説明

エリア型接触画像読取手段を備えた携帯情報機器

【課題】 エリア型接触画像読取手段を備えた携帯情報機器において、ユーザにとって画像読取の容易な携帯情報機器を提供すること。
【解決手段】 エリア型接触画像読取手段を有する携帯情報機器において、エリア型接触画像読取手段を有する第一の筐体と、第二の筐体と、第一の筐体と第二の筐体とを折りたたみ可能に接続する接続手段と、を有し、開成時において、第一の筐体の読取面を含む折りたたみ外面を被読取物に接触した際に、第二の筐体が被読取面から離間している携帯情報機器である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エリア型接触画像読取手段を備えた携帯情報機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、小型で低消費電力のイメージセンサが開発されたことに伴い、カメラを内蔵した携帯電話等の携帯情報機器が普及している。これらのカメラは、写真撮影の他に二次元コードを読み取る際などにも好適に用いられている。
【0003】
一般に、従来の携帯電話等に内蔵されるカメラは非接触型のものである(例えば、特許文献1)。そのために二次元コード等の読取操作の際には、カメラの読取範囲内で、適切な大きさで撮像するようにカメラと被読取物との距離を調整する必要があった。すなわち、距離が近すぎるとカメラの読取範囲内に被読取物が収まりきらず、距離が遠すぎると読取に十分な解像度が得られない。さらに、距離に応じてピントを合わせる必要もあった。
【0004】
また、ラインセンサ型のスキャナを有する携帯電話も知られている(例えば、特許文献2)、これらはラインイメージセンサを用いているため、二次元コード等の読取の際には、被読取物に対して携帯情報機器の本体を走査する必要がある。
【0005】
そのため、一定領域の画像を読み取る際には、ユーザの手によってラインセンサを走査しなければならず、読取に一定の時間と手間がかかるという問題があった。また、走査速度が速すぎたり、遅すぎたりする場合や、走査速度にムラがある場合は、うまく画像が読み取れない場合もあった。
【0006】
これに対して、被読取物に接した状態で一定領域の画像読取が可能な読取装置(以下、エリア型接触画像読取装置という)が提案されている。これらのエリア型接触画像読取装置は液晶表示装置内に、光センサを設ける構造であり、液晶表示領域と同程度の領域の画像読取が可能である。すなわち、画像読取と画像表示との両方の機能を有している(例えば、特許文献3)。
【0007】
接触型の画像読取装置は、接触状態での画像の読取が可能であるため、被読取物との距離の調整や、ピントの調整を行う必要がない。また、接触状態の方が、読取操作の際にユーザは読取装置を安定させ易い。さらに、ユーザがエリア型接触画像読取装置を走査することなく、一定領域を読み取ることができる。また、一つのディスプレイで画像読取と画像表示の両方ができるので、携帯情報機器等に応用する場合には、小型化・薄型化・軽量化・低価格化等を図ることができる。
【0008】
このようにエリア型接触画像読取装置は読取の利便性等が向上するため、特に携帯電話等の携帯情報機器への応用が期待されている。
【特許文献1】特開2004−56696号公報(公開日:平成16(2004)年2月19日)
【特許文献2】特開2003−219121号公報(公開日:平成15(2003)年7月31日)
【特許文献3】特開2006−65305号公報(公開日:平成18(2006)年3月9日)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、エリア型接触画像読取装置の場合、非接触型の読取装置にはない特有の課題が存在する。特に、被読取物が壁に貼られたポスターや、机の上に置かれた書面である場合における課題を下記に説明する。
【0010】
まず、図17は、エリア型接触画像読取装置91を、折りたたみ式でない携帯電話に搭載した場合における読取の様子を側面から見た図である。
【0011】
当該携帯電話は、エリア型接触画像読取装置91、携帯電話の筐体97、その他の部品で構成されるが、説明の便宜のため筐体97とエリア型接触画像読取装置91の位置関係のみ示している。
【0012】
例えば、図17に示すように、折りたたみ式でない携帯電話で画像読取を行う場合には、読取面が被読取物に接触しているため、携帯電話を把持することが困難である。
【0013】
次に、図18は、折りたたみ内面にエリア型接触読取装置を搭載した携帯電話における読取の様子を側面から見た図である。
【0014】
当該携帯電話は、エリア型接触画像読取装置91、エリア型接触画像読取装置91を備える筐体A97、ヒンジ99、ヒンジを介して筐体A97と接続される筐体B98、その他の部品で構成されるが、説明の便宜のため筐体A97、筐体B98、ヒンジ99、エリア型接触画像読取装置91の位置関係のみ示している。
【0015】
図18に示すように、折りたたみ式携帯電話において、折りたたみ内面にエリア型接触画像読取装置91がある場合は、開成時において、エリア型接触画像読取装置91を有していない側の筐体A97が、読取面の接触を妨げる場合がある。さらに、このような状態で接触させた場合においても、携帯電話を把持することが困難である。
【0016】
また、図19は、折りたたみ外面にエリア型接触読取装置を搭載した携帯電話における読取の様子を側面から見た図である。
【0017】
当該携帯電話は、エリア型接触画像読取装置91、エリアセンサを備える筐体A97、ヒンジ99、ヒンジを介して筐体A97と接続される筐体B98、その他の部品で構成されるが、説明の便宜のため筐体A97、筐体B98、ヒンジ99、エリア型接触画像読取装置91の位置関係のみ示している。
【0018】
