デンプンまたは架橋ポリビニルピロリドン)、結合剤(例えば、デンプン、ゼラチン、または直鎖ポリビニルピロリドン)、および乾燥結合剤(例えば微結晶性セルロース)である。
【0292】
一般に、「殺寄生生物有効量」とは、標的生物の成長に関する顕著な効果(ネクローシス、死滅、遅延、阻止および除去、駆除の効果など)を得るために必要とされる、さもなければ、標的生物の発生および活動を低下させるのに必要とされる活性成分の量を意味する。殺寄生生物有効量は、本発明で用いられる種々の化合物/組成物によって異なり得る。本組成物の殺寄生生物有効量はまた、一般的条件(例えば、所望の殺寄生生物効果およびその持続期間、標的種、施用方法など)によっても異なる。
【0293】
本発明で使用し得る組成物は、通常、本発明の混合物の活性化合物を約0.001〜95wt%含み得る。
【0294】
一般的には、本発明の混合物の活性化合物は、1日あたり総量0.5mg/kg〜100mg/kg、好ましくは1日あたり1mg/kg〜50mg/kgで施用するのが有利である。
【0295】
直ぐに使用可能な製剤は、寄生生物(好ましくは外部寄生生物)に対して作用する本発明の混合物の活性化合物を、10ppm〜80重量パーセント、好ましくは0.1〜65重量パーセント、さらに好ましくは1〜50重量パーセント、最も好ましくは5〜40重量パーセントの濃度で含有する。
【0296】
使用前に希釈する製剤は、外部寄生生物に対して作用する本発明の混合物の活性化合物を、0.5〜90重量パーセント、好ましくは1〜50重量パーセントの濃度で含有する。
【0297】
さらに、本製剤は、内部寄生生物に対して作用する本発明の混合物の活性化合物を、10ppm〜2重量パーセント、好ましくは0.05〜0.9重量パーセント、極めて特に好ましくは0.005〜0.25重量パーセントの濃度で含む。
【0298】
本発明の好ましい実施形態では、本発明の混合物を含む組成物を経皮的/局所的に施用する。
【0299】
さらに好ましい実施形態では、局所施用は、首輪、メダル、耳標、体の一部に固定するバンド、ならびに付着性の条片およびホイルなどの化合物含有成形品の形態で行われる。
【0300】
一般的には、本発明の混合物の活性化合物を、3週間の間に、処理される動物の体重1kg当たり総量10mg〜300mg、好ましくは20mg〜200mg、最も好ましくは25mg〜160mg放出する固形製剤を施用するのが有利である。
【0301】
成形品を調製する場合、熱可塑性プラスチックおよび可撓性プラスチックならびにエラストマーおよび熱可塑性エラストマーを用いる。好適なプラスチックおよびエラストマーは、式Iで表される化合物と十分に相溶性のあるポリビニル樹脂、ポリウレタン、ポリアクリレート、エポキシ樹脂、セルロース、セルロース誘導体、ポリアミドおよびポリエステルである。プラスチックおよびエラストマーの詳細なリストならびに成形品の調製法は、例えばWO 03/086075に記載されている。
【実施例】
【0302】
ここで、以下の具体的な実施例により、本発明をさらに詳細に説明する。
【0303】
好ましい化合物の例の一部は、以下の表Cにおけるそれらの物性データによって特性決定される。特性決定は、連結高速液体クロマトグラフィー/質量分析法(HPLC/MS)により、NMRにより、またはそれら化合物の融点によって行うことができる。
【0304】
一部の化合物は1H-NMRによって特性決定した。シグナルは、テトラメチルシランに対する化学シフト(ppm)によって、その多重度によって、またその積分(所与の水素原子の相対数)によって特性決定される。以下の略語は、シグナルの多重度を特徴付けるために用いられる:m=多重項、mc=中心多重項、q=四重項、t=三重項、d=二重項およびs=一重項。
【0305】
一部の化合物は、それらの融点によって付加的にまたは代替的に特性決定される。
【0306】
式Iで表される化合物の具体的な合成実施例
以下の合成実施例に記載される方法を用いて、出発化合物の適切な改変によるさらなる化合物Iを調製した。このように得られた化合物は、以下の表Cに物性データと共に挙げられる。
【0307】
S.1 (4,5-ジヒドロチアゾール-2-イル)-[2-(3,5-ジメチルフェニル)-1-(5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル)-エチル]-アミンの調製(表Cの具体的な化合物実施例C.2)
S.1.a) 中間体化合物2-(3,5-ジメチルフェニル)-1-(5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル)-エチルアミンの調製
