説明

インクジェット印刷用テキスタイル支持体の製造のための予備処理液

インクジェット印刷用テキスタイル支持体の製造のための予備処理水性液は、
(A)1種以上のポリカチオン性化合物、
(B)1種以上の増粘剤、
(C)必要により一般的な添加剤、
(D)水、を含んでいる。
好ましいポリカチオン性化合物(A)は、ジアリルジアルキルアンモニウムモノマーの重合体又は共重合体である。
好ましい増粘剤は、
(i)ポリエーテルジオール、
(ii)ジイソシアネート、及び
(iii)一般式R−OH、R−SH、R−NH2、RR’NH又はR−COOH(但し、Rが少なくとも4個の炭素原子数の疎水性脂肪族基又は芳香族基を表し、R−OHがアルコキシル化されていても良い。)で表される化合物、及びウレタン結合、チオウレタン結合又は尿素結合を形成可能なその誘導体、から得られか、又は
(i)ポリエーテルジオールと、
(iv)一般式R−OH又はR−COOH(但し、Rが少なくとも4個の炭素原子数の疎水性脂肪族基又は芳香族基を表し、R−OHがアルコキシル化されていても良い。)で表される化合物、及びエーテル結合又はエステル結合を形成可能なその誘導体とから得られか、又は
化合物(ii)と化合物(iii)から得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェット印刷用テキスタイル支持体の製造のための予備処理水性液に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェット印刷法によって印刷されるテキスタイル材料を予備処理液で処理して、印刷されたテキスタイルの性能特性を改良することは知られている。この予備処理は、テキスタイル支持体上のインクの耐性を改良し、そして高い着色強さ、更に支持体上でインクの良好な定着(定着力)を形成する目的で行われる。支持体上の印刷物(印刷像:print)に関しては、明らかに鮮明な輪郭(改良された鮮明度)を有しているのが好ましく、これにより印刷物のより高い解像度(高dpi)が達成可能である。
【0003】
顔料インクを用いた印刷は、原則として全てのテキスタイル織物に対して行うことができる。多くの特許出願では、カチオン性物質又は増粘剤を用いて、反応性染料によって綿又は他のセルロース系繊維にインクジェット印刷する場合のインクの耐性を改良することについて記載している。
【0004】
特許文献1では、直接染料及び顔料を絹に印刷する場合の天然増粘剤と2価の金属塩の使用法を開示している。第4級ポリマー化合物又はポリカチオン性化合物は記載されておらず、またこれらの化合物は分散染料でもない。
【0005】
特許文献2では、テキスタイルをカチオン性化合物で予備印刷処理して、分散染料インクの耐性を改良することについて記載している。低分子量のカチオン性化合物のみが記載されており、第4級ポリマー化合物又はポリカチオン性化合物は記載されていない。
【0006】
特許文献3では、エピクロロヒドリン共重合体に基づくポリカチオン性化合物を用いて、定着力を改良することについて記載している。改良されたインクの耐性については記載されていない。
【0007】
特許文献4では、テキスタイルをテキスタイル用バインダ及びメラミン架橋剤で予備処理して、顔料を用いてインクジェット印刷することについて記載している。予備処理によって、印刷物の良好な堅牢性が得られる。優れたインクの耐性による改良された印刷像及びカチオン性化合物の使用法については記載されていない。
【0008】
特許文献5では、2価の無機金属塩及び/又はカチオン性化合物及び架橋剤を用いて、顔料を用いるインクジェット印刷用テキスタイルを製造する方法について記載している。架橋剤により、インクに含まれるバインダでの架橋がもたらされる。ポリカチオン性化合物の使用法は記載されておらず、また、ポリエチレングリコール誘導体又は他の増粘剤の使用法についても記載されていない。
【0009】
特許文献6では、インクジェット印刷用テキスタイル支持体の予備処理に用いられるカチオン性重合体及び共重合体、そして更にバインダとしてのポリマーラテックスの使用法を記載している。
【0010】
従来技術の課題は、テキスタイル支持体に印刷された像の鮮明度が屡々適切でないことである。これは、インクを支持体上に散布することに起因している。
【0011】
【特許文献1】EP−A0928841
【特許文献2】WO99/33669
【特許文献3】US6001137
【特許文献4】WO00/03081
【特許文献5】JP62−231787
【特許文献6】WO00/56972
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、インクジェット印刷用テキスタイル支持体の製造のための予備処理液を提供して、印刷されたテキスタイル支持体上のインクの耐性を改良することにある。特に本発明の目的は、顔料インクで印刷されたセルロース系テキスタイル支持体及び分散染料インクで印刷されたポリエステル繊維系テキスタイル支持体におけるインクの耐性を改良することにある。本発明の他の目的は、分散染料インクで印刷した場合の定着力を改良して、印刷物の光沢及び着色強さを高めることにある。