図19に示すような携帯電話にエリア型接触画像読取装置91を搭載した場合に、開成時における読取面の被読取物への接触が、エリア型接触画像読取装置91を有していない側の筐体B98の端部98aによって妨げられてしまう。すなわち、図19に示すように、読取面を被読取物に接触させようとした場合に、図中のPで示す部分に筐体B98の端部98aが接触してしまうため、読取面と被読取物との間に空間ができてしまう。
【0019】
本願は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、エリア型接触画像読取装置を備えた携帯情報機器において、ユーザにとって画像読取の容易な携帯情報機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明に係る携帯情報機器は、上記課題を解決するために、エリア型接触画像読取手段を有する携帯情報機器において、前記エリア型接触画像読取手段を有する第一の筐体と、第二の筐体と、前記第一の筐体と前記第二の筐体とを折りたたみ可能に接続する接続手段と、を有し、前記エリア型接触画像読取手段は前記第一の筐体の折りたたみ外面にあり、開成時において、前記エリア型接触画像読取手段を含む折りたたみ外面を被読取物に接触した際に、前記第二の筐体が被読取面から離間しているようにしている。
【0021】
第一の筐体にエリア型接触画像読取手段を有し、折りたたみ可能に接続された第二の筐体を有することで、ユーザは第二の筐体を把持した状態で読取操作が行える。そして、エリア型接触画像読取手段を含む折りたたみ外面を被読取物に接触した際に、第二の筐体が被読取面から離間しているようにすることで、読取時に第二の筐体の端部が、エリア型接触画像読取手段の被読取物への接触を妨げることがなくなる。このように、ユーザにとって画像読取の容易な携帯情報機器を提供することが可能となる。
【0022】
本発明に係る携帯情報機器は、上記課題を解決するために、エリア型接触画像読取手段を有する携帯情報機器において、前記エリア型接触画像読取手段を有する第一の筐体と、第二の筐体と、前記第一の筐体と前記第二の筐体とを折りたたみ可能に接続する接続手段と、を有し、前記エリア型接触画像読取手段は前記第一の筐体の折りたたみ外面にあり、開成時において前記第二の筐体の端部が、前記第一の筐体の前記エリア型接触画像読取手段を有する面の裏面に位置するようにしている。
【0023】
第一の筐体にエリア型接触画像読取手段を有し、折りたたみ可能に接続された第二の筐体を有することで、ユーザは第二の筐体を把持した状態で読取操作が行える。そして、エリア型接触画像読取手段を含む折りたたみ外面を被読取物に接触した際に、第二の筐体が被読取面から離間しているようにすることで、読取時に第二の筐体の端部が、エリア型接触画像読取手段の被読取物への接触を妨げることがなくなる。
【0024】
さらに、開成時において前記第二の筐体の端部が、前記第一の筐体の前記エリア型接触画像読取手段を有する面の裏面に位置するようにすることで、エリア型接触画像読取手段を有する筐体にかかる力の一部を被読取物に対して、垂直方向にかけることができる。これによって、エリア型接触画像読取手段の被読取物に対する接触が容易となる。このように、ユーザにとって画像読取の容易な携帯情報機器を提供することが可能となる。
【0025】
また、前記エリア型接触画像読取手段の備えられた面の裏面側に、読取画像に関連する画像を表示するための表示手段が備えられているようにしてもよい。これによって、ユーザは読取画像に関連する画像を確認することができる。
【0026】
また、前記接続手段は、折りたたみ動作における回転軸に対して垂直に配置された第二の回転軸を有し、前記第一の筐体の読取面の向きを折りたたみ内面側に回動させることが可能であるようにしてもよい。これによって、折りたたみ時に読取手段を内面に位置させることができ、読取手段の保護を図ることができる。
【0027】
また、前記携帯情報機器は、前記エリア型接触画像読取手段が画像読取可能となる画像読取モードを有しており、前記第二の筐体は、前記携帯情報機器を画像読取モードに遷移させる操作を受けつける操作手段を有しているようにしてもよい。第二の筐体に操作手段を有することで、ユーザは携帯情報機器を画像読取モードに遷移させた後に、携帯情報機器を持ち替えることなく、第一の筐体のエリア型接触画像読取手段を被読取物に接触させることができ、読み取り操作の利便性が増す。
【0028】
また、前記携帯情報機器は、前記エリア型接触画像読取手段が画像読取可能となる画像読取モードを有しているとともに、前記接続手段の回転状態を検出する回転検出部を備えており、前記回転検出部により前記接続手段の回転動作を検出すると、前記画像読取モードに遷移するようにしてもよい。これによって、ユーザによるモード切替の手間を省くことがでる。
【0029】
また、前記携帯情報機器は、前記エリア型接触画像読取手段が画像読取可能となる画像読取モードを有しており、前記画像読取モードにおいて、画像読取指示を受け付ける読取指示部を有するようにしてもよい。ユーザが画像読取指示によって画像読取を行うことで、ユーザの意思に応じて適切なタイミングで読取を行うことができる。
【0030】
なお、前記読取指示部は、前記第二の筐体の折りたたみ内面に備えられているようにしてもよい。これによって、読取指示部を押す方向と、エリア型接触画像読取手段の被読取物への接触方向とが、略一致するので、読取指示部の押圧時において携帯情報機器が安定する。
【0031】
また、前記読取指示部は、前記第二の筐体の側面部に備えられるようにしてもよい。これによって、読取指示部の押圧時における、エリア型接触画像読取手段の縦方向へのずれを予防することができる。
【0032】
また、前記携帯情報機器は、前記エリア型接触画像読取手段が画像読取可能となる画像読取モードを有しており、前記画像読取モードにおいて、前記エリア型接触画像読取手段からの情報に応じて、画像読取を行うようにしてもよい。これによって、ユーザによる読取指示の手間を省くことができ、より読取が簡易となる。
