アライメントマーク及びその形成方法、半導体装置及びその製造方法
【課題】エピタキシャル成膜工程や高温アニール工程を経ても、位置合わせ精度の低下が抑制されるアライメントマークを提供する。
【解決手段】アライメントマーク14を、断面形状が階段状の段差パターンにより形成する。段差パターンは、基板2の主面を掘り下げて形成された第1段差パターン11と、基板2の主面を掘り下げた第1段差パターン11の下方に、第1段差パターン11に連続して更に基板2の主面を掘り下げて形成された第2段差パターン13と、を有している。そして、第1段差パターン11の側壁部17と、第2段差パターン13の側壁部18とが、同一の角度で形成され、かつ同一の結晶方位を有するように形成する。
【解決手段】アライメントマーク14を、断面形状が階段状の段差パターンにより形成する。段差パターンは、基板2の主面を掘り下げて形成された第1段差パターン11と、基板2の主面を掘り下げた第1段差パターン11の下方に、第1段差パターン11に連続して更に基板2の主面を掘り下げて形成された第2段差パターン13と、を有している。そして、第1段差パターン11の側壁部17と、第2段差パターン13の側壁部18とが、同一の角度で形成され、かつ同一の結晶方位を有するように形成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体基板と転写用マスクの位置合わせに用いられるアライメントマークに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の製造工程では、レジストパターンの転写工程、そのレジストパターンをマスクとして半導体基板の加工を行うエッチング工程、半導体基板の洗浄工程、及び半導体基板の成膜工程などの工程を繰り返し行っている。
【0003】
そして、半導体基板(以下、単に「基板」と称する場合がある。)上に所望の半導体装置を製造している。
【0004】
レジストパターンの形成には露光装置が用いられる。露光装置は、半導体基板上に形成されたアライメントマークに光を照射して、戻ってくる乱反射光の強度変化を示すアライメント信号波形を用いてアライメントマークの位置を光学的に検出している。
【0005】
そして、露光装置は、検出したアライメントマークの位置情報に基づいて、半導体基板と転写用マスクとの位置合わせを行ってから露光を行っている。
【0006】
そして、各転写工程で、半導体基板と転写用マスクの位置合わせが可能であるからこそ、多数のプロセスを繰り返し行っても、ほぼ設計通りの半導体装置を製造することができる。
【0007】
以下、転写すべきパターンの位置と実際に転写されたパターンの位置の差を位置合わせ誤差、位置合わせ誤差のばらつきの3σを位置合わせ精度、と定義する。
【0008】
そして、位置合わせ精度が低下するとは、位置合わせ精度の値が大きいことを表し、転写されたパターン位置の位置合わせ誤差が統計的に大きいことを示す。高精度な半導体装置を製造するためには、位置合わせ精度の値が小さいほど良い。
【0009】
逆に、基板内や基板ごとの位置合わせ精度の値が大きくなると、半導体装置の歩留まりを低下させる要因となるため望ましくない。
【0010】
本来、基板上に形成されたアライメントマーク形状(例えば、アライメントマークパターンの寸法や段差形状)は、半導体製造プロセスを経ても変化しないことが望ましい。
【0011】
しかし、アライメントマーク形状は、半導体製造プロセスを経ることによって変化する場合がある。
【0012】
その結果、基板内や基板ごとの位置合わせ精度の低下が発生し、極端な場合では位置合わせができなくなることもある。
【0013】
例えば、特許文献1には、エピタキシャル成膜工程によって、アライメントマークの段差がエピタキシャル層で埋没され、さらに、平坦化工程によって、アライメントマーク上のエピタキシャル層の平坦化がなされるため、アライメントマークが光学的に不可視となる課題が記載されている。
【0014】
そして、この課題を解決するために、エピタキシャル成膜工程前にアライメントマークを透過性の材料で埋め込む方法や、アライメントマークを段差形状ではなく、イオン注入等により結晶性の異なる層や不純物の異なる層で形成する方法が開示されている。
【0015】
また、特許文献2には、エピタキシャル層の成長速度が結晶方位よって異なるため、エピタキシャル成膜工程後にX軸方向とY軸方向のアライメントマークのパターン寸法が異なる、という課題が報告されている。
【0016】
エピタキシャル成膜工程後に、X軸方向とY軸方向のアライメントマークのパターン寸法が異なることにより、X軸方向とY軸方向のアライメントマークから信号波形に差が生じ、その結果精度良く重ね合わせを行うことができなくなる。
【0017】
そして、この課題を解決するために、X軸方向とY軸方向のアライメントマークのパターン寸法を予め補正して形成しておくことで、エピタキシャル成膜工程後のX軸方向とY軸方向のアライメントマークのパターン寸法差を小さくしている。
【0018】
【特許文献1】特開2005−19898
【特許文献2】特開2000−252189
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
しかしながら、本願の発明者は、高温アニール工程を経た後に、アライメントマーク端部の側壁の角度が、両端部でそれぞれ異なることを見出した。
【0020】
さらに、アライメントマーク上にエピタキシャル層を成長すると、アライメントマーク端部に形成されたエピタキシャル層の膜厚が、両端部でそれぞれ異なるということを見出した。
【0021】
アライメントマーク側壁の角度や、エピタキシャル層の膜厚が、アライメントマークの両端部でそれぞれ異なると、アライメントマークを検出する際のアライメント信号波形の対称性が崩れる。その結果、転写工程での位置合わせ精度が低下する。
【0022】
そこで、特許文献1に記載の発明を適用することを考えると、特許文献1に記載の発明では、エピタキシャル成膜工程前にアライメントマークを透過性の材料で埋め込んでいる。
【0023】
しかしながら、炭化珪素のエピタキシャル成膜工程では、約1500℃から1600℃の高温の成長温度でエピタキシャル層を成長している。
【0024】
そのため、エピタキシャル層の成長温度で透過性の材料の変性や蒸発が引き起こされる。
【0025】
その結果、特許文献1に記載の発明を適用すると、エピタキシャル成膜工程後のアライメントマークの検出が困難になる。
【0026】
また、イオン注入等により結晶性の異なる層や、不純物の異なる層でアライメントマークを形成する方法を適用しても、注入装置で加速された注入イオンは、基板表面の注入点に入射後、基板構成物と衝突を繰り返しながら基板内を広がる。そのため、アライメントマークのパターン境界部が不明瞭になり位置合わせ精度が低下する。
【0027】
そして、イオン注入などでアライメントマークを形成後、アライメントマーク上にエピタキシャル層を成長させても、結晶性や不純物の違いによるエピタキシャル層の成長速度が小さい場合には、アライメントマークに対応した段差を十分大きくすることが困難である。
【0028】
次に、特許文献2に記載の発明を適用することを考えると、特許文献2に記載の発明では、エピタキシャル層の成長速度が結晶方位よって異なるため、事前にアライメントマークのパターン寸法の補正を行っている。
【0029】
しかし、特許文献2に記載の発明を適用しても、パターン寸法の補正だけでは、高温アニール工程後のアライメントマークの側壁角度の変化を補正できない。さらに、エピタキシャル成膜工程におけるアライメントマークの段差形状の変化も補正できない。
【0030】
