説明

アレルゲンに対する脱感作のためのペプチド

本発明は、イエダニに対するアレルギーを予防又は治療するためのペプチドを含む組成物に関し、特に前記アレルギーを予防又は治療するためのペプチドの最適な組み合わせに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、イエダニに対するアレルギーを予防又は治療するためのペプチドを含む組成物に関し、特に前記アレルギーを予防又は治療するためのペプチドの最適な組み合わせに関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
T細胞抗原認識は、抗原提示細胞(APC)が抗原断片(ペプチド)を主要組織適合複合体(MHC)分子に結合して、その細胞表面に提示することを必要とする。T細胞は、抗原特異的T細胞受容体(TCR)を使用して、APCによって提示された抗原断片を認識する。このような認識は免疫系への引き金として働き、認識された抗原を根絶するための様々な応答を引き起こす。
【0003】
ヒトなどの生体の免疫系による外部抗原の認識は、場合によっては、アトピー状態として知られる疾患をもたらし得る。後者の例としては、喘息、アトピー性皮膚炎及びアレルギー性鼻炎を含むアレルギー性疾患がある。この疾患群においては、Bリンパ球が、外部由来の抗原(これらの分子はアレルギー反応を引き起こすため、この文脈においてはアレルゲンと呼ばれる)を結合するIgEクラス(ヒトにおいて)の抗体を産生する。アレルゲン特異的IgEの産生は、Tリンパ球に依存性であり、Tリンパ球もアレルゲンによって活性化される(アレルゲンに対して特異的である)。アレルゲン特異的IgE抗体は、好塩基球及びマスト細胞などの細胞によるIgEに対する表面受容体の発現のおかげで、これらの細胞の表面に結合する。
【0004】
アレルゲンによる表面結合IgE分子の架橋の結果、これらのエフェクター細胞の脱顆粒が起こり、ヒスタミン、5−ヒドロキシトリプタミンなどの炎症メディエイター、及び、スルフィドロイコトリエン類(sulphidoleukotrienes)などの脂質メディエイターの放出が起こる。IgE依存性の事象に加えて、喘息などの特定のアレルギー性疾患は、IgE非依存性の事象によって特徴付けられる。
【0005】
アレルギー性IgE介在性疾患は現在のところ、症状の軽減又は予防をもたらす薬剤で治療される。このような薬剤の例としては、抗ヒスタミン剤、β2作動薬、及びグルココルチコステロイド類(glucocorticosteroids)がある。また、いくつかのIgE介在性疾患は、アレルゲン成分又は抽出物の定期的な注射を含む脱感作手順により治療される。脱感作治療は、アレルゲンについてIgEと競合するIgG応答を誘導し得、又はアレルゲンに対するIgEの合成を阻害する特異的サプレッサーT細胞を誘導し得る。この形態の治療は、常に有効であるわけではなく、深刻な副作用、特に全身性アナフィラキシーショックを引き起こす危険がある。これは、直ちに認識され、アドレナリンで治療されない限り、致命的になり得る。他の外来性抗原への免疫反応性を変えることもアレルギー反応自体を引き起こすこともなしに、特定のアレルゲンへの望まれないアレルギー性免疫応答を軽減又は解消する治療的処置は、アレルギーを有する個体に非常に有用であろう。
【0006】
イエダニは、喘息、アレルギー性鼻炎及びアレルギー性皮膚炎を含む、ヒト及び動物におけるアレルギー疾患の主要な原因として広く認識されている。2つの密接に関連する種のダニが、世界中でイエダニアレルギーの大部分の原因である。これらは、Dermatophagoides pteronyssinus(主にヨーロッパにおいて)及びDermatophagoides farinae(主にアメリカにおいて)である。イエダニアレルゲンは、ダニ消化管の内膜からのタンパク質に主に由来し、それらは糞中に存在し、典型的にはDer p(D. pteronyssinusについて)又はDer f(D. farinaeについて)タンパク質と呼ばれる。平均的なダニは、生涯にわたり毎日およそ20個の糞ペレットを生じる:ダニ自身の体重の2倍である。1グラムのチリは、典型的には500匹までのダニを含み得、一方マットレスは2百万より多くのダニを保持し得る。存在するダニ物質の量は経時的に増加する。6年使用した枕の重量の10分の1は、ダニ及びダニの残骸からなり得る。カーペット中には、典型的には1平方メートル当たり1,000から10,000匹のダニが存在するであろう。
【0007】
アレルギー性疾患(特に喘息)は、世界中の先進工業国において大きな、且つ拡大している問題である。主要先進工業国の人口の5〜10%は喘息を患っていると計算されている。彼らのうち、およそ5分の1は、頻繁な入院を必要とする深刻な喘息を有しているであろう。米国内の喘息のコストは、1年当たり126億ドル(79億ポンド)と計算されている。ヨーロッパについての数字はさらに高い。カナダの研究は、喘息のコストを、主要先進工業国の人口の各構成員について1年当たり平均して21ポンドと概算した。英国のみにおいて、毎年2,000人が喘息の結果として死亡するであろう。
【0008】
喘息は、アレルギー反応及び呼吸器系内の刺激過敏により引き起こされる慢性疾患である。空気中の物質に反応する喘息患者の50%から90%は、イエダニアレルゲンに感受性であり、ある英国の研究では、母集団の10%がイエダニアレルゲンに反応した。約2億人のアメリカ人が、イエダニの寄生により深刻な影響を受ける地域に住む。この物質への感作は、幼少期、主に生後3から6ヶ月の間に起こるが、喘息は生涯にわたる。
【0009】
したがって治療的又は予防的処置は、イエダニアレルギーを患っている、又は患う危険のあるヒトにとって大きな利益になるであろう。
【発明の概要】
【0010】
発明の要旨
本発明者らは、グループ1イエダニアレルゲン(Der p 1、Der f 1)、グループ2イエダニアレルゲン(Der p 2、Der f 2)及びグループ3イエダニアレルゲン(Der p 7、Der f 7)由来のペプチド断片の特定の組み合わせが、個体をこれらのアレルゲンに対して脱感作するのに特に有用であることを発見した。本発明のポリペプチドの組み合わせは、イエダニアレルギー個体群由来の対象の高い割合においてサイトカイン応答を誘導する能力について選択された。
【0011】
本発明のポリペプチドは、初めに、ペプチド−MHC結合特性のin silico評価及びin vitro評価の両方の使用によって、T細胞エピトープとして選択された。例えば、表3(MHCクラスII結合アッセイにおいて、上記アレルゲン由来の様々なペプチドの、複数のDR型への結合能力を実証する)を参照されたい。更なるエピトープが、相同性により同定された。次いで、これらの候補ポリペプチドは、寛容化における使用可能性についてさらにスクリーニングされた。
【0012】
ペプチド免疫に基づく脱感作へのアプローチに伴う困難は、免疫に使用されるべきペプチドのための基礎として、アレルゲンの適切な大きさ及び領域をいかに選択するかという点にある。最適なペプチドの大きさは、極めて重要である。ペプチドが小さすぎれば、ワクチンは免疫応答の誘導において有効でないであろう。ペプチドが大きすぎれば、又は抗原全体が個体に導入されれば、有害反応(例えばアナフィラキシーなど)を誘導する危険があり、これは致命的であり得る。
【0013】
本発明のポリペプチドは、それらが分子全体のIgE結合性エピトープのコンフォメーションを保持することを可能にする顕著な三次構造を有さない程度に十分に小さい大きさでありながら、T細胞特異性を保持するよう選択された。したがって本発明のポリペプチドは、マスト細胞及び好塩基球などの細胞上の近接した特異的IgE分子の顕著な架橋を誘導せず、その結果顕著なヒスタミン放出を引き起こさない。
【0014】
本発明の利点は、主要組織適合複合体(MHC)分子を広く標的化するという、このペプチドの能力である。T細胞受容体(TCR)は、特異性において非常に多様である。多様性は、抗体分子と同様、細胞内の遺伝子組換え事象を通じて生み出される。TCRは、主要組織適合複合体(MHC)の遺伝子によりコードされる分子に結合した短いペプチドの形態の抗原を認識する。これらの遺伝子産物は、移植において使用される「組織型」を生じさせる、ヒト白血球抗原分子(HLA)(これらの用語は互換的に使用され得る)とも呼ばれる分子と、同じ分子である。個々のMHC分子は、ペプチド結合溝を有し、この溝は、それらの形及び電荷により、限られたペプチド群に結合することができるのみである。1つのMHC分子が結合するペプチドには、他のMHC分子が必ずしも結合しない場合がある。
【0015】
抗原又はアレルゲンなどのタンパク質分子が、抗原提示細胞(例えばBリンパ球、樹状細胞、単球及びマクロファージなど)により取り込まれると、その分子は細胞内で酵素的に分解される。分解の過程は、その分子のペプチド断片を生じさせ、次いで、それらが適切な大きさ、電荷及び形であれば、それらは特定のMHC分子のペプチド結合性溝内に結合し得、続いて抗原提示細胞の表面上に提示され得る。ペプチド/MHC複合体が抗原提示細胞表面上に十分な数で存在すれば、それらは、次いで、適切なペプチド/MHC特異的T細胞受容体を有するT細胞を活性化し得る。
【0016】
MHCの多型性に起因して、ヒトなどの非近交系集団内の個体は、それらの細胞表面上に異なる組み合わせのMHC分子を発現するであろう。異なるMHC分子は、同じ分子由来の種々のペプチドを、そのペプチドの大きさ、電荷及び形に基づいて結合できるため、異なる個体は、MHC分子に結合した異なるレパートリーのペプチドを提示するであろう。ヒトなどの非近交系集団における普遍的なMHC結合性ペプチドエピトープの同定は、近交系動物(例えば実験室マウスの特定の系統など)におけるよりも困難である。個体間の示差的MHC発現、並びにペプチド結合及びこれがもたらす提示における固有の相違に基づけば、ヒトにおける脱感作治療のために役立つ単一のペプチドが同定できるとは考えにくい。
【0017】
しかし本発明のペプチドの組み合わせは、複数の異なるMHC分子を標的とすることにより、広範囲にわたる有効性をヒト集団にもたらす。したがって本発明のペプチドで製剤化したワクチンは、広い有用性を有する。
【0018】
本発明者らの研究は、以下の特徴を有するペプチドの組み合わせを生み出した:
−該組み合わせは、イエダニアレルギー個体群由来の対象の高い割合においてサイトカイン応答を誘導する
−該組み合わせのペプチドは可溶性である。
【0019】
したがって、本発明は、寛容化によるイエダニに対するアレルギーの予防又は治療用組成物であって、HDM203B(配列番号(SEQ ID)83)、HDM201(配列番号80)、HDM205(配列番号85)、HDM203A(配列番号82)、HDM202(配列番号81)、配列番号1から79、84、若しくは86から104(すなわち配列番号1から104のいずれか1つである)又はそれらの変異体から選択される少なくとも1のポリペプチドを含む組成物を提供する。典型的には、組成物は少なくとも4のポリペプチドを含み、ここでこれらのポリペプチドは以下のいずれかから独立に選択される:
(i)配列番号1から104のポリペプチド;又は
(ii)(i)に記載のポリペプチドの変異体であって、ここで前記変異体は、以下からなる領域を含む9から30アミノ酸長のポリペプチドである:
−(i)の配列のいずれか;若しくは
−(i)の配列のいずれかに対して個体を寛容化することができる配列である、(i)の配列のいずれかに対し少なくとも65%の相同性を有する配列;又は
(iii)(i)に記載のポリペプチドの変異体であって、ここで前記変異体は、以下のいずれかを表す配列からなる領域を含む9から30アミノ酸長のポリペプチドである:
−(i)の配列のいずれかの断片;若しくは
−(i)の配列のいずれかの断片のホモログであり、該配列は(i)の配列のいずれかに対して個体を寛容化することができ、少なくとも9アミノ酸の長さであり、前記ホモログは(i)の配列のいずれか中の任意の9連続するアミノ酸に対し少なくとも65%の相同性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1A】Der p 1対Der f 1(図1A)、Der p 2対Der f 2(図1B)及びDer p 7対Der f 7(図1C)の配列比較。エピトープを含む領域を灰色で強調する。本発明の具体的なペプチドの位置を、配列の上又は下の線により示す。Der p 1の配列は、NCBIアクセション番号P08176の、公的に入手可能な配列である。Der p 2及びDer p 7(表6)に対応する配列は、それぞれNCBIアクセション番号P49278及びP49273である。Der f 1の配列は、NCBIアクセション番号P16311から取得し、Der f 2はNCBIアクセション番号Q00855から取得し、Der f 7はNCBIアクセション番号Q26456から取得した。
【図1B】Der p 1対Der f 1(図1A)、Der p 2対Der f 2(図1B)及びDer p 7対Der f 7(図1C)の配列比較。エピトープを含む領域を灰色で強調する。本発明の具体的なペプチドの位置を、配列の上又は下の線により示す。Der p 1の配列は、NCBIアクセション番号P08176の、公的に入手可能な配列である。Der p 2及びDer p 7(表6)に対応する配列は、それぞれNCBIアクセション番号P49278及びP49273である。Der f 1の配列は、NCBIアクセション番号P16311から取得し、Der f 2はNCBIアクセション番号Q00855から取得し、Der f 7はNCBIアクセション番号Q26456から取得した。
【図1C】Der p 1対Der f 1(図1A)、Der p 2対Der f 2(図1B)及びDer p 7対Der f 7(図1C)の配列比較。エピトープを含む領域を灰色で強調する。本発明の具体的なペプチドの位置を、配列の上又は下の線により示す。Der p 1の配列は、NCBIアクセション番号P08176の、公的に入手可能な配列である。Der p 2及びDer p 7(表6)に対応する配列は、それぞれNCBIアクセション番号P49278及びP49273である。Der f 1の配列は、NCBIアクセション番号P16311から取得し、Der f 2はNCBIアクセション番号Q00855から取得し、Der f 7はNCBIアクセション番号Q26456から取得した。
【図2】図2は、IL13又はIFN−γの産生により測定した、本発明の様々なペプチドに対し応答性の個体の割合を示す。
【図3】図3は、IL13又はIFN−γの産生により測定した、本発明の様々なペプチドの組み合わせに対し応答性の個体の割合を示す。
【図4】図4は、IL13又はIFN−γの産生により測定した、本発明の様々なペプチドの組み合わせに対し応答性の個体の割合を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本明細書中で言及する配列の説明
配列番号1〜104は、表3から8に示すように、本発明のポリペプチド配列を提供する。配列番号105以降は、追加の配列を提供する。
【0022】
発明の詳細な説明
本発明は寛容化において使用され得るペプチド及びペプチドの組み合わせに関する。このようなペプチドは、HDM203B(配列番号83)、HDM201(配列番号80)、HDM205(配列番号85)、HDM203A(配列番号82)、HDM202(配列番号81)、配列番号1から79、84、又は86から104(すなわち配列番号1から104のいずれか1つである)のいずれかに示される配列を含むか、該配列からなるか、又は該配列から本質的になり得る。これらの特定のペプチドの変異体も使用され得る。変異体は、配列番号1から104のいずれか又は配列番号1から104のいずれかのホモログの断片である配列を含むか、該配列からなるか、又は該配列から本質的になり得る。
【0023】
一実施形態において、本発明は、イエダニに対するアレルギーの予防又は治療用組成物に関する。組成物は、典型的には少なくとも4、5、6、7、8、9、10、11、又は12のポリペプチド、最大で13までのポリペプチドを含むか、又は該ポリペプチドからなる。言い換えれば、組成物は4から13のポリペプチドを含む。ポリペプチドは、以下のいずれかから独立に選択される:
(i)配列番号1から104のポリペプチド;又は
(ii)(i)に記載のポリペプチドの変異体であって、ここで前記変異体は、以下からなる領域を含む9から30アミノ酸長のポリペプチドである:
−(i)の配列のいずれか;若しくは
−(i)の配列のいずれかに対して個体を寛容化することができる配列である、(i)の配列のいずれかに対し少なくとも65%の相同性を有する配列;又は
(iii)(i)に記載のポリペプチドの変異体であって、ここで前記変異体は、以下のいずれかを表す配列からなる領域を含む9から30アミノ酸長のポリペプチドである:
−(i)の配列のいずれかの断片;若しくは
−(i)の配列のいずれかの断片のホモログであり、該配列は(i)の配列のいずれかに対して個体を寛容化することができ、少なくとも9アミノ酸の長さであり、ここで前記ホモログは(i)の配列のいずれか中の任意の9連続するアミノ酸に対し少なくとも65%の相同性を有する。
【0024】
本発明は、寛容化によるイエダニアレルギーの予防又は治療用の、本発明のポリペプチド、並びに組成物、製品及びベクター(本発明のポリペプチドを発現することができるポリヌクレオチドを含む)、を含む製品及び製剤も提供する。このような寛容化は、典型的には、配列番号1から104のいずれか中に存在するエピトープ(例えばMHCクラスIIエピトープ)に対してである。
【0025】
グループ1、グループ2及びグループ7のイエダニアレルゲンのペプチド断片
イエダニの主要アレルゲンとしては、グループ1イエダニアレルゲン(Der p 1、Der f 1)、グループ2イエダニアレルゲン(Der p 2、Der f 2)及びグループ3イエダニアレルゲン(Der p 7、Der f 7)が挙げられ、ここでDer p「X」及びDer f「X」は、タンパク質「X」がそれぞれD. pteronyssinus及びD. farinaeに由来するホモログであることを示す。図1に示すように、Der pタンパク質のそれぞれはその対応するDer fタンパク質に高い相同性を示す。
【0026】
MHCクラスII結合T細胞エピトープを含む領域は、所定のタンパク質のDer pホモログとDer fホモログとの間で特に高度に保存されている。したがって、例えば、D. pteronyssinus又はD. farinaeのいずれかのタンパク質1の関連する領域由来のペプチドは、グループ1イエダニアレルゲンに対する寛容化によるイエダニアレルギーの予防又は治療における使用に適している。同様に、いずれかの種由来のタンパク質2の関連する領域由来のペプチドは、グループ2イエダニアレルゲンに対する寛容化によるイエダニアレルギーの予防又は治療における使用に適しており、いずれかの種由来のタンパク質7の関連する領域由来のペプチドは、グループ7イエダニアレルゲンに対する寛容化によるイエダニアレルギーの予防又は治療における使用に適している。
【0027】
グループ1アレルゲンは、パパインに相同性なシステインプロテアーゼである。この酵素は、オクルーディン(細胞間のタイトジャンクションのタンパク質成分)を切断することが見出されている。このことは、特定の酵素のアレルゲン性について、1つの可能性のある原因を明らかにする。上皮細胞間のタイトジャンクションの完全性を破壊することにより、Der p 1及びDer f 1は、上皮下の抗原提示細胞、常在マスト細胞、及び好酸球への異常な接近を獲得し得る。
【0028】
グループ2アレルゲンの機能は不明であるが、Der p 2及びDer f 2は、脂質結合タンパク質のファミリーに遠い相同性を示す。in vivoにおけるDer p 2での刺激に応答した血清IgEレベルは、ダニ全体抽出物での刺激に対する総血清IgE応答のおよそ3分の1に相当することが示されている。
【0029】
グループ7アレルゲンの機能も不明である。in vivoにおけるDer p 7での刺激に応答した血清IgEレベルは、ダニ全体抽出物での刺激に対する総血清IgE応答のおよそ5分の1に相当することが示されている。
【0030】
本発明のペプチドは、表3から8に示すように、グループ1、グループ2及びグループ3のイエダニアレルゲンに由来する。用語「ペプチド」及び「ポリペプチド」は、本明細書中において互換的に使用される。上記タンパク質は、本明細書中において「アレルゲン」とも呼ばれる。
【0031】
表3から8は、本発明のペプチドの配列を示し、各ペプチドが由来する親タンパク質を示す。表4から6中の配列は、2つ1組で配列する。各組において、上の配列は、ペプチド−MHC結合アッセイの使用によりT細胞エピトープとして選択された。下の配列は、所定のイエダニアレルゲングループ中の別のタンパク質の配列内の相同性検索により選択された。例えば、表4中のペプチドHDM01はDer p 1に由来し、その下の相同な配列は、Der f 1に由来する。
【0032】
ペプチドの組み合わせ
組成物は、典型的には少なくとも4つの異なる本発明のポリペプチドの組み合わせを含み、最大13までの異なるポリペプチドの組み合わせを含む。したがって、本発明の組成物は、4、5、6、7、8、9、10、11、12又は13のペプチドからなり得る。
【0033】
本発明の組成物は、典型的には、Der p 1、Der p 2及びDer p 7(又はDer fの対応するもの)のそれぞれに由来するペプチドから選択される、少なくとも1つのポリペプチド又はそれらの変異体(例えば機能的変異体)を含み得る。本発明の組成物中のポリペプチドの組み合わせは、可能な限り広くヒト集団を対象とするよう選択され、すなわち、本発明の組成物は、高い割合のイエダニアレルギー個体において、好ましくは、イエダニアレルギー個体の群又は集団中のイエダニアレルギー個体の30%より多く、40%より多く、45%より多く、50%より多く、60%より多く又は70%より多くにおいて、免疫応答を引き起こすであろう。イエダニアレルギー個体の集団中の個体数は、任意の適切な数であり得、典型的には少なくとも20、30、40、50、60、70、80、又は少なくとも100個体であり得る。好ましくは、集団は、白色人種集団に典型的な頻度の範囲内のMHC対立遺伝子頻度を有する。11の一般的なDRB1対立遺伝子ファミリーについての基準集団対立遺伝子頻度が、表1に示される(HLA Facts Book, Parham and Barberからのデータ)。
【0034】
本発明の組成物は、典型的には、HDM203B(配列番号83)、HDM202(配列番号81)、HDM201(配列番号80)、HDM205(配列番号85)、HDM203A(配列番号82)のポリペプチド、又はそれらの変異体から選択される、少なくとも1つのポリペプチドを含む。組成物は、好ましくは、配列番号82及び83のポリペプチド又は変異体が1以下しか選択されないという条件で、HDM203B(配列番号83)、HDM202(配列番号81)、HDM201(配列番号80)、HDM205(配列番号85)、HDM203A(配列番号82)のポリペプチド、又はそれらの変異体から独立に選択される、少なくとも2、3又は4つのポリペプチドを含む。
【0035】
HDM202(配列番号81)の特定の変異体としては、HDM202D(配列番号102;FKNRFLMSAEA)、HDM202E(配列番号103;FKNRFLMSAE)及びHDM202H(配列番号104;EFKNRFLMSAE)があり、これらはHDM202配列のトランケーション型である。これらの配列はそれぞれ、R、K、H、E及びDから選択される少なくとも1(且つ最高6まで)の残基を、N末端及び/又はC末端に付加するよう改変され得ることが想定される。
【0036】
随意に、組成物はさらに、配列番号5、51、52、100、101、72、73、74のいずれかのポリペプチド又はそれらの変異体から選択される、少なくとも1つの追加のポリペプチドを含み得る。少なくとも1つの追加のポリペプチドは、好ましくは、配列番号51、73、100及び101のいずれかのポリペプチドである。
【0037】
随意に、組成物はさらに、配列番号1、9、21、24、48、54、56、57、62、63、65、76、84及び86のいずれかのポリペプチド又はそれらの変異体から選択される少なくとも1つの追加のポリペプチドを含み得る。少なくとも1つの追加のポリペプチドは、好ましくは、配列番号63及び65のいずれかのポリペプチド、又はそれらの変異体である。
【0038】
したがって、より具体的には、一実施形態において、本発明は以下からなる4から13のポリペプチドを含む組成物を提供する:
a)配列番号83及び82のポリペプチド又はそれらの変異体のうち少なくとも1つ(好ましくは配列番号83);
b)配列番号80、81及び85のポリペプチド又はそれらの変異体のうち少なくとも2つ;及び随意に
c)配列番号5、51、52、100、101、72、73、及び74のポリペプチドのいずれか又はそれらの変異体のうち少なくとも1つ(好ましくは配列番号51、73、100及び104又はそれらの変異体);及び/又は
d)配列番号1、9、21、24、48、54、56、57、62、63、65、76、84及び86のポリペプチドのいずれか又はそれらの変異体のうち少なくとも1つ(好ましくは配列番号63及び65又はそれらの変異体)。
【0039】
言い換えれば、本発明の1つの具体的な実施形態は、4から13のペプチド配列を含む、寛容化によるイエダニアレルギーの予防又は治療用組成物を提供し、ここで該組成物は以下からなる:
a)以下の配列を有するポリペプチドの少なくとも1つ:
HDM203B DLRQMRTVTPIRMQGGSGS(配列番号83)及び
HDM203A DLRQMRTVTPIRMQGGCGS(配列番号82);
若しくはそれらの変異体、並びに;
b)以下の配列を有するポリペプチドの少なくとも2つ:
HDM201 ESVKYVQSNGGAI(配列番号80);
HDM202 DEFKNRFLMSAEAFE(配列番号81);及び
HDM205 SYYRYVAREQS(配列番号85)
若しくはそれらの変異体、並びに随意に;
c)以下の配列を有するポリペプチドの少なくとも1つ:
HDM09A REALAQTHSAIAVI(配列番号5);
HDM03D RNQSLDLAEQELVDSASQH(配列番号51);
HDM03E RNQSLDLAEQELVDБASQH*(配列番号52);
HDM03V EQELVDSASQHG(配列番号100);
HDM03W ELVDSASQHG(配列番号101);
HDMl0l NYCQIYPPNVNKIREA(配列番号72);
HDMl0lA NYSQIYPPNVNKIREA(配列番号73);及び
HDMl0lB NYБQIYPPNVNKIREA*(配列番号74)
若しくはそれらの変異体、及び/又は、
d)以下の配列を有するポリペプチドの少なくとも1つ:
HDM0l IDLRQMRTVTPIR(配列番号1);
HDM21A KPFQLEAVFEANQNTK(配列番号9);
HDM48 TAIFQDTVRAEMTK(配列番号21);
HDM51A VDFKGELAMRNIEAR(配列番号24);
HDM0lA IDLRQMRTVTPIRMQGGSG(配列番号48);
HDM06A RYVAREQSSRRP(配列番号54);
HDM07 PNVNKIREALAQT(配列番号56);
HDM19A DQVDVKDSANHEIKK(配列番号57);
HDM23C GLEVDVPGIDPNASH(配列番号62);
HDM26B GVLASAIATHAKIR(配列番号63);
HDM35A RGLKQMKRVGDANV(配列番号65);
HDM102A NAQRFGISNYSQI(配列番号76);
HDM204 SAYLAYRNQSLDLA(配列番号84);及び
HDM206 DNGYGYFAANIDLMMIEE(配列番号86)
若しくはそれらの変異体。*Б=アミノ酪酸
【0040】
上記(a)から(d)が、本発明の適切な組み合わせを同定するための、厳密かつ高度に選択的な基準を表すことが理解されるであろう。例えば、本発明の配列から無作為に8つのペプチドを選択する場合、1,000億近くの可能な組み合わせが選択されるであろう。対照的に、上記基準を適用して8つのポリペプチドの組み合わせの例を考慮することは有用である。例えば、以下のポリペプチドが選択される組み合わせを考慮する:
i)配列番号80、81及び85のポリペプチドのうち任意の2つ、及び配列番号82及び83のポリペプチドのうち少なくとも1つ;並びに
ii)配列番号5、51、52、72、73、74、100及び101のいずれかのポリペプチドから選択される2つのさらなるポリペプチド;及び最後に
iii)配列番号1、9、21、24、48、54、56、57、62、63、65、76、84及び86のいずれかのポリペプチドから選択される2つのさらなるポリペプチド。
このような選択に基づき、可能な組み合わせの数は、本発明者らによって決定された基準を適用しない場合の入手可能な組み合わせ総数の0.0006%未満に相当する。
【0041】
上記に基づき、本発明の特に好ましい組み合わせは、HDM201(配列番号80)、HDM203B(配列番号83)、HDM205(配列番号85)、HDM03W(配列番号101)、HDMl0lA(配列番号73)、HDM26B(配列番号63)、HDM35A(配列番号65)、及び随意に配列番号24、又はそれらの変異体のポリペプチドを含む、又はそれらからなる。
【0042】
本発明の別の好ましい組み合わせは、HDM201(配列番号80)、HDM203B(配列番号83)、HDM205(配列番号85)及びHDM03W(配列番号101)のポリペプチドを含む、又はそれらからなる。
【0043】
上記を条件として、組成物は随意に、全部で13までの特有のポリペプチドであるさらなるポリペプチドを含み得る。これらのさらなるポリペプチドは、他の配列、すなわち、既に選択されたポリペプチドの中にない配列番号1から104に関連する(すなわち、典型的にはそれらのホモログ及び/又は断片である)。さらなるペプチドは、典型的には、配列番号1から104のペプチドのうちの1つの機能的変異体である。さらなるポリペプチドは、配列番号1から104のいずれかと同一であり得る。したがって組成物は、配列番号1から104のいずれかで提供されるような13までの異なるポリペプチドを含み得る。しかしながら、随意的なさらなるポリペプチドは、配列番号1から104のいずれかと100%同一である必要はない。それらは、先に選択されたポリペプチドの中にまだ選択されていない配列番号1から104のいずれか中の少なくとも9(例えば少なくとも10、11、12又は13)以上連続するアミノ酸と、好ましくは少なくとも65%同一である。これらの連続するアミノ酸は、例えば本明細書において言及するMHC分子のいずれかに結合するMHCクラスIIエピトープを含み得る。言い換えれば、組成物は、全部で13までの特有のポリペプチドであるさらなるポリペプチドを随意に含み得、ここでさらなるポリペプチドは:
(i)上記(a)から(d)において選択されない上記配列番号1から104のいずれか中の少なくとも9以上連続するアミノ酸に対し、少なくとも65%の配列同一性を有する配列を含み;且つ
(ii)9から30アミノ酸長であり、
ここで異なる各ポリペプチドは、寛容化によるイエダニアレルギーの予防又は治療において、同時使用、別々の使用、又は逐次使用用である。
1から104
【0044】
したがってより詳細には、本発明は、寛容化によるイエダニアレルギーの予防又は治療における、同時使用、別々の使用、又は逐次使用用の、上記(a)から(d)において定義される4から13のポリペプチド;及び随意に以下を含む製品を提供する:
(e)ポリペプチドであって:
(i)上記a)からd)において選択されない配列番号1から104のいずれか中の少なくとも9以上連続するアミノ酸に対し、少なくとも65%の配列同一性を有する配列を含み;且つ
(ii)9から30アミノ酸長である;及び随意に
(f)e)において定義された、d)において選択されないポリペプチド;及び随意に
(g)e)において定義された、上記e)からf)において選択されないポリペプチド;及び随意に
(h)e)において定義された、上記e)からg)において選択されないポリペプチド;及び随意に
(i)e)において定義された、上記e)からh)において選択されないポリペプチド;及び随意に
(j)e)において定義された、上記e)からi)において選択されないポリペプチド;及び随意に
(k)e)において定義された、上記e)からj)において選択されないポリペプチド;及び随意に
(l)e)において定義された、上記e)からk)において選択されないポリペプチド;及び随意に
(m)e)において定義された、上記e)からl)において選択されないポリペプチド;及び随意に
(n)e)において定義された、上記e)からm)において選択されないポリペプチド;及び随意に
(o)e)において定義された、上記e)からn)において選択されないポリペプチド;及び随意に
(p)e)において定義された、上記e)からo)において選択されないポリペプチド。
【0045】
本発明の別の実施形態は、1以上のポリペプチドを含む、寛容化によるイエダニに対するアレルギーの予防又は治療用組成物であり、ここでポリペプチドは以下のいずれかから選択される:
(i)HDM203B(配列番号83)、HDM202(配列番号81)、HDM201(配列番号80)、HDM205(配列番号85)、HDM203A(配列番号82)、配列番号1から79、84、又は86から104(すなわち配列番号1から104のいずれか1つ)のいずれかのポリペプチド;又は
(ii)(i)に記載のポリペプチドの変異体であって、ここで前記変異体は、以下からなる領域を含む9から30アミノ酸長のポリペプチドである:
−(i)の配列のいずれか;若しくは
−(i)の配列のいずれかに対して個体を寛容化することができる配列である、(i)の配列のいずれかに対し少なくとも65%の相同性を有する配列;又は
(iii)(i)に記載のポリペプチドの変異体であって、ここで前記変異体は、以下のいずれかを表す配列からなる領域を含む9から30アミノ酸長のポリペプチドである:
−(i)の配列のいずれかの断片;若しくは
−(i)の配列のいずれかの断片のホモログであり、該配列は(i)の配列のいずれかに対して個体を寛容化することができ、少なくとも9アミノ酸の長さであり、ここで前記ホモログは(i)の配列のいずれか中の任意の9連続するアミノ酸に対し、少なくとも65%の相同性を有する。
【0046】
本発明の組成物又は製品は、上記定義される配列のいずれかの変異体を含み得る。変異体は、典型的には、配列番号1から104の対応するペプチド中に存在するMHCクラスIIエピトープのうち1、2、3又はそれ以上を含む。
【0047】
機能的変異体が本明細書において言及される。このような変異体は、配列番号1から104の対応するペプチド中に存在するクラスII MHCエピトープに対し、個体を寛容化することができる場合があり、したがって、典型的には、同じMHCクラスII分子に結合し、及び/又は配列番号1から104のポリペプチド中の対応するエピトープを認識するT細胞により認識される、配列を含むであろう。
【0048】
配列番号1から104の変異体は、トランケーションによって誘導される断片であり得る。トランケーションとは、配列番号1から104のポリペプチドのN末端及び/又はC末端からの、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又はそれ以上のアミノ酸の除去を言う。適切なトランケーションの例は、実施例5に例示を目的として記載される。特に、配列番号81のトランケーションは、配列番号102から104として提供される。同様に、HDM03の多数の好ましい変異体(配列番号89から101)はトランケーションである。HDM03の特に好ましいトランケーションは、HDM03V及びHDM03W(配列番号100及び101)である。
【0049】
断片は、T細胞エピトープを構成する中核部の9アミノ酸が実質的に破壊されない限り、1以上の内部欠失によっても作り出され得る。
【0050】
例えば、配列番号1の変異体は、配列番号1の断片、すなわちより短い配列を含み得る。これは、配列番号1のN末端からの、又は配列番号1のC末端からの、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、又はそれ以上のアミノ酸の欠失を含み得る。このような欠失は、配列番号1の両末端からなされ得る。配列番号1の変異体は、配列番号1の末端(複数可)を越えて伸びる付加的アミノ酸(例えば、そのペプチドが由来する親タンパク質の配列由来)を含み得る。変異体は、以上議論した欠失及び付加の組み合わせを含み得る。例えば、アミノ酸は、配列番号1の一方の末端から欠失され得るが、全長親タンパク質配列由来の付加的アミノ酸が、配列番号1の他方の末端に付加され得る。以上の変異体と同じ議論が、配列番号2から104にも適用される。
【0051】
変異体ペプチドは、配列番号1から104又はそれらの断片のいずれかのアミノ酸配列からの、1以上のアミノ酸の置換を含み得る。変異体ペプチドは、配列番号1から104のいずれか中の少なくとも9以上連続するアミノ酸に対し、少なくとも65%の配列同一性を有する配列を含み得る。より好ましくは、適切な変異体は、配列番号1から104のいずれかの少なくとも9連続するアミノ酸に対し、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも98%のアミノ酸同一性を含み得る。このレベルのアミノ酸同一性は、ペプチドのいずれの部分において見られてもよいが、好ましくは中核領域である。アミノ酸同一性のレベルは、少なくとも9連続するアミノ酸にわたるが、比較対象のペプチドの大きさによっては、少なくとも10、11、12、13、14、15又は少なくとも16又は17アミノ酸であり得る。したがって、上で特定したレベルの同一性はいずれも、配列の全長にわたり得る。
【0052】
アミノ酸配列との関連で、「配列同一性」とは、以下のパラメータでクラスタルW(ClustalW)(Thompsonら, Nucleic Acids Res. 1994 Nov 11;22(22):4673-80)を使用して評価した場合に、所定の値を有する配列を言う:ペアワイズアラインメントパラメータ(Pairwise alignment parameters)−方法:正確(accurate)、マトリクス:PAM、ギャップオープンペナルティ(Gap open penalty):10.00、ギャップエクステンションペナルティ(Gap extension penalty):0.10;マルチプルアラインメントパラメータ(Multiple alignment parameters)−マトリクス:PAM、ギャップオープンペナルティ:10.00、%アイデンティティーフォーディレイ(% identity for delay):30、ペナライズエンドギャップ(Penalize end gaps):オン、ギャップセパレーションディスタンス(Gap separation distance):0、ネガティブマトリクス(Negative matrix):なし、ギャップエクステンションペナルティ:0.20、残基特異的ギャップペナルティ:オン、親水性ギャップペナルティ:オン、親水性残基:GPSNDQEKR。特定の残基における配列同一性は、単に誘導体化されている同一の残基を含むことが意図される。
【0053】
変異体ペプチドは、配列番号1から104のいずれかからの、1、2、3、4、5若しくはそれ以上、又は10までのアミノ酸の置換を含み得る。置換変異体は、好ましくは、同数のアミノ酸での1以上のアミノ酸の交換であって、且つ保存的アミノ酸置換となる交換を含む。例えば、あるアミノ酸は、類似の特性を有する別のアミノ酸、例えば、別の塩基性アミノ酸、別の酸性アミノ酸、別の中性アミノ酸、別の荷電アミノ酸、別の親水性アミノ酸、別の疎水性アミノ酸、別の極性アミノ酸、別の芳香族アミノ酸又は別の脂肪族アミノ酸で置換され得る。適切な置換基を選択するために使用され得る20の主要なアミノ酸のいくつかの特性は以下の通りである:
【0054】
【表1】