【0033】
また、前記接続手段は、前記第一の筐体と前記第二の筐体とのなす角度を、90度以上180度未満の角度で維持する機構を備えるようにしてもよい。これによって、ユーザは第一の筐体と第二の筐体とのなす角度を、読取に適当な角度に調整することが容易となる。
【0034】
また、前記エリア型接触画像読取手段は画像表示機能を有するようにしてもよい。エリア型接触画像読取手段が画像表示装置と、画像入力装置とを兼用することで、携帯情報機器の小型化・薄型化・軽量化・低コスト化等が可能となる。
【0035】
なお、前記エリア型接触画像読取手段は、複数の表示画素を有し、該表示画素内に受光素子を設ける構造にしてもよい。このような構成により、エリア型接触画像読取手段が画像表示機能を有することができる。
【0036】
なお、前記エリア型接触画像読取手段で読取画像に関連する画像を表示するようにしてもよい。これによって、読取手段と同一の表示装置で、読取画像を確認することができる。
【発明の効果】
【0037】
本発明によれば、画像読取手段を備えた携帯情報機器において、ユーザにとって画像読取の容易な携帯情報機器を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
(第一の実施の形態)
図2は、第一の実施の形態に係る携帯電話1の外観を示す斜視図である。第一の実施の形態では、携帯情報機器の一例として、携帯電話を例にとって本発明を説明する。なお、図2(a)はその正面側から見た図、図2(b)はその背面側から見た図である。
【0039】
図2において、携帯電話1は、無線通信を行うためのアンテナ(図示しない)、携帯電話1の背面に内蔵され対象となる画像情報を入力するエリアセンサ11、エリアセンサ11を備える筐体A17、受話を行う際のスピーカー14、受話を行うためのマイク23、操作のためのガイダンスや受信情報や画像読取情報などの情報を表示する液晶表示部15、電源のON/OFFを行う電源キー16、上下左右の方向にカーソルを動かすカーソルキー24、電話番号の入力などを行うダイヤルキー22、選択した機能を実行させる決定ボタン21、決定ボタン21やダイヤルキー22を備える筐体B18、画像読取指示を与えるシャッターキー20、カメラ機能を備えたデジタルカメラ12、を備えて構成される。また、シャッターキー20は第二の筐体の側面に設けてもよいし、決定ボタン21がシャッターボタンを兼用してもよい。
【0040】
なお、第一の実施の形態でいう携帯電話1は本発明で言う携帯情報機器に、エリアセンサ11は本発明で言うエリア型接触画像読取手段に、液晶表示部15は本発明で言う表示手段に、カーソルキー24や決定ボタン21等の操作ボタンは本発明で言う操作手段に、筐体A17は本発明で言う第一の筐体に、筐体B18は本発明で言う第二の筐体に、ヒンジ19は本発明で言う接続手段に、それぞれ対応している。
【0041】
なお、操作手段はカーソルキー24や決定ボタン21等のボタン以外にも、電気的な信号を発生し、キー入力部36に送る部分も含んで構成される。また、操作手段はタッチパネルで構成されていてもよい。
【0042】
図3は、第一の実施の形態に係る携帯電話1の構成を示すブロック図である。図3において、携帯電話1全体を制御するCPU(Central Processing Unit)からなる制御部31、受信又は入力された文字情報・画像情報を記憶する記憶メモリ32、対象となる画像情報を読み取るエリアセンサ11、文字情報や画像情報を表示する液晶表示部15、ユーザからの操作情報を入力生成するキー入力部36、電波を送受信するアンテナ等を含む通信部33、音声を出力するスピーカー14、音声を入力するマイク23、を備えて構成される。
【0043】
エリアセンサ11は複数の表示画素を有し、表示画素内に受光素子を設けることで、画像入力を可能としている。画像入力手段は、TFT(Thin Film Transistor)基板上に各画素への入射光を受光するセンサが画素ごとに備えられている。さらに、センサには、コンデンサが接続されており、コンデンサには、受光量に応じた電荷が蓄積される。この電荷が蓄積されたコンデンサの両端電圧が、データに変更され、画像データが生成される。
【0044】
以下、本発明の実施の形態におけるエリアセンサ11について、図4及び図5を参照しながら具体的に説明する。図4は、本発明の実施の形態におけるエリアセンサ11の構成を部分的に示す平面図である。図5は、図4中の切断線A−A´に沿って切断して得られた断面を示す断面図である。
【0045】
なお、図4は、アクティブマトリクス基板に形成された画素の構造を主に示している。第一の実施の形態におけるエリアセンサ11は、図5に示す液晶表示パネル54と、それを背面から照明するバックライト(図示せず)とを備えている。図4及び図5に示すように、液晶表示パネル54は、アクティブマトリクス基板5と、液晶層52と、対向基板53とを備え、二つの基板間に液晶層52を挟み込んで形成されている。図示していないが、第一の実施の形態におけるエリアセンサ11は、その他に各種の光学フィルムも備えている。
【0046】
また、図4に示すように、アクティブマトリクス基板5は、画素を備えている。図4及び図5には、図示していないが、画素は、マトリクス状に複数個配置されている。アクティブマトリクス基板5においては、複数の画素が配置された領域が表示領域となる。また、一つの画素は、三つのサブ画素によって構成されている。
【0047】
図4は、三つのサブ画素55a〜55cのみを図示している。図4に示すように、サブ画素55a〜55cそれぞれは、アクティブ素子57と、透明電極58とを備えている。アクティブ素子57は薄膜トランジスタ(TFT)である。
【0048】
また、図4及び図5に示すように、アクティブマトリクス基板5は、表示領域内にフォトダイオード70を備えている。図4及び図5には、単一のフォトダイオード70しか図示されていないが、実際は、アクティブマトリクス基板5には、一つの画素毎に、フォトダイオード70が配置されている。画素毎に配置された複数のフォトダイオード70は、光センサとして機能する。
