説明

ウェアラブル監視カメラシステム

【課題】固定の領域ではなく移動していかなる領域も、またハンズフリーで全方位的な領域を撮像および録画でき、しかも映像のみならず音声も記録することができるウェアラブル監視カメラシステムを得る。
【解決手段】本発明ウェアラブル監視カメラシステムは、ヘッドバンド3によりヘルメット2に装着するCCDカメラ手段4であって、撮像レンズ5と、この撮像レンズ5の近傍におけるボタン動作の視点確認用レーザポインタ6とを有するCCDカメラ手段4と、ヘッドセットタイプのマイク手段としてのインターカム手段8と、ウエストポーチ9に収納するエンコードサーバー手段10であって、CCDカメラ手段4およびインターカム手段8からの映像信号および音声信号をエンコードして記録可能なエンコードサーバー手段10と、手段4、8、手段10のそれぞれに給電するバッテリ手段11とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は監視カメラシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来このような監視カメラシステムとしては、固定ポイントに設置し、所定領域内への侵入者を検知したとき、侵入者を撮影するようにするものがある。(例えば、特許文献1参照。)
【特許文献1】特開2000‐209571
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来の監視カメラシステムは、固定ポイントに設置するため、固定の所定領域の映像しか撮像および録画できなかった。
【0004】
したがって、本発明の目的は、固定の領域ではなく移動していかなる領域も、またハンズフリーで全方位的な領域を連続的に撮像および録画でき、しかも映像のみならず音声も記録することができるウェアラブル監視カメラシステムを得るにある。
【0005】
さらに、本発明の他の目的は、このウェアラブル監視カメラシステムを利用したシステムを得るにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するため、本発明ウェアラブル監視カメラシステムは、
身体に装着するCCDカメラ手段であって、身体前方に指向する撮像レンズと、この撮像レンズの近傍に配置したボタン動作のレーザ光発生手段とを有するCCDカメラ手段と、
ヘッドセットタイプのマイク手段と、
体に装着するポーチ手段に収納するエンコードサーバー手段であって、前記CCDカメラ手段およびマイク手段からの映像信号および音声信号、並びに内蔵のクロック手段からの日時情報信号をエンコードし、また文字情報に変換した日時情報をスーパーインポーズ手段を介して撮像した映像にスーパーインポーズして記録可能なエンコードサーバー手段と、
CCDカメラ手段、マイク手段、エンコードサーバー手段のそれぞれに給電するバッテリ手段と
を具えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、身体に装着するCCDカメラ手段により身体前方の映像を撮像するため、CCDカメラ手段の装着者が身体部分を向けることができる全方位わたる映像をハンズフリーで撮像し、エンコードサーバー手段でエンコードされ、かつに日時情報を刻印した状態で録画することができる。さらに、映像のみならずヘッドセットタイプのマイク手段により音声を録音することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の好適な実施例においては、CCDカメラ手段は、身体着用具に直接組み込んだ、もしくは身体着用具に着脱自在に設けたCCDカメラ手段とする。身体着用具としては、好適には、身体のうちの頭部に着用するヘルメット、キャップ、バイザー等がある。その他の身体着用具としては、首に装着するネックバンド等、もしくは胸部に装着するチェストバンド等がある。
【0009】
本発明の好適な実施例においては、エンコードサーバー手段は通信手段を有するものとし、通信手段に対応する通信回線を介してセンターサーバー環境との双方向通信可能にする。
