説明

イオン発生装置

【課題】 イオン発生デバイスに、酸素と水蒸気を簡素で効率よく定常的に供給することで、イオン供給量を増加させるとともに発生したイオンの長寿命化が可能なイオン発生装置を提供する。
【解決手段】 イオン発生装置1において、光合成をする光合成細菌や藍藻等の藻類から成る水生生物14を水中13に浮遊させた水槽系3がイオン発生デバイス2に組み合わせられている。水槽系3において水生生物14が発生した酸素及び水分を含む気流が流れる空気流通路6に配置されているイオン発生デバイス2は、放電によって生じる正負いずれかのイオン量を増加させ、水分子の作用により該イオンの長寿命化が図られる。水槽系3には、蛍光灯、LEDランプ、又は太陽光から成る光源15が配設されており、その光量を調節することで光合成を調節し、酸素及び水分の発生量を制御可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気浄化作用のあるイオンを発生し、供給イオン量の増加及び放出された該イオンの長寿命化を図ることができるイオン発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、住環境の高気密化に伴い、室内等の居住空間に浮遊する人体に有害な空気中の浮遊細菌を取り除き、健康で快適な生活を送りたいという生活者等の要望が強くなっている。この要望に応えるため、各種の装置や器具が提案されている。代表的な装置は、空調機、空気清浄機などであり、例えば室内雰囲気の温度調整及び湿度調整、塵埃の除去、有害物質の除去などを図ることにより、環境の快適化が物理的ないし機械的に達成される。
【0003】
このような装置における塵埃や有害物質の除去は、部屋の空気を吸引して汚染物質を吸着又は分解による方式で行われている。そのため、装置の長期に渡る使用によりフィルターの交換等のメンテナンスが不可欠であり、しかも、フィルターの特性が充分でないため、必ずしも満足のいく性能が得られていない。
【0004】
塵埃や有害物質の除去とは別に、イオン発生装置を用いて、空気中のイオン濃度を増加させる機能を備えた空気清浄機や空調機も開発されている。現在市販されているこの種の装置は、負イオンのみを発生させて負イオンによって人間をリラックスさせる効果を期待するものといったもの、また正負両イオンを発生させて空気中の浮遊細菌を積極的に除去するといったものである。
【0005】
上記の従来のイオン発生装置は、必要とするイオンの供給量と放出されたイオンの大気中での寿命とが必ずしも充分でないという問題がある。そのため、イオン発生装置の適用される空間範囲の大小によって、効果の有意差を呈するために多くの時間を要する、或いはイオン発生領域を拡大することが必要となる。更に、イオン発生デバイス放電部周辺の空気組成等から成る空質の差異によって発生イオン種やそれらの濃度にバラツキができ、イオン発生装置としての信頼性に問題が生じる可能性もある。
【0006】
上記問題に対応するため、放電部に使用する材料や構造・形状の最適化によって発生イオンを高濃度化する方法(例えば、特許文献1)等が提案されている。この提案によれば、25℃における比誘電率が10以上である誘電体と、該誘電体を挟んで対向する電極とを備え、該電極間に電圧を印加することによりイオンを発生することにより、高濃度で正イオン及び/又は負イオンを発生させることを可能にしている。しかし、こうしたイオン発生部の材料や形態の変更によるイオン発生の改良は、いずれもイオン発生デバイスが同一環境に曝されることを前提とした発生イオンの増量化のみに着眼しており、空質に依存したイオン種やイオンの寿命という観点は含まれていない。そのため、発生したイオンに所望するイオン種が少量である、或いは全く存在しないという可能性もある。また、イオンの寿命が短い場合、イオン発生時のイオン濃度を高めても、必ずしも広範囲の空間が所望のイオン濃度になるようにイオンを速やかに供給できるとは限らない。
【特許文献1】特開2005−56607号公報(段落[0022]、[0038]〜[0040]、図1、図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、放電部周辺の雰囲気に着目して、発生させるイオン種や放出イオンの寿命について、一層の改善を行う点で解決すべき課題がある。
【0008】
