ウェブ加工製品製造ラインの撮像装置を支持及び位置合わせするための装置及び方法
主支持部材(218)であって、第1の端部と第2の端部とを有するベース部材(222)と、近位端部と遠位端部(234)とを有する第1の部材(228)であって、近位端部が、ベース部材(222)の第1の端部の第1の端部と接続され、第1の部材が、光源(206)を支持するように適合される、第1の部材(228)と、近位端部と遠位端部とを有する第2の部材であって、近位端部が、ベース部材の第2の端部と接続され、第2の部材の遠位端部が、カメラ(204)を支持するように適合される、第2の部材と、を含む、主支持部材(218)と、第1の端部(290)と第2の端部(286)とを有する位置合わせ(augment)部材(240)であって、第1の端部(290)が、第1の部材の遠位端部(234)と解放可能に接続可能であり、第2の端部(286)がベース部材(2229と解放可能に接続可能である、位置合わせ部材と、を含み、位置合わせ部材(240)が、第1の部材(228)と平行な少なくとも1つのスロットを含む、撮像装置を支持するための装置(202)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、使い捨て吸収性物品を製造するための方法及び装置に関し、より詳細には、使い捨て吸収性物品を製造するために使用する基材をモニタするための撮像装置を支持しかつ位置合わせするための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
前進する連続的な材料のウェブに構成要素を加えること及び他の方法によってこれを修正することによって、おむつ及び様々な種類の他の吸収性物品がアセンブリラインに沿って組み立てられ得る。例えば、いくつかのプロセスでは、前進する材料のウェブは、他の前進する材料のウェブと組み合わされる。他の例では、前進する材料のウェブから作製される個々の構成要素は、前進する材料のウェブと組み合わされ、ひいては、これらが次に他の前進する材料のウェブと組み合わされる。おむつを製造するために使用される材料のウェブ及び構成要素部分としては、バックシート、トップシート、吸収性コア、前側耳部及び/又は後側耳部、締結構成要素、並びに様々な種類の弾性ウェブ及び構成要素、例えば脚部弾性部材、バリアレッグカフ弾性部材、及び腰部弾性部材が挙げられる。いったん望ましい構成要素部分が組み立てられると、前進するウェブ及び構成要素部分は、最終ナイフカットに供されて、ウェブを個別のおむつ又は他の吸収性物品に分離する。個別のおむつ又は吸収性物品はまた、その後折り畳まれて包装される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前進する材料のウェブをモニタするために、各種センサ及び/又は撮像装置を使用することができる。ある種の撮像装置の設置は、比較的時間がかかりかつ厄介であり得る。例えば、ある撮像装置はカメラと光源とを含み、したがって、設置は、カメラと光源との間の位置合わせを必要とする。しかしながら、カメラはある支持体上に取り付けられてもよく、光源は別の支持体に取り付けられてもよい。各支持体は、カメラ及び光源に様々な程度の動きを提供することができ、したがって、カメラと光源の適正な位置合わせは、精密で時間がかかる作業であり得る。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の態様は、使い捨て吸収性物品、並びに他の種類の物品及び製品を製造するために使用される基材及び構成要素を観察及び/又はモニタするための撮像装置を伴う。より詳細には、本明細書で論じられる装置及び方法は、カメラ及び光源を含んでもよい各種視覚システムを取り付ける、支持する、及び位置合わせすることに関する。
【0005】
一形態において、撮像装置を支持するための装置は、主支持部材であって、第1の端部と第2の端部とを有するベース部材と、近位端部と遠位端部とを有する第1の部材であって、近位端部が、ベース部材の第1の端部と接続され、第1の部材が、光源を支持するように適合される、第1の部材と、近位端部と遠位端部とを有する第2の部材であって、近位端部が、ベース部材の第2の端部と接続され、第2の部材の遠位端部が、カメラを支持するように適合される、第2の部材と、を含む、主支持部材と、第1の端部と第2の端部とを有する位置合わせ部材であって、第1の端部が、第1の部材の遠位端部と解放可能に接続可能であり、第2の端部が、ベース部材と解放可能に接続可能である、位置合わせ部材と、を含み、位置合わせ部材が、第1の部材と平行な少なくとも1つのスロットを有する、を含む主支持部材を含む。
【0006】
別の形態において、物体を観察するように適合された撮像装置を支持するための装置は、第1の端部と、第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間の中間部分とを有するベース部材と、近位端部と遠位端部とを有する第1の部材であって、近位端部はベース部材と接続される、第1の部材と、近位端部と遠位端部とを有する第2の部材であって、近位端部は、ベース部材の第2の端部と接続される、第2の部材と、第1の部材に接続される光源と、第2の部材に接続されるカメラと、を有する主支持部材を含む。
【0007】
更に別の形態において、ウェブ加工ライン上の撮像装置を支持及び位置合わせするための方法は、主支持部材を、機械方向に前進するように構成された基材に隣接する取付具に位置付ける工程であって、主支持部材は、第1の端部と第2の端部とを有するベース部材と、近位端部と遠位端部とを有する第1の部材であって、近位端部はベース部材の第1の端部と接続される、第1の部材と、近位端部と遠位端部とを有する第2の部材であって、近位端部はベース部材の第2の端部と接続される、第2の部材と、を含む、工程と、第1の部材の遠位端部で光源を支持し、かつ第2の部材の遠位端部でカメラを支持する工程であって、カメラは、第1の部材と第2の部材との間を機械方向に前進する基材を観察するために位置付けられ、光源は、基材に隣接して横断方向に延びるように位置付けられる、工程と、位置合わせ部材を、第1の部材の遠位端部及びベース部材に接続する工程であって、位置合わせ部材は少なくとも1つのスロットを含む、工程と、光源からの光を、少なくとも1つのスロットを通してカメラに向けて方向付ける工程と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1A】コンバータライン上に設置された支持装置の等角図。
【図1B】線1B−1Bに沿って切断されてMD方向に見ている図1Aの支持装置の断面側面図を示す。
【図1C】線1C−1Cに沿って切断されてCD方向に見ている図1Bの支持装置の断面側面図を示す。
【図2A】カメラ及び光源が取り外された状態の支持装置の等角図。
【図2B】図2Aに示される支持装置の分解図。
【図3A】図2Aに示される第2の支持部材の遠位端部の詳細図。
【図3B】図3Aに示される遠位端部の分解図。
【図4A】支持装置及び位置合わせ部材の側面図。
【図4B】位置合わせ部材の等角図。
【図4C】位置合わせ部材の等角図。
【図4D】位置合わせ部材の底部側面図。
【図5】支持装置の第2の実施形態の等角図。
【図6】本開示に従って支持及び位置合わせされた視覚システムによってモニタ及び/又は観察される1つ以上の基材及び/又は構成要素を含んでもよい使い捨て吸収性物品の平面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示を理解する上で、以下の用語が有用であり得る。
【0010】
「吸収性物品」は、本明細書において、主な機能が、汚れ及び排泄物を吸収及び保持することである消費者製品を指すために用いられる。本明細書で使用するとき、「おむつ」とは、一般的に、幼児、及び失禁症状のある人によって、胴体下部周囲に着用される吸収性物品を指す。本明細書で使用するとき、用語「使い捨て」は、洗濯又は他の方法で、吸収性物品として修復若しくは再使用することを一般に意図しない吸収性物品を説明するために使用される(例えば、1回の使用後に廃棄することが意図され、またリサイクルするか、堆肥化するか、又はそうでなければ環境に適応した方法で処分するように構成されてもよい)。
【0011】
本明細書で使用するとき、「配置される」という用語は、ある要素が、特定の場所若しくは位置に他の要素と共にマクロ単一構造体として、又は別の要素に接合された別個の要素として形成されている(接合されて位置付けられる)ことを意味するために用いる。
【0012】
本明細書で使用するとき、「接合されている」という用語には、接合要素を他の要素に直接結合させることによって、ある要素を別の要素に直接固定させる構成と、ある要素を中間部材に結合させてから、その中間部材を他の要素に結合させることによって、ある要素を別の要素に間接的に固定させる構成が含まれる。
【0013】
本明細書で使用するとき、「基材」という用語は、主として二次元であり(即ち、XY面にある)、その厚さ(Z方向)が、その長さ(X方向)及び幅(Y方向)と比べて相対的に小さい(即ち、1/10以下)材料を説明するために用いられる。基材の非限定的な例としては、単独で用いてもよいし、1つ以上のウェブ、層、フィルム及び/又は箔に積層してもよい層又は繊維性材料、フィルム及び箔、例えばプラスチックフィルム又は金属製の箔が挙げられる。そのため、ウェブは基材である。
【0014】
用語「不織布」は、本明細書において、スパンボンド、メルトブローンなどのプロセスによって、連続的な(長い)フィラメント(繊維)及び/又は非連続的な(短い)フィラメント(繊維)から作製された材料を指す。不織布は、織った又は編んだフィラメントパターンを有さない。
【0015】
用語「機械方向」(MD)は、本明細書において、プロセスを貫流する材料の方向を指すために使用される。用語「横断方向」(CD)は、本明細書において、機械方向に対してほぼ垂直な方向を指すために使用される。
【0016】
本開示の態様は、吸収性物品を製造するための装置及び方法を伴い、より詳細には、使い捨て吸収性物品を製造するために使用される基材及び構成要素を観察及び/又はモニタするための撮像装置を支持及び位置合わせするための装置及び方法に関する。本開示は、吸収性物品の製造との関係において提供されているが、本明細書に開示される装置及び方法は、様々な異なる種類の基材及び/又は構成要素のモニタを伴う、他の種類の物品及び製品の製造にも適用され得ることを理解されたい。他の物品及び製品の例としては、包装要素及び基材並びに/又は、例えば、瓶などの容器が挙げられる。更に、本開示は、多くの場合、基材及び/又はウェブをモニタする又は観察することに言及しているが、本明細書で論じられる視覚システムは、ウェブと個別構成要素との組み合わせをモニタ及び/又は観察するために使用され得ることを理解されたい。本明細書に開示される方法及び装置の特定の実施形態は、各種撮像システムの支持及び位置合わせを提供する。吸収性物品加工ラインに関連する視覚システムは、種順の目的のために使用することができる。例えば、視覚システムは、組み立てられる基材及び製品の欠陥をモニタ及び検出するために使用されてもよい。他の例では、視覚システムは、組み立てられる物品の様々な構成要素の相対的配置を検出するために使用されてもよい。したがって、視覚システムからの各種フィードバック信号、例えば、画像、結果信号、及び/又は演算変数を、表示するため及び/又は、位相制御、登録制御、及び/又は拒否制御などの操作で使用するために、加工ライン上の制御装置に記憶及び/又は送信することができる。いくつかの視覚システムは、最適操作のために位置合わせを必要とするカメラ及び光源を含む。本明細書で論じられる装置及び方法は、各種視覚システムの取り付け、支持、及び位置合わせに関する。
【0017】
本開示による方法及び装置は、様々な撮像システムと協働するように適合され得ることを理解されたい。例えば、いくつかの実施形態は、産業ラインスキャン視覚システムと協働するように構成され得る。図1A〜図1Cは、支持装置202に取り付けられた撮像システム200の実施形態を示している。図のように、撮像システム200は、カメラ204と光源206とを含んでもよい。図1A〜図1Cにおいて支持装置202は、製造プロセスで使用されるものとして示されており、カメラ204が前進する基材208をモニタ及び/又は観察することができるように、機械方向(MD)に前進する基材208に隣接して配置されている。図1Cを参照すると、基材208は、第1のコンベヤー210及び第2のコンベヤー212に沿って前進するものとして示されており、支持装置202は、コンベヤー210の端部とコンベヤー212の端部との間の機械方向(MD)の間隙214に位置付けられる。したがって、カメラ204は、前進する基材208の上部側又は表面214を観察するように位置付けられ、光源206は、前進する基材の底部側又は面216上に光を方向付けるように位置付けられる。支持装置202は、前進する基材に隣接する壁又は他の何らかの取付具にボルト固定ないしは別の方法で固定されることができる。以下により詳細に論じられるように、支持装置202は、清潔を維持する及び/又は光源を冷却するのを助けるために、光源206に沿って空気流を提供するように構成されることも可能である。更に、支持装置202は、カメラと光源の比較的容易な位置合わせを目的として、光源206に対して限られた数の方向にユーザーがカメラを動かすことができるように構成され得る。
【0018】
図2A及び図2Bは、カメラと光源がシステムから取り外された状態の支持装置202の実施形態を示している。支持装置202は、接続された固定板220を有するC字型支持構造体の形態の主支持部材218を含み、固定板220は、支持装置202が壁又はその他の種類の固定障害物に接続されるのを可能にする。主支持部材218は、それぞれ第1の支持部材228及び第2の支持部材230に接続される第1の端部224と第2の部分226とを有する直立ベース部材222を含む。より詳細には、第1の支持部材228は、近位端部232と遠位端部234とを含み、近位端部232は、ベース部材222の第1の端部224に接続される。更に、第2の支持部材230は近位端部236と遠位端部238とを含み、遠位端部238は、ベース部材222の第2の端部226に接続される。以下により詳細に論じられるように、第1の支持部材228は、光源206を支持するように適合され、第2の支持部材230は、カメラ204を支持するように適合される。主支持部材218はまた、図4A〜図4Dを参照してより詳細に後述するように、位置合わせ部材240と解放可能に接続されるように適合される。
【0019】
主支持部材218は、ベース部材222、第1の支持部材228、及び第2の支持部材230が単一材料片として一体形成されるように構成されてもよいことを理解されたい。他の実施形態では、ベース部材、第1の支持部材、及び第2の支持体は、独立した部品として形成されることができ、これらは、互いに対する移動を防止するために、例えば、締結具、接着剤、又は溶接を用いるなどして、様々なやり方で相互に接続される。更に、主支持部材218はまた、金属、プラスチック、及び炭素複合材などの様々な種類の材料で作製されることができる。例えば、主支持部材の一実施形態は、アルミニウムから作製される単一一体部品として構成される。更に、主支持部材218は、第1の側242と第2の側244との間の機械方向(MD)の厚さを画定する。主支持部材218の厚さは、特定用途に応じて変化してもよいことを理解されたい。例えば、一実施形態では、主支持部材のMD方向の厚さは約2.54cm(1インチ)である。
【0020】
先に述べたとおり、第1の支持部材228は、光源206を支持するように適合される。各種光源を支持装置と共に使用することができる。したがって、第1の支持部材228は、使用する光源206の種類に応じて、異なる様式に構成され得ることを理解されたい。例えば、一実施形態は、例えば、Advanced Illumination LL068又はMetaphase 17”線状光などのLED線状光を支持するように構成されてもよい。支持装置202はまた、光ファイバ照明器と協働するように構成されることができ、主支持部材218からハロゲン又は他の光源の中までファイバーバンドルが延びていてもよい。いくつかの実施形態では、第1の支持部材228は、支持される特定光源が必要とする冷却ファンからの空気流に適応するように構成され得る。図2A及び図2Bに示されるように、第1の支持部材228は、第1の支持部材の上面248に配置された複数のボルト孔246を含んでもよい。ボルト孔246は、光源上の対応する穴のパターンと一致するように間隔があけられてもよい。図1A及び図1Bは、第1の支持部材228に支持された光源206の異なる図を示している。具体的には、図1A及び図2Bに示される光源206は、長さに沿って配列された複数のLEDを有する線状光源である。使用中、光源は、前進する基材208の底部側216に光を方向付ける。図2A及び図2Bに戻って参照すると、第1の支持部材228の遠位端部234はまた、直立延長部250と、直立延長部250から上方に延びるピン252とを含む。以下により詳細に論じられるように、直立延長部250は、位置合わせ部材240の一部分を支持するように適合され、ピン252は、位置合わせ部材がMD方向に動くのを防止するのを助ける。
【0021】
