説明

エレベータ乗りかご用ドアおよび乗りかご用ドアとエレベータ乗り場用ドアとの組合体

【課題】乗りかごのドアパネル収納空間を削減し、かつドアパネルの駆動制御方法が容易であるエレベータ乗りかご用ドアを提供する。
【解決手段】乗りかご用ドア10は、開口21の一側21aを開閉するとともに、互いに連結された複数のパネル、例えば一側用先端パネル11a、一側用後側パネル11bからなる一側用多段パネル11と、開口21の他側21bを開閉するとともに、互いに連結された複数のパネル、例えば他側用先端パネル12a、他側用後側パネル12bからなる他側用多段パネル12と、一側用多段パネル11のうち一側用先端パネル11aに連結された第1駆動シリンダ17と、他側用多段パネル12のうち他側用先端パネル12aに連結された第2駆動シリンダ19とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータ乗りかごの開口に設置されたエレベータ乗りかご用ドアであって、互いに連結された多段パネルを備える乗りかご用ドアに関する。また本発明は、乗りかご用ドアとエレベータ乗り場用ドアとの組合体に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、エレベータ乗りかご用のドアとして、横開き方向に開閉する2枚のドアパネルを備え、ドアの全開時に2枚のドアパネルがそれぞれ乗りかごの一側および他側に収納されるドアが知られている。
【0003】
この場合、ドアパネルの幅と略同一の幅を有する収納空間が、乗りかごの内側または外側に設けられ、ドアの全開時にドアパネルがこの収納空間に収納される。このため乗りかご内では、乗りかごの乗客が使用可能な空間が、ドアの幅に相当する空間の分だけ少なくなる。
【0004】
また、乗りかごが昇降する昇降路の壁面が透明な板、例えばガラス板を有する場合、乗りかごの外側にドアパネルを収納する収納空間が設けられることがあるが、この場合は、乗りかごのドアが開く様子が外部から目視されることになる。このことは、乗りかごのデザイン上、好ましくない。
【0005】
このような問題を解決するために、乗りかご用ドアにおいて、ドアの厚み方向に多段に配置されたドアパネルを備える乗りかご用ドアが知られている(例えば、特許文献1参照)。乗りかご用ドアが、ドアの前後方向に多段に配置されたドアパネルを備えることにより、ドアパネル1枚あたりの幅を短くすることができ、これによって、乗りかごに設けられるドアパネル収納空間の幅を削減することができる。
【特許文献1】特開2001−233574号公報
【0006】
しかしながら、ドアパネルがドアの前後方向に多段に配置されているため、1段のドアパネルによりドアが形成される場合に比べて、ドアの前後方向におけるドアパネル収納空間の厚さが増大する。また、ドアを開閉させる場合に、ドアの前後方向に多段に配置されたドアパネルを順番に移動させる必要があるため、ドアパネルの駆動制御が複雑になる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、乗りかご用ドアが、互いに連結された多段パネルを備えることにより、乗りかごのドアパネル収納空間を削減し、かつドアパネルの駆動制御方法が容易であるエレベータ乗りかご用ドアを提供することを目的とする。また、乗りかご用ドアとエレベータ乗り場用ドアとの組合体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、エレベータ乗りかごの開口に設置されたエレベータ乗りかご用ドアにおいて、開口の一側を開閉するとともに、互いに連結された一側用多段パネルと、開口の他側を開閉するとともに、互いに連結された他側用多段パネルと、一側用多段パネルのうち先端パネルに連結された第1駆動部と、他側用多段パネルのうち先端パネルに連結された第2駆動部と、を備え、一側用多段パネルにおいて、隣接する2つのパネルのうち先端側にあるパネルは、後端側にあるパネルとの間で、開時において入れ子状に収納され、閉時において展開するよう連結され、他側用多段パネルにおいて、隣接する2つのパネルのうち先端側にあるパネルは、後端側にあるパネルとの間で、開時において入れ子状に収納され、閉時において展開するよう連結されることを特徴とするエレベータ乗りかご用ドアである。
【0009】
本発明は、第1駆動部は、一側用多段パネルのうち先端パネルに連結された第1駆動シリンダを有し、第2駆動部は、他側用多段パネルのうち先端パネルに連結された第2駆動シリンダを有することを特徴とするエレベータ乗りかご用ドアである。
【0010】
本発明は、第1駆動部は、一側用多段パネルのうち先端パネルに連結された第1ラックと、第1ラックに係合する第1ピニオンと、第1ピニオンを回転させる第1モーターとを有し、第2駆動部は、他側用多段パネルのうち先端パネルに連結された第2ラックと、第2ラックに係合する第2ピニオンと、第2ピニオンを回転させる第2モーターとを有することを特徴とするエレベータ乗りかご用ドアである。
【0011】
本発明は、一側用多段パネルの隣接する2つのパネルにおいて、先端側にあるパネルは、後端側にあるパネルとの間で、開時において入れ子状に収納され、閉時において展開するよう合じゃくり構造により連結され、他側用多段パネルの隣接する2つのパネルにおいて、先端側にあるパネルは、後端側にあるパネルとの間で、開時において入れ子状に収納され、閉時において展開するよう合じゃくり構造により連結されることを特徴とするエレベータ乗りかご用ドアである。
【0012】
本発明は、一側用多段パネルおよび他側用多段パネルの上方部に、開閉を容易にするためのガイドが設けられ、一側用多段パネルおよび他側用多段パネルの下方部に、開閉を容易にするためのガイドが設けられていることを特徴とするエレベータ乗りかご用ドアである。
【0013】
本発明は、一側用多段パネルのうち先端パネルの先端部表面に、当該先端パネルに障害物が当接したことを感知する第1センサが設けられ、他側用多段パネルのうち先端パネルの先端部表面に、当該先端パネルに障害物が当接したことを感知する第2センサが設けられ、第1駆動部は、第1センサまたは第2センサが障害物を感知した場合に、ドアが開くよう一側用多段パネルの先端パネルを駆動し、第2駆動部は、第1センサまたは第2センサが障害物を感知した場合に、ドアが開くよう他側用多段パネルの先端パネルを駆動することを特徴とするエレベータ乗りかご用ドアである。
【0014】
本発明は、エレベータ乗りかごの開口に設置されたエレベータ乗りかご用ドアと、エレベータ乗り場の開口に設置されたエレベータ乗り場用ドアとの組合体において、
エレベータ乗りかご用ドアは、エレベータ乗りかごの開口の一側を開閉するとともに、互いに連結された乗りかごの一側用多段パネルと、エレベータ乗りかごの開口の他側を開閉するとともに、互いに連結された乗りかごの他側用多段パネルと、乗りかごの一側用多段パネルのうち先端パネルに連結された乗りかごの第1駆動部と、乗りかごの他側用多段パネルのうち先端パネルに連結された乗りかごの第2駆動部と、を備え、乗りかごの一側用多段パネルの隣接する2つのパネルにおいて、先端側にあるパネルは、後端側にあるパネルとの間で、開時において入れ子状に収納され、閉時において展開するよう連結され、乗りかごの他側用多段パネルの隣接する2つのパネルにおいて、先端側にあるパネルは、後端側にあるパネルとの間で、開時において入れ子状に収納され、閉時において展開するよう連結され、エレベータ乗り場用ドアは、エレベータ乗り場の開口の一側を開閉するとともに、互いに連結された乗り場の一側用多段パネルと、エレベータ乗り場の開口の他側を開閉するとともに、互いに連結された乗り場の他側用多段パネルと、を備え、乗り場の一側用多段パネルの隣接する2つのパネルにおいて、先端側にあるパネルは、後端側にあるパネルとの間で、開時において入れ子状に収納され、閉時において展開するよう連結され、乗り場の他側用多段パネルの隣接する2つのパネルにおいて、先端側にあるパネルは、後端側にあるパネルとの間で、開時において入れ子状に収納され、閉時において展開するよう連結され、乗りかごの一側用多段パネルの先端パネルと、乗り場の一側用多段パネルの先端パネルのうち一方に係止部を設け、他方に係止部と水平方向に係合するとともに、上下方向に開放された係合部を設け、乗りかごの他側用多段パネルの先端パネルと、乗り場の他側用多段パネルの先端パネルのうち一方に係止部を設け、他方に係止部と水平方向に係合するとともに、上下方向に開放された係合部を設けたことを特徴とする乗りかご用ドアとエレベータ乗り場用ドアとの組合体である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、エレベータ乗りかごの開口に設置されたエレベータ乗りかご用ドアは、開口の一側および他側を開閉するとともに、互いに連結された一側用多段パネルおよび他側用多段パネルと、各多段パネルのうち先端パネルに連結された第1および第2駆動部とを備え、各多段パネルにおいて、隣接する2つのパネルのうち先端側にあるパネルは、後端側にあるパネルとの間で、開時において入れ子状に収納され、閉時において展開するよう連結されている。