【0049】
図5に示すように、第一の実施の形態において、フォトダイオード70は、ラテラル構造を備えたPINダイオードである。フォトダイオード70は、アクティブマトリクス基板5のベース基板となるガラス基板76に設けられたシリコン膜を備えている。
【0050】
フォトダイオード70も、電荷の移動速度に優れた連続粒界結晶シリコン(CGS)によって形成されている。また、シリコン膜には、面方向に沿って順に、p型の半導体領域(p層)71、真性半導体領域(i層)72及びn型の半導体領域(n層)73が設けられている。
【0051】
フォトダイオード70においては、i層72が光検出領域となる。第一の実施の形態において、i層72は、隣接するp層71及びn層73に比べて電気的に中性に近い領域であれば良い。i層72は、不純物を全く含まない領域や、伝導電子密度と正孔密度とが等しい領域であるのが好ましい。
【0052】
なお、図5において、78は、ガラス基板76上に形成された絶縁膜であり、フォトダイオード70は、この上に形成されている。また、フォトダイオード70の下層には、バックライト(図示せず)からの照明光がフォトダイオード70に入射するのを阻止するため、導電性の金属材料によって遮光膜77が形成されている。更に、フォトダイオード70は、層間絶縁膜79及び80によって被覆されている。74はp層71に接続された配線を示し、75はn層73に接続された配線を示している。
【0053】
このような構成により、エリアセンサ11は画像表示及び画像入力を同一面で可能としている。なお、当該エリアセンサ11は、必ずしも被読取物に密着した状態でなくとも、被読取物と多少の距離があっても読み取りは可能である。このようなものも、本発明で言うエリア型接触画像読取手段に含むものとする。
【0054】
図6は、第一の実施の形態にかかる携帯電話1のヒンジ19を表す図である。なお、図6では、説明の便宜上、カーソルキー24やダイヤルキー22等に関しては記載を省略している。また、第一の実施の形態で言うヒンジ19は、本発明で言う接続手段に対応している。
【0055】
図6において、ヒンジ19部は、第一ヒンジユニット40a、第二ヒンジユニット40b、筐体A17の一部、筐体B18の一部から構成される。
【0056】
ここで、第一ヒンジユニット40a及び第二ヒンジユニット40bは、それぞれ内部にコイルばねなどを有し、筐体A17と筐体B18とを折りたたみ可能に接続する際の回転軸としてはたらくとともに、画像読取に適切な所定角度に維持する機能を有している。
【0057】
なお、画像読取に適切な所定角度は、筐体の形状などに応じて適切に設定することが好ましいが、第一の実施の形態においては筐体A17と筐体B18とのなす角度が、135度付近に設定されている。
【0058】
液晶表示部15は、液晶パネル、バックライト、駆動ドライバ等で構成され、画像表示が可能である。なお、第一の実施の形態においては、エリアセンサ11の備えられた面の裏面側に、液晶表示部15は備えられている。液晶表示部15には、画像読取時にエリアセンサ11から入力される読取画像が表示される。また、読取が完了した場合、文字あるいはアイコンなどのメッセージにより、読取結果が表示される。なお、本実施の形態で言う読取画像や読取結果は、本発明における読取画像に関連する画像の一例に該当する。さらに、非読取時にはダイヤルキー22から入力された番号や、電話機能のための各種画面、電話機能の動作状態を示すアイコン等が表示される。またさらに、待機時には時刻が表示され、個人情報やシステムの状態などを表示してもよい。
【0059】
図3における、制御部31は、携帯電話1を制御するとともに、エリアセンサ11による二次元コード読取の制御、二次元コード認識及び認識した内容に基づく処理等を行う。
【0060】
ここで、二次元コードの内容に基づく処理とは、例えば読み取り情報がURL(Uniform Resource Locator)であった場合に、当該URLにアクセスする画面を表示するよう液晶表示部15に指示を送ることである。また例えば、読み取り情報が電話番号であった場合は当該電話番号に電話をかけるための画面を表示するよう液晶表示部15に指示を送ることであるし、読み取り情報がメールアドレスであった場合は当該メールアドレスにメールを送るための編集画面を表示するよう液晶表示部15に指示を送ることである。また、そのような編集画面等に遷移可能な画面を表示し、決定ボタン21を押されると、編集画面等に遷移できる状態とすることである。
【0061】
さらに、制御部31は、液晶表示部15に読取画像を表示させたり、読取結果を表示させたりする制御を行う機能を有する。
【0062】
図7は、第一の実施の形態にかかる携帯電話1の開閉動作を表す図である。なお、図7では、説明の便宜上、カーソルキー24やダイヤルキー22等に関しては記載を省略している。
【0063】
図7に示すように、第一の実施の形態にかかる携帯電話1は、エリアセンサ11を有する筐体A17と、カーソルキー24やダイヤルキー22を有する筐体B18と、がヒンジ19によって折りたたみ可能に接続されている。
【0064】
図7(a)は、開成時の様子を示した図である。この状態から、エリアセンサ11を有する筐体A17が、ヒンジ19の回転軸に沿って回転移動をする。そして、図7(b)に示す状態を経て、図7(c)に示すように折りたたんだ状態となる。この折りたたんだ状態を閉成時という。なお、本実施の形態においては、筐体A17と筐体B18とが完全に密着していなくても閉成時と呼ぶこととする。閉成時においては、エリアセンサ11はサブディスプレイとしての機能を有する。この際には、図7(c)に示すように、例えば時刻表示などが行われる。
【0065】
