説明

インクジェット記録装置及びその制御

【課題】 記録ヘッドの予備吐出の発数を使用状況に応じて可変とすることで、廃インクの抑制、ランニングコストの悪化の防止をおこなう。
【解決手段】 走査移動可能なキャリッジと、前記キャリッジを走査駆動する駆動手段と、記録ヘッドのメンテナンスを行う手段とを有する記録装置において、前記記録ヘッド、若しくは記録装置のワイピング回数、若しくは吸引回数、若しくはその両方をカウントすることにより、その使用状況に応じて同一の予備吐の発数を変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はインクジェット記録装置および廃インク量の発生を抑制する方法に関するものであり、詳しくは記録ヘッドの使用状況、若しくはインクジェット記録装置の使用状況に応じて各種の回復動作を最適化する制御に関するものである。
【背景技術】
【0002】
プリンタ、複写機、ファクシミリ等におけるプリント出力機能を担う記録装置、あるいはコンピュータやワードプロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーションの出力機器として用いられる記録装置は、画像情報に基づいて用紙やプラスチック薄板等の被記録媒体に画像を記録していくように構成されている。これらの記録装置は、その記録方式によりインクジェット式、ワイヤドット式、サーマル式、レーザビーム式等に分けることができる。
【0003】
また、近年のコンピューターの小型化にともない、ノート型等として知られる携帯型コンピューターが普及している。それに伴いこの携帯性に主眼をおいた小型の記録装置も提案されている。
【0004】
ところで、インクジェット式の記録装置は、記録ヘッドから被記録媒体にインクを吐出して記録を行うが、この記録動作を継続していくうちに記録ヘッドのインク吐出口内のインクの乾燥やインク吐出口やその周囲への異物の付着、気泡の成長などにより、正常な記録が行えなくなる場合がある。また、インクを充填したインクカートリッジが記録ヘッドと分離可能であって、インクがなくなった場合にはインクカートリッジのみを交換するタイプの記録ヘッドの場合、新しいインクカートリッジを取り付けた後で記録ヘッド内へとインクを導入する処理を必要とする。
【0005】
このような点から、インクジェット記録装置は、一般に、記録ヘッド内のインクを吸引するかもしくは加圧することによって記録ヘッド内のインクを強制的に排出するための回復機構を備えている。これにより、乾燥したインク、異物、気泡などをインクと共に排出させることができ、また、インクカートリッジを交換したときのインク導入(以下、吸引回復)を行うことができる。
【0006】
また、回復の一様態として、弾性部材を用い、インクジェット記録ヘッドのインク吐出ノズルが構成される面(今後、フェイス面と表現)に接触押圧し摺動させる事によりインクジェット記録ヘッドのフェイス面に付着する異物やインクミストを清掃する手段、即ちワイピング手段を備えている。
【0007】
更に、回復処理の一態様として、所定箇所で記録に関与しない吐出(以下、予備吐出)を行うことも知られている。
【0008】
このような回復処理、吸引回復や予備吐出に伴なってインクが排出されることになるが、インクジェット記録装置は、この排出された廃インクを収容するための廃インク収容手段を備えている。
【0009】
廃インク収容手段の一形態として、パルプや高分子吸収体などを積層した、インク保持能力の高いシート材で形成したものが知られている。このタイプの廃インク収容手段は、インクを収容・保持するとともに、インクの蒸発を促進して廃インク量を減少させ、インクがシート材から溢れるのを防止するように構成されており、そのため、シート材を収納するカバーには、通常、インクの蒸発を促進するための開口部が設けられている。また、廃インク収容手段は、使用中の記録装置の設置姿勢において最も廃インクの収容容積が多くなるようにも設定されている。このような廃インク収容手段の廃インク収容容積は、そのインクの溢れ等を考慮すると、収容容積はできる限り大きいことが望ましいが、一方、記録装置の小型化等において一定の制約があるのも事実である。
【0010】
上述の背景技術において、予備吐出によるヘッドの回復処理については多数の先行例があり、例えば特開平03―234639においては印字中の規定の時間間隔、吐出間隔の時間管理での予備吐出を提案している。それらは全て装置の寿命中の全ての期間において印字信頼性を維持するために同一の予備吐発数を設定している。
【特許文献1】特開平03―234639号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、製品寿命の最終段階においても高い信頼性を維持するために発数の多い予備吐出を初期から実施した場合、廃インクの増大は不可避であり。その廃インクを保持可能な吸収保持部材を記録装置本体に具備するためには、コストの増大、装置サイズの増大と言った課題があり、更にはランニングコストの悪化も課題として挙げられる。