【0013】
本発明者等は、上記目的が、
(A)1種以上のポリカチオン性化合物、
(B)1種以上の増粘剤、
(C)必要により一般的な添加剤、
(D)水、を含む、インクジェット印刷用テキスタイル支持体の製造のための予備処理水性液によって達成されることを見出した。
【0014】
本発明の予備処理水性液中の成分(A)は、1種以上のポリカチオン性化合物である。
【0015】
有用なポリカチオン性化合物は、例えば、ジアリルジアルキルアンモニウムモノマー、例えばジアリルジメチルアンモニウムクロリドのカチオン性単独重合体又は共重合体、カチオン性アクリレート及びアクリルアミド、例えばアクリロイルオキシエチルジメチルアンモニウムクロリド又はアクリルアミドエチルジメチルアンモニウムクロリド、第4級ビニルピリジン、例えばメチルビニルピリジンクロリド、ポリアルキルアミンの重合体及び共重合体、更にポリアリルアミンヒドロクロリド、アリルアミンヒドロクロリド−ジアリルアミンヒドロクロリド共重合体、N−ビニルアクリロイルアミジンヒドロクロリド−アクリルアミド共重合体、ジアルキルアミン−エピクロロヒドリン重合体、ポリアミド−ポリアミン−エピクロロヒドリン重合体、ジシアンジアミド−ホルムアルデヒド重縮合物、ポリエチレンポリアミン−ジシアンジアミド重縮合物、ポリエチレンイミンヒドロクロリド、ポリ(メタ)アクリロイルオキシアルキルジアルキルアミンヒドロクロリド、(メタ)アクリロイルオキシアルキルジアルキルアミンヒドロクロリド−アクリルアミド共重合体及びポリ(メタ)アクリロイルオキシアルキルトリアルキルアンモニウムクロリドである。
【0016】
好ましいポリカチオン性化合物(A)は、ジアリルジアルキルアンモニウムモノマーの単独重合体又は共重合体、例えばポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド(polyDADMAC)、ポリジアリルジエチルアンモニウムクロリド(polyDADEAC)、ポリジアリルジメチルアンモニウムブロミド(polyDADMABs)、ポリジアリルジエチルアンモニウムブロミド(polyDADEAB)であり、ジアリルジメチルアンモニウムクロリドの重合体又は共重合体が特に好ましく、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド単独重合体(polyDADMAC)が特に好ましい。
【0017】
上述のモノマーの共重合体は、コモノマーとして、イオン性モノマー、例えばビニルピロリドン、(部分的に鹸化された)酢酸ビニル又はヒドロキシ(メタ)アクリレートを含んでいても良い。
【0018】
ジアリルジアルキルアンモニウム単独重合体又は共重合体の製造方法は、例えば、US4742134、US5283306及びEP−A0264710に記載されている。
【0019】
本発明の一実施の形態において、予備処理水性液は、ポリカチオン性化合物(A)としてのジアリルジアルキルアンモニウムモノマーの重合体又は共重合体、好ましくはジアリルジメチルアンモニウムクロリドの重合体又は共重合体、更に好ましくはジアリルジメチルアンモニウムクロリド単独重合体と、1種以上の増粘剤(B)を含んでいる。
【0020】
本発明の予備処理水性液中の成分(B)は、1種以上の増粘剤である。
【0021】
有用な増粘剤(B)は、天然増粘剤、例えばアルギネート、ポリサッカリド、デンプン、カルボキシメチルセルロース、グアールガム粉末及びこれらの誘導体、そして合成増粘剤、例えばアクリル酸の単独重合体及び共重合体である。
【0022】
好ましい増粘剤(B)は、一般式(I)、(II)及び/又は(III):
【0023】
【化1】

【0024】
[但し、(M)yがポリアルキレンエーテルから誘導される単位を表し、且つMがそれぞれアルキレンエーテル単位を表し、そしてyが1〜100000の範囲、好ましくは10〜10000の範囲を表し、
Tが、各々の場合においてジイソシアネートから誘導される同一又は異なっていても良い単位を表し、
xが平均して1〜500を表し、好ましくは1〜2を表し、更に好ましくは約1を表し、
Uが、各々の場合において脂肪族若しくは芳香族アルコール、アルコキシル化アルコール、チオール、アミン又はカルボン酸から誘導され、同一又は異なっていても良い少なくとも4個、更に好ましくは少なくとも6個の炭素原子数の単位を表す。]
で表される結合増粘剤である。
【0025】
本発明の一実施の形態において、予備処理水性液は、1種以上のポリカチオン性化合物(A)と、1種以上の、一般式(I)及び/又は(II)で表される結合増粘剤と、を含んでいる。
【0026】
一般式(I)で表される結合増粘剤は、
(i)ポリエーテルジオール、
(ii)ジイソシアネート、及び