先に述べたとおり、第2の支持部材230は、カメラ204を支持するように適合される。図2A及び図2Bに示されるように、支持プレート254及びベースプレート256は、第2の支持部材230の遠位端部238に接続される。以下により詳細に論じられるように、カメラ204は、支持プレート254によって支持される。図3A及び図3Bを参照すると、ベースプレート256は、2つのボルト258で第2の支持部材230の遠位端部238に接続されている。また、支持プレート254は、2つのボルト260でベースプレート256に接続されている。支持プレート254をベースプレート256に固定する2つのボルト260は、ベースプレート256の2つの対応する貫通孔262を通って延びる。ベースプレートの孔262の直径は、ボルト260の外径より大きくてもよい。したがって、支持プレート254は、ベースプレート256に対して動くことができる。より詳細には、支持プレートの位置は、図3Aに示されるように、(1)MD方向(方向を示す矢印A参照)に沿って前後に、(2)上下に(方向を示す矢印B参照)、及び(3)時計回り及び反時計回り方向(方向を示す矢印C参照)に部分的に回転して、調整され得る。以下に記載されるように、支持プレート254は、カメラと光源の位置合わせ中に動くことができる。
【0022】
本明細書では、支持プレート254と主支持部材218との間の取り付け及び接続構成の一実施形態が記載されかつ図示されているが、他の接続及び取り付け構成を用いることも可能であることを理解されたい。例えば、ボルト260を使用する代わりに、支持プレート254は、ベースプレート256の孔262の中に受容されるように適合された、そこから延びるねじ込みピンを有してもよい。別の構成では、ベースプレート256は、支持プレート254の対応する孔の中に受容されるように構成される、そこから延びるねじ込みピンを有してもよい。更に他の構成は、支持プレート254と主支持部材218との間の接続及び制限された相対運動を可能にするための、ストレートスロット若しくはダブテールスロット及び/又は位置決めねじ構成を利用することができる。更に他の構成は、ほぞ穴(mortis)及びほぞ差しを利用してもよい。いくつかの構成では、支持プレート254を、ベースプレート256を用いずに、第2の支持部材230に直接接続することが可能であることも理解すべきである。他の構成では、支持プレート254及びベースプレート256は、単一部品として一体に形成されてもよい。
【0023】
各種カメラを支持装置202と共に使用することができる。したがって、支持されるカメラの種類に応じて、第2の支持部材230及び/又は支持プレート254並びにベースプレート256を、異なる様式に構成することができることを理解されたい。例えば、一実施形態は、例えば、Basler Runner、Dalsa Spyder Series、及びDVT 540LSスマートカメラなどのラインスキャンカメラを支持するように構成される。図3Bに示されるように、支持プレート254は、支持プレート254の上面268に配置される複数のボルト孔264を含んでいる。ボルト孔264は、カメラの孔の対応するパターンと一致するように間隔があけられてもよい。支持プレート254はまた、カメラ204の一部分を受け入れるように適合されたレンズ開口266を含んでもよい。図1A及び図1Bは、支持プレート254に取り付けられるカメラ204の異なる図を示している。使用中、カメラ204は、前進する基材208の上部側214を観察するように位置付けられる。いくつかの実施形態では、支持プレート254及びレンズ開口266は、カメラレンズを清潔に維持するのを助けるための空気流を方向付けるためのチャネルを有して構成されることも可能である。いくつかの構成では、レンズ開口266及び/又は支持プレート254は、カメラレンズの保護カバーと接続するように適合される。他の実施形態では、支持プレート254は、支持プレート254の底面270からカメラを吊設するように構成され得る。このような構成では、支持プレートの底面270は、カメラから延びる対応するボルト又はピンを受容及び係合するように適合された孔を有してもよい。したがって、支持プレートはレンズ開口を有さなくてもよい。いくつかの構成では、支持プレートは、カメラに入る光を変更するための光学フィルタと接続するように構成され得る。例えば、いくつかの光学フィルタは、特定の帯域幅の光、例えば、IR又はUVなどを排除するように構成されることができ、又は、所望範囲以外の全ての光の通過を阻止するためのバンドパスフィルタを含んでもよい。
【0024】
先に述べたとおり、第1の支持部材228及び第2の支持部材230の近位端部232、236は、それぞれ、ベース支持部材222の第1及び第2の端部224、226に接続されて、主支持部材218を画定する。ベース支持部材222は、支持装置202の特定用途に応じて、様々な構造特性を含んでもよい。例えば、図2A及び図2Bに示されるように、壁又はその他の種類の固定障害物と接続するように構成され得る固定板220は、ベース支持部材222に接続される。いくつかの実施形態では、固定板220は、ベース支持部材222と一体に形成され得ることを理解されたい。以下により詳細に論じられるように、及び図2Bに示されるように、ベース支持部材222はまた、位置合わせ部材240と解放可能に接続するように適合された孔272を含む。更に図1A及び図1Bに示されるように、支持装置202は、ベース支持部材に接続される電気接続箱274を含んでもよい。接続箱274は、光源206及びカメラ204との外部電気接続及び通信へのアクセスを提供することができ、加えて、電源スイッチなどの種々の制御機能へのアクセスを提供する。ベース支持部材222はまた、位置合わせマーク276を含んでもよく、このマークは、基材208に対する支持装置202の位置を目視検査する能力をユーザーに提供する。例えば、いくつかの実施形態では、位置合わせマーク276により、ユーザーは、垂直位置合わせマーク276が基材208の縁部278と同じ鉛直高さに位置決めされているかを確認することによって、支持装置202が基材に対して所望の位置に設置されているかを目視チェックすることが可能になる。
【0025】
支持装置202はまた、外部空気供給と接続して、埃及びその他の屑が光源の上に集まらないようにする及び/又は光源を冷却するのを助けるために、空気を所望の位置に方向付けるように構成され得る。図2A及び図2Bに示されるように、支持装置202は、ベース支持部材222に第1の空気吸込口280を含んでもよい。第1の空気吸込口280に入る空気は、ベース支持部材222の内部の通路を通って方向付けられ、ベース支持部材の複数の空気排出孔282から排出される。支持装置202はまた、第1の支持部材228の遠位端部234に第2の空気吸込口284を含んでもよい。第2の空気吸込口284に入る空気は、第1の支持部材228及び直立延長部250の内部の通路を通って方向付けられ、直立延長部の複数の空気排出孔282から排出される。したがって、ベース支持部材222及び直立延長部250の空気排出孔282から排出された空気は、光源206に沿ってCD方向に方向付けられ、これにより、光源を清潔に維持する及び/又は冷却するのを助けることができる。
【0026】
先に述べたとおり、支持装置202はまた、カメラ204と光源206の位置合わせを助けるための位置合わせ部材240を含んでもよい。位置合わせ部材240は、主支持部材218と解放可能に接続するように構成されてもよい。図4A〜図4Dは、主支持部材218と接続するように適合された位置合わせ部材240の実施形態を示している。主支持部材218に接続されると、位置合わせ部材240は、ベース支持部材222から第1の支持部材228の遠位端部234まで延在する。より詳細には、位置合わせ部材240の第1の端部286は、ベース支持部材222の対応する孔272の中に受容されるように構成されたピン288を含み、位置合わせ部材240の第2の端部290は、第1の支持部材228の遠位端部234の直立部材250から延びる対応するピン252を受容するように構成された開放スロット292を含む。位置合わせ部材240及び主支持部材218は、例えば、ナット及びボルトのように、位置合わせ部材が主支持部材と解放可能に接続するのが可能となるその他の様式に構成されることができることを理解されたい。図4Aに示されるように、位置合わせ部材240が主支持部材218と接続されると、位置合わせ部材240の底面294は、底面294がカメラに対してモニタされる基材208と同じ位置にあるように、カメラ204に対して上下に位置付けられる。位置合わせ部材240の底面294の上下位置は、特定用途に応じて変化し得る。例えば、一実施形態では、位置合わせ部材の底面は、光源の上面の上方50mmに位置付けられる。
【0027】
図4B〜図4Dを参照すると、位置合わせ部材240は、位置合わせ部材の長さに沿って延びる1つ以上のスロット296を含んでおり、位置合わせ部材240が主支持部材218に接続されると、スロット296はCD方向に沿って延在する。以下により詳細に論じられるように、スロット296は、光源からの光を通過させて、カメラと光源の位置合わせをする際の誘導を提供する。位置合わせ部材240はまた、上部側298と底部側300との間垂直厚さを画定する。特定の構成に応じて、位置合わせ部材240は、主支持部材218上に設置されるときに、位置合わせ部材が曲がる可能性を低減する垂直厚さを画定するように構成されてもよい。
【0028】
いくつかの実施形態では、位置合わせ部材240の垂直厚さは、カメラレンズの焦点合わせ操作を簡単にするのを助けるために、スロット296が位置決めされる領域で薄くなってもよい。より詳細には、カメラ204と光源206の位置合わせの間、カメラレンズは、像の光学的エッジ(例えば、スロット296)が最適化されるまで調整されてもよい。したがって、スロット296が比較的薄い材料に位置決めされかつ広がる場合(例えば、位置合わせ部材の減少した垂直厚さ)、スロット296を通過する光が提示する光学的エッジは、より明確又はシャープであり得るので、スロットの縁部は、比較的シャープな光学的エッジをカメラに提示する。スロット296が比較的厚い材料の領域に広がる場合、スロットを通過する光は、スロットの垂直側面にも反射して、スロットの光学的エッジの歪みを生じさせる可能性がある。このように、図4B〜図4Dに示されるように、スロット296は、位置合わせ部材240の第1の端部286と第2の端部290との間に延びるチャネル302の中に位置決めされてもよい。より詳細には、チャネル302は、位置合わせ部材240の中を上部側298から底部側300に向かって延びて、上面304と底面294との間に減少した厚さを有する位置合わせ部材の長さを画定する。他の実施形態では、チャネル302は、位置合わせ部材240の底部側300から上部側302に向かって延びてもよいことを理解されたい。これに加えて、チャネル240の両側面は、位置合わせ部材240の上面304及び/又は底面294に対して垂直であってもよく、又は傾斜していてもよい。
【0029】
いくつかの実施形態では、位置合わせ部材240は、2つ以上のスロット296(more than slot 296)を含んでもよい。例えば、図4B及び図4Dに示されるように、位置合わせ部材240は、3つのブリッジ306によって分離される4つのスロット296を含んでもよい。具体的には、位置合わせ部材240は、2つの外側スロット308と、2つの内側スロット310とを含む。2つの外側ブリッジ312は、外側スロット308と内側スロット310を分離し、中央ブリッジ314は、2つの内側スロット310を分離している。位置合わせ部材240が主支持部材218に接続されると、スロット296は、光源206の上面と相対的な位置合わせ部材240の底面294の上下位置に、光源206からの光の理論上の焦点幅と一致し得るMD方向の幅Wを画定する。したがって、スロット296を通過する光が、スロット幅にわたって比較的一定であるMD方向の照明を提供して、スロット幅のMD方向外側で光が遮断されるように、スロット296のMD方向の幅を構成することができる。例えば、一実施形態では、各スロットのMD幅Wは2mmである。スロット296及びブリッジ306は、特定用途に応じて様々なCD方向の長さを有することができる。例えば、一実施形態は、20mmのCD長さを有する外側スロット308と、160mmのCD長さを有する内側スロット310とを含んでもよい。更に、ブリッジ306のCD長さは、20mmのCD長さを有してもよい。
【0030】
位置合わせ部材240のスロット296はまた、光源206に対するカメラ204の焦点合わせ及び位置合わせを援助するように位置付けられてもよい。以下に記載されるように、全てのスロット296を使用して、MD方向のカメラ204とMD方向のカメラのピッチとを位置合わせしてもよく、中央ブリッジ314を使用して、CD方向のカメラ204の位置合わせを確認してもよく、外側スロット308を使用して、カメラ204の全視野を確認しても良く、全てのブリッジ306を使用して、カメラのレンズ歪みを測定しかつ補正してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、2つの外側ブリッジ312は、中央ブリッジ314と同じCD長さを有しても良く、これにより、光軸の中心からの距離に比例してレンズの見かけ倍率が減少するカメラレンズの光学的ひずみを意味する、レンズ「魚眼」効果又はレンズ樽形歪曲を補正するための、CD方向のカメラキャリブレーションが可能になる。更に、2つの外側スロット308は、予想されるCD方向のカメラ視野と一致するように又はこれを超えるように位置付けられてもよい。したがって、外側スロット308のCD方向の長さを用いて、カメラ視野が正確であることをユーザーが判定するのを助けることができる。いくつかの実施形態では、操作中にカメラ204によって観察される基材208の予想されるCD中心線と中央ブリッジの中心点が位置合わせされるように、中央ブリッジ314を位置付けてもよい。したがって、中央ブリッジ314がカメラの像の中心に見えていることをチェックすることによって、カメラ204のCD位置をより簡単に確認することができる。
【0031】
いくつかの用途では、カメラ204と光源206を位置合わせするときに、光源からの光の強度を低減する必要があり得る。光の強度の低減は、様々なやり方で達成され得る。1つの例として、例えば、紙、レキサン(lexan)、又は他の比較的薄い半透明材料などの材料を、チャネル302の中のスロット296の上に置くことによって、光の強度を低減させることができる。別の例として、位置合わせを行っている間、基材208を定位置に留置することができる。他の例として、光源206への電力を低減することが可能であり得る。更に他の実施形態では、例えば、利得、露光時間、及び/又は光学フィルタの挿入などによって、カメラの感度を調整することが可能であり得る。
【0032】
カメラ204と光源206を位置合わせする場合、第1の端部286のピン288を、ベース部材222の対応する孔272に挿入することによって、位置合わせ部材240を設置してもよい。次に、位置合わせ部材240の第2の端部290が、第1の支持部材228の遠位端部234上の直立部材250の上に支持されるように、位置合わせ部材240を旋回してもよい。より詳細には、直立部材250上のピン252を、位置合わせ部材240の第2の端部290の対応する開放スロット292に挿入してもよい。したがって、光源206からの光は、スロット296を通り抜けて、カメラ204に向かって上方に通過する。カメラの位置は、必要に応じて第2の支持部材230上の支持プレート254を動かすことによって調整することができる。具体的には、カメラ204と光源206を位置合わせするために、カメラ204を動かすことができる(例えば、MD方向への並進又は回転)。位置合わせ部材240の4つのスロット296全ての中に、光源からの光が均等に見られるように、カメラ204を動かしてもよい。光源206を第1の部材228に正確に位置合わせすることに加えて、支持プレート254とベースプレート256との間の接合面を比較的精密に加工することは、CD方向におけるカメラ204と光源206との間の回転位置ずれを防止するのを助ける。支持プレート254とベースプレート256との間のボルト260を堅く締めてカメラ204を定位置に固定した後、ブリッジ306に隣接するスロット296の観察される縁部を最適化することによって、カメラ204の焦点を合わせてもよい。最後に、各ブリッジ306及び/又はスロット296のCD寸法と、同じブリッジ306及び/又はスロット296の既知の測定寸法とを比較することによって、キャリブレーションを計算する。カメラの視野の縁部のキャリブレーション係数を、視野の中心のキャリブレーション係数と比較することによって、レンズ魚眼効果を計算する。
【0033】
上述のように、支持装置202の実施形態は、所望の物体又は基材208をバックライトで照らすように構成されてもよく、この場合、基材208は半透明であり、光は基材の底面216上に方向付けられて、基材を通ってカメラ204に向かって移動することができる。したがって、基材208の様々な透光性は、像のコントラストを作り出すことができる。支持装置202のいくつかの実施形態は、観察されるのと同じ基材208の表面又は物体の表面(例えば、上面214)に光を適用するように構成されることも可能であることを理解されたい。このような構成は、基材の片側の画像アートワーク又は他のデザインを観察する、不透明な基材(スチール、厚紙など)を観察する、及び/又はウェブでない物体を撮像するために用いられてもよい。例えば、このような構成は、アートワーク及びバーコードがその上に正確に印刷されているかを確認するために包装材料をモニタする視覚システムと共に用いられてもよい。
【0034】
図5は、カメラ204が観察する表面と同じである基材208の表面(即ち、上面214)に光を提供するように構成された支持装置202の実施形態を示している。図のように、くさび形アダプタ316がベース支持部材222と接続されている。また、第1の支持部材228はアダプタ316に接続され、光源206は第1の支持部材228に接続されている。したがって、光源206は、光を基材208の上面214上に下向きに方向付けるように位置付けられ、光源206からの光は、基材206からカメラ204に向かって反射又は屈折する。位置合わせの間、位置合わせ部材240は、基材の上面214に沿って位置付けられることができ、カメラ204位置の位置は、上述のように調整されることができる。いくつかの実施形態では、位置合わせ部材が光を吸収するのを助けるために、位置合わせ部材240の上部側298はつや消し黒に着色されてもよく、その一方で、位置合わせ部材の下に位置付けられる白い基材は、光をカメラ204に反射又は屈折し戻す。他の実施形態では、位置合わせ部材240の上部側298は反射型であってもよく、これは、スロット296に暗領域を形成するのを助ける。