3,5-ジメチルベンジルマグネシウムクロリドの調製:同時係属の未公開出願PCT/EP2008/052158に記載される手順S.1.a)に従って、3,5-ジメチルベンジルマグネシウムクロリドを含むTHF(テトラヒドロフラン)の溶液を調製した。
【0308】
5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-カルバルデヒド(2.00g)を含む10mlのTHFの溶液に、リチウムヘキサメチルジシラザン(LiHMDS)を含むトルエン(13.75ml、1.0M溶液、1.1当量)の溶液を滴加して室温にて処理し、攪拌を1時間続けた。
【0309】
この溶液に、3,5-ジメチルベンジルマグネシウムクロリド(1.5当量)の溶液を滴加した。その後、攪拌を40℃で2時間続けた。
【0310】
この反応を、300mlの炭酸カリウム溶液(水中5wt%)の添加によってクエンチし、ジエチルエーテルで3回抽出し、合わせた有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣は、石油エーテル/酢酸エチルおよびメタノール/酢酸エチルの勾配を用いてシリカゲル上で精製した。これにより、帯黄色の油として2.42g(69%)の表題化合物2-(3,5-ジメチルフェニル)-1-(5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル)-エチルアミンが得られた。
【0311】
S.1.b) 中間体化合物、酢酸2-{3-[2-(3,5-ジメチルフェニル)-1-(5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル)-エチル]-チオウレイド}-エチルエステル
の調製
2-(3,5-ジメチルフェニル)-1-(5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル)-エチルアミン(2.18g)を含む40mlのクロロホルムの溶液を、酢酸2-イソチオシアネート-エチルエステル(1.13g)で室温にて処理し、混合物を還流下で2時間加熱した。反応終了後、溶媒を真空で蒸発させ、残渣はシクロヘキサン/酢酸エチルの勾配を用いてシリカゲル上で精製した。これにより、2.74g(83%)の表題化合物が得られた。
【0312】
S.1.c) 中間体化合物1-[2-(3,5-ジメチルフェニル)-1-(5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル)-エチル]-3-(2-ヒドロキシエチル)-チオ尿素の調製
酢酸2-{3-[2-(3,5-ジメチルフェニル)-1-(5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル)-エチル]-チオウレイド}-エチルエステル(2.60g)を含むTHF(30ml)の溶液に、水酸化リチウム(294mg)を含む水(30ml)の溶液を添加し、室温で6時間混合攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(300ml)に注ぎ入れ、炭酸カリウム溶液(水中5wt%)で洗浄した。この溶液を硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を真空で除去したところ、2.28g(97%)の収率で1-[2-(3,5-ジメチルフェニル)-1-(5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル)-エチル]-3-(2-ヒドロキシエチル)-チオ尿素が得られた。
【0313】
S.1.d) (4,5-ジヒドロチアゾール-2-イル)-[2-(3,5-ジメチルフェニル)-1-(5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル)-エチル]-アミンの調製(表Cの具体的化合物実施例C.2)
上記の1-[2-(3,5-ジメチルフェニル)-1-(5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル)-エチル]-3-(2-ヒドロキシエチル)-チオ尿素(1.21g)と濃塩酸(20ml)の混合物を還流下で2時間加熱した。塩酸相を注意深くデカントし、残渣を酢酸エチルに溶解させ、炭酸カリウム溶液(水中5wt%)で3回、水で3回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を蒸発により除去し、残渣を軽油エーテル/酢酸エチル(10/1)の溶液で滴定し、沈殿物を濾過により分離したところ、オフホワイト色の固体(1.02g)として生成物C.2が得られた。
【表3】