(iii)一般式R−OH、R−SH、R−NH2、RR’NH又はR−COOH(但し、Rが少なくとも4個の炭素原子数の疎水性脂肪族又は芳香族基を表し、R−OHがアルコキシル化されていても良い。)で表される化合物、及びウレタン結合、チオウレタン結合又は尿素結合を形成可能なその誘導体、を反応させることによって得られる。
【0027】
本発明の目的のためのポリエーテルジオール(i)は、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリテトラヒドロフラン、並びにエチレンオキシドとプロピレンオキシド又はブチレンオキシドとの共重合体、或いはエチレンオキシド、プロピレンオキシド及びブチレンオキシドのターポリマーであり、共重合体は、ブロック共重合体、ランダム共重合体又はターポリマーとして存在していても良い。
【0028】
有用なジイソシアネート(ii)は、同一又は異なる反応性のNCO基を有するジイソシアネートである。同一の反応性のNCO基を有するジイソシアネートの例は、芳香族又は脂肪族ジイソシアネートであり、脂肪族ジイソシアネート、例えばテトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、テトラデカメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネート、テトラメチルヘキサンジイソシアネート、1,4−、1,3−若しくは1,2−ジイソシアナトシクロヘキサン、4,4’−ジイソシアナトシクロヘキシルメタン、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサン(イソホロンジイソシアネート)又は2,4−若しくは2,6−ジイソシアナト−1−メチルシクロヘキサンが好ましく、これらの中で、ヘキサメチレンジイソシアネート及びイソホロンジイソシアネートが特に好ましい。その他に特に好ましいジイソシアネートは、m−テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)である。
【0029】
異なる反応性のNCO基を有する好ましいジイソシアネートは、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,4’−MDI)、芳香族ジイソシアネート若しくは脂肪族ジイソシアネートの代表例としてのトリイソシアナトトルエン、例えば2−ブチル−2−エチルペンタメチレンジイソシアネート、2−イソシアナトプロピルシクロヘキシルイソシアネート、2,4,4−若しくは2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4’−メチレンビス(シクロヘキシル)ジイソシアネート及び4−メチルシクロヘキサン−1,3−ジイソシアネート(H−TDI)等の容易且つ安価に入手可能なイソシアネートである。
【0030】
反応性の異なる基を有するイソシアネートの別例は、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、ジフェニルジイソシアネート、トルイジンジイソシアネート及び2,6−トリレンジイソシアネートである。
【0031】
一般に、2種以上の上述したイソシアネートの混合物を使用することもできる。
【0032】
ポリイソシアネートを、所定の範囲、例えばジ−及びポリイソシアネートの合計量に対して10質量%以下の量でジイソシアネートと一緒に使用することができる。有用なポリイソシアネートは、例えば、HDI又はTDIのビウレット及びアロファネートである。
【0033】
特に極めて好ましいジイソシアネートは、HDI、IPDI、MDI及びTDIである。
【0034】
ポリエーテルジオール(i)のジイソシアネート(ii)に対する割合は、0.3:1〜1:1の範囲が一般的であり、約0.5:1であるのが好ましい。
【0035】
ジイソシアネートとポリエーテルジオールとの反応は、触媒の存在下で行われるのが一般的である。
【0036】
触媒は、0.01〜10質量%の範囲の量で使用するのが好ましく、0.05〜5質量%の範囲で使用するのが更に好ましい。反応を溶剤中で行うことができ、その場合の溶剤は、原則として、ポリウレタン又はポリエーテル誘導体と反応しない全ての溶剤である。
【0037】
ジイソシアネートのNCO基とポリエーテルジオールのヒドロキシル基との間の反応を特に促進するのに有用な触媒は、周知の第3級アミン、例えばトリエチルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N−メチルモルホリン、N,N’−ジメチルピペラジン、2−ジメチルアミノエトキシエタノール、ジアザビシクロ(2.2.2)オクタン等であり、特に有機金属化合物、例えばチタン酸エステル、鉄化合物、例えば鉄(III)アセチルアセトネート、スズ化合物、例えばスズジアセトネート、スズジオクタノエート、スズジラウレート、又はジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウレート等の脂肪族ジカルボン酸のジアルキル塩のジアルキル誘導体である。