【0012】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、高い印字信頼性を維持しつつ廃インクの発生量を最小限にとどめることができ、それによって廃インク収容手段の容積を抑制しコスト低減による安価で信頼性の高いインクジェット記録装置を提供すること、ランニングコストの悪化を抑制する事にある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
そのために本発明では、記録ヘッドを用い、該記録ヘッドから被記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、下記の手段を講じるものである。
【0014】
記録ヘッドを用い、概記録ヘッドから被記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、記録ヘッドからインクを排出させて回復動作を実施する回復手段と、記録ヘッドのインク吐出ノズル面を接触清掃する手段と、記録ヘッドから非印字用のインクを吐出する手段と、記録ヘッドの記憶素子の内容を読み取る手段と、記録ヘッドの記憶素子の内容を記憶するメモリと、概ヘッドの使用状況を記憶する手段と、概ヘッドのインク吐出ノズル面を接触清掃した回数をカウントする手段と、インク吐出ノズル面を接触清掃した回数と規定の回数を比較する手段とを具備し、インク吐出ノズル面を接触清掃の回数がある規定値を越えた場合に、インク吐出ノズル面を接触清掃後に実施する印字以外のインク吐出数を変化させる。
【0015】
概ヘッドの吸引回数を記憶する手段と吸引回数がある規定値を超えた場合に、インク吐出ノズル面を接触清掃後に実施する印字以外のインク吐出数を変化させる。
【0016】
前記の規定値は複数段階に設ける。
【0017】
記録ヘッドを用い、概記録ヘッドから被記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、記録ヘッドからインクを排出させて回復動作を実施する回復手段と、記録ヘッドのインク吐出ノズル面を接触清掃する手段と、記録ヘッドから非印字用のインクを吐出する手段と、概記録装置がインク吐出ノズル面を接触清掃した回数をカウントする手段と、インク吐出ノズル面を接触清掃した回数と規定の回数を比較する手段とを具備し、インク吐出ノズル面を接触清掃の回数がある規定値を越えた場合に、インク吐出ノズル面を接触清掃後に実施する印字以外のインク吐出数を変化させる。
【0018】
概記録装置の吸引回数を記憶する手段と吸引回数がある規定値を超えた場合に、インク吐出ノズル面を接触清掃後に実施する印字以外のインク吐出数を変化させる。
【0019】
前記の規定値は複数段階に設ける。
【0020】
記録ヘッドを用い、概記録ヘッドから被記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、記録ヘッドからインクを排出させて回復動作を実施する回復手段と記録ヘッドのインク吐出ノズル面を接触清掃する手段と、記録ヘッドから非印字用のインクを吐出する手段と、記録ヘッドの記憶素子の内容を読み取る手段と、記録ヘッドの記憶素子の内容を記憶するメモリと、概ヘッドの使用状況を記憶する手段と、概ヘッドのインク吐出ノズルあたりのインク吐出回数をカウントする手段と、インク吐出ノズルあたりのインク吐出回数と規定の回数を比較する手段とを具備し、インク吐出ノズルあたりのインク吐出回数がある規定値を越えた場合に、インク吐出ノズル面を接触清掃後に実施する印字以外のインク吐出数を変化させる。
【0021】
前記の規定値は複数段階に設ける。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、インクジェット記録装置の製品寿命内において、製品の使用が進む、若しくは経年劣化した場合のリカバーリー制御を最適な期間のみ実施可能とすることで廃インク量を低減させた印字信頼性の高いインクジェット記録装置を提供することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
(基本構成)
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、各図面を通して同一符号は同一又は対応した部分を示すものである。
【0024】
図4は本発明の実施の形態に係るシート搬送装置を備えた記録装置全体の斜視図であり、図5は、図4からアクセスカバーを開けた状態を示す斜視図。図1は図4から外装カバーの一部を外して、記録装置の構成を示す模式的斜視図であり、記録装置がインクを吐出して被記録媒体に記録を行なうインクジェット記録装置である場合を示す。
【0025】
本実施例に係る記録装置は、大きく分けて、給紙部37、被記録媒体搬送部(用紙搬送部)20、記録部ヘッド200、記録ヘッド(記録手段)メインテナンス部36から構成されている。ホスト装置(不図示)から記録データが送られ、制御基板上の記録装置制御部(不図示)にてデータを格納し、同制御部から記録動作開始指令が出されて記録動作が開始する。
【0026】
まず、全体の制御概要を説明する。
【0027】
