説明

アルファ(2)マクログロブリン−抗原分子複合体を用いる癌および感染性疾患の治療のための方法および組成物

本発明は哺乳類の血清から単離されたアルファ(2)マクログロブリン複合体の使用に関する。本発明はまた、上記複合体を作る方法、および哺乳類の血清から単離されたアルファ(2)マクログロブリン複合体を含む組成物に関する。上記組成物は癌および感染性疾患の治療および予防の方法において使用される。本発明はまた、哺乳類の血清から単離された上記複合体を用いて癌および感染性疾患を治療および予防する方法に関する。本発明はまた、アルファ(2)マクログロブリン複合体の製造方法を包含する。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の癌または感染性疾患を治療または予防する方法であって、患者の癌または感染性疾患を治療または予防するのに有効な量のアルファ(2)マクログロブリンと抗原分子との複合体を前記治療または予防を必要とする患者に投与することを含み、前記複合体は癌または感染性疾患を有する哺乳類の体液から単離されたものである前記方法。
【請求項2】
患者の癌または感染性疾患を治療または予防する方法であって、
a) 前記の癌または感染性疾患を有する哺乳類の体液からアルファ(2)マクログロブリンと抗原分子との複合体を単離するステップ、および
b) 前記の患者の癌または感染性疾患を治療または予防するのに有効な量の前記の単離された複合体を投与するステップ
を含む前記方法。
【請求項3】
複合体が、異なる抗原分子と結合したアルファ(2)マクログロブリンの複合体の集団であって、前記異なる抗原分子が前記の癌または感染性疾患に特異的な抗原の抗原性を有するものを含む、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
前記方法が癌を治療するためのものであり、患者が癌を有しており、抗原分子が腫瘍に由来するものである、請求項1または2記載の方法。
【請求項5】
前記方法が癌を治療するためのものであり、患者が癌を有しており、前記癌治療の有効性が患者における腫瘍の大きさの減少または腫瘍の数の減少により評価される、請求項1または2記載の方法。
【請求項6】
前記方法が癌を予防するためのものであり、患者が前記予防を必要としており、前記抗原分子が前記癌に特異的な抗原の抗原性を有する抗原を提示する、請求項1または2記載の方法。
【請求項7】
前記方法が感染性疾患を予防するためのものであり、患者が前記予防を必要としており、前記抗原分子が前記感染性疾患に関連する病原体に特異的な抗原の抗原性を有する抗原を提示する、請求項1または2記載の方法。
【請求項8】
前記方法が癌を治療するためのものであり、患者が癌を有しており、さらに、ステップ(b)の前またはこれと同時に、前記患者に化学療法薬を投与するステップを含む、請求項2記載の方法。
【請求項9】
前記方法が癌を治療するためのものであり、患者が癌を有しており、さらに、ステップ(a)の前またはこれと同時に、前記哺乳類において腫瘍壊死を誘導するステップを含む、請求項2記載の方法。
【請求項10】
腫瘍壊死を誘導するステップが前記哺乳類に腫瘍壊死薬を投与することを含む、請求項9記載の方法。
【請求項11】
患者において癌または感染性疾患に対する免疫反応を刺激する方法であって、
a) 哺乳類の体液からアルファ(2)マクログロブリン複合体を単離すること、および
b) 前記患者に単離されたアルファ(2)マクログロブリン複合体を投与して免疫反応を刺激すること
を含む前記方法。
【請求項12】
前記患者がヒト患者である、請求項1、2、または11のいずれか1項記載の方法。
【請求項13】
アルファ(2)マクログロブリン複合体が、異なる抗原分子と結合したアルファ(2)マクログロブリンの複合体の集団であって、前記異なる抗原分子が前記の癌または感染性疾患に特異的な抗原の抗原性を有するものを含む、請求項11記載の方法。
【請求項14】
前記方法が癌に対する免疫反応を刺激するためのものであり、患者が癌を有しており、さらに、ステップ(a)の前またはこれと同時に、前記哺乳類において腫瘍壊死を誘導するステップを含む、請求項11記載の方法。
【請求項15】
腫瘍壊死を誘導するステップが前記哺乳類に腫瘍壊死薬を投与することを含む、請求項14記載の方法。
【請求項16】
哺乳類の癌を予防するための方法であって、有効量のアルファ(2)マクログロブリンと抗原分子との複合体を投与することを含み、前記複合体が前記哺乳類の体液から単離されたものであり、前記哺乳類が前癌状態の病変またはポリープを有する、前記方法。
【請求項17】
哺乳類がヒトである請求項1、2、11、または16のいずれか1項記載の方法。
【請求項18】
第1の哺乳類の癌を予防する方法であって、有効量のアルファ(2)マクログロブリンと抗原分子との複合体を投与することを含み、前記複合体が第2の哺乳類の体液から単離されたものであり、前記第2の哺乳類が前癌状態の病変またはポリープを有する、前記方法。
【請求項19】
複合体が、1つ以上の異なる抗原分子と結合したアルファ(2)マクログロブリンを含む複数の複合体を含み、前記異なる抗原分子が少なくとも前記癌または感染性疾患に特異的な抗原の抗原性を有するものを含む、請求項16または18記載の方法。
【請求項20】
前記複合体が前記患者に対して自己由来である、請求項1、2、11、16、または18のいずれか1項記載の方法。
【請求項21】
前記複合体を投与の前に精製する、請求項1、2、11、16、または18のいずれか1項記載の方法。
【請求項22】
前記体液が血管液である、請求項1、2、11、16、または18のいずれか1項記載の方法。
【請求項23】