【0055】
さらなる変異体には、天然に存在するアミノ酸の代わりに、配列中に現れるアミノ酸がそれらの構造アナログであるものが含まれる。配列中に使用されるアミノ酸は、そのペプチドの機能が顕著に悪影響を受けない限り、修飾(例えば、標識)もされ得る。ペプチドが配列番号1から104のいずれか又はそれらの断片の配列と異なる配列を有する場合、置換は、配列番号1から104のいずれかの配列内、又は配列番号1から104のいずれかの配列外に、配列の全長にわたり起こり得る。例えば、本明細書中に記載される変異(例えば付加、欠失、置換及び修飾など)は、配列番号1から104のいずれかの配列内に起こり得る。変異体ペプチドは、1、2、3、4又はそれ以上のアミノ酸の置換がなされた配列番号1から104のいずれかのアミノ酸配列を含み得、又はそれらから本質的になり得る。変異体ペプチドは、配列番号1から104のいずれかよりも大きい親タンパク質の断片を含み得る。この実施形態において、本明細書中に記載される変異(例えば置換及び修飾など)は、配列番号1から104のいずれかの配列内及び/又は外に起こり得る。
【0056】
本発明の変異体ペプチドは、9から30アミノ酸長(9及び30を含む)である。好ましくは、それらは、9から20以上、好ましくは13から17アミノ酸長であり得る。ペプチドは、配列番号1から20のいずれか1つのペプチド配列と同じ長さであり得る。
【0057】
ペプチドは、例えばタンパク質分解的切断により、ポリペプチドアレルゲンから化学的に誘導され得、又は、例えばポリペプチドアレルゲンのアミノ酸配列を利用し、その配列に基づきペプチドを合成することにより、ポリペプチドアレルゲンから、知的な意味において誘導され得る。ペプチドは、当分野で周知の方法を使用して合成され得る。
【0058】
ポリペプチドが、製造中に維持することが典型的には難しい残基を含む場合、これらの残基は置換されてもよい。例えば、グルタミン酸は、特にペプチドのN末端に存在する場合、溶液中で自発的にピログルタミン酸を形成する。したがって、天然のアレルゲンタンパク質配列の配列中のグルタミン酸に対応する、本発明のペプチドの残基は、このような残基がペプチドのN末端に存在する場合、本発明のペプチドにおいてピログルタミン酸で置換されてもよい。
【0059】
用語「ペプチド」は、アミノ酸残基がペプチド(−CO−NH−)結合により連結されている分子だけでなく、ペプチド結合が反転している分子も含む。このようなレトロ−インベルソ(retro-inverso)ペプチド模倣体は、例えばMeziereら(1997) J. Immunol.159, 3230-3237に記載されているものなどの、当分野で公知の方法を使用して作製され得る。このアプローチは、主鎖に関する変化を含み、側鎖の配向性に関する変化は含まない擬ペプチドを作製することを含む。Meziereら(1997)は、少なくともMHCクラスII及びヘルパーT細胞応答については、これらの擬ペプチドが有用であることを示している。レトロ−インベルソペプチド(CO−NHペプチド結合の代わりにNH−CO結合を含む)は、タンパク質分解に対してはるかに抵抗性である。
【0060】
同様に、ペプチド結合は、アミノ酸残基の炭素原子間の間隔を保持する適切なリンカー部分が使用される限り、完全になくしてもよい;リンカー部分がペプチド結合と実質的に同じ電荷分布及び実質的に同じ平面性を有している場合が、特に好ましい。末端タンパク質分解性(exoproteolytic)消化への感受性を低減するのを助けるために、ペプチドがそのN末端又はC末端において都合良くブロックされ得ることも好ましい。例えば、ペプチドのN末端アミノ基は、カルボン酸と反応させることにより保護され得、ペプチドのC末端カルボキシル基は、アミンと反応させることにより保護され得る。修飾の他の例としては、糖鎖付加及びリン酸化が挙げられる。別の可能性のある修飾は、R又はKの側鎖アミン上の水素がメチレン基で置換される場合(−NH→−NH(Me)又は−N(Me))である。
【0061】
本発明に従うペプチドのアナログは、in vivoにおけるペプチドの半減期を延長又は短縮させるペプチド変異体をも含み得る。本発明に従って使用されるペプチドの半減期を延長させることのできるアナログの例としては、ペプチドのペプトイド(peptoid)アナログ、ペプチドのD−アミノ酸誘導体、及びペプチド−ペプトイドハイブリッドが挙げられる。本発明に従って使用される変異体ポリペプチドのさらなる実施形態は、D−アミノ酸型のポリペプチドを含む。L−アミノ酸ではなくD−アミノ酸を使用するポリペプチドの調製は、正常な代謝過程によるこのような薬剤の望ましくないいかなる分解も大幅に減少させ、その投与頻度とともに投与に必要とされる薬剤の量を減少させる。
【0062】
本発明により提供されるペプチドは、親タンパク質鎖をコードする一次転写産物の選択的スプライシングにより作り出されるmRNAにコードされる親タンパク質のスプライス変異体に由来し得る。ペプチドは、アレルゲンの少なくともMHC結合特性を保持する、親タンパク質のアミノ酸変異体、糖鎖付加変異体及び、他の共有結合誘導体にも由来し得る。典型的な誘導体としては、本発明のペプチドが、置換、化学的手段、酵素的手段、又は他の適切な手段により、天然に存在するアミノ酸以外の部分によって共有結合的に修飾されている分子が挙げられる。さらに、様々なダニにおいて見出される親タンパク質の、天然に存在する変異体が挙げられる。このような変異体は、対立遺伝子変異体によりコードされ得、又は選択的スプライシング変異体を示し得る。
【0063】
上記のような変異体は、ペプチドの合成中に、又は産生後修飾により、あるいはペプチドが組換え型の場合には、部位特異的変異誘発、ランダム変異誘発、又は核酸の酵素的切断及び/若しくはライゲーションという公知技術を使用して、調製され得る。
【0064】
本発明によれば、組成物が含み得るさらなるペプチドは、好ましくは、配列番号1から104のいずれかの機能的変異体である。すなわち、ペプチドは、好ましくは、免疫応答を誘導することができる。特に、ペプチドは、好ましくはイエダニアレルギー個体においてサイトカイン産生を誘導することができる。したがって、典型的には、本発明の組成物は、イエダニアレルギー個体の集団中の個体の30%、35%、40%より多く、好ましくは45%又は50%においてサイトカイン応答を引き起こす、少なくとも1のポリペプチド又はそれらの変異体を含むであろう。イエダニアレルギー個体群中の個体数は、1より大きい任意の数であり得、例えば、少なくとも20、30、40、50、80、又は少なくとも100個体であり得る。好ましくは、組成物は少なくとも2、3又は最も好ましくは4のこのようなペプチドを含む。好ましくは、サイトカイン応答はIL13又はIFN−γの産生である。サイトカイン産生は、任意の適切な方法により測定され得る。典型的には、ペプチドの存在下で産生されるサイトカインのレベルが、刺激の非存在下で産生される前記サイトカインのバックグラウンドレベル(すなわち、ペプチド又は他の任意の刺激の非存在下において同じ個体により産生されるレベル)よりも少なくとも2、3、4又は5倍高い場合、サイトカイン産生がペプチドに応答して起こったとみなされる。あるいは、典型的には250μl中およそ1.25×10細胞のサンプルから産生されるサイトカインの量が、認識された限界、典型的には90、95、又は好ましくは100pg/mlを超える場合、サイトカインの産生が起こったとみなされ得る。
【0065】
サイトカイン産生を測定するための適切な方法としては、典型的には、対象から採取されたサンプル由来の末梢血単核球(PBMC)からのサイトカイン放出の測定が挙げられる。サンプルは、典型的には血液又は血清である。PBMCからのサイトカイン放出は、所定のペプチドの存在下で細胞をインキュベートした後、測定される。次いで、インキュベーション混合物からの上清は、任意の適切なアッセイ、例えばELISA、ELISPOTアッセイ又はフローサイトメトリーアッセイを用いて、サイトカインの存在について試験される。特に好ましい方法としては、例えばde Jagerら;Clinical and Diagnostic Laboratory Immunology, 2003, Vol 10(1) p. 133-139に記載されるような多重ビーズアレイアッセイ(Multiplex bead array assays)が挙げられる。典型的には、組成物は、既に選択されたポリペプチドの中にない、少なくとも1の追加のペプチド又はそれらの変異体を、全部で13の異なるペプチドまで含み得、該組成物は、イエダニアレルギー個体の集団内の個体の、20%より多く、25%より多く、好ましくは30%より多く、35%より多く又は40%より多くにおいてサイトカイン応答を引き起こす。
【0066】
組成物は、既に選択されたポリペプチドの中にない、1以上の追加のペプチド又はそれらの変異体を、全部で13の異なるペプチドまでさらに含み得、該組成物は、イエダニアレルギー個体の集団内の個体の、10%より多く、15%より多く、好ましくは20%より多くにおいてサイトカイン応答を引き起こす。
【0067】
TCRへ結合できる適切な変異体は実験により誘導され、又は公知の基準に従って選択され得る。単一ペプチド内に、MHC抗原結合溝内での結合に寄与する特定の残基、及びT細胞受容体の超可変領域と相互作用する他の残基が存在する(Allenら(1987) Nature 327: 713-5)。
【0068】
T細胞受容体相互作用に寄与する残基の中で、所定のペプチド残基の置換に対するT細胞活性化の依存性に関する序列が実証されている。異なるアミノ酸で置換された1以上のT細胞受容体接触残基を有するペプチドを使用して、いくつかのグループが、T細胞活性化の過程に対する大きな影響を実証している。Evavold & Allen (1991) Nature 252: 1308-10)は、T細胞増殖とサイトカイン産生との解離を実証した。このin vitroモデルにおいて、ヘモグロビン(I−Eとの関連で)の64〜76残基に特異的なT細胞クローンが、アスパラギン酸のグルタミン酸への保存的置換がなされているペプチドアナログでチャレンジされた。この置換は、このアナログのI−Eへの結合能力を顕著に妨げることはなかった。
【0069】
このアナログでのT細胞クローンのin vitroチャレンジの後、そのクローンがB細胞応答を助ける能力同様、IL−4分泌は維持されたが、増殖は検出されなかった。その後の研究において、同じグループが、T細胞媒介性細胞溶解の、サイトカイン産生からの分離を実証した。この場合、前者は変わらないままであった一方、後者は損なわれた。改変ペプチドリガンドのin vivoにおける有効性は、McDevittらによるEAE(実験的アレルギー性脳脊髄炎)のマウスモデルにおいて最初に実証された(Smilekら(1991) Proc Natl Acad Sci USA 88 : 9633-9637)。このモデルにおいて、EAEは、MBP(ミエリン塩基性タンパク質)の脳炎誘発性ペプチドAc1−11での免疫により誘導される。アラニン残基での4位(リジン)の置換は、その拘束要素(AαAβ)にはよく結合するが、感受性PL/JxSJLF1系統において非免疫原性であるペプチドを生み出し、このペプチドはさらに、脳炎誘発性ペプチドでの免疫の前後いずれかに投与された場合、EAEの発症を予防した。こうして、T細胞の種々の機能を誘導するペプチドの能力に影響するペプチド中の残基が同定され得る。
【0070】
有利なことに、ペプチドは、T細胞増殖及び脱感作誘導に有利に働くよう設計され得る。MetzlerとWraithは、ペプチド−MHC親和性を増強する置換がなされたペプチドの免疫寛容誘発能の向上を実証している(Metzler & Wraith(1993) Int Immunol〜:1159-65)。改変ペプチドリガンドがクローン化T細胞において長期かつ重度のアネルギーを引き起こし得ることは、Sloan-Lancasterら(1993) Nature 363: 156-9により実証された。
【0071】
本発明の組成物は、アレルゲンに感作される個体において遅発型反応を誘導することができる。用語「遅発型反応」は、Allergy and Allergic Diseases (1997) A. B. Kay (編), Blackwell Science, pp 1113-1130に示されるような意味を含む。遅発型反応は、任意の遅発型反応(LPR)であり得る。好ましくは、ペプチドは、遅発型喘息反応(LAR)若しくは遅発型鼻炎反応、又は遅発型皮膚反応若しくは遅発型眼反応を誘導することができる。特定のペプチドがLPRを引き起こし得るかどうかは、当分野で周知の方法を使用して決定され得る;特に好ましい方法は、Cromwell O, Durham SR, Shaw RJ, Mackay J及びKay AB. Provocation tests and measurements of mediators from mast cells and basophils in asthma and allergic rhinitis.、Handbook of Experimental Immunology (4) 第127章, 編者: Weir DM, Blackwell Scientific Publications, 1986に記載されている方法である。
【0072】
したがって、好ましくは、本発明の個々のペプチドは、アレルゲンに感作された個体においてLPRを誘導することができる。個体がアレルゲンに感作されているかどうかは、アレルゲン抽出物溶液での皮膚プリックテスト、皮膚LPRの誘導、病歴、アレルゲンチャレンジ、及びアレルゲン特異的IgEの測定のための放射性アレルゲン吸着テスト(RAST)などの周知の手順により決定され得る。特定の個体が治療から効果を得ることが期待されるかどうかは、例えばこのようなテストに基づき医者によって決定され得る。
【0073】
アレルゲンに対して個体を脱感作すること又は寛容化することは、適切に感作された個体においてアレルゲンにより誘導されるアレルギー性組織反応の阻害又は鈍化を意味する。T細胞が選択的に活性化され得、次いで非応答性にされ得ることが示されている。さらに、これらのT細胞のアネルギー又は除去は、特定のアレルゲンに対する患者の脱感作をもたらす。脱感作は、アレルゲン又はアレルゲン由来ペプチドの2回目以降の投与の際の、アレルゲン又はアレルゲン由来ペプチドへの反応の減少、又は好ましくはこのような反応の除去として現れる。2回目の投与は、脱感作を起こさせるために適切な期間が経過した後になされ得る;これは好ましくは、1日と数週間との間の任意の期間である。およそ2週間の間隔が好ましい。
【0074】
本発明の組成物は、イエダニアレルギー個体においてLPRを誘導することができるが、組成物が患者を治療するために使用される場合には、観察可能なLPRが起こらないがその反応は次の(好ましくはより高い)用量が与えられ得るようT細胞を部分的に脱感作するのに十分であるような、十分に低濃度の組成物が使用されることなどが好ましいことが理解されるべきである。このように、用量は増加され、大抵患者においてLPRを全く誘導することなく、完全な脱感作を与える。とはいえ、組成物又はペプチドは、投与される濃度よりも高い濃度において、そのようにすることができる。
【0075】
本発明の組成物は、好ましくは、集団からのイエダニアレルギー個体群の50%以上において遅発型反応を誘導することができる。より好ましくは、組成物は、群中の感作された個体の、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、又は90%以上においてLPRを誘導することができる。組成物が対象群の特定の割合においてLPRを誘導することができるかどうかは、当分野で周知の方法により決定され得る。
【0076】
本発明のペプチドが、MHCクラスII結合のために必要な最小の必須の配列である、中核部の9アミノ酸からなるT細胞エピトープを含むことが理解されるであろう。しかしながら、ペプチドは中核部の9アミノ酸に隣接する追加の残基も含み得る。したがってペプチドは、エピトープの機能に影響することなくいくつかの残基が修飾され得る、T細胞エピトープを含む領域を含み得る。したがって、上で定義されたペプチドの機能的変異体は、そのペプチドの天然の配列と比較して、それらの溶解性を改善するよう変えられたペプチドを含む。対象への難溶性薬剤の投与が、望ましくない非寛容化炎症応答を引き起こすので、溶解性の改善は、本発明のペプチドが由来するアレルゲンに対する対象の寛容化のために有利である。ペプチドの溶解性は、T細胞エピトープを含む領域に隣接する残基を変えることにより改善され得る。本発明のペプチドは、より溶解性が高くなるよう、以下を含むように操作されてもよい:
i)ペプチドのT細胞エピトープに隣接する残基のN末端側:ペプチドが由来するタンパク質の配列中の前記残基のすぐN末端側の2から6連続するアミノ酸に対応する1から6連続するアミノ酸;及び/又は
ii)ペプチドのT細胞エピトープに隣接する残基のC末端側:ペプチドが由来するタンパク質の配列中の前記残基のすぐC末端側の1から6連続するアミノ酸に対応する1から6連続するアミノ酸;又は
iii)ペプチドのT細胞エピトープに隣接する残基のN末端側及びC末端側の両方、アルギニン、リジン、ヒスチジン、グルタミン酸及びアスパラギン酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸。
【0077】
随意に、ペプチドは、より溶解性が高くなるよう、以下であるようにさらに操作されてもよい:
i)ペプチドの天然の配列中の任意のシステイン残基がセリン又は2−アミノ酪酸で置換されている;及び/又は
ii)T細胞エピトープ中に含まれない、ペプチドの天然の配列中のN末端又はC末端の任意の残基が欠失している;及び/又は
iii)T細胞エピトープ中に含まれない、ペプチドの天然の配列中のN末端又はC末端における4アミノ酸までにおいて配列Asp−Glyを含む任意の2連続するアミノ酸が欠失している。
【0078】
核酸及びベクター
本発明の組成物及び製品を構成する個々のペプチドは、直接投与してもよく、又はコード配列からの発現により間接的に投与してもよい。例えば、上記ペプチドのいずれかなどの本発明のペプチドをコードするポリヌクレオチドが提供され得る。したがって、本発明のペプチドは、それをコードし、かつ発現できるポリヌクレオチドから作製され得、又はそのようなポリヌクレオチドの形態で送達され得る。本発明のペプチドの使用、送達又は投与に関する本明細書中の任意の言及は、このようなペプチドの、それをコードするポリヌクレオチドからの発現を介した間接的な使用、送達又は投与を含むことが意図される。
【0079】
用語「核酸分子」及び「ポリヌクレオチド」は、本明細書中において互換的に使用され、任意の長さの高分子形態のヌクレオチド(デオキシリボヌクレオチド若しくはリボヌクレオチドのいずれか、又はそれらのアナログ)を言う。ポリヌクレオチドの非限定的な例としては、遺伝子、遺伝子断片、メッセンジャーRNA(mRNA)、cDNA、組換えポリヌクレオチド、プラスミド、ベクター、任意の配列の単離されたDNA、任意の配列の単離されたRNA、核酸プローブ、及びプライマーが挙げられる。本発明のポリヌクレオチドは、単離又は精製された形態で提供され得る。選択されたポリペプチドを「コードする」核酸配列は、適切な制御配列の制御下に置かれたときに、in vivoにおいてポリペプチドへと転写(DNAの場合)及び翻訳(mRNAの場合)される核酸分子である。コード配列の境界は、5’(アミノ)末端の開始コドン及び3’(カルボキシ)末端の翻訳終止コドンにより決定される。本発明のために、このような核酸配列には、ウイルス、原核生物又は真核生物のmRNA由来のcDNA、ウイルス若しくは原核生物のDNA若しくはRNA由来のゲノム配列、及び合成DNA配列までもが含まれ得るが、これらに限定されない。転写終結配列は、コード配列の3’側に位置し得る。
【0080】
本発明のポリヌクレオチドは、例としてSambrookら(1989, Molecular Cloning - a laboratory manual; Cold Spring Harbor Press)に記載されるような、当分野で周知の方法に従って合成され得る。
【0081】
本発明のポリヌクレオチド分子は、挿入配列に作動可能に連結された制御配列を含み、したがって標的対象においてin vivoで本発明のペプチドを発現させる、発現カセットの形態で提供され得る。これらの発現カセットは今度は、典型的には、核酸免疫用試薬としての使用に適したベクター(例えば、プラスミド又は組換えウイルスベクター)内で提供される。このような発現カセットは、宿主対象へと直接投与され得る。あるいは、本発明のポリヌクレオチドを含むベクターが、宿主対象へと投与され得る。好ましくは、ポリヌクレオチドは、遺伝子ベクターを使用して調製及び/又は投与される。適切なベクターは、十分量の遺伝情報を運搬することができ、本発明のペプチドを発現させる、任意のベクターであり得る。
【0082】
したがって本発明は、このようなポリヌクレオチド配列を含む発現ベクターを含む。したがって、本発明は、4以上のポリヌクレオチド配列(本発明の異なるポリペプチドをコードする)及び随意に1以上のさらなるポリヌクレオチド配列(本明細書中で定義されるような異なるポリペプチドをコードする)を含む、寛容化によるイエダニアレルギーの予防又は治療用ベクターを提供する。ベクターは、本発明の異なるポリペプチドをコードする4、5、6又は7のポリヌクレオチド配列を含み得る。
【0083】
さらに、本発明の組成物及び製品は、ポリペプチド及びポリヌクレオチドの混合物を含み得ることが理解されよう。したがって、本発明は、本明細書中で定義するような組成物又は製品を提供し、ここで前記ポリペプチドを発現できるポリヌクレオチドが、ポリペプチドのいずれか1つの代わりとなる。
【0084】
発現ベクターは、分子生物学分野において日常的に構築され、例えばプラスミドDNA及び適切なイニシエーター、プロモーター、エンハンサー及び、例えば、必要であり得るポリアデニル化シグナルなどの他の要素の使用を含み得、それらは、本発明のペプチドを発現させるために正しい向きに置かれる。他の適切なベクターは、当業者には明らかであろう。これに関するさらなる例として、本発明者らはSambrookらを参照する。
【0085】
したがって、本発明のポリペプチドは、このようなベクターを細胞に送達し、ベクターからの転写を起こさせることにより提供され得る。好ましくは、ベクター中の、本発明の、又は本発明の使用のためのポリヌクレオチドは、宿主細胞によるコード配列の発現を提供できる制御配列に作動可能に連結されている、すなわちこのベクターは発現ベクターである。
【0086】
「作動可能に連結された」とは、そのように記載される構成要素がそれらの通常の機能を果たすように配列される、要素の配置を言う。したがって、核酸配列に作動可能に連結された所定の制御配列(例えばプロモーターなど)は、適切な酵素が存在するときには、その配列の発現をもたらすことができる。プロモーターは、配列の発現を指揮するよう機能する限り、その配列と連続的である必要はない。したがって、例えば、翻訳されないが転写はされる介在配列が、プロモーター配列と核酸配列との間に存在し得るが、プロモーター配列は、それでもなおコード配列に「作動可能に連結された」とみなされ得る。
【0087】
多くの発現系が当分野において記載されており、それらは各々、典型的には、発現制御配列に作動可能に連結された目的の遺伝子又はヌクレオチド配列を含むベクターからなる。これらの制御配列には、転写プロモーター配列並びに転写開始及び終結配列が含まれる。本発明のベクターは、例えば、複製起点、随意に前記ポリヌクレオチド発現用のプロモーター及び随意にプロモーターのレギュレーターが提供された、プラスミドベクター、ウイルスベクター又はファージベクターであり得る。「プラスミド」は、染色体外遺伝要素の形態のベクターである。ベクターは、1以上の選択マーカー遺伝子、例えば細菌プラスミドの場合にはアンピシリン耐性遺伝子、あるいは真菌ベクター用の耐性遺伝子を含み得る。ベクターは、例えばDNA又はRNAの作製のためにin vitroで使用され得、又は宿主細胞(例えば、哺乳動物宿主細胞)をトランスフェクト又は形質転換するために使用され得る。ベクターは、in vivoで使用するため、例えばポリペプチドをin vivo発現させるためにも、適合され得る。
【0088】
「プロモーター」は、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの転写を開始及び調節するヌクレオチド配列である。プロモーターは、誘導性プロモーター(このプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチド配列の発現は、分析物、補因子、調節タンパク質などにより誘導される)、抑制可能なプロモーター(このプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチド配列の発現は、分析物、補因子、調節タンパク質などにより抑制される)及び構成的プロモーターを含み得る。用語「プロモーター」又は「制御要素」には、全長プロモーター領域及び、これらの領域の機能的(例えば、転写又は翻訳を制御する)部分が含まれることが意図される。
【0089】
本発明に従うポリヌクレオチド、発現カセット又はベクターは、シグナルペプチド配列をさらに含み得る。シグナルペプチド配列は一般的に、シグナルペプチドが発現され、これもまたプロモーターと作動可能に連結されているコード配列にコードされるポリペプチドの分泌を促進するように、プロモーターと作動可能に連結され挿入される。
【0090】
典型的には、シグナルペプチド配列は、10から30アミノ酸、例えば15から20アミノ酸のペプチドをコードする。アミノ酸は、主に疎水性であることが多い。典型的な状況では、シグナルペプチドは、シグナルペプチドを有する成長中のポリペプチド鎖を、発現細胞の小胞体へと標的化する。シグナルペプチドは、小胞体内で切断され、ゴルジ体経由でポリペプチドを分泌させる。したがって、本発明のペプチドは、個体内の細胞からの発現及びこれらの細胞からの分泌により、個体に提供され得る。
【0091】
あるいは、本発明のポリヌクレオチドは、抗原提示細胞の表面において、MHCクラスII分子により本発明のペプチドを提示させるのに適切な様式で発現され得る。例えば、本発明のポリヌクレオチド、発現カセット又はベクターは、抗原提示細胞に標的化され得、又はコードされたペプチドの発現が、このような細胞において優先的に刺激又は誘導され得る。
【0092】
目的のポリヌクレオチドは、本発明のペプチドの作製において、in vitro、ex vivo又はin vivoで使用され得る。このようなポリヌクレオチドは、寛容化によるアレルギーの予防又は治療において投与又は使用され得る。
【0093】
遺伝子送達のための方法は、当分野で公知である。例えば、米国特許第5,399,346号、第5,580,859号及び第5,589,466号を参照されたい。核酸分子は、例えば標準の筋肉内又は皮内注射;経皮的粒子送達;吸入;局所的、又は経口、鼻腔内若しくは粘膜投与方法などにより、受容対象内へ直接導入され得る。あるいは、分子は、対象から取り出された細胞中に、ex vivoで導入され得る。例えば、本発明のポリヌクレオチド、発現カセット又はベクターは、ex vivoで個体のAPC内へ導入され得る。目的の核酸分子を含む細胞は、この核酸分子によりコードされるペプチドに対して免疫応答が起こされ得るように、対象内に再導入される。このような免疫において使用される核酸分子は、一般的に、本明細書中では「核酸ワクチン」と呼ぶ。
【0094】
本発明のポリペプチド、ポリヌクレオチド、ベクター又は細胞は、実質的に単離された形態で存在し得る。それらは、それらの意図された使用を妨げない担体又は希釈剤と混合され得、それでもなお実質的に単離されているとみなされ得る。それらは、実質的に精製された形態でもあり得、この場合、それらは一般的に、タンパク質、ポリヌクレオチド、細胞又は調製物の乾燥質量の少なくとも90%、例えば、少なくとも95%、98%又は99%を構成する。
【0095】
抗原提示細胞(APC)
本発明は、本発明のペプチドをその表面に提示し、その後治療において使用され得るAPC集団の作製方法のin vitroでの使用を包含する。このような方法は、患者から得た細胞サンプルに対しex vivoで実施され得る。したがって、このようにして作製されたAPCは、寛容化によるイエダニアレルギーの治療又は予防において使用され得る医薬を形成する。この細胞は、その個体由来であるため、その個体の免疫系により容認されるはずである。したがって、このようにして作製された細胞の、それらを元々得た個体への送達は、本発明の治療実施形態を形成する。
【0096】
製剤化及び組成物
本発明のペプチド、ポリヌクレオチド、ベクター及び細胞は、単独で又は併用して個体へと提供され得る。本発明の各分子又は細胞は、単離された、実質的に単離された、精製された又は実質的に精製された形態で、個体へと提供され得る。例えば、本発明のペプチドは、他のペプチドを実質的に含まずに、個体へと提供され得る。
【0097】
本発明に従うペプチド、ポリヌクレオチド又は組成物は、未加工の形態で提供することが可能であり得るが、それらを医薬製剤として提供することが好ましい。したがって、本発明のさらなる態様によれば、本発明は、寛容化によるイエダニに対するアレルギーの予防又は治療用の医薬製剤であって、1以上の医薬上許容可能な担体又は希釈剤及び随意に1以上の他の治療成分とともに、本発明に従う組成物、ベクター又は製品を含む医薬製剤を提供する。担体は、製剤の他の成分と適合し、かつその受容者に有害でないという意味で、「許容可能」でなければならない。典型的には、注射用担体及び最終製剤は、無菌かつパイロジェンフリーである。
【0098】
本発明のペプチド、ポリヌクレオチド又は細胞を含む組成物の製剤化は、標準の医薬製剤化学及び方法論(それらは全て、当業者にとって容易に入手可能である)を使用して、実施され得る。
【0099】
例えば、本発明の1以上の分子又は細胞を含む組成物は、1以上の医薬上許容可能な賦形剤又はビヒクルと組み合わせられ得る。補助物質(例えば湿潤剤又は乳化剤、pH緩衝物質など)が、賦形剤又はビヒクル中に存在し得る。これらの賦形剤、ビヒクル及び補助物質は、一般的に、組成物を受け入れる個体において免疫応答を誘導せず、過度の毒性なしで投与され得る医薬である。医薬上許容可能な賦形剤としては、水、生理食塩水、ポリエチレングリコール、ヒアルロン酸及びエタノールなどの液体が挙げられるが、これらに限定されない。医薬上許容可能な塩(例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩などの鉱酸塩;酢酸塩、プロピオン酸塩、マロン酸塩、安息香酸塩などの有機酸塩)もまた、それらに含まれ得る。医薬上許容可能な賦形剤、ビヒクル及び補助物質の詳細な考察は、Remington's Pharmaceutical Sciences (Mack Pub. Co., N.J. 1991)で得られる。
【0100】
このような組成物は、ボーラス投与又は継続投与のために適した形態で、調製、包装、又は販売され得る。注射可能な組成物は、単位剤形(例えばアンプルで)又は保存剤を含む複数回投与容器で、調製、包装、又は販売され得る。組成物としては、懸濁液、溶液、油性又は水性ビヒクル中の乳液、ペースト、及び埋め込み型の徐放性又は生分解性製剤が挙げられるが、これらに限定されない。このような組成物は、さらに、懸濁剤、安定剤、又は分散剤を含むがこれらに限定されない、1以上の追加成分を含み得る。非経口投与用組成物の一実施形態において、活性成分は、再構成された組成物の非経口投与の前の、適切なビヒクル(例えば、無菌のパイロジェンフリーの水)での再構成のために、乾燥(例えば、粉末又は顆粒)形態で提供される。医薬組成物は、無菌の注射可能な水性若しくは油性の懸濁液若しくは溶液の形態で、調製、包装、又は販売され得る。この懸濁液又は溶液は、公知技術に従って製剤化され得、活性成分に加えて、本明細書中に記載の分散剤、湿潤剤、又は懸濁剤などの追加成分を含み得る。このような無菌の注射可能な製剤は、無毒性の非経口的に許容可能な希釈剤又は溶媒(例えば、水又は1,3−ブタンジオールなど)を使用して調製され得る。他の許容可能な希釈剤及び溶媒としては、リンガー溶液、等張塩化ナトリウム溶液、及び合成モノグリセリド又はジグリセリドなどの固定油が挙げられるが、これらに限定されない。有用な他の非経口投与可能な組成物としては、微結晶形態で、リポソーム調製物中に、又は生分解性ポリマーシステムの構成成分として、活性成分を含むものが挙げられる。除放用又は埋め込み用組成物は、乳液、イオン交換樹脂、難溶性ポリマー、又は難溶性塩などの、医薬上許容可能なポリマー材料又は疎水性材料を含み得る。
【0101】
あるいは、本発明のペプチド又はポリヌクレオチドは、粒状担体に、封入され、吸着され、又は結合され得る。適切な粒状担体としては、ポリメチルメタクリレートポリマー由来のもの、並びにポリ乳酸(poly(lactides))及びポリ乳酸/グリコール酸共重合体(poly(lactide-co- glycolides))由来のPLG微粒子が挙げられる。例えば、Jefferyら(1993) Pharm. Res. 10:362-368を参照されたい。他の粒状システム及びポリマー(例えば、ポリリジン、ポリアルギニン、ポリオルニチン、スペルミン、スペルミジンなどのポリマー、並びにこれらの分子のコンジュゲート)も使用され得る。
【0102】
本明細書中で言及されるペプチド、ポリヌクレオチド又は細胞のいずれかの製剤化は、物質の性質及び送達方法などの因子に依存するであろう。任意のこのような物質は、種々の剤形で投与され得る。これは、経口投与(例えば、錠剤、トローチ、薬用ドロップ(lozenges)、水性又は油性の懸濁液、分散性粉末又は顆粒として)、非経口投与、皮膚上投与、吸入投与、静脈内投与、筋肉内投与、胸骨内(intrasternally)投与、経皮投与、皮内投与、舌下投与、経鼻投与(instranasally)、頬側投与又は点滴技術によって投与され得る。物質は、坐薬としても投与され得る。医師は、各特定の個人のために必要な投与経路を決定することができるであろう。
【0103】
本発明の製剤の組成物は、有害反応を引き起こすことなく有効であるように、適切な濃度の各ペプチド/ポリヌクレオチド/細胞を含むであろう。典型的には、組成物中の各ペプチドの濃度は、0.03から200nmol/mlの範囲内であろう。より好ましくは、0.3から200nmol/ml、3から180nmol/ml、10から150nmol/ml又は30から120nmol/mlの範囲内である。組成物又は製剤は、95%又は98%よりも高い純度、又は少なくとも99%の純度を有するべきである。
【0104】
したがって、一実施形態において、本発明のペプチド、ポリヌクレオチド、細胞又は組成物は、1以上の他の治療剤と組み合わせて治療に使用される。これらの薬剤は、別々に、同時に又は逐次的に投与され得る。それらは同じ又は異なる組成物中で投与され得る。したがって、本発明の方法において、対象はさらなる治療剤でも治療され得る。
【0105】
したがって、本発明の分子及び/又は細胞を含み、1以上の他の治療用分子も含む組成物が製剤化され得る。あるいは、本発明の組成物は、併用治療の一部として、1以上の他の治療用組成物と、同時に、逐次的に又は別々に使用され得る。
【0106】
治療方法及び治療されるべき個体
本発明は、上記のアレルゲンに対してヒト個体を脱感作又は寛容化することができ、したがってイエダニアレルギーの予防又は治療に有用である、ペプチド、ポリヌクレオチド、ベクター及び細胞に関する。本発明は、寛容化によるイエダニに対するアレルギーの予防又は治療用の組成物、製品、ベクター及び製剤を提供する。本発明は、上記のように、本発明のポリペプチド/ポリヌクレオチド/細胞を単独で又は併用して投与することを含む、イエダニアレルギー個体の寛容化又は脱感作の方法も提供する。
【0107】
治療されるべき、すなわち本発明の組成物又は製剤が提供されるべき個体は、好ましくはヒトである。治療されるべき個体は、アレルギーに感作されることが分かっている、感作される危険がある、又は感作されている疑いがある個体であり得ることが理解されよう。個体は、当分野において周知である技術及び本明細書中に記載される技術を使用して、感作について検査され得る。あるいは、個体は、イエダニに対するアレルギーの家族暦を有し得る。イエダニに曝露されると、個体はアレルギー症状を表し得るため、イエダニへの感作について個体を検査することは不必要であり得る。曝露とは、例えば、およそ1週間以上50℃より高い温度で洗浄されていない衣類、マットレス、枕、枕カバー、シーツ、毛布若しくは他の寝具類、又はおよそ1週間以上電気掃除機で掃除されていないカーペット、カーテン若しくは布張り家具に、近接することを意味する。近接とは、上記の品目から10メートル以下、5メートル以下、2メートル以下、1メートル以下、又は0メートルを意味する。アレルギー症状は、目のかゆみ、鼻水、呼吸困難、肌の赤化とかゆみ又は発疹を含み得る。
【0108】
治療されるべき個体は、任意の年齢であり得る。しかし、好ましくは、個体は、1から90、5から60、10から40、又はより好ましくは18から35の年齢群であり得る。
【0109】
好ましくは、治療されるべき個体は、白色人種集団に典型的な頻度の範囲内のMHC対立遺伝子頻度を有する集団由来である。11の一般的なDRB1対立遺伝子ファミリーについての基準集団対立遺伝子頻度は、表1に示される(HLA Facts Book, Parham and Barberからのデータ)。
【0110】
【表2】

