説明

ウォッシュコート被覆粒子状物質フィルタ基材

内燃機関用の粒子状物質フィルタ基材であって、前記フィルタ基材が、少なくとも部分的にウォッシュコートにより被覆されてなり、前記ウォッシュコートが、少なくとも3.50gcm−3の密度を有する比較的高密度な材料を含んでなるものである、粒子状物質フィルタ基材。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は、ディーゼル機関(「機関」はエンジンとも云う)等の内燃機関用の粒子状物質フィルタに関するものであり、特に、ウォッシュコートにより被覆された粒子状物質フィルタ基材に関する。
【0002】
ディーゼル機関を含む内燃機関からの排出物は、世界中の政府により制定さたレギュレーションによって制限されている。オリジナル機器メーカー(OEMメーカー)は、機関設計と排気ガスの後処理との組み合わせにより、これらのレギュレーション要件を満たすよう研究を重ねている。排気ガスの後処理を実施するために使用される排気システムは、通常、このようなレギュレーションにより制限される排気ガス種の割合を減少させる所定の反応を行うように設計された一連の触媒及び/又はフィルタを備えてなる。法律により制限される排気ガス種には、窒素酸化物(NOx)、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、及び粒子状物質(PM)が含まれる。
【0003】
このような排気ガス種を処理するために用いられる排気システムの構成部材の一つは、粒子状物質フィルタ基材である。典型的には、フィルタにトラップされたPMは、能動的又は受動的に燃焼される。受動燃焼の一形態としては、EP341832号に記載されるように、トラップされたPMを二酸化窒素中で燃焼させるものである。二酸化窒素中でのPMの燃焼は、酸素中での燃焼より実質的に低い温度(>550℃と比較して400℃未満)で行われる。二酸化窒素を発生させるために便利な方法は、フィルタの上流に設置された適切な酸化触媒において、排気ガス中の窒素酸化物を酸化させることである。この種の装置は、連続再生トラップすなわちCRT(登録商標)としてジョンソンマッセイ社から市販されている。
【0004】
フィルタの能動再生の一形態としては、断続的に追加の炭化水素燃料を排気ガスに導入し、この燃料を燃焼させて、フィルタの温度を上昇させる、ことである。好適な燃焼促進触媒でフィルタを被覆することにより、フィルタそれ自体において、追加の炭化水素燃料を効果的に燃焼させることができる。好適な触媒フィルタは、触媒化煤フィルタ又はCSFとしばしば称される。
【0005】
能動再生に際して、十分な速度でPMが除去(燃焼)されるように、CSFはおよそ600℃の温度に達することが必要な場合がある。しかしながら、能動再生工程において、排出ガス流が低い期間が生じた場合、例えば、機関/車両がアイドリング状態となっている場合、減少したガス流がCSFからの熱除去を抑制してしまう。このため、フィルタのある部分が1000℃超過の温度に達してしまうことがある(図1参照。図面上部がCSFの吸気口、図面下部がCSFの排気口。影が薄くなるほど高い温度を示す)。このような高温は2つの重大な問題を引き起こす可能性がある。第一に、触媒が焼結してその表面積が減少することにより、触媒活性が失われる場合がある。第二に、高温度勾配が基材に生じ、これにより熱膨張の違いから機械的ストレスの原因となる場合がある。極端な状況下では、温度勾配とストレスによって基材に亀裂が入りCSFの完全性が損なわれてしまうこともあり得る。したがって、CSFの能動再生を制御し、CSFが、PMを除去できる十分に高い温度であって、且つこの温度が触媒及び/又はフィルタ基材に有害なダメージを与えることのないようにすることが、課題となる。
【0006】
フィルタがこのように有害な高温に達することがないように、重量の大きいフィルタ基材を選択することができる。フィルタ基材における温度変化は、準断熱システムという想定のもとで、以下の(1)式により表すことができる。
ΔT = バルク体積熱容量 × Q/フィルタの質量 (1)
[上記式中、係数Qはフィルタに付着した煤の質量に比例する。]
【0007】
したがって、フィルタの質量が増加すれば、ΔTは減少する。
【0008】