そのため、アライメントマークの段差形状の変化により、位置合わせ精度が低下するという課題は解決できない。
【0031】
そこで、本発明の目的は、エピタキシャル成膜工程や高温アニール工程を経た後であっても、位置合わせ精度の低下を抑制できるアライメントマークを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0032】
請求項1に記載のアライメントマークは、基板と転写用マスクの位置合わせに用いられるアライメントマークであって、前記基板主面を掘り下げて形成された第1段差パターンと、前記第1段差パターンから更に前記基板主面を掘り下げて形成された第2段差パターンと、を備え、前記第1段差パターンの側壁部の傾斜角度と前記第2段差パターンの側壁部の傾斜角度は、同一の傾斜角度であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0033】
請求項1に記載のアライメントマークによれば、第1段差パターンの側壁部と、第2段差パターンの側壁部とが同一の傾斜角度を有しているので、高温の熱処理により側壁部がエッチングされた後でも、側壁部の傾斜角度を同一にできる。さらに、この発明によれば、第1段差パターン及び第2段差パターンの側壁部表面が同一の結晶方位で形成されるので、側壁部上に成長するエピタキシャル層の膜厚を等しくすることができる。
【0034】
そのため、高温の熱処理後や、エピタキシャル成長後の転写工程においても、第1段差パターン及び第2段差パターンからの信号波形を対称に保持することができる。その結果、アライメント精度の低下を抑制できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
<実施の形態1>
<1.構成>
図1は、本実施の形態1に係る半導体装置のアライメントマーク14の構成を示す断面図である。本実施の形態1に係るアライメントマーク14は、半導体基板(基板)2上に形成され、基板2と転写用マスクの位置合わせに用いられる。図1に示すように、アライメントマーク14は、基板2の主面を掘り下げて、断面形状が階段状に形成された段差パターンである。そして、アライメントマーク14は、第1段差パターン11と第2段差パターン13により構成されている。
【0036】
第2段差パターン13は、基板2の主面を掘り下げた第1段差パターン11の下方に第1段差パターン11に連続して更に基板2の主面を掘り下げて形成されている。そして、第1段差パターン11の側壁部17の傾斜角度と、第2段差パターン13の側壁部18の傾斜角度は、同一の傾斜角度で形成されている。また、第1段差パターン11の側壁部表面の結晶方位と、第2段差パターン13の側壁部表面の結晶方位は、同一の結晶方位で形成されている。
【0037】
<2.形成方法>
<2−1.アライメントマーク14の形成方法>
次に、図2から図4を参照して、本実施の形態1に係るアライメントマーク14の形成方法について説明する。図2から図4は、本実施の形態1に係るアライメントマーク14の形成工程を示す断面図である。まず、図2に示す工程では、露光装置を用いて導電型がN型の基板2上に第1レジストパターン10を形成する。次に、図3に示す工程では、第1レジストパターン10をエッチングマスクとして基板2をエッチングすることにより、側壁部17を有する第1段差パターン11を形成する。
【0038】
次に、図4に示す工程では、第1段差パターン11の側壁部17を覆うように、基板2上に第2レジストパターン12を形成する。そして、第2レジストパターン12をマスクに用いて、再び基板2のエッチングを行うことによって、第2段差パターン13を形成する。このとき、第2段差パターン13は、第1段差パターン11と同じ深さで側壁角度及び側壁部表面の結晶方位が同一になるように形成される。以上の製造工程により、図1に示すアライメントマーク14を形成できる。
【0039】
なお、第1段差パターン11及び第2段差パターン13は、エッチング工程において、エッチング深さや側壁角度を制御して形成することができる。また、本実施の形態1では、第1段差パターン11の段差と第2段差パターン13の段差の深さを同じ深さとしたが、異なっていても良い。
【0040】
<2−2.半導体装置の製造方法>
次に、本実施の形態1に係る半導体装置の製造方法について説明する。まず、前述した工程に従って、アライメントマーク14が形成された基板2を準備する。そして、転写工程では、アライメントマーク14の位置を光学的に検出することによって、基板2と転写用マスクの位置合わせを行ってレジストパターンの露光を行う。
【0041】
アライメントマーク14の位置は、アライメントマーク14の段差部17,18の重心位置とする。段差部17,18の重心位置はそれぞれの位置を光学的に検出して求めても良いし、段差部17,18からの乱反射光を含む光強度分布を用いて検出してもよい。すなわち、基板2のアライメントマーク14の第1段差パターン11と第2段差パターン13とを用いて、基板2と転写用マスクの位置合わせをする。
【0042】
そうして、アライメントマーク14を用いて、基板2と転写用マスクの位置合わせを行う転写工程を繰り返すことにより、イオン注入、活性化アニール、及びエピタキシャル成長膜の形成工程等を行って、最終的に、位置合わせ精度の高い半導体装置を完成する。
【0043】
<3.効果>
<3−1.従来技術>
従来技術と本実施の形態1に係る発明とを比較するために、まず、図5から8を参照して従来のアライメントマーク3の形成方法について説明する。図5から図8は、従来のアライメントマーク3の形成工程を示す断面図である。まず、図5に示す転写工程において、露光装置を用いて、導電型がN型の炭化珪素の半導体基板2上に、アライメントマーク3を形成するためのレジストパターン1を転写する。
【0044】
次に、図6に示すエッチング工程では、レジストパターン1をエッチングマスクとして基板2をエッチングすることによって、段差パターンからなるアライメントマーク3を形成する。アライメントマーク3は、側壁部5,6を備えている。アライメントマーク3形成後の工程では、アライメントマーク3と転写用マスクとを位置合わせすることによって、位置合わせ誤差の少ないデバイス構造を基板2上に形成する。
【0045】
次に、図示しないイオン注入工程では、基板2上にイオン注入の遮蔽体としてレジストパターンを形成し、その後にイオン注入を行う。イオン注入を行うためのレジストパターンを転写する際には、露光装置内でアライメントマーク3からの乱反射光を検出することによって、基板2と転写用マスクとの位置合わせを行う。そして、イオン注入工程を複数回実施し、基板2に導電型がN型のイオン注入領域、及びP型のイオン注入領域を形成する。
【0046】
次に、図7に示す活性化アニール工程では、イオン注入に用いたレジストパターンを除去した後に、1600℃から1800℃の温度範囲で10分間の熱処理を行い、注入したイオンの活性化処理を実施する。次に、図8に示すエピタキシャル層9の成膜工程では、1500℃〜1600℃の温度範囲で炭化珪素のエピタキシャル層9を炭化珪素半導体基板2上に成膜する。この時、段差構造を有するアライメントマーク3上にもエピタキシャル層9が成膜され、アライメントマーク3の段差構造に対応する凹凸4が、アライメントマーク3上に形成される。
【0047】
次に、図示しないエピタキシャル層9の加工工程では、露光装置内でこのアライメントマーク3の段差に対応した凹凸4を光学的に検出することによって、エピタキシャル層9が成膜された炭化珪素半導体基板2と転写用マスクとの位置合わせを行う。そして、所望の位置にレジストパターンを形成し、このレジストパターンをエッチングマスクとしてエピタキシャル層9の加工を行う。
【0048】
<3−2.従来技術の課題>