【0035】
先に述べた通り、本明細書の装置及び方法を用いて、種々の異なる製品の製造中に、各種基材及び構成要素をモニタするのに使用される視覚システムを支持及び位置合わせしてもよい。具体的例示を目的として、図6は、おむつ152の形態の使い捨て吸収性物品150の一実施例を示しており、おむつ152は、本明細書に開示の装置及び方法に従って支持及び位置合わせされる視覚システムによって製造中にモニタされる基材及び構成要素で構成される。特に、図6は、シャーシ154を含むおむつ152の一実施形態の平面図であって、シャーシ154は平坦な、折り畳まれていない状態で示され、着用者に面するおむつ152の部分が観察者の方を向いている図である。シャーシ構造の一部は、おむつの実施形態に含まれ得る様々な機構の構成をより明瞭に示すために、図6において切り取られている。
【0036】
図6に示すように、おむつ152は、第1の耳部156と、第2の耳部158と、第3の耳部160と、第4の耳部162とを有するシャーシ154を含む。本考察に関する基準枠を提供するために、長手方向軸線164及び横方向軸線166を有するシャーシが示されている。シャーシ154は、第1の腰部区域168、第2の腰部区域170、及び第1の腰部区域と第2の腰部区域との中間に位置する股部区域172を有するものとして示されている。おむつの周囲は、一対の長手方向に延伸する側縁部174、176、第1の腰部区域168に隣接して横方向に延伸する第1の外側縁部178、及び第2の腰部区域170に隣接して横方向に延伸する第2の外側縁部180によって画定される。図6に示されるように、シャーシ154は、内側の身体に面する表面182と外側の衣類に面する表面184とを含む。シャーシ構造の一部は、おむつに含まれ得る様々な機構の構成をより明瞭に示すために、図6において切り取られている。図6に示すように、おむつ152のシャーシ154は、トップシート188とバックシート190とを含む外側カバー層186を含んでもよい。吸収性コア192は、トップシート188とバックシート190の一部分の間に位置してもよい。以下に更に詳細に説明するように、いずれか1つ以上の区域が伸縮性であってもよく、本明細書に記載されるようなエラストマー材又はラミネートを含んでもよい。このように、おむつ152は、適用時に特定の着用者の解剖学的構造に適合するように、かつ着用中に着用者の解剖学的構造との協調を維持するように構成されていてもよい。
【0037】
先に述べたとおり、おむつ152のシャーシ154は、例えば図6に示すバックシート190を含んでもよい。いくつかの実施形態では、バックシートは、シャーシ内に吸収されて封じ込められた排出物が、おむつに接触し得る物品、例えばベッドシーツ及び下着を汚すのを防ぐように構成される。バックシートのいくつかの実施形態は流体透過性であってもよく、一方で、他の実施形態は、液体(例えば尿)に対して不透過性であってもよく、薄いプラスチックフィルムを含む。いくつかの実施形態では、プラスチックフィルムは、厚さ約0.012mm(0.5ミル)〜約0.051mm(2.0ミル)を有する熱可塑性フィルムを含む。いくつかのバックシートフィルムは、Tredegar Industries Inc.(Terre Haute,Ind.)によって製造され、商標名X15306、X10962、及びX10964として販売されているものを含んでもよい。他のバックシート材料は、おむつから蒸気を逃がす一方で、排出物がバックシートを通り抜けるのを防ぐ通気性材料を含んでもよい。代表的な通気性材料は、織布ウェブ、不織布ウェブ、フィルムコーティングされた不織布ウェブ及び微小孔性フィルムのような複合材料のような材料を含んでもよい。好適な通気性複合材料は、E.I.DuPontの名義で1995年6月22に発行された国際公開第95/16746、及び1999年2月2日にCurroに付与された米国特許第5,865,823号に記載されており、当該特許は共に参照により本明細書に組み込まれる。不織ウェブ及び有孔の成形フィルムを含む他の通気性バックシートが米国特許第5,571,096号(1996年11月5日にDobrinらに付与)及び同第6,573,423号(2003年6月3日にHerrleinらに付与)に記載され、当該特許は全て参照により本明細書に組み込まれる。
【0038】
バックシート190又はそのいずれかの部分は、1つ以上の方向に伸縮性であってもよい。一実施形態では、バックシートは、構造的弾性様フィルム(「SELF」)ウェブを含んでもよい。SELFウェブの実施形態は、米国特許第5,518,801号、発明の名称「Web Materials Exhibiting Elastic−Like Behavior」(1996年5月21日にChappellらに付与);米国特許第5,723,087号、発明の名称「Web Materials Exhibiting Elastic−Like Behavior」(1998年3月3日にChappellらに付与);米国特許第5,691,035号、発明の名称「Web Materials Exhibiting Elastic−Like Behavior」(1997年11月25日にChappellらに付与);米国特許第5,891,544号、発明の名称「Web Materials Exhibiting Elastic−Like Behavior」(1999年4月6日にChappellらに付与);米国特許第5,916,663号、発明の名称「Web Materials Exhibiting Elastic−Like Behavior」(1999年6月29日にChappellらに付与);及び米国特許第6,027,483号、発明の名称「Web Materials Exhibiting Elastic−Like Behavior」(2000年2月22日にChappellらに付与)により完全に記載され、当該特許は全て参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、バックシートは、エラストマーフィルム、フォーム、ストランド、不織布、又はこれら若しくは他の好適な材料と不織布若しくは合成フィルムとの組み合わせを含んでもよい。追加の実施形態としては、伸張可能な不織布材料、延伸性不織布と組み合わせたエラストマーフィルム、延伸性フィルムと組み合わせたエラストマー不織布、及び/又はそれらの組み合わせを含むバックシートが挙げられる。このようなバックシートの実施形態の詳細は、米国特許出願第11/599,829号、同第11/599,851号、及び同第11/599,862号により完全に記載され、当該特許は全て参照により本明細書に組み込まれる。
【0039】
バックシート190は、様々な方法でトップシート188、吸収性コア192及び/又はおむつ152の他の要素に接合されてもよい。例えばバックシートは、接着剤の均一な連続層、接着剤の模様付き層又は接着剤の別個の線、螺旋若しくは点の配列によって接続されてもよい。一実施形態は、米国特許第4,573,986号、発明の名称「Disposable Waste−Containment Garment」(1986年3月4日にMinetolaらに付与)に開示されているような、接着剤のフィラメントの開放パターン網を利用しており、当該特許は参照により本明細書に組み込まれる。他の実施形態は、米国特許第3,911,173号(1975年10月7日にSprague,Jr.に付与)、同第4,785,996号(1988年11月22日にZieckerらに付与)、及び同第4,842,666号(1989年6月27日にWereniczに付与)に示される装置及び方法により例示されるような、螺旋模様に渦を巻く接着剤フィラメントの複数の線を利用しており、当該特許は全て参照により本明細書に組み込まれる。接着剤は、St.Paul,MinnのH.B.Fuller Companyによって製造され、HL−1620及びHL−1358−XZPとして市販されるものを含み得る。いくつかの実施形態では、バックシートは、熱接着、圧力接着、超音波結合、動的機械的結合、若しくはその他いずれかの好適な取付け手段、又はそれらの組み合わせにより連結される。
【0040】
トップシート188は、順応性があり、柔軟な感触であり、及び着用者の皮膚に対して非刺激性であるように構成されてもよい。更には、トップシート140の全て又は少なくとも一部分は、液体透過性であって、液体がそれを通って容易に浸透できてもよい。このように、トップシートは、多孔質発泡体、網状発泡体、有孔の不織布若しくは可塑性フィルム、又は天然繊維(例えば、木若しくは綿繊維)、合成繊維(例えば、ポリエステル若しくはポリプロピレン繊維)、若しくは天然繊維と合成繊維との組み合わせの織布若しくは不織布ウェブなど、広範囲にわたる材料から製造されてもよい。吸収性組立品が繊維を含むならば、繊維は、スパンボンドされているもの、カーディングされているもの、湿式載置されているもの、メルトブローされているもの、水流交絡されているもの、ないしは当該技術分野において既知の別の方法で加工されているものであってもよい。ステープル長さのポリプロピレン繊維のウェブを含むトップシートの一例は、International Paper Companyの一部門であるVeratec,Inc.(Walpole,Mass)によってP−8の呼称で製造されている。形成されたフィルムトップシートの例は、米国特許第3,929,135号、発明の名称「Absorptive Structures Having Tapered Capillaries」(1975年12月30日にThompsonに付与)、同第4,324,246号、発明の名称「Disposable Absorbent Article Having A Stain Resistant Topsheet」(1982年4月13日にMullaneらに付与)、同第4,342,314号、発明の名称「Resilient Plastic Web Exhibiting Fiber−Like Properties」(1982年8月3日にRadelらに付与)、同第4,463,045号、発明の名称「Macroscopically Expanded Three−Dimensional Plastic Web Exhibiting Non−Glossy Visible Surface and Cloth−Like Tactile Impression」(1984年7月31日にAhrらに付与)、及び同第5,006,394号、発明の名称「Multilayer Polymeric Film」(1991年4月9日にBairdに付与)に記載され、当該特許は全て参照により本明細書に組み込まれる。その他のトップシートは、米国特許第4,609,518号(1986年9月2日にCurroらに付与)及び同第4,629,643号(198612月16日にCurroら付与)に従って製造されてもよく、当該特許は共に参照により本明細書に組み込まれる。このような成形フィルムは、The Procter & Gamble Company(Cincinnati,Ohio)から「DRI−WEAVE」として、またTredegar Corporation(Terre Haute,Ind.)から「CLIFF−T」として入手できる。
【0041】
いくつかの実施形態では、トップシート188は、吸収性コア内に収容された液体から着用者の皮膚を隔離するために、疎水性材料で作製されるか、あるいは疎水性であるように処理される。トップシートが疎水性材料で作製されるならば、液体がトップシートを通り抜けてより迅速に移動するように、トップシートの少なくとも上部側は、親水性であるように処理されてもよい。これにより、身体排出物が、トップシートを通過して引き込まれて吸収性コアに吸収されるよりも、トップシートから流出する可能性が低減する。トップシートは、これを界面活性剤で処理するか、あるいは界面活性剤をトップシートに組み入れることによって親水性を付与することが可能である。トップシートを界面活性剤で処置するための好適な方法としては、トップシート素材に界面活性剤を噴霧すること、及びこの素材を界面活性剤中に浸漬することが挙げられる。このような処理、及び親水性のより詳細な説明は、米国特許第4,988,344号、発明の名称「Absorbent Articles with Multiple Layer Absorbent Layers」(1991年1月29日にReisingらに付与)、及び同第4,988,345号、発明の名称「Absorbent Articles with Rapid Acquiring Absorbent Cores」(1991年1月29日にReisingら付与)に含まれ、当該特許は全て参照により本明細書に組み込まれる。トップシートに界面活性を組み入れるいくつかの方法のより詳細な説明は、米国法定発明登録番号H1670(Azizらの名義で1997月1日に発行)に見出すことができ、当該文献の全ては参照により本明細書に組み込まれる。
【0042】
いくつかの実施形態では、トップシート188は、疎水性である有孔のウェブ又はフィルムを含んでもよい。これは、親水性化処理工程を製造プロセスから無くすことにより、及び/又は、以下に記述されるような疎水性処理剤、例えば、SCOTCHGUARDのようなポリテトラフルオロエチレン化合物若しくは疎水性ローション組成物をトップシートに塗布することにより達成されてもよい。このような実施形態では、開口は、顕著な抵抗なく、尿のような水性流体の浸透を可能にするのに十分な大きさであってもよい。様々な有孔のトップシートのより詳細な説明は、米国特許第5,342,338号、発明の名称「Disposable Absorbent Article for Low−Viscosity Fecal Material」(1994年8月30日にRoeに付与)、同第5,941,864号、発明の名称「Disposable Absorbent Article having Improved Fecal Storage」(1999年8月24日にRoeに付与)、同第6,010,491号、発明の名称「Viscous Fluid Bodily Waste Management Article」(2000年1月4日にRoeらに付与)、及び同第6,414,215号、発明の名称「Disposable Absorbent Article having Capacity to Store Low−Viscosity Fecal Material」(2002年7月2日にRoeに付与)に見出すことができ、当該特許の全ては参照により本明細書に組み込まれる。吸収性物品の実施形態はまた、排泄物を受け入れて封じ込めるポケット、排泄物用の空洞を提供するスペーサ、物品内での排泄物の移動を制限するバリア、おむつ内に堆積した排泄物を受けて封じ込める隔室若しくは空洞など、あるいはそれらのいずれかの組み合わせを含んでもよい。
【0043】
吸収性コア192は、一般に圧縮性であって、柔軟性があり、着用者の皮膚に対して非刺激性であり、尿などの液体及び他の身体排泄物を吸収して保持できる吸収性材料を含んでもよい。吸収性コア192はまた、多種多様の大きさ及び形状(例えば、矩形、砂時計形、T字形、非対称形等)に製造することができる。吸収性コアはまた、使い捨ておむつ及び他の吸収性物品に一般に使用される、広範な種類の液体吸収性材料を含むことができる。一例において、吸収性コアは、エアフェルトと一般に呼ばれる粉砕木材パルプを含む。その他の吸収性材料の例としては、捲縮セルロース塊、コフォームを含むメルトブローンポリマー、化学的に剛化、変性、若しくは架橋されたセルロース繊維、ティッシュラップ及びティッシュ積層体を含むティッシュ、吸収性発泡体、吸収性スポンジ、超吸収性ポリマー、吸収性ゲル材料、又は他のいずれかの既知の吸収性材料、若しくは材料の組み合わせが挙げられる。
【0044】
代表的な吸収性構造体は、米国特許第4,610,678号、発明の名称「High−Density Absorbent Structures」(1986年9月9日にWeismanらに付与);同第4,673,402号、発明の名称「Absorbent Articles With Dual−Layered Cores」(1987年6月16日にWeismanらに付与);同第4,834,735号、発明の名称「High Density Absorbent Members Having Lower Density and Lower Basis Weight Acquisition Zones」(1989年5月30日にAlemanyらに付与);同第4,888,231号、発明の名称「Absorbent Core Having A Dusting Layer」(1989年12月19日にAngstadtに付与);同第5,137,537号、発明の名称「Absorbent Structure Containing Individualized,Polycarboxylic Acid Crosslinked Wood Pulp Cellulose Fibers」(1992年8月11日にHerronらに付与);同第5,147,345号、発明の名称「High Efficiency Absorbent Articles For Incontinence Management」(1992年9月15日にYoungらに付与);同第5,342,338号、発明の名称「Disposable Absorbent Article For Low−Viscosity Fecal Material」(1994年8月30日にRoeに付与);同第5,260,345号、発明の名称「Absorbent Foam Materials For Aqueous Body Fluids and Absorbent Articles Containing Such Materials」(1993年11月9日にDesMaraisらに付与);同第5,387,207号、発明の名称「Thin−Until−Wet Absorbent Foam Materials For Aqueous Body Fluids And Process For Making Same」(1995年2月7日にDyerらに付与);及び同第5,650,222号、発明の名称「Absorbent Foam Materials For Aqueous Fluids Made From high Internal Phase Emulsions Having Very High Water−To−Oil Ratios」(1997年7月22日にDesMaraisらに付与)に記載されており、当該特許の全ては参照により本明細書に組み込まれる。