このうち閉時に、第1駆動部と第2駆動部とによって、一側用先端パネルおよび他側用先端パネルを閉側へ移動させる。このとき、一側用先端パネルおよび他側用先端パネルによって、対応する各後端側パネルも順次閉側へ移動してドアが閉となる。また開時に、第1駆動部と第2駆動部とによって、一側用先端パネルと他側用先端パネルを開側へ移動させる。このとき、一側用先端パネルおよび他側用先端パネルによって対応する各後端側パネルも順次開側へ移動してドアが開となる。このとき、各多段パネルのうち略パネル1枚分に相当する乗りかごの収納空間の中に、一側用および他側用多段パネルを収納することができる。これによって、乗りかごのうち収納空間として使用される空間の大きさを削減することができる。
【0016】
また本発明によれば、エレベータ乗りかごの開口に設置されたエレベータ乗りかご用ドアと、エレベータ乗り場の開口に設置されたエレベータ乗り場用ドアとの組合体において、エレベータ乗りかご用ドアは、乗りかごの開口の一側および他側を開閉するとともに、互いに連結された乗りかごの一側用多段パネルおよび他側用多段パネルと、乗りかごの各多段パネルのうち先端パネルに連結された第1および第2駆動部とを備え、乗りかごの各多段パネルにおいて、隣接する2つのパネルのうち先端側にあるパネルは、後端側にあるパネルとの間で、開時において入れ子状に収納され、閉時において展開するよう連結されている。このうち閉時に、第1駆動部と第2駆動部とによって、乗りかごの一側用先端パネルおよび他側用先端パネルを閉側へ移動させる。このとき、乗りかごの一側用先端パネルおよび他側用先端パネルによって、対応する各後端側パネルも順次閉側へ移動してドアが閉となる。また開時に、第1駆動部と第2駆動部とによって、乗りかごの一側用先端パネルと他側用先端パネルを開側へ移動させる。このとき、乗りかごの一側用先端パネルおよび他側用先端パネルによって対応する各後端側パネルも順次開側へ移動してドアが開となる。同様に、エレベータ乗り場用ドアは、乗り場の開口の一側および他側を開閉するとともに、互いに連結された乗り場の一側用多段パネルおよび他側用多段パネルを備え、乗り場の各多段パネルにおいて、隣接する2つのパネルのうち先端側にあるパネルは、後端側にあるパネルとの間で、開時において入れ子状に収納され、閉時において展開するよう連結されている。このうち閉時に、乗り場の一側用先端パネルおよび他側用先端パネルは閉側へ移動される。このとき、乗り場の一側用先端パネルおよび他側用先端パネルによって、対応する各後端側パネルも順次閉側へ移動してドアが閉となる。また開時に、乗り場の一側用先端パネルと他側用先端パネルは開側へ移動される。このとき、乗り場の一側用先端パネルおよび他側用先端パネルによって対応する各後端側パネルも順次開側へ移動してドアが開となる。このため、エレベータ乗りかご用ドアの開時に、乗りかごの各多段パネルのうち略パネル1枚分に相当する乗りかごの収納空間の中に、乗りかごの一側用および他側用多段パネルを収納することができ、また、エレベータ乗り場用ドアの開時に、乗り場の多段パネルのうち略パネル1枚分に相当する乗り場の収納空間の中に、乗り場の一側用および他側用多段パネルを収納することができる。これによって、乗りかごおよび乗り場のうち収納空間として使用される空間の大きさを削減することができる。
そして、乗りかごの各多段パネルの先端パネルと、乗り場の各多段パネルの先端パネルのうち一方に係止部が設けられ、他方に係止部と水平方向に係合するとともに、上下方向に開放された係合部が設けられている。このため、エレベータ乗りかご用ドアとエレベータ乗り場用ドアとが連動して動くようにすることができるので、乗りかご用ドアの第1駆動部および第2駆動部を乗り場用ドアの駆動機構として兼用することができ、このことにより、駆動機構の簡略化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
第1の実施の形態
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1乃至図8は、本発明の第1の実施の形態におけるエレベータ乗りかご用ドアを示す図である。このうち図1(a)(b)は、本発明の第1の実施の形態におけるエレベータ乗りかご用ドアの正面図を示す図であり、図2は、本発明の第1の実施の形態を示す図1(a)のA−A‘線における断面を示す図である。図3(a)は、本発明の第1の実施の形態において、一側用先端パネルと一側用後側パネルが連結している様子を示す図であり、図3(b)は、本発明の第1の実施の形態において、他側用先端パネルと他側用後側パネルが連結している様子を示す図である。図4(a)は、本発明の第1の実施の形態において、一側用先端パネルと一側用後側パネルが連結している様子を示す図であり、図4(b)は、本発明の第1の実施の形態において、他側用先端パネルと他側用後側パネルが連結している様子を示す図である。図5(a)は、本発明の第1の実施の形態において、乗りかごのドアの下に設けられている下側ガイドを示す上面図であり、図5(b)は、本発明の第1の実施の形態において、乗りかごのドアの下に設けられている下側ガイドを示す斜視図である。図6(a)(b)(c)は、本発明の第1の実施の形態において、乗りかご用ドアの一側用多段パネルが閉まる様子を示す図であり、図7(a)(b)は、本発明の第1の実施の形態において、乗りかご用ドアの一側用多段パネルが開く様子を示す図である。図8は、本発明の第1の実施の形態の変形例を示す図である。
【0018】
まず、図1(a)(b)および図2によりエレベータ乗りかご47の全体構成について説明する。ここで図1(a)は、本実施の形態において、閉じられている場合のエレベータ乗りかご用ドア10を示す図であり、図1(b)は、本実施の形態において、開かれている場合のエレベータ乗りかご用ドア10を示す図である。
【0019】
図1(a)(b)および図2に示すように、箱型状のエレベータ乗りかご47は、左側面43と、右側面44と、後側面(図示せず)と、前側面48とを備えている。このうち乗りかご47の前側面48は、一側の側板41と、他側の側板42とを有し、一側の側板41と他側の側板42との間には開口21が形成されている。乗りかご47の開口21にはエレベータ乗りかご用ドア10が設置されており、エレベータ乗りかご用ドア10は、乗りかご47の開口21の両端に設けられている一側の柱45および他側の柱46により支持されている。
【0020】
次に、エレベータ乗りかご用ドア10について説明する。図1(a)(b)および図2に示すように、乗りかご用ドア10は、開口21の一側21aを開閉するとともに、互いに連結された複数のパネル、例えば一側用先端パネル11a、一側用後側パネル11bからなる一側用多段パネル11と、開口21の他側21bを開閉するとともに、互いに連結された複数のパネル、例えば他側用先端パネル12aと、他側用後側パネル12bとからなる他側用多段パネル12と、一側用多段パネル11のうち一側用先端パネル11aに連結された第1駆動部18と、他側用多段パネル12のうち他側用先端パネル12aに連結された第2駆動部20とを備えている。本実施の形態において、上述のように一側用多段パネル11は、その先端側にある一側用先端パネル11aと、一側用先端パネル11aの後端側に設けられている一側用後側パネル11bとからなる。また他側用多段パネル12は、その先端側にある他側用先端パネル12aと、他側用先端パネル12aの後端側に設けられている他側用後側パネル12bとからなる。