次に、エピタキシャル層9が形成された基板2を用いた転写工程において、従来の基板2と転写用マスクとの位置合わせ方法に関して見出した新たな課題について説明する。エピタキシャル層9の成膜工程後に、エピタキシャル層9が形成された基板2を用いて転写を行うと、本来転写すべき転写パターンの位置に対して実際に転写された転写パターンとの位置が大きくなることがわかった。
【0049】
この結果、製造プロセスにおける半導体装置の歩留まりを大きく低下させていた。位置合わせ誤差は、エピタキシャル層9の成膜工程や活性化アニール工程を実施していない基板2の位置合わせ誤差よりも大きくなっていた。そこで、製造工程ごとにアライメントマーク3の形状の変化を詳細に調べた結果、エッチング工程によってはじめて基板2に形成されたアライメントマーク3の段差形状が、イオン注入工程や活性化アニール工程によって変化していた。
【0050】
さらに詳細に調べると、段差形状のアライメントマーク3の両端部において、アライメントマーク3の側壁部5,6の傾斜角度がそれぞれ異なることを見出した。具体的には、図7に示すように、側壁部5の傾斜角度φAと側壁部6の傾斜角度φBが異なる角度になることを見出した。さらに、アライメントマーク3上にエピタキシャル層9を成長すると、アライメントマーク3の側壁部5でのエピタキシャル層9の膜厚7と、アライメントマーク3の側壁部6でのエピタキシャル層9の膜厚8が異なることを見出した。
【0051】
これは、基板2表面の結晶方位によって炭化珪素のエッチング速度や成長速度が異なるために生じている。つまり、活性化アニール時には、基板2は非常に高温になるため、表面の炭化珪素が蒸発してエッチングされる。基板2のエッチング速度は結晶方位によって異なる。また、エピタキシャル層9の成膜時の炭化珪素の成長速度も結晶方位に依存する。
【0052】
このため、活性化アニール工程やエピタキシャル層9の成膜工程では、結晶方位の異なる段差形状を段差パターンの両端に有する従来のアライメントマーク3では、段差パターン両端の側壁部5,6の側壁角度やエピタキシャル層9の膜厚に違いが生じることになる。段差パターン両端の側壁部5,6の角度やエピタキシャル層9の膜厚がそれぞれ異なると、アライメントマーク3を検出する際のアライメント信号波形の対称性が崩れる。その結果、転写工程での位置合わせ精度が低下するという問題が生じる。
【0053】
本実施の形態1に係るアライメントマーク14は、第1段差パターン11の側壁部17と第2段差パターン13の側壁部18の結晶方位が同一となっている。そのため、高温アニールにより側壁部17と側壁部18は同じ形状にエッチングされるので、高温アニール後も側壁部17、18のなす角度は一定に保持される。その結果、高温アニール後も、アライメントマーク14からの信号波形が変わらず、位置合わせを精度良く行うことができる。
【0054】
さらに、本実施の形態1に係るアライメントマーク14によれば、第1段差パターン11の側壁部17と第2段差パターン13の側壁部18における基板2の結晶方位が同じであるため、側壁部17,18上に膜厚の等しいエピタキシャル層を形成できる。その結果、エピタキシャル層9の、位置合わせを精度良く行うことができる。
【0055】
本実施の形態1に係るアライメントマーク14の形成方法によれば、階段状の段差パターンを備え、側壁部17,18の角度が等しく結晶方位の等しいアライメントマーク14を容易に製造できる。
【0056】
本実施の形態1に係る半導体装置は、アライメントマーク14を備えているので、高温アニール後も、アライメントマーク14を用いて半導体基板2と転写用マスクの位置合わせを精度良く行う製造方法により製造できる。
【0057】
本実施の形態1に係る半導体装置の製造方法は、アライメントマーク14を備える半導体基板2を準備する工程と、半導体基板2のアライメントマーク14を用いて、半導体基板2と転写用マスクの位置合わせをする工程と、を備えているので、高温アニールやエピタキシャル層の成膜後も精度良く位置合わせを行うことができ、重ね合わせ精度の高い半導体装置を製造できる。
【0058】
<実施の形態2>
<1.構成>
図9は、本実施の形態2に係るアライメントマーク16の構成を示す上面図である。図9は、半導体装置のうち、アライメントマーク16が形成されるアライメント領域15を図示している。本実施の形態2に係るアライメントマーク16は、二次元形状のアライメントマークである。
【0059】
図9に示すように、本実施の形態2に係るアライメントマーク16は、第1段差パターン11が平面視で十字形に形成されている。そして、平面視で、第1段差パターン11の十字形の中心を斜めに挟むように第2段差パターン13が対抗して2箇所に配置されている。そして、図9に示すように、第1段差パターン11と第2段差パターン13により、アライメントマークD,E,F,Gが形成される。
【0060】
十字形の第1段差パターン11のうちY軸に対称にアライメントマークD,Eが配置され、X軸に対称にアライメントマークF,Gが配置されている。アライメントマークD,E,F,Gの断面形状は、階段状に形成され、実施の形態1の図1と同様の形状に形成されている。例えば、図9に示すアライメントマークEのA−A線断面の形状は、図1と同様の形状に形成される。
【0061】
<2.形成方法>
<2−1.アライメントマーク16の形成方法>
次に、図10から図12を参照して本実施の形態2に係るアライメントマーク16の形成方法について説明する。図10から図12は、本実施の形態2に係るアライメントマーク16の形成工程を示す上面図である。まず、図10に示すように、基板上のアライメント領域15に、第1段差パターン11を形成するための第1レジストパターン10を形成する。第1レジストパターン10は、開口部19を備えている。
【0062】
次に、図11に示す工程では、第1レジストパターン10をマスクにしてエッチングを行うことで第1段差パターンBを形成し、第1レジストパターン10を除去する。次に、図12に示す工程では、第1段差パターンBの一部を覆うように第2レジストパターン12を形成し、基板をエッチングすることで、平面視で十字形に形成された第1段差パターン11と、その十字形の中心を斜めに挟むように対向して2箇所に配置されるように第2段差パターン13を形成する。そして、第2レジストパターン12を除去することで、図10に示すアライメントマーク16を得ることができる。
【0063】
<2−2.半導体装置の製造方法>
次に、本実施の形態2に係る半導体装置の製造方法について説明する。まず、前述した形成方法によって、アライメント領域15にアライメントマーク16を有する基板を準備する。次に、基板上に、イオン注入の遮蔽体としてレジストパターン(図示せず)を形成する。このレジストパターンを転写する際には、露光装置内で、アライメントマーク16からの乱反射光を検出することによって、基板と転写用マスクの位置合わせを行う。
【0064】
このとき、X軸方向の位置合わせは、アライメントマークF又はGを用い、Y軸方向の位置合わせは、アライメントマークD又はEを用いる。上記イオン注入工程を複数回実施し、導電型がN型のイオン注入領域及びP型のイオン注入領域を基板に形成する。次に、レジストパターンを除去してから、1600℃〜1800℃の温度範囲で10分間、活性化アニールを実施する。
【0065】
この時、高温の活性化アニールによって基板表面が蒸発しエッチングされるが、実施の形態1において説明したように、第1段差パターン11の側壁部17(図1参照)と第2段差パターン13の側壁部18は同一の結晶方位なので、同じ速度でエッチングされる。
【0066】