【0010】
また、本発明の好適な実施例においては、レーザポインタは、操作ボタンを押している間だけレーザポインタが動作する構成とする。さらに、マイク手段は、無線インターカム手段とし、遠隔の管制スタッフと双方向に指示および応答ができるようにすると好適である。
【0011】
さらに、本発明の好適な実施例においては、GPS装置、高度センサ、および電波時計センサを前記エンコードサーバー手段に接続し、前記エンコードサーバー手段は、三次元位置情報および日付時刻情報を記録された映像の1フレーム毎に刻印するスーパーインポーズ手段を有するものとして構成する。この構成によれば、仮に事故が発生した場面を撮影した場合、正確な場所(緯度、経度、高度)および正確な日時を特定でき、しかも、偽造・改竄をすることができないため絶対認証機能を有する。
【0012】
この実施例の場合、前記エンコードサーバー手段は、GPS装置の不感応地域に進入する直前の有効三次元位置情報を基点とし、進入後の挙動情報から三次元位置を予測し、予測した三次元位置情報をスーパーインポーズ手段に供給する位置予測手段を有するものとして構成すると好適である。さらに、GPS不感応地域では、位置情報が予測情報であることを示唆する表示で映像の1フレーム毎に刻印すると好適である。
【0013】
さらにまた、本発明の好適な実施例においては、前記撮像レンズの近傍に配置するレーザ光発生手段は、バーコード読み取り可能なレーザスキャナ手段とし、少なくとも読み取り完了をオペレータに知らせる通知音発生手段を設け、前記エンコードサーバー手段は、映像とともに、レーザスキャナ手段から読み取ったバーコード情報を、例えば、POS端末を経てセンターサーバー環境に転送可能にする。この構成によれば、本発明ウェアラブル監視カメラシステムを物流現場に利用するとき、バーコード情報とともに、物流の映像(日付刻印付き)もセンターサーバー環境に記録でき、商取引における絶対認証に利用できる。
【0014】
本発明の他の好適な実施例においては、前記CCDカメラ手段は、前記撮像レンズの近傍にRFIDを読み取るRFID読み取り手段を有するものとして構成し、RFID読み取り手段には少なくとも読み取り完了をオペレータに知らせる通知音発生手段を設け、前記エンコードサーバー手段は、映像とともに、RFID読み取り手段から読み取ったRFID情報をセンターサーバー環境に転送可能にする。この構成によれば、本発明ウェアラブル監視カメラシステムを物流現場に利用するとき、RFID情報とともに、物流の映像(日付刻印付き)もセンターサーバー環境に記録でき、商取引における絶対認証に利用できる。
【0015】
本発明の好適な実施例においては、前記エンコードサーバー手段を、超高温にも耐える耐熱性および超衝撃にも耐える耐衝撃性を有する構造とする。この構成によれば、CCDカメラ本体が破壊されるような事故に遭遇した場合でも、エンコードサーバー手段を回収することによって、事故の瞬間も、カメラ破壊直前まで現場の映像(日付刻印付き)を再生することが可能であり、事故原因究明、事故状況把握をすることができ、事故再発防止に役立てることができる。
【0016】
さらにまた、本発明の他の好適な実施例においては、前記スーパーインポーズ手段は、エンコードサーバー手段に接続するパーソナルコンピュータ等からの文字入力を、記録する映像にスーパーインポーズできるものとして構成する。この構成によれば、本発明ウェアラブル監視カメラシステムを工事現場に使用するとき、工事名、工期、現場の住所等を映像のイントロダクション部分もしくはエンディング部分に刻印することができる。
【0017】
