説明

エア操作弁

【課題】弁部と弁座の着座時の衝撃による材料組織の剥離により発生するパーティクルの被制御流体への混入を抑制し、被制御流体の高度な清浄度を維持することができるエア操作弁を提供する。
【解決手段】弁座23を形成した弁室20を有する弁室ボディ部11と、弁座をシールする弁部31と弁室内にダイヤフラム部40を備える弁機構体30と、作動エアにより弁機構体を進退させて弁座を開閉駆動制御する駆動機構体90を収容するハウジングボディ部12とを備え、駆動機構体は、第1ピストン部50と、第1ピストン部を付勢する第1ばね81と、ハウジングボディ部内に摺動可能に収容され、第1ピストン部を内部に摺動可能に収容するとともに第1ピストン部を押圧する第2ピストン部70と、第2ピストン部を付勢する第2ばね82とを備え、第2ばねのばね荷重を第1ばねのばね荷重よりも大とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はエア操作弁に関し、特に弁座と弁部との着座時に生じるパーティクルの発生を抑制するエア操作弁に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体の製造等において、シリコンウエハの洗浄用の純水やエッチング処理用の薬液等の流体には極めて高い清浄度が求められる。具体的には、半導体の大規模集積化、加工の微細化を見据えた次世代半導体のロードマップにおいては回路パターンの配線幅を20nm以下とすることが目標とされている。そこで、20nm以上のパーティクルが流体に混入することは、製品の歩留まりに大きな影響を与える。このことから、流体の清浄度を維持しながら流通させる部材が大きな意味を持つ。
【0003】
例えば、従前構造のエア操作弁は図9に開示される(特許文献1等参照)。同エア操作弁100は、被制御流体の流入部121及び流出部122と、流入部及び流出部の間に弁座123を形成した弁室120を有する弁室ボディ部111、弁座123を進退自在にシールする弁部131と弁室120内に装着されたダイヤフラム部140とを備える弁機構体130を備える。エアポート191から流出入する作動エアにより弁機構体130を進退させて弁座123の開閉を駆動制御する駆動機構体190を弁室ボディ部111上のハウジングボディ部112内に収容している。駆動機構体190は、弁機構体130に接続されエアポート191から流入する作動エアを受ける受圧部156を有するピストン部150と、ピストン部150を弁座123側に付勢するばね180を備える。図中、符号114は呼吸穴、116はピストン空間部である。
【0004】
図9のエア操作弁は、弁部が弁座から離れて被制御流体が流通している状態である。ここで、エアポート191からの作動エアの供給圧力を低下することにより、ピストン150の受圧部156に加わる圧力が低下する。結果、ばねの付勢力が流入する作動エアの圧力に勝り、ピストン150は降下する。こうして、弁機構体130を通じて弁部131は弁座123に着座する。
【0005】
弁部を閉状態(着座状態)にする力は専らばねの付勢力となる。弁部を弁座から開方向(離座)へ上昇させる作用は、ピストン直下に流入する作動エアの空気圧の他、弁部、ダイヤフラムの膜部分に加わる被制御流体の圧力も加わる。そこで、弁部を閉状態とするためには、被制御流体が弁機構体に加える力よりも大とするばね荷重のばねを選択する必要がある。
【0006】
このため、被制御流体の圧力が高くなるほど、ばね荷重の大きなばねを使用する必要がある。しかし、ばね荷重の大きなばねの付勢力により弁部を弁座に着座させることになるため、弁部が弁座に着座するときの衝撃により弁部あるいは弁座の材料組織が剥離するおそれがある。
【0007】
そこで、弁部着座時の衝撃を緩和する構造が提案されている(特許文献2参照)。同特許文献2のエア操作弁によると、ゴムクッション等の緩衝部材が弁部に接続されたピストンの下部に介在される。エアポートからの供給される作動エアの供給圧力が変化してピストンが降下する場合、前記の緩衝部材がピストンとその下部のボディブロックに挟まれて圧迫変形する。そこで、弁部が弁座へ着座するときの衝撃が一時的に緩和される。その後、ピストンの降下に伴い、さらに緩衝部材の変形が進み、ついに弁部の着座が完了する。
【0008】
特許文献2は、操作弁自体から発生するパーティクルの抑制に一定の効果を発揮する。しかし、前記のとおりピストンの下部に介在した緩衝部材の変形を伴う。また、緩衝部材の使用に伴い同緩衝部材に永久歪みが生じると考えられる。それゆえ、動作時における緩衝部材の効果の再現性が悪くなりやすい。加えて、特許文献2の構造であっても、被制御流体の圧力に応じたばね荷重の大きなばねを使用しなければならない。また、緩衝部材により減少する分の荷重を追加する必要もあるため、大きなばね荷重のばねを使用する必要がある。そして、ばね荷重を大きくしたばねの付勢力により弁部を弁座に着座させることになる。このことから、弁部と弁座の着座時の衝撃による組織の剥離のおそれが依然として残っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許3590572号公報