図10は、このような記録装置における制御部の概略のブロック構成図である。
【0028】
図10において、CPU194は、本例のプリント装置の動作の制御処理やデータ処理等を実行する。ROM191は、それらの処理手順等のプログラムが格納され、またRAM192は、それらの処理を実行するためのワークエリアなどとして用いられる。記録ヘッド200(H1001)からのインクの吐出は、CPU194が電気熱変換体などの駆動データ(記録データ)および駆動制御信号(ヒートパルス信号)をヘッドドライバ195に供給することにより行われる。CPU194は、キャリッジを主走査方向に駆動するためのキャリッジモータ198をモータドライバ196を介して制御し、また用紙を副走査方向に搬送するためのPFモータ199をモータドライバ197を介して制御する。
【0029】
以上のような構成のインクジェット記録装置によって記録を行う場合には、まず、ホスト装置193から外部I/Fを通して送出されてきた記録データをプリントバッファに一旦格納する。そして、キャリッジモータ198によってキャリッジと共に記録ヘッド200(H1001)を主走査方向させつつ、記録データに基づいて記録ヘッド200(H1001)からインクを吐出させる記録動作と、PFモータ199にて用紙を副走査方向に所定量搬送する搬送動作と、を繰り返すことによって、用紙上に順次画像を記録する。
【0030】
次に上述の制御における実際の動作について説明する。
【0031】
記録が開始すると、先ず給紙動作が行われる。給紙部はメインASF(Automatic Sheet Feeder) であり、この給紙部は、圧板41上に複数枚積載された被記録媒体(被記録シート)から記録動作ごとに1枚ずつの記録シートを引き出して被記録媒体搬送部(用紙搬送部)に送る自動給紙部で構成されている。給紙動作開始でASFモータ46が正方向に回転し、その動力はギア列を経て圧板41を保持しているカムを回転させる。ASFモータ46の回転によってカムが外れると、圧板41は不図示の圧板ばねの作用により給紙ローラ39に向けて付勢される。同時に、給紙ローラ39が被記録媒体(用紙)を搬送する方向に回転するため、積載された被記録媒体の一番上の一枚のみ搬送が開始される。その際、給紙ローラ39と記録シート4との間の摩擦力、並びに記録シート同士の摩擦力の条件により、複数枚の記録シートが同時に送り出されてしまうことがある。
【0032】
その場合には、給紙ローラ39に圧接されかつ記録シート搬送方向と逆方向に所定の戻り回転トルクを有する分離ローラ40が作用し、この分離ローラ40は最も給紙ローラ39側にある記録シート以外の記録シートを元の圧板上へ押し戻す働きをする。また、ASF給紙動作終了時には、カムの動作により分離ローラ40は給紙ローラ39との圧接状態から解除され、所定の距離離間されるが、その際に確実に圧板上の所定位置まで記録シートを押し戻すために、戻し爪43が回転してその役割を果たす。以上のような動作により、記録シートを1枚だけ用紙搬送部へ搬送する。
【0033】
給紙部から搬送された被記録媒体としての記録シート4は、用紙搬送部(被記録媒体搬送部)たる搬送ローラ(紙送りローラ)21とピンチローラ22のニップ部に向けて搬送される。ピンチローラ22の中心は、搬送ローラ21の中心に対して、第1排紙ローラ30に近づく方向の若干のオフセットを持って取り付けられているので、記録シートが挿入される接線方向角度は水平より若干傾いている。よって、用紙先端が的確にニップ部にガイドされるように、ピンチローラホルダ23とガイド部材(通紙ガイド)70により形成される通紙経路で角度を付けて用紙を搬送するようにしている。
【0034】
ASF37によって搬送(送給、給紙)される用紙(記録シート)は、停止状態の搬送ローラ21のニップ部に突き当てられる。この時、所定の通紙経路長よりもやや長い距離分をメインASF37で搬送することにより、給紙ローラ39と搬送ローラ21の間で用紙のループが形成される。このループが真っ直ぐに戻ろうとする力で用紙先端が搬送ローラ21のニップ部に押圧されることにより、用紙先端が搬送ローラ21に倣って平行になり、いわゆるレジストレーション取り動作が完了する。レジストレーション取り動作が完了した後、記録シートが正方向(第1排紙ローラ30に向けて進行していく方向)に移動する方向に、LFモータ(搬送モータ)26の回転(正方向の回転)を開始する。
【0035】
その後、給紙ローラ39は駆動力を切断され、記録シートと連れ回りするようになる。この時点で、記録シートは搬送ローラ21とピンチローラ22のみで搬送されるようになる。記録シートは所定改行量毎に正方向に前進し、プラテン29に設けられたリブに沿って進行する。
【0036】
用紙先端は漸次第1排紙ローラ30及び第1拍車列32のニップ部と、第2排紙ローラ31及び第1拍車列33のニップ部に掛かるが、第1排紙ローラ30と第2排紙ローラ31の周速は搬送ローラ21の周速とほぼ等しく設定され、かつ搬送ローラ21から第1排紙ローラ30及び第2排紙ローラ31はギア列で接続されているので、第1排紙ローラ30及び第2排紙ローラ31は搬送ローラ21と同期して回転することになり、そのため、記録シート4は弛んだり引っ張られたりすることなく搬送される。