この発明の目的とするところは、放電によりイオンを発生するイオン発生デバイスに係り、放電部周辺の雰囲気を変えることによって、発生するイオン種やイオン量及び該イオンの寿命を増加させる方向に変更可能なイオン発生装置を提供することにある。また同時に、機器の発生イオンの安定化による信頼性の向上を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、この発明によるイオン発生装置は、放電によりイオンを生成するイオン発生デバイスに光合成をする水生生物を備えた水槽系を組み合わせて成り、水槽系において水生生物が発生した気体を含む気流に触れる態様でイオン発生デバイスを配置したことを特徴としている。
【0010】
このイオン発生装置によれば、イオン発生デバイスに、光合成する水生生物を備えた水槽系を組み合わせてイオン発生装置を構成しており、水生生物から発生される気体として酸素と水蒸気が富む気流に触れる態様でイオン発生デバイスを配置してあるので、通常の大気中でのイオン発生の場合と比較して、イオンの発生量を増加させ、また、水分の作用によってイオンの寿命を長寿命とすることができる。より詳細には、イオン発生デバイスの放電部周辺に光合成により発生した酸素と、水槽系に保持された水の水面からの水蒸気とが定常的に供給されるので、発生する少なくとも正負いずれかのイオン量の増加及び長寿命化を図ることができる。
【0011】
このイオン発生装置において、光合成をする水生生物は光合成細菌や藍藻等の藻類であることが好ましい。この種の水生生物は、水中に殆ど完全に浸かった状態で生息可能であり、水量を確保することで扱いが簡単であり、酸素等の気体の発生も水面から効率的に放出させることができる。
【0012】
このイオン発生装置において、水槽系は、水生生物の全部又は一部を貯えられた水の中に保持し且つ光源からの光が水生生物に当たる状態に置く水槽を備えるものとすることができる。水槽中に水と水生生物を配置することで、水槽系の構造を簡単に構成することができる。この場合、更に、水槽の光源からの光を取り入れる部分を除く内壁面の全部又は一部に、光散乱のための鏡面処理を施すことが好ましい。水槽の内壁面の可能な範囲の全部又は一部を、鏡面処理が施されたものとすることによって、取り込んだ外光を効率よく水生生物に供給して、光合成を促進させることができる。
【0013】
このイオン発生装置において、光源は、蛍光灯、LEDランプ、又は太陽光とすることができる。また、水槽を照らす光の光度を調整できる構造を有しており、水生生物が発生させる気体量を制御することで、イオン発生装置が発生させるイオン種やその発生量を変更制御できることが好ましい。その結果、イオン放出空間におけるイオン濃度や寿命等を変更制御することができる。光度の調整は、光路においてはフィルターや絞りによって、また電源供給型の光源の場合には、供給電力を調節することで行うことができる。
【0014】
このイオン発生装置において、イオン発生デバイスは、少なくとも正負いずれかのイオンを発生するデバイスであることが好ましい。イオン発生デバイスは、誘電体を挟んで対向する電極間に高周波の交流駆動電圧を印加する等して放電により正負両イオンあるいは正負いずれかのイオンを発生させるものとすることができる。
【0015】
このイオン発生装置において、外部空気を取り入れ可能な空気導入口から、前記水槽系を経て外部に空気を送り出す空気送出口に通じる空気流通路が配設されており、水槽系の下流側において空気流通路に露出する態様でイオン発生デバイスを配置することができる。空気導入口から取り入れられた外部空気は、空気流通路を流れて水槽系に至り、水生生物が光合成により発生した酸素と水面から蒸発する水蒸気を受け取る。これらの気体を含む気流が更に空気流通路を流れてイオン発生デバイスに供給される。イオン発生デバイスが発生させたイオンを含む気流は、空気流通路を更に流れて空気送出口から外部に送出される。空気流通路には、経路上の任意の位置に送風機を備えることで、光合成により発生した酸素と水面から蒸発する水蒸気を効率よくイオン発生デバイスに供給するとともに、発生したイオンをイオン発生装置の外部に送出、拡散することができる。更に、このイオン発生装置において、空気流通路の水槽系に接続される空気流入口を小口径に絞る構造とすることができる。空気流入口を小口径に絞ることによって、導入した外気に水槽から水分を効率よく含ませることが可能になり、光合成により発生した水中の酸素を効果的に空気中にたたき出すことが可能になる。また、同時に空気中の二酸化炭素を効果的に水中に溶かし込むことも可能となる。
