説明

エネルギー源を放出するための機構を有する手動装置内のエネルギー源用筐体

筐体は、エネルギー源(20)の頭部によって導入され、エネルギーの良好な伝送を保証する位置に押し込まれるエネルギー源(20)を受容するようになっている。筐体は、その外部からアクセス可能な機構のプッシャー要素(61)によって分与される筐体の内部に向かう横方向の運動を、エネルギー源(20)を放出するために、直角方向の運動に変換するための機構(60、61、62)を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス結合装置の燃焼室を充填するための伝送要素に連結されるガスカートリッジから、結合要素を駆動するピストンのための燃焼と駆動エネルギーとを引き出すガス結合装置において遭遇する問題に起因し、この要素は、概ねソレノイドバルブによって形成される。
【背景技術】
【0002】
可能性のあるガス結合装置は、例えば釘打ち機、ハンマー及びその他のステープラーである。
【0003】
これらの装置は、例えばカートリッジの出口取付部品内の導管に滑り込ませるフラップ、キャップ又はフォークのような、装置と一体になってこの筐体内に保持されるカートリッジを受容するための筐体を含む。
【0004】
操作中、カートリッジとソレノイドバルブとは、カートリッジと一体の接続アダプタによって密閉式に共に接続され、ソレノイドバルブと一体の中間入口取付部品にホック留めされる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、装置内の筐体からカートリッジを取外すことは操作者にとって問題を引き起こす。
【0006】
その結果発明者は、筐体からカートリッジを放出するための簡単な方法を見出すことを試み、かくして発明を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、最初にガス結合装置内のガスカートリッジ用の筐体に関し、筐体は、カートリッジの頭部によって導入され、カートリッジの頭部が結合装置のガス伝送要素にホック留めされる位置に押し込まれるカートリッジを受容するようになっていて、筐体は、筐体の外部からアクセス可能な機構のプッシャー要素によって分与される筐体の内部に向かう横方向の運動を、カートリッジを放出するために直角方向の運動に変換するための機構を含むことを特徴とする。
【0008】
放出機構は、好ましくは、伝送要素のプッシャーによって放出する方向に駆動され、カートリッジの頭部をホックから外すようになっているカラーを含む。
【0009】
プッシャーと放出カラーとはまた、好ましくは、楔効果によって協働するようになっている。
【0010】
本発明の好適な実施形態において、プッシャーは、カートリッジの周囲を廻るようになっているリングを含み、またカートリッジの周囲を廻るようになっている放出カラーは、カートリッジを駆動するための内部環状リムを含む。
【0011】
本発明が、ガス結合装置で遭遇する問題に起因することは、既に上述された。しかしながら出願人は、出願の範囲を単に結合装置のガスカートリッジの用途に限定しようとは考えていない。
【0012】
ガスカートリッジは、ガス燃焼装置のエネルギー源であり、ガス燃焼装置において密閉をカートリッジとガス伝送要素との間で保証しなければならない。実際に、本出願の発明は、例えば、非常な困難を伴わずに筐体から取外すことがまた可能であるに違いないバッテリーを用いて操作する電気式結合装置のように、その他のいかなる手動装置用のエネルギー源にも等しく適用される。
【0013】
その結果、本発明は、より一般的に手動装置のエネルギー源のための筐体に関し、筐体は、その頭部によって導入され、エネルギーの良好な伝送を保証する位置に押込まれるエネルギー源を受容するようになっており、筐体は、それが筐体の外部からアクセス可能な機構のプッシャー要素によって分与される筐体の内部に向かう横向きの運動を、エネルギー源を放出するために直角方向の運動に変換するための機構を含むことを特徴とする。
【0014】
本発明は添付図面を参照して、本発明のカートリッジ用筐体の好適な実施形態の以下の記述の助けによって、より容易に理解されるだろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
ここに述べられる要素は、以下のことをするようになっている。
i)手動のガス装置の燃焼室を充填するために、高圧ガスのカートリッジ20とソレノイドバルブ30とを、この場合の結合装置は、相互にホック留めし回転を固定することによって連結すること。