【0038】
結合増粘剤の合成は、溶剤を用いないか、或いは非プロトン性溶剤、例えばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、クロロホルム、ジクロロメタン、ジ−n−ブチルエーテル、アセトン、N−メチルピロリドン(NMP)、キシレン、トルエン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)又は1,4−ジオキサン中で行われるのが一般的である。好ましい反応温度は、−20℃〜使用される溶剤の沸点の範囲である。反応は、大気圧下で行われるのが一般的であるが、20バール以下でオートクレーブ中において行うことも可能である。
【0039】
NCO末端生成物と脂肪族又は芳香族アルコール、チオール、第1級若しくは第2級アミン又はカルボン酸(ii)との反応により、成分(i)と(ii)の反応生成物(イソシアネート基を含んでいない。)を、疎水化生成物に転化する。
【0040】
以下の基を有するアルコール及び第1級又は第2級アミンが特に好適である:
8〜C40アルキル基、例えばn−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ドデシル、n−ヘキサデシル又はn−エイコシル;
6〜C14アリール基、例えばフェニル、α−ナフチル、β−ナフチル、1−アントラセニル、2−アントラセニル若しくは9−アントラセニル、又はヘテロ芳香族基、例えばα−ピリジル、β−ピリジル、γ−ピリジル、N−ピリル、β−ピリル、γ−ピリル、ポルフィリニル、2−フラニル、3−フラニル、2−チオフェニル、3−チオフェニル、N−ピラゾリル、N−イミダゾリル、N−トリアゾリル、N−オキサゾリル、N−インドリル、N−カルバゾリル、2−ベンゾフラニル、2−ベンゾチオフェニル、N−インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、2−キノリニル、3−イソキノリニル又はα−フェナントロニリル;
7〜C13アラルキル基(アリールアルキル基)、好ましくはC7〜C12フェニルアルキル基、例えばベンジル、1−フェネチル、2−フェネチル、1−フェニルプロピル、2−フェニルプロピル、3−フェニルプロピル、ネオフィル(1−メチル−1−フェニルエチル)、1−フェニルブチル、2−フェニルブチル、3−フェニルブチル及び4−フェニルブチル、更に好ましくはベンジル。
【0041】
アルコールR−OHは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド又はブチレンオキシドでアルコキシル化されていても良く、その場合、上述のアルキレンオキシドのブロック単独重合体並びにブロック共重合体(一般に、約20〜500個のアルキレンオキシド単位を有している)を用いることができる。アルコールR−OHは、THFでアルコキシル化されていても良い。
【0042】
一般に、化合物(iii)は、遊離イソシアネート基に対して、少なくとも化学量論量で用いられるが、屡々化学量論過剰で用いられ、例えば遊離NCO基に対して50〜100%で用いられる。
【0043】
疎水性基Rは、エステル又はエーテルブリッジを介してポリエーテルジオール(ii)に結合していても良い。従って、一般式(II)で表される結合増粘剤は、
(i)ポリエーテルジオールと、
(iv)一般式R−OH又はR−COOH(但し、Rが上記と同義であって、少なくとも4個の炭素原子数の疎水性脂肪族基又は芳香族基を表し、且つR−OHが(上述のように)アルコキシル化されていても良い。)で表される化合物、及びエーテル結合又はエステル結合を形成可能なその誘導体と、の反応によって得られる。
【0044】
式(III)で表される化合物は、ジイソシアネート(ii)及び化合物(iii)からポリエステルジオール(i)を用いることなく最終的に得られる。化合物(iii)を化学量論過剰で用いても良い。
【0045】
特に好ましい実施の形態において、本発明の予備処理水性液は、ポリカチオン性化合物(A)としてのジアリルジアルキルアンモニウムモノマーの重合体又は共重合体、特にジアリルジメチルアンモニウムクロリド単独重合体と、1種以上の、増粘剤(B)としての式(I)及び/又は(II)で表される結合増粘剤とを含んでいる。
【0046】
成分(A)及び(B)に加えて、本発明の予備処理水性液は、一般的な添加剤を成分(C)として含んでいても良い。一般的な添加剤の例は、脱泡剤、乳化剤、溶剤、殺生物剤、脱気剤及び湿潤剤である。
【0047】
本発明の予備処理水性液は、
(a)0.1〜50質量%、好ましくは約0.5〜30質量%のポリカチオン性化合物(A)、
(b)0.1〜50質量%、好ましくは0.5〜30質量%の増粘剤(B)、
(c)0〜30質量%、好ましくは0.5〜20質量%の通常の添加剤(C)、及び
(d)水を加えて100質量%となる量の水、を含んでいるのが一般的である。
【0048】
