説明

イチョウフラバノイド類による発毛の刺激

【課題】男性型脱毛症の治療、顔面又は髪型に関する毛の豊かな発毛の促進あるいは後退する生え際の改善、薬物療法や放射線による副作用の脱毛症の治療。
【解決手段】イチョウの葉の抽出物であるフラバノイド組成物を用いた、男性型脱毛症の治療方法、顔面又は髪型に関する毛の豊かな発毛の促進方法あるいは後退する生え際の改善方法、薬物療法や放射線による副作用の脱毛症の治療方法及びこれらに用いる組成物並びに発毛刺激能力のプロテアソーム活性阻害能による検証方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬理学及び美容法の双方に関する。さらに限定すれば、それはイチョウ(Ginkgo biloba)フラバノイドを富化した抽出物の塗布又は投与による発毛の刺激に関する。
【背景技術】
【0002】
イチョウ(Ginkgo biloba)の葉及び種の抽出物は、もともとは中国で、そして現在は世界中で、さまざまな生理学的効果を発揮するために長年にわたり用いられている。中国では、イチョウ(Ginkgo biloba)の種子ががん、呼吸器系、循環器系の問題そして難聴のために;また種子の抽出物は性欲の増進と長寿のために用いられてきた。イチョウ(Ginkgo biloba)の葉の抽出物は、西洋文明においてさまざまな治療目的に用いられてきた。
【0003】
葉の特別な抽出物であるEGb761(Tebofortan)は、臨床試験に用いられてきた。この抽出物は、重量/重量ベースで、24%のフラボングリコシド類と、6%のテルペノイド類を含んでいる。これとその他のイチョウ抽出物によって治療される疾患の中には、脳性機能不全、血液循環不全そしてさまざまな心臓疾患がある。この抽出物はまた、フリーラジカル除去剤としても用いられてきた。
【0004】
イチョウ抽出物を用いるための生理学的基礎が、モデル系において数多く探求されてきた。しかし、本発明に最も関連するのは、薬学雑誌(1993)113:718-724に掲載されたコバヤシ他(Kobayashi,N., et al.)による研究であり、それには、上述の抽出物EGb761(イチョウの葉を70%エタノールで抽出して調製された)をCH3系統マウスの剃った背中に局所的に塗布すると、発毛を刺激することが示された。この研究者らは、この刺激効果を、抽出物の血流増進効果によるものと結論付けた。この研究の中では、血液循環が悪くなると悪化するしもやけに有効であることが知られているとの前提により、イチョウ抽出物が用いられたのである。
【0005】
イチョウの葉から多くの活性分子が同定されているが、最も多いのはフラボングリコシド類とテルペノイド類である。フラボングリコシドの中には、ケンフェロール(kaempferol)、クエルセチン(quercetin)、イソラムネチン(isorhamnetin)、シアドピチシン(sciadopitysin)、ギンゲチン(ginkgetin)、アメントフラボン(amentoflavone)、ビロベテン(bilobeten)、セコイアフラボン(sequoiaflavone)、イソギンゲチン(isoginkgetin)がある。フラボン核はグルコース又はラムノースを含む糖類と結合しうる。特に、イソギンゲチンの構造が決定され、報告された。それを図1に示す。テルペノイド類は、ギンゴライド(ginkgolides)A,B及びCとビロバライド(bilobalide)を含む。ギンゴライドは血小板活性化因子を阻害することで知られ、そのためギンゴライドは免疫系が緊張にさらされているときは喘息、アテローム動脈硬化症及び卒中の治療に有益であり、運動神経の回復に役立ち、またある種の寄生虫感染症の治療にも用いられる。
【0006】
イチョウ由来のフラバノイド類の個々の作用が研究されてきた。サポナラ他(Saponara,R.,et al.)J.Nat.Prod.(1998)11:1368-1369は、それぞれのイチョウフラボン類が、ラットの脂肪組織中にあるcAMPホスホジエステラーゼの活性を阻害することを示した。それらは皮膚の微視的循環も刺激する。デラリ他(Dell'Agli,M.,et al.)Planta Med.(2002)68:76-79は、種々のイチョウフラボン類が、脂肪部位中の脂肪の分解を投与量に応じて刺激することを示した。キム他(Kim,S.J.,et al.)Skin Pharmacol.(1997)10:200-205が述べたように、イチョウ由来のそれぞれのフラボン類は、人の皮膚の線維芽細胞をも刺激し、コラーゲンと細胞外フィブロネクチンの生産を増加させる。リー他(Lee,S.J.,et al.)Life Sci.(1995)6:551-558が述べたように、幾つかのフラボン類は、リンパ球の増殖を抑える効果もある。