本発明の好適な実施例においては、前記エンコードサーバー手段は、装着者が操作する作業開始ボタンおよび作業終了ボタンを有するものとして構成し、作業工程プロセス毎の作業開始および作業終了ボタンを押された時刻を記録し、エンコードサーバー手段に記録された生産現場における作業工程プロセス毎の作業開始時刻および作業終了時刻情報を、接続手段を介してローカルなパーソナルコンピュータに転送し、もしくは通信手段を介してセンターサーバー環境に転送し、パーソナルコンピュータもしくはセンターサーバー環境は、転送された作業開始時刻および作業終了時刻情報から作業工程プロセスの能率を計算し、計算結果を出力可能にする作業レポート手段を有するものとして構成する。この構成によれば、本発明ウェアラブル監視カメラシステムを生産もしくは作業現場に使用するとき、生産もしくは作業プロセスの映像(日付刻印付き)を記録することができるとともに、所要時間および作業能率をレポートすることができるため、生産もしくは作業プロセスの能率化向上に役立てることができる。
【0018】
さらに、本発明の好適な実施例においては、エンコードサーバー手段は、撮像した映像情報に映る人物の顔を認識し、除去可能なぼかし画像処理を施すぼかし画像処理手段を有するものとして構成する。この構成によれば、個人情報保護法に触れるような事態を回避することができる。
【0019】
さらにまた本発明の好適な実施例においては、前記エンコードサーバー手段は、映像情報に対してX軸およびY軸方向のグリッドを設定して各フレームのグリッド交点における特定画素情報の変化速度が所定速度より速い映像特異ポイントを記録し、また音声情報に対して急激なデシベル変化を生じた音声特異ポイントを記録し、これら特異ポイントよりも設定可能な秒数手前のポイントから順次再生することを可能にする再生ポイントを記録する再生ポイント生成手段を有するものとして構成する。この構成によれば、エンコードサーバー手段から、接続手段もしくは通信手段を介して映像情報および音声情報を転送されるローカルなパーソナルコンピュータ、もしくはセンターサーバー環境において、転送された映像情報および音声情報のうちの異常事態を自動的に、容易に検索および再生することができる。
【0020】
本発明の他の好適な実施例においては、前記エンコードサーバー手段は、撮像した映像情報の開始フレームに映る複数個の個体を認識して各個に連続番号を付与し、順次のフレーム毎に、連続番号が付与されていない新しい個体に対して後続の連続番号を付与することにより個体数を計数し、計数値を数フレーム毎に順次刻印する個体計数手段を有するものとして構成する。この構成によれば、本発明ウェアラブル監視カメラシステムを自然生体観察現場に使用するとき、貴重な動物の生息数量などを予測することに役立てることができる。
【0021】
次に、図面につき本発明の好適な実施例を説明する。
【実施例1】
【0022】
図1は、本発明によるウェアラブル監視カメラシステム身体に装着した作業員1を示す。本発明ウェアラブル監視カメラシステムは、作業員1の身体のうち頭部、好適には、ヘルメット2に、ヘッドバンド3により装着するCCDカメラ手段4を有する。しかし、CCDカメラ手段4は、直接頭部に装着したり、頭部着用具としてヘルメット、キャップ、サンバイザー等に直接組み込んだ、もしくはこれら頭部着用具に着脱自在に取り付けたものとすることができる。さらに、頭部だけでなく、身体の他の部分、例えば、首部、胸部、腰部に装着するものとすることができる。
【0023】
CCDカメラ手段4は、図2に示すように、ヘルメット2の装着部前方に指向する撮像レンズ5と、この撮像レンズ5の近傍におけるボタン動作のレーザ光発生手段としてのレーザポインタ6とを有する。このレーザポインタ6は、好適には、操作ボタン7を押している間だけレーザポインタが動作する構成とする。操作ボタン7を押してレーザ光を発生してレーザ光が照射しているポイントが撮像している箇所を示す視点確認用ポインタとして機能する。
【0024】
本発明ウェアラブル監視カメラシステムには、さらに、ヘッドセットタイプのマイク手段、図示の実施例では耳にセットする無線インターカム手段8(図3参照)を設け、遠隔の管制スタッフと双方向に指示および応答ができるようにする。
【0025】
