説明

ウェーハ処理装置

【課題】ウェーハを裏面研削する際に、研削により生じる珪素粒が吸着部に吸い込まれることを防止する機能を備えたウェーハ処理装置を提供する。
【解決手段】小径のウェーハ18aの裏面研削では使用されない外側吸着部36が、流体をパージする機能を有する。た流体供給源40を外側吸着部36に流体的に接続し、ウェーハ18aの研削中に流体を外側吸着部36の表面からパージすることにより、内側吸着部34内に向かおうとする珪素粒を積極的に外部に飛ばすことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェーハを吸着保持してその裏面を研削する装置を備えたウェーハ処理装置に関し、特には、ウェーハを吸着保持する吸着部内への研削屑の吸い込みを防止する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造分野においてはウェーハが年々大型化する傾向にあり、また、実装密度を高めるためにウェーハの薄葉化が進んでいる。ウェーハを薄葉化するために、半導体ウェーハの裏面を研削するいわゆる裏面研削(バックグラインド)が行われる。例えば特許文献1には、真空の吸引力を利用したチャックにウェーハを吸着保持させてウェーハの裏面を研削する技術が開示されている。
【0003】
ウェーハの研削中に生じる珪素粒等の研削屑は、真空の吸引力によって吸着部内に侵入する虞があり、これは吸引力の低下等の問題を惹起する。そこで例えば特許文献2には、真空吸引部を有するステージの外周に円環状の溝を形成し、該溝から純水を溢れさせてウェーハの外周をシールする技術が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2000−21952号公報
【特許文献2】特開平10−135316号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ウェーハのサイズには、直径が約200mm(8インチ)である小型(小径)のものと約300mm(12インチ)である大型(大径)のものとが含まれており、故にウェーハ処理装置はこれら2種類のウェーハのいずれをも裏面研削できることが望ましい。そこで従来のウェーハ処理装置は、例えば図6に示すように、小径のウェーハ18aの直径と略等しい同サイズの直径を備えた円形の内側吸着部134と、大径のウェーハ18bの直径と略等しい外径を備えたリング状の外側吸着部136とを支持するステージ124を有する。内側吸着部134及び外側吸着部136はいずれも多孔質アルミナ等の多孔性物質から形成され、概略図示した真空手段138によって吸引力を生じ、裏面研削時にウェーハ18a又は18bを吸着するように構成されている。
【0006】
上述のような真空吸着式のチャックを使用してウェーハを裏面研削しているときに、研削により生じる珪素粒等の研削屑の一部が、加工液とともにウェーハの外周からウェーハの底部に回り込んで、内側吸着部又は外側吸着部内に吸い込まれてしまうことがある。吸着部は上述のように多孔性物質からなるので、吸い込まれた珪素粒等は真空手段まで吸引されず、多孔質内に滞留するものもある。珪素粒等が多孔質内に一定量滞留すると、吸引力が低下して裏面研削時にウェーハがずれたり脱落したりして、所望の研削ができなくなる虞がある。また一旦多孔質内に吸い込まれた珪素粒を清掃すなわち多孔質外に除去することは非常に困難である。
【0007】
そこで本発明は、ウェーハを裏面研削する際に、研削により生じる珪素粒が吸着部に吸い込まれることを防止する機能を備えたウェーハ処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、表面に回路パターンが形成されている大径及び小径のウェーハの裏面を研削する裏面研削ユニットを備えたウェーハ処理装置であって、前記裏面研削ユニットは、ウェーハを吸着保持する吸着部と、該吸着部に吸引力を生じさせるための真空手段とを有し、前記吸着部が前記小径のウェーハを吸着保持しているときは、該小径のウェーハを吸着保持していない前記吸着部の部分が流体を吐出するように構成されている、ウェーハ処理装置を提供する。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のウェーハ処理装置において、前記吸着部は、前記大径及び小径のウェーハの双方を吸着保持可能な略円形の内側吸着部と、該内側吸着部の直径よりいくらか大きい内径を備え、前記大径のウェーハのみを吸着保持可能な略リング状の外側吸着部とを有し、前記内側吸着部と前記外側吸着部との間の環状領域に、流体を吐出又は吸引するための開口部が設けられている、ウェーハ処理装置を提供する。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のウェーハ処理装置において、前記環状領域の表面に凹部が形成されている、ウェーハ処理装置を提供する。