【0314】

【0315】

【0316】

【0317】

【0318】
表Cに挙げられる化合物は新規であり、また本発明の主題でもある。
【0319】
生物学所見
相乗効果は、2種以上の化合物の併用効果が各化合物の個別効果の和よりも大きい場合の相互作用として説明することができる。2種の混合パートナー(XおよびY)間の防除率における相乗効果の存在は、コルビーの式(Colby, S. R., 1967, Calculating Synergistic and Antagonistic Responses in Herbicide Combinations, Weeds, 15, 20-22)を用いて計算することができる:
【数1】

【0320】
観察された併用防除効果が予想した併用防除効果(E)よりも大きい場合、その併用効果は相乗的である。
【0321】
以下の試験は、特定の有害生物に対する本発明の化合物、混合物または組成物の防除効果を証明するものである。しかし、これらの化合物、混合物または組成物によって与えられる有害生物防除保護は、これらの種に限定されるものではない。ある例においては、本発明の化合物を他の無脊椎動物有害生物用防除化合物または薬剤と組合せると、特定の重要な無脊椎動物有害生物に対して相乗効果を示すことがわかっている。
【0322】
混合物間または組成物間の相乗作用または拮抗作用の分析は、コルビーの式を用いて決定した。
【0323】
試験B.1
接触手段または浸透手段によるソラマメヒゲナガアブラムシ(vetch aphid、メゴウラ・ビシアエ(Megoura viciae))の防除を評価するため、ソラマメのリーフディスクを入れた24ウェルマイクロタイタープレートで試験ユニットを構成した。
【0324】
化合物または混合物は、75wt%の水および25wt%のDMSOを含有する溶液を用いて製剤化した。異なる濃度の製剤化化合物または混合物を、特注のマイクロアトマイザーを使用してリーフディスクに2.5μlスプレーした(2回繰り返し)。
【0325】
これらの試験における実験混合物については、それぞれ所望濃度の同一量の両混合パートナーを一緒に混合した。
【0326】
施用後、リーフディスクを空気乾燥し、5〜8匹のアブラムシ成虫をマイクロタイタープレートウェル内のリーフディスク上に置いた。次いで、処理したリーフディスク上でアブラムシに吸汁させ、23±1℃、50±5%のRH(相対湿度)で5日間インキュベートした。その後、アブラムシの死亡率および繁殖力を目視により評価した。試験した混合物の結果を表B.1に示す。全ての場合において、コルビーの式による相乗的防除効果が観察された。
【表4】

【0327】

【0328】
試験B.2
浸透手段によるモモアカアブラムシ(ミズス・ペルシカエ(Myzus persicae))の防除を評価するため、人工膜の下に液体人工食餌を入れた96ウェルマイクロタイタープレートで試験ユニットを構成した。
【0329】
化合物または混合物は、75wt%の水および25wt%のDMSOを含有する溶液を用いて製剤化した。異なる濃度の製剤化化合物または混合物を、特注のピペットを使用してアブラムシの餌にピペット注入した(2回繰り返し)。
【0330】
これらの試験における実験混合物については、それぞれ所望濃度の同一量の両混合パートナーを一緒に混合した。
【0331】
施用後、5〜8匹のアブラムシ成虫をマイクロタイタープレートウェル内の人工膜上に置いた。次いで、処理したアブラムシの餌上でアブラムシに吸汁させ、23±1℃、50±5%のRHで3日間インキュベートした。その後、アブラムシの死亡率および繁殖力を目視により評価した。試験した混合物の結果を表B.2に示す。全ての場合において、コルビーの式による相乗的防除効果が観察された。
【表5】

【0332】

【0333】
試験B.3
ワタミハナゾウムシ(boll weevil、アントノムス・グランジス(Anthonomus grandis))の防除を評価するため、昆虫餌と20〜30個のワタミハナゾウムシの卵を入れた24ウェルマイクロタイタープレートで試験ユニットを構成した。
【0334】
化合物または混合物は、75wt%の水および25wt%のDMSOを含有する溶液を用いて製剤化した。異なる濃度の製剤化化合物または混合物を、特注のマイクロアトマイザーを使用して昆虫餌に20μlスプレーした(2回繰り返し)。
【0335】
これらの試験における実験混合物については、それぞれ所望濃度の同一量の両混合パートナーを一緒に混合した。
【0336】
施用後、マイクロタイタープレートを23±1℃、50±5%のRHで5日間インキュベートした。次いで、卵および幼虫の死亡率を目視により評価した。
【0337】
試験した混合物の結果を表B.3に示す。全ての場合において、コルビーの式による相乗的防除効果が観察された。
【表6】