ii) カートリッジを筐体から放出するために、ソレノイドバルブからホックを外すこと。
【0016】
圧縮ガスで駆動されるピストンによって結合要素を連結するための結合装置は、結合要素を駆動するようになっているピストンそれ自体を駆動するために、ガスカートリッジ20から圧縮ガスが供給されるようになっている燃焼室を含む内燃エンジンを包含する。
【0017】
この特別な例示において、ソレノイドバルブ30と圧縮ガスのカートリッジ20とを接続するようになっている連結部材1が備えられる。
【0018】
概ね円筒形のカートリッジ20は、内部容器内に液体の状態で圧縮ガスを、及び内部容器と外部容器22との間に高圧ガスを備える。円形の縁部21は、カートリッジ20の端部の一方に、その外部円筒壁の継続部を形成する。内部容器に連結される雄の出口取付部品は、縁部21の内部に形成される皿形状部の中心に位置する基盤24によってカートリッジから突き出る。
【0019】
概ね円筒形のソレノイドバルブ30はその端部の一方に、ソレノイドバルブの内部で出口取付部品(示されていない)に連結される入口取付部品を備える。
【0020】
入口取付部品は、この場合、雄の取付部品である。
【0021】
連結部材1は、アダプタ2とスカート3と中間取付部品4と密閉コネクタとを包含し、
- アダプタ2は、この場合に、ホック留めと、角度位置合わせと、回転を固定するために、カートリッジ20に装着され、
- スカート3は、この場合に、角度位置を合わせて回転を固定するために、ソレノイドバルブ30に装着され、
- 中間取付部品4は、ソレノイドバルブ30に装着され、
- 密閉コネクタは、アダプタ2に装着される。
【0022】
アダプタ
アダプタ2は、密閉コネクタの支持体としての役立ち、カートリッジ20とソレノイドバルブ30とを相互にホック留めするために役立ち、及びソレノイドバルブ30のスカート3と協働してカートリッジとソレノイドバルブとの、角度位置を合わせて回転を固定することに役立つ。
【0023】
アダプタ2は、平らで、この場合、円形の支持基盤5を含み、基盤に垂直に縁部の内部皿形状部に延伸し、縁部21の内壁面と係合するために広がる締付け脚部が、支持基盤に連結される。
【0024】
締付け脚部の他方の側において支持基盤5は、基盤5よりかなり小さな断面を有する管状チャンバ6によって延伸する。このチャンバは、チャンバに沿ってほぼ中程までに、二つのわずかに蝶番式に動くホック留め脚部8、9を備えるために、軸方向面内に溝が付けられる。ホック留め脚部の自由端部10、11は、半円形の縁部として考案され、各々はソレノイドバルブの中間取付部品の周縁要素のための内部円形ホック留め肩部を形成する。脚部を共に締付けるために、円環面(示されていない)を受容するための周縁の溝12は、ホック留め脚部8、9の自由端部10、11の外側に形成される。それらが蝶番式に動けるように、ホック留め脚部は部分的に刳り貫かれ、結果としてそれらは、概ね逆U字の形状で、U字の二つの平行な脚部の端部13を中心に蝶番式に動かされる。
【0025】
リブ又はフィン15、16は、チャンバ6から少し突き出て、溝12の横方向面内でほぼ延伸し、位置を合わせて固定するスカート3の側面溝の底部で受容されるようになっている横向きのエンドボス17、18を提供するために、二つのホック留め脚部8、9の刳り貫き窓14の内部から同一の軸方向面内で半径方向外向きに突き出る。これらのエンドボスは、今後より詳細に述べられるように、筐体からカートリッジを放出することに関与する。
【0026】
位置を合わせて固定するスカート
これは、概ね管状要素であり、一方の側にソレノイドバルブに固定するための端部41と、他方の側に締付け部分より厚い管状部分に形成される位置合わせフランジ42、43とを備えており、同一内壁面を有し、その結果環状の外部肩部44を形成する。一般的に、これらの位置合わせフランジ42、43は、前記厚い管状要素と、スカートの軸線に直交する軸線を有する管状部分との交差によって得られ、角度位置合わせ傾斜面として機能する縁部45を与える。各々の位置合わせフランジは、頂部がそれらの間で丸くなり反対方向に傾斜する二つの傾斜部分45を有し、ほぼ180度以上に広がる。薄い管状の締付け部分41内の底部47まで同一軸方向面内で延伸する二つの横方向の回転止め溝46の各々は、二つのフランジ42、43を分離する軸方向面内で切り欠かれている。
【0027】
中間取付部品