血管液が血液に由来する血清である、請求項22記載の方法。
【請求項24】
体液が血管外腹水または脳脊髄液である、請求項1、2、11、16、または18のいずれか1項記載の方法。
【請求項25】
(a) 癌または感染性疾患を有する哺乳類の体液から単離された複数のアルファ(2)マクログロブリン-抗原分子複合体であって、前記複数の中に、アルファ(2)マクログロブリンと腫瘍または感染媒体に特異的な抗原の抗原性を有する抗原を提示する抗原分子とを含む複合体を少なくとも1つ含むもの;および(b) 有効量の医薬担体を含む医薬組成物。
【請求項26】
前記体液が血管液である、請求項25記載の医薬組成物。
【請求項27】
前記血管液が血液に由来する血清である、請求項26記載の医薬組成物。
【請求項28】
前記体液が血管外腹水または脳脊髄液である、請求項25記載の組成物。
【請求項29】
(a) 前癌状態の病変またはポリープを有する哺乳類の体液から単離された複数のアルファ(2)マクログロブリン-抗原分子複合体であって、前記複数の中に、アルファ(2)マクログロブリンと腫瘍に特異的な抗原の抗原性を有する抗原を提示する抗原分子とを含む複合体を少なくとも1つ含むもの;および(b) 有効量の医薬担体を含むワクチン。
【請求項30】
複数のアルファ(2)マクログロブリン-抗原分子複合体が精製されている、請求項29記載のワクチン。
【請求項31】
(a) アルファ(2)マクログロブリンと腫瘍または感染性疾患の抗原性を有する抗原分子とを含む複合体;(b) HSP-ペプチド複合体、抗腫瘍薬、抗体、サイトカイン、抗ウイルス薬、抗真菌薬、抗生物質、および化学療法薬からなる群より選択される薬物;および(c) 有効量の医薬担体を含む医薬組成物。
【請求項32】
前記薬物が化学療法薬である、請求項31記載の医薬組成物。
【請求項33】
アルファ(2)マクログロブリン-抗原分子複合体が精製されている、請求項31記載の医薬組成物。
【請求項34】
哺乳類の体液中のアルファ(2)マクログロブリンと抗原分子とを含む複合体の存在を増加させる方法であって、前記哺乳類に腫瘍壊死を誘導することを含む前記方法。
【請求項35】
腫瘍壊死を誘導するステップが前記哺乳類に腫瘍壊死薬を投与することを含む、請求項34記載の方法。
【請求項36】
1つ以上の容器に、製薬上許容される剤形の、治療上または予防上有効な量の共有結合または非共有結合によるアルファ(2)マクログロブリン-抗原分子複合体を含むキット。
【請求項37】
哺乳類の体液中のアルファ(2)マクログロブリンと抗原分子とを含む複合体の存在を増加させる方法であって、前記哺乳類に腫瘍壊死を誘導することを含む前記方法。
【請求項38】
アルファ(2)マクログロブリンと前癌状態の病変、腫瘍または感染性疾患の抗原性を有する抗原分子とを含む複合体を調製する方法であって、
a) 前癌状態の病変、腫瘍または感染性疾患を有する患者から血清を採取すること;および
b) 前記血清からアルファ(2)マクログロブリン-抗原分子複合体を回収すること
を含む前記方法。
【請求項39】
前記方法が癌を治療または予防する方法であって、前記方法がさらに前記患者に癌を治療または予防するのに有効な量の回収された複合体を投与するステップを含む、請求項38記載の方法。
【請求項40】
前記血清からアルファ(2)マクログロブリン-抗原分子複合体を回収するステップが、
a) アルファ(2)マクログロブリン-結合分子を含む固相を、アルファ(2)マクログロブリン-抗原分子複合体が前記固相に結合するのに十分な時間にわたって前記血清と接触させること;
b) 前記固相と結合しなかった物質を除去すること;および
c) 結合したアルファ(2)マクログロブリン-抗原分子複合体を前記固相から溶離すること
を含む、請求項38記載の方法。
【請求項41】
アルファ(2)マクログロブリン-結合分子がアルファ(2)マクログロブリンに特異的な抗体である、請求項39記載の方法。
【請求項42】
アルファ(2)マクログロブリン-結合分子がCD91のリガンド結合断片である、請求項39記載の方法。
【請求項43】
アルファ(2)マクログロブリンと前癌状態の病変、腫瘍または感染性疾患の抗原性を有する抗原分子とを含む複合体を調製する方法であって、
a) 前癌状態の病変、腫瘍または感染性疾患を有する患者から血清を採取すること;および
b) 前記血清を分画してアルファ(2)マクログロブリン-抗原分子複合体を濃縮すること
を含む前記方法。
【請求項44】
さらに、前記血清をアルファ(2)マクログロブリンと抗原分子の間の共有結合形成を促進する薬物と接触させるステップを含む、請求項38または43記載の方法。
【請求項45】
前記薬物がプロテアーゼ、アンモニア、メチルアミンまたはエチルアミンである、請求項44記載の方法。
【請求項46】
前記体液が血管液である、請求項38または43記載の方法。
【請求項47】
前記血管液が血液に由来する血清である、請求項46記載の方法。
【請求項48】
前記体液が血管外腹水または脳脊髄液である、請求項38または43記載の方法。

【公表番号】特表2007−524580(P2007−524580A)
【公表日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−503751(P2006−503751)
【出願日】平成16年2月20日(2004.2.20)
【国際出願番号】PCT/US2004/005110
【国際公開番号】WO2004/074454
【国際公開日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【出願人】(502433438)ユニバーシティー オブ コネティカット ヘルス センター (6)
【Fターム(参考)】