説明

アーチ橋及びアーチ橋の架設方法

【課題】架設中のアーチ部の重量を軽量化することが可能なアーチ橋を提供する。
【解決手段】アーチ部2によって支持されるアーチ橋1であって、アーチ部2は、複数の型枠本体部21を接合して形成されるアーチ外殻部20と、アーチ外殻部20の端部間を弦状に連結する連結材22と、型枠本体部21の内部のセメント系混合材料によって形成される充填部24とを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アーチ部によって橋梁全体が支持されるアーチ橋及びアーチ橋の架設方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
アーチ部によって支持されるアーチ橋は、アーチ部に垂直に作用する荷重を円弧方向の圧縮力に変換してアーチ部の端部で支持させる構造であり、このアーチ効果はアーチ形状が完成して初めて発揮されるものである。
【0003】
このため、アーチ部が完成するまでは、特許文献1などに記載されているように、橋梁を架設する谷底から支保架台を組み上げて構築中のアーチ部を支持させる必要がある。
【0004】
また、特許文献2に記載されているように、両端からワイヤで支えながらアーチを延ばしていく方法もある。
【特許文献1】特開平9−328719号公報
【特許文献2】特開2000−45231号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、架設地点で支保架台を組み上げて下方からアーチ部を支持させる方法では、支保架台が高層となることが多く工期及び工費が嵩むうえに、高所作業が多くなるため作業能率が低下する傾向にある。
【0006】
また、両岸からアーチを張り出させて架設する方法では、張出部を支持させるためのワイヤの反力部を両岸に構築しなければならず、工期及び工費が嵩むうえに反力部を構築する場所を狭い岸壁に確保することが難しいという問題がある。
【0007】
さらに、予めアーチ状に組み立てられたアーチ部をクレーンで吊り上げて設置する方法も知られているが、スパンが長くなるに従ってアーチ部の重量は増加するため、揚重能力の制限から長スパンのアーチ橋には適用が難しいという問題がある。
【0008】
そこで、本発明は、架設中のアーチ部の重量を軽量化することが可能なアーチ橋及びアーチ橋の架設方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するために、本発明は、アーチ部によって支持されるアーチ橋であって、前記アーチ部は、複数の型枠本体部を接合して形成されるアーチ外殻部と、前記アーチ外殻部の端部間を弦状に連結する連結材と、前記型枠本体部の内部のセメント系混合材料によって形成される充填部とを有することを特徴とする。
【0010】
ここで、前記アーチ外殻部から垂下させた鉛直材によって吊り下げられた主桁部の両端をアーチ外殻部の両端に接合させることができる。
【0011】
また、本発明は、アーチ部によって支持されるアーチ橋の架設方法において、前記アーチ部の底板及び両側壁を形成する複数の型枠本体部を製作し、複数の型枠本体部をアーチ状に並べて接合してアーチ外殻部を組み立て、そのアーチ外殻部の端部間を連結材によって弦状に連結し、前記アーチ橋の架設位置に一体に組み立てられた前記アーチ外殻部を設置し、前記型枠本体部の内部にセメント系混合材料を充填することを特徴とする。
【0012】
ここで、前記アーチ外殻部を前記アーチ橋の架設位置に設置した後に、前記アーチ外殻部から垂下させた鉛直材に主桁部を吊り下げてその上に床版部を構築することができる。
【発明の効果】
【0013】
このように構成された本発明は、アーチ橋のアーチ部がアーチ外殻部と充填部とに分かれており、アーチ外殻部の端部間は連結材によって連結されている。
【0014】
そして、この連結材によってアーチ外殻部の形状が保持されるので、アーチ外殻部を架設位置に設置する前にアーチ状に組み立てて吊り上げることが可能になって、アーチ橋のスパンが長い場合であっても揚重重量を抑えることができる。
【0015】
また、アーチ外殻部から吊り下げた主桁部の両端をアーチ外殻部の端部に接合することによって、アーチ部に発生する応力を主桁部に負担させることができるので、連結材の耐荷能力を主桁部が接合されるまでに発生する応力を負担する部材程度に抑えることができる。