【0007】
出願人らの知るところでは、コバヤシ(同前)によって報告された発毛刺激が、イチョウのフラバノイド成分によるものであるとの示唆はない。
【0008】
米国特許第6,410,512号にはプロテアソーム阻害剤の発毛に対する効果が記載されている。それによると、プロテアソーム活性及び/又はNF-κB活性の阻害が発毛を促進することが明らかとなった。出願人らは、従来技術において、イチョウフラバノイドとプロテアソーム阻害とを関連付けるような刊行物や記載はないことに気がついた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
イチョウの葉の抽出物のフラバノイド留分、特に個々のフラバノイド成分は、有毛動物において、発毛を刺激する効果があることがわかった。個々のフラバノイド類は、局所的又は全身に発毛のために用いることができ、フラバノイド成分を富化した抽出物も利用しうる。個々のフラバノイド類又はその混合物は合成によって調製しうるし、そのような調製法が利用可能である。フラバノイド類又はその混合物は、医薬的な関連からは、化学療法又は放射線療法によって生じる脱毛症において有益であり、また美容上の関連からは、その刺激がたとえば男性型脱毛症、生え際の後退の改善又はより豊かな発毛に用いられるという点において有益である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
従って、1つの側面において、本発明は、被験体の表面のある範囲において発毛を刺激する方法を目指すものであり、その方法は、その範囲に、イチョウ(Ginkgo biloba)由来の、単離された少なくとも1種のフラバノイド又はそのフラバノイド類を富化したイチョウ(Ginkgo biloba)抽出物を提供することを含む。
【0011】
他の側面において、本発明は、医薬的組成物を目指すものであり、それには有効成分として、少なくとも1種の単離されたフラバノイド又はフラバノイド類を富化したイチョウの葉の抽出物を含む。さらに他の側面として、本発明は美容的組成物を目指すものであり、それには少なくとも1種の単離されたフラバノイド又はフラバノイド類を富化したイチョウの抽出物を含む。
【0012】
さらなる他の側面においては、本発明は、本発明のフラバノイド組成物を用いて、男性型脱毛症の治療、顔面又は髪型に関する毛の豊かな発毛の促進あるいは後退する生え際の改善の方法を目指すものである。また他の側面において、薬物療法や放射線による副作用による脱毛症を、これらのフラバノイドを基本とする物質を用いて治療することを目指すものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
発毛の刺激の重要性は、多くの文脈の中で発生しうる。おそらく最も急を要する重要性は、化学療法及び/又は放射線療法を受ける癌患者の、副作用による脱毛症を否定する望ましさである。治療の効果の不確実性と、その激しい不快さに加え、患者は髪の毛の喪失とそれに伴う自己イメージへの影響という重なるトラウマを受けやすい。この影響は、治療の成功又は不足に対して生理学上のフィードバックを与え、従ってこの状況を改善することは医学的及び人道的立場の双方から重要である。本発明により提供される物質は、治療の少なくともこの負の一面を改善することができる。
【0014】
緊急性はより少ないにもかかわらず、関係する患者にとって厄介な問題は、加齢又は先天性の異常による脱毛である。男性型脱毛症による悩みはよく知られているし、生え際の後退のような別の脱毛パターンも、関係する人々にとっては等しく悩みの種である。さらに、毛髪の質は男性も女性もしばしば加齢によって低下し、薄くなって魅力的な髪型にすることができなくなる。本発明は、髪の毛を豊かに改善する方法を提供し、もって個人の生活の質を向上させる。
【0015】
本発明の物質及び組成物は、全身に適用できうるが、明らかに治療範囲に直接局所的に塗布することが好ましい。従って、医薬的及び美容的用法のいずれの調剤も、局所塗布に適した賦形剤を用いることが好ましい。局所的調剤は通常、ジェル、軟膏、粉末、又は液状であるが、望む表面に決められた量の有効成分が放出するようコントロールされた調剤もまた望ましい。調剤には、皮膚を通じて活性部分が浸透することを強めた物質を含み得る。そのような浸透剤としては、たとえばDMSO、種々の胆汁酸塩、非毒性の界面活性剤等がある。美容的/医薬的組成の標準成分は当業者に周知であり、医薬の局所塗布のための調剤は、レミントン医薬科学(Remington's Pharmaceutical Sciences, latest edition, Mack Publishing Co., Easton,PA)にあり、参照により本書に組み込む。美容的調剤はいろいろな種類があり、開業医によく知られている。