【0037】
記録部は、主に記録手段としての記録ヘッド200と、記録ヘッド200を搭載して記録シート搬送方向と交叉(通常直交)する方向に走査(移動)するキャリッジ100とから成る。キャリッジ100は、シャーシ10に固定されたガイドレール14とシャーシ10の一部であるサポートレール15とによって案内支持され、キャリッジモータ17とアイドラプーリ20との間に張架されたキャリッジベルト16を介してキャリッジモータ17の駆動力を伝達することにより、往復移動(走査)される。
【0038】
記録ヘッド200の内部には複数のインク流路が形成されており、インク流路はプラテン29と対向する面(吐出口面)に配された吐出口まで連通している。吐出口列を形成する複数の吐出口のそれぞれの内部にはインク吐出用のアクチュエータ(エネルギー発生手段)が配されている。このアクチュエータとしては、例えば、電気熱変換体(発熱素子)による液体の膜沸騰圧力を利用したものや、ピエゾ素子等の電気機械変換体(電気−圧力変換素子)などが用いられる。
【0039】
記録装置として上記のような記録ヘッド200を用いるインクジェット記録装置においては、記録ヘッド200に、フレキシブルフラットケーブル73を介してヘッドドライバ(不図示)の信号を伝達することで、記録データに応じてインク滴を吐出することが可能である。また、シャーシ10に張架されたコードストリップ18をキャリッジ100に搭載されたCR(キャリッジ100)エンコーダ19によって読み取ることで、適切なタイミングで被記録シートに向けてインク滴を吐出することができる。このようにして、1ライン分の記録が終了すると、前記用紙搬送部(被記録媒体搬送部)により必要量だけ記録シートを搬送(紙送り)する。この動作を繰り返して実施することにより、記録シート全面にわたる記録動作が可能となる。
【0040】
また、メンテナンス部36は、記録ヘッド200のクリーニングを行うポンプ(不図示)と記録ヘッド200の乾燥を抑えるためのキャップ361、362、記録ヘッド200のノズル周辺のフェイス面をクリーニングするブレード363、364、およびベース3に支持され、キャップ、ブレードを保持するスライダ365、などから構成されている。
【0041】
スライダ365は、ベース3に形成されたレールに支持され、キャリッジ100の主走査方向に可動となっており、キャップ361、362が記録ヘッド200のノズル部に密着させ、記録ヘッド200からのインク吸引が可能なキャップ位置、ノズルとキャップ361、362が一定距離を持って正対した予備吐出位置、ブレード363、364の先端がノズル部に対し、一定の侵入量を確保したワイピング位置のポジションを持っている。
【0042】
キャップ361、362部分には、吸引後の記録ヘッド100のフェース面のインク残りを削減する為に、キャップ吸収体366、367が設けられている。その為、ここにインクが残り固着して弊害が出ないように、キャップ361、362を開けた状態で、キャップ361、362に残っているインクを吸引(以下、空吸引)するようにしている。前記ポンプ(不図示)で吸引された廃インクはベース3に設けられた廃インク吸収体(不図示)に吸収・保持される。
【0043】
一方、図2は記録手段としての記録ヘッドの斜視図であり、本実施の一形態として、記録手段(記録ヘッド)とインク貯留部(インクタンク)を一体化した交換可能なインクジェットカートリッジ(ヘッドカートリッジ)を用いている。なお、前記記録ヘッドは通常のカラー記録の場合は、記録手段収容部に記録手段としての黒カートリッジ200Aが装着され、記録手段収容部に記録手段としての3色カラーカートリッジ200B(シアン、マゼンタ、イエロー)が使用される。また、写真調のフォトカラーで記録する場合には、前記黒カートリッジの代わりにオプションヘッドとしての不図示のフォトカートリッジ(黒、淡シアン、淡マゼンタ)を用いるとい言ったことも可能である。さらにまた、記録装置をスキャナとして使用する場合には、前記黒カートリッジ200A又は前記3色カラーカートリッジ200Bの代わりにオプションヘッドとしてのスキャナヘッド(不図示)を用いることも可能である
また、図9に示すように記録ヘッド部H1001とインクタンク部H1900が分離されており、任意に着脱可能な構成のインクジェットカートリッジH1000を使用することも記録装置毎に選択可能である。
【0044】
以上が記録装置の概略である。
【実施例1】
【0045】
(インクジェット記録ヘッドのワイピング回数による制御)
以下、図3を参照して、本発明の動作を説明する。ホストからの記録データを受信、または本体が具備する他のメデイアからのデータをスタンドアロンで処理し記録動作が開始、若しくは電源がONされS101がスタートすると、S102で搭載している記録ヘッドが取りはずされ取り付けられたか否かを判断する。ヘッドの取り外し取り付けがなされた場合には、S103において該当する現在取り付けられているヘッドの情報を読み取る、この情報を記憶する手段は図2においては不図示であるが、201のヒータボードに構成されても良く、他の部分に構成されても良い、またそれらの記憶素子(手段)は図2、207に示す電気接点に接続され、記録装置本体は207を通して記憶内容にアクセス可能となっている。