【0111】
基準頻度は、頻度を報告する複数の調査の分析により得られ、示される数値は平均値である。したがって好ましくは、治療されるべき個体は、例えばそれらの数値プラス又はマイナス1、2、3、5、10、15又は20%の範囲内で、表1で言及される対立遺伝子について(例えば少なくとも1、2、3、4、5又は全ての対立遺伝子について)基準集団と同等のMHC対立遺伝子頻度を有する集団由来である。
【0112】
好ましくは、個体は、以下のDRB1対立遺伝子の対立遺伝子頻度が、
4−少なくとも9%、
7−少なくとも10%、
11−少なくとも8%
である集団由来である。
【0113】
個体は、少なくとも2週間、1月間、6月間、1年間又は5年間、イエダニへのアレルギーを有していてもよい。個体は、アレルギーにより引き起こされる発疹、鼻づまり、鼻水及び/又はせきを患っていてもよい。個体は、イエダニアレルギーを治療する他の組成物/化合物を投与されていてもされていなくてもよい。個体は、1日の平均相対湿度が50%より上、好ましくは55%より上、60%より上、65%より上、70%より上、75%より上、80%より上又は90%より上となる地理的領域に住んでいてもよい。個体は、イエダニ集団を維持していることが知られている地理的領域、例えば米国の東半分(及び米国の主要な西部沿岸都市)、カナダの人口の多い地域、西ヨーロッパ、日本、韓国、並びに南アメリカ、オーストラリア及び南アフリカの沿岸地域に住んでいてもよい。
【0114】
併用免疫治療
多くの個体が数種のポリペプチド抗原に対してアレルギーであり、又はそれらに対して脱感作することが必要であり得るため、本発明は、複数の抗原に対してアレルギーである個体を脱感作する手段も提供する。個体において最初のポリペプチド抗原又はアレルゲンに対して誘導される「免疫寛容(tolerance)」は、その個体において、他の抗原への免疫寛容を提供するために、他の抗原への不適切な免疫応答がダウンレギュレートされ得る、「寛容原性環境(tolergeneic environment)」を作り出し得る。
【0115】
この知見は、複数のアレルゲンに対してアレルギーの個体が、大幅に短縮された期間で治療され得ること、あるアレルゲン(例えば、ピーナッツ)には深刻なアレルギーだが他のアレルゲン(例えば、猫鱗屑)にはより穏やかなアレルギーの個体が、より穏やかなアレルゲンへの免疫寛容が確立され、次いでこの寛容原性環境を使用して他のより極端なアレルゲンへの免疫寛容を提供するという治療から利益を得うること、を意味する。また、自己免疫疾患を患い、無関係の抗原又はアレルゲンにさらに感作されている(または別の方法で免疫を有する)個体は、無関係の抗原又はアレルゲンへの免疫寛容が最初に確立され、次いでこの寛容原性環境を使用して自己免疫疾患に関連する自己抗原への免疫寛容を提供するという治療レジメンから利益を得うる。
【0116】
したがって、イエダニアレルギーの個体を上記のようなイエダニアレルゲン及び1以上のさらなる異なるポリペプチド抗原へ脱感作するための方法が提供される。本方法は、最初の段階で、本明細書中に記載されるような本発明に従う組成物/製品/製剤(一次組成物)を個体に投与することを必要とし、ここでその投与はイエダニアレルゲンに対する低応答性状態を作り出すのに十分な様式で実施される。イエダニアレルゲンに対する低応答性状態が確立されると、又は少なくとも脱感作への転換が起こると、本方法は、個体が感作されるべき第二の異なるポリペプチド抗原を含む二次組成物の投与を必要とする。二次組成物の投与は、一次組成物の使用により確立された寛容原性環境(ここでは今や、第二の異なるポリペプチド抗原への免疫寛容を確立することが可能である)を利用する方法で実施される。二次組成物は、最初の一次組成物又はFeld1のより大きな断片のいずれかと同時投与される。「同時投与される(coadministered)」とは、同時(simultaneous)投与又は同時(concurrent)投与のいずれかを意味し、例えば、2つが同じ組成物中に存在する場合、又は別個の組成物中でほぼ同時にしかし異なる部位で投与される場合、並びに別個の組成物中のポリペプチド抗原の異なる時間における送達である。例えば、二次組成物は、同じ部位又は異なる部位において、最初の組成物の送達前又は後に送達され得る。送達間のタイミングは、約数秒間隔から約数分間隔、数時間間隔、又は数日間隔の範囲でさえあり得る。さらに、異なる送達方法が使用され得る。
【0117】
好ましくは第二のポリペプチド抗原は、イエダニアレルゲンとは異なるアレルゲンである。本発明の方法における使用に適したアレルゲンは、当然、公知の方法を使用して得られ及び/又は作製され得る。適切なアレルゲンの種類としては、他のイエダニアレルゲン、花粉、動物鱗屑(特に猫鱗屑)、草、カビ、ちり、抗生物質、刺咬昆虫毒、及び種々の環境アレルゲン(化学物質及び金属を含む)、薬物アレルゲン及び食品アレルゲンが挙げられるが、これらに限定されない。一般的な樹木アレルゲンとしては、ハコヤナギ、ポプラ(popular)、セイヨウトネリコ、カバノキ、カエデ、オーク、ニレ、ヒッコリー、及びペカンの木由来の花粉が挙げられる;一般的な植物アレルゲンとしては、ヨモギ、ブタクサ、ヘラオオバコ、タデ(sorrel-dock)及びアカザ由来のものが挙げられる;植物接触アレルゲンとしては、有毒オーク、ツタウルシ及びイラクサ由来のものが挙げられる;一般的な草アレルゲンとしては、ライグラス、オオアワガエリ、ジョンソングラス(Johnson)、バミューダグラス(Bermuda)、ウシノケグサ及びイチゴツナギのアレルゲンが挙げられる;一般的なアレルゲンは、アルテルナリア属(Alternaria)、フザリウム属(Fusarium)、ホルモデンドラム属(Hormodendrum)、アスペルギルス属(Aspergillus)、ミクロポリスポラ属(Micropolyspora)、ムコール属(Mucor)及び好熱性放線菌などのカビ又は真菌からも得られ得る;表皮性アレルゲンは、ハウスダスト若しくは有機塵(典型的には真菌由来)から、又は羽毛、及び犬鱗屑などの動物発生源から得られ得る;一般的な食品アレルゲンとしては、牛乳及びチーズ(乳製品(diary))、卵、小麦、ナッツ(例えば、ピーナッツ)、魚介(例えば、甲殻類)、エンドウ、豆及びグルテンのアレルゲンが挙げられる;一般的な環境アレルゲンとしては、金属(ニッケル及び金)、化学物質(ホルムアルデヒド、トリニトロフェノール及びテレビン油)、ラテックス、ゴム、繊維(綿又は羊毛)、バーラップ、毛染め剤、化粧品、界面活性剤及び香料のアレルゲンが挙げられる;一般的な薬物アレルゲンとしては、局所麻酔薬及びサリチル酸塩のアレルゲンが挙げられる;抗生物質アレルゲンとしては、ペニシリン、テトラサイクリン及びスルホンアミドのアレルゲンが挙げられる;及び一般的な昆虫アレルゲンとしては、ハチ毒、スズメバチ毒及びアリ毒、及びゴキブリ杯状器官(calyx)アレルゲンが挙げられる。特によく特徴付けられているアレルゲンとしては、主要猫アレルゲンFel d1、ハチ毒ホスフォリパーゼA2(PLA)(Akdisら(1996) J. Clin. Invest. 98:1676- 1683)、カバノキ花粉アレルゲンBet v 1(Bauerら(1997) Clin. Exp. Immunol. 107:536-541)、及び多エピトープ性組換え草アレルゲンrKBG8.3(Caoら(1997) Immunology 90:46-51)が挙げられるが、これらに限定されない。これらの及び他の適切なアレルゲンは市販されており、及び/又は公知技術に従って抽出物として容易に調製され得る。
【0118】
好ましくは、第二のポリペプチドアレルゲンは、下記アレルゲン配列及びデータベースアクセション番号(NCBI Entrezアクセション番号)のリストから選択される。NCBIは、国立生物工学情報センターであり、米国国立衛生研究所の一部門である。NCBIウェブサイト(そこからデータベースへのアクセスが求められ得る)は、www.ncbi.nlm.nih.gov/である。アレルゲンの配列及びデータベースアクセション番号(NCBI Entrezアクセション番号):