本発明ウェアラブル監視カメラシステムには、さらにまた、体に装着するポーチ手段例えば、ウエストポーチ9に収納するエンコードサーバー手段であって、CCDカメラ手段4およびインターカム手段8からの映像信号および音声信号をエンコードして記録可能なエンコードサーバー手段10と、CCDカメラ手段4、インターカム手段8、エンコードサーバー手段10のそれぞれに給電するバッテリ手段11とを設ける。エンコードサーバー手段10は通信手段を有するものとし、通信手段に対応する通信回線網12を介してセンターサーバー環境もしくは管制スタッフ用PC環境13との双方向通信可能にすると好適である。図4は、エンコードサーバー手段10およびバッテリ手段11をウエストポーチ9から引き出した状態を示す説明図である。
【0026】
エンコードサーバー手段10は、さらに、内蔵のクロック手段10Aからの日時情報信号をエンコードし、文字情報に変換して撮像した映像にスーパーインポーズするスーパーインポーズ手段10B有する。またエンコードサーバー手段10は、例えば、CFカードを有するものとして構成し、また、通信手段は、所要に応じ無線LAN、PHS通信カード、又はFOMA(登録商標)カード等任意の通信カードを使用することができる。図5に、通信対応ウェアラブル監視カメラシステムの概念を示す。
【0027】
好適な実施例においては、図6に示すように、エンコードサーバー手段10に、GPS装置14、高度センサ15、および電波時計センサ16を接続し、エンコードサーバー手段10には、GPS装置14、高度センサ15、および電波時計センサ16からの三次元位置情報および日付時刻情報を文字情報に変換し、この文字情報を記録された映像の1フレーム毎に刻印するスーパーインポーズ手段10Bを有するものとして構成すると好適である。この実施例によれば、1フレーム毎に刻印される三次元位置情報および時刻情報は、絶対的な認証機能を有するため、本発明ウェアラブル監視カメラシステムを、交通取締や警備に利用する場合、各種公的検査(例えば、自動車車検、エレベータ法定点検、プラント等法定保守点検等)の記録、裁判等の証言記録、各種工事・保守の記録(竣工等に関わる各種文書の代替証拠)に利用することができる。
【0028】
さらに、エンコードサーバー手段10は、GPS装置の不感応地域に進入する直前の有効三次元位置情報を基点とし、進入後の挙動情報から三次元位置を予測し、予測した三次元位置情報をスーパーインポーズ手段10Bに供給する位置予測手段17を有するものとして構成すると好適である。
【0029】
CCDカメラ手段4に設けるレーザ光発生手段6は、バーコード読み取り可能なレーザスキャナ手段6とし、少なくとも読み取り完了をオペレータに知らせる通知音発生手段18を設け、エンコードサーバー手段10は、映像とともに、レーザスキャナ手段6から読み取ったバーコード情報を、例えば、POS端末を経て、センターサーバー環境13に転送可能にすると好適である。この構成によれば、本発明ウェアラブル監視カメラシステムを、POSレジ係、在庫調査、棚卸等に利用する場合、物品実体の映像とともに、バーコード映像も記録保存でき、作業の効率化や、不都合があった場合の再現を図ることができる。この実施例の場合、CCDカメラ手段4は頭部ではなく、身体の他の部分に装着するものとするとよい。
【0030】
CCDカメラ手段4は、撮像レンズ5の近傍に配置したRFIDを読み取るRFID読み取り手段19を有するものとして構成し、このRFID読み取り手段には少なくとも読み取り完了をオペレータに知らせる通知音発生手段18を設け、エンコードサーバー手段10は、映像とともに、RFID読み取り手段19から読み取ったRFID情報をセンターサーバー環境13に転送可能にすると好適である。この構成によれば、本発明ウェアラブル監視カメラシステムを、POSレジ係、在庫調査、棚卸等に利用する場合、物品実体の映像とともに、バーコード映像も記録保存でき、作業の効率化や、不都合があった場合の再現を図ることができる。
【0031】
エンコードサーバー手段10は、超高温にも耐える耐熱性および超衝撃にも耐える耐衝撃性を有する構造とすると好適である。この構成によれば、CCDカメラ本体が破壊されるような事故に遭遇した場合でも、エンコードサーバー手段を回収することによって、事故の瞬間も、カメラ破壊直前まで現場の映像(日付刻印付き)を再生することが可能であり、事故原因究明、事故状況把握をすることができ、事故再発防止に役立てることができる。