【0021】
このうち一側用多段パネル11の先端パネル11aは、図2に示すように、隣接する後側パネル11bとの間で、閉時において展開するよう合じゃくり構造を有する第1連結部25により連結されており、また開時において入れ子状に収納されるよう第2連結部26により連結されている。また、他側用多段パネル12の先端パネル12aは、隣接する後側パネル12bとの間で、閉時において展開するよう合じゃくり構造を有する第1連結部27により連結されており、また開時において入れ子状に収納されるよう第2連結部28により連結されている。
【0022】
また、開口21の一側21a近傍には、一側用多段パネル11のうち略パネル1枚分に相当する空間を有する一側用パネル収納部13が設けられており、エレベータ乗りかご用ドア10の開時において、一側用パネル収納部13に、入れ子状に収納された一側用多段パネル11が収納される。同様に開口21の他側21b近傍には、他側用多段パネル12のうち略パネル1枚分に相当する空間を有する他側用パネル収納部14が設けられており、エレベータ乗りかご用ドア10の開時において、他側用パネル収納部14に、入れ子状に収納された他側用多段パネル12が収納される。
【0023】
そして、図1(a)(b)に示すように、一側用多段パネル11および他側用多段パネル12の上方部には、エレベータ乗りかご用ドア10の開閉を容易にするための上側ガイド15が設けられており、一側用多段パネル11および他側用多段パネル12の下方部には、エレベータ乗りかご用ドア10の開閉を容易にするための下側ガイド16が設けられている。
【0024】
次に図5(a)(b)を参照して、下側ガイド16の構造について説明する。ここで図5(a)は、下側ガイド16を示す上面図であり、図5(b)は、下側ガイド16を示す斜視図である。図5に示すように、下側ガイド16は、一側用多段パネル11の一側用後側パネル11bを案内する下側ガイド部16aと、一側用多段パネル11の一側用先端パネル11aを案内する下側ガイド部16bと、他側用多段パネル12の他側用先端パネル12aを案内する下側ガイド部16cと、他側用多段パネル12の後側用先端パネル12bを案内する下側ガイド部16dとからなる。一側用多段パネル11の一側用先端パネル11aが一側用後側パネル11bに入れ子状に収納されることに対応して、下側ガイド部16bの幅は、下側ガイド部16aの幅よりも狭くなっている。同様に、他側用多段パネル12の他側用先端パネル12aが他側用後側パネル12bに入れ子状に収納されることに対応して、下側ガイド部16cの幅は、下側ガイド部16dの幅よりも狭くなっている。上側ガイド15も、下側ガイド16と同様に構成されている。
【0025】
また、図1に示すように、一側用多段パネル11のうち一側用先端パネル11aの先端部表面23aには、当該一側用先端パネル11aに障害物が当接したことを感知する第1センサ23が設けられ、他側用多段パネル12のうち他側用先端パネル12aの先端部表面24aには、当該他側用先端パネル12aに障害物が当接したことを感知する第2センサ24が設けられている。そして、第1センサ23または第2センサ24が障害物を感知すると、その旨が制御装置40に伝えられる。その旨が制御装置40に伝えられると、制御装置40は、後述するように、乗りかご用ドア10が開くよう第1駆動部18および第2駆動部20を制御する。
【0026】
次に、図1(a)(b)および図2により、第1駆動部18および第2駆動部20について説明する。図1(a)に示すように、第1駆動部18は、一側用多段パネル11のうち一側用先端パネル11aに連結された2つの第1駆動シリンダ17を有し、第2駆動部20は、他側用多段パネル12のうち他側用先端パネル12aに連結された第2駆動シリンダ19を有している。このうち各第1駆動シリンダ17は、その先端部17aが連結機構29により、一側用先端パネル11aに連結されている。連結機構29は、例えば一側用先端パネル11aの先端部のうち第1駆動シリンダ17の先端部17aに対応する場所に穴を設け、その穴に第1駆動シリンダ17の先端部17aを挿入し固定することにより構成されている。各第2駆動シリンダ19も同様に、その先端部19aが連結機構30により他側用先端パネル12aに連結されている。
【0027】
次に、図3(a)および図4(a)により、一側用多段パネル11の第1連結部25および第2連結部26について詳細に説明する。ここで図3(a)は、一側用多段パネル11の一側用先端パネル11aが一側用後側パネル11bとの間で、閉時において展開するよう連結する第1連結部25の断面図であり、図4(a)は、一側用多段パネル11の一側用先端パネル11aが一側用後側パネル11bとの間で、開時において入れ子状に収納されるよう連結する第2連結部26の断面図である。
【0028】
図3(a)に示すように、一側用多段パネル11の第1連結部25は、一側用先端パネル11aの後端部をコの字形に外方に屈曲させた屈曲部25aと、一側用後側パネル11bの先端部をコ字状に内方に屈曲させた第1屈曲部25bとからなる。この場合、一側用先端パネル11aの屈曲部25aと一側用後側パネル11bの第1屈曲部25bとが互いに係合することにより、一側用多段パネル11の一側用先端パネル11aと一側用後側パネル11bとが、乗りかご用ドア10の閉時における展開時に連結される。
【0029】
また図4(a)に示すように、一側用多段パネル11の第2連結部26は、一側用後側パネル11bの後端部に取り付けられ、一側用後側パネル11bの内方に向って延びる突起部26bを有している。このため、一側用多段パネル11の一側用先端パネル11aが一側用後側パネル11b内に入れ子状に収納されたとき、当該突起部26bに一側用先端パネル11aの後端にある屈曲部25aが当接し、これによって、一側用先端パネル11aと一側用後側パネル11bとが乗りかご用ドア10の開時において互いに連結される。
【0030】
また図4(a)に示すように、一側用後側パネル11bには、突起部26bに対応する位置に、コ字状に外方へ湾曲させてなる第2屈曲部26cが設けられ、他方、一側用パネル収納部13の先端部にも、コ字状に内方へ湾曲させてなる屈曲部13aが設けられている。そして乗りかご用ドア10の閉時において、一側用後側パネル11bの第2屈曲部26cと一側用パネル収納部13の屈曲部13aとが互いに係合することにより、一側用多段パネル11の一側用後側パネル11bと一側用パネル収納部13とが連結される。
【0031】
次に、図3(b)および図4(b)により、他側用多段パネル12の第1連結部27および第2連結部28について詳細に説明する。ここで図3(b)は、他側用多段パネル12の他側用先端パネル12aが他側用後側パネル12bとの間で、閉時において展開するよう連結する第1連結部27の断面図であり、図4(b)は、他側用多段パネル12の他側用先端パネル12aが他側用後側パネル12bとの間で、開時において入れ子状に収納されるよう連結する第2連結部28の断面図である。
【0032】
図3(b)に示すように、他側用多段パネル12の第1連結部27は、他側用先端パネル12aの後端部をコの字形に外方に屈曲させた屈曲部27aと、他側用後側パネル11bの先端部をコ字状に内方に屈曲させた第1屈曲部27bとからなる。この場合、他側用先端パネル12aの屈曲部27aと他側用後側パネル12bの第1屈曲部27bとが互いに係合することにより、一側用多段パネル11の他側用先端パネル12aと他側用後側パネル12bとが、乗りかご用ドア10の閉時における展開時に連結される。
【0033】
また、図4(b)に示すように、他側用多段パネル12の第2連結部28は、他側用後側パネル12bの後端部に取り付けられ、他側用後側パネル12bの内方に向って延びる突起部28bを有している。このため、他側用多段パネル12の他側用先端パネル12aが他側用後側パネル12b内に入れ子状に収納されたとき、当該突起部28bに、他側用先端パネル12aの後端にある屈曲部27aが当接し、これによって、他側用先端パネル12aと他側用後側パネル12bとが乗りかご用ドア10の開時において互いに連結される。