これは管状のスペーサ4であり、一方の端部にソレノイドバルブの取付部品を覆うためのスリーブ部分51を備える。中間スペーサ4は、他方の端部に密閉コネクタに導入されるようになっている小さな管状端部57を備える。スペーサ4と二つの位置決めリブ59によってスリーブ部分51に連結される球形のホック留め部分58は、端部57に隣接して位置する。
【0028】
スペ−サ4は、ガス通路用のダクトによって一方の端部から他方へ移動される。
【0029】
密閉コネクタ
これは、概ね管形状を有する密閉部である。
【0030】
ホックを外し放出する機構60は、カートリッジ20とソレノイドバルブ30のための筐体80に装着される。それは、カートリッジ20、そのアダプタ2及びソレノイドバルブ30の長さの合計にほぼ等しい長さを有する細長い筐体である。概ね平行六面体の形状を有する筐体80は、カートリッジを受容するための揺りかご型の底部81を含み、底部は放出カラー62によって、ソレノイドバルブの中間取付部品4からカートリッジのアダプタ2のホックを外すようになっているプッシャー61の通路のための開口部82を備える。
【0031】
プッシャー61は、リング部分65と共に連結される2つの平らな側面のブランク部分63、64によって延伸した円筒形のスカート部分73を含む。プッシャーは、リング65の平面から少しの長さで上方に、軸方向に広がる。円筒形のスカート部分73は、筐体の底部81に備えられた開口部82を塞ぐようになっている。
【0032】
リング部分65の平面は、カートリッジ20のアダプタ2を受容するために、スカート部分73のシリンダーを包含する。
【0033】
側面のブランク部63、64は、概ね台形の形状を有し、各々が後方に及び外方向に傾斜する隆起部66を有し、放出カラーと共に楔効果のための傾斜面の要素として役立つ。溝67は、筐体の揺りかご部の内壁面から突き出る対応するリブ68を受容ために、ブランク部の各々に形成され、それによって、操作されたときにプッシャー61の摺動を導く。
【0034】
放出カラー62は、管状要素であり、楔効果を生ずるために、後方に及び外方向に傾斜し、プッシャー61の隆起部66と協働するようになっている二つのリブ69が、横方向に及び外部に、しかしこの場合に一体化成型方式で放出カラーに加えられる。リブ69は、横方向の平らな部分70とカラーの管状部分にほぼ正接する平面71とによって共に結合される。平らな連結部分70は、その面内でカートリッジを押して駆動するために内部環状リム72によって広げられる。
【0035】
プッシャー61とカラー62は、(プッシャー61が軸を横切って移動するように押される場合に、)筐体の底部の内部に向かう横方向の運動を、直角に放出する運動、この場合プッシャー61の傾斜面66とカラー62のリブ69とによって働く楔効果で、軸と平行な方向の放出運動に変換するための機構を形成する。
【0036】
プッシャー61とカラー62は、筐体内で横方向に自由である。このアセンブリの位置に関係なく、カラー62のリム72のボス17、18によってカートリッジの導入が行われ、楔効果によってプッシャー61を駆動しアセンブリ61、62を再配置する。
【0037】
図5において、プッシャー61が引っ込んだ位置にあり、カートリッジ20はそれ自体がまだ連結する位置に無い。
【0038】
ソレノイドバルブ30とカートリッジ20との連結が、ここに述べられる。
【0039】
中間取付部品4が、そのスリーブ51によってソレノイドバルブ30に導入されると、中間取付部品4は、端部41により、この場合に捩じ込むことにより、この場合にソレノイドバルブのネジが切られた縁部にスカート3の雄ネジが立てられた端部41に捩じ込むことにより、ソレノイドバルブにスカート3を結合することによってスカート3で覆われる。
【0040】
それから、放出カラー62と放出プッシャー61とを介して後部83から前部84に向かって、スカートとソレノイドバルブ30とを導入することによって、ソレノイドバルブ30が、位置を合わせて固定するスカート3と共に筐体80内に配置され、それからソレノイドバルブは、円形の横方向に支持するリブにもたれる。
【0041】
カートリッジが装置内の筐体に導入された後で、アダプタ2がカートリッジ20に一般的に装着されると、カートリッジは、ソレノイドバルブの方向に押し付けられる。
【0042】