【0045】
吸収性コア192はまた、多層化された構造を有してもよい。様々な種類の多層化された吸収性コアのより詳細な説明は、米国特許第5,669,894号、発明の名称「Absorbent Members for Body Fluids having Good Wet Integrity and Relatively High Concentrations of Hydrogel−forming Absorbent Polymer」(1997年9月23日にGoldmanらに付与);同第6,441,266号、発明の名称「Absorbent Members for Body Fluids using Hydrogel−forming Absorbent Polymer」(2002年8月26日にDyerらに付与);同第5,562,646号、発明の名称「Absorbent Members for Body Fluids having Good Wet Integrity and Relatively High Concentrations of Hydrogel−forming Absorbent Polymer having High Porosity」(1996年10月10日にGoldmanらに付与);欧州特許第0565606B1号(1995年3月8日発行);米国特許出願公開第2004/0162536A1号(2004年8月19日発行);同第2004/0167486A1号(2004年8月26日発行);及び国際公開第2006/015141(2006年2月9日発行)に見出すことができ、当該文献は全て参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、吸収性物品は、伸張可能である吸収性コアを含む。このような構成において、吸収性コアは、シャーシの他の材料と共に長手方向及び/又は横方向に延びるよう適合されてもよい。吸収性コアはまた、様々な方法でシャーシの他の構成要素と連結され得る。例えば、おむつは、「浮いたコア」構成又は「バケット」構成を含んでもよく、このおむつは、物品を着用者上で移動させる傾向のある力を収集するように構成され得る固定システムを含む。
【0046】
吸収性物品はまた、腰部バンド194の形態の図6に示される弾性的ウエスト構造部102を含み、改善されたフィット及び排出物封じ込めを提供してもよい。弾性的ウエスト構造部102は、弾性的に拡張及び収縮して着用者の腰に動的にフィットするように構成されていてもよい。弾性的ウエスト構造部102が、本明細書において説明される方法に従っておむつに組み込まれてもよく、吸収性コア192から外側に少なくとも長手方向で延び、一般的に、おむつ152の第1の外側縁部178、及び/又は第2の外側縁部180の少なくとも一部分を形成する。更に、弾性的ウエスト構造部は横方向に延伸して耳部を含んでもよい。弾性的ウエスト構造部102又はそのいずれかの構成要素は、おむつに取り付けられた1つ以上の別個の要素を含んでもよいものの、弾性的ウエスト構造部は、おむつの他の要素、例えば、バックシート190、トップシート188、又はバックシートとトップシートの両方の延長部として構成されてもよい。加えて、弾性的ウエスト構造部102は、シャーシ140の、外側の衣類に面する表面184、内側の身体に面する表面182、又は内側面と外側面との間に位置してもよい。弾性的ウエスト構造部102は、米国特許出願第11/303,686号(2005年12月16日に出願)、同第11/303,306号(2005年12月16日に出願)、及び同第11/599,862号(2006年11月15日に出願)に記載されるものを含む、多くの異なる構成で構成されてもよく、当該文献の全ては参照により本明細書に組み込まれる。
【0047】
図6に示される第1の耳部156及び第2の耳部158と共に第3の耳部160及び第4の耳部162は、シャーシ140と一体形成されているとして例示しているが、他の実施形態では、シャーシに接続される別個の要素である耳部が含まれていてもよいことを理解されたい。いくつかの実施形態では、耳部は伸縮性であるように構成され、またいくつかの実施形態では、弾性的に伸縮性の耳部を有するのが好ましいことがある。後でより詳細に述べるように、耳部は、互いに及び/又はシャーシ上の他の締着具要素と取り外し可能に接続するように適合された1つ以上の締着具要素を含んでもよい。伸縮性耳部のより詳細な説明は、米国特許第4,857,067号、発明の名称「Disposable Diaper Having Shirred Ears」(1989年8月15日にWoodらに付与)、同第5,151,092号(1992年9月29日にBuellらに付与)、同第5,674,216号(1997年10月7日にBuellらに付与)、同第6,677,258号(2004年1月13日にCarrollらに付与)、同第4,381,781号(1983年5月3日にSciaraffaらに付与)、同第5,580,411号、発明の名称「Zero Scrap Method For Manufacturing Side Panels For Absorbent Articles」(1996年12月3日にNeaseらに付与)、及び同第6,004,306号、発明の名称「Absorbent Article With Multi−Directional Extensible Side Panels」(1999年12月21日にRoblesらに付与)に見出すことができ、当該特許の全ては参照により本明細書に組み込まれる。耳部はまた、米国特許出願公開第2005/0215972A1号(2005年9月29日発行)、及び同第2005/0215973A1号(2005年9月29日発行)に記載されたものなど、伸張ゾーン又は要素の様々な幾何学的配置及び配列を含んでもよく、当該特許は全て参照により本明細書に組み込まれる。
【0048】
図6に示すように、おむつ152は、液体及び他の身体排出物の封入性を改善し得るレッグカフ196を含んでもよい。具体的には、弾性ガスケッティングレッグカフは、着用者の大腿の周りの封止効果を提供して漏れを防止し得る。おむつを着用したときにレッグカフが着用者の大腿部と接触するように配置されてもよく、その接触の程度及び接触圧力は、着用者の身体上でのおむつの向きによって部分的に決まり得ることを認識すべきである。レッグカフ196は、様々な方法でおむつ102上に位置してもよい。例えば、レッグカフ196は、シャーシ152の外側の衣類に面する表面184、内側の身体に面する表面182、又は内側面と外側面との間に位置してもよい。またレッグカフ196は、レッグバンド、サイドフラップ、バリアカフ、又は弾性カフと呼んでもよい。参照により本明細書に組み込まれる米国特許第3,860,003号には、弾性脚部カフ(ガスケッティングカフ)を提供するために、サイドフラップ及び1つ以上の弾性部材を有する収縮可能な脚部開口部を提供する使い捨ておむつが記載されている。米国特許第4,808,178号及び同第4,909,803号(それぞれ1989年2月28日及び1990年3月20日にAzizらに付与)は共に参照として本明細書に組み込まれ、脚部区域の収容性を改善する「起立」伸縮性フラップ(バリアカフ)を有する使い捨ておむつを記載する。参考により本明細書に組み込まれる米国特許第4,695,278号及び同第4,795,454号(それぞれ、1987年9月22日にLawsonに付与、及び1989年1月3日発行にDragooに付与)は共に、ガスケッティングカフ及びバリアカフを含むデュアルカフを有する使い捨ておむつを記載している。いくつかの実施形態では、前述のようにレッグカフの全体又は一部分をローションで処理することが望ましい場合がある。レッグカフに加えて、おむつはまた、バリアカフの外側寄りに位置する1つ以上の弾性ストランドを有する弾性ガスケッティングカフを含み得る。排泄物封じ込めを改善するために、レッグカフを、疎水性表面コーティング、例えば米国特許出願公開第20060189956A1号、発明の名称「Hydrophobic Surface Coated Light−Weight Nonwoven Laminates for Use in Absorbent Articles」(2006年8月24日発行)に記載されるもので処理してもよく、当該出願は参照により本明細書に組み込まれる。
【0049】
おむつ152をパンツタイプおむつの形態で提供してもよいし、又は別の方法として、おむつ152に再密閉可能な締着装置を設けてもよく、この締着装置は、着用者の所定の位置におむつを固定することに役立つように締着具要素を種々の箇所に含んでいてもよい。例えば、締着具要素は、第1及び第2の耳部上に位置してもよく、また第2の腰部区域に配置された1つ以上の対応する締着要素に取り外し可能に接続するように構成されてもよい。種々のタイプの締着要素を、おむつと共に用いてもよいことを理解すべきである。一例において、締着要素は、フック&ループ締着具、例えば、3M又はVelcro Industriesから入手可能なものを含む。他の例において、締着要素は、接着剤及び/又はテープタブ(tap tabs)を含む一方、他の締着要素は、マクロ締結具、又はフック(例えば、MACRO又は「ボタン状」締着具)として構成される。いくつかの例示的な締着要素及びシステムは、米国特許第3,848,594号、発明の名称「Tape Fastening System for Disposable Diaper」(1974年11月19日にBuellに付与);同第B14,662,875号、発明の名称「Absorbent Article」(1987年5月5日にHirotsuらに付与);同第4,846,815号、発明の名称「Disposable Diaper Having An Improved Fastening Device」(1989年7月11日にScrippsに付与);同第4,894,060号、発明の名称「Disposable Diaper With Improved Hook Fastener Portion」(1990年1月16日にNestegardに付与);同第4,946,527号、発明の名称「Pressure−Sensitive Adhesive Fastener And Method of Making Same」(1990年8月7日にBattrellに付与);米国特許第5,151,092号(1992年9月29日にBuellに付与);及び同第5,221,274号(1993年6月22日にBuellに付与)に開示されており、当該特許は全て参照により本明細書に組み込まれる。締着具及び/又は締着要素の更なる例は、米国特許第6,251,097号及び同第6,432,098号、米国特許出願第11/240,943号、発明の名称「Anti−Pop Open Macrofasteners」(2005年9月30日に出願)、及び同第11/240,838、発明の名称「A Fastening System Having Multiple Engagement Orientations」(2005年9月30日出願)に記載されており、当該文献は全て参照により本明細書に組み込まれる。他の締結装置は、米国特許第5,595,567号(1997年1月21日にKingらに付与)、及び同第5,624,427号、(1997年4月29日にBergmanらに付与)により詳細に記載され、双方とも「Nonwoven Female Component For Refastenable Fastening Device.」と題される。更に他の締結装置が、米国特許第5,735,840号及び同第5,928,212号(双方ともKlineらに付与され、「Disposable Diaper With Integral Backsheet Landing Zone」と題される)に記載され、当該文献は共に参照により本明細書に組み込まれる。また締着装置は、米国特許第4,963,140号(1990年10月16日にRobertsonらに付与)に開示されているような物品を使い捨て構成で保持するための手段をもたらすことが可能であり、当該特許は参照により本明細書に組み込まれる。
【0050】
本明細書に記載の方法及び装置は、例えば、トップシート、バックシート、吸収性コア、耳部、ウエスト構造部、及びその上に印刷された図柄などの吸収性物品の製造中に、基材及び構成要素の品質、並びに相対的配置をモニタ及び/又は観察するように構成された視覚システムを支持及び/又は位置合わせのために使用されてもよいことを理解されたい。
【0051】
本明細書に開示されている寸法及び値は、列挙した正確な数値に厳しく制限されるものとして理解すべきではない。それよりむしろ、特に規定がない限り、こうした各寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することを意図している。
【0052】
明示的に除外されるか、あるいは限定されない限り、本明細書に引用するすべての文書は、相互参照する、又は関連するいかなる特許又は特許出願をも含めて、参照によってそれらのすべての内容が本明細書に組み込まれる。いかなる文書の引用も、それが、本明細書にて開示若しくは特許請求される発明に対する先行技術であること、又は、それが単独で、あるいは任意の他の参照文献との組み合わせで、そのようないかなる発明をも教示、暗示、又は開示することを認めるものではない。更に、本書における用語の意味又は定義が、参照によって組み込まれる文書における同じ用語の意味又は定義と対立する限りにおいて、本書においてその用語に与えられた意味又は定義が優先されるものとする。
【0053】
本発明の特定の実施形態が例示され、記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の「特許請求の範囲」で扱うものとする。
【技術分野】
【0001】
本開示は、使い捨て吸収性物品を製造するための方法及び装置に関し、より詳細には、使い捨て吸収性物品を製造するために使用する基材をモニタするための撮像装置を支持しかつ位置合わせするための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
前進する連続的な材料のウェブに構成要素を加えること及び他の方法によってこれを修正することによって、おむつ及び様々な種類の他の吸収性物品がアセンブリラインに沿って組み立てられ得る。例えば、いくつかのプロセスでは、前進する材料のウェブは、他の前進する材料のウェブと組み合わされる。他の例では、前進する材料のウェブから作製される個々の構成要素は、前進する材料のウェブと組み合わされ、ひいては、これらが次に他の前進する材料のウェブと組み合わされる。おむつを製造するために使用される材料のウェブ及び構成要素部分としては、バックシート、トップシート、吸収性コア、前側耳部及び/又は後側耳部、締結構成要素、並びに様々な種類の弾性ウェブ及び構成要素、例えば脚部弾性部材、バリアレッグカフ弾性部材、及び腰部弾性部材が挙げられる。いったん望ましい構成要素部分が組み立てられると、前進するウェブ及び構成要素部分は、最終ナイフカットに供されて、ウェブを個別のおむつ又は他の吸収性物品に分離する。個別のおむつ又は吸収性物品はまた、その後折り畳まれて包装される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前進する材料のウェブをモニタするために、各種センサ及び/又は撮像装置を使用することができる。ある種の撮像装置の設置は、比較的時間がかかりかつ厄介であり得る。例えば、ある撮像装置はカメラと光源とを含み、したがって、設置は、カメラと光源との間の位置合わせを必要とする。しかしながら、カメラはある支持体上に取り付けられてもよく、光源は別の支持体に取り付けられてもよい。各支持体は、カメラ及び光源に様々な程度の動きを提供することができ、したがって、カメラと光源の適正な位置合わせは、精密で時間がかかる作業であり得る。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の態様は、使い捨て吸収性物品、並びに他の種類の物品及び製品を製造するために使用される基材及び構成要素を観察及び/又はモニタするための撮像装置を伴う。より詳細には、本明細書で論じられる装置及び方法は、カメラ及び光源を含んでもよい各種視覚システムを取り付ける、支持する、及び位置合わせすることに関する。
【0005】
一形態において、撮像装置を支持するための装置は、主支持部材であって、第1の端部と第2の端部とを有するベース部材と、近位端部と遠位端部とを有する第1の部材であって、近位端部が、ベース部材の第1の端部と接続され、第1の部材が、光源を支持するように適合される、第1の部材と、近位端部と遠位端部とを有する第2の部材であって、近位端部が、ベース部材の第2の端部と接続され、第2の部材の遠位端部が、カメラを支持するように適合される、第2の部材と、を含む、主支持部材と、第1の端部と第2の端部とを有する位置合わせ部材であって、第1の端部が、第1の部材の遠位端部と解放可能に接続可能であり、第2の端部が、ベース部材と解放可能に接続可能である、位置合わせ部材と、を含み、位置合わせ部材が、第1の部材と平行な少なくとも1つのスロットを有する、を含む主支持部材を含む。