【0016】
さらに、型枠程度の軽量化されたアーチ外殻部を架設位置に設置した後に型枠本体部にセメント系混合材料を充填すればよいので、スパンが長い場合であっても揚重重量を抑えることができる。
【0017】
また、アーチ状に形成されたアーチ外殻部を設置した後に主桁部及び床版部を構築すればよいので、アーチ外殻部を支保工として利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の最良の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0019】
本実施の形態で説明するアーチ橋1は、図3に示すようにアーチ部2に弦状に床版部3を形成した構造のものである。
【0020】
このアーチ橋1は、アーチ部2によって橋梁全体が支持される構造であり、床版部3を設置する主桁部4は、アーチ部2の長手方向(橋軸方向)に間隔を置いて複数、垂下させた鋼ワイヤやPC鋼材などの鉛直材5,・・・によって支持されている。
【0021】
この鉛直材5を介してアーチ部2に作用した荷重は、アーチ部2の円弧方向に伝達されて両端に達し、アーチ部2の両端を固定したアーチアバット8,8を介して地盤で支持される。
【0022】
このアーチ部2は、図1(a)に示すような複数の型枠本体部21A〜21Dを接合して形成されるアーチ外殻部20と、アーチ外殻部20の両端を弦状に連結する連結材22と、図5に示すように型枠本体部21の内部のセメント系混合材料によって形成される充填部24とから主に構成されている。
【0023】
この型枠本体部21は、図1(a)のA−A線断面図である図1(b)に示すように、底板211とその両端に立設される側壁212,212とから断面視略U字型に形成される。
【0024】
この型枠本体部21A〜21Dは、それぞれがアーチ部2の一部となるように円弧状に形成されており、両端に配置される型枠本体部21A,21Dの端部は、アーチアバット8,8上に載置されて荷重を伝達させ易いようにブロック状に形成されている。
【0025】
また、型枠本体部21は、工場などでコンクリート等のセメント系混合材料や鋼材を使用して製作することができるが、可能な限り軽量化して一体に組み立てた後も容易に設置できるようにするのが好ましい。
【0026】
例えば、セメント系混合材料として、超高強度の繊維補強セメント系混合材料を使用して型枠本体部21を製作する。
【0027】
この繊維補強セメント系混合材料は、セメントと、骨材粒子と、ポゾラン系反応粒子と、分散剤とを含有する組成物を水と混合することにより得られるセメント系マトリックスに、金属繊維を混入して製作する。
【0028】
ここで、前記骨材粒子には、最大粒度径が3.0mm以下、好ましくは2.5mm以下の硅砂等の骨材材料を使用する。また、ポゾラン系反応粒子には、粒子径が15μm以下のものを使用する。例えば、粒子径が0.01〜0.5μmの活性度の高いポゾラン系反応粒子としてシリカヒューム等を使用し、粒子径が0.1〜15μmの活性度の低いポゾラン系反応粒子としてフライアッシュや高炉スラグ等を使用する。これらの活性度の異なるポゾラン系反応粒子は、混合したり、単独で使用したりすることができる。また、前記分散剤は、流動性を高めるために少なくとも1種類使用する。
【0029】
また、金属繊維には、例えば直径が0.1〜0.3mm程度で、長さが10〜30mm程度の形状の引張り降伏応力度が2600〜2800N/mm2の鋼繊維を使用する。さらに、この鋼繊維は、製作される繊維補強セメント系混合材料の全容積の1〜4%程度の量を混入させる。
【0030】
このような配合で製作される前記繊維補強セメント系混合材料によって成形された部材は、圧縮強度が150〜200N/mm、曲げ引張強度が25〜45N/mm、割裂引張強度が10〜25N/mm、透水係数が4.0×10-17cm/sec、塩分拡散係数が0.0019cm2/年、弾性係数が50〜55GPaの特性を有する。
【0031】
このような材料によって工場で予め所定の強度となるように製作した複数の型枠本体部21A〜21Dは、接合ピン23や嵌合継手などによって隣接する端面同士を接合してアーチ外殻部20となるように組み立てられる。