驚くべきことは、特に、本発明の予備処理水性液により、全く同一の処理液において、顔料インクと分散染料インクのそれぞれでの印刷に用いられる綿製織布及びポリエステル系織布の性質に明かな改善が得られたことである。綿製織布又は綿ブレンド製織布を顔料インクで印刷し、ポリエステル系織布を分散顔料インクで印刷するのが一般的である。更に、予備処理は、分散染料インクで印刷する場合に定着力に対して望ましい効果を有しているので、より鮮明な色及びより暗色(特に、黒)を実現可能となる。
【0049】
更に驚くべきことは、本発明により予備処理された支持体の取り扱いに悪影響を与えないことである。
【0050】
更に本発明は、成分(A)、(B)又は必要により(C)を含む予備処理組成物であって、本発明の予備処理水性液が水での希釈によって得られることを特徴とする予備処理組成物を提供する。
【0051】
更に本発明は、インクジェット法によってシート状テキスタイル支持体に印刷する方法であって、印刷すべきテキスタイル支持体を予備処理水性液で予備処理することを特徴とする方法に関する。
【0052】
更に本発明は、印刷されたテキスタイル支持体それ自体を提供する。
【0053】
また本発明は、テキスタイル支持体を本発明の予備処理水性液で予備処理する方法を提供する。
【0054】
インクジェット印刷での予備処理操作では、予備処理液を施し(塗布し)、次いで含浸されたテキスタイル支持体を乾燥する工程を含む。
【0055】
予備処理液は、排気法(exhaust process)か、強制塗布工程を含む連続法によって施しても良い。
【0056】
排気法は、予備処理剤が支持体に対して明確な親和力を有している場合に適当である。予備処理剤及び支持体が異なるイオン形成性(ionogenenicity)を有し、例えば予備処理剤がカチオン性であり、支持体用織布がアニオン性を有する場合に特に好適である。種々の形の排気法が存在し、原則として、染料の分野で知られている。例えば、テキスタイルは傷ついた状態であっても良い。その後、予備処理液を加圧下で傷ついたテキスタイルに強制的に押し通し、そして予備処理液の流れの方向を内から外向きにするか、或いは十分に注入された機械中で外から内向きにすることができる。均一な塗布を保証するために、予備処理液の流れの方向を変更するのが有効である。他の実施の形態において、織布は予備処理液中で窮屈な状態であり、予備処理液と一緒に移動する。更に別の実施の形態において、テキスタイルを、固定浴を通して引き出すことも可能である。この場合、テキスタイルは予備処理液から繰り返し引き出されるのが好ましい。テキスタイルの移動方向は反対にする必要がある。なぜなら、均一な塗布の助けとなるからである。更にこのような塗布法の詳細については、関連する文献、例えばVeredlung von Textilien, VEB Fachbuchverlag Leipzig, 第1版 1976, 93頁以降において見出すことができる。
【0057】
塗布に有用な連続法は、本発明の予備処理組成物を均一に又は像形成法にて施すことができる全ての処理方法である。本実施の形態において、全ての印刷法、そして更に、テキスタイルに予備処理組成物を均一に染みこませる全ての方法が特に好適である。排気法との基本的な差異は、強制的な塗布を実現する点である。必要な予備処理液は、これらの処理に用いられる繊維に対して親和力を有していない。
【0058】
有用な印刷法には、例えば全てのスクリーン印刷法が含まれる。スクリーン印刷は、特に印刷された織布の製造で利用される重要な処理法である。スクリーン印刷において、印刷ペーストを、細かいメッシュを用いてスキージによって強制的に印刷すべき支持体上に押し込む。メッシュは、フラットスクリーン印刷機の場合には合成繊維から、或いはロータリスクリーン印刷機の場合には金属から形成されていても良い。
【0059】
一般的なテキスタイル印刷法であるリーフ印刷、グラビア印刷又はローラ印刷でも、予備処理液の塗布に好適である。更に個々の印刷法に関する詳細については、上述の引用文献の110頁以降において見出すことができる。
【0060】
しかしながら、印刷法に加えて、テキスタイルに予備処理液を均一に染み込ませる所定の技術を用いることも可能である。例えば、テキスタイルを、予備処理組成物を充填したメッキ槽に誘導し、次いで、2個のローラでスキージ処理して、所定の湿潤含浸率とする形で達成可能である。しかし、テキスタイルを、2個の回転ローラの間に形成され、そして予備処理液が充填されるニップに誘導する形によっても塗布することができる。ローラは、同時にテキスタイル材料を所望の湿潤含浸率にスキージ処理する。更に、このパッドマングル技術に用いられ、予備処理液の塗布に同様に好適である他の多くの考えられる形態が含まれる。
【0061】
更に、所定量の予備処理液を一般的に知られている噴霧及び注入技術で施すことも可能である。
【0062】