カートリッジの角度位置が正しくないと、アダプタ2のフィン15、16は、フィンの端部ボス17、18によってスカートの縁部45に当たって停止する。スカートの縁部の傾斜によって、スカートの縁部がカートリッジをソレノイドバルブの方向に押し続ける場合に、フィン15、16は、縁部45に沿って摺動し、その結果、傾斜面の効果として、即ちこれらのフィンが、スカート3の側面溝46と係合するまで、カートリッジを回転する。フィン15、16が、スカート3内の溝46と係合し始め、そこでカートリッジが回転を固定されるとすぐに、アダプタ2のホック留め脚部8、9は、中間取付部品4の球形部分58と接触状態になり、球形部分は、戻りの円環面(示されていない)の作用の結果として、球形部分が刳り貫かれた窓14に位置付けられる場合に、カートリッジのアダプタがソレノイドバルブの中間取付部品にホック留めされること、即ちカートリッジ20とソレノイドバルブ30とが共に連結されることを保証するために、ホック留め脚部がこの球形部分から再び共に圧迫されるまでホック留め脚部を広げる。それからフィン15、16は、それらの端部ボス17、18によって、放出カラー62の環状リム72を圧迫し、それ自体は、プッシャー61のリング65を圧迫する。
【0043】
ソレノイドバルブ30からカートリッジ20のホックを外すことが、ここに述べられる。
【0044】
オペレータがプッシャー61に圧力を掛ける時に、オペレータはプッシャーを横方向の移動で駆動し、プッシャーの傾斜面66とカラー62のリブ69とによって、ゆえに楔効果によって、横方向の移動が、外方向に放出カラー62を駆動する軸方向の移動に変換される。
【0045】
環状リム72によるカラー62は、アダプタ2のフィン15、16をフィンのボス17、18によって駆動し、その結果、カートリッジ20を筐体から放出するために外方向に駆動する。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】放出前の、アダプタを備えるカートリッジとカートリッジ用放出機構の切り欠き斜視図である。
【図2】図1に類似するが、放出機構を操作した後の切り欠き斜視図である。
【図3】カートリッジとそのアダプタとの、及び放出機構の側面図である。
【図4】ソレノイドバルブが筐体に装着される場合の放出機構の組立分解図である。
【図5】カートリッジとソレノイドバルブとを備える筐体の斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
手動装置内のエネルギー源(20)用の筐体であって、
前記筐体の頭部によって導入され、エネルギーの良好な伝送を保証する位置に押し込まれる、エネルギー源(20)を受容するようになっている筐体において、
前記筐体が、前記筐体の外部からアクセス可能な機構のプッシャー要素(61)によって分与される前記筐体の内部に向かう横方向の運動を、前記エネルギー源(20)を放出するために直角方向の運動に変換するための機構(60、61、62)を包含することを特徴とする、筐体。
【請求項2】
前記エネルギー源が、ガス結合装置用のガスカートリッジであり、前記筐体は、前記カートリッジ(20)の頭部(21)によって導入され、前記カートリッジの頭部(2、21)が前記結合装置のガス伝送要素(30)にホック留めされる位置に押し込まれる、前記カートリッジ(20)を受容するようになっている、請求項1に記載の筐体。
【請求項3】
前記放出機構(60)が、前記プッシャー(61)によって放出する方向に駆動され、前記エネルギー源(20)のホックを外すようになっているカラー(62)を包含する、請求項1と2のいずれか一項に記載の筐体。
【請求項4】
前記プッシャー(61)と前記放出カラー(62)とが、楔効果によって協働するようになっている、請求項3に記載の筐体。
【請求項5】
前記プッシャー(61)が、前記エネルギー源(20)の周囲を廻るようになっているリング(65)を包含し、また前記エネルギー源(20)の周囲を廻るようになっている前記放出カラー(62)が、前記エネルギー源(20)を駆動するための内部環状リム(72)を包含する、請求項1から4のいずれか一項に記載の筐体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−539091(P2008−539091A)
【公表日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−508323(P2008−508323)
【出願日】平成18年4月25日(2006.4.25)
【国際出願番号】PCT/IB2006/001015
【国際公開番号】WO2006/114695
【国際公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【出願人】(506380787)ソシエテ ドゥ プロスペクティオン エ ディンベンティオン テクニク スピ (14)
【Fターム(参考)】