【0034】
また図4(b)に示すように、他側用後側パネル12bには、突起部28bに対応する位置に、コ字状に外方へ湾曲させてなる第2屈曲部28cが設けられ、他方、他側用パネル収納部14の先端部にも、コ字状に内方へ湾曲させてなる屈曲部14aが設けられている。そして乗りかご用ドア10の閉時において、他側用後側パネル12bの第2屈曲部28cと他側用パネル収納部14の屈曲部14aとが互いに係合することにより、他側用多段パネル12の他側用後側パネル12bと他側用パネル収納部14とが連結される。
【0035】
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
【0036】
まず図6(a)(b)(c)により、乗りかご用ドア10の閉時における、本実施の形態の作用について説明する。ここで図6(a)は、一側用多段パネル11の一側用先端パネル11aと一側用後側パネル11bとが一側用パネル収納部13の中に収納されている状態を示す図であり、図6(b)は、一側用多段パネル11のうち先端パネル11aが一側用パネル収納部13から展開され、一側用多段パネル11のうち後側パネル11bが一側用パネル収納部13の中に収納されている状態を示す図である。図6(c)は、一側用多段パネル11のうち先端パネル11aが一側用パネル収納部13から展開され、一側用多段パネル11のうち後側パネル11bが一側用パネル収納部13から展開されている途中の状態を示す図である。
【0037】
乗りかご用ドア10を閉める旨の指令を制御装置40が受け取ると、制御装置40は、一側用パネル収納部13から一側用多段パネル11が展開されるよう第1駆動シリンダ17を制御し、同時に、他側用パネル収納部14から他側用多段パネル12が展開されるよう第2駆動シリンダ19を制御する。例えば一側用多段パネル11においては、図6(b)に示すように、第1駆動シリンダ17は一側用多段パネル11のうち一側用先端パネル11aに連結機構29により連結されており、この第1駆動シリンダ17が一側用先端パネル11aをその内側から押圧することにより、一側用先端パネル11aが一側用パネル収納部13から展開される。その後、一側用先端パネル11aが一側用パネル収納部13から突出すると、一側用先端パネル11aの屈曲部25aと一側用後側パネル11bの第1屈曲部25bとが互いに係合して、一側用先端パネル11aと一側用後側パネル11bとが一側パネル用第1連結部25により連結される。このため、その後に一側用先端パネル11aが第1駆動シリンダ17からさらに押圧されると、一側用先端パネル11aと連動して一側用後側パネル11bが動き、これによって、一側用後側パネル11bの第2屈曲部26cと一側用パネル収納部13の屈曲部13aとが互いに係合するまで、一側用後側パネル11bが一側用パネル収納部13から展開される。このようにして、一側用パネル収納部13から一側用多段パネル11が展開される。
一方、他側用多段パネル12においても、一側用多段パネル11と同様の作用により他側用パネル収納部14から他側用多段パネル12が展開され、このようにして乗りかご用ドア10が閉められる。
【0038】
次に図7(a)(b)により、乗りかご用ドア10の開時における、本実施の形態の作用について説明する。ここで図7(a)は、一側用多段パネル11の一側用先端パネル11aと一側用後側パネル11bとが一側用パネル収納部13から展開されている状態を示す図であり、図7(b)は、一側用多段パネル11のうち一側用先端パネル11aが一側用後側パネル11bに収納され、一側用多段パネル11のうち一側用後側パネル11bが一側用パネル収納部13から展開されている状態を示す図である。
【0039】
乗りかご用ドア10を開ける旨の指令を制御装置40が受け取ると、制御装置40は、一側用パネル収納部13に一側用多段パネル11が収納されるよう第1駆動シリンダ17を制御し、同時に、他側用パネル収納部14に他側用多段パネル12が収納されるよう第2駆動シリンダ19を制御する。例えば一側用多段パネル11においては、図7(b)に示すように、第1駆動シリンダ17が一側用先端パネル11aをその内側から牽引することにより、一側用先端パネル11aが一側用後側パネル11bの中に収納される。その後、一側用先端パネル11aが一側用後側パネル11bの中に完全に収納されると、一側用先端パネル11aの後端にある屈曲部25aが一側用後側パネル11bに取り付けられている突起部26bに当接して、一側用先端パネル11aと一側用後側パネル11bとが一側パネル用第2連結部26により連結される。このため、その後に第1駆動シリンダ17により一側用先端パネル11aがさらに牽引されると、一側用先端パネル11aと連動して一側用後側パネル11bが動き、これによって、一側用先端パネル11aおよび一側用後側パネル11bが一側用パネル収納部13の中に収納される。このようにして、第1駆動シリンダ17により一側用パネル収納部13の中へ一側用多段パネル11が収納される。
一方、他側用多段パネル12においても、一側用多段パネル11と同様の作用により他側用パネル収納部14の中へ他側用多段パネル12が収納され、このようにして乗りかご用ドア10が開かれる。
【0040】
この間、閉時において第1センサ23および第2センサが作動することがある。すなわち前述のとおり、一側用多段パネル11のうち一側用先端パネル11aの先端部表面23aには、当該一側用先端パネル11aに障害物が当接したことを感知する第1センサ23が設けられ、他側用多段パネル12のうち他側用先端パネル12aの先端部表面24aには、当該他側用先端パネル12aに障害物が当接したことを感知する第2センサ24が設けられている。このうち第1センサ23は、一側用多段パネル11の一側用先端パネル11aに障害物が当接した場合に、その旨を、例えば電気信号により制御装置40に伝える。同様に、第2センサ24は、他側用多段パネル12の他側用先端パネル12aに障害物が当接した場合に、その旨を、例えば電気信号により制御装置40に伝える。
【0041】
制御装置40が、第1センサ23または第2センサ24のどちから一方から、または第1センサ23または第2センサ24の両方から前記電気信号を受け取ると、制御装置40は、乗りかご用ドア10が開くよう第1駆動シリンダ17および第2駆動シリンダ19を制御する。すなわち、一側用多段パネル11の一側用先端パネル11aをその内側から牽引するよう第1駆動シリンダ17を制御し、同時に、他側用多段パネル12の他側用先端パネル12aをその内側から牽引するよう第2駆動シリンダ19を制御し、この結果、乗りかご用ドア10が開かれる。このようにして、乗りかご用ドア10が誤って障害物を挟むのを防ぐことができる。
【0042】
このように本実施の形態によれば、開口21の一側開口21aを開閉するとともに、互いに連結された一側用多段パネル11において、隣接する2つのパネルのうち先端側にある一側用先端パネル11aは、後端側にある一側用後側パネル11bとの間で、閉時において展開するよう一側パネル用第1連結部25により連結され、開時において入れ子状に収納されるよう一側パネル用第2連結部26により連結されている。また、開口21の他側開口21bを開閉するとともに、互いに連結された他側用多段パネル12において、隣接する2つのパネルのうち先端側にある他側用先端パネル12aは、後端側にある他側用後側パネル12bとの間で、閉時において展開するよう他側パネル用第1連結部27により連結され、開時において入れ子状に収納されるよう他側パネル用第2連結部28により連結されている。このため、乗りかご用ドア10の開時に、一側用多段パネル11のうち略パネル1枚分に相当する空間を有する一側用パネル収納部13の中に、入れ子状に一側用多段パネル11を収納することができ、また他側用多段パネル12のうち略パネル1枚分に相当する空間を有する他側用パネル収納部14の中に、入れ子状に他側用多段パネル12を収納することができる。このことにより、乗りかご47のうち乗りかご用ドア10を収納するために使用される空間の大きさを削減することができる。
【0043】