【0011】
請求項4に記載の発明は、表面に回路パターンが形成されている大径及び小径のウェーハの裏面を研削する裏面研削ユニットを備えたウェーハ処理装置であって、前記裏面研削ユニットは、ウェーハを吸着保持する吸着部と、該吸着部に吸引力を生じさせるための真空手段とを有し、前記吸着部は、前記大径及び小径のウェーハの双方を吸着保持可能な略円形の内側吸着部と、該内側吸着部の直径よりいくらか大きい内径を備え、前記大径のウェーハのみを吸着保持可能な略リング状の外側吸着部とを有し、前記内側吸着部と前記外側吸着部との間の環状領域及び前記外側吸着部の外周に隣接する領域の少なくとも一方に、流体を吐出又は吸引するための開口部が設けられている、ウェーハ処理装置を提供する。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のウェーハ処理装置において、前記内側吸着部と前記外側吸着部との間の環状領域及び前記外側吸着部の外周に隣接する領域の少なくとも一方の表面に凹部が形成されている、ウェーハ処理装置を提供する。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のウェーハ処理装置において、前記吸着部が前記小径のウェーハを吸着保持しているときは、該小径のウェーハを吸着保持していない前記吸着部の部分が流体を吐出するように構成されている、ウェーハ処理装置を提供する。
【0014】
請求項7に記載の発明は、表面に回路パターンが形成されている大径及び小径のウェーハの裏面を研削する裏面研削ユニットを備えたウェーハ処理装置であって、前記裏面研削ユニットは、ウェーハを吸着保持する吸着部と、該吸着部に吸引力を生じさせるための真空手段とを有し、前記吸着部は、前記大径及び小径のウェーハの双方を吸着保持可能な略円形の内側吸着部と、該内側吸着部の直径よりいくらか大きい内径を備え、前記大径のウェーハのみを吸着保持可能な略リング状の外側吸着部とを有し、前記内側吸着部と前記外側吸着部との間の環状領域及び前記外側吸着部の外周に隣接する領域の少なくとも一方の表面に凹部が形成されている、ウェーハ処理装置を提供する。
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のウェーハ処理装置において、前記内側吸着部と前記外側吸着部との間の環状領域及び前記外側吸着部の外周に隣接する領域の少なくとも一方に、流体を吐出又は吸引するための開口部が設けられている、ウェーハ処理装置を提供する。
【0016】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載のウェーハ処理装置において、前記吸着部が前記小径のウェーハを吸着保持しているときは、該小径のウェーハを吸着保持していない前記吸着部の部分が流体を吐出するように構成されている、ウェーハ処理装置を提供する。
【0017】
請求項10に記載の発明は、請求項2、3、4、5、6、8又は9に記載のウェーハ処理装置において、前記内側吸着部と前記外側吸着部との間の環状領域に設けられた開口部の少なくとも前記ウェーハ近傍には多孔性物質が設けられている、ウェーハ処理装置を提供する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、吸着部が小径のウェーハを吸着保持しているときは、該小径のウェーハを吸着保持していない吸着部の部分が流体を吐出するように構成することにより、小径のウェーハを吸着保持している吸着部内に珪素粒等の研削屑が吸い込まれて目詰まり等を起こすことを防止できる。
【0019】
内側吸着部と外側吸着部との間の環状領域及び外側吸着部の外周に隣接する領域の少なくとも一方に流体を吐出又は吸引するための開口部を設けることにより、吸着部内に吸い込まれようとする珪素粒等を外部へ飛ばすか、或いは吸着部内に吸い込まれる前に該領域内に吸引することができる。
【0020】
内側吸着部と外側吸着部との間の環状領域及び外側吸着部の外周に隣接する領域の少なくとも一方の表面に凹部を形成することにより、一定量の珪素粒等を吸着部内に吸い込まれる前に捕集することができる。
【0021】