イエダニ

Dermatophagoides pteronyssinus

Der p 1
MKIVLAIASLLALSAVYARPSSIKTFEEYKKAFNKSYATFEDEEAARKNFLESVKYVQSNGGAINHLSDLSLDEFKNRFLMSAEAFEHLKTQFDLNAETNACSINGNAPAEIDLRQMRTVTPIRMQGGCGSCWAFSGVAATESAYLAYRNQSLDLAEQELVDCASQHGCHGDTIPRGIEYIQHNGVVQESYYRYVAREQSCRRPNAQRFGISNYCQIYPPNVNKIREALAQTHSAIAVIIGIKDLDAFRHYDGRTIIQRDNGYQPNYHAVNIVGYSNAQGVDYWIVRNSWDTNWGDNGYGYFAANIDLMMIEEYPYVVIL

Der p 2
MMYKILCLSLLVAAVARDQVDVKDCANHEIKKVLVPGCHGSEPCIIHRGKPFQLEAVFEANQNTKTAKIEIKASIDGLEVDVPGIDPNACHYMKCPLVKGQQYDIKYTWNVPKIAPKSENVVVTVKVMGDDGVLACAIATHAKIRD

Der p 3
MIIYNILIVLLLAINTLANPILPASPNATIVGGEKALAGECPYQISLQSSSHFCGGTILDEYWILTAAHCVAGQTASKLSIRYNSLKHSLGGEKISVAKIFAHEKYDSYQIDNDIALIKLKSPMKLNQKNAKAVGLPAKGSDVKVGDQVRVSGWGYLEEGSYSLPSELRRVDIAVVSRKECNELYSKANAEVTDNMICGGDVANGGKDSCQGDSGGPVVDVKNNQVVGIVSWGYGCARKGYPGVYTRVGNFIDWIESKRSQ

Der p 4
KYXNPHFIGXRSVITXLME

Der p 5
MKFIIAFFVATLAVMTVSGEDKKHDYQNEFDFLLMERIHEQIKKGELALFYLQEQINHFEEKPTKEMKDKIVAEMDTIIAMIDGVRGVLDRLMQRKDLDIFEQYNLEMAKKSGDILERDLKKEEARVKKIEV

Der p 6
AIGXQPAAEAEAPFQISLMK

Der p 7
MMKLLLIAAAAFVAVSADPIHYDKITEEINKAVDEAVAAIEKSETFDPMKVPDHSDKFERHIGIIDLKGELDMRNIQVRGLKQMKRVGDANVKSEDGVVKAHLLVGVHDDVVSMEYDLAYKLGDLHPNTHVISDIQDFVVELSLEVSEEGNMTLTSFEVRQFANVVNHIGGLSILDPIFAVLSDVLTAIFQDTVRAEMTKVLAPAFKKELERNNQ

Der p9
IVGGSNASPGDAVYQIAL

Dermatophagoides farinae

Der f 1
MKFVLAIASLLVLTVYARPASIKTFEFKKAFNKNYATVEEEEVARKNFLESLKYVEANKGAINHLSDLSLDEFKNRYLMSAEAFEQLKTQFDLNAETSACRINSVNVPSELDLRSLRTVTPIRMQGGCGSCWAFSGVAATESAYLAYRNTSLDLSEQELVDCASQHGCHGDTIPRGIEYIQQNGVVEERSYPYVAREQRCRRPNSQHYGISNYCQIYPPDVKQIREALTQTHTAIAVIIGIKDLRAFQHYDGRTIIQHDNGYQPNYHAVNIVGYGSTQGDDYWIVRNSWDTTWGDSGYGYFQAGNNLMMIEQYPYVVIM

Der f 2
MISKILCLSLLVAAVVADQVDVKDCANNEIKKVMVDGCHGSDPCIIHRGKPFTLEALFDANQNTKTAKIEIKASLDGLEIDVPGIDTNACHFMKCPLVKGQQYDIKYTWNVPKIAPKSENVVVTVKLIGDNGVLACAIATHGKIRD

Der f 3
MMILTIVVLLAANILATPILPSSPNATIVGGVKAQAGDCPYQISLQSSSHFCGGSILDEYWILTAAHCVNGQSAKKLSIRYNTLKHASGGEKIQVAEIYQHENYDSMTIDNDVALIKLKTPMTLDQTNAKPVPLPAQGSDVKVGDKIRVSGWGYLQEGSYSLPSELQRVDIDVVSREQCDQLYSKAGADVSENMICGGDVANGGVDSCQGDSGGPVVDVATKQIVGIVSWGYGCARKGYPGVYTRVGNFVDWIESKRSQ

Der f 4
AVGGQDADLAEAPFQISLLK

Der f 7
MMKFLLIAAVAFVAVSADPIHYDKITEEINKAIDDAIAAIEQSETIDPMKVPDHADKFERHVGIVDFKGELAMRNIEARGLKQMKRQGDANVKGEEGIVKAHLLIGVHDDIVSMEYDLAYKLGDLHPTTHVISDIQDFVVALSLEISDEGNITMTSFEVRQFANVVNHIGGLSILDPIFGVLSDVLTAIFQDTVRKEMTKVLAPAFKRELEKN

追加のダニアレルゲン配列(NCBI entrezアクセション):

1170095; 1359436; 2440053; 666007; 487661; 1545803; 84702; 84699; 625532; 404370; 1091577; 1460058; 7413; 9072; 387592.



ネコ属配列(NCBI entrezアクセション):

539716; 539715; 423193; 423192; 423191; 423190; 1364213; 1364212; 395407; 163827; 163823; 163825; 1169665; 232086; 1169666.

ラテックス
ハベア属(Hevea)配列:

Hev b 1
MAEDEDNQQGQGEGLKYLGFVQDAATYAVTTFSNVYLFAKDKSGPLQPGVDIIEGPVKNVAVPLYNRFSYIPNGALKFVDSTVVASVTIIDRSLPPIVKDASIQVVSAIRAAPEAARSLASSLPGQTKILAKVFYGEN

Hev b 3
MAEEVEEERLKYLDFVRAAGVYAVDSFSTLYLYAKDISGPLKPGVDTIENVVKTVVTPVYYIPLEAVKFVDKTVDVSVTSLDGVVPPVIKQVSAQTYSVAQDAPRIVLDVASSVFNTGVQEGAKALYANLEPKAEQYAVITWRALNKLPLVPQVANVVVPTAVYFSEKYNDVVRGTTEQGYRVSSYLPLLPTEKITKVFGDEAS

追加のハベア属配列(NCBI entrezアクセション):
3319923; 3319921; 3087805; 1493836; 1480457; 1223884; 3452147; 3451147; 1916805; 232267; 123335; 2501578; 3319662; 3288200; 1942537; 2392631; 2392630; 1421554; 1311006; 494093; 3183706; 3172534; 283243; 1170248; 1708278; 1706547; 464775; 2661042; 231586; 123337; 116359; 123062; 2213877; 542013; 2144920; 1070656; 2129914; 2129913; 2129912; 100135; 82026; 1076559; 82028; 82027; 282933; 280399; 100138; 1086972; 108697; 1086976; 1086978; 1086978; 1086976; 1086974; 1086972; 913758; 913757; 913756; 234388; 1092500; 228691; 1177405; 18839; 18837; 18835; 18833; 18831; 1209317; 1184668; 168217; 168215; 168213; 168211; 168209; 348137.

ライグラス
ロリウム属(Lolium)配列:

126385 Lol p 1
MASSSSVLLVVALFAVFLGSAHGIAKVPPGPNITAEYGDKWLDAKSTWYGKPTGAGPKDNGGACGYKNVDKAPFNGMTGCGNTPIFKDGRGCGSCFEIKCTKPESCSGEAVTVTITDDNEEPIAPYHFDLSGHAFGSMAKKGEEQNVRSAGELELQFRRVKCKYPDDTKPTFHVEKASNPNYLAILVKYVDGDGDVVAVDIKEKGKDKWIELKESWGAVWRIDTPDKLTGPFTVRYTTEGGTKSEFEDVIPEGWKADTSYSAK

126386 Lol p 2a
AAPVEFTVEKGSDEKNLALSIKYNKEGDSMAEVELKEHGSNEWLALKKNGDGVWEIKSDKPLKGPFNFRFVSEKGMRNVFDDVVPADFKVGTTYKPE

126387 Lol p 3
TKVDLTVEKGSDAKTLVLNIKYTRPGDTLAEVELRQHGSEEWEPMTKKGNLWEVKSAKPLTGPMNFRFLSKGGMKNVFDEVIPTAFTVGKTYTPEYN

2498581 Lol p 5a
MAVQKYTVALFLRRGPRGGPGRSYAADAGYTPAAAATPATPAATPAGGWREGDDRRAEAAGGRQRLASRQPWPPLPTPLRRTSSRSSRPPSPSPPRASSPTSAAKAPGLIPKLDTAYDVAYKAAEAHPRGQVRRLRHCPHRSLRVIAGALEVHAVKPATEEVLAAKIPTGELQIVDKIDAAFKIAATAANAAPTNDKFTVFESAFNKALNECTGGAMRPTSSSPPSRPRSSRPTPPPSPAAPEVKYAVFEAALTKAITAMTQAQKAGKPAAAAATAAATVATAAATAAAVLPPPLLVVQSLISLLIYY

2498582 Lol p 5b
MAVQKHTVALFLAVALVAGPAASYAADAGYAPATPATPAAPATAATPATPATPATPAAVPSGKATTEEQKLIEKINAGFKAAVAAAAVVPPADKYKTFVETFGTATNKAFVEGLASGYADQSKNQLTSKLDAALKLAYEAAQGATPEAKYDAYVATLTEALRVIAGTLEVHAVKPAAEEVKVGAIPAAEVQLIDKVDAAYRTAATAANAAPANDKFTVFENTFNNAIKVSLGAAYDSYKFIPTLVAAVKQAYAAKQATAPEVKYTVSETALKKAVTAMSEAEKEATPAAAATATPTPAAATATATPAAAYATATPAAATATATPAAATATPAAAGGYKV

455288 Lol p アイソフォーム9
MAVQKHTVALFLAVALVAGPAASYAADAGYAPATPATPAAPATAATPATPATPATPAAVPSGKATTEEQKLIEKINAGFKAAVAAAAVVPPADKYKTFVETFGTATNKAFVEGLASGYADQSKNQLTSKLDAALKLAYEAAQGATPEAKYDAYVATLTEALRVIAGTLEVHAVKPAAEEVKVGAIPAAEVQLIDKVDAAYRTAATAANAAPANDKFTVFENTFNNAIKVSLGAAYDSYKFIPTLVAAVKQAYAAKQATAPEVKYTVSETALKKAVTAMSEAEKEATPAAAATATPTPAAATATATPAAAYATATPAAATATATPAAATATPAAAGGYKV

1582249 Lol p 11
DKGPGFVVTGRVYCDPCRAGFETNVSHNVEGATVAVDCRPFDGGESKLKAEATTDKDGWYKIEIDQDHQEEICEVVLAKSPDKSCSEIEEFRDRARVPLTSNXGIKQQGIRYANPIAFFRKEPLKECGGILQAY

追加のロリウム属配列(NCBI entrezアクセション):

135480; 417103; 687261; 687259; 1771355; 2388662; 631955; 542131; 542130; 542129; 100636; 626029; 542132; 320616; 320615; 320614; 100638; 100634; 82450; 626028; 100639; 283345; 542133; 1771353; 1763163; 1040877; 1040875; 250525; 551047; 515377; 510911; 939932; 439950; 2718; 168316; 168314; 485371; 2388664; 2832717; 2828273; 548867.