【特許文献2】特開2005−233298号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、前記の点に鑑みなされたものであり、弁部と弁座の着座時の衝撃により弁部あるいは弁座の材料組織の剥離に伴うパーティクルの被制御流体への混入を抑制し、被制御流体の高度な清浄度を維持することができるエア操作弁を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
すなわち、請求項1の発明は、被制御流体の流入部と、前記被制御流体の流出部と、前記流入部と前記流出部の間に弁座を形成した弁室を有する弁室ボディ部と、前記弁座を進退自在にシールするシール部を有する弁部と、前記シール部側と逆側に形成され前記弁室内に装着されたダイヤフラム部とを備える弁機構体と、エアポートから流出入する作動エアにより前記弁機構体を進退させることにより前記弁座の開閉を駆動制御する駆動機構体を収容するハウジングボディ部とを備え、前記駆動機構体は、前記弁機構体に接続され前記エアポートから流入する作動エアを受ける第1受圧部を有する第1ピストン部と、前記第1ピストン部を前記弁座側に付勢する第1ばねと、ハウジングボディ部内に摺動可能に収容され、前記第1ピストン部を内部に摺動可能に収容するとともに前記エアポートから流入する作動エアを受ける第2受圧部を有し前記第1ピストン部を押圧する第2ピストン部と、前記第2ピストン部を前記第1ピストン部側に付勢する第2ばねとを備え、前記第2ばねのばね荷重が前記第1ばねのばね荷重よりも大としており、前記エアポートからの作動エアの供給圧力が低下した場合において前記第1ばねの荷重が前記第1受圧部に生じた作動エアの上昇力に抗することにより、前記第1ピストン部が前記第2ピストン部よりも先行して降下し、その後、前記第2ピストン部が前記第1ピストン部よりも遅延して降下することにより前記第2ピストンが前記第1ピストン部を弁座方向に付勢して、前記着座状態における前記弁部と前記弁座とのシール強度を高める構成としたことを特徴とするエア操作弁に係る。
【0012】
請求項2の発明は、前記第1ピストン部と前記第2ピストン部との間に緩衝部材が介在されている請求項1に記載のエア操作弁に係る。
【0013】
請求項3の発明は、前記弁座に着座する前記弁部のシール部が平面状である請求項1に記載のエア操作弁に係る。
【0014】
請求項4の発明は、前記弁部が、前記弁機構体の前進方向に被制御流体の流体圧力を受ける受圧部を有する請求項1に記載のエア操作弁に係る。
【0015】
請求項5の発明は、前記弁部のシール部が前記弁座に着座してシールする前記弁座の直径距離(SD)が、前記ダイヤフラム部の可動膜部最大径と可動膜部最小径を二分した位置における直径距離(MD)よりも大きくもしくは同じ大きさに形成されている請求項1に記載のエア操作弁に係る。
【0016】
請求項6の発明は、前記エアポートと前記ハウジングボディ部内のピストン空間部との間に、作動エアの絞り部が備えられる請求項1に記載のエア操作弁に係る。
【発明の効果】
【0017】
請求項1の発明に係るエア操作弁によると、被制御流体の流入部と、前記被制御流体の流出部と、前記流入部と前記流出部の間に弁座を形成した弁室を有する弁室ボディ部と、前記弁座を進退自在にシールするシール部を有する弁部と、前記シール部側と逆側に形成され前記弁室内に装着されたダイヤフラム部とを備える弁機構体と、エアポートから流出入する作動エアにより前記弁機構体を進退させることにより前記弁座の開閉を駆動制御する駆動機構体を収容するハウジングボディ部とを備え、前記駆動機構体は、前記弁機構体に接続され前記エアポートから流入する作動エアを受ける第1受圧部を有する第1ピストン部と、前記第1ピストン部を前記弁座側に付勢する第1ばねと、ハウジングボディ部内に摺動可能に収容され、前記第1ピストン部を内部に摺動可能に収容するとともに前記エアポートから流入する作動エアを受ける第2受圧部を有し前記第1ピストン部を押圧する第2ピストン部と、前記第2ピストン部を前記第1ピストン部側に付勢する第2ばねとを備え、前記第2ばねのばね荷重が前記第1ばねのばね荷重よりも大としており、前記エアポートからの作動エアの供給圧力が低下した場合において前記第1ばねの荷重が前記第1受圧部に生じた作動エアの上昇力に抗することにより、前記第1ピストン部が前記第2ピストン部よりも先行して降下し、その後、前記第2ピストン部が前記第1ピストン部よりも遅延して降下することにより前記第2ピストンが前記第1ピストン部を弁座方向に付勢して、前記着座状態における前記弁部と前記弁座とのシール強度を高める構成としたため、弁部と弁座の着座時の衝撃により弁部あるいは弁座の材料組織が剥離して発生するパーティクルの被制御流体への混入を抑制し、被制御流体の高度な清浄度を維持することができる。また、弁部による弁座のシール力も備わるため、被制御流体の流通阻止性に影響を与えない。