予備処理液を施した後、テキスタイルを乾燥する。含浸されたテキスタイルを、存在する水を蒸発可能に十分に加熱することによって乾燥することができる。80〜120℃の温度を用いるのが好ましい。必要とされる熱を、伝熱剤としての加熱空気の形で導入することができる。しかし、赤外線放射器又はマイクロ波放射器を用いることも可能である。テキスタイルをこの操作中に引張状態で保持して、織り目が形成されるのを回避するようにしても良い。
【0063】
本発明により予備処理されて印刷されるべきテキスタイル支持体(テキスタイル基板)の例は、ポリエステル、変性ポリエステル、ポリエステルブレンド繊維、セルロース系材料(例えば、綿、綿ブレンド繊維、ジュート、亜麻、麻及びカラムシ)、ビスコース、ウール、シルク、ポリアミド、ポリアミドブレンド繊維、ポリアクリロニトリル、トリアセテート、アセテート、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステルミクロンファイバー及びガラスファイバー繊維から構成される繊維、ヤーン、糸、ニット、織布、不織布及び衣類である。
【0064】
インクジェット法では、水性インクを、小さな液滴として支持体に直接噴霧するように利用するのが一般的である。インクをノズルにより均一な割合で圧搾して、印刷されるべきパターンに応じて電界により支持体にジェット(噴流)を向ける連続法があり、そして着色化ドット(着色点)が現れる場所にだけインクを吐出する遮断インクジェット法又はドロップ−オン−デマンド(drop-on-demand)法があり、後者の形の方法では、圧電性結晶か、又は加熱状態の中空ニードルを用いて(バブルジェット(登録商標)法)、圧力をインク組成物に作用させ、そしてインクの液滴をはじき出す。これらの技術は、Text. Chem. Color, 19(8), 23〜29頁, (1987)、及び21(6), 27〜32頁, 1989に記載されている。
【0065】
本発明の方法でテキスタイル支持体の印刷に用いられるインクジェットインク、並びに分散剤は、水又は水−溶剤混合物と、水又は水−溶剤混合物に対して実質的に溶解しないのが好ましい微粒子状の無機又は有機着色剤(例えば、ドイツ標準規格のDIN55944で規定されている顔料)とを含んでいるのが一般的である。顔料に代えて、分散染料を用いることも可能である。しかし、インクは更に、溶解染料として、直接染料、酸染料、反応性染料及びバット染料を含んでいても良い。上述の可溶性染料は、顔料調製物中に増白剤として存在していても良く、その場合に、使用される可溶性染料、特に直接染料、酸染料又は反応性染料は、顔料と色合いが類似している。
【0066】
以下の実施例で本発明を説明する。
【実施例】
【0067】
A 予備処理液の作製
成分A:HDIと分子量約10000g/モルのエトキシル化脂肪アルコール(該エトキシル化脂肪アルコールは、イソシアネート基に対して50%過剰で用いられている)との反応生成物である結合増粘剤;
成分B:ポリカチオン性化合物としてのジアリルジメチルアンモニウムクロリド単独重合体;
1kgの処理液に対して、889.8gの脱イオン化水を10gの成分Aと一緒に、全ての内容物が溶解するまで撹拌した。次いで、100gの成分Bと0.2gの市販の脱泡剤(BASF社のEntschaeumer TC)を撹拌しつつ添加し、そして均質化した。
【0068】
B テキスタイル織布の予備処理
以下の織布を、予備処理液を詰めることによって予備処理した:
(1)コットン283(綿283)
(2)ポリエスエル板石(polyester flagging)
(3)50/50のコットン/ポリエステルブレンド織布。
【0069】
処理液をパダーに充填した。織布をパダー中の処理液に誘導し、その後、2個のロールの間でスキージ処理した。
【0070】
その後、80℃で織布を乾燥した。
【0071】
C 予備処理織布への像の印刷
a)コットン織布(1)とコットン/ポリエステルブレンド織布(3)に、Mimaki TX 1600Sプリンタで顔料インク(Helizarin(登録商標)インク)を用いて印刷した。
【0072】
b)ポリエステル織布(2)に、Epson300プリンタで分散染料インク(Bafixan(登録商標)インク)を用いて印刷した。
【0073】
添加されたインクは100〜400%の範囲であった。
【0074】
次いで、印刷されたポリエステル織布(2)を、熱い空気(加熱空気)を用いて約90秒間定着(固定)させた。
【0075】
D 印刷物の還元洗浄
その後、印刷物を、以下のようにして還元洗浄した:
(i)冷たい水(低温水)、その後に温かい水で洗い流し、
(ii)次いで、2g/Lのヒドロスルフィット濃縮溶液、2mL/Lの50質量%水酸化ナトリウム水溶液、1mL/LのKieralon DB及び2mL/LのTrilon TAの混合物中で80℃の条件下にて10〜12分間処理し、
(iii)その後、2〜3分間低温洗浄し、
(iv)1mL/Lの氷酢酸の溶液中で中和し、
(v)更に低温洗浄した。
【0076】
E 測色法による定量的試験
測色法によって定量的試験を行った。X-RiteCA22分光光度計を用いて測定を行い、そしてX-Rite Color Masterソフトウエアを用いて解析した。