その結果、第1段差パターン11と第2段差パターン13とで側壁部17,18の傾斜角度が変化する場合でも、ともに同じく変化するため、第1段差パターン11と第2段差パターン13とで側壁部17,18の傾斜角度の間に差は生じない。また、アライメントマーク16は、透過性の材料等で埋め込まれていないため、埋め込み材料の蒸発のような問題は発生しない。
【0067】
次に、1500℃から1600℃の温度範囲で炭化珪素のエピタキシャル層を半導体基板上に成膜する。このとき、段差構造を有するアライメントマーク16上にもエピタキシャル層が成膜され、段差構造に対応する凹凸がアライメントマーク16上に形成される。第1段差パターン11の側壁部17と第2段差パターン13の側壁部18は、同一の結晶方位を有しているので、エピタキシャル層は同じ成長速度で成長し、側壁部17,18のエピタキシャル層は同じ膜厚で成膜される。そして、アライメントマーク16は、段差構造を有しているため、エピタキシャル層が成膜された後も光学的に明瞭に観察することができる。
【0068】
次に、露光装置では、このアライメントマーク16の段差に対応した凹凸を光学的に検出することによって、エピタキシャル層付き炭化珪素基板と転写用マスクの位置合わせを行い、所望の位置にレジストパターンを転写する。レジストパターンをエッチングすることによって、エピタキシャル層の加工が行われる。以上の工程を繰り返すことにより、半導体装置を完成する。
【0069】
<3.効果>
本実施の形態2に係るアライメントマーク16によれば、活性化アニール工程やエピタキシャル工程を経てもアライメントマーク16を構成する第1段差パターン11及び第2段差パターン13の側壁角度の間に差が生じないため、従来よりも対称性の良いアライメント信号波形が得られる。その結果、従来のアライメントマークを用いた場合よりも、位置合わせ精度の向上や位置合わせ精度の低下を抑制するという顕著な効果が得られる。
【0070】
また、露光装置における位置合わせは、通常、X軸方向とY軸方向両方に対して実施される。例えば、十字形のアライメントマークでは、X軸方向に長手のパターンを用いてY軸方向の位置合わせを行い、Y軸方向に長手のパターンを用いてX軸方向の位置合わせを行う。
【0071】
本実施の形態2に係るアライメントマーク16はアライメントマークD,Eを備えているので、Y軸方向の位置合わせには、アライメントマークDとアライメントマークEのいずれかをアライメントマークとして用いることができる。また、本実施の形態2に係るアライメントマーク16は、アライメントマークF,Gを備えているので、X軸方向の位置合わせでは、アライメントマークFとアライメントマークGのいずれかをアライメントマークとして用いることができる。
【0072】
図10に示すように、アライメントマーク16において、アライメントマークDとアライメントマークEとでは、段差パターン側壁部の結晶方位が異なる。また、アライメントマークFとアライメントマークGとでは、段差パターン側壁部の結晶方位が異なる。
【0073】
そのため、本実施の形態2に係るアライメントマーク16は、X軸方向とY軸方向の位置合わせにおいて、結晶方位の異なる2種類の段差パターンからいずれかを選択して位置合わせを行うことが可能である。その結果、活性化アニール後やエピタキシャル成膜後の転写工程では、より高いアライメント精度が得られる結晶方位の段差パターンを選択して位置合わせを行うことができる。
【0074】
従来のアライメントマークの形成方法では、このように段差パターンの結晶方位が異なるアライメントマークを同時に複数個形成することは不可能であった。しかし、本実施の形態2に係るアライメントマークの形成方法では、X軸方向とY軸方向それぞれに対して、結晶方位が異なる段差パターンを2種類同時に容易に形成することができる。
【0075】
本実施の形態4に係る半導体装置は、アライメントマーク16を備えているので、高温アニール後も、アライメントマーク16を用いて、基板と転写用マスクの位置合わせを精度良く行う製造方法により製造できる。
【0076】
本実施の形態2に係る半導体装置の製造方法によれば、結晶方位の異なる2種類のアライメントマークから、高い位置合わせ精度が得られるアライメントマークを選択して位置合わせを行うことができる。なお、本実施の形態2においても、従来と同様に位置合わせ時に位置合わせ誤差のオフセット量の除去やアライメント信号強度の強度調整が実施されることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】実施の形態1に係るアライメントマークの構成を示す断面図である。
【図2】実施の形態1に係るアライメントマークの形成工程を示す断面図である。
【図3】実施の形態1に係るアライメントマークの形成工程を示す断面図である。
【図4】実施の形態1に係るアライメントマークの形成工程を示す断面図である。
【図5】従来のアライメントマークの形成工程を示す断面図である。
【図6】従来のアライメントマークの形成工程を示す断面図である。
【図7】従来のアライメントマークの形成工程を示す断面図である。
【図8】従来のアライメントマークの形成工程を示す断面図である。
【図9】実施の形態2に係るアライメントマークの構成を示す上面図である。
【図10】実施の形態2に係るアライメントマークの形成工程を示す上面図である。
【図11】実施の形態2に係るアライメントマークの形成工程を示す上面図である。
【図12】実施の形態2に係るアライメントマークの形成工程を示す上面図である。
【符号の説明】
【0078】
1 レジストパターン、2 基板、3,14,16,D,E,F,G アライメントマーク、4 凹凸、5,6,17,18 側壁部、7,8 膜厚、9 エピタキシャル層、10 第1レジストパターン、11 第1段差パターン、12 第2レジストパターン、13 第2段差パターン、14 アライメントマーク、15 アライメント領域、19 開口部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体基板と転写用マスクの位置合わせに用いられるアライメントマークに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の製造工程では、レジストパターンの転写工程、そのレジストパターンをマスクとして半導体基板の加工を行うエッチング工程、半導体基板の洗浄工程、及び半導体基板の成膜工程などの工程を繰り返し行っている。
【0003】
そして、半導体基板(以下、単に「基板」と称する場合がある。)上に所望の半導体装置を製造している。
【0004】
レジストパターンの形成には露光装置が用いられる。露光装置は、半導体基板上に形成されたアライメントマークに光を照射して、戻ってくる乱反射光の強度変化を示すアライメント信号波形を用いてアライメントマークの位置を光学的に検出している。
【0005】
そして、露光装置は、検出したアライメントマークの位置情報に基づいて、半導体基板と転写用マスクとの位置合わせを行ってから露光を行っている。
【0006】
そして、各転写工程で、半導体基板と転写用マスクの位置合わせが可能であるからこそ、多数のプロセスを繰り返し行っても、ほぼ設計通りの半導体装置を製造することができる。
【0007】
以下、転写すべきパターンの位置と実際に転写されたパターンの位置の差を位置合わせ誤差、位置合わせ誤差のばらつきの3σを位置合わせ精度、と定義する。
【0008】
そして、位置合わせ精度が低下するとは、位置合わせ精度の値が大きいことを表し、転写されたパターン位置の位置合わせ誤差が統計的に大きいことを示す。高精度な半導体装置を製造するためには、位置合わせ精度の値が小さいほど良い。
【0009】
逆に、基板内や基板ごとの位置合わせ精度の値が大きくなると、半導体装置の歩留まりを低下させる要因となるため望ましくない。