【0018】
請求項2の発明に係るエア操作弁によると、請求項1に係る発明において、前記第1ピストン部と前記第2ピストン部との間に緩衝部材が介在されているため、第1ピストン部と第2ピストン部の接触時の衝撃が緩和される。同時に、第2ピストン部の降下時に、第1ピストン部に接続されている弁機構体の弁部に加わる衝撃も緩和される。
【0019】
請求項3の発明に係るエア操作弁によると、請求項1に係る発明において、前記弁座に着座する前記弁部のシール部が平面状であるため、シール部の平面のどの部分も弁座に着座可能となり弁座のシール性が確保される。
【0020】
請求項4の発明に係るエア操作弁によると、請求項1に係る発明において、前記弁部が、前記弁機構体の前進方向に被制御流体の流体圧力を受ける受圧部を有するため、弁機構体に生じる上向きの力とは逆の下向きの力が発生する。そこで、被制御流体の流体圧力を通じて弁機構体を下向きに作用させやすくなる。
【0021】
請求項5の発明に係るエア操作弁によると、請求項1に係る発明において、前記弁部のシール部が前記弁座に着座してシールする前記弁座の直径距離(SD)が、前記ダイヤフラム部の可動膜部最大径と可動膜部最小径を二分した位置における直径距離(MD)よりも大きくもしくは同じ大きさに形成されているため、被制御流体の流体圧力によりダイヤフラム部側が上向きに受ける力を弁部側が下向きに受ける力によって小さくすることができる。そのため、被制御流体の流体圧力により弁機構体が受ける力が小さくなり、弁体を弁座へ着座させるに際し、より小さなばね荷重の第1ばねが適用可能となる。
【0022】
請求項6の発明に係るエア操作弁によると、請求項1に係る発明において、前記エアポートと前記ハウジングボディ部内のピストン空間部との間に、作動エアの絞り部が備えられるため、作動エアの流入量及び流出量を減少させることができ、作動エア量の変化に伴う駆動機構体の急な動作を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施例に係るエア操作弁の第1縦断面図である。
【図2】同エア操作弁の第2縦断面図である。
【図3】同エア操作弁の第3縦断面図である。
【図4】同エア操作弁の第4縦断面図である。
【図5】第1ピストン部及び第2ピストン部の主要拡大断面図である。
【図6】弁部及び弁座の拡大断面図である。
【図7】緩衝部材の配置場所が異なる例の部分断面図である。
【図8】作動エアの絞り部を示す拡大断面図である。
【図9】従来のエア操作弁の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明として各図に開示するエア操作弁10は、主に半導体製造工場や半導体製造装置等の流体管路に配設される。エア操作弁10は流体管路を流れる純水や薬液等の被制御流体の流れを制御し、作動エアの供給制御に応じて被制御流体の流通を停止し、また再開する操作弁である。なお、開示のエア操作弁10においては、図示のとおり紙面左側(符号21)から右側(符号22)へ被制御流体を流通させる配置である。これとは逆に、紙面右側から左側へ被制御流体を流通させる配置とすることも可能である(図示せず)。エア操作弁10の接続の仕方は、配置場所の管路設計により適宜変更可能である。
【0025】
はじめに図1の全体断面図を用い、請求項1の発明に規定するエア操作弁10の構造を説明する。実施例のエア操作弁10は、被制御流体を流通させる弁室ボディ部11と、被制御流体の流通を停止可能とする弁機構体30と、弁機構体30の進退動作を行う駆動機構体90と、駆動機構体90を収容するハウジングボディ部12を備える。
【0026】
当該エア操作弁10は、超純水の他、フッ酸、過酸化水素水等の被制御流体に暴露される。そのため、前記の弁室ボディ部11、弁機構体30、駆動機構体90、及びハウジングボディ部12、あるいは少なくとも弁室ボディ部11及び弁機構体30は、耐蝕性及び耐薬品性の高いPTFE等のフッ素樹脂から形成される。実施例のエア操作弁はフッ素樹脂のブロックの切削により加工、形成される。
【0027】
弁室ボディ部11は被制御流体の流入部21及びその流出部22を備える。弁室ボディ部11の流入部21と流出部22の間に、弁座23を形成した弁室20が配される。
【0028】