【0032】
スーパーインポーズ手段10Bは、エンコードサーバー手段に接続するパーソナルコンピュータ等からの文字入力を、記録する映像にスーパーインポーズできるものとして構成すると好適である。この構成によれば、本発明ウェアラブル監視カメラシステムを工事現場に使用するとき、工事名、工期、現場の住所等を映像のイントロダクション部分もしくはエンディング部分に刻印することができる。
【0033】
さらに、エンコードサーバー手段10は、装着者が操作する作業開始ボタン20および作業終了ボタン21を有するものとして構成し、作業工程プロセス毎の作業開始および作業終了ボタンを押された時刻を記録し、エンコードサーバー手段に記録された生産現場における作業工程プロセス毎の作業開始時刻および作業終了時刻情報を、接続手段を介してローカルなパーソナルコンピュータに転送し、もしくは通信手段を介してセンターサーバー環境に転送し、パーソナルコンピュータもしくはセンターサーバー環境13は、転送された作業開始時刻および作業終了時刻情報から作業工程プロセスの能率を計算し、計算結果を出力可能にした作業レポート手段を有するものとして構成すると好適である。この構成によれば、本発明ウェアラブル監視カメラシステムを生産もしくは作業現場に使用するとき、生産もしくは作業プロセスの映像(日付刻印付き)を記録することができるとともに、所要時間および作業能率をレポートすることができるため、生産もしくは作業プロセスの能率化向上に役立てることができる。
【0034】
また、エンコードサーバー手段10は、撮像した映像情報に映る人物の顔を認識し、除去可能なぼかし画像処理を施すぼかし画像処理手段22を有するものとして構成すると好適である。この構成によれば、本発明ウェアラブル監視カメラシステムの種々の用途での使用において、肖像権又は個人情報保護法に触れるような事態を回避することができる。
【0035】
さらに、エンコードサーバー手段10は、映像情報に対してX軸およびY軸方向のグリッドを設定して各フレームのグリッド交点における特定画素情報の変化速度が所定速度より速い映像特異ポイントを記録し、また音声情報に対して急激なデシベル変化を生じた音声特異ポイントを記録し、これら特異ポイントよりも設定可能な秒数手前のポイントから順次再生することを可能にする再生ポイントを記録する再生ポイント生成手段23を有するものとして構成すると好適である。この構成によれば、エンコードサーバー手段10から、接続手段もしくは通信手段を介して映像情報および音声情報を転送されるローカルなパーソナルコンピュータ、もしくはセンターサーバー環境13において、転送された映像情報および音声情報のうちの異常事態を自動的に、容易に検索および再生することができる。
【0036】
さらにまた、エンコードサーバー手段10は、撮像した映像情報の開始フレームに映る複数個の個体を認識して各個に連続番号を付与し、順次のフレーム毎に、連続番号が付与されていない新しい個体に対して後続の連続番号を付与することにより個体数を計数し、計数値を記録する個体計数手段24を有するものとして構成すると好適である。スーパーインポーズ手段10Bは、個体数定数手段24からの情報により文字表示として映像にスーパーインポーズする。この構成によれば、本発明ウェアラブル監視カメラシステムを自然生体観察現場に使用するとき、貴重な動物の生息数量などを予測することに役立てることができる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明ウェアラブル監視カメラシステムは、例えば、建築現場、ケーブル敷設作業現場等、危険な作業位置で作業をする作業員に携帯させて使用することができ、現場の危険性を回避する指示を与えたり、現場作業を克明に記録することができる。
【0038】
さらに、本発明ウェアラブル監視カメラシステムは、エンコードサーバー手段の構成に基づいて、交通取締、警備、生産現場、物流現場、公的検査現場、物品販売現場等に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明によるウェアラブル監視カメラシステムを装着した作業員を示す説明図である。