【0010】
本来、基板上に形成されたアライメントマーク形状(例えば、アライメントマークパターンの寸法や段差形状)は、半導体製造プロセスを経ても変化しないことが望ましい。
【0011】
しかし、アライメントマーク形状は、半導体製造プロセスを経ることによって変化する場合がある。
【0012】
その結果、基板内や基板ごとの位置合わせ精度の低下が発生し、極端な場合では位置合わせができなくなることもある。
【0013】
例えば、特許文献1には、エピタキシャル成膜工程によって、アライメントマークの段差がエピタキシャル層で埋没され、さらに、平坦化工程によって、アライメントマーク上のエピタキシャル層の平坦化がなされるため、アライメントマークが光学的に不可視となる課題が記載されている。
【0014】
そして、この課題を解決するために、エピタキシャル成膜工程前にアライメントマークを透過性の材料で埋め込む方法や、アライメントマークを段差形状ではなく、イオン注入等により結晶性の異なる層や不純物の異なる層で形成する方法が開示されている。
【0015】
また、特許文献2には、エピタキシャル層の成長速度が結晶方位よって異なるため、エピタキシャル成膜工程後にX軸方向とY軸方向のアライメントマークのパターン寸法が異なる、という課題が報告されている。
【0016】
エピタキシャル成膜工程後に、X軸方向とY軸方向のアライメントマークのパターン寸法が異なることにより、X軸方向とY軸方向のアライメントマークから信号波形に差が生じ、その結果精度良く重ね合わせを行うことができなくなる。
【0017】
そして、この課題を解決するために、X軸方向とY軸方向のアライメントマークのパターン寸法を予め補正して形成しておくことで、エピタキシャル成膜工程後のX軸方向とY軸方向のアライメントマークのパターン寸法差を小さくしている。
【0018】
【特許文献1】特開2005−19898
【特許文献2】特開2000−252189
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
しかしながら、本願の発明者は、高温アニール工程を経た後に、アライメントマーク端部の側壁の角度が、両端部でそれぞれ異なることを見出した。
【0020】
さらに、アライメントマーク上にエピタキシャル層を成長すると、アライメントマーク端部に形成されたエピタキシャル層の膜厚が、両端部でそれぞれ異なるということを見出した。
【0021】
アライメントマーク側壁の角度や、エピタキシャル層の膜厚が、アライメントマークの両端部でそれぞれ異なると、アライメントマークを検出する際のアライメント信号波形の対称性が崩れる。その結果、転写工程での位置合わせ精度が低下する。
【0022】
そこで、特許文献1に記載の発明を適用することを考えると、特許文献1に記載の発明では、エピタキシャル成膜工程前にアライメントマークを透過性の材料で埋め込んでいる。
【0023】
しかしながら、炭化珪素のエピタキシャル成膜工程では、約1500℃から1600℃の高温の成長温度でエピタキシャル層を成長している。
【0024】
そのため、エピタキシャル層の成長温度で透過性の材料の変性や蒸発が引き起こされる。
【0025】
その結果、特許文献1に記載の発明を適用すると、エピタキシャル成膜工程後のアライメントマークの検出が困難になる。
【0026】
また、イオン注入等により結晶性の異なる層や、不純物の異なる層でアライメントマークを形成する方法を適用しても、注入装置で加速された注入イオンは、基板表面の注入点に入射後、基板構成物と衝突を繰り返しながら基板内を広がる。そのため、アライメントマークのパターン境界部が不明瞭になり位置合わせ精度が低下する。
【0027】
そして、イオン注入などでアライメントマークを形成後、アライメントマーク上にエピタキシャル層を成長させても、結晶性や不純物の違いによるエピタキシャル層の成長速度が小さい場合には、アライメントマークに対応した段差を十分大きくすることが困難である。
【0028】
次に、特許文献2に記載の発明を適用することを考えると、特許文献2に記載の発明では、エピタキシャル層の成長速度が結晶方位よって異なるため、事前にアライメントマークのパターン寸法の補正を行っている。
【0029】
しかし、特許文献2に記載の発明を適用しても、パターン寸法の補正だけでは、高温アニール工程後のアライメントマークの側壁角度の変化を補正できない。さらに、エピタキシャル成膜工程におけるアライメントマークの段差形状の変化も補正できない。
【0030】
そのため、アライメントマークの段差形状の変化により、位置合わせ精度が低下するという課題は解決できない。
【0031】
そこで、本発明の目的は、エピタキシャル成膜工程や高温アニール工程を経た後であっても、位置合わせ精度の低下を抑制できるアライメントマークを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0032】
請求項1に記載のアライメントマークは、基板と転写用マスクの位置合わせに用いられるアライメントマークであって、前記基板主面を掘り下げて形成された第1段差パターンと、前記第1段差パターンから更に前記基板主面を掘り下げて形成された第2段差パターンと、を備え、前記第1段差パターンの側壁部の傾斜角度と前記第2段差パターンの側壁部の傾斜角度は、同一の傾斜角度であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0033】
請求項1に記載のアライメントマークによれば、第1段差パターンの側壁部と、第2段差パターンの側壁部とが同一の傾斜角度を有しているので、高温の熱処理により側壁部がエッチングされた後でも、側壁部の傾斜角度を同一にできる。さらに、この発明によれば、第1段差パターン及び第2段差パターンの側壁部表面が同一の結晶方位で形成されるので、側壁部上に成長するエピタキシャル層の膜厚を等しくすることができる。
【0034】
そのため、高温の熱処理後や、エピタキシャル成長後の転写工程においても、第1段差パターン及び第2段差パターンからの信号波形を対称に保持することができる。その結果、アライメント精度の低下を抑制できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
<実施の形態1>
<1.構成>
図1は、本実施の形態1に係る半導体装置のアライメントマーク14の構成を示す断面図である。本実施の形態1に係るアライメントマーク14は、半導体基板(基板)2上に形成され、基板2と転写用マスクの位置合わせに用いられる。図1に示すように、アライメントマーク14は、基板2の主面を掘り下げて、断面形状が階段状に形成された段差パターンである。そして、アライメントマーク14は、第1段差パターン11と第2段差パターン13により構成されている。
【0036】
第2段差パターン13は、基板2の主面を掘り下げた第1段差パターン11の下方に第1段差パターン11に連続して更に基板2の主面を掘り下げて形成されている。そして、第1段差パターン11の側壁部17の傾斜角度と、第2段差パターン13の側壁部18の傾斜角度は、同一の傾斜角度で形成されている。また、第1段差パターン11の側壁部表面の結晶方位と、第2段差パターン13の側壁部表面の結晶方位は、同一の結晶方位で形成されている。
【0037】
<2.形成方法>
<2−1.アライメントマーク14の形成方法>
次に、図2から図4を参照して、本実施の形態1に係るアライメントマーク14の形成方法について説明する。図2から図4は、本実施の形態1に係るアライメントマーク14の形成工程を示す断面図である。まず、図2に示す工程では、露光装置を用いて導電型がN型の基板2上に第1レジストパターン10を形成する。次に、図3に示す工程では、第1レジストパターン10をエッチングマスクとして基板2をエッチングすることにより、側壁部17を有する第1段差パターン11を形成する。