弁機構体30は弁部31(弁体)とダイヤフラム部40を備える。本実施例の弁部31は台形錐形状であり、その下部に弁座23を進退自在にシール(密着)するシール部33が形成される。そして、請求項4の発明に規定するように、弁部31には、弁機構体30の前進方向(図6の矢印X方向を参照)に被制御流体の流体圧力を受ける受圧部32が備えられる。後記詳述するように、受圧部32が設けられていることにより、弁機構体30(ダイヤフラム部40の可動膜部41)に生じる上向きの力とは逆の下向きの力が発生する。そのため、被制御流体の流体圧力を通じて弁機構体30を下向きに作用させやすくなる。弁部31の中心には後出の第1ピストン部50の接続軸部53に接続される接続穴34が設けられる。
【0029】
ダイヤフラム部40は、ダイヤフラム面となる薄肉の可動膜部41と、可動膜部41の外周に配置される外周部42を有する。実施例の弁機構体30は弁部31とダイヤフラム部40を一体物として形成される。むろん、双方を別々に形成して事後的に接続する構成でもよい。外周部42は、弁室ボディ部11と弁室ボディ部の直上に配置される中間ボディ部13との間に挟着されて固定される。中間ボディ部13の上部にハウジングボディ部12が重ねられる。ハウジングボディ部12は内部にピストン空間部16を有し、エアポートにより作動エアの流出及び流入が可能となる。実施例では、エア操作弁10の外部とピストン空間部16は、作動エアの第1エアポート91と第2エアポート92により接続される。
【0030】
エアポート(第1エアポート91)から流入する作動エアの供給圧力を制御することにより弁機構体30を進退させて弁座23の開閉を駆動制御する駆動機構体90は、ハウジングボディ部12のピストン空間部16内に進退自在に収容される。第1エアポート91とハウジングボディ部12内のピストン空間部16との間に、細管路17が形成される。この細管路17は、請求項6の発明に規定するように、作動エアの絞り部となる。細管路17(絞り部)とすることにより、作動エアの流入量及び流出量を減少させることができる。そこで、作動エア量の変化に伴う駆動機構体90の急な動作を抑制することができる。第2エアポート92は通気路18を経由して、ピストン空間部16の上部に形成された第2ばね収容部19と通じている。ピストン空間部の上部の空気の抜け道となる。
【0031】
図1に加え図5の部分拡大断面図を用い駆動機構体90の構造を説明する。当該駆動機構体90は、第1ピストン部50及び該第1ピストン部を付勢する第1ばね81と、第1ピストン部を内側に摺動可能に収容する第2ピストン部70及び該第2ピストン部を付勢する第2ばね82とを備える2重のピストンの構造である。
【0032】
第1ピストン部50は、第1ピストン頭部51とピストン軸部52を有し、ピストン軸部52の先端に接続軸部53を備える。接続軸部53は弁機構体30の接続穴34に挿入され固定される。実施例の接続軸部53と接続穴34は螺着により接続される。第1ピストン部50の第1ピストン頭部51に、第1ばね載置部54が設けられる。当該第1ピストン部50を弁座23側に付勢する第1ばね81は、第1ばね載置部54に設置される。
【0033】
第1ピストン頭部51の上部はピストン当接部55であり、後記する第2ピストン部70と当接する部位である。第1ピストン頭部51の周囲は第1ピストン側面部57であり第2ピストン部70(後出のピストン内壁部73)に摺動可能に接する。第1ピストン側面部57の周囲に第1ピストン凹部58が形成され、第1ピストン凹部58にパッキン61が備えられる。パッキン61の形状は、第1ピストン部50の進退動作(昇降動作)の向きを考慮して選択される。実施例では断面逆V字状のパッキン(Vリング)である。第1ピストン頭部51の下部は第1ピストン受圧部56であり、第1エアポート91からハウジングボディ部12のピストン空間部16の内部に供給される作動エアの供給圧力を受ける。第1ピストン受圧部56の面積が当該第1ピストン部における作動エアの受圧面積である。
【0034】
実施例の第2ピストン部70は逆カップ形状からなり、第2ピストン部70の上部は第2ピストン頭部71であり、同第2ピストン部の周囲はピストン側部72として構成される。第2ピストン部70は、ハウジングボディ部12の内部、つまり、ピストン空間部16の内壁部12iに摺動可能に収容される。第2ピストン頭部71の上部に第2ばね載置部74が設けられ、当該第2ピストン部70を弁座23側に付勢する第2ばね82は、第2ばね載置部74に設置される。第2ばね82はハウジングボディ部12の上部に形成されたばね収容部19内に挿入されるため、第2ばねの取り付け位置は安定する。
【0035】
第2ピストン頭部71の下部はピストン押し当て部75であり、前記の第1ピストン部50を下方に押し当てる部位となる。ピストン側部72の内側のピストン内壁部73に第1ピストン部材50の第1ピストン側面部57が接する。ピストン側部72の外側となるピストン外壁部77に第2ピストン凹部78が形成され、第2ピストン凹部78にOリング等のパッキン62が備えられる。
【0036】