【0046】
次にS104にて取り外し取り付けされたヘッドが記憶されているヘッドか否かヘッドID等のヘッド情報に含まれる情報を基に判断する。Noの場合S106にてS103で読み取った情報をS107ヘッド情報へ記憶する。
【0047】
また、S102において、ヘッドの取り付け取り外しが無かった場合は、S105へ移行し該当するヘッドの既に本体に記憶されている情報S107の読み出し、参照を実施する。また、S104にてYesであった場合にもS105へ移行し該当するヘッドの既に本体に記憶されている情報S107の読み出し、参照を実施する。
【0048】
次にS108において現在搭載しているヘッドのワイピング回数と予備吐発数を変更すべきワイピング回数を超えているか否かを判断する。この時、記録装置本体が記憶するS109予備吐発数を変更すべきワイピング回数の閾値を参照する。この閾値は少なくとも2段階以上の複数段階に設けるものとする。
【0049】
ここでYesの場合、S111にて予備吐発数の変更を実施する。具体的にはS110が記憶するワイピング回数に対応した予備吐発数テーブルを引用し、セットする。セット終了後にS112へ移行しスタンバイ若しくは動作を開始する。
【0050】
ここS108でNoの場合、S112へ移行し予備吐発数の変更は実施せずにスタンバイ若しくは動作を開始する。
【0051】
次にS113で印字動作、若しくは回復動作が実施される。同時にS114にて動作中に発生したワイピング回数をカウントする。これには電源ON時に実施されるワイピングや印字待機後にキャッピングを実施する際のワイピング回数もカウントし、規定のタイミングでS115にてS107へワイピング回数の更新(最新情報の書き込み)を実施する。
【0052】
その後、S116にて電源OFFがあるか無いかを判定しYesの場合にはS117にて電源OFFシーケンスで実施されるワイピング回数の加算を実施しS107へ記憶する。その後S118で終了となる。(電源OFFシーケンスへ)
また、S116でNoの場合、すなわち電源ON状態が継続する場合にはS108へ戻りS115にて加算された総ワイピング回数が規定値を超えるか否か判断し動作は継続される。以上が本発明の一実施例を実際の記録装置動作フローをもって説明したものである。
【0053】
次に、切り替えられる予備吐テーブルの一例を図11に示す。
【0054】
最も左の欄に予備吐出の名称、右へ順次にBkノズルの予備吐発数とCol大ノズルの予備吐発数とCol小の予備吐発数を、最も右の欄には予備吐を実施するタイミングを、発数の下の欄には、その時のヒータの駆動条件を示している。ここでの発数はノズル1本当たりの吐出数を示しており、その各々の使用用途においてインク吐出に不具合を生じさせず、かつ最低限の発数を実験結果、計算結果から決定している。
【0055】
また、ヒータの駆動条件とは、インク吐出用のヒートパルスの長さ、周波数などを示し、本体内に記憶される専用の駆動テーブルとヘッド条件とをもって選択実行されるものである。
【0056】
本実施例において変化させる予備吐は予備吐9であり、図11のAはヘッドが初期状態を想定しておりワイピング回数が1000回未満の場合の予備吐表を示している、この状態の場合はワイピング後にBkノズルが100発、Colの大ノズルが200発、Colの小ノズルが300発となっている。
【0057】
次に図11のBにワイピング回数が1000回を以上で2000回未満のヘッドの予備吐出の発数表を示す。この状態の場合はわいピング後にBkノズルが500発、Colの大ノズルが1000発、Colの小ノズルが1000発となっている。
【0058】
次に図11のCにワイピング回数が2000回を以上のヘッドの予備吐出の発数表を示す。この状態の場合はわいピング後にBkノズルが1000発、Colの大ノズルが2000発、Colの小ノズルが2000発となっている。本例においては3段階であるが、それ以上であっても良い。
【0059】
これらは、実験からの結果に基づいておりワイピング回数が増加することにより、記録ヘッドのインク吐出ノズルが構成される面の撥水性が低下する事、ワイピングや吸引動作などのインクが付着してしまう動作によるインクの拭き残しなどがヘッドに蓄積する事などによるワイピング効果の低下を補うための制御である。
【0060】
一例として図7を用い、予備吐発数をヘッドと本体が初期状態での予備吐発数の設定のまま、4000枚を目標とした構成での耐久印字を実施した際のエラーと印字枚数の関係を示し説明する。縦軸にエラーの発生回数を示し、横軸には印字枚数を示す。エラーの内容はカラー印字における混色を示している。印字枚数960枚まではエラー無く印字が実施可能であるが、この実験例での寿命の1/4にあたる1060枚にて1回のエラーが発生している、その後概略1600枚までは100枚当たり一桁のエラー発生数で推移するが、1600枚を超えた次の100枚において22回のエラーが発生している。この結果は、製品設計の実験において非常に厳しい基準でエラーをカウントしたものであり、実際のユーザー使用においては認識できないレベルのエラーをカウントしているものではあるが22回/100枚のエラーは製品設計上の許容できないレベルとなっている。また、1840枚から1940枚の100枚において41回のエラーが発生し、その値を最大値として、その後13〜24回のエラーが発生し続ける。