内側吸着部と外側吸着部との間の環状領域に設けられた開口部の少なくともウェーハ近傍には多孔性物質を設けることにより、該開口部においても裏面研削中の大径のウェーハを支持できるので、研削時にウェーハが受ける圧力によるウェーハの変形を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1は、本発明を適用可能なウェーハ処理装置の概略平面図である。ウェーハ処理装置10は、ウェーハの裏面を研削する裏面研削ユニット12と、ウェーハにダイシングテープを貼付するダイシングテープ貼付ユニット14とを有する。これらの各ユニットは、図示しない制御装置によって制御されている。ダイシングテープ貼付ユニット14で処理されたウェーハは、概略図示したダイシングユニット16に搬送されて、ダイシングされる。
【0023】
裏面研削ユニット12には、複数のウェーハ18を収納するウェーハカセット20A、20Bが設けられている。ウェーハ18はロボットアーム22A、22Bによってウェーハカセット20A、20Bから1つずつ取り出される。次にウェーハ18は、その裏面を上方に向けた状態でステージ24の吸着部26に吸着保持される。なおウェーハ18の表面には複数の回路パターン(図示せず)が既に形成されており、回路パターンを保護する表面保護フィルム(図示せず)がウェーハ表面に貼付されている。なおウェーハ18には、少なくとも上述の小径のウェーハ18a及び大径のウェーハ18bが含まれるものとする。
【0024】
その後、裏面研削ユニット12の研削部28A、28Bが回転駆動してウェーハ18の裏面を研削する。この研削により、ウェーハ18の厚さは所望の厚さまで低減する。
【0025】
ウェーハ18の裏面研削が終了したら、ウェーハ18はロボットアーム30によって裏面研削ユニット12からダイシングテープ貼付ユニット14に搬送され、公知の手法によってダイシングテープ32がウェーハ18の裏面に貼付される。次に、ウェーハ18の表面に貼付された表面保護フィルムが公知の手法によって剥離され、その後ウェーハ18はダイシングユニット16に搬送されて所定の大きさにダイシングされる。
【0026】
図2は、裏面研削ユニット12のステージ24に設けられた吸着部26の1つを横方向から見た断面図である。ステージ24の吸着部26は、例えば多孔質のアルミナ等の多孔性物質から形成され、詳細には小径のウェーハの直径と同等かいくらか小さい直径を備えた略円形の内側吸着部34と、大径のウェーハの直径と同等かいくらか小さい外径を備えかつ内側吸着部34の直径よりいくらか大きい内径を備えた略リング状の外側吸着部36とを有する。小径のウェーハ18aを裏面研削するときは内側吸着部34のみが概略図示した真空ポンプ等の真空手段38によって真空引きされ、一方大径のウェーハ18bを裏面研削するときは内側吸着部34及び外側吸着部36の双方が真空引きされる。ウェーハ18a又は18bはこのようにして生じた吸引力によって吸着部26に吸着保持される。
【0027】
ここで、図6を用いて説明したように、小径のウェーハ18aを裏面研削しているときに生じる珪素粒等は、内側吸着部34の吸引力によって内側吸着部34内に進入し、多孔性物質の目詰まりすなわち吸着力低下の原因となり得る。そこで本発明では、以下に説明する手段によってこの問題を解決する。
【0028】
第1の実施形態では、図2に示すように、小径のウェーハ18aの裏面研削では使用されない外側吸着部36が、水又は空気等の流体をパージする機能を有する。具体例としては、概略図示した流体供給源40を外側吸着部36に流体的に接続し、小径のウェーハ18aを研削する際はバルブ42を開いてバルブ44を閉じ、大径のウェーハ18bを研削する際は逆にバルブ44を開いてバルブ42を閉じればよい。このような構成によれば、小径ウェーハ18aの研削中には流体を外側吸着部36の表面からパージすることができ、内側吸着部34内に向かおうとする珪素粒を積極的に外部に飛ばすことができる。
【0029】
図2に示すように、内側吸着部34は大径及び小径のウェーハ18a及び18bの双方を吸着保持可能な略円形形状を有し、一方外側吸着部36は内側吸着部34の直径よりいくらか大きい内径を備え、かつ大径のウェーハ18bのみを吸着保持可能な略リング形状を有する。そこで内側吸着部34と外側吸着部36との間に形成される中実の環状領域46に、上述のパージ機能を与えることもできる。部分拡大図3に示す第2の実施形態では、内側吸着部34と外側吸着部36との間のアルミナ等からなる環状領域46に、流体が流通可能な開口部48を、該開口部48から図示しない流体供給源から水又は空気等の流体をパージする。開口部48は種々の形状に形成可能であり、例えば環状領域46の周方向に適当な間隔で設けられる円形形状であってもよいし、環状領域46の周方向全体にわたって形成されるリング形状であってもよい。第2の実施形態によれば、珪素粒が回り込みやすい小径ウェーハ18aの外周付近に流体を噴射することができるので、より効果的に内側吸着部34内への珪素粒の進入を防止することができる。