ピストン側部72の下端は第2ピストン受圧部76であり、第1エアポート91からハウジングボディ部12のピストン空間部16の内部に供給される作動エアの供給圧力を受ける。第2ピストン受圧部76の面積が当該第2ピストン部における作動エアの受圧面積である。第2ピストン頭部71に形成された通気孔84は、第2ピストン部70内の第2ピストン頭部71と第1ピストン頭部51により囲まれた空間の空気の抜け道である。
【0037】
第2エアポート92は、第2ばね収容部19、通気路18を経由してピストン空間部16の上部と接続されている。第2エアポート92を通じてピストン空間部16内の第2ピストン部70の上方の空気の流入量及び流出量を調整することができる。このため、前記の第1エアポート91から流入する作動エアの供給圧力の変化に伴う駆動機構体90の急な動作を効果的に緩和することができる。
【0038】
図示実施例では、請求項2の発明に規定するように、ばね載置部54にクッション性を有する緩衝部材60が置かれる。緩衝部材60はウレタンゴム、NBR、HNBR、シリコーンゴム、フッ素樹脂ゴム等の耐久性素材から形成されるOリング等である。緩衝部材60は、第1ピストン部50と第2ピストン部70との接触時の衝撃を緩和するために設けられる。さらに、緩衝部材60は第2ピストン部70が降下する際に、第1ピストン部50に接続されている弁機構体30の弁部31に加わる衝撃を緩和する役割を有する。図示のパッキン61,62,63,64も緩衝部材60と同様の材質からなる。
【0039】
図6は弁部31及び弁座23の主要部構造を示す拡大断面図である。同図に示され、請求項3の発明に規定するように、弁座23に着座する弁部31のシール部33は平面状に形成される。例えば、従来例のエア操作弁にて開示のポペット弁等の弁部の場合、弁部のシール部は斜めに形成されることが多い(図9参照)。この場合、弁機構体の進退に伴いシール面にわずかながら摩擦が生じやすい。
【0040】
これに対し、図示のとおり、弁座23に着座する弁部31のシール部33が平面状であるため、シール部33の平面のどの部分も弁座23に着座可能となる。また、後述するとおり、第1ピストン部50及び第2ピストン部70の押し下げ力を受けて弁部31のシール部33が弁座23に密着可能となる。それゆえ、弁座のシール性が確保され、同時にパーティクルの発生もより抑制される。
【0041】
さらに、図6に示すとおり、エア操作弁10においては、請求項5の発明に規定するように、弁部31のシール部33が弁座23に着座してシールする弁座23の直径距離SDは、ダイヤフラム部40の可動膜部41における可動膜部最大径L1と可動膜部最小径L2を二分した位置における直径距離MDよりも大きく形成される。また、前記の直径距離SD及び直径距離MDがほぼ同じ大きさとなる場合も含まれる。
【0042】
当該ダイヤフラム部40の下面側は弁室20に面している。ダイヤフラム部40は中間ボディ部13により弁室ボディ部11に固定される。特に図示実施例のダイヤフラム部40では、中間ボディ部13による固定の影響を受けて現実に可動可能となる膜部分は幾分少なくなる。そのため、可動膜部41において、その可動膜部最大径L1は中間ボディ部13と接する部分を除いて実際に可動できる部分の直径となる。また、ダイヤフラム部40の中心に弁部31が形成されていることから、弁部31の部分は可動膜部41の可動可能となる膜部分から除外され、可動膜部最小径L2が規定される。
【0043】
一般に、図示実施例や図9の従来例のような構造の操作弁では、被制御流体の流体圧力は流入部21側(一次側)及び流出部22側(二次側)の双方からダイヤフラム部40や弁部31等に加わる。当該構造の操作弁において、ダイヤフラム部40の可動膜部41は当然ながら流体圧力を受けて湾曲する。その際にダイヤフラム部の可動膜部41が圧力を受けると、可動膜部41の湾曲面に対して垂直に圧力が加わる。そこで、可動膜部41に作用する力は分散されて小さくなる。このように、湾曲したダイヤフラム部40の可動膜部41に力が作用する場合、経験上、そのダイヤフラム部の可動膜部の最大径L1と可動膜部の最小径L2を2分した位置における直径距離MDを、いわゆるダイヤフラム部40の可動膜部41の有効受圧径として考えることができる(前記特許文献1:日本国特許第3590572号等参照)。また、弁部31では、流出部22側(二次側)から流体圧力を受けた場合、該弁部31のシール部33と弁座23が当接する部分より外方(シール部33の外周縁)に加わる圧力は相殺される。そのため、直径距離MDと弁部31のシール部33の着座に伴いシールされる弁座23の直径距離SDを弁部の直径として考えることができる。そこで、直径距離MDと弁部31のシール部33の着座に伴いシールされる弁座23の直径距離SDとの大小が比較される。
【0044】