【0338】
試験B.4
チチュウカイミバエ(Mediterranean fruitfly、セラチチス・カピタタ(Ceratitis capitata))の防除を評価するため、昆虫餌と50〜80個のチチュウカイミバエの卵を入れた96ウェルマイクロタイタープレートで試験ユニットを構成した。
【0339】
化合物または混合物は、75wt%の水および25wt%のDMSOを含有する溶液を用いて製剤化した。異なる濃度の製剤化化合物または混合物を、特注のマイクロアトマイザーを使用して昆虫餌に5μlスプレーした(2回繰り返し)。
【0340】
これらの試験における実験混合物については、それぞれ所望濃度の同一量の両混合パートナーを一緒に混合した。
【0341】
施用後、マイクロタイタープレートを28±1℃、80±5%のRHで5日間インキュベートした。次いで、卵および幼虫の死亡率を目視により評価した。
【0342】
試験した混合物の結果を表B.4に示す。全ての場合において、コルビーの式による相乗的防除効果が観察された。
【表7】

【0343】
試験B.5
ニセアメリカタバコガ(tobacco budworm、ヘリオチス・ビレセンス(Heliothis virescens))の防除を評価するため、昆虫餌と15〜25個のニセアメリカタバコガの卵を入れた96ウェルマイクロタイタープレートで試験ユニットを構成した。
【0344】
化合物または混合物は、75wt%の水および25wt%のDMSOを含有する溶液を用いて製剤化した。異なる濃度の製剤化化合物または混合物を、特注のマイクロアトマイザーを使用して昆虫餌に10μlスプレーした(2回繰り返し)。
【0345】
これらの試験における実験混合物については、それぞれ所望濃度の同一量の両混合パートナーを一緒に混合した。
【0346】
施用後、マイクロタイタープレートを28±1℃、80±5%のRHで5日間インキュベートした。卵および幼虫の死亡率を目視により評価した。
【0347】
試験した混合物の結果を表B.5に示す。全ての場合において、コルビーの式による相乗的防除効果が観察された。
【表8】

【0348】
試験B.6
接触手段または浸透手段によるムギクビレアブラムシ(bird cherry aphid、ロパロシフム・パジ(Rhopalosiphum padi))の防除を評価するため、オオムギのリーフディスクを入れた96ウェルマイクロタイタープレートで試験ユニットを構成する。
【0349】
化合物または混合物は、75wt%の水および25wt%のDMSOを含有する溶液を用いて製剤化する。異なる濃度の製剤化化合物または混合物を、特注のマイクロアトマイザーを使用してリーフディスクに2.5μlスプレーする(2回繰り返し)。
【0350】
これらの試験における実験混合物については、それぞれ所望濃度の同一量の両混合パートナーを一緒に混合する。
【0351】
施用後、リーフディスクを空気乾燥し、5〜8匹のアブラムシ成虫をマイクロタイタープレートウェル内のリーフディスク上に置く。次いで、処理したリーフディスク上でアブラムシに吸汁させ、25±1℃、80±5%のRHで3〜5日間インキュベートする。アブラムシの死亡率および繁殖力を目視により評価する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性化合物として、
1)式I:
【化1】