【0077】
未処理織布をそれぞれ測色測定用の標準として用いた。従って、本発明により予備処理されたテキスタイルの着色強さ及びクロマ(M. Richter, Einfuehrung in die Farbmetrik, DeGruyter, Berlin 1981による)に関して、より高い値を改良された印刷結果の証拠とした。
【0078】
I. コットン283でのHelizarin(登録商標)、織布の質量=119.7g/m2、綿製ポプリン、ステープル長さ 25〜30mm、糊抜きのTegewa度 9、平均重合度>1800;標準:未処理織布。結果を表1にまとめた。
【0079】
【表1】

【0080】
II. コットン/ポリエステルブレンド織布(50% コットン)でのHelizarin(登録商標)、織布の質量=114.7g/m2。結果を表2にまとめた。
【0081】
【表2】

【0082】
III. ポリエスエル板石でのBafixan(登録商標)、織布の質量=104.7g/m2。結果を表3にまとめた。
【0083】
【表3】

【0084】
定量比較:
織布の予備処理により、インクの耐性が改善されたので、良好な解像度が得られた。織布の取り扱いは、予備処理によって損なわれなかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)1種以上のポリカチオン性化合物、
(B)1種以上の増粘剤、
(C)必要により一般的な添加剤、
(D)水、
を含む、インクジェット印刷用テキスタイル支持体の製造のための予備処理水性液。
【請求項2】
ポリカチオン性化合物(A)がジアリルジアルキルアンモニウムモノマーの重合体又は共重合体である請求項1に記載の予備処理水性液。
【請求項3】
ポリカチオン性化合物(A)がジアリルジアルキルアンモニウムクロリドの単独重合体である請求項2に記載の予備処理水性液。
【請求項4】
増粘剤(B)が、一般式(I)、(II)及び/又は(III):
【化1】

[但し、(M)yがポリアルキレンエーテルから誘導される単位を表し、且つMがそれぞれアルキレンエーテル単位を表し、そしてyが1〜100000を表し、
Tが、各々の場合においてジイソシアネートから誘導される同一又は異なっていても良い単位を表し、
xが平均して1〜500を表し、
Uが、各々の場合において脂肪族若しくは芳香族アルコール、アルコキシル化アルコール、チオール、アミン又はカルボン酸から誘導され、同一又は異なっていても良い少なくとも4個の炭素原子数の単位を表す。]
で表される結合増粘剤である請求項1〜3のいずれか1項に記載の予備処理水性液。
【請求項5】
一般式(I)で表される化合物が、
(i)ポリエーテルジオール、
(ii)ジイソシアネート、及び
(iii)一般式R−OH、R−SH、R−NH2、RR’NH又はR−COOH(但し、Rが少なくとも4個の炭素原子数の疎水性脂肪族基又は芳香族基を表し、R−OHがアルコキシル化されていても良い。)で表される化合物、及びウレタン結合、チオウレタン結合又は尿素結合を形成可能なその誘導体、から得られ、
一般式(II)で表される化合物が、
(i)ポリエーテルジオールと、
(iv)一般式R−OH又はR−COOH(但し、Rが少なくとも4個の炭素原子数の疎水性脂肪族基又は芳香族基を表し、R−OHがアルコキシル化されていても良い。)で表される化合物、及びエーテル結合又はエステル結合を形成可能なその誘導体とから得られ、
一般式(III)で表される化合物が、化合物(ii)と化合物(iii)とから得られる、請求項4に記載の予備処理水性液。
【請求項6】
ポリエーテルジオール(ii)が、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリテトラヒドロフラン、エチレンオキシドとプロピレンオキシド若しくはブチレンオキシドとの共重合体、並びにエチレンオキシドと、プロピレンオキシドと、ブチレンオキシドとのターポリマーから選択される請求項4又は5に記載の予備処理水性液。
【請求項7】
(a)0.1〜50質量%のポリカチオン性化合物(A)、
(b)0.1〜50質量%の増粘剤(B)、
(c)0〜30質量%の通常の添加剤(C)、及び
(d)水を加えて100質量%となる量の水、
を含む請求項1〜6のいずれか1項に記載の予備処理水性液。
【請求項8】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の成分(A)、(B)及び必要により(C)を含む予備処理組成物。
【請求項9】
インクジェット印刷用テキスタイル支持体を予備処理する方法であって、請求項1〜7のいずれか1項に記載の予備処理水性液をテキスタイル支持体に施し、次いで、含浸させたテキスタイル支持体を乾燥することを特徴とする方法。
【請求項10】