また本実施の形態によれば、第1駆動シリンダ17が連結されている一側用先端パネル11aは、隣接する一側用後側パネル11bとの間で、閉時において展開するよう合じゃくり構造を有する一側パネル用第1連結部25により連結されており、第2駆動シリンダ19が連結されている他側用先端パネル12aは、隣接する他側用後側パネル12bとの間で、閉時において展開するよう合じゃくり構造を有する他側パネル用第1連結部27により連結されている。このため閉時において、第1駆動シリンダ17によって一側用後側パネル11bを一側用先端パネル11aと連動させて動かすことができ、また第2駆動シリンダ19によって、他側用後側パネル12bを他側用先端パネル12aと連動させて動かすことができる。このことにより、一側用多段パネル11および他側用多段パネル12を容易に駆動制御することができる。
【0044】
さらに本実施の形態によれば、一側用多段パネル11および他側用多段パネル12の上方部に、開閉を容易にするための上側ガイド15が設けられ、一側用多段パネル11および他側用多段パネル12の下方部に、開閉を容易にするための下側ガイド16が設けられている。これによって、乗りかご用ドア10を上側ガイド15および下側ガイド16に沿って容易に開閉させることができる。
【0045】
また本実施の形態によれば、一側用多段パネル11のうち一側用先端パネル11aの先端部表面23aには、当該先端パネル11aに障害物が当接したことを感知する第1センサ23が設けられ、他側用多段パネル12のうち先端パネル12aの先端部表面24aには、当該先端パネル12aに障害物が当接したことを感知する第2センサ24が設けられている。このため、第1センサ23または第2センサ24が障害物を感知した場合、制御装置40は、乗りかご用ドア10が開くよう第1駆動シリンダ17および第2駆動シリンダ19を制御することができる。このことにより、乗りかご用ドア10が誤って障害物を挟むのを防ぐことができる。
【0046】
なお、本実施の形態において、一側用多段パネル11は、先端側に設けられている一側用先端パネル11aと、その後端側に設けられている一側用後側パネル11bとからなり、他側用多段パネル12は、先端側に設けられている他側用先端パネル12aと、その後端側に設けられている他側用後側パネル12bからなる例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、一側用多段パネル11および他側用多段パネル12を、3段またはそれ以上のパネルから構成してもよい。
【0047】
また、本実施の形態において、第1駆動部18は、一側用多段パネル11のうち一側用先端パネル11aに連結された2つの第1駆動シリンダ17を有し、第2駆動部20は、他側用多段パネル12のうち他側用先端パネル12aに連結された第2駆動シリンダ19を有している例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、第1駆動部18は、1つの第1駆動シリンダ17を、または3つ以上の第1駆動シリンダ17を有していてもよく、第2駆動部20は、1つの第2駆動シリンダ19を、または3つ以上の第2駆動シリンダ19を有していてもよい。
【0048】
次に図8により本発明の第1の実施の形態の変形例について説明する。すなわち、図1乃至図7に示す第1の実施の形態において、第1駆動部18は、一側用多段パネル11のうち一側用先端パネル11aに連結された2つの第1駆動シリンダ17を有し、第2駆動部20は、他側用多段パネル12のうち他側用先端パネル12aに連結された第2駆動シリンダ19を有している例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、第1駆動部18は、一側用多段パネル11のうち一側用先端パネル11aに連結された第1ラック31と、第1ラック31に係合する第1ピニオン32と、第1ピニオン32を回転させる第1モーター33とを有し、第2駆動部20は、他側用多段パネル12のうち他側用先端パネル12aに連結された第2ラック34と、第2ラック34に係合する第2ピニオン35と、第2ピニオン34を回転させる第2モーター35とを有していてもよい。
【0049】
本変形例において、図8に示すように、第1ラック31は、その先端部が連結機構37、例えば一側用先端パネル11aの先端部に第1ラック31の先端部をボルト(図示せず)により締結することにより形成される連結機構37により、一側用先端パネル11aに連結されている。第2ラック34も同様に、その先端部が連結機構38により他側用先端パネル12aに連結されている。
【0050】
また前述のように、第1駆動部18の第1ピニオン32は第1ラック31に係合されており、また第1ピニオン32は、第1ピニオン32に併設されている第1モーター33により回転される。同様に、第2駆動部20の第2ピニオン35は第2ラック34に係合されており、また第2ピニオン35は、第2ピニオン35に併設されている第2モーター36により回転される。
【0051】
次に、このような構成からなる本変形例の作用について説明する。
【0052】
乗りかご用ドア10を閉める旨の指令を制御装置40が受け取ると、制御装置40は、一側用パネル収納部13から一側用多段パネル11を展開するため、第1モーター33により第1ピニオン32を図8における左回りに回転させる。これによって、第1ラック31が図8における右方向に移動され、この結果、第1ラック31が一側用多段パネル11の一側用先端パネル11aをその内側から押圧することにより、一側用先端パネル11aが一側用パネル収納部13から展開される。一側用先端パネル11aが一側用パネル収納部13から突出すると、一側用先端パネル11aと一側用後側パネル11bとが一側パネル用第1連結部25により連結される。このため、その後に一側用先端パネル11aがさらに第1ラック31から押圧されると、一側用先端パネル11aと連動して一側用後側パネル11bが動き、これによって、一側用後側パネル11bが一側用パネル収納部13から展開される。このようにして、第1ラック31と、第1ピニオン32と、第1モーター33とからなる第1駆動部18により、一側用パネル収納部13から一側用多段パネル11が展開される。同様に、第2ラック34と、第2ピニオン35と、第2モーター36とからなる第2駆動部20により、他側用パネル収納部14から他側用多段パネル12が展開される。
【0053】
その後、乗りかご用ドア10を開ける旨の指令を制御装置40が受け取ると、制御装置40は、一側用パネル収納部13に一側用多段パネル11を収納するため、第1モーター33により第1ピニオン32を図8における右回りに回転させる。これによって、第1ラック31が図8における左方向に移動され、この結果、第1ラック31が一側用多段パネル11の一側用先端パネル11aをその内側から牽引することにより、一側用先端パネル11aが一側用後側パネル11bの中に収納される。一側用先端パネル11aが一側用後側パネル11bの中に完全に収納されると、一側用先端パネル11aと一側用後側パネル11bとが一側パネル用第2連結部26により連結される。このため、その後に一側用先端パネル11aがさらに第1ラック31から牽引されると、一側用先端パネル11aと連動して一側用後側パネル11bが動き、これによって、一側用後側パネル11bが一側用パネル収納部13の中に収納される。このようにして、第1ラック31と、第1ピニオン32と、第1モーター33とを有する第1駆動部18により、一側用パネル収納部13の中へ一側用多段パネル11が収納される。同様に、第2ラック34と、第2ピニオン35と、第2モーター36とを有する第2駆動部20により、他側用パネル収納部14の中へ他側用多段パネル12が収納される。このことにより、乗りかご47のうち乗りかご用ドア10を収納するために使用される空間の大きさを削減することができる。
【0054】
第2の実施の形態
以下、図9および図10を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。ここで、図9は、本発明の第2の実施の形態における乗りかご用ドアとエレベータ乗り場用ドアとの組合体を示す図であり、図10は、本発明の第2の実施の形態において、乗りかご用ドアとエレベータ乗り場用ドアとの組合体の係合部および係止部を拡大して示す図である。