[式中、
R1は、水素、COCH3、COCH2CH3またはCOCH2C(CH3)3から選択され;
R2とR3は、それらが結合するフェニル環の炭素原子と一緒になって、互変異性式Ia)またはb)に依存して、
ベンゼン環、
飽和の5-、6-もしくは7員の炭素環、
部分不飽和の5-、6-もしくは7員の炭素環、
5-、6-もしくは7員の飽和ヘテロ環、
部分不飽和の5-、6-もしくは7員のヘテロ環
(ここで、ヘテロ環は、環員としてO、SおよびNから選択される1、2もしくは3個のヘテロ原子を含む)、または
環員としてO、SおよびNから選択される1、2もしくは3個のヘテロ原子を含む5-もしくは6員の芳香族複素環
として表される環を形成し、
この場合、R2とR3が、それらが結合するフェニル環の炭素原子と一緒になって形成する環は、非置換であるか、またはハロゲン、CH3、CH2CH3、CF3、CH3O、シアノおよび(=O)(オキソ)からなる群から選択される1、2、3もしくは4個の基の任意の組合せを有していてもよく;
R4は、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、CF3、CH3OまたはCH3から選択され;
R5、R6は、水素、クロロ、フルオロ、ブロモ、CH3、CH3OまたはCF3から選択され、この場合、R5またはR6の少なくとも1つは水素ではない
(但し、R2とR3が一緒になって-OCH2-O-または-OCF2O-基を形成することはない)]
で表される少なくとも1種のアミノチアゾリン化合物I、またはその互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマーもしくは塩と、
2) 以下のもの:
A.1 アセチルコリンエステラーゼ阻害剤であって、
トリアザメートから選択されるもの、
またはアルジカルブ、アラニカルブ、ベンフラカルブ、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、メチオカルブ、メソミル、オキサミル、ピリミカルブ、プロポキスルおよびチオジカルブからなるカーバメート系化合物のクラスから選択されるもの、またはアセフェート、アジンホス-エチル、アジンホス-メチル、クロルフェンビンホス、クロルピリホス、クロルピリホス-メチル、クマホス、デメトン-S-メチル、ダイアジノン、ジクロルボス/DDVP、ジクロトホス、ジメトエート、ジスルホトン、EPN、エチオン、エトプロホス、ファンファー、フェナミホス、フェニトロチオン、フェンチオン、イソキサチオン、マラチオン、メタミドホス、メチダチオン、メビンホス、モノクロトホス、オキシメトエート(oxymethoate)、オキシデメトン-メチル、パラチオン、パラチオン-メチル、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ピリミホス-メチル、キナルホス、テルブホス、テトラクロルビンホス、トリアゾホス、トリクロルホンおよびバミドチオンからなる有機リン系化合物のクラスから選択されるもの;
A.2 GABA依存性クロライドチャネルアンタゴニストであって、シクロジエン有機塩素系エンドスルファン、クロルデン、リンデンから選択されるもの、またはN-エチル-2,2-ジメチルプロピオンアミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾン、N-エチル-2,2-ジクロロ-1-メチルシクロプロパン-カルボキサミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾンから選択されるもの、またはアセトプロール、エチプロール、フィプロニル、ピラフルプロール、ピリプロール、バニリプロールおよびフェニルピラゾール化合物II.A2.1
【化2】