【0006】
別の形態において、物体を観察するように適合された撮像装置を支持するための装置は、第1の端部と、第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間の中間部分とを有するベース部材と、近位端部と遠位端部とを有する第1の部材であって、近位端部はベース部材と接続される、第1の部材と、近位端部と遠位端部とを有する第2の部材であって、近位端部は、ベース部材の第2の端部と接続される、第2の部材と、第1の部材に接続される光源と、第2の部材に接続されるカメラと、を有する主支持部材を含む。
【0007】
更に別の形態において、ウェブ加工ライン上の撮像装置を支持及び位置合わせするための方法は、主支持部材を、機械方向に前進するように構成された基材に隣接する取付具に位置付ける工程であって、主支持部材は、第1の端部と第2の端部とを有するベース部材と、近位端部と遠位端部とを有する第1の部材であって、近位端部はベース部材の第1の端部と接続される、第1の部材と、近位端部と遠位端部とを有する第2の部材であって、近位端部はベース部材の第2の端部と接続される、第2の部材と、を含む、工程と、第1の部材の遠位端部で光源を支持し、かつ第2の部材の遠位端部でカメラを支持する工程であって、カメラは、第1の部材と第2の部材との間を機械方向に前進する基材を観察するために位置付けられ、光源は、基材に隣接して横断方向に延びるように位置付けられる、工程と、位置合わせ部材を、第1の部材の遠位端部及びベース部材に接続する工程であって、位置合わせ部材は少なくとも1つのスロットを含む、工程と、光源からの光を、少なくとも1つのスロットを通してカメラに向けて方向付ける工程と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1A】コンバータライン上に設置された支持装置の等角図。
【図1B】線1B−1Bに沿って切断されてMD方向に見ている図1Aの支持装置の断面側面図を示す。
【図1C】線1C−1Cに沿って切断されてCD方向に見ている図1Bの支持装置の断面側面図を示す。
【図2A】カメラ及び光源が取り外された状態の支持装置の等角図。
【図2B】図2Aに示される支持装置の分解図。
【図3A】図2Aに示される第2の支持部材の遠位端部の詳細図。
【図3B】図3Aに示される遠位端部の分解図。
【図4A】支持装置及び位置合わせ部材の側面図。
【図4B】位置合わせ部材の等角図。
【図4C】位置合わせ部材の等角図。
【図4D】位置合わせ部材の底部側面図。
【図5】支持装置の第2の実施形態の等角図。
【図6】本開示に従って支持及び位置合わせされた視覚システムによってモニタ及び/又は観察される1つ以上の基材及び/又は構成要素を含んでもよい使い捨て吸収性物品の平面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示を理解する上で、以下の用語が有用であり得る。
【0010】
「吸収性物品」は、本明細書において、主な機能が、汚れ及び排泄物を吸収及び保持することである消費者製品を指すために用いられる。本明細書で使用するとき、「おむつ」とは、一般的に、幼児、及び失禁症状のある人によって、胴体下部周囲に着用される吸収性物品を指す。本明細書で使用するとき、用語「使い捨て」は、洗濯又は他の方法で、吸収性物品として修復若しくは再使用することを一般に意図しない吸収性物品を説明するために使用される(例えば、1回の使用後に廃棄することが意図され、またリサイクルするか、堆肥化するか、又はそうでなければ環境に適応した方法で処分するように構成されてもよい)。
【0011】
本明細書で使用するとき、「配置される」という用語は、ある要素が、特定の場所若しくは位置に他の要素と共にマクロ単一構造体として、又は別の要素に接合された別個の要素として形成されている(接合されて位置付けられる)ことを意味するために用いる。
【0012】
本明細書で使用するとき、「接合されている」という用語には、接合要素を他の要素に直接結合させることによって、ある要素を別の要素に直接固定させる構成と、ある要素を中間部材に結合させてから、その中間部材を他の要素に結合させることによって、ある要素を別の要素に間接的に固定させる構成が含まれる。
【0013】
本明細書で使用するとき、「基材」という用語は、主として二次元であり(即ち、XY面にある)、その厚さ(Z方向)が、その長さ(X方向)及び幅(Y方向)と比べて相対的に小さい(即ち、1/10以下)材料を説明するために用いられる。基材の非限定的な例としては、単独で用いてもよいし、1つ以上のウェブ、層、フィルム及び/又は箔に積層してもよい層又は繊維性材料、フィルム及び箔、例えばプラスチックフィルム又は金属製の箔が挙げられる。そのため、ウェブは基材である。
【0014】
用語「不織布」は、本明細書において、スパンボンド、メルトブローンなどのプロセスによって、連続的な(長い)フィラメント(繊維)及び/又は非連続的な(短い)フィラメント(繊維)から作製された材料を指す。不織布は、織った又は編んだフィラメントパターンを有さない。
【0015】
用語「機械方向」(MD)は、本明細書において、プロセスを貫流する材料の方向を指すために使用される。用語「横断方向」(CD)は、本明細書において、機械方向に対してほぼ垂直な方向を指すために使用される。
【0016】
本開示の態様は、吸収性物品を製造するための装置及び方法を伴い、より詳細には、使い捨て吸収性物品を製造するために使用される基材及び構成要素を観察及び/又はモニタするための撮像装置を支持及び位置合わせするための装置及び方法に関する。本開示は、吸収性物品の製造との関係において提供されているが、本明細書に開示される装置及び方法は、様々な異なる種類の基材及び/又は構成要素のモニタを伴う、他の種類の物品及び製品の製造にも適用され得ることを理解されたい。他の物品及び製品の例としては、包装要素及び基材並びに/又は、例えば、瓶などの容器が挙げられる。更に、本開示は、多くの場合、基材及び/又はウェブをモニタする又は観察することに言及しているが、本明細書で論じられる視覚システムは、ウェブと個別構成要素との組み合わせをモニタ及び/又は観察するために使用され得ることを理解されたい。本明細書に開示される方法及び装置の特定の実施形態は、各種撮像システムの支持及び位置合わせを提供する。吸収性物品加工ラインに関連する視覚システムは、種順の目的のために使用することができる。例えば、視覚システムは、組み立てられる基材及び製品の欠陥をモニタ及び検出するために使用されてもよい。他の例では、視覚システムは、組み立てられる物品の様々な構成要素の相対的配置を検出するために使用されてもよい。したがって、視覚システムからの各種フィードバック信号、例えば、画像、結果信号、及び/又は演算変数を、表示するため及び/又は、位相制御、登録制御、及び/又は拒否制御などの操作で使用するために、加工ライン上の制御装置に記憶及び/又は送信することができる。いくつかの視覚システムは、最適操作のために位置合わせを必要とするカメラ及び光源を含む。本明細書で論じられる装置及び方法は、各種視覚システムの取り付け、支持、及び位置合わせに関する。
【0017】
本開示による方法及び装置は、様々な撮像システムと協働するように適合され得ることを理解されたい。例えば、いくつかの実施形態は、産業ラインスキャン視覚システムと協働するように構成され得る。図1A〜図1Cは、支持装置202に取り付けられた撮像システム200の実施形態を示している。図のように、撮像システム200は、カメラ204と光源206とを含んでもよい。図1A〜図1Cにおいて支持装置202は、製造プロセスで使用されるものとして示されており、カメラ204が前進する基材208をモニタ及び/又は観察することができるように、機械方向(MD)に前進する基材208に隣接して配置されている。図1Cを参照すると、基材208は、第1のコンベヤー210及び第2のコンベヤー212に沿って前進するものとして示されており、支持装置202は、コンベヤー210の端部とコンベヤー212の端部との間の機械方向(MD)の間隙214に位置付けられる。したがって、カメラ204は、前進する基材208の上部側又は表面214を観察するように位置付けられ、光源206は、前進する基材の底部側又は面216上に光を方向付けるように位置付けられる。支持装置202は、前進する基材に隣接する壁又は他の何らかの取付具にボルト固定ないしは別の方法で固定されることができる。以下により詳細に論じられるように、支持装置202は、清潔を維持する及び/又は光源を冷却するのを助けるために、光源206に沿って空気流を提供するように構成されることも可能である。更に、支持装置202は、カメラと光源の比較的容易な位置合わせを目的として、光源206に対して限られた数の方向にユーザーがカメラを動かすことができるように構成され得る。
【0018】
図2A及び図2Bは、カメラと光源がシステムから取り外された状態の支持装置202の実施形態を示している。支持装置202は、接続された固定板220を有するC字型支持構造体の形態の主支持部材218を含み、固定板220は、支持装置202が壁又はその他の種類の固定障害物に接続されるのを可能にする。主支持部材218は、それぞれ第1の支持部材228及び第2の支持部材230に接続される第1の端部224と第2の部分226とを有する直立ベース部材222を含む。より詳細には、第1の支持部材228は、近位端部232と遠位端部234とを含み、近位端部232は、ベース部材222の第1の端部224に接続される。更に、第2の支持部材230は近位端部236と遠位端部238とを含み、遠位端部238は、ベース部材222の第2の端部226に接続される。以下により詳細に論じられるように、第1の支持部材228は、光源206を支持するように適合され、第2の支持部材230は、カメラ204を支持するように適合される。主支持部材218はまた、図4A〜図4Dを参照してより詳細に後述するように、位置合わせ部材240と解放可能に接続されるように適合される。
【0019】
主支持部材218は、ベース部材222、第1の支持部材228、及び第2の支持部材230が単一材料片として一体形成されるように構成されてもよいことを理解されたい。他の実施形態では、ベース部材、第1の支持部材、及び第2の支持体は、独立した部品として形成されることができ、これらは、互いに対する移動を防止するために、例えば、締結具、接着剤、又は溶接を用いるなどして、様々なやり方で相互に接続される。更に、主支持部材218はまた、金属、プラスチック、及び炭素複合材などの様々な種類の材料で作製されることができる。例えば、主支持部材の一実施形態は、アルミニウムから作製される単一一体部品として構成される。更に、主支持部材218は、第1の側242と第2の側244との間の機械方向(MD)の厚さを画定する。主支持部材218の厚さは、特定用途に応じて変化してもよいことを理解されたい。例えば、一実施形態では、主支持部材のMD方向の厚さは約2.54cm(1インチ)である。
【0020】
先に述べたとおり、第1の支持部材228は、光源206を支持するように適合される。各種光源を支持装置と共に使用することができる。したがって、第1の支持部材228は、使用する光源206の種類に応じて、異なる様式に構成され得ることを理解されたい。例えば、一実施形態は、例えば、Advanced Illumination LL068又はMetaphase 17”線状光などのLED線状光を支持するように構成されてもよい。支持装置202はまた、光ファイバ照明器と協働するように構成されることができ、主支持部材218からハロゲン又は他の光源の中までファイバーバンドルが延びていてもよい。いくつかの実施形態では、第1の支持部材228は、支持される特定光源が必要とする冷却ファンからの空気流に適応するように構成され得る。図2A及び図2Bに示されるように、第1の支持部材228は、第1の支持部材の上面248に配置された複数のボルト孔246を含んでもよい。ボルト孔246は、光源上の対応する穴のパターンと一致するように間隔があけられてもよい。図1A及び図1Bは、第1の支持部材228に支持された光源206の異なる図を示している。具体的には、図1A及び図2Bに示される光源206は、長さに沿って配列された複数のLEDを有する線状光源である。使用中、光源は、前進する基材208の底部側216に光を方向付ける。図2A及び図2Bに戻って参照すると、第1の支持部材228の遠位端部234はまた、直立延長部250と、直立延長部250から上方に延びるピン252とを含む。以下により詳細に論じられるように、直立延長部250は、位置合わせ部材240の一部分を支持するように適合され、ピン252は、位置合わせ部材がMD方向に動くのを防止するのを助ける。
【0021】
先に述べたとおり、第2の支持部材230は、カメラ204を支持するように適合される。図2A及び図2Bに示されるように、支持プレート254及びベースプレート256は、第2の支持部材230の遠位端部238に接続される。以下により詳細に論じられるように、カメラ204は、支持プレート254によって支持される。図3A及び図3Bを参照すると、ベースプレート256は、2つのボルト258で第2の支持部材230の遠位端部238に接続されている。また、支持プレート254は、2つのボルト260でベースプレート256に接続されている。支持プレート254をベースプレート256に固定する2つのボルト260は、ベースプレート256の2つの対応する貫通孔262を通って延びる。ベースプレートの孔262の直径は、ボルト260の外径より大きくてもよい。したがって、支持プレート254は、ベースプレート256に対して動くことができる。より詳細には、支持プレートの位置は、図3Aに示されるように、(1)MD方向(方向を示す矢印A参照)に沿って前後に、(2)上下に(方向を示す矢印B参照)、及び(3)時計回り及び反時計回り方向(方向を示す矢印C参照)に部分的に回転して、調整され得る。以下に記載されるように、支持プレート254は、カメラと光源の位置合わせ中に動くことができる。
【0022】
本明細書では、支持プレート254と主支持部材218との間の取り付け及び接続構成の一実施形態が記載されかつ図示されているが、他の接続及び取り付け構成を用いることも可能であることを理解されたい。例えば、ボルト260を使用する代わりに、支持プレート254は、ベースプレート256の孔262の中に受容されるように適合された、そこから延びるねじ込みピンを有してもよい。別の構成では、ベースプレート256は、支持プレート254の対応する孔の中に受容されるように構成される、そこから延びるねじ込みピンを有してもよい。更に他の構成は、支持プレート254と主支持部材218との間の接続及び制限された相対運動を可能にするための、ストレートスロット若しくはダブテールスロット及び/又は位置決めねじ構成を利用することができる。更に他の構成は、ほぞ穴(mortis)及びほぞ差しを利用してもよい。いくつかの構成では、支持プレート254を、ベースプレート256を用いずに、第2の支持部材230に直接接続することが可能であることも理解すべきである。他の構成では、支持プレート254及びベースプレート256は、単一部品として一体に形成されてもよい。
【0023】
各種カメラを支持装置202と共に使用することができる。したがって、支持されるカメラの種類に応じて、第2の支持部材230及び/又は支持プレート254並びにベースプレート256を、異なる様式に構成することができることを理解されたい。例えば、一実施形態は、例えば、Basler Runner、Dalsa Spyder Series、及びDVT 540LSスマートカメラなどのラインスキャンカメラを支持するように構成される。図3Bに示されるように、支持プレート254は、支持プレート254の上面268に配置される複数のボルト孔264を含んでいる。ボルト孔264は、カメラの孔の対応するパターンと一致するように間隔があけられてもよい。支持プレート254はまた、カメラ204の一部分を受け入れるように適合されたレンズ開口266を含んでもよい。図1A及び図1Bは、支持プレート254に取り付けられるカメラ204の異なる図を示している。使用中、カメラ204は、前進する基材208の上部側214を観察するように位置付けられる。いくつかの実施形態では、支持プレート254及びレンズ開口266は、カメラレンズを清潔に維持するのを助けるための空気流を方向付けるためのチャネルを有して構成されることも可能である。いくつかの構成では、レンズ開口266及び/又は支持プレート254は、カメラレンズの保護カバーと接続するように適合される。他の実施形態では、支持プレート254は、支持プレート254の底面270からカメラを吊設するように構成され得る。このような構成では、支持プレートの底面270は、カメラから延びる対応するボルト又はピンを受容及び係合するように適合された孔を有してもよい。したがって、支持プレートはレンズ開口を有さなくてもよい。いくつかの構成では、支持プレートは、カメラに入る光を変更するための光学フィルタと接続するように構成され得る。例えば、いくつかの光学フィルタは、特定の帯域幅の光、例えば、IR又はUVなどを排除するように構成されることができ、又は、所望範囲以外の全ての光の通過を阻止するためのバンドパスフィルタを含んでもよい。
【0024】