【0016】
特別有利な調剤は、その内容物を毛穴に特異的に送り込むと思われるリポソームを用いることである。そのような組成物はたとえば、米国特許第5,965,157号、第6,261,596号に開示され、いずれも参照により本書に組み込む。
【0017】
従って、本出願は、純粋に美容目的又は医薬/美容目的双方のための、活性成分の局所的使用組成物を含む。本発明による組成物及び物質の恩恵を受けることができる者は、放射線及び/又は化学療法を受けている患者、生え際が後退しつつある、又は男性型脱毛症が進行しつつある男性、あごひげが好みどおりに十分生えてくれない男性、毛髪が薄くなりつつある女性及び、要は自分の体のどこかの毛をもっと増やしたいと考えている人々である。本発明の主な用途は人間に向けたものであるが、場合によっては室内又は屋外動物あるいは実験用動物の発毛のためにも用いられうる。
【0018】
確かに、本発明の1つの側面は、本発明の組成物の安全性と有効性を確認するために実験動物に用いることである。従って、人間用に作られた製品は、それぞれの製剤が発毛刺激能力を有することを確認し、及び毒性がないことを保証するため、ラット、マウス又はうさぎに用いられうる。ここで述べたような品質管理の意味における本発明物質の利用法は、本発明の一部である。
【0019】
本発明の組成物中の活性成分は、イチョウ由来の単離されたフラバノイドでありうる。単離されたフラバノイド分子は、実質上純粋、たとえば純度90-100%、純度90-99%、又は純度約95%であり、現実的にイチョウの葉から単離しうるか又は標準的な有機化学技術を用いて合成されうる。イチョウの葉に含まれるフラバノイド類の構造が上述のように解明された。イソギンゲチンの構造を、実例として図1に示す。このような構造は、少なくとも1の糖類とさらに結合しうる。
【0020】
従って、「単離されたフラバノイド」は、実質的に純粋でイチョウの葉に含まれる化合物に対応する個々の化合物であるが、そのような化合物は準備されている。
【0021】
上記のように、個々の単離されたフラバノイドは、本発明の組成物のただ1つの活性成分でありうるし、又は単離されたフラバノイドは、別のフラバノイド化合物を含む他の活性成分と混合されうる。別のフラバノイド化合物のいくつかはイチョウの葉に含まれるフラバノイド類に対応しうる。
【0022】
本出願で定義したように、「イチョウ由来の」フラバノイドとは、グリコシル化した、又はグリコシル化していない形の、この植物の葉に含まれるフラバノイドを意味する。従って、「由来の」とは、実際に葉から調製されたもの又は合成されたもののいずれかの化合物を意味する。
【0023】
あるいは、活性成分は、フラバノイド量を富化したイチョウの葉の抽出物から構成しうる。上述の通り、一般に用いられる抽出物は、通常70%エタノールで抽出して調製したものでEGb761と呼ばれ、重量/重量ベースで24%のフラボングリコシドを含む。富化した抽出物はより高いパーセンテージのフラバノイド類(重量/重量)を含み、好ましくは30%以上のフラバノイド類、より好ましくは40%以上のフラバノイド類、さらに好ましくは50%以上のフラバノイド類、最も好ましくは60%又は70%以上のフラバノイド類を含む。
【0024】
以下に示すように、イチョウの葉のフラバノイド留分の発毛刺激能力は、直接的及びこれらの成分のプロテアソーム活性阻害能の両方から実証される。プロテアソーム阻害と発毛刺激との関係はすでに米国特許第6,410,512号に確立されており、参照により本書に組み込む。従って、以下の実施例はイチョウフラバノイドイソギンゲチンモデルが発毛を刺激することを実証している。
【0025】
以下の実施例は例示を意図したものであり、本発明を限定するものではない。
【実施例1】
【0026】
イソギンゲチンによるプロテアソーム阻害
【0027】