からなるフェニルピラゾール系化合物のクラスから選択されるもの;
A.3 ナトリウムチャネルモジュレーターであって、アクリナトリン、アレトリン、d-シス-トランス-アレトリン、d-トランス-アレトリン、ビフェントリン、ビオアレトリン、ビオアレトリンS-シクロペンテニル、ビオレスメトリン、シクロプロトリン、シフルトリン、ベータ-シフルトリン、シハロトリン、ガンマ-シハロトリン、ラムダ-シハロトリン、シペルメトリン、アルファ-シペルメトリン、ベータ-シペルメトリン、ゼータ-シペルメトリン、シフェノトリン、デルタメトリン、エムペントリン、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フルメトリン、フルシトリネート、タウ-フルバリネート、ハルフェンプロックス、イミプロトリン、ペルメトリン、フェノトリン、プラレトリン、プロフルトリン、ピレトリン(除虫菊)、レスメトリン、シラフルオフェン、テフルトリン、テトラメトリン、トランスフルトリンおよびトラロメトリンからなるピレスロイド系化合物のクラスから選択されるもの;
A.4 ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト/アンタゴニストであって、
ニコチン、ベンスルタップ、カルタップ塩酸塩、チオスルタップ-ナトリウムまたはチオシクラムから選択されるもの、またはアセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、チアクロプリド、チアメトキサムおよびAKD-1022からなるネオニコチノイド系化合物のクラスから選択されるもの、またはアロステリック・ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストであるスピノサドおよびスピネトラムから選択されるもの;
A.5 クロライドチャネル活性化因子であって、
アバメクチン、エマメクチン安息香酸塩、レピメクチンまたはミルベメクチンから選択されるもの;
A.6 幼若ホルモン様物質であって、ヒドロプレン、キノプレン、フェノキシカルブまたはピリプロキシフェンから選択されるもの;
A.7 酸化的リン酸化に影響を及ぼす化合物であって、アゾシクロチン、シヘキサチン、ジアフェンチウロン、フェンブタチンオキシド、プロパルギットまたはクロルフェナピルから選択されるもの;
A.8 キチン生合成阻害剤であって、ブプロフェジンから選択されるもの、または、ビストリフルロン、クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノビフルムロン、ノバルロン、テフルベンズロンおよびトリフルムロンからなるベンジル尿素のクラスから選択されるもの;
A.9 脱皮攪乱物質であって、シロマジンから選択されるもの、または、メトキシフェノジド、テブフェノジドおよびアザジラクチンからなるエクジソン・アゴニストのクラスから選択されるもの;
A.10 ミトコンドリア電子伝達阻害剤であって、フェナザキン、フェンプロキシメート、ピリミジフェン、ピリダベン、トルフェンピラド、フルフェネリムおよびロテノンから選択されるもの;
A.11 電位依存性ナトリウムチャネル遮断薬であって、インドキサカルブまたはメタフルミゾンから選択されるもの;
A.12 脂質合成阻害剤であって、スピロジクロフェン、スピロメシフェンまたはスピロテトラマトから選択されるもの;
A.13 燻蒸剤:臭化メチル、クロロピクリン、フッ化スルフリル;
A.14 選択的摂食遮断剤:クリロティン(crylotine)、ピメトロジン、フロニカミド;
A.15 ダニ成長阻害剤:クロフェンテジン、ヘキシチアゾクス、エトキサゾール;
A.16 オクトパミンアゴニスト:アミトラズ;
A.17 リアノジン受容体モジュレータ:フルベンジアミド;(R)-,(S)-3-クロロ-N1-{2-メチル-4-[1,2,2,2-テトラフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}-N2-(1-メチル-2-メチルスルホニルエチル)フタラミド(A17.1);
A.18 アントラニルアミド類:クロラントラニリプロール、シアントラニリプロール、
5-ブロモ-2-(3-クロロ-ピリジン-2-イル)-2H-ピラゾール-3-カルボン酸[4-シアノ-2-(1-シクロプロピル-エチルカルバモイル)-6-メチル-フェニル]-アミド(A18.1)、
5-ブロモ-2-(3-クロロ-ピリジン-2-イル)-2H-ピラゾール-3-カルボン酸[2-クロロ-4-シアノ-6-(1-シクロプロピル-エチルカルバモイル)-フェニル]-アミド(A18.2)、
5-ブロモ-2-(3-クロロ-ピリジン-2-イル)-2H-ピラゾール-3-カルボン酸[2-ブロモ-4-シアノ-6-(1-シクロプロピル-エチルカルバモイル)-フェニル]-アミド(A18.3)、
5-ブロモ-2-(3-クロロ-ピリジン-2-イル)-2H-ピラゾール-3-カルボン酸[2-ブロモ-4-クロロ-6-(1-シクロプロピル-エチルカルバモイル)-フェニル]-アミド(A18.4)、
5-ブロモ-2-(3-クロロ-ピリジン-2-イル)-2H-ピラゾール-3-カルボン酸[2,4-ジクロロ-6-(1-シクロプロピル-エチルカルバモイル)-フェニル]-アミド(A18.5)、
5-ブロモ-2-(3-クロロ-ピリジン-2-イル)-2H-ピラゾール-3-カルボン酸[4-クロロ-2-(1-シクロプロピル-エチルカルバモイル)-6-メチルフェニル]-アミド(A18.6);
A.19 微生物攪乱物質:バチルス・スリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)亜種のイスラレンシ(Israelensi)、バチルス・スファエリクス(Bacillus sphaericus)、バチルス・スリンギエンシス亜種のアイザワイ(Aizawai)、バチルス・スリンギエンシス亜種のクルスタキ(Kurstaki)、バチルス・スリンギエンシス亜種のテネブリオニス(Tenebrionis);