【0061】
この原因を鋭意検討した結果、混色が発生する現象を解明するに至った、以下に図6を用いて混色発生の原因を説明する。
【0062】
図6-aは図2のA-A断面を示す模式断面図であり、ヘッドに構成されるヒータボード近傍の模式断面図である。601はノズルが構成されるシリコンウェハであるHB(ヒータボード)、602はインクが吐出するノズル、603がヒーター606が配置されるインク室、607は接着剤、封止剤を注入するための溝、604は電気配線が構成されヒーターボードと記録装置の電気接点を接続するためのタブ、605はインクタンクと連通するインク流路を示す。この溝607は601をその他の部材(主にインクタンクであるプラスチック、若しくは固定部材であるセラミックなど)と密閉して固定するために必要不可欠な構成となっている。また、ワイピング動作は608ワイパーが601HBと604タブを横断する方向(図中矢印方向へ移動、若しくは固定されたワイパー608に対してヘッドが移動し、所定の侵入量(オーバーラップ量)でノズル面をおよびタブを清掃するものである。
【0063】
ヘッドのインク吸引回数やワイピング回数が増加することにより図6-bに示す607封止用の溝にワイピング時、または吸引時のインク残り609が徐々にたまってゆく、このインク残りは蒸発が進むにしたがって粘度が上昇し更に除去し辛くなってゆき、ある量を超えた状態でワイピング動作が実施されると図6-cに示すようにワイパー先端がこの粘度が上昇したインクたまりを掻きだす。結果、図6-dに示すようにノズル602、およびその近傍にその粘度が上昇したインクが付着する。その付着インクがインクノズルを介してインク液室603内へ想定量以上に入った場合に、その後の予備吐出発数では除去しきれず印字物に混色を発生させるのである。また、ノズル近傍に付着し液室内へ侵入しないインクは画像を形成するインクドットの吐出方向に悪影響を与え、画像の乱れを生じさせる。最悪の場合にはインクの不吐出をも引き起こすのである。
【0064】
このような不具合を解消するために、上述の制御方法を実施し、その効果は記録装置の寿命期間中にエラーの発生頻度を本例での1000枚以下のレベルに保てることを確認した。その結果、記録装置の寿命中の印字信頼性を維持し、かつ廃インクの発生を抑制する事、ランニングコストの悪化を抑制する事が可能となるのである。
【実施例2】
【0065】
(インクジェット記録装置のワイピング回数による制御)
次に、ワイピングの実施回数による予備吐出の制御を記録装置本体に着目し実施した場合の実施例について説明する。
【0066】
以下、図8を参照して、本発明の動作を説明する。ホストからの記録データを受信、または本体が具備する他のメデイアからのデータをスタンドアロンで処理し記録動作が開始、若しくは電源がONされS801がスタートすると、S802において本記録装置の総ワイピング回数の情報をS803から読み取る。
【0067】
次にS804において現在搭載しているヘッドのワイピング回数と予備吐発数を変更すべきワイピング回数を超えているか否かを判断する。この時、記録装置本体が記憶するS805予備吐発数を変更すべきワイピング回数の閾値を参照する。この閾値は少なくとも2段階以上の複数段階に設けるものとする。
【0068】
ここでYesの場合、S806にて予備吐発数の変更を実施する。具体的にはS807が記憶するワイピング回数に対応した予備吐発数テーブルを引用し、セットする。セット終了後にS808へ移行しスタンバイ若しくは動作を開始する。
【0069】
ここS804でNoの場合、S808へ移行し予備吐発数の変更は実施せずにスタンバイ若しくは動作を開始する。
【0070】
次にS809で印字動作、若しくは回復動作が実施される。同時にS810にて動作中に発生したワイピング回数をカウントする。これには電源ON時に実施されるワイピングや印字待機後にキャッピングを実施する際のワイピング回数もカウントし、規定のタイミングでS811にてS803へワイピング回数の更新(最新情報の書き込み)を実施する。
【0071】
その後、S812にて電源OFFがあるか無いかを判定しYesの場合にはS813にて電源OFFシーケンスで実施されるワイピング回数の加算を実施しS803へ記憶する。その後S814で終了となる。(電源OFFシーケンスへ)
また、S812でNoの場合、すなわち電源ON状態が継続する場合にはS804へ戻りS811にて加算された総ワイピング回数が規定値を超えるか否か判断し動作は継続される。以上が本発明の一実施例を実際の記録装置動作フローをもって説明したものである。
【0072】