しかし、例えばコーディエライトウォールフローフィルタの質量を増加させると材料の有する気孔の数が少なくなり、これによりシステムにおける背圧が上昇してしまい好ましくない。背圧が上昇すれば燃料の消費量が増加し、更に頻繁に能動再生を行う必要性さえ生じる。
【0009】
US6、827、909B1により、以下の方法が知られている。すなわち、この方法において、フロースルーモノリス基材の下流領域を厚さの大きいウォッシュコートにより被覆して基材の熱質量を増加させる。これによって、より低い排気ガス温度を生み出す、操作条件のための熱を「貯蔵する」ことが可能となる。このため、このような温度状態においてモノリス基材に装填された触媒の活性が維持される。基材の上流領域は比較的小さい熱質量を有するため、この領域はより迅速に活性温度に達することができる。しかし、厚さの大きいウォッシュコートは、EP1379322号で考察されているように、システム内の背圧を上昇させてしまうため望ましくない。
【発明の概要】
【0010】
本件発明者等は、より大きい質量を有するフィルタ基材やより大きい厚さを有するウォッシュコートの使用において観察されるほど背圧を上昇させることなく、選択的にフィルタ基材の質量を増加させる手段を見出した。
【0011】
第1の態様によれば、本発明は内燃機関用の粒子状物質フィルタ基材であって、前記フィルタ基材が、少なくとも部分的にウォッシュコートにより被覆されてなり、前記ウォッシュコートが、少なくとも3.50gcm−3の密度を有する比較的高密度な材料を含んでなるものである粒子状物質フィルタ基材を提供する。
【0012】
本発明は多くの有用な利点を有する。第一の利点は、カスタムフィルタ基材の開発と製造にかかるコストの何分の1かで、上述のような付随する問題を生じることなく、当業者の設計選択肢を増やすことで熱質量の増加とフィルタの気孔率という競合する問題を調和させる点にある。フィルタ基材にウォッシュコートを施すことにより、基材の気孔率は減少してしまう。しかしながら、フィルタ基材の気孔寸法に応じたウォッシュコート材料の適切な粒子寸法を選択することにより、当業者は気孔ブロッキングを減少させるとともに背圧を実質的に増加させないことができる。例えば、フィルタの気孔ブロッキングを防止するためには、15μm未満、例えば10μm未満、例えば5μm未満の粒子寸法D90を有するウォッシュコートを使用することが好ましい。
【0013】
本発明の第2の利点は、フィルタ基材の煤質量の極限値を高めることができる点にある。煤質量の極限値とは、フィルタを再生するべく能動再生が必要となる時点までにフィルタにトラップされ得る煤の質量である。煤質量の極限値がフィルタにおいて超過してしまうと、煤の燃焼によりフィルタがダメージを被る場合がある。しかしながら、フィルタの熱質量を増加させることによって、能動再生が必要となる時点までにフィルタにトラップされる煤の質量を増加させることができる。能動再生の頻度が少なくなれば、燃料の節約となる。
【0014】
第3の利点は、より標準的な被覆厚さを有しつつ、より高い熱質量を有するウォッシュコートを提供できる点にある。これは、本発明のウォッシュコート材料が、従来のウォッシュコート材料より密度が高いためである。このように、より標準的な被覆厚さを有するウォッシュコートの使用が可能となるため、本発明は、熱質量の増加を目的として厚さの大きいコートを使用することに相関して生じる背圧の問題を抑制または回避する。
【0015】
第4の利点は、フィルタの質量を増加させることにより、フィルタ及び、もし存在する場合は触媒が、ΔT(上記式(1)参照)の急激な上昇によるダメージを受け難くなるということである。
【0016】
本発明において使用される比較的高密度な材料は、高密度化アルファアミナ、高密度化ランタン、高密度化セリウム酸化物II、高密度化セリウム酸化物III、及び高密度化ジルコニアからなる群から選択される耐熱酸化物であり得る。このような材料に共通する性質は、小さい表面積、耐熱性、及びガラス質コンシステンシーである。これらの材料はまた「溶融」されたものとして知られている。例えば、溶融ジルコニアは、5.90gcm−3の密度を有し、高密度化アルファアミナは3.97gcm−3の密度を有し、高密度化ランタンは6.5gcm−3の密度を有し、高密度化セリア(セリウム酸化物II)は7.1gcm−3の密度を有する。本発明の一態様において、少なくとも3.50gcm−3の密度を有する材料であれば、いずれの材料でも適用可能である。排気システムの構成部材であるウォッシュコートに標準的に使用される材料は、通常1.00g/cm未満のかさ密度、例えばガンマアルミナであれば0.63g/cm未満のかさ密度を有している。