A.20 以下からなる一群の様々な化合物:リン化アルミニウム、アミドフルメト、ベンゾキシメート、ビフェナゼート、ボラックス、ブロモプロピレート、シノメチオネート、シアニド、クロフェンテジン、シエノピラフェン、シフルメトフェン、ジコホール、エトキサゾール、フロニカミド、フルピラゾホス、フルオロアセテート、ヘキシチアゾクス、ホスフィン、硫黄、スルホキサフロール、ピメトロジン、ピリダリル、ピリフルキナゾン、
4-ブタ-2-イニルオキシ-6-(3,5-ジメチル-ピペリジン-1-イル)-2-フルオロ-ピリミジン(A20.1)、
3-ベンゾイルアミノ-N-[2,6-ジメチル-4-(1,2,2,2-テトラフルオロ-1-トリフルオロメチル-エチル)-フェニル]-2-フルオロ-ベンズアミド(A20.2)、
4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソキサゾール-3-イル]-2-メチル-N-ピリジン-2-イルメチル-ベンズアミド(A20.3)、
4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソキサゾール-3-イル]-2-メチル-N-(2,2,2-トリフルオロ-エチル)-ベンズアミド(A20.4)、
4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソキサゾール-3-イル]-2-メチル-N-チアゾール-2-イルメチル-ベンズアミド(A20.5)、
4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソキサゾール-3-イル]-2-メチル-N-(テトラヒドロ-フラン-2-イルメチル)-ベンズアミド(M A20.6)、
4-{[(6-ブロモピリド-3-イル)メチル](2-フルオロエチル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.7)、
4-{[(6-フルオロピリド-3-イル)メチル](2,2-ジフルオロエチル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.8)、
4-{[(2-クロロ-1,3-チアゾロ-5-イル)メチル](2-フルオロエチル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.9)、
4-{[(6-クロロピリド-3-イル)メチル](2-フルオロエチル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.10)、
4-{[(6-クロロピリド-3-イル)メチル](2,2-ジフルオロエチル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.11)、
4-{[(6-クロロ-5-フルオロ・ピリド-3-イル)メチル](メチル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.12)、
4-{[(5,6-ジクロロピリド-3-イル)メチル](2-フルオロエチル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.13)、
4-{[(6-クロロ-5-フルオロピリド-3-イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.14)、
4-{[(6-クロロピリド-3-イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.15)、
4-{[(6-クロロピリド-3-イル)メチル](メチル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.16)、
シクロプロパン酢酸、1,1'-[(3S,4R,4aR,6S,6aS,12R,12aS,12bS)-4-[[(2-シクロプロピルアセチル)オキシ]メチル]-1,3,4,4a,5,6,6a,12,12a,12b-デカヒドロ-12-ヒドロキシ-4,6a,12b-トリメチル-11-オキソ-9-(3-ピリジニル)-2H,11H-ナフト[2,1-b]ピラノ[3,4-e]ピラン-3,6-ジイル]エステル(A20.17)、
8-(2-シクロプロピルメトキシ-4-メチル-フェノキシ)-3-(6-メチル-ピリダジン-3-イル)-3-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン(A20.18)、
からなる群Aから選択される少なくとも1種の活性化合物II
とを相乗的有効量で含む殺有害生物剤混合物。
【請求項2】
式Iの置換基が以下の意味:
R1は水素であり;
R2、R3は一緒になって、-(CH2)4-、-(CH2)3-、-O-(CH2)2-O-、-O-(CH2)3-O-、-O(CH2)2-、-(CH2)2-O-、-O-(CH2)3-、-(CH2)3-O-、-CH(CH3)-CH(CH3)-O-、-CH2-C(CH3)2-O-、-CH2-CHCH3-O-、-CHCH3-CH2O-、-O-(CF2)2-O-、-O-CH(CH3)-CH(CH3)-、-O-CH2-C(CH3)2-、-O-CH2-CHCH3-、-O-CHCH3-CH2-、または-CH=CH-CH=CH-であり;
R4は水素であり;
R5、R6はCH3である、
を有する活性化合物I、またはその互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマーもしくは塩を含む、請求項1に記載の殺有害生物剤混合物。
【請求項3】
式Iの置換基が以下の意味:
R1はCOCH3であり;
R2、R3は一緒になって、-(CH2)4-、-(CH2)3-、-O-(CH2)2-O-、-O-(CH2)3-O-、-O(CH2)2-、-(CH2)2-O-、-O-(CH2)3-、-(CH2)3-O-、-CH(CH3)-CH(CH3)-O-、-CH2-C(CH3)2-O-、-CH2-CHCH3-O-、-CHCH3-CH2O-、-O-(CF2)2-O-、-O-CH(CH3)-CH(CH3)-、-O-CH2-C(CH3)2-、-O-CH2-CHCH3-、-O-CHCH3-CH2-、または-CH=CH-CH=CH-であり;