オリーブの木
オリーブ配列

416610 Ole e 1
EDIPQPPVSQFHIQGQVYCDTCRAGFITELSEFIPGASLRLQCKDKENGDVTFTEVGYTRAEGLYSMLVERDHKNEFCEITLISSGRKDCNEIPTEGWAKPSLKFKLNTVNGTTRTVNPLGFFKKEALPKCAQVYNKLGMYPPNM

ヒカゲミズ属(Parietaria)
ヒカゲミズ属配列:

2497750 Par j P2
MRTVSMAALVVIAAALAWTSSAEPAPAPAPGEEACGKVVQDIMPCLHFVKGEEKEPSKECCSGTKKLSEEVKTTEQKREACKCIVRATKGISGIKNELVAEVPKKCDIKTTLPPITADFDCSKIQSTIFRGYY

1352506 Par j P5
MVRALMPCLPFVQGKEKEPSKGCCSGAKRLDGETKTGPQRVHACECIQTAMKTYSDIDGKLVSEVPKHCGIVDSKLPPIDVNMDCKTVGVVPRQPQLPVSLRHGPVTGPSDPAHKARLERPQIRVPPPAPEKA

1532056 Par j P8
MRTVSMAALVVIAAALAWTSSAELASAPAPGEGPCGKVVHHIMPCLKFVKGEEKEPSKSCCSGTKKLSEEVKTTEQKREACKCIVAATKGISGIKNELVAEVPKKCGITTTLPPITADFDCSKIESTIFRGYY

1532058 Par j P9
MRTVSAPSAVALVVIVAAGLAWTSLASVAPPAPAPGSEETCGTVVRALMPCLPFVQGKEKEPSKGCCSGAKRLDGETKTGLQRVHACECIQTAMKTYSDIDGKLVSEVPKHCGIVDSKLPPIDVNMDCKTLGVVPRQPQLPVSLRHGPVTGPSDPAHKARLERPQIRVPPPAPEKA

2497749 Par j P9
MRTVSARSSVALVVIVAAVLVWTSSASVAPAPAPGSEETCGTVVGALMPCLPFVQGKEKEPSKGCCSGAKRLDGETKTGPQRVHACECIQTAMKTYSDIDGKLVSEVPKHCGIVDSKLPPIDVNMDCKTLGVLHYKGN

1086003 Par j 1
MVRALMPCLPFVQGKEKEPSKGCCSGAKRLDGETKTGPQRVHACECIQTAMKTYSDIDGKLVSEVPKHCGIVDSKLPPIDVNMDCKTVGVVPRQPQLPVSLRHGPVTGPSRSRPPTKHGWRDPRLEFRPPHRKKPNPAFSTLG

追加のヒカゲミズ属配列(NCBI entrezアクセション):

543659; 1836011; 1836010; 1311513; 1311512; 1311511; 1311510; 1311509; 240971.

オオアワガエリ
フレウム属(Phleum)配列:

Phl p 1
MASSSSVLLVVVLFAVFLGSAYGIPKVPPGPNITATYGDKWLDAKSTWYGKPTGAGPKDNGGACGYKDVDKPPFSGMTGCGNTPIFKSGRGCGSCFEIKCTKPEACSGEPVVVHITDDNEEPIAPYHFDLSGHAFGAMAKKGDEQKLRSAGELELQFRRVKCKYPEGTKVTFHVEKGSNPNYLALLVKYVNGDGDVVAVDIKEKGKDKWIELKESWGAIWRIDTPDKLTGPFTVRYTTEGGTKTEAEDVIPEGWKADTSYESK

Phl p 1
MASSSSVLLVVALFAVFLGSAHGIPKVPPGPNITATYGDKWLDAKSTWYGKPTAAGPKDNGGACGYKDVDKPPFSGMTGCGNTPIFKSGRGCGSCFEIKCTKPEACSGEPVVVHITDDNEEPIAAYHFDLSGIAFGSMAKKGDEQKLRSAGEVEIQFRRVKCKYPEGTKVTFHVEKGSNPNYLALLVKFSGDGDVVAVDIKEKGKDKWIALKESWGAIWRIDTPEVLKGPFTVRYTTEGGTKARAKDVIPEGWKADTAYESK

Phlp 2
MSMASSSSSSLLAMAVLAALFAGAWCVPKVTFTVEKGSNEKHLAVLVKYEGDTMAEVELREHGSDEWVAMTKGEGGVWTFDSEEPLQGPFNFRFLTEKGMKNVFDDVVPEKYTIGATYAPEE

Phl p 5
ADLGYGGPATPAAPAEAAPAGKATTEEQKLIEKINDGFKAALAAAAGVPPADKYKTFVATFGAASNKAFAEGLSAEPKGAAESSSKAALTSKLDAAYKLAYKTAEGATPEAKYDAYVATLSEALRIIAGTLEVHAVKPAAEEVKVIPAGELQVIEKVDSAFKVAATAANAAPANDKFTVFEAAFNNAIKASTGGAYESYKFIPALEAAVKQAYAATVATAPEVKYTVFETALKKAFTAMSEAQKAAKPATEATATATAAVGAATGAATAATGGYKV

Phl p 5
ADLGYGGPATPAAPAEAAPAGKATTEEQKLIEKINDGFKAALAAAAGVPPADKYKTFVATFGAASNKAFAEGLSAEPKGAAESSSKAALTSKLDAAYKLAYKTAEGATPEAKYDAYVATLSEALRIIAGTLEVHAVKPAAEEVKVIPAGELQVIEKVDSAFKVAATAANAAPANDKFTVFEAAFNNAIKASTGGAYESYKFIPALEAAVKQAYAATVATAPEVKYTVFETALKKAITAMSEAQKAAKPATEATATATAAVGAATGAATAATGGYKV

Phl p 5b
AAAAVPRRGPRGGPGRSYTADAGYAPATPAAAGAAAGKATTEEQKLIEDINVGFKAAVAAAASVPAADKFKTFEAAFTSSSKAAAAKAPGLVPKLDAAYSVAYKAAVGATPEAKFDSFVASLTEALRVIAGALEVHAVKPVTEEPGMAKIPAGELQIIDKIDAAFKVAATAAATAPADDKFTVFEAAFNKAIKESTGGAYDTYKCIPSLEAAVKQAYAATVAAAPQVKYAVFEAALTKAITAMSEVQKVSQPATGAATVAAGAATTAAGAASGAATVAAGGYKV

Phl p 5a
ADLGYGPATPAAPAAGYTPATPAAPAGADAAGKATTEEQKLIEKINAGFKAALAGAGVQPADKYRTFVATFGPASNKAFAEGLSGEPKGAAESSSKAALTSKLDAAYKLAYKTAEGATPEAKYDAYVATLSEALRIIAGTLEVHAVKPAAEEVKVIPAGELQVIEKVDAAFKVAATAANAAPANDKFTVFEAAFNDEIKASTGGAYESYKFIPALEAAVKQAYAATVATAPEVKYTVFETALKKAITAMSEAQKAAKPAAAATATATAAVGAATGAATAATGGYKV

Phl p 5
MAVQKYTVALFLAVALVAGPAASYAADAGYAPATPAAAGAEAGKATTEEQKLIEDINVGFKAAVAAAASVPAADKFKTFEAAFTSSSKAATAKAPGLVPKLDAAYSVSYKAAVGATPEAKFDSFVASLTEALRVIAGALEVHAVKPVTEEPGMAKIPAGELQIIDKIDAAFKVAATAAATAPADTVFEAAFNKAIKESTGGAYDTYKCIPSLEAAVKQAYAATVAAAPQVKYAVFEAALTKAITAMSEVQKVSQPATGAATVAAGAATTAAGAASGAATVAAGGYKV

Phl p 5
MAVQKYTVALFLAVALVAGPAASYAADAGYAPATPAAAGAEAGKATTEEQKLIEDINVGFKAAVAAAASVPAADKFKTFEAAFTSSSKAATAKAPGLVPKLDAAYSVAYKAAVGATPEAKFDSFVASLTEALRVIAGALEVHAVKPVTEDPAWPKIPAGELQIIDKIDAAFKVAATAAATAPADDKFTVFEAAFNKAIKESTGGAYDTYKCIPSLEAAVKQAYAATVAAAPQVKYAVFEAALTKAITAMSEVQKVSQPATGAATVAAGAATTATGAASGAATVAAGGYKV

Phl p 5
ADAGYAPATPAAAGAEAGKATTEEQKLIEDINVGFKAAVAAAASVPAADKFKTFEAAFTSSSKAATAKAPGLVPKLDAAYSVAYKAAVGATPEAKFDSFVASLTEALRVIAGALEVHAVKPVTEEPGMAKIPAGELQIIDKIDAAFKVAATAAATAPADDKFTVFEAAFNKAIKESTGGAYDTYKCIPSLEAAVKQAYAATVAAAPQVKYAVFEAALTKAITAMSEVQKVSQPATGAATVAAGAATTAAGAASGAATVAAGGYKV

Phl p 5
SVKRSNGSAEVHRGAVPRRGPRGGPGRSYAADAGYAPATPAAAGAEAGKATTEEQKLIEDINVGFKAAVAAAASVPAADKFKTFEAAFTSSSKAATAKAPGLVPKLDAAYSVAYKAAVGATPEAKFDSFVASLTEALRVIAGALEVHAVKPVTEEPGMAKIPAGELQIIDKIDAAFKVAATAAATAPADDKFTVFEAAFNKAIKESTGGAYDTYKCIPSLEAAVKQAYAATVAAAPQVKYAVFEAALTKAITAMSEVQKVSQPATGAATVAAGAATTAAGAASGAATVAAGGYKV

Phl p 5
MAVHQYTVALFLAVALVAGPAGSYAADLGYGPATPAAPAAGYTPATPAAPAGAEPAGKATTEEQKLIEKINAGFKAALAAAAGVPPADKYRTFVATFGAASNKAFAEGLSGEPKGAAESSSKAALTSKLDAAYKLAYKTAEGATPEAKYDAYVATVSEALRIIAGTLEVHAVKPAAEEVKVIPAGELQVIEKVDAAFKVAATAANAAPANDKFTVFEAAFNDAIKASTGGAYESYKFIPALEAAVKQAYAATVATAPEVKYTVFETALKKAITAMSEAQKAAKPAAAATATATAAVGAATGAATAATGGYKV

Phl p 5
ADLGYGGPATPAAPAEAAPAGKATTEEQKLIEKINDGFKAALAAAAGVPPADKYKTFVATFGAASNKAFAEGLSAEPKGAAESSSKAALTSKLDAAYKLAYKTAEGATPEAKYDAYVATLSEALRIIAGTLEVHAVKPAAEEVKVIPAGELQVIEKVDSAFKVAATAANAAPANDKFTVFEAAFNNAIKASTGGAYESYKFIPALEAAVKQAYAATVATAPEVKYTVFETALKKAFTAMSEAQKAAKPATEATATATAAVGAATGAATAATGGYKV

Phl p5b
AAAAVPRRGPRGGPGRSYTADAGYAPATPAAAGAAAGKATTEEQKLIEDINVGFKAAVAAAASVPAADKFKTFEAAFTSSSKAAAAKAPGLVPKLDAAYSVAYKAAVGATPEAKFDSFVASLTEALRVIAGALEVHAVKPVTEEPGMAKIPAGELQIIDKIDAAFKVAATAAATAPADDKFTVFEAAFNKAIKESTGGAYDTYKCIPSLEAAVKQAYAATVAAAPQVKYAVFEAALTKAITAMSEVQKVSQPATGAATVAAGAATTAAGAASGAATVAAGGYKV

Phl p5a
ADLGYGPATPAAPAAGYTPATPAAPAGADAAGKATTEEQKLIEKINAGFKAALAGAGVQPADKYRTFVATFGPASNKAFAEGLSGEPKGAAESSSKAALTSKLDAAYKLAYKTAEGATPEAKYDAYVATLSEALRIIAGTLEVHAVKPAAEEVKVIPAGELQVIEKVDAAFKVAATAANAAPANDKFTVFEAAFNDEIKASTGGAYESYKFIPALEAAVKQAYAATVATAPEVKYTVFETALKKAITAMSEAQKAAKPAAAATATATAAVGAATGAATAATGGYKV

Phl p 5
AVPRRGPRGGPGRSYAADAGYAPATPAAAGAEAGKATTEEQKLIEDINVGFKAAVAAAASVPAGDKFKTFEAAFTSSSKAATAKAPGLVPKLDAAYSVAYKAAVGATPEAKFDSFVASLTEALRVIAGALEVHAVKPVTEEPGMAKIPAGELQIIDKIDAAFKVAATAAATAPADDKFTVFEAAFNKAIKESTGGAYDTYKCIPSLEAAVKQAYAATVAAAPQVKYAVFEAALTKAITAMSEVQKVSQPATGAATVAAGAATTATGAASGAATVAAGGYKV

Phl p 5b
MAVPRRGPRGGPGRSYTADAGYAPATPAAAGAAAGKATTEEQKLIEDINVGFKAAVAARQRPAADKFKTFEAASPRHPRPLRQGAGLVPKLDAAYSVAYKAAVGATPEAKFDSFVASLTEALRVIAGALEVHAVKPVTEEPGMAKIPAGELQIIDKIDAAFKVAATAAATAPADDKFTVFEAAFNKAIKESTGGAYDTYKCIPSLEAAVKQAYAATVAAAAEVKYAVFEAALTKAITAMSEVQKVSQPATGAATVAAGAATTAAGAASGAATVAAGGYKV

Phl p 5
MAVHQYTVALFLAVALVAGPAASYAADLGYGPATPAAPAAGYTPATPAAPAEAAPAGKATTEEQKLIEKINAGFKAALAAAAGVQPADKYRTFVATFGAASNKAFAEGLSGEPKGAAESSSKAALTSKLDAAYKLAYKTAEGATPEAKYDAYVATLSEALRIIAGTLEVHAVKPAAEEVKVIPAGELQVIEKVDAAFKVAATAANAAPANDKFTVFEAAFNDAIKASTGGAYESYKFIPALEAAVKQAYAATVATAPEVKYTVFETALKKAITAMSEAQKAAKPAAAATATATAAVGAATGAATAATGGYKV

Phl p 5
EAPAGKATTEEQKLIEKINAGFKAALARRLQPADKYRTFVATFGPASNKAFAEGLSGEPKGAAESSSKAALTSKLDAAYKLAYKTAEGATPEAKYDAYVATLSEALRIIAGTLEVHAVKPAAEEVKVIPAAELQVIEKVDAAFKVAATAANAAPANDKFTVFEAAFNDEIKASTGGAYESYKFIPALEAAVKQAYAATVATAPEVKYTVFETALKKAITAMSEAQKAAKPPPLPPPPQPPPLAATGAATAATGGYKV

Phl p 5
MAVHQYTVALFLAVALVAGPAASYAADLGYGPATPAAPAAGYTPATPAAPAEAAPAGKATTEEQKLIEKINAGFKAALAAAAGVQPADKYRTFVATFGAASNKAFAEGLSGEPKGAAESSSKAALTSKLDAAYKLAYKTAEGATPEAKYDAYVATLSEALRIIAGTLEVHAVKPAAEEVKVIPAGELQVIEKVDAAFKVAATAANAAPANDKFTVFEAAFNDAIKASTGGAYESYKFIPALEAAVKQAYAATVATAPEVKYTVFETALKKAITAMSEAQKAAKPAAAATATATAAVGAATGAATAATGGYKV

Phl p 5b
MAVPRRGPRGGPGRSYTADAGYAPATPAAAGAAAGKATTEEQKLIEDINVGFKAAVAARQRPAADKFKTFEAASPRHPRPLRQGAGLVPKLDAAYSVAYKAAVGATPEAKFDSFVASLTEALRVIAGALEVHAVKPVTEEPGMAKIPAGELQIIDKIDAAFKVAATAAATAPADDKFTVFEAAFNKAIKESTGGAYDTYKCIPSLEAAVKQAYAATVAAAAEVKYAVFEAALTKAITAMSEVQKVSQPATGAATVAAGAATTAAGAASGAATVAAGGYKV

Phl p 5a
ADLGYGPATPAAPAAGYTPATPAAPAGADAAGKATTEEQKLIEKINAGFKAALAGAGVQPADKYRTFVATFGPASNKAFAEGLSGEPKGAAESSSKAALTSKLDAAYKLAYKTAEGATPEAKYDAYVATLSEALRIIAGTLEVHAVKPAAEEVKVIPAGELQVIEKVDAAFKVAATAANAAPANDKFTVFEAAFNDEIKASTGGAYESYKFIPALEAAVKQAYAATVATAPEVKYTVFETALKKAITAMSEAQKAAKPPPLPPPPQPPPLAATGAATAATGGYKV

Phl p 5
MAVHQYTVALFLAVALVAGPAASYAADLGYGPATPAAPAAGYTPATPAAPAEAAPAGKATTEEQKLIEKINAGFKAALAAAAGVQPADKYRTFVATFGAASNKAFAEGLSGEPKGAAESSSKAALTSKLDAAYKLAYKTAEGATPEAKYDAYVATLSEALRIIAGTLEVHAVKPAAEEVKVIPAGELQVIEKVDAAFKVAATAANAAPANDKFTVFEAAFNDAIKASTGGAYESYKFIPALEAAVKQAYAATVATAPEVKYTVFETALKKAITAMSEAQKAAKPAAAATATATAAVGAATGAATAATGGYKV

Phl p 6
MAAHKFMVAMFLAVAVVLGLATSPTAEGGKATTEEQKLIEDVNASFRAAMATTANVPPADKYKTFEAAFTVSSKRNLADAVSKAPQLVPKLDEVYNAAYNAADHAAPEDKYEAFVLHFSEALRIIAGTPEVHAVKPGA

Phl p 6
SKAPQLVPKLDEVYNAAYNAADHAAPEDKYEAFVLHFSEALHIIAGTPEVHAVKPGA

Phl p 6
ADKYKTFEAAFTVSSKRNLADAVSKAPQLVPKLDEVYNAAYNAADHAAPEDKYEAFVLHFSEALHIIAGTPEVHAVKPGA

Phl p 6
TEEQKLIEDVNASFRAAMATTANVPPADKYKTLEAAFTVSSKRNLADAVSKAPQLVPKLDEVYNAAYNAADHAAPEDKYEAFVLHFSEALRIIAGTPEVHAVKPGA

Phl p 6
MAAHKFMVAMFLAVAVVLGLATSPTAEGGKATTEEQKLIEDINASFRAAMATTANVPPADKYKTFEAAFTVSSKRNLADAVSKAPQLVPKLDEVYNAAYNAADHAAPEDKYEAFVLHFSEALHIIAGTPEVHAVKPGA

Phl p 6
MVAMFLAVAVVLGLATSPTAEGGKATTEEQKLIEDVNASFRAAMATTANVPPADKYKTFEAAFTVSSKRNLADAVSKAPQLVPKLDEVYNAAYNAADHAAPEDKYEAFVLHFSEALRIIAGTPEVHAVKPGA

Phl p 7
MADDMERIFKRFDTNGDGKISLSELTDALRTLGSTSADEVQRMMAEIDTDGDGFIDFNEFISFCNANPGLMKDVAKVF

Phl p 11
MSWQTYVDEHLMCEIEGHHLASAAILGHDGTVWAQSADFPQFKPEEITGIMKDFDEPGHLAPTGMFVAGAKYMVIQGEPGRVIRGKKGAGGITIKKTGQALVVGIYDEPMTPGQCNMVVERLGDYLVEQGM

追加のフレウム属配列(NCBI entrezアクセション):

458878; 548863; 2529314; 2529308; 2415702; 2415700; 2415698; 542168; 542167; 626037; 542169; 541814; 542171; 253337; 253336; 453976; 439960 .

スズメバチ(及び近縁)
クロスズメバチ属(Vespula)配列:

465054 ALLERGEN VES V 5
MEISGLVYLIIIVTIIDLPYGKANNYCKIKCLKGGVHTACKYGSLKPNCGNKVVVSYGLTKQEKQDILKEHNDFRQKIARGLETRGNPGPQPPAKNMKNLVWNDELAYVAQVWANQCQYGHDTCRDVAKYQVGQNVALTGSTAAKYDDPVKLVKMWEDEVKDYNPKKKFSGNDFLKTGHYTQMVWANTKEVGCGSIKYIQEKWHKHYLVCNYGPSGNFMNEELYQTK

1709545 ALLERGEN VES M 1
GPKCPFNSDTVSIIIETRENRNRDLYTLQTLQNHPEFKKKTITRPVVFITHGFTSSASEKNFINLAKALVDKDNYMVISIDWQTAACTNEYPGLKYAYYPTAASNTRLVGQYIATITQKLVKDYKISMANIRLIGHSLGAHVSGFAGKRVQELKLGKYSEIIGLDPARPSFDSNHCSERLCETDAEYVQIIHTSNYLGTEKILGTVDFYMNNGKNNPGCGRFFSEVCSHTRAVIYMAECIKHECCLIGIPRSKSSQPISRCTKQECVCVGLNAKKYPSRGSFYVPVESTAPFCNNKGKII

1352699 ALLERGEN VES V 1
MEENMNLKYLLLFVYFVQVLNCCYGHGDPLSYELDRGPKCPFNSDTVSIIIETRENRNRDLYTLQTLQNHPEFKKKTITRPVVFITHGFTSSASETNFINLAKALVDKDNYMVISIDWQTAACTNEAAGLKYLYYPTAARNTRLVGQYIATITQKLVKHYKISMANIRLIGHSLGAHASGFAGKKVQELKLGKYSEIIGLDPARPSFDSNHCSERLCETDAEYVQIIHTSNYLGTEKTLGTVDFYMNNGKNQPGCGRFFSEVCSHSRAVIYMAECIKHECCLIGIPKSKSSQPISSCTKQECVCVGLNAKKYPSRGSFYVPVESTAPFCNNKGKII

1346323 ALLERGEN VES V 2
SERPKRVFNIYWNVPTFMCHQYDLYFDEVTNFNIKRNSKDDFQGDKIAIFYDPGEFPALLSLKDGKYKKRNGGVPQEGNITIHLQKFIENLDKIYPNRNFSGIGVIDFERWRPIFRQNWGNMKIHKNFSIDLVRNEHPTWNKKMIELEASKRFEKYARFFMEETLKLAKKTRKQADWGYYGYPYCFNMSPNNLVPECDVTAMHENDKMSWLFNNQNVLLPSVYVRQELTPDQRIGLVQGRVKEAVRISNNLKHSPKVLSYWWYVYQDETNTFLTETDVKKTFQEIVINGGDGIIIWGSSSDVNSLSKCKRLQDYLLTVLGPIAINVTEAVN

549194 ALLERGEN VES VI
5KVNYCKIKCLKGGVHTACKYGTSTKPNCGKMVVKAYGLTEAEKQEILKVHNDFRQKVAKGLETRGNPGPQPPAKNMNNLVWNDELANIAQVWASQCNYGHDTCKDTEKYPVGQNIAKRSTTAALFDSPGKLVKMWENEVKDFNPNIEWSKNNLKKTGHYTQMVWAKTKEIGCGSVKYVKDEWYTHYLVCNYGPSGNFRNEKLYEKK

追加のクロスズメバチ属配列(NCBI entrezアクセション):
549193; 549192; 549191; 549190; 5491104; 117414; 126761; 69576; 625255; 6271104; 627188; 627187; 482382; 112561; 627186; 627185; 1923233; 1047645; 1047647; 745570; 225764; 162551.