【図2】ヘルメットに装着した本発明ウェアラブル監視カメラシステムのCCDカメラ手段の説明図である。
【図3】本発明ウェアラブル監視カメラシステムにおけるヘッドセットタイプのマイク手段の実施例としてのインターカム手段の説明図である。
【図4】エンコードサーバー手段およびバッテリ手段をウエストポーチから引き出した状態を示す説明図である。
【図5】通信対応ウェアラブル監視カメラシステムの概念を示す説明図である。
【図6】本発明によるウェアラブル監視カメラシステムにおけるエンコードサーバー手段が用途に応じて種々の形態をとりうることを示す説明図である。
【符号の説明】
【0040】
1 作業員
2 ヘルメット
3 ヘッドバンド
4 CCDカメラ手段
5 撮像レンズ
6 レーザ光発生手段(レーザポインタ)
7 操作ボタン
8 マイク手段(無線インターカム手段)
9 ウエストポーチ
10 エンコードサーバー手段
10A クロック手段
10B スーパーインポーズ手段
11 バッテリ手段
12 通信回線網
13 センターサーバー環境もしくは管制スタッフ用PC環境
14 GPS装置
15 高度センサ
16 電波時計センサ
17 位置予測手段
18 通知音発生手段
19 RFID読み取り手段
20 作業開始ボタン
21 作業終了ボタン
22 ぼかし画像処理手段
23 再生ポイント生成手段
24 個体計数手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体に装着するCCDカメラ手段であって、身体前方に指向する撮像レンズと、この撮像レンズの近傍に配置したボタン動作のレーザ光発生手段とを有するCCDカメラ手段と、
ヘッドセットタイプのマイク手段と、
体に装着するポーチ手段に収納するエンコードサーバー手段であって、前記CCDカメラ手段およびマイク手段からの映像信号および音声信号、並びに内蔵のクロック手段からの日時情報信号をエンコードし、また文字情報に変換した日時情報をスーパーインポーズ手段を介して撮像した映像にスーパーインポーズして記録可能なエンコードサーバー手段と、
CCDカメラ手段、マイク手段、エンコードサーバー手段のそれぞれに給電するバッテリ手段と
を具えたことを特徴とするウェアラブル監視カメラシステム。
【請求項2】
前記CCDカメラ手段は、身体着用具に直接組み込んだ、もしくは身体着用具に着脱自在に設けたCCDカメラ手段とした請求項1記載のウェアラブル監視カメラシステム。
【請求項3】
前記エンコードサーバー手段は通信手段を有するものとし、通信手段に対応する通信回線を介してセンターサーバー環境との双方向通信可能にした請求項1又は2記載のウェアラブル監視カメラシステム。
【請求項4】
前記レーザ光発生手段は、操作ボタンを押している間だけレーザ光発生手段が動作する構成とした請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載のウェアラブル監視カメラシステム。
【請求項5】
前記マイク手段を無線インターカム手段とし、遠隔の管制スタッフと双方向に指示および応答ができるようにした請求項1乃至4のうちのいずれか一項に記載のウェアラブル監視カメラシステム。
【請求項6】
さらに、GPS装置、高度センサ、および電波時計センサを前記エンコードサーバー手段に接続し、前記エンコードサーバー手段は、GPS装置、高度センサ、および電波時計センサから得られる三次元位置情報および日付時刻情報を文字情報に変換し、この文字情報を記録された映像の1フレーム毎に刻印するスーパーインポーズ手段を有するものとして構成した請求項1乃至5のうちのいずれか一項に記載のウェアラブル監視カメラシステム。
【請求項7】
前記エンコードサーバー手段は、GPS装置の不感応地域に進入する直前の有効三次元位置情報を基点とし、進入後の挙動情報から三次元位置を予測し、予測した三次元位置情報をスーパーインポーズ手段に供給する位置予測手段を有するものとして構成した請求項6記載のウェアラブル監視カメラシステム。