【0017】
本発明での使用に適したフィルタは、一般に炭化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、チタン酸アルミニウム、アルミナ、焼結金属、コーディエライト、ムライトポルサイト、Al/Fe、Al/Ni、又はBC/Fe等の触媒作用物質、又はこれらの組み合わせを含む種々のセラミック材料から構成することができる。本発明で使用されるフィルタは、例えばEP1276549号に記載のタイプのような部分的に金属製のフィルタであってもよいし、又はEP1057519号に記載のような蛇行流路を有するチャネルを備えた基材であってもよい。
【0018】
一の実施態様において、実質的に全体の長さLの前記基材が、前記比較的高密度な材料を含んでなるウォッシュコートにより被覆されてなる。
【0019】
図1を参照して、能動再生の間に達し得る温度の勾配を説明する。図1は排気ガス流量が低い期間のCSF能動再生コンピュータモデルによる図である。フィルタの後部が図面の下部に向かうにつれて非常に高温に達しており、したがってフィルタの後部を含むこの領域が、本発明によるウォッシュコートにより付与されるより高い熱質量を有する領域として最適であることがわかる。
【0020】
したがって、一の実施態様において、前記基材の第1端部から前記基材の全長Lの3分の2までの実質的に均一な長さの領域が、前記比較的高密度な材料を含んでなるウォッシュコートにより被覆されてなる。この後者の実施態様によれば、前記基材の第2端部から前記基材の全長Lの少なくとも3分の1、例えば3分の2までの実質的に均一な長さの領域が、3.50gcm−3未満の密度を有する比較的低密度な材料を含んでなるウォッシュコートにより被覆されてなる。好ましくは、比較的高密度な材料の領域と比較的低密度な材料の領域は、実質的に全く重複しないものである。
【0021】
実際には、比較的低密度な材料により被覆されたフィルタ基材の端部が上流側に設置される。この配置は、比較的低密度な材料を含んでなる領域がより加熱されやすく、したがってフィルタ全体が能動再生に適したライトオフ温度により迅速に達することができるという点で有利である。後方領域(少なくとも長さLの3分の1、例えば長さLの3分の2まで)の比較的高密度な材料は、フィルタが比較的低い排気ガス温度を受けている間、より効果的に熱をフィルタ基材に保持することができる。このことは、フィルタを能動的に再生するためのエネルギ、すなわちフィルタにトラップされた煤を燃焼させるためのエネルギを少なくすることとなり、燃料を節約できる、という点で有利である。更に、下流領域のフィルタの質量が増加しているため、温度の急激な上昇を原因とするフィルタへのダメージを回避することができる(式(1)より)。
【0022】
更に図1を参照すると、フィルタの中央部の方がフィルタの縁部より高い温度になりやすいことが明らかに示されている。したがって、更なる実施態様においては、フィルタの全長に亘って、又は基材の後方端部からフィルタの全長の少なくとも3分の1に亘って前方に延出する部分において、比較的高い熱質量のウォッシュコートが基材の軸方向領域に塗布されている。フィルタの残りの部分は通常のウォッシュコート組成物により被覆することができる。
【0023】
比較的高密度な材料を含有するウォッシュコートが、その被覆厚さを必ずしも増加させずにコートの熱質量を増加させることができるという事実を説明するために、以下の具体例を用意した。すなわち、セラミック製のウォール-フローフィルタにおいて、その一方の端部からフィルタの長さの3分の2の領域を通常の0.6gin−3のアルミナ系ウォッシュコートにより被覆し、残りの3分の1を1.8gin−3の溶融ジルコニアを含有するウォッシュコートにより被覆した。両者の被覆厚さは同じとした。
【0024】
本発明による領域を分けられた実施態様において、通常のウォッシュコート材料を含有する領域は、0.1〜1.0gin−3のウォッシュコート荷重を有することができ、比較的高密度な材料を含有する領域は<1.0gin−3<4.0gin−3であるウォッシュコート充填を有することができる。被覆工程は、EP1 064 094号に開示された方法を含むそれ自体周知の方法により実施できる。
【0025】