【0055】
図9および図10に示す第2の実施の形態は、図1乃至図8に示す第1の実施の形態におけるエレベータ乗りかご用ドア10と、エレベータ乗り場72の開口71に設置されたエレベータ乗り場用ドア50との組み立て体60を構成するものである。図9および図10において、図1乃至図8に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0056】
図9に示すように、各階に設けられているエレベータ乗り場72は開口71を有し、開口71にはエレベータ乗り場用ドア50が設置されている。エレベータ乗り場用ドア50は、開口71の一側および他側にそれぞれ設けられている一側乗り場三方枠65および他側乗り場三方枠66により支持されており、一側乗り場三方枠65および他側乗り場三方枠66には、それぞれ一側乗り場建屋壁66および他側乗り場建屋壁69が連結されている。一側乗り場建屋壁66および他側乗り場建屋壁69には、それぞれ一側乗り場ガラス67および他側乗り場ガラス70が連結されており、乗り場72の乗客は、一側乗り場ガラス67および他側乗り場ガラス70を通して乗りかご47を目視することができる。
【0057】
次に、乗りかご用ドアとエレベータ乗り場用ドアとの組合体60について説明する。図9に示すように、エレベータ乗りかご47の開口21に設置されたエレベータ乗りかご用ドア10と、エレベータ乗り場72の開口71に設置されたエレベータ乗り場用ドア50とから組合体60が構成されている。このうちエレベータ乗り場用ドア50は、エレベータ乗り場72の開口71の一側を開閉するとともに、互いに連結された複数のパネル、例えば乗り場72の一側用先端パネル51aと、乗り場72の一側用後側パネル51bとからなる乗り場72の一側用多段パネル51と、エレベータ乗り場72の開口71の他側を開閉するとともに、互いに連結された複数のパネル、例えば乗り場72の他側用先端パネル52aと、乗り場72の他側用後側パネル52bとからなる乗り場72の他側用多段パネル52とを備えている。本実施の形態において、上述のように乗り場72の一側用多段パネル51は、その先端側に位置する乗り場72の一側用先端パネル51aと、後端側に位置する乗り場72の一側用後側パネル51bとからなる。また乗り場72の他側用多段パネル12は、その先端側に位置する乗り場72の他側用先端パネル52aと、後端側に位置する乗り場72の他側用後側パネル52bとからなる。
【0058】
このうち乗り場72の一側用先端パネル51aは、図1乃至図8に示す第1の実施の形態における乗りかご47の一側用先端パネル11aの場合と同様に、隣接する乗り場72の一側用後側パネル51bとの間で、閉時において展開するよう一側用第1連結部55により連結されており、また開時において入れ子状に収納されるよう一側用第2連結部56により連結されている。また、乗り場72の他側用先端パネル52aも同様に、隣接する乗り場72の他側用後側パネル52bとの間で、閉時において展開するよう他側用第1連結部57により連結されており、また開時において入れ子状に収納されるよう他側用第2連結部58により連結されている。
【0059】
また、乗り場72の開口71の一側近傍には、乗り場72の一側用多段パネル51のうち略パネル1枚分に相当する空間を有する乗り場72の一側用パネル収納部53が設けられており、エレベータ乗り場用ドア50の開時において、一側用パネル収納部53に、入れ子状に収納された一側用多段パネル51が収納される。同様に乗り場72の開口71の他側近傍には、乗り場72の他側用多段パネル52のうち略パネル1枚分に相当する空間を有する乗り場72の他側用パネル収納部54が設けられており、エレベータ乗り場用ドア50の開時において、他側用パネル収納部54に、入れ子状に収納された他側用多段パネル52が収納される。
【0060】
また、乗りかご47の一側用先端パネル11aと、乗り場72の一側用先端パネル51aのうち、乗り場72の一側用先端パネル51aの先端部に、乗りかご47の一側用先端パネル11aに向って突起している突起部からなる係止部62が設けられ、乗りかご47の一側用先端パネル11aの先端部に、係止部62と水平方向に係合するとともに、上下方向に開放された係合部61が設けられている。図10に示すように、係合部61は、係止部62を挟むように配置され、鉛直方向に延びている2枚のプレート61aからなる。
【0061】
同様に、乗りかご47の他側用先端パネル12aと、乗り場72の他側用先端パネル52aのうち、乗り場72の他側用先端パネル52aの先端部に、乗りかご47の他側用先端パネル12aに向って突起している突起部からなる係止部64が設けられ、乗りかご47の他側用先端パネル12aの先端部に、係止部64と水平方向に係合するとともに、上下方向に開放された係合部63が設けられている。図10に示すように、係合部63は、係止部64を挟むように配置され、鉛直方向に延びている2枚のプレート63aからなる。
【0062】
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
【0063】
まず、乗り場用ドア50の閉時における、本実施の形態の作用について説明する。乗りかご用ドア10および乗り場用ドア50を閉める旨の指令を制御装置40が受け取ると、制御装置40は、図1乃至図8に示す第1の実施の形態の場合と同様に、乗りかご47の一側用パネル収納部13から一側用多段パネル11が展開されるよう第1駆動シリンダ17を制御し、同時に、乗りかご47の他側用パネル収納部14から他側用多段パネル12が展開されるよう第2駆動シリンダ19を制御する。例えば一側用多段パネル11においては、第1駆動シリンダ17が乗りかご47の一側用先端パネル11aをその内側から押圧することにより、乗りかご47の一側用先端パネル11aが一側用パネル収納部13から展開される。
【0064】
このとき、乗りかご47の一側用先端パネル11aには係合部61が設けられており、係合部61は、乗り場72の一側用先端パネル51aに設けられている係止部62と水平方向に係合されている。このため、乗りかご47の一側用先端パネル11aが一側用パネル収納部13から展開されるとき、乗りかご47の一側用先端パネル11aに連動して、乗り場72の一側用先端パネル51aが一側用パネル収納部53から展開される。その後、乗り場72の一側用先端パネル51aが一側用パネル収納部53から突出すると、乗り場72の一側用先端パネル51aと一側用後側パネル51bとが一側パネル用第1連結部55により連結される。このため、その後に乗り場72の一側用先端パネル51aが、乗りかご47の一側用先端パネル11aと連動してさらに乗り場用ドア50を閉める向きに移動すると、乗り場72の一側用先端パネル51aと連動して一側用後側パネル51bが動き、これによって、乗り場72の一側用後側パネル51bが一側用パネル収納部53から展開される。このようにして、乗り場72の一側用パネル収納部53から一側用多段パネル51が展開される。
一方、乗り場72の他側用多段パネル52においても、一側用多段パネル51と同様の作用により他側用パネル収納部54から他側用多段パネル52が展開され、このようにして乗り場用ドア50が閉められる。
【0065】
次に、乗り場用ドア50の開時における、本実施の形態の作用について説明する。乗りかご用ドア10および乗り場用ドア50を開ける旨の指令を制御装置40が受け取ると、制御装置40は、乗りかご47の一側用パネル収納部13に一側用多段パネル11が収納されるよう第1駆動シリンダ17を制御し、同時に、乗りかご47の他側用パネル収納部14に他側用多段パネル12が収納されるよう第2駆動シリンダ19を制御する。例えば乗りかご47の一側用多段パネル11においては、第1駆動シリンダ17が一側用先端パネル11aをその内側から牽引することにより、乗りかご47の一側用先端パネル11aが一側用後側パネル11bの中に収納される。
【0066】