先に述べたとおり、第1の支持部材228及び第2の支持部材230の近位端部232、236は、それぞれ、ベース支持部材222の第1及び第2の端部224、226に接続されて、主支持部材218を画定する。ベース支持部材222は、支持装置202の特定用途に応じて、様々な構造特性を含んでもよい。例えば、図2A及び図2Bに示されるように、壁又はその他の種類の固定障害物と接続するように構成され得る固定板220は、ベース支持部材222に接続される。いくつかの実施形態では、固定板220は、ベース支持部材222と一体に形成され得ることを理解されたい。以下により詳細に論じられるように、及び図2Bに示されるように、ベース支持部材222はまた、位置合わせ部材240と解放可能に接続するように適合された孔272を含む。更に図1A及び図1Bに示されるように、支持装置202は、ベース支持部材に接続される電気接続箱274を含んでもよい。接続箱274は、光源206及びカメラ204との外部電気接続及び通信へのアクセスを提供することができ、加えて、電源スイッチなどの種々の制御機能へのアクセスを提供する。ベース支持部材222はまた、位置合わせマーク276を含んでもよく、このマークは、基材208に対する支持装置202の位置を目視検査する能力をユーザーに提供する。例えば、いくつかの実施形態では、位置合わせマーク276により、ユーザーは、垂直位置合わせマーク276が基材208の縁部278と同じ鉛直高さに位置決めされているかを確認することによって、支持装置202が基材に対して所望の位置に設置されているかを目視チェックすることが可能になる。
【0025】
支持装置202はまた、外部空気供給と接続して、埃及びその他の屑が光源の上に集まらないようにする及び/又は光源を冷却するのを助けるために、空気を所望の位置に方向付けるように構成され得る。図2A及び図2Bに示されるように、支持装置202は、ベース支持部材222に第1の空気吸込口280を含んでもよい。第1の空気吸込口280に入る空気は、ベース支持部材222の内部の通路を通って方向付けられ、ベース支持部材の複数の空気排出孔282から排出される。支持装置202はまた、第1の支持部材228の遠位端部234に第2の空気吸込口284を含んでもよい。第2の空気吸込口284に入る空気は、第1の支持部材228及び直立延長部250の内部の通路を通って方向付けられ、直立延長部の複数の空気排出孔282から排出される。したがって、ベース支持部材222及び直立延長部250の空気排出孔282から排出された空気は、光源206に沿ってCD方向に方向付けられ、これにより、光源を清潔に維持する及び/又は冷却するのを助けることができる。
【0026】
先に述べたとおり、支持装置202はまた、カメラ204と光源206の位置合わせを助けるための位置合わせ部材240を含んでもよい。位置合わせ部材240は、主支持部材218と解放可能に接続するように構成されてもよい。図4A〜図4Dは、主支持部材218と接続するように適合された位置合わせ部材240の実施形態を示している。主支持部材218に接続されると、位置合わせ部材240は、ベース支持部材222から第1の支持部材228の遠位端部234まで延在する。より詳細には、位置合わせ部材240の第1の端部286は、ベース支持部材222の対応する孔272の中に受容されるように構成されたピン288を含み、位置合わせ部材240の第2の端部290は、第1の支持部材228の遠位端部234の直立部材250から延びる対応するピン252を受容するように構成された開放スロット292を含む。位置合わせ部材240及び主支持部材218は、例えば、ナット及びボルトのように、位置合わせ部材が主支持部材と解放可能に接続するのが可能となるその他の様式に構成されることができることを理解されたい。図4Aに示されるように、位置合わせ部材240が主支持部材218と接続されると、位置合わせ部材240の底面294は、底面294がカメラに対してモニタされる基材208と同じ位置にあるように、カメラ204に対して上下に位置付けられる。位置合わせ部材240の底面294の上下位置は、特定用途に応じて変化し得る。例えば、一実施形態では、位置合わせ部材の底面は、光源の上面の上方50mmに位置付けられる。
【0027】
図4B〜図4Dを参照すると、位置合わせ部材240は、位置合わせ部材の長さに沿って延びる1つ以上のスロット296を含んでおり、位置合わせ部材240が主支持部材218に接続されると、スロット296はCD方向に沿って延在する。以下により詳細に論じられるように、スロット296は、光源からの光を通過させて、カメラと光源の位置合わせをする際の誘導を提供する。位置合わせ部材240はまた、上部側298と底部側300との間垂直厚さを画定する。特定の構成に応じて、位置合わせ部材240は、主支持部材218上に設置されるときに、位置合わせ部材が曲がる可能性を低減する垂直厚さを画定するように構成されてもよい。
【0028】
いくつかの実施形態では、位置合わせ部材240の垂直厚さは、カメラレンズの焦点合わせ操作を簡単にするのを助けるために、スロット296が位置決めされる領域で薄くなってもよい。より詳細には、カメラ204と光源206の位置合わせの間、カメラレンズは、像の光学的エッジ(例えば、スロット296)が最適化されるまで調整されてもよい。したがって、スロット296が比較的薄い材料に位置決めされかつ広がる場合(例えば、位置合わせ部材の減少した垂直厚さ)、スロット296を通過する光が提示する光学的エッジは、より明確又はシャープであり得るので、スロットの縁部は、比較的シャープな光学的エッジをカメラに提示する。スロット296が比較的厚い材料の領域に広がる場合、スロットを通過する光は、スロットの垂直側面にも反射して、スロットの光学的エッジの歪みを生じさせる可能性がある。このように、図4B〜図4Dに示されるように、スロット296は、位置合わせ部材240の第1の端部286と第2の端部290との間に延びるチャネル302の中に位置決めされてもよい。より詳細には、チャネル302は、位置合わせ部材240の中を上部側298から底部側300に向かって延びて、上面304と底面294との間に減少した厚さを有する位置合わせ部材の長さを画定する。他の実施形態では、チャネル302は、位置合わせ部材240の底部側300から上部側302に向かって延びてもよいことを理解されたい。これに加えて、チャネル240の両側面は、位置合わせ部材240の上面304及び/又は底面294に対して垂直であってもよく、又は傾斜していてもよい。
【0029】
いくつかの実施形態では、位置合わせ部材240は、2つ以上のスロット296(more than slot 296)を含んでもよい。例えば、図4B及び図4Dに示されるように、位置合わせ部材240は、3つのブリッジ306によって分離される4つのスロット296を含んでもよい。具体的には、位置合わせ部材240は、2つの外側スロット308と、2つの内側スロット310とを含む。2つの外側ブリッジ312は、外側スロット308と内側スロット310を分離し、中央ブリッジ314は、2つの内側スロット310を分離している。位置合わせ部材240が主支持部材218に接続されると、スロット296は、光源206の上面と相対的な位置合わせ部材240の底面294の上下位置に、光源206からの光の理論上の焦点幅と一致し得るMD方向の幅Wを画定する。したがって、スロット296を通過する光が、スロット幅にわたって比較的一定であるMD方向の照明を提供して、スロット幅のMD方向外側で光が遮断されるように、スロット296のMD方向の幅を構成することができる。例えば、一実施形態では、各スロットのMD幅Wは2mmである。スロット296及びブリッジ306は、特定用途に応じて様々なCD方向の長さを有することができる。例えば、一実施形態は、20mmのCD長さを有する外側スロット308と、160mmのCD長さを有する内側スロット310とを含んでもよい。更に、ブリッジ306のCD長さは、20mmのCD長さを有してもよい。
【0030】
位置合わせ部材240のスロット296はまた、光源206に対するカメラ204の焦点合わせ及び位置合わせを援助するように位置付けられてもよい。以下に記載されるように、全てのスロット296を使用して、MD方向のカメラ204とMD方向のカメラのピッチとを位置合わせしてもよく、中央ブリッジ314を使用して、CD方向のカメラ204の位置合わせを確認してもよく、外側スロット308を使用して、カメラ204の全視野を確認しても良く、全てのブリッジ306を使用して、カメラのレンズ歪みを測定しかつ補正してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、2つの外側ブリッジ312は、中央ブリッジ314と同じCD長さを有しても良く、これにより、光軸の中心からの距離に比例してレンズの見かけ倍率が減少するカメラレンズの光学的ひずみを意味する、レンズ「魚眼」効果又はレンズ樽形歪曲を補正するための、CD方向のカメラキャリブレーションが可能になる。更に、2つの外側スロット308は、予想されるCD方向のカメラ視野と一致するように又はこれを超えるように位置付けられてもよい。したがって、外側スロット308のCD方向の長さを用いて、カメラ視野が正確であることをユーザーが判定するのを助けることができる。いくつかの実施形態では、操作中にカメラ204によって観察される基材208の予想されるCD中心線と中央ブリッジの中心点が位置合わせされるように、中央ブリッジ314を位置付けてもよい。したがって、中央ブリッジ314がカメラの像の中心に見えていることをチェックすることによって、カメラ204のCD位置をより簡単に確認することができる。
【0031】
いくつかの用途では、カメラ204と光源206を位置合わせするときに、光源からの光の強度を低減する必要があり得る。光の強度の低減は、様々なやり方で達成され得る。1つの例として、例えば、紙、レキサン(lexan)、又は他の比較的薄い半透明材料などの材料を、チャネル302の中のスロット296の上に置くことによって、光の強度を低減させることができる。別の例として、位置合わせを行っている間、基材208を定位置に留置することができる。他の例として、光源206への電力を低減することが可能であり得る。更に他の実施形態では、例えば、利得、露光時間、及び/又は光学フィルタの挿入などによって、カメラの感度を調整することが可能であり得る。
【0032】
カメラ204と光源206を位置合わせする場合、第1の端部286のピン288を、ベース部材222の対応する孔272に挿入することによって、位置合わせ部材240を設置してもよい。次に、位置合わせ部材240の第2の端部290が、第1の支持部材228の遠位端部234上の直立部材250の上に支持されるように、位置合わせ部材240を旋回してもよい。より詳細には、直立部材250上のピン252を、位置合わせ部材240の第2の端部290の対応する開放スロット292に挿入してもよい。したがって、光源206からの光は、スロット296を通り抜けて、カメラ204に向かって上方に通過する。カメラの位置は、必要に応じて第2の支持部材230上の支持プレート254を動かすことによって調整することができる。具体的には、カメラ204と光源206を位置合わせするために、カメラ204を動かすことができる(例えば、MD方向への並進又は回転)。位置合わせ部材240の4つのスロット296全ての中に、光源からの光が均等に見られるように、カメラ204を動かしてもよい。光源206を第1の部材228に正確に位置合わせすることに加えて、支持プレート254とベースプレート256との間の接合面を比較的精密に加工することは、CD方向におけるカメラ204と光源206との間の回転位置ずれを防止するのを助ける。支持プレート254とベースプレート256との間のボルト260を堅く締めてカメラ204を定位置に固定した後、ブリッジ306に隣接するスロット296の観察される縁部を最適化することによって、カメラ204の焦点を合わせてもよい。最後に、各ブリッジ306及び/又はスロット296のCD寸法と、同じブリッジ306及び/又はスロット296の既知の測定寸法とを比較することによって、キャリブレーションを計算する。カメラの視野の縁部のキャリブレーション係数を、視野の中心のキャリブレーション係数と比較することによって、レンズ魚眼効果を計算する。
【0033】
上述のように、支持装置202の実施形態は、所望の物体又は基材208をバックライトで照らすように構成されてもよく、この場合、基材208は半透明であり、光は基材の底面216上に方向付けられて、基材を通ってカメラ204に向かって移動することができる。したがって、基材208の様々な透光性は、像のコントラストを作り出すことができる。支持装置202のいくつかの実施形態は、観察されるのと同じ基材208の表面又は物体の表面(例えば、上面214)に光を適用するように構成されることも可能であることを理解されたい。このような構成は、基材の片側の画像アートワーク又は他のデザインを観察する、不透明な基材(スチール、厚紙など)を観察する、及び/又はウェブでない物体を撮像するために用いられてもよい。例えば、このような構成は、アートワーク及びバーコードがその上に正確に印刷されているかを確認するために包装材料をモニタする視覚システムと共に用いられてもよい。
【0034】
図5は、カメラ204が観察する表面と同じである基材208の表面(即ち、上面214)に光を提供するように構成された支持装置202の実施形態を示している。図のように、くさび形アダプタ316がベース支持部材222と接続されている。また、第1の支持部材228はアダプタ316に接続され、光源206は第1の支持部材228に接続されている。したがって、光源206は、光を基材208の上面214上に下向きに方向付けるように位置付けられ、光源206からの光は、基材206からカメラ204に向かって反射又は屈折する。位置合わせの間、位置合わせ部材240は、基材の上面214に沿って位置付けられることができ、カメラ204位置の位置は、上述のように調整されることができる。いくつかの実施形態では、位置合わせ部材が光を吸収するのを助けるために、位置合わせ部材240の上部側298はつや消し黒に着色されてもよく、その一方で、位置合わせ部材の下に位置付けられる白い基材は、光をカメラ204に反射又は屈折し戻す。他の実施形態では、位置合わせ部材240の上部側298は反射型であってもよく、これは、スロット296に暗領域を形成するのを助ける。
【0035】
先に述べた通り、本明細書の装置及び方法を用いて、種々の異なる製品の製造中に、各種基材及び構成要素をモニタするのに使用される視覚システムを支持及び位置合わせしてもよい。具体的例示を目的として、図6は、おむつ152の形態の使い捨て吸収性物品150の一実施例を示しており、おむつ152は、本明細書に開示の装置及び方法に従って支持及び位置合わせされる視覚システムによって製造中にモニタされる基材及び構成要素で構成される。特に、図6は、シャーシ154を含むおむつ152の一実施形態の平面図であって、シャーシ154は平坦な、折り畳まれていない状態で示され、着用者に面するおむつ152の部分が観察者の方を向いている図である。シャーシ構造の一部は、おむつの実施形態に含まれ得る様々な機構の構成をより明瞭に示すために、図6において切り取られている。
【0036】
図6に示すように、おむつ152は、第1の耳部156と、第2の耳部158と、第3の耳部160と、第4の耳部162とを有するシャーシ154を含む。本考察に関する基準枠を提供するために、長手方向軸線164及び横方向軸線166を有するシャーシが示されている。シャーシ154は、第1の腰部区域168、第2の腰部区域170、及び第1の腰部区域と第2の腰部区域との中間に位置する股部区域172を有するものとして示されている。おむつの周囲は、一対の長手方向に延伸する側縁部174、176、第1の腰部区域168に隣接して横方向に延伸する第1の外側縁部178、及び第2の腰部区域170に隣接して横方向に延伸する第2の外側縁部180によって画定される。図6に示されるように、シャーシ154は、内側の身体に面する表面182と外側の衣類に面する表面184とを含む。シャーシ構造の一部は、おむつに含まれ得る様々な機構の構成をより明瞭に示すために、図6において切り取られている。図6に示すように、おむつ152のシャーシ154は、トップシート188とバックシート190とを含む外側カバー層186を含んでもよい。吸収性コア192は、トップシート188とバックシート190の一部分の間に位置してもよい。以下に更に詳細に説明するように、いずれか1つ以上の区域が伸縮性であってもよく、本明細書に記載されるようなエラストマー材又はラミネートを含んでもよい。このように、おむつ152は、適用時に特定の着用者の解剖学的構造に適合するように、かつ着用中に着用者の解剖学的構造との協調を維持するように構成されていてもよい。
【0037】
先に述べたとおり、おむつ152のシャーシ154は、例えば図6に示すバックシート190を含んでもよい。いくつかの実施形態では、バックシートは、シャーシ内に吸収されて封じ込められた排出物が、おむつに接触し得る物品、例えばベッドシーツ及び下着を汚すのを防ぐように構成される。バックシートのいくつかの実施形態は流体透過性であってもよく、一方で、他の実施形態は、液体(例えば尿)に対して不透過性であってもよく、薄いプラスチックフィルムを含む。いくつかの実施形態では、プラスチックフィルムは、厚さ約0.012mm(0.5ミル)〜約0.051mm(2.0ミル)を有する熱可塑性フィルムを含む。いくつかのバックシートフィルムは、Tredegar Industries Inc.(Terre Haute,Ind.)によって製造され、商標名X15306、X10962、及びX10964として販売されているものを含んでもよい。他のバックシート材料は、おむつから蒸気を逃がす一方で、排出物がバックシートを通り抜けるのを防ぐ通気性材料を含んでもよい。代表的な通気性材料は、織布ウェブ、不織布ウェブ、フィルムコーティングされた不織布ウェブ及び微小孔性フィルムのような複合材料のような材料を含んでもよい。好適な通気性複合材料は、E.I.DuPontの名義で1995年6月22に発行された国際公開第95/16746、及び1999年2月2日にCurroに付与された米国特許第5,865,823号に記載されており、当該特許は共に参照により本明細書に組み込まれる。不織ウェブ及び有孔の成形フィルムを含む他の通気性バックシートが米国特許第5,571,096号(1996年11月5日にDobrinらに付与)及び同第6,573,423号(2003年6月3日にHerrleinらに付与)に記載され、当該特許は全て参照により本明細書に組み込まれる。