【0038】
次に、図4に示す工程では、第1段差パターン11の側壁部17を覆うように、基板2上に第2レジストパターン12を形成する。そして、第2レジストパターン12をマスクに用いて、再び基板2のエッチングを行うことによって、第2段差パターン13を形成する。このとき、第2段差パターン13は、第1段差パターン11と同じ深さで側壁角度及び側壁部表面の結晶方位が同一になるように形成される。以上の製造工程により、図1に示すアライメントマーク14を形成できる。
【0039】
なお、第1段差パターン11及び第2段差パターン13は、エッチング工程において、エッチング深さや側壁角度を制御して形成することができる。また、本実施の形態1では、第1段差パターン11の段差と第2段差パターン13の段差の深さを同じ深さとしたが、異なっていても良い。
【0040】
<2−2.半導体装置の製造方法>
次に、本実施の形態1に係る半導体装置の製造方法について説明する。まず、前述した工程に従って、アライメントマーク14が形成された基板2を準備する。そして、転写工程では、アライメントマーク14の位置を光学的に検出することによって、基板2と転写用マスクの位置合わせを行ってレジストパターンの露光を行う。
【0041】
アライメントマーク14の位置は、アライメントマーク14の段差部17,18の重心位置とする。段差部17,18の重心位置はそれぞれの位置を光学的に検出して求めても良いし、段差部17,18からの乱反射光を含む光強度分布を用いて検出してもよい。すなわち、基板2のアライメントマーク14の第1段差パターン11と第2段差パターン13とを用いて、基板2と転写用マスクの位置合わせをする。
【0042】
そうして、アライメントマーク14を用いて、基板2と転写用マスクの位置合わせを行う転写工程を繰り返すことにより、イオン注入、活性化アニール、及びエピタキシャル成長膜の形成工程等を行って、最終的に、位置合わせ精度の高い半導体装置を完成する。
【0043】
<3.効果>
<3−1.従来技術>
従来技術と本実施の形態1に係る発明とを比較するために、まず、図5から8を参照して従来のアライメントマーク3の形成方法について説明する。図5から図8は、従来のアライメントマーク3の形成工程を示す断面図である。まず、図5に示す転写工程において、露光装置を用いて、導電型がN型の炭化珪素の半導体基板2上に、アライメントマーク3を形成するためのレジストパターン1を転写する。
【0044】
次に、図6に示すエッチング工程では、レジストパターン1をエッチングマスクとして基板2をエッチングすることによって、段差パターンからなるアライメントマーク3を形成する。アライメントマーク3は、側壁部5,6を備えている。アライメントマーク3形成後の工程では、アライメントマーク3と転写用マスクとを位置合わせすることによって、位置合わせ誤差の少ないデバイス構造を基板2上に形成する。
【0045】
次に、図示しないイオン注入工程では、基板2上にイオン注入の遮蔽体としてレジストパターンを形成し、その後にイオン注入を行う。イオン注入を行うためのレジストパターンを転写する際には、露光装置内でアライメントマーク3からの乱反射光を検出することによって、基板2と転写用マスクとの位置合わせを行う。そして、イオン注入工程を複数回実施し、基板2に導電型がN型のイオン注入領域、及びP型のイオン注入領域を形成する。
【0046】
次に、図7に示す活性化アニール工程では、イオン注入に用いたレジストパターンを除去した後に、1600℃から1800℃の温度範囲で10分間の熱処理を行い、注入したイオンの活性化処理を実施する。次に、図8に示すエピタキシャル層9の成膜工程では、1500℃〜1600℃の温度範囲で炭化珪素のエピタキシャル層9を炭化珪素半導体基板2上に成膜する。この時、段差構造を有するアライメントマーク3上にもエピタキシャル層9が成膜され、アライメントマーク3の段差構造に対応する凹凸4が、アライメントマーク3上に形成される。
【0047】
次に、図示しないエピタキシャル層9の加工工程では、露光装置内でこのアライメントマーク3の段差に対応した凹凸4を光学的に検出することによって、エピタキシャル層9が成膜された炭化珪素半導体基板2と転写用マスクとの位置合わせを行う。そして、所望の位置にレジストパターンを形成し、このレジストパターンをエッチングマスクとしてエピタキシャル層9の加工を行う。
【0048】
<3−2.従来技術の課題>
次に、エピタキシャル層9が形成された基板2を用いた転写工程において、従来の基板2と転写用マスクとの位置合わせ方法に関して見出した新たな課題について説明する。エピタキシャル層9の成膜工程後に、エピタキシャル層9が形成された基板2を用いて転写を行うと、本来転写すべき転写パターンの位置に対して実際に転写された転写パターンとの位置が大きくなることがわかった。
【0049】
この結果、製造プロセスにおける半導体装置の歩留まりを大きく低下させていた。位置合わせ誤差は、エピタキシャル層9の成膜工程や活性化アニール工程を実施していない基板2の位置合わせ誤差よりも大きくなっていた。そこで、製造工程ごとにアライメントマーク3の形状の変化を詳細に調べた結果、エッチング工程によってはじめて基板2に形成されたアライメントマーク3の段差形状が、イオン注入工程や活性化アニール工程によって変化していた。
【0050】
さらに詳細に調べると、段差形状のアライメントマーク3の両端部において、アライメントマーク3の側壁部5,6の傾斜角度がそれぞれ異なることを見出した。具体的には、図7に示すように、側壁部5の傾斜角度φAと側壁部6の傾斜角度φBが異なる角度になることを見出した。さらに、アライメントマーク3上にエピタキシャル層9を成長すると、アライメントマーク3の側壁部5でのエピタキシャル層9の膜厚7と、アライメントマーク3の側壁部6でのエピタキシャル層9の膜厚8が異なることを見出した。
【0051】
これは、基板2表面の結晶方位によって炭化珪素のエッチング速度や成長速度が異なるために生じている。つまり、活性化アニール時には、基板2は非常に高温になるため、表面の炭化珪素が蒸発してエッチングされる。基板2のエッチング速度は結晶方位によって異なる。また、エピタキシャル層9の成膜時の炭化珪素の成長速度も結晶方位に依存する。
【0052】
このため、活性化アニール工程やエピタキシャル層9の成膜工程では、結晶方位の異なる段差形状を段差パターンの両端に有する従来のアライメントマーク3では、段差パターン両端の側壁部5,6の側壁角度やエピタキシャル層9の膜厚に違いが生じることになる。段差パターン両端の側壁部5,6の角度やエピタキシャル層9の膜厚がそれぞれ異なると、アライメントマーク3を検出する際のアライメント信号波形の対称性が崩れる。その結果、転写工程での位置合わせ精度が低下するという問題が生じる。
【0053】
本実施の形態1に係るアライメントマーク14は、第1段差パターン11の側壁部17と第2段差パターン13の側壁部18の結晶方位が同一となっている。そのため、高温アニールにより側壁部17と側壁部18は同じ形状にエッチングされるので、高温アニール後も側壁部17、18のなす角度は一定に保持される。その結果、高温アニール後も、アライメントマーク14からの信号波形が変わらず、位置合わせを精度良く行うことができる。
【0054】
さらに、本実施の形態1に係るアライメントマーク14によれば、第1段差パターン11の側壁部17と第2段差パターン13の側壁部18における基板2の結晶方位が同じであるため、側壁部17,18上に膜厚の等しいエピタキシャル層を形成できる。その結果、エピタキシャル層9の、位置合わせを精度良く行うことができる。