R4は水素であり;
R5、R6はCH3である、
を有する活性化合物Iを含む、請求項1に記載の殺有害生物剤混合物。
【請求項4】
少なくとも1種の活性化合物IIが、
群A.1のうち、トリアザメートまたはピリミカルブから選択され;
群A.2のうち、エンドスルファン、N-エチル-2,2-ジメチルプロピオンアミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾン、N-エチル-2,2-ジクロロ-1-メチルシクロプロパン-カルボキサミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾン、アセトプロール、エチプロール、フィプロニル、ピラフルプロール、ピリプロールもしくはバニリプロールまたはフェニルピラゾール化合物II.A2.1から選択され;
群A.3のうち、アレトリン、ビフェントリン、シフルトリン、ラムダ-シハロトリン、シペルメトリン、アルファ-シペルメトリン、ベータ-シペルメトリン、ゼータ-シペルメトリン、デルタメトリン、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、タウ-フルバリネート、シラフルオフェンまたはトラロメトリンから選択され;
群A.4のうち、チオシクラム、アセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、チアクロプリド、チアメトキサム、AKD-1022またはスピノサドから選択され;
群A.5のうち、アバメクチン、エマメクチン安息香酸塩、レピメクチンまたはミルベメクチンから選択され;
群A.7のうち、ジアフェンチウロンから選択され;
群A.8のうち、ブプロフェジンから選択され;
群A.10のうち、ピリダベンまたはフルフェネリムから選択され;
群A.11のうち、インドキサカルブまたはメタフルミゾンから選択され;
群A.12のうち、スピロジクロフェン、スピロメシフェンまたはスピロテトラマトから選択され;
群A.13のうち、フロニカミドから選択され;
群A.17のうち、フルベンジアミドまたは(R)-,(S)-3-クロロ-N1-{2-メチル-4-[1,2,2,2-テトラフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}-N2-(1-メチル-2-メチルスルホニルエチル)フタラミド(A17.1)から選択され;
群A.18のうち、クロラントラニリプロールまたはシアントラニリプロールから選択され;
群A.20のうち、ピメトロジン、ピリダリル、ピリフルキナゾン、スルホキサフロール、または化合物4-{[(6-クロロピリド-3-イル)メチル](メチル)アミノ}フラン-2(5H)-オン(A20.16)から選択される、
請求項1〜4のいずれかに記載の殺有害生物剤混合物。
【請求項5】
式Iで表される活性化合物Iおよび活性化合物IIを500:1〜1:100の重量比で含む、請求項1〜4のいずれかに記載の殺有害生物剤混合物。
【請求項6】
植物、または該植物が成長している土壌もしくは水を、殺有害生物有効量の請求項1〜5のいずれかに記載の混合物と接触させることを含む、昆虫、ダニ類または線虫による攻撃または侵入から植物を保護する方法。
【請求項7】
昆虫、ダニ類もしくは線虫またはそれらの餌供給源、生息地、繁殖地もしくはそれらの生息場所を、殺有害生物有効量の請求項1〜5のいずれかに記載の混合物と接触させることを含む、昆虫、クモ形類または線虫の防除方法。
【請求項8】
請求項1〜5のいずれかに記載の混合物を5g/ha〜2000g/haの量で施用する、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
種子を、殺有害生物有効量の請求項1〜5のいずれかで定義した混合物と接触させることを含む、種子の保護方法。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれかに記載の混合物を、種子100kg当たり0.1g〜10kgの量で施用する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
請求項1〜5のいずれかに記載の混合物を、種子100kg当たり0.1g〜10kgの量で含む種子。
【請求項12】
寄生生物による侵入または感染に対して動物を保護する方法であって、それを必要とする動物に対する殺寄生生物有効量の請求項1〜5のいずれかに記載の混合物を該動物に投与することを含む、前記方法。
【請求項13】
寄生生物によって侵入または感染された動物を治療する方法であって、それを必要とする動物に対する殺寄生生物有効量の請求項1〜5のいずれかに記載の混合物を該動物に投与することを含む、前記方法。
【請求項14】
請求項1〜5のいずれかで定義した式Iで表される活性化合物Iおよび活性化合物IIを、同時に、すなわち一緒になってもしくは別々に、または連続して施用する、請求項6、7、9、12または13に記載の方法。
【請求項15】
動物内および動物上の寄生生物を駆除するための請求項1〜5のいずれかに記載の混合物の使用。
【請求項16】
昆虫、クモ形類または線虫を駆除するための請求項1〜5のいずれかに記載の混合物の使用。
【請求項17】
液体担体または固体担体と、請求項1〜5のいずれかに記載の混合物とを含む、殺有害生物または殺寄生生物組成物。

【公表番号】特表2011−521891(P2011−521891A)
【公表日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−501193(P2011−501193)
【出願日】平成21年3月24日(2009.3.24)
【国際出願番号】PCT/EP2009/053402
【国際公開番号】WO2009/118297
【国際公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】