【0032】
この接合ピン23や嵌合継手は、型枠本体部21A〜21Dをアーチ形状に組み立てる際のガイド機能を有するとともに、隣接する型枠本体部21,21間にせん断力を伝達させる機能を有している。
【0033】
さらに、このアーチ外殻部20の端部間は連結材22によって連結し、クレーンで吊り上げられる設置時などに一時的に大きな外力が作用しても、アーチ外殻部20の端部間の距離が広がってアーチ形状が分解しないようにする。
【0034】
この連結材22は、例えば図4に示すように複数の鋼ワイヤやPC鋼線などの引張鋼材221,・・・によって構成する。
【0035】
そして、この連結材22の端部は、アーチ外殻部20の両端に配置した型枠本体部21A,21Dに定着させる。
【0036】
また、アーチ外殻部20には、図3,4に示すように長手方向に間隔を置いて複数の鉛直材5,・・・を垂下させて主桁部4を支持させる。
【0037】
この主桁部4は、図4に示すように、断面略I字型をした鋼材によって構成され、橋軸方向と同一方向に例えば2本が平行するように架け渡される。なお、主桁部4の断面形状はI字型に限定されるものではなく、H字型又はU字型などであってもよい。
【0038】
この平行に配設された2本の主桁部4,4は、図3,4に示すように橋軸方向に間隔を置いて複数配設された補剛横桁41,・・・によって連結されている。
【0039】
そして、この主桁部4,4間には、アーチ橋1の路面を形成する床版部3が架け渡される。
【0040】
次に、本実施の形態のアーチ橋1の架設方法について説明する。
【0041】
まず、工場において、例えばアーチスパンが50〜80m程度になるアーチ外殻部20を複数に分割した形状の型枠本体部21A〜21Dを、上記した繊維補強セメント系混合材料によって製作する。
【0042】
この繊維補強セメント系混合材料は、引張・圧縮強度が通常のコンクリートに比べて非常に大きいことから、底板211や側壁212,212を薄くして軽量な型枠本体部21A〜21Dとすることができる。
【0043】
また、鋼板で型枠本体部を製作すると座屈を防止と剛性確保のために配置する補剛材などによって重量が増加して材料費も高くなるのに比べて、この繊維補強セメント系混合材料であれば吊り上げに耐え得る剛性を容易に確保することができる。
【0044】
そして、所定の強度が発現した後に、架設現場近くの平らな作業ヤードに型枠本体部21A〜21Dの一方の側壁212が下になるようにしてアーチ状に並べ、隣接する型枠本体部21A〜21D間を接合ピン23などで接合して一体化してアーチ外殻部20を形成する。
【0045】
また、アーチ外殻部20の両端の内側面間には連結材22を張って端部間を弦状に連結する。
【0046】
このように横にした状態でアーチ外殻部20を組み立てるようにすれば、支保工や高所足場などの設備が不要になるうえに、地上作業であるため施工効率を向上させることができる。
【0047】
次に、一体化したアーチ外殻部20にクレーンの吊りワイヤ6,6を繋ぎ、図2に示すように一括して吊り上げて両岸のアーチアバット8,8上にアーチ外殻部20を設置する。
【0048】
この際、アーチ外殻部20には吊りワイヤ6,6を介して上向きの力が作用することになるが、アーチ外殻部20の両端間は連結材22によって連結されているので、アーチ外殻部20の両端間が広がって型枠本体部21A〜21D間の接合が解除されて分解してしまうようなことがない。
【0049】
そして、このようにしてアーチ橋1の架設位置に設置されたアーチ外殻部20は、支保工及び足場として利用することができる。
【0050】
すなわち、このアーチ外殻部20を足場として使用して円弧方向に所定の間隔を置いて鉛直材5,・・・を垂下させる。なお、この鉛直材5,・・・は、アーチ外殻部20を作業ヤードで横向きに組み立てているときに取り付けておくこともできる。
【0051】
この鉛直材5,・・・の下端には、クレーンなどで吊り上げた主桁部4,4を連結し、鉛直材5,・・・によって主桁部4,4を支持させる。
【0052】
また、この主桁部4,4間は、橋軸方向に間隔を置いて複数の補剛横桁41,・・・で連結して横方向の風外力などに対する主桁部4,4の剛性を高めておく。