実施例2はインクジェットヘッドとインクタンク部が同一に構成されるヘッドを装着する記録装置を主眼においている。図2に示すようなヘッドとインクタンク部が一体で構成されるインクジェットカートリッジはその内容するインク量が終了するとともに同時に印字部も交換され、撥水性、溝部607へのインク蓄積も刷新されるからである。
【0073】
この場合に注目すべきは、記録装置本体のワイピング機構、吸引機構の汚損であることは明白であり、本実施例の必要性が生じるものである。
【0074】
上述の様に、記録装置自体の総ワイピング回数に着目し予備吐発数を複数段階で変化させる制御とした場合においても、記録装置の寿命中の印字信頼性を維持し、かつ廃インクの発生を抑制する事、ランニングコストの悪化を抑制する事が可能となるのである。
【0075】
また、吸引回数によっても記録ヘッドの溝部607へのインク蓄積が促進する事から、総ワイピング回数に置き換え、・ヘッド固有の総吸引回数、・記録装置の総吸引回数を予備吐発数変更の閾値パラメーターとしても同様の効果は得られる。
【0076】
また、記録ヘッドに固有のワイピング回数、記録ヘッドに固有の吸引回数、記録装置に固有のワイピング回数、記録装置に固有の吸引回数の4種類のパラメータを組み合わせ、予備吐出発数の値を変更する事も可能である。
【0077】
なお、本発明は、インクジェット記録装置の場合、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を用いるインクジェット記録ヘッド200を使用するものにも適用できるが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出する方式のインクジェット記録ヘッド200を使用するインクジェット記録装置において優れた効果をもたらすものである。かかる方式によれば、記録(プリント)の高密度化、高精細化が達成できるからである。
【0078】
本発明によれば、インクジェット記録装置の製品寿命内において、製品の使用が進んだ場合のリカバーリー制御を最適な期間のみ実施可能とすることで廃インク量を低減させた印字信頼性の高いインクジェット記録装置を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の全体構成を示す模式的斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る記録手段としての記録ヘッドを示す模式的斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るフローチャートである。
【図4】本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置全体の斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置全体の斜視図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの断面模式図である。
【図7】本発明の実施形態に対応しない制御に置ける印字枚数とエラー数のグラフである。
【図8】本発明の一実施形態に係るフローチャートである。
【図9】本発明の一実施形態に係る記録手段としての記録ヘッドを示す模式的斜視図である。
【図10】本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の制御部の模式図である。
【図11】本発明の一実施形態に係る予備吐出の発数表である。
【符号の説明】
【0080】
1 記録装置本体(記録ユニット本体)
2 アクセスカバー
3 ベース
4 被記録媒体(記録シート、記録用紙)
10 シャーシ
12 フレキシブルフラットケーブル
13 ヘッドガイド部材
13a ヘッドガイド部材ガイド溝
14 ガイドレール
15 サポートレール
16 キャリッジベルト
17 キャリッジモータ
20 用紙搬送部(紙送り部)
21 搬送ローラ(LFローラ、紙送りローラ)
22 ピンチローラ
23 ピンチローラホルダ
24 ピンチローラばね
25 ピンチローラ軸
26 LFモータ(紙送りモータ、搬送モータ)
27 LFベルト
28 コードホイール
29 プラテン
30 第1排紙ローラ
31 第2排紙ローラ
32 第1拍車列(回転体)
33 第2拍車列(回転体)
35 LFエンコーダ
36 メインテナンスユニット(吐出回復装置)
361 キャップ
362 キャップ
363 ブレード
364 ブレード
365 スライダ
366 キャップ吸収体
367 キャップ吸収体
37 メインASF(自動給紙部)
39 給紙ローラ
40 分離ローラ
41 圧板
44 ASFフラップ
46 ASFモータ
55 ガイドシャフトばね
58 リフトカム軸
66 PEセンサレバー(用紙検知レバー)
67 PEセンサ
68 PEセンサレバーばね
70 通紙ガイド(ガイド部材)
100 キャリッジ
101 キャリッジ位置決め突起
103 キャリッジ外壁
104 キャリッジ内壁
105 キャリッジガイド溝
110 ヘッドセットカム
111 ヘッドセットバネ
113 ヘッドサイドバネ
120 コネクタ
200A 記録ヘッド(黒カートリッジ)