このとき、乗りかご47の一側用先端パネル11aに設けられている係合部61と、乗り場72の一側用先端パネル51aに設けられている係止部62とが水平方向に係合されている。このため、乗りかご47の一側用先端パネル11aが一側用後側パネル11bに収納されるとき、乗りかご47の一側用先端パネル11aに連動して、乗り場72の一側用先端パネル51aが一側用後側パネル51bの中に収納される。その後、乗り場72の一側用先端パネル51aが一側用後側パネル51bの中に完全に収納されると、乗り場72の一側用先端パネル51aと一側用後側パネル51bとが一側パネル用第2連結部56により連結される。このため、その後に第1駆動シリンダ17により乗りかご47の一側用先端パネル11aがさらに牽引されると、乗り場72の一側用先端パネル51aと連動して一側用後側パネル51bが動き、これによって、乗り場72の一側用後側パネル51bが一側用パネル収納部53の中に収納される。このようにして、乗り場72の一側用パネル収納部53の中へ一側用多段パネル51が収納される。
一方、乗り場72の他側用多段パネル52においても、一側用多段パネル51と同様の作用により他側用パネル収納部54の中へ他側用多段パネル52が収納され、このようにして乗り場用ドア50が開かれる。
【0067】
このように本実施の形態によれば、乗りかご47の開口21の一側開口21aを開閉するとともに、互いに連結された乗りかご47の一側用多段パネル11において、隣接する2つのパネルのうち先端側にある一側用先端パネル11aは、後端側にある一側用後側パネル11bとの間で、乗りかご用ドア10の閉時において展開するよう一側パネル用第1連結部25により連結され、乗りかご用ドア10の開時において入れ子状に収納されるよう一側パネル用第2連結部26により連結されている。また、乗りかご47の開口21の他側開口21bを開閉するとともに、互いに連結された乗りかご47の他側用多段パネル12において、隣接する2つのパネルのうち先端側にある他側用先端パネル12aは、後端側にある他側用後側パネル12bとの間で、乗りかご用ドア10の閉時において展開するよう他側パネル用第1連結部27により連結され、乗りかご用ドア10の開時において入れ子状に収納されるよう他側パネル用第2連結部28により連結されている。このため、乗りかご用ドア10の開時に、一側用多段パネル11のうち略パネル1枚分に相当する空間を有する一側用パネル収納部13の中に、入れ子状に一側用多段パネル11を収納することができ、また他側用多段パネル12のうち略パネル1枚分に相当する空間を有する他側用パネル収納部14の中に、入れ子状に他側用多段パネル12を収納することができる。このことにより、乗りかご47のうち乗りかご用ドア10を収納するために使用される空間の大きさを削減することができる。
【0068】
また本実施の形態によれば、乗り場72の開口71の一側を開閉するとともに、互いに連結された乗り場72の一側用多段パネル51において、隣接する2つのパネルのうち先端側にある一側用先端パネル51aは、後端側にある一側用後側パネル51bとの間で、乗り場用ドア50の閉時において展開するよう一側パネル用第1連結部55により連結され、また乗り場用ドア50の開時において入れ子状に収納されるよう一側パネル用第2連結部56により連結されている。また、乗り場72の開口71の他側を開閉するとともに、互いに連結された乗り場72の他側用多段パネル52において、隣接する2つのパネルのうち先端側にある他側用先端パネル52aは、後端側にある他側用後側パネル52bとの間で、乗り場用ドア50の閉時において展開するよう他側パネル用第1連結部57により連結され、また乗り場用ドア50の開時において入れ子状に収納されるよう他側パネル用第2連結部58により連結されている。このため、乗り場用ドア50の開時に、一側用多段パネル51のうち略パネル1枚分に相当する空間を有する一側用パネル収納部53の中に、入れ子状に一側用多段パネル51を収納することができ、また他側用多段パネル52のうち略パネル1枚分に相当する空間を有する他側用パネル収納部54の中に、入れ子状に他側用多段パネル52を収納することができる。このことにより、乗り場72のうち乗り場用ドア50を収納するために使用される空間の大きさを削減することができる。
【0069】
さらに本実施の形態によれば、第1駆動シリンダ17が連結されている乗りかご47の一側用先端パネル11aには係合部61が設けられており、係合部61は、乗り場72の一側用先端パネル51aに設けられている係止部62と水平方向に係合されている。このため、乗りかご47の一側用先端パネル11aが一側用パネル収納部13から展開されるとき、乗りかご47の一側用先端パネル11aに連動して、乗り場72の一側用先端パネル51aが一側用パネル収納部53から展開される。また、第2駆動シリンダ19が連結されている乗りかご47の他側用先端パネル12aには係合部63が設けられており、係合部63は、乗り場72の他側用先端パネル52aに設けられている係止部64と水平方向に係合されている。このため、乗りかご47の他側用先端パネル12aが他側用パネル収納部14から展開されるとき、乗りかご47の他側用先端パネル12aに連動して、乗り場72の他側用先端パネル52aが他側用パネル収納部54から展開される。このため、乗りかご用ドア10の第1駆動シリンダ17および第2駆動シリンダ19を乗り場用ドア50の駆動機構として兼用することができ、このことにより、駆動機構の簡略化を図ることができる。
【0070】
なお、本実施の形態において、乗りかご47の一側用先端パネル11aには係合部61が設けられており、係合部61は、乗り場72の一側用先端パネル51aに設けられている係止部62と水平方向に係合され、また、乗りかご47の他側用先端パネル12aには係合部63が設けられており、係合部63は、乗り場72の他側用先端パネル52aに設けられている係止部64と水平方向に係合される例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、乗りかご47の一側用先端パネル11aに係止部62を設け、乗り場72の一側用先端パネル51aに、係止部62と水平方向に係合する係合部61を設け、そして同様に、乗りかご47の他側用先端パネル12aに係止部64を設け、乗り場72の他側用先端パネル52aに、係止部64と水平方向に係合する係合部63を設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】図1(a)(b)は、本発明の第1の実施の形態におけるエレベータ乗りかご用ドアを示す正面図。
【図2】図2は、本発明の第1の実施の形態を示す図1(a)のA−A‘線における断面を示す図。
【図3】図3(a)は、本発明の第1の実施の形態において、一側用先端パネルと一側用後側パネルが連結している様子を示す図、図3(b)は、本発明の第1の実施の形態において、他側用先端パネルと他側用後側パネルが連結している様子を示す図。
【図4】図4(a)は、本発明の第1の実施の形態において、一側用先端パネルと一側用後側パネルが連結している様子を示す図、図4(b)は、本発明の第1の実施の形態において、他側用先端パネルと他側用後側パネルが連結している様子を示す図。
【図5】図5(a)は、本発明の第1の実施の形態において、乗りかごのドアの下に設けられている下側ガイドを示す上面図、図5(b)は、本発明の第1の実施の形態において、乗りかごのドアの下に設けられている下側ガイドを示す斜視図。
【図6】図6(a)(b)(c)は、本発明の第1の実施の形態において、乗りかご用ドアの一側用多段パネルが閉まる様子を示す図。
【図7】図7(a)(b)は、本発明の第1の実施の形態において、乗りかご用ドアの一側用多段パネルが開く様子を示す図。
【図8】図8は、本発明の第1の実施の形態の変形例を示す図。
【図9】図9は、本発明の第2の実施の形態における乗りかご用ドアとエレベータ乗り場用ドアとの組合体を示す図。
【図10】図10は、本発明の第2の実施の形態において、乗りかご用ドアとエレベータ乗り場用ドアとの組合体の係合部および係止部を拡大して示す図。
【符号の説明】
【0072】
10 エレベータ乗りかご用ドア
11 一側用多段パネル
11a 一側用先端パネル
11b 一側用後側パネル
12 他側用多段パネル
12a 他側用先端パネル
12b 他側用後側パネル