【0016】
更に、上記イオン発生装置は、空気調和装置に適用されたもの又は空気調和機構を備えたものであることが好ましい。本発明によるイオン発生装置は、空気の温度や湿度を調和させる空気調和装置に適用することができ、周囲空間の空気浄化能力もしくはリフレッシュ効果能力を持った各種の空気調節装置(例えば、空気清浄機、空気調和機、除湿機、加湿器、電気ヒータ、石油ストーブ、ガスヒータ、クーラーボックス、及び冷蔵庫等)を提供することができる。或いは、イオン発生装置が空気調和機構を備えることもできる。
【0017】
以下、この発明において用いられる主な用語の説明をする。
<イオン発生デバイス>
本発明によるイオン発生装置で用いられるイオン発生デバイスは、駆動電圧印加による放電により正負両イオン、又は正負いずれかのイオンを発生するデバイスである。より具体的には、イオン発生デバイスは、直流高電圧方式やパルス高電圧方式を用いて負イオンを放電針から発生させる構造や、誘電体を挟んで対向する電極間に高周波の交流電圧を印加することにより正負イオンを発生させる能力を備えたデバイスである。
【0018】
<水槽系>
上記水槽系とは、水槽の内部に水と、光合成をする水生生物を備え、光源からの光と送風機からの気流をうけて、イオン発生デバイスの放電部近傍に対して、定常的に酸素と水蒸気を供給する系である。ここで、水生生物とは、水浮遊型の光合成細菌や水槽壁面へ付着可能な藍藻等の藻類である。そして、水槽の水は、水量を任意に増減できる、或いは容易に交換できる構造を有している方が好ましい。
【0019】
<イオン発生装置>
本発明によるイオン発生装置は、空間中に高濃度且つ長寿命な正負両イオンあるいは正負いずれかのイオンの安定な供給を実行するものであって、少なくとも上記のイオン発生デバイスと水槽系を備えたものであり、更に、光源と送風機とを備えることが好ましい。上記正負イオンとは、例えば酸素イオンOと水素イオンHとを各々核とした水分子クラスターイオン等である。イオン発生装置は、イオン発生デバイスと送風機のみを搭載した従来型の装置に比較して、供給されるイオン量、イオン種、イオン寿命の向上を簡素且つ効率よく実現する場を提供するものであり、空気の出入り口を備え、且つイオン発生デバイスと、水槽系とが搭載されているものであればその形状を問わない。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、上記のように、イオン発生装置を、イオン発生デバイスに、光合成をする水生生物を内部に備えた水槽系を組み合わせて構成することにより、水槽の水面から放出される酸素と水蒸気を効率よくイオン発生デバイスの放電部近傍に送り、所望のイオンを高濃度かつ長寿命で発生することができる。そして発生したイオンを放出することにより、イオン発生装置から高濃度で長寿命なイオンを外部に供給・拡散することができる。ここで、発生イオンとは、例えば酸素イオンOと水素イオンHが複数の水分子でクラスター化されたイオン等である。また、室内環境等のイオン発生装置の設置条件によるイオン種の変動を緩和し、安定したイオンを供給することができ、イオン発生装置の機能の信頼性を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、具体的な実施の形態を挙げて本発明によるイオン発生装置をより詳細に説明する。図1は、イオン発生装置の一実施形態を示す側面断面図である。図2は該イオン発生装置に搭載するイオン発生デバイスの放電部構造図であり、図3は、イオン発生デバイスに酸素と水蒸気を供給する水槽系の概略構造図である。以下の実施の形態の説明では、図面を用いて説明しているが、本願の図面において同一の参照符号を付したものは、同一部分または相当部分を示している。なお、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0022】
<実施の形態1>
図1に示すイオン発生装置1は、駆動電圧を印加することにより正負両イオンあるいは正負いずれかのイオンを発生させるイオン発生デバイス2と、水槽系3と、送風機4と、空気導入口5と、空気流通路6と、空気送出口7とを備えている。図1、2中の矢印はイオン発生装置1内の空気又は気流の流れを示すものである。送風機4は空気導入口5付近に設けられており、空気導入口5から空気送出口7に至る空気流通路6の途中に水槽系3が配置されている。したがって、空気導入口5から吸引された外気は、空気流通路6を流れ、その途中で水槽系3を経由し、更に空気流通路6を流れて空気送出口7に向けて送気される。