弁機構体30における弁部31の受圧部32及び可動膜部41は、エア操作弁10の開閉状態に影響されることなく、それぞれ同等の被制御流体の流体圧力を受ける。この点を踏まえ、図示では直径距離MDを基準として直径距離SDを直径距離MDよりも大(SD>MD)としている。すると、弁部31の受圧部32に加わる被制御流体の流体圧力も加わることから、被制御流体から弁部31の受圧部32に対する弁機構体30の前進方向(矢印X方向)に作用する下向きの力は、被制御流体からダイヤフラム部40の可動膜部41に弁機構体30の後退方向(矢印Y方向)に作用する上向きの力よりも大きくなる。
【0045】
結果的に、弁機構体における下向き(矢印X方向)の力の方が強くなることから、より小さなばね荷重の第1ばねを適用する場合であっても、十分に弁体を弁座へ着座させることが可能となる。第1ばねのばね荷重を小さくすることができるため、着座時の弁体と弁座との衝撃も小さくなる。
【0046】
また、直径距離MDを基準として直径距離SDを直径距離MDと等しい(SD=MD(SD≒MDも含む))とする場合(図示省略)、前述の被制御流体から弁部31の受圧部32に対して弁機構体30の前進方向(矢印X方向)に作用する下向きの力と被制御流体からダイヤフラム部40の可動膜部41に弁機構体30の後退方向(矢印Y方向)に作用する上向きの力はほぼ等しくなり釣り合う。このように弁機構体における上下方向の力の釣り合いにより、より小さなばね荷重の第1ばねを適用したとしても、十分に弁体を弁座へ着座させることが可能となる。SD=MD(SD≒MDも含む)の場合も同様に、結果的に第1ばねのばね荷重を小さくすることができるため、着座時の弁体と弁座との衝撃も小さくなる。
【0047】
図7の拡大断面図は緩衝部材60の配置を変更した例である。緩衝部材60は第1ピストン部50と第2ピストン部70との接触の衝撃を緩和するための部材であるため、互いのピストン部同士の接触箇所であれば特段限定されない。図7のように、緩衝部材60は、第1ピストン部50における第1ピストン頭部51の上部に当たるピストン当接部55と、第2ピストン部70における第2ピストン頭部71の下部に当たるピストン押し当て部75との間に介在される。むろん、エア操作弁に組み込まれるピストン部の形状、大きさ等により、緩衝部材60の介在場所や数は適宜となる。
【0048】
図8の拡大断面図は作動エアの絞り部の別形態である。図示のとおり、第1エアポート91内に、細孔93を有する板部材95が挿入される。板部材95を用いることにより、細管路17kよりもさらに作動エアが流通する口径を小さくすることができる。このため、作動エアの流入量及び流出量の抑制が可能となる。
【0049】
これより図1ないし図4、並びに図5を用い本発明のエア操作弁10における駆動機構体90の動作を説明する。なお、各所のパッキンや各部材間に生じる摩擦抵抗の影響については、説明が煩雑になるため省略した。
【0050】
図1では、第1エアポート91からハウジングボディ部12のピストン空間部16の内部に作動エアが流入してピストン空間部16内の作動エアの供給圧力が維持されている。作動エアは、第1ばね81及び第2ばね82の付勢力に抗する供給圧力としている。第1ピストン部50の第1ピストン受圧部56及び第2ピストン部70の第2ピストン受圧部76が供給される作動エアの供給圧力を受けることにより、第1ピストン部50及び第2ピストン部70はともに持ち上げられる。
【0051】
図1の場合、駆動機構体90の第1ピストン部50及び第2ピストン部70がともに上昇して後退位置にあるため、第1ピストン部50に接続されている弁機構体30の弁部31も第1ピストン部50の位置に連動して上昇し、弁部31は後退位置となる。従って、弁部31のシール部33は弁座23から離れるため、弁座23のシールは解除され、弁室20内の被制御流体の流通は確保される。
【0052】
図2では、第1エアポート91からピストン空間部16に供給される作動エアの供給圧力が前掲図1よりも低下した状態である。特に、本発明のエア操作弁10では、第2ピストン部70を付勢する第2ばね82のばね荷重は、第1ピストン部50を付勢する第1ばね81のばね荷重よりも大とする設定である。そこで、作動エアの供給圧力が低下したことによって、第1ばね81のばね荷重が第1ピストン部50の第1ピストン受圧部56に生じた作動エアの上昇力に抗することとなる。第1ばね81のばね荷重が作動エアの上昇力に勝り、まず、第1ピストン部50が第2ピストン部70よりも先行して降下を始める。
【0053】
第1ばね81のばね荷重は、「弁室20内を流通する被制御流体の流体圧力」と「弁機構体30における有効受圧面積」との積よりも、大きい荷重に設定される。被制御流体の流通時に流体圧力が弁体や可動膜部に加わった状態であっても、弁機構体30を降下させることができる。
【0054】
図3では、第1エアポート91からピストン空間部16に供給される作動エアの供給圧力が前掲図2よりも低下した状態である。図2の説明と同様に、作動エアの供給圧力の低下が進み、第1ばね81のばね荷重が第1ピストン受圧部56に生じた作動エアの上昇力に勝り、第1ピストン部50が第2ピストン部70よりも先行して降下し、次に、第2ばね82のばね荷重が第2ピストン受圧部76に生じた作動エアの上昇力に勝ることとなる。そして、第2ピストン部70が第1ピストン部50に遅延して降下し始める。そして、弁機構体30の弁部31のシール部33は弁座23に着座する。