樹木アレルゲン配列(主にカバノキ)配列:

114922 Bet v 1
MGVFNYETETTSVIPAARLFKAFILDGDNLFPKVAPQAISSVENIEGNGGPGTIKKISFPEGFPFKYVKDRVDEVDHTNFKYNYSVIEGGPIGDTLEKISNEIKIVATPDGGSILKISNKYHTKGDHEVKAEQVKASKEMGETLLRAVESYLLAHSDAYN

130975 Bet v 2
MSWQTYVDEHLMCDIDGQASNSLASAIVGHDGSVWAQSSSFPQFKPQEITGIMKDFEEPGHLAPTGLHLGGIKYMVIQGEAGAVIRGKKGSGGITIKKTGQALVFGIYEEPVTPGQCNMVVERLGDYLIDQGL

1168696 Bet v 3
MPCSTEAMEKAGHGHASTPRKRSLSNSSFRLRSESLNTLRLRRIFDLFDKNSDGIITVDELSRALNLLGLETDLSELESTVKSFTREGNIGLQFEDFISLHQSLNDSYFAYGGEDEDDNEEDMRKSILSQEEADSFGGFKVFDEDGDGYISARELQMVLGKLGFSEGSEIDRVEKMIVSVDSNRDGRVDFFEFKDMMRSVLVRSS

809536 Bet v 4
MADDHPQDKAERERIFKRFDANGDGKISAAELGEALKTLGSITPDEVKHMMAEIDTDGDGFISFQEFTDFGRANRGLLKDVAKIF

543675 Que a I - Quercus alba=オークの木(断片)
GVFTXESQETSVIAPAXLFKALFL

543509 Car b I - Carpinus betulus=シデの木(断片)
GVFNYEAETPSVIPAARLFKSYVLDGDKLIPKVAPQAIXK

543491 Aln g I - Alnus glutinosa=ハンノキの木(断片)
GVFNYEAETPSVIPAARLFKAFILDGDKLLPKVAPEAVSSVENI

1204056 Rubisco
VQCMQVWPPLGLKKFETLSYLPPLSSEQLAKEVDYLLRKNLIPCLEFELEHGFVYREHNRSPGYYDGRYWTMWKLPMFGCNDSSQVLKELEECKKAYPSAFIRIIGFDDK

追加の樹木アレルゲン配列(NCBI entrezアクセション番号):

131919; 128193; 585564; 1942360; 2554672; 2392209; 2414158; 1321728; 1321726; 1321724; 1321722; 1321720; 1321718; 1321716; 1321714; 1321712; 3015520; 2935416; 464576; 1705843; 1168701; 1168710; 1168709; 1168708; 1168707; 1168706; 1168705; 1168704; 1168703; 1168702; 1842188; 2564228; 2564226; 2564224; 2564222; 2564220; 2051993; 18131041; 15368104; 534910; 534900; 5341048; 1340000; 1339998; 2149808; 66207; 2129477; 1076249; 1076247; 629480; 481805; 81443; 1361968; 1361967; 1361966; 1361965; 1361964; 1361963; 1361962; 1361961; 1361960; 1361959; 320546; 629483 ; 629482; 629481; 541804; 320545; 81444; 541814:; 629484; 474911; 452742; 1834387; 298737; 298736; 1584322; 1584321; 584320; 1542873; 1542871; 1542869; 1542867; 1542865; 1542863; 1542861; 1542859; 1542857; 1483232; 1483230; 1483228; 558561; 551640; 488605; 452746; 452744; 452740; 452738; 452736; 452734; 452732; 452730; 452728; 450885; 17938; 17927; 17925; 17921; 297538; 510951; 2104331; 2104329; 166953 .

ピーナッツ
ピーナッツ配列

1168391 Ara h 1
MRGRVSPLMLLLGILVLASVSATHAKSSPYQKKTENPCAQRCLQSCQQEPDDLKQKACESRCTKLEYDPRCVYDPRGHTGTTNQRSPPGERTRGRQPGDYDDDRRQPRREEGGRWGPAGPREREREEDWRQPREDWRRPSHQQPRKIRPEGREGEQEWGTPGSHVREETSRNNPFYFPSRRFSTRYGNQNGRIRVLQRFDQRSRQFQNLQNHRIVQIEAKPNTLVLPKHADADNILVIQQGQATVTVANGNNRKSFNLDEGHALRIPSGFISYILNRHDNQNLRVAKISMPVNTPGQFEDFFPASSRDQSSYLQGFSRNTLEAAFNAEFNEIRRVLLEENAGGEQEERGQRRWSTRSSENNEGVIVKVSKEHVEELTKHAKSVSKKGSEEEGDITNPINLREGEPDLSNNFGKLFEVKPDKKNPQLQDLDMMLTCVEIKEGALMLPHFNSKAMVIVVVNKGTGNLELVAVRKEQQQRGRREEEEDEDEEEEGSNREVRRYTARLKEGDVFIMPAAHPVAINASSELHLLGFGINAENNHRIFLAGDKDNVIDQIEKQAKDLAFPGSGEQVEKLIKNQKESHFVSARPQSQSQSPSSPEKESPEKEDQEEENQGGKGPLLSILKAFN

ブタクサ
ブタクサ属(Ambrosia)配列

113478 Amb a 1
MGIKHCCYILYFTLALVTLLQPVRSAEDLQQILPSANETRSLTTCGTYNIIDGCWRGKADWAENRKALADCAQGFAKGTIGGKDGDIYTVTSELDDDVANPKEGTLRFGAAQNRPLWIIFARDMVIRLDRELAINNDKTIDGRGAKVEIINAGFAIYNVKNIIIHNIIMHDIVVNPGGLIKSHDGPPVPRKGSDGDAIGISGGSQIWIDHCSLSKAVDGLIDAKHGSTHFTVSNCLFTQHQYLLLFWDFDERGMLCTVAFNKFTDNVDQRMPNLRHGFVQVVNNNYERWGSYALGGSAGPTILSQGNRFLASDIKKEVVGRYGESAMSESINWNWRSYMDVFENGAIFVPSGVDPVLTPEQNAGMIPAEPGEAVLRLTSSAGVLSCQPGAPC

113479 Amb a 2
MGIKHCCYILYFTLALVTLVQAGRLGEEVDILPSPNDTRRSLQGCEAHNIIDKCWRCKPDWAENRQALGNCAQGFGKATHGGKWGDIYMVTSDQDDDVVNPKEGTLRFGATQDRPLWIIFQRDMIIYLQQEMVVTSDKTIDGRGAKVELVYGGITLMNVKNVIIHNIDIHDVRVLPGGRIKSNGGPAIPRHQSDGDAIHVTGSSDIWIDHCTLSKSFDGLVDVNWGSTGVTISNCKFTHHEKAVLLGASDTHFQDLKMHVTLAYNIFTNTVHERMPRCRFGFFQIVNNFYDRWDKYAIGGSSNPTILSQGNKFVAPDFIYKKNVCLRTGAQEPEWMTWNWRTQNDVLENGAIFVASGSDPVLTAEQNAGMMQAEPGDMVPQLTMNAGVLTCSPGAPC

113477 Amb a 1.3
MGIKQCCYILYFTLALVALLQPVRSAEGVGEILPSVNETRSLQACEALNIIDKCWRGKADWENNRQALADCAQGFAKGTYGGKWGDVYTVTSNLDDDVANPKEGTLRFAAAQNRPLWIIFKNDMVINLNQELVVNSDKTIDGRGVKVEIINGGLTLMNVKNIIIHNINIHDVKVLPGGMIKSNDGPPILRQASDGDTINVAGSSQIWIDHCSLSKSFDGLVDVTLGSTHVTISNCKFTQQSKAILLGADDTHVQDKGMLATVAFNMFTDNVDQRMPRCRFGFFQVVNNNYDRWGTYAIGGSSAPTILCQGNRFLAPDDQIKKNVLARTGTGAAESMAWNWRSDKDLLENGAIFVTSGSDPVLTPVQSAGMIPAEPGEAAIKLTSSAGVFSCHPGAPC

113476 Amb a 1.2
MGIKHCCYILYFTLALVTLLQPVRSAEDVEEFLPSANETRRSLKACEAHNIIDKCWRCKADWANNRQALADCAQGFAKGTYGGKHGDVYTVTSDKDDDVANPKEGTLRFAAAQNRPLWIIFKRNMVIHLNQELVVNSDKTIDGRGVKVNIVNAGLTLMNVKNIIIHNINIHDIKVCPGGMIKSNDGPPILRQQSDGDAINVAGSSQIWIDHCSLSKASDGLLDITLGSSHVTVSNCKFTQHQFVLLLGADDTHYQDKGMLATVAFNMFTDHVDQRMPRCRFGFFQVVNNNYDRWGTYAIGGSSAPTILSQGNRFFAPDDIIKKNVLARTGTGNAESMSWNWRTDRDLLENGAIFLPSGSDPVLTPEQKAGMIPAEPGEAVLRLTSSAGVLSCHQGAPC

113475 Amb a 1.1
MGIKHCCYILYFTLALVTLLQPVRSAEDLQEILPVNETRRLTTSGAYNIIDGCWRGKADWAENRKALADCAQGFGKGTVGGKDGDIYTVTSELDDDVANPKEGTLRFGAAQNRPLWIIFERDMVIRLDKEMVVNSDKTIDGRGAKVEIINAGFTLNGVKNVIIHNINMHDVKVNPGGLIKSNDGPAAPRAGSDGDAISISGSSQIWIDHCSLSKSVDGLVDAKLGTTRLTVSNSLFTQHQFVLLFGAGDENIEDRGMLATVAFNTFTDNVDQRMPRCRHGFFQVVNNNYDKWGSYAIGGSASPTILSQGNRFCAPDERSKKNVLGRHGEAAAESMKWNWRTNKDVLENGAIFVASGVDPVLTPEQSAGMIPAEPGESALSLTSSAGVLSCQPGAPC

ヒマラヤスギ属(Cedar)配列

493634 Cry j IB前駆体
MDSPCLVALLVFSFVIGSCFSDNPIDSCWRGDSNWAQNRMKLADCAVGFGSSTMGGKGGDLYTVTNSDDDPVNPPGTLRYGATRDRPLWIIFSGNMNIKLKMPMYIAGYKTFDGRGAQVYIGNGGPCVFIKRVSNVIIHGLYLYGCSTSVLGNVLINESFGVEPVHPQDGDALTLRTATNIWIDHNSFSNSSDGLVDVTLTSTGVTISNNLFFNHHKVMSLGHDDAYSDDKSMKVTVAFNQFGPNCGQRMPRARYGLVHVANNNYDPWTIYAIGGSSNPTILSEGNSFTAPNESYKKQVTIRIGCKTSSSCSNWVWQSTQDVFYNGAYFVSSGKYEGGNIYTKKEAFNVENGNATPHLTQNAGVLTCSLSKRC

493632 Cry j IA 前駆体
MDSPCLVALLVLSFVIGSCFSDNPIDSCWRGDSNWAQNRMKLADCAVGFGSSTMGGKGGDLYTVTNSDDDPVNPAPGTLRYGATRDRPLWIIFSGNMNIKLKMPMYIAGYKTFDGRGAQVYIGNGGPCVFIKRVSNVIIHGLHLYGCSTSVLGNVLINESFGVEPVHPQDGDALTLRTATNIWIDHNSFSNSSDGLVDVTLSSTGVTISNNLFFNHHKVMLLGHDDAYSDDKSMKVTVAFNQFGPNCGQRMPRARYGLVHVANNNYDPWTIYAIGGSSNPTILSEGNSFTAPNESYKKQVTIRIGCKTSSSCSNWVWQSTQDVFYNGAYFVSSGKYEGGNIYTKKEAFNVENGNATPQLTKNAGVLTCSLSKRC

1076242 Cry j II前駆体−杉(Japanese cedar)
MAMKLIAPMAFLAMQLIIMAAAEDQSAQIMLDSVVEKYLRSNRSLRKVEHSRHDAINIFNVEKYGAVGDGKHDCTEAFSTAWQAACKNPSAMLLVPGSKKFVVNNLFFNGPCQPHFTFKVDGIIAAYQNPASWKNNRIWLQFAKLTGFTLMGKGVIDGQGKQWWAGQCKWVNGREICNDRDRPTAIKFDFSTGLIIQGLKLMNSPEFHLVFGNCEGVKIIGISITAPRDSPNTDGIDIFASKNFHLQKNTIGTGDDCVAIGTGSSNIVIEDLICGPGHGISIGSLGRENSRAEVSYVHVNGAKFIDTQNGLRIKTWQGGSGMASHIIYENVEMINSENPILINQFYCTSASACQNQRSAVQIQDVTYKNIRGTSATAAAIQLKCSDSMPCKDIKLSDISLKLTSGKIASCLNDNANGYFSGHVIPACKNLSPSAKRKESKSHKHPKTVMVENMRAYDKGNRTRILLGSRPPNCTNKCHGCSPCKAKLVIVHRIMPQEYYPQRWICSCHGKIYHP

1076241 Cry j IIタンパク質−杉
MAMKFIAPMAFVAMQLIIMAAAEDQSAQIMLDSDIEQYLRSNRSLRKVEHSRHDAINIFNVEKYGAVGDGKHDCTEAFSTAWQAACKKPSAMLLVPGNKKFVVNNLFFNGPCQPHFTFKVDGIIAAYQNPASWKNNRIWLQFAKLTGFTLMGKGVIDGQGKQWWAGQCKWVNGREICNDRDRPTAIKFDFSTGLIIQGLKLMNSPEFHLVFGNCEGVKIIGISITAPRDSPNTDGIDIFASKNFHLQKNTIGTGDDCVAIGTGSSNIVIEDLICGPGHGISIGSLGRENSRAEVSYVHVNGAKFIDTQNGLRIKTWQGGSGMASHIIYENVEMINSENPILINQFYCTSASACQNQRSAVQIQDVTYKNIRGTSATAAAIQLKCSDSMPCKDIKLSDISLKLTSGKIASCLNDNANGYFSGHVIPACKNLSPSAKRKESKSHKHPKTVMVKNMGAYDKGNRTRILLGSRPPNCTNKCHGCSPCKAKLVIVHRIMPQEYYPQRWMCSRHGKIYHP

541803 Cry j I前駆体−杉
MDSPCLVALLVLSFVIGSCFSDNPIDSCWRGDSNWAQNRMKLADCAVGFGSSTMGGKGGDLYTVTNSDDDPVNPPGTLRYGATRDRPLWIIFSGNMNIKLKMPMYIAGYKTFDGRGAQVYIGNGGPCVFIKRVSNVIIHGLHLYGCSTSVLGNVLINESFGVEPVHPQDGDALTLRTATNIWIDHNSFSNSSDGLVDVTLSSTGVTISNNLFFNHHKVMLLGHDDAYSDDKSMKVTVAFNQFGPNCGQRMPRARYGLVHVANNNYDPWTIYAIGGSSNPTILSEGNSFTAPNESYKKQVTIRIGCKTSSSCSNWVWQSTQDVFYNGAYFVSSGKYEGGNIYTKKEAFNVENGNATPQLTKNAGVLTCSLSKRC

541802 Cry j I前駆体−杉
MDSPCLVALLVFSFVIGSCFSDNPIDSCWRGDSNWAQNRMKLADCAVGFGSSTMGGKGGDLYTVTNSDDDPVNPAPGTLRYGATRDRPLWIIFSGNMNIKLKMPMYIAGYKTFDGRGAQVYIGNGGPCVFIKRVSNVIIHGLYLYGCSTSVLGNVLINESFGVEPVHPQDGDALTLRTATNIWIDHNSFSNSSDGLVDVTLTSTGVTISNNLFFNHHKVMSLGHDDAYSDDKSMKVTVAFNQFGPNCGQRMPRARYGLVHVANNNYDPWTIYAIGGSSNPTILSEGNSFTAPNESYKKQVTIRIGCKTSSSCSNWVWQSTQDVFYNGAYFVSSGKYEGGNIYTKKEAFNVENGNATPHLTQNAGVLTCSLSKRC

イヌ
イヌ属(Canis)配列:

Can f 1
MKTLLLTIGFSLIAILQAQDTPALGKDTVAVSGKWYLKAMTADQEVPEKPDSVTPMILKAQKGGNLEAKITMLTNGQCQNITVVLHKTSEPGKYTAYEGQRVVFIQPSPVRDHYILYCEGELHGRQIRMAKLLGRDPEQSQEALEDFREFSRAKGLNQEILELAQSETCSPGGQ

血清アルブミン断片
EAYKSEIAHRYNDLGEEHFRGLVL

血清アルブミン断片
LSSAKERFKCASLQKFGDRAFKAWSVARLSQRFPKADFAEISKVVTDLTKVHKECCHGDLLECADDRADLAKYMCENQDSISTKLKECCDKPVLEKSQCLAEVERDELPGDLPSLAADFVEDKEVCKNYQEAKDVFLGTFLYEYSRRHPEYSVSLLLRLAKEYEATLEKCCATDDPPTCYAKVLDEFKPLVDEPQNLVKTNCELFEKLGEYGFQNALLVRYTKKAPQVSTPTLVVEVSRKLGKVGTKCCKKPESERMSCADDFLS

Can f 2
MQLLLLTVGLALICGLQAQEGNHEEPQGGLEELSGRWHSVALASNKSDLIKPWGHFRVFIHSMSAKDGNLHGDILIPQDGQCEKVSLTAFKTATSNKFDLEYWGHNDLYLAEVDPKSYLILYMINQYNDDTSLVAHLMVRDLSRQQDFLPAFESVCEDIGLHKDQIVVLSDDDRCQGSRD

追加のイヌアレルゲンタンパク質(NCBI entrezアクセション):

1731859

ウマ
ウマ属(Equus)配列:

1575778 Equ c1
MKLLLLCLGLILVCAQQEENSDVAIRNFDISKISGEWYSIFLASDVKEKIEENGSMRVFVDVIRALDNSSLYAEYQTKVNGECTEFPMVFDKTEEDGVYSLNYDGYNVFRISEFENDEHIILYLVNFDKDRPFQLFEFYAREPDVSPEIKEEFVKIVQKRGIVKENIIDLTKIDRCFQLRGNGVAQA

3121755 Equ c 2
SQXPQSETDYSQLSGEWNTIYGAASNIXK


ユーログリファス属(Euroglyphus)(ダニ)
ユーログリファス属配列

Eur m 1(変異体)
TYACSINSVSLPSELDLRSLRTVTPIRMQGGCGSCWAFSGVASTESAYLAYRNMSLDLAEQELVDCASQNGCHGDTIPRGIEYIQQNGVVQEHYYPYVAREQSCHRPNAQRYGLKNYCQISPPDSNKIRQALTQTHTAVAVIIGIKDLNAFRHYDGRTIMQHDNGYQPNYHAVNIVGYGNTQGVDYWIVRNSWDTTWGDNGYGYFAANINL

Eur m 1(変異体)
TYACSINSVSLPSELDLRSLRTVTPIRMQGGCGSCWAFSGVASTESAYLAYRNMSLDLAEQELVDCASQNGCHGDTIPRGIEYIQQNGVVQEHYYPYVAREQSCHRPNAQRYGLKNYCQISPPDSNKIRQALTQTHTAVAVIIGIKDLNAFRHYDGRTIMQHDNGYQPNYHAVNIVGYGNTQGVDYWIVRNSWDTTWGDNGYGYFAANINL

Eur m 1(変異体)
ETNACSINGNAPAEIDLRQMRTVTPIRMQGGCGSCWAFSGVAATESAYLAYRNQSLDLAEQELVDCASQHGCHGDTIPRGIEYIQHNGVVQESYYRYVAREQSCRRPNAQRFGISNYCQIYPPNANKIREALAQTHSAIAVIIGIKDLDAFRHYDGRTIIQRDNGYQPNYHAVNIVGYSNAQGVDYWIVRNSWDTNWGDNGYGYFAANIDL

Eur m 1(変異体)
ETSACRINSVNVPSELDLRSLRTVTPIRMQGGCGSCWAFSGVAATESAYLAYRNTSLDLSEQELVDCASQHGCHGDTIPRGIEYIQQNGVVEERSYPYVAREQQCRRPNSQHYGISNYCQIYPPDVKQIREALTQTHTAIAVIIGIKDLRAFQHYDGRTIIQHDNGYQPNYHAVNIVGYGSTQGVDYWIVRNSWDTTWGDSGYGYFQAGNNL

イチゴツナギ類(Poa)(草)配列

113562 POLLEN ALLERGEN POA P 9
MAVQKYTVALFLVALVVGPAASYAADLSYGAPATPAAPAAGYTPAAPAGAAPKATTDEQKMIEKINVGFKAAVAAAGGVPAANKYKTFVATFGAASNKAFAEALSTEPKGAAVDSSKAALTSKLDAAYKLAYKSAEGATPEAKYDDYVATLSEALRIIAGTLEVHGVKPAAEEVKATPAGELQVIDKVDAAFKVAATAANAAPANDKFTVFEAAFNDAIKASTGGAYQSYKFIPALEAAVKQSYAATVATAPAVKYTVFETALKKAITAMSQAQKAAKPAAAATGTATAAVGAATGAATAAAGGYKV

113561 POA P 9
MAVHQYTVALFLAVALVAGPAASYAADVGYGAPATLATPATPAAPAAGYTPAAPAGAAPKATTDEQKLIEKINAGFKAAVAAAAGVPAVDKYKTFVATFGTASNKAFAEALSTEPKGAAAASSNAVLTSKLDAAYKLAYKSAEGATPEAKYDAYVATLSEALRIIAGTLEVHAVKPAGEEVKAIPAGELQVIDKVDAAFKVAATAANAAPANDKFTVFEAAFNDAIKASTGGAYQSYKFIPALEAAVKQSYAATVATAPAVKYTVFETALKKAITAMSQAQKAAKPAAAVTATATGAVGAATGAVGAATGAATAAAGGYKTGAATPTAGGYKV

113560 POA P 9
MDKANGAYKTALKAASAVAPAEKFPVFQATFDKNLKEGLSGPDAVGFAKKLDAFIQTSYLSTKAAEPKEKFDLFVLSLTEVLRFMAGAVKAPPASKFPAKPAPKVAAYTPAAPAGAAPKATTDEQKLIEKINVGFKAAVAAAAGVPAASKYKTFVATFGAASNKAFAEALSTEPKGAAVASSKAVLTSKLDAAYKLAYKSAEGATPEAKYDAYVATLSEALRIIAGTLEVHGVKPAAEEVKAIPAGELQVIDKVDAAFKVAATAANAAPANDKFTVFEAAFNDAIKASTGGAYQSYKFIPALEAAVKQSYAATVATAPAVKYTVFETALKKAITAMSQAQKAAKPAAAVTGTATSAVGAATGAATAAAGGYKV

ゴキブリ配列

2833325 Cr p1
MKTALVFAAVVAFVAARFPDHKDYKQLADKQFLAKQRDVLRLFHRVHQHNILNDQVEVGIPMTSKQTSATTVPPSGEAVHGVLQEGHARPRGEPFSVNYEKHREQAIMLYDLLYFANDYDTFYKTACWARDRVNEGMFMYSFSIAVFHRDDMQGVMLPPPYEVYPYLFVDHDVIHMAQKYWMKNAGSGEHHSHVIPVNFTLRTQDHLLAYFTSDVNLNAFNTYYRYYYPSWYNTTLYGHNIDRRGEQFYYTYKQIYARYFLERLSNDLPDVYPFYYSKPVKSAYNPNLRYHNGEEMPVRPSNMYVTNFDLYYIADIKNYEKRVEDAIDFGYAFDEHMKPHSLYHDVHGMEYLADMIEGNMDSPNFYFYGSIYHMYHSMIGHIVDPYHKMGLAPSLEHPETVLRDPVFYQLWKRVDHLFQKYKNRLPRYTHDELAFEGVKVENVDVGKLYTYFEQYDMSLDMAVYVNNVDQISNVDVQLAVRLNHKPFTYNIEVSSDKAQDVYVAVFLGPKYDYLGREYDLNDRRHYFVEMDRFPYHVGAGKTVIERNSHDSNIIAPERDSYRTFYKKVQEAYEGKSQYYVDKGHNYCGYPENLLIPKGKKGGQAYTFYVIVTPYVKQDEHDFEPYNYKAFSYCGVGSERKYPDNKPLGYPFDRKIYSNDFYTPNMYFKDVIIFHKKYDEVGVQGH

2231297 Cr p2
INEIHSIIGLPPFVPPSRRHARRGVGINGLIDDVIAILPVDELKALFQEKLETSPDFKALYDAIRSPEFQSIISTLNAMQRSEHHQNLRDKGVDVDHFIQLIRALFGLSRAARNLQDDLNDFLHSLEPISPRHRHGLPRQRRRSARVSAYLHADDFHKIITTIEALPEFANFYNFLKEHGLDVVDYINEIHSIIGLPPFVPPSRRHARRGVGINGLIDDVIAILPVDELKALFQEKLETSPDFKALYDAIRSPEFQSIISTLNAMPEYQELLQNLRDKGVDVDHFIRVDQGTLRTLSSGQRNLQDDLNDFLALIPTDQILAIAMDYLANDAEVQELVAYLQSDDFHKIITTIEALPEFANFYNFLKEHGLDVVDYINEIHSIIGLPPFVPPSQRHARRGVGINGLIDDVIAILPVDELKALFQEKLETSPDFKALYDAIDLRSSRA

1703445 Bla g 2
MIGLKLVTVLFAVATITHAAELQRVPLYKLVHVFINTQYAGITKIGNQNFLTVFDSTSCNVVVASQECVGGACVCPNLQKYEKLKPKYISDGNVQVKFFDTGSAVGRGIEDSLTISNLTTSQQDIVLADELSQEVCILSADVVVGIAAPGCPNALKGKTVLENFVEENLIAPVFSIHHARFQDGEHFGEIIFGGSDWKYVDGEFTYVPLVGDDSWKFRLDGVKIGDTTVAPAGTQAIIDTSKAIIVGPKAYVNPINEAIGCVVEKTTTRRICKLDCSKIPSLPDVTFVINGRNFNISSQYYIQQNGNLCYSGFQPCGHSDHFFIGDFFVDHYYSEFNWENKTMGFGRSVE
SV

1705483 Bla g 4
AVLALCATDTLANEDCFRHESLVPNLDYERFRGSWIIAAGTSEALTQYKCWIDRFSYDDALVSKYTDSQGKNRTTIRGRTKFEGNKFTIDYNDKGKAFSAPYSVLATDYENYAIVEGCPAAANGHVIYVQIRFSVRRFHPKLGDKEMIQHYTLDQVNQHKKAIEEDLKHFNLKYEDLHSTCH

2326190 Bla g 5
YKLTYCPVKALGEPIRFLLSYGEKDFEDYRFQEGDWPNLKPSMPFGKTPVLEIDGKQTHQSVAISRYLGKQFGLSGKDDWENLEIDMIVDTISDFRAAIANYHYDADENSKQKKWDPLKKETIPYYTKKFDEVVKANGGYLAAGKLTWADFYFVAILDYLNHMAKEDLVANQPNLKALREKVLGLPAIKAWVAKRPPTDL

追加のゴキブリ配列(NCBI Entrezアクセション番号):
2580504; 1580797; 1580794; 1362590; 544619; 544618; 15315104; 1580792; 1166573; 1176397; 21047849.