なお、第一の実施の形態において、開成状態とは、筐体A17と筐体B18とのなす角度が、0度より大きく180度未満の状態を言う。また、第一の実施の形態において折りたたみ外面とは、閉成時において外側にある面であり、図7においては折りたたみ外面の一つである面25にエリアセンサ11が設けられている。
【0066】
図1は、第一の実施の形態にかかる携帯電話1を用いて読み取り動作を行う様子を横方向から見た場合の図である。
【0067】
図1に示すように、第一の実施の形態にかかる携帯電話1は、開成時において、エリアセンサ11を有する筐体A17のエリアセンサ11側の面を含む折りたたみ外面を図中の点線で示す被読取物の被読取面に接触した際に、カーソルキー24やダイヤルキー22を有する筐体B18が被読取面から一定距離Dだけ離間している。
【0068】
すなわちカーソルキー24やダイヤルキー22を有する筐体B18がエリアセンサ11側の面にはみ出ないようにすることで、読取時にカーソルキー24やダイヤルキー22等を有する筐体B18の端部が、読取の邪魔になることがなくなる。
【0069】
さらに、第一の実施の形態にかかる携帯電話1は、開成時において筐体B18の端部が、筐体A17のエリアセンサ11を有する面の裏面に位置するようにしている。そのため、図1に示すように、筐体A17にかかる力Fの垂直成分FVを被読取面に対して、垂直方向にかけることができる。これによって、エリアセンサ11を有する筐体A17が読取時に安定する。
【0070】
接続手段の形状について具体的に言うと、筐体A17がL字型であり、筐体B18が直線型となる、いわゆる逆ヒンジ型の折りたたみ式携帯電話となっている。
【0071】
また、言い方を変えると、ヒンジ19の回転軸の下側に読取面が位置しているとも言える。筐体A17にかかる力はヒンジ19の回転軸となるヒンジユニット40a、40bを介して筐体A17に伝えられるため、ヒンジ19の回転軸の下側に読取面が位置することで、筐体A17にかかる力の一部を被読取面に対して下向きにかけることができる。
【0072】
このように被読取面に対して垂直方向に力をかけることで、読取時に携帯電話1が安定する。また、被読取物が新聞や雑誌などの誌面であった場合、誌面が膨らんでいたり、たわんでいたりすることもあるが、読取面を押し付けることで、平らにすることもできる。
【0073】
ここで、筐体A17と筐体B18とのなす角度Θが、0度<θ<180度であると、被読取面に対して、垂直方向に力をかけることができる。さらに、90度<θ<180度であると、決定ボタン21等を見ながら読取操作ができるためより好ましい。
【0074】
なお、図1に示すように、第一の実施の形態においては、画像読取に適切な所定角度θは135度に設定されており、ヒンジ19によって、当該角度に維持されている。
【0075】
図8は、第一の実施の形態に係る携帯電話1を用いて読取操作を行う場合のフローチャートである。
【0076】
図9は、第一の実施の形態にかかる携帯電話1の画面表示を示したものである。
【0077】
図2、図8及び図9によって、画像読取について説明する。なお、第一の実施の形態では読取画像の一例として二次元コードを読み取る場合について説明する。ここで、読取対象の二次元コードはQRコード(登録商標)である。
【0078】
画像読取が始まる前は、図9(a)に示すように日時や壁紙等を表示した通常モードである。また、電波状態を示すイラストが画面左上に表示されている。さらに、図示していないが、壁紙といわれる背景画像を表示している(ステップS101)。
【0079】
キー入力部36がユーザのキー操作を検知すると、図9(b)に示すような機能選択画面を表示する。当該画面において、カーソルキー24によってバーコード読取が選択され、決定ボタン21が押されたことを検知すると、読取モードに遷移する命令が制御部31に送られる。当該命令を制御部31が受けるとステップ103に進む(ステップS102)。
【0080】
第一の実施の形態においては、上記読取モードに遷移する命令により、読取モードに遷移する。読取モードでは、エリアセンサ11によって画像入力を行い、図9(c)に示すように読取中の画像を液晶表示部15に表示する。これによって、ユーザは画像入力状況を確認しながら、読取操作を行うことができるので、より読取操作が容易となり、読取ミスも少なくなる(ステップS103)。
【0081】
また、第一の実施の形態においては、このようにエリア型接触画像読取手段から画像情報が入力される状態を読取モードという。読取モードは本発明で言う画像読取モードに対応している。
【0082】
ユーザは、読取モードにおいて、図9(d)に示すように二次元コード全体が画面中に収まることを確認すると決定ボタン21を押す。決定ボタン21が押されたことを入力部が検知すると、制御部31がエリアセンサ11から読み取った画像からQRコードのデータの解読を開始する(ステップS104)。
【0083】
第一の実施の形態においては、このようにエリア型接触画像読取手段から入力される連続的な画像情報のうち、特定時点の画像情報を読み取ることを画像読取と呼ぶこととする。また、エリア型接触画像読取手段から入力される連続的な画像情報のうち、特定時点の画像情報を読み取る指示を画像読取指示という。
【0084】
ここで、読取画像から、QRコードのデータを正しく読み取ることができた場合は、ステップS106に進む。QRコードのデータが正しく読み取れない場合は、ステップS103の読取モードに戻り、再度読み取りを行う(ステップS105)。
【0085】
QRコードのデータを正しく読み取ることができた場合は、エリアセンサ11による画像読取を終了する(ステップS106)。
【0086】