【0055】
本実施の形態1に係るアライメントマーク14の形成方法によれば、階段状の段差パターンを備え、側壁部17,18の角度が等しく結晶方位の等しいアライメントマーク14を容易に製造できる。
【0056】
本実施の形態1に係る半導体装置は、アライメントマーク14を備えているので、高温アニール後も、アライメントマーク14を用いて半導体基板2と転写用マスクの位置合わせを精度良く行う製造方法により製造できる。
【0057】
本実施の形態1に係る半導体装置の製造方法は、アライメントマーク14を備える半導体基板2を準備する工程と、半導体基板2のアライメントマーク14を用いて、半導体基板2と転写用マスクの位置合わせをする工程と、を備えているので、高温アニールやエピタキシャル層の成膜後も精度良く位置合わせを行うことができ、重ね合わせ精度の高い半導体装置を製造できる。
【0058】
<実施の形態2>
<1.構成>
図9は、本実施の形態2に係るアライメントマーク16の構成を示す上面図である。図9は、半導体装置のうち、アライメントマーク16が形成されるアライメント領域15を図示している。本実施の形態2に係るアライメントマーク16は、二次元形状のアライメントマークである。
【0059】
図9に示すように、本実施の形態2に係るアライメントマーク16は、第1段差パターン11が平面視で十字形に形成されている。そして、平面視で、第1段差パターン11の十字形の中心を斜めに挟むように第2段差パターン13が対抗して2箇所に配置されている。そして、図9に示すように、第1段差パターン11と第2段差パターン13により、アライメントマークD,E,F,Gが形成される。
【0060】
十字形の第1段差パターン11のうちY軸に対称にアライメントマークD,Eが配置され、X軸に対称にアライメントマークF,Gが配置されている。アライメントマークD,E,F,Gの断面形状は、階段状に形成され、実施の形態1の図1と同様の形状に形成されている。例えば、図9に示すアライメントマークEのA−A線断面の形状は、図1と同様の形状に形成される。
【0061】
<2.形成方法>
<2−1.アライメントマーク16の形成方法>
次に、図10から図12を参照して本実施の形態2に係るアライメントマーク16の形成方法について説明する。図10から図12は、本実施の形態2に係るアライメントマーク16の形成工程を示す上面図である。まず、図10に示すように、基板上のアライメント領域15に、第1段差パターン11を形成するための第1レジストパターン10を形成する。第1レジストパターン10は、開口部19を備えている。
【0062】
次に、図11に示す工程では、第1レジストパターン10をマスクにしてエッチングを行うことで第1段差パターンBを形成し、第1レジストパターン10を除去する。次に、図12に示す工程では、第1段差パターンBの一部を覆うように第2レジストパターン12を形成し、基板をエッチングすることで、平面視で十字形に形成された第1段差パターン11と、その十字形の中心を斜めに挟むように対向して2箇所に配置されるように第2段差パターン13を形成する。そして、第2レジストパターン12を除去することで、図10に示すアライメントマーク16を得ることができる。
【0063】
<2−2.半導体装置の製造方法>
次に、本実施の形態2に係る半導体装置の製造方法について説明する。まず、前述した形成方法によって、アライメント領域15にアライメントマーク16を有する基板を準備する。次に、基板上に、イオン注入の遮蔽体としてレジストパターン(図示せず)を形成する。このレジストパターンを転写する際には、露光装置内で、アライメントマーク16からの乱反射光を検出することによって、基板と転写用マスクの位置合わせを行う。
【0064】
このとき、X軸方向の位置合わせは、アライメントマークF又はGを用い、Y軸方向の位置合わせは、アライメントマークD又はEを用いる。上記イオン注入工程を複数回実施し、導電型がN型のイオン注入領域及びP型のイオン注入領域を基板に形成する。次に、レジストパターンを除去してから、1600℃〜1800℃の温度範囲で10分間、活性化アニールを実施する。
【0065】
この時、高温の活性化アニールによって基板表面が蒸発しエッチングされるが、実施の形態1において説明したように、第1段差パターン11の側壁部17(図1参照)と第2段差パターン13の側壁部18は同一の結晶方位なので、同じ速度でエッチングされる。
【0066】
その結果、第1段差パターン11と第2段差パターン13とで側壁部17,18の傾斜角度が変化する場合でも、ともに同じく変化するため、第1段差パターン11と第2段差パターン13とで側壁部17,18の傾斜角度の間に差は生じない。また、アライメントマーク16は、透過性の材料等で埋め込まれていないため、埋め込み材料の蒸発のような問題は発生しない。
【0067】
次に、1500℃から1600℃の温度範囲で炭化珪素のエピタキシャル層を半導体基板上に成膜する。このとき、段差構造を有するアライメントマーク16上にもエピタキシャル層が成膜され、段差構造に対応する凹凸がアライメントマーク16上に形成される。第1段差パターン11の側壁部17と第2段差パターン13の側壁部18は、同一の結晶方位を有しているので、エピタキシャル層は同じ成長速度で成長し、側壁部17,18のエピタキシャル層は同じ膜厚で成膜される。そして、アライメントマーク16は、段差構造を有しているため、エピタキシャル層が成膜された後も光学的に明瞭に観察することができる。
【0068】
次に、露光装置では、このアライメントマーク16の段差に対応した凹凸を光学的に検出することによって、エピタキシャル層付き炭化珪素基板と転写用マスクの位置合わせを行い、所望の位置にレジストパターンを転写する。レジストパターンをエッチングすることによって、エピタキシャル層の加工が行われる。以上の工程を繰り返すことにより、半導体装置を完成する。
【0069】
<3.効果>
本実施の形態2に係るアライメントマーク16によれば、活性化アニール工程やエピタキシャル工程を経てもアライメントマーク16を構成する第1段差パターン11及び第2段差パターン13の側壁角度の間に差が生じないため、従来よりも対称性の良いアライメント信号波形が得られる。その結果、従来のアライメントマークを用いた場合よりも、位置合わせ精度の向上や位置合わせ精度の低下を抑制するという顕著な効果が得られる。
【0070】
また、露光装置における位置合わせは、通常、X軸方向とY軸方向両方に対して実施される。例えば、十字形のアライメントマークでは、X軸方向に長手のパターンを用いてY軸方向の位置合わせを行い、Y軸方向に長手のパターンを用いてX軸方向の位置合わせを行う。
【0071】
本実施の形態2に係るアライメントマーク16はアライメントマークD,Eを備えているので、Y軸方向の位置合わせには、アライメントマークDとアライメントマークEのいずれかをアライメントマークとして用いることができる。また、本実施の形態2に係るアライメントマーク16は、アライメントマークF,Gを備えているので、X軸方向の位置合わせでは、アライメントマークFとアライメントマークGのいずれかをアライメントマークとして用いることができる。
【0072】
図10に示すように、アライメントマーク16において、アライメントマークDとアライメントマークEとでは、段差パターン側壁部の結晶方位が異なる。また、アライメントマークFとアライメントマークGとでは、段差パターン側壁部の結晶方位が異なる。
【0073】
そのため、本実施の形態2に係るアライメントマーク16は、X軸方向とY軸方向の位置合わせにおいて、結晶方位の異なる2種類の段差パターンからいずれかを選択して位置合わせを行うことが可能である。その結果、活性化アニール後やエピタキシャル成膜後の転写工程では、より高いアライメント精度が得られる結晶方位の段差パターンを選択して位置合わせを行うことができる。