アレルゲン(一般的)配列:
NCBIアクセション番号

2739154; 3719257; 3703107; 3687326; 3643813; 3087805; 1864024; 1493836; 1480457; 25910476; 25910474; 1575778; 763532; 746485; 163827; 163823; 3080761; 163825; 3608493; 3581965; 2253610; 2231297; 21047849; 3409499; 3409498; 3409497; 3409496; 3409495; 3409494; 3409493; 3409492; 3409491; 3409490; 34094104; 3409488; 3409487; 3409486; 3409485; 3409484; 3409483; 3409482; 3409481; 3409480; 3409479; 3409478; 3409477; 3409476; 3409475; 3409474; 3409473; 3409472; 3409471; 3409470; 3409469; 3409468; 3409467; 3409466; 3409465; 3409464; 3409463; 3409462; 3409461; 3409460; 3409459; 3409458; 3409457; 3409456; 3318885; 3396070 ; 3367732; 1916805; 3337403; 2851457; 2851456; 1351295; 549187; 136467; 1173367; 2499810; 2498582; 2498581; 1346478; 1171009; 126608; 114091; 2506771; 1706660; 1169665; 1169531; 232086; 4161048; 114922; 2497701; 1703232; 1703233; 1703233; 1703232; 3287877; 3122132; 3182907; 3121758; 3121756; 3121755; 3121746; 3121745; 3319925; 3319923; 3319921; 3319651; 33187104; 3318779; 3309647; 3309047; 3309045; 3309043; 3309041; 3309039; 3288200; 3288068; 2924494; 3256212; 3256210; 3243234; 3210053; 3210052; 3210051; 3210050; 3210049; 3210048; 3210047; 3210046; 3210045; 3210044; 3210043; 3210042; 3210041; 3210040; 3210039; 3210038; 3210037; 3210036; 3210035; 3210034; 3210033; 3210032; 3210031; 3210030; 3210029; 3210028; 3210027; 3210026; 3210025; 3210024; 3210023; 3210022; 3210021; 3210020; 3210019; 3210018; 3210017; 3210016; 3210015; 3210014; 3210013; 3210012; 3210011; 3210010; 3210009; 3210008; 3210007; 3210006; 3210005; 3210004; 3210003; 3210002; 3210001; 3210000; 3209999; 3201547; 2781152; 2392605; 2392604; 2781014; 1942360; 2554672; 2392209; 3114481; 3114480; 2981657; 3183706; 3152922 ; 3135503 ; 3135501; 3135499; 3135497; 2414158; 1321733; 1321731; 1321728; 1321726; 1321724; 1321722; 1321720; 1321718; 1321716; 1321714; 1321712; 3095075; 3062795; 3062793; 3062791; 2266625; 2266623; 2182106; 3044216; 2154736; 3021324; 3004467; 3005841; 3005839; 3004485; 3004473; 3004471; 3004469; 3004465; 2440053; 1805730; 2970629 ; 29591048; 2935527 ; 2935416; 809536; 730091; 585279; 584968; 2498195; 2833325; 2498604; 2498317; 2498299; 2493414; 2498586; 2498585; 2498576; 2497749; 2493446; 2493445; 1513216 ; 729944; 2498099; 548449; 465054; 465053; 465052; 548671; 548670; 548660; 548658; 548657; 2832430; 232084; 2500822; 2498118; 2498119; 2498119; 2498118; 1708296; 1708793; 416607; 416608; 416608; 416607; 2499791; 2498580; 2498579; 2498578; 2498577; 2497750; 1705483; 1703445; 1709542; 1709545; 17105104; 1352699; 1346568; 1346323; 1346322; 2507248; |1352240; 1352239; 1352237; 1352229; 1351935; 1350779; 1346806; 1346804; 1346803; 1170095; 1168701; 1352506; 1171011; 1171008; 1171005; 1171004; 1171002; 1171001; 1168710; 1168709; 1168708; 1168707; 1168706; 1168705; 1168704; 1168703; 1168702; 1168696; 1168391; 1168390; 1168348; 1173075; 1173074; 1173071; 1169290; 11610470; 1168402; 729764; 729320; 729979; 729970; 729315; 730050; 730049; 730048; 549194; 549193; 549192; 549191; 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100638; 100637; 100635; 82449; 320611; 320610; 280409; 320607; 320606; 539051; 539050; 539049; 539048; 322803; 280407; 100501; 100498; 100497; 100496; 1362137; 1362136; 1362135; 1362134; 1362133; 1362132; 1362131; 1362130; 1362129; 1362128; 100478; 21291041; 1076531; 1362049; 1076486; 2129817; 2129816; 2129815; 2129814; 2129813; 2129812; 2129805; 2129804; 2129802; 2129801; 2129800; 2129799; 479902; 479901; 2129477; 1076247; 629480; 1076242; 1076241; 541803; 541802; 280372; 280371; 1361968; 1361967; 1361966; 1361965; 1361964; 1361963; 1361962; 1361961; 1361960; 1361959; 320546; 2119763; 543622; 541804; 478825; 478824; 478823; 421788; 320545; 81444; 626037; 626028; 539056; 483123; 481398; 481397; 100733; 100732; 100639; 625532; 1083651; 322674; 322673; 81719; 81718; 2118430; 2118429; 2118428; 2118427; 419801; 419800; 419799; 419798; 282991; 100691; 322995; 322994; 101824; 626077; 414553 ; 398830 ; 1311457; 1916292 ; 1911819; 1911818; 1911659; 1911582; 467629; 467627; 467619 ; 467617 ; 915347; 1871507; 1322185; 1322183; 1047645 ; 1047647 ; 1850544 ; 1850542 ; 1850540 ; 2810417; 452742; 1842045 ; 1839305; 1836011; 1836010; 1829900; 18291049; 18291048; 18291047; 18291046; 18291045; 18291044; 1825459 ; 18010487 ; 159653 ; 1773369 ; 1769849; 1769847; 608690 ; 1040877 ; 1040875; 1438761; 1311513; 1311512; 1311511; 1311510; 1311509; 13116104; 1246120; 1246119; 1246118; 1246117; 1246116; 1478293; 1478292; 1311642; 1174278; 1174276; 1086972; 1086974; 1086976; 1086978; 1086978; 1086976; 1086974; 1086972; 999009; 999356; 999355; 994866; 994865; 913758; 913757; 913756; 913285; 913283; 926885; 807138; 632782; 601807; 546852; 633938; 544619; 544618; 453094; 451275; 451274; 407610; 407609; 404371; 409328; 299551; 299550; 264742; 261407; 255657; 250902; 250525; 1613674; 1613673; 1613672; 1613671; 1613670; 1613304; 1613303; 1613302; 1613240; 1613239; 1613238; 1612181; 1612180; 1612179; 1612178; 1612177; 1612176; 1612175; 1612174; 1612173; 1612172; 1612171; 1612170; 1612169; 1612168; 1612167; 1612166; 1612165; 1612164; 1612163; 1612162; 1612161; 1612160; 1612159; 1612158; 1612157; 1612156; 1612155; 1612154; 1612153; 1612152; 1612151; 1612150; 1612149; 1612148; 1612147; 1612146; 1612145; 1612144; 1612143; 1612142; 1612141; 1612140; 1612139; 1093120; 447712; 447711; 447710; 1587177; 158542; 1582223; 1582222; 15315104 ; 1580792 ; 886215; 15451047; 15451045; 15451043; 15451041; 15458104; 1545887; 1545885; 1545883; 1545881; 1545879; 1545877; 1545875; 166486 ; 1498496 ; 1460058; 972513; 1009442 ; 1009440 ; 1009438 ; 1009436 ; 1009434 ; 7413 ; 1421808 ; 551228; 452606 ; 32905; 1377859 ; 1364213; 1364212; 395407; 22690 ; 22688 ; 22686; 22684 ; 488605 ; 17680 ; 1052817 ; 1008445 ; 1008443 ; 992612; 706811 ; 886683; 747852 ; 939932 ; 19003 ; 1247377 ; 1247375; 1247373; 862307 ; 312284 ; 999462; 999460 ; 999458 ; 587450 ; 763064 ; 886209 ; 1176397 ; 1173557 ; 902012; 997915; 997914; 997913; 997912; 997911; 997910; 99790; 997908; 997907; 997906; 997905; 997904; 997903; 997902; 997901; 997900; 9971049; 9971048; 9971047; 9971046; 9971045; 9971044; 9971043; 9971042; 910984; 910983; 910982; 910981; 511604 ; 169631 ; 169629 ; 169627 ; 168316 ; 168314 ; 607633 ; 555616; 293902 ; 485371 ; 455288 ; 166447 ; 166445 ; 166443 ; 166435 ; 162551 ; 160780; 552080 ; 156719 ; 156715 ; 515957 ; 515956 ; 515955 ; 515954 ; 515953 ; 459163; 166953 ; 386678 ; 169865.
【0119】
特に好ましいアレルゲン/抗原としては以下が挙げられる:猫鱗屑タンパク質Fel d1;イエダニタンパク質Der Pl、Der P2及びDer P7;ブタクサタンパク質amb a 1.1、a 1.2、al.3又はal.4;ライグラスタンパク質lol p1及びlol p5;オオアワガエリタンパク質phl p1及びphl p5;バミューダグラス(Bermuda grass)タンパク質Cyn d 5;Alternaria alternateタンパク質Alt a 1、Alt a 2及びエノラーゼ(Alt a 6);カバノキタンパク質Bet v1及びP14;チャバネゴキブリタンパク質Bla g 1、Bla g 2、Bla g 3、Bla g 4、Bla g 5及びBla g 6;ヨモギタンパク質Art v 1;ロシアアザミタンパク質Sal k 1及びSal k 2;ピーナッツAra h1、Ara h2、Ara h3、Ara h4、Ara h5、Ara h6、植物プロフィリン若しくは脂質輸送タンパク質又はヒト白血球抗原。
【0120】
送達方法
製剤化されると、本発明の組成物は、種々の公知の経路及び技術を使用してin vivoで対象へ送達され得る。例えば、組成物は、注射可能な溶液、懸濁液又は乳液として提供され得、通常の針と注射器とを使用して、又は液体ジェット式注射システムを使用して、非経口の、皮下、表皮、皮内、筋肉内、動脈内、腹腔内、静脈内注射によって投与され得る。組成物は、皮膚又は粘膜組織に局所的にも(例えば経鼻的に、気管内に、腸に(intestinal)、直腸内に又は膣内に)投与され得、又は呼吸器投与若しくは肺内投与に適した微細化したスプレーとしても提供され得る。他の投与形態としては、経口投与、坐薬、舌下投与、及び能動又は受動経皮送達技術が挙げられる。
【0121】
本発明のペプチドが投与される場合、それが適切な抗原提示細胞と接触する能力を有しかつそれ(又はそれら)が個体のT細胞と接触する機会を有する体の部位に、ペプチドを投与することが好ましい。APCが投与される場合、それが個体の適切なT細胞と接触しかつ活性化する能力を有する体の部位に、APCを投与することが好ましい。
【0122】
送達レジメン
ペプチド/ポリヌクレオチド/細胞(例えば複数のペプチドを含む組成物など)の投与は、上記のような任意の適切な方法によってなされ得る。ペプチドの適切な量は、実験的に決定され得るが、典型的には、下記の範囲内である。各ペプチドの単回投与が、患者に対して有益な効果を有するのに十分であり得るが、ペプチドが1回より多く投与される場合にそれが有益であり得ることが理解され、その場合、典型的な投与レジメンは、例えば、1週間に1又は2回を6ヶ月毎に2〜4週間、又は1日1回を4から6ヶ月毎に1週間であり得る。理解されるように、各ペプチド又はポリヌクレオチド、或いはペプチド及び/又はポリヌクレオチドの組み合わせは、単独で又は併用して、患者に投与され得る。
【0123】
投与のための用量は、組成物の性質、投与経路並びに投与レジメンのスケジュール及びタイミングを含む多くの要因に依存するであろう。本発明の分子又は分子の組み合わせの適切な用量は、投与1回当たり、15μgまで、20μgまで、25μgまで、30μgまで、50μgまで、100μgまで、500μgまで、又はそれ以上のオーダーであり得る。適切な用量は、15μg未満であり得るが、少なくとも1ng、又は少なくとも2ng、又は少なくとも5ng、又は少なくとも50ng、又は少なくとも100ng、又は少なくとも500ng、又は少なくとも1μg、又は少なくとも10μgであり得る。本発明のいくつかの分子について、使用される用量はより高くてもよく、例えば、1mgまで、2mgまで、3mgまで、4mgまで、5mgまで、又はより高くてもよい。このような用量は、選択された経路による投与に適切な容量を可能にするのに適した濃度で、液体製剤中で提供され得る。
【0124】
キット
本発明はまた、容器中にキットの形態で包装された、本発明の治療における使用に適した、本明細書中に記載の構成成分の組み合わせに関する。このようなキットは、本発明の治療を可能にする一連の構成成分を含み得る。例えば、キットは、本発明の1以上の異なるペプチド、ポリヌクレオチド及び/若しくは細胞、又は本発明の1以上のペプチド、ポリヌクレオチド若しくは細胞、並びに同時投与、又は逐次投与若しくは別々の投与に適した1以上の追加の治療剤を含み得る。キットは随意に、他の適切な試薬又は使用説明書などを含み得る。
【0125】
本発明は、以下の実施例により説明される。
【実施例1】
【0126】
MHCクラスII結合調査
本調査の目的は、7つの最も一般的なヒトMHCクラスII HLA−DRB1*アロタイプ(平均的白色人種集団において見出されるアロタイプの、合計でおよそ63%をカバーする)に対して強い親和性を有するペプチドの明確な群を同定することである。イエダニ(HDM)アレルゲン、Der p 1、Der p 2及びDer p 7中の結合ペプチドを同定するために、in vitro結合アッセイを、これらのアレルゲン性タンパク質由来のペプチドのサブセットについて実施した。結合アッセイにおいて試験するためのペプチドは、まず、「ペプチドスレディング(peptide threading)」として知られるin silicoアプローチにより同定した(Biovation, Ltd.、アバディーン、スコットランド、UKにより行なわれた)。これは、配列由来の連続するペプチドの、MHCクラスII HLA−DR分子の結合溝内に適合する潜在力についての、生物情報学的な解析である。このペプチドのサブセットを、水性の酸性環境における溶解性についてプレスクリーニングし、in vitro MHCクラスII結合アッセイにおいて試験するために、最終的な44ペプチド群を選択した。
【0127】
方法
用いたアッセイは、競合的MHCクラスII結合アッセイであり、ここで各ペプチドを、調べるヒトMHCクラスIIアロタイプのそれぞれに由来する公知の対照結合物を置換するその能力について解析する。本調査において使用するアロタイプ及び対照ペプチドを表2に示す:
【0128】
【表3】

【0129】
44のHDMペプチド(表3A及び3Bに示す)のそれぞれを、競合アッセイにおいて分析し、対照ペプチドと比較した相対結合についてスクリーニングした。競合アッセイの性質に起因して、各ペプチドについてのデータは、対照ペプチドのIC50に対するそれ自体のIC50の割合として表される。したがって、対照ペプチドと同じIC50値を有するペプチドは同一の結合親和性を有し、一方1未満の割合を有するペプチドはより高い親和性を有し、1よりも大きい割合を有するものはより低い親和性を有する。
【0130】
結果
水性溶液中の溶解性は、ペプチドが効果的な治療剤であるための必須の基準である。したがって、溶解性スクリーニングの結果として、本発明者らは、複数の結合記録において非常に疎水性の高いペプチド(大きな疎水性アミノ酸残基の頻度が高い)を排除したであろう。これは、無差別のHLA−DRB1*結合物の特徴である。結合アッセイからのデータを表3Bに示す。各ペプチドの相対的結合を、本調査におけるアロタイプのそれぞれについて示す。データは、試験した44ペプチドのうち24が、1以上のMHCクラスIIアロタイプに結合したことを示す。様々な交差反応性が見られ、5ペプチドが1つのアロタイプにのみ結合し、8ペプチドが2つに結合し、9ペプチドが3つに結合し、2ペプチドが4つの異なるMHCクラスIIアロタイプ(赤)に結合した。MHC構造の相同性を介して、このようなペプチドが、試験されなかった類似のアロタイプに結合する能力を有するであろうことも、予期されるであろう。これは、本調査におけるいくつかの場合において、DRBl*0101、*0401、*0701及び*1101に対するペプチドの交差反応性において見ることができる。また結合アッセイの水性溶液中の最も高い濃度におけるペプチドの溶解性状態も示す。値は、不溶性の白色沈殿物が見られる最も低い濃度を示す。本アッセイにおいて、沈殿物の形成の顕著な非特異的な影響は無いようにみえる。高い濃度で沈殿するいくつかのペプチドも、MHCクラスIIに結合する;しかし、いくつかはまた対照ペプチドと競合する能力を示さない。沈殿物を形成しやすいペプチドが、たくさんの疎水性残基の存在により、高い親和性及び無差別の結合を示し得ることが予期される。
【0131】
ペプチドの%純度を表3Aに示す。純度が60%〜90%まで様々であったことから、これは重要である。比較的純粋でない場合、これはペプチドが競合する能力にかなり影響を及ぼすであろう。例えば、HDM23A及びHDM32は低い親和性結合を示す;しかし、それらは他のHDMペプチドと比較して低い純度(それぞれ66.7%及び68.7%)である。したがって、純度を考慮すれば、実際にはそれらは、より高い純度のペプチドと同等の親和性を有し得る。
【0132】
いくつかのMHCクラスIIアロタイプが、他よりも多くのペプチドに結合することがみられ得る;このことはおそらく、異なるMHCクラスII結合溝内のポケットの位置の間に多様性が存在することから、予期されるものである。しかし、様々な対照ペプチドの親和性の間に、多数のよく特徴付けられた相違も存在する。明らかに、高親和性対照ペプチドは、競合HDMペプチドによって置換することがより困難であり、その結果、より少ない数の結合ペプチドが同定されることとなるであろう。このことは、本調査において提供するデータにより示すことができる。例えば、インフルエンザ血球凝集素307−319対照ペプチドは、アロタイプに従って様々な親和性を有し、DRBl*0101>*0401>*0701>*1101である。このことは、各アロタイプへの結合物の数に反映され、DRBl*0101は結合物の数が最も少なく(5)、DRBl*1101は最も多い(14)。さらに、DRBl*1501についての結合アッセイは、このアロタイプに対するミエリン塩基性タンパク質85−99の高い親和性に起因して、非常にストリンジェントである。高ストリンジェンシーのスクリーニングにおいて、Fel d 1ペプチドEQVAQYKALPVVLENA(以前の調査において試験した)は、0.97の割合を与え、このことは高親和性結合物がこのストリンジェンシーにおいて同定され得ることを示した。
【0133】
また、より低い親和性の結合物を同定するために、より低ストリンジェントな条件下でもアッセイを行なった。このアロタイプに対して試験した場合、全てのDer p結合ペプチドが高い割合を有することが見られ、それらが、対照ペプチドと比較して低親和性の結合物であることが示された。DQA1*0102/DQB1*0602結合アッセイでは、DRアッセイにおいて使用したものと比較してより低い親和性の、ヒトインスリンのB鎖由来のペプチドを使用する。このことは、DQアッセイが非常に高感度であり、このMHCクラスIIアロタイプに対する最も強い結合物について非常に低い割合値を生じさせる傾向があることを決定する。この感度は、スクリーニングした群内においてDQ結合ペプチドの数が相対的により多いことも説明する。最後に、より綿密な分析において、DRB1*0101、*0401、*0701スーパーファミリーに対するリガンドとして同定されたペプチドが、このファミリーのアロタイプへの無差別的な結合物に特徴的なモチーフを組み込んでいることが見出され、ここでP1=Y、F、W、L、I、V、又はM(大きな芳香族残基又は疎水性残基)、P6=S、T、C、A、P、V、I、M(小さな、非荷電残基)である。全てのアロタイプ又はこれら3アロタイプの組み合わせに対する結合物として同定された16ペプチド(例えばHDM 21B RGKPFQLEAVFEANQNT)のうち、14(87.5%)がこのモチーフを含み、このことはこれらが1−4−7アロタイプに対し様々な親和性を有する、無差別的な結合物であることを示唆する。
【0134】
結論
様々なペプチドが、試験したMHCクラスIIアロタイプに結合する能力を有することが示され、それらのペプチドは、CD4+ T細胞のin vitro増殖を刺激する能力、及びT細胞のサイトカイン分泌を刺激する能力について試験することができる。
【0135】
【表4−1】