【0038】
バックシート190又はそのいずれかの部分は、1つ以上の方向に伸縮性であってもよい。一実施形態では、バックシートは、構造的弾性様フィルム(「SELF」)ウェブを含んでもよい。SELFウェブの実施形態は、米国特許第5,518,801号、発明の名称「Web Materials Exhibiting Elastic−Like Behavior」(1996年5月21日にChappellらに付与);米国特許第5,723,087号、発明の名称「Web Materials Exhibiting Elastic−Like Behavior」(1998年3月3日にChappellらに付与);米国特許第5,691,035号、発明の名称「Web Materials Exhibiting Elastic−Like Behavior」(1997年11月25日にChappellらに付与);米国特許第5,891,544号、発明の名称「Web Materials Exhibiting Elastic−Like Behavior」(1999年4月6日にChappellらに付与);米国特許第5,916,663号、発明の名称「Web Materials Exhibiting Elastic−Like Behavior」(1999年6月29日にChappellらに付与);及び米国特許第6,027,483号、発明の名称「Web Materials Exhibiting Elastic−Like Behavior」(2000年2月22日にChappellらに付与)により完全に記載され、当該特許は全て参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、バックシートは、エラストマーフィルム、フォーム、ストランド、不織布、又はこれら若しくは他の好適な材料と不織布若しくは合成フィルムとの組み合わせを含んでもよい。追加の実施形態としては、伸張可能な不織布材料、延伸性不織布と組み合わせたエラストマーフィルム、延伸性フィルムと組み合わせたエラストマー不織布、及び/又はそれらの組み合わせを含むバックシートが挙げられる。このようなバックシートの実施形態の詳細は、米国特許出願第11/599,829号、同第11/599,851号、及び同第11/599,862号により完全に記載され、当該特許は全て参照により本明細書に組み込まれる。
【0039】
バックシート190は、様々な方法でトップシート188、吸収性コア192及び/又はおむつ152の他の要素に接合されてもよい。例えばバックシートは、接着剤の均一な連続層、接着剤の模様付き層又は接着剤の別個の線、螺旋若しくは点の配列によって接続されてもよい。一実施形態は、米国特許第4,573,986号、発明の名称「Disposable Waste−Containment Garment」(1986年3月4日にMinetolaらに付与)に開示されているような、接着剤のフィラメントの開放パターン網を利用しており、当該特許は参照により本明細書に組み込まれる。他の実施形態は、米国特許第3,911,173号(1975年10月7日にSprague,Jr.に付与)、同第4,785,996号(1988年11月22日にZieckerらに付与)、及び同第4,842,666号(1989年6月27日にWereniczに付与)に示される装置及び方法により例示されるような、螺旋模様に渦を巻く接着剤フィラメントの複数の線を利用しており、当該特許は全て参照により本明細書に組み込まれる。接着剤は、St.Paul,MinnのH.B.Fuller Companyによって製造され、HL−1620及びHL−1358−XZPとして市販されるものを含み得る。いくつかの実施形態では、バックシートは、熱接着、圧力接着、超音波結合、動的機械的結合、若しくはその他いずれかの好適な取付け手段、又はそれらの組み合わせにより連結される。
【0040】
トップシート188は、順応性があり、柔軟な感触であり、及び着用者の皮膚に対して非刺激性であるように構成されてもよい。更には、トップシート140の全て又は少なくとも一部分は、液体透過性であって、液体がそれを通って容易に浸透できてもよい。このように、トップシートは、多孔質発泡体、網状発泡体、有孔の不織布若しくは可塑性フィルム、又は天然繊維(例えば、木若しくは綿繊維)、合成繊維(例えば、ポリエステル若しくはポリプロピレン繊維)、若しくは天然繊維と合成繊維との組み合わせの織布若しくは不織布ウェブなど、広範囲にわたる材料から製造されてもよい。吸収性組立品が繊維を含むならば、繊維は、スパンボンドされているもの、カーディングされているもの、湿式載置されているもの、メルトブローされているもの、水流交絡されているもの、ないしは当該技術分野において既知の別の方法で加工されているものであってもよい。ステープル長さのポリプロピレン繊維のウェブを含むトップシートの一例は、International Paper Companyの一部門であるVeratec,Inc.(Walpole,Mass)によってP−8の呼称で製造されている。形成されたフィルムトップシートの例は、米国特許第3,929,135号、発明の名称「Absorptive Structures Having Tapered Capillaries」(1975年12月30日にThompsonに付与)、同第4,324,246号、発明の名称「Disposable Absorbent Article Having A Stain Resistant Topsheet」(1982年4月13日にMullaneらに付与)、同第4,342,314号、発明の名称「Resilient Plastic Web Exhibiting Fiber−Like Properties」(1982年8月3日にRadelらに付与)、同第4,463,045号、発明の名称「Macroscopically Expanded Three−Dimensional Plastic Web Exhibiting Non−Glossy Visible Surface and Cloth−Like Tactile Impression」(1984年7月31日にAhrらに付与)、及び同第5,006,394号、発明の名称「Multilayer Polymeric Film」(1991年4月9日にBairdに付与)に記載され、当該特許は全て参照により本明細書に組み込まれる。その他のトップシートは、米国特許第4,609,518号(1986年9月2日にCurroらに付与)及び同第4,629,643号(198612月16日にCurroら付与)に従って製造されてもよく、当該特許は共に参照により本明細書に組み込まれる。このような成形フィルムは、The Procter & Gamble Company(Cincinnati,Ohio)から「DRI−WEAVE」として、またTredegar Corporation(Terre Haute,Ind.)から「CLIFF−T」として入手できる。
【0041】
いくつかの実施形態では、トップシート188は、吸収性コア内に収容された液体から着用者の皮膚を隔離するために、疎水性材料で作製されるか、あるいは疎水性であるように処理される。トップシートが疎水性材料で作製されるならば、液体がトップシートを通り抜けてより迅速に移動するように、トップシートの少なくとも上部側は、親水性であるように処理されてもよい。これにより、身体排出物が、トップシートを通過して引き込まれて吸収性コアに吸収されるよりも、トップシートから流出する可能性が低減する。トップシートは、これを界面活性剤で処理するか、あるいは界面活性剤をトップシートに組み入れることによって親水性を付与することが可能である。トップシートを界面活性剤で処置するための好適な方法としては、トップシート素材に界面活性剤を噴霧すること、及びこの素材を界面活性剤中に浸漬することが挙げられる。このような処理、及び親水性のより詳細な説明は、米国特許第4,988,344号、発明の名称「Absorbent Articles with Multiple Layer Absorbent Layers」(1991年1月29日にReisingらに付与)、及び同第4,988,345号、発明の名称「Absorbent Articles with Rapid Acquiring Absorbent Cores」(1991年1月29日にReisingら付与)に含まれ、当該特許は全て参照により本明細書に組み込まれる。トップシートに界面活性を組み入れるいくつかの方法のより詳細な説明は、米国法定発明登録番号H1670(Azizらの名義で1997月1日に発行)に見出すことができ、当該文献の全ては参照により本明細書に組み込まれる。
【0042】
いくつかの実施形態では、トップシート188は、疎水性である有孔のウェブ又はフィルムを含んでもよい。これは、親水性化処理工程を製造プロセスから無くすことにより、及び/又は、以下に記述されるような疎水性処理剤、例えば、SCOTCHGUARDのようなポリテトラフルオロエチレン化合物若しくは疎水性ローション組成物をトップシートに塗布することにより達成されてもよい。このような実施形態では、開口は、顕著な抵抗なく、尿のような水性流体の浸透を可能にするのに十分な大きさであってもよい。様々な有孔のトップシートのより詳細な説明は、米国特許第5,342,338号、発明の名称「Disposable Absorbent Article for Low−Viscosity Fecal Material」(1994年8月30日にRoeに付与)、同第5,941,864号、発明の名称「Disposable Absorbent Article having Improved Fecal Storage」(1999年8月24日にRoeに付与)、同第6,010,491号、発明の名称「Viscous Fluid Bodily Waste Management Article」(2000年1月4日にRoeらに付与)、及び同第6,414,215号、発明の名称「Disposable Absorbent Article having Capacity to Store Low−Viscosity Fecal Material」(2002年7月2日にRoeに付与)に見出すことができ、当該特許の全ては参照により本明細書に組み込まれる。吸収性物品の実施形態はまた、排泄物を受け入れて封じ込めるポケット、排泄物用の空洞を提供するスペーサ、物品内での排泄物の移動を制限するバリア、おむつ内に堆積した排泄物を受けて封じ込める隔室若しくは空洞など、あるいはそれらのいずれかの組み合わせを含んでもよい。
【0043】
吸収性コア192は、一般に圧縮性であって、柔軟性があり、着用者の皮膚に対して非刺激性であり、尿などの液体及び他の身体排泄物を吸収して保持できる吸収性材料を含んでもよい。吸収性コア192はまた、多種多様の大きさ及び形状(例えば、矩形、砂時計形、T字形、非対称形等)に製造することができる。吸収性コアはまた、使い捨ておむつ及び他の吸収性物品に一般に使用される、広範な種類の液体吸収性材料を含むことができる。一例において、吸収性コアは、エアフェルトと一般に呼ばれる粉砕木材パルプを含む。その他の吸収性材料の例としては、捲縮セルロース塊、コフォームを含むメルトブローンポリマー、化学的に剛化、変性、若しくは架橋されたセルロース繊維、ティッシュラップ及びティッシュ積層体を含むティッシュ、吸収性発泡体、吸収性スポンジ、超吸収性ポリマー、吸収性ゲル材料、又は他のいずれかの既知の吸収性材料、若しくは材料の組み合わせが挙げられる。
【0044】
代表的な吸収性構造体は、米国特許第4,610,678号、発明の名称「High−Density Absorbent Structures」(1986年9月9日にWeismanらに付与);同第4,673,402号、発明の名称「Absorbent Articles With Dual−Layered Cores」(1987年6月16日にWeismanらに付与);同第4,834,735号、発明の名称「High Density Absorbent Members Having Lower Density and Lower Basis Weight Acquisition Zones」(1989年5月30日にAlemanyらに付与);同第4,888,231号、発明の名称「Absorbent Core Having A Dusting Layer」(1989年12月19日にAngstadtに付与);同第5,137,537号、発明の名称「Absorbent Structure Containing Individualized,Polycarboxylic Acid Crosslinked Wood Pulp Cellulose Fibers」(1992年8月11日にHerronらに付与);同第5,147,345号、発明の名称「High Efficiency Absorbent Articles For Incontinence Management」(1992年9月15日にYoungらに付与);同第5,342,338号、発明の名称「Disposable Absorbent Article For Low−Viscosity Fecal Material」(1994年8月30日にRoeに付与);同第5,260,345号、発明の名称「Absorbent Foam Materials For Aqueous Body Fluids and Absorbent Articles Containing Such Materials」(1993年11月9日にDesMaraisらに付与);同第5,387,207号、発明の名称「Thin−Until−Wet Absorbent Foam Materials For Aqueous Body Fluids And Process For Making Same」(1995年2月7日にDyerらに付与);及び同第5,650,222号、発明の名称「Absorbent Foam Materials For Aqueous Fluids Made From high Internal Phase Emulsions Having Very High Water−To−Oil Ratios」(1997年7月22日にDesMaraisらに付与)に記載されており、当該特許の全ては参照により本明細書に組み込まれる。
【0045】
吸収性コア192はまた、多層化された構造を有してもよい。様々な種類の多層化された吸収性コアのより詳細な説明は、米国特許第5,669,894号、発明の名称「Absorbent Members for Body Fluids having Good Wet Integrity and Relatively High Concentrations of Hydrogel−forming Absorbent Polymer」(1997年9月23日にGoldmanらに付与);同第6,441,266号、発明の名称「Absorbent Members for Body Fluids using Hydrogel−forming Absorbent Polymer」(2002年8月26日にDyerらに付与);同第5,562,646号、発明の名称「Absorbent Members for Body Fluids having Good Wet Integrity and Relatively High Concentrations of Hydrogel−forming Absorbent Polymer having High Porosity」(1996年10月10日にGoldmanらに付与);欧州特許第0565606B1号(1995年3月8日発行);米国特許出願公開第2004/0162536A1号(2004年8月19日発行);同第2004/0167486A1号(2004年8月26日発行);及び国際公開第2006/015141(2006年2月9日発行)に見出すことができ、当該文献は全て参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、吸収性物品は、伸張可能である吸収性コアを含む。このような構成において、吸収性コアは、シャーシの他の材料と共に長手方向及び/又は横方向に延びるよう適合されてもよい。吸収性コアはまた、様々な方法でシャーシの他の構成要素と連結され得る。例えば、おむつは、「浮いたコア」構成又は「バケット」構成を含んでもよく、このおむつは、物品を着用者上で移動させる傾向のある力を収集するように構成され得る固定システムを含む。
【0046】
吸収性物品はまた、腰部バンド194の形態の図6に示される弾性的ウエスト構造部102を含み、改善されたフィット及び排出物封じ込めを提供してもよい。弾性的ウエスト構造部102は、弾性的に拡張及び収縮して着用者の腰に動的にフィットするように構成されていてもよい。弾性的ウエスト構造部102が、本明細書において説明される方法に従っておむつに組み込まれてもよく、吸収性コア192から外側に少なくとも長手方向で延び、一般的に、おむつ152の第1の外側縁部178、及び/又は第2の外側縁部180の少なくとも一部分を形成する。更に、弾性的ウエスト構造部は横方向に延伸して耳部を含んでもよい。弾性的ウエスト構造部102又はそのいずれかの構成要素は、おむつに取り付けられた1つ以上の別個の要素を含んでもよいものの、弾性的ウエスト構造部は、おむつの他の要素、例えば、バックシート190、トップシート188、又はバックシートとトップシートの両方の延長部として構成されてもよい。加えて、弾性的ウエスト構造部102は、シャーシ140の、外側の衣類に面する表面184、内側の身体に面する表面182、又は内側面と外側面との間に位置してもよい。弾性的ウエスト構造部102は、米国特許出願第11/303,686号(2005年12月16日に出願)、同第11/303,306号(2005年12月16日に出願)、及び同第11/599,862号(2006年11月15日に出願)に記載されるものを含む、多くの異なる構成で構成されてもよく、当該文献の全ては参照により本明細書に組み込まれる。