【0074】
従来のアライメントマークの形成方法では、このように段差パターンの結晶方位が異なるアライメントマークを同時に複数個形成することは不可能であった。しかし、本実施の形態2に係るアライメントマークの形成方法では、X軸方向とY軸方向それぞれに対して、結晶方位が異なる段差パターンを2種類同時に容易に形成することができる。
【0075】
本実施の形態4に係る半導体装置は、アライメントマーク16を備えているので、高温アニール後も、アライメントマーク16を用いて、基板と転写用マスクの位置合わせを精度良く行う製造方法により製造できる。
【0076】
本実施の形態2に係る半導体装置の製造方法によれば、結晶方位の異なる2種類のアライメントマークから、高い位置合わせ精度が得られるアライメントマークを選択して位置合わせを行うことができる。なお、本実施の形態2においても、従来と同様に位置合わせ時に位置合わせ誤差のオフセット量の除去やアライメント信号強度の強度調整が実施されることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】実施の形態1に係るアライメントマークの構成を示す断面図である。
【図2】実施の形態1に係るアライメントマークの形成工程を示す断面図である。
【図3】実施の形態1に係るアライメントマークの形成工程を示す断面図である。
【図4】実施の形態1に係るアライメントマークの形成工程を示す断面図である。
【図5】従来のアライメントマークの形成工程を示す断面図である。
【図6】従来のアライメントマークの形成工程を示す断面図である。
【図7】従来のアライメントマークの形成工程を示す断面図である。
【図8】従来のアライメントマークの形成工程を示す断面図である。
【図9】実施の形態2に係るアライメントマークの構成を示す上面図である。
【図10】実施の形態2に係るアライメントマークの形成工程を示す上面図である。
【図11】実施の形態2に係るアライメントマークの形成工程を示す上面図である。
【図12】実施の形態2に係るアライメントマークの形成工程を示す上面図である。
【符号の説明】
【0078】
1 レジストパターン、2 基板、3,14,16,D,E,F,G アライメントマーク、4 凹凸、5,6,17,18 側壁部、7,8 膜厚、9 エピタキシャル層、10 第1レジストパターン、11 第1段差パターン、12 第2レジストパターン、13 第2段差パターン、14 アライメントマーク、15 アライメント領域、19 開口部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と転写用マスクの位置合わせに用いられるアライメントマークであって、
前記基板主面を掘り下げて形成された第1段差パターンと、
前記第1段差パターンから更に前記基板主面を掘り下げて形成された第2段差パターンと、
を備え、
前記第1段差パターンの側壁部の傾斜角度と前記第2段差パターンの側壁部の傾斜角度は、同一の傾斜角度であることを特徴とするアライメントマーク。
【請求項2】
前記第1段差パターンは、平面視で十字形に形成され、
前記第2段差パターンは、平面視で前記第1段差パターンの前記十字形の中心を斜めに挟むように対向して2箇所に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のアライメントマーク。
【請求項3】
(a)基板上に第1レジストパターンを形成し、前記第1レジストパターンをマスクに用いて前記基板をエッチングすることにより、前記基板上に第1段差パターンを形成する工程と、
(b)前記基板上に第2レジストパターンを形成し、前記第2レジストパターンをマスクに用いて前記基板をエッチングすることにより、前記第1段差パターンから更に前記基板主面を掘り下げて形成された第2段差パターンを形成する工程と、
を備えることを特徴とするアライメントマークの形成方法。
【請求項4】
前記工程(b)は、平面視で前記第1段差パターンが十字形になるように、しかも前記十字形の中心を斜めに挟むように対向して2箇所に配置されるように前記第2段差パターンを形成する工程を含むことを特徴とする請求項3に記載のアライメントマークの形成方法。
【請求項5】
請求項1又は2に記載のアライメントマークを備える半導体装置。
【請求項6】
請求項1又は2に記載のアライメントマークを備える半導体装置の製造方法であって、
(a)請求項1又は2に記載のアライメントマークを備える基板を準備する工程と、
(b)前記基板の前記アライメントマークの前記第1段差パターンと前記第2段差パターンとを用いて、前記基板と前記転写用マスクの位置合わせをする工程と、
を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項1】
基板と転写用マスクの位置合わせに用いられるアライメントマークであって、
前記基板主面を掘り下げて形成された第1段差パターンと、
前記第1段差パターンから更に前記基板主面を掘り下げて形成された第2段差パターンと、
を備え、
前記第1段差パターンの側壁部の傾斜角度と前記第2段差パターンの側壁部の傾斜角度は、同一の傾斜角度であることを特徴とするアライメントマーク。
【請求項2】
前記第1段差パターンは、平面視で十字形に形成され、
前記第2段差パターンは、平面視で前記第1段差パターンの前記十字形の中心を斜めに挟むように対向して2箇所に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のアライメントマーク。
【請求項3】
(a)基板上に第1レジストパターンを形成し、前記第1レジストパターンをマスクに用いて前記基板をエッチングすることにより、前記基板上に第1段差パターンを形成する工程と、
(b)前記基板上に第2レジストパターンを形成し、前記第2レジストパターンをマスクに用いて前記基板をエッチングすることにより、前記第1段差パターンから更に前記基板主面を掘り下げて形成された第2段差パターンを形成する工程と、
を備えることを特徴とするアライメントマークの形成方法。
【請求項4】
前記工程(b)は、平面視で前記第1段差パターンが十字形になるように、しかも前記十字形の中心を斜めに挟むように対向して2箇所に配置されるように前記第2段差パターンを形成する工程を含むことを特徴とする請求項3に記載のアライメントマークの形成方法。
【請求項5】
請求項1又は2に記載のアライメントマークを備える半導体装置。
【請求項6】
請求項1又は2に記載のアライメントマークを備える半導体装置の製造方法であって、
(a)請求項1又は2に記載のアライメントマークを備える基板を準備する工程と、
(b)前記基板の前記アライメントマークの前記第1段差パターンと前記第2段差パターンとを用いて、前記基板と前記転写用マスクの位置合わせをする工程と、
を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2007−273727(P2007−273727A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−97553(P2006−97553)
【出願日】平成18年3月31日(2006.3.31)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年3月31日(2006.3.31)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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