200B 記録ヘッド(カラーカートリッジ)
201 ノズル部
202 位置決め溝
203 ラフガイド突起
204 ヘッド押圧部
205 ヘッド手掛部a
206 ヘッド手掛部b
601 ヒーターボード(HB)
602 インク吐出ノズル
603 インク液室
604 タブ
605 インク流路
606 ヒーター
607 封止用の溝
608 ワイパー
609 蓄積するインク
H1000 インクジェット記録カートリッジ
H1001 インクジェット記録ヘッド
H1900 インクタンク
191 ROM
192 RAM
193 ホスト装置
194 CPU
195 ヘッドドライバ
196 モータドライバ
197 モータドライバ
198 キャリッジモータ
199 PFモーター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録ヘッドを用い、概記録ヘッドから被記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において
記録ヘッドからインクを排出させて回復動作を実施する回復手段と、
記録ヘッドのインク吐出ノズル面を接触清掃する手段と、記録ヘッドから非印字用のインクを吐出する手段と、記録ヘッドの記憶素子の内容を読み取る手段と、記録ヘッドの記憶素子の内容を記憶するメモリと、概ヘッドの使用状況を記憶する手段と、概ヘッドのインク吐出ノズル面を接触清掃した回数をカウントする手段と、インク吐出ノズル面を接触清掃した回数と規定の回数を比較する手段とを具備し、インク吐出ノズル面を接触清掃の回数がある規定値を越えた場合に、インク吐出ノズル面を接触清掃後に実施する印字以外のインク吐出数を変化させる事を特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項2】
請求項1において概ヘッドの吸引回数を記憶する手段と吸引回数がある規定値を超えた場合に、インク吐出ノズル面を接触清掃後に実施する印字以外のインク吐出数を変化させることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
【請求項3】
請求項1および2の規定値は複数段階に設けることを特徴とする請求項1乃至請求項2記載のインクジェット記録装置。
【請求項4】
記録ヘッドを用い、概記録ヘッドから被記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において
記録ヘッドからインクを排出させて回復動作を実施する回復手段と、
記録ヘッドのインク吐出ノズル面を接触清掃する手段と、記録ヘッドから非印字用のインクを吐出する手段と、概記録装置がインク吐出ノズル面を接触清掃した回数をカウントする手段と、インク吐出ノズル面を接触清掃した回数と規定の回数を比較する手段とを具備し、インク吐出ノズル面を接触清掃の回数がある規定値を越えた場合に、インク吐出ノズル面を接触清掃後に実施する印字以外のインク吐出数を変化させる事を特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項5】
請求項4において概記録装置の吸引回数を記憶する手段と吸引回数がある規定値を超えた場合に、インク吐出ノズル面を接触清掃後に実施する印字以外のインク吐出数を変化させることを特徴とする請求項4記載のインクジェット記録装置。
【請求項6】
請求項4および5の規定値は複数段階に設けることを特徴とする請求項4乃至請求項5記載のインクジェット記録装置。
【請求項7】
記録ヘッドを用い、概記録ヘッドから被記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において
記録ヘッドからインクを排出させて回復動作を実施する回復手段と、
記録ヘッドのインク吐出ノズル面を接触清掃する手段と、記録ヘッドから非印字用のインクを吐出する手段と、記録ヘッドの記憶素子の内容を読み取る手段と、記録ヘッドの記憶素子の内容を記憶するメモリと、概ヘッドの使用状況を記憶する手段と、概ヘッドのインク吐出ノズルあたりのインク吐出回数をカウントする手段と、インク吐出ノズルあたりのインク吐出回数と規定の回数を比較する手段とを具備し、インク吐出ノズルあたりのインク吐出回数がある規定値を越えた場合に、インク吐出ノズル面を接触清掃後に実施する印字以外のインク吐出数を変化させる事を特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項8】
請求項7に記載の規定値は複数段階に設けることを特徴とする請求項7記載のインクジェット記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−62608(P2008−62608A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−245662(P2006−245662)
【出願日】平成18年9月11日(2006.9.11)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】