【0023】
水槽系3は、図1では、水槽12と、水槽中に貯えられている水13と、光合成をする水生生物14と、光源15とを備えているものとして示されているが、それらの詳細については図3を参照して後で説明する。
【0024】
イオン発生デバイス2は、図2に示すように、正負イオンを発生させる放電部8と、駆動電圧等を印加する制御回路とを備えており、該放電部8が水槽系3から送気される気流に均等に曝されるように水槽系3の下流側、即ち、空気送出口7側の空気流通路6に設置されている。また、放電部8は、誘電体9、放電電極10、及び誘導電極11から構成されており、放電電極10と誘導電極11とは誘電体9を挟んで対向するように配置されている。
【0025】
水槽系3は、図3に示すように、水槽12と、水槽12内に貯えられた水13と、水13中に浮遊する光合成をする水生生物14と、水槽12の上部に配置されている光源15と、空気流通路6(空気導入口5側)に接続されている空気流入口16と、空気流通路6(空気送出口7側)に接続されている空気流出口17と、水交換手段18とから構成されており、水槽12の内部空間は、光合成により発生した酸素と水面から蒸発する水蒸気の濃度が相対的に高くなっている。本発明に係る水生生物14には、水槽12の壁面へ付着可能な藍藻等の藻類や、水13に浮遊可能な光合成細菌等を使用している。
【0026】
通常、水槽系3が設置されていないイオン発生装置1では、イオン発生デバイス2の放電部8が導入された外気に直接曝されるため、発生するイオン種、イオン量、イオン寿命等は、外気の条件、つまりイオン発生装置1の配置された環境条件によって大きく変化する。その結果、イオン発生装置1による除菌作用等のイオン効果が不安定になり、製品としての信頼性の低下を招く可能性も有り得る。しかしながら、本イオン発生装置1は、上記図1を用いたような構成を採用しているので、空気導入口5から吸入された外気は、水槽系3を経由した後、イオン発生デバイス2に到達するため、放電部8に曝される空気は、導入された外気に比べて酸素リッチであるとともに高湿度で気体条件が安定になる。これにより、放電部8近傍において、例えば酸素イオンOと水素イオンHイオン等の正負イオンの生成率を高めるとともに、水分子によるクラスター成長等の湿度による作用が促進され、イオン寿命の長期化が実現される。また、光源15の光度を調整することにより、光合成量を制御し、イオン種濃度を制御することができる。
【0027】
イオン発生装置1で発生するイオン種は、イオン発生デバイスの放電部に曝される気体組成に大きく影響され、特に、本発明で発生が期待されているイオン種である正イオン(H)と負イオン(O)は、水と酸素分子の存在割合が高いほど生成量が多いことが判っている。そこで、イオン発生装置1では、光量や送風の変化で酸素や水の蒸発量を制御することによって放電部8に曝される気体組成を制御している。また、送風の制御は、イオン発生デバイス2にて発生した正負イオンの衝突確率を下げ、イオン量の減衰を防止する重要な役割をも担っている。また、イオンの寿命に関しては、発生したイオンの水分子によるクラスター(分子集団)のレベルによって左右され、同じ環境下では大きなクラスターを形成しているほど飛行時間は長く、環境が高湿度になるほど更に寿命は長くなることが判っている。そこで、本発明では、水蒸気を多く含む気流或いは高湿度空間へのイオン放出を行うことで、イオン濃度の増加やイオンが浮遊する空間範囲の拡大を可能としている。このように、本イオン発生装置1は、上記のような水槽系3とイオン発生デバイス2を組み合わせた機構を採用していることによって、イオン発生装置1から周囲環境に対して供給されるイオン種、イオン量の安定化、イオンの長寿命化が実現され、イオン効能および信頼性の向上を図ることができる。
【0028】
<実施の形態2>
図4は実施の態様2に係るイオン発生装置を示す側面断面図であり、イオン発生装置1にイオン発生デバイス2と水槽系3を組み合わせた機構を搭載するという点では基本的に実施の形態1と同様である。図4に示すように、本実施形態においては、光源15を水槽12の底面に設け、水槽12上方から外光(太陽光等)を取り込めるような構造を有していることを特徴とするものであり、水槽12の内壁面には、光源からの光を取り入れる部分を除く全部又は一部に鏡19等を用いることで、取り込んだ外光20を効率よく水生生物14に供給するための光散乱の鏡面処理を施してある。またここで、水槽12の上面は外光20を取り込めるように光透過性を有する樹脂やガラスを使用している。放電部8の機構及びその他の基本的な構成は、上記実施の形態1と同様である。説明の便宜上、図1〜3と同一の部分には同一の符号を付してある。