プロテアソームは、白血球(WBC)、赤血球(RBC)、パックされた全血(PWB)のいずれからでも調製される。白血球の調製は、ヘパリン化したマイクロチューブに入れた1mlの血を生理食塩水で1:1(体積/体積)に希釈し、1mlの分離媒体ナイコプレプ(NycoPrep)(登録商標)を上に重ねる。調製液は500xg(SorvallRT6000D、ローターH−1000Bで毎分1500回転)で30分間、室温で遠心分離する。WBCは上澄液として回収され、3mlのPBSで洗浄され、500xg(SorvallRT6000D、ローターH−1000Bで毎分1500回転)で5分間、室温で遠心分離する。上澄液を除去後、WBCペレットは1mlのPBSで再度懸濁され、6600xg(Eppendorf5415Cで毎分7000回転)で10分間、室温でマイクロ遠心分離される。上澄液を除去し、WBCペレットはプロテアソーム分析に先立ってマイナス70℃で冷凍される。
【0028】
RBCが用いられる場合は、WBCを得る上記のプロセスによって得られるRBCペレットを回収し、3mlのPBSで洗浄し、500xg(SorvallRT6000D、ローターH−1000Bで毎分1500回転)で5分間、室温で遠心分離する。上澄液を除去後、RBCペレットは1mlのPBSで再度懸濁され、6600xg(Eppendorf5415Cで毎分7000回転)で10分間、室温でマイクロ遠心分離される。上澄液を再度除去し、RBCペレットはプロテアソーム分析に先立ってマイナス70℃で冷凍される。
【0029】
プロテアソームの原料としてパックされた全血が用いられる場合は、ヘパリン化したマイクロチューブに入れた1mlの血を生理食塩水で1:1(体積/体積)に希釈し、500xg(SorvallRT6000D、ローターH−1000Bで毎分1500回転)で5分間、室温で遠心分離する。上澄液を除去後、PWBペレットは1mlのPBSで再度懸濁され、6600xg(Eppendorf5415Cで毎分7000回転)で10分間、室温でマイクロ遠心分離される。上澄液を除去し、PWBペレットはプロテアソーム分析に先立ってマイナス70℃で冷凍される。
【0030】
プロテアソームの調製はWBC又はRBC又はPWBの1:1(体積/体積)を5mlのpH8.0のEDTAで30分間溶解し、15,000xg(Eppendorf5415Cで毎分14000回転)で10分間、室温で遠心分離される。プロテアソームを含む上澄液が氷の上に置かれ、タンパク質濃度が測定される。
【0031】
対照として、公知のプロテアソーム阻害剤、この例ではプロテアソーム阻害剤I(PSI又はOSA)又はラクタシスチンの連続希釈液が調製される。試験物質の連続希釈液も、同様に調製される。反応物は、0.65mlの遠沈管にセットされ、下記のように50μlの希釈サンプルと0.5μg/ml濃度の20Sプロテアソーム2.0μlを加える。管は37℃で1時間保温され、6時間以内に分析のため氷の上に置かれる。
【0032】
分析は、いくつかは試験化合物を含む50μlのサンプルすなわち20Sプロテアソーム;又は標準;又は〜50μg/μlWBC;又は〜500μg/μlRBC又は〜1000μg/μlPWBサンプルを、96ウェルの黒色蛍光プレートに入れた50μlの基質緩衝液(20mMHEPES,0.5mMEDTA,0.05%SDS、120μMLLVY−AMC;pH8.0)に加える。反応は、蛍光スペクトロフォトメータ(励起最大:380nm;放出最大:440nm、で測定され、反応速度が決定される。上述のように、基質はLeu−Leu−Val−Tyr−AMCである。AMCはアミド−4−メチルクマリンである。
【0033】
結果を図2A及び図2Bに示す。図2Aの結果は、マウスのパックされた全血からの20Sプロテアソーム調製品に、OSA及びイソギンゲチンを直接加えたものを用いて得られた。図2Aに示すように、OSA及びイソギンゲチンはいずれも基質LLVY−AMCのタンパク質分解解裂のVmaxを同じように阻害する。図2Bに示すように、赤血球をこれらの化合物で処理した場合、OSAの赤血球細胞へのより高い浸透能力によって、OSAの阻害はより効果的となる。これらの分析において、赤血球は最初に化合物で処理され、それからプロテアソームがそのプロテアーゼ活性を評価するために分離されたことを思い起こさなければならない。
【実施例2】
【0034】
発毛の刺激
【0035】
生後8週間のオスのC57黒色マウスを、7日間、個別のケージで標準的な食餌と水を制約せずに与えて順応させた。マウスには、取り扱う前に麻酔をかけた。それぞれのマウスの体幹部の背中の毛を剃って、翌日からOSAの1.0%溶液(100μl)を5日間毎日局所的に塗布処置した。同様の実験が、1.5及び10%の重量濃度のイソギンゲチン50μlを用いて行われた。発毛の経過が目視及び写真によりモニターされる。
【0036】
図3A及び図3Bは、1%OSA溶液と10%イソギンゲチン溶液の17日後及び26日後の結果をそれぞれ示す。示すように、OSA、イソギンゲチンともに、対照に比べて背中の発毛を刺激する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】イソギンゲチンの構造を示す。