【0047】
図6に示される第1の耳部156及び第2の耳部158と共に第3の耳部160及び第4の耳部162は、シャーシ140と一体形成されているとして例示しているが、他の実施形態では、シャーシに接続される別個の要素である耳部が含まれていてもよいことを理解されたい。いくつかの実施形態では、耳部は伸縮性であるように構成され、またいくつかの実施形態では、弾性的に伸縮性の耳部を有するのが好ましいことがある。後でより詳細に述べるように、耳部は、互いに及び/又はシャーシ上の他の締着具要素と取り外し可能に接続するように適合された1つ以上の締着具要素を含んでもよい。伸縮性耳部のより詳細な説明は、米国特許第4,857,067号、発明の名称「Disposable Diaper Having Shirred Ears」(1989年8月15日にWoodらに付与)、同第5,151,092号(1992年9月29日にBuellらに付与)、同第5,674,216号(1997年10月7日にBuellらに付与)、同第6,677,258号(2004年1月13日にCarrollらに付与)、同第4,381,781号(1983年5月3日にSciaraffaらに付与)、同第5,580,411号、発明の名称「Zero Scrap Method For Manufacturing Side Panels For Absorbent Articles」(1996年12月3日にNeaseらに付与)、及び同第6,004,306号、発明の名称「Absorbent Article With Multi−Directional Extensible Side Panels」(1999年12月21日にRoblesらに付与)に見出すことができ、当該特許の全ては参照により本明細書に組み込まれる。耳部はまた、米国特許出願公開第2005/0215972A1号(2005年9月29日発行)、及び同第2005/0215973A1号(2005年9月29日発行)に記載されたものなど、伸張ゾーン又は要素の様々な幾何学的配置及び配列を含んでもよく、当該特許は全て参照により本明細書に組み込まれる。
【0048】
図6に示すように、おむつ152は、液体及び他の身体排出物の封入性を改善し得るレッグカフ196を含んでもよい。具体的には、弾性ガスケッティングレッグカフは、着用者の大腿の周りの封止効果を提供して漏れを防止し得る。おむつを着用したときにレッグカフが着用者の大腿部と接触するように配置されてもよく、その接触の程度及び接触圧力は、着用者の身体上でのおむつの向きによって部分的に決まり得ることを認識すべきである。レッグカフ196は、様々な方法でおむつ102上に位置してもよい。例えば、レッグカフ196は、シャーシ152の外側の衣類に面する表面184、内側の身体に面する表面182、又は内側面と外側面との間に位置してもよい。またレッグカフ196は、レッグバンド、サイドフラップ、バリアカフ、又は弾性カフと呼んでもよい。参照により本明細書に組み込まれる米国特許第3,860,003号には、弾性脚部カフ(ガスケッティングカフ)を提供するために、サイドフラップ及び1つ以上の弾性部材を有する収縮可能な脚部開口部を提供する使い捨ておむつが記載されている。米国特許第4,808,178号及び同第4,909,803号(それぞれ1989年2月28日及び1990年3月20日にAzizらに付与)は共に参照として本明細書に組み込まれ、脚部区域の収容性を改善する「起立」伸縮性フラップ(バリアカフ)を有する使い捨ておむつを記載する。参考により本明細書に組み込まれる米国特許第4,695,278号及び同第4,795,454号(それぞれ、1987年9月22日にLawsonに付与、及び1989年1月3日発行にDragooに付与)は共に、ガスケッティングカフ及びバリアカフを含むデュアルカフを有する使い捨ておむつを記載している。いくつかの実施形態では、前述のようにレッグカフの全体又は一部分をローションで処理することが望ましい場合がある。レッグカフに加えて、おむつはまた、バリアカフの外側寄りに位置する1つ以上の弾性ストランドを有する弾性ガスケッティングカフを含み得る。排泄物封じ込めを改善するために、レッグカフを、疎水性表面コーティング、例えば米国特許出願公開第20060189956A1号、発明の名称「Hydrophobic Surface Coated Light−Weight Nonwoven Laminates for Use in Absorbent Articles」(2006年8月24日発行)に記載されるもので処理してもよく、当該出願は参照により本明細書に組み込まれる。
【0049】
おむつ152をパンツタイプおむつの形態で提供してもよいし、又は別の方法として、おむつ152に再密閉可能な締着装置を設けてもよく、この締着装置は、着用者の所定の位置におむつを固定することに役立つように締着具要素を種々の箇所に含んでいてもよい。例えば、締着具要素は、第1及び第2の耳部上に位置してもよく、また第2の腰部区域に配置された1つ以上の対応する締着要素に取り外し可能に接続するように構成されてもよい。種々のタイプの締着要素を、おむつと共に用いてもよいことを理解すべきである。一例において、締着要素は、フック&ループ締着具、例えば、3M又はVelcro Industriesから入手可能なものを含む。他の例において、締着要素は、接着剤及び/又はテープタブ(tap tabs)を含む一方、他の締着要素は、マクロ締結具、又はフック(例えば、MACRO又は「ボタン状」締着具)として構成される。いくつかの例示的な締着要素及びシステムは、米国特許第3,848,594号、発明の名称「Tape Fastening System for Disposable Diaper」(1974年11月19日にBuellに付与);同第B14,662,875号、発明の名称「Absorbent Article」(1987年5月5日にHirotsuらに付与);同第4,846,815号、発明の名称「Disposable Diaper Having An Improved Fastening Device」(1989年7月11日にScrippsに付与);同第4,894,060号、発明の名称「Disposable Diaper With Improved Hook Fastener Portion」(1990年1月16日にNestegardに付与);同第4,946,527号、発明の名称「Pressure−Sensitive Adhesive Fastener And Method of Making Same」(1990年8月7日にBattrellに付与);米国特許第5,151,092号(1992年9月29日にBuellに付与);及び同第5,221,274号(1993年6月22日にBuellに付与)に開示されており、当該特許は全て参照により本明細書に組み込まれる。締着具及び/又は締着要素の更なる例は、米国特許第6,251,097号及び同第6,432,098号、米国特許出願第11/240,943号、発明の名称「Anti−Pop Open Macrofasteners」(2005年9月30日に出願)、及び同第11/240,838、発明の名称「A Fastening System Having Multiple Engagement Orientations」(2005年9月30日出願)に記載されており、当該文献は全て参照により本明細書に組み込まれる。他の締結装置は、米国特許第5,595,567号(1997年1月21日にKingらに付与)、及び同第5,624,427号、(1997年4月29日にBergmanらに付与)により詳細に記載され、双方とも「Nonwoven Female Component For Refastenable Fastening Device.」と題される。更に他の締結装置が、米国特許第5,735,840号及び同第5,928,212号(双方ともKlineらに付与され、「Disposable Diaper With Integral Backsheet Landing Zone」と題される)に記載され、当該文献は共に参照により本明細書に組み込まれる。また締着装置は、米国特許第4,963,140号(1990年10月16日にRobertsonらに付与)に開示されているような物品を使い捨て構成で保持するための手段をもたらすことが可能であり、当該特許は参照により本明細書に組み込まれる。
【0050】
本明細書に記載の方法及び装置は、例えば、トップシート、バックシート、吸収性コア、耳部、ウエスト構造部、及びその上に印刷された図柄などの吸収性物品の製造中に、基材及び構成要素の品質、並びに相対的配置をモニタ及び/又は観察するように構成された視覚システムを支持及び/又は位置合わせのために使用されてもよいことを理解されたい。
【0051】
本明細書に開示されている寸法及び値は、列挙した正確な数値に厳しく制限されるものとして理解すべきではない。それよりむしろ、特に規定がない限り、こうした各寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することを意図している。
【0052】
明示的に除外されるか、あるいは限定されない限り、本明細書に引用するすべての文書は、相互参照する、又は関連するいかなる特許又は特許出願をも含めて、参照によってそれらのすべての内容が本明細書に組み込まれる。いかなる文書の引用も、それが、本明細書にて開示若しくは特許請求される発明に対する先行技術であること、又は、それが単独で、あるいは任意の他の参照文献との組み合わせで、そのようないかなる発明をも教示、暗示、又は開示することを認めるものではない。更に、本書における用語の意味又は定義が、参照によって組み込まれる文書における同じ用語の意味又は定義と対立する限りにおいて、本書においてその用語に与えられた意味又は定義が優先されるものとする。
【0053】
本発明の特定の実施形態が例示され、記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の「特許請求の範囲」で扱うものとする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主支持部材(218)であって、
第1の端部(224)と第2の端部(226)とを有するベース部材(222)と、
近位端部(232)と遠位端部(234)とを有する第1の部材(228)であって、前記近位端部(232)が、前記ベース部材(222)の前記第1の端部(224)と接続され、前記第1の部材(228)が、光源(206)を支持するように適合される、前記第1の部材(228)と、
近位端部(236)と遠位端部(238)とを有する第2の部材(230)であって、前記近位端部(236)が、前記ベース部材(222)の前記第2の端部(226)と接続され、前記第2の部材(230)の前記遠位端部(228)が、カメラ(204)を支持するように適合される、前記第2の部材(230)と、を含む、前記主支持部材(218)と、
第1の端部(290)と第2の端部(286)とを有する位置合わせ部材(240)であって、前記第1の端部(290)が、前記第1の部材(228)の前記遠位端部(234)と解放可能に接続可能であり、前記第2の端部(286)が、前記ベース部材(222)と解放可能に接続可能である、前記位置合わせ部材(240)と、を含み、
前記位置合わせ部材(240)は、前記第1の部材(228)と平行な少なくとも1つのスロット(296)を含む、撮像装置を支持するための装置(202)。
【請求項2】
前記第2の部材(230)の前記遠位端部(238)が、前記カメラ(204)の一部分を受容するように適合された開口(266)を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記位置合わせ部材(240)が、減少した厚さ領域を画定するチャネル(302)を含む、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つのスロット(296)が、前記チャネル(240)の中に位置付けられる、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つのスロット(296)が、2つの内側スロット(310)及び2つの外側スロット(308)を画定する3つのブリッジ(306)によって分離された4つのスロットを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記2つの内側スロット(310)が、前記2つの外側スロット(308)よりも長い、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記第2の支持部材(230)の前記遠位端部(238)が、前記カメラを支持するように適合された支持プレート(254)を含み、前記支持プレート(254)が、前記位置合わせ部材(240)に対して少なくとも2つの方向に選択的に動くことが可能である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記ベース部材(222)、第1の部材(228)及び第2の部材(230)が、単一の材料片として一体形成される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項1】
主支持部材(218)であって、
第1の端部(224)と第2の端部(226)とを有するベース部材(222)と、
近位端部(232)と遠位端部(234)とを有する第1の部材(228)であって、前記近位端部(232)が、前記ベース部材(222)の前記第1の端部(224)と接続され、前記第1の部材(228)が、光源(206)を支持するように適合される、前記第1の部材(228)と、
近位端部(236)と遠位端部(238)とを有する第2の部材(230)であって、前記近位端部(236)が、前記ベース部材(222)の前記第2の端部(226)と接続され、前記第2の部材(230)の前記遠位端部(228)が、カメラ(204)を支持するように適合される、前記第2の部材(230)と、を含む、前記主支持部材(218)と、
第1の端部(290)と第2の端部(286)とを有する位置合わせ部材(240)であって、前記第1の端部(290)が、前記第1の部材(228)の前記遠位端部(234)と解放可能に接続可能であり、前記第2の端部(286)が、前記ベース部材(222)と解放可能に接続可能である、前記位置合わせ部材(240)と、を含み、
前記位置合わせ部材(240)は、前記第1の部材(228)と平行な少なくとも1つのスロット(296)を含む、撮像装置を支持するための装置(202)。
【請求項2】
前記第2の部材(230)の前記遠位端部(238)が、前記カメラ(204)の一部分を受容するように適合された開口(266)を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記位置合わせ部材(240)が、減少した厚さ領域を画定するチャネル(302)を含む、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つのスロット(296)が、前記チャネル(240)の中に位置付けられる、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つのスロット(296)が、2つの内側スロット(310)及び2つの外側スロット(308)を画定する3つのブリッジ(306)によって分離された4つのスロットを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記2つの内側スロット(310)が、前記2つの外側スロット(308)よりも長い、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記第2の支持部材(230)の前記遠位端部(238)が、前記カメラを支持するように適合された支持プレート(254)を含み、前記支持プレート(254)が、前記位置合わせ部材(240)に対して少なくとも2つの方向に選択的に動くことが可能である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記ベース部材(222)、第1の部材(228)及び第2の部材(230)が、単一の材料片として一体形成される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の装置。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5】
【図6】
【図1B】
【図1C】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5】
【図6】
【公表番号】特表2012−516448(P2012−516448A)
【公表日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−548241(P2011−548241)
【出願日】平成22年1月27日(2010.1.27)
【国際出願番号】PCT/US2010/022156
【国際公開番号】WO2010/090916
【国際公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月27日(2010.1.27)
【国際出願番号】PCT/US2010/022156
【国際公開番号】WO2010/090916
【国際公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】
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