【0053】
さらに、主桁部4,4の橋軸方向の端部を、アーチ外殻部20の両端に接合させると、主桁部4,4がアーチ橋1の支持構造としての水平な引張材としての機能を果たすことができるようになる。
【0054】
そしてこのようにして設置した主桁部4,4上には、床版部3を架け渡してアーチ橋1の路面を構築する。
【0055】
また、アーチ外殻部20を構成する型枠本体部21の内側には、図5に示すように普通コンクリートなどのセメント系混合材料を充填して充填部24を形成する。
【0056】
この充填部24を形成することによってアーチ部2の断面積が増加し、供用後に付加される交通荷重や設備荷重などに抵抗できるような圧縮抵抗を確保することができる。
【0057】
また、この充填部24を形成する際も、型枠本体部21が型枠となるため別途、型枠を設置する必要はなく、施工性に優れている。
【0058】
このように構成された本実施の形態のアーチ橋1は、アーチ橋1のアーチ部2がアーチ外殻部20と充填部24とに分かれており、アーチ外殻部20の端部間は連結材22によって連結されている。
【0059】
そして、この連結材22によってアーチ外殻部20の形状が保持されるので、アーチ外殻部20を架設位置に設置する前にアーチ状に組み立てて吊り上げる際に作用する外力によってアーチ外殻部20の両端が広がって分解することがなく、アーチ外殻部20の一括設置が可能になって工期及び工費の削減ができる。
【0060】
また、アーチ橋1のスパンが50〜80mと長くなっても、型枠程度に軽量化されたアーチ外殻部20が吊り上げ部材となるだけなので揚重重量を抑えることができる。
【0061】
さらに、アーチ外殻部20から吊り下げた主桁部4の両端をアーチ外殻部20の端部に接合することによって、アーチ部2の支持構造を主桁部4に負担させる構造とすることができるので、連結材22は主桁部4を接合するまでの間に作用し得る外力に対してのみ抵抗できるように設定すればよく、連結材22の使用量を合理的な数量にすることができる。
【0062】
また、アーチ状に形成されたアーチ外殻部20を設置した後に主桁部4及び床版部3を構築すればよいので、アーチ外殻部20を支保工や足場として利用することができる。
【実施例】
【0063】
以下、前記した実施の形態の実施例について説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
【0064】
前記実施の形態では、図1(a)に示すように作業ヤードに横向きにした状態でアーチ外殻部20を組み立てた場合について説明したが、この実施例では図6に示すように立てた状態でアーチ外殻部20を組み立てる場合について説明する。
【0065】
この実施例においても、型枠本体部21A〜21Dは工場などで繊維補強セメント系混合材料を使用して製作する。
【0066】
また、この型枠本体部21A〜21Dの接合方向の両端面には、一端に凸部他端に凹部を形成した嵌合部25を設けておき、凹部に凸部を嵌め合わせることによって型枠本体部21A〜21D間の接合をおこなう。
【0067】
さらに、アーチ外殻部20を組み立てる作業ヤードには、アーチの高さに合わせた複数の組立用支保工7,・・・を間隔を置いて設けておき、クレーンで吊り上げた型枠本体部21A〜21Dを組立用支保工7,・・・上にそれぞれ設置する。
【0068】
この型枠本体部21A〜21Dの設置は、例えば図6の左側の型枠本体部21Aから順におこない、嵌合部25を嵌合させて型枠本体部21Aに型枠本体部21Bを接合し、続いて型枠本体部21C、型枠本体部21Dと接合してアーチ状のアーチ外殻部20を組み立てる。
【0069】
そして、組み立てられてアーチ外殻部20の両端間は連結材22によって連結する。
【0070】
このようにアーチ外殻部20を立てた状態で組み立てれば、クレーンで吊り上げる際に捩れなどの余分な外力が作用せず、架設時とほぼ同じ状態で吊り上げることができる。
【0071】
また、組み立てに使用する組立用支保工7もアーチの高さ程度のものでよいため、架設位置である谷部などに直接支保架台を組み立てる場合に比べて規模の小さいものにすることができる。
【0072】
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態と略同様であるので説明を省略する。