図9(e)に示すように二次元コードのデータ情報を読取結果として画面上に表示させる。これによって、ユーザは読取内容の確認をすることができる。ここで、読み取り情報がURLであった場合に、ユーザによって決定ボタン21を押されると当該URLにアクセスする。また、読み取り情報が電話番号であった場合は当該電話番号に電話をかけるための画面を表示してもよいし、読み取り情報がメールアドレスであった場合は当該メールアドレスにメールを送るための画面を表示してもよい。また、そのような編集画面等に遷移可能な画面を表示し、決定ボタン21を押されると、編集画面等に遷移できる状態としてもよい。
【0087】
なお、読取後にエリアセンサ11には読取画像を表示させるようにしてもよい。液晶表示部15にはデータ情報を表示させ、エリアセンサ11には読取画像を表示させることで、データ情報と読取画像の両方をユーザは確認することができる。なお、エリアセンサ11においては、読取手段と同一の表示装置で、同一の大きさで、読取画像を確認することがより好ましい、これによってより直感的に読取画像を確認することができる(ステップS107)。
【0088】
以上の動作が終了すると、再び通常モードに戻る(ステップS108)。
【0089】
第一の実施の形態においては、ユーザによる読取指示によって、画像読取を行うようにした。このような構成にすることで、ユーザの意思に応じたタイミングで読み取りを行うことができる。
【0090】
また、エリアセンサ11から入力される連続的な画像情報からデータへの変換の可否を一定時間ごとに制御部31が判断し、二次元コードのデータ解読が可能であると制御部31が判断した場合に、読取動作を行うようにしてもよい。
【0091】
このような構成にすると、位置合わせなどの条件が整い次第読取が行われるため、ユーザの読取指示によって読み取る場合に比べて、読み取りまでの時間を早くすることができる。また、決定ボタン21を押すなどの読取指示の手間を省くことができる。さらに、決定ボタン21を押した瞬間にエリアセンサ11の位置がずれることがあるが、このようなことを防ぐことができる。またさらに、制御部31によって二次元コードのデータ変換の可否が判断されたうえで、読取動作が行われるため、より読取ミスの少ない読み取りが可能である。
【0092】
また、第一の実施の形態においては、画像読取指示を受け付ける読取指示部の一例として、決定ボタン21を用いた。決定ボタン21であれば、一般に筐体B18の折りたたみ内面に備えられているので、決定ボタン21の押圧方向と、エリアセンサ11の被読取物への接触方向とが、略一致するので、決定ボタン21の押圧時において携帯情報機器が安定する。さらに、決定ボタン21が読取指示部を兼用することで部品点数の削減できるというメリットもある。なお、読取指示部の一例であるシャッターボタン20を筐体B18の側面部に備えられるようにしてもよい。なお、読取指示部は、ボタンであってもよいしタッチパネルであってもよい。
【0093】
また、決定ボタン21又は側面に設けられた読取指示部のいずれを押した場合でも、画像読取指示を受けつけるようにしてもよい。このように読取指示部は、目的や用途に応じて最適な位置に備えることが望ましい。
【0094】
本願発明は二次元コードの読み取りに特に好適に用いられるため、第一の実施の形態においては、二次元コードの読取を例にとって説明した。なお、読取画像はこれに限らず、文字認識を行うための対象の文字であってもよいし、一次元のバーコードであってもよいし、ユーザに読取のニーズがあるその他の画像であってもよい。
【0095】
(第二の実施の形態)
図10は、第二の実施の形態に係る携帯電話1の外観を示す図である。第二の実施の形態においては、第一の実施の形態と同様のエリアセンサ11が筐体A17に備えられており、当該エリアセンサ11が操作のためのガイダンスや受信情報や画像読取情報などの情報を表示する表示装置と、二次元コード等の画像読取装置とを兼用している。
【0096】
また、第二の実施の形態では接続手段として二軸ヒンジ19を用いることによって、筐体A17と筐体B18とが折りたたみ可能に接続されるとともに、エリアセンサ11の読取面を折りたたみ内面側に移動させることが可能である。なお、第二の実施の形態において筐体A17と筐体B18とを折りたたんだ際に、互いに接触する面を折りたたみ内面という。
【0097】
図10(a)はエリアセンサ11を折りたたみ内面側に移動させた状態を示しており、図10(b)の状態を経て、図10(c)に示すようにエリアセンサ11を折りたたみ外面側に移動させることが可能である。これと逆に、エリアセンサ11を折りたたみ外面側から、折りたたみ内面側に移動させることもできる。
【0098】
図11は、第二の実施の形態に係る携帯電話1の構成を示すブロック図である。第一の実施の形態と重複する部分は説明を省略するが、第二の実施の形態においては、ヒンジ19の回転状態を検する回転検出部37を有している。
【0099】
図12は、第二の実施の形態にかかる携帯電話1のヒンジ19を表す図である。図に示すように第二の実施の形態における接続手段は二軸ヒンジ19となっている。なお、筐体A17と筐体B18の折りたたみ動作にかかる部分は第一の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
【0100】
第二の実施の形態においてヒンジ19は、さらにヒンジ軸41と、板状部材42、固定部材43、ベアリング(図示しない)等を有し、筐体A17の読取面の向きを折りたたみ内面側に回動させることが可能である。これによって、折りたたみ時に読取手段を内面に位置させることができ、読取手段(第二の実施の形態においては、エリアセンサ11)の保護を図ることができる。
【0101】
図13は、第二の実施の形態に係る携帯電話1を用いて読取操作を行う場合のフローチャートである。第一の実施の形態と同様のステップ(ステップS201、ステップS203〜ステップS206)は省略し、第1の実施の形態と違うステップ(ステップS202、ステップS207)について以下に説明する。
【0102】
ステップS202において、ユーザによるキー操作を行われなくても、回転検出部37が筐体の回転動作を検知すると、読取モードに遷移する