インクジェット法によってテキスタイル支持体に印刷する方法であって、請求項1〜7のいずれか1項に記載の予備処理水性液を施し、含浸させたテキスタイル支持体を乾燥し、そしてインクジェット法によって含浸させたテキスタイル支持体に印刷することを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法によって得られる印刷されたテキスタイル支持体。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)1種以上のポリカチオン性化合物、
(B)1種以上の、一般式(I)、(II)及び/又は(III):
【化1】

[但し、(M)yがポリアルキレンエーテルから誘導される単位を表し、且つMがそれぞれアルキレンエーテル単位を表し、そしてyが1〜100000を表し、
Tが、各々の場合においてジイソシアネートから誘導される同一又は異なっていても良い単位を表し、
xが平均して1〜500を表し、
Uが、各々の場合において脂肪族若しくは芳香族アルコール、アルコキシル化アルコール、チオール、アミン又はカルボン酸から誘導され、同一又は異なっていても良い少なくとも4個の炭素原子数の単位を表す。]
で表される結合増粘剤である
(C)必要により一般的な添加剤、
(D)水、
を含む、インクジェット印刷用テキスタイル支持体の製造のための予備処理水性液。
【請求項2】
ポリカチオン性化合物(A)がジアリルジアルキルアンモニウムモノマーの重合体又は共重合体である請求項1に記載の予備処理水性液。
【請求項3】
ポリカチオン性化合物(A)がジアリルジアルキルアンモニウムクロリドの単独重合体である請求項2に記載の予備処理水性液。
【請求項4】
一般式(I)で表される化合物が、
(i)ポリエーテルジオール、
(ii)ジイソシアネート、及び
(iii)一般式R−OH、R−SH、R−NH2、RR’NH又はR−COOH(但し、Rが少なくとも4個の炭素原子数の疎水性脂肪族基又は芳香族基を表し、R−OHがアルコキシル化されていても良い。)で表される化合物、及びウレタン結合、チオウレタン結合又は尿素結合を形成可能なその誘導体、から得られ、
一般式(II)で表される化合物が、
(i)ポリエーテルジオールと、
(iv)一般式R−OH又はR−COOH(但し、Rが少なくとも4個の炭素原子数の疎水性脂肪族基又は芳香族基を表し、R−OHがアルコキシル化されていても良い。)で表される化合物、及びエーテル結合又はエステル結合を形成可能なその誘導体とから得られ、
一般式(III)で表される化合物が、化合物(ii)と化合物(iii)とから得られる、請求項3に記載の予備処理水性液。
【請求項5】
ポリエーテルジオール(ii)が、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリテトラヒドロフラン、エチレンオキシドとプロピレンオキシド若しくはブチレンオキシドとの共重合体、並びにエチレンオキシドと、プロピレンオキシドと、ブチレンオキシドとのターポリマーから選択される請求項3又は4に記載の予備処理水性液。
【請求項6】
(a)0.1〜50質量%のポリカチオン性化合物(A)、
(b)0.1〜50質量%の増粘剤(B)、
(c)0〜30質量%の通常の添加剤(C)、及び
(d)水を加えて100質量%となる量の水、
を含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の予備処理水性液。
【請求項7】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の成分(A)、(B)及び必要により(C)を含む予備処理組成物。
【請求項8】
インクジェット印刷用テキスタイル支持体を予備処理する方法であって、請求項1〜6のいずれか1項に記載の予備処理水性液をテキスタイル支持体に施し、次いで、含浸させたテキスタイル支持体を乾燥することを特徴とする方法。
【請求項9】
インクジェット法によってテキスタイル支持体に印刷する方法であって、請求項1〜6のいずれか1項に記載の予備処理水性液を施し、含浸させたテキスタイル支持体を乾燥し、そしてインクジェット法によって含浸させたテキスタイル支持体に印刷することを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法によって得られる印刷されたテキスタイル支持体。

【公表番号】特表2006−501376(P2006−501376A)
【公表日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−540693(P2004−540693)
【出願日】平成15年9月24日(2003.9.24)
【国際出願番号】PCT/EP2003/010632
【国際公開番号】WO2004/031473
【国際公開日】平成16年4月15日(2004.4.15)
【出願人】(595123069)ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト (847)
【出願人】(505088503)エイエスエムエル ネザランドス ベスローテン フェンノートシャップ (1)
【Fターム(参考)】