触媒活性金属又は触媒活性金属化合物を含有するフィルタ基材は、CSFの触媒化煤フィルタとして知られており、一実施態様において、前記又は各ウォッシュコート材料は、例えばプラチナ、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、及びこれらのうち2以上の組み合わせからなる1以上の白金族金属等の触媒活性金属又は触媒活性金属化合物を担持してなる。比較的高密度な材料は、触媒活性金属又は触媒活性金属化合物の担体として作用してもよいし、しなくてもよい。比較的高密度な材料は特に大きい表面積を有するものではないため、特定の実施態様において、触媒活性金属又は触媒活性金属化合物の担体として使用されるものではない。比較的高密度な材料が担体として使用されない場合、ウォッシュコートは、担体として作用する少なくとも一つの追加のウォッシュコート材料を含んでなる。このような少なくとも一つの追加のウォッシュコート材料は、セリア、チタニア、セリア−ジルコニア、アルミナ、シリカ−アルミナ、又はゼオライト等の「従来の」比較的大きい表面積を有する担体材料であってよい。
【0026】
第二の態様によれば、本発明は、本発明によるフィルタ基材を備えてなるリーンバーン内燃機関用の排気システムを提供する。
【0027】
第三の態様によれば、本発明は、リーンバーン内燃機関と本発明による排気システムを備えてなる装置を提供する。一の実施態様によれば、リーンバーン内燃機関が、ディーゼル(圧縮点火)機関である。
【0028】
実際には、車両排気システムのための触媒構成部材を備えてなる本発明の実施例において、当該構成部材の基材の各部を被覆するために使用される材料は、存在するいずれの触媒の担体としても作用することができる。或いは、基材の各部の熱質量を増加させるために使用される材料は、存在するいずれの触媒の担体として作用しなくてもよい。更に、基材の各部の熱質量を増加させるように行われる被覆を補助するために、追加の材料が必要な場合があり得る。
【0029】
本発明がより十分に理解されるように、以下の図面を参照する。
【0030】
図1は、排気ガスの流量が低い期間における能動再生中のCSFの温度分布を示す図。
【0031】
図2は、最初の試験で600m/時のガス流量のフローベンチにおいて測定された、周知質量の標準CSFコートにより被覆された5.66×6インチのDPF基材と、3倍の質量の高密度CSFコートにより被覆された5.66×6インチのDPF基材に対する圧力損失の結果を示すグラフである。
【0032】
図3は、触媒化煤フィルタの後面から30mmの位置で測定した内部温度を時間に対してプロットしたグラフであって、能動フィルタ再生中にディーゼル機関がアイドリング状態に戻ったときのピーク温度を低減させるという高密度ウォッシュコート材料の利点を示すグラフである。
【0033】
図2を参照すると、比較的高密度なウォッシュコート材料は、「標準的な」密度のウォッシュコート材料に比較して、統計的有意的にみて、CSF内の背圧に影響を与えないことが理解される。
【0034】
図3は、ベンチを搭載した2.0リットルターボディーゼル機関において実施された実験の結果を示す。5.66×6インチのコーエディライト煤フィルタの乾燥及び焼成後、このフィルタを溶融ジルコニアウォッシュコート(D90<5μm)により均一に被覆し、次いで白金塩溶液に50gft−3Ptまで均一に含浸させた。また、溶融ジルコニアの代わりにアルミナとCeZrO混合酸化物の混合ウォッシュコートを使用した他は、同様にして(被覆厚さ等を含む)比較例の触媒化煤フィルタが用意された。
【0035】
これらの触媒化煤フィルタが各々ベンチ搭載機関の排気システムに挿入された後、機関を所定のサイクルで回転させ、5.9gl−1の煤充填を実現した。次に、機関を比較的ハードな使用段階を含む再現可能なサイクルで回転させて比較的高い排気ガス温度を実現した。フィルタの中央後部における温度が、150秒で400℃(フィルタの後面から30mm離して配置した熱電対プローブを使用して測定)に達したため、機関を燃料噴射後運転にスイッチさせた。これにより、未燃焼炭化水素が少なくとも一つの機関シリンダから排出されて排気ガス中の炭化水素含有量が増加する。未燃焼炭化水素は触媒フィルタにおいて燃焼されるため、フィルタの温度が上昇し、これによりフィルタに保持された煤の燃焼が更に促進される。このような触媒化煤フィルタの能動再生のための手順は当業者には周知である。例えば、典型的な再生の頻度は、車両が約5000kmの走行距離に達するごとに1回である。