【0103】
これによって、ユーザは筐体を回転させるだけで、携帯電話1を読取モードに遷移させることができるので、操作ミスが少なく、より利便性の高い携帯電話1を提供することができる。
【0104】
第二の実施の形態に係る携帯電話1のように表示装置を一つしか有さない携帯電話1の場合、開成状態において、折りたたみ外面側に表示装置(第二の実施の形態においてはエリアセンサ11)を向ける機会は、画像読取時以外は少ない。このような状態を回転検出部37が検出した際に、読取モードに遷移するようにすることが特に好ましい(ステップS202)。
【0105】
ステップS207において、読取情報の表示はエリアセンサ11を用いて行う。図14は、第二の実施の形態にかかる携帯電話1の読取情報の表示を示したものである。
【0106】
読取情報の表示は、図14(a)に示すように、エリアセンサ11に読取画像をそのまま表示してもよい。これによって読取画像を確認することができる。この場合、読取時と同等の大きさで表示することがさらに好ましい。これによってより直感的に読取画像を確認することができる。また、図14(b)に示すように、読取画像を拡大して表示してもよい。この場合は画像の細かい部分が見えるため、読取ミスないか、汚れやゴミが付着していないか等を確認することができる。さらに、図14(c)に示すように、読取画像を縮小して表示してもよい。この場合は、他の表示領域を有効に活用することができる。そのため、例えば読取画像とデータ情報とを両方表示させるようにしてもよい。
【0107】
また、図14(d)に示すように、第一の実施の形態と同様に、二次元コードのデータ情報を読取結果として画面上に表示させるようにしてもよい(ステップS207)。
【0108】
このように、第二の実施の形態の携帯電話1によると、エリアセンサ11の他に別途表示装置を設けなくても読取画像の確認が可能となるので、携帯電話1の小型・薄型化・軽量化・低価格化等を図ることができる。
【0109】
そして、ユーザによる読取モードへの切り替えの手間を省くことができ、より読取操作が容易となる。また、折りたたみ時にはエリアセンサ11を折りたたみ内面に位置させることができ、エリアセンサ11の保護を図ることができる。
【0110】
(実施の形態3)
図15は、第三の実施の形態に係る携帯電話1の外観を示す図である。なお、第三の実施の形態に係る携帯電話1も、第一の実施の形態と同様の部品を備えて構成されるが、説明の便宜のため適宜記載を省略している。
【0111】
なお、(a)は斜め上から見た図で、(b)は側面から見た図である。第三の実施の形態に係る携帯電話1の構成は第一の実施の形態と基本的に同じであるが、図15に示すように、決定ボタン21やダイヤルキー22を備える筐体B18の形状と、ヒンジ19の位置が第一の実施の形態と異なる。
【0112】
図16は、第三の実施の形態にかかる携帯電話1を用いて読み取り動作を行う様子を横方向から見た場合の図である。なお、第三の実施の形態に係る携帯電話1も、第一の実施の形態と同様の部品を備えて構成されるが、説明の便宜のため適宜記載を省略している。
【0113】
図16に示すように、第三の実施の形態においては、開成時において、筐体A17の読取面を含む折りたたみ外面を被読取物に接触した際に、筐体B18が被読取面から離間するように、筐体A17、ヒンジ19、筐体B18の形状が設計されている。なお、本明細書で言う離間とは、第三の実施の形態に示すように、接触している場合も含むものとする。
【0114】
このような形態にすることで、ユーザは筐体B18を把持した状態で読取操作が行える。そして、読取面を被読取物に接触した際に、筐体B18の一部Kが被読取面にちょうど接触するように設計されており、筐体B18の端部は読取面の被読取物への接触を妨げない。
【0115】
さらに、第三の実施の形態においては、図16に示すように、携帯電話1の開成時において、筐体A17のエリアセンサ11を含む面と、筐体B18の一部Kとが同一面になるように構成されている。このような構成により、筐体B18の一部を被読取物に接触させた状態で読取が行えるため、携帯電話1を安定させやすい。
【0116】
なお、第一の実施の形態〜第三の実施の形態では、本願発明を携帯電話に適用した場合を例にとって説明したが、本願発明は携帯電話以外にもPDA(Personal Digital Assistant)、PHS(Personal Handy-phone System)、携帯型ゲーム機、ノートパソコン等の各種携帯情報機器に好適に用いることができる。
【産業上の利用可能性】
【0117】
本願発明はエリア型接触画像読取手段を備えた携帯情報機器において好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】第一の実施の形態にかかる携帯電話を用いて読み取り動作を行う様子を説明する説明図である。
【図2】第一の実施の形態に係る携帯電話の外観を示す斜視図である。
【図3】第一の実施の形態に係る携帯電話の回路構成を示すブロック図である。
【図4】第一の実施の形態におけるエリアセンサの構成を部分的に示す部分平面図である。
【図5】図4中の切断線A−A´に沿って切断して得られた断面を示す断面図である。
【図6】第一の実施の形態にかかる携帯電話のヒンジを説明するための説明図である。
【図7】第一の実施の形態にかかる携帯電話の開閉動作を説明する説明図である。
【図8】第一の実施の形態に係る携帯電話を用いて読取操作を行う場合のフローチャートである。
【図9】第一の実施の形態にかかる携帯電話の画面表示を説明するための説明図である。
【図10】第二の実施の形態に係る携帯電話の筐体Aを回転させる様子を説明する説明図である。
【図11】第二の実施の形態に係る携帯電話の構成を示すブロック図である。
【図12】第二の実施の形態にかかる携帯電話のヒンジを説明するための説明図である。