【図2A】20Sプロテアソームが直接イソギンゲチン及びOSAと処理された場合の プロテアソーム阻害の結果である。
【図2B】赤血球がイソギンゲチン及びOSAと処理された場合のプロテアソーム阻害の結果である。
【図3A】17日後の1%OSAと10%イソギンゲチンの発毛に与える効果である。
【図3B】26日後の1%OSAと10%イソギンゲチンの発毛に与える効果である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有毛被験体の表面領域で発毛を刺激する方法であって、イチョウ(Ginkgo biloba)由来の少なくとも1種の単離されたフラバノイド又は該フラバノイド類を富化したイチョウ抽出物を該領域に供給することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記領域は、少なくとも1種の単離されたフラバノイドで処置される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記領域は、フラバノイド類を富化したイチョウ(Ginkgo biloba)抽出物で処置される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
医薬的又は美容的組成物であって、活性成分としてイチョウ(Ginkgo biloba)由来の少なくとも1種の単離フラバノイドを含む組成物。
【請求項5】
医薬的又は美容的組成物であって、活性成分としてフラバノイド類を富化したイチョウ(Ginkgo biloba)の葉の抽出物を含む組成物。
【請求項6】
局所的塗布のために調剤される、請求項4に記載の組成物。
【請求項7】
局所的塗布のために調剤される、請求項5に記載の組成物。
【請求項8】
男性型脱毛症の治療方法であって、そのような処置が必要な被験体へ効果的な量の請求項4に記載の組成物を投与することを特徴とする方法。
【請求項9】
男性型脱毛症の治療方法であって、そのような処置が必要な被験体へ効果的な量の請求項5に記載の組成物を投与することを特徴とする方法。
【請求項10】
顔面又は髪型に関する毛の豊かな発毛の促進方法であって、そのような処置が必要な被験体へ効果的な量の請求項4に記載の組成物を投与することを特徴とする方法。
【請求項11】
顔面又は髪型に関する毛の豊かな発毛の促進方法であって、そのような処置が必要な被験体へ効果的な量の請求項5に記載の組成物を投与することを特徴とする方法。
【請求項12】
放射線又は化学療法を原因とする脱毛症の治療方法であって、そのような処置が必要な被験体へ効果的な量の請求項4に記載の組成物を投与することを特徴とする方法。
【請求項13】
放射線又は化学療法を原因とする脱毛症の治療方法であって、そのような処置が必要な被験体へ効果的な量の請求項5に記載の組成物を投与することを特徴とする方法。
【請求項14】
組成物の発毛刺激能力を試験する方法であって、該組成物のプロテアソームのプロテアーゼ活性阻害能の評価を含み、それによって該活性を阻害する組成物は発毛刺激能力があると確認又は検証され;
該組成物は、イチョウ(Ginkgo biloba)由来の少なくとも1種のフラバノイド又は該フラバノイド類を富化したイチョウの葉の抽出物を含む、方法。
【請求項15】
組成物の発毛刺激能力を確認又は検証する方法であって、該組成物を有毛動物の剃った体表面の領域に塗布し、該領域の体毛の再発毛を観察し、それによって該組成物を処置しない対照領域より該領域での発毛が多いという効果がある組成物は、発毛刺激能力があると確認又は検証され、
該組成物は、イチョウ(Ginkgo biloba)由来の少なくとも1種のフラバノイド又は該フラバノイド類を富化したイチョウの葉の抽出物を含む、方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【公表番号】特表2007−510725(P2007−510725A)
【公表日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−539609(P2006−539609)
【出願日】平成16年11月2日(2004.11.2)
【国際出願番号】PCT/US2004/036502
【国際公開番号】WO2005/046584
【国際公開日】平成17年5月26日(2005.5.26)
【出願人】(501009090)オステオスクリーン,インコーポレイテッド (4)
【Fターム(参考)】