【0030】
また図3に示すように、開口部48には、パージされる流体の流れ方向を好適に変化させるガイド部材50を設けることもできる。図3の例では、ガイド部材50は側断面視で内側及び外側にそれぞれ傾斜した傾斜面52及び54を有する。内側に傾斜した傾斜面52により、小径ウェーハ18aの外周端部56に向けて下側から流体を吐出することができ、より効果的に内側吸着部34内に向かう珪素粒の進行方向を変化させることができる。一方外側に傾斜した傾斜面54により、研削ユニットから供給される研削水58の流れに従ってウェーハから離れようとする珪素粒の流れをスムーズにすることができる。
【0031】
図4は、第3の実施形態を示す部分拡大図である。第3の実施形態では、内側吸着部34と外側吸着部36との間の環状領域46に設けられた開口部48を、第2の実施形態とは逆に図示しない真空手段等によって流体を吸引する吸引部として使用する。このようにすれば、裏面研削により生じた珪素粒等を、内側吸着部34内に吸引される前に開口部48内に吸引することができる。なお開口部48を吸引部として使用する場合にも、吸引される流体の流れ方向と適宜規定するガイド部材を設けてもよい。
【0032】
なお環状領域46は、大径ウェーハを裏面研削するときには該ウェーハを支持する支持体として作用する。従って各開口部48の開口面積が比較的大きい場合は、上述の研削部28A又は28B(図1参照)によって研削中に受け得る圧力によって大径ウェーハが変形する虞がある。そこで図4に示すように、開口部48の少なくともウェーハ近傍の領域に、珪素粒が通過できる程度に粗い目開きを備えた多孔性物質60を設けることもできる。また上述の第2の実施形態のように開口部48から流体を吐出させる場合にも多孔性物質を使用することはできるが、開口部48を吸引部として使用しない場合には、多孔性物質は珪素粒が通過できる程度に粗い目開きを備える必要はない。
【0033】
図5は、第4の実施形態を示す部分拡大図である。第4の実施形態では、内側吸着部34と外側吸着部36との間の環状領域42に溝等の凹部62が設けられる。該凹部内に珪素粒が捕集されることにより、内側吸着部34内への進入が防止される。凹部62は、該凹部内に捕集された珪素粒がウェーハの径方向内側(内側吸着部34)に向かうことを防止できるように、内側吸着部34側は略垂直な壁部64を有することが好ましい。また、凹部62内に珪素粒が充満してしまうと捕集効果が失われるので、適当な時間間隔又は所定数のウェーハを裏面研削する毎に凹部内を清掃する必要がある。従って凹部内に捕集された珪素粒の清掃が比較的容易に行えるように、外側吸着部36側は比較的緩やかな傾斜部66を有することが好ましい。
【0034】
なお明らかなことであるが、以上説明した第1〜第4の実施形態は、適宜組み合わせることも可能である。例えば、第1の実施形態のパージ機能と第3の実施形態の吸引機能を組み合わせてもよいし、第2又は第3の実施形態に係るパージ機能又は吸引機能を有する開口部が設けられている部分以外の中実部分の表面に第4の実施形態に係る凹部を設けてもよい。
【0035】
以上、各実施形態を小径のウェーハを裏面研削する場合について説明したが、第2〜第4の実施形態については、大径のウェーハを裏面研削する場合にも応用することができる。すなわち、第2〜第4の実施形態では内側吸着部34と外側吸着部36との間の環状領域46に設けられる開口部48や凹部62と同等の機能を有する開口部や凹部を、外側吸着部36の外周部に隣接するステージ24の領域68(図2参照)に設けることにより、大径のウェーハを裏面研削する際にも上述の実施形態と実質同等の作用効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明を適用可能なウェーハ処理装置の概略平面図である。
【図2】本発明に係る第1の実施形態に係るウェーハ処理装置の吸着部近傍を横方向からみた断面図である。
【図3】本発明に係る第2の実施形態に係るウェーハ処理装置の吸着部近傍を横方向からみた部分拡大断面図である。
【図4】本発明に係る第3の実施形態に係るウェーハ処理装置の吸着部近傍を横方向からみた部分拡大断面図である。
【図5】本発明に係る第4の実施形態に係るウェーハ処理装置の吸着部近傍を横方向からみた部分拡大断面図である。