【図13】第二の実施の形態に係る携帯電話を用いて読取操作を行う場合のフローチャートである。
【図14】第二の実施の形態にかかる携帯電話の読取情報の表示を説明するための説明図である。
【図15】第三の実施の形態に係る携帯電話の外観を説明するための説明図である。
【図16】第三の実施の形態にかかる携帯電話を用いて読み取り動作を行う様子を説明する説明図である。
【図17】エリア型接触画像読取装置を、折りたたみ式でない携帯電話に搭載した場合における読取の様子を説明する説明図である。
【図18】折りたたみ内面にエリア型接触画像読取装置を搭載した携帯電話における読取の様子を説明する説明図である。
【図19】折りたたみ外面にエリア型接触画像読取装置を搭載した携帯電話における読取の様子を説明する説明図である。
【符号の説明】
【0119】
1 携帯電話
11 エリアセンサ
12 カメラ
14 スピーカー
15 液晶表示部
16 電源キー
17 筐体A
18 筐体B
19 ヒンジ
20 シャッターキー
21 決定ボタン
22 ダイヤルキー
23 マイク
24 カーソルキー
31 制御部
37 回転検出部
41 ヒンジ軸
70 フォトダイオード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エリア型接触画像読取手段を有する携帯情報機器において、
前記エリア型接触画像読取手段を有する第一の筐体と、第二の筐体と、前記第一の筐体と前記第二の筐体とを折りたたみ可能に接続する接続手段と、を有し、
前記エリア型接触画像読取手段は前記第一の筐体の折りたたみ外面にあり、開成時において、前記エリア型接触画像読取手段を含む折りたたみ外面を被読取物に接触した際に、前記第二の筐体が被読取面から離間していること、を特徴とする携帯情報機器。
【請求項2】
エリア型接触画像読取手段を有する携帯情報機器において、
前記エリア型接触画像読取手段を有する第一の筐体と、第二の筐体と、前記第一の筐体と前記第二の筐体とを折りたたみ可能に接続する接続手段と、を有し、
前記エリア型接触画像読取手段は前記第一の筐体の折りたたみ外面にあり、開成時において前記第二の筐体の端部が、前記第一の筐体の前記エリア型接触画像読取手段を有する面の裏面に位置すること、を特徴とする携帯情報機器。
【請求項3】
前記エリア型接触画像読取手段の備えられた面の裏面側に、読取画像に関連する画像を表示するための表示手段が備えられている、請求項1又は請求項2のいずれか一項に記載の携帯情報機器。
【請求項4】
前記接続手段は、折りたたみ動作における回転軸に対して垂直に配置された第二の回転軸を有し、前記第一の筐体の読取面の向きを折りたたみ内面側に回動させることが可能である、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の携帯情報機器。
【請求項5】
前記携帯情報機器は、前記エリア型接触画像読取手段が画像読取可能となる画像読取モードを有しており、
前記第二の筐体は、前記携帯情報機器を画像読取モードに遷移させるための操作を受けつける操作手段を有している、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の携帯情報機器。
【請求項6】
前記携帯情報機器は、前記エリア型接触画像読取手段が画像読取可能となる画像読取モードを有しているとともに、前記接続手段の回転状態を検出する回転検出手段を備えており、
前記回転検出手段により前記接続手段の回転動作を検出すると、前記画像読取モードに遷移する、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の携帯情報機器。
【請求項7】
前記携帯情報機器は、前記エリア型接触画像読取手段が画像読取可能となる画像読取モードを有しており、
前記画像読取モードにおいて、画像読取指示を受け付ける読取指示部を有する、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の携帯情報機器。
【請求項8】
前記読取指示部は、前記第二の筐体の折りたたみ内面に備えられている、請求項7に記載の携帯情報機器。
【請求項9】
前記読取指示部は、前記第二の筐体の側面手段に備えられている、請求項7又は請求項8のいずれか一項に記載の携帯情報機器。
【請求項10】
前記携帯情報機器は、前記エリア型接触画像読取手段が画像読取可能となる画像読取モードを有しており、
前記画像読取モードにおいて、前記エリア型接触画像読取手段からの情報に応じて、画像読取を行う、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の携帯情報機器。
【請求項11】
前記接続手段は、前記第一の筐体と前記第二の筐体とのなす角度を、90度以上180度未満の角度で維持する機構を備える、請求項1から10のいずれか一項に記載の携帯情報機器。
【請求項12】
前記エリア型接触画像読取手段は画像表示機能を有する、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の携帯情報機器。
【請求項13】
前記エリア型接触画像読取手段は、複数の表示画素を有し、該表示画素内に受光素子を設ける構造である、請求項12に記載の携帯情報機器。
【請求項14】
前記エリア型接触画像読取手段で読取画像に関連する画像を表示する、請求項12又は請求項13のいずれか一項に記載の携帯情報機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2009−71644(P2009−71644A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−238770(P2007−238770)
【出願日】平成19年9月14日(2007.9.14)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】