【0036】
およそ180秒で目標温度である600℃の煤燃焼温度にフィルタが達したため、試験の残りの部分においては機関回転数をアイドリング状態になるまで下げて、能動フィルタ再生の「望ましくないケース」をシミュレートした。
【0037】
およそ190秒で、比較例のコートを含む触媒化煤フィルタの温度は、フィルタにダメージを与え得るおよそ1000℃に達する。これに対して、溶融ジルコニアウォッシュコートを使用したテスト走行のピーク温度は、比較例のコートのピーク温度より98℃低い。
【0038】
本明細書で引用された各文献は、その全内容を参照によりここに組み入れたものとする。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】図1は、排気ガスの流量が低い期間における能動再生中のCSFの温度分布を示す。
【図2】図2は、標準CSFコートにより被覆されたDPF基材と、3倍の質量の高密度CSFコートにより被覆されたDPF基材に対する圧力損失の結果を示すグラフである。
【図3】図3は、ベンチを搭載した2.0リットルターボディーゼル機関において実施された実験の結果を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関用の粒子状物質フィルタ基材であって、
前記フィルタ基材が、少なくとも部分的にウォッシュコートにより被覆されてなり、
前記ウォッシュコートが、少なくとも3.50gcm−3の密度を有する比較的高密度な材料を含んでなるものである、粒子状物質フィルタ基材。
【請求項2】
前記比較的高密度な材料が、高密度化アルファアルミナ、高密度化ランタン、高密度化セリウム酸化物II、高密度化セリウム酸化物III、及び高密度化ジルコニアからなる群から選択されてなるものである、請求項1に記載の粒子状物質フィルタ基材。
【請求項3】
実質的に全体の長さLの前記基材が、比較的高密度な材料を含んでなるウォッシュコートにより被覆されてなる、請求項1又は2に記載の粒子状物質フィルタ基材。
【請求項4】
前記基材の第1端部から前記基材の全長Lの3分の2までの実質的に均一な長さの領域が、前記比較的高密度な材料を含んでなるウォッシュコートにより被覆されてなる、請求項1又は2に記載の粒子状物質フィルタ基材。
【請求項5】
前記基材の第2端部から前記基材の全長Lの少なくとも3分の1の実質的に均一な長さの領域が、3.50gcm−3未満の密度を有する比較的低密度な材料を含んでなるウォッシュコートにより被覆されてなる、請求項4に記載の粒子状物質フィルタ基材。
【請求項6】
前記又は各ウォッシュコートが、触媒活性金属又は触媒活性金属化合物を担持してなる、請求項1〜5の何れか一項に記載の粒子状物質フィルタ基材。
【請求項7】
前記比較的低密度なウォッシュコートの材料のみが、触媒活性金属又は触媒活性金属化合物を担持してなる、請求項5に記載の粒子状物質フィルタ基材。
【請求項8】
前記触媒活性金属又は触媒活性金属化合物が白金族金属を含んでなるものである、請求項6又は7に記載の粒子状物質フィルタ基材。
【請求項9】
請求項1〜8の何れか一項に記載の粒子状物質フィルタ基材を備えてなる、リーンバーン内燃機関用の排気システム。
【請求項10】
リーンバーン内燃機関と、請求項9に記載の排気システムを備えてなる、装置。
【請求項11】
前記リーンバーン内燃機関が、ディーゼル(圧縮点火)機関である、請求項10に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2010−504463(P2010−504463A)
【公表日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−528792(P2009−528792)
【出願日】平成19年7月2日(2007.7.2)
【国際出願番号】PCT/GB2007/050371
【国際公開番号】WO2008/035111
【国際公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(590004718)ジョンソン、マッセイ、パブリック、リミテッド、カンパニー (152)
【氏名又は名称原語表記】JOHNSON MATTHEY PUBLIC LIMITED COMPANY
【Fターム(参考)】