13 一側用パネル収納部
13a 一側用パネル収納部の先端部
14 他側用パネル収納部
14a 他側用パネル収納部の先端部
15 上側ガイド
16 下側ガイド
16a 下側ガイド部
16b 下側ガイド部
16c 下側ガイド部
16d 下側ガイド部
17 第1駆動シリンダ
17a 第1駆動シリンダの先端部
18 第1駆動部
19 第2駆動シリンダ
19a 第2駆動シリンダの先端部
20 第2駆動部
21 開口
21a 開口の一側
21b 開口の他側
23 第1センサ
23a 一側用先端パネルの先端部表面
24 第2センサ
24a 他側用先端パネルの先端部表面
25 一側パネル用第1連結部
25a 一側用先端パネルの屈曲部
25b 一側用後側パネルの第1屈曲部
26 一側パネル用第2連結部
26b 一側用後側パネルの突起部
26c 一側用後側パネルの第2屈曲部
27 他側パネル用第1連結部
27a 先端パネルの屈曲部
27b 後側パネルの第1屈曲部
28 他側パネル用第2連結部
28b 後側パネルの突起部
28c 他側用後側パネルの第2屈曲部
29 第1駆動シリンダ連結機構
30 第2駆動シリンダ連結機構
31 第1ラック
32 第1ピニオン
33 第1モーター
34 第2ラック
35 第2ピニオン
36 第2ラック
37 第1ラック連結機構
38 第2ラック連結機構
40 制御装置
41 一側用側板
42 他側用側板
43 一側乗りかご側面
44 他側乗りかご側面
45 一側乗りかごの柱
46 他側乗りかご柱
47 乗りかご
48 乗りかごの前側面
50 エレベータ乗り場用ドア
51 乗り場の一側用多段パネル
51a 乗り場の一側用先端パネル
51b 乗り場の一側用後側パネル
52 乗り場の他側用多段パネル
52a 乗り場の他側用先端パネル
52b 乗り場の他側用後側パネル
53 乗り場の一側用パネル収納部
54 乗り場の他側用パネル収納部
55 乗り場の一側パネル用第1連結部
56 乗り場の一側パネル用第2連結部
57 乗り場の他側パネル用第1連結部
58 乗り場の他側パネル用第2連結部
60 乗りかご用ドアとエレベータ乗り場用ドアとの組合体
61 一側の係合部
61a プレート
62 一側の係止部
63 他側の係合部
63a プレート
64 他側の係止部
65 一側乗り場三方枠
66 一側乗り場建屋壁
67 一側乗り場ガラス
68 他側乗り場三方枠
69 他側乗り場建屋壁
70 他側乗り場ガラス
71 乗り場の開口
72 エレベータ乗り場

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベータ乗りかごの開口に設置されたエレベータ乗りかご用ドアにおいて、
開口の一側を開閉するとともに、互いに連結された一側用多段パネルと、
開口の他側を開閉するとともに、互いに連結された他側用多段パネルと、
一側用多段パネルのうち先端パネルに連結された第1駆動部と、
他側用多段パネルのうち先端パネルに連結された第2駆動部と、を備え、
一側用多段パネルにおいて、隣接する2つのパネルのうち先端側にあるパネルは、後端側にあるパネルとの間で、開時において入れ子状に収納され、閉時において展開するよう連結され、
他側用多段パネルにおいて、隣接する2つのパネルのうち先端側にあるパネルは、後端側にあるパネルとの間で、開時において入れ子状に収納され、閉時において展開するよう連結されることを特徴とするエレベータ乗りかご用ドア。
【請求項2】
第1駆動部は、一側用多段パネルのうち先端パネルに連結された第1駆動シリンダを有し、
第2駆動部は、他側用多段パネルのうち先端パネルに連結された第2駆動シリンダを有することを特徴とする請求項1に記載のエレベータ乗りかご用ドア。
【請求項3】
第1駆動部は、一側用多段パネルのうち先端パネルに連結された第1ラックと、第1ラックに係合する第1ピニオンと、第1ピニオンを回転させる第1モーターとを有し、
第2駆動部は、他側用多段パネルのうち先端パネルに連結された第2ラックと、第2ラックに係合する第2ピニオンと、第2ピニオンを回転させる第2モーターとを有することを特徴とする請求項1に記載のエレベータ乗りかご用ドア。
【請求項4】
一側用多段パネルの隣接する2つのパネルにおいて、先端側にあるパネルは、後端側にあるパネルとの間で、開時において入れ子状に収納され、閉時において展開するよう合じゃくり構造により連結され、
他側用多段パネルの隣接する2つのパネルにおいて、先端側にあるパネルは、後端側にあるパネルとの間で、開時において入れ子状に収納され、閉時において展開するよう合じゃくり構造により連結されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のエレベータ乗りかご用ドア。
【請求項5】
一側用多段パネルおよび他側用多段パネルの上方部に、開閉を容易にするためのガイドが設けられ、
一側用多段パネルおよび他側用多段パネルの下方部に、開閉を容易にするためのガイドが設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のエレベータ乗りかご用ドア。
【請求項6】
一側用多段パネルのうち先端パネルの先端部表面に、当該先端パネルに障害物が当接したことを感知する第1センサが設けられ、
他側用多段パネルのうち先端パネルの先端部表面に、当該先端パネルに障害物が当接したことを感知する第2センサが設けられ、
第1駆動部は、第1センサまたは第2センサが障害物を感知した場合に、ドアが開くよう一側用多段パネルの先端パネルを駆動し、
第2駆動部は、第1センサまたは第2センサが障害物を感知した場合に、ドアが開くよう他側用多段パネルの先端パネルを駆動することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のエレベータ乗りかご用ドア。
【請求項7】
エレベータ乗りかごの開口に設置されたエレベータ乗りかご用ドアと、エレベータ乗り場の開口に設置されたエレベータ乗り場用ドアとの組合体において、
エレベータ乗りかご用ドアは、
エレベータ乗りかごの開口の一側を開閉するとともに、互いに連結された乗りかごの一側用多段パネルと、
エレベータ乗りかごの開口の他側を開閉するとともに、互いに連結された乗りかごの他側用多段パネルと、
乗りかごの一側用多段パネルのうち先端パネルに連結された乗りかごの第1駆動部と、
乗りかごの他側用多段パネルのうち先端パネルに連結された乗りかごの第2駆動部と、を備え、
乗りかごの一側用多段パネルの隣接する2つのパネルにおいて、先端側にあるパネルは、後端側にあるパネルとの間で、開時において入れ子状に収納され、閉時において展開するよう連結され、
乗りかごの他側用多段パネルの隣接する2つのパネルにおいて、先端側にあるパネルは、後端側にあるパネルとの間で、開時において入れ子状に収納され、閉時において展開するよう連結され、
エレベータ乗り場用ドアは、
エレベータ乗り場の開口の一側を開閉するとともに、互いに連結された乗り場の一側用多段パネルと、
エレベータ乗り場の開口の他側を開閉するとともに、互いに連結された乗り場の他側用多段パネルと、を備え、
乗り場の一側用多段パネルの隣接する2つのパネルにおいて、先端側にあるパネルは、後端側にあるパネルとの間で、開時において入れ子状に収納され、閉時において展開するよう連結され、
乗り場の他側用多段パネルの隣接する2つのパネルにおいて、先端側にあるパネルは、後端側にあるパネルとの間で、開時において入れ子状に収納され、閉時において展開するよう連結され、
乗りかごの一側用多段パネルの先端パネルと、乗り場の一側用多段パネルの先端パネルのうち一方に係止部を設け、他方に係止部と水平方向に係合するとともに、上下方向に開放された係合部を設け、
乗りかごの他側用多段パネルの先端パネルと、乗り場の他側用多段パネルの先端パネルのうち一方に係止部を設け、他方に係止部と水平方向に係合するとともに、上下方向に開放された係合部を設けたことを特徴とする乗りかご用ドアとエレベータ乗り場用ドアとの組合体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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