【0055】
図4では、第1エアポート91からピストン空間部16に供給される作動エアの供給圧力が前掲図3よりも低下した状態である。引き続き第2ばね82のばね荷重により第2ピストン部70が降下して、第2ピストン部70のピストン押し当て部75が第1ピストン部50のピストン当接部55に接触する。さらに、第2ばね82の付勢力を伴って第2ピストン部70は降下し、第2ピストン部70が第1ピストン部50を弁座23の方向(下方)へ付勢する。
【0056】
図3,4では、第1ピストン部50に遅延して第2ピストン部70が降下し始めてから弁機構体30の弁部31のシール部33が弁座23に着座し、第1ピストン部50及び第2ピストン部70の両方が弁部31を弁座23側へ付勢している順番である。むろん、当該順序に限られず、第1ピストン部50が降下して弁機構体30の弁部31のシール部33が弁座23に着座し、その後、第1ピストン部50に遅延して第2ピストン部70が降下し始め、最終的に第1ピストン50及び第2ピストン70の双方が弁部31を弁座23側へ付勢する場合もある。
【0057】
第1ピストン部50の降下に伴い弁部31(シール部33)が弁座23に着座するときのシール力は、主に第1ばね81の付勢力である(図3参照)。第2ばね82のばね荷重は第1ばね81よりも大に設定されているため、第2ピストン部70の降下により第1ピストン部50が受ける下方への力が増加するとき、弁部31は第1ばね81の付勢力に加えて第2ばね82の付勢力も受ける。すなわち、弁部31はより強い降下方向の力を受けるため、弁部31の着座状態においては弁部31と弁座23のシール強度がより高められる。弁部31と弁座23との間に必要なシール力とは、被制御流体を押し留めるとともに、弁部31のシール部33を弁座23に押圧し続けるために必要となる荷重である。そこで、このシール力は、第1ばね81のばね荷重と第2ばね82のばね荷重の合計の荷重に相当する。
【0058】
例えば図9に示した従前のエア操作弁の場合、弁部を着座状態とし、かつ弁座の十分なシール性を維持し続けるため、被制御流体が弁機構体に加える力よりも大とするばね荷重のばねを選択する必要がある。このため、作動エアの供給制御に伴いピストンが降下する際の弁部と弁座の着座時の衝撃が不可避であった。
【0059】
本発明の実施例に開示の構造にあっては、第1ピストン部50を付勢する第1ばね81は、弁部を着座状態とするために必要な程度としつつ被制御流体の流体圧力よりも高めたばね荷重である。この場合、第1ピストン部50を付勢する第1ばね81のばね加重は作動エアの供給圧力の低下に反応できればよい荷重となるので、特段強力なばね荷重である必要はない。弁体31は第1ばね81によりいったん弱い付勢力により弁座23に着座する。このため、閉弁時の着座の衝突による材料組織の剥離により発生するパーティクルの被制御流体への混入が抑制される。続いて、第1ピストン部50に遅延して降下する第2ピストン部70の降下圧力(第2ばね82の付勢力)も付加される。この時点で、両ピストンの付勢力が加算され弁部31が弁座23を押圧するシール力が得られる。このことから、被制御流体の流通停止に効果を発揮する。
【0060】
すなわち、ピストン部とその付勢に用いるばねを2重としたことにより、弁部の着座に必要なばねの付勢力と、弁座のシール性能を高めるために必要なばねの付勢力に分けることができる。弁部と弁座の着座状態の後にシール力を高める付勢力(荷重)が加わったとしても、既に着座状態であることからの双方の衝突はなく、パーティクルは発生しない。よって、エア操作弁の着座の衝突による材料組織の剥離によるパーティクル発生の低減に大きく貢献することができる。
【実施例】
【0061】
発明者は、エア操作弁を試作し、一連の図示し詳述した本発明の構成が有効であることを検証した。当該試作品において、第1ピストン部の第1ピストン受圧部の面積は1.64cm2、第2ピストン部の第2ピストン受圧部の面積は1.13cm2、弁機構体の受圧面積は0.56cm2、弁部が着座してシールする弁座の直径距離SDは8.8mm、ダイヤフラム部の可動膜部における可動膜部最大径と可動膜部最小径を二分した位置における直径距離MDは8.5mmであった。第1ピストン部を付勢する第1ばねを44Nのばね荷重とし、第2ピストン部を付勢する第2ばねを59Nのばね荷重とした。第1ピストン部、第2ピストン部はフッ素樹脂から切削し形成した。弁室ボディ部、ハウジングボディ部、及び中間ボディ部は目視の都合からアクリル樹脂から形成した。各部材を図示実施例のとおり組み立てた。
【0062】