【0073】
以上、図面を参照して、本発明の最良の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
【0074】
例えば、前記実施の形態では主桁部4の両端をアーチ外殻部20の端部と接合したが、これに限定されるものではなく、アーチ部2の端部を支持する地盤の支持力や連結材22の耐力によって充分に橋梁全体が支持できる場合はアーチ部2両端を主桁部4によって連結させなくてもよい。
【0075】
また、前記実施の形態では、アーチ外殻部20を4分割した型枠本体部21A〜21Dを製作した例について説明したが、これに限定されるものではなく、工場からの運搬のし易さや施工性などを考慮して適宜、分割数を決めればよい。
【0076】
さらに、前記実施の形態では、断面視略U字型の型枠本体部21について説明したが、これに限定されるものではなく、断面視略四角筒状などの中空の型枠本体部を使用し、その中空部にセメント系混合材料を充填するような構成であってもよい。
【0077】
また、前記実施の形態では、アーチ部2に弦状に床版部3を設ける場合について説明したが、これに限定されるものではなく、アーチ部の上方に床版部が設けられる構造や、アーチ部の中間に床版部が設けられる構造であってもよい。
【0078】
例えばアーチ部の上方に床版部が設けられる構造とする場合は、H型鋼材などの鉛直材をアーチ外殻部に立設させて、その上に主桁部を架け渡して床版部を設ければよい。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】(a)は本発明の最良の実施の形態のアーチ外殻部の組み立て時の構成を説明する平面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。
【図2】一体に組み立てられたアーチ外殻部を架設位置に設置する状況を説明する側面図である。
【図3】本発明の最良の実施の形態のアーチ橋の構成を示した側面図である。
【図4】図3のB−B線断面図である。
【図5】型枠本体部の内部に充填部を形成したアーチ部の断面図である。
【図6】実施例のアーチ外殻部の組み立て時の構成を説明する側面図である。
【符号の説明】
【0080】
1 アーチ橋
2 アーチ部
20 アーチ外殻部
21 型枠本体部
22 連結材
24 充填部
3 床版部
4 主桁部
5 鉛直材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アーチ部によって支持されるアーチ橋であって、前記アーチ部は、複数の型枠本体部を接合して形成されるアーチ外殻部と、前記アーチ外殻部の端部間を弦状に連結する連結材と、前記型枠本体部の内部のセメント系混合材料によって形成される充填部とを有することを特徴とするアーチ橋。
【請求項2】
前記アーチ外殻部から垂下させた鉛直材によって吊り下げられた主桁部の両端をアーチ外殻部の両端に接合させることを特徴とする請求項1に記載のアーチ橋。
【請求項3】
アーチ部によって支持されるアーチ橋の架設方法において、前記アーチ部の底板及び両側壁を形成する複数の型枠本体部を製作し、複数の型枠本体部をアーチ状に並べて接合してアーチ外殻部を組み立て、そのアーチ外殻部の端部間を連結材によって弦状に連結し、前記アーチ橋の架設位置に一体に組み立てられた前記アーチ外殻部を設置し、前記型枠本体部の内部にセメント系混合材料を充填することを特徴とするアーチ橋の架設方法。
【請求項4】
前記アーチ外殻部を前記アーチ橋の架設位置に設置した後に、前記アーチ外殻部から垂下させた鉛直材に主桁部を吊り下げてその上に床版部を構築することを特徴とする請求項3に記載のアーチ橋の架設方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−262654(P2007−262654A)
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−84954(P2006−84954)
【出願日】平成18年3月27日(2006.3.27)
【出願人】(000206211)大成建設株式会社 (1,602)
【Fターム(参考)】