【0029】
図4に示すように、本形態では、送風機4により導入された外気が水槽12内の水面に高密度且つ高速度で接触するように、水面近傍の空気流通路6が水槽12に接続される空気流入口が小口径に絞られている。以上のような構成によると、外光20を効率よく利用でき、光源15に掛かるエネルギーを削減することが可能となる。また、外気に水分を効率よく含ませることができるとともに、光合成により発生した水13中の酸素を効果的に空気中にたたき出すことが可能となる。またこのとき、同時に空気中の二酸化炭素を効果的に水中に溶かし込むことも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の第一の実施態様に係るイオン発生装置の側面断面図である。
【図2】本発明のイオン発生装置に搭載するイオン発生デバイスの放電部構造図である。
【図3】本発明のイオン発生デバイスと水槽系との組み合わせ機構の概略図である。
【図4】本発明の第二の実施形態に係るイオン発生装置の側面断面図である。
【符号の説明】
【0031】
1 イオン発生装置
2 イオン発生デバイス
3 水槽系
4 送風機
5 空気導入口
6 空気流通路
7 空気送出
8 放電部
9 誘電体
10 放電電極
11 誘導電極
12 水槽
13 水
14 水生生物
15 光源
16 空気流入口
17 空気流出口
18 水交換手段
19 鏡
20 外光

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放電によりイオンを生成するイオン発生デバイスに光合成をする水生生物を備えた水槽系を組み合わせて成り、前記水槽系において前記水生生物が発生した気体を含む気流に触れる態様で前記イオン発生デバイスを配置したことを特徴とするイオン発生装置。
【請求項2】
前記光合成をする水生生物は、光合成細菌や藍藻等の藻類であることを特徴とする請求項1に記載のイオン発生装置。
【請求項3】
前記水槽系は、前記水生生物の全部又は一部を貯えられた水の中に保持し且つ光源からの光が前記水生生物に当たる状態に置く水槽を備えていることを特徴とする請求項1記載のイオン発生装置。
【請求項4】
前記水槽の前記光源からの光を取り入れる部分を除く内壁面の全部又は一部に、光散乱のための鏡面処理が施されていることを特徴とする請求項3記載のイオン発生装置。
【請求項5】
前記光源は、蛍光灯、LEDランプ、又は太陽光であることを特徴とする請求項1に記載のイオン発生装置。
【請求項6】
前記光源の光度が調節可能であることを特徴とする請求項5に記載のイオン発生装置。
【請求項7】
前記イオン発生デバイスは、少なくとも正負いずれかのイオンを発生するデバイスであることを特徴とする請求項1に記載のイオン発生装置。
【請求項8】
外部空気を取り入れ可能な空気導入口から、前記水槽系を経て外部に空気を送り出す空気送出口に通じる空気流通路が配設されており、前記水槽系の下流側において前記空気流通路に露出する態様で前記イオン発生デバイスが配置されていることを特徴とする請求項1に記載のイオン発生装置。
【請求項9】
前記空気流通路の前記水槽系に接続される空気流入口が小口径に絞られていることを特徴とする請求項8に記載のイオン発生装置。
【請求項10】
前記イオン発生装置は、空気調和装置に適用されたもの又は空気調和機構を備えたものであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のイオン発生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−103169(P2007−103169A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−291467(P2005−291467)
【出願日】平成17年10月4日(2005.10.4)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】