【図6】従来のウェーハ処理装置の吸着部近傍を横方向からみた断面図である。
【符号の説明】
【0037】
10 ウェーハ処理装置
12 裏面研削ユニット
14 ダイシングテープ貼付ユニット
16 ダイシングユニット
18 ウェーハ
24 ステージ
26 吸着部
34 内側吸着部
36 外側吸着部
38 真空手段
40 流体供給源
46 環状領域
48 開口部
50 ガイド部材
60 多孔性物質

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に回路パターンが形成されている大径及び小径のウェーハの裏面を研削する裏面研削ユニットを備えたウェーハ処理装置であって、
前記裏面研削ユニットは、ウェーハを吸着保持する吸着部と、該吸着部に吸引力を生じさせるための真空手段とを有し、
前記吸着部が前記小径のウェーハを吸着保持しているときは、該小径のウェーハを吸着保持していない前記吸着部の部分が流体を吐出するように構成されている、ウェーハ処理装置。
【請求項2】
前記吸着部は、前記大径及び小径のウェーハの双方を吸着保持可能な略円形の内側吸着部と、該内側吸着部の直径よりいくらか大きい内径を備え、前記大径のウェーハのみを吸着保持可能な略リング状の外側吸着部とを有し、前記内側吸着部と前記外側吸着部との間の環状領域に、流体を吐出又は吸引するための開口部が設けられている、請求項1に記載のウェーハ処理装置。
【請求項3】
前記環状領域の表面に凹部が形成されている、請求項2に記載のウェーハ処理装置。
【請求項4】
表面に回路パターンが形成されている大径及び小径のウェーハの裏面を研削する裏面研削ユニットを備えたウェーハ処理装置であって、
前記裏面研削ユニットは、ウェーハを吸着保持する吸着部と、該吸着部に吸引力を生じさせるための真空手段とを有し、
前記吸着部は、前記大径及び小径のウェーハの双方を吸着保持可能な略円形の内側吸着部と、該内側吸着部の直径よりいくらか大きい内径を備え、前記大径のウェーハのみを吸着保持可能な略リング状の外側吸着部とを有し、前記内側吸着部と前記外側吸着部との間の環状領域及び前記外側吸着部の外周に隣接する領域の少なくとも一方に、流体を吐出又は吸引するための開口部が設けられている、ウェーハ処理装置。
【請求項5】
前記内側吸着部と前記外側吸着部との間の環状領域及び前記外側吸着部の外周に隣接する領域の少なくとも一方の表面に凹部が形成されている、請求項4に記載のウェーハ処理装置。
【請求項6】
前記吸着部が前記小径のウェーハを吸着保持しているときは、該小径のウェーハを吸着保持していない前記吸着部の部分が流体を吐出するように構成されている、請求項5に記載のウェーハ処理装置。
【請求項7】
表面に回路パターンが形成されている大径及び小径のウェーハの裏面を研削する裏面研削ユニットを備えたウェーハ処理装置であって、
前記裏面研削ユニットは、ウェーハを吸着保持する吸着部と、該吸着部に吸引力を生じさせるための真空手段とを有し、
前記吸着部は、前記大径及び小径のウェーハの双方を吸着保持可能な略円形の内側吸着部と、該内側吸着部の直径よりいくらか大きい内径を備え、前記大径のウェーハのみを吸着保持可能な略リング状の外側吸着部とを有し、前記内側吸着部と前記外側吸着部との間の環状領域及び前記外側吸着部の外周に隣接する領域の少なくとも一方の表面に凹部が形成されている、ウェーハ処理装置。
【請求項8】
前記内側吸着部と前記外側吸着部との間の環状領域及び前記外側吸着部の外周に隣接する領域の少なくとも一方に、流体を吐出又は吸引するための開口部が設けられている、請求項7に記載のウェーハ処理装置。
【請求項9】
前記吸着部が前記小径のウェーハを吸着保持しているときは、該小径のウェーハを吸着保持していない前記吸着部の部分が流体を吐出するように構成されている、請求項8に記載のウェーハ処理装置。
【請求項10】
前記内側吸着部と前記外側吸着部との間の環状領域に設けられた開口部の少なくとも前記ウェーハ近傍には多孔性物質が設けられている、請求項2、3、4、5、6、8又は9に記載のウェーハ処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−135132(P2009−135132A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−307597(P2007−307597)
【出願日】平成19年11月28日(2007.11.28)
【出願人】(000151494)株式会社東京精密 (592)
【Fターム(参考)】