【請求項8】
前記撮像レンズの近傍に設けるレーザ光発生手段は、バーコード読み取り可能なレーザスキャナ手段とし、少なくとも読み取り完了をオペレータに知らせる通知音発生手段を設け、前記エンコードサーバー手段は、映像とともに、レーザスキャナ手段から読み取ったバーコード情報をセンターサーバー環境に転送可能にした請求項1乃至5のうちのいずれか一項に記載のウェアラブル監視カメラシステム。
【請求項9】
前記CCDカメラ手段は、前記撮像レンズの近傍に配置したRFIDを読み取るRFID読み取り手段を有するものとして構成し、このRFID読み取り手段には少なくとも読み取り完了をオペレータに知らせる通知音発生手段を設け、前記エンコードサーバー手段は、映像とともに、RFID読み取り手段から読み取ったRFID情報をセンターサーバー環境に転送可能にした請求項1乃至5のうちのいずれか一項に記載のウェアラブル監視カメラシステム。
【請求項10】
前記エンコードサーバー手段を、超高温にも耐える耐熱性および超衝撃にも耐える耐衝撃性を有する構造とした請求項1乃至7のうちのいずれか一項に記載のウェアラブル監視カメラシステム。
【請求項11】
前記スーパーインポーズ手段は、エンコードサーバー手段に接続するパーソナルコンピュータ等からの文字入力を、記録する映像にスーパーインポーズできるものとして構成した請求項1乃至10のうちのいずれか一項に記載のウェアラブル監視カメラシステム。
【請求項12】
前記エンコードサーバー手段は、装着者が操作する作業開始ボタンおよび作業終了ボタンを有するものとして構成し、作業工程プロセス毎の作業開始および作業終了ボタンを押された時刻を記録し、エンコードサーバー手段に記録された生産現場における作業工程プロセス毎の作業開始時刻および作業終了時刻情報を、接続手段を介してローカルなパーソナルコンピュータに転送し、もしくは通信手段を介してセンターサーバー環境に転送し、パーソナルコンピュータもしくはセンターサーバー環境は、転送された作業開始時刻および作業終了時刻情報から作業工程プロセスの能率を計算し、計算結果を出力可能にした作業レポート手段を有するものとして構成した請求項1乃至11のうちのいずれか一項に記載のウェアラブル監視カメラシステム。
【請求項13】
前記エンコードサーバー手段は、撮像した映像情報に映る人物の顔を認識し、除去可能なぼかし画像処理を施すぼかし画像処理手段を有するものとして構成した請求項1乃至12のうちのいずれか一項に記載のウェアラブル監視カメラシステム。
【請求項14】
前記エンコードサーバー手段は、映像情報に対してX軸およびY軸方向のグリッドを設定して各フレームのグリッド交点における特定画素情報の変化速度が所定速度より速い映像特異ポイントを記録し、また音声情報に対して急激なデシベル変化を生じた音声特異ポイントを記録し、これら特異ポイントよりも設定可能な秒数手前のポイントから順次再生することを可能にする再生ポイントを記録する再生ポイント生成手段を有するものとして構成した請求項1乃至12のうちのいずれか一項に記載のウェアラブル監視カメラシステム。
【請求項15】
前記エンコードサーバー手段は、撮像した映像情報の開始フレームに映る複数個の個体を認識して各個に連続番号を付与し、順次のフレーム毎に、連続番号が付与されていない新しい個体に対して後続の連続番号を付与することにより個体数を計数し、計数値を記録する個体計数手段を有するものとして構成した請求項1乃至12のうちのいずれか一項に記載のウェアラブル監視カメラシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−148842(P2006−148842A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−358366(P2004−358366)
【出願日】平成16年12月10日(2004.12.10)
【出願人】(000207894)大明株式会社 (15)
【出願人】(504386082)株式会社IPテクノサービス (1)
【出願人】(504386107)
【Fターム(参考)】