試作品のエア操作弁を作動するに際し、流通させる被制御流体の流体圧力を500kPa、開弁状態の作動エアの供給圧力を550kPa、閉弁状態となる最終的な作動エアの供給圧力を0kPaとした。被制御流体は水とし、作動エアは空気とした。
【0063】
試作品のエア操作弁に作動エアを供給圧力550kPaで供給して第1ピストン部及び第2ピストン部(駆動機構体)を後退位置に押し上げ、弁機構体の弁部を弁座から離座し、このエア操作弁に被制御流体を流通した。次に、作動エアの供給を停止して供給圧力を500kPから0kPaに減少させた。この様子を目視(ビデオ撮影)により観察したところ、第1ピストン部の降下後に遅延して第2ピストン部が降下し、弁部が弁座に着座した後、第2ピストン部が第1ピストン部を押圧したことを確認した。
【0064】
従って、弁部の弁座への着座と、弁部によるシール性能向上の2点が実現することができた。むろん、本発明に規定する構成を具備する限り、当該実施例において試作した寸法以外でも当然に可能であり、例えば、被制御流体の流体圧力やピストン部の受圧面積、作動エア圧力等を勘案して、双方の荷重差に見合ったばねを選択することができる。
【符号の説明】
【0065】
10 エア操作弁
11 弁室ボディ部
12 ハウジングボディ部
13 中間ボディ部
16 ピストン空間部
17 細管路(絞り部)
20 弁室
21 流入部
22 流出部
23 弁座
30 弁機構体
31 弁部
32 受圧部
33 シール部
40 ダイヤフラム部
41 可動膜部
50 第1ピストン部
51 第1ピストン頭部
56 第1ピストン受圧部
60 緩衝部材
70 第2ピストン部
71 第2ピストン頭部
76 第2ピストン受圧部
81 第1ばね
82 第2ばね
90 駆動機構体
91 第1エアポート
92 第2エアポート
SD 弁部のシール部が弁座に着座してシールする弁座の直径距離
MD ダイヤフラム部の可動膜部における可動膜部最大径と可動膜部最小径を二分した位置における直径距離

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被制御流体の流入部と、前記被制御流体の流出部と、前記流入部と前記流出部の間に弁座を形成した弁室を有する弁室ボディ部と、
前記弁座を進退自在にシールするシール部を有する弁部と、前記シール部側と逆側に形成され前記弁室内に装着されたダイヤフラム部とを備える弁機構体と、
エアポートから流出入する作動エアにより前記弁機構体を進退させることにより前記弁座の開閉を駆動制御する駆動機構体を収容するハウジングボディ部とを備え、
前記駆動機構体は、前記弁機構体に接続され前記エアポートから流入する作動エアを受ける第1受圧部を有する第1ピストン部と、前記第1ピストン部を前記弁座側に付勢する第1ばねと、
ハウジングボディ部内に摺動可能に収容され、前記第1ピストン部を内部に摺動可能に収容するとともに前記エアポートから流入する作動エアを受ける第2受圧部を有し前記第1ピストン部を押圧する第2ピストン部と、前記第2ピストン部を前記第1ピストン部側に付勢する第2ばねとを備え、
前記第2ばねのばね荷重が前記第1ばねのばね荷重よりも大としており、
前記エアポートからの作動エアの供給圧力が低下した場合において前記第1ばねの荷重が前記第1受圧部に生じた作動エアの上昇力に抗することにより、前記第1ピストン部が前記第2ピストン部よりも先行して降下し、
その後、前記第2ピストン部が前記第1ピストン部よりも遅延して降下することにより前記第2ピストンが前記第1ピストン部を弁座方向に付勢して、前記着座状態における前記弁部と前記弁座とのシール強度を高める構成とした
ことを特徴とするエア操作弁。
【請求項2】
前記第1ピストン部と前記第2ピストン部との間に緩衝部材が介在されている請求項1に記載のエア操作弁。
【請求項3】
前記弁座に着座する前記弁部のシール部が平面状である請求項1に記載のエア操作弁。
【請求項4】
前記弁部が、前記弁機構体の前進方向に被制御流体の流体圧力を受ける受圧部を有する請求項1に記載のエア操作弁。
【請求項5】
前記弁部のシール部が前記弁座に着座してシールする前記弁座の直径距離(SD)が、前記ダイヤフラム部の可動膜部最大径と可動膜部最小径を二分した位置における直径距離(MD)よりも大きくもしくは同じ大きさに形成されている請求項1に記載のエア操作弁。
【請求項6】
前記エアポートと前記ハウジングボディ部内のピストン空間部との間に、作動エアの絞り部が備えられる請求項1に記載のエア操作弁。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−107695(P2012−107695A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−256732(P2010−256732)
【出願日】平成22年11月17日(2010.11.17)
【出願人】(000101514)アドバンス電気工業株式会社 (24)
【Fターム(参考)】