【0136】
【表4−2】

【0137】
【表4−3】

【0138】
【表4−4】

【0139】
【表4−5】

【実施例2】
【0140】
相同性検索
MHCクラスII結合として上で同定した24ペプチドのそれぞれの配列を使用し、親配列が由来するイエダニアレルゲン群中の別のタンパク質の配列を調べた。例えば、表3A中のペプチドHDM01はDer p 1由来であり、したがってHDM01の配列を使用し、Der f 1中の相同配列について調べた。同じ手続を、上で同定した24ペプチド全てに対して適用した。実施例1及び実施例2において同定したペプチドを表4から6に示す。
【0141】
【表5】

【0142】
【表6】

【0143】
【表7】

【0144】
表4において、Der p1の配列(「親における残基」の位置はこれに由来する)は、NCBIアクセション番号P08176を有する公的に入手可能な配列である。Der p 2(表5)及びDer p 7(表6)の対応する配列は、それぞれNCBIアクセション番号P49278及びP49273である。Der f 1についての配列は、NCBIアクセション番号P16311から取得し、Der f 2はNCBIアクセション番号Q00855から取得し、Der f 7はNCBIアクセション番号Q26456から取得する。
【実施例3】
【0145】
MHCクラスII結合調査
本調査の目的は、7つの最も一般的なヒトMHCクラスII HLA−DRB1*アロタイプ(平均的白色人種集団において見出されるアロタイプの、合計でおよそ63%をカバーする)に対して強い親和性を有するペプチドの別個の群を同定することである。主要イエダニアレルゲンDer p 1、Der p 2及びDer p 7中の結合ペプチドを同定するために。ペプチドは、市販のEpiMatrixアルゴリズム(EpiVax Inc.)を使用して、「ペプチドスレディング」として知られるin silicoアプローチにより同定した。これは、配列由来のペプチドの、MHCクラスII HLA-DR分子の結合溝内に適合する潜在力についての、生物情報学的な解析である。EpiMatrixは、任意のポリペプチド配列由来の、9アミノ酸重なり合う10アミノ酸長のセグメントを、選択したMHC分子それぞれへの結合の推定確率によりランク付けする、マトリクスベースのアルゴリズムである。(De Grootら、AIDS Research and Human Retroviruses 13:539-41 (1997))。マトリクスモチーフを作り出す手順は、Schaferら、16 Vaccine 1998 (1998)により公開された。本実施例において、HLA DR1、DR2、DR3、DR4、DR7、DR8、DR11、DR13及びDR15について結合能を評価する。タンパク質配列中の各10マーのフレームを採点することにより、推定MHCリガンドを選択する。この点数は、10マーの配列を、各MHC対立遺伝子に結合することが知られている10アミノ酸の配列のマトリクスと比較することにより得られる。後ろ向き調査は、EpiMatrixが、公開されているMHCリガンドを正確に予測することを実証した(Jesdaleら、Vaccines '97 (Cold Spring Harbor Press, Cold Spring Harbor, N.Y., 1997))。複数のMHC分子に結合するペプチドをうまく予測できることも確認した。
【0146】
選択したMHC分子への結合の推定確率は、EpiMatrixにより次のように計算する。ペプチドを、所定のMHC対立遺伝子に対する既知のMHC結合物と比較して、各アミノ酸について結合の相対的な促進又は阻害を推定することにより、採点する。この情報をペプチド全体にわたって合計し、サマリースコア(EMXスコア)をペプチド全体に割り当てる。EMXスコアを既知のMHCリガンドのスコアと比較した後、EpiMatrixは「推定結合確率」(EBPと略記するが、厳密には確率ではない)に到達する。EBPは、所定のMHC分子に結合するであろう、高い又はより高いEpiMatrixスコアを有するペプチドの割合を記述する。EBPは、100%(結合する可能性が非常に高い)から1%未満(結合する可能性が非常に低い)にわたる。
【0147】
EpiMatrix分析を、NCBIデータベースに公開されるようなDer p 1(NCBIアクセション番号P08176)の配列全体について実施した。この分析で、良好なMHCクラスII結合を有すると予測される、上記配列に由来する中核的ペプチド(及びそれらの隣接する配列)を同定した。これらの配列を下記表7Aに示す。表7B及び表7Cは、それぞれDer p 2及びDer p 7の公知の配列(NCBIアクセション番号p49278及びP49273)の同等の分析のための配列を示す。
【0148】
表7A〜C中:「配列中の残基」は、分析した配列内のペプチドの位置を与える。中核的ペプチド(太字の中央のアミノ酸)は、分析中に同定された実際の結合配列を規定する。安定化用の隣接する残基(flanks)(N末端及びC末端、太字でない)を、中核配列と共に使用するために含めたが、これらは典型的にはペプチドの製造を助けるために必要である。「ヒット数」は、配列内の、試験した全てのMHC型に対する高い予測結合親和性の数を言う。「EpiMatrixクラスタースコア」は、クラスターの長さに対して標準化したヒット数から誘導される。したがってクラスタースコアは、無作為のペプチドスタンダードに対し、予測集合MHC結合特性における、過剰又は不足である。10以上のスコアを、広いMHC結合特性を示すとみなす。Epivaxは、エピトープを含むペプチドの疎水性も分析した。1よりも大きいスコアは、投与及び/又は製造に適さないとみなす。
【0149】
【表8−1】

【0150】
【表8−2】

【0151】
【表8−3】

【実施例4】
【0152】
さらなる試験のためのペプチドの選択
実施例1から3において同定したペプチド及びエピトープに基づき、本発明者らは、さらなる試験のために、表8に示すペプチドを選択した。選択したペプチドのいくつかは、実施例1から3のペプチドの変異体であるとみなすことができるが、本発明のペプチドであるともみなされる。特に、表8において太字の残基は、親タンパク質の天然の配列における対応する残基からの変更を示す。これらの変更は、ペプチドダイマーの形成を減少させ、T細胞エピトープとしてのペプチドの機能性を損なうことなく溶解性を改善する。示した変更は、示すとおり、セリン(S)又は5−アミノ酪酸(Б)、又はシスチン
【0153】
【数1】

【0154】
での、天然の配列中のシステイン(C)の置換である。
【0155】
また、いくつかの配列は、実施例1から3のペプチドの配列と比較して、それらが由来する親タンパク質のより多い又はより少ない残基を含み得る。したがって、このような配列は、実施例1から3のペプチドのトランケーション変異体又は伸長変異体を表すとみなすことができる。例えば、ペプチドHDM03Fは、Der p1の残基(resides)149〜165に対応する。HDM03Eは、残基149〜167に対応する。したがって、HDM03Fは、HDM03EのN末端から2残基を除去することにより形成されたHDM03Eのトランケーション変異体であるとみなすことができる。表8における「親における残基」の位置とは、表4から7において使用されるような、Der p 1、Der p 2及びDer p 7の配列を言う。表8に示す、N末端のグルタミン酸(E)残基を有するこれらのペプチド(例えばHDM03K、L、V及びW)は、グルタミン酸をピログルタミン酸で置換し、ペプチドの機能に影響することなく、製造中の安定性を改善させることもできる。これらのペプチドのさらなる試験(実施例5)からのデータは、典型的には、このような置換を行なったペプチドを使用して取得する。
【0156】
【表9−1】

【0157】
【表9−2】

【0158】
【表9−3】

【実施例5】
【0159】
サイトカイン放出アッセイ及びペプチドの組み合わせの選択
実施例3からのペプチドを使用するペプチド刺激に応答した、PBMCからのサイトカイン分泌プロファイルを分析する。サイトカイン放出アッセイからの上清を、ELISAアッセイを用いて、2つのサイトカイン(IFN−γ及びIL−13)の存在について試験する。示したペプチドを使用するペプチド刺激に応答した、PBMCからのサイトカイン分泌プロファイルを分析した。サイトカイン放出アッセイからの上清を、ELISAアッセイ又は多重ビーズアレイアッセイのいずれかを用いて、2つのサイトカイン(IFN−γ及びIL−13)の存在について試験した。
【0160】
典型的なサイトカイン放出アッセイは、対象当たり40×10個のPBMCを必要とする。より詳細には、適切な抗原又はペプチド濃度の200μg/ml溶液250μlを、48ウェルプレートの適切なウェル中に分配する。プレートを、加湿5%COインキュベーターで最長4時間、37℃でインキュベートする。次いで5×10細胞/mlのPBMC懸濁液250μlを各ウェルに加え、プレートを5日間インキュベーターへ戻す。刺激の後、培養上清のサンプルを、標準的プロトコールに従い、ELISA又は多重ビーズアッセイにより試験するために回収する。
【0161】
各ペプチドについてウェル中で産生されたサイトカインの量が100pg/ml(すなわち、1.25×10個の細胞当たり100pg)を超えたときには、そのペプチドに対するIL−13及びIFN−γ応答を、陽性T細胞エピトープとして採点した。したがって、ある個体からの細胞が、IL−13又はIFN−γのいずれかについて100pg/mlよりも高い応答を生じた場合、その個体がペプチドに応答したとみなした。各ペプチドに対する応答者の割合を図2に示す。
【0162】
100pg/mlよりも高いIL−13又はIFN−γ応答を有する個体の割合による、上位5つのペプチドは、HDM203B、HDM201、HDM205、HDM203A及びHDM202、及び(配列番号83、80、85、82及び81)である。
【0163】
HDM203A及び203Bは、セリンでシステイン(C末端から3番目の残基)を置換し、より良い製造可能性及び安定性を達成するよう改変した、203Bと同じ配列の変異体である。したがって、ペプチドの好ましい組み合わせは、少なくとも1つのこれらのペプチド又はそれらの変異体を含むべきである。
【0164】
次に最も強力なペプチドは、HDM09A、HDM03D、HDM03E、HDM101、HDM101A、HDM101B(配列番号5、51、52、72、73及び74)である。好ましいペプチドの組み合わせは、典型的には、この群から選択される、少なくとも1の追加のペプチドを含み得る。この群のうち、HDM03D及びHDM03Eは、セリン及びアミノ酪酸(それぞれ)でシステイン(Der p 1の天然の配列のC末端から5番目の残基)を置換し、より良い製造可能性及び安定性を達成した、互いの配列変異体である。これらの配列は、同等とみなされる。
【0165】
HDM03のさらなる変異体、すなわちHDM03V及びHDM03W(配列番号100及び101)も、適しているとみなされる。これらの変異体は、HDM03DのC末端の最後の11又は10(それぞれ)残基までのトランケーションを含む断片である。これらのペプチドは、上記アッセイには含まれていないが、試験をすると、HDM03Dと少なくとも同等であるとみなされる(データは示さない)。
【0166】
HDM101、HDM101A、及びHDM101Bも、互いの配列変異体であり、HDM101中のシステイン(N末端から3番目の残基)を、HDM101Aはセリンで置換し、HDM101Bはアミノ酪酸で置換している。3つのHDM101系ペプチドは全て同等とみなされ、HDM101A又はHDM101Bが製造可能性及び安定性のためには好ましい。
【0167】
試験した残りのペプチドのうち、次のものは試験した個体の>25%において応答がみられた:HDM01 [Der p1]、HDM01A [Der p1]、HDM06A [Der p2]、HDM07 [Der p1]、HDM19A [Der p2]、HDM21A [Der p2]、HDM23C [Der p2]、HDM26B [Der p2]、HDM35A [Der p7]、HDM48 [Der p7]、HDM51A [Der f 7]、HDM102A [Der p1]、HDM204 [Der p1]及びHDM206 [Der p1](それぞれ配列番号1、48、54、56、57、9、62、63、65、21、24、76、84、及び86)。好ましいペプチドの組み合わせは、典型的には、この群から選択される少なくとも1の追加のペプチドを含み得る。どの追加のペプチドを混合物に加えるかを考える場合、先の群はDer p 1により占められるため、この最後の群からの代表は、好ましくはDer p2及びDer p7からのエピトープから選択すべきである。HDM26B [Der p2]及びHDM 35A [Der p7]が特に好ましい。追加の調査(データは示さない)は、これらがそれぞれDer p 2及びDer p 7由来の最も優良なペプチドであることを実証している。
【0168】
図3は、HDM201、HDM202、HDM203B及びHDM205の中核的な混合物に応答する個体数を示す。HDM03D及びHDM101Aの添加の増加効果、並びにHDM26B及びHDM35Aの添加のさらなる増強効果も示される。第二及び第三のペプチド群からのエピトープの添加の利点が明確に示される。
【0169】
重要なことに、中核的な混合物へのペプチド03D、26B、35A、101Aの添加は、4個体を非応答者から応答者へと転換した。ほとんどの人々はこのペプチド群に対して3又は4の応答を示すことから、ペプチド201、202、203B又は205のうち1つを混合物から除いても、提案されている混合物に対する全応答者数は減少しないであろうことも明らかである。このことは図4(HDM201、HDM203B及びHDM205の中核的な混合物について類似の結果を示す)において実証されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも4のポリペプチドを含む、寛容化によるイエダニに対するアレルギーの予防又は治療用組成物であって、該ポリペプチドが以下のいずれかから独立に選択される組成物:
(i)HDM203B(配列番号83)、HDM201(配列番号80)、HDM205(配列番号85)、HDM203A(配列番号82)、HDM202(配列番号81)、配列番号1から79、84、若しくは86から104(すなわち配列番号1から104のいずれか1つである)のいずれかのポリペプチド;又は
(ii)(i)に記載のポリペプチドの変異体であって、ここで前記変異体は、以下からなる領域を含む9から30アミノ酸長のポリペプチドである変異体:
−(i)の配列のいずれか;若しくは
−(i)の配列のいずれかに対して個体を寛容化することができる配列である、(i)の配列のいずれかに対し少なくとも65%の相同性を有する配列;又は
(iii)(i)に記載のポリペプチドの変異体であって、ここで前記変異体は、以下のいずれかを表す配列からなる領域を含む9から30アミノ酸長のポリペプチドである変異体:
−(i)の配列のいずれかの断片;若しくは
−(i)の配列のいずれかの断片のホモログであり、該配列は(i)の配列のいずれかに対して個体を寛容化することができ、少なくとも9アミノ酸の長さであり、前記ホモログは(i)の配列のいずれか中の任意の9連続するアミノ酸に対し少なくとも65%の相同性を有するホモログ。
【請求項2】
組成物が以下である、請求項1に記載の組成物:
a)集団内のイエダニアレルギー個体群の少なくとも50%又は少なくとも60%を寛容化することができる;及び/又は
b)請求項1(i)から選択されるポリペプチド又は請求項1(ii)若しくは1(iii)において定義されるそれらの変異体の、少なくとも4つを含む;及び/又は
c)全部で13までの特有の/異なるポリペプチドである少なくとも1つのさらなるポリペプチドを含み、ここでさらなるポリペプチドは以下である:
−(a)において選択されない上記配列番号1から104のいずれか中の少なくとも9以上連続するアミノ酸に対し、少なくとも65%の配列同一性を有する配列を含む;及び
−9から30アミノ酸長である;
及び/又は
d)最大で13までのポリペプチドを含む。
【請求項3】
9から20又は13から17アミノ酸長である請求項2(c)に記載のポリペプチドを少なくとも1つ含み、及び/又は前記ポリペプチドが配列番号1から104のいずれか中の少なくとも9以上連続するアミノ酸に対し少なくとも70%の配列同一性を有する、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
配列番号80、81、82、83及び85のポリペプチド又は請求項1(ii)若しくは(iii)において定義されるそれらの変異体から選択される少なくとも1のポリペプチドを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
配列番号82及び83のポリペプチド又は変異体が1以下しか選択されないという条件で、配列番号80、81、82、83及び85のポリペプチド又は請求項1(ii)若しくは(iii)において定義されるそれらの変異体から独立に選択される少なくとも2、3又は4のポリペプチドを含む、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
配列番号5、51、52、100、101、72、73、74のいずれかのポリペプチド又は請求項1(ii)若しくは(iii)において定義されるそれらの変異体から選択される少なくとも1の追加のポリペプチドを含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
少なくとも1の追加のペプチドが、配列番号51、73、100及び101のいずれかのポリペプチド又は請求項1(ii)若しくは(iii)において定義されるそれらの変異体から選択される、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
配列番号1、9、21、24、48、54、56、57、62、63、65、76、84及び86のいずれかのポリペプチド又は請求項1(ii)若しくは(iii)において定義されるそれらの変異体から選択される少なくとも1の追加のポリペプチドを含む、請求項6又は7に記載の組成物。
【請求項9】
少なくとも1の追加のペプチドが、配列番号63及び65のいずれかのポリペプチド又は請求項1(ii)若しくは(iii)において定義されるそれらの変異体から選択される、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
a)配列番号83及び82のポリペプチド、又は請求項1(ii)若しくは(iii)において定義されるそれらの変異体のうち少なくとも1つ;及び
b)配列番号80、81及び85のポリペプチド又は請求項1(ii)若しくは(iii)において定義されるそれらの変異体のうち少なくとも2つ;及び随意に
c)配列番号51、73、100及び101のポリペプチド又は請求項1(ii)若しくは(iii)において定義されるそれらの変異体のうち少なくとも1つ;及び
d)配列番号63及び65のポリペプチド又は請求項1(ii)若しくは(iii)において定義されるそれらの変異体のうち少なくとも1つ
からなる、請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項11】
(c)の少なくとも1のポリペプチドが配列番号101のポリペプチドである、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
1以上のポリペプチドが以下から選択される1以上の修飾を有する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物:
(i)N末端アセチル化;
(ii)C末端アミド化;
(iii)アルギニン及び/又はリジンの側鎖アミン上の1以上の水素の、メチレン基での置換;
(iv)糖鎖付加;及び
(v)リン酸化。
【請求項13】
少なくとも1のペプチドが、可溶性となるよう、
i)ペプチドのT細胞エピトープに隣接する残基のN末端側:ペプチドが由来するタンパク質の配列中の前記残基のすぐN末端側の2から6連続するアミノ酸に対応する1から6連続するアミノ酸;及び/又は
ii)ペプチドのT細胞エピトープに隣接する残基のC末端側:ペプチドが由来するタンパク質の配列中の前記残基のすぐC末端側の1から6連続するアミノ酸に対応する1から6連続するアミノ酸;又は
iii)ペプチドのT細胞エピトープに隣接する残基のN末端側及びC末端側の両方、アルギニン、リジン、ヒスチジン、グルタミン酸及びアスパラギン酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸
を含むように操作されており、
ポリペプチドが少なくとも3.5mg/mlの溶解性を有し、T細胞エピトープが3.5mg/ml未満の溶解性を有する、請求項1〜12のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項14】
少なくとも1のペプチドが、可溶性となるよう、さらに
i)ペプチドの天然の配列中の任意のシステイン残基がセリン又は2−アミノ酪酸で置換されている;及び/又は
ii)T細胞エピトープ中に含まれない、ペプチドの天然の配列中のN末端又はC末端の3アミノ酸までにおいて任意の疎水性残基が欠失している;及び/又は
iii)T細胞エピトープ中に含まれない、ペプチドの天然の配列中のN末端又はC末端における4アミノ酸までにおいて配列Asp−Glyを含む任意の2連続するアミノ酸が欠失している
ように操作されている、請求項1〜13のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項15】
各ポリペプチドが、0.03から200nmol/ml、0.3から200nmol/ml又は30から120nmol/mlの範囲の濃度を有する、請求項1〜14のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項16】
寛容化によるイエダニに対するアレルギーの予防又は治療用組成物であって、発現されると請求項1〜14のいずれか1項において定義される組成物の産生を引き起こす、少なくとも3のポリヌクレオチド配列を含む組成物。
【請求項17】
異なるポリペプチドを発現することができる各ポリヌクレオチド配列が同じ又は異なるポリヌクレオチドベクター中に存在する、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
それぞれ請求項1において定義される異なるポリペプチドをコードする少なくとも3のポリヌクレオチド配列、及び随意に請求項2において定義される異なるポリペプチドをコードする1以上のさらなるポリヌクレオチド配列を含む、寛容化によるイエダニに対するアレルギーの予防又は治療用ベクター。
【請求項19】
それぞれ請求項1又は2において定義される異なるポリペプチドをコードする4から13の異なるポリヌクレオチド配列を含み、配列番号82及び83のポリペプチドが1以下しか選択されないという条件で、少なくとも4のポリヌクレオチド配列が、それぞれ配列番号80、81、82、83及び85から選択される異なるポリペプチドをコードする、寛容化によるイエダニに対するアレルギーの予防又は治療用ベクター。
【請求項20】
配列番号82及び83のポリペプチド又は変異体が1以下しか選択されないという条件で、少なくとも1、2、3又は4のポリペプチドが、配列番号80、81、82、83及び85のポリペプチド又は請求項1(ii)若しくは(iii)において定義されるそれらの変異体から独立に選択され、ここで異なる各ポリペプチドは、寛容化によるイエダニに対するアレルギーの予防又は治療における、同時使用、別々の使用、又は逐次使用用である、4から13のポリペプチドを含む製品。
【請求項21】
配列番号82及び83のポリペプチドが1以下しか選択されないという条件で、少なくとも4のポリヌクレオチド配列が、それぞれ配列番号80、81、82、83及び85から選択される異なるポリペプチドをコードし、異なる各ポリペプチドが、ヒトにおけるイエダニに対するアレルギーの予防又は治療における、同時使用、別々の使用、又は逐次使用用である、それぞれ請求項1又は2において定義される異なるポリペプチドをコードする、4から13のポリヌクレオチド配列を含む製品。
【請求項22】
請求項1〜17のいずれか1項に記載の組成物;請求項18若しくは19のいずれか1項に記載のベクター;又は請求項20若しくは21のいずれか1項に記載の製品;及び医薬上許容可能な担体若しくは希釈剤を含む、寛容化によるイエダニに対するアレルギーの予防又は治療用医薬製剤。
【請求項23】
経口投与、経鼻投与、経皮投与、皮下投与、舌下投与、皮内投与、頬側投与又は吸入若しくは注射による投与のために製剤化された、請求項22に記載の組成物、ベクター又は製品。
【請求項24】
さらなるポリペプチドアレルゲンに対する個体の寛容化用のさらなるポリペプチドアレルゲンをさらに含む、請求項1〜17のいずれか1項において定義される組成物、又は請求項20若しくは21において定義される製品。
【請求項25】
T細胞が請求項1において定義されるポリペプチドを認識するか否を決定するin vitroの方法であって、前記T細胞を前記ポリペプチドと接触させる工程、及び前記T細胞が前記ポリペプチドにより刺激されるか否かを検出する工程を含む方法。
【請求項26】
個体がある状態を有する又はある状態の危険があるか否かを決定するin vitroの方法であって、ここで前記状態がイエダニアレルゲンに応答したアレルギー症状により特徴付けられ、方法が、請求項1〜17のいずれか1項において定義される組成物に応答するT細胞を個体が有するか否かを試験する工程、それにより該個体がある状態を有する又はある状態の危険があるか否かを決定する工程、を含む方法。
【請求項27】
前記組成物に対するT細胞免疫応答が、組成物とT細胞との相互作用が可能な条件下で、対象から採取されたサンプル中のT細胞と組成物とを接触させる工程;並びに任意のT細胞が刺激されるか否かを決定し、及びそれによりT細胞免疫応答が存在するかしないかを決定する工程、により測定される、請求項26に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2010−536333(P2010−536333A)
【公表日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−520628(P2010−520628)
【出願日】平成20年8月15日(2008.8.15)
【国際出願番号】PCT/GB2008/002780
【国際公開番号】WO2009/022156
【国際公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【出願人】(509330965)サーカッシア リミテッド (7)
【Fターム(参考)】